JP2003261581A - アルキルホスホン酸エステル類の製造法 - Google Patents
アルキルホスホン酸エステル類の製造法Info
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Abstract
エステル類のリン原子にアルキル基又はアルケニル基が
結合したアルキルホスホン酸エステル類を効率よく得
る。 【解決手段】 下記式(1) (式中、Ra、Rbは、それぞれ水素原子又は有機基を示
す)で表される亜リン酸エステル類と、下記式(2a)
又は(2b) (式中、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhは、それぞれ水
素原子又は有機基を示す。Rc、Rd、Re、Rf,Rg,
Rhは、それぞれ互いに環を形成してもよい。)で表さ
れる炭素−炭素不飽和結合を有する化合物とを、周期表
5〜9族元素化合物触媒及び酸素の存在下で反応させ
て、下記式(3a)又は(3b) (式中、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhは前
記に同じ)で表されるアルキルホスホン酸エステル類を
生成させるアルキルホスホン酸エステル類の製造法。
Description
剤、難燃剤又はこれらの前駆体として有用なアルキルホ
スホン酸エステル類の製造法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、有機リン化合物は有機合成上有用
な試剤であり、例えば、アルキルホスホン酸エステルと
カルボニル化合物との反応は、Wadsworth-Emmons反応と
して広く利用されている。アルキルホスホン酸エステル
の合成方法としては、例えば、亜リン酸とハロゲン化ア
ルキルとの反応によるArbuzov反応、遷移金属錯体の存
在下におけるアルケンのヒドロホスホリル化反応、ラジ
カル開始剤存在下あるいは紫外線照射下におけるホスホ
ン酸エステルとアルケンとのラジカルカップリング反応
などが報告されている。しかし、これらの方法では、反
応の選択性が低く、アルキルホスホン酸エステルを収率
よく得ることが困難である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、触媒的なラジカル付加反応により、亜リン酸エステ
ル類のリン原子に、アルキル基又はアルケニル基が結合
したアルキルホスホン酸エステル類を効率よく得る方法
を提供することにある。本発明の他の目的は、亜リン酸
エステル類と炭素−炭素不飽和結合を有する化合物とか
ら、前記亜リン酸エステル類のリン原子にアルキル基又
はアルケニル基が結合したアルキルホスホン酸エステル
類を高い選択率で製造できる方法を提供することにあ
る。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、周期表5〜9族元素
化合物と酸素とを組み合わせると、酸素が酸化剤として
また周期表5〜9族元素化合物が触媒として機能し、亜
リン酸エステル類と炭素−炭素不飽和結合を有する化合
物(オレフィン類又はアセチレン類)とから対応する付
加体が効率よく生成することを見出し、本発明を完成し
た。 【0005】すなわち、本発明は、下記式(1) 【化4】 (式中、Ra、Rbは、それぞれ水素原子又は有機基を示
す)で表される亜リン酸エステル類と、下記式(2a)
又は(2b) 【化5】 (式中、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhは、それぞれ水
素原子又は有機基を示す。Rc、Rd、Re、Rfは、それ
ぞれ互いに結合して、隣接する1又は2個の炭素原子と
ともに環を形成してもよい。Rg、Rhは、互いに結合し
て、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成してもよ
い)で表される炭素−炭素不飽和結合を有する化合物と
を、周期表5〜9族元素化合物触媒及び酸素の存在下で
反応させて、下記式(3a)又は(3b) 【化6】(式中、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhは前
記に同じ)で表されるアルキルホスホン酸エステル類を
生成させるアルキルホスホン酸エステル類の製造法を提
供する。 【0006】なお、前記式(3b)で表されるアルキル
ホスホン酸エステル類には、炭素−炭素二重結合を有し
ているので、幾何異性体が存在する。そのため、本発明
では、式で表される化合物に幾何異性体が存在する場合
には、その式で表される化合物には幾何異性体も含まれ
るものとする。具体的には、例えば、前記式(3b)で
表されるアルキルホスホン酸エステル類には、該式(3
b)で表されるアルキルホスホン酸エステル類の幾何異
性体であるZ体やE体も含まれる。 【0007】 【発明の実施の形態】[亜リン酸エステル類]本発明に
おいて原料として用いられる式(1)で表される化合物
(亜リン酸エステル類)には、分子内にホスホリル
(V)基を有する広範な亜リン酸エステル類(ホスホン
酸エステル類)が含まれる。なお、式(1)で表される
亜リン酸エステル類には、亜リン酸も含まれる。 【0008】式(1)中、Ra、Rbにおける有機基とし
ては、炭化水素基、複素環式基を好適に用いることがで
きる。Ra、Rbの有機基における炭化水素基には、脂肪
族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が
含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、
オクチル、デシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オク
タデシル、アリル基などの炭素数1〜20(好ましくは
1〜10、さらに好ましくは1〜6)程度の直鎖状又は
分岐鎖状の脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル
基及びアルキニル基)などが挙げられる。 【0009】脂環式炭化水素基としては、例えば、シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘキセニル、シクロオクチル、シクロデ
シル、シクロドデシル基などの炭素数3〜20(好まし
くは炭素数3〜15)程度の脂環式炭化水素基(シクロ
アルキル基、シクロアルケニル基等)などが挙げられ
る。 【0010】芳香族炭化水素基としては、例えば、フェ
ニル、ナフチル基などの炭素数6〜20程度の芳香族炭
化水素基などが挙げられる。 【0011】これらの炭化水素基は、種々の置換基、例
えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原
子)、オキソ基、保護基で保護されていてもよいヒドロ
キシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメ
チル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護
基で保護されていてもよいカルボキシル基、置換オキシ
カルボニル基、置換又は無置換カルバモイル基、ニトロ
基、アシル基、シアノ基、アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル基などのC1-4アルキル基など)、シクロア
ルキル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル基
など)、複素環式基などを有していてもよい。前記保護
基としては、有機合成の分野で慣用の保護基を使用でき
る。 【0012】Ra、Rbの有機基における複素環式基を構
成する複素環には、芳香族性複素環及び非芳香族性複素
環が含まれる。このような複素環としては、例えば、ヘ
テロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、フラ
ン、テトラヒドロフラン、オキサゾール、イソオキサゾ
ールなどの5員環、4−オキソ−4H−ピラン、テトラ
ヒドロピラン、モルホリンなどの6員環、ベンゾフラ
ン、イソベンゾフラン、4−オキソ−4H−クロメン、
クロマン、イソクロマンなどの縮合環など)、ヘテロ原
子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェ
ン、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾールなど
の5員環、4−オキソ−4H−チオピランなどの6員
環、ベンゾチオフェンなどの縮合環など)、ヘテロ原子
として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール、ピロ
リジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾールなど
の5員環、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジ
ン、ピペリジン、ピペラジンなどの6員環、インドー
ル、インドリン、キノリン、アクリジン、ナフチリジ
ン、キナゾリン、プリンなどの縮合環など)などが挙げ
られる。これらの複素環式基は、置換基(例えば、前記
炭化水素基が有していてもよい置換基と同様の基)を有
していてもよい。 【0013】好ましいRa、Rbとしては、それぞれ、同
一又は異なって、炭化水素基[例えば、C1-10脂肪族炭
化水素基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、オクチル、デシル基などのC1-10アルキ
ル基)、脂環式炭化水素基(例えば、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘキセニル基などのC3-15シク
ロアルキル基又はシクロアルケニル基等)、C6-14アリ
ール基]が挙げられる。 【0014】具体的には、前記式(1)で表される亜リ
ン酸エステル類としては、亜リン酸エステル(ホスホン
酸エステル)が好適である。亜リン酸エステルとして
は、例えば、亜リン酸モノエステル、亜リン酸ジエステ
ルが含まれる。さらに具体的には、亜リン酸モノエステ
ルの代表的な例としては、例えば、亜リン酸メチル、亜
リン酸エチル、亜リン酸プロピル、亜リン酸イソプロピ
ル、亜リン酸ブチル、亜リン酸イソブチル、亜リン酸s
−ブチル、亜リン酸t−ブチル、亜リン酸ペンチル、亜
リン酸ヘキシル、亜リン酸ヘプチル、亜リン酸オクチ
ル、亜リン酸2−エチルヘキシル、亜リン酸ノニル、亜
リン酸デシル、亜リン酸ウンデシル、亜リン酸ドデシ
ル、亜リン酸トリデシル、亜リン酸テトラデシル、亜リ
ン酸ペンタデシル、亜リン酸ヘキサデシル、亜リン酸ヘ
プタデシル、亜リン酸オクタデシル、亜リン酸ノナデシ
ルなどの亜リン酸モノアルキルエステル;亜リン酸シク
ロヘキシルなどの亜リン酸モノシクロアルキルエステ
ル;亜リン酸フェニル、亜リン酸ナフチルなどの亜リン
酸モノアリールエステルなどが挙げられる。 【0015】一方、亜リン酸ジエステルの代表的な例と
しては、例えば、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチ
ル、亜リン酸ジプロピル、亜リン酸ジイソプロピル、亜
リン酸ジブチル、亜リン酸ジイソブチル、亜リン酸ジs
−ブチル、亜リン酸ジt−ブチル、亜リン酸ジペンチ
ル、亜リン酸ジヘキシル、亜リン酸ジヘプチル、亜リン
酸ジオクチル、亜リン酸ジ2−エチルヘキシル、亜リン
酸ジノニル、亜リン酸ジデシル、亜リン酸ジウンデシ
ル、亜リン酸ジドデシル、亜リン酸ジトリデシル、亜リ
ン酸ジテトラデシル、亜リン酸ジペンタデシル、亜リン
酸ジヘキサデシル、亜リン酸ジヘプタデシル、亜リン酸
ジオクタデシル、亜リン酸ジノナデシルなどの亜リン酸
ジアルキルエステル;亜リン酸ジシクロヘキシルなどの
亜リン酸ジシクロアルキルエステル;亜リン酸ジフェニ
ル、亜リン酸ジナフチルなどの亜リン酸ジアリールエス
テル;亜リン酸メチルフェニル、亜リン酸エチルフェニ
ル、亜リン酸プロピルフェニル、亜リン酸ブチルフェニ
ル、亜リン酸ペンチルフェニル、亜リン酸ヘキシルフェ
ニル、亜リン酸ヘプチルフェニル、亜リン酸オクチルフ
ェニル、亜リン酸2−エチルヘキシルフェニル、亜リン
酸ノニルフェニル、亜リン酸デシルフェニル、亜リン酸
ドデシルフェニル、亜リン酸テトラデシルフェニル、亜
リン酸オクタデシルフェニルなどの亜リン酸アルキルア
リールエステルの他、亜リン酸アルキルシクロアルキル
エステル、亜リン酸シクロアルキルアリールエステルな
どが挙げられる。 【0016】[炭素−炭素不飽和結合を有する化合物]
炭素−炭素不飽和結合を有する化合物には、前記式(2
a)で表されるオレフィン類及び前記式(2b)で表さ
れるアセチレン類が含まれる。前記式(2a)で表され
るオレフィン類及び前記式(2b)で表されるアセチレ
ン類において、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhにおける
有機基としては、反応を損なわないような基であればよ
く、例えば、炭化水素基、複素環式基、ヒドロキシル
基、メルカプト基、アルコキシ基、ハロゲン原子、N−
置換又は無置換アミノ基、アシル基及び該アシル基にお
けるカルボニル基保護体、置換オキシカルボニル基、カ
ルボキシル基、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ
基、置換又は無置換イミノアルキル基、ニトロ基、硫黄
酸基、硫黄酸エステル基、ハロアルキル基などが例示で
きる。ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基など
は慣用の保護基で保護されていてもよい。 【0017】前記Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhにおけ
る炭化水素基には、前記Ra、Rbにおける炭化水素基と
同様の炭化水素基(脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素
基、芳香族炭化水素基)が含まれる。これらのRc、
Rd、Re、Rf、Rg、Rhにおける炭化水素基は、種々
の置換基(例えば、前記Ra、Rbにおける炭化水素基が
有していてもよい置換基と同様の基)を有していてもよ
い。 【0018】Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhにおける複
素環式基を構成する複素環には、前記Ra、Rbにおける
複素環式基を構成する複素環と同様の複素環(芳香族性
複素環及び非芳香族性複素環)が含まれる。これらのR
c、Rd、Re、Rf、Rg、Rhにおける複素環式基は、置
換基(例えば、前記Raにおける炭化水素基が有してい
てもよい置換基と同様の基)を有していてもよい。 【0019】Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhにおけるア
ルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、ブトキシ基などの炭素数1〜6程度のアルコ
キシ基などが挙げられる。また、ハロゲン原子として
は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が挙げられる。
N−置換アミノ基には、例えば、N,N−ジメチルアミ
ノ、N,N−ジエチルアミノ、ピペリジノ基などが含ま
れる。 【0020】さらにまた、アシル基及び該アシル基にお
けるカルボニル基保護体の代表的な例としては、例え
ば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、
(メタ)アクリロイル、シクロペンタンカルボニル、シ
クロヘキサンカルボニル、ベンゾイル、ナフトイル、ピ
リジルカルボニル基などの脂肪族、脂環式、芳香族又は
複素環式アシル基及びこれらのカルボニル基保護体が挙
げられる。置換オキシカルボニル基には、例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシ
カルボニル、ブトキシカルボニル、ビニルオキシカルボ
ニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシ
ルオキシカルボニル、フェノキシカルボニル、ベンジル
オキシカルボニル、ピリジルオキシカルボニル基などが
含まれる。置換又は無置換カルバモイル基としては、例
えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−フ
ェニルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、
1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル等
を例示できる。硫黄酸基には、例えば、スルホン酸基、
スルフィン酸基などが含まれ、硫黄酸エステル基(スル
ホン酸エステル基、スルフィン酸エステル基)として
は、例えば、スルホン酸メチル、スルホン酸エチル、ス
ルフィン酸メチル、スルフィン酸エチル基などが挙げら
れる。ハロアルキル基としては、例えば、トリフルオロ
メチル基などが挙げられる。なお、アシル基の保護体と
しては、カルボニル基が慣用の保護基で保護された形態
(例えば、ジメチルアセタール、ジエチルアセタール、
1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等のアセタ
ール体;S,S´−ジメチルジチオアセタールなどのジ
チオアセタール体など)が挙げられる。 【0021】Rc、Rd、Re、Rfはそれぞれ互いに結合
して隣接する1又は2個の炭素原子とともに環を形成し
てもよい。このような環としては、シクロプロパン、シ
クロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロ
ヘキサン、シクロヘキセン、シクロオクタン、シクロド
デカン、ノルボルネン環などの3〜20員程度の脂環式
炭素環(シクロアルカン環、シクロアルケン環、橋かけ
炭素環等)などが挙げられる。これらの環は置換基を有
していてもよく、また他の環(非芳香族性環又は芳香族
性環)が縮合していてもよい。 【0022】Rg、Rhは互いに結合して隣接する2個の
炭素原子とともに環を形成してもよい。この環は置換基
を有していてもよく、また他の環(非芳香族性環又は芳
香族性環)が縮合していてもよい。 【0023】好ましいRc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhに
は、水素原子、炭化水素基[例えば、C1-20脂肪族炭化
水素基(特にC1-10脂肪族炭化水素基など)、C6-20ア
リール基(フェニル基、ナフチル基など)、シクロアル
キル基(3〜8員程度のシクロアルキル基など)、ハロ
アルキル基(例えば、トリフルオロメチル基などのC
1-6ハロアルキル基、特にC1-4ハロアルキル基)な
ど]、複素環式基、置換オキシカルボニル基(例えば、
C1-6アルコキシ−カルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアル
キルオキシカルボニル基など)、カルボキシル基、置換
又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、硫黄
酸基、硫黄酸エステル基、アシル基などが含まれる。 【0024】式(2a)で表されるオレフィン類として
は、α−オレフィン及び内部オレフィンの何れであって
もよい。また、オレフィン類にはジエンなど炭素−炭素
二重結合を複数個有するオレフィン類も含まれる。オレ
フィン類の代表的な例として、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、
2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキ
セン、1−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3
−オクテン、4−オクテン、1−ノネン、1−デセン、
1−ドデセン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタ
ジエン、1,7−オクタジエン、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、1−プロペニルベンゼン、
1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−ビ
ニルピリジン、3−ビニルフラン、3−ビニルチオフェ
ン、3−ビニルキノリン等の鎖状オレフィン類(アルケ
ン類);シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオク
テン、シクロデセン、シクロドデセン、ノルボルネンな
どの環状オレフィン類(シクロアルケン類、炭素−炭素
二重結合を有する橋かけ環式炭化水素類)などが挙げら
れる。 【0025】式(2b)で表されるアセチレン類には、
ジインなど炭素−炭素三重結合を複数個有するアセチレ
ン類も含まれる。アセチレン類の代表的な例として、ア
セチレン、1−プロピン、1−ブチン、2−ブチン、1
−ペンチン、1−ヘキシン、1−ヘプチン、1−オクチ
ン、フェニルアセチレンなどが挙げられる。 【0026】[周期表5〜9族元素化合物触媒]本発明
では周期表5〜9族元素化合物を触媒として用いる。周
期表5〜9族元素には、バナジウムV、ニオブNb、タ
ンタルTa等の5族元素;クロムCr、モリブデンM
o、タングステンW等の6族元素;マンガンMn、テク
ネチウムTc、レニウムRe等の7族元素;鉄Fe、ル
テニウムRu、オスミウムOs等の8族元素;コバルト
Co、ロジウムRh、イリジウムIr等の9族元素が含
まれる。これらの中でも、マンガンMn等の7族元素が
好ましい。また、好ましい元素には第4周期の金属元素
(バナジウムV、クロムCr、マンガンMn、鉄Fe、
コバルトCo)が含まれる。また、触媒としては1電子
酸化において活性を示す金属元素化合物が好ましい。 【0027】周期表5〜9族元素化合物としては、前記
金属元素の単体、水酸化物、酸化物(複合酸化物を含
む)、ハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ
化物)、オキソ酸塩(例えば、硝酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、ホウ酸塩、炭酸塩など)、オキソ酸、イソポリ酸、
ヘテロポリ酸などの無機化合物;有機酸塩(例えば、酢
酸塩、プロピオン酸塩、青酸塩、ナフテン酸塩、ステア
リン酸塩など)、錯体などの有機化合物が挙げられる。
前記錯体を構成する配位子としては、OH(ヒドロキ
ソ)、アルコキシ(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
ブトキシなど)、アシル(アセチル、プロピオニルな
ど)、アルコキシカルボニル(メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニルなど)、アセチルアセトナト、シクロ
ペンタジエニル基、ハロゲン原子(塩素、臭素など)、
CO、CN、酸素原子、H2O(アコ)、ホスフィン
(トリフェニルホスフィンなどのトリアリールホスフィ
ンなど)のリン化合物、NH3(アンミン)、NO、N
O2(ニトロ)、NO3(ニトラト)、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェナントロリ
ンなどの窒素含有化合物などが挙げられる。 【0028】周期表5〜9族元素化合物の具体例として
は、例えば、マンガン化合物を例にとると、水酸化マン
ガン、酸化マンガン、塩化マンガンや臭化マンガンなど
のハロゲン化マンガン、硝酸マンガン、硫酸マンガン、
リン酸マンガン、炭酸マンガン、マンガン酸塩、過マン
ガン酸塩、マンガンモリブデン酸等のマンガンを含むヘ
テロポリ酸又はその塩などの無機化合物;ギ酸マンガ
ン、酢酸マンガン、プロピオン酸マンガン、ナフテン酸
マンガン、ステアリン酸マンガン、チオシアン酸マンガ
ンなどの有機酸塩やマンガンアセチルアセトナトなどの
錯体等の有機化合物が例示される。マンガンの価数は2
価又は3価の何れであってもよい。中でも、酢酸マンガ
ンなどの有機酸塩やマンガンアセチルアセトナトなどの
錯体等の有機マンガン化合物が好ましい。 【0029】コバルト化合物の代表的な例としては、例
えば、水酸化コバルト、酸化コバルト、塩化コバルトや
臭化コバルトなどのハロゲン化コバルト、硝酸コバル
ト、硫酸コバルト、リン酸コバルト、コバルトモリブデ
ン酸等のコバルトを含むヘテロポリ酸又はその塩などの
無機化合物;ギ酸コバルト、酢酸コバルト、ナフテン酸
コバルト、ステアリン酸コバルトなどの有機酸塩やコバ
ルトアセチルアセトナトなどの錯体等の有機化合物が例
示される。コバルトの価数は2価又は3価の何れであっ
てもよい。これらの中でも、酢酸コバルトなどの有機酸
塩やコバルトアセチルアセトナトなどの錯体等の有機コ
バルト化合物が好ましい。 【0030】また、バナジウム化合物の例としては、水
酸化バナジウム、酸化バナジウム、塩化バナジウム、塩
化バナジル、硫酸バナジウム、硫酸バナジル、バナジン
酸ナトリウムなどの無機化合物;バナジウムアセチルア
セトナト、バナジルアセチルアセトナトなどの錯体等の
2〜5価のバナジウム化合物などが挙げられる。 【0031】さらに、モリブデン化合物の例としては、
水酸化モリブデン、酸化モリブデン、塩化モリブデン、
臭化モリブデン、硫化モリブデン、モリブデン酸又はそ
の塩、リンモリブデン酸又はその塩、ケイモリブデン酸
又はその塩などの無機化合物;モリブデンカルボニル、
ビス(アセチルアセトナト)ジオキソモリブデン、クロ
ロトリカルボニル(η−シクロペンタジエニル)モリブ
デン、ジブロモビス(η−シクロペンタジエニル)モリ
ブデンなどの錯体等の0〜6価のモリブデン化合物など
が挙げられる。他の金属元素の化合物としては、前記マ
ンガン、バナジウム又はモリブデン化合物に対応する化
合物などが例示される。周期表5〜9族元素の原子価は
特に制限されないが、0〜6価程度である場合が多い。 【0032】周期表5〜9族元素化合物は単独で又は2
種以上を組み合わせて使用できる。周期表5〜9族元素
化合物のうち元素の異なる2種以上の化合物を組み合わ
せて用いると、反応速度や反応の選択性が向上する場合
がある。このような組み合わせとして、例えば、マンガ
ン化合物とコバルト化合物との組み合わせが挙げられ
る。 【0033】周期表5〜9族元素化合物触媒の使用量
は、式(1)で表される亜リン酸エステル類及び炭素−
炭素不飽和結合を有する化合物[式(2a)で表される
オレフィン類又は式(2b)で表されるアセチレン類]
のうち少量用いる方の化合物1モルに対して、例えば
0.0001〜0.2モル、好ましくは0.0002〜
0.1モル、さらに好ましくは0.0005〜0.05
モル程度である。 【0034】なお、マンガン化合物とコバルト化合物と
を組み合わせて用いる場合、マンガン化合物の使用量
は、式(1)で表される亜リン酸エステル類及び炭素−
炭素不飽和結合を有する化合物[式(2a)で表される
オレフィン類又は式(2b)で表されるアセチレン類]
のうち少量用いる方の化合物1モルに対して、例えば
0.0001〜0.2モル、好ましくは0.0002〜
0.1モル、さらに好ましくは0.0005〜0.05
モル程度であり、コバルト化合物の使用量は、式(1)
で表される亜リン酸エステル類及び炭素−炭素不飽和結
合を有する化合物[式(2a)で表されるオレフィン類
又は式(2b)で表されるアセチレン類]のうち少量用
いる方の化合物1モルに対して、例えば0.00005
〜0.2モル、好ましくは0.0001〜0.1モル、
さらに好ましくは0.0002〜0.05モル程度であ
る。また、マンガン化合物とコバルト化合物とを組み合
わせて用いる場合、その比率は、通常、前者/後者(モ
ル比)=1/99〜99/1、好ましくは5/95〜9
8/2、さらに好ましくは20/80〜95/5、特に
40/60〜95/5程度である。 【0035】本発明では、反応速度や反応の選択性を向
上させるため、周期表5〜9族元素化合物と他の金属元
素化合物(例えば、セリウム、チタン、ジルコニウム、
ニッケル、パラジウム、白金、銅、亜鉛などの遷移金属
化合物等)とを組み合わせて用いることもできる。 【0036】また、系内に、アゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBN)などの重合開始剤、ラジカル発生剤やラ
ジカル反応促進剤[ハロゲン(塩素、臭素など)、過
酸、過酸化物など]などを存在させてもよい。このよう
な成分を系内に存在させると、反応が促進される場合が
ある。また、光を照射したり、超音波を与えることによ
り反応速度が向上する場合がある。 【0037】[酸素]酸素は発生期の酸素であってもよ
いが、通常は分子状酸素が用いられる。分子状酸素とし
ては、特に制限されず、純粋な酸素を用いてもよく、ま
た、操作性や安全性を高めるため、窒素、ヘリウム、ア
ルゴン、二酸化炭素などの不活性ガスで希釈した酸素
(空気など)を使用してもよい。なお、基質の種類や他
の条件によっても異なるが、純粋な酸素を用いるよりも
酸素と不活性ガス(窒素など)との混合ガスを用いた場
合の方が目的化合物の収率が高くなることがある。前記
混合ガスにおける酸素と不活性ガスとの比率は、例え
ば、前者/後者(モル比)=10/90〜95/5、好
ましくは15/85〜90/10、さらに好ましくは2
5/75〜80/20程度である。 【0038】酸素の使用量は、基質の種類に応じて適宜
選択できるが、通常、式(1)で表される亜リン酸エス
テル類及び炭素−炭素不飽和結合を有する化合物[式
(2a)で表されるオレフィン類又は式(2b)で表さ
れるアセチレン類]のうち少量用いる方の化合物1モル
に対して、0.5モル以上(例えば、1モル以上)、好
ましくは1〜100モル、さらに好ましくは2〜50モ
ル程度である。基質に対して過剰モルの酸素を使用する
場合が多い。 【0039】[反応]反応は溶媒の存在下又は非存在下
で行われる。前記溶媒としては、例えば、酢酸、プロピ
オン酸などの有機酸;ベンゾニトリルなどのニトリル
類;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;
ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;クロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、ク
ロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼンなどのハロ
ゲン化炭化水素;ニトロベンゼンなどのニトロ化合物;
これらの混合溶媒などが挙げられる。なお、基質(反応
原料)を溶媒として用いることもできる。 【0040】前記式(1)で表される亜リン酸エステル
類(ホスホン酸エステルなど)と前記炭素−炭素不飽和
結合を有する化合物[式(2a)で表されるオレフィン
類又は式(2b)で表されるアセチレン類]との比率
は、両化合物の種類や組み合わせなどにより適宜選択で
きるが、反応性の点から、前者/後者(モル比)=0.
5〜30程度、好ましくは0.8〜10程度、さらに好
ましくは1〜3程度である。 【0041】反応温度は、前記亜リン酸エステル類(ホ
スホン酸エステルなど)及び前記炭素−炭素不飽和結合
を有する化合物(オレフィン類、アセチレン類)の種類
などに応じて適当に選択でき、例えば、0〜150℃、
好ましくは30〜100℃程度である。反応は、常圧ま
たは加圧下で行うことができ、加圧下で反応させる場合
には、通常、1〜100atm(0.101〜10.1
MPa)程度、好ましくは、1.5〜80atm(0.
152〜8.08MPa)程度である。反応時間は、反
応温度及び圧力に応じて、例えば、30分〜48時間程
度の範囲から適当に選択できる。反応は、酸素の存在下
又は酸素の流通下、回分式、半回分式、連続式などの慣
用の方法により行うことができる。 【0042】上記方法により、前記式(3a)又は式
(3b)で表されるアルキルホスホン酸エステル類が良
好な収率で生成する。この反応においては、マンガン触
媒等の周期表5〜9族元素化合物触媒と酸素の作用によ
り前記亜リン酸エステル類のリン原子[ホスホン酸エス
テルのリン原子など]にラジカルが生成し、このラジカ
ルがオレフィン類又はアセチレン類の不飽和結合(二重
結合又は三重結合)炭素原子に付加することにより、対
応するアルキル基又はアルケニル基が前記亜リン酸エス
テル類のリン原子に付加した化合物[すなわち、式(3
a)又は(3b)で表されるアルキルホスホン酸エステ
ル類]が生成するものと推測される。なお、式(3a)
又は(3b)で表されるアルキルホスホン酸エステル類
には、アルキルホスホン酸も含まれる。 【0043】反応終了後、反応生成物は、例えば、濾
過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマト
グラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分
離手段により分離精製できる。 【0044】なお、本発明の製造方法により得られるア
ルキルホスホン酸エステル類[アルキルホスホン酸(モ
ノ又はジ)エステルなど]は、金属抽出剤、可塑剤、難
燃剤又はこれらの前駆体等として好適に利用することが
できる。 【0045】 【発明の効果】本発明の方法によれば、酸素と周期表5
〜9族元素化合物とを用いた触媒的なラジカル付加反応
により、亜リン酸エステル類のリン原子にアルキル基又
はアルケニル基が結合したアルキルホスホン酸エステル
類を効率よく得ることができる。また、亜リン酸エステ
ル類と炭素−炭素不飽和結合を有する化合物とから、該
亜リン酸エステル類のリン原子にアルキル基又はアルケ
ニル基が結合したアルキルホスホン酸エステル類を高い
選択率で製造できる。 【0046】 【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。なお、反応生成物はガスクロマト
グラフィー又は高速液体クロマトグラフィーにより分析
した。収率は炭素−炭素不飽和結合を有する化合物(オ
レフィン類又はアセチレン類)を基準とした値である。 【0047】実施例1 亜リン酸ジエチル(ホスホン酸ジエチル)9ミリモル、
1−オクテン3ミリモル、及び酢酸マンガン(II)0.
12ミリモルの混合液を、空気雰囲気下(1atm=
0.101MPa)、90℃で2時間攪拌した。反応混
合液を分析した結果、オクチルホスホン酸ジエチルが収
率78%で生成していた。1−オクテンの転化率は99
%であった。なお、窒素雰囲気下で同様の操作を行った
ところ(ただし、反応時間は12時間)、オクチルホス
ホン酸ジエチルはほとんど生成していなかった。この時
の1−オクテンの転化率は22%であった。 【0048】実施例2 亜リン酸ジエチル9ミリモル、1−オクテン3ミリモ
ル、及び酢酸マンガン(II)0.03ミリモルの混合液
を、空気雰囲気下(1atm=0.101MPa)、9
0℃で8時間攪拌した。反応混合液を分析した結果、オ
クチルホスホン酸ジエチルが収率23%で生成してい
た。1−オクテンの転化率は66%であった。 【0049】実施例3 亜リン酸ジエチル9ミリモル、1−オクテン3ミリモ
ル、及び酢酸マンガン(II)0.03ミリモル、及び酢
酸コバルト(II)0.03ミリモルの混合液を、空気雰
囲気下(1atm=0.101MPa)、90℃で6時
間攪拌した。反応混合液を分析した結果、オクチルホス
ホン酸ジエチルが収率74%で生成していた。1−オク
テンの転化率は99%であった。 【0050】実施例4 亜リン酸ジブチル9ミリモル、1−オクテン3ミリモ
ル、及び酢酸マンガン(II)0.12ミリモルの混合液
を、空気雰囲気下(1atm=0.101MPa)、9
0℃で2時間攪拌した。反応混合液を分析した結果、オ
クチルホスホン酸ジブチルが収率81%で生成してい
た。1−オクテンの転化率は99%であった。 【0051】実施例5 亜リン酸ジエチル9ミリモル、シクロヘキセン3ミリモ
ル、及び酢酸マンガン(II)0.12ミリモルの混合液
を、空気雰囲気下(1atm=0.101MPa)、9
0℃で2時間攪拌した。反応混合液を分析した結果、シ
クロヘキシルホスホン酸ジエチルが収率50%で生成し
ていた。シクロヘキセンの転化率は90%であった。 【0052】実施例6 亜リン酸ジエチル9ミリモル、アリルマロン酸ジエチル
3ミリモル、及び酢酸マンガン(II)0.12ミリモル
の混合液を、空気雰囲気下(1atm=0.101MP
a)、90℃で2時間攪拌した。反応混合液を分析した
結果、2−[3−(ジエトキシ−ホスホリル)プロピ
ル]マロン酸ジエチルが収率63%で生成していた。ア
リルマロン酸ジエチルの転化率は99%であった。 【0053】実施例7 亜リン酸ジエチル9ミリモル、2−ノルボルネン3ミリ
モル、及び酢酸マンガン(II)0.12ミリモルの混合
液を、空気雰囲気下(1atm=0.101MPa)、
90℃で2時間攪拌した。反応混合液を分析した結果、
ノルボルニルホスホン酸ジエチルが収率48%で生成し
ていた。2−ノルボルネンの転化率は88%であった。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中、Ra、Rbは、それぞれ水素原子又は有機基を示
す)で表される亜リン酸エステル類と、下記式(2a)
又は(2b) 【化2】 (式中、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhは、それぞれ水
素原子又は有機基を示す。Rc、Rd、Re、Rfは、それ
ぞれ互いに結合して、隣接する1又は2個の炭素原子と
ともに環を形成してもよい。Rg、Rhは、互いに結合し
て、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成してもよ
い)で表される炭素−炭素不飽和結合を有する化合物と
を、周期表5〜9族元素化合物触媒及び酸素の存在下で
反応させて、下記式(3a)又は(3b) 【化3】 (式中、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rhは前
記に同じ)で表されるアルキルホスホン酸エステル類を
生成させるアルキルホスホン酸エステル類の製造法。
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JP2002063035A JP4115718B2 (ja) | 2002-03-08 | 2002-03-08 | アルキルホスホン酸エステル類の製造法 |
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JP2008532971A (ja) * | 2005-03-08 | 2008-08-21 | チバ ホールディング インコーポレーテッド | 特定のホスホネートにより被覆された金属酸化物ナノ粒子 |
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- 2002-03-08 JP JP2002063035A patent/JP4115718B2/ja not_active Expired - Fee Related
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