JP2003265261A - 樹脂シートフレームの支持構造 - Google Patents
樹脂シートフレームの支持構造Info
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Abstract
用した場合にも破損する恐れのない樹脂シートフレーム
の支持構造を提供する。 【解決手段】 シート上に着座した人の荷重にて撓みを
生じる樹脂製のシートフレーム1の取付部5をシートレ
ール7a、7bのアッパレール9a、9bに設けた支持
部10上に載置して支持するとともに、アッパレール9
a、9bにシートフレーム1の下端との間に適宜間隔を
あけてシートフレーム1の受け面12を設け、シートフ
レーム1に過度の荷重が作用した時にシートフレーム1
の一部が受け面12に当接するようにした。
Description
の支持構造に関し、特に樹脂製のシートフレーム上にク
ッションパッドを配置して構成されるシートクッション
におけるシートフレームの支持構造に関するものであ
る。
者の良好な座り心地を確保するために、鋼板製のフレー
ム上に厚さの大きい発泡合成樹脂等からなるクッション
パッドを配置し、その表面を外装材で被覆して構成した
ものが汎用されている。
に、自動車の軽量化・コンパクト化が強く要請され、そ
れに伴って自動車用シートにおいても軽量化・薄型化が
要求されるようになっている。しかるに、上記のような
鋼板製のフレームとクッションパッドの組み合わせで
は、鋼板製フレームは重量が大きく、かつ剛性があるた
めクッションパッドを薄くすることが困難で、座り心地
の確保を重要視する限り、種々の工夫をしても軽量化・
薄型化に限界があった。
は先に特願2001−229984号において、図6に
示すように、着座支持面を構成する上面板22とその周
縁から下方に垂下する周面板23とを一体的に成形して
成り、その上面板22と周面板23との間にわたって連
続する凹溝部24を、上面板22の両側の互いに対向す
る箇所に少なくとも1対設けている樹脂製のシートフレ
ーム21を提案している。また、このシートフレーム2
1は、図7に示すように、四隅近傍に設けられた取付部
25を、シートレール装置に設けられた支持部26に締
結固定して支持するように構成されている。
図7に白抜き矢印で示すようにクッションパッドを介し
て上面板22上に加わると、その荷重が上面板22及び
周面板23を介して取付部25に伝達されて支持部26
にて支持され、かつその際に上面板22の両側に上面板
22から周面板23にわたって連続して形成された凹溝
部24が、上面板22に加わった上方からの荷重で永久
変形や亀裂を発生する恐れなく円滑に変形することによ
って、上面板22が図7に破線で示すように下方に弾性
的に変位し、着座者を弾性支持することができる。
に着座した人の荷重で撓みを生じてクッション性を得る
ようにした樹脂製のシートフレーム21においては、例
えば乱暴にシート上に乗り込んだ時や、前面衝突時に乗
員が慣性力によって沈み込みながら前方移動することに
より発生するサブマリン荷重が作用した時などに、限度
を越えた荷重を受けると、図7に仮想線で示すように、
シートフレーム21が大きく撓んで亀裂を生じたり、破
損したりする恐れがないとは言えないという問題があ
る。そこで、剛性及び強度の高い樹脂材料を用いた場合
には、クッション性が悪化してしまうことになる。
ション性を確保しながら、過度な荷重が作用した場合に
も破損する恐れのない樹脂シートフレームの支持構造を
提供することを目的とする。
ームの支持構造は、シート上に着座した人の荷重にて撓
みを生じる樹脂製のシートフレームの取付部をシートレ
ール装置のアッパレールに設けた支持部上に載置して支
持する樹脂シートフレームの支持構造において、アッパ
レールにシートフレームの下端との間に適宜間隔をあけ
てシートフレームの受け面を設け、シートフレームに過
度の荷重が作用した時にシートフレームの一部が受け面
に当接するようにしたものであり、シートフレームのク
ッション性を損なうことなく、また新たな部品を追加し
たり、柔軟性と強度を合わせ持つ高価な樹脂材料を用い
たりすることなく、低コストにてシートフレームの破損
を確実に防止することができる。
いボックス形状で、その両側部の対向する箇所に、上面
から側面に連続する凹溝が少なくとも一対設けられ、受
け面は凹溝の形成部又はその近傍を受けるように配設す
ると、凹溝により亀裂等を生じる恐れなく大きな撓み量
が得られて高いクッション性が容易に得られるととも
に、最も大きく変形する箇所を受けることにより、確実
に破損を防止することができる。
おける樹脂シートフレームの支持構造の一実施形態につ
いて、図1〜図5を参照して説明する。
脂製のシートフレームであり、着座支持面を構成する上
面板2とその周縁から下方に垂下する周面板3とを一体
成形し、ほぼ底面を有しないボックス形状に構成されて
いる。上面板2の後部両側の互いに対向する箇所には、
上面板2と周面板3との間にわたって連続する凹溝部4
が前後方向に適当間隔あけて複数対(図示例では3対)
形成されている。
凹入成形して構成されており、図2に示すように、その
溝底部4aが上面板2との交差位置から周面板3の下端
の内側近傍に向けて下方外側に向けて傾斜し、正面視で
溝底部4aを斜辺、周面板3を側辺とする略倒立台形状
となるように形成されている。
部両側隅部近傍にはそれぞれ、図3に詳細に示すよう
に、下方に向かって径が小さくなる有底中空円錐状の取
付部5が上面板2から凹入成形され、その底部にナット
部材6がインサート成形にて一体的に固着されている。
それぞれロアレール8a、8bとアッパレール9a、9
bにて構成されており、アッパレール9a、9bがロア
レール8a、8bに対して前後方向に位置調整可能に装
着され、ロアレール8a、8bが車室の床部上に固定設
置されている。アッパレール9a、9bの前部と後部に
はシートクッションを設置するための支持部10が設け
られ、図1及び図3に示すように、支持部10上にシー
トフレーム1の取付部5を載置し、取付ボルト11を支
持部10に形成された取付穴10aを貫通させてナット
部材6に螺合し、締結固定することでシートフレーム1
がシートレール装置7a、7bに設置されている。
部には、シートフレーム1の両側の凹溝部4に対応する
箇所若しくはその近傍に位置するように、シートフレー
ム1の下端との間に適宜間隔をあけた状態でシートフレ
ームの受け面12が設けられ、シートフレーム1が一定
量以上下方に撓んだときに、シートフレーム1の下端が
この受け面12に当接して支持されるように構成されて
いる。
アッパレール9a、9bの後端部に設けられたシートバ
ックの枢支部であり、14は、一方のシートレール装置
7aのアッパレール9aに設けられたシートバックのリ
クライニング機構取付部である。
クッションパッド(図示せず)を介して樹脂製のシート
フレーム1の上面板2上に加わると、その荷重は上面板
2と周面板3を介して四隅近傍の取付部5に伝達され、
支持部10を介してシートレール装置7a、7bにて支
持される。
有しないボックス形状で、その両側部の対向する箇所
に、上面板2から周面板3に連続する凹溝部4が複数設
けられているので、上面板2に加わった上方からの荷重
によって、上面板2の後部の両側に形成された凹溝部4
が図2(a)の状態から図2(b)に示すように上部の
溝間隔が狭く、下部の溝間隔が広くなるように容易に変
形し、上面板2及び周面板3が弾性的に下方に撓んで上
面板2が下方に弾性変位する。
面板が連続しているので、繰り返し荷重が作用しても切
欠部への応力集中による永久変形や亀裂が発生する恐れ
が少なく、強度上の問題も解消することができ、シート
フレーム1に亀裂等を生じる恐れなく、より大きな撓み
量を得ることができる。
成されているので、シートフレーム1を射出成形した時
の型抜きを容易に行うことができ、かつ剛性の大きい上
面板2と周面板3の角部で凹溝部4の深さが深くなるの
で、その変形がより容易となり、十分な撓みが確実に得
られる。
と組み合わせてコンパクトな構成にしても十分なクッシ
ョン性を持ったシートクッションが得られる。
時や、前面衝突時に乗員が慣性力によって沈み込みなが
ら前方移動することにより発生するサブマリン荷重が作
用した時など、過度の荷重がシートフレーム1に作用し
た場合には、上述のクッション性の故にシートフレーム
1が限界を越えて大きく撓むことになるが、シートフレ
ーム1に亀裂や破損が発生する恐れが生じる前に、図4
に仮想線で示すように、シートフレーム1の一部が受け
面12に当接して支持され、それ以上撓んで亀裂や破損
が発生するのを確実に防止することができる。特に、受
け面12が凹溝部4の形成部又はその近傍を受けるよう
に配設されているので、最も大きく変形する箇所を受け
ることにより、シートフレーム1の破損を確実に防止す
ることができる。
を損なうことなく、また新たな部品を追加したり、柔軟
性と強度を合わせ持つ高価な樹脂材料を用いたりするこ
となく、低コストにてシートフレーム1の破損を確実に
防止することができる。
部10を単純に締結固定した例を示したが、図5に示す
ように、弾性部材15を介装した状態で段付きボルト1
6にて取付部5を締結固定して取付けた構成としてもよ
い。図5において、段付きボルト16は頭部16aとね
じ径より大径の軸部16bとねじ部16cとから成り、
軸部16bは支持部10の厚さと弾性変形可能な状態の
弾性部材15の厚さの和に等しい長さを有している。こ
の段付きボルト16の軸部16bを、支持部10に形成
された軸部16bよりも若干径の大きい取付穴10aと
弾性部材15を貫通させ、ねじ部16cをナット部材6
に螺合・締結し、軸部16bとねじ部16cの間の段部
をナット部材6に圧接させている。
の取付部5を傾動可能に支持することができ、荷重が作
用してシートフレーム1が下方に撓む時にシートフレー
ム1の取付部5に回転モーメントが作用した時に取付部
5が容易に傾くことでシートフレーム1の各部に過大な
応力や歪みを生じることなく着座部の撓み量を大きくす
ることができ、かつ上記のようにその撓み量の限界を受
け面12で規制しているので、シートフレーム1に安価
で剛性の比較的高い樹脂材料を用いても亀裂等を生じる
恐れなく所望の撓みを容易に確保することができ、座り
心地の良いシートフレーム1を得ることができる。
ト16の頭部16aと支持部10との間に介装し、支持
部10に取付部5の底面を当接させているが、段付きボ
ルト16の頭部16aを支持部10に当接させ、支持部
10と取付部5の底面との間に弾性部材15を介装して
もよい。また、弾性部材15としては、図示のスプリン
グワッシャに限らず、皿ばね、コイルばね、ゴムリング
などを用いることができる。
によれば、以上のようにアッパレールにシートフレーム
の下端との間に適宜間隔をあけてシートフレームの受け
面を設け、シートフレームに過度の荷重が作用した時に
シートフレームの一部が受け面に当接するようにしたの
で、シートフレームのクッション性を損なうことなく、
また新たな部品を追加したり、柔軟性と強度を合わせ持
つ高価な樹脂材料を用いたりすることなく、低コストに
てシートフレームの破損を確実に防止することができ
る。
いボックス形状で、その両側部の対向する箇所に、上面
から側面に連続する凹溝が少なくとも一対設けられ、受
け面は凹溝の形成部又はその近傍を受けるように配設す
ると、凹溝により亀裂等を生じる恐れなく大きな撓み量
が得られて高いクッション性が容易に得られるととも
に、最も大きく変形する箇所を受けることにより、確実
に破損を防止することができる。
る一実施形態の分解斜視図である。
詳細を示し、(a)は通常時の斜視図、(b)は撓んだ
状態の斜視図である。
を分解して示した図1のA−A矢視断面図である。
し、(a)は図1のA−A矢視断面図、(b)は分解し
た状態を示す同断面図である。
した状態での着座荷重による樹脂シートフレームの撓み
状態の説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 シート上に着座した人の荷重にて撓みを
生じる樹脂製のシートフレームの取付部をシートレール
装置のアッパレールに設けた支持部上に載置して支持す
る樹脂シートフレームの支持構造において、アッパレー
ルにシートフレームの下端との間に適宜間隔をあけてシ
ートフレームの受け面を設け、シートフレームに過度の
荷重が作用した時にシートフレームの一部が受け面に当
接するようにしたことを特徴とする樹脂シートフレーム
の支持構造。 - 【請求項2】 シートフレームはほぼ底面を有しないボ
ックス形状で、その両側部の対向する箇所に、上面から
側面に連続する凹溝が少なくとも一対設けられ、受け面
は凹溝の形成部又はその近傍を受けるように配設したこ
とを特徴とする請求項1記載の樹脂シートフレームの支
持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002076407A JP3978057B2 (ja) | 2002-03-19 | 2002-03-19 | 樹脂シートフレームの支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002076407A JP3978057B2 (ja) | 2002-03-19 | 2002-03-19 | 樹脂シートフレームの支持構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP3978057B2 JP3978057B2 (ja) | 2007-09-19 |
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JP (1) | JP3978057B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013168769A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 東レ株式会社 | 車両用シートクッションフレーム |
-
2002
- 2002-03-19 JP JP2002076407A patent/JP3978057B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2013168769A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 東レ株式会社 | 車両用シートクッションフレーム |
JPWO2013168769A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2016-01-07 | 東レ株式会社 | 車両用シートクッションフレーム |
US9393889B2 (en) | 2012-05-11 | 2016-07-19 | Toray Industries, Inc. | Seat cushion frame for vehicle |
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