JP2003264499A - ミリ波無線伝送システム - Google Patents

ミリ波無線伝送システム

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JP2003264499A
JP2003264499A JP2002065373A JP2002065373A JP2003264499A JP 2003264499 A JP2003264499 A JP 2003264499A JP 2002065373 A JP2002065373 A JP 2002065373A JP 2002065373 A JP2002065373 A JP 2002065373A JP 2003264499 A JP2003264499 A JP 2003264499A
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master station
terminal station
antenna
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俊浩 寺岡
Koichi Ogawa
晃一 小川
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動体に設けられる端末局の構成が簡単かつ
安価で電力消費量も少なく、その結果として、全体が小
型で低コストであるミリ波無線伝送システムを提供す
る。 【解決手段】 親局1側に有指向性のアンテナ2を、端
末局12側には無指向性のアンテナ13を設ける。親局
1は、自動車11の存在する所定範囲の映像をビデオカ
メラ4で撮影して、その映像に基づいてアンテナ指向性
10(すなわちアンテナ2から放射されるミリ波の進む
方向)を制御するので、ミリ波を自動車11上の端末局
12へと、正確に向かわせることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、無線伝送システムに関
し、より特定的には、固定的に設けられた親局から、移
動体に搭載された端末局へミリ波を用いて大容量データ
を伝送するための無線伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、音楽、映像、地図情報といっ
た大容量のデータをカーオーディオ、カーナビゲーショ
ン等のために車内で利用することが多くなってきてい
る。現在では、これらの大容量データは、主としてC
D、DVD等のパッケージメディアを介して配布されて
いるが、将来的には、無線を用いてこれらの大容量デー
タを直接車両へと配信し、車内の記憶装置に記憶させて
利用できるようにすることが求められている。
【0003】無線を用いたデータ伝送(無線LAN)で
は、2GHz帯の電波を用いたシステム等が現在広く用
いられているが、その伝送速度は最大でも10Mbps
程度であり、数GB程度の大容量データを伝送するには
適していない。このため、数百Mbps以上の高速伝送
を実現するシステムとして、ミリ波を用いた無線伝送シ
ステムが検討されている。
【0004】ミリ波を用いたシステムでは、周波数帯域
を広く取ることが可能で、高速にデータを伝送すること
ができる反面、周波数が高いので伝搬時の減衰量が大き
く、通信可能なエリアが狭くなる(すなわち電波の到達
距離が短くなる)。そのため一般に、アンテナに鋭い指
向性を持たせることによって、アンテナの利得を増大さ
せる方法がとられる。しかしこの場合、アンテナの指向
性の方向(すなわちミリ波の進む向き)が適切に設定さ
れていないと、ミリ波が目標から逸れてしまい、通信が
不可能となる。
【0005】図7は、従来のミリ波無線伝送システムの
一構成例を示す模式図である。図7において、従来のミ
リ波無線伝送システムは、所定の施設の天井などに設け
られた親局101と、自動車などの移動体に設けられた
端末局103とを備えている。親局101には、無指向
性ないしは低指向性のアンテナ102が接続され、端末
局103には、鋭い指向性を持ったアンテナ104が接
続されている。図中、参照番号105で示されている図
形が、アンテナ104の指向性を視覚的に表現している
(以下では便宜上、この図形を「指向性105」と呼ぶ
ことにする)。
【0006】上記のように構成された従来のミリ波無線
伝送システムでは、親局101と端末局103とは、見
通しで通信を行う。通信には、マルチパスの影響を防ぐ
ために、円偏波の態様を持つミリ波が用いられる。アン
テナ104には、その向きを変えるためのモータ(図示
せず)が付けられており、端末局103側では、通信開
始に先立って、モータでアンテナ104の向きを変えな
がら親局101からの信号を受信し、その受信電力が最
大となる方向を求める作業が行われる。こうして求めた
方向にアンテナ104を設定するによって、アンテナ1
04の指向性105の方向を、端末局103から親局1
01へ向かう方向と一致させる。その結果、アンテナ1
04は、端末局103から親局101へと向かうような
指向性105を持つこととなる。
【0007】こうしてアンテナ104の指向性105を
適切に設定した後、ミリ波による伝送が開始される。こ
の伝送では、アンテナ104から放射されたミリ波がア
ンテナ102へ向かって進み、アンテナ102により正
しく受信されるので、安定したデータ通信が実現され
る。
【0008】そのほか、上のように機械的にアンテナ1
04の向きを変えることにより指向性105の向きを制
御する代わりに、予め端末局103に向きの異なるアン
テナ104を複数設けておき、そのとき最も受信電力が
高くなるアンテナ104を(例えばスイッチ等で電子的
に切り替えを行うことにより)選択する方法が知られて
いる。
【0009】あるいは、上とは逆に、親局101のアン
テナ102を高指向性とし、端末局103のアンテナ1
04を無指向性(ないしは低指向性)として、端末局1
03からの信号の受信電力が最大となるように親局10
1側のアンテナ102の指向性の方向を設定してもよ
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のシステムには、次のような問題点があっ
た。すなわち、端末局103側においてアンテナ104
の向きを機械的に変化させることによりアンテナ指向性
105を制御する場合、端末局103にアンテナ104
の向きを変えるための駆動機構が必要なので、そのぶん
端末局103の構成が複雑で高価となり、端末局103
での電力消費も多くなるという問題点である。
【0011】また、端末局103に向きの異なるアンテ
ナ104を複数設けておいて、そのとき最も受信電力が
高くなるアンテナ104を選択する場合も、1つの端末
局103に複数の高指向性アンテナ104を設ける上
に、アンテナ104を切り替えるスイッチ回路も必要な
ので、やはり端末局103の構成が複雑で高価となる。
【0012】一方、親局101側のアンテナ指向性を制
御するような構成を採用すれば、端末局103にはアン
テナ駆動機構は不要で、無指向性アンテナを1つ設けれ
ばよいので、端末局103の構成が比較的簡単で安価と
なる。しかしながら、親局101側で指向性制御を行う
際の参照用として、端末局103から親局101へ信号
を送信する必要があり、そのぶん端末局103での消費
電力が多くなるという問題が残る。
【0013】移動体に設けられる端末局103は、設置
スペースや電源等の制約から、できるだけ小型で、しか
も消費電力が少ないことが求められる。また通常、端末
局103の数の方が親局101の数よりも圧倒的に多い
ので、システム全体の規模や価格を抑制するには、端末
局103側の小型化・低消費電力化を図る必要がある。
【0014】本発明は、上記のような課題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、端末局の構成が簡単かつ
安価で電力消費量も少なく、その結果として、全体が小
型で低コストであるようなミリ波無線伝送システムを提
供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、ミリ波を用いてデータを伝送するためのシステ
ムであって、非移動体に設けられる親局、および移動体
に設けられる端末局を備え、親局は、特定方向にミリ波
を放射可能な有指向性アンテナ、移動体が存在し得る所
定範囲の映像を撮影する撮影手段、および撮影手段が撮
影した映像に基づいて、有指向性アンテナがミリ波を放
射する方向を制御する方向制御手段を含み、端末局は、
任意方向からのミリ波を捕捉可能な無指向性アンテナを
含む。
【0016】上記第1の発明では、親局側に有指向性ア
ンテナを、端末局側には無指向性アンテナを設ける。親
局は、端末局が存在する可能性のある所定範囲の映像を
撮影して、その映像に基づいて、アンテナ指向性の向き
(すなわち有指向性アンテナから放射されるミリ波の進
む方向)を制御するので、ミリ波を非移動体上の親局か
ら移動体上の端末局へと、正確に向かわせることが可能
となる。この場合、端末局は、指向性制御を行う必要が
なく、また、親局が指向性制御を行うための信号を送信
する必要もないので、構成が簡単かつ安価で電力消費量
も少ない。そのため、全体が小型で低コストなミリ波無
線伝送システムが実現される。
【0017】第2の発明は、第1の発明において、方向
制御手段は、撮影手段が撮影した映像を解析することに
より移動体を認識して、親局から見た当該移動体の方位
を検出するための映像解析手段、ミリ波を放射する方向
が映像解析手段により検出された方位と一致するよう
に、アンテナの向きを変える手段を含む。
【0018】上記第2の発明では、撮影した映像を解析
することにより移動体を認識して、親局から見た当該移
動体の方位を検出する。そして、ミリ波を放射する方向
が、検出された方位と一致するように、アンテナの向き
を変える。
【0019】第3の発明は、第1の発明において、有指
向性アンテナは、その1つ1つが特定方向にミリ波を放
射可能な複数の有指向性アンテナ要素からなり、各当該
有指向性アンテナ要素がそれぞれ予め決められた別々の
方向にミリ波を放射するように設定されており、方向制
御手段は、撮影手段が撮影した映像を解析することによ
り移動体を認識して、親局から見た当該移動体の方位を
検出するための映像解析手段、および複数の有指向性ア
ンテナ要素のうち、ミリ波を放射する方向が映像解析手
段により検出された方位に最も近いものを選択して、当
該アンテナ要素からミリ波を放射させる手段を含む。
【0020】上記第3の発明では、親局側の有指向性ア
ンテナが、それぞれ予め決められた別々の方向にミリ波
を放射するような複数の有指向性アンテナ要素からな
る。親局は、撮影した映像を解析することにより移動体
を認識して、その移動体の方位を検出する。そして、複
数の有指向性アンテナ要素のうち、ミリ波を放射する方
向が、検出された方位に最も近いものを選択して、その
アンテナ要素からミリ波を放射させる。
【0021】これら第2および第3の発明を比較する
と、第2の発明では、ミリ波を任意の位置にある端末局
へと正確に向かわせることができる反面、親局側にアン
テナの向きを変えるための手段(例えばモータ等を含む
駆動機構)が含まれるので、親局の構成が複雑で高価と
なる。一方、第3の発明では、異なる向きに固定された
複数のアンテナを切り替えるので、駆動機構が不要であ
り、そのため親局の構成がより簡単で安価となる反面、
端末局が予め決められた場所から外れた位置にあると、
端末局にミリ波が到達しない。
【0022】第4の発明は、第1の発明において、移動
体が自動車であり、撮影手段の撮影範囲内には、伝送先
となる自動車を含む複数台の自動車が存在し、親局は、
伝送先となる自動車のナンバープレートに記載されてい
る文字番号を入力するための入力手段をさらに含み、方
向制御手段は、撮影手段が撮影した映像を解析すること
により複数台の自動車を認識し、さらに当該複数台の自
動車の各ナンバープレート上の文字番号を読み取って、
入力手段を通じて入力された文字番号と比較することに
より伝送先となる自動車を特定して、親局から見た当該
伝送先となる自動車の方位を検出するための映像解析手
段、およびミリ波を放射する方向が映像解析手段により
検出された方位と一致するように、アンテナの向きを変
える手段を含む。
【0023】上記第4の発明では、移動体が自動車であ
り、撮影範囲内には、伝送先となる自動車を含む複数台
の自動車が存在している。親局へは、伝送先となる自動
車のナンバープレートに記載の文字番号が入力される。
親局は、撮影した映像を解析することにより複数台の自
動車を認識して、それら複数台の自動車の各ナンバープ
レート上の文字番号を読み取り、入力された文字番号と
比較することにより伝送先となる自動車を特定する。そ
して、伝送先となる自動車の方位を検出して、ミリ波を
放射する方向が、検出された方位と一致するように、ア
ンテナの向きを変える。これにより、もし撮影範囲内に
複数台の自動車が存在しても、それらの中から伝送対象
である自動車を選び出して、その自動車に向けてミリ波
を送信することができる。
【0024】第5の発明は、第1の発明において、有指
向性アンテナは、その1つ1つが特定方向にミリ波を放
射可能な複数の有指向性アンテナ要素からなり、各当該
有指向性アンテナ要素がそれぞれ予め決められた別々の
方向にミリ波を放射するように設定されており、移動体
が自動車であり、撮影手段の撮影範囲内には、伝送先と
なる自動車を含む複数台の自動車が存在し、親局は、伝
送先となる自動車のナンバープレートに記載されている
文字番号を入力するための入力手段をさらに含み、方向
制御手段は、撮影手段が撮影した映像を解析することに
より複数台の自動車を認識し、さらに当該複数台の自動
車の各ナンバープレート上の文字番号を読み取って、入
力手段を通じて入力された文字番号と比較することによ
り伝送先となる自動車を特定して、親局から見た当該伝
送先となる自動車の方位を検出するための映像解析手
段、および複数の有指向性アンテナ要素のうち、ミリ波
を放射する方向が映像解析手段により検出された方位に
最も近いものを選択して、当該アンテナ要素からミリ波
を放射させる手段を含む。
【0025】上記第5の発明では、移動体が自動車であ
り、撮影範囲内には、伝送先となる自動車を含む複数台
の自動車が存在している。親局へは、伝送先となる自動
車のナンバープレートに記載の文字番号が入力される。
親局側の有指向性アンテナが、それぞれ予め決められた
別々の方向にミリ波を放射するような複数の有指向性ア
ンテナ要素からなる。親局は、撮影した映像を解析する
ことにより複数台の自動車を認識して、それら複数台の
自動車の各ナンバープレート上の文字番号を読み取り、
入力された文字番号と比較することにより伝送先となる
自動車を特定する。そして、伝送先となる自動車の方位
を検出して、複数の有指向性アンテナ要素のうち、ミリ
波を放射する方向が、検出された方位に最も近いものを
選択して、そのアンテナ要素からミリ波を放射させる。
これにより、もし撮影範囲内に複数台の自動車が存在し
ても、それらの中から伝送対象である自動車を選び出し
て、その自動車に向けてミリ波を送信することができ
る。また、異なる向きに固定された複数のアンテナを切
り替えるので、駆動機構が不要であり、そのため親局の
構成がより簡単で安価となる。
【0026】第6の発明は、第1〜5の発明において、
非移動体がネットワークに接続可能であり、親局は、ネ
ットワークに接続されたサーバから当該ネットワークを
通じてデータを取得して、ミリ波を用いて当該データを
端末局へと配信することを特徴とする。
【0027】上記第6の発明では、親局は、ネットワー
クに接続されたサーバからネットワークを通じてデータ
を取得して、ミリ波を用いて端末局へと配信する。
【0028】第7の発明は、第6の発明において、移動
体が記憶装置を具備しており、端末局は、親局から配信
されてきたデータを当該記憶装置に記憶させた後利用す
ることを特徴とする。
【0029】上記第7の発明では、端末局は、親局から
配信されてきたデータを、移動体に備え付けの記憶装置
に記憶させ、後に記憶装置から読み出して利用する。
【0030】第8の発明は、移動体に設けられる端末局
との間でミリ波による無線通信を行うための、非移動体
に設けられる親局用の無線通信装置であって、端末局に
は、任意方向からのミリ波を捕捉可能な無指向性アンテ
ナが含まれており、特定方向にミリ波を放射可能な有指
向性アンテナ、移動体が存在し得る所定範囲の映像を撮
影する撮影手段、および撮影手段が撮影した映像に基づ
いて、有指向性アンテナがミリ波を放射する方向を制御
する方向制御手段を含む。
【0031】上記第8の発明(または下記第9の発明)
によれば、移動体上の端末局へ向けて正確に、ミリ波を
送信することが可能となる。
【0032】第9の発明は、非移動体に設けられる親局
が、移動体に設けられる端末局との間でミリ波による無
線通信を行うための方法であって、親局には、特定方向
にミリ波を放射可能な有指向性アンテナが含まれ、端末
局には、任意方向からのミリ波を捕捉可能な無指向性ア
ンテナが含まれ、移動体が存在し得る所定範囲の映像を
撮影する撮影ステップ、撮影ステップで撮影した映像に
基づいて、有指向性アンテナがミリ波を放射する方向を
制御する方向制御ステップを含む。
【0033】第10の発明は、データを配信するための
システムであって、ネットワークに接続された、データ
を蓄積するサーバ、記憶装置を具備した移動体に設けら
れ、サーバに蓄積されているデータを当該記憶装置に記
憶させた後利用する端末局、およびネットワークに接続
可能な非移動体に設けられ、当該ネットワークを通じて
サーバからデータを取得して、ミリ波を用いて当該デー
タを端末局へと配信する親局を備える。
【0034】上記第10の発明では、親局がサーバから
ネットワーク経由でデータを取得して、ミリ波を用いて
そのデータを端末局へと配信する。端末局は、親局から
配信されてきたデータを、移動体の持つ記憶装置に記憶
させた後利用する。これにより、ネットワークに接続さ
れていない移動体に対しても、パッケージメディアを介
さずに大容量データを配信することが可能となる。
【0035】第11の発明は、第10の発明において、
親局は、特定方向にミリ波を放射可能な有指向性アンテ
ナ、移動体が存在し得る所定範囲の映像を撮影する撮影
手段、および撮影手段が撮影した映像に基づいて、有指
向性アンテナがミリ波を放射する方向を制御する方向制
御手段を含み、端末局は、任意方向からのミリ波を捕捉
可能な無指向性アンテナを含む。
【0036】上記第11の発明によれば、ミリ波を非移
動体上の親局から移動体上の端末局へ、正確に向かわせ
ることが可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を用いて、本発
明の実施の形態を説明する。全ての実施形態(およびそ
こで参照される全図面)を通じ、同様の構成要素には同
一の参照番号を付与して、重複する説明を適宜省略して
いる。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定され
るものではないことを予め断っておく。
【0038】(第1の実施形態)以下には、本発明の第
1の実施形態について、図1,図2を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るミリ波無線伝送
システムの基本構成を示すブロック図である。図1にお
いて、本ミリ波無線伝送システムは、各種の施設(例え
ばコンビニエンスストアやガソリンスタンドなど)に設
置される親局1と、自動車11に設置されて親局1と無
線で通信する端末局12とを備えている。ここで端末局
12は、自動車11のダッシュボードやボンネット、あ
るいはルーフなどといった、親局1との見通しがとれる
ところに設置されるのが望ましい。
【0039】自動車11には、ナンバープレート15が
掲げられている。親局1には、モニタ8付きのコンピュ
ータ7が接続されている。端末局12には、ハードディ
スクなどの大容量な記憶装置14が接続されている。
【0040】親局1は、鋭い指向性を持ったアンテナ2
と、アンテナ2を通じて信号の送受信を行う送受信機3
と、アンテナ2の指向性10の向き(すなわちミリ波の
進む方向)を制御するアンテナコントローラ6と、自動
車11の停車され得る位置を含むような所定範囲の映像
を捉えるビデオカメラ4と、ビデオカメラ4の出力信号
を処理する信号処理装置5とを含む。端末12は、無指
向性のアンテナ13を含む。
【0041】上記のように構成されたミリ波無線伝送シ
ステムでは、鋭い指向性10を持ったアンテナ2を親局
1に用いているので、このアンテナ2の指向性10の方
向を適切に設定して、アンテナ2からのミリ波が、正確
に端末局12へと向かうようにしなければならない。
【0042】親局1側では、信号処理装置5による処理
の結果がコンピュータ7へと伝えられ、応じてコンピュ
ータ7は、ビデオカメラ4が捉えた映像をモニタ8に表
示させる。同時にコンピュータ7は、その映像をもとに
端末局12の位置を特定して、その位置情報をアンテナ
コントローラ6に伝えることにより、アンテナ2の指向
性10を端末局12の方向へと向かわせる。
【0043】上記のようにして指向性10の向きが調整
された後、アンテナ2からミリ波の放射が開始され、こ
のミリ波が端末局12へ向けて進行する。端末局12で
は、親局1側からのミリ波をアンテナ13により捕捉し
て、復調などの受信処理を行う。こうして端末局12に
より受信されたデータは、自動車11内の記憶装置14
に記憶される。
【0044】以下では、上で述べた指向性制御処理、す
なわちアンテナ2の指向性10を端末局12へと向かわ
せるための処理について、詳しく説明する。端末局12
の位置(すなわちミリ波を放射すべき方向)を検出する
ために、まず親局1は、ビデオカメラ4を通じ、周囲の
状況を映像(画像情報)として入手する。その際、広い
範囲について調べる必要がある場合には、モータなどの
駆動装置でビデオカメラ4自体を機械的に動かして、広
い範囲を走査することも行う。ビデオカメラ4の出力信
号は、信号処理装置5へと伝えられ、そこでコンピュー
タ処理可能な信号へと変換された後、コンピュータ7に
出力される。コンピュータ7は、その信号を解析(例え
ば画像処理)して、データを伝送する対象である自動車
11の位置検出を行い、結果をモニタ8に表示する。
【0045】図2は、図1のシステムにおいて、ビデオ
カメラ4の捉えた映像をもとに自動車11(に搭載され
ている端末局12)の位置検出を行い、その結果をモニ
タ8に表示した画面例を示す図である。図2のモニタ画
面8aには、自動車11aを含んだ映像が表示されてお
り、さらに自動車11aのナンバープレート15aを判
別することもできる。
【0046】自動車11aがモニタ画面8a上の”2
C”の位置にあるので、このモニタ画面8aから、自動
車11a(端末局12)の位置”2C”を検出すること
ができる。さらに、自動車11aのナンバープレート1
5aに記載されている文字”1234”を信号処理装置
5において認識することによって、位置検出の精度向上
が図れる。モニタ画面8a上の物体がプレート番号”1
234”を含んでいれば、その物体が自動車11aであ
るか否かを判定する際の助けとなるからである。また、
こうしてナンバープレート15aの番号を読み取れば、
画面8a上に複数台の自動車11aが表示されているよ
うな場合にも、伝送先である自動車11aを特定するこ
とが可能となる。
【0047】このようにして親局1は、自動車11の位
置(つまり親局1から見た端末局12の方位)を求める
ことができ、この位置情報を用いてアンテナ2の指向性
10の方向を、端末局12へと向けることができる。こ
こで、指向性10の方向を制御する方法としては、典型
的には、半自動制御と全自動制御との2つがある。
【0048】半自動制御の場合、オペレータがモニタ8
の映像を見て自動車11a(端末局12)の位置を読み
取り、手動でコンピュータ7に位置情報を入力する。手
動で入力する方法としては、例えばキーボードから”2
C”を入力したり、モニタ画面8a上で自動車11aに
タッチするなどの方法がある。コンピュータ7は、入力
された位置情報をもとにアンテナコントローラ6へ制御
信号を出力する。アンテナコントローラ6は、アンテナ
2を駆動するモータを含んでおり、コンピュータ7から
の制御信号に応じてモータを駆動することにより、アン
テナ2を適切な方向に向かせる。
【0049】全自動制御の場合、信号処理装置5の出力
信号をもとにコンピュータ7が画像解析を行い、端末局
12の位置情報を生成する。画像解析の方法としては、
例えば、画面を構成する各画素の色差や輝度差を2値化
することにより物体(自動車11a)の輪郭線を抽出す
るなどの方法がある。また、こうして物体の輪郭線を抽
出した上で、さらに文字認識によりナンバープレート1
5a上の文字を読み取れば、その物体が自動車11aで
あることをより明確に判定することができる。コンピュ
ータ7は、こうして生成した位置情報をもとにアンテナ
コントローラ6を制御して、アンテナ2を適切な方向に
向かせる。
【0050】なお、ここではモータを含んだアンテナコ
ントローラ6でアンテナ2の向きを変えることにより、
機械的にアンテナ指向性10の方向を制御したが、フェ
ーズドアレイ等の手法により、電子的に指向性10の方
向を変えるということも可能である。
【0051】以上のように、本実施形態では、親局1側
のアンテナに鋭い指向性10を持たせると共に、そのア
ンテナの方向を制御してミリ波が端末に向かって進むよ
うにしたので、端末局12側の構成が非常に簡単かつ安
価となり、その結果、小型で低コストなミリ波無線伝送
システムが実現される。なお、本実施形態でも、ミリ波
無線伝送システムに共通の利点、例えば、自動車11等
の移動体に対し、パッケージメディアを介さずに大容量
データを提供可能であるといった利点があることはいう
までもない。
【0052】なお、本実施の形態では、端末局12が自
動車11に設置されている場合について説明したが、本
発明は、端末局12の設置場所を自動車11に限定する
ものではない。端末局12は、例えばノート型パソコン
や携帯情報端末、携帯電話などといった、あらゆるタイ
プの移動体に設置され得る。
【0053】また、本実施の形態で用いた親局1側のア
ンテナ2の指向性10に関する半値幅としては、広すぎ
るとアンテナ利得が低くなり通信品質が悪くなり、狭す
ぎるとアンテナ方向の設定が厳しくなってしまうことか
ら、20度から40度程度とするのが好ましい。
【0054】(第2の実施形態)以下には、本発明の第
2の実施形態について、図3〜図5を用いて説明する。
本実施形態では、サーバからネットワーク経由で提供さ
れる大容量データを、第1の実施形態で示したミリ波無
線伝送システムを用いて、自動車等の移動体へと配信す
るようなデータ配信システムについて説明する。
【0055】図3は、本発明の第2の実施形態に係るデ
ータ配信システムの概略構成を示した模式図である。図
3において、本データ配信システムは、第1の実施形態
で説明したような親局1および端末局12(つまりミリ
波無線伝送システム)と、音楽や映像、地図情報といっ
た大容量データを蓄積しており、ネットワーク(NW)
21を介して親局1と接続されるサーバ20とを備えて
いる。親局1は、サーバ20からネットワーク21を通
じて大容量データを取得し、その大容量データを端末局
12へ、ミリ波を用いて配信する。
【0056】このデータ配信システムによれば、ネット
ワーク21上のサーバ20に蓄積されている大容量デー
タを、ネットワーク21に有線接続されていない自動車
11へ、パッケージメディアを介すことなく、オンデマ
ンド的に、かつ高速に(短い時間で)配信することが可
能となる。こうして親局1および端末局12を通じて配
信されたデータは、いったん自動車11に搭載の記憶装
置(ハードディスク)14に蓄積され、必要なときに記
憶装置14から読み出して利用される。
【0057】図4は、図3のデータ配信システムを用い
て行われるビジネスの一例を説明するための模式図であ
る。図4において、自動車11に設置された端末局12
は、コンビニエンスストア(店舗)30の壁に設置され
た親局1から、ミリ波を用いて大容量データを取り込ん
でいる。ここで親局1は、第1の実施形態で説明したよ
うな構成を有しており、ビデオカメラ4で撮影した映像
(画像情報)をもとに端末局12の位置を検出し、得ら
れた位置情報に基づいて、ミリ波が端末局12へ向かう
ように、親局1のアンテナ2の指向性10の方向を制御
している。なお、図4では、親局1につながるネットワ
ーク21やサーバ20、コンピュータ7、モニタ8等は
省略されている。
【0058】端末局12がデータを取り込むまでの簡単
な流れを説明すると、以下のようになる。コンビニエン
スストア30内には、コンテンツ情報34―例えば音楽
や映像、地図といった提供可能なコンテンツの種類を示
す―が掲示されており、客35がこのコンテンツ情報3
4を参照しつつ、店員36に対して発注を行う。発注の
際、客35は、欲しいコンテンツの番号と、自分の自動
車11のナンバープレート15に記載されている番号と
を店員36に伝える。
【0059】店員36は、それらの番号をコンピュータ
7(図4には示されていない)に入力して、客35の自
動車11(に搭載されている端末局12)へ向けて、客
35が指定したコンテンツのデータを送信するように命
令する。命令を受けたコンピュータ7は、入力されたコ
ンテンツ番号およびプレート番号を親局1に通知する。
そして、親局1に対し、サーバ20からネットワーク2
1経由で送られてくるデータを受信して、端末局12へ
ミリ波を用いて送信するように要求する。
【0060】要求を受けた親局1は、最初、ビデオカメ
ラ4からの映像と、店員36によって入力されたプレー
ト番号とをもとに、ターゲットである自動車11(端末
局12)の位置を検出して、ミリ波がその自動車11
(端末局12)へ向かうように、アンテナ2の指向性1
0の方向を制御する。この指向性制御の詳細について
は、既に第1の実施形態で説明した。
【0061】指向性10の設定が完了すると、その旨が
親局1からコンピュータ7に通知される。通知を受けた
コンピュータ7は、ネットワーク21を通じ、入力され
たコンテンツ番号をサーバ20に通知して、該当するコ
ンテンツのデータを親局1宛に送信するよう要求する。
要求を受けたサーバ20は、通知された番号に該当する
コンテンツのデータを、ネットワーク21を通じて親局
1へと送信する。
【0062】親局1は、上記のようにしてサーバ20か
らネットワーク21を通じて送られてくるデータを受信
する。そして、受信したデータをアンテナ2からミリ波
の態様で端末局12へ送信する。端末局12は、親局1
から送られてくるミリ波を受信して元のデータに復調し
た後、そのデータを記憶装置14に記憶させる。以上の
流れにより、自動車11に搭載されている端末局12
が、ネットワーク21上のサーバ20から大容量データ
を短時間で記憶装置14内に取り込むことができる。
【0063】なお、上の説明では、サーバ20へはコン
テンツの番号だけを通知しているが、コンテンツの番号
と一緒にナンバープレート15の番号も通知して、要求
されたコンテンツのダウンロードを実行するか否かをサ
ーバ20が判定するようなユーザ認証処理を追加しても
よい。
【0064】具体的には、本サービスを受けようとする
客35は、事前に自宅のパソコンや携帯電話をネットワ
ーク21に接続して、ナンバープレート15の番号をサ
ーバ20側に通知し、ユーザ登録を済ませておく。サー
バ20は、登録済みの番号が記載されたリストを保有し
ており、端末局12から親局1を通じて欲しいコンテン
ツの番号と、ナンバープレート15の番号とが送られて
くると、プレート番号をこのリストと照合する。そし
て、照合の結果、登録済みでれば、指定されたコンテン
ツのデータを送信するが、もし未登録であればデータを
送信せず、代わりに、例えばユーザ登録を勧めるメッセ
ージ等を送信する。
【0065】また、上の説明では、店舗においてデータ
配信を実行する際に、客35および店員36が介在して
いるが、前述のように事前に自動車11のプレート番号
を登録するのに加えて、欲しいコンテンツを(例えば自
宅のパソコンや帯電話等からネットワーク21経由で)
サーバ20側に予約しておけば、店舗でのデータ配信処
理を全て自動化することが可能となる。
【0066】具体的には、自動車11が所定のエリア内
に入ってくると、親局1は、そのエリアをビデオカメラ
4で撮影する。そして、得られた映像を解析して端末局
12の位置を検出し、さらにナンバープレート15の番
号をも読み取る。次いで、読み取った番号をサーバ20
に通知する一方、検出した位置および読み取った番号に
基づいてアンテナ2の指向性10の向きを制御する。
【0067】ナンバープレート15の番号の通知を受け
たサーバ20は、前述したようなユーザ認証を行い、結
果がOKであれば、予約されたコンテンツのデータを親
局1宛にネットワーク21経由で送信する。もし認証結
果がNGであれば、データは送信せず、ユーザ登録を勧
めるメッセージを送信する。親局1は、サーバ20から
送られてくるデータを受信して、端末局12へアンテナ
2からミリ波の態様で送信する。端末局12は、親局1
からのミリ波を受信して元のデータに復調し、自動車1
1に搭載の記憶装置14に記憶させる。
【0068】図5は、図3のデータ配信システムを用い
て行われるビジネスの別の一例を説明するための模式図
である。図4の例は、コンビニエンスストアでのデータ
配信であり、コンビニエンスストア30の壁(側面)に
親局1が設置されていた。これに対し、図5の例は、ガ
ソリンスタンドでのデータ配信であり、親局1は、屋根
40に設置されている。その他の構成、およびデータ配
信の流れは、コンビニエンスストアでの例と同じである
ので、詳しい説明は省略する。
【0069】以上のように、第2の実施形態によれば、
例えばコンビニエンスストアやガソリンスタンドといっ
た店舗ないしは施設に親局1を、自動車などの移動体に
は端末局12を設ける。そして、親局1がネットワーク
21上のサーバ20からデータを取得し、そのデータを
端末局12へミリ波を用いて配信するので、ネットワー
ク21に有線接続されていない自動車11に対しても、
パッケージメディアを介さずに大容量データを配信する
ことが可能となる。
【0070】ところで、上記第1,第2の実施形態で
は、親局1は、指向性10の向きを変えることのできる
1つの有指向性アンテナ2を備えており、ミリ波が端末
局12へと向かうように、このアンテナ2の指向性10
の向きを制御している。これにより、親局1は、アンテ
ナ2からのミリ波を任意の位置にある端末局12へと正
確に向かわせることができ、その結果として、端末局1
2の構成を簡単かつ安価にすることができた。しかし、
親局1側(のアンテナコントローラ6)には、アンテナ
2の向きを変えるための駆動機構が含まれているので、
親局1の構成が複雑かつ高価となる問題は残る。
【0071】一方、多くのコンビニエンスストアでは、
駐車場を白線で区切るなどして数台分の駐車場所を確保
している。ガソリンスタンドでは通常、数台分の給油設
備があり、それぞれの給油設備の近くに自動車を止める
ようになっている。つまり、自動車は、全く任意の場所
に駐車される訳ではなく、予め決められたいくつかの場
所のうちいずれかに駐車される場合が多い。下記第3の
実施形態では、この点に着目して、親局1がミリ波の進
む向きを変える仕組みを簡素化することにより、端末局
12だけでなく親局1の構成も、簡単かつ安価となって
いる。
【0072】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態に係るミリ波無線伝送システムの基本構成は、第1の
実施形態と同様なので、図1を援用する。図1におい
て、アンテナ2およびアンテナコントローラ6が、第1
の実施形態とは異なる構成となる。また、それに伴いコ
ンピュータ7が、第1の実施形態とは一部異なる処理を
行う。他の構成要素は、第1の実施形態と同様の構成を
有し、同様の動作を行う。
【0073】このミリ波無線伝送システムは、図3のよ
うなデータ配信システムの一部となって、ミリ波による
データ配信を実行する。すなわち親局1が、ネットワー
ク21上のサーバ20から大容量データを取得して、端
末局12へミリ波の態様で配信する(第2の実施形態を
参照)。
【0074】図6は、本発明の第3の実施形態に係るミ
リ波無線伝送システムを用いて行われるビジネスの一例
を説明するための模式図である。この例も図4と同じ
く、コンビニエンスストアでのデータ配信に関する。な
お、図6では、親局1につながるネットワーク21やサ
ーバ20、コンピュータ7、モニタ8等は省略されてい
る。
【0075】図6において、駐車場は、4本の仕切り線
33により3台分の駐車スペースに区切られている。ア
ンテナ2は、その1つ1つが鋭い指向性を持つような3
つのアンテナ要素2a〜2cで構成されている。アンテ
ナ要素2a〜2cは、それぞれから放射されるミリ波
が、上記3つの駐車スペースの1つ1つへ向かって進む
ように、予めその向きが図中の矢印32a〜32cのよ
うに調整されている。アンテナコントローラ6(図1参
照)は、例えばスイッチ(図示せず)を含み、コンピュ
ータ7の指示により上記3つのアンテナ要素2a〜2c
のいずれか1つを選択して、送受信機3と接続する。
【0076】図示された例では、自動車11が3つのう
ち真ん中のスペースに駐車されている。ビデオカメラ4
は、上記3つの駐車スペースを含む駐車場全体を撮像し
ている。ビデオカメラ4による映像が信号処理装置5を
経てコンピュータ7へと伝えられ、コンピュータ7は、
その映像を解析して、自動車11が上記3つのエリアの
うちどれに駐車されているかを検知する。次いで、コン
ピュータ7は、アンテナコントローラ6を制御して、3
つのアンテナ要素2a〜2cのうち、自動車11の駐車
されているエリアを向いた(図中の矢印32bを参照)
アンテナ要素2bを選択させ、そのアンテナ要素2bか
らミリ波を放射させる。こうしてアンテナ要素2bから
放射されたミリ波は、真ん中のスペースに駐車されてい
る自動車11へ向かって進み、矢印32bの先にある自
動車11に搭載された端末局12によって受信される。
【0077】以上説明したようなミリ波無線伝送システ
ムやデータ伝送システムによれば、データを利用する側
としては、音楽、映像、地図情報等の大容量データをパ
ッケージメディアを介さずに直接、サーバ20からオン
デマンド的に、かつ高速(すなわち短時間)に、自動車
等の移動体に搭載の記憶装置(例えばハードディスク)
14に取り込むことができる。また、データを提供する
(売る)側としては、これまでのようなパッケージメデ
ィアを介して大容量データを提供する場合に比べ、パッ
ケージメディアの流通コスト、輸送時間、在庫管理、陳
列スペース確保等の問題が解消されるという利点があ
る。
【0078】なお、上記第1〜第3の実施形態では、自
動車11を停止させた状態で、親局から自動車11上の
端末局12にデータを送信しているが、自動車11が走
行している状態でデータ送信を行うこともできる。ただ
し、移動している端末局12にミリ波で大容量データを
伝送しようとすれば、より短時間で伝送が完了するよう
に伝送速度を十分速くすると共に、伝送中常にミリ波が
端末局12へと向かうように、端末局12の動きを追尾
するようにアンテナ指向性10を制御をしなければなら
ないので、親局1の構成が大幅に複雑かつ高価となる。
従って、簡単で安価なミリ波無線システムを実現するに
は、端末局12を停止させた状態でデータ伝送を行うの
が望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るミリ波無線伝送
システムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムにおいて、ビデオカメラ4の捉
えた映像をもとに自動車11(端末局12)の位置検出
を行い、その結果をモニタ8に表示した画面例を示す図
である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るデータ配信シス
テムの概略構成を示した模式図である。
【図4】図3のデータ配信システムを用いて行われるビ
ジネスの一例を説明するための模式図である。
【図5】図3のデータ配信システムを用いて行われるビ
ジネスの別の一例を説明するための模式図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るミリ波無線伝送
システムを用いて行われるビジネスの一例を説明するた
めの模式図である。
【図7】従来のミリ波無線伝送システムの一構成例を示
す模式図である。
【符号の説明】 1 親局 2 親局用のアンテナ(有指向性アンテナ) 2a〜2c アンテナ要素 3 送受信機 4 ビデオカメラ 5 信号処理装置 6 アンテナコントローラ 7 コンピュータ 8 モニタ 10 アンテナ指向性(を視覚的に示した図形) 11 自動車 12 端末局 13 端末局用のアンテナ(無指向性アンテナ) 14 記憶装置 15 ナンバープレート 20 サーバ 21 ネットワーク 32a〜32c アンテナ2a〜2cの向き(を示す矢
印)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミリ波を用いてデータを伝送するための
    システムであって、 非移動体に設けられる親局、および移動体に設けられる
    端末局を備え、 前記親局は、 特定方向にミリ波を放射可能な有指向性アンテナ、 前記移動体が存在し得る所定範囲の映像を撮影する撮影
    手段、および前記撮影手段が撮影した映像に基づいて、
    前記有指向性アンテナがミリ波を放射する方向を制御す
    る方向制御手段を含み、 前記端末局は、 任意方向からのミリ波を捕捉可能な無指向性アンテナを
    含む、ミリ波無線伝送システム。
  2. 【請求項2】 前記方向制御手段は、 前記撮影手段が撮影した映像を解析することにより前記
    移動体を認識して、前記親局から見た当該移動体の方位
    を検出するための映像解析手段、 ミリ波を放射する方向が前記映像解析手段により検出さ
    れた方位と一致するように、前記アンテナの向きを変え
    る手段を含む、請求項1に記載のミリ波無線伝送システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記有指向性アンテナは、その1つ1つ
    が特定方向にミリ波を放射可能な複数の有指向性アンテ
    ナ要素からなり、各当該有指向性アンテナ要素がそれぞ
    れ予め決められた別々の方向にミリ波を放射するように
    設定されており、 前記方向制御手段は、 前記撮影手段が撮影した映像を解析することにより前記
    移動体を認識して、前記親局から見た当該移動体の方位
    を検出するための映像解析手段、および前記複数の有指
    向性アンテナ要素のうち、ミリ波を放射する方向が前記
    映像解析手段により検出された方位に最も近いものを選
    択して、当該アンテナ要素からミリ波を放射させる手段
    を含む、請求項1に記載のミリ波無線伝送システム。
  4. 【請求項4】 前記移動体が自動車であり、前記撮影手
    段の撮影範囲内には、伝送先となる自動車を含む複数台
    の自動車が存在し、 前記親局は、前記伝送先となる自動車のナンバープレー
    トに記載されている文字番号を入力するための入力手段
    をさらに含み、 前記方向制御手段は、 前記撮影手段が撮影した映像を解析することにより前記
    複数台の自動車を認識し、さらに当該複数台の自動車の
    各ナンバープレート上の文字番号を読み取って、前記入
    力手段を通じて入力された文字番号と比較することによ
    り前記伝送先となる自動車を特定して、前記親局から見
    た当該伝送先となる自動車の方位を検出するための映像
    解析手段、およびミリ波を放射する方向が前記映像解析
    手段により検出された方位と一致するように、前記アン
    テナの向きを変える手段を含む、請求項1に記載のミリ
    波無線伝送システム。
  5. 【請求項5】 前記有指向性アンテナは、その1つ1つ
    が特定方向にミリ波を放射可能な複数の有指向性アンテ
    ナ要素からなり、各当該有指向性アンテナ要素がそれぞ
    れ予め決められた別々の方向にミリ波を放射するように
    設定されており、 前記移動体が自動車であり、前記撮影手段の撮影範囲内
    には、伝送先となる自動車を含む複数台の自動車が存在
    し、 前記親局は、前記伝送先となる自動車のナンバープレー
    トに記載されている文字番号を入力するための入力手段
    をさらに含み、 前記方向制御手段は、 前記撮影手段が撮影した映像を解析することにより前記
    複数台の自動車を認識し、さらに当該複数台の自動車の
    各ナンバープレート上の文字番号を読み取って、前記入
    力手段を通じて入力された文字番号と比較することによ
    り前記伝送先となる自動車を特定して、前記親局から見
    た当該伝送先となる自動車の方位を検出するための映像
    解析手段、および前記複数の有指向性アンテナ要素のう
    ち、ミリ波を放射する方向が前記映像解析手段により検
    出された方位に最も近いものを選択して、当該アンテナ
    要素からミリ波を放射させる手段を含む、請求項1に記
    載のミリ波無線伝送システム。
  6. 【請求項6】 前記非移動体がネットワークに接続可能
    であり、 前記親局は、前記ネットワークに接続されたサーバから
    当該ネットワークを通じてデータを取得して、ミリ波を
    用いて当該データを前記端末局へと配信することを特徴
    とする、請求項1〜5のいずれかに記載のミリ波無線伝
    送システム。
  7. 【請求項7】 前記移動体が記憶装置を具備しており、
    前記端末局は、前記親局から配信されてきたデータを当
    該記憶装置に記憶させた後利用することを特徴とする、
    請求項6に記載のミリ波無線伝送システム。
  8. 【請求項8】 移動体に設けられる端末局との間でミリ
    波による無線通信を行うための、非移動体に設けられる
    親局用の無線通信装置であって、 前記端末局には、任意方向からのミリ波を捕捉可能な無
    指向性アンテナが含まれており、 特定方向にミリ波を放射可能な有指向性アンテナ、 前記移動体が存在し得る所定範囲の映像を撮影する撮影
    手段、および前記撮影手段が撮影した映像に基づいて、
    前記有指向性アンテナがミリ波を放射する方向を制御す
    る方向制御手段を含む、ミリ波無線通信装置。
  9. 【請求項9】 非移動体に設けられる親局が、移動体に
    設けられる端末局との間でミリ波による無線通信を行う
    ための方法であって、 前記親局には、特定方向にミリ波を放射可能な有指向性
    アンテナが含まれ、 前記端末局には、任意方向からのミリ波を捕捉可能な無
    指向性アンテナが含まれ、 前記移動体が存在し得る所定範囲の映像を撮影する撮影
    ステップ、 前記撮影ステップで撮影した映像に基づいて、前記有指
    向性アンテナがミリ波を放射する方向を制御する方向制
    御ステップを含む、ミリ波無線通信方法。
  10. 【請求項10】 データを配信するためのシステムであ
    って、 ネットワークに接続された、データを蓄積するサーバ、 記憶装置を具備した移動体に設けられ、前記サーバに蓄
    積されているデータを当該記憶装置に記憶させた後利用
    する端末局、および前記ネットワークに接続可能な非移
    動体に設けられ、当該ネットワークを通じて前記サーバ
    からデータを取得して、ミリ波を用いて当該データを前
    記端末局へと配信する親局を備える、データ配信システ
    ム。
  11. 【請求項11】 前記親局は、 特定方向にミリ波を放射可能な有指向性アンテナ、 前記移動体が存在し得る所定範囲の映像を撮影する撮影
    手段、および前記撮影手段が撮影した映像に基づいて、
    前記有指向性アンテナがミリ波を放射する方向を制御す
    る方向制御手段を含み、 前記端末局は、 任意方向からのミリ波を捕捉可能な無指向性アンテナを
    含む、請求項10に記載のデータ配信システム。
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