JP2003264098A - シートプラズマ処理装置 - Google Patents
シートプラズマ処理装置Info
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Abstract
ズマを得ることができるシートプラズマ処理装置を提供
する。 【解決手段】 シートプラズマ処理装置10は、真空容
器12と、プラズマ源14と、電極部16とを有する。
プラズマ源14は、圧力勾配型のプラズマガン22と、
円柱プラズマビームCPBからシートプラズマビームS
PBを生成するシートプラズマ生成部24とを有する。
電極部16は、円柱プラズマ生成部50と、電極52と
を有する。円柱プラズマ生成部50はシートプラズマ生
成部24と逆の作用を奏して、シートプラズマビームS
PBを均一なシート状に保持して収束し、シートプラズ
マビームSPBから円柱プラズマビームCPBを生成す
る。電極52は空間部および孔部に流出するシールドガ
ス流路が設けられる。
Description
理装置に関する。
スパッタリング装置およびプラズマを用いたイオンプレ
ーティング装置等のプラズマ処理装置において、RF放
電やマイクロ波放電等の高周波放電により、あるいはD
C(直流)放電によりプラズマを発生させ、プラズマ源
に応じて配置(配設)される電極にプラズマを入射させ
ることが行われている。
円柱状のプラズマ(以下、円柱プラズマという。)であ
り、生成した円柱プラズマは例えば円柱状に形成した電
極に入射される。
合、プラズマ形成領域が円柱状のビームの範囲に限られ
るため、大面積の基板等の被処理物に均一に成膜するこ
とが難しい。
挟んで同極同士を対向させて配置した磁石の反発磁場に
より円柱プラズマから生成した略シート状のプラズマ
(以下、シートプラズマという。)を用いたプラズマ処
理装置も多く採用されている。この場合、シートプラズ
マ(シートプラズマビーム)は、帯状に幅広に形成した
電極に入射される。なお、電極の周囲にはシートプラズ
マを収束させるための収束コイルが設けられる。
シートプラズマを用いたプラズマ処理装置(以下、シー
トプラズマ処理装置という。)は、必ずしも良好に均一
化されたシートプラズマを得ることができず、このため
大面積の基板等の被処理物に均一な膜厚にあるいはまた
均一な性状に成膜することを必ずしも十二分に実現する
ものではない。
しも高密度のプラズマを生成することができず、これに
より成膜処理の能率が低下することがある。
は、上記したように、シートプラズマの形状に対応し
て、帯状に幅広に形成したものであり、かなりのスペー
スを占めてしまう等の不具合がある。
最も速い成膜速度で成膜材料が堆積する部位であり、特
に、プラズマ源にDC放電方式を用いた場合、電極の表
面に例えば原料ガス等に起因する絶縁性の皮膜が堆積、
形成され、放電を継続することができず、不安定な操業
を余儀なくされるおそれがある。また、シートプラズマ
を用いる場合、帯状に幅広に形成した電極に不均一に皮
膜が形成されると、直ちにシートプラズマの不均一化を
来たしてしまう。
のであり、改善されたシートプラズマを用いて成膜処理
することができるシートプラズマ処理装置を提供するこ
とを目的とする。
プラズマを得ることができるシートプラズマ処理装置を
提供することを目的とする。
れる電極として小型の電極を用いることができるシート
プラズマ処理装置を提供することを目的とする。
れる電極の表面に皮膜が堆積してシートプラズマの放電
性を損なうことのないシートプラズマ処理装置を提供す
ることを目的とする。
ビームを挟んで同極同士を対向させて配設された第1の
磁石部の反発磁場により該円柱プラズマビームからシー
トプラズマビームを生成するプラズマ源と、該プラズマ
源に応じて配設された電極を含む電極部とを備え、該シ
ートプラズマビームを用いて真空容器内に配設された被
処理物表面に膜を形成するシートプラズマ処理装置につ
いてのものである。
該電極部が、該シートプラズマビームを収束する収束部
材を有し、該電極の前方に、入射される該シートプラズ
マビームを挟んで同極同士を対向させて配設され、反発
磁場により該シートプラズマビームをガイドする第2の
磁石部を備えてなることを特徴とする。
てもよく、また、永久磁石であってもよい。
プラズマビームが従来のものよりもより一層均一化さ
れ、このシートプラズマビーム(シートプラズマ)を用
いることで例えば大面積の被処理物の表面により均一な
膜厚でより均一な性状に成膜することができる。
磁石部とは異なる極性の同極同士を対向させて配設され
るとともに、該第2の磁石部の該シートプラズマビーム
が入射される側とは反対側に収束コイルが配設され、該
シートプラズマビームから該円柱プラズマビームを再び
生成するように構成されてなると、第2の磁石部の作用
でシートプラズマビームから再び生成された円柱プラズ
マビームが電極部の電極に入射するため、従来のものよ
り小型の電極を用いることができる。
に収蔵されるとともに、前記再び生成した円柱プラズマ
ビームが入射される空間部を有し、該空間部にシールド
ガスが導入されるように構成されてなると、円柱プラズ
マビームによって生成された成膜分子のイオンやラジカ
ル粒子等が電極表面に到達する際、シールドガスの流れ
により進路を遮られるため、電極表面への成膜成分の堆
積が防止される。特に、成膜成分が絶縁性成分のとき
は、電極上への絶縁性成分の堆積による放電不良を回避
することができる。
円柱プラズマビームが入射される方向と反対側の方向に
向けて磁力線を生成する磁場生成部材がさらに設けられ
てなると、円柱プラズマビームによって生成された成膜
分子のイオンやラジカル粒子等が電極表面に到達する
際、シールドガスにより生成され、空間部を流通するプ
ラズマによっても成膜分子のイオンやラジカル粒子の進
路が遮られるため、電極表面への成膜成分の堆積がより
好適に防止される。
置において、該円柱プラズマビームを発射するプラズマ
ガンが圧力勾配型であると、高密度のシートプラズマビ
ームを生成することができ、成膜処理を能率的に行うこ
とができる。
プラズマビームの外周全体を囲む同一方向の磁力線を生
成するように配設されてなると、より均一化されたシー
トプラズマビームを生成することができる。
流放電により前記円柱プラズマビームを生成するもので
あると、より高密度のシートプラズマビームを生成する
ことができる。
置において、該電極部が、該シートプラズマビームを収
束する収束部材を有し、該電極の前方に、入射される該
シートプラズマビームを挟んで該第1の磁石部とは異な
る極性の同極同士を対向させて配設され、反発磁場によ
り該シートプラズマビームをガイドするとともに、シー
トプラズマビームから該円柱プラズマビームを再び生成
する第2の磁石部を備え、該電極がシールド部材に収蔵
されるとともに、前記再び生成した円柱プラズマビーム
が入射される空間部を有し、該空間部にシールドガスが
導入されるように構成され、該電極の周囲に、該円柱プ
ラズマビームが入射される方向と反対側の方向に向けて
磁力線を生成する磁場生成部材が設けられ、該円柱プラ
ズマビームを発射するプラズマガンが圧力勾配型であ
り、該第1の磁石部が、該円柱プラズマビームの外周全
体を囲む同一方向の磁力線を生成するように配設されて
なり、該プラズマガンが、直流放電により前記円柱プラ
ズマビームを生成するものであると、本発明の電極部
と、本発明のプラズマ源との相乗効果を有するシートプ
ラズマ処理装置を実現することができる。
置において、前記被処理物表面にCVD膜を形成するも
のであり、前記シートプラズマビームのシート面の該シ
ートプラズマビームが延伸する方向と直交する方向に延
出して吐出管が前記真空容器内に配設され、原料ガスの
複数の吐出孔が該吐出管の延出方向に形成された原料ガ
ス供給管を有し、該吐出管が、該吐出孔を内側の管と外
側の管の双方にそれぞれ有する二重管であると、原料ガ
スが吐出管の外側の管の各吐出孔から均一に真空容器内
に吐出するため、シートプラズマビームによって生成さ
れる成膜分子のイオンやラジカル粒子等を均一に生成す
ることができる。
装置の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例とい
う。)について、図を参照して、以下に説明する。
装置は、図1に示すように、被処理物としての基板Wの
表面に化学蒸着膜を形成するプラズマCVD装置であ
る。以下、これを単にシートプラズマ処理装置10とい
う。なお、本発明は、プラズマCVD装置のみでなく、
本発明の効果を奏する限り、例えばプラズマ放電を用い
たスパッタリング装置等他の装置にも広く適用すること
ができる。
12と、真空容器12の側壁に設けられたプラズマ源1
4と、真空容器12の反対側の側壁にプラズマ源14と
対向して設けられた電極部16とを有する。また、基板
Wが真空容器12の上部に配設されるとともに、成膜原
料である原料ガスを供給する原料ガス供給管18と、処
理後のガスを排出するガス排出管20とを有する。な
お、電極部16を真空容器12の側壁に設ける代わりに
図1中真空容器12の下部に設ける構成としてもよい。
シートプラズマ生成部24とを有する。
32号公報等に開示した圧力勾配型である。プラズマガ
ン22の本体部分は、陰極26によって一端が閉塞され
たガラス管28からなる。ガラス管28の内部には、モ
リブデンで形成された円筒30が陰極26に固定されて
ガラス管28と同心に配置されており、円筒30の内部
には6ホウ化ランタン(LaB6)で形成された円盤3
2とタンタルで形成されたパイプ34とが内蔵される。
ガラス管28の陰極26とは反対側の端部には、2つの
中間電極36、38が同軸で直列に配列される。中間電
極36の内部には、プラズマビーム(円柱プラズマビー
ム)を収束するための環状永久磁石40が内蔵され、一
方、中間電極38の内部にも、プラズマビームを収束す
るための電磁石コイル42が内蔵される。
ーム(円柱プラズマビーム)をプラズマガン22から引
き込む円筒部44がガラス管28と同心に配置され、円
筒部44の外側に、第1の磁石部として、上下および左
右のそれぞれ対向する位置に合計2組の永久磁石46
a、46bおよび46c、46dが設けられる(図1で
は、永久磁石46a、46bのみが表示されている。永
久磁石46c、46dは紙面裏表の位置に対向して配置
(配設)される。)。各組の永久磁石46a、46bお
よび46c、46dは、それぞれ、例えばN極である同
極同士を対向させて配置される。永久磁石46a、46
bおよび46c、46dを囲うように収束コイル47が
配置される。シートプラズマ生成部24が接続される真
空容器12の側壁には、プラズマビーム(シートプラズ
マビーム)を真空容器12の内部に導くために、図1中
紙面裏表方向に長尺な矩形状の孔部48が形成される。
おいて、圧力勾配型のプラズマガン22に変えて、例え
ばホローカソード(HCD)方式のイオンプレーティン
グ装置における金属パイプからなる陰極のみを配置して
もよい。また、プラズマシート生成部24の永久磁石4
6a、46bおよび46c、46dを円筒部44の延出
方向に複数セット設けてもよい。また、永久磁石46
a、46bおよび46c、46dに変えて、例えば環状
の永久磁石を設けてもよく、あるいは電磁石コイルを設
けてもよい。また、必要に応じて永久磁石46a、46
bを省略し永久磁石46c、46dのみを設けてもよ
い。
ートプラズマ生成部24に対向する位置に円柱プラズマ
生成部50と、電極52とを有する。
マ生成部24と類似の部材を用いてシートプラズマ生成
部24とは逆の作用を奏するように構成されている。す
なわち、プラズマビーム(シートプラズマビーム)を円
柱プラズマ生成部50に導く、図1中紙面裏表方向に長
尺な矩形状の孔部51が形成された側壁に接続して図1
中紙面裏表方向に長尺な開口を有する矩形状筒部54が
設けられる。矩形状筒部54の外側に、第2の磁石部と
して、上下および左右のそれぞれ対向する位置に合計2
組の永久磁石56a、56bおよび56c、56dが設
けられる(図1では、永久磁石56a、56bのみが表
示されている。永久磁石56c、56dは紙面裏表の位
置に対向して配置される)。各組の永久磁石56a、5
6bおよび56c、56dは、それぞれ、永久磁石46
a、46bおよび46c、46dとは反対の極性であ
る、この場合S極同士を対向させて配置される。永久磁
石56a、56bおよび56c、56dを囲うように収
束コイル58が配置される。さらに、永久磁石56a、
56bおよび56c、56dが設けられた側とは反対側
の矩形状筒部54の端部の外周を囲うように収束コイル
60が配置される。
させることにより、各組の永久磁石56a、56bおよ
び56c、56dを、それぞれ、永久磁石46a、46
bおよび46c、46dと同じ極性としてもよい。ま
た、収束コイル58、60に変えて環状永久磁石を設け
てもよい。また、2組の永久磁石56a、56bおよび
56c、56dは、2組の永久磁石46a、46bおよ
び46c、46について説明したのと同様に適宜異なる
態様とすることができる。特に、永久磁石56a、56
bを省略しても本発明の作用への影響は大きくない。
続して設けられた開口部62を有する円筒状の例えばス
テンレス材料からなるシールド部材64を備える。シー
ルド部材64の内部に段差状の内部開口(空間部)70
を有する筒状の上部電極部材66が設けられ、上部電極
部材66の短径側が開口部62に装入される。上部電極
部材66と対向する位置に下部電極部材68が設けられ
る。これにより、内部開口70が円柱プラズマを導入す
る孔部70aと下部電極部材68の前面に形成された空
間部70bとで構成される。電極52は、シールド部材
64および下部電極部材68の間を流通して空間部70
bに流出するシールドガス流路が設けられる(図2中シ
ールド部材64内の矢印でシールドガス流路を示
す。)。磁場生成部材として、下部電極部材68の裏面
には、N極を下部電極部材68に向けて永久磁石72が
設けられ、一方、上部電極部材66の外周に電磁石コイ
ル74が設けられる。上部電極部材66および下部電極
部材68は、陰極26に対応して陽極とされる。
材68を白金でコーティングしておくと、酸化防止が図
れて好適である。また、下部電極部材68の前面に所定
の空間部を確保することが可能な限り、必要に応じて上
部電極部材66を省略してもよい。また、磁場生成部材
は、永久磁石72または電磁石コイル74のうちのいず
れか1つであってもよく、さらにまた、必要に応じて磁
場生成部材を省略することもできる。
方向に延出して吐出管19が設けられる。吐出管19
は、図3に示すように、内側の管19aと外側の管19
bの二重管に構成される。内側の管19aおよび外側の
管19bは、それぞれ、所定の間隔で複数の吐出口21
が形成され、これらの吐出口21は好適には内側の管1
9aおよび外側の管19bとで重ならないように、また
より好適には例えば図3のように上下反対側の位置に形
成される。
るシートプラズマ処理装置10の作用について、磁力線
分布を概念的に示した図4をさらに参照して、以下説明
する。
に基板Wが配置される。そして、真空容器12内の空気
を図示しない真空ポンプ等を用いてガス排出管20から
排出し、真空容器12の内部を真空にする。なお、ガス
排出管20は、処理後の排ガスを排出する役割も果た
す。
を以下の手順で動作させて、真空容器12の内部にシー
トプラズマビーム(図1中SPBで示す。)を生成す
る。また、あわせて、真空容器12に原料ガスを供給す
る。
る、アルゴン(Ar)等の不活性ガスからなるキャリア
ガスを供給する。プラズマガン22の動作は、図示しな
いガン駆動装置によって制御され、DC電流が供給され
る。これにより、陰極26への給電をオン・オフしある
いは供給電圧等を調整することができ、さらに、第1お
よび第2の中間電極36、38への給電を調整すること
ができる。この結果、強度や分布状態が制御された円柱
プラズマビーム(図1中CPBで示す。)が生成する。
円柱プラズマビームCPBは第1および第2の中間電極
36、38の作用によりシートプラズマ生成部24に供
給される。このとき、プラズマガン22が上記の構成の
圧力勾配型のプラズマガンであり、また、DC放電によ
り円柱プラズマビームCPBが生成されるため、高密度
のプラズマを得ることができる。
N極同士を対向させて配置した永久磁石46a〜46d
の反発磁場により、供給された円柱プラズマビームCP
BからシートプラズマビームSPBを生成する。すなわ
ち、図3に示すように、永久磁石46a〜46dのやや
上流側(プラズマガン22の側)の円柱プラズマビーム
CPBの軸上に軸方向に長いカスプ磁場領域(図3中A
で示す。)が形成される。電子は一端このカスプ磁場領
域Aに閉じ込められ、幅方向に拡散して電子溜まりが生
成する。この領域からカスプ磁場に沿って、軸方向に一
様に漏れ出た電子流がシートプラズマビームSPBを生
成する。このとき、電子流の四囲が磁束流に囲まれてい
るため、シートの幅方向(図1中、紙面裏表方向)およ
び厚み方向(図1中、上下方向)の双方向に均一なシー
トプラズマビームSPBが得られる。なお、この場合、
絶縁体を介して永久磁石46a〜46dに金属部材を独
立して設け、各金属部材の電位を調整することによりカ
スプ磁場領域Aを等電位にすると、シートプラズマビー
ムSPBの端部付近の密度分布の微調整を行うことがで
き、より良好なシートプラズマビームSPBを生成する
ことができる。
永久磁石46a〜46dおよび収束コイル47の作用に
より、孔部48を介して真空容器12の内部に供給され
る。
介して導入された原料ガスが吐出管19から導入され
る。このとき、吐出管19が二重管構造であるため、内
側の管19aから外側の管19bに吐出される原料ガス
が内側の管19aの長手方向に流速分布を生じていたと
しても、流速が均一化されて外側の管19bの各吐出口
21から原料ガスが均一に吐出される。
ラズマビームSPBの高エネルギ電子等と衝突し、イオ
ンやラジカルが生成される。生成したイオン等と原料ガ
スとが反応を起こしながら基板Wの表面に到達し、反応
しながらCVD膜が形成される。
孔部51を介してシートプラズマビームSPBが収束さ
れるが、このとき、永久磁石56a〜56dの作用によ
り、真空容器12の中のシートプラズマビームSPBは
より均一化した状態が維持される。そして、永久磁石5
6a〜56dおよび収束コイル60による、上記した永
久磁石46a〜46dおよび収束コイル47とは逆の作
用により、シートプラズマビームSPBから円柱プラズ
マビームCPBが再び生成する。
60の作用により電極52の孔部70aに導かれ、上部
電極部材66および下部電極部材68に至る。円柱プラ
ズマビームCPBにはイオンやラジカルを含む原料ガス
が同伴する。このとき、電極52は、例えばアルゴン等
の不活性なシールドガスが空間部70bに流入して孔部
70aから流出する状態に維持されているため、原料ガ
スの侵入が阻害される。また、永久磁石72および電磁
石コイル74の作用により孔部70a付近にはシールド
ガスによるプラズマが発生し、このプラズマの電界によ
っても原料ガスの侵入が阻害される。このため、上部電
極部材66および下部電極部材68への、例えば絶縁性
の原料ガス成分の堆積が軽減される。また、上部電極部
材66あるいは下部電極部材68に部分的に原料ガス成
分が堆積したとしても、電極52が上部電極部材66お
よび下部電極部材68によって構成されており広い電極
表面を有するため、電極52の作用は持続する。
装置は、均一でかつ高密度な状態に生成されたシートプ
ラズマビームSPBに均一に分散した原料ガスが衝突す
るため、均一な性状の成膜成分ガスが生成し、基板Wに
均一に付着し、性状の均一なCVD膜が均一な厚みで、
能率的に形成される。
プラズマ処理装置は、成膜処理に適用したものである
が、これに限らず水素等のガスを用いたプラズマ改質装
置等にも適用することができる。
よれば、電極部が、シートプラズマビームを収束する収
束部材を有し、電極の前方に、入射されるシートプラズ
マビームを挟んで同極同士を対向させて配設され、反発
磁場によりシートプラズマビームをガイドする第2の磁
石部を備えてなるため、シートプラズマビームが従来の
ものよりもより一層均一化され、例えば大面積の被処理
物の表面により均一な膜厚でより均一な性状に成膜する
ことができる。
置によれば、第2の磁石部が第1の磁石部とは異なる極
性の同極同士を対向させて配設されるとともに、第2の
磁石部のシートプラズマビームが入射される側とは反対
側に収束コイルが配設され、シートプラズマビームから
円柱プラズマビームを再び生成するように構成されてな
るため、従来のものより小型の電極を用いることができ
る。
置によれば、電極がシールド部材に収蔵され、再び生成
した円柱プラズマビームが入射される空間部を有し、空
間部にシールドガスが導入されるように構成されてな
り、またさらに電極の周囲に、円柱プラズマビームが入
射される方向と反対側の方向に向けて磁力線を生成する
磁場生成部材が設けられてなるため、電極表面への成膜
成分の堆積が防止される。
ズマビームが入射される方向と反対側の方向に向けて磁
力線を生成する磁場生成部材がさらに設けられてなる
と、円柱プラズマビームによって生成された成膜分子の
イオンやラジカル粒子等が電極表面に到達する際、シー
ルドガスにより生成され、空間部を流通するプラズマに
よっても成膜分子のイオンやラジカル粒子の進路が遮ら
れるため、電極表面への成膜成分の堆積がより好適に防
止される。
の概略構成を示す図である。
の電極の概略構成を示す図である。
の原料ガスの吐出管の構成を説明するための図である。
における磁力線分布を概念的に説明するための図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 円柱プラズマビームを挟んで同極同士を
対向させて配設された第1の磁石部の反発磁場により該
円柱プラズマビームからシートプラズマビームを生成す
るプラズマ源と、該プラズマ源に応じて配設された電極
を含む電極部とを備え、該シートプラズマビームを用い
て真空容器内に配設された被処理物表面に膜を形成する
シートプラズマ処理装置において、 該電極部が、該シートプラズマビームを収束する収束部
材を有し、 該電極の前方に、入射される該シートプラズマビームを
挟んで同極同士を対向させて配設され、反発磁場により
該シートプラズマビームをガイドする第2の磁石部を備
えてなることを特徴とするシートプラズマ処理装置。 - 【請求項2】 前記第2の磁石部が前記第1の磁石部と
は異なる極性の同極同士を対向させて配設されるととも
に、該第2の磁石部の該シートプラズマビームが入射さ
れる側とは反対側に収束コイルが配設され、該シートプ
ラズマビームから該円柱プラズマビームを再び生成する
ように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の
シートプラズマ処理装置。 - 【請求項3】 前記電極がシールド部材に収蔵されると
ともに、前記再び生成した円柱プラズマビームが入射さ
れる空間部を有し、該空間部にシールドガスが導入され
るように構成されてなることを特徴とする請求項2記載
のシートプラズマ処理装置。 - 【請求項4】 前記電極の周囲に、前記円柱プラズマビ
ームが入射される方向と反対側の方向に向けて磁力線を
生成する磁場生成部材がさらに設けられてなることを特
徴とする請求項3記載のシートプラズマ処理装置。
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