JP2003255368A - 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器

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JP2003255368A
JP2003255368A JP2002052388A JP2002052388A JP2003255368A JP 2003255368 A JP2003255368 A JP 2003255368A JP 2002052388 A JP2002052388 A JP 2002052388A JP 2002052388 A JP2002052388 A JP 2002052388A JP 2003255368 A JP2003255368 A JP 2003255368A
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gap
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injection port
sealing material
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勲 安達
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気光学物質を導入するための注入口に対す
る封止工程をより迅速に行うことで、低廉化が図られた
電気光学装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の電気光学装置は、液晶を挟持し
てなるTFTアレイ基板(10)及び対向基板と、これ
らの基板により挟まれた間隙(G)とその外部とを連通
する液晶注入口(52a)と、液晶を液晶注入口を通じ
て前記間隙内に導入するための導通孔(402)を有す
るとともに、該導通孔以外の部分において前記間隙と前
記外部とを遮断する部分的遮断部材(400)と、前記
導通孔を通り抜けることの不可能な目詰まり材(54
1)が混入されてなり、かつ、前記注入口を封止する封
止材(54)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学装置及び
その製造方法並びに電子機器の技術分野に属し、特に、
二枚の基板に挟まれた間隙に注入口を通じて電気光学物
質を導入した後、該注入口が封止された電気光学装置及
びその製造方法、並びにそのような電気光学装置を具備
してなる電子機器の技術分野に属するものである。
【0002】
【背景技術】液晶表示装置等の電気光学装置は、通常、
電極、配線、素子等が作り込まれた二枚の基板により挟ま
れた間隙内に、液晶が封入されて構成される。このよう
な電気光学装置は、概略次のようにして製造される。す
なわち、予め、二枚の基板それぞれの上に電極、配線、
素子等々の必要な構成を作りこみ、次に、前記二枚の基
板の少なくとも一方の周囲に、その一部に切り欠きを設
けながら、ギャップ材が混入されたシール材を塗布した
後(シール材塗布工程)、前記二枚の基板をそれぞれ貼
り合わせた上で(貼り合わせ工程)、前記切り欠きを液
晶注入口として、これを通じて前記間隙内に液晶を真空
吸引により導入し(液晶導入工程)、最後に、前記液晶
注入口を封止材によって封止する(以下、「封止工程」
ということがある。)、となる。
【0003】ここで、前記封止工程では、当初液体状と
された封止材を液晶注入口に導き、そこに適当量だけ滞
在させる工程(以下、「封止前段工程」ということがあ
る。)と、その後、当該封止材に対して適当な固化処理
ないし硬化処理を行うことによって該封止材を固体とす
る工程(以下、「封止後段工程」ということがある。)
とに分けて考えることができる。これにより、液晶等の
電気光学物質が、前記間隙から外部へと浸出することを
防止することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おける電気光学装置の製造方法にあっては、次のような
問題があった。すなわち、上述の封止工程に比較的長時
間が必要とされていたため、電気光学装置の生産性が落
ちるとともに、製造コストの増加を招いていたのであ
る。これは、前記封止材として、一般的に、粘性の比較
的高いものが用いられていたことによる。つまり、粘性
が高い分、前記封止前段工程において、液体状の封止材
を注入口に適当量だけ導くまでに、長時間(例えば、十
分〜数十分)を必要としていたのである。
【0005】また、同じ理由から、注入口に対する封止
材の入り込み量の制御が困難という問題点もあった。す
なわち、封止材は注入口に満遍なく存在するのが好まし
いが、該封止材の粘性が高いために、該注入口のある部
分には封止材が存在するが、別の部分には存在しないと
いう状態が生じやすかったのである。このような状態
で、前記封止後段工程、すなわち封止材の固化処理を実
施すると、封止後の注入口全体について強度にばらつき
が生じるなど、装置の信頼性に問題を生じさせることと
なる。
【0006】このような不具合があるにもかかわらず、
粘性の比較的高い封止材が利用されていたのは、製造
上、それでも好都合だったからである。すなわち、単に
粘性の比較的低い封止材を用いれば問題が解決されると
いうものではない。というのも、粘性が低いということ
は、流動性が高いということであるから、注入口に対す
る封止材の引き込み量の過不足が生じるという、上述し
たような問題はより深刻に生じやすいといえ、かえって
注入口に対する適当量の封止材の導入が困難となるから
である。また、粘性が低い場合には、封止材の導入を注
入口でとどめることができず、該封止材が、例えば飛散
するなどしてより内奥の画像表示領域にまで至る可能性
がある。この場合においては、注入口付近における強度
の問題にとどまらず、画像の品質に影響を及ぼすことも
考えられるのである。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、電気光学物質を導入するための注入口に対す
る封止工程をより迅速に行うことで、低廉化が図られた
電気光学装置及びその製造方法を提供することを課題と
する。また、本発明は、そのような電気光学装置を具備
してなる電子機器を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電気光学装置
は、上記課題を解決するため、電気光学物質を挟持して
なる一対の基板と、前記一対の基板により挟まれた間隙
とその外部とを連通する注入口と、前記注入口の前記間
隙側に配置されており、前記電気光学物質を前記注入口
を通じて前記間隙内に導入するための導通孔を有すると
ともに、該導通孔以外の部分において前記間隙と前記外
部とを遮断する部分的遮断部材部分的遮断部材と、前記
導通孔を通り抜けることの不可能な目詰まり材が混入さ
れてなり、かつ、前記注入口を封止する封止材とを備え
ている。
【0009】本発明の電気光学装置によれば、まず、当
該電気光学装置の製造工程において、一対の基板により
挟まれた間隙に対する、液晶等の電気光学物質の導入
は、注入口を通じて実現することが可能である。これ
は、例えば真空吸引により行われる。そして、このよう
な電気光学物質の導入後、注入口は基本的に用済みであ
るから、これを封止しなければならない。さもないと、
電気光学物質が外部へと漏出してしまうことになるから
である。
【0010】ここで、本発明では特に、前記注入口の前
記間隙側に配置されており、電気光学物質を注入口を通
じて前記間隙内に導入するための導通孔を有するととも
に、該導通孔以外の部分において前記間隙と前記外部と
を遮断する部分的遮断部材部分的遮断部材が備えられて
いること、そして更に、前記導通孔を通り抜けることの
不可能な目詰まり材が混入された封止材を備えているこ
とにより、次に記すような特有の作用効果が奏されるこ
とになる。
【0011】すなわち、注入口を封止するため、該注入
口に対して封止材を導く工程、すなわち封止前段工程を
実施する際において、本発明では、当該封止材中に目詰
まり材が混入されていることにより、封止材の導入の進
行につれて、その目詰まり材が、部分的遮断部材部分的
遮断部材の有する導通孔にいわば「引っかかる」ことに
なる。いま、導通孔が複数あるとともに、目詰まり材も
また複数あるとすると、封止材の導入を続ければ続ける
程、目詰まりしていく導通孔が増加していき、やがて
は、すべての導通孔について目詰まりが生じることにな
る。この場合、もはや封止材が前記間隙内に入り込むこ
とは不可能となる。つまり、封止材の前記間隙内に対す
る過剰な流入が未然に防止されることになるのである。
【0012】そして、このことは次のことを意味する。
つまり、本発明においては、粘性の低い封止材を使用す
ることが可能となるのである。なぜなら、そのような封
止材を用いたとしても、封止前段工程を、前記目詰まり
材並びに前記部分的遮断部材及び部分的遮断部材前記導
通孔の作用によって、好適な時間内に、かつ、適当な量
となる封止材の導入をもって、終了させうるからであ
る。ここで、「好適な時間」とは、一般に比較的短時間
を意味する。極端に言えば、封止材が注入口に達する時
間を殆ど一瞬というように設定することも可能ではある
が、少なくとも、従来の封止前段工程で必要とされてい
た十分から数十分という時間は必要なくなるのである。
また、「適当な量」とは、注入口に満遍なく封止材が行
き渡るに十分な量ということである。いずれにしても、
これらの作用効果が奏されるのは、粘性の低い封止材を
用いることができるからに他ならない。
【0013】このようなことから、本発明によれば、封
止前段工程を比較的短時間で終了させることが可能とな
り、その結果、封止材導入後の硬化処理ないし固化処
理、すなわち封止後段工程を含む封止工程全体をも、比
較的短時間で終了させることが可能となる。しかも、こ
の場合における注入口に対する封止材の導入量は適切で
ある。
【0014】したがって、本発明によれば、注入口付近
における強度のばらつきが存在しない好適な電気光学装
置を、生産性高く製造することができ、また、その製造
コストの低廉化を図ることもできる。ちなみに、上述し
たような部分的遮断部材部分的遮断部材が備えられてい
るとしても、該手段には、導通孔が備えられているか
ら、注入口を通じた電気光学物質の一対の基板間の間隙
に対する導入は、問題なく実現することができる。
【0015】また、本発明に係る上述した作用効果によ
って、粘性の低い封止材を用いたとしても、該封止材が
飛散するなどして、それが前記間隙内、あるいは画像表
示領域内にまで至るようなことが殆どない。したがっ
て、本発明によれば、高品質な画像の表示が可能となる
のである。
【0016】さらに、封止材に目詰まり材が混入されて
いることにより、注入口におけるセルギャップを所定の
値に保つことが可能となる。これは、目詰まり材に、シ
ール材中におけるギャップ材と同様な機能をもたせうる
ことによる。
【0017】この点について詳しく説明すると、まず、
前記シール材とは、二枚の基板を貼着するために前記電
気光学物質を包囲するように設けられる接着剤のことで
あり、前記ギャップ材とは、このシール材中に混入され
二枚の基板間の間隙を所定の値に保つ、いわゆるスペー
サのことである。そして、この場合、一対の基板間のセ
ルギャップは、該一対の基板の貼り合わせ工程時、前記
シール材及び前記ギャップ材が当該一対の基板それぞれ
に対して働きかける抗力の大きさ如何によって、調整な
いし決定されることになる。
【0018】ところで、前記シール材が設けられる場合
にあっては、前記注入口は、当該シール材の一部に設け
られた「切り欠き」がそれに該当するようにされるのが
典型的である。すなわち、シール材の塗布の際に、注入
口が形成されるように、その塗布を一部省略するのであ
る。したがって、当該注入口付近においては、前記シー
ル材及び前記ギャップ材による抗力発生が期待できない
から、セルギャップは小さくなる傾向にある。
【0019】しかるに、本発明によれば、目詰まり材
が、一対の基板の貼り合わせ工程時に、前記ギャップ材
と同様に、該一対の基板のそれぞれに対して所定の抗力
を発生源となることが期待できるから、当該目詰まり材
の材質、形状等の具体的態様を適当なものとすること
で、セルギャップが小さくなりすぎる(又は、場合によ
っては、大きくなりすぎる)ということを回避すること
ができるのである。これにより、本発明によれば、注入
口の存在する部分を含む基板全面に関して、一定のセル
ギャップを確保することが可能となる。
【0020】なお、以下においては、前記部分的遮断部
材、あるいは前記目詰まり材等の、より具体的な態様
を、本発明の各種態様として説明するが、その他の考え
られうる例を、ここで幾つか説明しておく。
【0021】まず、部分的遮断部材部分的遮断部材とし
ては、後述の「柱状部材」なる形態が最も好適な態様の
一つであるが、その他には例えば、部分的遮断部材部分
的遮断部材は、壁状の部材からなる、というような形態
としてもよい。より具体的には、当該壁状部材が、前記
一対の基板の少なくとも一方の上に形成されるととも
に、その上端が、該一対の基板の他方には至らない、と
いうような形とすればよい。この場合、前記上端と前記
他方の基板の面との間の隙間が、本発明にいう「導通
孔」に該当することとなる。また、このような壁状部材
を、両方の基板に交互に立設するような形態も考えられ
よう。要は、電気光学物質を前記間隙に導入可能である
とともに、目詰まり材を前記間隙内に導入させないよう
な形態であれば、それでよいのである。
【0022】次に、前記目詰まり材としては、後述の
「球状」となるものが最も好適な態様の一つであるが、
その他には例えば、円柱状、三角柱状、四角柱状等の柱
状体や、立方体、あるいは錘状等も考えられる。むろ
ん、より変則的な立体形状であってもよい。要は、導通
孔を通り抜けないような形態であれば、それでよいので
ある。
【0023】さらに、ここで用いられる封止材として
は、例えば、紫外線硬化性樹脂等からなるものとすれば
よい。この場合、上述したような封止前段工程が完了し
た後、これを固体状とするためには、紫外線の照射工程
(封止後段工程)が実施されることになる。
【0024】なお、部分的遮断部材部分的遮断部材が、
本発明において「前記注入口の前記間隙側に配置」され
るということは、該部分的遮断部材部分的遮断部材が、
該注入口を形作る壁(上壁及び下壁並びに側壁)によっ
て囲まれる空間内に配置される場合を含む他、前記壁に
よって囲まれる空間は外れるが、該注入口を基板外から
臨んだ際に、該注入口よりも内奥側の空間に配置される
場合をも含む。ただし、後者の場合においては、部分的
遮断部材部分的遮断部材の配置位置が、画像表示領域に
までは至らないことは言うまでもない。
【0025】本発明の電気光学装置の一態様では、前記
部分的遮断部材部分的遮断部材は、所定の間隔をもって
複数立設された柱状部材からなり、前記導通孔は前記柱
状部材間の間隙を含む。
【0026】この態様によれば、本発明の要求する機能
を有する部分的遮断部材部分的遮断部材を、比較的容易
に形成することが可能となる。ちなみに、柱状部材を構
成する具体的な材料としては、例えば、有機材料等を挙
げることができる。
【0027】なお、この場合において、柱状部材の先端
とそれに対向することとなる基板の面との間には、隙間
が生じていても、生じていなくてもよい。隙間を生じさ
せるのであれば、電気光学物質の導入をより容易に実現
することが可能となるし、生じさせないのであれば、封
止材の流入防止をより確実に実現することが可能とな
る。
【0028】また、本態様において、「立設」とは、柱
状部材を一列に並ばせて列設させる場合を当然に含むほ
か、例えば、ジグザグに並ばせたり、一定のパターンに
則って並ばせたりするような場合をも含む。
【0029】この態様では特に、前記注入口は前記基板
の辺に平行に設けられるとともに、前記柱状部材もま
た、前記基板の辺に平行に列設せられるようにするとよ
い。
【0030】このような構成によれば、前記間隙に対す
る封止材の過剰な流入を防止する最も合理的な形態の一
つを提供することが可能となる。なお、この態様におい
て、注入口と列設せられた柱状部材とは、互いに平行な
関係にあることは言うまでもない。
【0031】このような構成ではでは更に、前記柱状部
材は、二列以上設けられるようにするとよい。
【0032】このような構成によれば、より確実に、封
止材の過剰な流入を防止することが可能となる。ここ
で、「二列以上設けられる」という場合の、より具体的
な態様としては、例えば、前列における導通孔を塞ぐよ
うに、後列における柱状部材が位置する、などといった
態様を想定することができる。ただし、ここで「導通孔
を塞ぐように」という場合、該導通孔を完全に塞いでし
まっては勿論いけない。あくまでも「塞ぐように」であ
る。したがって、このような場合、部分的遮断部材部分
的遮断部材は、平面的にみると、いわば千鳥足状に点在
する柱状部材により構成されている、とみることができ
る。
【0033】このようにすれば、一対の基板間に対する
電気光学物質の導入を適度に制御することが可能となる
とともに、封止材の流入の防止をより効果的に達成する
ことが可能となる。なお、その他、種々の形態を考える
ことが可能であるのは言うまでもない。
【0034】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記柱状部材は、前記間隙を所定の厚さに保つため、前記
一対の基板間において該一対の基板に平行な面内に点在
するよう複数配置された柱状スペーサと同時に形成され
る。
【0035】この態様によれば、柱状スペーサによっ
て、一対の基板間の間隙を所定の間隔に保つことが可能
となる。これにより、場合によっては、一対の基板を貼
着するシール材中に、通常混入されて使用されるギャッ
プ材が必要なくなる。
【0036】そして本態様では特に、この柱状スペーサ
と前記柱状部材とが同時に形成される、すなわち該柱状
部材は、「柱状スペーサの一部として」、形成されるの
である。これにより、本態様によれば、相応分の製造コ
ストの低減を図ることができる。つまり、柱状スペーサ
と部分的遮断部材部分的遮断部材とをそれぞれ別個に製
造する手間が省ける分、製造コストの低減を図ることが
できるのである。
【0037】なお、これら柱状スペーサ及び柱状部材の
同時形成にあたっては、例えば、公知のフォトリソグラ
フィ及びエッチング法を応用するとよい。これによれ
ば、基板面における柱状スペーサ及び柱状部材の配置態
様を、一括して、かつ容易に決定することが可能とな
る。むろんその製造も容易である。
【0038】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記封止材の粘性係数は、10000ポアズ以下である。
【0039】この態様によれば、比較的粘性の低い封止
材を使用することにより、封止工程に必要な時間を短縮
化することが可能となる。
【0040】ただし、本発明においては、その粘性が1
0000ポアズを越える封止材を用いる態様を積極的に
排除するものではない。本発明によれば、そのような場
合においても、次のような作用効果が奏される可能性が
ある。
【0041】すなわち、粘性が比較的高い封止材を利用
する場合には、当該封止材を注入口に対して導入する場
合に、一定の圧力をかけることによって行われるのが一
般的である。ここで、本態様においては、その封止圧を
上げることが可能となると考えられるのである。という
のも、本発明に係る部分的遮断部材部分的遮断部材及び
目詰まり材の作用によって、仮に封止圧を一定程度上昇
させたとしても、当該封止材が、一対の基板間の間隙内
に導入されるようなことがないからである。その結果、
本態様によれば、粘性の比較的高い封止材を導入する場
合であっても、当該封止材が注入口で不均一に散在する
といった問題の発生を回避することが可能となるのであ
る。したがって、従来みられていたように、注入口に存
在する封止材が部分部分で異なり、その硬化の結果、強
度にばらつきが生じていたという問題を有効に解消する
ことが可能となるのである。
【0042】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記目詰まり材の形状は、球状であるようにするとよい。
【0043】この態様によれば、目詰まり材がいわば流
転性を有するから、注入口に対する封止材の導入を滞り
なく実施することが可能となる。ちなみに、この場合に
おいて、当該目詰まり材が、「導通孔を通り抜けること
の不可能」性を有するためには、当該目詰まり材の「直
径」が導通孔よりも大きい、とりわけ該導通孔が上述し
たように柱状部材間の間隙であるという場合には、該
「直径」が該柱状部材間で規定される前記所定の間隔よ
りも大きければよい、ということになる。
【0044】なお、本態様にいう「球状」というのは、
真球を含むのは勿論、それから多少離れるような形状で
あっても、その範囲内に含む概念である。例えば、楕円
球状(すなわち、ラグビーボール様の形状)とか、その
表面に多少の凹凸が存在するような球状のものも、広く
含むのである。
【0045】本発明の電子機器は、上記課題を解決する
ために、上述した本発明の電気光学装置(ただし、その
各種態様を含む。)を具備してなる。
【0046】本発明の電子機器によれば、上述した、各
種態様を含む本発明の電気光学装置を具備してなるか
ら、本発明に係る電子機器を、安価に提供することが可
能となる。これは、上述したように、当該電気光学装置
が、封止工程に手間暇かけることなく安価に製造されう
るからである。
【0047】また、本発明によれば、粘性の低い封止材
を用いたとしても、それが画像表示領域内にまで飛散す
るといったようなことがないから、高品質な画像を表示
することの可能な、投射型表示装置(液晶プロジェク
タ)、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセ
ッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテ
ープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、PO
S端末、タッチパネル等の各種電子機器を実現すること
ができる。
【0048】本発明の電気光学装置の製造方法は、上記
課題を解決するために、電気光学物質を挟持してなる一
対の基板を備えた電気光学装置を製造する電気光学装置
の製造方法であって、前記一対の基板のうち少なくとも
一方の上に、前記電気光学物質を前記一対の基板により
挟まれる間隙内に導入するための導通孔を有するととも
に、該導通孔以外の部分において前記間隙と前記外部と
を遮断する部分的遮断部材部分的遮断部材を、前記間隙
とその外部とを連通する注入口となる領域の前記間隙側
に形成する工程と、前記少なくとも一方の周囲に、前記
注入口となる領域に切り欠きを設けながらシール材を塗
布した後、当該一対の基板を対向させて貼り合せる工程
と、前記切り欠きを前記注入口として、前記間隙内に、
前記導通孔を通じて前記電気光学物質を導入する工程
と、前記注入口に、前記導通孔を通り抜けることの不可
能な目詰まり材が混入されてなる液体状の封止材を導き
入れる工程と、前記封止材を固化させる工程とを含む。
【0049】本発明の電気光学装置の製造方法によれ
ば、上述した本発明の電気光学装置を好適に製造するこ
とが可能となる。
【0050】本発明の電気光学装置の製造方法の一態様
では、前記部分的遮断部材部分的遮断部材は、所定の間
隔をもって複数立設された柱状部材からなり、前記導通
孔は前記柱状部材間の間隙を含み、前記部分的遮断部材
部分的遮断部材を形成する工程は、該柱状部材を、フォ
トリソグラフィ法を用いて形成する工程を含む。
【0051】この態様によれば、本発明の要求する機能
を有する部分的遮断部材部分的遮断部材を、比較的容易
に形成することが可能となる。
【0052】この態様では特に、前記柱状部材は、前記
間隙を所定の厚さに保つため、前記一対の基板間におい
て該一対の基板に平行な面内に点在するよう複数配置さ
れた柱状スペーサと同時に形成されるようにするとよ
い。
【0053】このような構成によれば、本発明に係る部
分的遮断部材部分的遮断部材を好適な形態を有するもの
として製造することが可能となる。
【0054】本発明の電気光学装置の製造方法の他の態
様では、前記封止材の粘性係数は、10000ポアズ以
下である。
【0055】この態様によれば、比較的粘性の低い封止
材を使用することにより、封止工程に必要な時間を短縮
化することが可能となる。
【0056】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態に
ついて図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本
発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
【0058】(電気光学装置の全体構成)まず、本実施
形態に係る電気光学装置の全体構成を、図1及び図2を
参照して説明する。なお、図1は、TFTアレイ基板を
その上に形成された各構成要素とともに対向基板20の
側からみた平面図であり、図2は、図1のH−H´断面
図である。
【0059】図1及び図2において、本実施形態に係る
電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板2
0とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対
向基板20との間には、液晶50が封入されており、T
FTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域
10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール
材52により相互に接着されている。
【0060】ここで、液晶50は、例えば一種又は数種
類のネマテッィク液晶を混合した液晶からなり、後述す
る一対の配向膜間で、所定の配向状態をとるものであ
る。
【0061】また、画像表示領域10aは、TFTアレ
イ基板10上において、マトリクス状に配列された画素
電極9a、該画素電極9aの各々に接続されたTFT、
該TFTに接続された走査線及びデータ線等が設けられ
た領域、あるいは該領域に対向し且つ対向基板20上に
おいて対向電極21が設けられた領域のことであり、図
1において紙面に向かってこちら側から向こう側に至る
(すなわち、対向基板20側からTFTアレイ基板10
側に至る)光の透過が可能とされることで、画像の表示
に寄与することとなる領域のことである。なお、光の透
過が可能とされるのは、前記の画素電極9a又はその一
部、あるいは対向電極21が透明材料からなるととも
に、該画素電極9aに対する電界の印加によって前記液
晶50の状態が変更を受けることによる。また、画素電
極9aの一及び前記TFTの一を少なくとも含むものを
一単位として、一画素が定義されるが、本実施形態にお
いては、この「画素」と「画素電極」とを略同一の意義
を有する用語して使用することとする。
【0062】さらに、シール材52は、図1に示すよう
に、画像表示領域10aの周囲を囲むように、平面的に
みて、「ロ」の字状に設けられているが、その一部にお
いては、図1の下方に示すように、切り欠きが形成され
て液晶注入口52aが設けられている。この液晶注入口
52aの存在により、TFTアレイ基板10及び対向基
板20により挟まれた間隙とその外部との連通が図られ
ており、これを利用することによって、製造工程時、前
記間隙に対して液晶を注入することが可能となる。な
お、完成された電気光学装置においては、液晶注入口5
2aが存在する部分に対応して、前記間隙に導入された
液晶が外部に漏れることのないようにするため、例えば
紫外線硬化型アクリル系樹脂からなる封止材54が設け
られている。
【0063】このようなシール材52を構成する材料と
しては、例えば、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等を挙げ
ることができる。TFTアレイ基板10及び対向基板2
0を貼り合わせるにあたっては、適当な圧力をかけて両
基板10及び20を圧着するとともに、シール材が紫外
線硬化樹脂からなるのであれば該シール材に対して紫外
線を照射することにより、また、熱硬化樹脂からなるの
であれば加熱を行うこと等により、硬化させられてい
る。
【0064】また、このシール材52中には、両基板1
0及び20に挟まれた間隙の間隔、すなわちセルギャッ
プを所定値とするため、スペーサの一種たるギャップ材
(不図示)が散布されている。このギャップ材は、例え
ばグラスファイバ、あるいはガラスビーズ等からなり、
略球状の形状を有しているのが一般的である。
【0065】そして、本実施形態では特に、TFTアレ
イ基板10及び対向基板20間のセルギャップを所定の
値に保つため、上述のギャップ材の他、図2に示すよう
に、対向基板20側、かつ、対向電極21上に、柱状ス
ペーサ401が設けられている。この柱状スペーサ40
1は、例えばアクリル系樹脂、ポリイミド等の材料から
なり、その1本1本は、図2に示すように、略四角柱形
状、あるいは略円柱形状を有している。
【0066】このような柱状スペーサ401は、図2
(又は図3)に示すように、対向基板20のほぼ全面に
おいて、画素電極9a間の隙間を縫うように規定される
格子状の遮光領域内に配置されている。そして、この格
子状の遮光領域には、該遮光領域に略一致する格子状の
遮光膜23(図2参照)と、その最外周を規定する額縁
遮光膜53(図1を参照)とが備えられている。つま
り、本実施形態における柱状スペーサ401の大半は、
格子状の遮光膜23の幅の範囲内に配置されていること
になる。
【0067】ちなみに、この遮光膜23によれば、画素
電極9a間の光の混合を防止することができ、コントラ
ストの低下等を招くことがない。また、この遮光膜23
を構成する材料としては、金属クロム、カーボン又はチ
タンをフォトレジストに分散した樹脂ブラックや、ニッ
ケル等の金属材料等を考えることができ、更には、これ
らを含む二つ以上の材料により積層構造を有するものと
することも可能である。
【0068】このような柱状スペーサ401の形状、あ
るいは配置は、例えば、TFTアレイ基板10及び対向
基板20の少なくとも一方の上に、前記材料からなる原
膜をいったん形成した後、フォトリソグラフィ技術を応
用して前記原膜をエッチングすることで成形ないしパタ
ーニングする、等の手法によって形成することが可能で
ある。この場合においては、前記原膜上に形成するレジ
スト膜に対する露光処理(パターニング処理)の如何に
よって、柱状スペーサ401の形状を自由に定めること
ができるだけでなく、それらの配置を自由に定めること
も可能となる。
【0069】そして、本実施形態においては更に、これ
ら柱状スペーサ401の一部が、図3又は図4に観念的
に示されているように、前記液晶注入口52a付近にお
いて、部分的遮断部材400を構成するように配置され
ていることに特徴がある。ここで、図3は、本実施形態
に係る電気光学装置を構成する基板全面において、柱状
スペーサ401がどのように配置されているかを観念的
に示す平面図であり、図4は、図3の符号Xで示された
領域に着目して封止剤流入防止手段400の詳細を示す
斜視図であって、封止前段工程が行われている様子を示
す説明図でもある。なお、図4は、図中下方にTFTア
レイ基板10が存在し、図中上方に図示されない対向基
板20が存在しているという位置関係を前提に描かれた
ものである。したがって、図4に示す柱状スペーサ40
1は、図中上方から下方へ向かうように形成された柱状
部材であることに注意されたい(このことは特に、後に
参照する図8において関係がある。)。
【0070】この部分的遮断部材400は、図3及び図
4に示すように、液晶注入口52aを遮るように、所定
の間隔Aをもって複数立設された柱状スペーサ401か
らなる。また、これらの柱状スペーサ401は、TFT
アレイ基板10及び対向基板20の辺に平行に設けられ
た液晶注入口52aの開口部に沿うようにして、前記辺
ないし前記開口部に平行になるように一列に列設されて
いる。ここで、柱状スペーサ401間の間隙、すなわち
前記所定の間隔Aという値をもつ間隙は、液晶50を、
液晶注入口52aを通じてTFTアレイ基板10及び対
向基板20間の間隙内に導入するための導通孔402を
構成する。なお、このような部分的遮断部材400に関
する作用効果については、後に詳しく説明することとす
る。
【0071】以上のような構成のほか、図1及び図2に
おいては、シール材52の外側の領域に、後述するデー
タ線に画像信号を所定のタイミングで供給することによ
り該データ線を駆動するデータ線駆動回路101及び外
部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に
沿って設けられている一方、後述する走査線に走査信号
を所定のタイミングで供給することにより該走査線を駆
動する走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する二
辺に沿って設けられている。なお、走査線に供給される
走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回
路104は片側だけでもよいことは言うまでもない。ま
た、データ線駆動回路101を画像表示領域10aの辺
に沿って両側に配列してもよい。
【0072】TFTアレイ基板10の残る一辺には、画
像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路1
04間をつなぐための複数の配線105が設けられてい
る。また、対向基板20のコーナ部の少なくとも一箇所
においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との
間で電気的に導通をとるための上下導通材106が設け
られている。
【0073】また、図2において、TFTアレイ基板1
0上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、デー
タ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向
膜16が形成されている。他方、対向基板20上には、
ITO(インディウム・ティン・オキサイド)等の透明
材料からなる対向電極21のほか、最上層部分に配向膜
22が形成されている。
【0074】なお、TFTアレイ基板10上には、これ
らのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等
に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイ
ミングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6
aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先
行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷
時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための
検査回路等を形成してもよい。
【0075】このような構成となる本実施形態の電気光
学装置においては、上述した柱状スペーサ401からな
る部分的遮断部材400の存在により、次のような作用
効果が奏されることになる。
【0076】すなわち、本実施形態に係る電気光学装置
によれば、TFTアレイ基板10及び対向基板20間の
間隙に対する、液晶注入口52aを通じた液晶の導入の
後、該液晶注入口52aに対して封止材54を導く工
程、すなわち封止前段工程を、極めて迅速に行うことが
できる。このことを、既に参照した図4と、図5のフロ
ーチャートとを参照しながら、より詳しく説明する。こ
こで、図5は、本実施形態に係る電気光学装置の製造方
法の概略を示したフローチャートである。
【0077】まず、各種の半導体プロセス、すなわちス
パッタリング法やCVD法等を用いた成膜技術、ドライ
エッチング技術、あるいはフォトリソグラフィ及びエッ
チング技術等を利用することで、TFTアレイ基板10
上に後述する画素電極、TFT、走査線及びデータ線等
の各種構成要素を、また、対向基板20上に対向電極2
1等を、それぞれ作り込む(ステップS11)。この
際、本実施形態では特に、図2等に示した柱状スペーサ
401を、対向基板20側、かつ、対向電極21上に、
フォトリソグラフィ及びエッチング技術を応用して形成
しておく。そして、この場合、図3に示した部分的遮断
部材400は、この柱状スペーサ401の形成と同時に
形成されることになる。このようなことが可能であるの
は、本実施形態における部分的遮断部材400が、上述
したように柱状スペーサ401からなる構成となってい
たからである。
【0078】次に、TFTアレイ基板10及び対向基板
20のどちらか少なくとも一方の周囲に、図1に示した
ように、シール材52を塗布する(ステップS12)。
この際、該シール材52の少なくとも一部には、図1等
に示したような切り欠き、すなわち液晶注入口52aを
形成しておく。具体的には、シール材52の塗布を、当
該一部につき省略すればよい。
【0079】次に、これら二枚の基板10及び20を対
向させるようにして貼り合わせた上で前記シール材52
の硬化処理を実施する(ステップS13)。そして、こ
の後に、TFTアレイ基板10及び対向基板20間の間
隙に対する液晶の導入工程を実施する(ステップS1
4)。この液晶の導入工程は、液晶注入口52aを通じ
て行われることになるが、本実施形態においては、当該
液晶注入口52a付近には前記部分的遮断部材400が
設けられることとなるため、当該液晶の導入工程は、よ
り正確に言えば、該部分的遮断部材400を構成する導
通孔402を通じて行われる、ということになる。
【0080】続いて、前記液晶注入口52aを封止材5
4によって封止する工程、すなわち封止工程を実施す
る。まず、封止工程の前段として、液晶注入口52aに
対して封止材54を導入する工程(ステップS15)を
実施するが、この際、本実施形態においては、図4に示
すように、この封止材54として、目詰まり材541が
混入されたものを使用することに特徴がある。ここで、
目詰まり材541とは、例えば、略球状の形状を有する
ものであって、適当な有機材料等からなるものである。
【0081】より詳しくは、まず、本実施形態における
目詰まり材541は、その直径Rが、部分的遮断部材4
00の導通孔402の大きさAよりも大きくなるよう
に、かつ、TFTアレイ基板10及び対向基板20間の
間隙Gの大きさ、すなわちセルギャップよりも小さくな
るように形成されている(すなわち、セルギャップをC
gとすれば、Cg>R>Aである。)。また、目詰まり
材541を構成する材料としては、シール材52に混入
されて使用されるギャップ材と同一の材料としてよい。
【0082】このような目詰まり材541が混入された
封止材54を用いると、図4に示すように、TFTアレ
イ基板10及び対向基板20間の間隙Gに対する当該封
止材54の過剰な流入が未然に防止されることになる。
これは以下のような機構による。
【0083】すなわち、本実施形態においては、前記目
詰まり材541の径Rが、導通孔402の大きさAより
も大きい(R>A)ため、封止材54の導入の進行につ
れて、目詰まり材541が、柱状スペーサ401間に形
成された導通孔402に、いわば「引っかかる」ことに
なる。つまり、目詰まり材541は、導通孔402を通
り抜けることが不可能なのである。そして、本実施形態
では更に、導通孔402が、図4に示すように複数存在
するとともに、目詰まり材541もまた複数あるから、
封止材54の導入を続ければ続ける程、目詰まりしてい
く導通孔402は増加していき、やがては、すべての導
通孔402について目詰まりが生じることになる。そし
て、この場合、もはや封止材54が前記間隙G内に入り
込むことは不可能になる。以上のような結果、封止材5
4の間隙G内に対する過剰な流入が未然に防止されるこ
とになるのである。
【0084】このような作用が期待されることから、本
実施形態においては、封止材54として、その粘性係数
が10000ポアズ以下のものを使用している。そのよ
うな封止材54としては、具体的には、成分比がアクリ
レートオリゴマー60〜70重量%、メタアクリレート
25〜35重量%、光重合開始剤その他5重量%となる
ような重合紫外線硬化型アクリル系樹脂を用いるとよ
い。市販されているものでは、例えば、「Three
Bond 3052(商標登録)」等を利用することが
可能である。
【0085】したがって、本実施形態においては、図4
に示すような封止前段工程を極めて速やかに完了するこ
とが可能となるのである。なお、本実施形態において
は、目詰まり材541の形状が球状とされていたから、
該目詰まり材541にはいわば高い流転性があり、液晶
注入口52aに対する封止材54の導入は、よりスムー
スに実現されることになる。このことは、封止前段工程
のより速やかな完了に資することとなるのは言うまでも
ない。
【0086】しかも、本実施形態によれば、封止材54
の粘性が低いことから、該封止材54の液晶注入口52
a全体に対する偏りのない導入を、特段の注意を払うこ
となく実現することも可能なのである。
【0087】このような迅速且つ適切な封止前段工程が
完了した後には、最後に、当該封止材54の硬化処理を
実施することで、液晶注入口52aを完全に外部から遮
断して、電気光学装置が完成されることになる(ステッ
プS16)。
【0088】このように、本実施形態に係る電気光学装
置によれば、封止材54を液晶注入口52aに導く封止
前段工程を、極めて速やかに完了することが可能とな
り、その結果、封止材54導入後の硬化処理ないし固化
処理、すなわち封止後段工程を含む封止工程全体をも、
比較的短時間で終了させることが可能となる。
【0089】そして、このことから結局、本実施形態に
よれば、液晶注入口52a付近における強度のばらつき
が存在しない好適な電電気光学装置を、生産性高く製造
することができ、また、その製造コストの低廉化を図る
こともできるのである。
【0090】また、本実施形態によれば、粘性の低い封
止材54を用いたとしても、上述した作用効果によっ
て、該封止材54が飛散するなどして前記間隙G内、あ
るいは画像表示領域10a内にまで至るようなことが殆
どない。したがって、本実施形態によれば、高品質な画
像の表示が可能となる。
【0091】さらに、封止材54に目詰まり材541が
混入されていることにより、液晶注入口52aにおける
セルギャップを所定の値に保つことが可能となる。これ
は、目詰まり材541に、シール材52中におけるギャ
ップ材と同様な機能をもたせうることによる。そして、
このような作用効果は、液晶注入口52a付近では、上
述したようにシール材52及び該シール材52中のギャ
ップ材が存在しないことによって、セルギャップが小さ
くなる傾向があることを鑑みるに、非常に有益である。
これにより、本実施形態における電気光学装置では、T
FTアレイ基板10及び対向基板20の全面、すなわち
液晶注入口52aが存在する部分を含む全面に関して、
所望の値を有するセルギャップを確保することが可能と
なる。
【0092】加えて、本実施形態においては、部分的遮
断部材400が、基板の全面に関して形成されることと
なる複数の柱状スペーサ401の一部を利用することで
構成されていたことから、相応分の製造コストの低減を
図ることができる。これは、上述したように、当該部分
的遮断部材400を柱状スペーサ401の形成工程と同
時に形成することが可能だからである。そして、これら
柱状スペーサ401は、上述したように、フォトリソグ
ラフィ技術を応用して形成することが可能であるから、
図3に示すような、部分的遮断部材400を含む特異な
配置態様となる柱状スペーサ401の形成を、一挙に、
かつ容易に実現することも可能となるのである。
【0093】なお、上記実施形態においては、部分的遮
断部材400は、一列に列設された柱状スペーサ401
からなる構成とされていたが、本発明においては、その
他に種々の形態となる部分的遮断部材を考えることがで
きる。
【0094】例えば、図6に示すように、柱状スペーサ
401を二列設けた形態を有する部分的遮断部材400
´を構成してもよい。図6において、より具体的には、
前列の柱状スペーサ401Fが設けられるピッチ(「柱
状スペーサ間の間隙」に同義。以下同じ。)と、後列の
柱状スペーサ401Rが設けられるピッチとは同一であ
るが、両者は互いに若干ずらされた関係にある。すなわ
ち、後列の柱状スペーサ401Rのそれぞれは、前列の
柱状スペーサ401Fが形成する導通孔402Fを塞ぐ
ように配置された形態となっているのである。この場合
においては、液晶導入工程時における、液晶の流路は、
図6の符号Lに示す矢印のように、導通孔402F及び
導通孔402Rを通じて、行われることになる。なお、
前列及び後列間の間隔は、液晶の粘性及び封止材54の
粘性等を勘案した上、適宜、設定すればよい。
【0095】このような形態によれば、封止材54の過
剰な流入をより確実に防止することが可能となるのは明
白である。
【0096】なお、部分的遮断部材を柱状部材からなる
構成とする以上、図6のような形態を応用して、二列を
越える列数となる柱状スペーサ401を設けるような形
態としてよいことは勿論である。いずれにせよ、液晶の
導入と、封止材の過剰な流入の防止とを実現しうるので
あれば、柱状部材の配置態様は、基本的に任意に決定す
ることが可能である。
【0097】ちなみに、上記においては、柱状スペーサ
401は、対向基板20側、かつ、対向電極21上にア
クリル系樹脂等を柱状に構成するものとして形成されて
いたが、本発明は、そのような形態に限定されるもので
はない。例えば、図7に示すような各種の変形形態を考
えることができる。
【0098】まず、図7(a)に示すように、対向基板
20上において、ITO膜からなる対向電極21の下
(図中、上側)にある遮光膜23を絶縁材料層としてパ
ターニングして柱状スペーサ401´を形成してもよ
い。この場合には、画素電極9aと対向電極21とのシ
ョート防止用に両者間(少なくとも一方の基板上)に透
明な絶縁膜302を設けるとよい。また、図7(b)に
示すように、TFTアレイ基板側に柱状スペーサ401
´´を設けてもよい。この場合には、画素電極9a上に
透明な絶縁膜402を介して柱状スペーサ401´´が
形成されており、不図示の対向基板20側の配向膜22
に対してラビング処理を施してもよい。あるいは、図7
(c)に示すように、対向基板20上において、配向膜
22を形成した後に、柱状スペーサ401´´´を設け
てもよい。
【0099】また、柱状スペーサを適当な有機材料等か
らパターニング形成する代わりに、例えばエッチングに
より基板本体(対向基板20又はTFTアレイ基板1
0)や基板上に積層された層間絶縁膜に溝を形成するな
ど、柱状スペーサを形成すべき領域を除く基板上領域に
溝(凹部)を形成することで、該柱状スペーサを、溝以
外の凸状部分から形成してもよい。なお、この場合に
も、図7の変形例の場合と同様に、画素電極9aと対向
電極21とのショート防止用に透明な絶縁膜を設けてお
くとよい。
【0100】また、本発明は、部分的遮断部材を、上述
したような柱状スペーサ、あるいは柱状部材からなる構
成に限定するものではない。例えば、図8に示すよう
に、壁状部材501を設けた形態を有する部分的遮断部
材500を構成してもよい。図8において、より具体的
には、図示しない図中上方の対向基板20において、液
晶注入口52aを塞ぐように壁状部材501が立設され
ている。この壁状部材501は、その上端501a(図
では下端)がTFTアレイ基板10の表面には達しない
ような高さで形成されている。したがって、当該上端5
01aとTFTアレイ基板10の表面との間には、所定
の大きさBなる隙間が形成されることになる。そして、
この形態では、この大きさBなる隙間が、本発明にいう
「導通孔」の一例たる導通孔502を構成しうることと
なる。すなわち、目詰まり材541の直径Rとの関係に
おいて、R>Bとなるように、該目詰まり材541の形
状を設定するか、あるいは導通孔502の大きさBを調
整すればよいのである。
【0101】このような形態であっても、上述したよう
な作用効果が略同様に奏されることとなるのは明白であ
る。
【0102】ちなみに、上述のような壁状部材501に
ついても、柱状スペーサに関し図7を参照して説明した
ように、これを例えばTFTアレイ基板10上に形成す
るような形態等としてもよい。また、対向基板20側に
立設された壁状部材と、TFTアレイ基板10側に立設
された壁状部材との双方を備えるような部分的遮断部材
を構成してもよい。この場合においては、前者の壁状部
材については、前記図8と同様な構成とし、後者の壁状
部材については、その上端が対向基板20の表面に達し
ないような高さで形成するとよい。したがって、このよ
うな形態における「導通孔」は、TFTアレイ基板10
表面付近におけるそれと、対向基板20表面付近におけ
るそれとからなり、液晶の導入側からみて、いわば前後
二段の孔からなることになる。
【0103】加えて、上記実施形態においては、目詰ま
り材541の形状を、球状なるものとしていたが、本発
明は、このような形態に限定されるものでもない。例え
ば、図9に示すように、円柱形状となる目詰まり材54
2を利用するようにしてもよい。この場合においては、
該目詰まり材542の底面の直径Cと、導通孔402の
大きさAとの関係が、C>Aなるように、該目詰まり材
542の形状を設定するか、又は導通孔402の大きさ
Aを調整すればよい。その他、目詰まり材の具体的形状
としては、種々のものが考えられるが、いずれにして
も、導通孔を通り抜けることの不可能なものであれば、
それは本発明の範囲内にある。
【0104】更に言えば、上記実施形態においては、封
止材54として、粘性係数が10000ポアズ以下のも
のを利用していたが、本発明は、そのような形態に限定
されるものではない。すなわち、封止材として、粘性係
数が10000ポアズを越えるものを使用する場合で
も、本発明の適用は可能である。なぜなら、そのような
封止材に含まれる目詰まり材541又は542にあって
も、これがいわばストッパとしての役割を果たしうるこ
とに変わりはないからであり、そのような場合において
も、封止材を液晶注入口52aに満遍なく存在させるな
どの本発明に特有な作用効果は、相応に奏されることと
なるからである。
【0105】(電気光学装置の回路構成及び動作)以下
では、上述のような構成となる電気光学装置において、
画素電極9a等が如何に駆動されるかについて、図10
を参照して説明する。ここに、図10は、電気光学装置
の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複
数の画素100aにおける各種素子、配線等の等価回路
である。
【0106】図10において、複数の画素100aに
は、それぞれ、画素電極9aと当該画素電極9aをスイ
ッチング制御するためのTFT30とが形成されてお
り、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT3
0のソースに電気的に接続されている。データ線6aに
書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線
順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ
線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにして
もよい。
【0107】また、TFT30のゲートに走査線3aが
電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線
3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、こ
の順に線順次で印加するように構成されている。画素電
極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されて
おり、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だ
けそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから
供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイ
ミングで書き込む。
【0108】画素電極9aを介して電気光学物質の一例
としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S
1、S2、…、Snは、対向基板20に形成された対向
電極21との間で一定期間保持される。液晶は、印加さ
れる電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化する
ことにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノー
マリーホワイトモードであれば、各画素100aの単位
で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少
し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素100
aの単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過
率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号
に応じたコントラストをもつ光が出射する。
【0109】なお、保持された画像信号がリークするの
を防ぐために、画素電極9aと対向電極21との間に形
成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加すること
がある。例えば、画素電極9aの電圧は、ソース電圧が
印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量70
により保持される。これにより、電荷の保持特性は改善
され、コントラスト比の高い電気光学装置を実現するこ
とができる。なお、蓄積容量70を形成する方法として
は、それ専用の特別の配線である容量線300を形成す
る場合、及び前段の走査線3aとの間に形成する場合の
いずれであってもよい。
【0110】(TFT及びその周辺の実際的な構成)上
述したような画素100aは、より実際的には、図11
及び図12に示すような構成を有する。ここに、図11
は、第2実施形態に用いたTFTアレイ基板の相互に隣
接する複数の画素群の平面図であり、図12は、図11
のA−A´断面図である。ただし、図11及び図12に
おいては、一画素についてのみ、その詳細を示してい
る。
【0111】図11において、TFTアレイ基板上に
は、上述したTFT30、走査線3a、データ線6a、
蓄積容量70等のほか、透明電極8、反射電極9等が設
けられている。なお、上述までの画素電極9aとは、い
ま述べた透明電極8及び反射電極9の両者を含意した用
語である。
【0112】反射電極9は、TFTアレイ基板10上
に、マトリクス状に形成されており、これら各反射電極
9に対し、透明電極8を介して、画素スイッチング用の
TFT30が電気的に接続されている。また、この反射
電極9には、図11に示すように透過窓14が形成さ
れ、この透過窓14に対応する領域は、透明電極8によ
って覆われている。このような反射電極9は、アルミニ
ウムや銀、若しくはこれらの合金、又はチタン、窒化チ
タン、モリブデン、タンタル等との積層膜から構成され
ており、透明電極8は、ITO(インディウム・ティン・
オキサイド)等から構成されている。
【0113】一方、反射電極9及び透明電極8の下に
は、図12に示すように、凹凸形成層13、及びその上
層の凹凸層7(いずれも、図11では示されない)が形
成されている。ここで凹凸形成層13及び凹凸層7は、
例えば、有機系樹脂等の感光性樹脂からなり、特に前者
は、基板面に点在するブロック塊を含むような形で形成
される層であり、後者は、このような凹凸形成層13を
含む基板の全面を覆うような形で形成される層である。
したがって、凹凸層7の表面は、凹凸形成層13を構成
するブロック塊の点在態様に応じて、いわば「うねる」
こととなり、その結果、凹凸パターン9gが形成される
ことになる。図11においては、この凹凸パターン9g
が円形状で示されており、該円形状の部分は、その他の
部分に比べて、図の紙面に向かってこちら側に突出した
形となっていることを示している。すなわち、当該円形
状の部分における、図の紙面に向かって向こう側には、
凹凸層7、そして前記ブロック塊が形成されているので
ある(図12参照)。
【0114】このような構成を備える第2実施形態の電
気光学装置では、透明電極8及び透過窓14を利用する
ことで、透過モードによる画像表示を行うことが可能と
なり、反射電極9並びに凹凸形成層13、凹凸層7及び
凹凸パターン9gを利用することで、反射モードによる
画像表示を行うことが可能となる。すなわち、前者の構
成により規定される領域は、図示されない内部光源から
発せられた光を図11の紙面向こう側からこちら側に至
るように透過させる透過領域であり、後者の構成により
規定される領域は、紙面こちら側から前記反射電極9に
至って反射した後、再び紙面こちら側に至らせるような
反射領域となる。なお、後者の場合では特に、凹凸パタ
ーン9gによって光の散乱反射が起きるから、画像の視
野角依存性を小さくすることができる。
【0115】さて、図11に戻り、反射電極9を形成す
る領域の縦横の境界に沿っては、データ線6a、走査線
3a及び容量線300が形成され、TFT30は、デー
タ線6a及び容量線300に対して接続されている。す
なわち、データ線6aは、コンタクトホールを介してT
FT30の高濃度ソース領域1dに電気的に接続され、
透明電極8は、コンタクトホール15及びソース線6b
を介してTFT30の高濃度ドレイン領域1eに電気的
に接続されている。また、TFT30のチャネル領域1
a´に対向するように走査線3aが延在している。
【0116】なお、蓄積容量70は、画素スイッチング
用のTFT30を形成するための半導体膜1の延設部分
1fを導電化したものを下部電極とし、この下部電極
に、走査線3aと同層の容量線300が上部電極として
重なった構造になっている。
【0117】なお、図12においては上記のほか、TF
Tアレイ基板10上に、厚さが100〜500nmのシ
リコン酸化膜(絶縁膜)からなる下地保護膜111が形
成され、この下地保護膜111とTFT30の上に、厚
さが300〜800nmのシリコン酸化膜からなる第1
層間絶縁膜4、更に、この第1層間絶縁膜4の上に厚さ
が100〜800nmのシリコン窒化膜からなる第2層
間絶縁膜5(表面保護膜)等が形成されている。ただ
し、場合により、この第2層間絶縁膜5は、形成してな
くてもよい。また、TFTアレイ基板10側には、その
最上層として、配向膜16が形成されている。その他、
図12においては、各種構成要素を電気的に接続するコ
ンタクトホール等が設けられる。一方、対向基板20側
には、画素100a間のいわば隙間を縫うように延在す
る遮光膜23、基板全面に形成された対向電極21及び
配向膜22が、この順に積層するように形成されてい
る。
【0118】(電子機器)このように構成された電気光
学装置は、各種の電子機器の表示部として用いることが
できるが、その一例を、図13〜図15を参照しつつ具
体的に説明する。
【0119】図13は、本発明に係る電気光学装置を表
示装置として用いた電子機器の回路構成を示すブロック
図である。
【0120】図13において、電子機器は、表示情報出
力原77、表示情報処理回路71、電源回路72、タイ
ミングジェネレータ77及び液晶表示装置74を有す
る。また、液晶表示装置74は、液晶表示パネル75及
び駆動回路76を有する。液晶装置74としては、前述
した電気光学装置を用いることができる。
【0121】表示情報出力原70は、ROM(Read Onl
y Memory)、RAM(Random Access Memory)等のよう
なメモリ、各種ディスク等のストレージユニット、デジ
タル画像信号を同調出力する同調回路等を備え、タイミ
ングジェネレータ73によって生成された各種のクロッ
ク信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等のよ
うな表示情報を、表示情報処理回路71に供給する。
【0122】表示情報処理回路71は、シリアル−パラ
レル変換回路や、増幅・反転回路、ローテーション回
路、ガンマ補正回路、クランプ回路等のような周知の各
種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、そ
の画像信号をクロック信号CLKとともに駆動回路76
へ供給する。電源回路72は、各構成要素に所定の電圧
を供給する。
【0123】図14は、本発明に係る電子機器の一実施
形態であるモバイル型のパーソナルコンピュータを示し
ている。ここに示すパーソナルコンピュータ80は、キ
ーボード81を備えた本体部82と、液晶表示ユニット
83とを有する。液晶表示ユニット83は、前述した電
気光学装置100を含んで構成される。
【0124】図15は、他の電子機器である携帯電話機
を示している。ここに示す携帯電話機90は、複数の操
作ボタン91と、前述した電気光学装置100からなる
表示部とを有している。
【0125】本発明は、上述した実施形態に限られるも
のではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる
発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可
能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及びその
製造方法並びに電子機器もまた、本発明の技術的範囲に
含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるT
FTアレイ基板を、その上に形成された各構成要素とと
もに対向基板の側から見た平面図である。
【図2】 図1のH−H´断面図である。
【図3】 本実施形態に係る柱状スペーサ及び部分的遮
断部材の配置態様を観念的に示す平面図である。
【図4】 図3の符号Xで示された領域に着目して封止
剤流入防止手段の詳細を示す斜視図であって、封止前段
工程が行われている様子を示す説明図でもある。
【図5】 本実施形態に係る電気光学装置の製造方法の
概略を示したフローチャートである。
【図6】 図4と同趣旨の図であって、部分的遮断部材
の形態が異なるものを示す斜視図である。
【図7】 柱状スペーサの各種変形形態を示す断面図で
ある。
【図8】 図4と同趣旨の図であって、部分的遮断部材
の形態が異なるものを示す斜視図である。
【図9】 図4と同趣旨の図であって、目詰まり材の形
態が異なるものを示す斜視図である。
【図10】 本発明の実施形態の電気光学装置における
画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設
けられた各種素子、配線等の等価回路を示す回路図であ
る。
【図11】 TFTアレイ基板の相互に隣接する複数の
画素群の平面図である。
【図12】 図10のA−A´線断面図である。
【図13】 本発明に係る電気光学装置を表示装置とし
て用いた電子機器の回路構成を示すブロック図である。
【図14】 本発明に係る電気光学装置を用いた電子機
器の一例としてのモバイル型のパーソナルコンピュータ
を示す説明図である。
【図15】 本発明に係る電気光学装置を用いた電子機
器の他の例としての携帯電話機の説明図である。
【符号の説明】
9a…画素電極 10…TFTアレイ基板 10a…画像表示領域 20…対向基板 21…対向電極 23…遮光膜 50…液晶層 52…シール材 52a…液晶注入口 54…封止材 541、542…目詰まり材 400、500…部分的遮断部材 401、401´、401´´、401´´´…柱状ス
ペーサ 402…導通孔 501…壁状部材 502…導通孔 3a…走査線 6a…データ線 30…TFT 50…液晶 70…蓄積容量

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学物質を挟持してなる一対の基板
    と、 前記一対の基板により挟まれた間隙とその外部とを連通
    する注入口と、 前記注入口の前記間隙側に配置されており、前記電気光
    学物質を前記注入口を通じて前記間隙内に導入するため
    の導通孔を有する部分的遮断部材とともに、該導通孔以
    外の部分において前記間隙と前記外部とを遮断する部分
    的遮断部材と、 を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記部分的遮断部材部分的遮断部材は、
    所定の間隔をもって複数立設された柱状部材からなり、
    前記導通孔は前記柱状部材間の間隙を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 【請求項3】 前記注入口は前記基板の辺に平行に設け
    られるとともに、 前記柱状部材もまた、前記基板の辺に平行に列設せられ
    ることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記柱状部材は、二列以上設けられるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
  5. 【請求項5】 前記柱状部材は、前記間隙を所定の厚さ
    に保つため、前記一対の基板間において該一対の基板に
    平行な面内に点在するよう複数配置された柱状スペーサ
    と同時に形成されることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 【請求項6】 前記封止材の粘性係数は、10000ポ
    アズ以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか一項に記載の電気光学装置。
  7. 【請求項7】 前記目詰まり材の形状は、球状であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    電気光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の
    電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機
    器。
  9. 【請求項9】 電気光学物質を挟持してなる一対の基板
    を備えた電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方
    法であって、 前記一対の基板のうち少なくとも一方の上に、前記電気
    光学物質を前記一対の基板により挟まれる間隙内に導入
    するための導通孔を有するとともに、該導通孔以外の部
    分において前記間隙と前記外部とを遮断する部分的遮断
    部材部分的遮断部材を、前記間隙と前記外部とを連通す
    る注入口となる領域の前記間隙側に形成する工程と、 前記少なくとも一方の周囲に、前記注入口となる領域に
    切り欠きを設けながらシール材を塗布した後、当該一対
    の基板を対向させて貼り合せる工程と、 前記切り欠きを前記注入口として、前記間隙内に、前記
    導通孔を通じて前記電気光学物質を導入する工程と、 前記注入口に、前記導通孔を通り抜けることの不可能な
    目詰まり材が混入されてなる液体状の封止材を導き入れ
    る工程と、 前記封止材を固化させる工程と、 を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記部分的遮断部材部分的遮断部材
    は、所定の間隔をもって複数立設された柱状部材からな
    り、前記導通孔は前記柱状部材間の間隙を含み、 前記部分的遮断部材部分的遮断部材を形成する工程は、 前記柱状部材を、フォトリソグラフィ法を用いて形成す
    る工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の電気光
    学装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記柱状部材は、前記間隙を所定の厚
    さに保つため、前記一対の基板間において該一対の基板
    に平行な面内に点在するよう複数配置された柱状スペー
    サと同時に形成されることを特徴とする請求項10に記
    載の電気光学装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記封止材の粘性係数は、10000
    ポアズ以下であることを特徴とする請求項9乃至11の
    いずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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