JP2003260316A - 内燃機関の排気浄化材の製造方法 - Google Patents

内燃機関の排気浄化材の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の排気通路内に配置される排気浄化
材の各排気流通路の塞がれるべき端部に比較的小さい孔
を形成する。 【解決手段】 多孔質材料からなる隔壁2によって画成
された複数の排気流通路3,4を有する基材10の該排
気流通路のうちの少なくとも一部の排気流通路の一方の
端部の開口を塞ぐことによって、内燃機関の排気通路に
配置される排気浄化材1を製造する。塞ぐべき開口を画
成する隔壁を寄せ集めてこれら隔壁同士を部分的に接続
することによって、当該塞ぐべき開口の開口面積よりも
小さく且つ隔壁の細孔の平均細孔径よりも大きい開口面
積を有する小孔5,7を残しつつ当該塞ぐべき開口を部
分的に塞ぐ閉塞工程を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の排気浄化
材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関から排出される排気ガス中の微
粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタ(以
下、単にフィルタと称す)が、特表平8−506199
号公報に開示されている。当該公報に記載のフィルタ
は、多孔質材料からなる隔壁によってそれぞれ画成され
る複数の排気流通路を有し、これら排気流通路のうちの
約半数の排気流通路では、一方の端部の開口が塞がれて
おり、残りの約半数の排気流通路では、他方の端部の開
口が塞がれている。このように各排気流通路の端部の開
口を塞ぐことによって、フィルタに流入した排気ガスが
必ず隔壁の細孔内を通過するようにしている。これによ
れば、フィルタの微粒子捕集率が向上する。
【0003】また、上記フィルタでは、隔壁の端部を互
いに寄せ集めてこれら端部同士を接続することによっ
て、各排気流通路の端部の開口が塞がれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記フィル
タのように、各排気流通路が完全に塞がれていると、フ
ィルタによる排気ガスの圧力損失(以下、単にフィルタ
の圧損と称す)が高くなる。こうしたフィルタの圧損の
上昇を抑制するためには、各排気流通路において、塞が
れている端部に比較的小さい孔を設けることが考えられ
る。このように各排気流通路において塞がれている端部
に比較的小さい孔を設けることは、微粒子を捕集するた
めのフィルタのみならず、機関排気通路内に配置される
排気浄化フィルタや排気浄化触媒といった排気浄化材に
対しても、その圧損の上昇を抑制するという観点におい
て有効である。そこで、本発明の目的は、内燃機関の排
気通路内に配置される排気浄化材の各排気流通路の塞が
れるべき端部に比較的小さい孔を形成することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、1番目の発明では、多孔質材料からなる隔壁によっ
て画成された複数の排気流通路を有する基材の該排気流
通路のうちの少なくとも一部の排気流通路の一方の端部
の開口を塞ぐことによって、内燃機関の排気通路に配置
される排気浄化材を製造するための製造方法において、
塞ぐべき開口を画成する隔壁を寄せ集めてこれら隔壁同
士を部分的に接続することによって、当該塞ぐべき開口
の開口面積よりも小さく且つ隔壁の細孔の平均細孔径よ
りも大きい開口面積を有する小孔を残しつつ当該塞ぐべ
き開口を部分的に塞ぐ閉塞工程を具備する。後述する実
施形態において、排気浄化材は、パティキュレートフィ
ルタに相当する。
【0006】2番目の発明では、1番目の発明におい
て、上記閉塞工程が、塞ぐべき開口を画成する隔壁を寄
せ集めてこれら隔壁同士を小孔を残しつつ接続すること
によって、当該塞ぐべき開口を部分的に塞ぐ同時閉塞工
程を具備する。
【0007】3番目の発明では、2番目の発明におい
て、上記同時閉塞工程では、基材の端面に向かって徐々
に広がる空間を画成する壁面と、前記空間の最も奥に位
置する壁面から基材の端面に向かって延びるピンとを有
する装置を基材の端面に押し付けることによって、塞ぐ
べき開口を画成する隔壁を寄せ集めてこれら隔壁同士が
小孔を残しつつ接続される。
【0008】4番目の発明では、1番目の発明におい
て、上記閉塞工程が、塞ぐべき開口を画成する隔壁を寄
せ集めてこれら隔壁同士を接続することによって、当該
塞ぐべき開口を完全に塞ぐ完全閉塞工程と、該完全閉塞
工程によって開口を完全に塞ぐように寄せ集められて互
いに接続せしめられた隔壁の先端頂部に小孔を形成する
小孔形成工程とを具備する。
【0009】5番目の発明では、4番目の発明におい
て、上記小孔形成工程では、寄せ集められて互いに接続
せしめられた隔壁の先端頂部を削ることによって、該隔
壁の先端頂部に小孔が形成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を説
明する。図1は、本発明の製造方法によって製造される
パティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタと称
す)を示す。図1(A)はフィルタの端面図であり、図
1(B)はフィルタの縦断面図である。図1(A)およ
び図1(B)に示したように、フィルタ1はハニカム構
造をなす隔壁2を有する。隔壁2はコージェライトのよ
うな多孔質材料からなる。フィルタ1は内燃機関の排気
通路内に配置され、そこに流入する排気ガス中の微粒子
を捕集する。なお、本発明は、こうしたフィルタのみな
らず、排気ガス中の特定成分を捕集するために内燃機関
の排気通路内に配置される排気浄化フィルタや、排気ガ
ス中の特定成分を浄化するために内燃機関の排気通路内
に配置される排気浄化触媒にも適用可能である。
【0011】隔壁2は互いに平行をなして延びる複数個
の排気流通路3,4を画成する。これら排気流通路の略
半数が排気流入通路3を構成し、残りの略半数が排気流
出通路4を構成する。排気流入通路3には、4つの排気
流出通路4が隣接する。一方、排気流出通路4には、4
つの排気流入通路3が隣接する。
【0012】本実施例では、排気流通路のうち一部の排
気流通路3では、その下流端の開口が小孔5を残してテ
ーパ壁6により部分的に閉塞されており、一方、残りの
排気流通路4では、その上流端の開口が小孔7を残して
テーパ壁8により部分的に閉塞されている。詳細には、
排気流入通路3では、その下流端の開口が小孔5を有す
るテーパ壁6によって部分的に閉塞されており、一方、
排気流出通路4では、その上流端の開口が小孔7を有す
るテーパ壁8によって部分的に閉塞されている。ここ
で、小孔5,7の開口面積は、テーパ壁6,8によって
閉塞される前の排気流通路3,4の開口の開口面積より
も小さく、且つ、テーパ壁6,8、すなわち、隔壁の細
孔の平均開口面積(平均細孔径)よりも大きい。
【0013】また、上流側のテーパ壁8は、排気流入通
路3の入口が上流へ向かって四角錐状に広がってその流
路断面積が徐々に大きくなるように、上流へ向かって四
角錐状に狭まる形状をしている。一方、下流側のテーパ
壁6は、排気流出通路4の出口が下流へ向かって四角錐
状に広がってその流路断面積が徐々に大きくなるよう
に、下流へ向かって四角錐状に狭まる形状をしている。
なお、テーパ壁6,8はフィルタ1の外側に向かって徐
々に狭まる形状であれば、例えば、円錐状や六角錐状で
あってもよい。
【0014】隔壁2は多孔質材料からなるので、排気流
入通路3内に流入した排気ガスは、図1(B)において
矢印で示したように、排気流入通路3周囲の隔壁2を通
って隣接する排気流出通路4内に流れ込む。もちろん、
テーパ壁6,8も隔壁2と同じ多孔質の材料からなるの
で、排気ガスは、上流側のテーパ壁8を通って排気流出
通路4内に流入することができ、また、下流側のテーパ
壁6を通って排気流入通路3から流出することができ
る。
【0015】次に、本発明のフィルタ1を製造するため
の第1のフィルタ製造方法について説明する。始めに、
図2に示されているように、コージェライト等の多孔性
物質からハニカム構造をなす基材10が準備される。こ
の基材10は、隔壁2によって画成される排気流通路
3,4を有する。隔壁2は格子状をなしている。
【0016】次いで、図2(B)に示されているよう
に、基材10の一方の端面に、排気流通路3,4の端部
の開口を部分的に閉塞するための閉塞装置11が押し付
けられる。閉塞装置11の詳細は図3に示されている。
閉塞装置11の平面図である図3(A)を参照すると、
閉塞装置11は所定の数の突起12を有する。1つの突
起12を取り出して示した図3(B)を参照すれば判る
ように、突起12は実質的に正四角錐の形状をなす。こ
れら突起12は、隣接する4つの突起12の対応する稜
線13が一カ所に集合するように配置されている。この
ように隣接する4つの突起12の対応する稜線13が集
合する領域には、それぞれピン14が配置されている。
【0017】閉塞装置11は、各突起12が隣接する排
気流通路3,4うちのいずれか一方の排気流通路3に挿
入されるように、基材10の一方の端面に押し付けられ
る。このように、基材10の一方の端面に閉塞装置11
が押し付けられると、隣接する4つの突起12の壁面に
よって、対応する隔壁2の端部分が互いに向かって寄せ
集められる。ここで、これら寄せ集められた隔壁2によ
って囲まれた領域には、閉塞装置11のピン14が存在
するので、ピン14によって小孔7が残されつつ、隔壁
2の端部分同士が部分的に接続される。斯くして、小孔
7を有する上流側のテーパ壁8が形成される。
【0018】次いで、基材10の一方の端面に閉塞装置
11が押し付けられたときに挿入せしめられた排気流通
路3とは異なる排気流通路4に各突起12が挿入せしめ
られるように、基材10の他方の端面に閉塞装置11が
押し付けられる。斯くして、小孔5を有する下流側のテ
ーパ壁6が形成される。
【0019】このように、本発明の第1のフィルタ製造
方法によれば、各排気流通路の端部の開口の閉塞、すな
わち、各排気流通路の端部の開口を閉塞するためのテー
パ壁の形成と、該テーパ壁への小孔の形成とが同時に行
われる。
【0020】次に、本発明の第2のフィルタ製造方法に
ついて説明する。第2のフィルタ製造方法において使用
される閉塞装置11は、図4に示されている開口閉塞器
具15と、図5に示されている小孔形成器具16とを具
備する。
【0021】開口閉塞器具15の平面図である図4
(A)を参照すると、開口閉塞器具15は所定の数の突
起12を有する。図4(B)は1つの突起12を示して
いる。図4(B)を参照すれば判るように、突起12は
実質的に正四角錐の形状をなす。これら突起12は、隣
接する4つの突起12の対応する稜線13が一カ所に集
合するように配置されている。
【0022】一方、小孔形成器具16の平面図である図
5(A)を参照すると、小孔形成器具16は所定の数の
ピン14を有する。図5(B)は4つのピン14を示し
ている。これらピン14は、開口閉塞器具15の隣接す
る4つの突起12の対応する稜線13が集合する領域に
対応する位置にそれぞれ配置されている。
【0023】さて、第2のフィルタ製造方法では、図6
(A)に示されているように、始めに、各突起12が隣
接する排気流通路3,4のうちのいずれか一方の排気流
通路3に挿入されるように、開口閉塞器具15が基材1
0の一方の端面に押し付けられる。このように、基材1
0の一方の端面に開口閉塞器具15が押し付けられる
と、隣接する4つの突起12の壁面によって、対応する
隔壁2の端部分が互いに向かって寄せ集められる。最終
的には、隔壁2の端部分同士が接続され、排気流通路3
の端部の開口はテーパ壁によって完全に閉塞される。
【0024】次いで、図6(B)に示されているよう
に、各排気流通路3の端部の開口を完全に閉塞している
テーパ壁の先端頂部を各ピン14が貫通するように、小
孔形成器具16が基材10の一方の端面に押し付けられ
る。これによって、テーパ壁の先端頂部に小孔7が形成
される。
【0025】基材10の他方の端面に関しても、同様な
工程が行われる。すなわち、基材10の一方の端面に開
口閉塞器具15が押し付けられたときに挿入せしめられ
た排気流通路3とは異なる排気流通路4に各突起12が
挿入せしめられるように、基材10の他方の端面に開口
閉塞器具15が押し付けられる。これによって、排気流
通路4の端部の開口はテーパ壁によって完全に閉塞され
る。次いで、各排気流通路4の端部の開口を完全に閉塞
しているテーパ壁の先端頂部を各ピン14が貫通するよ
うに、小孔形成器具16が基材10の他方の端面に押し
付けられる。これによって、テーパ壁の先端頂部に小孔
5が形成される。
【0026】このように、本発明の第2のフィルタ製造
方法によれば、始めに、各排気流通路の端部の開口の閉
塞、すなわち、各排気流通路の端部の開口を閉塞するた
めのテーパ壁の形成が行われ、その後、テーパ壁への小
孔の形成が行われる。もちろん、第2のフィルタ製造方
法において、一方の排気流通路3の端部の開口をテーパ
壁によって完全に閉塞した後に、他方の排気流通路4の
端部の開口をテーパ壁によって完全に閉塞し、その後、
各テーパ壁に小孔を形成するようにしてもよい。
【0027】次に、本発明の第3のフィルタ製造方法に
ついて説明する。第3のフィルタ製造方法において使用
される閉塞装置11は、図7に示されているように、開
口閉塞器具17と、小孔形成器具18とを具備する。
【0028】開口閉塞器具17は、図4に示されている
開口閉塞器具15と同様に、所定の数の突起12を有す
る。また、開口閉塞器具15と同様に、開口閉塞器具1
7の突起12も実質的に正四角錐の形状をなし、隣接す
る4つの突起12の対応する稜線13が一カ所に集合す
る関係で配置されている。また、開口閉塞器具15とは
異なり、隣接する4つの突起12の対応する稜線13が
一カ所に集合する領域には、貫通孔19が形成されてい
る。
【0029】一方、小孔形成器具18は、図5に示され
ている開口閉塞器具15と同様に、所定の数のピン14
を有する。これらピン14は、開口閉塞器具17の貫通
孔19に対応する位置にそれぞれ配置されている。した
がって、各ピン14は対応する貫通孔19内に挿入され
ることができる。
【0030】さて、第3のフィルタ製造方法では、第2
のフィルタ製造方法と同様に、始めに、各突起12が隣
接する排気流通路3,4のうちのいずれか一方の排気流
通路3に挿入されるように、開口閉塞器具17が基材1
0の一方の端面に押し付けられる。これにより、排気流
通路3の端部の開口はテーパ壁によって完全に閉塞され
る。
【0031】次いで、開口閉塞器具17が基材10の一
方の端面に押し付けられた状態で、ピン14が対応する
貫通孔19に入り込むように、小孔形成器具18が開口
閉塞器具17に押し付けられる。これにより、各排気流
通路3の端部の開口を完全に閉塞しているテーパ壁の先
端頂部を各ピン14が貫通し、テーパ壁の先端頂部に小
孔7が形成される。
【0032】基材10の他方の端面に関しても、同様な
工程が行われる。すなわち、第2のフィルタ製造方法と
同様に、基材10の一方の端面に開口閉塞器具17が押
し付けられたときに挿入せしめられた排気流通路3とは
異なる排気流通路4に各突起12が挿入せしめられるよ
うに、基材10の他方の端面に開口閉塞器具17が押し
付けられる。これによって、排気流通路4の端部の開口
はテーパ壁によって完全に閉塞される。次いで、開口閉
塞器具17が基材10の他方の端面に押し付けられた状
態で、ピン14が対応する貫通孔19に入り込むよう
に、小孔形成器具18が開口閉塞器具17に押し付けら
れる。これにより、各排気流通路4の端部の開口を完全
に閉塞しているテーパ壁の先端頂部を各ピン14が貫通
し、テーパ壁の先端頂部に小孔5が形成される。
【0033】このように、本発明の第3のフィルタ製造
方法によれば、第2のフィルタ製造方法と同様に、始め
に、各排気流通路の端部の開口の閉塞、すなわち、各排
気流通路の端部の開口を閉塞するためのテーパ壁の形成
が行われ、その後、テーパ壁への小孔の形成が行われ
る。なお、第3のフィルタ製造方法によれば、基材10
の端面に形成されたテーパ壁が開口閉鎖器具17によっ
て押さえ付けられた状態にて、小孔形成器具18によっ
て、当該テーパ壁に小孔が形成されることから、小孔形
成器具18のピン14がテーパ壁に押し付けられたとき
にテーパ壁が損傷することが抑制される。
【0034】また、第2のフィルタ製造方法では、テー
パ壁が形成された後に、小孔形成器具16を基材の端面
に押し付けられることによって小孔が形成されるので、
小孔形成器具16を基材10の端面に押し付ける前に、
小孔形成器具16の各ピン14が各テーパ壁の先端頂部
に対応するように、小孔形成器具16を正確に位置決め
しておかなければならない。これは非常に煩雑な作業で
ある。これに対し、第3のフィルタ製造方法によれば、
単に、開口閉塞器具17の各貫通孔19に小孔形成器具
18のピン14を通すことによって、テーパ壁に小孔が
形成されるので、小孔形成器具18によって小孔を形成
するときに、小孔形成器具18の各ピン14が各テーパ
壁の先端頂部に対応するように小孔形成器具18を位置
決めするという工程が省略される。
【0035】次に、本発明の第4のフィルタ製造方法に
ついて説明する。第4のフィルタ製造方法において使用
される閉塞装置11は、図4に示されている開口閉塞器
具15と、図8の平面図に示されている小孔形成器具2
0とを具備する。開口閉塞器具15の構成は、既に、第
2のフィルタ製造方法に関連して説明されているので、
ここではその説明は省略する。小孔形成器具20の詳細
は図9に示されている。
【0036】図9(A)は端壁面21を排除された小孔
形成器具20を示す平面図である。図9(A)を参照す
ると判るように、小孔形成器具20は所定の数のドリル
部材22を有する。1つのドリル部材22を示す図9
(B)を参照すると判るように、ドリル部材22は歯車
23と、この歯車23の中心から当該歯車の壁面に対し
て垂直に延びるドリル24とを有する。
【0037】図9(A)に示されているように、各ドリ
ル部材22は中間歯車25に噛合しており、隣接する2
つのドリル部材22は中間歯車25によって連結されて
いる。また、特定の1つのドリル部材22には、駆動歯
車26が噛合されている。駆動歯車26は例えば電気モ
ータなどの適切な駆動手段によって回転駆動せしめられ
ることが可能となっている。小孔形成器具20は、駆動
歯車26が回転駆動せしめられると、この駆動歯車26
に噛合しているドリル部材22が回転駆動せしめられ、
そして、このドリル部材22の回転が中間歯車26およ
び残りのドリル部材22を介して残りのドリル部材22
に伝達されて、結果的に、全てのドリル部材22のドリ
ル24がその長手軸線周りで回転駆動せしめられるよう
になっている。
【0038】なお、ドリル部材22のドリル24は小孔
形成器具20の端壁面から突出し、このようにドリル2
4が突出する位置は図5に示されている小孔形成器具1
6においてピン14が配置されている位置に一致する。
【0039】さて、第4のフィルタ製造方法では、第2
のフィルタ製造方法と同様に、図4に示されている開口
閉塞器具15が基材10の一方の端面に押し付けられ、
排気流通路3の端部の開口がテーパ壁によって完全に閉
塞される。次いで、小孔形成器具20の駆動歯車26が
回転駆動せしめられ、各排気流通路3の端部の開口を完
全に閉塞しているテーパ壁の先端頂部を各ドリル部材2
2のドリル24が貫通するように、小孔形成器具20が
基材10の一方の端面に押し付けられる。斯くして、回
転するドリル24によって、テーパ壁の先端頂部に小孔
7が形成される。
【0040】基材10の他方の端面に関しても、同様な
工程が行われる。すなわち、第2のフィルタ製造方法と
同様に、基材10の他方の端面に開口閉塞器具15が押
し付けられ、排気流通路4の端部の開口がテーパ壁によ
って完全に閉塞される。次いで、小孔形成器具20の駆
動歯車26が回転駆動せしめられ、各排気流通路4の端
部の開口を完全に閉塞しているテーパ壁の先端頂部を各
ドリル部材22のドリル24が貫通するように、小孔形
成器具20が基材10の他方の端面に押し付けられる。
斯くして、回転するドリル24によって、テーパ壁の先
端頂部に小孔5が形成される。
【0041】第4のフィルタ製造方法によれば、回転す
るドリル24によってテーパ壁の先端頂部に小孔が形成
されるので、上述した他のフィルタ製造方法におけるよ
うに、単に、ピンを押し込むことによって小孔をテーパ
壁の先端頂部に形成する場合に比べて、小孔を形成する
ときのテーパ壁の損傷が抑制される。
【0042】次に、本発明の第5のフィルタ製造方法に
ついて説明する。第5のフィルタ製造方法において使用
される閉塞装置11は、図4に示されている開口閉塞器
具15と、図10の平面図に示されている小孔形成器具
27とを具備する。開口閉塞器具15の構成は、既に、
第2のフィルタ製造方法に関連して説明されているの
で、ここではその説明は省略する。なお、図10(A)
に示されている小孔形成器具27では、図10(B)に
は示されている端壁28が省略されている。
【0043】図10(A)を参照すると判るように、小
孔形成器具27は所定の数のドリル部材29を有する。
図10(B)を参照すると判るように、ドリル部材29
は球体30と、この球体30から延びるドリル31とを
有する。
【0044】図10(B)に示されているように、小孔
形成器具27の円盤状の本体32には、本体32の中心
を中心として環状の複数の溝33が形成されている。ま
た、本体32は、電気モータなどの適切な手段によっ
て、図10(B)に示されている回転軸線A周りで回転
駆動せしめられることが可能となっている。
【0045】ところで、ドリル部材29の球体30は溝
33を画成する側壁面に接するように対応する溝33内
に収容される。また、ドリル部材29のドリル31は小
孔形成器具27の端壁28から突出し、このようにドリ
ル31が突出する位置は図5に示されている小孔形成器
具16においてピン14が配置されている位置に一致す
る。
【0046】小孔形成器具27は、その本体32が回転
駆動せしめられると、各ドリル部材29の球体30が本
体28の溝33の側壁面によって回転せしめられ、結果
的に、ドリル部材29のドリル31がその長手軸線周り
で回転せしめられるようになっている。
【0047】なお、ドリル部材29の球体30をかさ歯
歯車とし、且つ、溝33を画成する側壁面にかさ歯を形
成し、ドリル部材29のかさ歯歯車を溝33の側壁面の
かさ歯に噛合させ、本体32が回転駆動せしめられると
各ドリル部材29のかさ歯歯車が本体32によって回転
せしめられるように小孔形成器具27を構成してもよ
い。
【0048】さて、第5のフィルタ製造方法では、第2
のフィルタ製造方法と同様に、図4に示されている開口
閉塞器具15が基材10の一方の端面に押し付けられ、
排気流通路3の端部の開口がテーパ壁によって完全に閉
塞される。次いで、小孔形成器具27の本体32が回転
駆動せしめられ、各排気流通路3の端部の開口を完全に
閉塞しているテーパ壁の先端頂部を各ドリル部材29の
ドリル31が貫通するように、小孔形成器具27が基材
10の一方の端面に押し付けられる。斯くして、回転す
るドリル31によって、テーパ壁の先端頂部に小孔7が
形成される。
【0049】基材10の他方の端面に関しても、同様な
工程が行われる。すなわち、第2のフィルタ製造方法と
同様に、基材10の他方の端面に開口閉塞器具15が押
し付けられ、排気流通路4の端部の開口がテーパ壁によ
って完全に閉塞される。次いで、小孔形成器具27の本
体32が回転駆動せしめられ、各排気流通路4の端部の
開口を完全に閉塞しているテーパ壁の先端頂部を各ドリ
ル部材29のドリル31が貫通するように、小孔形成器
具27が基材10の他方の端面に押し付けられる。斯く
して、回転するドリル31によって、テーパ壁の先端頂
部に小孔5が形成される。
【0050】次に、本発明の第6のフィルタ製造方法に
ついて説明する。第5のフィルタ製造方法において使用
される閉塞装置11は、図4に示されている開口閉塞器
具15と、図11(B)に示されている小孔形成器具3
4とを具備する。開口閉塞器具15の構成は、既に、第
2のフィルタ製造方法に関連して説明されているので、
ここではその説明は省略する。
【0051】小孔形成器具34は、開口閉塞器具15の
直径とほぼ等しい直径を有する円盤状の器具である。ま
た、小孔形成器具34は、本体35と、この本体35に
取り付けられた切削層36とを有する。切削層36は、
基材10のテーパ壁を削ることができる研磨材からな
る。また、小孔形成器具34は、例えば電気モータなど
の適切な駆動手段によって回転軸線B周りで回転可能と
されている。
【0052】さて、第6のフィルタ製造方法では、第2
のフィルタ製造方法と同様に、図4に示されている開口
閉塞器具15が、図11(A)に示されているように、
基材10の一方の端面に押し付けられ、排気流通路3の
端部の開口がテーパ壁によって完全に閉塞される。次い
で、小孔形成器具35が回転軸線B周りで回転せしめら
れ、基材10の一方の端面に押し付けられる。これによ
って、小孔形成器具35の切削層36が基材10に形成
されているテーパ壁の先端頂部に押し付けられ、当該テ
ーパ壁の先端頂部が切削層36によって削られる。斯く
して、テーパ壁の先端頂部に小孔7が形成される。
【0053】基材10の他方の端面に関しても、同様な
工程が行われる。すなわち、第2のフィルタ製造方法と
同様に、基材10の他方の端面に開口閉塞器具15が押
し付けられ、排気流通路4の端部の開口がテーパ壁によ
って完全に閉塞される。次いで、小孔形成器具35が回
転軸線B周りで回転せしめられ、基材10の他方の端面
に押し付けられる。斯くして、テーパ壁の先端頂部に小
孔5が形成される。
【0054】なお、上述したフィルタ製造方法には、共
通して、全ての小孔5,6の開口面積を所望の開口面積
とすることができるという利点、すなわち、テーパ壁
6,8に形成される小孔5,7の開口面積にバラツキが
生じることが抑制されるという利点がある。小孔5,7
の開口面積は、フィルタ1の圧損と微粒子捕集率とに影
響する。すなわち、小孔5,7の開口面積が変われば、
フィルタ1の圧損と微粒子捕集率も変わってしまう。し
たがって、上述したフィルタ製造方法によって、小孔の
開口面積が確実に所望の開口面積とされれば、フィルタ
1の圧損値と微粒子捕集率とが所望の値となる。
【0055】また、一般的に、フィルタの微粒子捕集率
の向上と圧損上昇の抑制とは背反事項であり、したがっ
て、フィルタの圧損を低下させようとすれば、フィルタ
の微粒子捕集率も低下してしまう。しかしながら、本実
施形態のフィルタには、従来のフィルタに比べて、その
微粒子捕集率はさほど変わらないものの、その圧損が格
段に低いという利点がある。すなわち、本実施形態のフ
ィルタでは、その微粒子捕集率が高く、且つ、その圧損
が低い。以下、本実施形態のフィルタにおいて、微粒子
捕集率が高く且つ圧損が低くなる理由について説明す
る。
【0056】上述したように、排気ガスは、上流側のテ
ーパ壁8を通って排気流出通路4内に流入することがで
き、また、下流側のテーパ壁6を通って排気流入通路3
から流出することができる。このように、フィルタ1の
排気流通路を閉塞する部分6,8が排気ガスを通過させ
ることができるので、フィルタ1の圧損は従来のフィル
タに比べて低くなる。一方、排気ガスがテーパ壁6,8
を通るときには、これらテーパ壁6,8によって排気ガ
ス中の微粒子が捕集されるので、排気ガスがテーパ壁
6,8を通ることができたとしても、フィルタ1の微粒
子捕集率が低下することは抑制されている。
【0057】さらに、排気ガスは小孔7を介して排気ガ
ス流出通路4内に流入し、小孔5を介して排気ガス流入
通路3から流出することができる。このように、小孔
5,7が排気ガスを通すことができるので、このことに
よっても、本発明のフィルタ1の圧損が従来のフィルタ
に比べて低くなる。一方、小孔5,7の開口面積は比較
的小さいので、フィルタ1の微粒子捕集率が大きく低下
することは抑制されている。
【0058】また、上述したように、上流側のテーパ壁
8は、排気流入通路3の入口が上流へ向かって四角錐状
に広がってその流路断面積が徐々に大きくなるように、
上流へ向かって四角錐状に狭まる形状をしている。この
ため、排気ガスがスムーズに排気流入通路3に流入し、
排気流入通路3の入口近傍に排気ガスの乱流が生じない
ので、このことによっても、フィルタ1の圧損が従来の
フィルタに比べて低くなる。もちろん、こうした理由に
よってフィルタ1の圧損が低くなっているとしても、こ
のことはフィルタ1の微粒子捕集率には何ら影響を及ぼ
すとはほとんどない。したがって、上述した理由によっ
てフィルタ1の圧損が低くなっていることによって、フ
ィルタ1の微粒子捕集率が低下することはほとんどな
い。
【0059】一方、上述したように、下流側のテーパ壁
6は、排気流出通路4の出口が下流へ向かって四角錐状
に広がってその流路断面積が徐々に大きくなるように、
下流へ向かって四角錐状に狭まる形状をしている。この
ため、排気ガスがスムーズに排気流出通路4から流出
し、排気流出通路4の出口近傍に排気ガスの乱流が生じ
ないので、このことによっても、フィルタ1の圧損が従
来のフィルタに比べて低くなる。もちろん、こうした理
由によってフィルタ1の圧損が低くなっているとして
も、上流側のテーパ壁6に関連して説明した理由と同じ
理由から、フィルタ1の微粒子捕集率が低下することは
ほとんどない。
【0060】こうした理由から、本実施形態のフィルタ
1では、微粒子捕集率が高く、且つ、圧損が低い。
【0061】ところで、フィルタ1は微粒子を酸化除去
することができる酸化物質を担持する。これによればフ
ィルタ1に捕集された微粒子は継続的に酸化除去され
る。次に、フィルタ1に担持される酸化物質について詳
細に説明する。隔壁2の両側の壁面上、各隔壁の細孔を
画成する壁面上、テーパ壁6,8の両側壁面上、およ
び、テーパ壁6,8の細孔を画成する壁面上に全面に亘
って、例えば、アルミナからなる担体層が形成され、こ
の担体上に貴金属触媒と、活性酸素生成剤とが担持され
る。活性酸素生成剤は、周囲に過剰な酸素が存在すると
酸素を保持し且つ周囲の酸素濃度が低下すると保持して
いる酸素を活性酸素の形で解放して活性酸素を生成す
る。
【0062】貴金属触媒としては、白金(Pt)が用い
られる。活性酸素生成剤としては、カリウム(K)、ナ
トリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウム(C
s)、ルビジウム(Rb)のようなアルカリ金属、バリ
ウム(Ba)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム
(Sr)のようなアルカリ土類金属、ランタン(L
a)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)のような
希土類、鉄(Fe)のような遷移金属、およびスズ(S
n)のような炭素族元素から選ばれた少なくとも一つが
用いられている。
【0063】次に、フィルタ1による微粒子除去作用に
ついて、担体上に白金およびカリウムを担持させた場合
を例にとって説明するが、他の貴金属、アルカリ金属、
アルカリ土類金属、希土類、遷移金属を用いても同様な
微粒子除去作用が行われる。
【0064】本発明のフィルタ1は、例えば、圧縮着火
式内燃機関の排気通路内に配置される。吸気通路および
燃焼室内に供給された空気と燃料との比を排気ガスの空
燃比と称すると、圧縮着火式内燃機関から排出される排
気ガスの空燃比はリーンである。すなわち、排気ガスは
多量の過剰空気を含んでいる。また、圧縮着火式内燃機
関の燃焼室内では一酸化窒素(NO)が発生する。した
がって、排気ガス中にはNOが含まれている。このため
過剰酸素、および、NOを含んだ排気ガスがフィルタ1
の排気流入通路3内に流入することになる。
【0065】図12(A)および(B)は隔壁2の壁面
上に形成された担体層の表面の拡大図を模式的に表わし
ている。なお、図12(A)および(B)において、6
0は白金の粒子を示し、61はカリウムを含んでいる活
性酸素生成剤を示している。
【0066】上述したように、排気ガス中には多量の過
剰酸素が含まれているので、排気ガスがフィルタ1内に
流入すると、図12(A)に示したように、これら酸素
(O 2)がO2 -またはO2-の形で白金の表面に付着す
る。排気ガス中のNOはこれらO2 -またはO2-と反応
し、NO2となる。次いで、生成されたNO2の一部は白
金上で酸化されつつ活性酸素生成剤61内に保持され、
図12(A)に示したように、カリウムと結合しながら
硝酸イオン(NO3 -)の形で活性酸素生成剤61内に拡
散し、硝酸カリウム(KNO3)を生成する。すなわ
ち、結果的には、排気ガス中の酸素が硝酸カリウム(K
NO3)の形で活性酸素生成剤61内に保持される。
【0067】一方、燃焼室内においては主にカーボン
(C)からなる微粒子が生成される。したがって、排気
ガス中にはこれら微粒子が含まれている。これら微粒子
は排気ガスがフィルタ1内を流れているときに、図6
(B)において62で示したように、活性酸素生成剤6
1の表面上に接触して付着する。
【0068】このように微粒子62が活性酸素生成剤6
1の表面上に付着すると、微粒子62と活性酸素生成剤
61との接触面では酸素濃度が低下する。すなわち、酸
素濃度の高い活性酸素生成剤61内と活性酸素生成剤6
1の表面上との間に濃度差が生じる。したがって、活性
酸素生成剤61内の酸素が微粒子62と活性酸素生成剤
61との接触面に向けて移動しようとする。その結果、
活性酸素生成剤61内に形成されている硝酸カリウム
(KNO3)がカリウム(K)と酸素(O)と一酸化窒
素(NO)とに分解され、こうして生成された酸素
(O)が微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面に
向かい、その一方で、NOが活性酸素生成剤61から外
部に放出される。外部に放出されたNOは下流側の白金
上において酸化され、再び活性酸素生成剤61内に保持
される。
【0069】ここで、微粒子62と活性酸素生成剤61
との接触面に向かう酸素(O)は硝酸カリウムのような
化合物から分解された酸素である。このように化合物か
ら分解された酸素は不対電子を有し、極めて高い反応性
を有する活性酸素となっている。これら活性酸素が微粒
子62に接触すると、微粒子62は短時間(数秒〜数十
分)のうちに輝炎を発することなく酸化せしめられ、微
粒子62は完全に消滅する。したがって、微粒子62が
フィルタ1上に堆積することはほとんどない。さらに、
活性酸素は高い反応性を有するので、フィルタ1の温度
が比較的低くても、微粒子はフィルタ1において活性酸
素によって酸化除去される。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、排気浄化材の各排気流
通路の塞がれるべき端部に比較的小さい孔が形成され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパティキュレートフィルタを示す図で
ある。
【図2】本発明のパティキュレートフィルタを製造する
ための第1のフィルタ製造方法を説明するための図であ
る。
【図3】第1のフィルタ製造方法において使用される閉
塞装置を示す図である。
【図4】本発明のパティキュレートフィルタを製造する
ための第2のフィルタ製造方法において使用される閉塞
装置を示す図である。
【図5】第2のフィルタ製造方法において使用される閉
塞装置を示す図である。
【図6】第2のフィルタ製造方法を説明するための図で
ある。
【図7】第3のフィルタ製造方法において使用される閉
塞装置を示す図である。
【図8】第4のフィルタ製造方法において使用される閉
塞装置を示す図である。
【図9】図8に示されている閉塞装置を詳細に示す図で
ある。
【図10】第5のフィルタ製造方法において使用される
閉塞装置を示す図である。
【図11】第6のフィルタ製造方法を説明するための図
である。
【図12】パティキュレートフィルタの微粒子酸化除去
作用を説明するための図である。
【符号の説明】
1…パティキュレートフィルタ 2…隔壁 3…排気流入通路 4…排気流出通路 5,7…小孔 6,8…テーパ壁 11…閉塞装置 12…突起 14…ピン 15,17…開口閉塞器具 16,18,20,27,34…小孔形成器具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅沼 孝充 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 木村 光壱 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 利岡 俊祐 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中谷 好一郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 見上 晃 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G090 AA02 4D019 AA01 BA01 BB01 CA01 CB04 CB06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質材料からなる隔壁によって画成さ
    れた複数の排気流通路を有する基材の該排気流通路のう
    ちの少なくとも一部の排気流通路の一方の端部の開口を
    塞ぐことによって、内燃機関の排気通路に配置される排
    気浄化材を製造するための製造方法において、塞ぐべき
    開口を画成する隔壁を寄せ集めてこれら隔壁同士を部分
    的に接続することによって、当該塞ぐべき開口の開口面
    積よりも小さく且つ隔壁の細孔の平均細孔径よりも大き
    い開口面積を有する小孔を残しつつ当該塞ぐべき開口を
    部分的に塞ぐ閉塞工程を具備することを特徴とする製造
    方法。
  2. 【請求項2】 上記閉塞工程が、塞ぐべき開口を画成す
    る隔壁を寄せ集めてこれら隔壁同士を小孔を残しつつ接
    続することによって、当該塞ぐべき開口を部分的に塞ぐ
    同時閉塞工程を具備することを特徴とする請求項1に記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記同時閉塞工程では、基材の端面に向
    かって徐々に広がる空間を画成する壁面と、前記空間の
    最も奥に位置する壁面から基材の端面に向かって延びる
    ピンとを有する装置を基材の端面に押し付けることによ
    って、塞ぐべき開口を画成する隔壁を寄せ集めてこれら
    隔壁同士が小孔を残しつつ接続されることを特徴とする
    請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記閉塞工程が、塞ぐべき開口を画成す
    る隔壁を寄せ集めてこれら隔壁同士を接続することによ
    って、当該塞ぐべき開口を完全に塞ぐ完全閉塞工程と、
    該完全閉塞工程によって開口を完全に塞ぐように寄せ集
    められて互いに接続せしめられた隔壁の先端頂部に小孔
    を形成する小孔形成工程とを具備することを特徴とする
    請求項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記小孔形成工程では、寄せ集められて
    互いに接続せしめられた隔壁の先端頂部を削ることによ
    って、該隔壁の先端頂部に小孔が形成されることを特徴
    とする請求項4に記載の製造方法。
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