JP2003266043A - イオン分解型熔融炉を備えた建築物 - Google Patents

イオン分解型熔融炉を備えた建築物

Info

Publication number
JP2003266043A
JP2003266043A JP2002070783A JP2002070783A JP2003266043A JP 2003266043 A JP2003266043 A JP 2003266043A JP 2002070783 A JP2002070783 A JP 2002070783A JP 2002070783 A JP2002070783 A JP 2002070783A JP 2003266043 A JP2003266043 A JP 2003266043A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
decomposition
ion
building
furnace
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002070783A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaichi Kikuchi
政市 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MORIWAKI SACHIKO
Original Assignee
MORIWAKI SACHIKO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MORIWAKI SACHIKO filed Critical MORIWAKI SACHIKO
Priority to JP2002070783A priority Critical patent/JP2003266043A/ja
Publication of JP2003266043A publication Critical patent/JP2003266043A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却炉が建物と別の場所にあるため、焼却時
に、一々、焼却物を焼却炉まで運ばなければならなかっ
た。 【解決手段】 イオン分解型溶融炉を建物の地下や屋上
などに設置した。イオン分解型溶融炉は、建物から処理
対象物を投入する分解炉本体にマイクロ波を発生するマ
グネトロンと、分解炉本体内にイオン火炎を噴射するイ
オン火炎発生装置を設け、マグネトロンからのマイクロ
波とイオン火炎発生装置からのイオン火炎を共振(共
鳴)させて分解炉本体内を高温化し、活性を帯びたイオ
ン(+)(−)により分解炉本体内の処理対象物を分解
し溶融するイオン分解型溶融炉を建物に設置したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生ゴミ、プラスチッ
ク、金属等のゴミ、廃液、廃油、屎尿等の処理対象物を
分解、溶融可能なイオン分解型溶融炉を設置した建築物
に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴミ、焼却灰等の処理対象物を1000℃以
上の高温で溶融して処理する焼却炉には表面方式、旋回
流方式、コークスベッド方式、アーク方式、プラズマ方
式、電気抵抗方式、誘導加熱方式といった各種方式のも
のがある。これらは、いずれも溶融温度が1000℃〜1500
℃位のものである。
【0003】より高温を発生することができるものとし
て、本件発明者が先に開発して特許された特許第3,034,
461号の焼却炉がある。これは分解炉本体に設けられた
イオン火炎発生装置(イオンバーナ)が始動すると1800
℃位まで灯油が燃焼して陽イオン火炎が発生し、その後
1800℃を超えたころから金属粉末混合油が燃焼して陽イ
オン火炎が発生し、その後2500℃を超えるころから水も
燃焼して4000℃を超える強力な陽イオン火炎が発生す
る。この陽イオン火炎が焼却炉内に噴射されてドーナツ
状に閉じ込められ、焼却炉の内部温度が4000℃〜4500℃
程度に保たれる。この状態でゴミ投入ホッパーに処理対
象物を投入すると、その処理対象物が分解炉本体内に落
下する間に分解炉本体内の陽イオン火炎及びマイクロ波
とその熱にさらされて短時間に分解、溶融され、高温の
溶融物となって溶融溜に溜められるようにしたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記焼却炉は処理対象
物が速やかに処理され、処理能力が高いという利点があ
り、格別な欠点はないが、焼却炉は焼却場や人の少ない
郊外に設置されているため、処理対象物を一々焼却場所
まで運搬しなければならず、投入するまでが面倒であっ
た。
【0005】本発明は、マンション、ビル、住居、駅
舎、イベント用建物、学校、役所といったあらゆる建築
物、特に、多くの人が集まる建物、例えば、マンショ
ン、ビル、住居、駅舎、イベント用建物、学校、役所と
いった多くの人が使用したり、居住したりする建築物の
地下や屋上に分解型溶融炉を設置して、個々の建物から
出るゴミ、屎尿等を他の場所に移動することなく、その
建物内で分解溶融できるようにした自浄機能をもった建
物を提供することにある。また、ゴミ処理と屎尿の分解
溶融を別々に行って、それらを別々に炭化させ、炭とメ
タンガス及び可燃ガスを個別に取り出して、燃料として
再利用できるようにしたものである。このとき発生する
多量の蒸気を冷却して、水を取り出して再利用できるよ
うにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のイオ
ン分解型熔融炉を備えた建築物は、建物から処理対象物
を投入する分解炉本体1にマイクロ波を発生するマグネ
トロン2と、分解炉本体1内にイオン火炎を噴射するイ
オン火炎発生装置3を設け、マグネトロン2からのマイ
クロ波とイオン火炎発生装置3からのイオン火炎を共振
(共鳴)させて分解炉本体1内を高温化し、活性を帯び
たイオン(+)(−)により分解炉本体1内の処理対象
物を分解し溶融するイオン分解型溶融炉5を建物に設置
したものである。
【0007】本発明の請求項2のイオン分解型熔融炉を
備えた建築物は、建物から処理対象物を投入する分解炉
本体1にマイクロ波を発生するマグネトロン2と、分解
炉本体1内にイオン火炎を噴射するイオン火炎発生装置
3と、トカマク4を設け、マグネトロン2からのマイク
ロ波とイオン火炎発生装置3からのイオン火炎を共鳴さ
せて分解炉本体1内を高温化し、活性を帯びたイオン
(+)(−)によって分解炉本体1内の処理対象物を投
入すると共にトカマク4により分解炉本体1内の荷電粒
子(放射線)、電磁波を反射して分解炉本体1内の中心
部に集めてイオン濃度を高め、プラズマ濃度をアップ
し、前記分解効率を上げて溶融するイオン分解型溶融炉
5を建物に設置したものである。
【0008】本発明の請求項3のイオン分解型熔融炉を
備えた建築物は、請求項1又は請求項2のイオン分解型
溶融炉5を備えた建築物において、分解炉本体1内の蒸
気を冷却して水分を取り出す水分取出し装置6と、分解
炉本体1内の可燃ガスを取り出す可燃ガス取出し装置7
と、分解炉本体1内の炭化物を取り出す炭化物取出し装
置8を備えたものである。
【0009】本発明の請求項4のイオン分解型熔融炉を
備えた建築物は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記
載のイオン分解型熔融炉を備えた建築物において、分解
炉本体1の上部に入り口10が設けられ、建物から投入
されるゴミ、屎尿等の処理対象物を回収する回収路11
が入り口10に連接され、入り口10が蓋12で開閉自
在であり、蓋12を開くと回収路11から投入される処
理対象物が入り口10から分解炉本体1内に落下するよ
うにしたものである。
【0010】本発明の請求項5のイオン分解型熔融炉を
備えた建築物は、請求項4記載のイオン分解型熔融炉を
備えた建築物において、回収路11に建物の各室又は各
階から処理対象物を投入可能な投入口9を設けたもので
ある。
【0011】本発明の請求項6のイオン分解型熔融炉を
備えた建築物は、請求項1乃至請求項5記載のいずれか
に記載のイオン分解型熔融炉を備えた建築物において、
イオン分解型溶融炉5と回収路11とを、屎尿処理用と
ゴミ処理用に別々に備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本発明のイオン分
解型熔融炉を備えた建築物の第1の実施形態を図1、図
2に基づいて説明する。図1に示すものは、ビル、マン
ションといった一棟の建物20の地下に、屎尿焼却用の
イオン分解型溶融炉5を二つ設け、一つをゴミ処理用、
他の一つを屎尿処理用としたものである。イオン分解型
溶融炉5は建物の屋上とか他の場所、例えば、建物内の
いずれかの室内等に設置することもできる。
【0013】図1のイオン分解型熔融炉は図2に示すよ
うに、分解炉本体1内に処理容器15が設けられ、処理
容器15の底16はターンテーブルとし、それを分解炉
本体1の下に配置したモータMにより回転させることが
できるようにしてある。処理容器15の内面とターンテ
ーブルの上面はマグネタイトコーティングしてある。
【0014】分解炉本体1の上部には入り口10が設け
られ、入り口10に上方広がりのホッパー17が取り付
けられ、ホッパー17の内側にホッパー17内を落下す
る処理対象物を検知する落下物センサ18と、ホッパー
17を開閉する蓋12が設けられている。蓋12にはエ
アーシリンダーにより矢印方向にスライド可能なスライ
ドダンパーが使用されており、落下物センサ18が落下
物を検知すると開くようにしてある。
【0015】ホッパー17の上方には回収路11が配置
されており、回収路11には各階又は各室のゴミ投入口
又はトイレの排水を流す投入口9が連通されて、各階又
は各室の投入口9から投入されるゴミや屎尿が、回収路
11内を通過してホッパー17に落下し、蓋12が開く
と処理容器15内に落下するようにしてある。
【0016】前記処理容器15の下にはドレイン(排出
口)19が形成されており、分解溶融されたスラグをそ
こから排出することができるようにしてある。
【0017】分解炉本体1の外側にはマグネトロン2が
設けられ、マグネトロン2の先にはアイソレータ21、
チューナ22が取り付けられ、その先に導波管23が取
り付けられ、導波管23の先が分解炉本体1内に導入さ
れて、それから出力されるマイクロ波が分解炉本体1の
処理容器15内に照射されるようにしてある。マグネト
ロン2はマイクロ波を発生させるものであり、発生する
周波数や出力は任意のものとすることができる。例え
ば、周波数915MHz〜2450MHz、出力2.5kw程度のものとす
ることができる。
【0018】分解炉本体1の上部には処理容器15内の
水分(スチーム)を導入するための水分取出し装置6が
装備されている。水分取出し装置6は処理容器15の天
井に取り付けられた水分導入口25と、その外側に設け
たパイプ26と、その外側に設けファン付の冷却器27
とを備え、水分導入口25から導入された蒸気が冷却器
27で冷却されて水分となり、バルブ28を開くと外部
に排出されるようにしてある。
【0019】処理容器15から分解炉本体1の外部に可
燃ガス取出し装置7が導出されている。可燃ガス取出し
装置7は処理容器15内で発生する可燃ガスを分解炉本
体1の外部に導出するためのものである。可燃ガス取出
し装置7にはパイプが使用され、パイプの内側下端部3
0が処理容器15の内側上部まで差し込まれ、パイプの
他端部31が分解炉本体1の外部に引き出されている。
【0020】処理容器15から分解炉本体1の外部に炭
化物取出し装置8が導出されている。炭化物取出し装置
8は処理容器15内で発生する炭化物を分解炉本体1の
外部に導出するためのものである。炭化物取出し装置8
にもパイプが使用され、パイプの内側下端部32が処理
容器15の内側下部まで差し込まれ、パイプの他端部3
3が分解炉本体1の外部に引き出されている。
【0021】分解炉本体1の底壁29内にはイオンビー
ムを発生させるイオン火炎発生装置(イオンバーナー)
3が2本設けられている。イオンバーナー3はプロパン
ガスを燃料とするものであり、任意のカロリーのものを
使用することができる。例えば、30キロカロリー程度の
ものとすることができる。イオンバーナー3から発生さ
れるイオンビームは分解炉本体1を予熱すると共に、イ
オンバーナー3より発生されたイオンガスがマグネトロ
ン2より発生されたマイクロ波と共鳴しながら処理対象
物を攻撃(衝突:電離)して処理対象物を内部より加熱
し、電子を奪って分解を進行させながら処理容器15内
を高温化し、活性を帯びたイオン(+)(−)により分
処理容器1内の処理対象物を分解し、溶融し、灰状に
し、灰状になったスラグを溶融する。
【0022】前記分解炉本体1の炉壁34は4500℃程度
の高温に耐えうる耐火物、例えば、耐火性骨材に、アル
ミナセメント又はリン酸等の水硬剤、水晶、アクセプタ
ー順位添加物等を混合したキャスターブル耐火物によっ
て円筒状に形成され、その外側が図4のようにアルミと
かステンレス等の反射材35で被覆され、その外側が絶
縁物36で被覆され、その外側が鉄板とか他の金属材に
よるケーシング37で被覆されている。前記のアクセプ
ター順位とは、酸化物半導体となる電子の高速遷移と、
その物質全体が負の電荷を持つことをいう。分解炉本体
1の炉壁34に水晶とかラマン効果が起こり得る物質が
アクセプター順位で混合されると、水晶のピエゾ効果
(水晶の結晶に電気衝撃が加わると発振すること)及び
アクセプター順位添加物の二次電子放出によりラマン効
果が得られる。ラマン効果は2種類以上の異なる物質が
存在すると、熱によって起こる格子振動数が異なり、こ
の振動による周波数は入射波の振動数と同一とは限ら
ず、異なる周波数となる効果である。即ち、図5のよう
に入射波が当たると、入射波の周波数とは異なる周波数
が反射される。例えば、アルミナ耐火物が2000℃を超え
るとアルミナの結晶粒子が振動して、輝度が増してき
て、輝いてくるのが肉眼でも見ることができる。これに
より、入射された赤外線と周波数の異なった可視光線が
放射されていること、即ち、ラマン効果が得られている
ことがわかる。ラマン効果はマイクロ波の増幅装置のク
ライストロンと同じような働きをする。照射されたマイ
クロ波が処理対象物に吸収されて発熱イオン分解すると
き、減速したマイクロ波が耐火物に入ると、このマイク
ロ波によって耐火物内で格子振動が起きて、再び、周波
数は異なるが強いマイクロ波が処理対象物に入って、処
理速度をより速く進行させる効果がある。
【0023】分解炉本体1のサイズは任意に選択するこ
とができるが、例えば直径1.2mφ、高さ1.5m程度の円筒
状とすると移動し易く、取扱いが容易である。
【0024】前記イオンバーナー3は図6、図7のよう
に円筒状のパルス磁場発生部40の先に、それよりも径
が小さい細長筒状のケーシング41が突設され、ケーシ
ング41の内側中心部に燃料煙霧化器42が配置されて
いる。ケーシング41は強磁性金属(鉄、ニッケル、コ
バルト等)で製作され、その内周面に火炎接触電離材4
3が設けられている。火炎接触電離材43は光活性物質
に磁性体を配合した組成物を酸化雰囲気中で結晶するこ
とにより製造されるものである。前記光活性物質はセレ
ン、カドミウム、チタニウム、リチウム、バリウム、タ
リウム等の単体や、その酸化物、硫化物、ハロゲン化物
等の化合物であり、磁性体は、強磁性体(鉄、ニッケ
ル、コバルト及びその化合物等)や常磁性体(マンガ
ン、アルミニウム、スズ及びその化合物)、反磁性体
(ビスマス、リン、銅、カルシウム、及びその化合物)
である。
【0025】ケーシング41の外周には鉄芯入の電磁コ
イル44が取り付けられている。電磁コイル44は鉄芯
に銅線コイルを取り付けたものであり、銅線コイルに電
源装置が接続されており、電源装置からパルス電流が印
加されると同コイルの内側に強力な高周波磁場を発生
し、強磁性金属製のケーシング41を強力に磁化する。
高周波磁場は例えば磁束密度10000以上、周波数20〜50M
Hz程度のものである。電磁コイル44で磁化されたケー
シング41はその内側に高周波磁場を発生し、火炎接触
電離材38を活性化し、火炎接触電離材43に触れる炭
化水素火炎を陽イオン(炭素イオン、水素イオン、鉄イ
オン等)と陰イオン(酸素イオン)を多数有するイオン
火炎にする。
【0026】前記燃料煙霧化器42(図6、図7)は非
磁性金属(真鍮、ステンレス等)で作製されたノズル4
5の中心部に燃料(LPガス)が噴出される燃料噴出孔
(内径3m)46が形成され、その外周に高圧空気を噴
射する空気噴射孔(内径1〜2mφ)47が8本形成さ
れている。この燃料煙霧化器42では燃料噴出孔46か
ら噴射される燃料が、その後方のタービンから送られて
空気噴射孔47から噴出される高圧空気により効率よく
煙霧化される。タービンから送られる空気量、圧力、速
度等は図示されていない制御装置により任意に調整する
ことができる。ノズル45は図示されていない支持具に
よりケーシング41に固定されている。
【0027】本発明の焼却炉はトカマク4を備えたもの
でもよい。一例として図3に示すものは、分解炉本体1
の周壁の対向しない位置に四基取り付けられ、分解炉本
体1の底と天井に一基ずつ設けられている。トカマク4
は電磁鏡という意味であり、荷電粒子の−イオン、+イ
オンを反射させ、また、電磁波の方向を変える性質を有
し、図3のように磁心48に巻いたコイル(トカマクコ
イル)49にパルス電流を通電して使用するものであ
る。トカマク4は分解炉本体1の周囲を保護し、分解炉
本体1内の荷電粒子(放射線)を反射させ、電磁波の方
向を変える。図6のようにトカマク4を分解炉本体1の
周囲に四基、底に一基、天井に一基取り付けることによ
り、分解炉本体1内の荷電粒子(放射線)、電磁波を高
温である分解炉本体1内の中心部に集めてイオン濃度を
高め、プラズマ濃度をアップさせて、分解炉本体1内の
処理対象物の分解効率を上げると同時に、小型化しても
熱保持効率を高めて効率良くゴミを分解溶融することが
できるようにしてある。トカマク4のコイル49に流れ
るパルス電流は分解炉本体1の炉壁34の水晶のピエゾ
効果を誘起するエネルギーになる。
【0028】(使用例)次に、本発明のイオン分解型溶
融炉により処理対象物を投入する場合の使用例を説明す
る。 (1)建物内のいずれかの階又は室の投入口9(図2)
から処理対象物が投入されると、それらは回収路11内
を通過して入り口10に落ちる。このとき、センサ18
が処理対象物を検知し、その検知に基づいて蓋12が開
き、処理対象物が処理容器15内に落下し、その後に蓋
12が閉じる。 (2)センサの前記検知に基づいて、マグネトロン2及
びイオンバーナー3の電源が入り、それらが稼動し、マ
グネトロン2から発生するマイクロ波が処理対象物に照
射する。マグネトロン2から出力されるマイクロ波は例
えば出力2.5kw、周波数915MHz又は2450MHz程度とするこ
とができる。このとき、プロバンガスを燃料として使用
するイオンバーナー3が点火してイオン火炎が発生す
る。 (3)マグネトロン2より発生したマイクロ波と、イオ
ンバーナー3より発生したイオン火炎とは共鳴しながら
処理対象物を攻撃(衝突:電離)して、処理対象物の内
部より加熱し、電子を奪って分解を進行させながら分解
炉本体1内を高温化し、活性を帯びたイオン(+)
(−)により分解炉本体1内の処理対象物を分解し、溶
融し、灰状にし、灰状になったスラグを溶融する。この
とき、分解炉本体1に設けたトカマク4により分解炉本
体1内の荷電粒子(放射線)、電磁波が反射して分解炉
本体1内の中心に集められ、イオン濃度が高められてプ
ラズマ濃度がアップし、分解効率が高められる。一般処
理対象物の場合は1500℃で液体状に溶融する。 (4)前記分解時に処理対象物の水分は蒸発する。ま
た、熱発生と同時にマイクロ波の衝突電離で起こるイオ
ン分解により可燃性ガスが発生する。この場合、処理容
器内は空気が遮断されているので、処理対象物は炭化す
る。 (5)前記蒸気は水分取出し装置6のパイプ26で吸引
し、外部に導いて冷却器27で冷却して液体化し、バル
ブ28を開いて液体を取り出し、水として再利用するこ
とができる。 (6)前記可燃ガスは可燃ガス取出し装置7のパイプで
外部に導き出して、燃料として再利用することができ
る。 (7)前記炭化物は炭化物取出し装置8のパイプで外部
に導き出し、図示されていない排ガス吸着材に塩素、カ
ーボン等の有害物質を吸着させてから、燃料として再利
用することができる。
【0029】前記使用例では、処理対象物がマイクロ波
を照射してから数秒で発煙することなく赤白色化し、15
分〜20分以内で分解、溶融された。無機物は液体化して
分解炉本体1の外部(炉外)に排出された。これは照射
したマイクロ波が耐火物製の分解炉本体1に衝突して、
同本体1の炉壁34のピエゾ効果とラマン効果によって
入射した周波数よりも高い周波数に増幅されて反射した
効果によるもの、即ち、入射波の出力の2倍以上に増幅
されたことによるもので、溶融時間が短縮されたことで
証明できる。又、イオンバーナー3によって温度は1600
℃〜2000℃まで昇温する為、金属類も溶融され金属液体
となり、これが冷却されるとスラグ化する。 (実験例1)マグネトロン2に周波数2450kHz、出力2.5
kwのものを使用し、電力5kwで、人糞10kgを処理したと
ころ、人糞は120分で分解溶融され、処理容器15内に
炭3kg、水6.2kg、可燃ガス0.8kgが残った。 (実験例2)マグネトロン2に周波数915kHz、出力10kw
のものを使用し、電力15kwで、人糞10kgを処理したとこ
ろ、人糞は15分で分解溶融され、処理容器15内に炭4k
g、水5.2kg、可燃ガス0.8kgが残った。
【0030】
【発明の効果】本発明のイオン分解型溶融炉を備えた建
物は次のような効果がある。 (1)建物内にイオン分解型溶融炉を設けたので、ビル
から出たゴミや屎尿はそのビル内で処理することができ
る(ビルが自浄機能を有する)ため、ゴミや屎尿の処理が
容易になる。 (2)処理対象物を分解型溶して残った蒸気から水を取
り出して再利用することができ、可燃ガス、炭化物を燃
料として再利用することができ、無駄がない。 (3)マイクロ波による誘電加熱分解(イオン分解)で
あるため、分解スピードが速く、燃料の無駄がないため
経済的である。 (4)活性イオンが処理対象物より電子を奪う過程で分
解、溶融されるため発煙しない。 (5)分解炉本体に水晶とアクセプター順位添加物の双
方又は一方が混合されているので、水晶が混合されてい
る場合は、分解炉本体にマイクロ波が照射されると水晶
のピエゾ効果によってラマンスペクトル効果が引き出さ
れて溶融、分解効率が向上し、生ゴミ等の処理対象物は
もちろん、金属等の処理対象物も溶融できる。アクセプ
ター順位添加物が混合されている場合は、その二次電子
放出によりラマン効果が得られるため溶融、分解効率が
向上する。 (6)分解炉本体にトカマクを設けたので、トカマクに
より分解炉本体内の荷電粒子(放射線)、電磁波が反射
されて分解炉本体内の中心に集められ、イオン濃度が高
まってプラズマ濃度がアップし、分解効率も向上する。 (7)分解炉本体の上部の入り口を蓋で開閉自在とし、
蓋を電動式開閉機で開閉可能としたので、開閉操作が容
易である。 (8)分解炉本体内の温度を1800℃〜2000℃に保持され
るようにしたので、いつでも殆どの処理対象物を溶融投
入することができる。 (9)小型であるため移動可能である。 (10)小型で、構造簡潔であるため取扱操作が容易で
あり、誰でも操作することができる。 (11)排気ガスを高温のまま大気に排出すると公害と
なるが、排気ガスを冷却槽で冷却してから大気に排出す
るため公害にならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオン分解型熔融炉を備えた建築物の
説明図。
【図2】イオン分解型熔融炉を備えた建築物におけるイ
オン分解型熔融炉の一例を示す縦断説明図。
【図3】小型イオン分解型溶融炉におけるトカマクの説
明図。
【図4】イオン分解型溶融炉における分解炉本体のラマ
ン効果の説明図。
【図5】本発明における分解炉本体のピエゾ効果の説明
図。
【図6】本発明の小型イオン分解型溶融炉におけるイオ
ンバーナーの縦断面図。
【図7】図6のイオンバーナーの正面図。
【符号の説明】
1 分解炉本体 2 マグネトロン 3 イオン火炎発生装置(イオンバーナー) 4 トカマク 5 イオン分解型溶融炉 8 炭化物取出し装置 9 投入口 10 入り口 12 蓋 11 回収路 15 処理容器 16 底 17 ホッパー 18 落下物センサ 19 ドレイン 20 建物 21 アイソレータ 22 チューナ 23 導波管 25 水分導入口 26 パイプ 27 冷却器 28 バルブ 30 パイプの内側下端部 31 パイプの他端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/80 F23G 5/027 Z // F23G 5/027 B09B 3/00 303K (72)発明者 菊地 政市 東京都目黒区平町1−16−6 Fターム(参考) 3K061 AA18 AB02 AB03 AC05 AC11 AC12 AC13 CA13 3K090 PA00 4D004 AA03 AA07 AA46 CA29 CB33 DA02 DA06 4D034 AA16 BA01 CA01 DA05 4G075 AA13 AA22 AA37 BA06 BB03 CA02 CA26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物から処理対象物を投入する分解炉本体
    (1)にマイクロ波を発生するマグネトロン(2)と、
    分解炉本体(1)内にイオン火炎を噴射するイオン火炎
    発生装置(3)を設け、マグネトロン(2)からのマイ
    クロ波とイオン火炎発生装置(3)からのイオン火炎を
    共振(共鳴)させて分解炉本体(1)内を高温化し、活
    性を帯びたイオン(+)(−)により分解炉本体(1)
    内の処理対象物を分解し溶融するイオン分解型溶融炉
    (5)を、建物に設置したことを特徴とするイオン分解
    型熔融炉を備えた建築物。
  2. 【請求項2】建物から処理対象物を投入する分解炉本体
    (1)にマイクロ波を発生するマグネトロン(2)と、
    分解炉本体(1)内にイオン火炎を噴射するイオン火炎
    発生装置(3)と、トカマク(4)を設け、マグネトロ
    ン(2)からのマイクロ波とイオン火炎発生装置(3)
    からのイオン火炎を共鳴させて分解炉本体(1)内を高
    温化し、活性を帯びたイオン(+)(−)によって分解
    炉本体(1)内の処理対象物を投入すると共にトカマク
    (4)により分解炉本体(1)内の荷電粒子(放射
    線)、電磁波を反射して分解炉本体(1)内の中心部に
    集めてイオン濃度を高め、プラズマ濃度をアップし、前
    記分解効率を上げて溶融するイオン分解型溶融炉(5)
    を、建物に設置したことを特徴とするイオン分解型熔融
    炉を備えた建築物。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2のイオン分解型溶融
    炉(5)を備えた建築物において、分解炉本体(1)内
    の蒸気を冷却して水分を取り出す水分取出し装置(6)
    と、分解炉本体(1)内の可燃ガスを取り出す可燃ガス
    取出し装置(7)と、分解炉本体(1)内の炭化物を取
    り出す炭化物取出し装置(8)を備えたことを特徴とす
    るイオン分解型熔融炉を備えた建築物。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    イオン分解型熔融炉を備えた建築物において、分解炉本
    体(1)の上部に入り口(10)が設けられ、建物から
    投入されるゴミ、屎尿等の処理対象物を回収する回収路
    (11)が入り口(10)に連接され、入り口(10)
    が蓋(12)で開閉自在であり、蓋(12)を開くと回
    収路(11)から投入される処理対象物が入り口(1
    0)から分解炉本体(1)内に落下するようにしたこと
    を特徴とするイオン分解型熔融炉を備えた建築物。
  5. 【請求項5】請求項4記載のイオン分解型熔融炉を備え
    た建築物において、回収路(11)に建物の各室又は各
    階から処理対象物を投入可能な投入口(9)を設けたこ
    とを特徴とするイオン分解型熔融炉を備えた建築物。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5記載のいずれかに記
    載のイオン分解型熔融炉を備えた建築物において、イオ
    ン分解型溶融炉(5)と回収路(11)とを、屎尿処理
    用とゴミ処理用に別々に備えたことを特徴とするイオン
    分解型熔融炉を備えた建築物。
JP2002070783A 2002-03-14 2002-03-14 イオン分解型熔融炉を備えた建築物 Pending JP2003266043A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002070783A JP2003266043A (ja) 2002-03-14 2002-03-14 イオン分解型熔融炉を備えた建築物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002070783A JP2003266043A (ja) 2002-03-14 2002-03-14 イオン分解型熔融炉を備えた建築物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003266043A true JP2003266043A (ja) 2003-09-24

Family

ID=29201259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002070783A Pending JP2003266043A (ja) 2002-03-14 2002-03-14 イオン分解型熔融炉を備えた建築物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003266043A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6768087B2 (en) * 2001-04-02 2004-07-27 Masaichi Kikuchi Small ion-decomposing melting furnace
WO2015052772A1 (ja) * 2013-10-08 2015-04-16 株式会社岩本 焼却炉および焼却炉施設
CN112554596A (zh) * 2020-12-17 2021-03-26 河南大学 一种基于微波和负压原理的土遗址修复装置
JP2022059543A (ja) * 2020-10-01 2022-04-13 マイクロ波化学株式会社 マイクロ波処理装置、及びマイクロ波処理方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6768087B2 (en) * 2001-04-02 2004-07-27 Masaichi Kikuchi Small ion-decomposing melting furnace
WO2015052772A1 (ja) * 2013-10-08 2015-04-16 株式会社岩本 焼却炉および焼却炉施設
JP2022059543A (ja) * 2020-10-01 2022-04-13 マイクロ波化学株式会社 マイクロ波処理装置、及びマイクロ波処理方法
CN112554596A (zh) * 2020-12-17 2021-03-26 河南大学 一种基于微波和负压原理的土遗址修复装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3805747B2 (ja) 小型イオン分解型熔融炉
CN1935399A (zh) 一种有机物垃圾的分解处理方法及有机物垃圾热分解器
KR101775450B1 (ko) 퍼니스 장치
CN108730990A (zh) 利用水和燃烧空气的热分解的混合式燃烧装置
KR101956786B1 (ko) 자기장 이온화 저온 열분해장치
JP2003266043A (ja) イオン分解型熔融炉を備えた建築物
JP4108387B2 (ja) 廃棄物処理装置
CN2928275Y (zh) 有机物垃圾热分解器
JP2006513396A (ja) 感染性廃棄物焼却/溶融一体型処理システム(burningandmeltingsystemofinfectiontrash)
JP6223720B2 (ja) 磁場熱分解炉
JPS5931591A (ja) 高温発生方法および装置
KR101427337B1 (ko) 음이온 산소를 이용한 용융로
WO2010029622A1 (ja) 廃棄物処理装置および廃棄物処理方法
JP3027827B2 (ja) イオン火炎発生装置を用いた焼却炉
JP2010007888A (ja) 可燃廃棄物の熱分解処理装置
JP2898599B2 (ja) 金属燃料の製造方法及びそれに使用される金属燃料供給器
JP3034461B2 (ja) 焼却炉
KR20190137030A (ko) 전자파 에너지를 이용한 석탄 연소 부산물 재생장치
JPH0355410A (ja) 焼却灰の溶融処理方法
JP3084393B2 (ja) 増殖型イオン火炎発生装置
KR20090024662A (ko) 쓰레기 처리 장치
CN214635273U (zh) 一种处理固废的装置
KR20190136458A (ko) 전자파 에너지를 이용한 석탄 연소 부산물 재생장치
JP3036583B2 (ja) 耐熱性パイプの酸化防止方法
JP2002181994A (ja) 放射性廃棄物の減容装置およびその運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070522