JP2003258381A - 窒化物半導体層の形成方法とそれらの層を含む発光素子 - Google Patents

窒化物半導体層の形成方法とそれらの層を含む発光素子

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に成長させられる窒化物半導体層にお
いてクラックの発生を低減させた領域を形成し、さらに
その領域上方に発光素子の電流狭窄部分を形成すること
によって信頼性の高い窒化物半導体発光素子を提供す
る。 【解決手段】 窒化物半導体層の形成方法は、基板10
0上において、少なくとも、窒化物半導体に含まれるI
II族元素に対するAlの組成比xを有する窒化物半導
体層103を成長させ、そのAl組成比xの窒化物半導
体層103の表面から貫通した深さまでで選択された深
さを有する複数の凹部を形成することによって複数の凹
凸部を形成し、これら複数の凹凸部を被覆するようにA
l組成比yの窒化物半導体層104を成長させる工程を
含み、凹凸部の頂部におけるAl組成比xがAl組成比
yより大きく、かつ凹凸部の底部におけるAl組成比z
よりも大きいことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サファイアや窒化
ガリウム(GaN)等の基板上に形成される窒化物半導
体層において発生するクラックの密度を制御するための
窒化物半導体層の形成方法とそれらの窒化物半導体層を
含む発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、特開2000−353669
号では、GaN基板上に第1のAl0. 5Ga0.5N層を結
晶成長させ、その第1のAl0.5Ga0.5N層の厚さを超
える段差を有する千鳥格子状の凹凸パタ−ンを形成し、
その凹凸パターンを覆うように第2のAl0.5Ga0.5
層を成長させている。そうすることによって、GaN基
板と第1のAl0.5Ga0.5N層との格子不整合を緩和さ
せて、凹凸パターン上に成長させた第2のAl0.5Ga
0.5N層におけるクラックの発生を防止しようとしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの実験によれば、特開2000−353669号に
記載の方法における第2のAl0.5Ga0.5N層上には、
実際に微細なクラックが発生することが確認された。こ
のような微細なクラックを含む窒化物半導体層上に窒化
物半導体発光素子を形成した場合、その発光素子の動作
電流の上昇や動作寿命の低下などの悪影響を生じ、その
窒化物半導体発光素子の信頼性を低下させる。
【0004】このような先行技術における課題に鑑み、
本発明は、基板上に成長させられる窒化物半導体層にお
いてクラックの発生を低減させた領域を形成することを
目的とし、さらにその領域上方に発光素子の電流狭窄部
分を形成することによって、より信頼性の高い窒化物半
導体発光素子を提供することをも目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、窒化物
半導体層の形成方法は、基板上において、少なくとも、
窒化物半導体に含まれるIII族元素に対するAlの組
成比xを有する窒化物半導体層を結晶成長させ、そのA
l組成比xの窒化物半導体層の表面から貫通した深さま
でで選択された深さを有する複数の凹部を形成すること
によって複数の凹凸部を形成し(以後、この状態におけ
る基板からAl組成比xの窒化物半導体層までを含めて
段差基板と称す)、これら複数の凹凸部を被覆するよう
にAl組成比yの窒化物半導体層を結晶成長させる工程
を含み、凹凸部の頂部におけるAl組成比xがAl組成
比yより大きく、かつ凹凸部の底部におけるAl組成比
zよりも大きいことを特徴としている。
【0006】基板としては、GaN、サファイア、6H
−SiC、4H−SiC、3C−SiC、Si、スピネ
ル(MgAl24)、ZrB2等のいずれかを用いるこ
とができる。また、基板の主面としては、C面、R面、
またはA面のいずれかを用いることが可能である。ただ
し、基板として例示されたGaNは、これに限定されず
にInaAlbGacN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦
c≦1、a+b+c=1)で置き換えることが可能であ
る。また、そのInaAlbGacN基板の窒素元素のう
ちの約10%以下が、As、P、およびSbのいずれか
の元素で置換されてもよい(ただし、基板の六方晶系が
維持されることが前提条件)。
【0007】段差基板における複数の凹凸部は、周期的
なストライプ状に形成されてもよい。この場合、凹部は
溝に対応し、凸部は丘に対応する。凹凸における高低差
は、1μm以上であることが好ましい。凸部の形状とし
ては、その頂面が水平な面であってもよいし、他の異な
る面であってもよい。また、凸部の側面は垂直面であっ
てもよいし、他の異なる傾斜した面であってもよい。
【0008】本発明において、凹凸部の頂部におけるA
l組成比xは0.01以上0.5以下であり、Al組成
比yは0以上0.3以下であり、そして凹凸部の底部に
おけるAl組成比zは0以上0.5未満でありであるこ
とが好ましい。
【0009】たとえば、図2の模式的な断面図に示され
ているように、基板100上に、バッファ層101、窒
化物半導体下地層(Al組成比z=0)102、および
Al xGa1-xN(0.01≦x≦0.5)からなる窒化
物半導体層103を順次結晶成長させる。そして、その
Al組成比xの窒化物半導体層103の厚さより大きな
段差を有する凹凸部(すなわち、凹部の底が窒化物半導
体層102に達している)を形成する。さらに、それら
の凹凸を埋め込むようにAlyGa1-yN(0≦y≦0.
3、凸部の頂面においてy<x)からなる窒化物半導体
層104を結晶成長させる。このようにして、本発明に
よる窒化物半導体層の形成方法の一例が実行され得る。
【0010】このとき、凸部の頂部はAl組成比xの窒
化物半導体層103であり、凹部の底部におけるAl組
成比zは0である。また、凹凸を被覆する窒化物半導体
層のAl組成比yは、y<xの関係にある。このことに
よって、凹部の上方領域において、Al組成比yの窒化
物半導体層104に発生するクラックの密度が低減し得
る。すなわち、凸部の頂部におけるAl組成比xが凹部
の底部におけるAl組成比zよりも大きく、かつ凹凸を
被覆する窒化物半導体層のAl組成比yよりも大きいの
で、凸部の上方領域において意図的にクラック密度を集
中させることが可能となる。また、凸部の頂部における
Al組成比xと凹凸を被覆する窒化物半導体層のAl組
成比yとのギャップが大きいほど、凸部上方の領域にお
いてクラックが発生しやすくなる。このことの理由とし
ては、おそらく、凸部の上方の領域にクラックが集中さ
せられることによって、凹部の上方の領域で歪が緩和さ
れてクラック密度が減少するのであろうと思われる。
【0011】本発明では、Al組成比xの窒化物半導体
層において、そのAl組成比xはその層の成長方向に関
して変化させられることが好ましい。たとえば図5に示
されているように、まず基板300上に、バッファ層3
01と窒化物半導体下地層302を成長させる。この窒
化物半導体下地層302上において、AlxGa1-x
(0.01≦x≦0.5)からなる窒化物半導体層30
3は、その成長方向に関してAl濃度が変化させられな
がら、成長させられ得る。このAl組成比xの窒化物半
導体層303に凹凸部(凹部の底はAl組成比xの窒化
物半導体層303内にある)を形成するとともに、それ
らの凹凸を埋め込むようにAlyGa1-yN(0≦y≦
0.3、凸部の頂面においてy<x)からなる窒化物半
導体層304を成長させることによって、本発明による
窒化物半導体層の形成方法の他の例が実行され得る。
【0012】ただし、窒化物半導体層303の成長に伴
ってAl組成比xが変化させられる工程において、凸部
の頂部におけるAl組成比x1と凹部の底部におけるA
l組成比x2がx1>x2の関係になるようにする。す
なわち、凸部の頂部におけるAl組成比x1が本発明お
けるAl組成比xに対応し、凹部の底部におけるAl組
成比x2が本発明におけるAl組成比zに対応する。こ
のことによって、凹部の上方の領域内においてAl組成
比yの窒化物半導体層304に発生するクラックの密度
が、より一層低減され得る。これは、Al組成比xの窒
化物半導体層303がその成長方向に関して変化するA
l濃度で形成されることによって、凹部の側壁のAl組
成比も変化するので、凹部の上方の領域内において歪が
緩和されたのではないかと考えられる。
【0013】なお、図5に関する説明では、凹部の底は
Al組成比xの窒化物半導体層303内にあったが、凹
部の底が窒化物半導体下地層302に到達していてもよ
い。また、Al組成比xの窒化物半導体層303の下面
からその上面に向かってAl濃度が変化し、最終的に窒
化物半導体層303の上面におけるAl組成比xが最も
高くなればよく、Al組成比xの窒化物半導体層303
がAl組成比の異なる複数のサブ層からなっていてもよ
い。
【0014】本発明では、基板としてGaN結晶を用い
ることが好ましい。このことによって、凹部の上方の領
域においてAl組成比yの窒化物半導体層304に発生
するクラックの密度をより一層低減させることが可能で
ある。そして、凹部の上方の領域内においてAl組成比
yの窒化物半導体層304に発生するクラックの密度
は、凸部の上方の領域内に比べてはるかに小さくなり得
る。
【0015】こうして得られたAl組成比yの窒化物半
導体層上に、本発明による窒化物半導体発光素子構造を
好ましく形成することができ、発光素子の歩留と発光効
率を改善することができる。なお、窒化物半導体発光素
子がレーザダイオードの場合、その電流狭窄部分は凹部
の上方に形成される。このことによって、レーザダイオ
ードの動作閾値の低減と動作寿命を向上させ得るととも
に、レーザ素子の歩留まりを向上させることが可能であ
る。
【0016】本発明において、窒化物半導体層の結晶成
長には、有機金属気相成長法(MOCVD)、ハイドラ
イド気相成長法(HVPE)、分子線気相成長法(MB
E)等のいずれの結晶成長法をも用いることができる。
また、これらの成長方法を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の
実施形態1におけるレーザダイオード素子の模式的断面
図を示している。このレーザダイオード素子は、C面
(0001)サファイア基板100、GaNバッファ層
101、窒化物半導体下地層(GaN層)102、およ
びAl組成比xの窒化物半導体層(AlGaN層)10
3からなる段差基板120を含むとともに、Al組成比
yの窒化物半導体層(n型Al0.05Ga0.95N層)10
4、n型In0.07Ga0.93Nクラック防止層105、n
型クラッド層106、n型光ガイド層107、活性層1
08、p型Al0.2Ga0.8N遮蔽層109、p型光ガイ
ド層110、p型クラッド層111、p型コンタクト層
112、n電極113、p電極114、およびSiO2
誘電体膜115を含んでいる。
【0018】まず、図2を参照しつつ、段差基板120
を作製する工程を説明する。すなわち、図2(a)にお
いて、基板100上に、GaNバッファ層101、窒化
物半導体下地層102、およびAl組成比xの窒化物半
導体層103を結晶成長させる。
【0019】本実施形態では、基板100として、C面
(0001)の主面を有するサファイア基板を用いる。
このサファイア基板100をMOCVD装置内にセット
し、基板温度を550℃に上げた後に、V族元素用原料
のNH3(アンモニア)、III族元素用原料のTMG
a(トリメチルガリウム)を供給しながら、基板100
上にGaNバッファ層101を30nmの厚さに成長さ
せる。なお、基板100として窒化ガリウム系の基板を
用いるのであれば、GaNバッファ層101は省略する
ことも可能である。
【0020】次に、基板温度を1050℃まで上げ、S
i、Ge、Oなどのn型不純物がドープされたまたはノ
ンドープのGaNからなる窒化物半導体下地層102を
3μmの厚さに成長させる。続いて、基板温度を維持し
たまま、III族元素用原料のTMAl(トリメチルア
ルミニウム)の供給を行い、Si、Ge、Oなどのn型
不純物がドープされたまたはノンドープのAlGaNか
らなるAl組成比xの窒化物半導体層103を2μmの
厚さに成長させる。
【0021】ただし、本実施形態におけるAl組成比x
の窒化物半導体層103の形成においては、窒化物半導
体下地層102に接する面から成長方向に向かってAl
組成比が増加するように、AlGaN層103の成長開
始時から成長終了時にかけてTMAlの流量を増加させ
ることによって、そのAl組成比を変化させる。具体的
には、窒化物半導体層103中のAl組成比xは、その
成長開始領域(GaN下地層102との界面領域)にお
ける0.05から成長終了表面における0.2まで変化
させられる。
【0022】Al組成比xの窒化物半導体層103の厚
さは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
なぜならば、この層厚が1μm未満の場合、Al組成比
yの窒化物半導体層104で凹凸を埋め込んだとして
も、凹部の上方の領域においてクラックの発生を十分に
抑制することができないからである。これは、凸部側面
におけるAl組成比の変化による歪の緩和効果を十分に
得ることが出来ないからであると考えられる。他方、A
l組成比xの窒化物半導体層103の厚さが10μmを
超えれば、Al組成比yの窒化物半導体層104の全体
にクラックが発生しやすくなり、凹凸を埋め込んだ平坦
な表面を得ることも困難になる。すなわち、厚くてクラ
ックの発生したAl組成比yの窒化物半導体層103に
凹凸を形成すれば凸部側面にクラックの断面が現れ、そ
の凸部側面からAl組成比yの窒化物半導体層104の
成長を開始させれば、その成長終了表面がクラックの悪
影響を受けた面になってしまうので好ましくない。
【0023】図2(b)においては、図2(a)のエピ
タキシャルウエハの表面に周期的なストライプ状の溝
(凹部)を形成することによって得られた段差基板12
0が断面図で示されている。すなわち、Al組成比xの
窒化物半導体層103の成長後にそのエピタキシャルウ
エハをMOCVD装置から取り出し、その上にEB(電
子ビーム)蒸着装置でSiO2膜(図示せず)を蒸着し
て、フォトリソグラフィ技術でそのSiO2膜をストラ
イプ状のマスクパターンに加工する。このストライプ形
状はAl組成比xの窒化物半導体層103の<1−10
0>方向に平行に形成され、その方向に対して直交する
<11−20>方向のストライプ幅が5μmでストライ
プ間隔が10μmの周期的ストライプ状パターンが形成
される。
【0024】なお、このストライプ状パターンにおける
ストライプ幅は3μm以上15μm以下で、ストライプ
間隔は5μm以上25μm以下の範囲内で形成するのが
好ましく、ストライプ幅よりもストライプ間隔が広いほ
うが好ましい。これらのストライプ幅およびストライプ
間隔の範囲外では、Al組成比yの窒化物半導体層10
4の横方向成長を行う際に凹凸が埋まりにくくなって平
坦な成長終了表面が得られにくくなる。また、SiO2
保護膜の形成はEB蒸着法に限られず、スパッタ法、C
VD法等によって形成されてもよい。保護膜としては、
SiNx、TiO2、Al23等を用いることもできる。
【0025】ストライプ状マスクパターンを形成した
後、反応性イオンエッチング(RIE)法により、Si
2マスクの形成されていない部分を深さ3μmまでエ
ッチングして溝を形成する。本実施形態では、溝の深さ
がAl組成比xの窒化物半導体層103を貫通し、窒化
物半導体下地層102の厚さが0.5μm以上残ってい
ればよい。また、溝がAl組成比xの窒化物半導体層1
03を貫通していなくても、その表面から少なくとも1
μm以上の深さを有していればよい。ただし、Al組成
比は、凸部の頂部に比べて凹部の底部において小さくな
ければならない。凹凸の具体的形状には特に制約はな
く、凸部の頂上が基板と平行な面であってもよいし、他
の異なる面であってもよい。また、溝の側面は基板10
0の主面に垂直な面であってもよいし、他の傾斜を有す
る面であってもよい。たとえば、凸部の垂直断面形状と
しては、矩形型のほかに、台形型や逆台形型等の種々の
形状を有していてもよい。
【0026】エッチングの方法としてはドライエッチン
グやウェットエッチング等のいずれを用いてもよいが、
溝内に平坦な面を形成するにはドライエッチングが好ま
しい。ドライエッチングとしては、本実施形態で用いた
反応性イオンエッチング法(RIE)の他に、たとえば
収束イオンビームエッチング法やECR(電子サイクロ
トロン共鳴)エッチング法なども利用し得る。
【0027】続いて、図1に示された発光素子構造部を
作製する工程を説明する。まず、図2(b)の段差基板
120をMOCVD装置内にセットし、基板温度を10
50℃まで上げ、V族元素用原料のNH3、III族元
素用原料のTMGa、および不純物としてのSiH
4(シラン)の供給を行い、Siが濃度1×1018/c
3でドープされたAl組成比yの窒化物半導体層(n
型Al0.05Ga0.95N層)104を5μmの厚さに成長
させる。なお、Al組成比yの窒化物半導体層104
は、その上にn型電極が形成されるので、n型不純物が
添加されている必要があるのである。
【0028】Al組成比yの窒化物半導体層104は、
凸部の側面から横方向に成長し始め、やがて溝の両側面
からの成長先端部が互いに突き当ってその溝が埋め込ま
れる。この成長をさらに継続すれば、図2(c)に示さ
れているように、Al組成比xの窒化物半導体層103
を全体的に覆いかつ平坦な成長終了表面を有するn型A
0.05Ga0.95N層104を形成することができる。本
実施形態では溝の深さが3μmであるので、この溝を埋
め込んでさらに平坦な成長終了表面を得るために、厚さ
5μmのn型Al0.05Ga0.95N層104を成長させ
る。一般に、Al組成比yの窒化物半導体層104の成
長終了表面を平坦化するためには、少なくとも溝の深さ
よりも1μm以上大きなの厚さに成長させる必要があ
り、それ以下の厚さでは凹凸を埋め込むことができなく
て平坦な成長終了表面が得られにくい。他方、n型Al
0.05Ga0.95N層104の厚さが溝の深さよりも10μ
m大きくなれば、そのn型Al0.05Ga0.95N層104
にクラックが生じやすくなる。
【0029】結局、n型Al0.05Ga0.95N層104の
厚さは溝の深さよりも2μmから5μm程度大きいこと
が好ましい。なぜならば、2μmから5μmだけ大きな
厚さ範囲内において、より平坦なn型Al0.05Ga0.95
N層104を積層することができるからである。また、
本実施形態ではAl組成比yの窒化物半導体層104と
してn型Al0.05Ga0.95Nを用いたが、n型Alx
1-xN(0≦y≦0.3)を用いてもよい。ただし、
窒化物半導体層104のAl組成比yは、Al組成比x
の窒化物半導体層103のうちでそのAl組成比xが最
も高い領域(凸部の頂部)に比べて小さいことが必要で
ある。また、Al組成比yの窒化物半導体層104中の
Si不純物添加濃度は1×1018/cm3以上であれば
よい。
【0030】続いて、基板温度を700℃〜800℃の
範囲内まで下げ、III族元素用原料のTMIn(トリ
メチルインジウム)を供給し、厚さ40nmのn型In
0.07Ga0.93Nクラック防止層105(Si不純物濃度
1×1018/cm3)を成長させる。次に、再び基板温
度を1050℃まで上げ、III族元素用原料のTMA
lを供給して厚さ0.8μmのn型Al0.1Ga0.9Nク
ラッド層106(Si不純物濃度1×1018/cm3
を成長させ、さらにn型GaN光ガイド層107(Si
不純物濃度1×1018/cm3)を0.1μmの厚さに
成長させる。その後、基板温度を800℃に下げ、厚さ
4nmのIn0.15Ga0.85N井戸層と厚さ6nmのIn
0.05Ga0.95N障壁層を含む3周期の多重量子井戸構造
からなる活性層108を成長させる。その際、井戸層と
障壁層ともに、SiH4(Si不純物濃度1×1018
cm3)が添加される。
【0031】次に、基板温度を1050℃まで上げ、厚
さ20nmのp型Al0.2Ga0.8N遮蔽層109、厚さ
1μmのp型GaN光ガイド層110、厚さ0.5μm
のp型0.1Ga0.9Nクラッド層111、および厚さ0.
1μmのp型GaNコンタクト層112を順次成長させ
る。p型不純物としては、Mg(EtCp2Mg:ビス
エチルシクロペンタジエニルマグネシウム)が5×10
19/cm3〜2×102 0/cm3の濃度範囲内で添加され
る。
【0032】p型GaNコンタクト層112の成長後、
MOCVD装置のリアクタ内全体の雰囲気を窒素キャリ
アガスとNH3に変えて、60℃/分の降温速度で基板
温度を降下させる。基板温度が800℃に達した時点
で、NH3の供給を停止し、5分間その基板温度を保持
した後に、室温まで基板温度を降下させる。そのような
基板の保持温度は650℃から900℃の範囲内である
ことが好ましく、温度保持時間は3分以上10分以下で
あることが好ましい。また、そのような保持時間経過後
の基板の冷却速度は、30℃/分以上であることが好ま
しい。
【0033】このようにして得られた成長膜をラマン測
定によって評価したところ、従来の窒化物半導体層で利
用されているp型化アニールを行わなくても、成長直後
にすでにp型導電性の特性を示していた。また、p電極
形成によるコンタクト抵抗も低減していた。さらに、こ
の得られたエピタキシャルウエハを光学顕微鏡で観察し
たところ、段差基板120の凹部上方の領域内において
クラックは確認されず、凸部上方では微細なクラックが
集中して発生している領域が確認された。
【0034】次に、MOCVD装置から取り出したエピ
タキシャルウエハをレーザダイオード素子にするための
プロセスについて説明する。まず、反応性イオンエッチ
ング装置を用いてAl組成比yの窒化物半導体層(n型
Al0.05Ga0.95N層)104の一部を露出させ、その
露出部分上にTi/Alの順序で成膜してn電極113
を形成する。n電極の材料としては、Ti/Mo、Hf
/Al等を用いてもよい。p電極形成領域においては、
サファイア基板の<1―100>方向に沿ったリッジス
トライプをエッチングによって形成し、SiO2誘電体
膜115を蒸着し、p型GaNコンタクト層111の頂
面を露出させ、そしてPd/Auの順序で蒸着膜を形成
する。
【0035】その後、クラックの発生しにくい領域であ
る凹部上方の中心部から2μmずらした位置に2μm幅
のリッジストライプ状p電極114を形成する。すなわ
ち、リッジストライプ部または電流狭窄部が、凹部の上
方領域内に形成されることが好ましく、それによってレ
ーザダイオードの動作閾値の低減と動作寿命の向上を図
り得るとともに、歩留りを向上させることもできる。ま
た、凹部の中心部は凹部の両側面から開始した窒化物半
導体結晶の成長先端部が互いに突き当たる領域であるの
で、そのような凹部の中心部から少なくとも2μm以上
ずらした位置にリッジストライプ部または電流狭窄部を
形成することは、さらなる閾値の低減と素子特性の向上
が望めるのでより好ましい。
【0036】レーザ共振器の帰還手法としては、ファブ
リ・ペロー共振以外に、一般に知られているDFB(D
istributed Feedback)やDBR
(Distributed Bragg Reflec
tor)などを利用してもよい。本実施形態において
は、ファブリ・ペロー共振器のミラー端面を形成した後
に、そのミラー端面上にSiO2とTiO2の誘電体膜を
交互に蒸着して、70%の反射率を有する誘電体多層反
射膜(図示せず)を形成する。なお、誘電体多層反射膜
としては、SiO2/Al23の繰り返し多層膜を用い
てもよい。
【0037】ところで、反応性イオンエッチングを用い
てAl組成比yの窒化物半導体層(n型Al0.05Ga
0.95N層)104の一部を露出させたのは、絶縁性であ
るサファイア基板100が使用されたからである。した
がって、例えばn型のGaN基板やSiC基板のように
電導性を有する基板を使用する場合には、Al組成比y
の窒化物半導体層(n型Al0.05Ga0.95N層)104
を露出させる必要はなく、その導電性基板の裏面上に直
接にn電極を形成してもよい。ただし、その場合には、
GaNバッファ層101、窒化物半導体下地層102、
およびAl組成比xの窒化物半導体層103にn型の不
純物が添加されていることが必要である。
【0038】次に、得られたレーザダイオードチップを
パッケージに実装する方法について述べる。上述のよう
な発光層を用いたレーザダイオードの特性を活かして高
密度記録用光ディスクに適した青紫色(410nm波
長)の高出力(50mW)レーザ素子として用いる場
合、サファイア基板は熱伝導率が低いので、放熱対策に
注意を払わなければならない。たとえば、Inはんだ材
を用いて、ジャンクション・ダウンでレーザチップをパ
ッケージ本体に接続することが好ましい。なお、レーザ
チップを直接パッケージ本体やヒートシンク部に取り付
けるのではなくて、Si、AlN、ダイヤモンド、M
o、CuW、BNなどのサブマウントを介して接続させ
てもよい。
【0039】以上のように、本実施形態で作製したレー
ザダイオード素子では、凹部の上方においてクラックの
発生していない領域内にリッジストライプを形成するこ
とにより、閾値電流と駆動電圧を低下させることができ
る。
【0040】(実施形態2)図3は、本発明の実施形態
2におけるレーザダイオード素子の模式的断面図を示し
ている。このレーザダイオード素子は、n型GaN基板
200とAl組成比xの窒化物半導体層(AlGaN
層)201とからなる段差基板220、Al組成比yの
窒化物半導体層(n型GaN層)202、n型In0.07
Ga0.97Nクラック防止層203、n型Al0.1Ga0.9
Nクラッド層204、n型GaN光ガイド層205、活
性層206、p型Al0.2Ga0.8N遮蔽層207、p型
GaN光ガイド層208、p型Al0.1Ga0.9Nクラッ
ド層209、p型GaNコンタクト層210、n電極2
11、p電極212、およびSiO2誘電体膜213を
含んでいる。
【0041】図3のレーザ素子の製造に関し、まず図4
を参照しつつ、段差基板220を作製する工程を説明す
る。ここで、本実施形態において用いられるn型GaN
基板200は導電性を有するので、その基板200の裏
面にn電極を作製することが可能である。なお、基板2
00をn型導電性にするためにはn型不純物を添加して
いる必要があり、Siを1×1018/cm3以上添加し
ていることが好ましい。
【0042】n型GaN基板200はMOCVD装置内
にセットされ、基板温度を1050℃まで上げて、V族
元素用原料のNH3、III族元素用原料のTMGaと
TMAl、およびn型不純物としてのSiH4(シラ
ン)の供給を行い、n型AlGaN(Si不純物濃度1
×1018/cm3)からなるAl組成比xの窒化物半導
体層201を3μmの厚さに成長させる(図4(a)参
照)。このとき、実施形態1の場合と同様に、n型Ga
N基板200に接する面からAl組成比xの窒化物半導
体層201が成長する方向に向かって、そのAl組成比
xが変化させられる。具体的には、窒化物半導体層20
1のAl組成比xは、n型GaN基板200との界面に
おける0.01から、成長終了表面における0.05ま
で変化させられる。なお、Alの添加方法は、実施形態
1の場合と同様である。
【0043】n型GaN基板200上に接してAl組成
比xの窒化物半導体層(n型AlGaN)201を成長
させるのは、それらが同種の窒化物半導体であるので、
バッファ層を挿入して格子定数差を緩和させるというこ
とが必要ないからである。また、基板200は実施形態
1における窒化物半導体下地層102と同じ材料からな
っているので、Al組成比xの窒化物半導体層201の
下にn型GaN下地層102を設ける必要がないからで
ある。
【0044】次に、図4(a)のエピタキシャルウエハ
は、図4(b)に示されているような段差基板220に
加工される。本実施形態2においては凸部のストライプ
幅が10μmでストライプ間隔が20μmにされるが、
その段差基板の加工方法は実施形態1の場合と同様であ
る。
【0045】段差基板220上には、図4(c)に示さ
れているように、6μmの厚さを有するAl組成比yの
窒化物半導体層(n型GaN層)202が実施形態1の
場合と同様にして形成される。そして、Al組成比yの
窒化物半導体層202上には、n型In0.07Ga0.93
クラック防止層203、n型Al0.1Ga0.9Nクラッド
層204、n型光ガイド層205、活性層206、p型
Al0.2Ga0.8N遮蔽層207、p型GaN光ガイド層
208、p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層209、およ
びp型コンタクト層210を実施形態1の場合と同様に
順次積層する。
【0046】こうして得られたエピタキシャルウエハを
光学顕微鏡で観察したところ、そのウエハは全体的に均
一で平坦な表面を有し、段差基板220の凹部上方の領
域にはクラックが確認されず、凸部上方の領域では微細
なクラックの発生が確認された。
【0047】次に、エピタキシャル成長の完了したウエ
ハをレーザダイオード素子にするためのプロセスについ
て説明する。本実施形態では、n型GaN基板200を
用いているので、その基板の裏面上にn電極211を形
成し得る。すなわち、本実施形態2では、実施形態1の
場合ようにAl組成比yの窒化物半導体層(n型GaN
層)202を露出させる必要が無く、基板200の裏面
にn電極211を形成できるので、レーザダイオードチ
ップのサイズを小さくすることができる。本実施形態2
において具体的に言及されていること以外は、実施形態
1の場合と同様である。
【0048】以上のように、本実施形態で得られるレー
ザダイオード素子は、まず導電性のn型GaN基板20
0を用いたことにより、チップサイズを小型化できるの
で歩留りを向上させ得る。また、n型GaN基板200
とその上に積層する複数の窒化物半導体層とは同種の材
質であって熱膨張係数がほぼ一致するので、異種基板を
用いていた実施形態1に比べてクラックの発生を低減さ
せることができる。さらに、実施形態2のレーザダイオ
ード素子においても、閾値電流の低減と動作寿命の改善
が得られることは実施形態1の場合と同様である。
【0049】(実施形態3)図5は、実施形態3におけ
る段差基板320をAl組成比yの窒化物半導体層30
4で埋め込んだ状態を示す模式的な断面図である。すな
わち、図5においては、C面(0001)サファイア基
板300上に、GaNバッファ層301、窒化物半導体
下地層302、Al組成比xの窒化物半導体層303、
およびAl組成比yの窒化物半導体層(n型Al0.3
0.7N層)304が順次積層されている。
【0050】本実施形態3の段差基板320において、
C面(0001)サファイア基板300、GaNバッフ
ァ層301、および窒化物半導体下地層302は、実施
形態1の場合と同様である。ただし、本実施形態では凹
部がAl組成比xの窒化物半導体層303を貫通してい
ないので、窒化物半導体下地層302を省略することも
できる。
【0051】Al組成比xの窒化物半導体層303は1
0μmの厚さに成長させられ、そのAl組成比xは、窒
化物半導体下地層302に接する面における0.1から
成長終了表面における0.5まで変化させられる。続い
て、エッチングを行い、高低さ6μmの凹凸を形成す
る。本実施形態におけるようにAl組成比xの窒化物半
導体層303に対して溝を貫通させない場合は、その溝
の深さが少なくとも1μm以上あればよい。次に、Al
組成比yの窒化物半導体層304として、厚さ3μmの
n型Al0.3Ga0.7Nを成長させる。なお、本実施形態
3において具体的に言及されていない事項については、
実施形態1または2の場合と同様である。
【0052】(実施形態4)図6は、実施形態4におけ
る段差基板420をAl組成比yの窒化物半導体層40
3で埋め込んだ状態を示す模式的な断面図である。図6
においては、C面(0001)サファイア基板400上
に、GaNバッファ層401、窒化物半導体下地層40
2、Al組成比xの窒化物半導体層403、およびAl
組成比yの窒化物半導体層404が順次積層されてい
る。
【0053】本実施形態では、Al組成比xの窒化物半
導体層403は1μmの厚さに成長させられ、そのAl
組成比xは、窒化物半導体下地層402に接する面にお
ける0.03から成長終了表面における0.3まで変化
させられる。
【0054】次に、凸部の形状が台形型となるように凹
凸を形成する。続いて、Al組成比yの窒化物半導体層
404として、厚さ4μmのn型Al0.1Ga0.9N層を
成長させる。なお、本実施形態4において具体的に言及
されていない事項については、実施形態1または2の場
合と同様である。
【0055】(実施形態5)図7は、実施形態5におけ
る段差基板520をAl組成比yの窒化物半導体層50
4で埋め込んだ状態を示す模式的な断面図である。図7
においては、C面(0001)サファイア基板500上
に、GaNバッファ層501、窒化物半導体下地層層5
02、Al組成比xの窒化物半導体層503、およびA
l組成比yの窒化物半導体層504が順次積層されてい
る。
【0056】本実施形態では、Al組成比xの窒化物半
導体層503は2μmの厚さに成長させられ、そのAl
組成比xは、窒化物半導体下地層502に接する面にお
ける0.01から成長終了表面における0.1まで変化
させられる。
【0057】また、凸部の形が逆台形型となるように凹
凸を形成する。続いて、Al組成比yの窒化物半導体層
504として、5μmのn型GaN層を成長させる。な
お、本実施形態5において具体的に言及されていない事
項については、実施形態1または2の場合と同様であ
る。
【0058】(実施形態6)図8は、実施形態6におけ
る段差基板620をAl組成比yの窒化物半導体層60
4で埋め込んだ状態を示す模式的な断面図である。図8
においては、C面(0001)サファイア基板600上
に、GaNバッファ層601、窒化物半導体下地層60
2、Al組成比xの窒化物半導体層603、およびAl
組成比yの窒化物半導体層604が順次積層される。
【0059】本実施形態では、窒化物半導体下地層60
2が厚さ3μmのGaN層で形成され、続いてAl組成
比xの窒化物半導体層603が厚さ2μmのAl0.15
0. 85N層で形成される。次に、エッチングによって、
高低さ2μmの凹凸を形成し、窒化物半導体下地層60
2の上面が凹部の底面となるようにする。なお、本実施
形態5において具体的に言及されていない事項について
は、実施形態1または2の場合と同様である。
【0060】(実施形態7)実施形態7においては、A
l組成比xの窒化物半導体層としてAl組成比の異なる
AlGaNサブ層を5つ積層する。本実施形態では、A
l組成比xの窒化物半導体層に含まれるAlGaNサブ
層のAl組成比が、下のサブ層から上のサブ層に向かっ
て、それぞれ0.01、0.02、0.05、0.1、
および0.2に設定され、各サブ層の厚さが0.6μm
に設定される。
【0061】ただし、Al組成比xの窒化物半導体層中
の下から上までのサブ層におけるAl組成比の増加幅は
特に限定されず、均等に増加してもよいし、徐々にAl
組成比の増加幅が大きくなってもよいし、逆に増加幅が
小さくなってもよい。また、Al組成比xの窒化物半導
体層に含まれる各AlGaNサブ層の厚さも特に限定さ
れず、それぞれの厚さが均等であってもよいし、下のサ
ブ層から上のサブ層まで徐々に厚さを増大させてもよい
し、その逆に厚さを減少させてもよい。なお、本実施形
態7において具体的に言及されていない事項について
は、実施形態1、2、または3の場合と同様である。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、基板上
に成長させられる窒化物半導体層においてクラックの発
生を低減させた領域を形成することができ、さらにその
領域上方に発光素子の電流狭窄部分を形成することによ
って、動作電流が低減されかつ動作寿命が改善された信
頼性の高い窒化物半導体発光素子を高い歩留まりで提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1における窒化物半導体レ
ーザ素子を示す模式的断面図である。
【図2】 図1のレーザ素子の製造に利用され得る窒化
物半導体層の形成方法を示す模式的断面図である。
【図3】 実施形態2における窒化物半導体レーザ素子
を示す模式的断面図である。
【図4】 図3のレーザ素子の製造に利用され得る窒化
物半導体層の形成方法を示す模式的断面図である。
【図5】 実施形態3における段差基板を埋め込んだ状
態を示す模式的断面図である。
【図6】 実施形態4における段差基板を埋め込んだ状
態を示す模式的断面図である。
【図7】 実施形態5における段差基板を埋め込んだ状
態を示す模式的断面図である。
【図8】 実施形態6における段差基板を埋め込んだ状
態を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
100、300、400、500、600 C面(00
01)サファイア基板、101、301、401、50
1、601 GaNバッファ層、102、302、40
2、502、602 窒化物半導体下地層、103、2
01、303、403、503、603 Al組成比x
の窒化物半導体層、104、202、304、404、
504、604 Al組成比yの窒化物半導体層、10
5、203 n型In0.07Ga0.93Nクラック防止層、
106、204 n型Al0.1Ga0.9Nクラッド層、1
07、205 n型GaN光ガイド層、108、206
活性層、109、207 p型Al0.2Ga0.8N遮蔽
層、110、208 p型GaN光ガイド層、111、
209 p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層、112、2
10 p型GaNコンタクト層、113、211 n電
極、114、212 p電極、115、213 SiO
2誘電体膜、120、220、320、420、520
段差基板、200 GaN基板。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上において、少なくとも、窒化物半
    導体に含まれるIII族元素に対するAlの組成比xを
    有する窒化物半導体層を結晶成長させ、 前記Al組成比xの窒化物半導体層の表面から貫通した
    深さまでで選択された深さを有する複数の凹部を形成す
    ることによって複数の凹凸部を形成し、 前記複数の凹凸部を被覆するようにAl組成比yを有す
    る窒化物半導体層を結晶成長させる工程を含み、 前記凹凸部の頂部におけるAl組成比xが前記Al組成
    比yより大きく、かつ前記凹凸部の底部におけるAl組
    成比zよりも大きいことを特徴とする窒化物半導体層の
    形成方法。
  2. 【請求項2】 前記Al組成比xは0.01以上0.5
    以下であり、前記Al組成比yは0以上0.3以下であ
    り、そして前記Al組成比zは0以上0.5未満である
    ことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体層の形
    成方法。
  3. 【請求項3】 前記Al組成比xの窒化物半導体層の成
    長方向に関してAl組成比xが変化させられることを特
    徴とする請求項1または2に記載の窒化物半導体層の形
    成方法。
  4. 【請求項4】 前記基板がGaNからなることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかの項に記載の窒化物半
    導体層の形成方法。
  5. 【請求項5】 前記Al組成yの窒化物半導体層におい
    て前記凹部の上方領域に発生したクラックの密度は、前
    記凸部の上方領域に比べて小さいことを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかの項に記載の窒化物半導体層の
    形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの項に記載
    された方法によって形成された窒化物半導体層を含むこ
    とを特徴とする窒化物半導体発光素子。
  7. 【請求項7】 前記窒化物半導体発光素子はレーザダイ
    オードであり、その電流狭窄部分が前記凹部上方に対応
    する領域内に形成されていることを特徴とする請求項6
    に記載の窒化物半導体発光素子。
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