JP2003262350A - 浴室暖房装置 - Google Patents

浴室暖房装置

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JP2003262350A JP2002058557A JP2002058557A JP2003262350A JP 2003262350 A JP2003262350 A JP 2003262350A JP 2002058557 A JP2002058557 A JP 2002058557A JP 2002058557 A JP2002058557 A JP 2002058557A JP 2003262350 A JP2003262350 A JP 2003262350A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室上部に滞留したエネルギーを有効利用し
て、浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出
できる浴室暖房装置を得る。 【解決手段】 浴室上方に設置された本体内に、浴室内
空気を加熱する加熱手段及び浴室内空気を循環する送風
機を内蔵してなる浴室暖房装置において、前記加熱手段
への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及び下限
値を設定し、前記加熱手段及び送風機の運転状態におい
て前記本体温度が上限値に達したとき加熱手段の運転を
停止するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、浴室の上方に設
置して、浴室を入浴前に暖房する浴室暖房装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図13は例えば特開平11−29495
1号公報に開示された従来の浴室暖房装置の構成図であ
る。図において、21は浴室暖房装置本体で、循環空気
を加熱する加熱ヒータ22Aと浴室内の空気を循環する
送風機23Aおよび加熱ヒータ22Bと送風機23Bか
らなる2組の温風ユニットを内臓している。24は操作
盤、25はコントローラ、26は浴室である。上記のよ
うに構成された浴室暖房装置において、操作盤24の操
作設定によりコントローラ25で前記2組の温風ユニッ
トをそれぞれ単独または同時に運転制御し、これにより
大きな投入熱量を浴室に供給し、暖房時により早く浴室
21内を所定の温度に上昇させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の浴室暖房装置では、前記送風機23Aあるいは送風
機23Bで浴室21内の空気を吸込み、加熱ヒータ22
Aあるいは加熱ヒータ22Bにより加温して浴室21内
に吹出された吹出気流は、常に浴室空気温度より高温の
ため、上部から吹き降ろすと吹出気流に浮力がかかり巻
き上がって浴室上部に暖気が滞留する。したがって、浴
室下部が十分に暖まらず、浴室内上下温度差の大きい浴
室環境が形成されるという問題があった。
【0004】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、浴室上部に滞留したエネルギー
を有効利用して、浴室内の上下温度差の小さい快適な浴
室環境を創出することのできる浴室暖房装置を得ること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の浴室暖房装置は、浴室上方に設置された本体内に、
浴室内空気を加熱する加熱手段及び浴室内空気を循環す
る送風機を内蔵してなる浴室暖房装置において、前記加
熱手段への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及
び下限値を設定し、前記加熱手段及び送風機の運転状態
において前記本体温度が上限値に達したとき加熱手段の
運転を停止するようにしたものである。
【0006】また、請求項2記載の浴室暖房装置は、前
記加熱手段および送風機の運転開始からの経過時間を計
時するタイマーを設け、かかる経過時間が予め設定した
所定時間を経過しても前記本体温度が上限値に達しない
とき、該上限値を変更するようにしたものである。
【0007】また、請求項3記載の浴室暖房装置は、前
記本体温度の下限値を、前記加熱手段の運転停止状態に
おいて、少なくとも浴室上部に滞留した浴室内空気の残
熱量がほぼゼロになったときの温度に設定したものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1における浴室暖房装置の構成図である。
図において、1は浴室の天井等に取付けられた浴室暖房
装置本体、2は例えば電気ヒータなどの加熱手段、3は
浴室内の空気循環のための例えばシロッコファンなどの
送風機、4は例えば前記本体1の表面温度を検出するサ
ーミスタなどの本体温度検出手段、5は予め前記本体温
度の上限値と下限値を設定し、該設定された上限値およ
び下限値と前記本体温度検出手段4で検出された本体温
度との判定を行い、また後述のタイマーにより計時され
た運転経過時間と後述の操作盤で設定された運転時間と
の判定を行う判定手段、6は前記判定手段5の判定に基
づいて本体1の温度が、前記設定上限値に達したら前記
加熱手段2への通電をオフするよう制御し、前記設定下
限値になったら前記加熱手段2への通電をオンするよう
制御する加熱制御手段、7は前記本体1と電力線および
信号線で接続され本体1の例えば暖房運転モードおよび
運転時間などを設定する操作盤である。尚、前記操作盤
7には運転経過時間を計時するタイマー(図示せず)が
内蔵されている。8は前記浴室暖房装置1で暖房加熱さ
れる浴室である。
【0009】上記のように構成された浴室暖房装置は、
前記操作盤7より暖房運転モードおよび運転時間が設定
されると、前記本体1の送風機3が駆動し加熱手段2が
通電され運転を開始する。前記送風機3で浴室8内の空
気を吸込み、加熱手段2により加温して浴室8内に吹出
し循環させる。前記本体温度検出手段4で検出された本
体1の温度が、前記設定上限値に達したら加熱手段2へ
の通電をオフし、設定下限値になったら加熱手段2への
通電をオンするよう前記加熱制御手段6が制御する。
尚、前記送風機3は加熱手段2のオン/オフ動作に関係
なく所定の風量で運転する。
【0010】図2は上記制御内容における加熱手段2の
ヒータ動作と、本体温度検出手段4の本体温度と、浴室
上部および浴室下部温度を模擬的に表した図である。図
の縦軸の上側がヒータ動作、中側が本体温度、下側が浴
室内の上部および下部温度を示し、横軸が時間である。
暖房運転が開始して送風機3と加熱手段2が通電され、
前記送風機3で浴室8内の空気を吸込み、加熱手段2に
より加温して浴室8内に吹出された吹出気流は浴室空気
温度より高温のため、上部から吹き降ろすとある一定の
所で浮力がかかり巻き上がって浴室上部に暖気が滞留す
る。本体温度が設定上限値に達して加熱制御手段6によ
り加熱手段2のヒータがオフすると、送風機3は浴室上
部に滞留した暖気を吸込み、浴室8内に吹出し循環させ
る。その際吹出温度が低下して送風機3による吹出し気
流にかかる浮力が小さくなり、吹出し気流が浴室下部に
到達しやすくなり浴室下部温度は徐々に上昇してくる。
そして、本体1の温度が、前記設定下限値になったら加
熱手段2のヒータをオンするよう制御する。
【0011】つまり、加熱手段2のヒータがオフした後
の浴室上部に滞留した暖気エネルギー(残熱量)を有効
利用し無駄なエネルギーを消費しないで浴室下部温度の
上昇促進を図るよう本体温度の下限値を設定することに
よって、浴室下部温度を上昇させるようにして浴室内上
下温度差を小さくするものである。以下に、該設定下限
値を決めるにあっての実験の一例について示す。
【0012】図3〜図8に実験の一例を示す。まず、図
3は実験装置の簡略平面図である。実験装置は、1.2
kW相当のシーズヒータを2本と送風機を備えた、天井
設置型の浴室暖房装置である。また、実験装置の筐体に
は、本体温度を検出する例えばサーミスタ等の本体温度
検出手段が設けられ、送風機の循環風量は約245[m
/h]である。
【0013】図4は、上記図3の実験装置を設置した実
験室(浴室)の平面図を示す。実験装置を設けた浴室は、
側壁2面と床面が外気に面しており、他の側壁面は空調
されていない隣室に面している。尚、外気温度は約5
℃、隣室および浴室初期温度は約10℃である。
【0014】実験においては市販の浴室暖房装置におけ
る過熱温度(ここでは、以下上限値という)(約58
℃)および復帰温度(ここでは、以下下限値という)
(約50℃)を用いて実験を行い、この温度での制御を
ここでの従来制御と以下称する。尚、上限値は、(社)
日本電機工業会の組込み等の浴室用衣類乾燥機の自主試
験基準により本体表面が85℃以下になるように定めら
れている。下限値は機器が冷却されたと考えられる温度
であり、特に公的な定めはない。
【0015】まず、上記従来制御で暖房運転を行い、ヒ
ータオン/オフサイクルのヒータがオフした直後からの
経過時間(以下ヒータオフ時間という)と、残熱量の減
衰および本体温度の低下度合いの相関を確認する。尚、
残熱量は、吹出温度と吸込温度の温度差、空気の比熱、
比重、送風機の風量から算出する。
【0016】図5の(a)は、上記ヒータがオフした直
後からのヒータオフ時間と残熱量の関係を表した図であ
る。横軸が残熱量、縦軸がヒータオフ時間である。尚、
図中実線は実測値をもとに最小二乗法で表している。図
5(a)より、例えばヒータオフ時間0.5分では残熱
量が約1290W、1分では約806W、1.5分では
約500Wと、時間経過とともに残熱量は減衰する。一
方、図5の(b)は、ヒータオフ時間と本体温度の関係
を表した図である。横軸が、ヒータオフ時間、縦軸が本
体温度である。図5(b)より、例えばヒータオフ時間
0.5分では本体温度が約52℃、1分では約46℃
と、時間経過とともに本体温度が低下する。
【0017】投入熱量が全て有効に使われていれば、ヒ
ータがオンする直前の残熱量はほぼゼロになるのが望ま
しい。しかしながら、従来制御では図5(a)(b)か
ら残熱量が約1000Wある状態でヒータの運転が始ま
る。したがって、エネルギーの有効利用という観点から
すると従来制御は不十分なものであり、特にヒータがオ
ンするときの下限値が最適な設定にされていないと考え
ることができる。
【0018】したがって、残熱量がゼロとなる下限値を
上記図5(a)(b)から求めると、まず、(a)図の
実線を外挿(図中の点線部分)し、残熱量がゼロのとき
のヒータオフ時間は約2.6分である。次に(b)図の
実線を外挿(図中の点線部分)し、前記ヒータオフ時間
約2.6分での本体温度をみると約35℃である。よっ
て、従来制御の下限値より15deg下げた前記35℃
を下限値として設定した制御(以下新制御という)と従
来制御による浴室内温度分布結果を以下に示す。尚、上
限値は従来制御と変えず約58℃とする。
【0019】図6に暖房運転開始から約1時間後の上記
制御動作による浴室上下温度分布を示す。横軸が温度、
縦軸が床面からの高さを示す。尚、図6の上下温度分布
は、加熱手段のヒータがオフ状態からオン状態に切り替
わる直前の温度分布を示し、送風機は連続的に運転して
いる。従来制御と新制御の床上2.0[m]と0.05
[m]の上下温度差を比較すると、従来制御での上下温
度差は約11.6degあるが、新制御では約3.2d
egになる。このため例えば床上0.05mの空気温度
は、従来制御では約13℃であったのに対し、新制御で
は約19℃になる。したがって、新制御では浴室内の上
下温度差の小さい浴室環境を創出することができる。
【0020】また、図7に上記実験における従来制御と
新制御でのグローブ球温度(対流と壁からの放射を考慮
した温度)の上昇時間を示す。温度の検出においては、
一般的に用いられるグローブ球(図示せず)を用い、グ
ローブ球を浴室中央の床上0.6[m]の吹出気流が直
接あたらない位置に設置した。尚、図7は非定常状態で
はあるがグローブ球温度が5deg上昇するまでの時間
を表している。グローブ球温度が5[deg]上昇する
までの時間を比較すると、新制御では従来制御に比べで
約30%時間が短くなる。新制御でのグローブ球温度の
上昇が大きいのは、加熱手段のヒータがオフした後、送
風機のサーキュレーションによって、床まで届いた吹出
気流が浴室側壁を通って吸込口に戻ることで浴室壁面全
体を暖めるためであると考えられる。
【0021】また、図8に従来制御と新制御の暖房運転
1時間の積算電力量を示す。新制御での省エネルギー性
をヒータ入力の積算電力量から比較してみる。尚、積算
電力量は消費電力と運転時間から算出した。暖房1時間
の積算電力量は、従来制御で1.292[kWh]、電
気代にすると約30円、一方、新制御では1.059
[kWh]、電気代は約25円である。したがって、積
算電力量は新制御で約18[%]低減し、約5[円]の
節約になる。尚、電気代は電力料金23[円/kWh]
から算出した。このように、浴室上部に無駄に滞留して
いたエネルギーを有効利用したことにより、前述した浴
室内の上下温度差の小さい浴室環境を創出できるととも
に、電気代の節約にもなるものである。
【0022】以上のように、浴室上部に滞留した暖気エ
ネルギー(残熱量)がほぼゼロになるところをヒータが
オンするときの本体温度の下限値として設定することに
より、エネルギーを有効利用でき浴室内上下温度差の小
さい浴室環境を創出することができる。
【0023】以下に本実施の形態における浴室暖房装置
の制御動作を図9の制御フローチャートを用いて説明す
る。前記操作盤7より暖房運転モード及び運転時間が設
定されると、前記送風機3が駆動し加熱手段2のヒータ
が通電され運転が開始される。前記送風機3で浴室内の
空気を吸込み、加熱手段2のヒータにより加温して浴室
内に吹出し循環させる。尚、前記送風機3は加熱手段2
のオン/オフ動作に関係なく所定の風量で運転する。
【0024】Step1で送風機3及び加熱手段2のヒー
タが通電される。次にStep2で運転時に本体温度検出
手段4で検出された本体1の温度Ttが、予め設定され
た上限値以上か否か判定する。NoであればStep1に
戻り、加熱手段2の通電を継続する。YesであればS
tep3に進み加熱制御手段6により加熱手段2のヒー
タへの通電をオフする。そして、Step4で本体1の温
度Ttが判定手段6に予め設定された下限値以下か否か
判定する。NoであればStep3に戻り、加熱手段2の
ヒータへの通電オフを継続する。YesであればStep
5に進み、運転開始からの運転経過時間dtが、利用者
が予め運転前に設定した運転時間dt以上か否か判定
する。NoであればStep1に戻り、加熱手段2のヒー
タへの通電をオンする。YesであればStep6で送風
機3を停止して暖房運転を終了する。
【0025】以上のように本実施の形態においては、予
め設定された本体温度の上限値により加熱手段がオフ
し、加熱手段がオンする下限値を少なくとも浴室上部に
滞留した浴室内空気の残熱量がほぼゼロになるときの本
体温度を下限値に設定することで、エネルギーを有効に
利用して、浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境
を創出することのできる浴室暖房装置が得られるもので
ある。
【0026】尚、本実施の形態においては、運転経過時
間を計時するタイマーを操作盤7に内蔵するようにした
が、これに限定するものではなく、例えば判定手段5に
設けるようにしてもよい。
【0027】実施の形態2.図10は、この発明の実施
の形態2における浴室暖房装置の構成図である。尚、図
10において上記実施の形態1に示す構成と同一または
相当部分には同一符号を付し説明を省略する。5´は判
定手段であり、上記実施の形態1の判定手段5の機能
に、以下の2つの機能を付加したのである。1つは予め
運転開始からの所定時間を設定し、該設定された所定時
間とタイマーにより計時された運転経過時間との判定を
行う。2つめは前記予め設定された所定時間経過時点の
本体1の温度が、予め設定された上限値に達しているか
否か判定を行い、設定上限値に達していない場合、所定
時間経過時点の本体1の温度を新たな上限値に修正設定
する。6´は加熱制御手段であり、上記実施の形態1の
加熱制御手段6の機能の他に、本体温度が前記所定時間
経過しても設定上限値に達せず、新たな上限値に修正変
更された場合、前記判定手段5´の判定に基づいて本体
1の温度が新たな上限値に達したら前記加熱手段2への
通電をオフするよう制御し、前記設定下限値になったら
前記加熱手段2への通電をオンするよう制御する。
【0028】上記実施の形態1においては、設定上限値
と設定下限値とで加熱制御手段6により加熱手段2への
通電をオン/オフ制御し、浴室上部に滞留した暖気エネ
ルギーを有効利用しながら浴室下部へ吹出し気流を届く
ようにして浴室下部温度の上昇促進を図り、上下温度差
を小さくするようにした。しかし、例えば浴室初期温度
や外気温度によっては暖房負荷が大きくなり、予め設定
された上限値に達せず加熱手段2がオフしない場合があ
る。その場合、浴室上部に暖気が滞留し続け上下温度差
が大きくなってしまう。
【0029】本実施の形態においては、予め設定された
運転開始からの所定時間に設定上限値に達せず加熱手段
2がオフしない場合、所定時間経過時点の本体温度を新
たな上限値に設定し直し加熱手段2をオフさせること
で、上記実施の形態1同様に吹出し気流にかかる浮力を
低減し、浴室下部へ吹出し気流を届くようにして浴室下
部温度を上昇させ、上下温度差を小さくするようにした
ものである。尚、設定下限値は、上記実施の形態1と同
様である。
【0030】図11は本実施の形態の制御内容における
加熱手段2のヒータ動作、本体温度、浴室上部および浴
室下部温度を模擬的に表した図である。図の縦軸の上側
がヒータ動作、中側が本体温度、下側が浴室内の上部お
よび下部温度を示し、横軸が時間である。上記実施の形
態1と違うところは、例えば暖房負荷が大きい、すなわ
ち外気温度が低い場合など浴室暖房装置本体の温度上昇
が緩やかになり、設定上限値に達せずヒータがオフしな
い場合がある。その場合、吹出し気流は浴室上部のみで
循環し、吹出し気流が浴室下部へ殆ど到達しない。この
ような場合にもヒータオフ時間を設けるようにする。す
なわち、予め設定された運転開始からの所定時間dt1
経過後、本体温度が設定上限値に達しないときは、所定
時間経過時点の本体温度を新たな上限値に設定し直すこ
とで、加熱制御手段6´により加熱手段2のヒータへの
通電をオフするようにする。これによって、前述の実施
の形態1と同様に送風機3による吹出し気流にかかる浮
力が小さくなり、吹出し気流が浴室下部に到達しやすく
なり浴室下部温度は徐々に上昇してくる。そして、本体
温度が設定下限値になったら加熱手段2のヒータをオン
するよう制御する。
【0031】以下に本実施の形態における浴室暖房装置
の制御動作を図12の制御フローチャートを用いて説明
する。前記操作盤7より暖房運転モード及び運転時間が
設定されると、前記送風機3が駆動し加熱手段2のヒー
タが通電され運転が開始される。前記送風機3で浴室内
の空気を吸込み、加熱手段2のヒータにより加温して浴
室内に吹出し循環させる。尚、前記送風機3は加熱手段
2のオン/オフ動作に関係なく所定の風量で運転する。
【0032】Step11で送風機3及び加熱手段2のヒ
ータが通電される。次にStep12で運転時に本体温度
検出手段4で検出された本体1の温度Ttが、予め設定
された上限値以下か否か判定する。NoであればStep
15に進み、加熱制御手段6´により加熱手段2のヒー
タへの通電をオフする。YesであればStep13に進
み、暖房運転開始からの運転経過時間dtが予め設定さ
れた運転開始からの所定時間dt1以上か否か判定す
る。NoであればStep11に戻り、加熱手段2への通
電を継続する。YesであればStep14で前記設定上
限値をリセットして、所定時間経過時点の本体1の温度
を新たな上限値として修正設定し、Step15で加熱手
段2への通電をオフする。
【0033】次にStep16で本体1の温度Ttが、予
め設定された下限値以下か否か判定する。Noであれば
Step15に戻り、加熱手段2のヒータへの通電オフを
継続する。YesであればStep17に進み、加熱手段
2のヒータへの通電をオンする。次にStep18で本体
1の温度Ttが、新たに設定された上限値以上か否か判
定する。尚、前記Step12でNoと判断され、Step
15に進んだ場合は、このStep18の判定では予め設
定された上限値を用いて行う。Step18でNoであれ
ばStep17に戻り、加熱手段2への通電オンを継続す
る。YesであればStep19に進み、運転開始からの
運転経過時間dtが、利用者が予め運転前に設定した暖
房運転時間dt以上か否か判定する。NoであればS
tep15に戻り、加熱手段2のヒータへの通電をオフ
する。YesであればStep20で加熱手段2のヒータ
への通電をオフし、送風機3を停止し暖房運転を終了す
る。
【0034】以上のように本実施の形態においては、予
め設定された運転開始からの所定時間に設定上限値に達
せず加熱手段2がオフしない場合、所定時間経過時点の
本体温度を新たな上限値に設定し直し加熱手段2をオフ
させることで、上記実施の形態1同様に吹出し気流にか
かる浮力を低減し、浴室下部へ吹出し気流を届くように
して浴室下部温度を上昇させ、浴室内の上下温度差の小
さい快適な浴室環境を創出することのできる浴室暖房装
置が得られるものである。
【0035】尚、本実施の形態においては、運転経過時
間を計時するタイマーを操作盤7に内蔵するようにした
が、これに限定するものではなく、例えば判定手段5´
に設けるようにしてもよい。
【0036】また、以上の本発明において、従来の浴室
暖房装置でも、機器本体の過熱保護のため、ヒータをオ
フする過熱温度と、再度ヒータをオンする復帰温度を設
けているが、本発明における上限値は、ヒータをオンし
続けた場合に吹出し暖気にかかる浮力が大きくなってい
き、浴室下部に暖気が十分到達しなくなるため、ヒータ
をオフし、吹出し暖気にかかる浮力を緩和することで浴
室下部にも暖気が十分到達するように制御するための設
定値で、浴室内暖気量と暖房時間最短化を勘案して決定
される。下限値は、上記ヒータオフ後の残熱量(平均温
度より高い空気が持つ過剰熱量)がほぼゼロになったと
きにヒータをオンするように決定される設定値である。
従って、従来の筐体保護のための過熱温度、復帰温度と
は異なるものである。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明に係る請求項1の浴
室暖房装置は、加熱手段への入力をオンオフ制御する本
体温度の上限値及び下限値を設定し、加熱手段及び送風
機の運転状態において本体温度が上限値に達したら加熱
手段の運転を停止させることによって、後は送風機の運
転により浴室上部に滞留した暖気を浴室内に吹出し循環
させ、その際吹出し温度が低下し吹出し気流にかかる浮
力が小さくなるため浴室下部に到達しやすくなり、浴室
下部温度が徐々に上昇して浴室内の上下温度差の小さい
快適な浴室環境を創出することができる。
【0038】また、請求項2の浴室暖房装置は、加熱手
段および送風機の運転開始からの経過時間を計時するタ
イマーを設け、かかる経過時間が予め設定した所定時間
を経過しても前記本体温度が上限値に達しないとき、該
上限値を変更するようにしたので、例えば外気温度が低
い場合など浴室暖房装置本体の温度上昇が緩やかにな
り、設定上限値に達せず加熱手段がオフしない場合など
に、前記変更上限値により加熱手段をオフさせることに
よって、上記請求項1同様の効果が得られ浴室内の上下
温度差の小さい快適な浴室環境を創出することができ
る。
【0039】また、請求項3の浴室暖房装置は、前記本
体温度の下限値を、加熱手段の運転停止状態において、
少なくとも浴室上部に滞留した浴室内空気の残熱量がほ
ぼゼロになったときの温度に設定するようにしたので、
加熱手段のオフ後の浴室上部に滞留した暖気エネルギー
を有効に利用することができ、浴室下部温度を上昇させ
浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出する
ことのできる浴室暖房装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における浴室暖房装
置の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る加熱手段の動
作、本体温度、浴室上部及び下部温度の経時変化を模擬
的に表した図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る実験装置の簡
略平面図である。
【図4】 図3の実験装置を設置した実験室の平面図で
ある。
【図5】 この発明の実施の形態1に係るヒータオフ時
間と残熱量及びヒータオフ時間と本体温度の関係を表し
た図である。
【図6】 この発明の実施の形態1に係る浴室内上下温
度分布を表した図である。
【図7】 この発明の実施の形態1に係る実験でのグロ
ーブ球温度が5deg上昇までの時間を表した図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態1に係る実験での暖房
運転1時間の消費電力量を表した図である。
【図9】 この発明の実施の形態1に係る制御フローチ
ャートを表した図である。
【図10】 この発明の実施の形態2における浴室暖房
装置の構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態2に係る加熱手段の
動作、本体温度、浴室上部及び下部温度の経時変化を模
擬的に表した図である。
【図12】 この発明の実施の形態2に係る制御フロー
チャートを表した図である。
【図13】 従来の浴室暖房装置を示す図である。
【符号の説明】
1 浴室暖房装置本体、 2 加熱手段、 3 送風
機、 4 本体温度検出手段、 5 判定手段、 6
加熱制御手段、 7 操作盤、 8 浴室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 祝 京子 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社エネルギー応用研 究所内 Fターム(参考) 3L072 AA05 AB06 AC02 AE03 AF11 AG01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴室上方に設置された本体内に、浴室内
    空気を加熱する加熱手段及び浴室内空気を循環する送風
    機を内蔵してなる浴室暖房装置において、前記加熱手段
    への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及び下限
    値を設定し、前記加熱手段及び送風機の運転状態におい
    て前記本体温度が上限値に達したとき加熱手段の運転を
    停止するようにしたことを特徴とする浴室暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段および送風機の運転開始か
    らの経過時間を計時するタイマーを設け、かかる経過時
    間が予め設定した所定時間を経過しても前記本体温度が
    上限値に達しないとき、該上限値を変更するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の浴室暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記本体温度の下限値は、前記加熱手段
    の運転停止状態において、少なくとも浴室上部に滞留し
    た浴室内空気の残熱量がほぼゼロになったときの温度に
    設定したことを特徴とする請求項1又は2記載の浴室暖
    房装置。
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