JP2001109026A - ファイバラマン増幅器及びファイバラマンレーザ - Google Patents

ファイバラマン増幅器及びファイバラマンレーザ

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JP2001109026A
JP2001109026A JP28833799A JP28833799A JP2001109026A JP 2001109026 A JP2001109026 A JP 2001109026A JP 28833799 A JP28833799 A JP 28833799A JP 28833799 A JP28833799 A JP 28833799A JP 2001109026 A JP2001109026 A JP 2001109026A
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tellurite
optical
amplifier
glass
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Atsushi Mori
淳 森
Makoto Shimizu
誠 清水
Koji Kano
弘二 鹿野
Kenji Kobayashi
健二 小林
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光増幅媒体としてテルライトガラスを用いた
ファイバラマン光増幅器を提供すること。 【解決手段】 テルライトガラスを材料としてファイバ
を作製し、ファイバラマン増幅器を構成すれば、石英ガ
ラスを材料とした場合と比較して約30倍程度の利得係
数を得ることができる。テルライトファイバ2a,2
b,2cの150m長のものを3本と、1370nm、
1400nm、1430nmの3つの波長のLD励起光
源4a,4b,4cを用い、テルライトファイバ2a,
2b,2cとLD励起光源4a,4b,4cのユニット
を3つ直列に繋いでファイバラマン増幅器を構成し、励
起光入力パワーを1つのLD励起光源あたり200mW
(トータル600mW)として励起したところ、1.5
−1.6μmにわたる100nm帯において23dB以
上の利得を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光増幅用テルライ
トガラスを用いた光ファイバ及び光増幅媒体に関し、特
に、光増幅媒体をファイバラマン増幅器及びファイバラ
マンレーザに適用したものである。
【0002】
【従来の技術】光通信システムの伝送容量の拡大や機能
向上のために、1本の光ファイバの中に複数の波長の光
信号を合波して伝送したり、逆に1本の光ファイバを伝
搬してきた複数の波長の光信号を各波長ごとに分波した
りする波長多重伝送技術(WDM:Wavelength Division
Mutiplexing)の研究開発が現在盛んに行われている。
この伝送方式では、1本の光ファイバで複数の異なる波
長の光信号を伝送し、伝送距離に応じて従来と同じよう
に中継増幅する必要がある。そこで、光信号波長を増し
て伝送容量を拡大するには、広い増幅波長帯を有する光
増幅器が必要になる。また、光通信システムを保守、監
視するためのシステムの波長には、1.61μmから
1.66μmの間の波長が考えられており、保守、監視
システムのための光源や光増幅器の開発が望まれてい
る。
【0003】近年、光通信分野への応用を目的として、
コアに希土類元素を添加した光ファイバを光増幅媒体と
した光ファイバ増幅器、例えば、Er(エルビウム)添
加光ファイバ増幅器(EDFA)の研究開発が進めら
れ、光通信システムへの応用が盛んに進められている。
このEDFAは、シリカ系光ファイバの損失が最低とな
る1.5μm帯で動作し、30dB以上の高利得、低雑
音、広い利得帯域、利得が偏波無依存、高い飽和出力な
どの優れた特徴を有することが知られている。
【0004】上述したEDFAをWDM伝送に応用する
ときに要求される性能の一つとして、増幅帯域が広いこ
とが挙げられる。これまでに、増幅帯域の広いEDFA
としては、フッ化物ガラスをEDFAのファイバホスト
として用いたフッ化物EDFAが開発されている。
【0005】ところで、テルライトガラスを石英系やフ
ッ化物系ガラスに代えて用いたテルライトEDFAがあ
るが、このテルライトEDFAを用いると、従来の石英
系EDFAやフッ化物系EDFAの1.53μmから
1.56μmまでの波長帯域よりも2倍以上の広い帯域
である1.53μmから1.61μmまでの波長帯域で
の一括増幅が可能となる(例えば A.Mori et al,. OFC`
97, PD1 参照)。さらに、このテルライトEDFAで
は、長波長側における利得の得られる限界が、石英系E
DFAではフッ化物EDFAに比べて7〜9nmも広が
っているため、従来利用できなかった1.6μm帯の波
長での増幅器が実現できる(例えば A.Moriet al,. ECO
C`97,vol.3, pp.135-138 参照)。従って、このような
テルライトEDFAは、従来の超大容量のWDMシステ
ム用EDFAとして注目されている。
【0006】しかしながら、既に敷設されている通信用
石英ファイバの損失が0.4dB/km以下と低く、今
後、光通信に利用される可能性の高い1.3μmから
1.7μmまでの400nm波長帯域のうち、EDFA
の利用できる増幅帯域は、1/5にあたる80nm帯域
にすぎない。従って、通信需要の増大とともにEDFA
の利用できない帯域における光増幅器の開発が望まれて
いる。
【0007】EDFA以外の希土類添加ファイバ増幅器
としては、Pr(プラセオジウム),Tm(ツリウ
ム),Tm−Tb(テルビウム)をフッ化物ファイバに
添加し、光ファイバ増幅器の増幅媒体として用いたPD
FA(Pr-doped fluoride fiber amplifier) ,TDFA
(Tm-doped fluoride fiber amplifier) が開発されてい
る。これらの光増幅器は、1.3μm帯、1.46μm
帯及び1.65μm帯で動作し、低いフォノンエネルギ
ーを有するフッ化物ガラスをホストとすることによって
初めて実用的な利得の得られる光増幅器を実現している
(例えば Y.Ohishiet al.,OFC'91,PD2, T.Sakamoto et
al., OAA'96,ThC3 参照)。
【0008】しかしながら、これら光増幅器のエネルギ
ー変換効率は10%程度であり、EDFAの30〜50
%と比較するとかなり低く、WDM伝送で必要とされる
高出力を得るためには大きな励起パワーが必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年、高出力励起レー
ザ開発の進展により、ラマン光増幅器の研究が盛んに行
われている。ラマン光増幅器の利点は、利得の必要な波
長から440cm-1(石英ファイバの場合)短波長側に
離れた波長で動作する高出力励起レーザさえあれば、ど
んな波長においても利得が得られることにある。また、
多波長励起を用いることにより広帯域な増幅特性を得る
ことも可能である(例えば K.Rottwitt etal.,OFC'98,P
D6 参照)。ラマン光増幅器を石英系ファイバで構成す
る場合、用いるファイバをコア径の小さい、高NAファ
イバにおける実効領域Aeff=20μm2(モードフィー
ルド径〜2.5μm)とした場合で、1.5μm帯の増
幅をしたとき得られる利得係数G(dB/km)は、励
起入力パワーをP(W)として、 G(dB/km)≒ 6.6 × P(W) ・・・(1) と見積もられている(例えば E.Desurevire, Erbium-do
ped fiber amplifiers,John Wily & Sons, Inc,1994,
p.448 参照)。従って、このファイバで20dB以上の
利得を得るためにはファイバ長を1kmとした場合で励
起入力パワーは3W、3kmで1W、どちらの場合にし
ても、これらのファイバと励起光源を、希土類を添加し
た光増幅器で実現されている程度のコンパクトなモジュ
ールサイズに納めることは困難である。さらに、エネル
ギー変換効率においても、10%程度の小さい値である
という問題点があった。
【0010】ラマン光増幅器の利得係数及びエネルギー
変換効率を改善するために、石英系ファイバではラマン
利得係数が石英の8倍程度あるGeO2を添加し、高N
A化するとともに、ファイバの実効領域Aeffを小さく
することが試みられてきた。しかしながら、この方法に
よっても(1)式の係数が30%大きくなる程度の改善
しか得られなかった。
【0011】ラマン光増幅器に用いられるファイバのラ
マン利得係数は、石英に添加することのできるGe
2,P25,B23については調べられているが、低
損失ファイバの作製が可能な他のガラス系ファイバにつ
いては知られていない。
【0012】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、ラマン光増幅器の
利得係数及びエネルギー変換効率を改善するために光増
幅媒体としてテルライトガラスを用いたファイバラマン
増幅器を提供することにある。また、他の目的は、光増
幅媒体としてのテルライトガラスを用いたファイバラマ
ンレーザを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、本発明のファイバラマン増幅器及びファイバ
ラマンレーザは、光増幅媒体として用いる光ファイバが
テルライトガラスであることを特徴とするものである。
【0014】また、前記テルライトガラスは希土類元素
を含まないことを特徴とするものである。
【0015】また、前記テルライトガラスは、TeO2
−ZnO−M2O−L23からなる組成を有し、該組成
中、Mは1種類以上のアルカリ元素、LはBi,La,
Al,Ce,Yb,Luのうち少なくとも1種類以上で
あることを特徴とするものである。
【0016】また、光増幅用テルライトファイバと励起
光源を複数直列につなぎ、前記光増幅用テルライトファ
イバが前記テルライトガラスであることを特徴とするも
のである。
【0017】また、光増幅用テルライトファイバと希土
類を添加した光ファイバを複数直列につなぎ、前記光増
幅用テルライトファイバが前記テルライトガラスである
ことを特徴とするものである。
【0018】このように、本発明は、光増幅媒体として
用いる光ファイバの材料がテルライトガラスであること
を最も主要な特徴としている。テルライトガラスのラマ
ン散乱特性については、数件の報告があり、テルライト
以外の添加物の量によってラマン散乱シフト量が変化す
るが、その強度については正確に知られていなかった。
また、テルライトファイバをファイバラマン増幅器に用
いることができる程度に低損失化することができなかっ
た。そこで、本発明者らは、テルライトガラスを用いた
ファイバにおいて、1.2−1.7μm帯での散乱損失
が40dB/km以下を実現でき、かつ、ラマン散乱強
度が石英と比較して30倍程度大きいファイバ組成を見
い出した。
【0019】上述のテルライトEDFAでは、希土類元
素であるErをテルライトガラスに添加し、Erの誘導
放出断面積が長波長側に広がっているために広帯域テル
ライトEDFAを実現することができた。一方、ファイ
バラマン増幅器の場合、テルライトガラスが本質的に高
い非線形感受率を有するため、高いラマン散乱強度を有
し、結果的に高効率なファイバラマン増幅器を構成でき
る。従って、これまでのテルライトEDFAと本発明に
おけるファイバラマン増幅器の2つの増幅器は、根本的
に異なった原理を用いたものであり、おのおの独立した
光増幅器である。また、テルライトガラス自体もErを
添加したものとしないものとではガラスの性質が異な
り、また、Erの吸収のためテルライトEDFAでは
1.3−1.6μm帯で損失が増大してしまうため、フ
ァイバラマン増幅器の光増幅媒体としては使うことがで
きない。以上のことから、本発明のファイバラマン増幅
器は従来のテルライトEDFAとはその原理を異にした
光増幅器である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。
【0021】(実施例1)図1は、各種ガラスのラマン
散乱スペクトルを示す図で、(74)TeO2−(1
6)ZnO−(6)Na2O−(4モル%)Bi23
ラス、(82)TeO2−(4)ZnO−(10)Li2
O−(4モル%)Bi23ガラス、およびSiO2ガラ
スのラマン散乱スペクトルを示している。図1に示した
ように、2つの組成のテルライトガラスのラマン散乱ピ
ーク強度は、SiO2ガラスのものと比較して、30倍
程度強い値になっている。また、ラマン散乱シフト量
は、SiO2ガラスで約440cm-1であるのに対し
て、テルライトガラスではいずれも660cm-1と74
0cm-1の2つのピーク構造となっている。この結果か
ら、テルライトガラスを材料としてファイバを作製し、
ファイバラマン増幅器を構成すれば、石英ガラスを材料
とした場合と比較して約30倍程度の利得係数を得るこ
とができる。
【0022】(74)TeO2−(16)ZnO−
(6)Na2O−(4モル%)Bi23ガラスをコア組
成として、(74)TeO2−(21)ZnO−(6)
Na2O−(2モル%)Bi23ガラスをクラッド組成
としてテルライトファイバ(カットオフ波長:1.3μ
m、実効領域Aeff=10μm2)を作製し、損失スペク
トルをカットバック法で測定した。測定結果を図2に示
す。図2に示したように、テルライトファイバの損失
は、1.2−1.7μmの帯域で30dB/km以下の
値となり、ファイバラマン増幅器を構成するのに十分な
低損失化を実現した。このファイバを200m用い、
1.48μm帯ファイバラマンレーザで励起(400m
W)したところ、1.63−1.66μm帯において2
4dBの利得を得た。(1)式で表されるような利得係
数は、石英系ガラスの場合の約50倍であった。以上の
ように、本発明のテルライトファイバを用いれば、ラマ
ン散乱シフトが660cm-1と740cm-1にピークが
あるため、EDFAの励起用に作られた市販の高出力レ
ーザを励起光源に用いて、光通信システムを保守、監視
するためのシステムの波長である1.63−1.66μ
mの光増幅器の開発が実現した。
【0023】(実施例2)(79)TeO2−(3)Z
nO−(12)Li2O−(6モル%)Bi23ガラス
をコア組成として、(74)TeO2−(5)ZnO−
(15)Li2O−(4モル%)Bi23ガラスをクラ
ッド組成としてテルライトファイバ(カットオフ波長:
1.3μm、実効領域Aeff=10μm2)を作製し、損
失スペクトルをカットバック法で測定した。テルライト
ファイバの損失は、1.2−1.7μmの帯域で20d
B/km以下の値となり、ファイバラマン増幅器を構成
するのに十分な低損失化を実現した。このファイバを3
00m用い、1.48μm帯LDレーザで励起(200
mW)したところ、1.63−1.66μm帯において
22dBの利得を得た。(1)式で表されるような利得
係数は石英系ガラスの場合の約55倍であった。
【0024】このように、本発明のテルライトファイバ
ラマン増幅器は、高い利得係数を達成できるが、テルラ
イトガラス組成は上記実施例のものに限らない。
【0025】(実施例3)実施例1に記載のテルライト
ファイバを200m用い、1.32μm帯Nd添加YA
Gレーザで励起(400mW)したところ、1.44−
1.47帯において23dBの利得を得た。(1)式で
表されるような利得係数は石英系ガラスの場合の約45
倍であった。
【0026】(実施例4)実施例2に記載のテルライト
ファイバを300m用い、1370nm、1400n
m、1430nmの3つの波長のLDを波長合成した励
起ユニットにより励起(250×3=750mW)とし
たところ、1.5−1.6μmにわたる100nm帯に
おいて22dB以上の利得を得た。この帯域における利
得偏差は5dBであったため、ファイバブラッググレー
ティング型の利得等化器を用いて利得等化したところ、
利得偏差を0.7dBまで小さくすることに成功した。
また、この帯域における雑音指数は6dB以下であっ
た。
【0027】(実施例5)図3は、本発明の実施例5に
用いたファイバラマン増幅器の構成図で、入力信号光
は、光増幅器の発振を抑えるための光アイソレータ1a
を通ってテルライトファイバ2aの一端に入射され、L
D励起光源4aからの励起光は、光カップラ2aで合波
されてテルライトファイバ2aに入射される。そして、
テルライトファイバ2aの出射光は、光カップラ2aを
介して次段の光増幅部に出射される。なお、1b、1c
は光アイソレータ、2b,2cはテルライトファイバ、
3b,3cは光カップラ、4b,4cはLD励起光源で
ある。
【0028】実施例2に記載のテルライトファイバ2
a,2b,2cの150m長のものを3本と、1370
nm、1400nm、1430nmの3つの波長のLD
励起光源4a,4b,4cを用い、テルライトファイバ
2a,2b,2cとLD励起光源4a,4b,4cのユ
ニットを3つ直列に繋いでファイバラマン増幅器を構成
した。励起光入力パワーを1つのLD励起光源あたり2
00mW(トータル600mW)として励起したとこ
ろ、1.5−1.6μmにわたる100nm帯において
23dB以上の利得を得た。また、この帯域における雑
音指数は5dB以下であった。
【0029】(実施例6)上述した実施例では、TeO
2−ZnO−M2O−L23系(Mは1種類以上のアルカ
リ元素、LはBi,La,Al,Ce,Yb,Luのう
ち少なくとも1種類以上)ガラスをファイバ化し、それ
を用いたテルライトファイバラマン増幅器に対して高利
得係数が得られることについて説明した。しかし、高利
得係数が得られるのはこれらのガラス系に対してのみ有
効であるのみならず、他のテルライト系(例えばTeO
2−WO3系ガラス)を用いた場合にも、高利得係数を実
現することができることを確認した。
【0030】(実施例7)図4は、本発明の実施例7に
用いたハイブリッド型光増幅器の構成図で、符号12a
はTm添加フッ化物ファイバ、12cはテルライトファ
イバ、13は利得等化器(ファイバブラックグレーティ
ング型)、14aはYb添加YLFレーザ励起光源、1
4cはLD励起光源である。
【0031】Tm添加フッ化物ファイバ(カットオフ:
0.9μm、Δn:3.7%、Tm濃度:2000pp
m、長さ:20m)を1.047μmYb添加YLFレ
ーザで後方励起したユニット1と実施例2に記載のテル
ライトファイバを300m用い、1360nm帯LDに
より後方励起したユニット2を直列に繋ぎ、ハイブリッ
ト型増幅器を構成した。ユニット1の励起光パワーを3
00mW、ユニット2の励起光パワーを400mWとし
たところ、1.45−1.52μmにわたる70nm帯
域において22dB以上の利得が得られた。この帯域に
おける利得偏差は6dBであったため、ファイバブラッ
クグレーティング型の利得等化器3を用いて利得等化し
たところ、利得偏差を0.8dBまで小さくすることに
成功した。また同帯域における雑音指数は6dB以下で
あった。
【0032】(実施例8)図5は、本発明の実施例8に
用いたハイブリッド型光増幅器の構成図で、符号1eは
光アイソレータ、3dは光カップラ、22a,22cは
Er添加テルライトファイバ、22dはテルライトファ
イバ、23は利得等化器(ファイバブラックグレーティ
ング型)、24a,24b,24c,24dはLD励起
光源である。
【0033】特開平11−236240号公報に記載の
Er添加テルライトファイバ22a,22b(カットオ
フ:1.3μm、Δn:1.5%、Er濃度:1000
ppm、長さ:4m)を2本、1.48μmLD、光ア
イソレータ1a,1b、1cとファイバブラックグレー
ティング型の利得等化器23を用いて構成した2段型E
DFAユニットと、実施例2に記載のテルライトファイ
バ22dを300m用い、1440nmと1470nm
の2つのLD励起光源24c,24dにより後方励起し
たユニットを直列に繋いでハイブリット型増幅器を構成
した。EDFAユニットの総励起光パワーを500m
W、ユニット1の総励起光パワーを500mWとしたと
ころ、1.53−1.65μmにわたる120nm帯域
において22dB以上の利得が得られた。この帯域にお
ける利得偏差は1dBであり、また雑音指数は6dB以
下であった。
【0034】(実施例9)図6は、本発明の実施例9に
用いた並列型光増幅器の構成図で、図中31は実施例7
に記載のハイブリッド型光増幅器、32は実施例8に記
載のハイブリッド型光増幅器、33a,33bは光カッ
プラ(WDMカップラ)である。
【0035】実施例7に記載のハイブリット型光増幅器
と実施例8に記載のハイブリット型光増幅器をWDMカ
ップラ33a,33bを用いて並列に接続し、1.4μ
m帯と1.5−1.6μm帯を帯域合波した光増幅器を
構成した。この並列型ハイブリット光増幅器により、
1.45−1.65μmにわたる200nm帯域で23
dBの利得が得られた。ただし、この帯域中1.52−
1.53μmの間の5nm帯域においてWDMカップラ
33a,33bのつなぎ目であるために利得の得られな
い帯域が生じた。
【0036】(実施例10)図7は、本発明の実施例1
0に用いたファイバラマンレーザの構成図で、図中41
は全反射ミラー、42はテルライトファイバ、43は光
カップラ、44はLD励起光源、45はフィルタ(ファ
イバブラックグレーティング型)である。
【0037】この実施例では、実施例2に記載のテルラ
イトファイバ42を200m用い、片端に全反射ミラー
41をつけ、もう片端に1.65μmでのみ10%反射
するファイバブラックグレーティング45を接続し、テ
ルライトファイバ42を1.48μmLDにより、30
0mWで励起することによりレーザ発振を行った。その
結果、1.65μmでレーザ発振を確認することがで
き、その出力は60mWでほぼ5%以内で安定であり、
1.65μmの波長で組まれている保守、監視システム
における光源として利用できることがわかった。
【0038】なお、上記実施例では1.65μmという
特定の波長での例を示したが、他の波長についても同様
にファイバラマンレーザを構成することができることは
明らかである。また、上記実施例では実施例2に記載の
テルライトファイバを構成要素とするレーザ装置につい
て説明したが、他のテルライト光ファイバを構成要素と
して有するレーザ装置においても、同様な効果を得るこ
とができることは明らかである。
【0039】以上の実施例で説明した光増幅用テルライ
トガラスをラマン光増幅媒体、そのラマン光増幅媒体を
用いた光増幅器およびレーザ装置に適用することで、各
種波長多重光伝送システムの低コスト化や光計測の高性
能化に寄与できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
増幅媒体として用いる光ファイバがテルライトガラスで
あった、このテルライトガラスは、TeO2−ZnO−
2O−L23からなる組成を有し、組成中、Mは1種
類以上のアルカリ元素、LはBi,La,Al,Ce,
Yb,Luのうち少なくとも1種類以上であるものを用
いて、ファイバラマン増幅器やレーザを構成したので、
従来の石英系ファイバで構成したファイバラマン増幅器
やレーザでは、利得係数が小さいため1km以上の長い
ファイバと1W以上の強い励起光源が必要になり、コス
トとサイズにおいて問題があったのに対し、利得係数が
30〜100倍程度へと飛躍的に改善されるため、コス
トが下がるだけでなく市販の半導体LDを励起光源に使
うことができ、EDFA程度のコンパクトな光増幅器を
構成することができる。
【0041】また、この光増幅器をWDM通信システム
に適用すれば、伝送容量が飛躍的に拡大でき、通信コス
トの経済化、また通信システムの高機能化に寄与するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種ガラスのラマン散乱スペクトルを示す図で
ある。
【図2】カットバック法で測定したテルライトファイバ
の損失スペクトルを示す図である。
【図3】本発明の実施例5に用いたファイバラマン増幅
器の構成図である。
【図4】本発明の実施例7に用いたハイブリット型光増
幅器の構成図である。
【図5】本発明の実施例8に用いたハイブリット型光増
幅器の構成図である。
【図6】本発明の実施例9に用いた並列型光増幅器の構
成図である。
【図7】本発明の実施例10に用いたファイバラマンレ
ーザの構成図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e 光アイソレータ 2a,2b,2c,12c,22d,42 テルライト
ファイバ 3a,3b,3c,3d,33a,33b,43 光カ
ップラ 4a,4b,4c,14c,24a,24b,24c,
24d,44 LD励起光源 13,23 利得等化器(ファイバブラックグレーティ
ング型) 12a Tm添加フッ化物ファイバ 14a Yb添加YLFレーザ励起光源 22a,22c Er添加テルライトファイバ 31 実施例7に記載のハイブリット型光増幅器 32 実施例8に記載のハイブリット型光増幅器 41 全反射ミラー 45 フィルタ(ファイバブラックグレーティング型)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 3/30 H01S 3/094 S (72)発明者 鹿野 弘二 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 小林 健二 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2K002 AA02 AB12 AB30 BA01 CA15 DA10 EA08 EA10 HA23 5F072 AB07 JJ02 KK30 PP07 QQ07 YY17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光増幅媒体として用いる光ファイバがテ
    ルライトガラスであることを特徴とするファイバラマン
    増幅器。
  2. 【請求項2】 前記テルライトガラスは希土類元素を含
    まないことを特徴とする請求項1に記載のファイバラマ
    ン増幅器。
  3. 【請求項3】 前記テルライトガラスは、TeO2−Z
    nO−M2O−L23からなる組成を有し、該組成中、
    Mは1種類以上のアルカリ元素、LはBi,La,A
    l,Ce,Yb,Luのうち少なくとも1種類以上であ
    ることを特徴とする請求項2に記載のファイバラマン増
    幅器。
  4. 【請求項4】 光増幅用テルライトファイバと励起光源
    を複数直列につなぎ、前記光増幅用テルライトファイバ
    が請求項1、2又は3に記載のテルライトガラスである
    ことを特徴とするファイバラマン増幅器。
  5. 【請求項5】 光増幅用テルライトファイバと希土類を
    添加した光ファイバを複数直列につなぎ、前記光増幅用
    テルライトファイバが請求項1、2又は3に記載のテル
    ライトガラスであることを特徴とするファイバラマン増
    幅器。
  6. 【請求項6】 光増幅媒体として用いる光ファイバがテ
    ルライトガラスであることを特徴とするファイバラマン
    レーザ。
  7. 【請求項7】 前記テルライトガラスは希土類元素を含
    まないことを特徴とする請求項6に記載のファイバラマ
    ンレーザ。
  8. 【請求項8】 前記テルライトガラスは、TeO2−Z
    nO−M2O−L23からなる組成を有し、該組成中、
    Mは1種類以上のアルカリ元素、LはBi,La,A
    l,Ce,Yb,Luのうち少なくとも1種類以上であ
    ることを特徴とする請求項7に記載のファイバラマンレ
    ーザ。
  9. 【請求項9】 光増幅用テルライトファイバと励起光源
    を複数直列につなぎ、前記増幅用テルライトファイバが
    請求項6、7又は8に記載のテルライトガラスであるこ
    とを特徴とするファイバラマンレーザ。
  10. 【請求項10】 光増幅用テルライトファイバと希土類
    元素を添加したファイバを複数直列につなぎ、前記増幅
    用テルライトファイバが請求項6、7又は8に記載のテ
    ルライトガラスであることを特徴とするファイバラマン
    レーザ。
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