JP2006330031A - 液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 所望の位置に精度よく配置されたスペーサによって、液晶材料の収縮による液晶材料の真空気泡を抑制することができる液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器を提供する。
【解決手段】 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板に保持された液晶材料と、一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサとを備えた液晶装置であって、スペーサを、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサと、当該フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサとを積み重ねて形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板に保持された液晶材料と、一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサとを備えた液晶装置であって、スペーサを、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサと、当該フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサとを積み重ねて形成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器に関する。特に、所望の位置に精度よくスペーサを配置することができるとともに、液晶材料の収縮等に起因して発生する真空気泡を抑制することができる液晶装置、そのような液晶装置の製造方法、及びそのような液晶装置を備えた電子機器に関する。
従来、液晶装置は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板間に封入された液晶材料とを含んで構成されている。かかる液晶装置においては、一対の基板間の厚さであるセルギャップの均一化を図り、画像を表示させた際の表示ムラを防止するために、スペーサが使用されている。
かかるスペーサとしては、シリカ粒子等の球状樹脂スペーサや、感光性樹脂材料等からなるフォトスペーサが一般に知られている。このうち、球状樹脂スペーサは、基板上に散布して配置されるため、一般に、所望の位置に正確に配置することができないものである。そのため、スペーサが画素領域に配置された場合に、光抜け等によるコントラストの低下を生じたり、基板上に不均一に配置された場合に、セルギャップが不均一となり画像の表示ムラを生じたりするという問題があった。一方、フォトスペーサは、基板上にフォトレジストを塗布した後、当該フォトレジスト膜を所望の形状にパターニングして形成されるため、所望の位置に精度よく配置することができるものである。しかしながら、高温時等に液晶材料が膨張した場合、液晶材料とフォトスペーサとの膨張率の違いにより、フォトスペーサが基板から分離して、表示ムラを生じるという問題があった。
かかるスペーサとしては、シリカ粒子等の球状樹脂スペーサや、感光性樹脂材料等からなるフォトスペーサが一般に知られている。このうち、球状樹脂スペーサは、基板上に散布して配置されるため、一般に、所望の位置に正確に配置することができないものである。そのため、スペーサが画素領域に配置された場合に、光抜け等によるコントラストの低下を生じたり、基板上に不均一に配置された場合に、セルギャップが不均一となり画像の表示ムラを生じたりするという問題があった。一方、フォトスペーサは、基板上にフォトレジストを塗布した後、当該フォトレジスト膜を所望の形状にパターニングして形成されるため、所望の位置に精度よく配置することができるものである。しかしながら、高温時等に液晶材料が膨張した場合、液晶材料とフォトスペーサとの膨張率の違いにより、フォトスペーサが基板から分離して、表示ムラを生じるという問題があった。
そこで、かかる問題を解決するために、所定の球状樹脂スペーサとフォトスペーサとを併用した液晶表示装置が提案されている。より具体的には、図10に示すように、対向配置される一対の基板の一方に、所望のセルギャップにほぼ等しい高さのフォトスペーサ501と、当該フォトスペーサの高さより若干大なる球状樹脂スペーサ502とを備えた液晶表示装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−142074号公報(特許請求の範囲、図1、2)
しかしながら、特許文献1に記載された液晶表示装置は、上述したような、液晶材料とフォトスペーサとの膨張率の違いによる表示ムラの問題は解決できるものの、例えば、低温状態においては、液晶材料の収縮によって、液晶材料中に真空気泡が発生して、表示不良が発生する場合があった。より具体的には、液晶材料が収縮する低温時等においては、球状樹脂スペーサは、比較的変形しやすいために一対の基板によって圧縮変形させられるものの、フォトスペーサは、その収縮率が液晶材料の収縮率よりも小さいために、初期のセルギャップを維持することになり、セルの内部領域の容量よりも液晶材料の体積が小さくなり、液晶材料中に真空気泡が発生しやすくなるという問題が見られた。
また、球状樹脂スペーサについては、散布して配置する構成のため、球状樹脂スペーサが画素領域に配置された場合に、光抜けによるコントラストの低下を起こすおそれがあった。
また、球状樹脂スペーサについては、散布して配置する構成のため、球状樹脂スペーサが画素領域に配置された場合に、光抜けによるコントラストの低下を起こすおそれがあった。
そこで、本発明の発明者は鋭意努力し、液晶装置において、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサと、当該フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを備えることにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、液晶装置に設けるスペーサを所定のスペーサとすることにより、当該スペーサを所望の位置に精度よく配置することができるとともに、液晶材料の収縮及び膨張に寄与する問題、特に、低温時等に発生する真空気泡を抑制することができる液晶装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、そのような液晶装置の製造方法、さらに、そのような液晶装置を備えた電子機器を提供することである。
すなわち、本発明は、液晶装置に設けるスペーサを所定のスペーサとすることにより、当該スペーサを所望の位置に精度よく配置することができるとともに、液晶材料の収縮及び膨張に寄与する問題、特に、低温時等に発生する真空気泡を抑制することができる液晶装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、そのような液晶装置の製造方法、さらに、そのような液晶装置を備えた電子機器を提供することである。
本発明によれば、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板に保持された液晶材料と、一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサとを備えた液晶装置であって、スペーサを、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねて形成することを特徴とする液晶装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、このようなスペーサを設けることにより、低温時等に液晶材料が収縮した場合であっても、比較的変形しやすい球状樹脂スペーサが緩衝材となって、真空気泡の発生を抑制することができる。また、かかるスペーサの配置は、フォトスペーサを形成する際の配置によるため、当該スペーサを所望の位置に精度よく配置することができる。したがって、真空気泡や光抜け等による表示不良の発生が少ない液晶装置を提供することができる。
すなわち、このようなスペーサを設けることにより、低温時等に液晶材料が収縮した場合であっても、比較的変形しやすい球状樹脂スペーサが緩衝材となって、真空気泡の発生を抑制することができる。また、かかるスペーサの配置は、フォトスペーサを形成する際の配置によるため、当該スペーサを所望の位置に精度よく配置することができる。したがって、真空気泡や光抜け等による表示不良の発生が少ない液晶装置を提供することができる。
また、本発明の液晶装置を構成するにあたり、フォトスペーサにおける球状樹脂スペーサと接する面の投影面積を、球状樹脂スペーサの投影面積よりも大きくすることが好ましい。
このように構成することにより、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとを容易に積み重ねることができるとともに、球状樹脂スペーサがフォトスペーサ上から落下することを防止することができる。
このように構成することにより、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとを容易に積み重ねることができるとともに、球状樹脂スペーサがフォトスペーサ上から落下することを防止することができる。
また、本発明の液晶装置を構成するにあたり、球状樹脂スペーサの直径を、フォトスペーサの高さよりも小さくすることが好ましい。
このように構成することにより、球状樹脂スペーサの直径、すなわち縦幅及び横幅が小さくなるため、球状樹脂スペーサが画素領域に入り込むことを防止することができる。
このように構成することにより、球状樹脂スペーサの直径、すなわち縦幅及び横幅が小さくなるため、球状樹脂スペーサが画素領域に入り込むことを防止することができる。
また、本発明の液晶装置を構成するにあたり、それぞれのスペーサを、一つのフォトスペーサに対して、一つの球状樹脂スペーサを積み重ねて形成することが好ましい。
このように構成することにより、フォトスペーサ形成時において、フォトスペーサとなる感光性樹脂材料を露光する際に、感光性樹脂材料上に散布されている球状樹脂スペーサによって、感光性樹脂材料に照射される光が阻害されて、十分に露光できなくなることを防止することができる。また、一つのフォトスペーサ上に、一つの球状樹脂スペーサのみを配置することによって、球状樹脂スペーサが落下することを防止することができる。
このように構成することにより、フォトスペーサ形成時において、フォトスペーサとなる感光性樹脂材料を露光する際に、感光性樹脂材料上に散布されている球状樹脂スペーサによって、感光性樹脂材料に照射される光が阻害されて、十分に露光できなくなることを防止することができる。また、一つのフォトスペーサ上に、一つの球状樹脂スペーサのみを配置することによって、球状樹脂スペーサが落下することを防止することができる。
また、本発明の液晶装置を構成するにあたり、球状樹脂スペーサを、フォトスペーサに形成された凹部に保持させることが好ましい。
このように構成することにより、フォトスペーサが球状樹脂スペーサを確実に保持することができ、球状樹脂スペーサが落下することを防止することができる。
このように構成することにより、フォトスペーサが球状樹脂スペーサを確実に保持することができ、球状樹脂スペーサが落下することを防止することができる。
また、本発明の液晶装置を構成するにあたり、球状樹脂スペーサを、表面に接着層を有するスペーサとすることが好ましい。
このように構成することにより、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとが確実に固着され、球状樹脂スペーサが落下することをより確実に防止することができる。
このように構成することにより、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとが確実に固着され、球状樹脂スペーサが落下することをより確実に防止することができる。
また、本発明の液晶装置を構成するにあたり、スペーサを、配向膜で被覆することが好ましい。
このように構成することにより、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとがより確実に固着され、球状樹脂スペーサが落下することをさらに確実に防止することができる。
このように構成することにより、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとがより確実に固着され、球状樹脂スペーサが落下することをさらに確実に防止することができる。
また、本発明の液晶装置を構成するにあたり、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを第1のスペーサとしたときに、当該第1のスペーサ以外に、フォトスペーサのみからなる第2のスペーサを含むとともに、第1及び第2のスペーサの合計数に対する第1のスペーサの数の割合を80%以上とすることが好ましい。
このように構成することにより、フォトスペーサのみからなるスペーサを含む場合であっても、全体のセルギャップを均一にすることができるとともに、液晶材料の収縮等による真空気泡の発生を抑制することができる。
このように構成することにより、フォトスペーサのみからなるスペーサを含む場合であっても、全体のセルギャップを均一にすることができるとともに、液晶材料の収縮等による真空気泡の発生を抑制することができる。
また、本発明の別の態様は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板に保持された液晶材料と、一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサとを備えた液晶装置の製造方法であって、一対の基板のうち少なくとも一方の基板上に感光性樹脂材料を塗布する工程と、感光性樹脂材料を塗布した基板上に、所定の球状樹脂スペーサを散布する工程と、球状樹脂スペーサが散布された感光性樹脂材料に対して、パターンマスクを介して露光する工程と、露光された感光性樹脂材料を現像することにより、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサと、を積み重ねたスペーサを形成する工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方法である。
すなわち、基板に感光性樹脂材料を塗布した後、感光性樹脂材料上に球状樹脂スペーサを散布し、感光性樹脂材料を所望のパターンマスクを用いてパターニングすることにより、容易かつ効率的に、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成することができる。また、スペーサの配置を、感光性樹脂材料をパターニングして形成するフォトスペーサの配置によって制御することができるため、スペーサを所望の位置に正確に配置することができ、光抜けによるコントラストの低下を防止することができる。したがって、真空気泡や光抜け等による表示不良の発生が少ない液晶装置を効率的に製造することができる。
すなわち、基板に感光性樹脂材料を塗布した後、感光性樹脂材料上に球状樹脂スペーサを散布し、感光性樹脂材料を所望のパターンマスクを用いてパターニングすることにより、容易かつ効率的に、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成することができる。また、スペーサの配置を、感光性樹脂材料をパターニングして形成するフォトスペーサの配置によって制御することができるため、スペーサを所望の位置に正確に配置することができ、光抜けによるコントラストの低下を防止することができる。したがって、真空気泡や光抜け等による表示不良の発生が少ない液晶装置を効率的に製造することができる。
また、本発明の液晶装置の製造方法を実施するにあたり、感光性樹脂材料を塗布する工程の後工程として、感光性樹脂材料を塗布した基板をプリベークする工程を含むことが好ましい。
このように実施することにより、感光性樹脂材料の溶剤の一部が除去されて粘度が高くなるため、後工程である球状樹脂スペーサを散布する工程において、球状樹脂スペーサがフォトスペーサに入り込み過ぎないようにすることができる。また、感光性樹脂材料の表面をなだらかにすることができ、フォトスペーサの高さのバラつきを少なくすることができる。
このように実施することにより、感光性樹脂材料の溶剤の一部が除去されて粘度が高くなるため、後工程である球状樹脂スペーサを散布する工程において、球状樹脂スペーサがフォトスペーサに入り込み過ぎないようにすることができる。また、感光性樹脂材料の表面をなだらかにすることができ、フォトスペーサの高さのバラつきを少なくすることができる。
また、本発明の液晶装置の製造方法を実施するにあたり、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成する工程の後工程として、基板をポストベークする工程を含むことが好ましい。
このように実施することにより、現像剤を確実に除去して、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとをより確実に固着させることができる。
このように実施することにより、現像剤を確実に除去して、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとをより確実に固着させることができる。
また、本発明の液晶装置の製造方法を実施するにあたり、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成する工程の後工程として、基板表面に配向膜を形成する工程を含むことが好ましい。
このように実施することにより、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとを確実に固着させることができ、球状樹脂スペーサが落下することをより確実に防止することができる。
このように実施することにより、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとを確実に固着させることができ、球状樹脂スペーサが落下することをより確実に防止することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、上述したいずれかの液晶装置を備えた電子機器である。
すなわち、感光樹脂材料からなるフォトスペーサと、当該フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを備えた液晶装置を備えているため、真空気泡や光抜け等による表示不良の発生が少ない電子機器を効率的に提供することができる。
すなわち、感光樹脂材料からなるフォトスペーサと、当該フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを備えた液晶装置を備えているため、真空気泡や光抜け等による表示不良の発生が少ない電子機器を効率的に提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の液晶装置、液晶装置の製造方法、及び液晶装置を含む電子機器に関する実施形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。なお、それぞれの図中において、一部の部材を適宜省略してある。
[第1実施形態]
第1実施形態は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板間に保持された液晶材料と、一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサとを備えた液晶装置であって、スペーサを、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねて形成することを特徴とする液晶装置である。
以下、第1実施形態の液晶装置として、所定構造のTFT素子(Thin Film Transistor)及び画素電極を有する素子基板と、着色層及び面状電極を有する対向基板とを含み、素子基板上に、所定のスペーサを備えた液晶装置を例に採って説明する。なお、本実施形態においては、三端子型非線形素子であるTFT素子を備えたアクティブマトリクス構造の液晶装置を例に採って説明するが、これに限定されるものではなく、二端子型非線型素子であるTFD素子(Thin Film Diode)を備えたアクティブマトリクス構造の液晶装置であってもよく、さらには、スイッチング素子を備えていないパッシブマトリクス構造の液晶装置であっても構わない。
第1実施形態は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板間に保持された液晶材料と、一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサとを備えた液晶装置であって、スペーサを、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねて形成することを特徴とする液晶装置である。
以下、第1実施形態の液晶装置として、所定構造のTFT素子(Thin Film Transistor)及び画素電極を有する素子基板と、着色層及び面状電極を有する対向基板とを含み、素子基板上に、所定のスペーサを備えた液晶装置を例に採って説明する。なお、本実施形態においては、三端子型非線形素子であるTFT素子を備えたアクティブマトリクス構造の液晶装置を例に採って説明するが、これに限定されるものではなく、二端子型非線型素子であるTFD素子(Thin Film Diode)を備えたアクティブマトリクス構造の液晶装置であってもよく、さらには、スイッチング素子を備えていないパッシブマトリクス構造の液晶装置であっても構わない。
1.液晶装置の基本構成
まず、本実施形態に係る液晶装置について説明する。ここで、図1(a)に液晶装置10の断面図を示し、図1(b)に、図1(a)の液晶装置における素子基板60の平面図を示す。さらに、図2に、液晶装置10の外観を表す概略斜視図を示す。
かかる図1(a)に示すように、液晶装置10は、対向基板30と素子基板60とが、それらの周辺部においてシール材(図示せず)によって貼り合わせられ、さらに、対向基板30、素子基板60及びシール材によって囲まれる間隙内に液晶材料21を封入して形成されている。
まず、本実施形態に係る液晶装置について説明する。ここで、図1(a)に液晶装置10の断面図を示し、図1(b)に、図1(a)の液晶装置における素子基板60の平面図を示す。さらに、図2に、液晶装置10の外観を表す概略斜視図を示す。
かかる図1(a)に示すように、液晶装置10は、対向基板30と素子基板60とが、それらの周辺部においてシール材(図示せず)によって貼り合わせられ、さらに、対向基板30、素子基板60及びシール材によって囲まれる間隙内に液晶材料21を封入して形成されている。
また、対向基板30は、ガラス、プラスチック等によって形成され、当該対向基板30上には、カラーフィルタすなわち着色層37と、その着色層37の上に形成された対向電極33と、その対向電極33の上に形成された配向膜45とを備えている。また、反射領域Rにおける、着色層37と対向電極33との間には、リタデーションを最適化するための絶縁層41を備えている。
ここで、対向電極33は、ITO(インジウムスズ酸化物)等によって対向基板30の表面全域に形成された面状電極である。また、着色層37は、素子基板60側の画素電極63に対向する位置にR(赤)、G(緑)、B(青)又はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)等といった各色のいずれかの色フィルタエレメントを備えている。そして、着色層37の隣であって、画素電極63に対向しない位置にブラックマスク又はブラックマトリクスすなわち遮光膜39が設けられている。
ここで、対向電極33は、ITO(インジウムスズ酸化物)等によって対向基板30の表面全域に形成された面状電極である。また、着色層37は、素子基板60側の画素電極63に対向する位置にR(赤)、G(緑)、B(青)又はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)等といった各色のいずれかの色フィルタエレメントを備えている。そして、着色層37の隣であって、画素電極63に対向しない位置にブラックマスク又はブラックマトリクスすなわち遮光膜39が設けられている。
また、対向基板30に対向する素子基板60は、ガラス、プラスチック等によって形成され、当該素子基板60上には、スイッチング素子として機能するアクティブ素子としてのTFT素子69と、透明な絶縁膜81を挟んでTFT素子69の上層に形成された画素電極63とを備えている。
ここで、画素電極63は、反射領域Rにおいては反射表示を行うための光反射膜79(63a)を兼ねて形成されるとともに、透過領域Tにおいては、ITOなどにより透明電極63bとして形成される。また、画素電極63aとしての光反射膜79は、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等といった光反射性材料によって形成される。そして、画素電極63の上には、ポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85が形成されるとともに、この配向膜85に対して、配向処理としてのラビング処理が施される。
ここで、画素電極63は、反射領域Rにおいては反射表示を行うための光反射膜79(63a)を兼ねて形成されるとともに、透過領域Tにおいては、ITOなどにより透明電極63bとして形成される。また、画素電極63aとしての光反射膜79は、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等といった光反射性材料によって形成される。そして、画素電極63の上には、ポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85が形成されるとともに、この配向膜85に対して、配向処理としてのラビング処理が施される。
また、対向基板30の外側(すなわち、図1(a)の上側)表面には、位相差板47が形成され、さらにその上に偏光板49が形成されている。同様に、素子基板60の外側(すなわち、図1(a)の下側)表面には、位相差板87が形成され、さらにその下に偏光板89が形成されている。さらに、素子基板60の下方にはバックライトユニット(図示せず)が配置される。
また、TFT素子69は、素子基板60上に形成されたゲート電極71と、このゲート電極71の上で素子基板60の全域に形成されたゲート絶縁膜72と、このゲート絶縁膜72を挟んでゲート電極71の上方位置に形成された半導体層70と、その半導体層70の一方の側にコンタクト電極77を介して形成されたソース電極73と、さらに半導体層70の他方の側にコンタクト電極77を介して形成されたドレイン電極66とを有する。
また、ゲート電極71はゲートバス配線(図示せず)から延びており、ソース電極73はソースバス配線(図示せず)から延びている。また、ゲートバス配線は素子基板60の横方向に延びていて縦方向へ等間隔で平行に複数本形成されるとともに、ソースバス配線はゲート絶縁膜72を挟んでゲートバス配線と交差するように縦方向へ延びていて横方向へ等間隔で平行に複数本形成される。
かかるゲートバス配線は液晶駆動用IC(図示せず)に接続されて例えば走査線として作用し、他方、ソースバス配線は他の駆動用IC(図示せず)に接続されて例えば信号線として作用する。
また、画素電極63は、互いに交差するゲートバス配線とソースバス配線とによって区画される方形領域のうちTFT素子69に対応する部分を除いた領域に形成されている。
また、ゲート電極71はゲートバス配線(図示せず)から延びており、ソース電極73はソースバス配線(図示せず)から延びている。また、ゲートバス配線は素子基板60の横方向に延びていて縦方向へ等間隔で平行に複数本形成されるとともに、ソースバス配線はゲート絶縁膜72を挟んでゲートバス配線と交差するように縦方向へ延びていて横方向へ等間隔で平行に複数本形成される。
かかるゲートバス配線は液晶駆動用IC(図示せず)に接続されて例えば走査線として作用し、他方、ソースバス配線は他の駆動用IC(図示せず)に接続されて例えば信号線として作用する。
また、画素電極63は、互いに交差するゲートバス配線とソースバス配線とによって区画される方形領域のうちTFT素子69に対応する部分を除いた領域に形成されている。
ここで、ゲートバス配線及びゲート電極は、例えばクロム、タンタル等によって形成することができる。また、ゲート絶縁膜は、例えば窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)等によって形成される。また、半導体層は、例えばドープトa−Si、多結晶シリコン、CdSe等によって形成することができる。さらに、コンタクト電極は、例えばa−Si等によって形成することができ、ソース電極及びそれと一体をなすソースバス配線並びにドレイン電極は、例えばチタン、モリブデン、アルミニウム等によって形成することができる。
また、有機絶縁膜81は、ゲートバス配線、ソースバス配線及びTFT素子を覆って素子基板60上の全域に形成されている。但し、有機絶縁膜81のドレイン電極66に対応する部分にはコンタクトホール83が形成され、このコンタクトホール83の所で画素電極63とTFT素子69のドレイン電極66との導通がなされている。
また、かかる有機絶縁膜81には、反射領域Rに対応する領域に、散乱形状として、山部と谷部との規則的な又は不規則的な繰り返しパターンから成る凹凸パターンを有する樹脂層が形成されている。この結果、有機絶縁膜81の上に積層される光反射膜79(63a)も同様にして凹凸パターンから成る光反射パターンを有することになる。但し、この凹凸パターンは、透過領域Tには形成されていない。
また、かかる有機絶縁膜81には、反射領域Rに対応する領域に、散乱形状として、山部と谷部との規則的な又は不規則的な繰り返しパターンから成る凹凸パターンを有する樹脂層が形成されている。この結果、有機絶縁膜81の上に積層される光反射膜79(63a)も同様にして凹凸パターンから成る光反射パターンを有することになる。但し、この凹凸パターンは、透過領域Tには形成されていない。
以上のような構造を有する液晶装置10において、反射表示の際には、太陽光や室内照明光などの外光が、対向基板30側から液晶装置10に入射するとともに、着色層37や液晶材料21などを通過して光反射膜79に至り、そこで反射されて再度液晶材料21や着色層37などを通過して、液晶装置10から外部へ出ることにより、反射表示が行われる。
一方、透過表示の際にはバックライトユニット(図示せず)が点灯されるとともに、バックライトユニットから出射された光が、透光性の透明電極63b部分を通過し、着色層37、液晶材料21などを通過して液晶装置10の外部へ出ることにより、透過表示が行われる。
一方、透過表示の際にはバックライトユニット(図示せず)が点灯されるとともに、バックライトユニットから出射された光が、透光性の透明電極63b部分を通過し、着色層37、液晶材料21などを通過して液晶装置10の外部へ出ることにより、透過表示が行われる。
2.スペーサ
本実施形態の液晶装置は、図1(a)及び図2に示すように、素子基板60及び対向基板30間に、素子基板60及び対向基板30間の高さであるセルギャップを規定するためのスペーサとして、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサ103と、当該フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサ105とを積み重ねたスペーサ106を備えていることを特徴とする。
すなわち、フォトスペーサ103と球状樹脂スペーサ105とを積み重ねて配置することにより、低温時等に液晶材料が収縮した場合であっても、球状樹脂スペーサが圧縮変形して緩衝材として機能するため、真空気泡の発生を抑制することができる。具体的には、図3(a)及び(b)に示すように、液晶材料21が収縮し、液晶材料21の体積が小さくなった場合、球状樹脂スペーサ105の高さが、通常の値L1から、セルギャップを小さくするように圧縮変形された値L2となり、セルの内部領域の容量が小さくなるために、液晶材料21中に真空気泡が発生するのを抑制することができる。
本実施形態の液晶装置は、図1(a)及び図2に示すように、素子基板60及び対向基板30間に、素子基板60及び対向基板30間の高さであるセルギャップを規定するためのスペーサとして、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサ103と、当該フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサ105とを積み重ねたスペーサ106を備えていることを特徴とする。
すなわち、フォトスペーサ103と球状樹脂スペーサ105とを積み重ねて配置することにより、低温時等に液晶材料が収縮した場合であっても、球状樹脂スペーサが圧縮変形して緩衝材として機能するため、真空気泡の発生を抑制することができる。具体的には、図3(a)及び(b)に示すように、液晶材料21が収縮し、液晶材料21の体積が小さくなった場合、球状樹脂スペーサ105の高さが、通常の値L1から、セルギャップを小さくするように圧縮変形された値L2となり、セルの内部領域の容量が小さくなるために、液晶材料21中に真空気泡が発生するのを抑制することができる。
一方、このようなスペーサ106とすることにより、高温時等に液晶材料が膨張した場合であっても、スペーサ106が素子基板60及び対向基板30から分離することを防止することができる。具体的には、図3(a)及び(c)に示すように、液晶材料21が膨張し、液晶材料21の体積が大きくなった場合、球状樹脂105スペーサの高さが、通常の値L1から、セルギャップを高くするように変形された値L3となるために、スペーサ106が素子基板60及び対向基板30と分離せず、セルギャップを規定することができる。
また、かかるスペーサは、パターニングにより配置されたフォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねて構成されているため、スペーサの配置はフォトスペーサの配置によって制御することができ、所望の位置に精度よく配置することができる。したがって、画素間領域にスペーサを正確に形成することができるため、スペーサに起因した光抜け等によるコントラストの低下を防止することができる。
かかる球状樹脂スペーサを構成する材料及びフォトスペーサを構成する感光性材料に関し、形成されるフォトスペーサが球状樹脂スペーサより硬いものであれば、すなわち、球状樹脂スペーサがフォトスペーサよりも変形しやすいという関係を満たすものであれば、特に限定されるものではない。例えば、球状樹脂スペーサは、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアミナミン樹脂、ポリスチレン樹脂、シリカ等から構成することができる。一方、フォトスペーサは、ネガ型又はポジ型の感光性のレジスト材料、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等から構成することができる。
また、スペーサの形状に関し、スペーサを構成するフォトスペーサの形状は特に限定されるものではなく、例えば、図4(a)〜(d)に示すように、円錐状、四角錐状、底部と上部の直径又は幅の異なる円錐状、四角錐状等とすることができる。
ここで、フォトスペーサ及び球状樹脂スペーサの大きさに関し、図4(a)〜(d)に示すように、スペーサ106において、球状樹脂スペーサと接するフォトスペーサ103上の面の投影面積A1を、球状樹脂スペーサ105の投影面積A2よりも大きくすることが好ましい。
この理由は、フォトスペーサ上に配置された球状樹脂スペーサを、フォトスペーサ上から落下しにくくすることができるためである。例えば、セル領域内に液晶材料を注入する際や、基板をラビング処理する際に、フォトスペーサにおける球状樹脂スペーサの載置面が大きいことによって、フォトスペーサ上から落下してしまうことを防止することができる。また、フォトスペーサとなる感光性樹脂材料上に球状樹脂スペーサを散布した後、感光性樹脂材料をする露光現像したときに、形成されるフォトスペーサ上に、球状樹脂スペーサを容易に配置することができるためである。
したがって、フォトスペーサにおける球状樹脂スペーサと接する面の投影面積を、球状樹脂スペーサの投影面積の2〜10倍程度の大きさとすることが好ましい。
ここで、フォトスペーサ及び球状樹脂スペーサの大きさに関し、図4(a)〜(d)に示すように、スペーサ106において、球状樹脂スペーサと接するフォトスペーサ103上の面の投影面積A1を、球状樹脂スペーサ105の投影面積A2よりも大きくすることが好ましい。
この理由は、フォトスペーサ上に配置された球状樹脂スペーサを、フォトスペーサ上から落下しにくくすることができるためである。例えば、セル領域内に液晶材料を注入する際や、基板をラビング処理する際に、フォトスペーサにおける球状樹脂スペーサの載置面が大きいことによって、フォトスペーサ上から落下してしまうことを防止することができる。また、フォトスペーサとなる感光性樹脂材料上に球状樹脂スペーサを散布した後、感光性樹脂材料をする露光現像したときに、形成されるフォトスペーサ上に、球状樹脂スペーサを容易に配置することができるためである。
したがって、フォトスペーサにおける球状樹脂スペーサと接する面の投影面積を、球状樹脂スペーサの投影面積の2〜10倍程度の大きさとすることが好ましい。
また、図4(a)〜(d)に示すように、スペーサ106において、球状樹脂スペーサ105の直径H2を、フォトスペーサ103の高さH1よりも小さくすることが好ましい。
この理由は、球状樹脂スペーサ105の直径H2、すなわち、縦幅及び横幅を小さくすることにより、球状樹脂スペーサ105が画素領域に入り込むことを防止することができ、画素の開口面積が小さくなることがなくなるためである。
ここで、セルギャップは、液晶装置における光透過性やコントラスト比等の表示特性を向上させるべく、一般的に3〜10μmの範囲内とされていることから、例えば、セルギャップを7μmとする場合は、球状樹脂スペーサ105の直径H2を3μm、フォトスペーサ103の高さH1を4μmとすることが好ましい。
この理由は、球状樹脂スペーサ105の直径H2、すなわち、縦幅及び横幅を小さくすることにより、球状樹脂スペーサ105が画素領域に入り込むことを防止することができ、画素の開口面積が小さくなることがなくなるためである。
ここで、セルギャップは、液晶装置における光透過性やコントラスト比等の表示特性を向上させるべく、一般的に3〜10μmの範囲内とされていることから、例えば、セルギャップを7μmとする場合は、球状樹脂スペーサ105の直径H2を3μm、フォトスペーサ103の高さH1を4μmとすることが好ましい。
また、スペーサが、一つのフォトスペーサに対して、一つの球状樹脂スペーサを積み重ねて構成されていることが好ましい。
この理由は、一つのフォトスペーサ上に複数の球状樹脂スペーサが配置された場合に、球状樹脂スペーサが、フォトスペーサ上の端部付近に配置され、フォトスペーサ上から落下しやすくなることを防止するためである。また、フォトスペーサとなる感光性樹脂材料を露光する際、感光性樹脂材料上に散布されている球状樹脂スペーサによって、感光性樹脂材料が十分に露光されなくなることを防止することができるためである。
この理由は、一つのフォトスペーサ上に複数の球状樹脂スペーサが配置された場合に、球状樹脂スペーサが、フォトスペーサ上の端部付近に配置され、フォトスペーサ上から落下しやすくなることを防止するためである。また、フォトスペーサとなる感光性樹脂材料を露光する際、感光性樹脂材料上に散布されている球状樹脂スペーサによって、感光性樹脂材料が十分に露光されなくなることを防止することができるためである。
また、図5(a)に示すように、球状樹脂スペーサ105が、フォトスペーサ103に形成された凹部103Aに保持されていることが好ましい。
この理由は、球状樹脂スペーサ105が、フォトスペーサ103に形成された凹部103Aに保持されることにより、フォトスペーサ上から落下することを確実に防止することができるためである。ただし、フォトスペーサの凹部の深さが深すぎると、所望のセルギャップを確保することができないばかりか、その深さがばらつくことによりセルギャップがばらつく場合があるため、例えば、0.5μm以下とすることが好ましい。
この理由は、球状樹脂スペーサ105が、フォトスペーサ103に形成された凹部103Aに保持されることにより、フォトスペーサ上から落下することを確実に防止することができるためである。ただし、フォトスペーサの凹部の深さが深すぎると、所望のセルギャップを確保することができないばかりか、その深さがばらつくことによりセルギャップがばらつく場合があるため、例えば、0.5μm以下とすることが好ましい。
また、図5(b)に示すように、スペーサ106において、球状樹脂スペーサ105が、表面に接着層107を有するスペーサであることが好ましい。
この理由は、球状樹脂スペーサ105が、球状樹脂スペーサ105の表面に接着層107を有していることにより、フォトスペーサと、より確実に固着し、フォトスペーサ上から落下することをより確実に防止することができるためである。
かかる接着層の材料については、特に限定されるものではなく、例えば、熱硬化型樹脂、感光性樹脂等とすることができる。ただし、フォトスペーサを形成するための感光性樹脂材料を露光する際に、同時に、接着層を硬化させて、球状樹脂スペーサをフォトスペーサ上に固着させることができることから、感光性樹脂からなる接着層を備えた固着スペーサとすることが好ましい。
この理由は、球状樹脂スペーサ105が、球状樹脂スペーサ105の表面に接着層107を有していることにより、フォトスペーサと、より確実に固着し、フォトスペーサ上から落下することをより確実に防止することができるためである。
かかる接着層の材料については、特に限定されるものではなく、例えば、熱硬化型樹脂、感光性樹脂等とすることができる。ただし、フォトスペーサを形成するための感光性樹脂材料を露光する際に、同時に、接着層を硬化させて、球状樹脂スペーサをフォトスペーサ上に固着させることができることから、感光性樹脂からなる接着層を備えた固着スペーサとすることが好ましい。
また、図5(a)〜(c)に示すように、スペーサ106が、ポリイミド樹脂等からなる配向膜85に被覆されていることが好ましい。
この理由は、スペーサ106が配向膜85に覆われることにより、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとをより確実に固着させることができ、球状樹脂スペーサがフォトスペーサ上から落下することをさらに確実に防止することができるためである。また、配向膜85をラビング処理する際にも、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとが確実に固着されているために、球状樹脂スペーサが落下することを防止することができるためである。
この理由は、スペーサ106が配向膜85に覆われることにより、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとをより確実に固着させることができ、球状樹脂スペーサがフォトスペーサ上から落下することをさらに確実に防止することができるためである。また、配向膜85をラビング処理する際にも、球状樹脂スペーサとフォトスペーサとが確実に固着されているために、球状樹脂スペーサが落下することを防止することができるためである。
また、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを第1のスペーサとしたときに、当該第1のスペーサ以外に、フォトスペーサのみからなる第2のスペーサを含むとともに、第1及び第2のスペーサの合計数に対する第1のスペーサの数の割合を80%以上であることが好ましい。
この理由は、製造上、フォトスペーサのみからなるスペーサが形成される場合であっても、素子基板及び対向基板間の全体のセルギャップを、主として、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサである第1のスペーサにより規定することができるためである。また、液晶材料が収縮又は膨張した場合であっても、第1のスペーサによって、真空気泡の発生を防いだり、スペーサが基板から離れることを防いだりすることができるため、表示ムラ等の発生を防止することができるためである。
したがって、第1のスペーサと第2のスペーサの合計数に対する第1のスペーサの数の割合を85%以上にすることがより好ましく、90%以上とすることがさらに好ましい。
この理由は、製造上、フォトスペーサのみからなるスペーサが形成される場合であっても、素子基板及び対向基板間の全体のセルギャップを、主として、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサである第1のスペーサにより規定することができるためである。また、液晶材料が収縮又は膨張した場合であっても、第1のスペーサによって、真空気泡の発生を防いだり、スペーサが基板から離れることを防いだりすることができるため、表示ムラ等の発生を防止することができるためである。
したがって、第1のスペーサと第2のスペーサの合計数に対する第1のスペーサの数の割合を85%以上にすることがより好ましく、90%以上とすることがさらに好ましい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板に保持された液晶材料と、一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサとを備えた液晶装置の製造方法であって、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成する工程を含む液晶装置の製造方法である。
すなわち、一対の基板のうち少なくとも一方の基板上に感光性樹脂材料を塗布する工程と、感光性樹脂材料を塗布した基板上に、所定の球状樹脂スペーサを散布する工程と、球状樹脂スペーサが散布された感光性樹脂材料に対して、パターンマスクを介して露光する工程と、露光された感光性樹脂材料を現像することにより、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成する工程とを含む液晶装置の製造方法である。
以下、第2実施形態に係る液晶装置の製造方法として、第1実施形態で説明したTFT素子を備えた液晶装置の製造方法を例に採って説明する。
本発明の第2実施形態は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板に保持された液晶材料と、一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサとを備えた液晶装置の製造方法であって、フォトスペーサと球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成する工程を含む液晶装置の製造方法である。
すなわち、一対の基板のうち少なくとも一方の基板上に感光性樹脂材料を塗布する工程と、感光性樹脂材料を塗布した基板上に、所定の球状樹脂スペーサを散布する工程と、球状樹脂スペーサが散布された感光性樹脂材料に対して、パターンマスクを介して露光する工程と、露光された感光性樹脂材料を現像することにより、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成する工程とを含む液晶装置の製造方法である。
以下、第2実施形態に係る液晶装置の製造方法として、第1実施形態で説明したTFT素子を備えた液晶装置の製造方法を例に採って説明する。
1.素子基板の製造工程
(1)素子及び電極等の形成
まず、図6(a)に示すように、素子基板に、各種の部材を積層することにより、TFT素子69や所定パターンの走査線75、所定パターンのデータ線65、外部接続端子27等を適宜形成する。次いで、スパッタリング処理等によりITO等の透明導電膜を積層した後、フォトリソグラフィ及びエッチング法により、表示領域に画素電極63をマトリクス状に形成する。
(1)素子及び電極等の形成
まず、図6(a)に示すように、素子基板に、各種の部材を積層することにより、TFT素子69や所定パターンの走査線75、所定パターンのデータ線65、外部接続端子27等を適宜形成する。次いで、スパッタリング処理等によりITO等の透明導電膜を積層した後、フォトリソグラフィ及びエッチング法により、表示領域に画素電極63をマトリクス状に形成する。
(2)スペーサの形成
次いで、図6(b)に示すように、素子基板60上に、フォトスペーサとなる感光性樹脂材料としてフォトレジスト103aを塗布する。なお、感光性樹脂材料については、ポジ型又はネガ型いずれであっても使用することができるが、本実施形態においては、ネガ型の感光性樹脂材料を使用した例を説明する。
このとき、フォトレジスト103aは、素子基板60上に均一に塗布されていることが好ましい。この理由は、フォトレジスト103aは、素子基板60上に均一に塗布されていないと、スペーサ106を形成した際、スペーサの高さ及びセルギャップが不均一となり、表示ムラが生じるおそれがあるためである。
なお、フォトレジストを塗布する方法は特に限定されるものではなく、例えばスピンコート法や印刷法等を用いることができる。
次いで、図6(b)に示すように、素子基板60上に、フォトスペーサとなる感光性樹脂材料としてフォトレジスト103aを塗布する。なお、感光性樹脂材料については、ポジ型又はネガ型いずれであっても使用することができるが、本実施形態においては、ネガ型の感光性樹脂材料を使用した例を説明する。
このとき、フォトレジスト103aは、素子基板60上に均一に塗布されていることが好ましい。この理由は、フォトレジスト103aは、素子基板60上に均一に塗布されていないと、スペーサ106を形成した際、スペーサの高さ及びセルギャップが不均一となり、表示ムラが生じるおそれがあるためである。
なお、フォトレジストを塗布する方法は特に限定されるものではなく、例えばスピンコート法や印刷法等を用いることができる。
次いで、フォトレジストの乾燥速度を速めるとともに、フォトレジストに残留する溶液を除去し、確実に素子基板と固着させるべく、フォトレジストが塗布された素子基板を減圧乾燥することが好ましい。
かかる減圧乾燥条件としては、例えば、真空度を10〜100pa、時間を30〜60秒の範囲内の値とすることができる。
かかる減圧乾燥条件としては、例えば、真空度を10〜100pa、時間を30〜60秒の範囲内の値とすることができる。
次いで、感光性樹脂材料としてのフォトレジストが塗布されている素子基板を、プリベークすることが好ましい。
この理由は、フォトレジストに残留する溶液をより確実に除去するとともに、フォトレジストの粘度を上げ、後に球状樹脂スペーサを散布した際、球状樹脂スペーサがフォトレジストに入り込み過ぎないようにするためである。
なお、プリベークの条件としては、例えば、120〜190℃、0.5〜8分の範囲内とすることができる。
この理由は、フォトレジストに残留する溶液をより確実に除去するとともに、フォトレジストの粘度を上げ、後に球状樹脂スペーサを散布した際、球状樹脂スペーサがフォトレジストに入り込み過ぎないようにするためである。
なお、プリベークの条件としては、例えば、120〜190℃、0.5〜8分の範囲内とすることができる。
次いで、図6(c)に示すように、感光性樹脂材料としてのフォトレジスト103a上に、球状樹脂スペーサ105を散布する。
ここで、球状樹脂スペーサ105の直径を均一にすることが好ましい。
この理由は、散布される球状樹脂スペーサ105の直径が、均一でないと、スペーサ106を形成した際、スペーサの高さ及びセルギャップが不均一となり、表示ムラを起こすおそれがあるためである。
ここで、球状樹脂スペーサ105の直径を均一にすることが好ましい。
この理由は、散布される球状樹脂スペーサ105の直径が、均一でないと、スペーサ106を形成した際、スペーサの高さ及びセルギャップが不均一となり、表示ムラを起こすおそれがあるためである。
また、フォトレジスト上に散布する球状樹脂スペーサの散布量を3000〜6000個/mm2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、感光性樹脂材料を露光現像してフォトスペーサを形成する際に、フォトスペーサ上に球状樹脂スペーサを確実に載置するためである。すなわち、一般的に、球状樹脂スペーサをスペーサとして使用する場合の散布量は200個/mm2程度であるが、このような散布量では、球状樹脂スペーサが載置されていないフォトスペーサが数多く形成されてしまうため、散布量を増やして、球状樹脂スペーサが載置される確率を高くするためである。
なお、球状樹脂スペーサの散布方法は、特に限定されるものではなく、窒素ガス等により散布する乾式散布や湿式散布等を用いることができる。
この理由は、感光性樹脂材料を露光現像してフォトスペーサを形成する際に、フォトスペーサ上に球状樹脂スペーサを確実に載置するためである。すなわち、一般的に、球状樹脂スペーサをスペーサとして使用する場合の散布量は200個/mm2程度であるが、このような散布量では、球状樹脂スペーサが載置されていないフォトスペーサが数多く形成されてしまうため、散布量を増やして、球状樹脂スペーサが載置される確率を高くするためである。
なお、球状樹脂スペーサの散布方法は、特に限定されるものではなく、窒素ガス等により散布する乾式散布や湿式散布等を用いることができる。
次いで、図7(a)に示すように、球状樹脂スペーサ105が散布されたフォトレジスト103aに対して、所望のパターンマスクを介して露光する。例えば、フォトレジスト上に所望のパターンマスクを設置し、パターンマスク上から、紫外線、i線等の光を照射して露光する。このとき、フォトレジストは、パターンマスクの開口部を透過した光により、所望のパターン、つまり所望の位置にスペーサを配置した状態で露光される。
このとき、パターンマスクは、スペーサを画素間領域に形成するパターンとなっていることが好ましい。この理由は、スペーサが画素領域に形成されることにより、画素領域の開口面積を小さくしてしまったり、光抜けによるコントラストの低下を起こしてしまったりすることを防止するためである。
なお、球状樹脂スペーサがフォトレジスト上に散布されているため、露光の障害となることが考えられるが、パターンマスクの開口部を球状樹脂スペーサよりも大きくしたり、すなわち、形成するフォトスペーサの幅を球状樹脂スペーサの直径よりも大きくしたり、透光性の球状樹脂スペーサを使用したりすることにより、球状樹脂スペーサの裏側まで光が回り込ませて、確実に露光することができる。
このとき、パターンマスクは、スペーサを画素間領域に形成するパターンとなっていることが好ましい。この理由は、スペーサが画素領域に形成されることにより、画素領域の開口面積を小さくしてしまったり、光抜けによるコントラストの低下を起こしてしまったりすることを防止するためである。
なお、球状樹脂スペーサがフォトレジスト上に散布されているため、露光の障害となることが考えられるが、パターンマスクの開口部を球状樹脂スペーサよりも大きくしたり、すなわち、形成するフォトスペーサの幅を球状樹脂スペーサの直径よりも大きくしたり、透光性の球状樹脂スペーサを使用したりすることにより、球状樹脂スペーサの裏側まで光が回り込ませて、確実に露光することができる。
次いで、図7(b)に示すように、露光されたフォトスペーサ103aを現像することにより、フォトスペーサ103とフォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサ105とを積み重ねたスペーサ106を形成する。具体的には、球状樹脂スペーサが散布され、露光されたフォトレジストが塗布されている素子基板を、現像剤により現像することにより、露光された部分のフォトレジスト、つまり球状樹脂スペーサが散布されたフォトスペーサが素子基板上に配置され、スペーサ106が形成される。
なお、現像する方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を使用することができる。
なお、現像する方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を使用することができる。
次いで、フォトスペーサと、フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを形成した素子基板を、ポストベークすることが好ましい。
この理由は、現像剤を確実に除去して、フォトスペーサと球状樹脂スペーサをより確実に固着させ、フォトスペーサ上から球状樹脂スペーサが落下することをより確実に防止することができるためである。なお、ポストベークの条件は、例えば、150〜250℃、10〜120分の範囲内とすることができる。
この理由は、現像剤を確実に除去して、フォトスペーサと球状樹脂スペーサをより確実に固着させ、フォトスペーサ上から球状樹脂スペーサが落下することをより確実に防止することができるためである。なお、ポストベークの条件は、例えば、150〜250℃、10〜120分の範囲内とすることができる。
次いで、図7(c)に示すように、フォトスペーサ103と、フォトスペーサよりも変形しやすい球状樹脂スペーサ105とを積み重ねたスペーサ106を形成した素子基板60表面に、ポリイミドからなる配向膜85を形成する。これにより、フォトスペーサと、球状樹脂スペーサとを積み重ねたスペーサを配向膜で覆うことができ、球状樹脂スペーサとフォトスペーサがさらに確実に固着され、フォトスペーサ上から球状樹脂スペーサが落下することをさらに確実に防止することができる。
このようにして、球状樹脂スペーサとフォトスペーサが確実に固着されつつ積み重ねられたスペーサを備えた素子基板を、効率的に製造することができる。
このようにして、球状樹脂スペーサとフォトスペーサが確実に固着されつつ積み重ねられたスペーサを備えた素子基板を、効率的に製造することができる。
2.対向基板の製造工程
次いで、図示しないものの、対向基板としての対向基板に、各種の部材を積層することにより、着色層や遮光膜を適宜形成する。次いで、スパッタリング処理等によりITO等の透明導電膜を積層した後、フォトリソグラフィ及びエッチング法により、表示領域全面に渡る対向電極を形成する。さらに、対向電極が形成された基板表面に、ポリイミドからなる配向膜を形成する。このようにして、種々の樹脂膜や導電膜が形成された対向基板を製造する。
次いで、図示しないものの、対向基板としての対向基板に、各種の部材を積層することにより、着色層や遮光膜を適宜形成する。次いで、スパッタリング処理等によりITO等の透明導電膜を積層した後、フォトリソグラフィ及びエッチング法により、表示領域全面に渡る対向電極を形成する。さらに、対向電極が形成された基板表面に、ポリイミドからなる配向膜を形成する。このようにして、種々の樹脂膜や導電膜が形成された対向基板を製造する。
3.組立工程
次いで、図8(a)に示すように、素子基板60上において、エポキシ樹脂等を主成分とするシール材23を、スクリーン印刷やディスペンサにより、表示領域を囲むようにパターニングして形成する。その後、図8(b)に示すように、対向基板30と、シール材が積層された素子基板60とを重ね合わせて接合させた後、加熱しながら加圧保持して、対向基板30と素子基板60とを貼合せることにより、セル構造20´を形成する。そして、図8(c)に示すように、対向基板30及び素子基板60が形成する空間であって、シール材23の内側部分に対して、液晶材料21を注入した後、封止材(図示せず)等にて封止する。
なお、本実施形態においては、素子基板上にシール材を形成しているが、対向基板上に形成することもできる。
次いで、図8(a)に示すように、素子基板60上において、エポキシ樹脂等を主成分とするシール材23を、スクリーン印刷やディスペンサにより、表示領域を囲むようにパターニングして形成する。その後、図8(b)に示すように、対向基板30と、シール材が積層された素子基板60とを重ね合わせて接合させた後、加熱しながら加圧保持して、対向基板30と素子基板60とを貼合せることにより、セル構造20´を形成する。そして、図8(c)に示すように、対向基板30及び素子基板60が形成する空間であって、シール材23の内側部分に対して、液晶材料21を注入した後、封止材(図示せず)等にて封止する。
なお、本実施形態においては、素子基板上にシール材を形成しているが、対向基板上に形成することもできる。
次いで、対向基板及び素子基板のそれぞれの外面に所定の偏光板や位相差板を配置する。
その後、それぞれの液晶パネルに対して、半導体素子等の電子部品を実装したり、フレキシブル回路基板やバックライト等を接続したりするとともに、筐体に組み込むことで図2に示すような液晶装置10を製造することができる。
その後、それぞれの液晶パネルに対して、半導体素子等の電子部品を実装したり、フレキシブル回路基板やバックライト等を接続したりするとともに、筐体に組み込むことで図2に示すような液晶装置10を製造することができる。
なお、本実施形態においては、素子基板上に所定のスペーサを形成し、対向基板と貼り合せることによる液晶装置の製造方法を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、対向基板上に所定のスペーサを形成し、素子基板と貼り合せることもできる。
さらに、所定のスペーサを備えた液晶装置を製造するためには、素子基板及び対向基板のいずれか一方の基板にフォトスペーサを形成し、他方の基板に球状樹脂スペーサを配置し、これらの基板を貼り合せることによってもこのような液晶装置を製造することもできる。
さらに、所定のスペーサを備えた液晶装置を製造するためには、素子基板及び対向基板のいずれか一方の基板にフォトスペーサを形成し、他方の基板に球状樹脂スペーサを配置し、これらの基板を貼り合せることによってもこのような液晶装置を製造することもできる。
[第3実施形態]
本発明に係る第3実施形態として、第1実施形態の液晶装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
図9は、本実施形態の電子機器の全体構成を示す概略構成図である。この電子機器は、液晶装置に備えられた液晶パネル20と、これを制御するための制御手段200とを有している。また、図9中では、液晶パネル20を、パネル構造体20Aと、半導体素子(IC)等で構成される駆動回路20Bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段200は、表示情報出力源201と、表示処理回路202と、電源回路203と、タイミングジェネレータ204とを備えている。
また、表示情報出力源201は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ204によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路202に供給するように構成されている。
本発明に係る第3実施形態として、第1実施形態の液晶装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
図9は、本実施形態の電子機器の全体構成を示す概略構成図である。この電子機器は、液晶装置に備えられた液晶パネル20と、これを制御するための制御手段200とを有している。また、図9中では、液晶パネル20を、パネル構造体20Aと、半導体素子(IC)等で構成される駆動回路20Bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段200は、表示情報出力源201と、表示処理回路202と、電源回路203と、タイミングジェネレータ204とを備えている。
また、表示情報出力源201は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ204によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路202に供給するように構成されている。
また、表示処理回路202は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路20Bへ供給する。さらに、駆動回路20Bは、第1の電極駆動回路、第2の電極駆動回路及び検査回路を含めることができる。また、電源回路203は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する機能を有している。
そして、本実施形態の電子機器であれば、基板上の所定スペーサを備えた液晶装置を備えるために、所望の位置に精度よく配置された所定のスペーサによって、低温時等に液晶材料中に発生する真空気泡を抑制した電子機器とすることができる。
そして、本実施形態の電子機器であれば、基板上の所定スペーサを備えた液晶装置を備えるために、所望の位置に精度よく配置された所定のスペーサによって、低温時等に液晶材料中に発生する真空気泡を抑制した電子機器とすることができる。
本発明の液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器によれば、基板上に所定のスペーサを形成することにより、スペーサの配置の精度を向上させることができるとともに、低温時に液晶材料中に発生する真空気泡を抑制することができるようになった。
したがって、表示不良の発生の少ない液晶装置を効率的に提供することができ、液晶装置等の電気光学装置や電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器、電子放出素子を備えた装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)などに適用することができる。
したがって、表示不良の発生の少ない液晶装置を効率的に提供することができ、液晶装置等の電気光学装置や電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器、電子放出素子を備えた装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)などに適用することができる。
10:液晶装置、20液晶パネル、30:対向基板(カラーフィルタ基板)、33:対向電極、45:配向膜、60:素子基板、63:画素電極、69:スイッチング素子(TFT素子)、85:配向膜、103:フォトスペーサ、103A:凹部、105:球状樹脂スペーサ、106:スペーサ
Claims (13)
- 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板に保持された液晶材料と、前記一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサと、を備えた液晶装置において、
前記スペーサを、感光性樹脂材料からなるフォトスペーサと、球状樹脂スペーサと、を積み重ねて形成することを特徴とする液晶装置。 - 前記フォトスペーサにおける前記球状樹脂スペーサと接する面の投影面積を、前記球状樹脂スペーサの投影面積よりも大きくすることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 前記球状樹脂スペーサの直径を、前記フォトスペーサの高さよりも小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置。
- それぞれの前記スペーサを、一つの前記フォトスペーサに対して、一つの前記球状樹脂スペーサを積み重ねて形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記球状樹脂スペーサを、前記フォトスペーサに形成された凹部に保持させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記球状樹脂スペーサを、表面に接着層を有するスペーサとすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記スペーサを、配向膜で被覆することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記フォトスペーサと前記球状樹脂スペーサとを積み重ねた前記スペーサを第1のスペーサとしたときに、当該第1のスペーサ以外に、フォトスペーサのみからなる第2のスペーサを含むとともに、前記第1及び第2のスペーサの合計数に対する前記第1のスペーサの数の割合を80%以上とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板に保持された液晶材料と、前記一対の基板間のセルギャップを規定するためのスペーサと、を備えた液晶装置の製造方法において、
前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板上に感光性樹脂材料を塗布する工程と、
前記感光性樹脂材料を塗布した基板上に、所定の球状樹脂スペーサを散布する工程と、
前記球状樹脂スペーサが散布された前記感光性樹脂材料に対して、パターンマスクを介して露光する工程と、
露光された前記感光性樹脂材料を現像することにより、フォトスペーサと、前記球状樹脂スペーサと、を積み重ねたスペーサを形成する工程と、
を含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 前記感光性樹脂材料を塗布する工程の後工程として、前記感光性樹脂材料を塗布した基板をプリベークする工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の液晶装置の製造方法。
- 前記フォトスペーサと前記球状樹脂スペーサとを積み重ねた前記スペーサを形成する工程の後工程として、前記基板をポストベークする工程を含むことを特徴とする請求項9又は10に記載の液晶装置の製造方法。
- 前記フォトスペーサと前記球状樹脂スペーサとを積み重ねた前記スペーサを形成する工程の後工程として、前記基板表面に配向膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
- 請求項1〜8に記載されたいずれかの液晶装置を備えることを特徴とする電子機器。
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-
2005
- 2005-05-23 JP JP2005149073A patent/JP2006330031A/ja not_active Withdrawn
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