JP2003265008A - 田植機の伝動構造 - Google Patents

田植機の伝動構造

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JP2003265008A
JP2003265008A JP2002074243A JP2002074243A JP2003265008A JP 2003265008 A JP2003265008 A JP 2003265008A JP 2002074243 A JP2002074243 A JP 2002074243A JP 2002074243 A JP2002074243 A JP 2002074243A JP 2003265008 A JP2003265008 A JP 2003265008A
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Japan
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clutch
seedling
ridge
planting
planting device
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JP2002074243A
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Tsuyoshi Inoue
強 井上
Yoshihide Miyanishi
吉秀 宮西
Keiji Tani
敬次 谷
Mikio Okuyama
幹夫 奥山
Naoki Matsuki
直樹 松木
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸心方向にコンパクトで軽量なな噛合い式の
植付けクラッチを構成する。 【解決手段】 苗植付け装置のフィードケース10に植
付けクラッチ81を装備し、この植付けクラッチ81
を、フィードケース10に軸支されたベベルギヤ24
と、これと同軸上にシフト可能に配備した爪クラッチ部
材82とで構成し、ベベルギヤ244の背面に周方向複
数の凹部87を形成するとともに、この凹部87に係脱
する伝動爪82aを爪クラッチ部材82の端部に形成し
てある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後部に
苗植付け装置を昇降自在に連結した田植機の伝動構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、苗植付け装置への動力伝達を
断続する植付けクラッチは走行機体のミッションケース
に装備され、この植付けクラッチを介してミッションケ
ースから取出された作業用動力が苗植付け装置のフィー
ドケースに軸伝達されるのが一般的となっている。
【0003】また、苗植付け装置には、並列配備された
複数条の植付け機構のうちの一部を休止させるための畦
際クラッチが複数組備えられるとともに、苗のせ台に各
条ごとに備えられた苗縦送り機構のうち、植付け休止さ
れる条の苗縦送り機構を休止する縦送りクラッチが備え
られ、対応する植付け条の畦際クラッチと縦送りクラッ
チとが共通の畦際クラッチレバーにワイヤなどで機械的
に連係され、畦際クラッチレバーを操作することで、所
望の条の植付けと縦送りを同時に休止することができる
ように構成されている。
【0004】そして、上記畦際クラッチおよび縦送りク
ラッチは2条単位で1組装備されており、例えば4条植
え仕様では2組の畦際クラッチおよび縦送りクラッチ
が、また、6条植え仕様では3組の畦際クラッチおよび
縦送りクラッチが装備され、これに対応して畦際クラッ
チレバーも2本あるいは3本備えられている。そして、
この畦際クラッチレバーは、走行機体に搭乗した運転者
が後方を向いて操作するよう、苗植付け装置、あるい
は、走行機体の後部に配備されて、畦際クラッチおよび
縦送りクラッチにワイヤ連係されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来より利用されてい
る植付けクラッチは、苗植付け装置の伝動系としては相
当上手に位置しているので、苗植付け装置自体の負荷の
みならず、苗植付け装置に至るまでの伝動系の負荷を加
算した負荷が植付けクラッチにかかることになり、強度
の大きいものが必要となる。従って、この植付けクラッ
チを構成する部品が大型で重いものになりがちであり、
軽量化が特に要求される田植機にとって改良の余地があ
った。
【0006】また、畦際近くでの少数条植え行程のため
に必要とされる畦際クラッチは、駆動側部材とシフト操
作されるクラッチ部材の組み合わせで構成されており、
2組の畦際クラッチを備えた4条植えの田植機では2個
の駆動側部材と2個のクラッチ部材とが使用されてい
る。従って、部品の点数が多くなって苗植付け装置の重
量増加につながるものとなっていた。
【0007】また、畦際クラッチと縦送りクラッチは稼
動時間の大部分においてクラッチが入れられて使用され
るので、これらクラッチはクラッチ入り付勢されたもの
に構成される。従って、畦際クラッチと縦送りクラッチ
を同時に切り操作する場合、畦際クラッチレバーは重い
ものになり、逆に、畦際クラッチと縦送りクラッチを同
時に切り操作する場合のレバー操作は軽くなるものであ
り、操作性の改良が望まれている。
【0008】また、従来では畦際クラッチおよび縦送り
クラッチが苗植付け装置の左右に配置されていたため
に、畦際クラッチレバーと畦際クラッチおよび縦送りク
ラッチとをワイヤ連係する場合、ワイヤを大きく引き回
し配置する必要があり、ワイヤが長くまた湾曲されるた
めに、他の装置部への引っ掛かるおそれがあるととも
に、ワイヤ摺動抵抗が大きくなってレバー操作が重くな
る一因にもなっていた。
【0009】本発明は、このような点に着目してなされ
たものであって、小型の田植機における伝動上および操
作上の各種の問題点を解消あるいは緩和できるようにす
ることを主たる目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用、および効果〕
【0011】請求項1に係る発明は、走行機体の後部に
苗植付け装置を昇降自在に連結した田植機の伝動構造で
あって、前記苗植付け装置のフィードケースに植付けク
ラッチを装備し、この植付けクラッチを、フィードケー
スに軸支されたベベルギヤと、これと同軸上にシフト可
能に配備した爪クラッチ部材とで構成し、前記ベベルギ
ヤの背面に周方向複数の凹部を形成するとともに、この
凹部に係脱する伝動爪を前記爪クラッチ部材の端部に形
成してあることを特徴とする。
【0012】ベベルギヤは歯部が回転軸心に対して斜め
に形成されるので、軸心方向での幅が大きくなり、背面
にはデッドスペースを形成しやすい。このデッドスペー
スに、爪クラッチ部材の端部に形成した伝動爪が係入す
る周方向複数の凹部を形成することができる。
【0013】従って、請求項1の発明によると、ベベル
ギヤの形状の特性を合理的に利用して軸心方向にコンパ
クトな噛合い式の植付けクラッチを構成することがで
き、軽量化が特に要求される田植機にとって有効とな
る。
【0014】〔請求項2に係る発明の構成、作用、およ
び効果〕
【0015】請求項2に係る発明は、走行機体の後部に
苗植付け装置を昇降自在に連結した田植機の伝動構造で
あって、前記苗植付け装置に並列配備された複数条の植
付け機構のうちの一部を休止させるための畦際クラッチ
を複数組備え、2組の畦際クラッチを、共通の伝動部材
の両側に配備し、各畦際クラッチを構成するクラッチ部
材を前記伝動部材に軸心方向から噛合い付勢するととも
に、各クラッチ部材に形成したカムに、径方向から突入
操作された操作ピンを接当干渉させることで、回転する
クラッチ部材を操作ピンに対して相対的に後退変位させ
て伝動部材との噛合いを離脱させるよう構成し、かつ、
各クラッチ部材を、直径線に対して対称に正転用のカム
と逆転用のカムと備えた同一仕様部品としてあることを
特徴とする。
【0016】上記構成によると、2組の畦際クラッチ
を、共通の伝動部材の両側にクラッチ部材を配置して公
正するので、畦際クラッチごとに伝動部材とクラッチ部
材とを配備する構造に比較して伝動部材を節減すること
ができる。また、各畦際クラッチのクラッチ部材は、向
きを異ならせて配置した同一仕様部品であるので、一種
類の部品を製作すればよい。
【0017】従って、請求項2の発明によると、畦際ク
ラッチの構成部品および部品種類が少なくなり、軽量化
およびコスト低減に有効となる。
【0018】〔請求項3に係る発明の構成、作用、およ
び効果〕
【0019】請求項3に係る発明は、走行機体の後部に
苗植付け装置を昇降自在に連結した田植機の伝動構造で
あって、前記苗植付け装置に並列配備された複数条の植
付け機構のうちの一部を休止させるための畦際クラッチ
と、苗のせ台に各条ごとに備えられた苗縦送り機構のう
ち、植付け休止される条の苗縦送り機構を休止する縦送
りクラッチを備え、対応する植付け条の畦際クラッチと
縦送りクラッチとを共通の畦際クラッチレバーに機械的
に連係し、畦際クラッチの操作力と縦送りクラッチの操
作力とが互いに逆となるよう連係設定してあることを特
徴とする。
【0020】上記構成によると、畦際クラッチレバーを
操作する場合、畦際クラッチの操作が重い時には縦送り
クラッチの操作が軽く、逆に、縦送りクラッチの操作が
重い時には畦際クラッチの操作が軽くなる。
【0021】従って、請求項3の発明によると、畦際ク
ラッチレバーを正逆いずれの方向に操作しても、その操
作が極端に重くなることはなく、操作性が高められる。
【0022】〔請求項4に係る発明の構成、作用、およ
び効果〕
【0023】請求項4に係る発明は、走行機体の後部に
苗植付け装置を昇降自在に連結した田植機の伝動構造で
あって、前記苗植付け装置に並列配備された複数条の植
付け機構のうちの一部を休止させるための畦際クラッチ
と、苗のせ台に各条ごとに備えられた苗縦送り機構のう
ち、植付け休止される条の苗縦送り機構を休止する縦送
りクラッチを複数組み備え、対応する植付け条の畦際ク
ラッチと縦送りクラッチとを共通の畦際クラッチレバー
に機械的に連係し、複数の畦際クラッチ、縦送りクラッ
チ、および、畦際クラッチレバーを苗植付け装置の左右
中心付近に配備してあることを特徴とする。
【0024】上記構成によると、畦際クラッチおよび縦
送りクラッチと畦際クラッチレバーとは左右に大きく離
れないので、両クラッチと畦際クラッチレバーとをワイ
ヤなどで機械的に連係する場合、ワイヤを大きく屈曲さ
せることなく配置することができる。また、操作ロッド
などで機械的に連係するにしても、直線的に操作ロッド
を配置することができる。
【0025】従って、請求項4の発明によると、ワイヤ
や操作ロッドなどの連係部材を、他の機構の配置や作動
の邪魔になることなく、左右方向に小スペースでコンパ
クトに配置することができる。特に、ワイヤ連係した場
合には、屈曲の少なく短いワイヤ配置はワイヤ摺動抵抗
の少ない操作系を構成することができ、操作性の向上に
有効となる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に本発明に係る苗植付け装置
を備えた乗用田植機の全体側面が、また、図2にその全
体平面がそれぞれ示されている。この乗用田植機は、操
向自在な前輪1と操向不能な後輪2を備えた4輪駆動型
の走行機体3の後部に、油圧シリンダ4によって駆動さ
れる昇降リンク機構5を介して4条植え仕様の苗植付け
装置6が昇降自在に連結された構造となっている。
【0027】苗植付け装置6は、前記昇降リンク機構5
の後端下部にローリング自在に連結されており、走行機
体3からの作業用動力を受けるフィードケース10、苗
を載置して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台1
1、フィードケース10から後ろ向き片持ち状に延出さ
れた左右一対の植付けケース12、各植付けケース11
の後端部に左右一対づつ装備されたクランク式の植付け
機構13、田面の植付け予定箇所を均平化する3個の整
地フロート14、次行程の走行基準線を田面に引っ掻き
形成してゆく起伏揺動自在な左右一対の線引きマーカ1
5、等を備えて構成されている。
【0028】走行機体3の前端部には、パイプ材をアー
チ形に屈曲して形成した押え込みアーム18がその基端
部の支点aを中心に前後に起伏揺動可能に装着されると
ともに、この押え込みアーム18の上端部に、前記線引
きマーカ15で形成した走行基準線に対する照準となる
センターマスコット19が装着されている。
【0029】この押え込みアーム18は、前方へ大きく
突出する作用姿勢と起立格納姿勢とに亘る一定範囲で起
伏揺動可能に枢支されるとともに、その枢支基部に与え
られた摩擦によって任意の揺動位置で摩擦保持すること
も可能となっている。また、押え込みアーム18を大き
く前方に倒して作用姿勢にすると、前輪1のステアリン
グ機構が中立状態に弾性的に保持されて、直進が維持さ
れるようになっている。
【0030】そして、通常の植付け走行時には、作業者
は走行機体3の運転座席7に着座して機体操縦を行うの
であるが、この場合、一行程の植付けを終えて畦際にお
いて機体をUターン旋回する場合などにおいて、ステア
リングハンドル8を回動操作して前輪1を所望の方向に
大きく切ると、旋回内側となる一方の後輪2への動力伝
達が断たれ、走行機体3が左右の前輪1と旋回外側の後
輪2との3輪駆動によって小回り旋回し、そして、方向
転換に伴って前輪1を切り戻すと、駆動されていなかっ
た一方の後輪への動力伝達が自動的に再開され、再び4
輪駆動によって次行程の植付け走行に移行するようにな
っている。
【0031】また、畦越えや運搬車両の荷台への田植機
の積み下ろしなどにおいては、走行機体3を微速で走行
させながら作業者は地上に降りて操縦することになり、
この場合、押え込みアーム18を前方に大きく倒して作
用姿勢に倒しておく。そして、地上の作業者が押え込み
アーム18を押え込むことで、機体前部が浮上るのを阻
止することができるとともに、押え込みアーム18を左
右に振って機体を引きずることで多少は機体の向きを強
制的に修正することもできる。なお、必要に応じてステ
アリングハンドル8を弾性中立保持力に抗して無理に操
作することで、地上から前輪1を操向操作して軌道修正
を行うこともできる。
【0032】次に、前記苗植付け装置6の構造について
説明する。図6に示すように、前記昇降リンク機構5の
後端下部に、フィードケース10が前後向きの支点P周
りにローリング自在に連結されるとともに、走行機体3
側から取出された作業用動力を伝達する伝動軸21が、
フィードケース10におけるローリング支点Pの下方に
配備された入力軸22に連動連結されている。
【0033】図9,10に示すように、入力軸22に伝
えられた作業用の動力は、ベベルギヤ23,24および
植付けクラッチ81を介して横向きの第1伝動軸25に
伝達された後、伝動チェーン26を介して出力スプロケ
ット27に伝達され、さらに、左右の畦際クラッチ28
を介して左右の第2伝動軸29に伝達される。そして、
図5に示すように、各第2伝動軸29の端部から取出さ
れた動力が、ベベルギヤ30、前後向きの第3伝動軸3
1、および、ベベルギヤ32を介して、植付けケース1
2後端に貫通横架した植付け駆動軸33に伝達され、も
って、苗植付け機構13が駆動されるようになってい
る。
【0034】前記植付けクラッチ81は、第1伝動軸2
5にシフト可能にキー装着した爪クラッチ部材82をバ
ネ83でベベルギヤ24側に付勢して、ベベルギヤ24
に咬合させる定位置停止機能付きの爪クラッチに構成さ
れている。つまり、バネ84で突入付勢された操作ピン
85を操作ワイヤ86によって強制後退させておくこと
で、爪クラッチ部材82の先端部に形成した伝動爪82
aが、ベベルギヤ24の背面に形成した周方向複数(こ
の例では3個)の凹部87に付勢咬合されて畦際クラッ
チ28の入り状態がもたらされ、操作ワイヤ86を弛め
操作して操作ピン85をバネ84によってケース内に付
勢突入させると、操作ピン85が爪クラッチ部材82に
形成されたカムCに干渉し、操作ピン85に対する乗り
上がりカム作用によって爪クラッチ部材82が所定の回
転位相においてのみバネ83に抗して自力で後退変位
し、凹部87から伝動爪82aが離脱して畦際クラッチ
81が所定の回転位相範囲内で切られるようになってお
り、このようにして畦際クラッチ81が切られると、植
付け機構13は振り上がった姿勢で停止されるのであ
る。
【0035】図12に示すように、2組の畦際クラッチ
28は、第2伝動軸29にキー嵌合したクラッチ部材3
4をバネ35でスライド付勢して、共通のクラッチ用伝
動部材としての出力スプロケット27のボス部27aの
両端に咬合する定位置停止機能付きの爪クラッチに構成
されている。つまり、バネ36で突入付勢された操作ピ
ン37を後退させておくことで、クラッチ部材34が出
力スプロケット27のボス部27aに付勢咬合されて畦
際クラッチ28の入り状態がもたらされ、操作ピン37
をバネ36によってケース内に付勢突入させると、操作
ピン37がクラッチ部材34の側面に形成されたカムD
に干渉し、操作ピン37に対する乗り上がりカム作用に
よってクラッチ部材34が所定の回転位相においてのみ
バネ36に抗して自力で後退変位し、もって畦際クラッ
チ28が所定の回転位相範囲内で切られるようになって
おり、このようにして畦際クラッチ28が切られると、
植付け機構13は振り上がった姿勢で停止されるのであ
る。
【0036】ここで、2組の畦際クラッチ28に用いら
れるクラッチ部材34は、図15に示すように、出力ス
プロケット27のボス部27aの両端爪部27bに咬合
する爪部34aを一端に備えるとともに、直径線Lに対
して対称に正転用のカムDaと逆転用のカムDbが備え
られた同一仕様部品が利用され、爪部34aが出力スプ
ロケット27のボス部27aの両端に対向するよう、両
クラッチ部材34が互いに向きを異ならせて組付けられ
ている。従って、2組の畦際クラッチ28の一方のクラ
ッチ部材34では正転用のカムDaが機能し、他方クラ
ッチ部材34では逆転用のカムDbが機能することにな
る。
【0037】そして、この畦際クラッチ28は、畦際近
くにおいて少ない条数の植付けを行う場合に利用される
ものであり、左右の畦際クラッチ28のうちの一方を切
ることで、左側2条あるいは右側2条の少数条植付けを
行うことができ、3条の植付けを行う場合には、両畦際
クラッチ28を入れたままで、休止したい条の苗を植付
け機構13の爪軌跡から外れた位置まで引き上げて苗ス
トッパ16で受け止めておく。
【0038】また、フィードケース10には、前記第1
伝動軸25にギヤ連動された横送り軸38が横架支承さ
れ、この横送り軸38のケース外部分に形成された往復
ネジ部38aに螺合するスライド部材39が前記苗のせ
台11の裏面に連結され、横送り軸38の一定方向回転
によってスライド部材39が往復ネジ送り移動されるの
に連動して、苗のせ台11が一定ストロークで往復横送
りされるようになっている。なお、苗のせ台11は、そ
の下端部が横架固定された摺動レール40に係合案内さ
れるとともに、苗のせ台11の背面に固着した支持フレ
ーム41が左右支柱42の上端に係合案内されること
で、一定傾斜姿勢を維持しながら横移動されるようにな
っている。
【0039】前記苗のせ台11の上面は仕切り壁11a
で左右に区画されて、4条分の苗載置部が並列形成され
るとともに、各苗載置部の下半部には、載置収容された
マット状の苗を下方の苗取出し口bに向けて送り出す苗
縦送り機構50として幅広の苗送りベルト51が各条ご
とに1本づつ備えられている。この苗送りベルト51
は、外周面に苗送り用の多数の小突起51aが突設形成
されるとともに、内周面の左右に駆動用の歯部51bを
備えた一体成形の平ベルトに構成されており、苗のせ台
背面の下部に水平軸支された歯付きの駆動ローラ52
と、その上方において上下移動可能に軸支されたテンシ
ョンローラ53とに亘って巻回張設されている。
【0040】ここで、図7に示すように、駆動ローラ5
2およびテンションローラ53は、1本の苗送りベルト
51に対して左右一対づつ備えられており、樹脂製形さ
れた同一部品が各ローラに利用されている。そして、駆
動ローラ52およびテンションローラ53の外周は中膨
らみ形状に形成され、もって、各ローラにおけるベルト
巻回部位における横幅方向での張力バランスによって苗
送りベルト51の横ずれが抑制されるようになってい
る。また、苗送りベルト51の歯部51bは各ローラ5
2,53に、その横幅の外側略半分の幅で咬合されてい
る。
【0041】また、駆動ローラ52およびテンションロ
ーラ53は、各条ごとの苗載置部の上部および下部に形
成されたベルト幅に対応した幅のローラ設置用開口部4
3に臨設されており、かつ、これら上下のローラ設置用
開口部43の左右中央部同士は小幅開口部44で連通さ
れ、この小幅開口部44を通して苗送りベルト51が組
込み挿通されるようになっている。ここで、小幅開口部
44の左右に残存された苗載置部の板面部45は、巻回
された苗送りベルト51を内周から受け止めて垂れ下が
るのを阻止するよう機能する。また、この板面片部45
の内方端部から上下のローラ設置用開口部43に向けて
突片46が一体突設され、この突片46とローラ設置用
開口部43の側端縁とで各駆動ローラ52および各テン
ションローラ53の軸心方向位置決めを行うよう構成さ
れている。
【0042】駆動ローラ52は、左右2条づつ回転駆動
されるものであり、以下のその駆動構造について説明す
る。図17に示すように、苗のせ台11の左右中央部位
には第1駆動軸54が横架され、この第1駆動軸54に
おける中央丸軸部54aに一方向クラッチ55を介して
送りレバー56が外嵌装着されており、送りレバー56
が図6中において時計方向に回動操作されると、一方向
クラッチ55を介して第1駆動軸54が同方向に回動さ
れ、送りレバー56が復帰バネ57によって逆方向に復
帰回動されると、一方向クラッチ55を介して第1駆動
軸54への回転力伝達が断たれるようになっている。ま
た、第1駆動軸54の左右に連設した六角軸部54b
に、外周が六角形状で中心に丸孔を有する第2駆動軸5
8が遊転自在に外嵌連結されるとともに、左右の第2駆
動軸58のそれぞれに2条分づつ、つまり4個の駆動ロ
ーラ52が、ローラ中心の六角孔を介して一体回動可能
に外嵌装着されている。
【0043】また、第1駆動軸54と左右中心側に位置
する駆動ローラ52との間に苗縦送りクラッチ59が介
在されている。この苗縦送りクラッチ59は、第1駆動
軸54における六角軸部54bに相対回動不能に外嵌装
着した爪付きのクラッチ部材60をバネ61によってス
ライド付勢して、駆動ローラ52の内部に備えた爪部5
2aに咬合させるよう構成したものであり、クラッチ部
材60を中心側の駆動ローラ52に咬合連結させること
で、第1駆動軸54の回動力を駆動ローラ52および第
2駆動軸58に伝達し、また、クラッチ部材60をバネ
61に抗して後退スライドさせて中心側駆動ローラ52
との咬合を解除することで、第1駆動軸54から駆動ロ
ーラ52および第2駆動軸58への回動力伝達が遮断さ
れるようになっている。
【0044】前記送りレバー56は、苗のせ台11が横
送りストロークエンドに至るたびに1回往復回動作動し
て苗縦送りを行うようになっている。つまり、前記フィ
ードケース11には苗縦送り用の往復回動軸62が貫通
横架されており、この往復回動軸62はねじりバネ63
によって一定方向に回動付勢されるとともに、往復回動
軸62のケース内部分に固着した従動アーム64が、一
定方向に連続回転する前記横送り軸38に備えた駆動ア
ーム65に接当連動されており、横送り軸38が1回転
するたびに従動アーム64が駆動アーム65で接当駆動
されて一定角度で1回往復回動するように連係されてい
る。そして、この往復回動軸62のケース外の両端に
は、一対の駆動レバー66が、苗のせ台11の横送りス
トロークに相当する左右間隔をもって固着されており、
苗のせ台11が左右の横送りストロークエンドに到達す
るごとに、送りレバー56が駆動レバー66の往復回動
軌跡に干渉し、駆動レバー66の反時計方向への回動に
よって送りレバー56が接当駆動されて時計方向に強制
回動され、上記のように第1駆動軸54が同方向に回動
され、この回動力が苗縦送りクラッチ59および第2駆
動軸58を介して駆動ローラ52に伝達されて苗縦送り
が行われるのである。
【0045】そして、クラッチ部材60をスライド操作
する作動レバー67が支点c周りに回動自在に設けられ
るとともに、左右の各作動レバー67が、苗のせ台11
の背面における左右中央部に支点d周りに左右揺動自在
に配備された左右一対の畦際クラッチレバー71にレリ
ーズワイヤ72を介して各別に連係されており、畦際ク
ラッチレバー71を起立させてレリーズワイヤ72を弛
めると、作動レバー67が自由状態となって苗縦送りク
ラッチ59が入れられ、また、畦際クラッチレバー71
を横外方に倒してレリーズワイヤ72を引くと、作動レ
バー67が強制回動されて苗縦送りクラッチ59が切ら
れて2条分の苗縦送りが停止されるようになっている。
【0046】また、畦際クラッチレバー71と前記畦際
クラッチ28の操作ピン37とがレリーズワイヤ73を
介して連動連結されており、畦際クラッチレバー71を
クラッチ切り位置に操作すると、上記のようにレリーズ
ワイヤ72が引かれて苗縦送りクラッチ59が切られる
とともに、レリーズワイヤ73が弛められて操作ピン3
7がケース内に付勢突入されて、苗縦送りを休止した2
条の畦際クラッチ28が切られるようになっている。
【0047】なお、苗のせ台11の下端部を左右摺動自
在に案内する摺動レール40の両端部40aと、この摺
動レール40の両端を保護するよう配備されたレールガ
ード17の両端部17aは、折り込み短縮可能に構成さ
れており、これらを折り込んで横幅を小さくすること
で、軽トラックの荷台にはみ出すことなく田植機を搭載
することができるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の全体側面図
【図2】乗用田植機の全体平面図
【図3】苗植付け装置の側面図
【図4】苗のせ台の背面図
【図5】苗植付け装置における駆動構造を示す展開平面
【図6】苗のせ台横送り駆動部および苗縦送り駆動部を
示す側面図
【図7】苗縦送り部を縦断した背面図
【図8】苗縦送り部の縦断側面図
【図9】フィードケースの内部構造を示す展開断面図
【図10】フィードケースの入力部を示す横断平面図
【図11】フィードケースの一部を示す縦断側面図
【図12】畦際クラッチを示す断面図
【図13】(イ)植付けクラッチを構成するベベルギヤ
の断面図と側面図
【図14】(イ)植付けクラッチを構成するクラッチ部
材の断面図 (ロ)その側面図
【図15】(イ)畦際クラッチを構成する爪クラッチ部
材の断面図 (ロ)その側面図
【図16】(イ)畦際クラッチ入り状態におけるカムと
操作ピンとの関係を示す展開図 (ロ)畦際クラッチ切り状態におけるカムと操作ピンと
の関係を示す展開図
【図17】縦送りクラッチを示す断面図
【図18】畦際クラッチ操作部の正面図
【符号の説明】
3 走行機体 6 苗植付け装置 11 苗のせ台 24 べべルギヤ 27 伝動部材 28 畦際クラッチ 34 クラッチ部材 37 操作ピン 50 苗縦送り機構 59 縦送りクラッチ 71 畦際クラッチレバー 81 植付けクラッチ 82 爪クラッチ部材 82a 爪部 87 凹部 D(Da,Db) カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 敬次 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 奥山 幹夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 松木 直樹 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B062 AA02 AA09 AB01 BA12 BA20 BA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体の後部に苗植付け装置を昇降自
    在に連結した田植機の伝動構造であって、 前記苗植付け装置のフィードケースに植付けクラッチを
    装備し、この植付けクラッチを、フィードケースに軸支
    されたベベルギヤと、これと同軸上にシフト可能に配備
    した爪クラッチ部材とで構成し、前記ベベルギヤの背面
    に周方向複数の凹部を形成するとともに、この凹部に係
    脱する伝動爪を前記爪クラッチ部材の端部に形成してあ
    ることを特徴とする田植機の伝動構造。
  2. 【請求項2】 走行機体の後部に苗植付け装置を昇降自
    在に連結した田植機の伝動構造であって、 前記苗植付け装置に並列配備された複数条の植付け機構
    のうちの一部を休止させるための畦際クラッチを複数組
    備え、2組の畦際クラッチを、共通の伝動部材の両側に
    配備し、各畦際クラッチを構成するクラッチ部材を前記
    伝動部材に軸心方向から噛合い付勢するとともに、各ク
    ラッチ部材に形成したカムに、径方向から突入操作され
    た操作ピンを接当干渉させることで、回転するクラッチ
    部材を操作ピンに対して相対的に後退変位させて伝動部
    材との噛合いを離脱させるよう構成し、かつ、各クラッ
    チ部材を、直径線に対して対称に正転用のカムと逆転用
    のカムと備えた同一仕様部品としてあることを特徴とす
    る田植機の伝動構造。
  3. 【請求項3】 走行機体の後部に苗植付け装置を昇降自
    在に連結した田植機の伝動構造であって、 前記苗植付け装置に並列配備された複数条の植付け機構
    のうちの一部を休止させるための畦際クラッチと、苗の
    せ台に各条ごとに備えられた苗縦送り機構のうち、植付
    け休止される条の苗縦送り機構を休止する縦送りクラッ
    チを備え、 対応する植付け条の畦際クラッチと縦送りクラッチとを
    共通の畦際クラッチレバーに機械的に連係し、畦際クラ
    ッチの操作力と縦送りクラッチの操作力とが互いに逆と
    なるよう連係設定してあることを特徴とする田植機の伝
    動構造。
  4. 【請求項4】 走行機体の後部に苗植付け装置を昇降自
    在に連結した田植機の伝動構造であって、 前記苗植付け装置に並列配備された複数条の植付け機構
    のうちの一部を休止させるための畦際クラッチと、苗の
    せ台に各条ごとに備えられた苗縦送り機構のうち、植付
    け休止される条の苗縦送り機構を休止する縦送りクラッ
    チを複数組み備え、 対応する植付け条の畦際クラッチと縦送りクラッチとを
    共通の畦際クラッチレバーに機械的に連係し、複数の畦
    際クラッチ、縦送りクラッチ、および、畦際クラッチレ
    バーを苗植付け装置の左右中心付近に配備してあること
    を特徴とする田植機の伝動構造。
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