JP2002514924A - ヒト・アデニル酸シクラーゼのクローニングおよび特性評価 - Google Patents

ヒト・アデニル酸シクラーゼのクローニングおよび特性評価

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ストロム,ダニエル,アール.
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トムリンソン,ジェイムズ,エー.
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シーオーアール セラピューティクス インコーポレイテッド
ユニヴァーシティ オブ ワシントン
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(57)【要約】 ヒトアデニル酸シクラーゼをコードするDNA配列が開示される。また、アデニル酸シクラーゼのアミノ酸配列も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト・アデニル酸シクラーゼのクローニングおよび特性評価 発明の分野 本発明は、ヒト・アデニル酸シクラーゼをコードするDNAに関する。また、 本発明は、該DNAによりコードされるアデニル酸シクラーゼに関する。本明細 書においてヒトIX型アデニル酸シクラーゼ(hAC9)ポリペプチドと称する 、この酵素は、IX型アデニル酸シクラーゼ活性を促進、或いは阻害のいずれか しうるアゴニストおよびアンタゴニストを探索するための手段として使用するこ とができる。このような化合物は、(1)前記酵素の異所性活性に起因する疾病 、および(2)IX型アデニル酸シクラーゼの活性を促進、或いは阻害すること によってその症状が改善されうる疾病を治療するための治療的用途を有する。 また、本発明は、ヒトIX型アデニル酸シクラーゼをコードする、単離された 全ヒト遺伝子、精製されたヒトIX型アデニル酸シクラーゼの遺伝子組換え生産 のための方法、および該方法により生産されたタンパク質、ヒトTX型アデニル 酸シクラーゼの全体またはその一部の領域に対する抗体、ベクター、ヌクレオチ ドプローブ、およびヒトIX型アデニル酸シクラーゼ活性を有するポリペプチド をコードする遺伝子により形質転換された宿主細胞、さらにこれらを診断薬およ び治療薬等の各種試薬として使用することに関する。 発明の背景 アデニル酸シクラーゼ群は、主として、多種多様なファミリーを形成する膜結 合型Gタンパク結合受容体群が各々に対応する細胞外のホルモンやプロテアーゼ により活性化されることに呼応して、ATPをcAMPへ変換することにより、 主要な第二メッセンジャーである3',5'-環状アデノシン−リン酸(cAMP) の細胞内合成反応を引き起こす。Gタンパク結合受容体の信号伝達は、アルファ (Gα)およびベータ/ガンマ(Gβγ)のサブユニットから構成される、結合 されたヘテロ3量体Gタンパク複合体を介して起こる。Gαは受容体への刺激を 受 けると、GTPをGDPと交換して、Gβγおよび受容体から解離し、そしてア デニル酸シクラーゼを含む、種々のエフェクターを直接的に調節するに至る。複 数のファミリーのGα蛋白が同定されており、このうち2つのファミリーについ ては、アデニル酸シクラーゼ活性調節に関する機能に基づき、全てのアデニル酸 シクラーゼを活性化するGαsファミリー、一方、全てではないが大部分のアデ ニル酸シクラーゼを阻害するGαiファミリーと命名されている。これらGα蛋 白は、それぞれ、独自の組織分布を有し、且つ、アデニル酸シクラーゼの受容体 特異的な調節を可能とする結合受容体のサブセットを有する。 さらなる研究により、アデニル酸シクラーゼ活性が組織内で調節されうる他の 機構が提案されてきた。この概念は、アデニル酸シクラーゼにそれぞれ独自の遺 伝子座を有するいくつかのアイソフォーム(亜型)が存在し、特有の組織分布、 および細胞内信号伝達に対して相異なる一群の反応を示すという知見に由来して いる。現在までに、主として齧歯類において、I〜IX型の9種の別個のアイソフ ォームが特性決定されており、それぞれが特有の調節機能および組織特異的分布 を示す。 アデニル酸シクラーゼの構造は詳細に研究されており、想定ドメインについて 標準的な命名法が与えられている。位相幾何学的には、アデニル酸シクラーゼの 各アイソフォームは類似しており、細胞内側N末端に付随する2つの6重膜貫通 領域、大きな細胞質ループ(ICDIII、またはより一般的には「C1」と呼ば れる)、および大きな細胞内側C末端(より一般的には「C2」と呼ばれる)を有 する。前記N末端と前記C1ループとの間の膜貫通領域は、一般的には「M1」 と呼ばれている。M1領域は3つの細胞外ドメイン(ECDI、IIおよびIII)、 2つの細胞内ドメイン(ICDIおよびII)、そして6つの膜貫通ドメイン(TMI 、II、III、IV、VおよびVI)を有する。前記C1ループと前記C末端との間 の領域は「M2」と呼ばれる。M2領域は3つの細胞外ドメイン(ECDIV、 VおよびVI)、2つの細胞内ドメイン(ICDIVおよびV)、そして6つの膜 貫通ドメイン(TMVII、VIII、IX、X、XIおよびXII)を有する 。前記N末端は、一般的に「N1」および「N2」と命名される2つの領域に分割 される。前記大きなC1細胞質ループも同様に、長い「C1a」 領域、および短い「C1b」領域の2領域に分割される。最後に、前記C末端は長 い「C2a」領域および短い「C2b」領域に分割される。これらの領域についての 詳しい解説は、BroachらWO95/30012に見出され、これを参考文 献として本明細書に援用する。前記C1aおよびC2a領域のアミノ酸配列は、異な るアイソフォーム間で共通に保存されている。一方、前記N末端、C末端、C1b およびC2b領域は、種々のアイソフォーム間で最も多様性を示す。 配列および機能の類似性に基づいて、これらのアイソフォーム類はアデニル酸 シクラーゼの6つの相異なるクラスに分かれる。IV型およびVI型は広い組織 分布を有する。しかしながら、IX型はひとつのユニークなクラスにあり、アイ ソフォーム群の中で最も多様化しており、普遍的な組織分布を有する。 アデニル酸シクラーゼのアイソフォーム間で活性に多様性があることにより、 さらにそれらの組織分布および広がりの差異によって、組織特異的なcAMPレ ベルの調節に貢献しているであろう。異なるアデニル酸シクラーゼ間での明瞭な 構造上および生化学的性状の差異を利用して、アイソフォームに特異的な、また は選択的なモジュレーター(調節因子)が発見されうると期待されている。これ は、選択された組織における各アイソフォームの割合と分布についての知識と相 俟って、組織特異的或いは組織選択的な薬剤のいずれかを開発できる手段を提供 する。何故なら、アイソフォーム特異的なモジュレーターは、該アイソフォーム の分布に関して組織特異性を有するであろうと期待されるからである。 組織選択的な薬剤の開発の鍵となるのは、それぞれのアイソフォームの組織特 異的分布および広がりに関わる情報を得ることである。現在までに得られている この情報のほとんどは、ヒトの多くの組織でいくつかの選択されたmRNA(例 えば、V型)が測定されてきたにもかかわらず、ヒト以外の数種の動物種におけ るアイソフォームmRNAレベルについてである。ヒト組織中のタンパク質アイ ソフォームの分布について情報を得ることは、mRNAのデータとの比較により 、すでに存在する標的の情報を強化しするか、或いは異なったアイソフォーム種 へと目を向けさせることができるので、この領域での薬学的研究の重要な側面と 見なされている。 現在までに、遺伝子の全長がクローニングされているのは以下の3種のヒトア デニル酸シクラーゼみである。すなわち、II型アデニル酸シクラーゼ(Strenge lら、Hum.Genet.90:126-130(1992))、VII型アデニル酸シクラーゼ(Nomura ら、DNA Research 1:27-35(1994))、およびVIII型アデニル酸シクラーゼ(De ferら、FEBS Letters 351:109-113(1994))である。 IX型は、マウス脳から最初にクローニングされ、ひとつのユニークなアイソ フォームクラスにあり、アイソフォーム群のなかで最も多様性に富み、広い組織 分布を有する(Premountら、Jour.Biol.Chem.271(23):13900-13907(1996))。 そのヒトアイソフォームは今日までクローニングされていない。 発明の要約 本発明の一側面は、図2(配列番号2)のアミノ酸配列を含む単離および精製 されたヒトIX型アデニル酸シクラーゼ(hAC9)ポリペプチドである。 本発明のもう一つの側面は、前記hAC9ポリペプチドをコードする単離およ び精製された核酸である。 本発明のさらにもう一つの側面は、図2(配列番号1)のヌクレオチド配列を 含み、且つ生物活性hAC9ポリペプチド、またはその断片をコードする単離お よび精製された核酸である。 本発明のさらにもう一つの側面は、図2(配列番号1)のヌクレオチド配列を 含み、可溶性の生物活性hAC9ポリペプチド断片をコードする単離および精製 された核酸である。 本発明の別の側面は、下記の診断および治療の両方の用途を有する、ヒトIX 型アデニル酸シクラーゼをコードするヒト遺伝子にも関する。本発明に包含され るのは、図2のアミノ酸配列を含むか、または図2のヌクレオチド配列と実質的 なホモロジーを有する遺伝子によってコードされる、タンパク質またはペプチド と実質的なホモロジーを有するタンパク質またはポリペプチドであって、ヒトI X型アデニル酸シクラーゼと同様の特性を示すものである。 本発明のさらにもう一つの側面は、図2(配列番号1)のヌクレオチド配列を 有する核酸を発現ベクターに組み込むこと、前記ベクターで宿主細胞を形質転換 すること、そして該形質転換された宿主細胞を、遺伝子の発現を結果としてもた らす条件下で培養することを含む、hAC9を生産する方法に関する。 図面の簡単な説明 図1(A〜C)は、ヒトIX型、心臓アデニル酸シクラーゼの部分制限酵素マ ップおよびcDNAクローンを示す。図1Aにヌクレオチド・スケールを示す。 図1Bはアデニル酸シクラーゼcDNAの部分制限酵素マップを示す。コーディ ング部分はホックスで、ポリアデニル化部位は斜線入りボックスで示されている (各制限酵素とともに、翻訳開始コドンATGおよび翻訳終結コドンTAGを示 す)。図1Cは、ラムダgt10ヒト心臓cDNAライブラリーまたはPCR法 のいずれかによって得られる、52番、10番および5番と付番された3つのc DNAクローンを示す。 図2(A〜I)は、ヒトIX型アデニル酸シクラーゼのDNA(配列番号1)、 および演鐸されたアミノ酸配列(配列番号2)を示す。全コード配列に加えて5 ’側および3’側の非翻訳配列部分が示されている。全配列は、Taqポリメラ ーゼを用いたdideoxyシークエンシング法により双方向に2回づつ決定し た。 図3(A〜B)は、hAC9ポリペプチドとマウスIX型アデニル酸シクラー ゼ(Premontら、前出)(配列番号3)とのアミノ酸配列の比較を示す。 図4は、ハイドロパシー・プロット(疎水性親水性解析)を示す。hAC9の 膜関連構造を分析するためにGeneVector4.5ソフトウェアを用いた 。Kyteらの方法(J.Mol.Bol.157:105-132(1982)を、ウィンドウサイズを5に 設定して用いた。 発明の詳細な説明定義 本発明の特定の実施の形態をさらに進んで記載する前に、いくつかの用語を定 義する。 本明細書中で「実質的に純粋」および「単離された」という用語は、天然の夾 雑物または天然に付随する成分から分離されたタンパク質を表現するのに用いる 。典型的には、モノマーのタンパク質は、試料の少なくとも約60乃至70%が 単 一のポリペプチド骨格を示すとき実質的に純粋である。一部の変異体または化学 的修飾があっても、典型的には、ほぼ同一のポリペプチド配列を共有する。実質 的に純粋なタンパク質は、典型的には、約85乃至90%以上のタンパク質試料 を含み、好ましくは、少なくとも約95%を含み、さらに好ましくは約99%以 上の純度である。純度は、典型的にはポリアクリルアミドゲル上で、染色によっ て決定した均質性をもって測定する。ある種の目的のためには、より高い精度が 望まれ、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または同様の精製手段を利用 する。しかし、殆どの目的には、単なるクロマトグラフィー・カラム、またはポ リアクリルアミドゲルが純度検定に用いられる。可溶性か、膜結合したかにかか わらず、本発明は、実質的に純粋な調製物を提供する。本明細書中の構造および 機能の記載に部分的に基づき、生体物質からそれらを単離する様々な方法が考案 される。さらに、化学的に合成された、またはそれが天然に由来する細胞と異な る細胞系で合成されたタンパク質は、実質的に純粋であろう。前記用語は、異種 哺乳動物細胞、大脳菌等のバクテリア細胞、その他の原核細胞生物中で合成され たタンパク質および核酸を表現するのにも用いられる。 本明細書中で用いる、「ハイブリダイゼーション」(ハイブリダイズする)およ び「特異性」(特異的な)の二つの用語は、ヌクレオチド配列に関して、互いに交 換的に用いられる。2つのヌクレオチド配列が互いにハイブリダイズしあう能力 は、該2つの配列の相補性の度合いに依存し、これを言い換えれば、ヌクレオチ ド対合の符合(マッチ)する割合に依存する。一定の配列中で、別の配列に相補 的なヌクレオチド数が多いほど、相互のハイブリダイゼーションの度合いが大き くなる。ハイブリダイゼーション度は、温度、溶媒比、塩濃度等を含む条件の厳 格性(ストリンジェンシー)にも依存する。特に「選択的ハイブリダイゼーショ ン」とは、本発明の1つのポリヌクレオチドの標的へのハイブリダイゼーション 度が完全な、または、ほぼ完全な相補性を要求する条件を意味する。ハイブリダ イゼーション培地中に存在する他の核酸に対しての結合に比較して、本発明のヌ クレオチドが標的に特異的に結合することを保証するためには、前記相補性が充 分に高くなければならない。選択的ハイブリダイゼーションにおいては、相補性 は90〜100%であり、好ましくは95〜100%であり、より好ましくは 100%である。 「ストリンジエントな条件」とは、(1)洗浄に低いイオン強度と高温、例え ば、0.015MNaCl/0.0015Mクエン酸ナトリウム(sodiumtitrate )・0.1%NaDodSO4、50℃、を採用する、或いは(2)ハイブリダイ ゼーションにフォルムアミドのような変性試薬、例えば、0.1%ウシ血清アル ブミン(BSA)/0.1%フィコール/0.1%ポリビニルピロリドン/75 0mM NaCl、75mMクエン酸ナトリウムを含む50mMリン酸ナトリウ ム緩衝液(pH6.5)を含む50%(容積比)フォルムアミド、42℃、を採用 する。別の例は、50%フォルムアミド、5×0.75M NaCl、0.07 5mMクエン酸ナトリウム(SSC)、50mMリン酸ナトリウム(pH 6.8) 、0.1%ピロリン酸ナトリウム、5×Denhardt溶液、超音波破処理し たサケ精子DNA(50mg/ml)、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS) 、10%硫酸デキストラン、42℃、ウォッシュに42℃、0.2xSSCおよ び0.1%SDCを使用することである。 「単離された」核酸とは、核酸の原料から他のポリペプチドをコードする、混 在する核酸と分離され、そして同定された核酸である。前記核酸は、診断アッセ イに有用であると当該技術分野で知られ、また記載されているいずれかの標識を 用いて、診断用およびプローブ用に標識されてもよい。 好適な実施の形態 本発明は、本明細書中で「hAC9」と呼ばれる、ヒトIX型アデニル酸シク ラーゼに関する。図2は、hAC9ポリペプチドをコードするクローンのDNA 配列とともに演鐸されたアミノ酸配列を示す。本明細書中で用いる、「hAC9 ポリペプチド」または「hAC9酵素」なる用語は、実施例1に記載されたクロ ーンに含まれるヒトIX型アデニル酸シクラーゼと共通の生物活性を有するすべ てのアデニル酸シクラーゼを指す。この「共通の生物活性」とは、エフェクター 機能または交差反応を示す抗原性を包含するが、これに限定されない。 前述のように、IX型アデニル酸シクラーゼはユニークなアイソフォームクラ スにあり、アイソフォーム群のなかで最も多様性に富み、広い組織分布を有する 。 しかしながら、IX型は、他の知られているアイソフォームと同様の推定構造を 有する。すなわち、6つの細胞外ドメイン、5つの細胞内ドメイン、4つ小ルー プと1つの細胞質大ループ、および細胞内のN末端およびC末端である。 一方、IX型アデニル酸シクラーゼは、特にC1bおよびC2b領域において、他 のアイソフォーム類に比して大きいという点で区別されうる。さらにIX型アデ ニル酸シクラーゼは、これまでに研究された全ての組織において発現されており 、mRNAレベルおよびタンパク質レベルの両方において、他のアイソフォーム 類に比べより普遍的に存在する(Premountら、前出)。他の哺乳動物アイソフォー ム群(I〜VIII型)においては、膜関連の二次構造の多くはよく保存されて いる。hAC9ポリペプチドの一部は、同様に保存されているが、I型からVI II型にいたる間で一般に保存されている領域で多様性を示しており、IX型は これによって知られているアイソフォーム群のなかで最も多様性に富んでいるこ とになる。 ヒトとマウスのIX型アデニル酸シクラーゼで最も種間差が大きいのがC2b領 域である。 本発明の範囲は、図2(配列番号1)に示すhAC9cDNAの正確な配列、 またはその用途に限定されない。本発明は、前記配列に対する、当業者に周知で あるような欠失、挿入、および置換を含むある種の改変を意図する。例えば、本 発明は、図2のcDNA配列の内、一つまたは複数のコドンを、天然型タンパク 質におけるアミノ酸と化学的に同等であるアミノ酸をコードするコドンによって 置換することを意図する。化学的同等性は、例えば、疎水性または親水性、電荷 、サイズ、残基が環状であるか非環状であるか、芳香族か非芳香族か、などの一 つまたは複数の特徴に基づいて決定される。従って、例えば、中性の極性アミノ 酸をコードするコドンを他の中性の極性アミノ酸をコードするコドンで置き換え ることができ、天然物と同等の生物活性を有する生産物を生産することがかなり 期待できる。 アミノ酸残基は、一般に4つのグループに大別されうる。酸性残基は、親水性 であり生理的pHにおいてH+を失うことにより負の電荷を持つ。塩基性残基も また親水性であるが、生理的pHにおいてH+と会合するため正の電荷を持つ。 中性非極性残基は、疎水性であり生理的pHにおいては荷電されていない。中性 極性残基は、親水性であり生理的pHにおいては荷電されていない。さらに、ア ミノ酸残基は、環状か非環状か、芳香族か非芳香族か、該残基の側鎖の置換基に 関しての自明な分類、および分子の大小としても分類されうる。カルボキシル基 の炭素を含めて、全炭素数4以下であれば、「小型」と見なされる。当然ながら 、小型残基は、常に非芳香族である。 天然に存在するアミノ酸のうち、アスパラギン酸およびグルタミン酸は、酸性 である。アルギニンおよびリジンは、塩基性で非環状である。ヒスチジンは塩基 性で環状である。グリシン、セリンおよびシステインは中性、極性であり、小型 である。アラニンは中性、非極性であり、小型である。スレオニン、アスパラギ ンおよびグルタミンは中性、極性、大型で非芳香族である。チロシンは中性、極 性、大型で芳香族である。バリン、イソロイシン、ロイシンおよびメチオニンは 中性、非極性、大型で非芳香族である。フェニルアラニンおよびトリプトファン は、中性、非極性、大型で芳香族。プロリンは、事実上は中性、非極性であり、 大型、環式で非芳香族であるが、ペプチド鎖二次コンフォメーションによる知ら れた効果のため特別なケースであり、したがって上記に定義されたグループには 包含されない。 遺伝子コードによってコードされない普通によく出くわすアミノ酸もある。以 下は、一例として挙げるのであってこれらに限定されない。中性、非極性、小型 のサルコシン、ベータ・アラニン、2,3-ジアミノプロピオン酸およびアルファ・ アミノイソブチル酸;中性、非極性、大型で非芳香族であるt-ブチルアラニン 、t−ブチルグリシン、N−メチルイソロイシン、ノルロイシンおよびシクロヘ キシルアラニン;塩基性で非環式のオルニチン;酸性のシステイン酸;中性、極 性の大型で非芳香族であるシトルリン、アセチルリジン、およびメチオニンスル フオキシド;中性、非極性の大型で芳香族であるフェニルグリシン、2−ナフチ ルアラニン、β−2−チエニルアラニンおよび1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリ ン−3−カルボン酸。 通常、本明細書でクレームされる前記hAC9ポリペプチドは、図2に開示さ れたhAC9配列に対し全体で、少なくとも75%のアミノ酸配列の同一性を有 することが好ましく、少なくとも80%の同一性を有することがより好ましく、 少なくとも90%の同一性を有することがさらに好ましく、少なくとも95%の 同一性を有することが最も好ましい。とりわけ本明細書でクレームされる前記h AC9ポリペプチド、またはポリペプチド断片のN末端、C1bおよびC2b領域は 、図2に開示されたhAC9配列に対し、少なくとも90%のアミノ酸配列の同 一性を有することが好ましく、そして少なくとも95%の同一性を有することが 最も好ましい。配列の「同一性」若しくは「ホモロジー」とは、前記hAC9ポ リペプチドの配列と同一である候補配列中での、配列同一性の一部として、いか なる保存的な置換も考慮に入れず、必要であれば欠失を導入し、%ホモロジー値 が最大となるように両者を整列した上でのアミノ酸残基の比率として本明細書で 定義される。hAC9配列のN末端、C末端若しくは内部の伸張、欠損または挿 入は、ホモロジーに影響を与えると解釈される。 このように、本発明の主題であるクレームされたhAC9ポリペプチドは、次 のものを包含する。すなわち、hAC9アミノ酸配列を有する分子;図2のhA C9配列に由来する、少なくとも10、15、20、25、30若しくは40ア ミノ酸残基の連続する配列を有する前記分子の断片であって、hAC9ポリペプ チドの特徴を示すもの;図2のhAC9配列のアミノ酸配列変異体、またはそれ の上記に定義した断片であって、N末端側、C末端側またはその内部(平行化欠 失(parallel deletion)を含む)に一つのアミノ酸残基を挿入したもの;図2 のhAC9配列のアミノ酸配列変異体、またはそれの上記に定義した断片であっ て、少なくとも一つの残基で置換され、且つhAC9ポリペプチドの特徴を示す ものである。特に、興味があるのは、hAC9ポリペプチドがI〜VIII型から多 様化している領域に一致するペプチドである。 ヒトIX型アデニル酸シクラーゼポリペプチドは、次のものを包含する。すなわ ち、例えば、相同組換え、位置特異的突然変異誘発法、またはPCR突然変異誘 発法による予め定めた変異を含むもの;hAC9ポリペプチドの天然変異体;h AC9ポリペプチド誘導体またはその断片であって、該hAC9またはその断片 について、置換、化学的、酵素的、または天然には存在しない基(例えば、酵素 または放射性同位元素等の検出可能な基)を用いる他の適切な手段により共有 結合で修飾されたもの;hAC9の糖鎖付加変異体(適当なアミノ酸の欠失、挿 入、若しくは置換による、任意の糖鎖付加部位の欠失または挿入);hAC9ポ リペプチドまたはその断片の可溶化体である。さらに、本発明は、hAC9ポリ ペプチドを、例えば診断法での使用のためにタグ(標識分子)することを含む。 タグ化のタイプおよび方法は、当該技術分野において周知であり、例えば6つの ヒスチジンタグを使用することである。 hAC9ポリペプチドのN末端、C1領域、およびC末端を別にすれば、IX型 アイソフォームの大部分の領域は、他のアデニル酸シクラーゼアイソフォームと 高度に保存されている。従って、例えば細胞外ドメイン、膜貫通領域、短い細胞 内ドメイン等の高度に保存された領域について、欠失、挿入、とりわけ置換を含 む配列変更のほとんどは、他のアイソフォームに同様の変化を加えたものとは異 なって、hAC9ポリペプチドの特性に根本的な変化をもたらすことは期待でき ないと考えられる。しかしながら、変更を加えるに先立って前記の配列変更の正 確な影響を予測するのが難しいとき、いかなる配列変更の影響も通常のスクリー ニングアッセイによって評価されるであろうということを当業者は理解している 。 本発明のペプチド化合物を記載するのに用いる命名法は、N末端アミノ基がペ プチド中の各アミノ酸残基の左側で、カルボキシル基が右側であるとする従来の 慣行に従う。本発明の選らばれた特定の実施の形態を表す化学式において、前記 N末端基およびカルボキシ末端基は、しばしば特にそう示されないけれども、特 記されなければ生理的pH値でとるであろう形態にあると理解される。従って、 特定の実施例または一般式のいずれでも、必ずしも特記されたり、明示されては いないが、生理的pHにおいてN末端H+ 2およびC末端O-が存在すると理解さ れる。アミノ酸残基の側鎖上にある遊離の官能基も、アミド化、アシル化若しく は他の置換によって修飾されうる。これによって例えば、活性に影響を及ぼすこ となく化合物の溶解性を変化させることができる。アミノ酸がC末端を形成する とき、本発明の化合物のすべては、薬学的に許容される塩類またはエステル類の 形態である。前記塩類は、例えばNa+、K+、Ca+2、Mg+2等であり、前記エ ステル類は、一般的に炭素1〜6を有するアルコールのエステルである。 本発明のペプチドのすべてにおいて、一つ若しくは複数のアミド結合(−CO −NH)は、例えば、−CH2NH−、−CH2S−、−CH2CH2、−CH=C H−(シスおよびトランス)、−COCH2−、−CH(OH)CH2−、−CH2 SO−等の同配体(isostere)である別の結合で、随意に置換されてよい。この 置換は、当該技術分野で公知の方法によって行いうる。下記の文献は、これらの 代替結合基を含むペプチド類似体の製法を説明している。Spatola,Vega Data 1 (3)“Peptide Backbone Modifications”(一般的総説)(1983年3月);Spatola “Chemistry and Biochemistry of Amino Acids Peptides and Proteins,”B.We instein編,Marcel Dekker,New York,p.267(1983)(一般的総説);Morley,J.S.,Tre nds Pharm Sci,pp.463-468(一般的総説)(1980);Hudsonら、Int J Pept Prot R es 14:177-185(-CH2NH-,-CH2CH2-)(1979);Spatolaら、Life Sci 38:1243-1249(- CH2-S)(1986);Hann,J Chem Soc Perkin Trans I 307-314(-CH-CH-,シスおよび トランス)(1982);Almquistら、J Med Chem 23:1392-1398(-COCH2)(1980);Jennin gs-Whiteら、Tetrahedron Lett 23:2533(-COCH2-)(1982);Szelkeら、欧州特許EP 45665(1982)CA:97:39405(1982)(-CH(OH)CH2-);Holladayら、Tetrahedron Lett 4 :4401-4404(-C(OH)CH2-)(1983);およびHr-uby,Life Sci 31:189-199(-CH2-S-)( 1982)。 ヒトIX型アデニル酸シクラーゼペプチドは、当該技術分野で周知であるような 古典的な蛋白質化学の手法を用いて精製することができる。例えば、レクチンア フィニティー・クロマトグラフィー工程に、続いて、配位子のシステイン残基を 介してビオチンに結合(コンジュゲート)されている配位子を利用する高度に特 異的なリガンドクロマトグラフィー操作を用いてもよい。別法として、前記6つ のヒスチジンでタグされたhAC9ポリペプチドを、ニッケルカラムクロマトグ ラフィーを用いて精製してもよい。 本の一つの実施の形態は、hAC9ポリペプチドの生産に関連した組換え材料に 関する。hAを生産する一つの方法は、図2(配列番号1)のヌクレオチド配列 を有する核酸を発現ベクターに組み込むこと、前記ベクターで宿主細胞を形質転 換すること、そして該形質転換された宿主細胞を、遺伝子の発現を結果としても たらす条件下で培養することからなる。適当な発現ベクターは、pc3hAC9 を含む。宿主細胞の例として、バクテリア、ウイルス、酵母、昆虫、または哺 乳動物細胞株が挙げられる。好適な宿主細胞は「HEK-293」と呼ばれるヒ ト胎児細胞株である。 また、本発明は、その表面にhAC9を提示するか、または発現するように培 養することができるトランスフェクト細胞を用いることも意図する。かくして、 以下に記載されるように、本発明は、これらの細胞、または重要なhAC9の断 片をスクリーニング手段に用いてインビボで各種の候補化合物をhAC9活性に ついてその効果を評価する、天然型hAC9と化合物の相互作用のためのアッセ イ系を提供する。本発明の別の実施の形態は、可溶性hAC9断片の生産に関連 した組換え材料に関する。これらは、hAC9ポリペプチドの活性部分、特に前記 C1およびC2(C末端)細胞内ループを発現するように培養することができる 、例えば大腸菌等のトランスフェクト細胞を含む。これらの可溶性断片を精製し 、そして再構成して酵素活性をうることができる。このことは他のアイソフォー ムからの類似のドメインを用いて実証された。Whisnantら、Proc.Natl.Acad.Sci .:93:6621-6625(1996)を参照。このような可溶性断片は、スクリーニング手段と して用い、各種の候補化合物のhAC9活性についての効果を評価することがで きる。トランスフェクション用の適当な細胞としてSf−9細胞、酵母細胞およ びほとんどの哺乳動物細胞が挙げられる。 hAC9ポリペプチドの組換え生産は、図2に記載のhAC9をコードするヌク レオチド配列またはその縮退類似体を用いることを含む。下記のように、天然型 配列を回収するか、或いは既知の天然型配列のかなりの部分をプローブに用いる ことによって、核酸を調製することができる。代替的に、当該技術分野で周知の 手順を用いて新規合成することができる。 前記核酸は、所望の宿主に適した発現ベクターに連結され、その後適合性のあ る細胞に形質転換で導入される。バクテリア細胞の形質転換に使用するのに適し たベクターは、当該技術分野において周知である。プラスミドおよび例えば、ラ ムダファージ等のバクテリオファージが大腸菌等のバクテリア宿主用のベクター として一般的に用いられている。ウィルスベクターは、外部性DNAの発現用に 哺乳動物および昆虫細胞中で使用するのに適している。哺乳動物細胞はSV40 またはポリオーマウィルスで容易に形質転換される。培養液中の昆虫細胞は、バ キュロウィルス発現ベクターで形質転換されうる。適当な酵母ベクター系として 酵母セントロメアプラスミド、酵母エピソマルプラスミドおよび酵母インテグレ ーティング(integrating)プラスミドが挙げられる。別法として、当該技術分 野において周知であるような手法を用いて核酸を宿主細胞に直接導入してもよい 。 細胞は、hAC9ポリペプチドをコードする遺伝子の発現に好ましい条件下で 培養され、その後hAC9を表面に提示する細胞が集菌される。適当な真核宿主 細胞として、哺乳動物細胞、植物細胞、酵母細胞、および昆虫細胞が挙げられる 。適当な原核宿主細胞として、例えば、大腸菌および枯草菌等のバクテリア細胞 、チャイニーズハムスター卵巣細胞、COS細胞、ラット−2繊維芽細胞株、ヒ ト胎児腎293細胞株、およびSf−9等の昆虫細胞系が挙げられる。 本発明は、1つのhAC9ポリペプチドをコードするか、またはそれに相補的 である核酸にも関する。これらの核酸を用いて、診断用または潜在的な治療用に 、組換え細胞培養物中で前記ポリペプチドを生産することができる。さらに別の 側面では、本発明は、標識された若しくは標識されていない、hAC9をコード する単離された核酸分子、或いはhAC9をコードする核酸配列に相補的である かまたはストリンジェントな条件下ハイブリダイズする核酸配列を提供する。本 発明の単離された核酸分子は、他の既知のアデニル酸シクラーゼアイソフォーム をコードする核酸配列、またはそれに相補的である核酸配列を除外する。 本発明は、次のものを提供する。すなわち、ベクターによって形質転換された 宿主に認識される制御配列に働くように結合された、hAC9をコードする核酸 を含む複製可能なベクター;前記ベクターで形質転換された宿主細胞;細胞表面 に、または可溶性断片としてhAC9の生産を実行するためにhAC9をコード する核酸分子を使用する方法であって、形質転換された宿主細胞の培養物中で該 核酸分子を発現し、そして該細胞から回収することを含む方法である。前記核酸 配列は、hAC9をコードする核酸分子用のハイブリダイゼーションアッセイに も有用である。 本発明のさらに別の実施の形態に従えば、次の方法が記載される。すなわち、 hAC9をコードする核酸配列を含む細胞のDNAに、転写調節因子(例えば、 エンハンサー、またはサイレンサー)を、該hAC9をコードする核酸配列にそ の転写に影響を与えるのに充分に近接し、そして方向性を持って挿入することか らなり、加えて随意に前記転写調節因子およびhAC9をコードする核酸配列を 含む細胞を培養することからなる工程を有する、hAC9を生産する方法である 。 また、本発明は、次のものを包含する。すなわち、hAC9ポリペプチドをコ ードする核酸配列を含む細胞;前記コード配列にその転写に影響を与えるのに充 分に近接し、そして方向性を持った外部性転写調節因子;それによって認識され る制御配列に働くように結合された、hAC9をコードする核酸配列を含む宿主 細胞である。 また、本発明はhAC9ポリペプチドをコードする核酸分子の転写が増強された か、或いは減少された細胞をうる方法であって、該核酸分子を含む細胞を提供す ること;前記細胞に転写調節因子を導入すること;そして前記細胞を、前記核酸 分子の転写が増強されているか、或いは減少されている細胞を求めてスクリーニ ングすることを含む方法を提供する。 本発明で使用されるヒトIX型アデニル酸シクラーゼ核酸は、次のようにして 製造できる。hAC9ポリペプチドをコードするか、hACポリペプチドをコー ドする核酸配列に相補的であるか、そのような核酸にハイブリダイズしてストリ ンジェントな条件下、安定して結合されたままでいるか、図2に示す演鐸された アミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性、好ましくは少なくとも80%配 列同一性、より好ましくは85%配列同一性を共有するポリペプチドをコードす るかのいずれかであるRNA、またはDNAをhAC9「核酸」と定義する。そ れは、典型的には少なくとも約10ヌクレオチドの長さであり、そして好ましく はhAC9に関係ある生物学的または免疫学的活性を有する。特に意図するのは 、ゲノムDNA、cDNA、mRNAおよびアンチセンス分子であり、また同様 に天然源に由来するか或いは合成されたかにかかわらず代替的な骨格に基づくか 、または代替的な塩基を含む核酸である。 特に興味あるのは、その天然型のシグナル配列を含むか、必ずしも含まない全 長の分子をコードする1つのhAC9核酸である。本明細書で初めて開示された 、前記演鐸されたアミノ酸配列を用いて選ばれたcDNAまたはゲノムライブラ リーをスクリーニングし、そして必要ならばその5'コード末端で完全であるD N Aを確保するために従来のプライマー伸張操作を用いることによって全長タンパ ク質をコードする核酸が得られる。このようなクローンは、元来の配列のリーデ ィングフレーム中の開始コドンの存在によって容易に特定される。 hAC9ポリペプチドのアミノ酸配列変異体をコードするDNAは、下記のよう に、または当該技術分野で公知の様々な方法で製造される。これらの方法は、次 のものを含むがそれらに限定されない。すなわち、天然源からの単離(天然アミ ノ酸配列の変異体の場合)、或いはオリゴヌクレオチド媒介(または部位特異的 )突然変異法、PCR突然変異法、および前に調製した変異体またはhAC9の 非変異体版のカセット突然変異法によっての製造である。 核酸類を単離および処理操作する手法は、例えば次の文献に開示されている。 すなわち、米国特許5030576号、米国特許5030576号、および国際 公開WO94/11504およびWO93/03162である。また、Sambrook ら、"Molecular Cloning:A Laboratory Manual",第2版,Cold Spring Harbor Pr ess,Cold Spring Harbor,NY,1989およびAusubelら"Current Protocols in Mo lecular Biology",第2巻,Wiley-Interscience,New York,1987を参照。 hAC9ポリペプチドの単離、組換え生産法および特性決定によってhAC9を 用いるアッセイ系の設計が可能になる。hAC9をその表面に提供する単離細胞 が入手可能になり、宿主細胞の表面に該酵素を提示し発現を可能とする、hAC 9をコードする組換えDNAが入手可能になると、hAC9の活性に影響を及ぼ す候補薬剤(アゴニスト−作動薬およびアンタゴニスト−拮抗薬の両方)の能力 を評価する貴重な手段としてこれらの細胞が利用可能になる。このように、本発 明は、候補薬剤のアゴニストおよびアンタゴニストとしての活性をスクリーニン グするために単離または遺伝子組換えで生産されたhAC9を利用するアッセイ 系に関する。このアッセイは、特にこれらの候補治療剤がhAC9に対して所望 の効果を有することを確認するのに有用である。これらの性状の判定は、他のア デニル酸シクラーゼアイソフォームに対する薬剤の特異性を評価するのに必須で ある。 前記宿主細胞は、典型的には動物細胞、さらに典型的には哺乳動物細胞である 。前記アッセイで有用であるためには、該細胞はhAC9が細胞表面に提示され る か、または可溶性の断片として発現されることを可能にする細胞内メカニズムを もたなければならない。(1)細胞表面にhAC9の提示を作り、候補薬剤が酵 素に結合するか、またはさもなければ酵素の活性に影響を及ぼすかを評価するア ッセイに直接、該細胞を使用できるようにするか、或いは(2)精製し、そして 再構成してスクリーニングアッセイに有用な酵素的に活性な化合物をうることが できる可溶性断片としてhAC9を生産するかのいずれかするために、hAC9ポ リペプチドまたはその断片をコードするDNAを発現する動物宿主細胞を培養し てコードする核酸の発現を実行する。 hAC9活性に影響を及ぼす化合物を同定するのにいくつかの可能な戦略があ る。hAC9cDNAの過剰発現は、安定した細胞株から多量の膜粗調製物を単 離する手段を提供することができる。HEK−293細胞がこの目的のために特 に有用であることが見出されている。この系では測定可能な酵素活性は、圧倒的 に組換えhAC9の発現からであろう。生成物(cAMP)の形成を測るための 96ウエルのシンチレーション近接型アッセイで酵素活性を検出する高感度、再 現性よい、高スループットのスクリーニング系が望ましい。利用できる多数のス クリーニングアッセイがある。例えば、hAC9の基底(刺激されていない)活 性は、hAC9酵素のアゴニストとアンタゴニストの両方を検出する方法として 測定することができる。さらに、最も関連ある生理学的な活性化因子であるヘテ ロ3量体G蛋白サブユニット(Gas)による前記酵素の刺激は、活性化した(G TPgS結合)組換えウシGas(バクテリアから発現され精製された)を用いて 、hAC9ポリペプチドのGas刺激を阻害する他の化合物が同定されるかもしれな いという期待のもとにアッセイできる。フォルスコリンまたはフォルスコリン類 似体等のその他の刺激因子も用いることができる。「ヒット」すなわち、これら のスクリーニングのいずれかでhAC9に影響を及ぼす化合物は、標的アイソフ ォームに関連する化合物に焦点をあてるのを助けるために他のアッセイにおいて さらに評価されことになる。 潜在的治療剤としての候補化合物を評価する別の方法は、典型的には結合アッ セイのようなスクリーニングを基本とするアプローチを含み、そこで該候補化合 物(例えば、ペプチドまたは小さい有機化合物)がhAC9酵素の触媒サブユニ ットに結合するかどうか、或いはどの程度結合するか測定するために試験される 。好ましくは、組換えhAC9を発現する哺乳動物細胞株またはその形質膜調製 物が前記アッセイで用いられることになる。例えば、候補アンタゴニストは、h AC9への結合に関して標識されたアゴニストまたはアンタゴニストのいずれか 、例えば標識フォルスコリンまたは標識フォルスコリン類似体と競合する。候補 化合物の濃度を変化させて、一定濃度の標識アゴニストまたはアンタゴニストと ともに供給する。それから確立された手法を用いて標識物質の結合の阻害を測定 することができる。この測定は、さらに関連付けられhAC9に結合する候補化 合物の量および力価を決定する。 hAC9活性に影響を及ぼす化合物を同定する別の方法は、hAC9酵素上の 2つの特徴ある部位のいずれか一方を標的とした、ヌクレオチド骨格に基づく合 成化合物のラショナルデザインである。これらのうちの1つが活性部位(ATP が基質であり、cAMPが生成物である)であり、そして他の1つが別のP部位 である。純粋な或いは粗酵素調製物のいずれとでもアデニンヌクレオシド−3’ −ポリフオスフェートが最大の阻害活性を示すことが報告されている。関連する アプローチとして、アイソフォーム特異的効果を示すフオルスコリン類似体の設 計を試みることができるであろう。 さらに、上記のアッセイを用いて候補薬剤のhAC9活性を促進するか、また は阻害する能力を直接試験できる。 一旦リード候補化合物が同定されと、アイソフォーム特異性が小分子モジュレ ーターで達成されることを実証する目的で、ほとんどの、そして好ましくはすべ てのヒト・アデニル酸シクラーゼアイソフォームをモニターするアッセイ系を開 発するのが望ましい。これらのアッセイを用いて存在するか(例えば、フォルス コリン類似体またはP部位阻害剤)、或いは新たに発見された小分子モジュレー ターを評価し、そして異なるアデニル酸シクラーゼアイソフォームについて構造 活性相関(SAR)を決定する。また、このようなアッセイは、他のアデニル酸 標的の特異的または選択的モジュレーターを評価するのにも用いることができ、 そして全細胞アッセイを使用すれば、リード候補化合物のバイオアベイラビリテ ィを設計し、そして生物活性を問題にするのに有用な洞察を提供する。 また、hAC9は、組織検体中の前記hAC9酵素の異常発現を検出すること による疾病および疾患の診断用のアッセイで用途がある。 本発明の別の側面は、hAC9の天然に存在する形態を模倣するhAC9アゴ ニストに関する。これらのアゴニストは、前記アッセイ系の実行可能性を立証す るために上記アッセイにおいて対照試薬として有用である。さらに、hAC9の アゴニストは、インビホで疾病を治療するのに有用な効果を示す。 本発明の別の側面は、hAC9ポリペプチドの改変された形態であるhAC9ア ンタゴニストに関する。このようなアンタゴニストは、hAC9に結合し、そし て酵素―基質相互作用を、それらのhAC9への結合をブロックすることにより 阻害する。本発明の範囲内にある別グループの化合物は、hAC9基質のアンタ ゴニストである。すなわち、これらは基質阻害剤である。これら両タイプのアン タゴニストは、ともにcAMP生成のような酵素―基質相互作用に基づく事象を 減少させるか、または仲介するのに有用性がある。さらに別の第2のグループの アンタゴニストは、hAC9の特定の部分に結合するように設計された抗体を含 む。ポリクロナール抗体も本発明によって意図されるけれども、一般的に、これ らはhAC9のある所望の領域に高度に特異的なモノクロナール抗体の調製物で ある。以下、さらに詳しく説明されるが、前記抗体はhAC9酵素のイムノアッ セイにおいて、例えば遺伝子組換え系で遺伝子がうまく発現するか評価するのに 有用でもある。 前記アゴニストおよびアンタゴニストの両方において、好ましい実施の形態は 、hAC9遺伝子によってコードされるアミノ酸配列を有するクラスの化合物で ある。また、本発明は1、2、3またはそれ以上のアミノ酸残基が遺伝的にコー ドされないものによって置換されている化合物を包含する。また、本発明に包含 されるのは、これら特定のペプチドをコードする単離されたDNA分子である。 酵素の細胞外ドメインが細胞外活動、例えば酵素調節に鍵となる役割を果たす と考えられている。従って、その配列が図2のアミノ酸配列および図4のヒドロ パシ−分析から近似されうる前記hAC9の細胞外ドメインに、全体または一部 が対応するアミノ酸配列を有するアゴニストおよびアンタゴニストを本発明は包 含する。特に興味あるものは、前記細胞外ドメインの最大のものであるECDV I、並びにこれらも比較的大きドメインであるECDIIおよびIIIである。 hAC9のN末端、またはC末端、またはその配列が図2のアミノ酸配列および 図4のヒドロパシー分析から近似されうるhAC9の細胞内ドメイン(ICD) の1つに、結合することによって前記酵素の機能に影響を及ぼすアゴニストおよ びアンタゴニストをも本発明は包含する。 他のアデニル酸シクラーゼ類において、前記ICDIVおよびカルボキシ末端 領域は、酵素活性、或いはGαまたはフォルスコリン相互作用で役割を果たすこ とが示されている。例えば、Whisnantら、前出を参照。従って、hAC9のIC DIVおよびカルボキシ末端領域のアミノ酸配列の全体または一部は、前記酵素 に結合し、酵素活性またはGas相互作用を阻害できる抗体或いはペプチドを設計 するのに特に有用であろうと期待される。 アデニル酸シクラーゼ類およびアイソフォーム活性に影響を及ぼすその因子の 理解が増すにつれて、ラショナルな医薬品設計が薬学研究の実行可能な代替法に なりつつある。アデニル酸シクラーゼの2つの保存された細胞内ドメイン(前記 C1およびC2ドメイン)が会合し活性な酵素を形成すると考えられている。これ は発現された組換えC1およびC2ドメインの両方を組合せた研究で実証された。 C1およびC2ドメインのいずれか単独では実質的な活性を持たないので、両方が 酵素活性を再構成するのに必要である。フォルスコリンとGasをたすと、前記2 つのドメインの会合を増加させることによって、前記系を刺激する。2つの別々 のドメインの会合に依存する酵素活性をモニターするアッセイを設計することに よって、アンタゴニストに対してより高い感度が付与されることが期待される。 何故なら、多分より容易に乱されるであろうからである。他の研究によって、前 記細胞内ドメインの保存された領域からの配列からなるペプチドは、洗浄性の可 溶化酵素調製物の阻害剤として作用することが実証されている。本発明は、活性 に関与するかもしれないモジュレーターの領域の範囲を定めるために小分子阻害 剤の設計に導くペプチドウオーキング(配列彷徨)戦略を用いることを意図する 。最後に、特性決定されていない、生理学的アデニル酸シクラーゼ、特にアイソ フォーム特異性を示すものについての知識は、新規ACモジュレーターの同定用 の新しいアッセイを提供する。これらモジュレーターの多くはタンパク質で あり、そしてそのあるものは、酵母の2ハイブリッド系で「餌」としてアデニル 酸シクラーゼ配列を用いながら同定できるかもしれないと期待される。別法とし て、アデニル酸シクラーゼ抗体に捕まるとアデニル酸シクラーゼと共沈殿するタ ンパク質を同定できる。 本発明のペプチドアゴニストおよびアンタゴニストは、好ましくは長さ約10 〜100アミノ酸であり、さらに好ましくは長さ25〜75アミノ酸である。こ れらのペプチドは、当該技術分野で周知の標準的な固相または液相ペプチド合成 を用いて容易に調製することができる。さらに、前記ペプチドをコードするDN Aは、商業的に入手可能なオリゴヌクレオチド合成機器を用いて合成することが でき、そして標準的な組換え生産系を用いて遺伝子操作的に製造される。前記ペ プチドに遺伝子でコードされないアミノ酸が含まれることになるとき、固相ペプ チド合成を用いる製造が必要である。 本発明の別の側面は、診断および治療の双方の用途を持つ抗体に属する。抗体 はhAC9ポリペプチドの特定の領域に結合することにより、アゴニストまたは アンタゴニストとして作用しうる。これらの抗体は、また、例えば遺伝子の発現 を測定するイムノアッセイ等、hAC9の存在量を検出するイムノアッセイでの 用途も考えられる。一般に、アデニル酸シクラーゼに対する抗体、また、さらに 重要である、アデニル酸シクラーゼの特定のアイソフォームを認識しうる抗体は 、アデニル酸シクラーゼ蛋白の組織分布および広がりを評価するための有用な手 段である。アデニル酸シクラーゼアイソフォーム間の相違点である領域およびこ れらの領域の抗原としての可能性を同定することにより、免疫処置に利用するた めに、これらの配列に対する合成ペプチド或いは組換えタンパク質を創造するこ とが可能である。得られる抗体群は、前記免疫原のユニークな性質および他の発 現されたアイソフォームとの反応性に基づく特異性について特性決定されること になろう。種々の組織中のアイソフォーム蛋白の検出は、Westernブロッ ト法により容易にモニターすることができる。しかしながら、免疫組織化学分析 もまた有用であろう。この情報は、興味あるアデニル酸シクラーゼ標的を特定す るのに有用であり、例えば、心臓血管系の疾病、喘息、肥満症における標的等対 する有用な治療戦略について貴重な洞察を提供する。 本発明の抗体は、当該技術分野で周知である手法によって調製することができ る。該抗体はモノクローナルであってもよいし、ポリクローナルであってもよい が、hAC9に対して高度に特異的であり、そしてhAC9ポリペプチドの全体 またはその一部領域に対しこしらえることができるモノクローナル抗体であるこ とが好ましい。抗体は、ポリペプチドが十分な長さを持つ場合は、ペプチドのハ プテン(免疫原)単体を、或いは、所望ならばまたは必要に応じて、免疫原性を 増強するために適当なキャリアに結合させて、適合する哺乳類宿主(典型的には ウサギ、ラット、マウス、ヤギ、ヒト等)に適切な免疫化プロトコルに則り免疫 処置することにより調製される。典型的には、免疫原はhAC9ポリペプチドの うち抗体の標的となるべく意図する一部分を含む。重要な領域は、hAC9酵素 の細胞外ドメインに相当する領域、任意のタンパク分解切断領域、および活性化 に必須である細胞外ドメインセグメントのうちの任意のものを含む。例えば、ウ シ血清アルブミン、スカシガイ・ヘモシアニン(KLH)等のキャリア、または その他のキャリア・タンパク質との免疫原抱合体(コンジュゲート)を調製する 方法は、当該技術分野で周知である。ある場合には、例えばカルホジイミド試薬 を用いる直接コンジュゲーションが効果的であるが、他の場合には、ハプテンへ の接近性を提供するためにPierce Chemical者(イリノイ州Roc kford)によって供給されるもの等、結合試薬を用いることが望ましい。ハ プテンは、例えば、キャリアへの結合を容易にするためにシステイン残基でN末 端またはC末端を延長するか、或いはシステイン残基をさしいれることができる 。所望の免疫原を宿主に、適当な期間にわたり適当なアジュバントを用いて注射 により投与し、続いて、血清を採取する。免疫処置の期間中、抗体価を測定し、 抗体形成の適否を判定する。 ポリクローナル抗体は、多くの診断および研究目的に適しており、そして容易 に調製される。モノクローナル抗体が治療用途にはしばしば好まれ、そして維持 したハイブリッド細胞系でさらに分泌されたタンパク質を回収することにより調 製される。一般に知られているように、Kohle,Milstein Nature 256:495-497(1 975)に記載された方法またはその改変法によってリンパ球または脾臓細胞を不死 化し、所望のモノクローナル抗体を分泌する不死化細胞株を作成できる。その 後、抗原が感作免疫原またはhAC9をその表面に発現する細胞であるイムノア ッセイ法で不死化細胞株をスクリーニングする。所望の抗体を分泌することが確 認された細胞は、インビトロまで培養するか、または腹水中で生産することが可 能である。抗体は、それから培養上清または腹水液の上清から回収する。 別法として、抗体を組換え技術によって調製することができる。すなわち、天 然の抗体の特異的結合に必要なアミノ酸配列を最小限コードするヌクレオチド配 列またはその変異体版のクローニングおよび発現である。hAC9の所望の領域 に特異的に結合する抗体の領域は、複数の種に由来する領域を有するキメラ体と して生産することもできる。 抗体は完全なイムノブロブリンまたはその断片を含んでいてもよいし、IgA 、IgD、IgE、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3およびIgM 等の種々のクラスおよびアイソタイプを含む。断片とは、Fab、FV、F(a b’)2、Fab’その他を含む。自然本来の抗体と同様、免疫学的に有意な部分 を含む前記モノクローナル断片または前記ポリクローナル抗血清は、アンタゴニ ストとして使用できる。Fab、Fab'、F(ab')2断片等の免疫学的に活性な断片を使 用することは、これらの断片がイムノグロブリン全体とは異なる免疫原性を有し 、且つ、イムノグロブリンの定常ドメインから生じる生物活性を帯びていないた め、特に治療目的の用途において、好ましいことがある。 このようにして生産された抗体は、単にhAC9ポリペプチドに対しての潜在 的アゴニストまたはアンタゴニストとして、本発明のアッセイにおいてアゴニス トまたはアンタゴニストとしての役割を果たす意味で有用であるばかりでなく、 hAC9酵素を検出するイムノアッセイにも有用である。このようにして、これ らの抗体は、イメージング試薬とカップリング反応させて被検者に投与すること ができ、対象とする組織におけるhAC9の発現が過少であるか過剰であるかを 確かめるために局在する抗体の検出を可能にする。さらに、これらの試薬はイン ビトロで、例えば組換え宿主細胞表面上でのhAC9の生産が好結果であること を検出するのに有用である。 本発明のさらに別の側面は、本発明の化合物および抗体を含む薬学的組成物に 関する。本発明のアゴニストおよびアンタゴニストは、次の分野で治療的用途を 有する。すなわち、(1)例えば、副腎、心臓または脳に通常、見出されるが、 組織中のhAC9酵素の異所性活性に起因する疾病を治療すること、(2)症状 がhAC9の活性を促進するか、或いは阻害することによって改善されうる疾病 を治療することである。 本発明のペプチドアゴニストおよびアンタゴニストは、当該技術分野で周知で あるような全身投与用の従来の製剤で投与することができる。典型的な製剤は、 例えば、Remington's Pharmaceutical Science,Mack Publishing Co.,Easton PA ,最新版で見つかるであろう。 全身投与の好ましい形態は、典型的には静脈経由による注射を含む。皮下、筋 肉、または腹腔内等の他の注射経路もまた使用することができる。ごく最近、ペ プチドの全身投与用の別の手段が考案され、それは胆汁酸塩、フシジン酸または 他の洗剤等の透過剤を用いる経粘膜投与および経皮投与を含む。さらに、腸溶製 剤またはカプセル化製剤に適切に配合されると、経口投与もまた可能である。ま た、これらの化合物の投与は、軟膏、泥膏、ゲル等の形状で局所そして/または 局在化投与であってよい。 要求される用量の範囲は、ペプチドの選択、投与経路、製剤の性質、患者の状 態および担当医の判断による。しかしながら、適当な用量の範囲は患者の体重あ たり0.1〜100μg/kgの範囲である。しかし、使用可能なペプチドの種 類および各種投与経路の異なる効率を考慮して、必要な用量における広範囲な変 化が予期されるべきである。例えば、経口投与は、静脈注射による投与より高い 用量が必要であると予期されるであろう。これらの用量レベルでの変化は、当該 技術分野でよく理解されているように、最適化のための標準の経験的な作業を用 いて調整できる。 また、本発明はhAC9をコードするDNAまたはRNA分子の翻訳の転写に 干渉することによりhAC9の発現をブロックするか、または調節するための各 種の手法を治療、予防および研究に使用することにも関する。これは、細胞中で hAC9の発現を阻害若しくは制御する方法であって、hAC9をコードするD NAに対して、またはhAC9をコードするDNAの発現を制御するDNAに対 してアンチセンスである、或いはそれらと3本鎖ヘリックスを形成するオリゴヌ クレオチドを、hAC9の発現を阻害若しくは制御するのに充分な量で前記細胞 に提供し、それによって該発現を阻害若しくは制御することからなる方法を含む 。次の方法もまたこれに含まれている。被検者中でhAC9の発現を阻害若しく は制御する方法であって、hAC9をコードするDNAに対して、またはhAC 9をコードするDNAの発現を制御するDNAに対してアンチセンスである、或 いはそれらと3本鎖ヘリックスを形成するオリゴヌクレオチドを、hAC9の発 現を阻害若しくは制御するのに充分な量で前記被検者に投与し、それによって該 発現を阻害若しくは制御することからなる方法である。上記の方法でのアンチセ ンス分子または3本鎖ヘリックス形成分子は、好ましくはDNAまたはRNAオ リゴヌクレオチドである。以下、これらの用途をさらに詳しく説明する。 細胞におけるアンチセンスRNAの構造的発現は、哺乳動物および植物で約2 0の異なる遺伝子の発現を阻害することが示されてきた。そのリストは引き続き 増加している。Hamborら、J.Exp.Med.168:1237-1245(1988);Holtら、Proc.Natl .Acad.Sci.83:4794-4798(1986);Izantら、Cell 36:1007-1015(1984);Izantら、S cience 229:345-352(1985)およびDe Benedettiら、Proc.Natl.Acad.Sci.84: 658-662(1987)。アンチセンス効果の可能な機構は、翻訳の阻害またはスプライ シングの防止であり、それらの両方ともインビトロで観察されてきた。スプライ シングの干渉はイントロン配列の使用を可能にする(Munroe,EMBO.J.7:2523-2 532(1988))。該配列はより少なく保存されているはずであり、その為1つの種の タンパク質の発現を阻害するが、別の種においてその同族体を阻害しない、より 高度の特異性を結果としてもたらす。 治療的遺伝子の制御は「アンチセンス」アプローチを用いて達成されるが、そ こで細胞または生物体中の標的遺伝子の機能が、好ましくはオリゴヌクレオチド であり、該特定の標的遺伝子の発現を阻害するために特異的に作用するアンチセ ンスRNAをコードするDNAのトランスフェクションによってブロックされる 。前記アンチセンスRNAの配列は、それが阻害しようともくろむ前記遺伝子ま たはmRNAのセグメントに実質的に相補性がある、完全なまたは好ましくは部 分アンチセンスRNA転写体となるように設計されている。その作用がスプライ シング、転写、または翻訳のどのレベルにあるかにかかわらず、アンチセンスR N Aが前記標的遺伝子(またはmRNA)にハイブリダイズでき、そして該標的遺 伝子の機能を阻害できるように相補性は充分でなければならない。過剰な実験を することなく当業者によって容易に識別可能であるが、阻害の程度は、阻害する のに、或いは前記細胞を、標的遺伝子を発現不可能にするほど充分でなくてはな らない。アンチセンスアプローチが特定の遺伝子発現をブロックするのに採用さ れうるいくつかの知られた機構の1つにすぎないことを当業者は認識するであろ う。 「アンチセンス」という用語は、RNA配列と同様にそれをコードするDNA 配列を意図する。前記RNA配列は、該アンチセンスRNAが、mRNAの翻訳 が阻害されるようにアンチセンスRNAと該mRNAとの間に分子ハイブリダイ ゼーションを起こすためにそれに対して特異的である特定のmRNA分子に充分 に相補性がある。このようなハイブリダイゼーションは、インビボ条件下、すな わち細胞の内部でおこらねばならない。アンチセンスRNAの作用は、細胞中で 遺伝子発現の特異的な阻害を結果としてもたらす。Alberら、“Molecular Biolo gy OF The Cell”,第2編,Garland Publishing,Inc.,New York,NY(1989)、 特に195〜196頁を参照。 本発明のアンチセンスRNAは、コード配列、3’若しくは5’非翻訳領域、 またはその他のイントロン配列を含む、標的mRNAのいくつかの部分のどこに ハイブリダイゼーション可能であってよい。好ましいアンチセンスRNAは、h mRNAに相補的であるものである。当業者にとって容易に認識できるように、 本発明で要求されるホモロジーの最小量は、他のmRNA分子の機能および他の 遺伝子の発現に影響を及ぼすことなく、特定の標的mRNAへのハイブリダイゼ ーションとその翻訳または機能の阻害を結果としてもたらすのに充分なものであ る。 アンチセンスRNAは、プロモーターを含む適当な制御配列とともに該アンチ センスRNAをコードするDNAが配置されたベクターとの形質転換、またはト ランスフェクションによって細胞に運搬される。 「3本鎖ヘリックス」または「トリプレックス」アプローチは、2本鎖DNA の主溝に結合し、共直線状トリプレックスを形成する合成オリゴヌクレオチドの 製造を含む。このようなトリプレックス形成は、細胞増殖を制御そして阻害する ことができる。例えば、Hoganら、米国特許5176996号;Cohenら、Sci.Amer.De c 1994,p.76-82;Helene,Anticancer Drug 6:569-584(1991);Maher IIIら,Ant isense Res.Devel.1:227-281(Fall 1991);およびCrookら編"Antisense resera ch and Applications",CRC Press,1993を参照。前記すべては、参考文献とし て援用される。DNAオリゴヌクレオチドがトリプレックス形成によって2本鎖 DNA標的に、遺伝子制御領域内で結合でき、それによって転写開始を抑制する という発見に、前記アプローチは部分的に基づいている(Cooneyら,Science 241 :456(1988))。本発明は、例えばHoganら(前出)の方法を利用して、強固 にそして特異的に、hAC9をコードするDNAの一部、またはその制御配列か らなる2本鎖DNA標的に結合するオリゴヌクレオチドを設計する。従って、こ のようなトリプレックスオリゴヌクレオチドは、この遺伝子の発現を選択的に操 作するための1つのクラスの薬剤として使用することができる。 そこで本発明は、細胞取りこみと標的hAC9コーディングDNA配列または その制御配列の2本鎖DNAへの結合に充分な量で、オリゴヌクレオチドが前記 2本鎖DNAに結合し共直線状トリプレックスを形成するように細胞に、オリゴ ヌクレオチドを提供するか、或いは被検者に合成オリゴヌクレオチドを投与する ことに向けられている。本方法は、インビトロまたはインビホにおいて細胞上で hAC9酵素の発現を阻害するのに使用される。好ましくは、標的配列がRNA 転写出発点に近接してDNAドメイン内に配置される。本方法は、この酵素の発 現に依存する細胞の増殖を阻害するのにも使用できる。また、本方法はこのよう なトリプレックス形成合成オリゴヌクレオチドを投与することによって細胞上で 発現するhAC9の相対的な量または割合を変化させるのに使用してもよい。 以下の実施例は、例示のためであり、本発明を制限することを意図しない。 実施例1 ヒト心臓cDNAライブラリーの構築とスクリーニング ヒト心臓全体をmRNAのソースとして使用した。ライブラリーはCLONE TECH社(カタログ番号HL3026a)の市販品を購入した。ライブラリー はラムダgt10ファージに加えて、オリゴdTプライマーおよびランダムプ ライマーの両方を使用して調製した。ラムダgt10ライブラリーの一次スクリ ーニングはジェントル・ウォッシュ(あまりストリンジェントでない条件)で行 った。まず、約50万個のプラークをライブラリーからスクリーニングした。プ レハイブリダイゼーションは、500mM NaHPO4(pH7.2)、7% S DS、1mM EDTA(pH8)、1mg/ml BSAを含む溶液中、65℃で 2時間行った。その後、ハイブリダイゼーションを同じ溶液中で65℃で行った 。I型アデニル酸シクラーゼcDNAから295塩基対(bp)のPCR断片を 得て、プローブとして使用した。この断片はアデニル酸シクラーゼのC1bドメイ ンをコードし、既知の他の型のアデニル酸シクラーゼと著しく高いホモロジーを 有する。 前記プローブを32P−dCTPを用いランダムプライマー法により放射標識し た。ハイブリダイゼーションを16時間行った後、ブロットをストリンジェント な条件を増しつつウォッシュし、それからオートラジオグラフィーを行った。1 個の陽性クローンを得た。クローン中のインサート(挿入断片)のサイズは4. 55kb(kilobases)であった。 次ぎの工程は、前記クローン中のインサートに全長cDNAが含まれることを 確認することであった。ヒト心臓ライブラリーから得られたすべての陽性クロー ンをpBlueScriptプラスミドにサブクローニングした。制限酵素マッ プを作成後、これらをさらにサブクローニングし、ユニバーサルプライマーまた は合成オリゴマーを用いてシークェンシングした。シークェンシングはSeaq uenase(Taborら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:4767-4771(1987))を用 い、双方向に2回行った。 #52と命名したクローンが特に興味深いものと判明した。#52の全コーデ ィング部分をシークェンシングした結果、3’末端にポリアデニル化シグナルを 有する4.55kbのインサートを含むことが判明した(図1)。 クローン#52の5’末端の配列を用いてPCRプライマーを作成し、RAC E・PCR法(cDNA末端の迅速増幅)(Frohman,M.A.,Methods Enzymol.2 18:340-362(1991))により、ヒト心臓mRNAから#10と命名したクローンを 得た。クローン#10は開始ATG(図1C参照)および翻訳を開始 するための望ましい状況を提供する保存されたコザック・コンセンサス配列(Koz ak,Cell.Biol.)を含んでいなかった。クローン#10全体をプローブとして用 い、別のヒト心臓ライブラリーをスクリーニングした。数個のクローンを得た。 #5と命名したクローンは、クローン#52と2225塩基にわたって重複して いることが判明した、この結果cDNA配列が上流側にさらに435bp延長さ れた。インサート全長をシークェンシングした結果、5’末端側にコザック・コ ンセンサス配列を伴うATG(図1のATG)が見出された。このオープンリー ディングフレームは、翻訳終結コドンであるTGAまでの3882塩基が一続き (リードスルー)である(図1および2)。このようにして、クローン#52およ び#5は1294アミノ酸のタンパク質をコードする。前記cDNAの全コーデ ィング部分およびその演鐸されたアミノ酸配列を図2(それぞれ配列番号1およ び2)に示す。 クローン#5からの551bpのHindIII−MluI断片およびクロー ン#52からの3596bpのMluI−SspI断片をInvitrogen 社から購入したpcDNA3にサブクローニングした。全長cDNAを含む発現 ベクターpc3hAC9と命名した。「SURE」と命名した適当な大腸菌株に 挿入したこの発現ベクターの試料を「特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に 関するブダペスト条約」に基づき、ATCC(American Type Culture Collectio n,12301 Parklawn Drive,Rockvill,Md.20852)に1997年 付で、 寄託し、寄託番号ATCC 番を付与された。 実施例2 ヒトIX型アデニル酸シクラーゼのクローニングと発現 当該技術分野において周知であるような組換えDNA技術を用いる適当な発現 システム中、心臓IX型アデニル酸シクラーゼcDNAをクローニングし、発現 することによってヒトIX型アデニル酸シクラーゼを生産した。 4μgの精製したpc3hAC9プラスミドをHEK-293細胞に電気穿 孔法を用いてトランスフェクションした。DMEM:FR培地(50%ダルベッ コ改良イーグル培地/50%F12倍地/10%ウシ胎児血清、2mMグルタミ ン,4.5mg/mlグルコース、10μg/ml硫酸ストレプトマイシンおよ び60μg/mlぺニシリンK)(「増殖培地」)中で細胞を約80%のコンフル エンシーに達するまで培養した。リン酸緩衝食塩水(PBS)で2回洗浄し、0 .5mlのトリプシン溶液を加えた。5分間保温し、細胞を回収し、そして4μ lの水増殖培地に再懸濁した。4μgの精製したプラスミドを電気穿孔キュベッ トに加えた。2.5x106細胞/mlの細胞懸濁液0.4m1を前記DNAに 加え、混合液に960μF、0.241kVのパルス電圧を印加した。10分後 、細胞−DNA混合液を増殖培地中にプレーティングした。プレートを37℃で 48時間保温した後、細胞を選択培地(増殖培地、抗生物質は1mg/ml G- 418)に置いた。 1294アミノ酸を有するhAC9をその二次構造についてKyteらの方法 (前出、図4)で解析した。GeneWork2.45版ソフトウェア(Intell iGenetics,Inc.、Mountain View;California)を用いて図4のハイドロパシー ・プロットを得、このアデニル酸シクラーゼアイソフォームの膜関連構造を同定 した。Kyteら方法(前出)をウィンドウサイズを5と設定して用いた。 前記ハイドロパシー・プロットでは膜貫通スパン領域を表す12個のピータが 出現した。この結果から前記アデニル酸シクラーゼアイソフォームが12個の膜 貫通スパン領域、並びに中央部分および末端に位置する大きい細胞質ループを持 つ構造をしており、これは既に同定されたアイソフォームの構造一致することが 指摘される。膜貫通部のうち6番目(11番目と12番目の膜貫通スパン領域と の間)の細胞外ループが最大である。 実施例3 ヒトIX型アデニル酸シクラーゼの評価 HEK-293細胞を用いた安定発現系においてhAC9の生化学的特性を決 定した。全コード配列を含むアデニル酸シクラーゼcDNA断片を上記pc3h AC9プラスミド中に挿入した。 hAC9cDNAを含むpc3hAC9発現ベクターでトランスフェクション した膜のアデニル酸シクラーゼ活性を測定するため、以下のアッセイを行った。 トランスフェクションしたHEK-293細胞を150mM NaClで2回洗浄 し、スクレーパーで2mlの氷冷した、50mM Tris(pH7.4)、2m MMgCl2、1mM EDTA、0.5mMジチオスレイトール(DDT)、 0.5mMフェニルメチル−スルフォニルフロライド(PMSF)、(0.5g/ mlロイペプシン、および0.044U/mlアプロチニン氷上)を含む冷却し たバッファ中に回収した。ダウンス型ホモゲナイザーで20ストロークして細胞 膜を均質化し、600xg、2分間、4℃で遠心した。上清をさらに30,00 0xg、20分間、4℃で遠心した。得られたペレットを50mM Tris(p H 7.4)、2mM MgCl2、1mM EDTA、0.5mM DTT、0.5 mM PMSF、0.5g/mlロイペプシン、および0.044U/mlアプ ロチニン)に再懸濁した。この粗抽出膜溶液をアデニル酸シクラーゼアッセイに 用いた。 アデニル酸シクラーゼアッセイはSalomon,Adv.Cyclic Nucleotide Res.10: 35-55(1979)に記載された方法で行った。前記HEK-293細胞からの粗抽出膜 溶液を100mM Tris(pH7.4)、5mM ATP、5mM β−メルカ プトエタノール、5mM EDTA、25Mテオフィリン、0.5% BSA、2 5mM MgCl2、20mM cAMP、400cpm/l[3H]cAMP、 33mMフォスフォクレアチン、1.67μM GTP、5Ci32P−ATP/ アッセイチューブを含む溶液に再懸濁した。反応混合物液を30℃で20分間保 温した後、7501の1.5% SDSを加えて反応を停止した。カラムからの 回収率をモニターするため、3HラベルしたcAMPを用いた。Dowexおよ びアルミナカラムを通過させてATPからサイクリックAMPを分離した。放射 活性はシンチレーションカウンターで測定した。 使用した膜のタンパク質濃度はBradford法(Anal.Biochem.73:248( 1976))によりBSAを標品として測定した。 対照としてトランスフェクションしなかったHEK-293細胞を用いた。前 記DNAによって発現された酵素は活性であることが分かった。 実施例4 ヒトIX型アデニル酸シクラーゼの組織分布 hAC9の組織分布を測定するため、各組織からのmRNAを用いてNort hernブロッティングを行った。グアニジンナトリウム(guanidium sodium) およびオリゴdTカラムを用いて各ヒト組織(膵臓、腎臓、骨格筋、肝臓、肺、 胎盤、脳および心臓)からメッセンジャーRNAを精製した。各アッセイ(ブロ ットの各レーン)につき2μgのmRNAを用いた。 ブロットはプローブを加える前に、500mM NaHPO4(pH7.2)、 7% SDS、1mM EDTA(pH8)、1mg/ml BSAを含む溶液中で 65℃,12時間、プレハイブリダイゼーションを行った。アデニル酸シクラー ゼcDNAタローン#47からの6.5kb cDNA断片全体を32P-dCTP を用いるランダムプライマー法によりプローブとして作成し、使用した。ハイブ リダイゼーションは65℃で16時間行い、続いてストリンジェントな条件を漸 増させながらウォッシュを行った。ブロットは、それからオートラジオグラフィ ーにかけた。 Northernブロット解析の結果から、hAC9は調べた全てのヒト組織 で発現しており、普遍的アイソフォームであることが示された。 特許、学会誌の論文、および教科書を含む上記で引用および言及された全ての 文献は、「援用する」と明言されているか否かにかかわらず本明細書の記載に参 考文献として援用される。 今、本発明を充分に記述し終わって、本発明の精神および範囲から逸脱するこ となく、そして過剰な実験をすることなしに、広範囲の等価なパラメーター、濃 度、および条件の中で同じことが実施できることを当業者は認識するであろう。 本発明は、特定の実施の形態に関連付けて説明されてきたが、さらなる変更が 可能であることが理解されるであろう。この応用は、本発明の原則に一般的に従 い、そして本発明が属する技術分野の中で公知または慣用的である実施の範囲内 に入り、添付された請求の範囲の範囲内に次のように以下記載された必須の特徴 に応用できるような、本開示からの逸脱を含む本発明のいかなる変形、使用、ま たは改変をも包含することを意図する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ストロム,ダニエル,アール. アメリカ合衆国 ワシントン州 シアトル エヌ.イー.36ティーエイチ アヴェニ ュー 8025 (72)発明者 ハッカー,ベス アメリカ合衆国 ワシントン州 シアトル エヌ.イー.ナンバー407 サンド ポ イント ウェイ 7239 (72)発明者 トムリンソン,ジェイムズ,エー. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 バー リンガム バルボア ストリート 1540

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 図2(配列番号2)のアミノ酸配列を含むことを特徴とする単離および精 製されたヒトIX型アデニル酸シクラーゼポリペプチド。 2. ヒトIX型アデニル酸シクラーゼをコードすることを特徴とする単離およ び精製された核酸。 3. 図2(配列番号1)のヌクレオチド配列を含み、且つ生物活性ヒトIX型 アデニル酸シクラーゼをコードすることを特徴とする単離および精製された核酸 。 4. 可溶性の生物活性ヒトIX型アデニル酸シクラーゼペプチド断片をコード することを特徴とする、請求項3に記載の核酸。 5. 請求項2に記載の核酸を発現ベクターに組み込むこと、前記ベクターで宿 主細胞を形質転換すること、そして該形質転換された宿主細胞を、遺伝子の発現 を結果としてもたらす条件下で培養することを含むことを特徴とするヒトIX型 アデニル酸シクラーゼの生産方法。 6. 前記発現ベクターがpc3hAC9であることを特徴とする、請求項5に 記載の方法。 7. 前記宿主細胞がバクテリア、ウイルス、酵母、昆虫、または哺乳動物細胞 株からなることを特徴とする、請求項5に記載の方法。 8. 前記宿主細胞HEK−29細胞であることを特徴とする、請求項7に記載 の方法。
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