JP2003264401A - 集積バイアス回路 - Google Patents

集積バイアス回路

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JP2003264401A
JP2003264401A JP2003004018A JP2003004018A JP2003264401A JP 2003264401 A JP2003264401 A JP 2003264401A JP 2003004018 A JP2003004018 A JP 2003004018A JP 2003004018 A JP2003004018 A JP 2003004018A JP 2003264401 A JP2003264401 A JP 2003264401A
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circuit
substrate
integrated
impedance
bias circuit
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JP2003004018A
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Yoshihiko Imai
芳彦 今井
Mitsuhiro Shimozawa
充弘 下沢
Kenji Ito
健治 伊東
Akio Iida
明夫 飯田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発振周波数による位相雑音変化が少なくかつ
広帯域に同調できる特性と小型化を実現する。 【構成】 バラクタダイオード2と直列インダクタ3か
ら成る直列共振回路と所望発振周波数でインピーダンス
反転をするインピーダンス変成器4とから同調回路を構
成し、電界効果トランジスタ1と帰還インダクタ5とか
ら負性抵抗増幅回路を構成し、負荷抵抗7に出力する発
振電力の一部をキャパシタ6で入力側に帰還する。イン
ピーダンス変成器4(インピーダンス変成比n)は、バ
ラクタダイオード2の接合容量(Cj )と等価直列抵抗
(Rs )をインピーダンス反転しインダクタンス(Cj
/n2 )とコンダクタンス(n2s )の並列回路に、
また直列インダクタンス(Ls )をインピーダンス反転
し並列キャパシタンス(n2s )に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はマイクロ波/ミリ波帯
に適用する電圧制御発振器(VCO)とマイクロ波回路
一般に適用する集積バイアス回路に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば文献(Kimishima
M.etal.:“A Semi−Monolithi
c Wideband VCO with Outpu
t Power Control Copabilit
y Using an Active Power S
plitter”,IEEE MTT−S Diges
t,HH−6,pp.1317−1320,1992)
に示す従来例のマイクロ波帯VCOは図22(a)のよ
うに、第1の同調回路は、バラクタダイオード2aと並
列インダクタ3aから成る並列共振回路から構成する。
第2の同調回路は、バラクタダイオード2bと並列イン
ダクタ3bから成る並列共振回路から構成する。増幅回
路は、電界効果トランジスタ1で構成し、発振電力を負
荷抵抗7に出力する。またたとえば特開平4−3120
04号公報に示す従来例のマイクロ波帯VCOは図23
(a)のように、同調回路は、バラクタダイオード2と
所望発振周波数で概90度の電気長をもつ特性アドミタ
ンスYt の伝送線路4aと所望発振周波数で概180度
の電気長をもつ先端開放線路20とから構成する。増幅
回路は、電界効果トランジスタ1と直列帰還インダクタ
5とから構成し、発振電力を負荷抵抗7に出力する。ま
た一般に従来例のマイクロ波帯VCOは図24(a)の
ように、バラクタダイオード2を基板122上に取り付
けるとき、基板上の取付パターン127と地導体間でバ
ラクタダイオード2に並列の固定浮遊容量Caを図24
(b)のように付加することになる。さらにバラクタダ
イオード2を電界効果トランジスタ1に密結合し広帯域
発振器を形成する場合には、マイクロストリップ線路1
23を低インピーダンス線路にし、電界効果トランジス
タ1用とバラクタダイオード2用各バイアス回路124
と125を高周波漏れ込みの少ない高インピーダンス線
路にする。
【0003】上記従来例のマイクロ波帯VCOは、広帯
域発振の難易と発振周波数による位相雑音変化の多少と
が二律背反の関係になり広帯域特性と雑音特性をトレー
ドオフする方式を採る。
【0004】上記従来例は図22(a)のように、電界
効果トランジスタ1のソースとゲート端子から第1と第
2の並列共振回路を見込むアドミタンスYs5とYg3は、
次のようになる。 Ys5=1/jωLp1+1/(Rs +1/JωCj ) =1/jωLp1+{jωCj +(ωCj2s }/ {1+(ωCjs2 } ≒1/jωLp1+jωCj +(ωCj2s (∵1≫(ωCjs2 ) Yg3≒1/jωLP2+jωCj +(ωCj2s ここにCj とRS はバラクタダイオード2aと2bの接
合容量と等価直列抵抗、LP1とLP2は並列インダクタ3
aと3bのインダクタンスを表す。従ってYS5とYg3
一方が容量性、他方が誘導性になるように印加電圧に応
じC j を変え周波数制御をし発振周波数を変えるとき、
S5とYg3のコンダクタンス成分(ωCj2s が大
きく変わるから共振回路のQは大きく変わり、図22
(b)のようにQが大きいときは位相雑音が低くなり、
Qが小さいときは位相雑音が高くなって、発振周波数に
よる位相雑音の変化が大きい。また図23(b)のよう
に伝送線路4aの作用でバラクタダイオード2の接合容
量(Cj )と等価直列抵抗(Rs )がインピーダンス反
転され、それぞれインダクタンス(Lv =−(Yt2
/ω2j )とコンダクタンス(Gv =Rs t 2)にな
り、一方先端開放線路20は等価インダクタンス(L
r )とキャパシタンス(Cr )とコンダクタンス(G
r )の並列回路で表わされるから、図23(a)のよう
に電界効果トランジスタ1のソース端子から同調回路側
を見込むアドミタンスYs6は、次のようになる。 Ys6=(Yt2 ・(Rs +1/jωCj ) +(Gr +jωCr +1/jωLr ) =(Yt2s +Gr +j{(ωCr −1/ωLr ) −(Yt2 /ωCj } 従って|ωCr −1/ωLr |≧|(Yt2 /ωCj
|となり、発振周波数の帯域はLr とCr でほぼ決まる
とともに、Ys6のコンダクタンス成分(Yt2s
r はCj に依存しないから共振回路のQは一定とな
り、発振周波数による位相雑音の変化は少ない。また図
24(a)のように形成すると、バラクタダイオード2
の接合容量変化比na (Ca のあるとき)は、次のよう
になる。 na =(Cjmax+Ca )/(Cjmin+Ca ) =(ni ・Cjmin+Ca )/(Cjmin+Ca ) ={ni ・(Cjmin+Ca )−(ni −1)−Ca }/ (Cjmin+Ca ) =ni −{(ni −1)・Ca }/(Cjmin+Ca ) <nia =ε0 εr S/d ここにCjmaxとCjminはCj の最大と最小値、ni はバ
ラクタダイオード2の接合容量変化比(Ca のないと
き)、ε0 とεr は真空と基板122の誘電率、Sは取
付パターン127の面積、dは基板122の厚さを表
す。従ってCa が大きくなるほどna は低下し、発振周
波数の帯域は狭くなり所望の発振周波数帯域が得られな
くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
圧制御発振器では、広帯域特性と雑音特性をトレードオ
フする方式を採るから、広帯域発振が容易なものは発振
周波数による位相雑音の変化が多く、発振周波数による
位相雑音の変化が少ないものは広帯域発振が困難であ
る。また同じ種類の基板上にバイアス回路を含め全回路
パターンを形成するから、基板上の取付パターンと地導
体間の浮遊容量が大きくなり、接合容量の変化比が低下
し所望の発振周波数帯域を得られない、実現できる所望
線路インピーダンス範囲の制約を受け設計自由度を制限
する、特にオクターブを越える帯域を必要とするマイク
ロ波用バイアス回路に適用するとき帯域両端で特性劣化
を生じるなどの問題点があった。
【0006】この発明が解決しようとする課題は、マイ
クロ波回路一般に適用する集積バイアス回路で所望の小
型化を実現する方式(小型化広帯域発振方式)を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】集積バイアス回路は集積
回路形成時、整合回路等を形成する第1の基板とスパイ
ラルインダクタその他の高インピーダンス線路のバイア
ス回路等を形成する第2の基板との誘電率もしくは基板
厚を違える。または当該誘電率もしくは基板厚の違う発
振素子の整合回路等を形成する第1の基板上にスパイラ
ルインダクタその他の高インピーダンス線路のバイアス
回路等を形成する第2の基板を実装する。またはベース
プレート上に実装する基板上に形成する発振素子の整合
回路に対しもしくは当該基板上に設ける貫通穴の上空を
経由するようにベースプレート上に実装する中継用キャ
パシタを介し、ワイアを空中に張り直接接続し給電する
バイアス回路としてのインダクタを形成する。またはベ
ースプレート上に設ける段差の下段と上段に前記基板と
中継用キャパシタを実装する。またはベースプレート上
に実装する前記基板上に設ける段差の下段と上段に発振
素子の整合回路と中継用パターンを形成し、当該整合回
路に対し当該中継用パターンを介し前記ワイアを空中に
張る。または前記整合回路を形成する同じ基板上に実装
する前記中継用キャパシタを介する。または基板上に形
成するマイクロストリップ線路から垂直上方にワイアを
空中に張り上方から給電するバイアス回路としてのイン
ダクタを形成する。
【0008】
【作用】集積回路形成時の回路パターン形成基板の誘電
率または基板厚を違えることにより、または空中に張る
ワイアで所望のバイアス回路を形成することにより対地
容量を低減し広帯域特性を改善するとともに、実装面積
を小さくする。
【0009】
【実施例】この発明を示す一実施例の電圧制御発振器
(VCO)は図1(a)のように、同調回路は、バラク
タダイオード2と直列インダクタ3から成る直列共振回
路と所望発振周波数でインピーダンス反転機能をもつイ
ンピーダンス変成器4とから構成する。増幅回路は、電
界効果トランジスタ1と直列インダクタ5と負荷抵抗7
に出力する発振電力の一部を入力側に帰還するキャパシ
タ6とから構成する。キャパシタ8は、バラクタダイオ
ード2に対するバイアス電圧を阻止する。
【0010】上記実施例のVCOは、発振周波数による
位相雑音が低く変化の少ないかつ広帯域に同調できる特
性を実現する方式(広帯域発振方式)を採る。
【0011】上記実施例は図1(a)のように、電界効
果トランジスタ1のソース端子から同調回路側を見込む
アドミタンスYs は、図1(b)のようにインピーダン
ス変成器4(インピーダンス変成比n)の作用でバラク
タダイオード2の接合容量(Cj )と等価直列抵抗(R
s )のインピーダンス反転インダクタンス(Cj /n
2 )とコンダクタンス(n2s )および直列インダク
タ(Ls )のインピーダンス反転キャパシタンス(n2
S )が並列に変換されるから、次のようになる。 Ys =n2 ・(Rs +1/jωCj +jωLs ) =n2s +jn2 (ωLs −1/ωCj ) 従って共振角周波数ωr =1/(Lsj1/2 とな
り、バラクタダイオード2の印加電圧を変えCj を変え
るとωr は広帯域に同調できるとともに、Ys のコンダ
クタンス成分n2s はCj に依らず共振回路のQが一
定となるから、発振周波数による位相雑音の変化は少な
い。
【0012】なお図1(a)の上記実施例でインピーダ
ンス変成器4は図2(a)のように、所望発振周波数で
概90度の電気長をもつ特性アドミタンスYt の伝送線
路4aで形成してもよい。伝送線路4aと直列インダク
タ3は図2(b)のように、基板101上に形成するマ
イクロストリップ線路102とワイア103で実現す
る。上記実施例では図2(a)のように、電界効果トラ
ンジスタ1のソース端子から同調回路側を見込むアドミ
タンスYs1は、次のようになる。 Ys1=(Yt2 ・(Rs +1/jωCj +jωLs ) =(Yt2s +j(Yt2 (ωLS −1/ωCj ) 従って共振角周波数ωr =1/(Lsj1/2 とな
り、上記と同じにCj を変えるとωr は広帯域に同調で
きるとともに、Ys1のコンダクタンス成分(Yt 2
s は発振周波数に依らず一定であり、発振周波数による
位相雑音の変化は少ない。
【0013】また図1(a)の上記実施例でインピーダ
ンス変成器4は図3(a)のように、所望発振周波数で
インピーダンス反転機能をもつ特性インピーダンスZc
(インダクタンスLと並列キャパシタンスCのとき(L
/2C)1/2 )の伝送線路に等価な集中定数回路4bで
形成してもよい。回路をより小型化できる。集中定数回
路4bは図3(b)のように、ワイア103とチップコ
ンデンサ104で実現する。
【0014】また図3(a)の上記実施例で集中定数回
路4bは図4のように、バラクタダイオードなどの可変
容量素子で可変キャパシタンスCv を形成する集中定数
回路4cとし、外部制御電圧でCv を変え当該インピー
ダンス変成比nを変えるようにしてもよい。同調回路側
と電界効果トランジスタ1間の結合度を変えられるか
ら、発振周波数による位相雑音の変化が少ない広帯域発
振ができる。
【0015】また図1(a)の上記実施例でインピーダ
ンス変成器4は図5のように、1/4波長結合線路4d
で形成してもよい。マイクロ波帯で広帯域性をもつとと
もに阻止キャパシタ8を設ける必要がないから、部品点
数を低減できる。
【0016】また図5の上記実施例で1/4波長結合線
路4dは、電界効果トランジスタ1と1/4波長結合線
路4d間に仮定する節点から同調回路側と増幅回路側を
見込む反射係数Γt とΓa に対し、発振条件(|Γt
Γa |≧1、∠(Γt ・Γa)=2nπ、n=0、±
1、±2、…)を容易に満足する超伝導材料で実現して
もよい。多重反射による損失を低減し安定な発振ができ
る。
【0017】また図1(a)の上記実施例で直列共振回
路は図6(a)のように、互いに極性を逆にし直列接続
をするバラクタダイオード2−1と2−2および直列イ
ンダクタ3−1と3−2と3−3を組み合わせ構成して
もよい。バラクタダイオード2−1と2−2を共振素子
として使用するとき、当該ベースバンド雑音が当該非線
形性でアップコンバージョンされ生じる位相雑音を大き
く低減できる。バラクタダイオード2−1と2−2は図
6(b)のように、基板101上に形成するパターン1
06に取り付け、制御電圧供給線107に接続する。図
6(c)のように、発振波による当該接合容量の時間的
変化を互いに逆とし相殺する。
【0018】また図1(a)の上記実施例で直列共振回
路は図7(a)のように、抵抗器9(バラクタダイオー
ド2の等価直列抵抗Rs より十分大きな抵抗R1 をも
つ)を並列に挿入してもよい。また同調回路は図8
(a)のように、抵抗器10を直列に挿入してもよい。
不要発振等を起こりにくくできる。上記実施例は図7
(a)と図8(a)のように所望周波数発振時、バラク
タダイオード2と直列インダクタ3は直列共振状態に近
いから、直列共振回路を見込むインピーダンスZ1 はバ
ラクタダイオード2の等価直列抵抗Rs (1〜2Ω)を
介し短絡状態になり、Z1 ≒Rs になる。図7(a)で
並列抵抗器19を含み直列共振回路を見込むインピーダ
ンスZ1 ´は、Z1 ´=Z1 ・R1 /(Z1 +R1 )≒
S ・R1 /(Rs +R1 )=Rs /{1+(RS /R
1 )}≒Rs (∵Z1 ≒RS 、R1 ≫Rs )になり、並
列抵抗器9の付加によるインピーダンス変化は無視で
き、所望発振周波数で直列共振回路のQは低下しない。
一方図7(b)のようにインピーダンスZ1 とZ1 ´を
スミスチャート表示すると、Z1 とZ1 ´の周波数に対
する軌跡を示す実線と破線が実軸に交差する点が直列共
振周波数になり、所望発振周波数以外ではZ1 のリアク
タンス分がある程度大きな値になりZ1 ≒Rs が成立し
ないから、回路損失の増加状態になり不要発振等が起こ
りにくくなる。また図8(a)で直列抵抗器10を含み
同調回路を見込むインピーダンスZ2 ´は、インピーダ
ンス変成器4の特性インピーダンスをZ0 (数+Ω)、
インピーダンス変成器4と直列共振回路を見込むインピ
ーダンスをZ2とすればZ2 ´=Z2 +R2 ≒Z0 2/Z1
+R2 ≒Z0 2/Rs +R2 ≒Z0 2/R s (∵Z1 ≒Rs
、Z0 2/Rs ≫R2 )になり直列抵抗器10の付加に
よるインピーダンスの変化は無視でき、所望発振周波数
で同調回路のQは低下しない。一方図8(b)のように
インピーダンスZ2 とZ2 ´をスミスチャート表示する
と、Z2 とZ2 ´の周波数に対する軌跡を示す実線と破
線が実軸に交差する点が等価的に並列共振周波数にな
り、所望発振周波数以外ではZ1 のリアクタンス分があ
る程度大きな値になりZ1 ≒Rs が成立しないから、R
2 を付加する影響が現われ(Z0 2/Rs のRs が大きな
値となり)、回路損失の増加状態になり不要発振等が起
こりにくくなる。
【0019】また図2(a)の上記実施例でインピーダ
ンス変成器4は図9のように、当該制御電圧を阻止する
キャパシタ8と11を介しダイオードスイッチ12で切
り換え、所望発振周波数で90度に近い電気長をもつ方
を選択する2個の中心周波数の異なるインピーダンス変
成器4d−1と4d−2としてもよい。インピーダンス
反転帯域を拡大するから、インピーダンス変成器4自身
の周波数特性によるインピーダンス反転帯域の制限によ
る帯域両端における共振回路のQの変化を小さくでき、
より広帯域な発振器を実現できる。
【0020】また図2(a)の上記実施例で図10
(a)のように、電界効果トランジスタ1のソースとゲ
ート端子に対し、バラクタダイオード2aと2b、直列
インダクタ3aと3bおよび特性アドミタンスYt1とY
t2の伝送線路4a−1と4a−2から構成する同調回路
を接続してもよい。発振条件を満たす周波数帯域を広
げ、より広帯域な発振器を実現できる。上記実施例では
図10(a)のように、電界効果トランジスタ1のソー
スとベース端子から同調回路側を見込むアドミタンスY
s2とYg は、次のようになる。 Ys2=(Yt12 ・(Rs +1/jωCj +jωLs ) =(Yt12s +j(Yt12 (ωLS −1/ωCj ) Yg =(Yt22 ・(Rs +1/jωCj +jωLs ) =(Yt22s +j(Yt12 (ωLS −1/ωCj ) 従って共振角周波数ωr =1/(Lsj1/2 とな
り、直列インダクタ3aと3bの値を変えると、あるい
はバラクタダイオード2−1と2−2の印加電圧を変え
j1とCj2を変えるとωr は広帯域に同調でき、Ys2
g の一方が容量性、他方が誘導性になる範囲で発振周
波数を変えられる。図10(b)のようにたとえばLs1
≠Ls2のとき、2つの同調回路の各共振角周波数ωr
(Ys2とYg の虚数部Im (Ys2)とIm (Yg )が0
になる角周波数)は、常にある間隔(たとえばYs2が誘
導性でYg が容量性になる周波数範囲)を置いて同調電
圧に応じ変わる。またYs2とYg のコンダクタンス成分
(Yt12s と(Yt22sは発振周波数に依らず
一定であり、発振周波数による位相雑音の変化は少な
い。Ys2とYg の差を形成するには、パラメータのいず
れかを互いに他方と違うもの、たとえばLs1≠Ls2、C
j1≠Cj2などとすればよい。
【0021】また図10(a)の上記実施例で伝送線路
4a−1と4a−2は図11のように、所望発振周波数
でθ1 とθ2 (θ1 ≠θ2 )の電気長をもつ特性アドミ
タンスYt1とYt2の伝送線路4a−3と4a−4を用い
てもよい。バラクタダイオード2aと2bおよび直列イ
ンダクタ3aと3bが同じでも伝送線路4a−3と4a
−4を介し見込むアドミタンスYs3とYg1を違えられる
から、構成上の利点が大きい。
【0022】また図10(a)の上記実施例で電界効果
トランジスタ1のソースとゲート端子に接続する各同調
回路は図12のように、バラクタダイオード2aと2b
および直列インダクタ3aと3b間に直流阻止キャパシ
タ13aと13bを挿入し、端子15から供給する制御
電圧に対し高周波阻止インダクタ14aと14bを介
し、一方は加算器17で電圧源16からの固定オフセッ
ト電圧を加え、他方はそのままバラクタダイオード2a
と2bに印加してもよい。同一制御電圧でバラクタダイ
オード2aと2bの接合容量Cj1とCj2に差をもたせ、
互いに他方と違うアドミタンスYs4とYg2が得られるか
ら、当該各同調回路は同じ構造でよく、構成上の利点が
大きい。
【0023】また図1(a)の上記実施例で帰還キャパ
シタ6は図13のように、バラクタダイオード18に代
えて負荷抵抗7に出力する発振電力の一部を入力側に帰
還してもよい。また当該発振電力は図14のように、バ
ラクタダイオード19による結合回路で負荷抵抗7に出
力してもよい。発振周波数が低域ならば大きく、高域な
らば小さくなるようにバラクタダイオード18と19の
接合容量を変化するから、発振周波数に対する入力帰還
量の周波数特性を補正でき、発振周波数に依らず一定の
入力帰還量を保ち発振器を安定に動作できる。また発振
周波数による負荷への結合量の周波数特性を補正でき、
発振器の出力レベルを発振周波数によらず一定に保て
る。
【0024】また上記実施例の電圧制御発振器で図15
のように、発振素子の整合回路109や電界効果トラン
ジスタ1とバラクタダイオード2とに対し直流電圧を供
給するバイアス回路110を高インピーダンス線路で形
成する第1の基板108より薄い厚さか、大きい誘電率
の第2の基板111上に低インピーダンスのマイクロス
トリップ線路として所望発振周波数で概90度の電気長
をもつインピーダンス変成器4を形成してもよい。バラ
クタダイオード2を電界効果トランジスタ1に密結合し
発振器を広帯域化できるとともに小型で変成化の大きい
インピーダンス変成器として形成できるから、広帯域か
つ小型の発振器を実現できる。
【0025】また上記実施例に限らない電圧制御発振器
で図16のように、発振素子の整合回路109等を形成
する第1の基板108より厚い厚さか小さい誘電率の第
2の基板113上にバラクタダイオード2の取付パター
ン114を形成してもよい。取付パターン114と地導
体間の浮遊容量Ca を低減するから、Ca による発振周
波数帯域の減少度合いが少ない発振器を実現できる。 Ca =ε0 εr S/d ここにε0 とεr は真空と基板113の誘電率、Sは取
付パターンの面積、dは基板113の厚さを表す。以上
のようにこの実施例によれば、半導体発振素子と可変容
量素子を備える電圧制御発振器において、集積回路形成
時発振素子の整合回路等を形成する第1の基板と可変容
量素子の取付パターン等を形成する第2の基板との誘電
率または基板厚を違えることを特徴とする電圧制御発振
器を得ることもできる。
【0026】また上記実施例に限らないマイクロ波回路
一般に適用する集積バイアス回路で図17のように、発
振素子の整合回路109等を形成する第1の基板108
より厚い厚さか小さい誘電率の第2の基板113上にバ
イアス回路110の高インピーダンス線路をスパイラル
インダクタ115で形成してもよい。浮遊容量を低減す
るから、広帯域性を改善できる。
【0027】また上記実施例で図18のように、発振素
子の整合回路109等を形成する親基板108上に実装
する子基板113(親基板108より厚さが厚いか誘電
率が小さい必要は必ずしもない)上にバイアス回路11
0を形成してもよい。また図19(a)のようにベース
プレート117上に実装する基板108上に形成する発
振素子の整合回路109に対しベースプレート117上
に実装する中継用キャパシタ119を介し空中に張るワ
イア118で直接接続し給電するバイアス回路110と
してのインダクタとしてもよい。また図19(b)のよ
うにベースプレート117上に実装する基板108上に
設けるキリ穴120上方を経由しワイア118を空中に
張ってもよい。図19(a)と図19(b)の場合の実
装断面を示す図20(a)に対し、図20(b)のよう
にベースプレート117上に設ける段差の下段と上段に
基板108と中断用キャパシタ119を実装してもよ
い。また図20(c)のようにベースプレート117上
に実装する基板108上に設ける段差の下段と上段に発
振素子の整合回路109と中継用パターン121を形成
し、当該整合回路109に対し当該中継用パターン12
1を介し当該ワイア118を空中に張ってもよい。また
図20(d)のようにベースプレート117上に実装す
る基板108上に形成する発振素子の整合回路109に
対し同じ基板108上に実装する中継用キャパシタ11
9を介しワイア118を空中に張ってもよい。いずれも
対地容量を低減し広帯域性を改善できるとともにより実
装面積を小さくできる。
【0028】また上記実施例に限らないマイクロ波一般
に適用する集積バイアス回路で図21(a)のように、
基板108上に形成するマイクロストリップ線路109
−1から垂直上方の空中に張るワイア118で上方から
給電するバイアス回路110としてのインダクタとして
もよい。ワイア118の方向およびマイクロストリップ
線路109−1上の高周波電流Jと磁界Hの方向が直交
するから、高周波磁界Hで誘導するワイア118上の高
周波電流J´を極小にできる。さらにワイア118をマ
イクロストリップ線路109−1の幅方向中央で接続す
れば図21(b)のように、高周波電流密度が最小にで
きるから、ワイア118への高周波電流の漏れ込みを最
小にできる。
【0029】また上記実施例で発振素子は電界効果トラ
ンジスタを適用する場合を説明したが、バイポーラトラ
ンジスタその他ガンダイオードやインパットダイオード
などの負性抵抗をもつダイオードでもよいのはいうまで
もない。
【0030】
【発明の効果】上記のようにこの発明によれば、安定で
広帯域性に優れかつ小型の集積バイアス回路を実現でき
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を示す一実施例の電圧制御発振器の
構成図と当該同調回路側を見込むアドミタンスの等価回
路図。
【図2】 この発明を示す他の一実施例の構成図と実装
図。
【図3】 この発明を示す他の一実施例の構成図と実装
図。
【図4】 この発明を示す他の一実施例の構成図。
【図5】 この発明を示す他の一実施例の構成図。
【図6】 この発明を示す他の一実施例の構成図と実装
図と接合容量の時間に対する変化を説明する図。
【図7】 この発明を示す他の一実施例の構成図と当該
直列共振回路側を見込むインピーダンスのスミスチャー
ト。
【図8】 この発明を示す他の一実施例の構成図と当該
同調回路側を見込むインピーダンスのスミスチャート。
【図9】 この発明を示す他の一実施例の構成図。
【図10】 この発明を示す他の一実施例の構成図と共
振角周波数の同調電圧に対する変化を説明する図。
【図11】 この発明を示す他の一実施例の構成図。
【図12】 この発明を示す他の一実施例の構成図。
【図13】 この発明を示す他の一実施例の構成図。
【図14】 この発明を示す他の一実施例の構成図。
【図15】 この発明を示す他の一実施例の実装図。
【図16】 この発明を示す他の一実施例の実装図。
【図17】 この発明を示す他の一実施例の実装図。
【図18】 この発明を示す他の一実施例の実装図。
【図19】 この発明を示す他の一実施例の実装図。
【図20】 この発明を示す他の一実施例の実装断面
図。
【図21】 この発明を示す他の一実施例の実装図と高
周波電流密度の線路幅方向変化を説明する図。
【図22】 従来例の電圧制御発振器の構成図と位相雑
音の周波数特性を説明する図。
【図23】 他の従来例の構成図と当該同調回路側を見
込むアドミタンスの等価回路。
【図24】 他の従来例の実装図と浮遊容量を説明する
図。
【符号の説明】
1 電界効果トランジスタ、2、2−1、2−2、2
a、2b バラクタダイオード、3、3−1、3−2、
3−3、3a、3b 直列インダクタ、4 インピーダ
ンス変成器、4a、4a−1、4a−2 伝送線路、4
b、4c 集中定数回路、4d、4d−1、4d−2
1/4波長結合線路、5 直列インダクタ、6 帰還キ
ャパシタ、7 負荷抵抗、8 直流阻止キャパシタ、9
並列抵抗器、10 直列抵抗器、11 直流阻止キャ
パシタ、12 ダイオードスイッチ、13a、13b
直流阻止キャパシタ、14a、14b 高周波阻止イン
ダクタ、15 制御電圧供給端子、16 オフセット電
圧源、17 加算器、18バラクタダイオード、19
バラクタダイオード、101 基板、102 マイクロ
ストリップ線路、103 ワイア、104 チップコン
デンサ、105 基板、106 取付パターン、107
制御電圧供給線、108 第1の基板、109 整合
回路、109−1 マイクロストリップ線路、110
バイアス回路、111 第2の基板、112 ワイア、
113 第2の基板、114 取付パターン、115
スパイラルインダクタ、116 ワイア、117 ベー
スプレート、118 ワイア、119 中継用キャパシ
タ、120 キリ穴、121中継用パターン。なお図
中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 健治 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株式 会社電子システム研究所内 (72)発明者 飯田 明夫 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株式 会社電子システム研究所内 Fターム(参考) 5J011 CA15 5J081 AA02 BB06 CC30 CC42 DD04 EE02 EE03 EE18 FF05 JJ01 JJ12 JJ13 JJ14 JJ27 KK02 KK09 KK22 LL01 MM01 MM08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波回路一般に適用する集積バイ
    アス回路において、集積回路形成時整合回路等を形成す
    る第1の基板とスパイラルインダクタその他の高インピ
    ーダンス線路のバイアス回路等を形成する第2の基板と
    の誘電率または基板厚を違えることを特徴とする集積バ
    イアス回路。
  2. 【請求項2】 集積回路形成時、第1の基板上に第2の
    基板を実装することを特徴とする請求項1記載の集積バ
    イアス回路。
  3. 【請求項3】 マイクロ波回路一般に適用する集積バイ
    アス回路において、集積回路形成時ベースプレート上に
    実装する基板上に形成する整合回路に対しベースプレー
    ト上に実装する中継用キャパシタを介し、ワイアを空中
    に張り直接接続し給電するインダクタを形成することを
    特徴とする集積バイアス回路。
  4. 【請求項4】 集積回路形成時、基板上に設ける貫通穴
    の上空を経由するように当該ワイアを空中に張ることを
    特徴とする請求項3記載の集積バイアス回路。
  5. 【請求項5】 集積回路形成時、ベースプレート上に設
    ける段差の下段と上段に当該基板と中継用キャパシタを
    実装することを特徴とする請求項3記載の集積バイアス
    回路。
  6. 【請求項6】 集積回路形成時、ベースプレート上に実
    装する当該基板上に設ける段差の下段と上段に発振素子
    の整合回路と中継用パターンを形成し、当該整合回路に
    対し当該中継用パターンを介し当該ワイアを空中に張る
    ことを特徴とする請求項3記載の集積バイアス回路。
  7. 【請求項7】 集積回路形成時、当該整合回路を形成す
    る同じ基板上に実装する当該中継用キャパシタを介する
    ことを特徴とする請求項3記載の集積バイアス回路。
  8. 【請求項8】 マイクロ波回路一般に適用する集積バイ
    アス回路において、集積回路形成時基板上に形成する伝
    送線路から垂直上方にワイアを空中に張り上方から給電
    するインダクタを形成することを特徴とする集積バイア
    ス回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008527950A (ja) * 2004-11-30 2008-07-24 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア 適応多入出力(mimo)無線通信システムのための方法と装置

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