JP2003257224A - 白熱電球、蛍光ランプ、led照明装置、および、照明器具 - Google Patents

白熱電球、蛍光ランプ、led照明装置、および、照明器具

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JP2003257224A
JP2003257224A JP2002052403A JP2002052403A JP2003257224A JP 2003257224 A JP2003257224 A JP 2003257224A JP 2002052403 A JP2002052403 A JP 2002052403A JP 2002052403 A JP2002052403 A JP 2002052403A JP 2003257224 A JP2003257224 A JP 2003257224A
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light
color
chromaticity
bulb
incandescent
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JP2002052403A
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English (en)
Inventor
Tadashi Yano
正 矢野
Katsushige Amano
克重 天野
Koki Noguchi
公喜 野口
Manabu Inoue
学 井上
Wataru Iwai
彌 岩井
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リラクゼーション効果が高い放射光の光色を
もつ白熱電球を提供すること。 【解決手段】 白熱電球のバルブ表面にフィラメントか
らの放射光の一部を分光吸収する構造物を設け、分光吸
収する構造物によって分光吸収された放射光の光色の色
度点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
v’)=(0.33,0.485),(0.31,0.
517),(0.28,0.51),(0.265,
0.5),(0.259,0.491),(0.25
3,0.465),(0.305,0.47)で囲まれ
た色度範囲の内に存在する、白熱電球。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リラクゼーション
効果の高い光色をもつ、白熱電球、蛍光ランプ、LED
照明装置、および、照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】現代社会では、多くの人が精神的なスト
レスを抱え悩まされているといわれている。そのため、
ストレスを解消するために、こころの癒しを求めて、ア
ロマテラピーのようなストレス低減療法やリラクゼーシ
ョン関連の商品が流行している。
【0003】そこで、本願の発明者たちは、照明光とリ
ラクゼーション効果との関係について、照明光の明るさ
を制御することでリラクゼーション効果を向上させる研
究を行った。そして、照明光の輝度の変化に合わせて観
測者が呼吸のリズムを整えることでリラクゼーション効
果の向上が容易にできる照明装置、及び、照明制御方法
の発明をした(特開平11−96809号公報、特開2
000−357591号公報、特願2001−3017
02号)。
【0004】照明光の光色においては、電球(2850
K、白熱電球が発光したときの色合い)のようなオレン
ジ色の光はリラクゼーション効果が高く家庭でくつろぐ
ときによい光であることが古くからいわれている(たと
えば、A.A.Kruithof,Tubular L
uminescence Lamp for Gene
ral Illumination,Philips
TechnicalReview 6,pp.65−9
6(1941),中村など「照度・色温度と雰囲気の好
ましさの関係」、照学誌、81,8A,pp.687−
693(1997))。ところで、照明光の光色は、部
屋全体を照明することを主とした一般照明に使用される
電球色から昼光色付近の無彩色光と店舗等でアイキャッ
チやディスプレイすることを主とした店舗照明に使用さ
れる鮮やかな有彩色光に分類できる。
【0005】一般照明では、新聞や本の文字が見えやす
く、明るく感じられるように白い物が白く見えることが
重要であるため、無彩色光が使用されている。一方、店
舗照明では、客が目を引くように目立つことが重要であ
るため、鮮やかな赤、青、緑といった高彩度の有彩色光
が使用されいる。これらの無彩色光、高彩度の有彩色光
において、それぞれについてリラクゼーション効果の影
響が検討されており、鮮やかな有彩色では生理的な緊張
が高く、特に赤色は高いこと、高彩度の青色の有彩色光
と電球のようなオレンジ色の無彩色光がリラクゼーショ
ン効果が高いことが明らかにされている(たとえば、岩
切ら、光源色がその暴露中と暴露後にCNVの早期成分
に及ぼす影響、日本生理人類学会誌、2,3,pp.3
1−37(1997))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、任意の
光色を作成することは装置上容易ではなかったため、既
存のランプに対して主効果(白さや目立ち)に加えてリ
ラクゼーション効果が高い光色を見出すだけに留まって
いた。そのため、既存ランプに少ない低彩度の有彩色も
含めた全光色について、リラクゼーション効果を主効果
とした検討はなされていなかった。
【0007】一方、衣服等の物体色においては、着てい
る服の色で雰囲気が異なることや色票や色インキで種々
の色を比較的容易に作成できることから色彩から受ける
印象について多くの研究がなされている。これらの研究
によると、青色から緑色にかけて、安らぎ、平静、落ち
着きなどを与える色彩として知られている(たとえば、
富家、色彩心理研究、p.135(1988))。異な
る研究者らの比較からも色彩から受ける印象はある程度
は普遍的であることが知られている。
【0008】したがって、照明光の光色においては、電
球のようなオレンジ色の無彩色光や高彩度の青色の有彩
色光が、物体色においては、青緑色の高彩度の有彩色が
リラクゼーション効果の高い色であることが常識であっ
た。
【0009】以上から、照明ランプよりリラクゼーショ
ン効果の高かったオレンジ色は、物体に着色されている
物体色ではリラクゼーション効果は高くないことから、
照明光の光色と物体色ではリラクゼーション効果の高い
色は異なること、さらに、照明光で任意の光色を作成す
ることは装置上容易ではないことから、照明光の全色に
ついてリラクゼーション効果を主目的とした十分な検討
がなされていないという課題が明らかになった。
【0010】さらに、リラクゼーション効果の高い照明
光のオレンジ色と青色は、色彩的には補色関係にあるこ
とから、照明光においては、全色を対象とした実験を行
うことでリラクゼーション効果が高い光色が見出せる可
能性が考えられた。
【0011】以上から、本発明は、上記課題に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、リラクゼ
ーション効果の高い照明光の光色を有する白熱電球、蛍
光ランプ、LED照明装置、および、照明器具を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る白熱電球は、放射光を発するフィラメ
ントと、前記フィラメントを閉じこめるバルブとを備え
る白熱電球であって、前記バルブは、前記フィラメント
からの放射光の一部を分光吸収する構造物を有し、前記
分光吸収する構造物によって分光吸収された放射光の光
色の色度点は、CIE1976u’v’色度図上で
(u’,v’)=(0.33,0.485),(0.3
1,0.517),(0.28,0.51),(0.2
65,0.5),(0.259,0.491),(0.
253,0.465),(0.305,0.47)を直
線で結んだ境界線で囲まれた色度範囲の内に存在する。
【0013】また、前記分光吸収された放射光の光色の
色度点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
v’)=(0.28,0.51),(0.265,0.
5),(0.27,0.48),(0.3,0.4
8),(0.325,0.49),(0.31,0.5
17)を直線で結んだ境界線に囲まれた色度範囲の内に
存在することが好ましい。
【0014】さらに、前記分光吸収する構造物によって
分光吸収される放射光の波長帯は、510nmから57
5nmまでの範囲において30nm以上であることが好
ましい。
【0015】ある実施形態では、前記分光吸収する構造
物は、前記バルブ自身に分光吸収する物質を添加した構
造である。
【0016】また、ある実施形態では、前記分光吸収す
る構造物は、前記バルブの表面に設けられた多層干渉膜
または色フィルタである。
【0017】本発明に係る蛍光ランプは、2種類以上の
蛍光体を有した蛍光ランプであって、前記蛍光体の一つ
は、主波長の発光帯域が380nmから505nmまで
であり、前記蛍光体の他の一つは、主波長の発光帯域が
575nmから780nmまでであり、前記蛍光体が発
光して得られる放射光の光色の色度点は、CIE197
6u’v’色度図上で(u’,v’)=(0.33,
0.485),(0.31,0.517),(0.2
8,0.51),(0.265,0.5),(0.25
9,0.491),(0.253,0.465),
(0.305,0.47)を直線で結んだ境界線に囲ま
れた色度範囲の内に存在する。
【0018】前記発光して得られる放射光の光色の色度
点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
v’)=(0.28,0.51),(0.265,0.
5),(0.27,0.48),(0.3,0.4
8),(0.325,0.49),(0.31,0.5
17)を直線で結んだ境界線に囲まれた色度範囲の内に
存在することが好ましい。
【0019】ある好適な実施形態では、380nmから
505nmまでの発光帯域を有する前記蛍光体は、2価
ユーロピウム付活蛍光体であり、575nmから780
nmまでの発光帯域を有する前記蛍光体は、3価ユーロ
ピウム付活蛍光体、または、マンガン付活蛍光体であ
る。
【0020】本発明に係るLED照明装置は、2種類以
上の発光ダイオード(LED)を有したLED照明装置
であって、前記発光ダイオードの一つは、主波長の発光
帯域が380nmから505nmまでであり、前記発光
ダイオードの他の一つは、主波長の発光帯域が575n
mから780nmまでであり、前記発光ダイオードが発
光して得られる放射光の光色の色度点は、CIE197
6u’v’色度図上で(u’,v’)=(0.33,
0.485),(0.31,0.517),(0.2
8,0.51),(0.265,0.5),(0.25
9,0.491),(0.253,0.465),
(0.305,0.47)を直線で結んだ境界線に囲ま
れた色度範囲の内に存在する。
【0021】前記発光して得られる放射光の光色の色度
点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
v’)=(0.28,0.51),(0.265,0.
5),(0.27,0.48),(0.3,0.4
8),(0.325,0.49),(0.31,0.5
17)を直線で結んだ境界線に囲まれた色度範囲の内に
存在することが好ましい。
【0022】ある好適な実施形態では、380nmから
505nmまでの発光帯域を有する前記発光ダイオード
は、ガリウム・ナイトライド系のベアチップからなり、
575nmから780nmまでの発光帯域を有する前記
発光ダイオードは、アルミニウム・インジウム・ガリウ
ム・リン系のベアチップからなる。
【0023】本発明に係る照明器具は、上記の何れか一
つに記載の白熱電球と、上記の何れか一つに記載の蛍光
ランプと、上記の何れか一つに記載のLED照明装置と
の群から選択された光源と、前記光源から発せられた照
明光の輝度が周期的に変化するように前記光源を制御す
る制御部とを備える。
【0024】本発明に係る照明器具は、白熱電球と、前
記白熱電球からの光を拡散させるグローブとを備えた照
明器具であって、前記グローブは、前記白熱電球からの
放射光の一部を分光吸収し、前記分光吸収された放射光
の光色の色度点は、CIE1976u’v’色度図上で
(u’,v’)=(0.33,0.485),(0.3
1,0.517),(0.28,0.51),(0.2
65,0.5),(0.259,0.491),(0.
253,0.465),(0.305,0.47)を直
線で結んだ境界線で囲まれた色度範囲内に存在する。
【0025】前記分光吸収された放射光の光色の色度点
は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,v’)
=(0.28,0.51),(0.265,0.5),
(0.27,0.48),(0.3,0.48),
(0.325,0.49),(0.31,0.517)
を直線で結んだ境界線に囲まれた色度範囲内に存在する
ことが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明による実施形態を説明する。以下の図面においては、
説明の簡略化のため、実質的に同一の機能を有する構成
要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は、以下の
実施形態により、限定的に解釈されるべきものではな
い。1.リラクゼーション効果の高い照明光の光色上述
通り、照明光においては、全色を対象として実験を行う
ことでリラクゼーション効果が高い光色を新たに見出せ
る可能性が考えられた。リラクゼーション効果の高い光
色を見出すにあたって、リラクゼーション効果が高い光
色の定義を行った。まずは、リラクゼーション効果に対
する評価が高いことが重要であることから、全観測者か
ら得られる主観評価値の平均値が最も高い光色であるこ
ととした。さらに、誰でもリラクゼーション効果が高い
ことが重要であることから、95%以上の観測者がリラ
クゼーション効果が高いと評価していることとした。
【0027】また、色彩の印象は強く印象づけられた過
去の体験との連合によって引き起こされることが言われ
ることから、その色から不快な印象をイメージすること
がないことを確認することでリラクゼーション効果の高
い光色であることの信頼性を向上させた。
【0028】以上を考慮に入れて、照明光が再現できる
全色度領域において、広範囲に、かつ、系統的に29色
の光色を選定し、これらの光色に対してリラクゼーショ
ン効果の主観評価実験を行った。
【0029】実験に使用した評価室は大きさが幅3,3
00mm、奥行き4,000mm、高さ2,700mm
で、机および椅子を設置し、天井には、2台の並置され
た光色可変照明器具A,Bを設置した。光色可変照明器
具A,Bには、それぞれ異なる4つの蛍光ランプを配置
した。操作室のコンピュータで各蛍光ランプの光量を制
御することにより30色の光色の色度を設定した。光色
可変照明器具A,Bの中央部に縦280mm、横280
mmの開口部を取り付けることで観測者が着座したとき
の発光部の見かけの大きさを約10度に設定した。これ
は通常の照明器具の見かけの大きさが約10度前後のた
めである。
【0030】光色の明るさは、同輝度の青色光と白色光
を観測すると、青色光がまぶしく知覚される。これは、
青色光の青色成分(色味成分)が明るさ感に寄与するこ
とによる。明るさ感(B)は、輝度(L)と色味成分か
ら寄与された明るさ成分(L’)の和として考えられて
いる。現在、国際照明委員会(CIE)では、明るさ感
の定量化の研究がなされている。光色とリラクゼーショ
ン効果の検討において明るさ感が異なっていては適切な
評価ができないため、提案されている明るさ感の定量化
式を用いることにより明るさ感(等価輝度)を一定に設
定した。29色の光色の等価輝度値は、電球色(280
0K)の発光面の輝度を50cd/m2に設定し、相対
等価輝度を測定した。
【0031】観測者は、年齢が20歳から39歳までの
男女21名(男性6名、女性15名)で平均年齢は26
歳であった。全観測者とも、常用の眼鏡、または、コン
タクトを着用したときに両眼で視力0.6以上、色覚は
色覚検査表で検査した結果、特に異常は見当たらなかっ
た。実験時には、適宜、常用の眼鏡、または、コンタク
トを着用させた。
【0032】なお、等明るさ感の信頼性を評価するため
に全光色に対して”明るい−暗い”の7段階評価を行っ
た。また、主観評価の信頼性を評価するために20番目
に呈示する光色と29番目に呈示する光色を同色として
評価値の違いを解析した。
【0033】実験手順は、最初に、29種類の照明光を
2回観測させ、作成した照明光の範囲を観測者に認識さ
せた。つぎに、ランダムに選んだ5種類の照明光につい
て評価の練習をさせた。実験では、まず、D65(コン
トロール光)下で5分間の順応を行い、観測者の輝度、
及び、色順応を一定にした。次に、最初の光色を15秒
間観測させた後にリラクゼーション効果の7段階評価を
させた。7段階評価は、“非常にリラクゼーション効果
が低い”、“かなりリラクゼーション効果が低い”、
“ややリラクゼーション効果が低い”、“どちらでもな
い”、“ややリラクゼーション効果が高い”、“かなり
リラクゼーション効果が高い”、“非常リラクゼーショ
ン効果が高い”とした。また、光色からイメージされる
内容を記述させ良いイメージか不快なイメージかを判断
させた。
【0034】観測者から得られた評価は、リラクゼーシ
ョン効果の低い順に1点、2点、…とし最高の評価に7
点を与えた。その後、21名の観測者から得られた評価
値について、各光色毎に平均して、それを各光色の平均
評価値とした。
【0035】まず、はじめに、主観評価の信頼性につい
て検証した。20番目に呈示された光色と29番目に呈
示された光色のリラクゼーション効果の平均評価値につ
いてLSD検定を行い有意な差がないことを確認した。
したがって、本主観評価においては評価の順序によって
主観評価に違いがないことが明らかになった。また、”
明るい−暗い”についての観測者の評価値の標準偏差は
0.69であり、他の評価値の標準偏差に比べて小さい
ことを確認した。したがって、29色の光色の明るさ感
はほぼ一定に知覚されていたことが明らかになった。
【0036】以上から、主観評価は正常に行われたと判
断し、全観測者から得られる平均評価値の最も高かった
光色を求めた。その結果、平均評価値が最も高かった光
色は5.9でCIE1976u’v’色度図で(u’,
v’)=(0.288,0.497)の薄ピンク色の光
色であった。すなわち、(u’,v’)=(0.28
8,0.497)の薄ピンク色は、最もリラクゼーショ
ン効果の高い色度点であった。さらに、95%の評価者
が4以上に評価しておりリラクゼーション効果の高い光
色として満たしていた。95%の評価者が4以上に評価
とは、最も多くの観測者が悪くない評価をつけた光色で
もあったことが判明した。この光色の次点は、薄緑色、
オレンジ色の電球色、青色であった。つぎに、記載され
たイメージの分析を行った。その結果、薄ピンク色は
“子供”、“肌”、“赤ちゃん”、“桃”、“桜”とい
ったよいイメージのみが記載されていたが、それ以外
は、薄緑色は“苔”、電球色は、“薄暗い明かり”、
“夕焼け”といった観測者によって良いイメージとも悪
いイメージとも受け取られることがわかった。青色は、
“死”をイメージする観測者もいた。したがって、普遍
性のあるリラクゼーション効果の高い光色は、その光色
から受けるイメージがよいことも重要な要件であること
がわかった。
【0037】このような経時比較は0.01の差異が識
別の下限値であることから、リラクゼーション効果の高
く普遍性のある光色はCIE1976u’v’色度図で
(u’,v’)=(0.288±0.01,0.497
±0.01)の薄ピンク色であることが明らかになっ
た。
【0038】一方、上記の実験でリラクゼーション効果
が最も低かった光色は深赤色であり、CIE1976
u’v’色度図で(u’,v’)=(0.475,0.
494)であった。
【0039】主観評価によって得られたリラクゼーショ
ン効果の最も高い薄ピンク色と、リラクゼーション効果
が最も低い深赤色において、心理的な主観評価だけでは
なく、生理的な違いがあれば、これらの光色による差異
をより客観的に明らかにすることができる。
【0040】そのため、これらの2色に対して生理的な
違いを明らかにするために脳波測定を行った。一般的
に、覚醒時には、中枢神経系の活動量が増加することか
ら、α波が減少し、β波が増加することが言われている
(たとえば、新生理心理学、生理心理学の基礎、1巻、
p.97、北大路書房)。逆に、リラクゼーション効果
が高いときはα波が増加し、β波が減少する。
【0041】被験者は、22歳から55歳までの男女1
1名(男性6名、女性5名)であり、平均年齢は30.
1歳であった。全被験者とも、視力0.6以上(眼鏡、
コンタクトレンズによる矯正含む)かつ、色覚正常であ
り、実験では、常用の眼鏡、コンタクトレンズを使用さ
せた。
【0042】被験者には、はじめに生理量を安定させ、
目の順応を一定に保つ為に、5分間の安静を行わせた。
その後、光色による差異をより大きくするために、光色
を観測させる前に被験者にストレスを与えた。ストレス
は、15分間、小学3年生程度の簡単な3桁の乗算・除
算の計算作業を行わせた。この20分間の照明は、作業
面のみを照射できる専用の照明器具を点灯させた。机上
面照度は実験中の順応を損なわないように、約10lx
(机上面輝度1cd/m2、作業用紙輝度2cd/m
2)とした。
【0043】計算作業終了後、机専用の照明器具は消灯
し、リラクゼーション効果の最も高かった薄ピンク色、
もしくは、最も低かった深赤色の光色の照明光を15分
間提示した。被験者には、この間は照明の発光部を観察
するように指示した。以上のスケジュールでの実験を、
被験者1人につき2回(薄ピンク色と深赤色)の実験を
行った。
【0044】脳波は、全スケジュールを通して計測し
た。計測機器には、日本光電製マルチテレメータシステ
ム(WEB−5000)とその一連の器材を用い、サン
プリング周期500Hzで行った。
【0045】α波の出現率は、ストレスを与えて12分
から終了時の15分までの3分間(ST区間)、光色観
測開始3分から6分までの3分間(R1区間)、12分
から15分までの3分間の3区間(R2区間)について
算出した。具体的には、脳波データを高速フーリエ変換
し、α〜β帯域(8.0から25.0Hz)のパワース
ペクトルに占めるα波(8.0から13.0Hz)のパ
ワースペクトルの割合として算出した。脳波の解析から
得たα波出現率について全被験者の平均値を求めた。さ
らに、ストレス状態からのα波出現率の回復を評価する
為に、ST区間でのα波出現率を100とし、他の区間
を相対値に換算した図を図2(a)に示す。白丸印は薄
ピンク色であり、白三角印は深赤色である。各区間に対
して各平均値の有意差検定を行ったところ、相対値評価
のR2区間において、薄ピンクと深赤色の間にも、若干
の有意な差があった(7%の危険率)。また、径時変化
を見ても、リラクゼーション効果の最も低い深赤色は、
R1区間、R2区間ともに緊張の方向にあった。
【0046】以上の結果から生理計測によるα波の出現
率においても、リラクゼーション効果の最も高い薄ピン
ク色とリラクゼーション効果の最も低い深赤色との間で
差異があることが明らかになった。この結果は、主観評
価でのリラクゼーション効果の大小と一致しており、主
観評価での結果の信頼性を裏付ける結果と言える。
【0047】つぎに、薄ピンク色のうちでリラクゼーシ
ョン効果の高く普遍性のある光色の範囲を見出すため
に、照明光の光色の色名で有名なKellyチャート
(K.L.Kelly,Color Designat
ions of Lights,J.Opt.Soc.
Am.33,p.627(1943))と本実験で得ら
れた光色とを比較することにした。図2(b)にKel
lyチャートで命名されているOrange Pin
k,Pink,Purplish Pinkの色度領域
と本実験で使用した29光色の色度点と評価の高かった
薄ピンクの色度点をCIE1976u’v’色度図色度
図上に示す。Orange Pinkは太線で囲まれた
最も上の領域であり、Pinkは太線で囲まれた中央の
領域であり、Purplish Pinkは太線で囲ま
れた最も下の領域である。白丸印は本実験で使用した2
9光色の色度点、黒丸印は最もリラクゼーション効果の
高い色度点であった薄ピンクの色度点を示す。Kell
yチャートの原本はCIE1931xy色度図上に曲線
の境界線で描かれているが、図2(b)は簡略的に直線
で描いてある。本実験で得られた薄ピンク色はOran
ge PinkとPinkの境界上に位置することがわ
かる。また、最もリラクゼーション効果の高かった薄ピ
ンク色の他に実験で使用した光色の1つがPinkの色
度領域に位置することがわかる。その光色は、“熱帯”
とか“田舎”といった悪いともとれるイメージをもった
観測者があったことがわかった。
【0048】したがって、これらのOrange Pi
nk,Pink,PurplishPinkの色度領域
の全てがリラクゼーション効果の高いピンク色の光色で
はないことがわかった。
【0049】そこで、これらのOrange Pin
k,Pink,Purplish Pinkの色度領域
を主に、リラクゼーション効果の高いピンク色の色度領
域を決定するために、(u’,v’)=(0.288,
0.497)の薄ピンク色と同等にリラクゼーション効
果の高いピンク色の色度領域を求める実験を行った。評
価基準は(u’,v’)=(0.288,0.497)
の薄ピンク色を観測させた後に、(u’,v’)=
(0.288,0.497)の薄ピンク色とほぼ同等の
光色カテゴリーとみなせるリラクゼーション効果が高い
光色かについて、また、同等の光色カテゴリーからは外
れるがピンク色でありリラクゼーション効果が高い光色
であるかについての2種類の評価を行った。使用した光
色は67色であり観測者は5名とした。図2(c)に8
0%以上の観測者が薄ピンク色とほぼ同等の光色カテゴ
リーとみなせるリラクゼーション効果が高いピンク色と
回答した光色を白丸印、同等の光色カテゴリーからは外
れるがピンク色でありリラクゼーション効果が高い光色
を白三角印、それ以外をバツ印として、CIE1976
u’v’色度図上に示す。また、最もリラクゼーション
効果の高い色度点であった(u’,v’)=(0.28
8,0.497)の薄ピンク色を黒丸印で示す。
【0050】図2(c)より、(u’,v’)=(0.
288,0.497)の薄ピンク色とほぼ同等の光色カ
テゴリーとみなせるリラクゼーション効果が高い光色の
色度領域は、CIE1976u’v’色度図上で
(u’,v’)=(0.28,0.51),(0.26
5,0.5),(0.27,0.48),(0.3,
0.48),(0.325,0.49),(0.31,
0.517)を直線で結んだ境界線で囲まれた領域であ
った。以降、この色度点で囲まれた領域を「領域A」と
称す。
【0051】また、同等の光色カテゴリーからは外れる
がピンク色でありリラクゼーション効果が高い光色の色
度領域は、(u’,v’)=(0.33,0.48
5),(0.31,0.517),(0.28,0.5
1),(0.265,0.5),(0.259,0.4
91),(0.253,0.465),(0.305,
0.47)を直線で結んだ境界線内であった。以降、こ
の色度点を直線で結んだ境界線で囲まれた領域を「領域
B」と称す。
【0052】つぎに、これらの色度領域内が既存ランプ
が存在しないかどうかを調査するために、ピンク色付近
の既存ランプの分光を測定して光色を求めた。図1にそ
の結果を示す。図1において、領域Aは太線で、領域B
は細線で示す。また、最もリラクゼーション効果の高い
色度点であるピンク色の(u’,v’)=(0.28
8,0.497)を黒丸印で、黒体軌跡を曲線で、既存
ランプを測定して求めた光色の色度点を白三角印で示
す。図1から、領域A、領域Bの中には、既存ランプの
色度点である白三角印は存在していないことがわかる。
【0053】A領域、B領域の中に既存ランプの白三角
印が存在しなかった理由として、以下のことが考えられ
る。
【0054】上述通り、任意の光色を作成することは装
置上容易ではなかったため、既存のランプは、白さや目
立ちを主効果におき、それに付加してリラクゼーション
効果を高めるだけ留まっていた。そのため、既存ランプ
では、低彩度の有彩色も含めた全光色について、リラク
ゼーション効果を主効果とした検討はなされていなかっ
た。そのため、既存ランプの中には、ピンク色のバルブ
を有した白熱電球は存在していたが、研究レベルで系統
的に検討されていなかった。
【0055】さらに、ピンク色のバルブを有した白熱電
球の光色はピンク色ではなくオレンジ色であった。これ
は、発光素子から発光されバルブを通した光が照明ラン
プの光色として知覚されるためである。つまり、照明ラ
ンプが発光したときの光色として考えられていなかった
ため、ピンク色を呈する分光反射率を持った有彩色物で
バルブを覆っていたにすぎなかった。したがって、特許
請求の範囲内の光色を有する白熱電球を実施するために
は、バルブの分光透過率を工夫する必要があることがわ
かった。
【0056】つぎに、図2(d)に、図2(b)のKe
llyチャートの各Pink色の範囲と、図2(c)の
を示す。図2(d)からわかるように、領域A、領域B
は、Kellyチャートの各Pink色の範囲を示す境
界線とほぼ平行な境界線になっていることがわかる。
【0057】Kellyチャートの色名は、JIS Z
8110の光源色の色名においても採用され、多くの
研究結果(たとえば、内川ら、開口色と表面色モードに
おける色空間のカテゴリカル色名領域、照明学会誌、7
7、6、pp.346−354(1994))と同等の
結果を得ることが知られている。
【0058】したがって、本実験においても、Kell
yチャートの光色の評価基準と同等の評価基準で行われ
たことと解釈することができる。さらに、最もリラクゼ
ーション効果の高い色度点であるピンク色の(u’,
v’)=(0.288,0.497)の黒丸印が、Or
ange PinkとPinkの境界線に位置すること
からオレンジがかるか否かのピンク色が最もリラクゼー
ション効果の高い光色であることがわかる。したがっ
て、オレンジがかるか否かのピンク色に近い領域である
領域Aの方が、領域Bよりも好ましいことがわかる。
【0059】このように、評価実験は小人数で行った
が、多くの観測者により評価されたKellyチャート
と比較しても矛盾のない領域が得られた。
【0060】以上から、リラクゼーション効果を向上さ
せる新たに見出された照明光の光色は、CIE1976
u’v’色度図上で領域Aである(u’,v’)=
(0.28,0.51),(0.265,0.5),
(0.27,0.48),(0.3,0.48),
(0.325,0.49),(0.31,0.517)
が好ましく、また、領域Bである(u’,v’)=
(0.33,0.485),(0.31,0.51
7),(0.28,0.51),(0.265,0.
5),(0.259,0.491),(0.253,
0.465),(0.305,0.47)であっても良
い。2.白熱電球による実施形態リラクゼーション効果
の高い光色を実現する白熱電球の実施形態を説明する。
白熱電球は、図3に示すように放射光を発するフィラメ
ント1と、フィラメント1を閉じこめるように配置され
た透過性のバルブ2と、フィラメント1に電気的に接続
され、フィラメント1に商用電源からの電力を供給する
ための口金3から構成される。フィラメント1から放射
される放射光は、バルブ2を通過して観測者に白熱電球
の光色が知覚される。フィラメント1からの放射光の分
光分布は、完全放射体とほぼ等しくフィラメント1の色
温度に対応した放射光が照射される。そのため、リラク
ゼーション効果の高い光色の色度点を実現するために
は、バルブ2にフィラメントからの放射光の一部を分光
吸収する構造をなんらかの方法で形成することが必要と
なる。図3にはバルブ2の外表面に、フィラメントから
の放射光の一部を分光吸収する構造物である分光吸収物
体4を配置した様子を示す。分光吸収物体4は、たとえ
ば、多層干渉膜や色フィルタを付けることで実現でき
る。
【0061】図4は、バルブ2の材料であるガラス自身
に、フィラメント1からの放射光の一部を分光吸収する
物質を添加したものである。フィラメント1からの放射
光の一部を分光吸収する物質は、例えば、ネオジウム等
がある。
【0062】つづいて、フィラメントからの放射光の一
部を分光吸収する構造物(透過物体)が、絶対に吸収し
なければならない放射光の波長帯(分光透過率)を求め
るためにシミュレーションを行った。
【0063】シミュレーションは、380nmから78
0nmの可視波長帯に対して透過物体の分光透過率を組
織的に変化させた。その後、透過物体の各分光透過率を
各白熱電球の分光分布、CIE1931等色関数に掛け
合わせて、透過物体から透過された光色をCIE197
6(u’,v’)色度点で算出した。各分光データは3
80nmから780nmについて、5nm毎の分解能と
した。したがって、各分光データは、380nm、38
5nm、390nm、・・・・、775nm、780n
mの81個のデータである。したがって、380nmの
データは377.5nmから382.5nmの5nmの
波長幅をもつことになる。380nmの分光透過率が0
%と明記した場合は、377.5nmから382.5n
mの5nm幅が0%の分光透過率であることを意味す
る。同様に、410nmから430nmの分光透過率が
0%と明記した場合は、407.5nmから432.5
nmの25nm幅が0%の分光透過率であることを意味
する。
【0064】透過物体の分光透過率の変化のさせ方は、
380nmから780nmのうちのある波長帯のみを0
%の分光透過率とし、残りは全て分光透過率を100%
とし、算出された(u’,v’)色度が上記の領域Aや
領域Bに近づく有効な波長帯を見つけ出した。その後、
有効な波長帯を中心に分光透過率が0%の波長帯を広
げ、領域Aや領域Bに透過光の光色が存在するために最
低限必要な分光透過率を求めた。
【0065】その結果、510nmから575nmの範
囲において、少なくとも、30nm以上の波長幅の分光
透過率を0%にしない限り、照明光の光色は領域Aや領
域Bには存在しないことが明らかになった。
【0066】同様に、380nmから780nmのうち
のある波長帯のみを50%の分光透過率とし、残りは全
て分光透過率を100%とすることで、最小分光透過率
が50%のときの分光透過率を求めた。
【0067】また、領域Aや領域Bに近づく有効な波長
帯域は長かったため、波長帯の分光透過率を2つの波長
域に分けることが可能であることが明らかになった。そ
のため、2箇所で最小にした分光透過率も求めた。
【0068】まず、始めに、各分光に対して100%の
透過率か0%の透過率のどちらかに設定した結果を図5
(a),(b)に示す。
【0069】図5(a)の実線で示すように短波長側で
限界の波長域として510nmから540nmの35n
mの分光を0%透過(100%吸収)することでリラク
ゼーション効果が高い光色が得られることが明らかにな
った。このときの白熱電球のフィラメント1から放射さ
れた後にバルブ2の分光吸収体4を通過した光色は、
(u‘,v’)=(0.3009,0.5133)であ
った。
【0070】また、図5(b)の実線で示すように長波
長側で限界の波長域として550nmから575nmの
30nmの分光を0%透過(100%吸収)することで
リラクゼーション効果が高い光色が得られることが明ら
かになった。このときの白熱電球のフィラメント1から
放射された後にバルブ2の分光吸収体4を通過した光色
は、(u‘,v’)=(0.2868,0.3648)
であった。また、吸収による発光効率からみると図5
(a)の場合白熱電球に比べて81%、図5(b)の場
合73%であり、分光吸収したにも関わらず発光効率が
高いことがわかった。したがって、照明光の光色を領域
内に入れるためには、最低510nmから575nmの
30nmの分光を0%透過(100%吸収)する必要が
あることが明らかになった。また、効率を追求するので
あれば、510nmから540nmの光を吸収すること
が効果的であることがわかった。
【0071】これらの分光吸収体は、多層干渉膜、フィ
ルタなどで実現可能であることが上述した通りである。
【0072】図6(a),(b)には最小の分光透過率
を50%とした場合、図6(c)には最低の分光透過率
を40%とした場合のシミュレーション結果を示す。分
光透過率を0%にしなくても十分に実現できることがわ
かる。また、分光透過率の最小値を上げれば、分光透過
率を低減する(吸収しなけらばならない分光の)波長帯
域は拡大することがわかる。図6(a)の実線で示すよ
うに510nmから605nmの100nmの分光を5
0%透過(50%吸収)することでリラクゼーション効
果が高い光色が得られることが明らかになった。また、
白熱電球のフィラメント1から放射された後にバルブ2
の分光吸収体4を通過した光色は、(u’,v’)=
(0.2905,0.5025)であり発光効率は白熱
電球に比べて62%であった。図6(b)の実線で示す
ように530nmから590nmの65nmの分光を5
0%透過(50%吸収)することでリラクゼーション効
果が高い光色が得られることが明らかになった。また、
白熱電球のフィラメント1から放射された後にバルブ2
の分光吸収体4を通過した光色は、(u’,v’)=
(0.2847,0.5092)であり発光効率は白熱
電球に比べて72%であった。図6(c)の実線で示す
ように515nmから525nmの分光を80%、52
5nmから535nmの分光を70%、540nmから
555nmの分光を60%、560nmから570nm
の分光を40%、575nmから580nmの分光を5
0%、585nmの分光を60%、590nmの分光を
80%透過することでリラクゼーション効果が高い光色
が得られることが明らかになった。また、白熱電球のフ
ィラメント1から放射された後にバルブ2の分光吸収体
4を通過した光色は、(u’,v’)=(0.285
5,0.5102)であり発光効率は白熱電球に比べて
74%であった。
【0073】図7(a),(b),(c)には連続した
分光吸収ではなくて2つの分光波長帯を吸収した場合の
シミュレーション結果を3つ示す。連続した分光吸収を
しなくても分割して分光吸収することで十分に実現でき
ることがわかる。また、分光透過率を分割すれば、吸収
しなければならない分光の波長帯域は拡大することがわ
かる。図7(a)の実線で示すように515nmから5
30nmの分光の20nm、及び、570nmから58
5nmの分光の20nmを0%透過(100%吸収)す
ることでリラクゼーション効果が高い光色が得られるこ
とが明らかになった。また、白熱電球のフィラメント1
から放射された後にバルブ2の分光吸収体4を通過した
光色は、(u’,v’)=(0.2876,0.509
1)であり発光効率は白熱電球に比べて71%であっ
た。図7(b)の実線で示すように505nmから54
5nmの分光の45nm、及び、560nmから580
nmの分光の25nmを50%透過(50%吸収)する
ことでリラクゼーション効果が高い光色が得られること
が明らかになった。また、白熱電球のフィラメント1か
ら放射された後にバルブ2の分光吸収体4を通過した光
色は、(u’,v’)=(0.2932,0.511
4)であり発光効率は白熱電球に比べて76%であっ
た。図7(c)の実線で示すように545nmから55
5nmの分光の15nm、及び、565nmから575
nmの分光の15nmを0%透過(100%吸収)する
ことでリラクゼーション効果が高い光色が得られること
が明らかになった。また、白熱電球のフィラメント1か
ら放射された後にバルブ2の分光吸収体4を通過した光
色は、(u’,v’)=(0.2886,0.509
0)であり発光効率は白熱電球に比べて73%であっ
た。
【0074】図8には白熱電球の放射光が図5(a)の
実線の分光吸収体を透過した光色の分光分布を、図9に
は白熱電球の放射光が図6(c)の実線の分光吸収体を
透過した光色の分光分布を示す。
【0075】前述通り、図5から図7の分光吸収体を透
過した光色はいずれもリラクゼーション効果の高い光色
の色度範囲内に位置する。
【0076】以上から、少なくとも510nmから57
5nmのうちの30nm以上を分光吸収する物体を発光
物体を覆うバルブ2に有することで、リラクゼーション
効果の高い照明ランプを実現できる。
【0077】さらに、白熱電球による照明ランプでの実
施は、安価で、コンパクトであること、さらに、既存の
照明器具に取りつけることができることため、消費者に
とって非常に有効であることは言うまでもない。
【0078】図10に白熱電球を使った照明器具の一実
施形態を示す。図10に示すように、照明器具は、白熱
電球10、白熱電球から光を拡散させるグローブ11か
ら構成される。グローブ11は半透明であり、白熱電球
10の放射光はグローブ11を透過して観測者は光色を
知覚する。したがって、グローブ11は、白熱電球10
からの放射光の一部を分光吸収して、その分光吸収後の
放射光の光色の色度領域は、CIE1976u’v’色
度図上で(u’,v’)=(0.33,0.485),
(0.31,0.517),(0.28,0.51),
(0.265,0.5),(0.259,0.49
1),(0.253,0.465),(0.305,
0.47)を直線で結んだ境界線で囲まれた領域となる
ようなものとすることで、リラクゼーション効果の高い
照明光を有する照明器具を実現できる。さらに、その分
光吸収後の放射光の光色の色度領域は、CIE1976
u’v’色度図上で(u’,v’)=(0.28,0.
51),(0.265,0.5),(0.27,0.4
8),(0.3,0.48),(0.325,0.4
9),(0.31,0.517)を直線で結んだ境界線
で囲まれた領域となるものが好ましい。
【0079】また、グローブ11は、図5から図7に示
したような分光透過率にすることでも、リラクゼーショ
ン効果の高い照明光を有する照明器具を実現できる。
【0080】照明器具とグローブでの実施は、安価で、
容易であることから製造メーカーにとって非常に有用で
あることは言うまでもない。3.蛍光ランプやLED照
明装置による実施形態蛍光ランプや発光ダイオード(L
ED)は自発光物体である。図11に蛍光ランプの径方
向の切断面図を示す。蛍光ランプはガラス20の内面に
蛍光体層21として、少なくとも2種類の蛍光体が塗布
されている。したがって、蛍光体の組合せで光色が決定
される。
【0081】図12にLED照明装置の構成図を示す。
図12はLEDチップが2種類配置されている場合の一
例であり、LEDチップA30、LEDチップB31、
アノード32、カソード33からなっている。アノード
32からカソード33に電流が流れ、その電圧の大きさ
によってLEDチップA30、LEDチップB31が別
々に発光される。これらの2色が混色されることによっ
て光色が決定される。したがって、LEDチップA3
0、LEDチップB31の種類の組合せで光色が決定さ
れる。
【0082】つぎに、リラクゼーション効果の高い光色
を実現できる主波長を求めるためにシミュレーションを
行った。発光体の最低限必要な分光を求めるために、シ
ミュレーションでは単一分光が100%発光しているも
のとして設定した。図13にその結果を示す。図13の
CIE1976u’v’色度図上では混色計算に線形性
が成り立つことから、図13に示した領域A、領域Bの
光色を作成するためには、380nmの分光発光に対し
て必要な分光発光は575nmから595nmであるこ
とがわかる。そして、380nmの分光発光が長波長側
になるにしたがって必要な分光発光は595nmよりも
長波長側に変化することがわかる。そして、短波長側の
発光が505nmになったときに長波長側に必要な発光
は780nmとなる。
【0083】したがって、蛍光体で領域A、領域Bの光
色を実現する場合は、蛍光体の一つは主波長が380n
mから505nmの2価ユーロピウム付活蛍光体であ
り、もうひとつの蛍光体は主波長が575nmから78
0nmの3価ユーロピウム付活蛍光体、または、マンガ
ン付活蛍光体で実現できる。
【0084】図14に主波長が380nmから505n
mの2価ユーロピウム付活蛍光体と主波長が575nm
から780nmの3価ユーロピウム付活蛍光体で蛍光ラ
ンプを実現した分光分布の一実施例を示す。実際に使用
した蛍光体は380nmから505nmの2価ユーロピ
ウム付活蛍光体のSr4Al14O25:Eu2+と5
75nmから780nmの3価ユーロピウム付活蛍光体
のY2O3:Eu3+であり、ぞれぞれ、33%、67
%を混合した。光色の色度点はCIE1976u’v’
色度で(u’,v’)=(0.2904,0.495
0)であり、リラクゼーション効果の高い光色の色度範
囲に含まれている。
【0085】図15に3つの蛍光体で蛍光ランプを実現
した分光分布の一実施例を示す。多くの蛍光体を使用し
た例である。光色の色度点はCIE1976u’v’色
度で(u’,v’)=(0.288,0.497)でリ
ラクゼーション効果の高い薄ピンク色の光色の色度点で
ある。
【0086】図16には発光ダイオードのひとつの主波
長が380nmから505nmのガリウム・ナイトライ
ド系のベアチップであり、もう一方の発光ダイオードに
は主波長が575nmから780nmのアルミニウム・
インジウム・ガリウム・リン系のベアチップを用いてL
ED照明装置を実現した分光分布の一実施例を示す。光
色の色度点はCIE1976u’v’色度で(u’,
v’)=(0.2867,0,5074)であり、リラ
クゼーション効果の高い光色の色度範囲に含まれてい
る。
【0087】蛍光ランプによる実施形態は、発光効率が
良いため、省エネと快適性を両立しており、消費者にと
って非常に有効であることは言うまでもない。LED照
明装置においては、現在は発光効率が白熱電球並みであ
るが、調光制御がしやすいことから近い将来、省エネと
快適性を両立した照明ランプになることが予想される。
4.リラクゼーション用の照明器具による実施形態リラ
クゼーション用の照明器具40の実施形態を図17に示
す。照明器具40は、光源41と、光源41の発光面の
輝度が周期的に変化するように光源41を制御する制御
部42とを含む。
【0088】制御部42は、調光信号を生成する調光信
号生成部43と、調光信号に応じて光源41の発光面の
輝度を制御する調光点灯装置44とを含む。調光信号生
成部43の機能は、例えば、コンピュータ(CPU)に
よって実現され得る。
【0089】調光信号生成部43は、時間の経過につれ
て変化する電圧信号(例えば、0〜5Vの電圧信号)を
調光信号として調光点灯装置44に出力する。調光点灯
装置44は、調光信号生成部43から出力される電圧信
号を電流に変換し、その電流を光源41に出力する。光
源41は、調光点灯装置24から出力される電流の大き
さに応じて発光面の輝度を変化させる。
【0090】より詳細にリラクゼーション用の照明器具
の動作を説明する。リラクゼーション用の照明器具は、
光源41と、光源41の発光面の輝度が周期的に変化す
るように光源41を制御する制御部42とを備えた照明
装置であって、制御部42は、導入期間において、一周
期あたりの最小輝度Lminに対する最大輝度Lmax
の輝度比(Lmax/Lmin)が一定の値C1に実質
的に等しくなるように光源41を制御し、制御部42
は、導入期間より時間的に後のリラックス期間におい
て、一周期あたりの最小輝度Lminに対する最大輝度
Lmaxの輝度比(Lmax/Lmin)が前記一定の
値C1より小さい一定の値C2に実質的に等しくなるよ
うに光源41を制御する、照明装置である。これは前述
通り、本願の発明者らによって発明された照明装置であ
り、照明光の輝度の変化に合わせて観測者が呼吸のリズ
ムを整えることでリラクゼーション効果の向上が容易に
できる照明装置である(特開平11−96809号公
報、特開2000−357591号公報、特願2001
−301702号参照)。
【0091】光源41は、白熱電球による実施形態のよ
うな白熱電球であったり、蛍光ランプやLED照明装置
による実施形態における蛍光ランプやLED照明装置を
使用することができる。また、光源41は図10のよう
な構成として白熱電球10とグローブ11を使用するこ
とでも実現できることは言うまでもない。
【0092】図18は、本発明者らによるリラクゼーシ
ョン用照明の制御方法に基づく、光源41の発光面の輝
度の時間変化の一例を示す。図18において、横軸は時
間Tを示し、縦軸は光源41の発光面の輝度Lを示す。
【0093】図18に示される例は、輝度比(Lmax
/Lmin)、最大輝度Lmaxおよび最小輝度Lmi
nの好ましい制御の例である。
【0094】図18に示される例では、導入期間では、
輝度比(Lmax/Lmin)は一定の値C1(=L1
1/L12)に等しく、リラックス期間では、輝度比
(Lmax/Lmin)は一定の値C2(=L21/L
22)に等しく、導入期間とリラックス期間との間の遷
移期間では、輝度比(Lmax/Lmin)は値C1か
ら値C2に徐々に小さくなる。
【0095】また、図18に示される例では、C1>C
2であり、かつ、L11>L21であり、かつ、L12
>L22である。
【0096】ここで、L11は導入期間における一周期
あたりの最大輝度を示し、L12は導入期間における一
周期あたりの最小輝度を示し、L21はリラックス期間
における一周期あたりの最大輝度を示し、L22はリラ
ックス期間における一周期あたりの最小輝度を示す。
【0097】このようなリラクゼーション照明器具にリ
ラクゼーション効果の高い光色を有する照明ランプを使
用することで、リラクゼーション効果をより一層向上さ
せることができる。
【0098】
【発明の効果】上述の説明のように、リラクゼーション
効果の高い色度点である薄ピンク色の(u’,v’)=
(0.288,0.497)を囲むように、白熱電球や
蛍光ランプやLED照明装置からの放射光の光色を、C
IE1976u’v’色度図上で(u’,v’)=
(0.28,0.51),(0.265,0.5),
(0.27,0.48),(0.3,0.48),
(0.325,0.49),(0.31,0.51
7)、あるいは、(u’,v’)=(0.33,0.4
85),(0.31,0.517),(0.28,0.
51),(0.265,0.5),(0.259,0.
491),(0.253,0.465),(0.30
5,0.47)で囲まれた領域にすることにより、白熱
電球や蛍光ランプやLED照明装置によるリラクゼーシ
ョン効果をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光色範囲と既存ランプの光色とを示す
【図2】(a)本発明の光色の生理計測量を示す図 (b)本発明の光色と、測定した光色と、色名を示す図 (c)本発明の光色の色度領域を示す図 (d)本発明の光色の色度領域と色名を示す図
【図3】本発明の白熱電球による一実施形態を模式的に
示す図
【図4】本発明の白熱電球による一実施形態を模式的に
示す図
【図5】本発明の一実施形態である分光吸収物体4の分
光透過率を示す図
【図6】本発明の一実施形態である分光吸収物体4の分
光透過率を示す図
【図7】本発明の一実施形態である分光吸収物体4の分
光透過率を示す図
【図8】本発明の一実施形態である白熱電球による分光
分布を示す図
【図9】本発明の一実施形態である白熱電球による分光
分布を示す図
【図10】本発明の一実施形態である白熱電球を使用し
た照明器具を模式的に示す図
【図11】本発明の蛍光ランプの径方向の切断面図
【図12】本発明のLED照明装置を模式的に示す図
【図13】本発明の蛍光ランプとLED照明装置と主波
長を算出する方法を示す図
【図14】本発明の一実施形態である蛍光ランプの分光
分布を示す図
【図15】本発明の一実施形態である蛍光ランプの分光
分布を示す図
【図16】本発明の一実施形態であるLED照明装置の
分光分布を示す図
【図17】リラクゼーション用の照明器具の構成を示す
【図18】リラクゼーション用照明器具の制御方法の一
例を示す図
【符号の説明】
1 フィラメント 2 バルブ 3 口金 4 分光吸収物体 10 白熱電球 11 グローブ 20 ガラス 21 蛍光体 30 LEDチップA 31 LEDチップB 32 アノード 33 カソード 40 照明器具 41 光源 42 制御部 43 調光信号生成部 44 調光点灯装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61M 21/02 F21Y 101:00 F21Y 101:00 A61M 21/00 320 (72)発明者 天野 克重 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 野口 公喜 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 井上 学 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 岩井 彌 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 Fターム(参考) 5C043 AA01 AA20 CC09 DD28 EB01 EB04 EC13 5F041 AA12 FF11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射光を発するフィラメントと、 前記フィラメントを閉じこめるバルブとを備える白熱電
    球であって、 前記バルブは、前記フィラメントからの放射光の一部を
    分光吸収する構造物を有し、 前記分光吸収する構造物によって分光吸収された放射光
    の光色の色度点は、CIE1976u’v’色度図上で
    (u’,v’)=(0.33,0.485),(0.3
    1,0.517),(0.28,0.51),(0.2
    65,0.5),(0.259,0.491),(0.
    253,0.465),(0.305,0.47)を直
    線で結んだ境界線で囲まれた色度範囲内に存在する、白
    熱電球。
  2. 【請求項2】 前記分光吸収された放射光の光色の色度
    点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
    v’)=(0.28,0.51),(0.265,0.
    5),(0.27,0.48),(0.3,0.4
    8),(0.325,0.49),(0.31,0.5
    17)を直線で結んだ境界線に囲まれた色度範囲内に存
    在する、請求項1に記載の白熱電球。
  3. 【請求項3】 前記分光吸収する構造物によって分光吸
    収される放射光の波長帯は、510nmから575nm
    までの範囲において30nm以上である、請求項1また
    は2に記載の白熱電球。
  4. 【請求項4】 前記分光吸収する構造物は、前記バルブ
    自身に分光吸収する物質を添加した構造である請求項1
    から3までの何れか一つに記載の白熱電球。
  5. 【請求項5】 前記分光吸収する構造物は、前記バルブ
    の表面に設けられた多層干渉膜または色フィルタである
    請求項1から3までの何れか一つに記載の白熱電球。
  6. 【請求項6】 2種類以上の蛍光体を有した蛍光ランプ
    であって、 前記蛍光体の一つは、主波長の発光帯域が380nmか
    ら505nmまでであり、 前記蛍光体の他の一つは、主波長の発光帯域が575n
    mから780nmまでであり、 前記蛍光体が発光して得られる放射光の光色の色度点
    は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,v’)
    =(0.33,0.485),(0.31,0.51
    7),(0.28,0.51),(0.265,0.
    5),(0.259,0.491),(0.253,
    0.465),(0.305,0.47)を直線で結ん
    だ境界線に囲まれた色度範囲内に存在する、蛍光ラン
    プ。
  7. 【請求項7】 前記発光して得られる放射光の光色の色
    度点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
    v’)=(0.28,0.51),(0.265,0.
    5),(0.27,0.48),(0.3,0.4
    8),(0.325,0.49),(0.31,0.5
    17)を直線で結んだ境界線に囲まれた色度範囲内に存
    在する、請求項6に記載の蛍光ランプ。
  8. 【請求項8】 380nmから505nmまでの発光帯
    域を有する前記蛍光体は、2価ユーロピウム付活蛍光体
    であり、 575nmから780nmまでの発光帯域を有する前記
    蛍光体は、3価ユーロピウム付活蛍光体、または、マン
    ガン付活蛍光体である、請求項6または7に記載の蛍光
    ランプ。
  9. 【請求項9】 2種類以上の発光ダイオード(LED)
    を有したLED照明装置であって、 前記発光ダイオードの一つは、主波長の発光帯域が38
    0nmから505nmまでであり、 前記発光ダイオードの他の一つは、主波長の発光帯域が
    575nmから780nmまでであり、 前記発光ダイオードが発光して得られる放射光の光色の
    色度点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
    v’)=(0.33,0.485),(0.31,0.
    517),(0.28,0.51),(0.265,
    0.5),(0.259,0.491),(0.25
    3,0.465),(0.305,0.47)を直線で
    結んだ境界線に囲まれた色度範囲内に存在する、LED
    照明装置。
  10. 【請求項10】 前記発光して得られる放射光の光色の
    色度点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
    v’)=(0.28,0.51),(0.265,0.
    5),(0.27,0.48),(0.3,0.4
    8),(0.325,0.49),(0.31,0.5
    17)を直線で結んだ境界線に囲まれた色度範囲内に存
    在する、請求項9に記載のLED照明装置。
  11. 【請求項11】 380nmから505nmまでの発光
    帯域を有する前記発光ダイオードは、ガリウム・ナイト
    ライド系のベアチップからなり、 575nmから780nmまでの発光帯域を有する前記
    発光ダイオードは、アルミニウム・インジウム・ガリウ
    ム・リン系のベアチップからなる、請求項9または10
    に記載のLED照明装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から5までの何れか一つに記
    載の白熱電球と、請求項6から8までの何れか一つに記
    載の蛍光ランプと、請求項9から10までの何れか一つ
    に記載のLED照明装置との群から選択された光源と、 前記光源から発せられた照明光の輝度が周期的に変化す
    るように前記光源を制御する制御部とを備える照明器
    具。
  13. 【請求項13】 白熱電球と、 前記白熱電球からの光を拡散させるグローブとを備えた
    照明器具であって、 前記グローブは、前記白熱電球からの放射光の一部を分
    光吸収し、 前記分光吸収された放射光の光色の色度点は、CIE1
    976u’v’色度図上で(u’,v’)=(0.3
    3,0.485),(0.31,0.517),(0.
    28,0.51),(0.265,0.5),(0.2
    59,0.491),(0.253,0.465),
    (0.305,0.47)を直線で結んだ境界線で囲ま
    れた色度範囲内に存在する、照明器具。
  14. 【請求項14】 前記分光吸収された放射光の光色の色
    度点は、CIE1976u’v’色度図上で(u’,
    v’)=(0.28,0.51),(0.265,0.
    5),(0.27,0.48),(0.3,0.4
    8),(0.325,0.49),(0.31,0.5
    17)を直線で結んだ境界線に囲まれた色度範囲内に存
    在する、請求項13に記載の照明器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008165992A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Matsushita Electric Works Ltd 照明器具
JP2010514097A (ja) * 2006-12-18 2010-04-30 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 照明システムを動作するための光源及び方法
KR100980690B1 (ko) * 2009-06-25 2010-09-17 최길영 엘이디모듈
KR20190117640A (ko) 2017-03-28 2019-10-16 가부시키가이샤 아사히 러버 조명 장치의 제조 방법
US11476395B2 (en) 2018-01-15 2022-10-18 Asahi Rubber Inc. Light source, LED device, and light emitting display structure

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