JP2003261828A - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JP2003261828A JP2002062717A JP2002062717A JP2003261828A JP 2003261828 A JP2003261828 A JP 2003261828A JP 2002062717 A JP2002062717 A JP 2002062717A JP 2002062717 A JP2002062717 A JP 2002062717A JP 2003261828 A JP2003261828 A JP 2003261828A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた遮熱効果を持ち、任意の色に着色可能な
遮熱性を有する塗料組成物を提供する。 【解決手段】光反射性を有する基体粒子表面に発色性化
合物が存在する顔料と、結合剤を含有する塗料組成物で
あり、形成塗膜の光反射率が800から1200nmの
領域で10%以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮熱性を必要とす
る部位、例えば、屋根、屋上、外壁等の建築物外装面、
タンカー、運搬車両、一般車両、航空機等の輸送車両、
各種貯蔵タンク等、各種電化製品等に有効な、遮熱性を
有する塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】太陽光の日射による建物等の温度上昇は、
建物内の冷房使用を増大させるため、消費電力エネルギ
ー等に大きな問題を抱えている。また、輸送タンカーや
種々の貯蔵タンク等の温度上昇は貯蔵されている物質の
蒸発量を増加させ、家電製品等の温度上昇は故障の原因
になるなど、太陽光の日射による温度上昇は様々な問題
を抱えている。
【0003】かかる諸問題の解決方法の一つとして、太
陽光を反射する遮熱塗料を塗付し、温度上昇を抑制する
方法がある。従来、遮熱塗料としては、酸化チタン等の
白色顔料を用い、優れた太陽光反射率を有する遮熱塗料
が用いられてきた。しかしながら、白色顔料だけでは、
外観が白色のみと単調なものとなってしまうことから、
近年では有色顔料を用い、任意の色に着色できる遮熱塗
料が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、有色顔料は白
色顔料と比べて太陽光を吸収しやすく、遮熱効果が低下
してしまう傾向がある。そこで、以下に示すような種々
の試みがなされていた。例えば、特開平4−25576
9では、特定の太陽熱放射反射率を有する着色顔料を用
いた太陽熱遮蔽塗料が記載されている。しかし、複数色
の着色顔料を混合しているため、必ずしも鮮やかな色彩
とはいえなかった。また、一部の着色顔料が劣化し配色
のバランスが崩れて変色し易いという問題もあった。
【0005】特開平2−185572では、遮熱性の顔
料として、(A)酸化ジルコニウム、酸化イットリウ
ム、酸化インジウム又はチタン酸ナトリウムのいずれか
1種以上、(B)顔料表面が有機あるいは無機皮膜0.
01μm以上で被覆され太陽熱遮蔽性を発現する物質の
1種以上あるいは(C)酸化ジルコニウム、酸化インジ
ウム、酸化チタンあるいは酸化珪素のいずれか1種以上
と酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化バリウ
ム、酸化カルシウム、酸化セリウムあるいは酸化亜鉛の
いずれか1種以上との化合物の1種以上の(A)〜
(C)から選ばれたいずれか1種以上の太陽熱遮蔽性を
発現する顔料が記載されている。しかし、任意の色に着
色するためには別途着色顔料を追加する必要がある。し
たがって、(A)〜(C)の顔料と着色顔料を併用しな
ければならず、鮮やかな色彩を発現するのは困難であっ
た。また、着色顔料を加えると遮熱効果が落ちるという
問題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、優れた遮熱
効果を持ち、任意の色に着色可能な遮熱性を有する塗料
組成物に関するものである。
【0007】すなわち、本発明は、以下の特徴を有する
ものである。 1.A.光反射性を有する基体粒子表面に発色性化合物
が存在する顔料、B.結合剤、を含有し、形成塗膜の光
反射率が800から1200nmの領域で10%以上で
あることを特徴とする遮熱性を有する塗料組成物。 2.A.光反射性を有する基体粒子表面に該粒子表面と
反応して生成した発色性化合物が存在する顔料、B.結
合剤、を含有し、形成塗膜の光反射率が800から12
00nmの領域で10%以上であることを特徴とする遮
熱性を有する塗料組成物。 3.基体粒子の光反射率が、800から1200nmの
領域で10%以上であることを特徴とする1.または2.
に記載の遮熱性を有する塗料組成物。 4.発色性化合物が、無機化合物であることを特徴とす
る1.から3.のいずれかに記載の遮熱性を有する塗料組
成物。 5.発色性化合物が、基体粒子と金属または金属化合物
との反応によって得られるものであることを特徴とする
1.から4.のいずれがに記載の遮熱性を有する塗料組成
物。 6.顔料が、ウルツ型結晶構造を有する基体粒子と、ウ
ルツ型結晶構造を有する発色性化合物とからなるウルツ
型無機顔料であることを特徴とする1.から5.のいずれ
かに記載の遮熱性を有する塗料組成物。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態に
基づき詳細に説明する。
【0009】本発明は、光反射性を有する基体粒子表面
に発色性化合物が存在する顔料(A)と、結合剤(B)
とを含有した遮熱性を有する塗料組成物(以下、「遮熱
塗料」ともいう)である。本発明の遮熱塗料における形
成塗膜の光反射率は、800nmから1200nmの領
域で10%以上、さらには、800nmから1200n
mの領域で15%以上であることが好ましい。波長が8
00nmから1200nmの領域は、特に温度上昇の原
因となる波長の領域であり、本発明では、形成塗膜の光
反射率が800nmから1200nmの全ての領域で1
0%以上であることにより、太陽光による温度上昇を効
率よく抑制することができる。
【0010】なお、形成塗膜の光反射率とは、乾燥膜厚
が50μmにおいて、分光光度計(株式会社島津製作所
製、UV−3100)により測定した値であり、硫酸バ
リウム微粉末を固めた白板の光反射率を100%とする
光反射率の相対値で示す。
【0011】本発明における基体粒子は、光反射性を有
していれば、特に限定されないが、基体粒子の光反射率
が800nmから1200nmの領域で10%以上、さ
らには800nmから1200nmの領域で15%以上
であることが好ましい。光反射率が10%以上である
と、太陽光を効率よく反射することができ、太陽光によ
る温度上昇を効率よく抑制することができる。
【0012】なお、基体粒子の光反射率とは、基体粒子
を200kg/cmで加圧成形した厚さ4mmの成形
体において、分光光度計(株式会社島津製作所製、UV
−3100)により測定した値であり、硫酸バリウム微
粉末を固めた白板の光反射率を100%とする光反射率
の相対値で示す。
【0013】また、基体粒子の屈折率は、1.5以上、
さらには1.8以上であることが好ましい。屈折率が
1.5以上であることにより、太陽光を効率よく反射す
ることができ、温度上昇を抑えることができる。
【0014】基体粒子としては、例えば、アルミニウム
フレーク、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、
酸化カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、
酸化鉄、水酸化鉄等を主成分とする化合物、無機系中空
ビーズ、有機系中空ビーズ等が挙げられる。
【0015】さらに基体粒子は、ウルツ型構造を有する
ことが好ましい。ウルツ型構造を有する化合物として
は、酸化亜鉛、硫化亜鉛を主成分とする化合物が挙げら
れる。ウルツ型構造を有する基体粒子は、堅牢な結晶構
造を有し、化学的に安定であることから、好ましく用い
られる。さらに基体粒子が、酸化亜鉛を主成分とする化
合物である場合、遮熱性に優れ、かつ鮮やかな色彩を発
現することができ好ましい。
【0016】基体粒子を製造する方法としては、公知の
方法が挙げられるが、例えば酸化亜鉛を製造する方法と
しては、特開平1−28619,特開平2−2212
5、特開平2−59425、特開平3−279214、
特開平3−50119等に開示される方法が挙げられ
る。また、市販品を用いることもできる。なお、これら
の基体粒子の粒子径、粒子径分布、粒子形状等は適宜設
定することができる。
【0017】本発明の発色性化合物とは、有彩色の色彩
を発現できる化合物のことであり、上述の基体粒子表面
に存在することにより、任意の色に着色した顔料を得る
ことができるものである。
【0018】本発明の発色性化合物は、基体粒子表面に
存在することが必須であるが、基体粒子表面の一部に存
在するだけでもよく、基体粒子表面全体に存在してもよ
い。また、基体粒子表面に発色性化合物が存在していれ
ば、基体粒子内部に存在してもよい。発色性化合物の存
在場所、発色性化合物の種類や量、基体粒子との組み合
せ等により、所望の色彩を発現することが可能である。
【0019】発色性化合物は、特に限定されないが、光
透過性及び/または光反射性を有していることが好まし
い。光透過性を有することにより、基体粒子表面を発色
性化合物で覆ったとしても、基体粒子表面で、より効率
よく光を反射することができ、温度上昇を抑えることが
できる。また光反射性を有することにより、発色性化合
物表面でも、光を反射し、より効率よく温度上昇を抑え
ることができる。
【0020】本発明の発色性化合物は有機化合物、無機
化合物、または有機・無機複合化合物等特に限定されず
使用することができる。
【0021】発色性の有機化合物としては、アゾ系、フ
タロシアニン系、アントラキノン系、キクナドリン系、
インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン系、ペリノン
系、ペリレン系、イソインドリノン系、イソインドリン
系、キノフタロン系、ジケトピロロピロール系や、着色
樹脂等から選ばれる1種以上が挙げられる。
【0022】発色性の無機化合物としては、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Bi等から選ばれる1種
以上の金属元素を含む金属または金属化合物が挙げられ
る。これらの金属元素を適宜選定することにより、美麗
な色彩を発現することが可能である。
【0023】また、発色性化合物として、上記発色性の
有機化合物、発色性の無機化合物等を複合させた有機・
無機複合化合物や、金属錯体、蛍光体等を使用すること
もできる。
【0024】本発明では、発色性の無機化合物が耐侯
性、耐久性に優れることから、好適に用いられる。
【0025】特に好ましい発色性の無機化合物として
は、ウルツ型構造を有する発色性の無機化合物が挙げら
れる。ウルツ型構造を有する発色性の無機化合物として
は、例えば、Zn1−xMnO(0≦x<1)、Zn
1−xFeO(0≦x<1)、Zn1−xCo
(0≦x<1)、Zn1−xNiO(0≦x<1)、
Zn1−xCuO(0≦x<1)、Zn1−xMn
S(0≦x<1)、Zn −xFeS(0≦x<
1)、Zn1−xCoS(0≦x<1)、Zn1−x
NiS(0≦x<1)、Zn1−xCuS(0≦x
<1)等から選ばれる1種以上のウルツ型構造を有する
発色性の無機化合物が挙げられ、さらに好ましくは、Z
1−xMnO(0<x<1)、Zn1−xFe
(0<x<1)、Zn1−xCoO(0<x<1)、
Zn1−xNiO(0<x<1)、Zn 1−xCu
O(0<x<1)、Zn1−xMnS(0<x<1)
等から選ばれる1種以上のウルツ型構造を有する発色性
の複合酸化物が挙げられる。ウルツ型構造を有する発色
性の無機化合物は、高温安定性に優れていることから、
好適に用いられる。
【0026】本発明の顔料の製造方法は、少なくとも基
体粒子表面に発色性化合物を被覆できる方法であれば特
に限定されず、公知の方法を使用することができる。例
えば、基体粒子表面に発色性化合物をそのまま付着し被
覆することもできるし、また付着剤を用いて付着し被覆
することもできる。この際必要であれば熱処理、加圧処
理、酸化還元処理等なんらかの処理を行うこともでき
る。付着剤としては、特に限定されず、基体粒子と発色
性化合物の種類により適宜選定することができるが、例
えばアルコキシシラン等のシリル基含有化合物等が挙げ
られる。本発明の特に好ましい方法として、基体粒子表
面と金属または金属化合物を反応させる方法がある。具
体的には該基体粒子表面に金属または金属化合物を被覆
し、この被覆した粒子を熱処理する方法が挙げられる。
この方法によれば、基体粒子表面と、金属または金属化
合物との反応によって、化学的に安定した、耐侯性、耐
久性に優れた遮熱性の顔料を得ることができる。
【0027】被覆する方法としては、例えば、沈澱法等
が挙げられる。沈殿法は、基体となる粒子を混合した溶
液中で、金属イオンを含む化合物を、徐々に基体粒子の
表面に生成させる方法である。この場合の被覆物に含ま
れる金属元素の添加量は広い範囲で変えることができ
る。特に好ましい形態としては、基体粒子としてウルツ
型構造を有する酸化亜鉛を用いた場合、被覆物に含まれ
る金属元素の添加量は、亜鉛元素と被覆物に含まれる金
属元素の物質量の和(全金属元素)に対して、被覆物に
含まれる金属元素の物質量が0.01mol%から67
mol%であることが好ましく、さらには0.01mo
l%から25mol%であることが好ましい。被覆物に
含まれる金属元素が全金属元素のがこの様な範囲である
ことにより、ウルツ型構造を有しているので、化学的に
安定な顔料を得ることができる。
【0028】熱処理温度、熱処理時間は、特に限定され
ないが、それぞれ800℃から1500℃、15分から
3時間(好ましくは30分から2時間)であることが好
ましい。また、熱処理は、大気中または還元雰囲気下で
行うこともできる。さらに、熱処理時に、分散剤等を添
加することにより、優れた分散性を有する美麗な顔料を
得ることができる。
【0029】本発明の顔料は、ウルツ型結晶構造を有す
る基体粒子と、ウルツ型結晶構造を有する発色性化合物
とからなるウルツ型無機顔料であることが好ましい。ウ
ルツ型結晶構造は、一般にAX(A:金属元素、X:
C、N、O、S)の組成式で表され、Aの周りにXが4
個配位したダイアモンド構造と類似した結晶構造である
ため、堅牢な結晶構造を有し、化学的にも安定である。
また、ウルツ型構造を有する化合物AXのAサイトを、
他の金属元素として例えばCo、Mn等により部分的に
置換すると、Co2+イオン、Mn2+イオン等が四面
体の配位子場中に安定化され、鮮映性に優れた化合物が
得られる。また、本発明に好適に用いられる顔料は、ウ
ルツ型構造を有する基体粒子にウルツ型化合物を存在さ
せたものであり、基体粒子とその表面に存在する化合物
が同じ結晶構造であるため結合性に優れ、耐候性が良好
である。
【0030】さらに、顔料の耐侯性、耐久性、耐水性を
向上させるため、本発明の効果を阻害しない程度に顔料
を公知の被膜で被覆することもできる。被膜としては、
シリコン樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の有機被
膜、シリカ、チタニア、酸化ジルコニウム、酸化イット
リウム、酸化インジウム等の無機被膜が挙げられる。中
でも比較的透明なものが好ましい。
【0031】本発明顔料の粒子径は、0.01から10
0μm、さらには0.1から10μmであるものが好ま
しい。このような範囲にあることによって、顔料の着色
力と隠ぺい力が大きく、分散しやすい傾向となる。また
粒子形状は、球状、板状、針状等いずれでもよく、特に
限定されない。
【0032】本発明の結合剤としては、水溶性樹脂、水
分散性樹脂、溶剤可溶形樹脂、非水分散形樹脂、粉末樹
脂、シリカ等の各種結合剤、あるいはこれらを複合化し
た結合剤等を使用することができる。特に、結合材が透
明または半透明であれば、上記顔料の遮熱効果および色
彩効果を十分発揮することができ好ましい。
【0033】さらに本発明では、水溶性樹脂及び/また
は水分散性樹脂が好適に用いられる。使用可能な樹脂の
種類としては、例えば、セルロース、ポリビニルアルコ
ール、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、
アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素
樹脂等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができ
る。このうち、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ素樹脂、あるいはこれらの複合系を使用す
ると、塗膜の耐候性を高めることができる点で好適であ
る。
【0034】さらに、本発明の結合剤としては、透明性
または半透明性を有することが好ましい。透明性または
半透明性を有することにより、優れた光反射性かつ鮮や
かな色彩を発現できる塗膜を形成することができる。
【0035】本発明の遮熱塗料は、結合剤の固形分10
0重量部に対して、顔料5重量部から300重量部、さ
らには10重量部から100重量部であることが好まし
い。このような範囲であれば、基材を十分隠蔽すること
ができ、基材表面の色相を均一化することができる。
【0036】また、本発明の効果を阻害しない程度に、
分散安定剤、着色顔料、体質顔料、骨材、染料、粘度調
整剤、増膜助剤、レベリング剤、可塑剤、防腐剤、防藻
剤、防黴剤、抗菌剤、艶消し剤、界面活性剤、消泡剤等
を含有してもよい。
【0037】着色顔料としては、無機顔料として、二酸
化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸
鉄、γ−酸化鉄、黄酸化鉄、黄土、黒酸化鉄、カーボン
ブラック、群青、紺青等、また、有機顔料として、アゾ
系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キクナドリ
ン系、インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン系、ペ
リノン系、ペリレン系、イソインドリノン系、イソイン
ドリン系、キノフタロン系、ジケトピロロピロール系等
から選ばれる1種以上が挙げられる。また、パール顔料
等の光輝性顔料、ホトクロミック顔料、その他金属錯
体、蛍光体、着色樹脂等を用いることもできる。
【0038】本発明の遮熱塗料は、遮熱性を必要とする
部位、例えば、屋根、屋上、外壁等の建築物外装面、タ
ンカー、運搬車両、一般車両、航空機等の輸送車両、各
種貯蔵タンク等、各種電化製品等に適用することができ
る。塗装方法としては、刷毛塗り、コテ塗り、スプレー
塗装、ローラー塗装等で実施可能である。またプレコー
トを行う場合は、ロールコーター、フローコーター等で
実施可能である。塗膜厚は、用途に合わせて適宜設定す
ることができる。
【0039】また、遮熱塗料と下地基材との密着性を考
慮し、予めなんらかの下地処理を施してもよい。また、
耐侯性、耐久性を考慮し、遮熱塗料を塗付した後に遮熱
効果を阻害しない程度に保護層を設けてもよい。
【0040】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明の特徴をより明
確にする。
【0041】(実施例1)基体粒子として、三井金属鉱
業株式会社製「酸化亜鉛2種微粒品」(商品名)(平均
粒子径0.25μm)を使用し、以下の方法にて顔料を
作製した。なお、この基体粒子の光反射率は、基体粒子
を200kg/cmで加圧成形した厚さ4mmの成形
体において、分光光度計(株式会社島津製作所製、UV
−3100)にて光反射率を測定したところ、800か
ら1200μmの領域で60%から80%であった。 1.酸化亜鉛2種微粒品10gを水200mlに混合
し、3gのCoCl・6HOを加えた。 2.1mol/lのNaCO水溶液を滴下すること
により、析出処理を行った。 3.濾過、洗浄した後110℃で乾燥し、水酸化物で被
覆された酸化亜鉛粉体を得た。 4.1000℃で1時間熱処理した。 以上の操作により、平均粒子径を0.5μmとする、顔
料が得られた。また、目視にて観察したところ、鮮やか
な緑色を呈していた。図1には、基体粒子として用いた
酸化亜鉛と、上記操作によって得られた顔料のX線回折
パターンを示す。顔料のX線回折においては、ウルツ型
相以外の回折パターンは観察されなかった。このX線回
折パターンにより、基体粒子表面にも、酸化亜鉛と同様
のウルツ型結晶構造を有する酸化物が生じていることが
示された。上記操作によって得られた顔料30重量部、
アクリルスチレン樹脂エマルション(固形分50%)を
70重量部、分散安定剤0.3重量部の配合比率で作製
した塗料を、ガラス板に乾燥膜厚が50μmとなるよう
に塗布し、試験体を得た。得られた試験体は、鮮やかな
緑色を呈していた。また、得られた試験体を分光光度計
(株式会社島津製作所製、UV−3100)にて光反射
率を測定したところ、図2に示すように、得られた試験
体は、優れた光反射性を有していた。
【0042】(比較例1)シアニングリーン5.5重量
部、アクリルスチレン樹脂エマルションを70重量部
(固形分50%)、分散安定剤0.3重量部の配合比率
で作製した塗料を、ガラス板に乾燥膜厚が50μmとな
るように塗布し、試験体を得た。試験体の外観は、緑色
を呈していたが、図2に示すように、光反射性に劣る傾
向となった。
【0043】(比較例2)顔料として、カーボンブラッ
ク、ベンズイエロー、シアニングリーンを重量比で1:
6:13の割合で混合した顔料を使用した以外は、比較
例2と同様に試験体を得た。試験体の外観は、緑色を呈
していたが、図2に示すように、光反射性に劣る傾向と
なった。
【0044】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、任意の色に着色
可能であり、優れた遮熱効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における基体粒子および作製した顔料
のX線回折パターンを示す図である。
【図2】実施例1、比較例1および比較例2における試
験体の光反射率を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CD091 CG141 DG001 DL031 EA011 HA066 HA186 HA216 HA356 HA376 JA34 JB16 JB28 JC38 KA08 KA12 KA14 KA20 KA21 NA15 NA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.光反射性を有する基体粒子表面に発色
    性化合物が存在する顔料、 B.結合剤、を含有し、形成塗膜の光反射率が800か
    ら1200nmの領域で10%以上であることを特徴と
    する遮熱性を有する塗料組成物。
  2. 【請求項2】A.光反射性を有する基体粒子表面に該粒
    子表面と反応して生成した発色性化合物が存在する顔
    料、 B.結合剤、を含有し、形成塗膜の光反射率が800か
    ら1200nmの領域で10%以上であることを特徴と
    する遮熱性を有する塗料組成物。
  3. 【請求項3】基体粒子の光反射率が、800から120
    0nmの領域で10%以上であることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の遮熱性を有する塗料組成
    物。
  4. 【請求項4】発色性化合物が、無機化合物であることを
    特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の遮
    熱性を有する塗料組成物。
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