JP2003261743A - 積層板用熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
積層板用熱硬化性樹脂組成物Info
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Abstract
れ、さらに成形性、可撓性、耐熱性等にも優れた熱硬化
性樹脂組成物及びこれを用いた積層板、プリント配線板
を提供すること。 【構成】数平均分子量が700〜3,000の両末端にシアネー
ト基を有するポリフェニレンエーテルオリゴマーのシア
ネ−ト体を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成
物、及びこれを用いた積層板、プリント配線板。
Description
を用いた積層板用樹脂組成物、およびそれを用いた銅張
積層板に関する。得られた組成物は低誘電特性であり、
成形性、可撓性に優れ、吸湿後のハンダ耐熱性等の高い
信頼性が要求されるプリント配線板に有用な、熱硬化性
樹脂組成物である。
伴い高周波化が進んでおり、信号伝達速度の向上を目的
として、プリント配線板に対して低誘電特性化が要求さ
れている。この要求に対応するために、誘電特性に優れ
たふっ素樹脂や通常ポリフェニレンエールなどの、熱可
塑樹脂が用いられているが、作業性、成形性、耐熱性等
に問題がある。ワニスにするときの溶剤が限定されるこ
と、溶融粘度が高く高多層化できず、成型時に高温、高
圧が必要であることなどである。
エ−テル変性エポキシ樹脂、熱硬化型ポリフェニレンエ
−テルなどがあげられるが、上記の熱可塑性樹脂と同様
の問題が残っていた。また、誘電特性、成形性の良好な
熱硬化性樹脂としてシアネ−トエステル樹脂が知られて
いるが、シアネ−トエステル樹脂は単独では硬化物が硬
すぎて脆く、接着性、耐半田性に問題がある。そこで、
エポキシ樹脂と併用することでこれらの欠点をある程度
カバーできるが、これまでのシアネ−トエステル樹脂と
エポキシ樹脂との併用では、ますます厳しくなる低誘電
特性化の要求への対応と可撓性の両立が困難であった。
ント配線板材料において、これまでの優れた成形性、耐
熱性等の特性を下げることなく、ますます厳しくなる低
誘電特性化の要求に対応し、可撓性を兼ね備えた熱硬化
性樹脂組成物、およびこれを用いた積層板、プリント配
線板を提供することである。
性に優れ、低誘電特性化と可撓性の両立を目指し鋭意検
討した結果、構造式(1)で表される両末端にシアネ−ト
基を有するポリフェニレンエーテルオリゴマーのシアネ
ート体を、積層板用樹脂組成物の構成材料として使用す
ることで、上記目的を満たすことを見出し、本発明を完
成するに至った。
樹脂組成物は、構成材料として、以下の構造式(1)で表
される数平均分子量が700〜3,000の両末端にシアネート
基を有するポリフェニレンエーテルオリゴマーのシアネ
ート体を含有することを特徴とする。
は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭
素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R4、R
5、R6は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロ
ゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニ
ル基である。-(O-Y)-は構造式(3)で定義される1種類の
構造、または構造式(3)で定義される2種類以上の構造が
ランダムに配列したものである。R9、R10は、同一また
は異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下の
アルキル基またはフェニル基である。R11,R12は、同一
または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または
炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。Z
は、炭素数1以上の有機基であり、酸素原子を含むこと
もある。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0
〜30の整数を示す。iは、それぞれ独立に0または1の整
数を示す。)
成物は、構成材料として、数平均分子量が700〜3,000の
両末端にシアネート基を有する構造式(1)で表されるポ
リフェニレンエーテルオリゴマーのシアネート体、及び
他のシアネートエステル樹脂、エポキシ樹脂を含有する
ことを特徴とする。
成物は、請求項1記載の積層板用樹脂組成物において、
構造式(1)で表される両末端にシアネ−ト基を有するポ
リフェニレンエーテルオリゴマーのシアネ−ト体の-X-
で表される構造式(2)の少なくともR1、R2、R3、R7、R8
がメチル基であり、あるいは、さらにR4、R5、R6のうち
1つ以上がメチル基であり、-(O-Y)-が構造式(4)、ある
いは構造式(5)、あるいは構造式(4)と構造式(5)がラン
ダムに配列した構造を有することを特徴とする。
アネ−ト基を有するポリフェニレンエーテルオリゴマー
のシアネート体を含有する。
ネ−ト基を有するポリフェニレンエーテルオリゴマーの
シアネ−ト体を含有することで、低誘電特性で可撓性に
優れ、且つ樹脂組成物の溶融粘度を小さくすることがで
きる。上記樹脂組成物の溶融粘度が小さいと、積層成形
の際に樹脂の埋め込み性がよく、ボイドの発生が無く成
形性が良好となる。
ネ−ト基を有する構造式(1)で表されるポリフェニレ
ンエーテルオリゴマーのシアネ−ト体(以下、2官能OPE-
2CNと記す)について説明する。
と1価のフェノールとを酸化共重合して得られる構造式
(6)で表されるポリフェニレンエーテルオリゴマー体(以
下、2官能OPEと記す)を、クロロシアン、ブロモシアン
等のハロゲン化シアンと、塩基の存在下、脱ハロゲン化
水素反応させることにより得られる。
構造式(2)で表され、-(O-Y)-が構造式(3)で定義される
1種類の構造、または構造式(3)で定義される2種類以上
の構造がランダムに配列したものである。式中、R1、
R2、R3、R7、R8、R9、R10は、同一または異なってもよ
く、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基また
はフェニル基である。R4、R5、R6、R11、R12は、同一ま
たは異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭
素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。a、b
は少なくともいずれか一方が0でない、0〜30の整数を示
す。好ましくは、-X-がR1、R2、R3、R6、R7、R8がメチ
ル基であり、更にR4、R5が水素原子であり、-(O-Y)-が
構造式(4)、あるいは構造式(5)、あるいは構造式(4)と
構造式(5)がランダムに配列した構造を有することが望
ましい。
構造式(7)で表される2価のフェノールと、構造式(8)で
定義される1価のフェノールの単独または混合物を、ト
ルエン−アルコールあるいはケトン溶媒中で酸化重合す
ることで効率的に製造することができる。
は、R1、R2、R3、R7、R8は同一または異なってもよく、
ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフ
ェニル基である。R4、R5、R6は、同一または異なっても
よく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のア
ルキル基またはフェニル基であり、R1、R2、R3、R7、R8
が水素原子でないことが必須の2価のフェノールであ
り、2,3,3',5,5'-ペンタメチル-(1,1'-ビフェニル)-4,
4'-ジオール、2,2',3,3',5,5'-ヘキサメチル-(1,1'-
ビフェニル)-4,4'-ジオールなどが好ましい。
R9、R10は同一または異なってもよく、ハロゲン原子ま
たは炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基であ
る。R11、R12は同一または異なってもよく、水素原子、
ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフ
ェニル基である。特に、2,6位に置換基を有するもの単
独、またはこれと3位あるいは3,5位に置換基を有するも
のが併用されることが好ましい。さらに好ましくは、単
独では2,6-ジメチルフェノール、2,3,6-トリメチルフェ
ノールがよく、併用では2,6-ジメチルフェノールと2,3,
6-トリメチルフェノールがよい。
いは空気を使用する方法がある。また、電極酸化の方法
もある。いずれの方法でも良く、特に限定されない。安
全性および設備投資が安価であることから空気酸化が好
ましい。
をする場合の触媒としては、CuCl、CuBr、Cu2SO4、CuCl
2、CuBr2、CuSO4、CuI等の銅塩等の一種または二種以上
が用いられ、上記触媒に加えて、モノ及びジメチルアミ
ン、モノ及びジエチルアミン、モノ及びジプロピルアミ
ン、モノ-及びジ-n-ブチルアミン、モノ-及びジ-sec-ジ
プロピルアミン、モノ及びジベンジルアミン、モノ及び
ジシクロヘキシルアミン、モノ及びジエタノールアミ
ン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチ
ルジメチルアミン、アリルエチルアミン、メチルシクロ
ヘキシルアミン、モルホリン、メチル-n-ブチルアミ
ン、エチルイソプロピルアミン、ベンジルメチルアミ
ン、オクチルベンジルアミン、オクチルクロロベンジル
アミン、メチル(フェニルエチル)アミン、ベンジルエ
チルアミン、N-n-ブチルジメチルアミン、N,N'-ジ-tert
-ブチルエチレンジアミン、ジ(クロロフェニルエチ
ル)アミン、1-メチルアミノ-4-ペンテン、ピリジン、
メチルピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジ
ン等を一種または二種以上のアミンが併用される。銅塩
及びアミンであれば、特にこれらに限定されるものでは
ない。
キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、メチレンクロライ
ド、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素
系溶剤等に加えて、アルコール系溶剤あるいはケトン系
溶剤などと併用することができる。アルコール系溶剤と
しては、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパ
ノール、メチルプロピレンジグリコール、ジエチレング
リコールエチルエーテル、ブチルプロピレングリコー
ル、プロピルプロピレングリコール等が挙げられ、ケト
ン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジ
エチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等が挙げられ、その他にはテトラヒドロフラン、
ジオキサン等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
が、25〜50℃が好ましい。酸化重合が発熱反応のため、
50℃以上では温度制御が困難で分子量制御が困難とな
る。25℃以下では反応速度が極端に遅くなるために、効
率的な製造ができなくなる。
れる。すなわち、-X-は構造式(2)で示され、R1、R2、R
3、R7、R8は、同一または異なってもよく、ハロゲン原
子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基で
ある。R4、R5、R6は、同一または異なってもよく、水素
原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基ま
たはフェニル基である。-(O-Y)-は構造式(3)で定義さ
れる1種類の構造、または構造式(3)で定義される2種類
以上の構造がランダムに配列したものである。R9、R1 0
は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭
素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R11、
R12は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル
基である。Zは、炭素数1以上の有機基であり、酸素原子
を含むこともある。a,bは、少なくともいずれか一方が0
でない、0〜300の整数を示す。iは、それぞれ独立に0ま
たは1の整数を示す。
もよい有機基をおくことができる。例示すると、-(-CH2
-)-、-(CH2-CH2-)-、-(-CH2-Ar-O-)-などであるが、こ
れらに限定されることはない。付加する方法は、構造式
(7)で示される中間体に直接付加する方法や、誘導体合
成時に炭素鎖の長いハロゲン化物を使用する方法がある
が、これらに限定されることはない
る構造式(6)で示される中間体からの誘導体について、
説明する。2官能OPE-2CNを製造するための中間体には、
上述の構造式(6)で示される2官能PPEのオリゴマーを用
いるが、反応液から分離した粉末または反応液に溶解し
た形のどちらでも用いることができる。
例示する。中間体として上述の構造式(6)で示される2官
能型で末端にフェノール性水酸基を有する化合物をクロ
ロシアン、ブロモシアン等のハロゲン化シアンと、塩基
の存在下、脱ハロゲン化水素反応させて合成することが
できる。
チルアミン、トリプロピルアミン、ジメチルアニリン、
ピリジンなどの三級アミンおよび、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、重炭酸ナトリウムなどが代表的なものであり、
これらに限定されるものではない。
クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロベン
ゼン、ニトロベンゼン、ニトロメタン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、テトラヒドロフランおよびジオキサン
などが代表的なものであり、これらに限定されるもので
はない。
-30℃と+13℃(沸点)の間で行うことが好ましい。また、
ブロモシアンを用いる場合は-30℃と+65℃の間で行うこ
とが好ましい。
平均分子量は700〜3,000の範囲に制限される。上記数平
均分子量が3,000を超えると樹脂組成物の溶融粘度が増
大し、数平均分子量が700未満であると機械的強度や耐
熱性が低下する。上記の2官能OPE-2CNは、溶融粘度が低
く流動性が良好で、他の樹脂との相溶性に優れ、また両
末端にシアネ−ト基を有するため樹脂組成物の接着性が
良好である。その結果吸湿後、半田等高温に曝された際
に、ふくれの発生を防ぐことができる。さらに、ポリフ
ェニレンエーテル樹脂は低誘電特性を有する材料である
ため、低誘電特性の積層板が提供できる。
2官能OPE-2CNの含有量が、2官能OPE-2CN、エポキシ樹
脂、他のシアネ−ト樹脂の合計量に対し1〜60重量%の範
囲であることが望ましい。より好ましくは、5〜50重量%
である。上記含有量が1重量%未満では十分な可撓性が得
られず、含有量が60重量%を超えると溶融粘度が高くな
り、多層成型時にボイドが生じ成形性が低下する。
あるシアネ−ト樹脂としては、例えば、1,3-または1,4-
ジシアネートベンゼン、1,3,5-トリシアネートベンゼ
ン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-または2,7-ジシアネ
ートナフタレン、1,3、6-トリシアネートナフタレン、4,
4'-ジシアネートビフェニル、ビス(4-シアネートフェ
ニル)メタン、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロ
パン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-シアネートフェニ
ル)プロパン、ビス(4-シアネートフェニル)エーテ
ル、ビス(4-シアネートフェニル)チオエーテル、ビス
(4-シアネートフェニル)スルホン、トリス(4-シアネ
ートフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアネートフ
ェニル)ホスフェート、4,4’−ジシアナト−3,
3’,5,5’−テトラメチルビフェニルまたは4,
4’−ジシアナト−2,2’,3,3’,5,5’−ヘ
キサメチルビフェニルおよびノボラックとハロゲン化シ
アンとの反応により得られるシアネート類である。
あるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA
型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、ビスフェノ
ールZ型エポキシ、ビフェノール・エポキシ、テトラメ
チルビフェノール・エポキシ、ヘキサメチルビフェノー
ル・エポキシ、キシレンノボラック・エポキ、ビフェニ
ルノボラック・エポキシ、ジシクロペンタジエンノボラ
ック・エポキシ、フェノールノボラック・エポキシ、ク
レゾールノボラック・エポキシ、あるいはこれらの臭素
化された難燃性エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを
単独または適宜2種類以上配合してなる組成物、または
反応物などが挙げられる。また、特願2001-353194号で
示される2官能型のポリフェニレンエーテルオリゴマー
のエポキシ体も併用することができる。
途に応じて種々の樹脂と組み合わせて使用することがで
きる。具体的に例示すると、オキセタン樹脂類;(メ
タ)アクリル酸エステル類;ジアリルベンゼン、ジアリ
ルテレフタレートなどのポリアリル化合物類;N−ビニ
ル−2−ピロリドン、ジビニルベンゼンなどのビニル化
合物類;不飽和ポリエステルなどの重合性二重結合含有
モノマー類;多官能性マレイミド類;ポリイミド類;ポ
リブタジエン等のゴム類;ポリエチレン、ポリスチレ
ン、PPE等の熱可塑性樹脂類;ABS樹脂、ポリカー
ボネート等のエンプラ類等が挙げられるが、これらに限
定されない。
有機の充填剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、カ
ップリング剤、光増感剤、紫外線吸収剤、難燃剤などの
各種添加剤を所望により添加することができる。
とにより硬化させることも可能であるが、硬化速度を速
くして作業性、経済性などを改善する目的で熱硬化触媒
を添加することができる。熱硬化触媒は、組み合わせる
樹脂用の熱硬化触媒として一般に公知のものが使用でき
る。
張積層板は、低誘電性が要求されるプリント配線板に特
に好適に用いられる。本発明の銅張積層板の製法は、一
般的な製法で行うことができる。すなわち、熱硬化性樹
脂組成物を有機溶媒に溶解した溶液である樹脂ワニスを
基材に含浸させ、熱処理してプリプレグとした後に、プ
リプレグと銅箔とを積層、加熱成形して銅張積層板にす
る方法であるが、これに限定されるものではない。
メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールジメチルエー
テル、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、N,
N−ジメチルホルムアミド等が挙げられ、特に溶媒を限
定することなく、広範囲の有機溶媒が使用可能である。
またこれらは単独もしくは2種以上の溶剤を混合して使
用することができる。
ラスクロス、ガラス不織布等の無機基材;ポリアミド不
織布、液晶ポリエステル不織布等の有機基材等熱硬化性
樹脂積層板に用いられるものはすべて使用することがで
きる。本発明の低誘電特性を活かすには、Dガラスクロ
ス、NEガラスクロスなど誘電特性に優れた基材と併用
することにより一層効果的となる。
脂組成、添加触媒、その他の添加剤の種類や使用量に応
じて適宜選択されるが、通常100〜250℃の温度で
3〜30分の条件で行われる。プリプレグと銅箔との積
層、加熱方法としては、プリプレグの種類および銅箔の
形態により異なるが、一般的には、温度を170〜23
0℃、圧力が10〜30kg/cm2で40〜120分の時間
で真空熱プレス成形することが好ましい。
をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。尚、実施例および比較例を通じて
「部」および「%」は特に断らない限り重量部をあらわ
す。
ま板のついた2Lの縦長反応器にCuCl 1.3g(0.013 mo
l)、ジ-n-ブチルアミン79.5g(0.62 mol)、メチルエ
チルケトン 600gを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行
い、あらかじめ600gのメチルエチルケトンに溶解させ
た2価のフェノール2,2’,3,3’,5,5’-ヘキサメチル-
[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジオール41.8g(0.16mol)
と2,6-ジメチルフェノール75.6g(0.62mol)の混合溶
液(構造式(8)で示される2価のフェノールと構造式(9)で
示される1価のフェノールのモル比率1:4)を2 L/minの空
気のバブリングを行いながら120分かけて滴下し、さら
に滴下終了後30分間、2 L/minの空気のバブリングを続
けながら撹拌を行った。これにエチレンジアミン四酢酸
二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。そ
の後、1Mの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン
交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−
で濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、111.4gを得た。こ
のものの数平均分子量は1110、重量平均分子量1450、水
酸基当量が580であった。
計、滴下漏斗のついた反応器を-10℃まで冷却し、クロ
ロシアン(0.129mol)の塩化メチレン溶液を200ml仕込ん
だ。その後、あらかじめメチルエチルケトン250gに上記
で得られた2官能OPE を50.0g(水酸基0.086mol)とトリエ
チルアミン13.1g(0.129mol)を溶解した溶液を滴下漏斗
から、反応液の温度が10℃以下になるように60分かけて
滴下し、さらに滴下終了後60分間撹拌を行った。その
後、0.1Nの塩酸水溶液で3回洗浄とイオン交換水での水
洗さらにはろ過を行い、生成塩と不純物を除去した。得
られた溶液から塩化メチレンおよびメチルエチルケトン
を留去し、さらに減圧乾燥を行い、シアネート体50.1g
を得た。得られたものは、IRの分析によりフェノール性
水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)が消滅し、シアネート基
由来の吸収ピーク(2250cm-1)が発現していることから、
100%の官能基変換を確認した。
−トプレポリマー 30部、テトラブロモビスフェノール
Aエポキシ(大日本インキ化学(株)製、商品名:EPIC
LON-153) 20部、ビスフェノ−ルAエポキシ(ダウケミ
カル日本(株)製、商品名::DER-331L) 20部、アセ
チルアセトン鉄 0.04部をメチルエチルケトンに溶解
し、樹脂含量60%のワニスを調製した。 このワニスを
ガラスクロス(NEガラス品:商品名WEX983 日東紡
製)に含浸させ、熱風乾燥器にて処理してB-stageのプ
リプレグを得た。プリプレグ8枚と銅箔(18μm厚、三
井金属(株)製、商品名:3EC-3 )を重ね合わせて、200
℃で2時間の真空熱プレスを行い、0.8mm厚の銅張積層板
を得た。得られた銅張積層板の物性を表−2に示した。
は実施例1と同様にして銅張積層板を得た。比較例1は
メチルエチルケトンに溶解しないために溶媒としてトル
エンを用いた。
4,000ヒ゛スフェノール A型シアネ-トフ゜レホ゜リマー:2,2-ヒ゛ス(4-シアナトフェニル)フ゜ロハ゜
ンのフ゜レホ゜リマーテトラフ゛ロモヒ゛スフェノ-ルAエホ゜キシ:EPICLON-153大日
本インキ化学(株)ヒ゛スフェノ -ルAエホ゜キシ:DER-331Lダウケミカル日本(株)フェノールノホ゛ラック 型エホ゜キシ:EPPN-201日本化薬(株)
装置および方法を用いて測定したものである。 ・ガラス転移温度(Tg) 動的粘弾性測定の損失正接(tan δ)ピークより求め
た。 ・比誘電率および誘電正接 空洞共振器法により測定した。 ・銅箔剥離強度 JIS規格C6481に基づき、幅10mmの銅箔の90度方向の引き
剥がし強さを測定した。 ・成形性 70μm厚の銅箔の内層パタ−ンをボイドなく埋め込める
かどうかで判定した。・吸湿後のはんだ耐熱性 銅箔を全面除去したサンプルを、121℃、0.2MPaのPCT条
件で1〜3時間の吸湿処理を行い、260℃のはんだ浴に30
秒浸漬し層間剥離(ふくれ)が発生するかを目視で観察
した。 ・機械特性 ヘットスピ−ド:1.0mm/min、支点間距離:20mm、常温
で測定
エーテルオリゴマーのシアネ−ト体を含む樹脂組成物は
高耐熱、低誘電特性を有し、さらに成形性、可撓性に優
れたバランスの取れた樹脂組成物である。この樹脂を用
いた積層板や多層プリント板は多層成形時の成形が良好
で、信頼性も高く、さらに高周波信号の高速処理や低損
失の回路設計が可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】構成材料として、数平均分子量が700〜3,0
00の両末端にシアネート基を有する構造式(1)で表され
るポリフェニレンエーテルオリゴマーのシアネート体を
含有することを特徴とする積層板用樹脂組成物。 【化1】 (式中、-X-は構造式(2)で示され、R1、R2、R3、R7、R8
は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭
素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R4、R
5、R6は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロ
ゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニ
ル基である。-(O-Y)-は構造式(3)で定義される1種類の
構造、または構造式(3)で定義される2種類以上の構造が
ランダムに配列したものである。R9、R10は、同一また
は異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下の
アルキル基またはフェニル基である。R11、R12は、同一
または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または
炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。Z
は、炭素数1以上の有機基であり、酸素原子を含むこと
もある。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0
〜30の整数を示す。iは、それぞれ独立に0または1の整
数を示す。) - 【請求項2】構成材料として、数平均分子量が700〜3,0
00の両末端にシアネート基を有する構造式(1)で表され
るポリフェニレンエーテルオリゴマーのシアネ−ト体、
及び他のシアネートエステル樹脂、エポキシ樹脂を含有
することを特徴とする積層板用樹脂組成物。 - 【請求項3】上記構成材料の構造式(1)で表される両末
端にシアネ−ト基を有するポリフェニレンエーテルオリ
ゴマーのシアネ−ト体において、-X-で表される構造式
(2)の少なくともR1、R2、R3、R7、R8がメチル基であ
り、あるいは、さらにR4、R5、R6のうち1つ以上がメチ
ル基であり、-(O-Y)-が構造式(4)、あるいは構造式
(5)、あるいは構造式(4)と構造式(5)がランダムに配列
した構造を有することを特徴とする請求項1記載の積層
板用樹脂組成物。 【化2】 - 【請求項 4】請求項1、2、3に記載の両末端にシアネ−
ト基を有するポリフェニレンエーテルオリゴマーのシア
ネ−ト体を含有することを特徴とする積層板用樹脂組成
物を用いたプリプレグおよびプリント配線板。
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