JP3826277B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排出される排気ガス中の未燃炭化水素(以下、未燃HCと称す)を吸着することによって捕集するためのHC吸着剤と、未燃HCを浄化するためのHC浄化触媒とを備えた排気浄化装置が、特開平8−284646号公報に開示されている。この排気浄化装置では、HC吸着剤の下流にHC浄化触媒が配置されている。HC吸着剤は、例えば、内燃機関の始動直後のように、HC浄化触媒の温度が比較的低いために未燃HCを浄化することができない間、排気ガス中の未燃HCを捕集し続け、HC浄化触媒の温度が高くなって浄化触媒が未燃HCを浄化することができるようになると、捕集している未燃HCを放出する。斯くして、未燃HCはHC浄化触媒にて浄化される。
【0003】
ところで、当該公報に記載のHC吸着剤はハニカム構造をなす隔壁によって画成された複数の排気流通路を有する。これら排気流通路は互いに平行に延びる。そして、当該公報に記載のHC吸着剤では、各排気流通路の入口や出口は塞がれていないので、各排気流通路の入口から流入した排気ガスは、そのまま、その排気流通路の出口から流出する。未燃HCは、HC吸着剤の温度が低いときに、排気ガスがこれら排気流通路内を流れている間に、隔壁表面、或いは、隔壁の細孔内に吸着によって捕集される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載の排気浄化装置において、HC吸着剤に単位時間当たりに流入する排気ガスの量が急激に多くなると、たとえHC吸着剤の温度が低くても、HC吸着剤に捕集されている未燃HCが排気ガスによって隔壁表面、或いは、隔壁の細孔内から離脱せしめられてしまう。ここで、上記公報に記載の排気浄化装置では、排気流通路の出口は完全に開放されているので、離脱せしめられた未燃HCはそのままHC吸着剤から流出してしまう。この場合、その下流にあるHC浄化触媒の温度も低いので、HC浄化触媒はHC吸着剤から流出した未燃HCを浄化することができない。
【0005】
そこで本発明の目的は、単位時間当たりに流入する排気ガスの量が多くなったとしても、下流に配置されたHC浄化触媒が未燃HCを浄化することができない間は、確実に未燃HCをHC吸着剤に捕集させておくことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、1番目の発明では、内燃機関から排出された排気ガス中の未燃HCを捕集するためのHC捕集剤と、未燃HCを浄化するためのHC浄化触媒とを機関排気通路に具備し、上記HC捕集剤は、その温度がHC離脱温度よりも低いときに未燃HCを捕集し、一方、その温度がHC離脱温度よりも高くなると捕集している未燃HCを離脱させ、上記HC浄化触媒は、その温度がHC浄化温度よりも高くなると未燃HCを浄化することができ、HC離脱温度はHC浄化触媒の温度がHC浄化温度よりも低い間はHC捕集剤から未燃HCが離脱しないような温度となっている排気浄化装置において、上記HC捕集剤は多孔質材料からなる隔壁によって互いに平行に延在するように画成された複数の排気流通路を有し、これら排気流通路のうちの一部の排気流通路において、排気ガスが流出する側の開口領域を画成する隔壁同士が該開口に向ってテーパ状に狭まる錐形をなすように互いに寄せ集められて該開口がそれよりも小さな孔を残して部分的に閉塞されており、一方、残りの排気流通路のうちの少なくとも一部の排気流通路においては、排気ガスが流入する側の開口領域を画成する隔壁同士が該開口に向ってテーパ状に狭まる錐形をなすように互いに寄せ集められて該開口がそれよりも小さな孔を残して部分的に閉塞されている。
【0007】
2番目の発明では、1番目の発明において、上記排気ガスが流入する側および排気ガスが流出する側の排気流通路の開口領域に形成される上記小さな孔のサイズは、上記排気流通路の開口のサイズよりも小さく、且つ、上記隔壁の細孔のサイズよりも大きい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を説明する。図1は本発明の排気浄化装置を備えた内燃機関を示す。以下で説明する内燃機関は圧縮着火式の内燃機関であるが、本発明は火花点火式の内燃機関にも適用可能である。図1において、1は機関本体、2は吸気通路、3は排気通路、4は排気浄化触媒である。
【0009】
図2(A)は排気浄化触媒4の端面図であり、図2(B)は排気浄化触媒4の縦断面図である。図2(A)および図2(B)に示したように、排気浄化触媒4はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路40,41を具備する。これら排気流通路の略半数が排気流入通路40を構成し、残りの半数が排気流出通路41を構成する。これら排気ガス流入通路40および排気ガス流出通路41は薄肉の隔壁44を介して交互に配置される。云い換えると、排気ガス流入通路40および排気ガス流出通路41は各排気ガス流入通路40が四つの排気ガス流出通路41により包囲され、各排気ガス流出通路41が四つの排気ガス流入通路40により包囲されるように配置される。
【0010】
排気ガス流入通路40はその下流端開口が小孔45を有するテーパ壁42によって部分的に閉塞されている。一方、排気ガス流出通路41はその上流端開口が小孔46を有するテーパ壁43によって部分的に閉塞されている。広く定義すれば、本発明では、排気流通路のうち一部の排気流通路40の下流端の開口は、テーパ壁42により小孔45を残して部分的に閉塞され、一方、残りの排気通路41の上流端の開口はテーパ壁43により小孔46を残して部分的に閉塞されている。
【0011】
詳細には、隣接する2つの排気流通路のうち一方がその下流端にてテーパ壁42によって部分的に閉塞される。一方、他方の排気流通路がその上流端にてテーパ壁43によって部分的に閉塞される。
【0012】
ここで、本発明において、小孔45,46の大きさ(流路断面積)は排気流通路40,41における開口の大きさ(流路断面積)よりも小さく且つテーパ壁42,43の細孔の大きさ(流路断面積)よりも大きい。本発明の排気浄化触媒4では、小孔45,46の大きさを調節することによって排気浄化触媒4に起因する圧力損失、および、排気浄化触媒4の未燃HC捕集率や微粒子捕集率を調節することができる。
【0013】
隔壁44は、例えば、コージェライトのような多孔質材料から形成される。したがって、排気ガス流入通路40内に流入した排気ガスは、図2(B)において矢印で示したように、周囲の隔壁44内を通って隣接する排気ガス流出通路41内に流入する。もちろん、テーパ壁42,43も隔壁44と同じ多孔質の材料から形成されているので、排気ガスは、図3(A)の矢印で示したように、テーパ壁43を通って排気ガス流出通路41内に流入し、図3(B)の矢印で示したように、テーパ壁42を通って排気ガス流入通路40から流出する。さらに、排気ガスは、図3(A)の矢印で示したように、テーパ壁43の先端に形成された小孔46を介して排気ガス流出通路41内に流入し、図3(B)の矢印で示したように、テーパ壁42の先端の小孔45を介して排気ガス流入通路40から流出する。
【0014】
下流端のテーパ壁42は、排気ガス流出通路41の出口が下流へ向かって円錐状に広がって流路断面積が徐々に大きくなるように、下流へ向かって狭まる形状をしている。
【0015】
一方、上流端のテーパ壁43は、排気ガス流入通路40の入口が上流へ向かって円錐状に広がって流路断面積が徐々に大きくなるように、上流へ向かって狭まる形状をしている。
【0016】
なお、テーパ壁42,43は排気浄化触媒4の外側に向かって徐々に狭まる形状であれば、例えば、円錐状、四角錐状、または、六角錐状であってもよい。
【0017】
本発明の排気浄化触媒4は排気ガス中の未燃炭化水素(未燃HC)を吸着によって捕集することができるHC捕集剤を有する。本実施形態では、HC捕集剤として、各隔壁44の両側壁面上、各隔壁の細孔を画成する壁面上、テーパ壁42,43の両側壁面上、および、テーパ壁42,43の両側壁面上に全面に亘って、例えば、アルミナからなる層が形成される。
【0018】
HC捕集剤は、その温度がHC離脱温度よりも低いときには、排気ガス中の未燃HCを吸着によって捕集する。一方、HC捕集剤は、その温度がHC離脱温度よりも高くなると、捕集している未燃HCを離脱させる。
【0019】
さらに、本発明の排気浄化触媒4は未燃HCを酸化浄化するためのHC浄化触媒を具備する。本実施形態では、HC浄化触媒として、上述したアルミナからなる担体層に白金Ptなどの貴金属触媒が担持される。HC浄化触媒は、その温度がHC浄化温度よりも高いときに未燃HCを酸化浄化することができる。
【0020】
ここでHC離脱温度は、HC浄化触媒の温度が未燃HCを酸化浄化することができるような温度となるまでは、未燃HCがHC捕集剤から離脱しないような温度となっている。
【0021】
次に本発明の排気浄化触媒の作用について説明する。例えば、内燃機関が始動された直後のように、排気浄化触媒の温度が低いときには、HC浄化触媒の温度がHC浄化温度よりも低いので、排気ガス中の未燃HCはHC浄化触媒によって酸化浄化されない。しかしながら、このとき、HC捕集剤の温度はHC離脱温度よりも低いので、排気ガス中の未燃HCはより上流にあるHC捕集剤によって捕集される。したがって、排気浄化触媒下流へ未燃HCが流出することはない。
【0022】
一方、内燃機関から排出される排気ガスの温度が徐々に高くなり、HC捕集剤の温度がHC離脱温度よりも高くなると、HC捕集剤が捕集している未燃HCがそこから離脱する。ここで、HC捕集剤の温度がHC離脱温度よりも高くなったときにはHC浄化触媒の温度はHC浄化温度よりも高くなっている。このため、HC捕集剤から離脱した未燃HCはより下流にあるHC浄化触媒によって酸化浄化される。したがって、このときにも排気浄化触媒下流へ未燃HCが流出することはない。
【0023】
ところで、HC捕集剤の温度がHC離脱温度よりも低いとしても、排気浄化触媒4の隔壁44の細孔内を流れる排気ガスの量が急激に多くなると、これら細孔内に捕集されている未燃HCが離脱してしまうことがある。そして、このとき、HC浄化触媒の温度はHC浄化温度よりも低いので、離脱した未燃HCはHC浄化触媒によってほとんど浄化されない。
【0024】
ところが、本発明の排気浄化触媒4では、排気ガス流出通路41の上流端開口がテーパ壁43によって部分的に閉塞されているので、ほとんどの排気ガスは排気ガス流入通路40に流入する。そして、排気ガス流入通路40の下流端開口がテーパ壁42によって部分的に閉塞されているので、排気ガス流入通路40に流入した排気ガスのほとんどは隔壁44の細孔内に流入する。したがって、隔壁44の細孔内に微粒子が捕集される。もちろん、排気ガス流入通路40を画成する隔壁44の壁面上にも微粒子は捕集される。
【0025】
このように隔壁44の細孔内や隔壁44の壁面上に微粒子が捕集され堆積することによって、排気ガスは隔壁44の細孔を通りづらくなる。このため、排気浄化触媒4に単位時間当たりに流入する排気ガスの量が急激に多くなったとしても、隔壁44の細孔を通る排気ガスの量は極端には多くならない。したがって、隔壁44の細孔内に捕集されている未燃HCが離脱してしまうことが抑制され、斯くして、排気浄化触媒4下流へ未燃HCが流出することが抑制される。
【0026】
なお、後述するように、本発明の排気浄化触媒4は捕集した微粒子を連続的に比較的短時間で酸化除去することができるので、隔壁44の細孔内や、排気ガス流入通路40を画成する隔壁44の壁面上に捕集される微粒子の量は、比較的少ない量に維持されている。
【0027】
また、本実施形態の排気浄化触媒4は活性酸素生成剤をも具備する。活性酸素生成剤は、白金(Pt)などの貴金属触媒と、酸素保持剤とからなる。酸素保持剤は、周囲に過剰な酸素が存在すると酸素を保持し、周囲の酸素濃度が低下すると保持している酸素を活性酸素の形で解放して活性酸素を生成する。
【0028】
酸素保持剤としては、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、ルビジウム(Rb)のようなアルカリ金属、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)のようなアルカリ土類金属、ランタン(La)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)のような希土類、鉄(Fe)のような遷移金属、およびスズ(Sn)のような炭素族元素から選ばれた少なくとも一つが用いられている。
【0029】
次に、活性酸素生成剤の活性酸素生成作用について、担体層上に白金およびカリウムを担持させた場合を例にとって説明するが、他の貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類、遷移金属を用いても同様な活性酸素生成作用が行われる。
【0030】
吸気通路2および内燃機関の燃焼室内に供給された空気と燃料との比を排気ガスの空燃比と称すると、圧縮着火式内燃機関から排出される排気ガスの空燃比はリーンである。したがって、排気浄化触媒4に流入する排気ガスは多量の過剰空気を含んでいる。また、圧縮着火式内燃機関の燃焼室内ではNOが発生する。したがって、排気ガス中にはNOが含まれている。このため過剰酸素、および、NOを含んだ排気ガスが排気浄化触媒4の排気ガス流入通路40内に流入することになる。
【0031】
図4(A)および(B)は排気ガス流入通路40の周壁面上に形成された担体層の表面の拡大図を模式的に表わしている。なお、図4(A)および(B)において、60は白金の粒子を示し、61はカリウムを含んでいる活性酸素生成剤を示している。
【0032】
排気ガスが排気浄化触媒4の排気ガス流入通路40内に流入すると、図4(A)に示したように、排気ガス中の酸素(O2)がO2 -またはO2-の形で白金の表面に付着する。一方、排気ガス中のNOは白金の表面上でO2 -またはO2-と反応し、NO2となる(2NO+O2→2NO2)。斯くして生成されたNO2の一部は白金上で酸化されつつ活性酸素生成剤61内に吸収によって保持され、図4(A)に示したように、カリウムと結合しながら硝酸イオン(NO3 -)の形で活性酸素生成剤61内に拡散し、硝酸カリウム(KNO3)を生成する。すなわち、排気ガス中の酸素が硝酸カリウム(KNO3)の形で活性酸素生成剤61内に吸収によって保持される。
【0033】
ここで、燃焼室内においては主にカーボン(C)からなる微粒子が生成される。したがって、排気ガス中にはこれら微粒子が含まれている。排気ガス中に含まれているこれら微粒子は排気ガスが排気浄化触媒4の排気ガス流入通路40内を流れているとき、或いは、隔壁44の細孔内を通過するときに、図4(B)において62で示したように担体層の表面、例えば、活性酸素生成剤61の表面上に接触し、付着する。
【0034】
このように微粒子62が活性酸素生成剤61の表面上に付着すると、微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面では酸素濃度が低下する。すなわち、活性酸素生成剤61の周囲の酸素濃度が低下する。酸素濃度が低下すると酸素濃度の高い活性酸素生成剤61内との間で濃度差が生じ、斯くして、活性酸素生成剤61内の酸素が微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面に向けて移動しようとする。その結果、活性酸素生成剤61内に形成されている硝酸カリウム(KNO3)がカリウム(K)と酸素(O)とNOとに分解され、酸素(O)が微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面に向かい、その一方で、NOが活性酸素生成剤61から外部に放出される。斯くして活性酸素生成剤61が活性酸素を生成する。なお、外部に放出されたNOは下流側の白金上において酸化され、再び活性酸素生成剤61内に保持される。
【0035】
ここで、活性酸素生成剤61によって生成される活性酸素はそこに付着した微粒子を酸化除去するために消費される。すなわち、排気浄化触媒4に捕集された微粒子は活性酸素生成剤61によって生成される活性酸素によって酸化除去される。
【0036】
従来、パティキュレートフィルタに捕集されている微粒子を除去する場合、パティキュレートフィルタの温度を比較的高い温度にまで上昇させることによって微粒子を燃焼し、これにより微粒子を除去していた。
【0037】
一方、本発明において微粒子を除去するために利用される酸素は、硝酸カリウムのような化合物から分解された酸素であって、不対電子を有することから、極めて高い反応性を有する活性酸素となっている。したがって、この活性酸素によれば、排気浄化触媒の温度が比較的低くても、微粒子を酸化除去することができる。
【0038】
このように、従来のパティキュレートフィルタでは、火炎を伴う燃焼によって微粒子を除去していたのに対し、本発明の排気浄化触媒では、輝炎を発することのない酸化によって微粒子を除去している。したがって、本発明の排気浄化触媒によれば、そこに捕集された微粒子は連続的に酸化除去され、すなわち、活性酸素(O)が微粒子62に接触すると、微粒子62は短時間(数秒〜数十分)のうちに輝炎を発することなく酸化せしめられ、微粒子62は完全に消滅する。したがって、微粒子62が排気浄化触媒4上に堆積することはほとんどない。
【0039】
なお、活性酸素生成剤61は周囲に過剰な酸素が存在するとNOxを硝酸イオンの形で保持することによって結果的に酸素を保持する。すなわち、活性酸素生成剤61は周囲に過剰な酸素が存在するとNOxを吸収・吸着によって保持する。一方、活性酸素生成剤61は周囲の酸素濃度が低下すると硝酸イオンの形で保持されているNOxを解放することによって活性酸素を生成する。すなわち、活性酸素生成剤61は周囲の酸素濃度が低下するとNOxを解放する。したがって、本発明の活性酸素生成剤61はNOx保持剤としても機能する。
【0040】
ここで、活性酸素生成剤61周りの酸素濃度が低下する場合とは、上述したように、周囲の雰囲気はリーン雰囲気であるが活性酸素生成剤61に微粒子が付着した場合の他に、排気浄化触媒4に流入する排気ガスの空燃比がリッチとなって周囲の雰囲気がリッチ雰囲気となった場合がある。
【0041】
周囲の雰囲気はリッチ雰囲気であるが活性酸素生成剤61に微粒子が付着することで活性酸素生成剤61周りの酸素濃度が低下した場合に解放されたNOxは、上述したように、再び活性酸素生成剤61に吸収・吸着によって保持される。一方、排気浄化触媒4に流入する排気ガスの空燃比がリッチとなって周囲の雰囲気がリッチ雰囲気となった場合に解放されたNOxは、白金の作用によって排気ガス中の未燃HCで還元浄化される。云い方を換えれば、内燃機関からリッチ空燃比の排気ガスが排出されるように内燃機関の運転を制御すれば、活性酸素生成剤61に保持されているNOxを還元浄化することができる。したがって、本発明の排気浄化触媒4は、活性酸素生成剤61と白金とからなるNOx触媒を具備する。
【0042】
なお、上述したように、排気浄化触媒4が活性酸素生成剤を備えている場合、排気浄化触媒4の温度が比較的低くても、そこに捕集される微粒子は酸化除去されるが、排気浄化触媒4の温度がさらに低いときには、排気浄化触媒4内に微粒子が徐々に堆積する。しかしながら、上述したように、排気浄化触媒4の排気ガス流入通路40の入口および排気ガス流出通路41の出口がテーパ壁42,43によって画成されていると、これら入口および出口近傍において排気ガス流が乱流とはならないので、排気浄化触媒4に起因する圧力損失はもともと非常に低く、排気浄化触媒4内に微粒子が堆積したとしても、排気浄化触媒4に起因する圧力損失は低いままである。
【0043】
もちろん、HC捕集剤に捕集されている未燃HCの量が多くなったり、排気浄化触媒4内に堆積している微粒子の量が多くなったりすると、HC捕集剤による未燃HC捕集能力は低下するが、例えば、内燃機関の始動後には排気浄化触媒4の温度が高くなるので、排気浄化触媒4内の未燃HCも微粒子も酸化除去される。したがって、次の内燃機関の始動時に排気浄化触媒4内に捕集されている未燃HCおよび微粒子は極めて少ないので、内燃機関の始動直後にそこから排出される未燃HCは排気浄化触媒4のHC捕集剤によって確実に捕集される。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、HC捕集剤の排気流通路のうちの一部の排気流通路において、排気ガスが流出する側の開口領域を画成する隔壁同士が互いに寄せ集められて該開口が部分的に閉塞されており、残りの排気流通路のうちの少なくとも一部の排気流通路においては、排気ガスが流入する側の開口領域を画成する隔壁同士が互いに寄せ集められて該開口が部分的に閉塞されている。したがって、ほとんどの排気ガスは、HC捕集剤の一部の排気流通路に流入し、そして、隔壁の細孔を通って、残りの排気流通路に流れ込む。このように排気ガスが隔壁の細孔を通るときに、隔壁の細孔内には少なからず微粒子が捕集される。
【0045】
このように、HC捕集剤の隔壁の細孔内には少なからず微粒子が捕集されていれば、排気ガスは隔壁の細孔内を通りづらくなるので、たとえ、HC捕集剤に流入する排気ガスの量が急激に増えたとしても、隔壁の細孔を通る排気ガスの量は極端には増えず、したがって、隔壁の細孔内に捕集されている未燃HCが排気ガスによってそこから離脱せしめられることはほとんどない。
【0046】
したがって、HC捕集剤の温度がHC離脱温度よりも低く且つHC浄化触媒の温度がHC浄化温度よりも低いときに、HC捕集剤に流入する排気ガスの量が急激に増えたとしても、隔壁の細孔内に捕集されている未燃HCが排気ガスによってそこから離脱せしめられることが抑制される。
【0047】
すなわち、本発明によれば、単位時間当たりにHC捕集剤に流入する排気ガスの量が多くなったとしても、HC浄化触媒が未燃HCを浄化することができない間は、ほとんどの未燃HCは確実にHC捕集剤に捕集されたままとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気浄化装置を備えた内燃機関を示す図である。
【図2】本発明の排気浄化触媒を示す図である。
【図3】本発明の排気浄化触媒の一部を示す図である。
【図4】微粒子の酸化作用を説明するための図である。
【符号の説明】
1…機関本体
2…吸気通路
3…排気通路
4…排気浄化触媒
40,41…排気流通路
42,43…テーパ壁
45,46…小孔

Claims (2)

  1. 内燃機関から排出された排気ガス中の未燃HCを捕集するためのHC捕集剤と、未燃HCを浄化するためのHC浄化触媒とを機関排気通路に具備し、上記HC捕集剤は、その温度がHC離脱温度よりも低いときに未燃HCを捕集し、一方、その温度がHC離脱温度よりも高くなると捕集している未燃HCを離脱させ、上記HC浄化触媒は、その温度がHC浄化温度よりも高くなると未燃HCを浄化することができ、HC離脱温度はHC浄化触媒の温度がHC浄化温度よりも低い間はHC捕集剤から未燃HCが離脱しないような温度となっている排気浄化装置において、上記HC捕集剤は多孔質材料からなる隔壁によって互いに平行に延在するように画成された複数の排気流通路を有し、これら排気流通路のうちの一部の排気流通路において、排気ガスが流出する側の開口領域を画成する隔壁同士が該開口に向ってテーパ状に狭まる錐形をなすように互いに寄せ集められて該開口がそれよりも小さな孔を残して部分的に閉塞されており、一方、残りの排気流通路のうちの少なくとも一部の排気流通路においては、排気ガスが流入する側の開口領域を画成する隔壁同士が該開口に向ってテーパ状に狭まる錐形をなすように互いに寄せ集められて該開口がそれよりも小さな孔を残して部分的に閉塞されていることを特徴とする排気浄化装置。
  2. 上記排気ガスが流入する側および排気ガスが流出する側の排気流通路の開口領域に形成される上記小さな孔のサイズは、上記排気流通路の開口のサイズよりも小さく、且つ、上記隔壁の細孔のサイズよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
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