JP2003265188A - チンパンジープロスタグランジンe2受容体ep4サブタイプをコードするdna - Google Patents

チンパンジープロスタグランジンe2受容体ep4サブタイプをコードするdna

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JP2003265188A
JP2003265188A JP2002267889A JP2002267889A JP2003265188A JP 2003265188 A JP2003265188 A JP 2003265188A JP 2002267889 A JP2002267889 A JP 2002267889A JP 2002267889 A JP2002267889 A JP 2002267889A JP 2003265188 A JP2003265188 A JP 2003265188A
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テサ・キャッスルベリー
Bihong Lu
ビホン・ル
Thomas A Owen
トーマス・アレン・オーウェン
Steven L Smock
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 骨におけるプロスタグランジンの分子的お
よび生化学的作用をさらに理解すると共に、プロスタグ
ランジン受容体に関連するcAMPの理解を拡大する。 【解決手段】 本発明は、チンパンジーEP4活性を
有する単離タンパク質性分子であって、特定のアミノ酸
配列、または1以上の保存的置換を含む特定のアミノ酸
配列を含む、前記単離タンパク質性分子、前記タンパク
質を分子をコードするDNA分子、前記DNA分子を所
有するベクターおよび細胞、該タンパク質の特異的結合
パートナー、並びにチンパンジーEP4のリガンドを決
定する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チンパンジー(c
himpanzee)(Pan troglodyte
s)組織に見られるものに対応する、チンパンジープロ
スタグランジンE 2受容体EP4サブタイプ(本明細書
において、チンパンジーEP4またはchEP4)に関
する。他の側面において、本発明は、とりわけ、chE
P4の構造変異体、chEP4およびその構造変異体を
コードするポリヌクレオチド、該ポリヌクレオチドを含
む発現ベクター、並びに該発現ベクターに形質転換され
た細胞に関する。
【0002】
【従来の技術】プロスタグランジンE2(PGE2)は、
多くの組織において、多様な生物学的機能の重要な仲介
因子である。PGE2は、Gタンパク質共役受容体のス
ーパーファミリーのメンバーである、4つの細胞表面受
容体(EP1−EP4)に、高い親和性で結合する。E
P4受容体をコードするcDNAのいくつかの種からの
クローニングは、7つの潜在的な膜貫通ドメインおよび
長い細胞内カルボキシ末端領域を持つ、非常に保存され
た分子を明らかにした。報告されたEP2受容体でのよ
うに、EP4受容体は、アデニル酸シクラーゼに機能的
に共役し、活性化に際して、上昇した細胞内環状アデノ
シン5’一リン酸(cAMP)レベルを生じる。ヒトE
P4受容体相補的DNAは、およそ53kDaの予測さ
れる分子量を持つ、488アミノ酸ポリペプチドをコー
ドする(Bastienら、 J.Biol. Che
m., 269:11873−77(1994))。こ
の受容体が、一般的にEP2受容体と称されていた、1
995年より前の文献を再検討する際には、注意を払わ
なければならない(Nishigakiら、 FEBS
Lett., 364:339−41(199
5))。ヒト受容体に加え、マウス、ラット、ウサギ、
およびイヌのEP4受容体がクローニングされてきてい
る(Boieら, Eur. J. Pharmaco
l., 340:227−41(1997);Brey
erら, Am. J. Physiol., 27
0:F485−93(1996);Nishigaki
ら, FEBSLett., 364:339−41
(1995);Bastienら, J. Biol.
Chem., 269:11873−77(199
4);Anら, Biochem. Biophys.
Res. Comm., 197:263−70(1
993);Hondaら, J. Biol. Che
m., 268:7759−62(1993);Cas
tleberryら, Prostaglandin
s, 65:167−187(2001))。EP4受
容体は、EP1およびEP3受容体とは、サルプロスト
ン(sulprostone)に対する非感受性によっ
て、そしてEP2受容体とは、ブタプロスト(buta
prost)に対する非感受性によって(Kiriya
maら, Br.J. Pharmacol., 12
2:217−24(1997);Boieら, Eu
r. J. Pharmacol., 340:227
−41(1997))、そしてプロスタグランジンE1
−OH(ld)による比較的選択的な活性化によって、
薬理学的に区別することが可能である。
【0003】プロスタグランジンは、大部分の哺乳動物
組織において、非常に多様な生理学的効果を発揮する、
広く分布する脂肪酸代謝産物の群である。これらの分子
は、化学的に不安定であるか、または非常に迅速に代謝
されるかいずれかであり、そしてしたがって、主に、そ
の合成部位に近い、局所生理学的事象に影響を及ぼすと
考えられる。プロスタグランジンE2(PGE2)は、シ
クロオキシゲナーゼおよびPGEシンターゼの作用を通
じて、アラキドン酸から形成される。骨を含む多様な組
織に対するPGE2の生物学的作用は、アゴニストおよ
びアンタゴニストへの反応に基づいて、EP1、EP
2、EP3、およびEP4と称される、少なくとも4つ
の薬理学的に別個のGタンパク質共役細胞表面受容体を
通じて、仲介される。EP1受容体の活性化は、ホスホ
リパーゼCを介して増加した細胞内カルシウムレベルを
生じ、一方、EP3活性化は、アデニル酸シクラーゼの
阻害のため、減少した細胞内cAMPを生じる。EP2
およびEP4受容体は、アデニル酸シクラーゼを刺激
し、上昇したレベルの細胞内cAMPを導く。過去数年
に渡る、多様なヒト、マウス、ラット、イヌ、およびウ
サギEP受容体サブタイプのクローニングは、PGE2
作用機構のよりよい理解を導いてきた。
【0004】プロスタグランジンは、骨形成および骨吸
収両方を制御することによって、骨代謝に役割を果た
す。器官培養中の骨形成の刺激は、骨芽細胞前駆体の複
製および分化両方の増加によるようである(Grono
wiczら, Exp. Cell Res., 21
2:314−20(1994)、RaiszおよびFa
ll, Endocrinology, 126:16
54−59(1990))。骨におけるPGE2の同化
作用は、機械的な力、サイトカイン、増殖因子、合成ホ
ルモン、およびプロスタグランジン自体に反応した、P
GE2の局所オートクリンまたはパラクリン産生の結果
として生じると考えられ(Raisz,J. Nut
r., 125:2024S−2027S(199
5))、そしてEP2またはEP4受容体サブタイプい
ずれかに関係する、cAMPの増加したレベルに関連付
けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】骨におけるプロスタグ
ランジンの分子的および生化学的作用をさらに理解する
と共に、プロスタグランジン受容体に関連するcAMP
の理解を拡大するため、我々は、チンパンジーEP4受
容体をクローニングし、発現させ、そして性質決定し
た。このチンパンジーEP4受容体は、リガンド結合お
よび活性化に関して、ヒト、マウス、ウサギ、イヌ、お
よびラット由来の先に報告されたEP4受容体と共通の
機能的特性を有する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者による研
究以前には、チンパンジーからchEP4活性を有する
因子を単離することに関する研究は報告されていなかっ
た。本発明の発明者が本発明を達成するのに成功するま
でに、いくつかの潜在的な困難を乗り越える必要があっ
た。第一に、上述のように、5つの他の種からEP4タ
ンパク質が単離されてきたが、既知のEP4物質とチン
パンジー由来のものの間に、どの程度の相同性があるの
か、不明確であった。したがって、他の種に関連するE
P4タンパク質に基づくプライマーが、チンパンジーか
ら物質を単離する際に有用であるかどうか、不明確であ
った。第二に、チンパンジー組織が、チンパンジーEP
4のメッセンジャーRNA(mRNA)を十分な量、産
生するかどうか、不明確であった。
【0007】上述の不明確性および他の困難にもかかわ
らず、本発明の発明者は、チンパンジーにおいて、ch
EP4活性を有するタンパク質に対応する全長cDNA
配列を単離するのに成功した。この発見は、本発明の基
礎を確立した。
【0008】チンパンジーEP4のタンパク質コード領
域は、1470bpのオープンリーディングフレーム内
に含まれ、そして予測される分子量53.4kDの、4
90アミノ酸のタンパク質をコードする。このオープン
リーディングフレームの配列解析によって、ヌクレオチ
ドおよびタンパク質配列を両方比較すると、ヒトEP4
cDNAタンパク質コード領域に、>99%同一であ
ることが明らかになる。チンパンジーEP4をCHO−
K1細胞に一過性にトランスフェクションした後、リガ
ンドとして3H−PGE2を用いた競合的結合研究によっ
て、PGE2および7−[2−(3−ヒドロキシ−4−
フェニル−ブチル)−5−オキソ−ピロリジン−1−イ
ル]−ヘプタン酸(EP4特異的リガンド、以後、EP
4SLと称される)による特異的置換が立証され、それ
ぞれのIC50値は、2.5nMおよび300nMであ
った。PGE2またはEP4SLでの処理はまた、EP
4トランスフェクション細胞において、それぞれ、8.
9nMおよび560nMのEC50値で、増加したレベ
ルのcAMPも生じたが、親CHO−K1細胞では生じ
なかった。対照的に、EP2選択的リガンド、ブタプロ
スト、およびEP1/EP3選択的リガンド、サルプロ
ストンは、この受容体に結合しなかった。
【0009】このように、報告されたヒトPGE2受容
体EP4サブタイプに非常に相同なDNAおよび予測さ
れるタンパク質配列を持つ、オープンリーディングフレ
ームをコードする、チンパンジーcDNAが単離され
た。チンパンジーEP4 cDNAをCHO−K1細胞
において発現させると、コードされるタンパク質は、E
P4サブタイプに特徴的なリガンド結合特性を示し、そ
して適切なリガンドによって活性化されると、この受容
体は、細胞内cAMPの集積を引き起こす。
【0010】本発明はいくつかの側面を有する。第一の
側面において、本発明は、chEP4の活性を有し、そ
して配列番号2に対応するアミノ酸配列を含む、単離タ
ンパク質性分子に関する。
【0011】別の側面において、本発明は、上述のタン
パク質性分子をコードする単離DNA分子に関する(例
えば配列番号1を参照されたい)。本発明の他の側面
は、列挙されるポリヌクレオチド分子を、適切な宿主細
胞に移すことが可能な組換え発現ベクター、およびこれ
らの発現ベクターに形質転換された細胞に関する。
【0012】別の側面において、本発明は、組換え手段
によって、列挙されるタンパク質性分子を産生する方法
に関する。本発明のさらなる側面において、本発明は、
列挙されるタンパク質性分子を含む、薬剤組成物に関す
る。
【0013】さらに別の側面において、本発明は、列挙
されるタンパク質性分子に対する特異的結合パートナー
に関する。さらに別の側面において、本発明は、チンパ
ンジーEP4のリガンドを決定する方法に関する。
【0014】本発明の上述の側面は、チンパンジーEP
4活性を有するタンパク質性分子の大量産生を可能にす
る。本明細書において、以下により詳細に記載されるよ
うに、こうした分子を用いて、例えば、獣医学的目的の
ため、チンパンジーを処置することが可能であることが
意図される。
【0015】
【発明の実施の形態】逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反
応(RT−PCR)戦略を用いて、チンパンジー末梢血
RNAからchEP4をクローニングした。この戦略
は、逆転写に、ランダム六量体およびオリゴ−dTプラ
イマー両方を使用し、そしてPCR期に、ヒト、ラッ
ト、マウス、イヌ、およびウサギEP4受容体タンパク
質コード領域をコードするDNA配列に基づいて設計さ
れた縮重プライマーを使用した。この結果、予測される
分子量53,463ダルトンで、490アミノ酸のタン
パク質をコードすることが可能な、1470bpのオー
プンリーディングフレームをクローニングした(配列番
号2を参照されたい)。KyteおよびDoolitt
leの方法(KyteおよびDoolittle,
J. Mol. Biol. 157:105−32
(1983))による、予測されるタンパク質の解析
は、7つの疎水性配列の存在を示し、これは、Gタンパ
ク質共役受容体のこのファミリーに典型的な7つの膜貫
通ドメインの存在と一致した。
【0016】チンパンジーEP4オープンリーディング
フレームのcDNAおよび予測されるタンパク質配列
の、ヒトEP4に関して報告されたものとの比較によ
り、DNAレベルで>97%の同一性が(図3)、そし
てタンパク質レベルで>99%の同一性が明らかになっ
た(図2)。全EP4配列がチンパンジーおよびヒトE
P4間で非常に保存されており、一方、7つの推定上の
膜貫通ドメインは、2種間で同一である。細胞膜に埋め
られていると予測される、保存されたアミノ酸は、プロ
スタグランジン受容体および他のGタンパク質共役受容
体両方に関し、小分子量リガンドとのリガンド結合に重
要な役割を有すると示されてきている。N末端細胞外ド
メイン中のAsn7、および第二の細胞外ループ中のA
sn177の2つの潜在的なN結合グリコシル化部位
が、予測されるチンパンジーEP4配列に存在し、そし
て報告されたヒトEP4配列で保存されている。マウス
EP3受容体のN末端ドメインおよび第二の細胞外ルー
プ中の残基のN結合グリコシル化は、リガンド結合の親
和性および特異性に影響を及ぼすことが示されてきてい
る(HuangおよびTai, Prostaglan
dins, Leukotrienes, and E
ssential Fatty Acids, 59:
265−71(1998))。EP4受容体は、糖タン
パク質であるとまだ立証されてはいないが、β2−アド
レナリン作動性受容体のN末端ドメインのグリコシル化
は、細胞表面への受容体の標的化に影響を及ぼすことが
示されてきている(Savareseら, Bioch
em. J., 283:1−19(1992))。
【0017】チンパンジーEP4の細胞外ループ2にお
ける7アミノ酸配列(PG/DTWCFI)は、ヒト、
マウス、ラット、イヌ、およびウサギの報告されたPG
2受容体(EP1−EP4)すべてに存在する。これ
は、リガンド認識における配列PG/DTWCFIの基
本的な役割を示唆する。例えば、ウサギEP3受容体の
この領域の突然変異解析は、この配列におけるプロリ
ン、トリプトファン、またはスレオニン残基の置換が、
劇的に改変されたリガンド特異性を生じることを示す
(AudolyおよびBreyer, J. Bio
l. Chem.,272:13475−78(199
7))。また、非常に保存されているわけではないが、
EP2およびEP4プロスタグランジン受容体のN末端
ドメインの残基が、リガンド特異性の決定において、同
様の機能的役割を有することが示されている(Stil
lmanら, Mol. Pharm., 56:54
5−51(1999))。
【0018】予測されるチンパンジーおよびヒトEP4
タンパク質配列間で、やはり保存されるのは、位45
(細胞内ループ1)、261(細胞内ループ3)および
356、366、432、462、および488(C末
端細胞内ドメイン)のセリン残基である。さらに、C末
端細胞内ドメインの位435のスレオニン残基は、チン
パンジーおよびヒトEP4両方で保存されている。これ
らのセリンおよびスレオニン残基は、プロテインキナー
ゼCによるリン酸化の潜在的な部位であり、そしてま
た、チンパンジーおよびヒトEP4受容体間でも保存さ
れている。β2−アドレナリン作動性受容体のC末端ド
メインのセリンおよびスレオニン残基のリン酸化は、受
容体脱感作の調節に関与していると考えられるため、こ
れらの6つの残基は、チンパンジーEP4受容体に見ら
れる脱感作に関与している可能性がある(Ingles
eら, J. Biol. Chem., 268:2
3735−38(1993))。
【0019】この推定上のチンパンジーEP4受容体の
結合およびシグナル伝達特性を試験するため、全オープ
ンリーディングフレームを含むDNA断片を、CHO−
K1細胞に一過性にトランスフェクションした。この受
容体のリガンド結合特異性を図4に例示する。3H−P
GE2結合は、PGE2(IC50 2.5nM)およびE
P4SL(IC50 300nM)に置換された。対照的
に、関連するプロスタノイド受容体EP1/EP3(サ
ルプロストン)およびEP2(ブタプロスト)に選択的
なリガンドは、このEP4受容体に結合しなかった。非
トランスフェクション細胞への特異的結合はなかった。
【0020】cAMP集積によって、チンパンジーEP
4を発現しているCHO細胞における二次シグナル伝達
を測定した。チンパンジーEP4で一過性にトランスフ
ェクションしたCHO細胞を、2mM IBMXの存在
下、多様な濃度のPGE2で12分間処理した。細胞内
cAMPの集積は、商業的に入手可能なシンチレーショ
ン近接アッセイ(SPA)キット(Amersham、
イリノイ州アーリントンハイツ)の使用によって、処理
期間の終了時に測定した。PGE2処理後のcAMP集
積のEC50は、8.9nMであり、そしてEP4選択的
リガンドEP4SLでの処理後のEC50は、560nM
であった(図5)。
【0021】定義 「タンパク質性分子」は、一般的に、複数のアミノ酸で
構成されたいかなる分子も含む。この用語は十分に広
く、ペプチド、オリゴペプチド、およびタンパク質を含
む。典型的には、タンパク質性物質中のアミノ酸は、2
0の天然存在アミノ酸から選択されるであろう。しか
し、アミノ酸類似体および誘導体もまた、タンパク質性
分子に含まれる可能性がある。タンパク質性分子は、通
常、天然存在chEP4に含まれるのとほぼ同数のアミ
ノ酸(すなわち約490アミノ酸)で構成されるであろ
う。しかし、さらに、タンパク質性分子は、該分子がc
hEP4の活性を保持する限り、より多いかまたはより
少ない数のアミノ酸を有する可能性がある。この活性
は、天然タンパク質の活性と量的に同一である必要はな
く、そしてchEP4活性のアッセイ(以下を参照され
たい)によって測定可能である限り、その活性より高い
かまたは低くてもよい。好ましくは、こうした分子は、
天然存在chEP4の活性の少なくとも約50%を所持
するであろう。ある宿主では、組換えchEP4の発現
は、N末端メチオニン残基を有するタンパク質を生じる
であろう。N末端にこうした残基を含むアミノ酸配列も
また、本発明の範囲内である。
【0022】「保存的置換」によって、活性または発現
にほとんどまたはまったく影響を持たないと期待され
る、タンパク質性分子中のアミノ酸の置換、付加、また
は欠失を意味する。例えば、タンパク質性分子の膜貫通
領域における、1つの疎水性アミノ酸の別のものでの置
換は、その活性にいかなる有意な影響も持つことはまれ
であろう。他の保存的置換が、本開示に照らし、当業者
に公知であろう。
【0023】「chEP4の活性」によって、in v
ivoまたはin vitroのchEP4アッセイに
より測定可能ないかなる活性も意味する。定性的には、
この活性は、一般的に、天然存在chEP4タンパク質
が所持するものであろう。chEP4タンパク質を発現
するかまたは発現すると考えられる細胞は、chEP4
受容体活性レベルおよびchEP4タンパク質レベル両
方に関してアッセイすることが可能である。chEP4
受容体活性の評価は、好ましくは、標識したリガンドを
細胞に直接導入し、そしてchEP4発現細胞へのリガ
ンドの特異的結合の量を測定することを伴う。受容体活
性に関する結合アッセイが、当該技術分野に知られる
(Sandoら, Biochem. Biophy
s. Res. Comm., 200:1329−1
333(1994))。宿主細胞におけるchEP4タ
ンパク質のレベルは、限定されるわけではないが、免疫
アフィニティーおよび/またはリガンドアフィニティー
技術を含む、多様な技術によって、定量化することが可
能である。chEP4特異的アフィニティービーズまた
はchEP4特異的抗体を用いて、35S−メチオニン標
識または非標識chEP4タンパク質を単離することが
可能である。標識chEP4タンパク質は、SDS−P
AGEによって解析可能である。非標識chEP4タン
パク質は、chEP4特異的抗体を使用した、ウェスタ
ンブロッティング、ELISA、またはRIAアッセイ
によって、検出可能である。
【0024】「単離」によって、物質がその天然存在環
境から除去されていることを意味する。好ましい形で、
「単離」は、物質が、通常存在する不純物または他の分
子、特に他のタンパク質性分子、塩、他の細胞構成要
素、およびそれらに匹敵するものを、実質的に含まない
ことを意味する。単離は、典型的には、ヌクレオチド、
ペプチド、および/またはタンパク質精製または合成の
技術分野で標準的な方法によって、行うことが可能であ
る。宿主細胞におけるchEP4の発現後、chEP4
タンパク質を回収し、chEP4特異的リガンドに結合
可能な、活性型のchEP4を提供することが可能であ
る。いくつかのchEP4精製法が利用可能であり、そ
して使用に適している。組換えchEP4は、細胞溶解
物および抽出物から、または馴化培地から、塩分画、イ
オン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラ
フィー、ヒドロキシルアパタイト吸着クロマトグラフィ
ー、および疎水性相互作用クロマトグラフィーの多様な
組み合わせ、または個々の適用によって、精製すること
が可能である。さらに、組換えchEP4は、全長新生
chEP4またはchEP4のポリペプチド断片に特異
的なモノクローナルまたはポリクローナル抗体で作成さ
れた免疫アフィニティーカラムの使用によって、他の細
胞タンパク質から分離することが可能である。
【0025】「ポリヌクレオチド配列」は、DNAおよ
びRNA含有分子両方を含む。DNA分子は、好ましく
は、イントロン不含配列(すなわちcDNA)であろう
が、特定の宿主での発現を促進するかまたは増加させる
ため、エンハンサー配列、終結配列、およびそれらに匹
敵するものを含んでもよい。
【0026】「組換え発現ベクター」によって、移され
た配列の発現のため、該ベクターに含まれるポリヌクレ
オチド配列を、宿主生物の細胞内に移すことが可能なベ
クター(例えばプラスミドまたはλファージ)を意味す
る。配列は、その発現を達成するかまたは調節すること
が可能な他の配列に、機能可能であるように連結され
る。こうした発現ベクターは、好ましくは、宿主生物中
で複製可能である。例えば、そこに配置された明記され
るDNA配列の発現を達成することが可能ないかなるD
NA配列も、該配列が明記される配列に適用される際、
この用語に含まれる。
【0027】上述のベクターによって形質転換すること
が可能な「細胞」は、ベクターによって移されているポ
リヌクレオチド配列を発現することが可能なものであ
る。こうした細胞の培養条件は、組換えタンパク質産生
の技術分野で標準的なものであってもよい。
【0028】「特異的結合パートナー」は、分子レベル
で、本明細書に記載されるタンパク質性またはポリヌク
レオチド分子を認識し、そして該分子と相互作用するこ
とが可能な分子である。この用語に含まれるのは、ハイ
ブリドーマまたはrDNA技術によって産生されたので
あれ、抗体分子、抗体の抗原結合断片(例えばFabお
よびF(ab’)2断片)、一本鎖抗原結合分子、およ
びそれらに匹敵するものなどの、免疫学的結合パートナ
ーである。他のタンパク質性または非タンパク質性結合
パートナーもまた、この広い用語に含まれる。
【0029】タンパク質性分子 本発明のタンパク質性分子は、ここで、より詳細に記載
されるであろう。配列番号2は、490アミノ酸を有す
る、天然存在チンパンジーペプチドに対応する。
【0030】本明細書に提供されるchEP4タンパク
質のファミリーはまた、上に列挙されるアミノ酸配列中
の1以上のアミノ酸が、欠失するか、修飾されるか、ま
たは別のアミノ酸に変えられている、タンパク質性分子
も含む。部位特異的突然変異誘発は、1つのアミノ酸の
別のものへの変換を可能にする、好ましい技術である。
例えば、1以上のシステイン残基を、セリンなどの別の
アミノ酸に変えることが可能である。こうした変化の1
つのありうる理由は、1以上の望ましくないジスルフィ
ド結合を除去することであろう。例えば米国特許第4,
518,584号を参照されたい。
【0031】天然アミノ酸配列における他の意図される
特定の変化は、アスパラギングリコシル化部位の修飾を
伴う。連続する2つのアミノ酸(配列番号2におけるア
スパラギンおよびセリン)の1つまたは両方のアスパラ
ギンの修飾は、修飾部位でのグリコシル化を除去するこ
とが可能である。したがって、例えば、アスパラギンを
グルタミンに変化させ、それにより、その部位でのグリ
コシル化を除去することが可能である。例えばMiya
jimaら, EMBO J., 5(6):1993
(1986)を参照されたい。
【0032】最適レベルの受容体活性および/またはc
hEP4タンパク質を生じるchEP4 cDNA配列
(類)を決定するため、限定されるわけではないが、以
下を含むchEP4 cDNA分子を構築してもよい:
chEP4 cDNAの全長オープンリーディングフレ
ームおよび受容体タンパク質の特定のドメインのみまた
は該タンパク質の再編成ドメインをコードするcDNA
の部分を含む多様な構築物。すべての構築物は、chE
P4 cDNAの5’および/または3’非翻訳領域を
まったく含まないか、すべて含むか、または一部含むよ
う、設計することが可能である。chEP4活性および
タンパク質発現レベルは、適切な宿主細胞へのこれらの
構築物の単一のまたは組み合わせた導入後に、測定する
ことが可能である。一過性アッセイで、最適発現を生じ
るchEP4 cDNAカセットの決定を行った後、こ
のchEP4 cDNA構築物を、限定されるわけでは
ないが、哺乳動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、卵母細
胞、大腸菌(E. coli)、および酵母細胞用のも
のを含む、多様な発現ベクター(組換えウイルスを含
む)に移す。
【0033】本発明の一部を形成する、上述のアミノ酸
配列の修飾は、チンパンジーEP4の活性を有するタン
パク質性分子を生じるものである。こうした活性は、本
明細書に記載されるアッセイ、あるいは現在知られるか
またはこれから開発される同等のアッセイを用いて決定
することが可能である。本発明のタンパク質性分子のフ
ァミリーはまた、一般的に、配列番号2に非常に相同で
あろうし、これは、各配列中のいくつかのアミノ酸が欠
失されるか、修飾されるか、または変えられている可能
性があることを意味する(生じたタンパク質性物質が、
チンパンジーEP4と共通の活性を少なくともある程度
保持すると仮定する)。
【0034】本発明のタンパク質性分子は、さらに、検
出可能マーカー物質への付着によって標識(例えば125
Iで放射標識)し、in vitroまたはin vi
voで有用な試薬を提供することが可能である。
【0035】ポリヌクレオチド配列 本発明はまた、ポリヌクレオチド配列にも関する。好ま
しいポリヌクレオチド配列は、上述の、本発明のタンパ
ク質性分子をコードするDNA分子である。好ましいD
NA配列(配列番号1)は、本明細書の図1に示される
ものである。図1のcDNAは、本明細書に、より詳細
に記載される。
【0036】1より多いDNA配列が、遺伝暗号の縮重
のため、同一のアミノ酸配列をコードすることが可能で
あることが、認識されるものとする。すべてのこうした
配列は、本明細書に記載されるポリヌクレオチド配列に
含まれる。
【0037】図1のcDNAを得るのに現在好ましい方
法は、以下の実施例項に記載される。しかし、多様な代
替法のいずれを用いて、chEP4 cDNAをクロー
ニングしてもよい。これらの方法には、限定されるわけ
ではないが、適切な発現ベクター系におけるchEP4
含有cDNAライブラリーの構築後のchEP4 cD
NAの直接機能的発現が含まれる。別の方法は、chE
P4タンパク質のアミノ酸配列から設計される標識オリ
ゴヌクレオチドプローブを用いて、バクテリオファージ
またはプラスミドシャトルベクター内に構築されたch
EP4含有cDNAライブラリーをスクリーニングする
ことである。好ましい方法は、chEP4タンパク質を
コードする部分的cDNAを用いて、バクテリオファー
ジまたはプラスミドシャトルベクター内に構築されたc
hEP4含有cDNAライブラリーをスクリーニングす
ることからなる。この部分的cDNAは、プロスタグラ
ンジンchEP4受容体に関連する、他のGタンパク質
共役受容体に関して知られるアミノ酸配列由来の縮重オ
リゴヌクレオチドプライマーの設計を通じて、chEP
4 DNA断片を特異的にPCR増幅することによっ
て、得られる。
【0038】本開示に照らし、当業者には、他の種類の
ライブラリーと共に、他の細胞または細胞種から構築さ
れたライブラリーが、chEP4をコードするDNAを
単離するのに有用である可能性があることが、容易に明
らかであろう。他の種類のライブラリーには、限定され
るわけではないが、チンパンジー腎臓細胞以外の他の細
胞または細胞株由来のcDNAライブラリー、およびゲ
ノムDNAライブラリーが含まれる。
【0039】本開示に照らし、当業者には、chEP4
活性を有する細胞または細胞株から、適切なcDNAラ
イブラリーを調製可能であることが、容易に明らかであ
ろう。chEP4 cDNAを単離するcDNAライブ
ラリーを調製する際に使用するための細胞または細胞株
の選択は、まず、本明細書に引用される標識リガンド結
合アッセイを用いて、細胞関連chEP4活性を測定す
ることによって、行うことが可能である。
【0040】cDNAライブラリーの調製は、当該技術
分野に公知の標準的な技術によって、行うことが可能で
ある。公知のcDNAライブラリー構築技術は、例え
ば、Maniatisら, Molecular Cl
oning:A Laboratory Manual
(Cold Spring Harbor Labor
atory、ニューヨーク州コールドスプリングハーバ
ー、1982)に見出すことが可能である。
【0041】また、本開示に照らし、当業者には、ch
EP4をコードするDNAを、適切なゲノムDNAライ
ブラリーから単離することもまた可能であることも、容
易に明らかであろう。ゲノムDNAライブラリーの構築
は、当該技術分野に公知の標準的技術によって、行うこ
とが可能である。公知のゲノムDNAライブラリー構築
技術は、Maniatisら, Molecular
Cloning:ALaboratory Manua
l(Cold Spring HarborLabor
atory、ニューヨーク州コールドスプリングハーバ
ー、1982)に見出すことが可能である。
【0042】好ましい方法の1つによって、chEP4
遺伝子をクローニングするためには、chEP4または
相同タンパク質のアミノ酸配列またはDNA配列が必要
である。これを達成するため、chEP4タンパク質ま
たは相同タンパク質を精製し、そして自動化配列決定装
置によって、部分的アミノ酸配列を決定してもよい。全
アミノ酸配列を決定する必要はないが、部分的chEP
4 DNA断片のPCR増幅のため、6から8アミノ酸
の2つの領域の直線配列を決定してもよい。
【0043】適切なアミノ酸配列が同定されたら、それ
をコードすることが可能なDNA配列を合成する。遺伝
暗号が縮重しているため、特定のアミノ酸をコードする
のに、1より多いコドンが用いられる可能性があり、そ
してしたがって、アミノ酸配列は、同様のDNAオリゴ
ヌクレオチドの組のいずれによって、コードされること
も可能である。組の1つのメンバーのみが、chEP4
配列に同一であろうが、組の他のものが、ミスマッチを
含んでいても、chEP4 DNAにハイブリダイズ可
能である可能性がある。ミスマッチDNAオリゴヌクレ
オチドは、それでも十分にchEP4 DNAにハイブ
リダイズし、chEP4をコードするDNAの同定およ
び単離を可能にする可能性がある。
【0044】好ましい方法の1つを用いて、ポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)に基づく技術およびcDNAライ
ブラリースクリーニングを使用する2段階アプローチ
で、chEP4をコードするcDNAクローンを単離す
る。第一の段階では、精製chEP4または相同タンパ
ク質由来のNH2末端および内部アミノ酸配列情報を用
いて、chEP4特異的DNA断片の増幅用の縮重オリ
ゴヌクレオチドプライマーを設計する。第二の段階で
は、これらの断片をクローニングし、チンパンジー腎臓
細胞由来のcDNAライブラリーから全長cDNAを単
離するためのプローブとして利用する。
【0045】本発明のポリヌクレオチド産物は、検出可
能マーカー(放射標識およびビオチンなどの非同位体標
識など)で標識し、そして例えばDNAハイブリダイゼ
ーション法で使用し、染色体マップにおけるチンパンジ
ー遺伝子位および/またはいずれかの関連遺伝子ファミ
リーの位を位置決定することが可能である。これらはま
た、DNAレベルでチンパンジー遺伝子障害を同定する
のに用い、そして隣接遺伝子およびそれらの障害を同定
する遺伝子マーカーとして用いることも可能である。
【0046】発現ベクター、宿主、および組換え法 本明細書に記載される方法を通じて得られるクローニン
グしたchEP4 cDNAは、適切なプロモーターお
よび他の適切な転写制御要素を含む発現ベクター内に分
子クローニングし、そして原核または真核宿主細胞に移
して、組換えchEP4を産生させることによって、組
換え的に発現させることが可能である。こうした操作の
ための技術は、Maniatisら、上記に記載される
のを見出すことが可能であり、そして本開示に照らし、
当該技術分野に公知である。
【0047】発現ベクターは、本明細書において、適切
な宿主における、クローニングしたDNAの転写および
そのmRNAの翻訳に必要なDNA配列と定義される。
こうしたベクターを用いて、細菌、ラン藻類、植物細
胞、昆虫細胞、および動物細胞などの多様な宿主で、真
核DNAを発現させることが可能である。
【0048】特別に設計されたベクターは、細菌−酵母
または細菌−動物細胞など、宿主間で、DNAの往復を
可能にする。適切に構築された発現ベクターは、好まし
くは:宿主細胞における自律複製のための複製起点、選
択可能マーカー、限定される数の有用な制限酵素部位、
高コピー数の可能性、および活性プロモーターを含む。
プロモーターは、RNAポリメラーゼをDNAに結合さ
せ、そしてRNA合成を開始させるDNA配列と定義さ
れる。強いプロモーターは、高頻度でmRNAの開始を
引き起こすものである。発現ベクターには、限定される
わけではないが、クローニングベクター、修飾クローニ
ングベクター、特別に設計されたプラスミド、またはウ
イルスが含まれる可能性がある。
【0049】多様な哺乳動物発現ベクターを用いて、哺
乳動物細胞において、組換えchEP4を発現させるこ
とが可能である。組換えchEP4発現に適している可
能性がある、商業的にまたは別の方式で入手可能な哺乳
動物発現ベクターには、限定されるわけではないが、p
MCIneo(Stratagene、カリフォルニア
州ラホヤ)、pXT1(Stratagene)、pS
G5(Stratagene)、pcDNAI、pcD
NAIamp(Invitrogen、カリフォルニア
州カールスバッド)、EBO−pSV2−neo(AT
CC 37593、バージニア州マナサス)、pBPV
−1(8−2)(ATCC 37110)、pdBPV
−MMTneo(342−12)(ATCC 3722
4)、pRS−Vgpt(ATCC 37199)、p
RSVneo(ATCC 37198)、pSV2−d
hfr(ATCC 37146)、pUCTag(AT
CC 37460)、およびIZD35(ATCC 3
7565)が含まれる。
【0050】chEP4をコードするDNAはまた、宿
主細胞で発現させるため、発現ベクターにクローニング
してもよい。宿主細胞は、限定されるわけではないが、
細菌、酵母、限定されるわけではないが、ヒト、ウシ、
ブタ、サル、およびげっ歯類起源の細胞株を含む、哺乳
動物細胞、並びに限定されるわけではないが、ショウジ
ョウバエ(drosophila)由来細胞株を含む、
昆虫細胞を含む、原核または真核細胞であってもよい。
適切である可能性があり、そして商業的にまたは別の方
式で入手可能な、哺乳動物種由来の細胞株には、限定さ
れるわけではないが、CV−1(ATCC CCL 7
0)、COS−1(ATCC CRL1650)、CO
S−7(ATCC CRL 1651)、CHO−KI
(ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CC
L 92)、NIHi3T3(ATCC CRL 16
58)、HeLa(ATCC CCL 2)、C127
I(ATCC CRL 1616)、BS−C−1(A
TCC CCL 26)、およびMRC−5(ATCC
CCL 171)が含まれる。
【0051】発現ベクターは、限定されるわけではない
が、形質転換、トランスフェクション、プロトプラスト
融合、およびエレクトロポレーションを含む、いくつか
の技術のいずれか1つを介して、宿主細胞に導入するこ
とが可能である。発現ベクター含有細胞を個々に解析
し、これらがchEP4タンパク質を産生するかどうか
決定する。chEP4発現細胞の同定は、限定されるわ
けではないが、抗chEP4抗体との免疫学的反応性、
および宿主細胞関連chEP4活性の存在を含む、いく
つかの手段によって、行うことが可能である。
【0052】また、in vitro産生された合成m
RNAを用いても、chEP4 DNAの発現を行うこ
とが可能である。合成mRNAは、限定されるわけでは
ないが、コムギ胚芽抽出物および網状赤血球抽出物を含
む、多様な細胞不含系で効率的に翻訳させると共に、限
定されるわけではないが、カエル卵母細胞へのマイクロ
インジェクションを含む、細胞に基づく系で効率的に翻
訳させることが可能であり、カエル卵母細胞へのマイク
ロインジェクションが好ましい。
【0053】一般の当業者に知られる多様な原核細胞を
利用することが可能である。いくつかの典型的な原核生
物には、大腸菌、枯草菌(Bacillus subt
ilis)、およびシュードモナス属(Pseudom
onas)の多様な株が含まれる。
【0054】細菌に加え、酵母などの真核微生物もま
た、宿主として用いることが可能である。サッカロミセ
ス・セレビシエ(Saccharomyces cer
evisiae)の実験室株が最も一般的に用いられ
る。
【0055】多細胞生物由来の真核宿主細胞培養におい
て、ポリペプチドをコードする遺伝子を発現させること
もまた、可能である。有用な宿主細胞株には、Ver
o、HeLa、COS、およびチャイニーズハムスター
卵巣(CHO)細胞が含まれる。こうした細胞の発現ベ
クターは、通常、例えば、サルウイルス40(Simi
an Virus 40)(SV40)由来の一般的に
用いられる初期および後期プロモーター、あるいはポリ
オーマ、アデノウイルス2、ウシパピローマウイルス、
トリ肉腫ウイルス由来のものなどの他のウイルスプロモ
ーター、免疫グロブリンプロモーター、および熱ショッ
クプロモーターなどの、哺乳動物細胞に適合するプロモ
ーターおよび調節配列を含む。エンハンサー領域もま
た、望ましいように含んでもよい。
【0056】宿主、ベクター、エンハンサー、プロモー
ターなどの他の例は、以下の典型的な米国特許第4,8
10,643号;第4,766,075号;および第
4,847,201号に見出すことが可能であり、これ
らは各々、本明細書に援用される。
【0057】特異的結合パートナー 本発明のタンパク質性分子およびポリヌクレオチドに向
けられる特異的結合パートナーは、当業者に知られるい
かなる標準的技術によって、生成することも可能であ
る。好ましい特異的結合パートナーは、損なわれていな
い(intact)抗体およびその断片などの免疫学的
結合パートナーである。免疫学的結合パートナーは、好
ましくは、モノクローナル抗体産生の標準的技術によっ
て調製される、特定の抗原に向けられるモノクローナル
抗体である。
【0058】これらの特異的結合パートナーは、例え
ば、本発明のタンパク質性物質またはポリヌクレオチド
を精製するのに利用することが可能である。標識型の特
異的結合パートナーを利用して、本発明のタンパク質性
分子またはポリヌクレオチドの存在を示すことが可能で
ある。1つの好ましい態様において、本発明のポリヌク
レオチドの特異的結合パートナーは、標識型で利用し、
染色体上の天然遺伝子を位置決定することが可能であ
る。
【0059】chEP4に対する単一特異性抗体は、c
hEP4に対して反応性である抗体を含む哺乳動物抗血
清から精製するか、またはKohlerおよびMils
tein, Nature, 256:495−497
(1975)の技術を用いて、chEP4と反応性であ
るモノクローナル抗体として調製する。本明細書におい
て、単一特異性抗体は、単一抗体種、またはchEP4
に関して、均質な結合特性を持つ、多数の抗体種と定義
される。本明細書において、均質な結合は、上述のよう
な、chEP4と関連するものなど、抗体種が特定の抗
原またはエピトープに結合する能力を指す。chEP4
特異的抗体は、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、
ヤギ、ウマ、およびそれらに匹敵するものなどの動物
を、適切な濃度のchEP4で、免疫アジュバントを伴
い、または伴わず、免疫することによって、作成する。
【0060】最初の免疫前に、免疫前血清を収集する。
各動物に、許容しうる免疫アジュバントと結合した約
0.1μgおよび約1000μgの間のchEP4を投
与する。こうした許容しうるアジュバントには、限定さ
れるわけではないが、フロイントの完全アジュバント、
フロイントの不完全アジュバント、ミョウバン沈降物、
ざ瘡プロピオンバクテリウム(Corynebacte
rium parvum)を含む油中水エマルジョン、
およびtRNAが含まれる。初回免疫は、好ましくは、
フロイントの完全アジュバント中のタンパク質性分子
を、皮下(SC)、腹腔内(IP)、または両方で、多
数の部位に投与することからなる。各動物を、規則的な
間隔、好ましくは毎週、出血させ、抗体力価を決定す
る。動物は、初回免疫後、追加免疫注射を受けてもよい
しまたは受けなくてもよい。追加免疫注射を受ける動物
は、一般的に、同一経路によって、フロイントの不完全
アジュバント中の等量のchEP4を投与される。追加
免疫注射は、最大力価が得られるまで、約3週間間隔
で、投与する。各追加免疫の約7日後、または単回免疫
後、ほぼ毎週、動物を出血させ、血清を収集し、そして
アリコットを約−20℃で保存する。
【0061】近交系マウス、好ましくはBalb/cを
chEP4で免疫することによって、chEP4と反応
性であるモノクローナル抗体(mAb)を調製する。上
に論じられるように、等体積の許容しうるアジュバント
に取り込んだ、約0.5mlの緩衝液または生理食塩水
中の約1μgから約100μg、好ましくは約10μg
のchEP4を用いて、IPまたはSC経路によって、
マウスを免疫する。フロイントの完全アジュバントが好
ましい。マウスに、第0日に初回免疫を与え、そして約
3から約30週間休ませる。免疫マウスに、静脈内(I
V)経路によって、リン酸緩衝生理食塩水などの緩衝溶
液中の約1から約100μgのchEP4の1以上の追
加免疫を与える。抗体陽性マウス由来のリンパ球、好ま
しくは脾臓リンパ球を、当該技術分野に知られる標準法
により、免疫マウスから脾臓を除去することによって得
る。安定なハイブリドーマの形成を可能にするであろう
条件下で、脾臓リンパ球を適切な融合パートナー、好ま
しくは骨髄腫細胞と、混合することによって、ハイブリ
ドーマ細胞を産生する。融合パートナーには、限定され
るわけではないが:マウス骨髄腫P3/NS1/Ag4
−1、MPC−11、S−194、およびSp2/0が
含まれる可能性があり、Sp2/0が好ましい(すべ
て、ATCC、バージニア州マナサスより入手可能)。
抗体産生細胞および骨髄腫細胞を、約30%から約50
%の濃度の、分子量約1000のポリエチレングリコー
ル中で融合させる。融合したハイブリドーマ細胞は、当
該技術分野に知られる方法により、ヒポキサンチン、チ
ミジン、およびアミノプテリンを補足したダルベッコの
修飾イーグル培地(DMEM)における増殖によって、
選択する。ほぼ第14日、第18日、および第21日
に、増殖陽性ウェルから上清液を収集し、そして抗原と
してchEP4を用いた固相イムノラジオアッセイ(S
PIRA)などのイムノアッセイによって、抗体産生に
関してスクリーニングする。培養液はまた、オクタロニ
ー沈降アッセイでも試験し、mAbのアイソタイプを決
定する。MacPhersonの軟寒天技術(Soft
Agar Techniques, Tissue
Culture Methods and Appli
cations中, IQ−use and Pate
rson監修, Academic Press, 1
973)などの技術によって、抗体陽性ウェル由来のハ
イブリドーマ細胞をクローニングする。
【0062】モノクローナル抗体は、プリスタン(pr
istine)準備刺激の約4日後、準備刺激したBa
lb/cマウスに、約2x106から約6x106のハイ
ブリドーマ細胞を、マウスあたりおよそ0.5ml注射
することによって、in vivoで産生する。細胞移
入のおよそ8−12日後に腹水を収集し、そして当該技
術分野に知られる技術によって、モノクローナル抗体を
精製する。
【0063】抗chEP4 mAbのin vitro
産生は、約2%のウシ胎児血清を含むDMEM中でハイ
ブリドーマを増殖させ、十分な量の特異的mAbを得る
ことによって、行う。mAbは、当該技術分野に知られ
る技術によって精製する。
【0064】腹水またはハイブリドーマ培養液の抗体力
価は、限定されるわけではないが、沈降、受動凝集、酵
素連結免疫吸着抗体(ELISA)技術、およびラジオ
イムノアッセイ(RIA)技術を含む、多様な血清学的
または免疫学的アッセイによって、決定する。同様のア
ッセイを用いて、体液または組織および細胞抽出物中の
chEP4の存在を検出する。
【0065】本開示に照らし、当業者には、単一特異性
抗体を産生するための上述の方法を利用して、chEP
4ポリペプチド断片または全長chEP4ポリペプチド
に特異的な抗体を産生することが可能であることが、容
易に明らかであろう。
【0066】chEP4抗体アフィニティーカラムは、
抗体がアガロースゲルビーズ支持体と共有結合を形成す
るように、N−ヒドロキシスクシンイミドエステルであ
らかじめ活性化されているゲル支持体、Affigel
−10(Biorad、カリフォルニア州ハーキュル
ス)に抗体を添加することによって、作成する。その
後、スペーサーアームとのアミド結合を介して、抗体を
ゲルにカップリングする。その後、残った活性化エステ
ルは、1MエタノールアミンHCl(pH8)で失活さ
せる。カラムを水で、その後、0.23MグリシンHC
l(pH2.6)で洗浄し、いかなる非コンジュゲート
化抗体または異質な(extraneous)タンパク
質も除去する。その後、カラムをリン酸緩衝生理食塩水
(pH7.3)中で平衡化し、そしてchEP4または
chEP4断片を含む細胞培養上清または細胞抽出物を
カラムにゆっくりと通過させる。その後、光学密度(A
280)がバックグラウンドに低下するまで、カラムをリ
ン酸緩衝生理食塩水で洗浄し、その後、0.23Mグリ
シンHCl(pH2.6)でタンパク質を溶出する。そ
の後、精製chEP4タンパク質を、リン酸緩衝生理食
塩水に対して透析する。
【0067】本発明の新規チンパンジープロスタグラン
ジン受容体は、受容体活性を調節する化合物の同定のた
めのアッセイ法で使用するのに適している。本明細書に
記載されるような、受容体活性の調節は、受容体活性化
の阻害または活性化を含み、そしてまた、受容体活性の
正常制御に直接または間接的に影響を及ぼすことも含
む。受容体活性を調節する化合物には、アゴニスト、ア
ンタゴニスト、および受容体活性の制御に直接または間
接的に影響を及ぼす化合物が含まれる。
【0068】本発明のチンパンジープロスタグランジン
受容体は、受容体調節因子を同定するアッセイ法で使用
するため、天然および組換え供給源両方から得ることが
可能である。一般的に、チンパンジープロスタグランジ
ン受容体調節因子を同定するアッセイ法は、本発明のチ
ンパンジープロスタグランジン受容体、および推定上の
チンパンジープロスタグランジン受容体調節因子を含む
試験化合物または試料を含むであろう。試験化合物また
は試料は、例えば、天然または組換えいずれかの精製受
容体タンパク質、天然または組換えいずれかの受容体産
生細胞の細胞成分分画、および/または天然または組換
えいずれかの受容体を発現している全細胞に対して、直
接、試験することが可能である。試験化合物または試料
を、既知の標識または非標識受容体リガンドの存在下ま
たは非存在下で、受容体に添加することが可能である。
試験化合物または試料の調節活性は、例えば、試験化合
物または試料が、受容体に結合する能力、受容体を活性
化する能力、受容体活性を阻害する能力、受容体への他
の化合物の結合を阻害するかまたは増進する能力、受容
体制御を修飾する能力、あるいは細胞内活性を修飾する
能力を解析することによって、決定することが可能であ
る。
【0069】chEP4受容体活性の調節因子の同定
は、chEP4受容体活性に関連する疾患状態を治療す
るのに有用である。潜在的に、これらの化合物はまた、
他の種由来の相同EP4受容体の調節因子でもあり、そ
してこれらの他の種でもまた、疾患状態を治療するのに
有用であろう。他の化合物が、受容体の活性を刺激する
かまたは阻害するのに有用である可能性がある。これら
の化合物は、抗炎症および解熱剤として、鎮痛剤とし
て、そして骨形成を刺激するかまたは阻害する手段とし
て、有用である可能性がある。こうした化合物は、ch
EP4受容体の活性化が、細胞増殖、細胞腫瘍性トラン
スフォーメーション、または転移性腫瘍増殖いずれかを
生じる疾患の治療に有用である可能性があり、そしてし
たがって、大腸癌などの癌の予防および/または治療に
用いることが可能である。chEP4をコードするDN
A分子の単離および精製は、chEP4受容体の組織分
布を確立すると共に、chEP4受容体活性を調節する
化合物を同定する方法を確立するのに有用であろう。
【0070】本発明はここで、一般的に記載されてきて
いるが、ある特定の実施例を参照することによってより
よく理解されるであろう。実施例は、例示目的のみのた
めに本明細書に含まれ、そしてそのように言及されてい
る場合を除き、本発明を限定することを意図しない。
【0071】
【実施例】実施例1−PCRによるcDNA同定 EP4受容体サブタイプの機能をさらに研究するため、
逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)戦
略を用いて、チンパンジー末梢血RNAからchEP4
をクローニングした。Advantage一工程RT−
PCRキット(Clontech、カリフォルニア州パ
ロアルト)を使用してcDNAを生成し、そして各チン
パンジー組織由来の1gの総RNA、並びにランダム六
量体およびオリゴdTプライマー両方を、50℃1時間
の反応中に用いた。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で
使用するためであり、そしてヒト、ラット、マウス、イ
ヌ、およびウサギEP4受容体タンパク質コード領域を
コードするDNA配列の始め(5’PO4−CGMSR
RCCACTYTCATGTCC3’(配列番号3))
および終わり(5’GTGAAACACTGAACTT
ATCAGAAAAATGTATATARTAG3’
(配列番号4))に対応する、縮重プライマーを合成し
た(Life Technologies、メリーラン
ド州ガイザーズバーグ)。以下の周期パラメーター:9
4℃5分間、35周期の94℃30秒間、65℃30秒
間、および68℃3分間、その後、68℃7分間の最終
伸長を用いて、チンパンジー末梢血単核細胞RNAから
逆転写したcDNAに対して、2つの独立のPCR反応
を行った。
【0072】5’プライマーは、5’端でリン酸化され
ているため、各チンパンジー組織のPCR反応産物は、
15℃一晩の10l反応中で、pCR3.1−Uni
(登録商標)ベクター(Invitrogen、カリフ
ォルニア州カールスバッド)に連結した。このベクター
を使用することで、ベクター中のCMVプロモーターに
関して、PCR生成EP4タンパク質コード領域の方向
性クローニングを可能にした。連結後、各連結反応を5
0lに希釈し、そして各反応5lで、製造者の指示にし
たがって、コンピテント大腸菌DH5α細胞(Invi
trogen、以前のLife Technologi
es)を形質転換し、そして形質転換した細胞を、10
0g/mlのアンピシリンを含むLBプレート上に蒔い
た。これらのアンピシリン耐性コロニーから3ml培養
を開始し、そしてQiaQuikキット(Qiage
n、カリフォルニア州バレンシア)を用いて、プラスミ
ドDNAを調製した。制限酵素解析を行い、予測される
挿入物サイズ(〜1500bp)のクローンを同定し、
そして各組織由来の独立のPCR反応各々から4つのク
ローンを、全長DNA配列決定に供した。Genewo
rksTM(OxfordMolecular Grou
p, Inc、カリフォルニア州キャンベル)を用い
て、DNAおよびタンパク質配列比較を行った。
【0073】製造者のプロトコルにしたがって、Big
Dyeターミネーター(BDT)Taq FS化学反応
を用いた周期配列決定を用いて、AB3700 DNA
解析装置(PE Biosystems、カリフォルニ
ア州フォスターシティー)上で、精製DNAの配列決定
を行ったが、以下の修飾を含んだ:半反応BDT反応
(50%BDT、50%ABI 5X緩衝液)は、5%
DMSO(Fischer、ニュージャージー州フェア
ローン)を含んだ;ホットスタートでの周期配列決定熱
プロフィール:1周期の95℃1分間、1周期の98℃
45秒間、50℃10秒間、60℃4分間、その後、総
数30周期の98℃15秒間、50℃10秒間、60℃
4分間(MJ Tetrad熱反復装置、MJ Res
earch、マサチューセッツ州ウォータータウン)。
配列決定反応は、イソプロパノール(J.T. Bak
er、ニュージャージー州フィリップスバーグ)沈殿に
よって精製し、そして注射用に蒸留脱イオン水(VW
R、ペンシルバニア州ウェストチェスター)に再懸濁し
た。
【0074】実施例2−CHO−K1細胞における組換
えチンパンジーEP4の発現 トランスフェクション前日、CHO−K1細胞を、10
%ウシ胎児血清(FCS;Gemini Bio−Pr
oducts、カリフォルニア州カラバサス)を補った
DMEM/F12(Life Technologie
s)中、6x104細胞/cm2で、100mmプレート
(Corning、ニューヨーク州コーニング)に蒔い
た。翌日、各細胞プレートを、製造者のプロトコルにし
たがって、リポフェクタミン2000試薬(Life
Technologies)を用いて、15gのチンパ
ンジーEP4−pCR3.1−UniプラスミドDNA
でトランスフェクションした。簡潔には、血清を含まな
い1.5mlのD−MEM/F12に45lのリポフェ
クタミン2000試薬を希釈し、そして室温で5分間イ
ンキュベーションした。この間に、血清を含まない0.
5mlのD−MEM/F12に15gのチンパンジーE
P4−pCR3.1−UniプラスミドDNAを希釈し
た。その後、希釈したリポフェクタミン2000試薬お
よびDNAを混合し、そして室温でさらに20分間イン
キュベーションした。その後、血清を含まない8mlの
D−MEM/F12を各反応に添加し、そして血清不含
D−MEM/F12であらかじめリンスしたCHO細胞
のプレートに、注意深く添加した。その後、これらの細
胞を、5%CO2、37℃で6時間インキュベーション
し、この時点で、プレートあたり1mlのFCSを添加
し、そして5%CO2、37℃で一晩、インキュベーシ
ョンを続けた。翌日、リガンド結合および/または二次
シグナル伝達解析に使用するため、細胞を24ウェルま
たは96ウェルプレートに分けた。
【0075】実施例3−チンパンジーEP4への結合の
解析 チンパンジーEP4受容体で一過性にトランスフェクシ
ョンしたCHO細胞を、24ウェル組織培養プレート
(Corning、ニューヨーク州コーニング)中に6
0,000細胞/ウェルで蒔き、そして48時間増殖さ
せた。3nM 3H−PGE2に加え非標識競合剤(10
-5から10-10M)を含む全細胞結合反応(ウェルあた
り0.2ml)を、氷上で1時間行った。非結合放射リ
ガンドは、徹底的な洗浄によって除去し、1%SDSで
細胞を可溶化し、そして結合した3H−PGE2を、シン
チレーション計測によって、定量化した。
【0076】実施例4−環状AMP(cAMP)の測定 cAMP産生の刺激を測定するため、チンパンジーEP
4受容体で一過性にトランスフェクションしたCHO細
胞を、ポリ−Dリジン被覆96ウェル組織培養プレート
(Becton−Dickinson、ニュージャージ
ー州フランクリンレークス)中に20,000細胞/ウ
ェルで蒔き、そして72時間増殖させた。その後、細胞
を1度、PBSでリンスし、そして適切な濃度の試験化
合物(アッセイ緩衝液:5mM MgCl2;30mM
Hepes pH7.4;0.3mM 3−イソブチ
ル−1−メチルキサンチン(IBMX;Calbioc
hem、カリフォルニア州ラホヤ);1mg/mlデキ
ストロースで希釈)を添加した。プレートを37℃で1
2分間インキュベーションし、その後、10μlの溶解
緩衝液を各ウェルに添加し、反応を終結させた。製造者
のプロトコルにしたがって、SPA試薬(RPA55
9、Amersham、ニュージャージー州ピスカタウ
ェイ)を調製し、そして120μlを各ウェルに添加し
た。その後、アッセイプレートを、Wallac Tr
ilux計測装置(Perkin Elmer、マサチ
ューセッツ州ボストン)で計測した。
【0077】上記明細書に言及されるすべての刊行物お
よび特許は、本明細書に援用される。記載される発明の
多様な修飾および変動が、本開示に照らし、本発明の範
囲および精神から逸脱することなく、当業者に明らかで
あろう。本発明は、特定の好ましい態様に関連して記載
されてきているが、請求されるような本発明は、こうし
た特定の態様に限定されないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 チンパンジーEP4のヌクレオチドおよび
予測されるタンパク質配列を示す。このヌクレオチド配
列は、1470bpのオープンリーディングフレームを
有する。オープンリーディングフレームの予測されるア
ミノ酸配列は、DNA配列の下に、一文字形式で示す。
【図1B】 チンパンジーEP4のヌクレオチドおよび
予測されるタンパク質配列を示す。このヌクレオチド配
列は、1470bpのオープンリーディングフレームを
有する。オープンリーディングフレームの予測されるア
ミノ酸配列は、DNA配列の下に、一文字形式で示す。
【図2】 図2は、チンパンジーEP4オープンリーデ
ィングフレームの予測されるタンパク質配列と、ヒトE
P4に関して報告されたものとの比較を示す。これらの
タンパク質配列の並列は、>99%同一性を明らかにし
た。2種間で同一である残基を囲み、そして並列のため
必要な箇所では、ギャップを導入した。
【図3A】 チンパンジーEP4オープンリーディング
フレームの予測されるポリヌクレオチド配列と、ヒトE
P4に関して報告されたものとの比較を示す。これらの
ポリヌクレオチド配列の並列は、>97%同一性を明ら
かにした。2種間で同一であるヌクレオチドを囲み、そ
して並列のため必要な箇所では、ギャップを導入した。
【図3B】 チンパンジーEP4オープンリーディング
フレームの予測されるポリヌクレオチド配列と、ヒトE
P4に関して報告されたものとの比較を示す。これらの
ポリヌクレオチド配列の並列は、>97%同一性を明ら
かにした。2種間で同一であるヌクレオチドを囲み、そ
して並列のため必要な箇所では、ギャップを導入した。
【図4】 チンパンジープロスタグランジン受容体EP
4を発現しているCHO細胞に対するリガンド結合の性
質決定を示す。チンパンジーEP4で一過性にトランス
フェクションしたCHO細胞に対する、EP1−EP4
の多様なプロスタノイドリガンドと3H−PGE2との競
合的結合。示される濃度の(■)PGE2、(●)サル
プロストン、(▲)ブタプロスト、または(◆)EP4
SL各々を、チンパンジーEP4で一過性にトランスフ
ェクションしたCHO細胞の24ウェルプレート3ウェ
ルと、3nM 3H−PGE2の存在下で、氷上で1時間
インキュベーションした。細胞を洗浄し、そして可溶化
した後、シンチレーション計測によって、特異的結合を
測定した。エラーバーは、1標準偏差に相当する。ブタ
プロストは、Harold Kluender博士(B
ayer, Inc.、コネチカット州ニューヘブン)
から得た。EP4SLは、Pfizer,Inc、コネ
チカット州グロトンで産生した。すべての他のプロスタ
ノイド化合物は、Cayman Chemical(ミ
シガン州アナーバー)から購入した。
【図5】 チンパンジープロスタグランジン受容体EP
4を発現しているCHO細胞における二次シグナル伝達
の性質決定を示す。チンパンジーEP4で一過性にトラ
ンスフェクションしたCHO細胞を、(■)PGE2
たはEP4特異的リガンド(●)EP4SLいずれかで
12分間処理した後、該細胞に対してSPAアッセイを
行った。エラーバーは1標準偏差に相当する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/04 C07K 14/705 4H045 43/00 171 C12N 1/15 C07K 14/705 1/19 C12N 1/15 C12P 21/02 C 1/19 G01N 33/53 P 5/10 33/566 C12P 21/02 33/58 Z G01N 33/53 C12N 15/00 ZNAA 33/566 5/00 A 33/58 A61K 37/02 (72)発明者 ビホン・ル アメリカ合衆国コネチカット州06340,グ ロトン,イースタン・ポイント・ロード, ファイザー・グローバル・リサーチ・アン ド・ディベロプメント (72)発明者 トーマス・アレン・オーウェン アメリカ合衆国コネチカット州06340,グ ロトン,イースタン・ポイント・ロード, ファイザー・グローバル・リサーチ・アン ド・ディベロプメント (72)発明者 スティーヴン・リー・スモック アメリカ合衆国コネチカット州06340,グ ロトン,イースタン・ポイント・ロード, ファイザー・グローバル・リサーチ・アン ド・ディベロプメント Fターム(参考) 2G045 BB03 BB20 CB01 CB21 DA12 DA13 DA14 DA36 FB03 FB04 FB08 4B024 AA01 BA63 CA04 DA02 DA06 EA04 GA11 4B064 AG20 CA10 CA19 CC24 DA04 4B065 AA26X AA90X AA90Y AB01 BA02 CA24 CA44 4C084 AA02 AA07 BA01 BA08 BA22 BA23 CA19 CA36 DA45 NA14 ZA961 ZA962 ZB111 ZB112 ZB261 ZB262 ZC611 ZC612 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 CA40 DA50 EA20 FA74

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チンパンジーEP4活性を有する単離
    タンパク質性分子であって、配列番号2のアミノ酸配
    列、または1以上の保存的置換を含む配列番号2のアミ
    ノ酸配列を含む、前記単離タンパク質性分子。
  2. 【請求項2】 前記アミノ酸配列が、0から3の保存
    的置換を有する、請求項1記載の単離タンパク質性分
    子。
  3. 【請求項3】 前記アミノ酸配列が、配列番号2のア
    ミノ酸配列を含む、請求項1記載の単離タンパク質性分
    子。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のタンパク質性分子をコ
    ードする、単離DNA分子。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のタンパク質性分子をコ
    ードする、単離DNA分子。
  6. 【請求項6】 配列番号1に示される配列を有する、
    単離DNA分子。
  7. 【請求項7】 請求項4記載のDNA分子を含む、組
    換え発現ベクター。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の発現ベクターに形質転
    換された細胞。
  9. 【請求項9】 前記細胞が真核生物のものである、請
    求項8記載の細胞。
  10. 【請求項10】 チンパンジーEP4の活性を有する
    タンパク質性分子を産生する方法であって、請求項8記
    載の細胞を、前記タンパク質性分子を産生するのに十分
    な時間、培養することを含む、前記方法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のタンパク質性分子お
    よび薬学的に許容しうるキャリアーを含む、薬剤組成
    物。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のタンパク質性分子に
    選択的に結合する、特異的結合パートナー。
  13. 【請求項13】 試験物質がチンパンジーEP4タン
    パク質のリガンドであるかどうかを決定する方法であっ
    て: a)前記試験物質を、請求項1記載のタンパク質性分子
    と合わせ; b)前記試験物質および前記タンパク質性分子の間の特
    異的結合を測定し;そして c)前記試験物質が前記タンパク質性分子に結合する場
    合、前記試験物質をリガンドとして分類する 工程を含む、前記方法。
  14. 【請求項14】 試験物質がチンパンジーEP4タン
    パク質のリガンドであるかどうかを決定する方法であっ
    て: a)前記試験物質を、請求項1記載のタンパク質性分子
    と合わせ、ここで前記タンパク質性分子は、検出可能リ
    ガンドとあらかじめ組み合わされている; b)前記試験物質によって、前記タンパク質性分子との
    結合から競合的に阻害される前記検出可能リガンドの量
    を測定し;そして c)前記試験物質が前記タンパク質性分子と前記検出可
    能リガンドの結合を競合的に阻害する場合、前記試験物
    質をリガンドとして分類する工程を含む、前記方法。
  15. 【請求項15】 前記検出可能リガンドが、放射能標
    識されたPGE2である、請求項14記載の方法。
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