JP2003259851A - 捻転押圧装置および食品製造装置 - Google Patents

捻転押圧装置および食品製造装置

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JP2003259851A
JP2003259851A JP2002060582A JP2002060582A JP2003259851A JP 2003259851 A JP2003259851 A JP 2003259851A JP 2002060582 A JP2002060582 A JP 2002060582A JP 2002060582 A JP2002060582 A JP 2002060582A JP 2003259851 A JP2003259851 A JP 2003259851A
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pressing device
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upper table
dough
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Atsushi Sato
厚 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塑性変形可能な塊状の食材生地を短時間で所
望の厚さのシート状にまで延展させることができ、しか
も、その延展は手打ち方式の場合と類似して、一方向に
限られない延展を前記食材生地に施すことができる捻転
押圧装置および食品製造装置を提供すること。 【解決手段】 塑性変形可能な塊状の食材生地9を載置
する下テーブル10と、前記下テーブル10の上方に前
記下テーブル10と対向させて配置された昇降ならびに
回動可能な上テーブル25と、前記上テーブル25を下
降させて前記下テーブル10に載置された前記食材生地
9を押圧する押圧手段(5,7,18,24…)と、前
記上テーブル25を左右の少なくとも一方に回動させて
前記食材生地9に捻りを加える捻転手段(14,16,
17,24…)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麺、餃子皮等の食
品を製造する際に、例えば、粉類と水とを混練させてな
るような、塑性変形可能な塊状の食材生地を延展させる
のに適した捻転押圧装置と、この捻転押圧装置を具備す
る食品製造装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】うどん、蕎麦などの麺を製造する方法と
して、従来より、押し出し機を用いた押し出し方式と、
職人の手仕事による手打ち方式とが知られている。
【0003】前記押し出し方式とは、原料の粉と水とを
混練した状態の塑性変形可能な塊状の麺生地を、押し出
し機に形成した穿孔部を通して麺形状に形成する方式で
ある。これに対し、前記手打ち方式とは、原料の粉と水
とを混練した麺生地を塑性変形可能な塊状の厚板状にま
とめ、その厚板状の麺生地をさらに麺棒で様々な方向に
押し延ばし、所望の厚さにまで延展させてシート状の麺
生地とし、このシート状の麺生地を細断して麺を製造す
る方式である。
【0004】そして、これらの方法により製造された麺
を比較してみると、手打ち方式によって製造された麺の
方が、押し出し方式によって製造された麺よりも弾力と
粘りに富んだ麺に仕上がっており、消費者にも、この手
打ち式により製造された麺の方が好まれる傾向にある。
【0005】この両者の麺の仕上がり具合の相違は、手
打ち方式において麺生地を延展させる際に、麺生地内の
グルテンが、網目状に均一に広げられ、その結合力を強
くした結果と考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
麺生地の延展作業は、手作業によるものであるため、重
労働であり、しかも、所望且つ均一の厚さにまで麺生地
を延展させる技術を習得するには、かなりの歳月を要す
る。さらに、熟練者であっても、麺生地を1枚、所望の
厚さまでに延展させるにはかなりの時間を要していた。
【0007】これらの問題を解決すべく、近年では、図
4に示すように、原料の粉と水とをブレンドミキサー4
1等で混練して塑性変形可能な塊状の麺生地(食材生
地)9を製造し、この麺生地9に複数個の圧延ローラ4
2,42間を順次通過させることで、徐々に所望の厚さ
のシート状に延展させる構成の製麺機が開発されてい
る。
【0008】しかしながら、この製麺機40では、麺生
地9の延伸方向は、圧延ローラ42,42が整列配置さ
れた一方向として略定まってしまい、手作業による製麺
時のように、麺生地9をあらゆる方向に延展させること
はできないため、この製麺機40で製造された麺の弾力
や粘りも、手仕事によって製造された麺とは大きく異な
るものとなっていた。
【0009】また、粉類と水とを混練させてなる生地を
延展させる作業は、前例のうどんや蕎麦等の麺製品に限
らず、例えば、餃子の皮、焼売の皮、春巻きの皮などの
中華食材や、トウモロコシ粉を用いたメキシカン料理材
料であるトルティーヤの皮等の食材の製造工程にも含ま
れている。
【0010】そこで、本発明は、塑性変形可能な塊状の
食材生地を短時間で所望の厚さのシート状にまで延展さ
せることができ、しかも、その延展は手打ち方式の場合
と類似して、一方向に限られない延展を前記食材生地に
施すことができる捻転押圧装置および食品製造装置を提
供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明の請求項1に記載の捻転押圧装置は、塑性
変形可能な塊状の食材生地を載置する下テーブルと、前
記下テーブルの上方に前記下テーブルと対向させて配置
された昇降ならびに回動可能な上テーブルと、前記上テ
ーブルを下降させて前記下テーブルに載置された前記食
材生地を押圧する押圧手段と、前記上テーブルを左右の
少なくとも一方に回動させて前記食材生地に捻りを加え
る捻転手段とを有することを特徴とする。
【0012】このような構成の本発明の捻転押圧装置に
よれば、下テーブル上に塑性変形可能な塊状の食材生地
を載置した状態で、前記押圧手段を駆動させて上テーブ
ルを、前記下テーブルの表面から所定寸法だけ離間した
位置まで下降させる。その下降動作中あるいは下降動作
後、上テーブルが食材生地に圧接している状態において
捻転手段を駆動させて前記上テーブルを左右の少なくと
も一方向に回動させる。
【0013】このように捻転押圧装置を駆動させること
により、前記食材生地には、前記上テーブルの回動運動
が伝達されて、前記上テーブルの回動方向の「拈り」が
加えられるとともに、上テーブルの圧力が加えられる。
結果として、前記食材生地は、予め設定された前記所定
寸法の厚みに延展される。
【0014】また、請求項2に記載の捻転押圧装置は、
請求項1に記載の捻転押圧装置であって、前記押圧手段
の前記食材生地に対する押圧力を調整する押圧力調整手
段を有することを特徴とする。
【0015】このような構成によれば、延展の目的物と
しての食材生地に応じて押圧力を調整することにより、
各食材生地に適した所望の製造状態を得ることが可能と
なる。
【0016】そして、請求項3に記載の捻転押圧装置
は、請求項1または請求項2に記載の捻転押圧装置であ
って、前記上テーブルの回動角度を調整する回動角度調
整手段を有することを特徴とする。
【0017】このような構成によれば、延展の目的物と
しての食材生地に応じて回動角度を調整することによ
り、各食材生地に適した所望の製造状態を得ることが可
能となる。
【0018】請求項4に記載の捻転押圧装置は、請求項
1乃至請求項3のいずれか1項に記載の捻転押圧装置で
あって、前記上テーブルおよび下テーブルの前記食材生
地の接触面には非粘着性コーティングが施されているこ
とを特徴とし、請求項5に記載の捻転押圧装置は、請求
項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の捻転押圧装置
であって、前記下テーブルの上面および前記下テーブル
に載置された前記食材生地の少なくとも一方に打ち粉を
撒布する打ち粉供給手段を有することを特徴とする。
【0019】このような構成によれば、前記非粘着性コ
ーティングや、打粉供給手段により散布する撒布する打
粉により、延展される食材生地が上テーブルや下テーブ
ルに張り付くことを防止することができる。
【0020】そして、請求項6に記載の食品製造装置
は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項の構成を有す
る少なくとも1つの捻転押圧装置と、前記捻転押圧装置
の下テーブル上へ塑性変形可能な塊状の食材生地を供給
するとともに当該捻転押圧装置により処理された前記食
材生地を次工程へ搬送する搬送手段とを有することを特
徴とする。
【0021】このような構成の本発明の食品製造装置に
よれば、食材生地を前記搬送手段により、捻転押圧装置
の下テーブル上へ供給し、前述のようにして当該捻転押
圧装置において機械的に拈りと圧力を加えながら所望の
厚さに延展し、さらに、前記搬送手段により、延展され
た食材生地を後工程へ搬送することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】まず、本発明の捻転押圧装置につ
いて説明する。
【0023】図1は、本発明の捻転押圧装置の実施形態
を示す側面図であり、図2は図1の一部を断面とした要
部正面図である。
【0024】本発明の捻転押圧装置1は、図1および図
2に示すように、側面の形状を略L字状とする基盤2を
有している。この略L字状の基盤2は、当該捻転押圧装
置1の脚部となり平面の形状を長方形とする台座3と、
当該捻転押圧装置1の端壁を兼ねこの台座3の一端側に
一体形成された縦長函状の基部4とから構成されてい
る。前記基部4には、前記台座3の長手方向に延在する
ように配置されたクランク軸5とカップリング6を介し
て連結された回動軸7Aを備えるギヤードモータ7が配
置されており、このギヤードモータ7を駆動することに
より、クランク軸5を回動するように構成されている。
また、前記台座3の他端側上面には、捻転と押圧の対象
物としての塑性変形可能な塊状の食材生地9を載置する
ための下テーブル10が固定されている。
【0025】また、前記台座3の両側部には、前記端壁
4側と反対側の下方を開放させ逆鈎形に形成された1対
の平行な側壁11,11が相互に対向させて形成されて
おり、これらの両側壁11,11間には前記台座3の上
面と平行に配置される平板状の固定支持板12が、水平
に延在するクランク軸5の下側に橋架されている。
【0026】前記固定支持板12の前記基部4に近接し
た基端側には、前記クランク軸5を下方から支承する一
対の軸受13,13が配設されており、前記固定支持板
12の先端側には回動用サーボモータ14が配設されて
いる。そして、前記固定支持板12の下方に延在する回
動用サーボモータ14の回動軸14Aにはギア15が回
動軸14Aと一体回動するように嵌着されている。一
方、前記軸受13と前記回動用サーボモータ14との中
間位置の前記固定支持板12の上面には、ロータリース
プライン17が固着されており、前記回動軸14Aのギ
ア15はギアを含む駆動伝達系16を介して前記ロータ
リースプライン17にその回動力を伝達するように構成
されている。
【0027】前記クランク軸5の先端部には、このクラ
ンク軸5の駆動に従って上下動可能に構成された上テー
ブル支持フレーム18が配設されている。
【0028】この上テーブル支持フレーム18の薄肉状
の両端部には、図2に詳示するように、左右に間隔を隔
てて2本のスライドシャフト19,19の上端部が固着
されている。各スライドシャフト19は、前記上テーブ
ル支持フレーム18から下方に延在している。一方、前
記固定支持板12には、左右に間隔を隔てて筒状の一対
のスライドガイド20,20が垂設されており、各スラ
イドシャフト19は各スライドガイド20に案内され
て、昇降可能とされている。
【0029】前記クランク軸5の先端部には、このフラ
ンク軸5の駆動を伝達するクランクとしてクランク軸5
の放射方向に延在するアーム部材21が固着されてお
り、このアーム部材21の先端部にはカムフォロワ21
Aが突設されている。一方、前記上テーブル支持フレー
ム18には、前記クランク軸5の回動に伴ってアーム部
材21と共に揺動する前記カムフォロワ21Aが嵌合し
て摺動しうる横長楕円形の環状溝22が形成されてい
る。従って、前記回転軸8の回動により、前記上テーブ
ル支持フレーム18は、特殊形状の前記環状溝22によ
り、カムフォロワ21Aが上テーブル支持フレーム18
を駆動する力の水平方向の分力は吸収されることになる
ため、カムフォロワ21Aの回動により上テーブル支持
フレーム18は各スライドシャフト19がスライドガイ
ド20に案内されていることにより、昇降のみすること
になる。
【0030】前記両スライドシャフト19,19の下端
部間には可動支持板23が橋架されており、この可動支
持板23には、軸受23Bを備えた保持体23Aが固着
されている。そして、この保持体23Aと前記ロータリ
ースプライン17には、上下方向に延在する回動軸24
が前記上テーブル支持フレーム18に対し上下方向へ相
対移動しないように保持されている。
【0031】前記回動軸24の下端部には、前記下テー
ブル10と対向する上テーブル25が固着されている。
また、回動軸24のほぼ中央部より上方の全外周には、
縦溝からなるスプライン26が形成されており、このス
プライン26は前記ロータリースプライン17と噛合さ
れている。従って、ロータリースプライン17の回動に
より、回動軸24は回動することになる。
【0032】このように、本実施形態の捻転押圧装置1
においては、前記上テーブル25を下降させて前記下テ
ーブル10に載置された食材生地9を押圧する押圧手段
を、前記ギヤードモータ7、クランク軸5、上テーブル
支持フレーム18および回動軸24などにより構成し、
前記上テーブル25を左右の少なくとも一方向に回動さ
せる捻転手段を、回動用サーボモータ14、駆動伝達系
16、ロータリスプライン17および前記回動軸24な
どにより構成されている。
【0033】また、本発明の捻転押圧装置1は、前記押
圧手段の前記食材生地9に対する押圧力を調整する押圧
力調整手段が配設されている。本実施形態において、前
記押圧力調整手段は、前記ギヤードモータ7の駆動パル
ス数を設定する図示しない制御部とされており、この制
御部において、前記上テーブル支持フレーム18が最上
位置から下降する所望のストロークを得るための当該ギ
ヤードモータ7の駆動パルス数を調整するようになって
いる。このストロークの大きさは、本実施形態におい
て、食材生地9に対する押圧力の差となって現れる。つ
まり、前記ストロークが小さければ、食材生地9に対し
て小さい押圧力しか加えることができず、ストロークが
大きければ、食材生地9に対して大きな押圧力を加える
ことが可能となる。
【0034】なお、前記ギヤードモータ7は、図示しな
い複数のギアにより1つの駆動パルスによる回動角を減
少して回動軸7Aに伝達するようになっているので、ス
トロークの微調整が可能である。
【0035】さらに、本発明の捻転押圧装置1は、前記
上テーブル25の回動角度を調整する図示しない回動角
度調整手段が配設されている。本実施形態において、前
記回動角度調整手段は、前記回動用サーボモータ14の
駆動電源の供給タイミングおよび供給時間を設定する図
示しない制御部とされており、この制御部において、前
記上テーブル25の所望の回動角度の旋回を得るための
当該回動用サーボモータ14の回動数と回動方向を調整
するようになっている。
【0036】さらに、本実施形態においては、前記回動
用サーボモータ14は、前記上テーブル支持フレーム1
8の下降開始を契機に駆動し、前記回動軸24を左右い
ずれかの一方に回動させるように制御されている。な
お、回動軸24の回動動作は、前記上テーブル支持フレ
ーム18の下降開始と同時に駆動を開始することに限る
ことなく、例えば、上テーブル支持フレーム18が下降
を開始してからある程度の時間が経過した後に回動軸2
4の駆動動作を開始してもよいし、あるいは、上テーブ
ル支持フレーム18の最下降時に回動軸24の回動動作
を開始するように制御することも可能である。
【0037】また、本実施形態の前記上テーブル25お
よび下テーブル10の対向面、つまり食材生地9の接触
面は、それぞれ平面状に形成されており、ポリ4フッ化
エチレンのようなフッ素樹脂などの材料からなる非粘着
性コーティング加工が施されている。
【0038】このように動作する捻転押圧装置1は、前
記上テーブル支持フレーム18の最下降時における前記
上テーブル25の表面と、下テーブル10の表面との距
離寸法を、当該捻転押圧装置1により押圧を行なう食材
生地9の所望の厚さ寸法と同寸法に設定しておく。
【0039】次に、本実施形態の捻転押圧装置1の動作
と効果について説明する。
【0040】まず、前記上テーブル支持フレーム18を
前記下テーブル10の表面から離間させた状態で、前記
下テーブル10上に、シート状生地1枚分のブロック
状、あるいは厚板状等とされた塑性変形可能な小塊状の
食材生地9を載置する。そして、図示しない動作スイッ
チをONにすることにより、制御部(図示せず)が出力
軸8に駆動信号を出力し、捻転押圧装置1のギヤードモ
ータ7を駆動させると、このトルクが前記カップリング
6を介してクランク軸5を回動させ、クランク軸5の先
端に配設されたアーム部材21を回動させる。
【0041】このアーム部材21が回動することによ
り、その先端に突設されたカムフォロワ21Aが前記上
テーブル支持フレーム18の上枠に形成された環状22
に嵌合して摺動し、前記上テーブル支持フレーム18
を、前記回動軸24と一体に昇降させる。このとき、前
記上テーブル支持フレーム18は、前記スライドシャフ
ト19,19が前記筒状のスライドガイド20,20に
案内されることは前述の通りである。また、可動支持体
23に支承されている回動軸24も前記スプライン26
をロータリースプライン17に噛合させつつ、全体を上
下方向にスライドさせることとなる。
【0042】この回動用サーボモータ14の回動力は、
回転軸14Aの先端に配設されたギア15から、駆動伝
達系16を介して前記ロータリースプライン17にまで
伝達される。そして、このロータリースプライン17と
前記回動軸24に形成されたスプライン26とが噛合す
ることにより、当該回動軸24が所定の角度、所定方向
へ回動し、よって、前記回動軸24の下端部に配設され
た上テーブル25も同様に所定の角度、所定方向へ回動
することとなる。
【0043】上テーブル支持フレーム18の下降時に、
回動する回動軸24の先端に配設された上テーブル25
の表面が前記食材生地9の小塊に接触し、この小塊を上
部からグリップする。そして、前記回動軸24の回動に
合わせて、上テーブル支持フレーム18とともに下降す
る上テーブル25の表面で、前記食材生地9に対して捻
りを加えつつ、前記食材生地9を押圧する。この押圧
は、前記上テーブル25が最下降するまで持続され、そ
して、前記上テーブル25が最下降した時点で、前記食
材生地9は所定の厚さに延展され、シート状とされる。
【0044】そして、上テーブル支持フレーム18が上
昇を始め、食材生地9と前記上テーブル25の表面とが
離間したところで、延展された前記食材生地9を回収
し、再び、前記上テーブル支持フレーム18の下降が始
まるまでに、次の食材生地9の小塊を下テーブル10上
に載置する。
【0045】このとき、本実施形態においては、前記上
テーブル25および下テーブル10の食材生地9が接触
する面には非粘着性のコーティング加工を施してあるた
め、例えば、前記食材生地9がグルテンを有する粉の練
成品であっても、その表面に付着して、作業を滞らせる
ことを防止することができる。
【0046】そして、本実施形態の捻転押圧装置1は、
この一連の動作を繰り返すことにより、僅かな時間で、
簡単に、所望の厚さに延展された食材生地9を製造する
ことができる。しかも、その延展の仕方は、上テーブル
25で小塊状とされた食材生地9を押圧しながら、前記
回動軸24の回動力を利用して拈りを加えるものである
ため、食材生地9の延展の方向が一方向には限られず、
手打ち方式の場合と類似した延展をとすることができ
る。よって、できあがったシート状の食材は、職人によ
る「手打ち」方式で製造された食材に限りなく近い食感
を得られるものとなる。
【0047】なお、上述の捻転押圧装置1を用いた場
合、延展されたシート上の食材生地9の形状は、小塊状
とされた食材生地9の形状にある程度規制されるもの
の、外周を曲線状とした面取りした状態のもの(略円形
状)となる。仮に、正方形状や長方形状といった規定形
のシート状の食材生地9を得ることを希望する場合に
は、前記上テーブル25を、シート上の食材生地9の所
望の寸法で下方に突出するエッジが形成され、所望の形
状とされた型テーブルに付け替えるとよい。その際、上
テーブル25には、シート状生地を上テーブル25のエ
ッジ部分から剥離させる剥離手段(例えば、エアノズル
やピン等)を配設してもよい。
【0048】また、前記上テーブル25および下テーブ
ル10の前記非粘着コーティング加工に替えて、あるい
は、前記非粘着コーティング加工と併せて、前記下テー
ブル10に載置される食材生地9の上方に打ち粉を撒布
することができる打粉供給手段を配設しても良い。この
打ち粉供手段は、噴霧ノズルから空気圧により打ち粉を
所定量撒布するようになっている。
【0049】次に、前記捻転押圧装置1を具備する食品
製造装置30について説明する。
【0050】本実施形態の食品製造装置30は、前述の
ように構成された少なくとも1台の捻転押圧装置1と、
前記捻転押圧装置1の下テーブル10上へシート状生地
1枚分の分量の食材生地9を供給するとともに当該捻転
押圧装置1により処理された前記食材生地9を次工程へ
搬送する搬送手段とを有している。
【0051】詳しくは、図3に示すように、原料と水を
ブレンドミキサー31等により練混し、一塊の食材生地
9を製造し、この一塊の食材生地9を棒状型成機32を
通して小径の棒状とし、棒状とされた食材生地9を切断
機33にかけて、シート状生地1枚分の量に分断する作
業までを行う第1工程部34と、2台の捻転押圧装置1
を食材生地9の搬送方向に並列配置させ、これらの捻転
押圧装置1において処理を行うことで前記食材生地9を
所望の厚さのシート状に加工する第2工程部35と、前
記第1工程部34において分断されたシート状生地1枚
分の量の食材生地9を、前記第2工程部35内の捻転押
圧装置1へ順次供給し、さらに、第2工程部35により
処理された前記食材生地9をさらに、後工程(例えば、
細断工程や袋詰め工程等)へ搬送する搬送手段36とか
ら構成されている。
【0052】前記搬送手段36は、シート状生地1枚分
の量の食材生地9を所定間隔で載置した状態で走行する
無端状の搬送ベルト36Aと、この搬送ベルト36Aを
循環走行させる図示しない走行手段とからなる。そし
て、前記搬送ベルト36Aは、前記捻転押圧装置1の側
壁11の開放部分に、前記台座3に対して直交し、前記
食材生地9を下テーブル10の上部に搬送可能に展設さ
れている。
【0053】前記捻転押圧装置1の構成と基本的な作用
については前述の捻転押圧装置1と同様なので、その説
明を省略する。なお、本実施形態において、前記第2工
程部35に並列配置された2台の捻転押圧装置1におい
ては、食材生地9の搬送方向下流側に配置された捻転押
圧装置1(第2捻転押圧装置1B)の食材生地9に対す
る押圧力を、所望のシート状の食材生地9の厚さを得る
ための押圧力として調整しておき、食材生地9の搬送方
向上流側に配置された捻転押圧装置1(第1捻転押圧装
置1A)の押圧力は、前記第2捻転押圧装置1Bにおい
て、最終的に所望の厚さに押圧する前段階のプレ押圧を
行なうように設定しておく。
【0054】さらに、本実施形態においては、前記第1
捻転押圧装置1Aと第2捻転押圧装置1Bとにおいて、
捻転手段の前記回動軸24の回動方向を異ならせてお
く。
【0055】また、前記搬送ベルト36Aの走行は、食
材生地9を下テーブル10上に搬送した状態で、捻転押
圧の処理が施されるまでの間、その走行を停止する、間
欠的な走行となるように制御しておく。
【0056】このように構成された食品製造装置30に
おいては、食材を混練して食材生地9とすることから、
食材生地9の分断、捻転押圧装置1への搬送供給、所望
の厚さに延展する作業、シート状の食材生地9の回収ま
でを機械的な流れ作業の中で行うことができるので、僅
かな時間で、簡単に、所望の厚さの食材生地9を製造す
ることができ、大量生産がより可能となる。
【0057】また、本実施形態のように、第2工程部3
5に捻転押圧装置1を複数台配置し、搬送される食材生
地9に対して、それぞれの捻転押圧装置1の押圧手段を
用いて異なる押圧を順次行ない、また、捻転手段の前記
回動軸24の回動方向を異ならせて、様々な方向の捻り
を加えるようにしたことで、食材生地9内のグルテンを
網目状に均一に広げ、その結合力を強くすることがで
き、製造されたシート状の食材生地9の食感は、職人に
よる「手打ち」方式で製造された食材生地9が有する食
感と近似するものとなる。
【0058】なお、本発明は、前述した実施の形態に限
定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能
である。例えば、食材生地に対する押圧は複数回繰り返
して行ってもよいし、また、食材生地に対する捻転も左
右の少なくとも一方に複数回行うようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の捻転押圧
装置によれば、食材生地を、短時間で所望の厚さのシー
ト状に延展させることができ、しかも、その延展の仕方
は、上テーブルで食材生地を押圧しながら、捻りを加え
るものであるため、食材生地の延展方向を様々な方向と
することができ、本来であれば職人による「延展」作業
が施されることが望ましいとされる食材生地に対して
も、職人が「延展」を施した場合と近似の食感を付与す
ることが可能となる。
【0060】また、捻転押圧装置を具備する食品製造装
置によれば、機械的な流れ作業の中で延展作業を行うこ
とができるので、僅かな時間で、簡単に、所望の厚さの
食材生地を製造することができ、大量生産がより可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の捻転押圧装置の要部側面図
【図2】 一部を断面とした本発明の捻転押圧装置の要
部正面図
【図3】 主要な構成部分を示した本実施形態の食品製
造装置における延展工程概略図
【図4】 主要な構成部分を示した従来の製麺機の製麺
機における延展工程概略図
【符号の説明】
1 捻転押圧装置 2 基盤 3 台座 4 基部(端壁) 5 クランク軸 6 カップリング 7 ギヤードモータ 7A 回動軸 9 食材生地 10 下テーブル 11 側壁 12 固定支持板 13 軸受 14 回動用サーボモータ 14A 回動軸 15 ギア 16 駆動伝達系 17 ロータリースプライン 18 上テーブル支持フレーム 19 スライドシャフト 20 スライドガイド 21 アーム部材 21A カムフォロワ 22 環状溝 23 可動支持板 23A 保持体 23B 軸受 24 回動軸 25 上テーブル 26 スプライン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塑性変形可能な塊状の食材生地を載置す
    る下テーブルと、前記下テーブルの上方に前記下テーブ
    ルと対向させて配置された昇降ならびに回動可能な上テ
    ーブルと、前記上テーブルを下降させて前記下テーブル
    に載置された前記食材生地を押圧する押圧手段と、前記
    上テーブルを左右の少なくとも一方に回動させて前記食
    材生地に捻りを加える捻転手段とを有することを特徴と
    する捻転押圧装置。
  2. 【請求項2】 前記押圧手段の前記食材生地に対する押
    圧力を調整する押圧力調整手段を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の捻転押圧装置。
  3. 【請求項3】前記上テーブルの回動角度を調整する回動
    角度調整手段を有することを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の捻転押圧装置。
  4. 【請求項4】 前記上テーブルおよび下テーブルの前記
    食材生地の接触面には非粘着性コーティングが施されて
    いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    1項に記載の捻転押圧装置。
  5. 【請求項5】 前記下テーブルの上面および前記下テー
    ブルに載置された前記食材生地の少なくとも一方に打ち
    粉を撒布する打ち粉供給手段を有することを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の捻転押圧
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項の
    構成を有する少なくとも1つの捻転押圧装置と、前記捻
    転押圧装置の下テーブル上へ塑性変形可能な塊状の食材
    生地を供給するとともに当該捻転押圧装置により処理さ
    れた前記食材生地を次工程へ搬送する搬送手段とを有す
    る食品製造装置。
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