JP2003262502A - 異方性圧電体を用いた歪センサと応力センサ - Google Patents

異方性圧電体を用いた歪センサと応力センサ

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JP2003262502A
JP2003262502A JP2002109793A JP2002109793A JP2003262502A JP 2003262502 A JP2003262502 A JP 2003262502A JP 2002109793 A JP2002109793 A JP 2002109793A JP 2002109793 A JP2002109793 A JP 2002109793A JP 2003262502 A JP2003262502 A JP 2003262502A
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Yukio Fujimoto
由紀夫 藤本
Eiji Shintaku
英司 新宅
Yoshikazu Tanaka
義和 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被測定物に接着して、特定方向の歪成分又は特
定方向の応力成分を測定することができる、異方性圧電
体を用いた歪センサと応力センサを提供すること。 【解決手段】正極面を上面に向けた第1の異方性圧電体
と、負極面を上面に向けた第2の異方性圧電体を、異方
性主軸が直交するように同一平面に隣接配置し、第1及
び第2の異方性圧電体の少なくとも片側表面に、前記2
つの異方性圧電体の全表面を覆う形状に導電性薄板の電
極を接着する。第1と第2の異方性圧電体の表面積S1
とS2の比を、測定する歪成分または応力成分によって
適切に変化させることにより、被測定物表面の特定方向
の歪(垂直歪又はせん断歪)測定用の歪センサと、特定
方向の応力(垂直応力又はせん断応力)測定用の応力セ
ンサの両方に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械、構造物、力
学実験装置、非破壊検査装置、監視装置等において、被
測定物の特定方向の垂直歪あるいはせん断歪を測定する
異方性圧電体を用いた歪センサと、特定方向の垂直応力
あるいはせん断応力を測定する異方性圧電体を用いた応
力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電体は被測定物に接着して歪や応力の
測定に利用することができる。歪ゲージと比較して衝撃
や超音波に対する応答特性が優れていること、圧電体自
身が歪又は応力に比例する電気信号を発生すること、高
分子圧電体のように可撓性を有しセンサ形状を任意に作
製できる圧電体があること等の長所を具えている。しか
しながら、歪測定において圧電体は、被測定物表面の直
交する2方向垂直歪の線形和に比例する出力信号を発生
するので、歪ゲージのように特定方向の歪の大きさを単
純には評価できないという問題があった。また、応力測
定において圧電体は、被測定物表面の直交する2方向垂
直応力の線形和に比例する出力信号を発生するので、特
定方向の応力成分を求めるには複数の異方性圧電体を2
方向又は3方向に向きを変えて接着する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、例えば高分
子圧電体PVDFのような、歪あるいは応力の作用方向
によって異なる分極特性を示す異方性圧電体を用いて、
被測定物の特定方向の歪成分(垂直歪又はせん断歪)を
測定することができる歪センサ、及び特定方向の応力成
分(垂直応力又はせん断応力)を測定することができる
応力センサを提供することが課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、 [1]本発明の異方性圧電体を用いた歪センサは、正極
面を上面に向けた第1の異方性圧電体(1)と負極面を
上面に向けた第2の異方性圧電体(2)を、異方性主軸
(歪に対して最大分極を生じる軸)が直交するように同
一平面に隣接配置し、前記第1及び前記第2の異方性圧
電体の少なくとも片側表面に、これら2つの異方性圧電
体の表面全体を覆う形状に導電性薄板の電極(3)を接
着したことを特徴とする。また、前記導電性薄板の電極
の出力信号が被測定物表面の特定方向の垂直歪に比例
し、それと直角方向の垂直歪及びせん断歪に影響を受け
ないように、第1の異方性圧電体(1)の表面積S1と
第2の異方性圧電体(2)の表面積S2の比を決めたこ
とを特徴とする。さらに、前記歪センサからの出力信号
を大きくするために、必要に応じて前記第1及び前記第
2の異方性圧電体に、複数の異方性圧電体を積層してな
る異方性圧電体を用いたことを特徴とする。
【0005】[2]本発明の異方性圧電体を用いた応力
センサは、正極面を上面に向けた第1の異方性圧電体
(1)と負極面を上面に向けた第2の異方性圧電体
(2)を、異方性主軸が直交するように同一平面に隣接
配置し、前記第1及び前記第2の異方性圧電体の少なく
とも片側表面に、これら2つの異方性圧電体の表面全体
を覆う形状に導電性薄板の電極(3)を接着したことを
特徴とする。また、前記導電性薄板の電極の出力信号
が、被測定物表面の特定方向の垂直応力に比例し、それ
と直角方向の垂直応力とせん断応力に影響を受けないよ
うに、第1の異方性圧電体(1)の表面積S1と第2の
異方性圧電体(2)の表面積S2との比を決めたことを
特徴とする。また、第1の異方性圧電体(1)の表面積
S1と第2の異方性圧電体(2)の表面積S2とを等し
くして、導電性薄板の電極(3)の表面電位が被測定物
表面の特定方向のせん断応力に比例し、直交する2方向
垂直応力に影響を受けないようにしたことを特徴とす
る。さらに、前記応力センサからの出力信号を大きくす
るために、必要に応じて前記第1及び前記第2の異方性
圧電体に複数の異方性圧電体を積層してなる異方性圧電
体を用いたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に発明の実施の形態について
図を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に
係わる異方性圧電体を用いた歪センサの構造を示す。正
極面(引張り歪を加えたときに正電荷が生じる面)を上
面に向けた第1の異方性圧電体(1)と、負極面(引張
り歪を加えたときに負電荷が生じる面)を上面に向けた
第2の異方性圧電体(2)を、異方性主軸(歪に対して
最大分極を生じる軸)が直交するように同一平面に隣接
配置する。図において、異方性圧電体表面の直線模様が
異方性主軸の方向を表し、実線模様は正極面を破線模様
は負極面を表す。次に、第1及び第2の異方性圧電体の
上面に、2つの異方性圧電体全体を覆う形状に金属箔等
の導電性薄板の電極(3)を接着剤(4)で接着する。
歪測定においては、導電性薄板の電極(3)と反対側の
異方性圧電体表面を被測定物に接着して使用する。
【0007】図2(a)は前記第1及び前記第2の異方
性圧電体の配置を上面から見た図である。第1の異方性
圧電体(1)の表面積をS1、第2の異方性圧電体
(2)の表面積をS2とし、第1及び第2の異方性圧電
体の異方性主軸方向にそれぞれx、y直交座標を取る。
図2(a)において、第2の異方性圧電体の表面積が零
(S2=0)であって、歪センサが第1の異方性圧電体
のみから成る場合には、導電性薄板の電極には数1のV
の表面電位が生じる。逆に、第1の異方性圧電体の表
面積が零(S1=0)であって、歪センサが第2の異方
性圧電体のみから成る場合には、導電性薄板の電極には
数1のVの表面電位が生じる。
【数1】 ここでε、εは、歪センサ接着位置の被測定物表面
のx、y方向の垂直歪、b1とb2は異方性圧電体の特
性によって決まる定数である。数1に示したように、異
方性圧電体の表面電位は歪の作用方向によって変化す
る。また、第1及び第2の異方性圧電体が正極面と負極
面を反転させて接着してあるので表面電位の符号も反転
する。
【0008】図2(a)において、第1及び第2の異方
性圧電体の表面積がそれぞれS1、S2である場合に
は、導電性薄板の電極の表面電位Vは、数1のVとV
に、各異方性圧電体の表面積S1、S2が電極全表面
積(S1+S2)に占める割合をそれぞれ乗じた和とし
て数2で表せる。
【数2】 ここで、数2の最終式右辺第2項の分子の(S1×b2
−S2×b1)が零になるようにS1とS2の比を決め
ると、数2の表面電位Vがεに比例しεに影響され
ないようにすることができる。すなわち、特定方向の垂
直歪に比例した出力信号を発生する歪センサを提供でき
る。
【0009】図3は、非接触方式の表面電位計(41)
の計測プローブ(42)を、異方性圧電体を用いた歪セ
ンサの導電性薄板の電極(3)に接近させて表面電位を
測定する方法を示す。表面電位計の接地端子(45)は
被測定物が導電性材料である場合には電気配線(44)
で被測定物に接続する。被測定物が非導電性材料である
場合には、まず被測定物表面に金属箔等の電極を接着
し、その上に前記歪センサを接着して、表面電位計の接
地端子(45)を前記金属箔等の電極に電気配線で接続
する。
【0010】図4は異方性圧電体を用いた歪センサの別
の歪測定方法を説明する図である。導電性薄板の電極
(3)と導電性の被測定物にそれぞれ電気端子を取り付
けて電気配線(44)で積分回路(43)に接続し、積
分回路からの出力電圧Vを測定する。被測定物が非導電
性材料である場合には、まず被測定物表面に金属箔等の
電極を接着し、その上に電気端子を取り付けて電気配線
で積分回路に接続する。
【0011】図4において、第2の異方性圧電体(2)
の表面積が零(S2=0)であって、歪センサが第1の
異方性圧電体(1)のみから成る場合には、積分回路
(43)からの出力電圧は数3のVになる。逆に、第
1の異方性圧電体(1)の表面積が零(S1=0)であ
って、歪センサが第2の異方性圧電体(2)のみから成
る場合には、積分回路からの出力電圧は数3のVにな
る。
【数3】 ここでkは係数である。この歪測定方法では、積分回路
からの出力電圧は異方性圧電体の表面積に比例したもの
になる。なお、積分回路からの出力電圧が歪の作用方向
に影響を受けること、及び異方性圧電体の正極面と負極
面を反転させると出力電圧の符号が反転することは表面
電位測定の場合と同じである。
【0012】図2(a)に示したように、第1と第2の
異方性圧電体の表面積がそれぞれS1、S2である場合
には、積分回路からの出力電圧Vは数3のVとV
の和として数4で表せる。
【数4】 ここで、数4の最終式右辺第2項の(S1×b2−S2
×b1)が零になるようにS1とS2の比を決めると、
数4の出力電圧Vがεに比例しεに影響を受けない
ようにすることができる。
【0013】垂直歪測定のための歪センサの条件は数2
と数4で共通しており、第1及び第2の異方性圧電体の
表面積S1とS2の比を、式(S1×b2−S2×b
1)=0から決めるということに集約できる。
【0014】次に、本発明の異方性圧電体を用いた応力
センサについて説明する。本発明の異方性圧電体を用い
た応力センサと歪センサとの差異は、第1と第2の異方
性圧電体の表面積S1、S2の比の決定方法が異なる点
のみであり、その構造は図1に示した歪センサと同じで
ある。また、応力測定方法も図3の表面電位計を用いた
測定と図4の積分回路を用いた測定の両方を適用するこ
とができる。
【0015】まず、表面電位計を用いた応力測定につい
て説明する。数1に被測定物の応力−歪関係式を代入し
て、ε、εをx軸及びy軸方向の応力垂直σ、σ
に書き換えると数5が得られる。
【数5】 ここで、a1、a2は異方性圧電体の特性に加えて被測
定物のヤング率Eとポアソン比υに関係する定数で、a
1=(b1−υ×b2)/E、a2=(b2−υ×b
1)/Eの関係がある。
【0016】数5より、第1及び第2の異方性圧電体の
表面積がそれぞれS1、S2である応力センサの導電性
薄板の電極の表面電位Vは数6で表せる。
【数6】 ここで、数6の最終式右辺第2項の分子(S1×a2−
S2×a1)が零になるようにS1とS2の比を決める
と、表面電位がσに比例しσに影響を受けないよう
にすることができる。
【0017】次に、積分回路を用いた応力測定について
説明する。数3に被測定物の応力−歪関係式を代入し
て、ε、εをσ、σに書き換えると数7が得ら
れる。
【数7】
【0018】数7より、第1と第2の異方性圧電体の表
面積がそれぞれS1、S2である応力センサの積分回路
からの出力電圧Vは数8で表せる。
【数8】 ここで、数8の最終式右辺第2項の(S1×a2−S2
×a1)が零になるようにS1とS2の比を決めると、
積分回路からの出力電圧Vがσに比例しσに影響を
受けないようにすることができる。
【0019】垂直応力測定のための応力センサの条件は
数6と数8で共通しており、第1と第2の異方性圧電体
の表面積S1とS2の比を、式(S1×a2−S2×a
1)=0から決めるということに集約できる。
【0020】図2(b)は本発明の一実施例に係わる、
せん断応力τxy測定用の応力センサにおける異方性圧
電体の配置図である。第1の異方性圧電体(1)は正極
面を上面に向けて異方性主軸がx軸から反時計回りに4
5度の方向に接着する。第2の異方性圧電体(2)は負
極面を上面に向けて異方性主軸が第1の異方性圧電体
(1)の異方性主軸と直交する向きに接着する。前記2
つの異方性圧電体の表面積は同じとする(S1=S
2)。異方性主軸をx軸に対して正負45度に傾斜して
接着した第1と第2の異方性圧電体の表面電位は、それ
ぞれ数9のV45とV−45になる。
【数9】
【0021】図3の表面電位計を用いたせん断応力測定
において、図2(b)の第1及び第2の異方性圧電体の
面積が等しいせん断応力センサの導電性薄板の電極の表
面電位Vは数10で表せる。
【数10】 前記せん断応力センサは、図4の積分回路を用いた応力
測定においてもせん断応力が測定可能なことは容易に推
察できる。なお、せん断応力センサは、そのままの形状
でせん断歪センサとしても使用することができる。
【0022】図5(a)は異方性圧電体を用いた歪セン
サと応力センサの別の実施例を示す。正極面を上面に向
けたドーナツ形の第1の異方性圧電体(1)のドーナツ
穴部に、負極面を上面に向けた円形の第2の異方性圧電
体(2)を、異方性主軸が第1の異方性圧電体と直交す
るように置いて、その上面に円形の導電性薄板の電極
(3)を接着した歪センサ又は応力センサである。
【0023】図5(b)はドーナツ型の第1の異方性圧
電体と円形の第2の異方性圧電体を、それぞれ複数積層
して接着した歪センサ又は応力センサの実施例を示す。
積層においては、異方性圧電体の極性が直列接続となる
ように重ね、さらに異方性主軸を同一方向に揃えて接着
する。被測定物に同じ歪が作用した場合、図5(b)の
導電性薄板の電極(3)の表面電位は、積層する異方性
圧電体の枚数に比例して大きくなる。
【0024】異方性圧電体を用いた応力センサが作製可
能なことを確かめるため、図6に示す軟鋼平滑試験片
(板幅60mm、板厚10mm)に2枚の異方性圧電体
(PVDF)を接着して垂直応力センサの実験を行っ
た。第1のPVDF(1)は正極面を上面に向けて異方
性主軸(PVDFの伸延方向)が試験片幅方向と平行に
なるように接着した。第2のPVDF(2)は、負極面
を上面に向けて異方性主軸が試験片長さ方向と平行にな
るように接着した。接着には歪ゲージ用瞬間接着剤CC
−33Aを用いた。次に、これらのPVDFの上面に導
電性粘着材付の金属テープ(3)(長さ40mm、幅1
0mm)を粘着させた。その後、平滑試験片を油圧サー
ボ試験機に取り付けて試験片長さ方向に完全両振り軸荷
重を繰り返し負荷した。試験中、前記金属テープ(3)
の位置を少しずつ移動させて、第1及び第2のPVDF
に被さる金属テープ面積S1とS2の割合を変化させ
て、表面電位計で前記金属テープ(3)の表面電位を測
定した。
【0025】図7は、金属テープ(3)が第1のPVD
Fに被さる面積S1と金属テープ全表面積(S1+S
2)との比S1/(S1+S2)を横軸にとり、測定し
た表面電位範囲V(振幅の2倍)を縦軸にとって示す。
図より表面電位範囲VとS1/(S1+S2)の関係は
数6の直線関係にあり、荷重振幅が大きくなると表面電
位も比例して増加している。また、いずれの荷重振幅に
おいても、S1/(S1+S2)が約0.77で表面電
位が零となっている。これはS1/(S1+S2)=
0.77の場合に、応力センサの表面電位が平滑試験片
の荷重振幅に影響されなくなることを表している。つま
り、S1/(S1+S2)=0.77の状態で平滑試験
片の幅方向応力(単軸応力状態にあるので応力振幅は
零)を測定する応力センサになっている。
【0026】図8は前記平滑試験片に負荷した正弦波及
び三角波の荷重履歴と、S1/(S1+S2)=0.7
7である試験片幅方向応力を測定する応力センサAの表
面電位履歴を示す。また、金属テープ(3)の位置を移
動させて金属テープが第2のPVDFに被さる面積S2
を大きくして、S2/(S1+S2)=0.77である
試験片長さ方向応力を測定する応力センサBの表面電位
履歴(表面電位の正負を反転させて表示)を示す。図に
おいて、応力センサAの表面電位は荷重振幅によらずほ
ぼ零になっているが、応力センサBでは荷重履歴に比例
した表面電位が測定できることがわかる。
【0027】
【発明の効果】本発明の異方性圧電体を用いた歪センサ
と応力センサは、第1の異方性圧電体と第2の異方性圧
電体の表面積の比を変化させることで、特定方向の垂直
歪、せん断歪、垂直応力又はせん断応力の測定のいずれ
にも使用することができる。また、複数の異方性圧電体
を積層すると出力信号を増幅することができる。本発明
の異方性圧電体を用いた歪センサと応力センサは、歪感
知や応力感知に対して明瞭な指向性を示すので、被測定
物に衝撃、振動あるいは弾性波が作用したときの信号の
発信方向を探査するセンサとして用いることもできる。
また、異方性圧電体として透明なPVDFを用い、導電
性薄板の電極にも導電性高分子材料の透明フィルムを用
いると、窓ガラス等に接着しても外観にほとんど影響し
ない歪センサや応力センサを提供することができる。ま
た、第1と第2の異方性圧電体をともに細長いテープ状
に作製し、細長い導電性薄板の電極を接着したテープ状
の応力センサを作製すると、被測定物に巻きつけて特定
方向の荷重を測定する荷重センサとして利用することも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】異方性圧電体を用いた歪センサと応力センサの
一実施例を示した図である。
【図2】異方性圧電体の配置の実施例を示した図であ
る。
【図3】表面電位計を用いて歪測定又は応力測定を行う
方法を示した図である。
【図4】異方性圧電体の両側表面の電極に電気端子を取
り付け、電気配線で積分回路に接続して歪測定又は応力
測定を行う方法を示した図である。
【図5】異方性圧電体を用いた歪センサと応力センサの
別の実施例を示した図である。
【図6】2枚のPVDFを平滑試験片に接着して繰り返
し荷重を負荷し、金属テープをPVDFの上面で移動さ
せて表面電位を測定する実験を説明した図である。
【図7】表面電位の測定結果を説明した図である。
【図8】PVDFを用いた応力センサの表面電位と荷重
履歴を比較した図である。
【符号の説明】
1 第1の異方性圧電体 2 第2の異方性圧電体 3 導電性薄板の電極 4 接着剤 41 表面電位計 42 計測プローブ 43 積分回路 44 電気配線 45 接地端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 義和 広島県東広島市西条中央6−31−1エスペ ランテ303号 Fターム(参考) 2F063 AA25 DA02 DA05 DD01 EC03 EC07 EC20 EC24 LA13 LA22 LA23 LA24 LA25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に接着して歪を測定する異方性
    圧電体を用いた歪センサにおいて、正極面を上面に向け
    た第1の異方性圧電体(1)と負極面を上面に向けた第
    2の異方性圧電体(2)を、異方性主軸が直交するよう
    に同一平面に隣接配置し、前記第1及び前記第2の異方
    性圧電体の少なくとも片側表面に、前記第1及び前記第
    2の異方性圧電体の表面全体を覆う形状に導電性薄板の
    電極(3)を接着したことを特徴とする異方性圧電体を
    用いた歪センサ。
  2. 【請求項2】 前記導電性薄板の電極(3)の出力信号
    が、被測定物の特定方向の垂直歪に比例し、それと直角
    方向の垂直歪及びせん断歪に影響を受けないようにする
    ために、前記第1の異方性圧電体(1)の表面積S1と
    前記第2の異方性圧電体(2)の表面積S2との比が式
    (S1×b2−S2×b1)=0、但しb1とb2は異
    方性圧電体の特性によって決まる定数、から決められた
    ことを特徴とする請求項1記載の異方性圧電体を用いた
    歪センサ。
  3. 【請求項3】 前記第1及び前記第2の異方性圧電体が
    ともに、複数の異方性圧電体を積層してなる異方性圧電
    体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の異方
    性圧電体を用いた歪センサ。
  4. 【請求項4】 被測定物に接着して応力を測定する異方
    性圧電体を用いた応力センサにおいて、正極面を上面に
    向けた第1の異方性圧電体(1)と負極面を上面に向け
    た第2の異方性圧電体(2)を、異方性主軸が直交する
    ように同一平面に隣接配置し、前記第1及び前記第2の
    異方性圧電体の少なくとも片側表面に、前記第1及び前
    記第2の異方性圧電体の表面全体を覆う形状に導電性薄
    板の電極(3)を接着したことを特徴とする異方性圧電
    体を用いた応力センサ。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記導電性薄板の電
    極(3)の出力信号が、被測定物の特定方向の垂直応力
    に比例し、それと直角方向の垂直応力及びせん断応力に
    影響を受けないようにするために、前記第1の異方性圧
    電体(1)の表面積S1と前記第2の異方性圧電体
    (2)の表面積S2との比が式(S1×a2−S2×a
    1)=0、但しa1とa2は定数b1、b2及び被測定
    物のヤング率Eとポアソン比υに関係する定数でa1=
    (b1−υ×b2)/E、a2=(b2−υ×b1)/
    E、から決められたことを特徴とする請求項4記載の異
    方性圧電体を用いた応力センサ。
  6. 【請求項6】 請求項4において、前記導電性薄板の電
    極(3)の出力信号が、被測定物の特定方向のせん断応
    力に比例し、直交する2方向垂直応力に影響を受けない
    ようにするために、前記第1の異方性圧電体(1)の表
    面積S1と前記第2の異方性圧電体(2)の表面積S2
    とを等しくしたことを特徴とする請求項4記載の異方性
    圧電体を用いた応力センサ。
  7. 【請求項7】 前記第1及び前記第2の異方性圧電体が
    ともに、複数の異方性圧電体を積層してなる異方性圧電
    体であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1
    項に記載の異方性圧電体を用いた応力センサ。
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