JP2002181994A - 放射性廃棄物の減容装置およびその運転方法 - Google Patents
放射性廃棄物の減容装置およびその運転方法Info
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Abstract
で、二次放射性廃棄物の発生も少なく、メンテナンスも
容易なものを得る。 【解決手段】処理容器1の内部に酸素を供給し、ドライ
ポンプ9により排気して低圧酸素雰囲気とし、下端のヒ
ーター2上に被処理物収納容器3から被処理物を投入し
て加熱処理するものにおいて、高温の酸素プラズマを発
生して処理容器1の内部へと供給するプラズマ発生手段
5を付設し、被処理物20の酸化反応を促進する。
Description
生する可燃性または難燃性の放射性廃棄物の減容装置、
特に放射性廃棄物を加熱分解するとともに酸素をプラズ
マ加熱して酸化反応を促進して減容する装置、およびそ
の運転方法に関する。
には、バーナを利用した焼却法、不燃ガス中で高温に加
熱して分解する熱分解法、過酸化水素を用いた酸化分解
法等が使用され、あるいは適用が検討されている。これ
らの減容処理法のうち、焼却法は、燃料燃焼炎で空気を
高温にして樹脂を燃焼し、灰化減容する方法である。熱
分解法は、ガス化成分と固体成分に分離し、放射性核種
を含まないガス成分を焼却して減容するものである。ま
た、酸化分解法は、過酸化水素と触媒を用いて樹脂成分
を水と二酸化炭素に分解して分離し、減容するものであ
る。この他、これらの方法とは趣を異にする方法とし
て、低気圧下において酸素プラズマで樹脂を酸化分解
し、灰化減容する方法の検討もなされている。また、特
願2000−127020号に記載されているがごときプラズマ式
燃焼処理方法も提案されている。
ち、焼却法においては、適用が比較的線量の低い樹脂に
限定されるという基本的な問題がある。また比較的線量
の低い樹脂に適用する場合においても、樹脂が燃焼して
発生するガスに加えて、高温空気を得るための燃料燃焼
用バーナのからの燃焼排ガスが発生し、さらに不完全燃
焼防止のための二次燃焼用の高温空気を導入することが
必要となるため、処理装置全体から発生する排気ガス量
は膨大となる。従って、この焼却法では大規模な排ガス
処理装置を設置することが必要になるという問題があ
る。また、処理される樹脂が高カロリであるため、焼却
炉の炉壁材が高温に曝されて損傷しやすく、頻繁に補修
することが必要となるので、二次放射性廃棄物が多くな
り、同時にメンテナンス費用も大きくなるという問題が
ある。
て放射性核種を含有する多量のタール質成分のミストが
発生するので、処理装置の後段に大容量のフィルタを備
える必要があり、システムが大形化するという問題があ
る。また、前述のフィルタは目詰まりしやすく頻繁に交
換する必要があるため、多量の二次放射性廃棄物が生じ
るとともに、多額のメンテナンス費用を要するという問
題がある。
理圧力を 0.001 MPa前後の比較的低い圧力に保持する必
要があるため、処理能力を大きくするためには排気能力
の大きな真空ポンプを使用する必要があり、この真空ポ
ンプの排気能力によって処理能力が事実上制限されると
いう問題点があった。また、特に可燃性放射性廃棄物な
どはかさ比重が小さいので、バッチ式の焼却炉では1度
に多量に廃棄物を供給してもその処理重量は小さく、処
理能力の向上が困難であった。
考慮してなされたもので、本発明の目的は、排気系の真
空ポンプの所要排気能力が従来のプラズマ式処理装置の
真空ポンプに比べて大幅に低減され、あるいは、同容量
でも処理速度が飛躍的に増大して、かつ連続的に処理可
能となり、さらには、二次放射性廃棄物の発生も少な
く、メンテナンス費も低減される放射性廃棄物の減容装
置、ならびにその運転方法を提供することにある。
めに、本発明においては、原子力施設内で発生する可燃
性または難燃性の放射性廃棄物の減容装置で、ほぼ鉛直
に配された処理容器と、その下端に配されたヒーター
と、被処理用の放射性廃棄物投入手段と、少なくとも一
つの酸素導入手段と、少なくとも一つのプラズマ発生手
段と、排気手段とを備えてなり、酸素導入手段によって
処理容器の内部に酸素を導入し、プラズマ発生手段によ
り酸素を高温に加熱するとともに、排気手段により排気
して低気圧酸素雰囲気とし、放射性廃棄物投入手段によ
ってヒーター上に投入した放射性廃棄物をヒーターによ
り加熱して加熱分解する放射性廃棄物の減容装置におい
て、 (1)上記のプラズマ発生手段を、石英管とこの石英管
に同軸に巻かれた誘導コイルを備えるものとし、石英管
に酸素を供給し、誘導コイルに高周波電力を供給して酸
素プラズマを発生するものとする。
廃棄物を加熱するヒータの外径と処理容器のヒータに接
する側面の内径をほぼ等しくし、かつこれらを連結して
被処理物の放射性廃棄物がこぼれない構造とする。 (3)また、上記(1)または(2)において、酸素導
入手段の少なくとも一つを、導入された酸素が処理容器
の下端に連結されたヒーターの方向に向かう流れを形成
する燃焼酸素供給ノズルとする。
て、酸素導入手段の少なくとも一つを、導入された酸素
が処理容器内部において旋回流をなす様に構成された旋
回流形成ノズルとする。 (5)さらに上記(4)において、処理容器内部を排気
する排気手段に連結される排気口を、旋回流形成ノズル
により形成された旋回ガス流の中心軸上の上方に設ける
こととする。
て、処理容器と処理容器内部を排気する排気手段との間
に高周波誘導結合型プラズマ式の2次燃焼室が設けられ
ていることを特徴とする減容装置。 (7)また、上記(1)〜(6)において、処理容器の
側壁に処理容器内部の温度を検知する温度監視センサを
少なくとも一つ設けることとする。
いて、装置の排気手段に排ガス中の酸素濃度を測定する
酸素濃度測定手段を少なくとも一つ設けることとする。 (9)あるいは、上記(1)〜(6)において、装置の
排気手段に排ガス中の二酸化炭素濃度を測定する二酸化
炭素濃度測定手段を少なくとも一つ設けることとする。
入しつつ、上記(1)〜(6)の減容装置を連続的に減
容運転することとする。 (11)また、温度監視センサで検知された温度が、上
昇した後、下降に転じ、所定の温度レベルに低下したと
き放射性廃棄物を投入する方法を用いて、上記(7)の
減容装置を連続的に減容運転することとする。
検知された酸素濃度によって酸素導入手段により供給す
る酸素量を調整しつつ、上記(8)の減容装置を連続的
に減容運転することとする。 (13)また、二酸化炭素濃度測定手段によって検知さ
れた二酸化炭素ガス濃度が、上昇した後、下降に転じ、
所定の濃度レベルに低下したとき放射性廃棄物を投入す
る方法を用いて、上記(9)の減容装置を連続的に減容
運転することとする。
式の2次燃焼室の圧力を 600 Pa 以上に設定して上記
(6)の放射性廃棄物の減容装置を運転することとす
る。 (15)また、(10)〜(14)の運転に際して、処
理容器の内部の圧力を0.005乃至 0.05 MPa 、好ましく
は 0.01 乃至 0.02 MPa に調整して減容運転することと
する。
いた処理装置では、安定にプラズマを立てられる限界
は、0.003 MPa 以下であり、反応処理圧力は 0.001 MPa
前後に限られていた。これに対して、本発明者による実
験結果により、上記(1)のごとく、石英管内に酸素を
導入し、この石英管に同軸に巻かれた誘導コイルに高周
波電力を供給して酸素プラズマを発生するプラズマ発生
手段、すなわち、トーチ型のプラズマ源を用いて、処理
容器の内部に酸素プラズマの旋回流を導入することによ
って、処理容器の内部圧力が 0.03 MPa 以上の高い圧力
であっても充分安定してプラズマを立てられることが明
らかとなった。したがって、従来の約 10 倍の高い圧力
で安定に高温酸素を供給して処理することが可能とな
り、酸素の供給ガス量が同一のとき排気系の真空ポンプ
の所要排気能力は約 1/10 で済むこととなった。また、
これとは逆に、同一の排気能力の真空ポンプで約 10 倍
の供給ガスを流す大量処理に対応できることとなった。
また、供給ガス量を約 10 倍にすることができるので、
同一処理量であれば処理速度は約 10 倍となり、処理時
間が大幅に短縮される。
理物の漏出が防止される。また、上記(3)のごとく燃
焼酸素供給ノズルを組み込めば、ヒータ上部に投入され
た被処理物へと効果的に酸素が供給され、被処理物が燃
焼される。また、上記(4)のごとく旋回流形成ノズル
を組み込めば、酸素プラズマ加熱手段より導入された酸
素プラズマの旋回流が追加加速される。
排気する排気手段に連結される排気口を配置すれば、旋
回流に伴った巻き上がった微粒子はサイクロン作用によ
って分離離脱し落下する。また、上記(6)のごとく処
理容器と処理容器内部を排気する排気手段との間に高周
波誘導結合型プラズマ式の2次燃焼室を設ければ、排ガ
ス中に含まれる微量の未燃焼ガスを燃焼させることがで
きる。
を設ければ、処理容器内部の燃焼状態の知見が得られ
る。したがって、上記(11)のごとき効率的な減容運
転が可能となる。また、上記(8)のごとく排ガス中の
酸素濃度を測定する酸素濃度測定手段を設ければ処理容
器内部の燃焼状態の知見が得られる。したがって、上記
(12)のごとき効率的な減容運転が可能となる。
化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定手段を設けれ
ば、処理容器内部の燃焼状態の知見が得られる。したが
って、上記(13)のごとき効率的な減容運転が可能と
なる。
明する。図1は、本発明の放射性廃棄物の減容装置の一
実施例を示す構成図である。図において、1は金属製の
円筒状の処理容器、2は、処理容器1の下端に気密に連
結された被処理物加熱用のヒーターである。3は、処理
用の放射性廃棄物を収納する被処理物収納用器で、被処
理物を処理容器1の内部に投入するためのロードロック
式投入口31と被処理物収納用器の内部を真空廃棄する
ための排気装置32が付設されている。また、4は、処
理容器1の下端に連結されたヒーター2の方向へと酸素
を導入する燃焼酸素供給ノズルであり、5は、処理容器
1の内部に高温の酸素プラズマを供給するプラズマ発生
手段、6は、処理容器1の内部において旋回流をなす様
に酸素を導入する旋回流形成ノズルである。
示した横断面図に見られるように、二重の石英管5aの
間に冷却水を流して冷却し、石英管5aの内部で 30 l/
minの軸方向ガスと 20 l/minの旋回ガスを形成するよ
う石英管5aの一端に設けられたフランジより酸素が導
入されている。この石英管5aの外側には水冷式の誘導
コイル5bが石英管5aと同軸に5ターン巻かれてお
り、この誘導コイル5bに 13.56 MHzの高周波電力を供
給することによって石英管5aの内部の酸素がプラズマ
化され、約 2 kW の電力が供給される。高周波電力が直
接酸素ガスを加熱するので他にエネルギーロスが少な
く、効率よく高温酸素を生成することができる。図2に
見られるように、このプラズマ発生手段5は石英管5a
の中心軸が処理容器1の中心軸を外れた外周近傍となる
よう連結されており、プラズマ発生手段5で生じた約 2
000 ℃の高温の酸素プラズマが処理容器1の内部に旋回
流として導入され、被処理物の酸化反応の促進に寄与す
る。
た排気系によって排気され、所定の圧力に維持される。
本実施例の減容装置では、排気速度 80 m3/hのドライポ
ンプ9が組み込まれており、処理容器1の内部圧力が
0.02 MPa となるようにコンダクタンスバルブ10を用
いて制御されている。なお、処理容器1内で酸化反応が
行われている場合、処理容器1内にはガス流による被処
理物の小片や粒状の放射性核種を含んだ物質が舞い上が
る。このため、図1に示した処理容器1の天井部分に周
辺から旋回ガスを流す酸素供給口を配置して、サイクロ
ン効果によって排気口7の付近には粒状物質は取り込ま
ないよう工夫されている。しかしながら排気口7からの
未燃焼ガス成分の流出を皆無にすることはできないの
で、図1に示したごとく、排気口7と排気系との間に高
周波誘導結合型プラズマ式の2次燃焼室11が設けられ
ている。この2次燃焼室11では、未燃焼ガスや酸素ガ
スがプラズマ中の電子と衝突し活性化して酸化反応をさ
せる仕組みになっている。電子に衝突されてイオン化す
る分子の寿命は 1μs程度であるので、この2次燃焼室
11内の排ガス速度を 1 m/s、イオン化率を0.01 %と
すれば、プラズマ長がほぼ 10 mmですべての分子が平均
1回プラズマ化することになる。したがって、この2次
燃焼室11内にプラズマ長が数十 mmのプラズマを発生
させることによって、容易に 99 %以上の分子をイオン
化させることができる。イオン化した未燃焼ガスと酸素
は容易に酸化反応を起こすので、この2次燃焼室11を
通すことによって排ガスをほぼ完全燃焼させることがで
きる。
理容器1の上端のサイクロンで分離できなかった微粒子
を後段に設置したサイクロン8で捕集するシステムが採
用されている。このサイクロン8の後段には、前述のよ
うにドライポンプ9が配され、処理容器1を排気してい
る。ドライポンプ9から排出される排気ガスには、放射
性核種移行率として10-6程度の低濃度放射性物質が含ま
れるので、ドライポンプ9の後段にはこれらの粒子状の
核種を完全にフィルタリングするための図示しない可燃
性プレフィルタと HEPA フィルタが組み込まれている。
また、被処理物20にイオウや窒素原子が含まれている
場合には、酸化反応によりSOX やNOX が発生するため、
排ガスの無害化装置として小型のスクラバを介して大気
に放出するシステムが採用される。
て、処理容器1の下端に連結されたヒーター2を約 500
℃に加熱しておき、ロードロック式投入口31を開けて
被処理物収納容器3に収納された可燃性・難燃性の被処
理物20を約 1l 処理容器内のヒーター2の上に投入す
る。投入された被処理物20は、ヒーター2の上で可燃
性ガスを放出し、酸素ガスと混合され、上記のプラズマ
発生手段5より供給される高温酸素プラズマの助けを借
りて完全燃焼が進行する。時間とともに徐々に可燃ガス
放出量が増え、図1中に点線で示したごとき主酸化反応
領域21が上方へと拡大する。さらに時間が経過し、燃
焼が進行して燃焼量が減少すると、可燃ガスの放出量も
減少し、主酸化反応領域21が下方へと後退する。
1の壁面に温度監視センサ22を組み込み、その測定信
号を温度監視装置23で監視すれば、燃焼量が増して主
酸化反応領域21が上方へと拡大すると、温度監視セン
サ22の測定温度が上昇し、燃焼量が減少して主酸化反
応領域21が下方へと後退すると、温度監視センサ22
の測定温度が低下することとなる。したがって、温度監
視センサ22の測定信号を温度監視装置23で監視し、
上昇した温度が下降を始めて所定の温度まで下降した時
点で、被処理物投入操作装置25に制御信号を送り、被
処理物収納容器3から新たに被処理物20を投入する運
転方法を採れば、被処理物20の減容処理を、連続し
て、熱暴走を防ぎつつ効率的に行うことができる。図4
は、このように温度監視センサ22の測定信号をもとに
被処理物20を断続的に投入して処理した場合の温度監
視センサ22の測定信号の時間変化を示す特性図であ
る。図に見られるように、温度が上昇した後、下降に転
じ、点線で示した所定の温度まで下降した時点で新規に
投入する信号が発され、これに基づいて新たに被処理物
20を投入する操作が繰り返されている。もちろん、被
処理物20の性状がある程度均質なものであれば、断続
的に投入するタイミングをあらかじめ求めた時間間隔に
選定して定期的に行うこととしてもよい。
を監視して被処理物20の投入タイミングを決定する方
法を用いたが、酸素投入量と排ガス中の酸素濃度、二酸
化炭素濃度から、酸素消費量および二酸化炭素発生量を
割り出し、二酸化炭素発生量の減少や、酸素消費量の減
少信号で被処理物の投入タイミングを決定する運転方法
を採ることもできる。図5は、排ガス中の二酸化炭素濃
度を測定して、被処理物20の投入操作を制御する運転
方法を示すもので、燃焼量が増して主酸化反応領域21
が上方へと拡大すると、濃度センサ26で測定される二
酸化炭素濃度が上昇し、燃焼量が減少して主酸化反応領
域21が下方へと後退すると二酸化炭素濃度が下がるこ
とを利用したものである。図6に示した特性は、酸素供
給量一定の場合の二酸化炭素濃度の測定値と被処理物2
0の新規投入のタイミングを示したものである。二酸化
炭素濃度が下降を始め、点線で示した所定濃度に達した
とき、濃度監視装置27から被処理物投入操作装置25
へと新規に被処理物20を投入する信号が発せられてい
る。
場合など酸素濃度が低くなりすぎた時には、濃度監視装
置27から酸素流量制御装置24へと制御信号を送り、
酸素供給量を一時的に増やす処置が行われる。また、低
カロリーの被処理物20を投入して酸化反応が最高潮の
時の二酸化炭素発生量が装置能力に比べて小さい場合
は、投入量を増やすこともできる。
処理物を断続的に供給すると、被処理物は減容され重量
も減少する。たとえば、可燃物の紙や綿などのセルロー
ス系物質は 98 %の重量が減少して投入量の 1/50 程度
になる。難燃物のイオン交換樹脂ならば、投入量の約 1
/2となる。セルロース系の可燃物のみを処理する場合
は、例えば、1日8時間運転後、酸化反応の終了を待っ
て、図1には図示されていない搬出機構から残さが回収
される。
には、被処理物20を断続的に投入し、例えば総量で 5
0 l 投入して酸化反応を終了させたのち、ヒータ温度を
さらに 700℃まで上昇させるとともに、燃焼酸素供給ノ
ズル4からの酸素供給量を増大させて酸化反応を促進さ
せ、一定時間経過後、ヒータ温度を下げ、酸素の供給を
遮断し、窒素ガスを注入して処理容器1の内部を大気圧
に復帰させて反応を強制終了させる方法が採られる。本
構成の減容装置は、この様に反応時間によって被処理物
の減容率を制御することが可能であり、イオン交換樹脂
においては、初期投入量の 1/5から 1/20 までの範囲に
減容すると、後工程でセメント固化する場合に好適な残
さ性状となる。もちろん、反応を時間で制御する方法の
ほかに、二酸化炭素濃度を積分した総二酸化炭素発生量
と重量減少量がほぼ比例する関係に着目して、総二酸化
炭素発生量によって反応を終了させるタイミングを決定
しても良い。
廃棄物の減容装置を請求項1のごとく構成することとし
たので、排ガス量が極小化され、処理容器の内部圧力が
0.01 MPa 以上と従来の約 10 倍の高い圧力においても
充分安定してプラズマを立てられることとなった。した
がって、従来装置に用いられていた排気系の真空ポンプ
を用いても処理能力が約 10 倍に増大し、多量の放射性
廃棄物の減容処理が可能な放射性廃棄物の減容装置が得
られることとなった。
が固形残さに内包化して処理されるので、核種の大気や
一般環境への散逸が抑制される装置が得られ、また、単
純構造が採用でき、補修・メンテナンスが極めて容易で
且つ2次廃棄物も少ない装置が得られる。さらに、請求
項2〜9のごとく構成することとしたので、放射性廃棄
物がより効果的に減容処理される減容装置が構成され、
さらには、請求項10〜15のごとき運転方法によって
減容処理を行うこととしたので、断続的に放射性廃棄物
を投入しながら連続的に減容処理できることとなり、効
率的に減容処理できることとなった。
す構成図
を示す横断面図
を運転制御する方法を示す構成図
被処理物投入時期との関係を示す特性図
容装置を運転制御する方法を示す構成図
の時間変化と被処理物投入時期との関係を示す特性図
Claims (15)
- 【請求項1】原子力施設内で発生する可燃性または難燃
性の放射性廃棄物の減容装置で、ほぼ鉛直に配された処
理容器と、その下端に配されたヒーターと、被処理用の
放射性廃棄物投入手段と、少なくとも一つの酸素導入手
段と、少なくとも一つのプラズマ発生手段と、排気手段
とを備えてなり、酸素導入手段によって処理容器の内部
に酸素を導入し、プラズマ発生手段により導入した前記
の酸素を高温に加熱するとともに、排気手段により排気
して低気圧酸素雰囲気とし、放射性廃棄物投入手段によ
ってヒーター上に投入した放射性廃棄物をヒーターによ
り加熱して加熱分解する放射性廃棄物の減容装置におい
て、 前記のプラズマ発生手段が、石英管と該石英管に同軸に
巻かれた誘導コイルとを備えてなり、石英管に酸素を供
給し、誘導コイルに高周波電力を供給して酸素プラズマ
を発生する手段であることを特徴とする放射性廃棄物の
減容装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の放射性廃棄物の減容装置
において、放射性廃棄物を加熱するヒータの外径と、処
理容器のヒータに接する側面の内径がほぼ等しく、か
つ、これらが連結されていることを特徴とする減容装
置。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の放射性廃棄物の
減容装置において、酸素導入手段の少なくとも一つが、
導入された酸素が処理容器の下端に配されたヒーターの
方向に向かう流れを形成するように構成された燃焼酸素
ノズルであることを特徴とする減容装置。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の放射性
廃棄物の減容装置において、酸素導入手段の少なくとも
一つが、導入された酸素が処理容器内部において旋回流
を形成するように構成された旋回流形成ノズルであるこ
とを特徴とする減容装置。 - 【請求項5】請求項4に記載の放射性廃棄物の減容装置
において、処理容器内部を排気する排気手段に連結され
る排気口が、旋回流形成ノズルにより処理容器内に形成
された旋回ガス流の中心軸上の上方に設けられているこ
とを特徴とする減容装置。 - 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載の放射性
廃棄物の減容装置において、処理容器と処理容器内部を
排気する排気手段との間に高周波誘導結合型プラズマ式
の2次燃焼室が設けられていることを特徴とする減容装
置。 - 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の放射性
廃棄物の減容装置において、処理容器の側壁に処理容器
内部の温度を検知する温度監視センサーを少なくとも一
つ設けたことを特徴とする減容装置。 - 【請求項8】請求項1乃至6のいずれかに記載の放射性
廃棄物の減容装置において、装置の排気手段に排ガス中
の酸素濃度を測定する酸素濃度測定手段を少なくとも一
つ設けたことを特徴とする減容装置。 - 【請求項9】請求項1乃至6のいずれかに記載の放射性
廃棄物の減容装置において、装置の排気手段に排ガス中
の二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定手段を
少なくとも一つ設けたことを特徴とする減容装置。 - 【請求項10】断続的に放射性廃棄物を投入しつつ特許
請求項1乃至9のいずれかに記載の放射性廃棄物の減容
装置を連続的に減容運転することを特徴とする減容装置
の運転方法。 - 【請求項11】温度監視センサで検知された温度が、上
昇した後、下降に転じ、所定の温度レベルに低下したと
き放射性廃棄物を投入する方法を用いて、請求項7に記
載の放射性廃棄物の減容装置を連続的に減容運転するこ
とを特徴とする減容装置の運転方法。 - 【請求項12】酸素濃度測定手段によって検知された酸
素濃度によって酸素導入手段より供給する酸素量を調整
しつつ請求項8に記載の放射性廃棄物の減容装置を運転
することを特徴とする減容装置の運転方法。 - 【請求項13】二酸化炭素濃度測定手段によって検知さ
れた二酸化炭素ガス濃度が、上昇した後、下降に転じ、
所定の濃度レベルに低下したとき放射性廃棄物を投入す
る方法を用いて、請求項9に記載の放射性廃棄物の減容
装置を連続的に減容運転することを特徴とする減容装置
の運転方法。 - 【請求項14】高周波誘導結合型プラズマ式の2次燃焼
室の圧力を 600 Pa以上に設定して請求項6に記載の放
射性廃棄物の減容装置を運転することを特徴する減容装
置の運転方法。 - 【請求項15】請求項10乃至14に記載の減容装置の
運転方法において、減容処理工程において、処理容器の
内部の圧力を 0.005乃至 0.05 MPa 、好ましくは 0.01
乃至0.02 MPaに調整して減容運転することを特徴する運
転方法。
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