JP2003264330A - 光増幅用光ファイバ及び光ファイバ増幅器 - Google Patents

光増幅用光ファイバ及び光ファイバ増幅器

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JP2003264330A
JP2003264330A JP2002066055A JP2002066055A JP2003264330A JP 2003264330 A JP2003264330 A JP 2003264330A JP 2002066055 A JP2002066055 A JP 2002066055A JP 2002066055 A JP2002066055 A JP 2002066055A JP 2003264330 A JP2003264330 A JP 2003264330A
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optical fiber
optical
amplification
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Takaaki Suzuki
孝昭 鈴木
Kuniharu Himeno
邦治 姫野
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な増幅特性を有しつつ、光伝送路等を構成
するシリカ系光ファイバとの接続が可能で、信頼性の高
い光増幅用光ファイバを提供し、この光増幅用光ファイ
バを増幅媒体として用いる光ファイバ増幅器を提供す
る。 【解決手段】シリカを主成分とする光ファイバのコアに
ツリウムが添加され、このコアにさらに、少なくともア
ルミニウム元素が1.5重量%以上添加されたシリカ系光
増幅用光ファイバを作製する。このコアには、GeO2が10
重量%以上添加されていることが好ましい。この光増幅
用光ファイバ4を増幅媒体として用いて光ファイバ増幅
器を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長1.45μm帯で
動作する光増幅用光ファイバとこれを用いた光ファイバ
増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】光増幅用光ファイバとして光ファイバの
コアにエルビウムなどの希土類を添加したものが広く知
られており、商用化されている。エルビウムが添加され
た光ファイバ(以下「EDF」と略記する)は、光ファ
イバの最低損失帯である1550nmを中心としたCバンド(15
28nm〜1570nm)を増幅することが可能である。また、そ
の増幅帯を長波長側にシフトさせ、Lバンド(1560〜165
0nm)を増幅することも可能である。このように、広い
帯域を一括して増幅することが可能になったことによ
り、1本の光ファイバに多数の異なる波長の信号光を入
射して伝送を行なう波長多重伝送(以下「WDM」と略
記する)が出現し、伝送容量を飛躍的に増大させること
が可能となっている。近年、さらなる伝送容量の拡大が
求められており、WDM伝送をおこなうにあたり、1波長当
たりの伝送速度を高速化すること、および各信号波長間
隔を狭めること等の手法が用いられている。
【0003】しかし、上記のような方法で伝送容量を増
加させようとすると、非線形効果や波長分散による信号
波形の劣化が著しくなり、それに最適な光伝送路の設計
などシステム全体でのコストアップが生じる。そこで、
新たな伝送帯域として1440nmから1520nm程度の波長域
(以下「Sバンド」と略記する)を増幅する光増幅器の
開発が進められている。この光増幅器として現在、ラマ
ン増幅器や、特開平5-275792号公報に開示されたフッ化
物をホストとするガラスにツリウムを添加した光ファイ
バを用いた光ファイバ増幅器が主に研究されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ラマン増幅器
は光伝送路にポンプ光を入射して行なうことから、光伝
送系がラマン増幅に適した構成である必要があり、用途
が限られる。またフッ化物にツリウムを添加した光ファ
イバを用いた光ファイバ増幅器は、増幅効率は良いがフ
ッ化物光ファイバを用いることから、現在主流であるシ
リカ系光ファイバとの接続が困難である。また、フッ化
物ガラスはシリカガラスに比べ、耐環境性が劣ることか
らシステムの信頼性を著しく低下させてしまう。これは
社会基盤を構成する情報伝送路としては致命的な欠点で
ある。
【0005】特開平7-45899号公報には、ツリウムを添
加した光ファイバ(以下「TDF」と略記する)を用い
て、波長1.4μm帯の増幅効率を向上させる手法として、
コアにHoやEuを共添加することが開示されている。これ
は、1.4μm帯光増幅に用いる 34 34 の誘導放出
遷移では上準位である 34 の寿命が1ms程度と短い
のに対し、下準位である 34の寿命が10msと長い
ため、光増幅の必要条件である反転分布の形成が困難で
あるという問題点を解決するために、ツリウム以外の希
土類元素を共添加することにより、1.4μm帯の増幅に
必要な3H434の反転分布の形成をアシストするもの
である。しかし、同号報には、使用されるホストガラス
については詳細には言及されていない。
【0006】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたもので、良好な増幅特性を有しつつ、光伝送路等を
構成するシリカ系光ファイバとの接続が可能で、信頼性
の高い光増幅用光ファイバを提供し、この光増幅用光フ
ァイバを増幅媒体として用いる光ファイバ増幅器を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、シリカを主成分とし、コ
アにツリウムが添加された光増幅用光ファイバにおい
て、少なくともアルミニウム元素が1.5重量%以上添加
されていることを特徴とする光増幅用光ファイバであ
る。請求項2記載の発明は、シリカを主成分とし、コア
にツリウムが添加された光増幅用光ファイバにおいて、
少なくともアルミニウム元素が5.0重量%以上添加され
ていることを特徴とする光増幅用光ファイバである。請
求項3記載の発明は、シリカを主成分とし、コアにツリ
ウムが添加された光増幅用光ファイバにおいて、少なく
ともアルミニウム元素が 10.0重量%以上添加されてい
ることを特徴とする光増幅用光ファイバである。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の光増幅用光ファイバにおいて、GeO2
10重量%以上添加されていることを特徴とする。請求項
5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記
載された光増幅用光ファイバを増幅媒体として用いるこ
とを特徴とする光ファイバ増幅器である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光増幅用光ファイバは、シリカを主成分とする
光ファイバのコアにツリウムが添加され、このコアにさ
らに、少なくともアルミニウム元素が1.5重量%以上添
加されたシリカ系光増幅用光ファイバである。このコア
には、GeO2が10重量%以上添加されていることが好まし
い。図1に、この光増幅用光ファイバを増幅媒体とした
光ファイバ増幅器の構成の一例を示す。
【0010】図1中、符号1は信号光を伝送する光伝送
路を示す。この光伝送路1は、WDMカプラ2aの一方
の入力ポートに接続されている。このWDMカプラ2a
の他方の入力ポートには、励起光源3aが接続され、W
DMカプラ2aの出力ポートには、WDMカプラ2bの
一方の入力ポートが接続されている。このWDMカプラ
2bの他方の入力ポートには、励起光源3bが接続さ
れ、WDMカプラ2bの出力ポートは、増幅媒体である
光増幅用光ファイバ4の一端に接続されている。この光
増幅用光ファイバ4の他端は、光伝送路1に接続されて
いる。この例において、光部品間の接続は融着接続によ
って行われている。光伝送路1から送られる信号光は、
WDMカプラ2a、2bにおいて励起光源3a、3bか
らの励起光と合波され、光増幅用光ファイバ4の一端に
入力されて光増幅される。この増幅光は光伝送路1に出
力される。なお、光増幅器の励起光の入射方向は図1に
示した構成に限らず、励起光を信号光の伝搬方向に対し
て逆の方向から入射する逆方向励起としてもよく、励起
光を信号光の伝搬方向に対して同じ方向と逆の方向の両
方からから入射する双方向励起としてもよい。
【0011】コアに添加されるアルミニウム元素の添加
量は、増幅効率を向上するために、5.0重量%以上で
あることがより好ましく、10.0重量%以上であるこ
とがさらに好ましい。さらに光の閉じ込め効率を高める
ために、クラッドに対するコアの比屈折率差が1.0%以
上であることが望ましい。
【0012】この例の光増幅用光ファイバによると、シ
リカを主成分とする光ファイバを用いることにより、光
伝送路等を構成する他のシリカ系光ファイバと融着接続
することが可能であり、また耐環境性に優れることから
信頼性の高い光増幅用光ファイバを実現することができ
る。また、コアにアルミニウム元素が1.5重量%以上添
加された光増幅用光ファイバを増幅媒体として光ファイ
バ増幅器を構成することにより、増幅効率がよく、実用
上有効な利得を得ることができ、高信頼性、高効率でシ
リカ系ファイバとの親和性の高い1.45μm帯用の光ファ
イバ増幅器を得ることができる。
【0013】以下、具体例を示す。 (実施例)表1に示す光増幅用光ファイバを作製し、こ
の光増幅用光ファイバを増幅媒体として図1に示す光増
幅器を構成して、その増幅特性を評価した。この光ファ
イバのツリウムの添加量は1000ppmであり、光フ
ァイバ長は15mである。
【0014】
【表1】
【0015】いずれの光ファイバも単峰型の屈折率分布
を有し、コアにアルミニウム元素が1.5重量%以上添加
されている。また、コアにはGeO2が10重量%以上、具
体的には15重量%添加されている。図2に、これらの
光増幅用光ファイバを用いて光増幅したときの利得を示
す。この光増幅器においては、励起光源としてレーザを
用い、波長1.05μm、出力2.0Wの励起光と、波
長1.55μm、出力100mWの励起光を用いた。図
2からわかるように、アルミニウム元素を添加した場
合、添加物の濃度の増加に伴って利得が増加しているこ
とがわかる。
【0016】(比較例)表2に示す光増幅用光ファイバ
を作製し、この光増幅用光ファイバを増幅媒体として図
1に示す光増幅器を構成して、その増幅特性を評価し
た。この光ファイバのツリウムの添加量は1000pp
mであり、光ファイバ長は15mである。また、この光
増幅器において、励起光源としてレーザを用い、波長
1.05μm、出力2.0Wの励起光と、波長1.55
μm、出力100mWの励起光を用いた。
【0017】
【表2】
【0018】表2中、TDF11とTDF12にはGeO2
が15重量%添加されているが、TDF13にはGeO2
添加されておらず、TDF14にはGeO2が5重量%添加
されている。増幅特性の評価の結果、得られた利得は5
dB程度であり、実用上十分な利得を得ることはできな
かった。これは、TDF11とTDF12には、アルミ
ニウム元素が添加されていないためであると考えられ
る。また、TDF13には、アルミニウムは添加されて
いるものの、GeO2が添加されていないためであると考え
られる。さらに、TDF14は、アルミニウムは添加さ
れているものの、GeO2が5重量%しか添加されていない
ためであると考えられる。以上の結果から、シリカを主
成分とする光ファイバに少なくともアルミニウム元素が
1.5重量%以上添加され、GeO2が10重量%以上添加され
ていることが、実用上十分な利得を得るために効果的で
あることが確認された。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
シリカを主成分とする光ファイバを用いることにより、
光伝送路等を構成する他のシリカ系光ファイバと融着接
続することが可能であり、また耐環境性に優れることか
ら信頼性の高い光増幅用光ファイバを実現することがで
きる。また、コアに少なくともアルミニウム元素が1.5
重量%以上添加された光増幅用光ファイバを増幅媒体と
して光ファイバ増幅器を構成することにより、増幅効率
がよく、実用上有効な利得を得ることができ、高信頼
性、高効率でシリカ系光ファイバとの親和性の高い1.4
5μm帯用の光ファイバ増幅器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ増幅器の構成を示す図であ
る。
【図2】アルミニウム元素をコアに添加したときの、こ
れらの添加物の濃度に対する利得を示す図である。
【符号の説明】
1…光伝送路、2a、2b…WDMカプラ、3a、3b
…励起光源、4…光増幅用光ファイバ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカを主成分とし、コアにツリウムが
    添加された光増幅用光ファイバにおいて、少なくともア
    ルミニウム元素が1.5重量%以上添加されていることを
    特徴とする光増幅用光ファイバ。
  2. 【請求項2】 シリカを主成分とし、コアにツリウムが
    添加された光増幅用光ファイバにおいて、少なくともア
    ルミニウム元素が5.0重量%以上添加されていることを
    特徴とする光増幅用光ファイバ。
  3. 【請求項3】 シリカを主成分とし、コアにツリウムが
    添加された光増幅用光ファイバにおいて、少なくともア
    ルミニウム元素が 10.0重量%以上添加されていること
    を特徴とする光増幅用光ファイバ。
  4. 【請求項4】 GeO2が10重量%以上添加されていること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光増幅
    用光ファイバ。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    された光増幅用光ファイバを増幅媒体として用いること
    を特徴とする光ファイバ増幅器。
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