JP3978649B2 - 浴室暖房装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、浴室の上方に設置して、浴室を入浴前に暖房する浴室暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は例えば特開平11−294951号公報に開示された従来の浴室暖房装置の構成図である。
図において、21は浴室暖房装置本体で、循環空気を加熱する加熱ヒータ22Aと浴室内の空気を循環する送風機23Aおよび加熱ヒータ22Bと送風機23Bからなる2組の温風ユニットを内臓している。24は操作盤、25はコントローラ、26は浴室である。
上記のように構成された浴室暖房装置において、操作盤24の操作設定によりコントローラ25で前記2組の温風ユニットをそれぞれ単独または同時に運転制御し、これにより大きな投入熱量を浴室に供給し、暖房時により早く浴室21内を所定の温度に上昇させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の浴室暖房装置では、前記送風機23Aあるいは送風機23Bで浴室21内の空気を吸込み、加熱ヒータ22Aあるいは加熱ヒータ22Bにより加温して浴室21内に吹出された吹出気流は、常に浴室空気温度より高温のため、上部から吹き降ろすと吹出気流に浮力がかかり巻き上がって浴室上部に暖気が滞留する。したがって、浴室下部が十分に暖まらず、浴室内上下温度差の大きい浴室環境が形成されるという問題があった。
【0004】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、浴室上部に滞留したエネルギーを有効利用して、浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出することのできる浴室暖房装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1記載の浴室暖房装置は、浴室上方に設置された本体内に、浴室内空気を加熱する加熱手段及び浴室内空気を循環する送風機を内蔵してなる浴室暖房装置において、前記加熱手段への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及び下限値を設定し、前記加熱手段及び送風機の運転状態において前記本体温度が上限値に達したとき加熱手段の運転を停止し、前記本体温度が下限値に達したとき加熱手段の運転を開始するようにし、前記加熱手段および送風機の運転開始からの経過時間を計時するタイマーを設け、かかる経過時間が予め設定した所定時間を経過しても前記本体温度が上限値に達しないとき、該上限値を変更するようにしたものである。
【0007】
また、請求項記載の浴室暖房装置は、浴室上方に設置された本体内に、浴室内空気を加熱する加熱手段及び浴室内空気を循環する送風機を内蔵してなる浴室暖房装置において、前記加熱手段への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及び下限値を設定し、前記加熱手段及び送風機の運転状態において前記本体温度が上限値に達したとき加熱手段の運転を停止し、前記本体温度が下限値に達したとき加熱手段の運転を開始するようにし、前記本体温度の下限値を、前記加熱手段の運転停止後に少なくとも浴室上部に滞留し、浴室内空気の平均温度より高い空気が持つ過剰熱量である残熱量がほぼゼロになったときの温度に設定したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における浴室暖房装置の構成図である。
図において、1は浴室の天井等に取付けられた浴室暖房装置本体、2は例えば電気ヒータなどの加熱手段、3は浴室内の空気循環のための例えばシロッコファンなどの送風機、4は例えば前記本体1の表面温度を検出するサーミスタなどの本体温度検出手段、5は予め前記本体温度の上限値と下限値を設定し、該設定された上限値および下限値と前記本体温度検出手段4で検出された本体温度との判定を行い、また後述のタイマーにより計時された運転経過時間と後述の操作盤で設定された運転時間との判定を行う判定手段、6は前記判定手段5の判定に基づいて本体1の温度が、前記設定上限値に達したら前記加熱手段2への通電をオフするよう制御し、前記設定下限値になったら前記加熱手段2への通電をオンするよう制御する加熱制御手段、7は前記本体1と電力線および信号線で接続され本体1の例えば暖房運転モードおよび運転時間などを設定する操作盤である。尚、前記操作盤7には運転経過時間を計時するタイマー(図示せず)が内蔵されている。8は前記浴室暖房装置1で暖房加熱される浴室である。
【0009】
上記のように構成された浴室暖房装置は、前記操作盤7より暖房運転モードおよび運転時間が設定されると、前記本体1の送風機3が駆動し加熱手段2が通電され運転を開始する。前記送風機3で浴室8内の空気を吸込み、加熱手段2により加温して浴室8内に吹出し循環させる。前記本体温度検出手段4で検出された本体1の温度が、前記設定上限値に達したら加熱手段2への通電をオフし、設定下限値になったら加熱手段2への通電をオンするよう前記加熱制御手段6が制御する。尚、前記送風機3は加熱手段2のオン/オフ動作に関係なく所定の風量で運転する。
【0010】
図2は上記制御内容における加熱手段2のヒータ動作と、本体温度検出手段4の本体温度と、浴室上部および浴室下部温度を模擬的に表した図である。図の縦軸の上側がヒータ動作、中側が本体温度、下側が浴室内の上部および下部温度を示し、横軸が時間である。
暖房運転が開始して送風機3と加熱手段2が通電され、前記送風機3で浴室8内の空気を吸込み、加熱手段2により加温して浴室8内に吹出された吹出気流は浴室空気温度より高温のため、上部から吹き降ろすとある一定の所で浮力がかかり巻き上がって浴室上部に暖気が滞留する。本体温度が設定上限値に達して加熱制御手段6により加熱手段2のヒータがオフすると、送風機3は浴室上部に滞留した暖気を吸込み、浴室8内に吹出し循環させる。その際吹出温度が低下して送風機3による吹出し気流にかかる浮力が小さくなり、吹出し気流が浴室下部に到達しやすくなり浴室下部温度は徐々に上昇してくる。そして、本体1の温度が、前記設定下限値になったら加熱手段2のヒータをオンするよう制御する。
【0011】
つまり、加熱手段2のヒータがオフした後の浴室上部に滞留した暖気エネルギー(残熱量)を有効利用し無駄なエネルギーを消費しないで浴室下部温度の上昇促進を図るよう本体温度の下限値を設定することによって、浴室下部温度を上昇させるようにして浴室内上下温度差を小さくするものである。以下に、該設定下限値を決めるにあっての実験の一例について示す。
【0012】
図3〜図8に実験の一例を示す。
まず、図3は実験装置の簡略平面図である。実験装置は、1.2kW相当のシーズヒータを2本と送風機を備えた、天井設置型の浴室暖房装置である。また、実験装置の筐体には、本体温度を検出する例えばサーミスタ等の本体温度検出手段が設けられ、送風機の循環風量は約245[m/h]である。
【0013】
図4は、上記図3の実験装置を設置した実験室(浴室)の平面図を示す。
実験装置を設けた浴室は、側壁2面と床面が外気に面しており、他の側壁面は空調されていない隣室に面している。尚、外気温度は約5℃、隣室および浴室初期温度は約10℃である。
【0014】
実験においては市販の浴室暖房装置における過熱温度(ここでは、以下上限値という)(約58℃)および復帰温度(ここでは、以下下限値という)(約50℃)を用いて実験を行い、この温度での制御をここでの従来制御と以下称する。
尚、上限値は、(社)日本電機工業会の組込み等の浴室用衣類乾燥機の自主試験基準により本体表面が85℃以下になるように定められている。下限値は機器が冷却されたと考えられる温度であり、特に公的な定めはない。
【0015】
まず、上記従来制御で暖房運転を行い、ヒータオン/オフサイクルのヒータがオフした直後からの経過時間(以下ヒータオフ時間という)と、残熱量の減衰および本体温度の低下度合いの相関を確認する。尚、残熱量は、吹出温度と吸込温度の温度差、空気の比熱、比重、送風機の風量から算出する。
【0016】
図5の(a)は、上記ヒータがオフした直後からのヒータオフ時間と残熱量の関係を表した図である。横軸が残熱量、縦軸がヒータオフ時間である。尚、図中実線は実測値をもとに最小二乗法で表している。図5(a)より、例えばヒータオフ時間0.5分では残熱量が約1290W、1分では約806W、1.5分では約500Wと、時間経過とともに残熱量は減衰する。
一方、図5の(b)は、ヒータオフ時間と本体温度の関係を表した図である。横軸が、ヒータオフ時間、縦軸が本体温度である。図5(b)より、例えばヒータオフ時間0.5分では本体温度が約52℃、1分では約46℃と、時間経過とともに本体温度が低下する。
【0017】
投入熱量が全て有効に使われていれば、ヒータがオンする直前の残熱量はほぼゼロになるのが望ましい。しかしながら、従来制御では図5(a)(b)から残熱量が約1000Wある状態でヒータの運転が始まる。したがって、エネルギーの有効利用という観点からすると従来制御は不十分なものであり、特にヒータがオンするときの下限値が最適な設定にされていないと考えることができる。
【0018】
したがって、残熱量がゼロとなる下限値を上記図5(a)(b)から求めると、まず、(a)図の実線を外挿(図中の点線部分)し、残熱量がゼロのときのヒータオフ時間は約2.6分である。次に(b)図の実線を外挿(図中の点線部分)し、前記ヒータオフ時間約2.6分での本体温度をみると約35℃である。よって、従来制御の下限値より15deg下げた前記35℃を下限値として設定した制御(以下新制御という)と従来制御による浴室内温度分布結果を以下に示す。尚、上限値は従来制御と変えず約58℃とする。
【0019】
図6に暖房運転開始から約1時間後の上記制御動作による浴室上下温度分布を示す。横軸が温度、縦軸が床面からの高さを示す。尚、図6の上下温度分布は、加熱手段のヒータがオフ状態からオン状態に切り替わる直前の温度分布を示し、送風機は連続的に運転している。
従来制御と新制御の床上2.0[m]と0.05[m]の上下温度差を比較すると、従来制御での上下温度差は約11.6degあるが、新制御では約3.2degになる。このため例えば床上0.05mの空気温度は、従来制御では約13℃であったのに対し、新制御では約19℃になる。したがって、新制御では浴室内の上下温度差の小さい浴室環境を創出することができる。
【0020】
また、図7に上記実験における従来制御と新制御でのグローブ球温度(対流と壁からの放射を考慮した温度)の上昇時間を示す。
温度の検出においては、一般的に用いられるグローブ球(図示せず)を用い、グローブ球を浴室中央の床上0.6[m]の吹出気流が直接あたらない位置に設置した。尚、図7は非定常状態ではあるがグローブ球温度が5deg上昇するまでの時間を表している。
グローブ球温度が5[deg]上昇するまでの時間を比較すると、新制御では従来制御に比べで約30%時間が短くなる。新制御でのグローブ球温度の上昇が大きいのは、加熱手段のヒータがオフした後、送風機のサーキュレーションによって、床まで届いた吹出気流が浴室側壁を通って吸込口に戻ることで浴室壁面全体を暖めるためであると考えられる。
【0021】
また、図8に従来制御と新制御の暖房運転1時間の積算電力量を示す。新制御での省エネルギー性をヒータ入力の積算電力量から比較してみる。尚、積算電力量は消費電力と運転時間から算出した。
暖房1時間の積算電力量は、従来制御で1.292[kWh]、電気代にすると約30円、一方、新制御では1.059[kWh]、電気代は約25円である。したがって、積算電力量は新制御で約18[%]低減し、約5[円]の節約になる。尚、電気代は電力料金23[円/kWh]から算出した。
このように、浴室上部に無駄に滞留していたエネルギーを有効利用したことにより、前述した浴室内の上下温度差の小さい浴室環境を創出できるとともに、電気代の節約にもなるものである。
【0022】
以上のように、浴室上部に滞留した暖気エネルギー(残熱量)がほぼゼロになるところをヒータがオンするときの本体温度の下限値として設定することにより、エネルギーを有効利用でき浴室内上下温度差の小さい浴室環境を創出することができる。
【0023】
以下に本実施の形態における浴室暖房装置の制御動作を図9の制御フローチャートを用いて説明する。
前記操作盤7より暖房運転モード及び運転時間が設定されると、前記送風機3が駆動し加熱手段2のヒータが通電され運転が開始される。前記送風機3で浴室内の空気を吸込み、加熱手段2のヒータにより加温して浴室内に吹出し循環させる。尚、前記送風機3は加熱手段2のオン/オフ動作に関係なく所定の風量で運転する。
【0024】
Step1で送風機3及び加熱手段2のヒータが通電される。次にStep2で運転時に本体温度検出手段4で検出された本体1の温度Ttが、予め設定された上限値以上か否か判定する。NoであればStep1に戻り、加熱手段2の通電を継続する。YesであればStep3に進み加熱制御手段6により加熱手段2のヒータへの通電をオフする。そして、Step4で本体1の温度Ttが判定手段6に予め設定された下限値以下か否か判定する。NoであればStep3に戻り、加熱手段2のヒータへの通電オフを継続する。YesであればStep5に進み、運転開始からの運転経過時間dtが、利用者が予め運転前に設定した運転時間dt以上か否か判定する。NoであればStep1に戻り、加熱手段2のヒータへの通電をオンする。YesであればStep6で送風機3を停止して暖房運転を終了する。
【0025】
以上のように本実施の形態においては、予め設定された本体温度の上限値により加熱手段がオフし、加熱手段がオンする下限値を少なくとも浴室上部に滞留した浴室内空気の残熱量がほぼゼロになるときの本体温度を下限値に設定することで、エネルギーを有効に利用して、浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出することのできる浴室暖房装置が得られるものである。
【0026】
尚、本実施の形態においては、運転経過時間を計時するタイマーを操作盤7に内蔵するようにしたが、これに限定するものではなく、例えば判定手段5に設けるようにしてもよい。
【0027】
実施の形態2.
図10は、この発明の実施の形態2における浴室暖房装置の構成図である。
尚、図10において上記実施の形態1に示す構成と同一または相当部分には同一符号を付し説明を省略する。
5´は判定手段であり、上記実施の形態1の判定手段5の機能に、以下の2つの機能を付加したのである。1つは予め運転開始からの所定時間を設定し、該設定された所定時間とタイマーにより計時された運転経過時間との判定を行う。2つめは前記予め設定された所定時間経過時点の本体1の温度が、予め設定された上限値に達しているか否か判定を行い、設定上限値に達していない場合、所定時間経過時点の本体1の温度を新たな上限値に修正設定する。6´は加熱制御手段であり、上記実施の形態1の加熱制御手段6の機能の他に、本体温度が前記所定時間経過しても設定上限値に達せず、新たな上限値に修正変更された場合、前記判定手段5´の判定に基づいて本体1の温度が新たな上限値に達したら前記加熱手段2への通電をオフするよう制御し、前記設定下限値になったら前記加熱手段2への通電をオンするよう制御する。
【0028】
上記実施の形態1においては、設定上限値と設定下限値とで加熱制御手段6により加熱手段2への通電をオン/オフ制御し、浴室上部に滞留した暖気エネルギーを有効利用しながら浴室下部へ吹出し気流を届くようにして浴室下部温度の上昇促進を図り、上下温度差を小さくするようにした。しかし、例えば浴室初期温度や外気温度によっては暖房負荷が大きくなり、予め設定された上限値に達せず加熱手段2がオフしない場合がある。その場合、浴室上部に暖気が滞留し続け上下温度差が大きくなってしまう。
【0029】
本実施の形態においては、予め設定された運転開始からの所定時間に設定上限値に達せず加熱手段2がオフしない場合、所定時間経過時点の本体温度を新たな上限値に設定し直し加熱手段2をオフさせることで、上記実施の形態1同様に吹出し気流にかかる浮力を低減し、浴室下部へ吹出し気流を届くようにして浴室下部温度を上昇させ、上下温度差を小さくするようにしたものである。尚、設定下限値は、上記実施の形態1と同様である。
【0030】
図11は本実施の形態の制御内容における加熱手段2のヒータ動作、本体温度、浴室上部および浴室下部温度を模擬的に表した図である。図の縦軸の上側がヒータ動作、中側が本体温度、下側が浴室内の上部および下部温度を示し、横軸が時間である。
上記実施の形態1と違うところは、例えば暖房負荷が大きい、すなわち外気温度が低い場合など浴室暖房装置本体の温度上昇が緩やかになり、設定上限値に達せずヒータがオフしない場合がある。その場合、吹出し気流は浴室上部のみで循環し、吹出し気流が浴室下部へ殆ど到達しない。このような場合にもヒータオフ時間を設けるようにする。すなわち、予め設定された運転開始からの所定時間dt1経過後、本体温度が設定上限値に達しないときは、所定時間経過時点の本体温度を新たな上限値に設定し直すことで、加熱制御手段6´により加熱手段2のヒータへの通電をオフするようにする。これによって、前述の実施の形態1と同様に送風機3による吹出し気流にかかる浮力が小さくなり、吹出し気流が浴室下部に到達しやすくなり浴室下部温度は徐々に上昇してくる。そして、本体温度が設定下限値になったら加熱手段2のヒータをオンするよう制御する。
【0031】
以下に本実施の形態における浴室暖房装置の制御動作を図12の制御フローチャートを用いて説明する。
前記操作盤7より暖房運転モード及び運転時間が設定されると、前記送風機3が駆動し加熱手段2のヒータが通電され運転が開始される。前記送風機3で浴室内の空気を吸込み、加熱手段2のヒータにより加温して浴室内に吹出し循環させる。尚、前記送風機3は加熱手段2のオン/オフ動作に関係なく所定の風量で運転する。
【0032】
Step11で送風機3及び加熱手段2のヒータが通電される。次にStep12で運転時に本体温度検出手段4で検出された本体1の温度Ttが、予め設定された上限値以下か否か判定する。NoであればStep15に進み、加熱制御手段6´により加熱手段2のヒータへの通電をオフする。YesであればStep13に進み、暖房運転開始からの運転経過時間dtが予め設定された運転開始からの所定時間dt1以上か否か判定する。NoであればStep11に戻り、加熱手段2への通電を継続する。YesであればStep14で前記設定上限値をリセットして、所定時間経過時点の本体1の温度を新たな上限値として修正設定し、Step15で加熱手段2への通電をオフする。
【0033】
次にStep16で本体1の温度Ttが、予め設定された下限値以下か否か判定する。NoであればStep15に戻り、加熱手段2のヒータへの通電オフを継続する。YesであればStep17に進み、加熱手段2のヒータへの通電をオンする。次にStep18で本体1の温度Ttが、新たに設定された上限値以上か否か判定する。尚、前記Step12でNoと判断され、Step15に進んだ場合は、このStep18の判定では予め設定された上限値を用いて行う。
Step18でNoであればStep17に戻り、加熱手段2への通電オンを継続する。YesであればStep19に進み、運転開始からの運転経過時間dtが、利用者が予め運転前に設定した暖房運転時間dt以上か否か判定する。NoであればStep15に戻り、加熱手段2のヒータへの通電をオフする。YesであればStep20で加熱手段2のヒータへの通電をオフし、送風機3を停止し暖房運転を終了する。
【0034】
以上のように本実施の形態においては、予め設定された運転開始からの所定時間に設定上限値に達せず加熱手段2がオフしない場合、所定時間経過時点の本体温度を新たな上限値に設定し直し加熱手段2をオフさせることで、上記実施の形態1同様に吹出し気流にかかる浮力を低減し、浴室下部へ吹出し気流を届くようにして浴室下部温度を上昇させ、浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出することのできる浴室暖房装置が得られるものである。
【0035】
尚、本実施の形態においては、運転経過時間を計時するタイマーを操作盤7に内蔵するようにしたが、これに限定するものではなく、例えば判定手段5´に設けるようにしてもよい。
【0036】
また、以上の本発明において、従来の浴室暖房装置でも、機器本体の過熱保護のため、ヒータをオフする過熱温度と、再度ヒータをオンする復帰温度を設けているが、本発明における上限値は、ヒータをオンし続けた場合に吹出し暖気にかかる浮力が大きくなっていき、浴室下部に暖気が十分到達しなくなるため、ヒータをオフし、吹出し暖気にかかる浮力を緩和することで浴室下部にも暖気が十分到達するように制御するための設定値で、浴室内暖気量と暖房時間最短化を勘案して決定される。下限値は、上記ヒータオフ後の残熱量(平均温度より高い空気が持つ過剰熱量)がほぼゼロになったときにヒータをオンするように決定される設定値である。従って、従来の筐体保護のための過熱温度、復帰温度とは異なるものである。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る請求項1の浴室暖房装置は、加熱手段への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及び下限値を設定し、加熱手段及び送風機の運転状態において本体温度が上限値に達したら加熱手段の運転を停止し、本体温度が下限値に達したとき加熱手段の運転を開始させることによって、後は送風機の運転により浴室上部に滞留した暖気を浴室内に吹出し循環させ、その際吹出し温度が低下し吹出し気流にかかる浮力が小さくなるため浴室下部に到達しやすくなり、浴室下部温度が徐々に上昇して浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出することができる。また、加熱手段および送風機の運転開始からの経過時間を計時するタイマーを設け、かかる経過時間が予め設定した所定時間を経過しても前記本体温度が上限値に達しないとき、該上限値を変更するようにしたので、例えば外気温度が低い場合など浴室暖房装置本体の温度上昇が緩やかになり、設定上限値に達せず加熱手段がオフしない場合などに、前記変更上限値により加熱手段をオフさせることによって、浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出することができる。
【0039】
また、請求項の浴室暖房装置は、加熱手段への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及び下限値を設定し、加熱手段及び送風機の運転状態において本体温度が上限値に達したら加熱手段の運転を停止し、本体温度が下限値に達したとき加熱手段の運転を開始させることによって、後は送風機の運転により浴室上部に滞留した暖気を浴室内に吹出し循環させ、その際吹出し温度が低下し吹出し気流にかかる浮力が小さくなるため浴室下部に到達しやすくなり、浴室下部温度が徐々に上昇して浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出することができる。また、前記本体温度の下限値を、加熱手段の運転停止後に少なくとも浴室上部に滞留し、浴室内空気の平均温度より高い空気が持つ過剰熱量である残熱量がほぼゼロになったときの温度に設定するようにしたので、加熱手段のオフ後の浴室上部に滞留した暖気エネルギーを有効に利用することができ、浴室下部温度を上昇させ浴室内の上下温度差の小さい快適な浴室環境を創出することのできる浴室暖房装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における浴室暖房装置の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る加熱手段の動作、本体温度、浴室上部及び下部温度の経時変化を模擬的に表した図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る実験装置の簡略平面図である。
【図4】 図3の実験装置を設置した実験室の平面図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係るヒータオフ時間と残熱量及びヒータオフ時間と本体温度の関係を表した図である。
【図6】 この発明の実施の形態1に係る浴室内上下温度分布を表した図である。
【図7】 この発明の実施の形態1に係る実験でのグローブ球温度が5deg上昇までの時間を表した図である。
【図8】 この発明の実施の形態1に係る実験での暖房運転1時間の消費電力量を表した図である。
【図9】 この発明の実施の形態1に係る制御フローチャートを表した図である。
【図10】 この発明の実施の形態2における浴室暖房装置の構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態2に係る加熱手段の動作、本体温度、浴室上部及び下部温度の経時変化を模擬的に表した図である。
【図12】 この発明の実施の形態2に係る制御フローチャートを表した図である。
【図13】 従来の浴室暖房装置を示す図である。
【符号の説明】
1 浴室暖房装置本体、 2 加熱手段、 3 送風機、 4 本体温度検出手段、 5 判定手段、 6 加熱制御手段、 7 操作盤、 8 浴室。

Claims (2)

  1. 浴室上方に設置された本体内に、浴室内空気を加熱する加熱手段及び浴室内空気を循環する送風機を内蔵してなる浴室暖房装置において、前記加熱手段への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及び下限値を設定し、前記加熱手段及び送風機の運転状態において前記本体温度が上限値に達したとき加熱手段の運転を停止し、前記本体温度が下限値に達したとき加熱手段の運転を開始するようにし、
    前記加熱手段および送風機の運転開始からの経過時間を計時するタイマーを設け、かかる経過時間が予め設定した所定時間を経過しても前記本体温度が上限値に達しないとき、該上限値を変更するようにしたことを特徴とする浴室暖房装置。
  2. 浴室上方に設置された本体内に、浴室内空気を加熱する加熱手段及び浴室内空気を循環する送風機を内蔵してなる浴室暖房装置において、前記加熱手段への入力をオンオフ制御する本体温度の上限値及び下限値を設定し、前記加熱手段及び送風機の運転状態において前記本体温度が上限値に達したとき加熱手段の運転を停止し、前記本体温度が下限値に達したとき加熱手段の運転を開始するようにし、
    前記本体温度の下限値は、前記加熱手段の運転停止後に少なくとも浴室上部に滞留し、浴室内空気の平均温度より高い空気が持つ過剰熱量である残熱量がほぼゼロになったときの温度に設定したことを特徴とする浴室暖房装置。
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