JP2003255346A - 電気光学装置、および電子機器 - Google Patents

電気光学装置、および電子機器

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JP2003255346A
JP2003255346A JP2002060716A JP2002060716A JP2003255346A JP 2003255346 A JP2003255346 A JP 2003255346A JP 2002060716 A JP2002060716 A JP 2002060716A JP 2002060716 A JP2002060716 A JP 2002060716A JP 2003255346 A JP2003255346 A JP 2003255346A
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light
liquid crystal
electro
substrate
optical
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JP2002060716A
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Hisatoku Kawakami
久徳 川上
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照明系の構成を改良することにより薄型化、
および光の利用効率の向上の双方を達成することのでき
る電気光学装置、およびそれを用いた電子機器を提供す
ること。 【解決手段】 液晶装置1において、対向基板7bの側
端面に対向する位置に光源22が配置され、対向基板7
bの外面側に対向するように、導電体フィルム4、およ
び光反射層41が配置されている。導光体フィルム4に
おいて、光路変換斜面4cは、ブラックマトリクス72
が形成されている遮光領域53bを避けて、画素電極6
6とカラーフィルタ71R、71G、71Bが対向する
透光領域53aに平面的に重なる位置にマトリクス状に
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源から出射され
た光を利用して画像を表示可能な電気光学装置、および
それを用いた電子機器に関するものである。さらに詳し
くは、電気光学装置の照明系に関する技術である。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話機、携帯型コンピュー
タ、ビデオカメラ等といった電子機器では、表示部とし
て液晶装置などといった電気光学装置が広く用いられて
いる。液晶装置では、電極を備えた一対の基板間に電気
光学物質としての液晶を保持し、この液晶を電極間で駆
動して画像の表示を行う。
【0003】このような液晶装置を光の供給方式や表示
モードに基づいて区別すると、一方の基板の外面側また
は内面に設けた反射膜によって、他方の基板から入射し
た外光を再び他方の基板に向けて反射して表示を行う反
射型液晶装置と、一方の基板の外面側に配置した照明装
置によって液晶に光を平面的に供給し、他方の基板から
出射されていく光によって画像を表示する透過型液晶装
置と、外光がある場合には反射型として機能するととも
に、外光が不足している場合には透過型として機能する
半透過反射型液晶装置とがある。
【0004】透過型液晶装置、あるいは半透過反射型液
晶装置で用いられる照明装置は、従来、図17に示すよ
うに、液晶層Lを保持する素子基板7aおよび対向基板
7bのうち、例えば、対向基板7bの外面側に対向する
ようにバックライト装置31aが配置される。このバッ
クライト装置31aは、導光板4′、およびこの導光板
4′の側端面から光を入射させる光源21とを有してい
る。導光板4′には、対向基板7bの側に位置する面に
光拡散シート27が貼られ、他方の面には反射シート2
8が貼られている。このため、光源21から出射された
光は、側端面41から導光板4′に入射した後、その面
内方向に進行するとともに、反射シート28で反射し、
対向基板7bを経て液晶層Lに入射する。
【0005】なお、図17に示す液晶装置は、透過型の
TFDアクティブマトリクス型液晶装置であり、素子基
板7aには、透光性の画素電極66がマトリクス状に形
成されている一方、対向基板7bには、透光性のデータ
線52が形成されている。また、対向基板7bには、画
素電極66と対向する領域にR(レッド)、G(グリー
ン)、B(ブルー)のカラーフィルタ71R、71G、
71Bが所定の配列で形成され、画素電極66に対向し
ない領域にはブラックマトリクス72が形成されてい
る。従って、バックライト装置31aから対向基板7b
に入射した光のうち、カラーフィルタ71R、71G、
71Bが形成されている透光領域53aに入射した光
は、対向基板7bを透過して液晶層Lに入射し、液晶層
Lで各画素53毎に光変調された後、画素電極66を透
過して表示に寄与する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】液晶装置などの電気光
学装置、とりわけ、携帯電話機、携帯型コンピュータ、
ビデオカメラなどといった小型の電気機器に搭載される
液晶装置においては、小型化および薄型化が強く望まれ
ているが、従来の液晶装置では、バックライト装置31
aの導光板4′として分厚いものを用いているため、液
晶装置の薄型化を図ることができないという問題点があ
る。
【0007】また、図17に示す液晶装置では、バック
ライト装置13aから出射された光のうち、カラーフィ
ルタ71R、71G、71Bが形成されている透光領域
53aに入射した光は表示に寄与するが、ブラックマト
リクス72が形成されている遮光領域53bに入射した
光は表示に寄与しないことになる。このため、従来の液
晶装置では、バックライト装置13aから出射された光
の利用効率が低いため、明るい表示を行うことができな
いという問題点がある。
【0008】このような問題は、透過型液晶装置に限ら
ず、半透過反射型液晶装置でも同様に発生する。また、
バックライト方式の液晶装置に限らず、フロントライト
方式の反射型表示装置でも同様に発生する。
【0009】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
照明系の構成を改良することにより薄型化、および光の
利用効率の向上の双方を達成することのできる電気光学
装置、およびそれを用いた電子機器を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る電気光学装置では、電気光学物質を保
持する一対の基板と、該一対の基板のうちの一方の基板
に光を入射させる光源と、前記一方の基板において前記
電気光学物質を保持する側とは反対側の面に直接、ある
いは他の光学部材を介して配向配置され、面内方向に進
行しようとする光を前記一方の基板の側に向かわせる複
数の微小な光路変換斜面を備えた導光体フィルムとを有
し、かつ、当該導光体フィルムにおいて前記光路変換斜
面は、各々、前記一対の基板にマトリクス状に構成され
た画素と平面的に重なる位置に形成されていることを特
徴とする。
【0011】本発明に係る電気光学装置において、光源
から出射された光は、電気光学物質を保持する一対の基
板のうち、一方の基板に入射し、面内方向に進行してい
く。この際、一方の基板の両面のうち、電気光学物質を
保持する側の面から出射された光は、電気光学物質層に
入射し、表示に寄与する。これに対して、一方の基板に
おいて電気光学物質を保持する側とは反対側の面から出
射された光は、直接、あるいは偏光板などを介して導光
体フィルムに入射し、導光体フィルム内を面内方向に進
行していく。この際、導光体フィルムに形成されている
光路変換斜面に当たった光は、ここで光路が変換され、
一方の基板に向けて出射された後、電気光学物質の層に
入射し、表示に寄与する。このように、本発明では、電
気光学物質を保持する一対の基板の一方が導光板として
の機能を果たすため、分厚い導光板を省略できる。従っ
て、電気光学装置の薄型化を図ることができる。また、
本発明では、導光体フィルムに形成された多数の光路変
換斜面は、各々、一対の基板にマトリクス状に構成され
た画素と平面的に重なっている。このため、ブラックマ
トリクスが形成されている領域、各種配線が形成されて
いる領域、画素スイッチング用の非線形素子が形成され
ている領域等々、光源からの光が入射してもこの光を遮
ってしまうような領域に入射する光量を減らすことがで
きる一方、表示に直接、寄与する領域に入射する光量を
増大させることができる。従って、本発明によれば、光
源から出射された光の利用効率を高めることができるの
で、明るい表示を行うことができる。
【0012】本発明において、電気光学物質を保持する
一方の基板をフロントライト装置の導光板として機能さ
せる場合には、前記一方の基板は、例えば、前記一対の
基板のうち、表示光が出射される側の基板である。
【0013】これに対して、電気光学物質を保持する一
方の基板をバックライト装置の導光板として機能させる
場合には、前記一方の基板は、例えば、前記一対の基板
のうち、表示光が出射される側とは反対側の基板であ
る。
【0014】この場合、前記光路変換斜面の形成位置
は、前記画素の透光領域と平面的に重なっている構成と
することが好ましい。
【0015】例えば、透過型の電気光学装置の場合、前
記画素は透光性の画素電極を備えており、この画素電極
のうち、遮光性の層が形成されていない透光領域で透過
モードでの表示を行うになる。従って、このような構成
の場合には、当該透光領域に対して光路変換斜面の形成
位置が平面的に重なっている構成とすることが好まし
い。
【0016】これに対して、半透過反射型の電気光学装
置の場合、前記画素では、透光性の画素電極と、透光窓
が形成された光反射層とが積層された構成を備えてお
り、前記透光窓が形成されている領域で透過モードでの
表示を行い、前記光反射層の形成領域のうち、前記透光
窓が形成されていない領域で反射モードでの表示を行
う。従って、このような構成の場合には、透光窓が形成
されている透光領域に対して光路変換斜面の形成位置が
平面的に重なっている構成とすることが好ましい。
【0017】本発明において、前記光源は、例えば、前
記一方の基板に対して当該基板の端部から光を入射させ
る。
【0018】本発明において、前記光路変換斜面は、前
記導光体フィルムに形成された微細な凹部あるいは凸部
に形成されている。
【0019】本発明において、前記一方の基板と前記導
光体フィルムとの間には、前記他の光学部材として、偏
光子が配置されているとともに、当該偏光子と前記一方
の基板との間には反射偏光子が配置されていることが好
ましい。偏光子は、例えば、P偏光光およびS偏光光の
うち、P偏光光を透過し、S偏光光を吸収するが、反射
偏光子は、P偏光光およびS偏光光のうち、P偏光光を
偏光子の方に透過し、S偏光光を一方の基板に反射す
る。このため、偏光子で吸収されてしまうS偏光成分を
再生し、表示光として利用できる。従って、光の利用効
率が向上するので、輝度が向上する。また、一方の基板
において光が伝搬中に偏光子で吸収されることによって
生じる光入射側とその反対側とおける輝度差を小さくす
ることができる。
【0020】本発明において、前記電気光学物質は、例
えば、液晶である。
【0021】本発明に係る電気光学装置は、携帯電話機
やモバイルコンピュータなどといった電子機器の表示部
として用いることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0023】[実施の形態1/透過型液晶装置] (液晶装置の全体構成)図1は、液晶装置の電気的構成
を模式的に示すブロック図である。図2および図3はそ
れぞれ、本発明の実施の形態1に係る液晶装置の分解斜
視図、およびその断面図である。なお、図2には、偏光
板の図示を省略してある。
【0024】図1に示すように、本発明を適用した液晶
装置1(電気光学装置)に用いられる液晶パネル2で
は、複数の配線としての走査線51が行方向(X方向)
に形成され、複数のデータ線52が列方向(Y方向)に
形成されている。走査線51とデータ線52との各交差
点に対応する位置には画素53がマトリクス状に形成さ
れ、この画素53では、液晶層54(電気光学物質の
層)と、画素スイッチング用のTFD素子56とが直列
に接続されている。各走査線51は走査線駆動回路57
によって駆動され、各データ線52はデータ線駆動回路
58によって駆動される。本実施形態において、走査線
駆動回路57およびデータ線駆動回路58は、図2を参
照して後述する液晶駆動用IC8aおよび液晶駆動用I
C8bにそれぞれ構成されている。
【0025】図2に示すように、液晶装置1は、例え
ば、液晶パネル2にFPC(Flexible Pri
nted Circuit:可撓性プリント基板)3
a、3bを接続し、さらに液晶パネル2の裏面側に、後
述する光学部品を取り付け、さらにその裏面側に制御基
板5を設けることによって形成される。
【0026】液晶パネル2において、素子基板7aと対
向基板7bとは、これらの基板のうちの一方に環状に塗
布されたシール材6によって貼り合わされている。ま
た、シール材6の途切れ部分によって液晶注入口6aが
形成され、この液晶注入口6aは、封止材60によって
塞がれている。
【0027】対向基板7bのうち、素子基板7aから張
り出す部分の表面には、ACF(Anisotropi
c Conductive Film:異方性導電膜)
9によって液晶駆動用IC8aがCOG(Chip O
n Glass)実装されている。また、素子基板7a
のうち、対向基板7bから張り出す部分には、ACF9
によって液晶駆動用IC8bがCOG実装されている。
【0028】図3に示すように、素子基板7aの内面に
は複数の画素電極66、および画素スイッチング用のア
クティブ素子としてのTFD素子56がマトリクス状に
形成され、その外面には、粘着剤12dを介して偏光板
12aが貼着されている。
【0029】対向基板7bの内面には複数のデータ線5
2がストライプ状に形成され、その外面には粘着剤12
eを介して偏光板12bが貼着されている。そして、素
子基板7aと対向基板7bとの基板間のうち、シール材
6によって区画された間隙(セルギャップ)に、電気光
学物質としての液晶Lが封入されている。
【0030】素子基板7aおよび対向基板7bには必要
に応じて上記以外の各種の光学要素が設けられる。例え
ば、素子基板7aおよび対向基板7bには、液晶Lの配
向を揃えるための配向膜57a、57bが各基板の内面
に設けられる。これらの配向膜57a、57bは、例え
ば、ポリイミド溶液を塗布した後に焼成することによっ
て形成される。このポリイミドのポリマー主鎖がラビン
グ処理によって所定の方向へ延伸され、基板間に封入さ
れた液晶L内の液晶分子が配向膜の延伸方向に沿って方
向配位する。
【0031】また、カラー表示を行う場合には、対向基
板7bに対して、画素電極66と対向する領域に、R
(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のカラーフ
ィルタ71R、71G、71Bが所定の配列で形成さ
れ、画素電極66に対向しない領域にはブラックマトリ
クス72が形成される。さらに、カラーフィルタ71
R、71G、71B、およびブラックマトリクス72の
上層側には、その平坦化および保護のために平坦化層7
3がコーティングされ、この平坦化層73の表面に、I
TO膜(透明導電膜)からなるデータ線52が形成され
る。
【0032】再び図2において、対向基板7bの張出し
部分には複数の端子13a、13cが形成され、端子1
3aにおいて基板辺の側に位置する一方端側には、AC
F等を用いてFPC3aが接続される。このFPC3a
の表面には配線パターン18が適宜、形成されており、
この配線パターン18は、一方の端部で制御基板側端子
16に直接に接続し、他方の端部がスルーホール19を
介してパネル端子14に接続している。ここで、複数の
端子13aの他方端側、および端子13cには、ACF
9によって液晶駆動用IC8aがCOG実装され、端子
13cには走査線51が電気的に接続している。
【0033】また、素子基板7aの張出し部分にも複数
の端子13bが形成されている。FPC3bの端部には
複数の端子22が設けられ、ACF等を用いてそれらの
端子が対向基板7bの端子13bに導電接続されてい
る。また、FPC3bの他の端部に形成された複数の端
子23は、制御基板5の端子(図示せず)に接続されて
いる。なお、制御基板5の端部には、外部回路との接続
をとるための端子33が形成される。
【0034】(TFD素子の構成)図4は、液晶パネル
2において、液晶層を挟持する1対の基板のうち、素子
基板における数画素分の平面図である。図5(a)、
(b)はそれぞれ、図4のC−C′線断面図、およびT
FD素子の斜視図である。
【0035】図1を参照して説明したTFD素子56
は、図4および図5(a)、(b)に示すように、印加
電圧の正負に対する素子に流れる電流量の差(極性差)
を抑えるため、TFD素子を二つ直列に繋いだ構造のT
FD素子(Back−to−Back構造)が一般的に
用いられている。すなわち、TFD素子56は、表面に
陽極酸化膜63が形成されたTa(タンタル)からなる
島状の下電極62と、走査線51から延びて下電極62
に対して陽極酸化膜63を介して部分的に重なる第1の
上電極64aと、下電極62に対して陽極酸化膜63を
介して部分的に重なる島状の第2の上電極64bとを備
え、下電極62、陽極酸化膜63および第1の上電極6
4aによって第1のTFD素子56aが形成されている
とともに、下電極62、陽極酸化膜63および第2の上
電極64bによって第2のTFD素子56bが形成され
ている。ここで、画素電極66は、一部が第2の上電極
64aに対して重なっている。また、走査線51、第1
の上電極64a、および第2の上電極64bは、一般に
Cr(クロム)によって構成されている。
【0036】また、液晶装置1を透過型に構成する場
合、画素電極66にはITO膜などといった透明導電膜
が用いられている。但し、後述するように、ITO膜か
らなる画素電極66に対して、Al(アルミニウム)
膜、銀合金膜などの光反射膜を積層し、かつ、このよう
な光反射膜に透光窓を形成しておけば、反射モードおよ
び透過モードのいずれのモードでも表示を行うのできる
半透過反射型の液晶装置1を構成できる。また、画素電
極66をAl膜、銀合金膜などの光反射膜で形成すれ
ば、反射型の液晶装置を構成することができる。
【0037】(照明系の構成)図6(a)、(b)、
(c)はそれぞれ、図2に示す液晶装置に用いた導光体
フィルムを下面側からみたときの説明図、この導光体フ
ィルムに形成した微細な凹部の説明図、およびこの凹部
に形成した光路変換斜面の説明図である。図7は、図2
に示す液晶装置における素子基板の画素電極と、対向基
板のカラーフィルタおよびブラックマトリクスと、導光
体フィルムの光路変換斜面の位置関係を示す説明図であ
る。図8(a)、(b)はそれぞれ、図2に示す液晶装
置の対向基板に形成した低屈折率層の説明図、およびこ
の低屈折率層の効果を説明するための説明図である。
【0038】再び図2および図3において、液晶装置1
に対してバックライト機能を設けるにあたって、本形態
では、まず、液晶層Lを保持する素子基板7aおよび対
向基板7bのうち、表示光が出射される側とは反対側に
位置する対向基板7bにおいて、端子13aが形成され
ている側の端部と反対側の端部には、単数あるいは複数
のLED(Light Emitting Diode
/点光源)、冷陰極管、有機エレクトロルミネッセンス
素子などからなる光源22が配置され、本形態では、光
源22としてLEDを用いた例を図示してある。ここ
で、対向基板7bの端部7cは、素子基板7aの端縁か
らはみ出しており、このはみ出し部分の側端面に光源2
2が対向している。
【0039】本形態では、対向基板7bにおいて、液晶
層Lを保持する側とは反対側の面に対向するように、偏
光板12bに対して粘着剤4aを介して導電体フィルム
4が接着固定されている。従って、対向基板7bにおい
て、液晶層Lを保持する側とは反対側の面には、従来の
分厚い導光板が配置されていない。
【0040】また、導光体フィルム4において対向基板
7bが位置する側とは反対側には光反射層41が配置さ
れている。この光反射層41は、シート状のもの、ある
いは導光板フィルム4に蒸着などの方法で成膜した金属
膜などを用いることができる。
【0041】導光体フィルム4は、アクリル系樹脂、ポ
リカーボーネー系樹脂、セルロース系樹脂、ノルボルネ
ン系樹脂などからなる厚さが0.1mm程度の透明フィ
ルムであり、図6(a)に示すように、対向基板7bの
側とは反対側に向く面に複数の微小な凹部4bがマトリ
クス状に形成されており、これらの凹部4bの内面に
は、図6(b)に示すように、光源22が位置する側に
向かって斜め上向きの微小な光路変換斜面4cを備えて
いる。ここで、導光板フィルム4および粘着剤4aのい
ずれにも、屈折率が1.49以上のものが用いられ、光
路変換斜面4cは、フィルム面に対して約35°から約
48°の傾斜角になっている。なお、導光体フィルム4
に光路変換斜面4cを形成するにあたっては、凹部4b
に代えて、凸部に光路変換斜面4cを形成してもよい。
【0042】このように構成した液晶装置1において、
光源22から出射された光は、まず、向基板7bに入射
し、面内方向に進行していく。この際、対向基板7bの
両面のうち、液晶層Lを保持する側の面から出射された
光は、液晶層Lに入射し、表示に寄与する。これに対し
て、対向基板7bにおいて液晶層Lを保持する側とは反
対側の面から出射された光は、偏光板12bを介して導
光体フィルム4に入射し、光反射層41で反射しなが
ら、導光体フィルム4を面内方向に進行していく。この
際、導光体フィルム4に形成されている光路変換斜面4
cに当たった光は、図6(c)に示すように、ここで光
路が変換され、対向基板7bに向けて出射された後、液
晶層Lに入射し、表示に寄与する。
【0043】図3および図7において、本形態の液晶装
置1の各画素53では、素子基板7aの画素電極66
と、対向基板7bのカラーフィルタ71R、71G、7
1Bとが平面的に重なっており、これらの重なり領域
は、透過モードでの表示に直接、寄与する透光領域53
aである。これに対して、液晶装置1において、走査線
51、TFD素子56、ブラックマトリクス72が形成
されている領域は、透過モードでの表示に直接、寄与し
ない遮光領域53bである。
【0044】そこで、本形態では、導光体フィルム4に
おいて、光路変換斜面4cについては、ブラックマトリ
クス72が形成されている遮光領域53bを避けて、画
素電極66とカラーフィルタ71R、71G、71Bが
対向する透光領域53aに対して平面的に重なる位置に
マトリクス状に形成されている。このため、導光体フィ
ルム4から対向基板7bに入射する光において、ブラッ
クマトリクス72などが形成されている遮光領域53b
に入射する無駄な光量を減らすことができ、透光領域5
3aに入射する光量を増大させることができる。
【0045】さらに本形態では、図8(a)に示すよう
に、対向基板7bにおいて液晶層Lを保持する側の面に
対して、カラーフィルタ71R、71G、71B、ある
いはブラックマトリクス72などの光吸収層が形成され
ているが、カラーフィルタ71R、71G、71B、あ
るいはブラックマトリクス72などの下層側には、フッ
化マグネシウム(MgF;屈折率n=1.38)などの
低屈折率材料からなる低屈折率層74が形成されてい
る。
【0046】対向基板7bにおいて液晶層Lを保持する
側の面に対して、カラーフィルタ71R、71G、71
B、あるいはブラックマトリクス72などの光吸収層が
形成されていると、例えば、図8(b)に矢印L2で示
すように、カラーフィルタ71R、71G、71Bを一
旦、透過した光が再度、カラーフィルタ71R、71
G、71Bを透過して光損失の原因などとなる。しかる
に本形態では、図8(a)に示すように、カラーフィル
タ71R、71G、71B、あるいはブラックマトリク
ス72などの下層側に低屈折率層74が形成されている
ため、矢印L1で示すように、やや大きな入射角の光で
あっても、対向基板7bと低屈折層74との界面で反射
しながら基板内を進行するので、光吸収層に起因する光
の吸収が発生しない。従って、基板内における光の伝送
効率を向上することができるなどの効果を奏する。
【0047】(本形態の主な効果)以上説明したよう
に、本形態の液晶装置1では、光源22から出射された
光を対向基板7bに入射させ、この対向基板7bを導光
板として利用している。このため、分厚い導光板を省略
できるので、液晶装置1を薄型化できる。
【0048】また、導光体フィルム4において、光路変
換斜面4cについては、ブラックマトリクス72が形成
されている遮光領域53bを避けて、透光領域53aに
平面的に重なる位置にマトリクス状に形成されているた
め、ブラックマトリクス72などが形成されている遮光
領域53bに入射する無駄な光量を減らすことができ、
その分、透光領域53aに入射する光量を増大させるこ
とができる。それ故、本形態によれば、光源22から出
射された光の利用効率を高めることができるので、明る
い表示を行うことができる。
【0049】[実施の形態2/透過型液晶装置]実施の
形態1に係る液晶装置は、表示光が出射される側に素子
基板7aが配置され、その反対側に対向基板7bが配置
された例であったが、図9および図10を参照して説明
するように、表示光が出射される側に対向基板7bが配
置され、その反対側に素子基板7aが配置された液晶装
置に本発明を適用してもよい。
【0050】図9は、本発明の実施の形態2に係る液晶
装置の断面図である。図10は、図9に示す液晶装置に
おける素子基板の画素電極と、対向基板のカラーフィル
タおよびブラックマトリクスと、導光体フィルムの光路
変換斜面の位置関係を示す説明図である。本形態の液晶
装置は、基本的な構成が実施の形態1と共通するので、
対応する部分には、同一の符号を付して図示することに
してそれらの説明を省略する。
【0051】図9および図10に示す透過型の液晶装置
1では、表示光が出射される側に対向基板7bが配置さ
れ、その反対側に素子基板7aが配置されている。この
ような液晶装置1に対してバックライト機能を設けるに
あたって、本形態では、まず、液晶層Lを保持する素子
基板7aおよび対向基板7bのうち、表示光が出射され
る側とは反対側に位置する素子基板7aの端部に光源2
2が配置されている。
【0052】また、素子基板7aにおいて、液晶層Lを
保持する側とは反対側の面に対向するように、偏光板1
2bに対して粘着剤4aを介して導電体フィルム4が接
着固定されている。従って、素子基板7bにおいて、液
晶層Lを保持する側とは反対側の面には、従来の分厚い
導光板が配置されていない。この導光体フィルム4にお
いて素子基板7aが位置する側とは反対側には光反射層
41が配置されている。
【0053】導光体フィルム4は、アクリル系樹脂、ポ
リカーボーネー系樹脂、セルロース系樹脂、ノルボルネ
ン系樹脂などからなる厚さが0.1mm程度の透明フィ
ルムであり、図6(a)、(b)を参照して説明したよ
うに、素子基板7aの側とは反対側に向く面に複数の微
小な凹部4bが形成されており、これらの凹部4bの内
面には、光源22が位置する側に向かって斜め上向きの
微小な光路変換斜面4cを備えている。
【0054】本形態の液晶装置1の各画素53でも、実
施の形態1と同様、素子基板7aの画素電極66と、対
向基板7bのカラーフィルタ71R、71G、71Bと
は平面的に重なっており、これらの重なり領域は、透過
モードでの表示に直接、寄与する透光領域53aであ
る。これに対して、液晶装置1において、走査線51、
TFD素子56、ブラックマトリクス72が形成されて
いる領域は、透過モードでの表示に直接、寄与しない遮
光領域53bである。
【0055】そこで、本形態でも実施の形態1と同様、
導光体フィルム4において、光路変換斜面4cについて
は、ブラックマトリクス72が形成されている遮光領域
53bを避けて、画素電極66とカラーフィルタ71
R、71G、71Bが対向する透光領域53aに平面的
に重なる位置にマトリクス状に形成されている。
【0056】このように、本形態の液晶装置1でも、実
施の形態1と同様、光源22から出射された光を素子基
板7aに入射させ、この素子基板7aを導光板として利
用しているため、分厚い導光板を省略できるので、液晶
装置1を薄型化できる。また、導光体フィルム4におい
て、光路変換斜面4cについては、ブラックマトリクス
72が形成されている遮光領域53bを避けて、透光領
域53aに対して平面的に重なる位置にマトリクス状に
形成されているため、光源22から出射された光の利用
効率を高めることができるので、明るい表示を行うこと
ができる。
【0057】[実施の形態3/半透過反射型液晶装置]
実施の形態1、2に係る液晶装置は、透過型液晶装置の
例であったが、以下に説明する半透過反射型液晶装置に
本発明を適用してもよい。
【0058】図11は、本発明の実施の形態3に係る液
晶装置の断面図である。図12は、図11に示す液晶装
置における素子基板の画素電極、光反射層および透光窓
と、対向基板のカラーフィルタおよびブラックマトリク
スと、導光体フィルムの光路変換斜面の位置関係を示す
説明図である。本形態の液晶装置も、基本的な構成が実
施の形態1と共通するので、対応する部分には、同一の
符号を付して図示することにしてそれらの説明を省略す
る。
【0059】図11および図12に示す半透過反射型の
液晶装置1では、表示光が出射される側に対向基板7b
が配置され、その反対側に素子基板7aが配置されてい
る。
【0060】本形態の液晶装置1は、半透過反射型であ
るため、素子基板7aの各画素53には、ITOからな
る透明な画素電極66と、Alなどからなる光反射膜6
7とがこの順に積層され、かつ、光反射膜67には透光
窓67aが形成されている。従って、本形態の液晶装置
1にバックライト機能を付与すれば、透光窓67aが形
成されている領域で透過モードでの表示を行うことがで
き、かつ、光反射膜67の形成領域のうち、透光窓67
aが形成されていない領域で反射モードでの表示を行う
ことができる。
【0061】このような液晶装置1に対してバックライ
ト機能を設けるにあたって、本形態では、実施の形態2
と同様、液晶層Lを保持する素子基板7aおよび対向基
板7bのうち、表示光が出射される側とは反対側に位置
する素子基板7aの端部に光源22が配置されている。
【0062】また、素子基板7aにおいて、液晶層Lを
保持する側とは反対側の面に対向するように、偏光板1
2bに対して粘着剤4aを介して導電体フィルム4が接
着固定されている。従って、素子基板7bにおいて、液
晶層Lを保持する側とは反対側の面には、従来の分厚い
導光板が配置されていない。
【0063】また、導光体フィルム4において素子基板
7aが位置する側とは反対側には光反射層41が配置さ
れている。
【0064】導光体フィルム4は、アクリル系樹脂、ポ
リカーボーネー系樹脂、セルロース系樹脂、ノルボルネ
ン系樹脂などからなる厚さが0.1mm程度の透明フィ
ルムであり、図6(a)、(b)を参照して説明したよ
うに、素子基板7aの側とは反対側に向く面に複数の微
小な凹部4bが形成されており、これらの凹部4bの内
面には、光源22が位置する側に向かって斜め上向きの
微小な光路変換斜面4cを備えている。
【0065】本形態の液晶装置1では、各画素53にお
いて、素子基板7aの光反射膜67の透光窓67aが形
成されている領域は、透過モードでの表示に直接、寄与
する透光領域53aである。これに対して、液晶装置1
において、走査線51、TFD素子56、ブラックマト
リクス72、光反射膜67が形成されている領域は、透
過モードでの表示に直接、寄与しない遮光領域53bで
ある。
【0066】そこで、本形態では、導光体フィルム4に
おいて、光路変換斜面4cは、光反射膜67などが形成
されている遮光領域53bを避けて、透光窓67aが形
成されている透光領域53aに対して平面的に重なる位
置にマトリクス状に形成されている。このため、半透過
反射型の液晶装置1においても、導光体フィルム4から
素子基板7aに入射する光に対して、遮光領域53bに
入射する無駄な光量を減らすことができ、透光領域53
aに入射する光量を増大させることができる。それ故、
光源22から出射された光の利用効率を高めることがで
きるので、明るい表示を行うことができる。
【0067】[実施の形態4/フロントライト式反射型
液晶装置]図13は、本発明の実施の形態4に係る液晶
装置の断面図である。
【0068】実施の形態1、2、3に係る液晶装置は、
バックライト機能を付与した例であったが、図13に示
す液晶装置のように、フロントライト機能を内蔵させた
ものに本発明を適用してもよい。なお、フロントライト
機能を付与したものでは、画素電極を反射性電極にす
る、あるいは光反射層を設けるなどの方法で液晶パネル
に反射面が必須であるなど、バックライト機能を内蔵し
たものとの相違点があるが、基本的な構成は共通するの
で、対応する部分には、同一の符号を付して図示するこ
とにしてそれらの説明を省略する。
【0069】図13に示すように、本形態の液晶装置1
でも、表示光が出射される側に対向基板7bが配置さ
れ、その反対側に素子基板7aが配置されている。ま
た、素子基板7aの内面には複数の画素電極66がマト
リクス状に形成されている。本形態の液晶装置1は、フ
ロントライト方式の反射型液晶装置であるため、画素電
極66は、Al膜、銀合金膜などの光反射膜で形成され
ている。なお、対向基板7bの内面には複数のデータ線
52がストライプ状に形成されている。また、対向基板
7bに対して、画素電極66と対向する領域には、R
(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のカラーフ
ィルタ71R、71G、71Bが所定の配列で形成さ
れ、画素電極66に対向しない領域にはブラックマトリ
クス72が形成されている。
【0070】このような液晶装置1にフロントライト機
能を付与するにあたって、本形態では、液晶層Lを保持
する素子基板7aおよび対向基板7bのうち、表示光が
出射される側に位置する対向基板7bにおいて、端子1
3aが形成されている側の端部と反対側の端部には光源
22が配置されている。ここで、対向基板7bの端部7
cは、素子基板7aからはみ出しており、このはみ出し
部分の側端面に、回路基板(図示せず)に実装された光
源22が対向して配置されている。
【0071】また、本形態では、対向基板7bにおい
て、液晶層Lを保持する側とは反対側の面には粘着剤1
2dによって偏光板12aが接着固定され、この偏光板
12aに対して粘着剤4aを介して導電体フィルム4が
接着固定されている。従って、対向基板7bにおいて、
液晶層Lを保持する側とは反対側の面には、従来の分厚
い導光板が配置されていない。
【0072】本形態でも、導光体フィルム4は、アクリ
ル系樹脂、ポリカーボーネー系樹脂、セルロース系樹
脂、ノルボルネン系樹脂などからなる厚さが0.1mm
程度の透明フィルムであり、図6(a)を参照して説明
したように、対向基板7bの側とは反対側に向く面に複
数の微小な凹部4bが形成され、この凹部4bの内面に
は、図6(b)に示すように、光源22が位置する側に
向かって斜め上向きの微小な光路変換斜面4cを備えて
いる。
【0073】従って、光源22から出射された光は、対
向基板7bに入射し、面内方向に進行していく。この
際、対向基板7bの両面のうち、液晶層Lを保持する側
の面から出射された光は、液晶層Lに入射した後、所定
の反射層で反射して再び、対向基板7bから出射される
結果、表示に寄与する。
【0074】これに対して、対向基板7bの両面のう
ち、液晶層Lを保持する側とは反対側の面から出射され
た光は、偏光板12bを介して導光体フィルム4に入射
し、この導光体フィルム4を面内方向に進行していく。
この際、導光体フィルム4に形成されている光路変換斜
面4cに当たった光は、ここで光路が変換され、対向基
板7bに向けて出射された後、液晶層Lに入射し、所定
の反射層で反射して再び、対向基板7bから出射される
結果、表示に寄与する。
【0075】従って、本形態でも、対向基板7bに従来
の導光板の機能の一部を担わせているため、分厚い導光
板を省略できる。それ故、液晶装置1を薄型化できる。
【0076】また、本形態でも実施の形態1と同様、導
光体フィルム4において、光路変換斜面4cについて
は、ブラックマトリクス72が形成されている無効領域
53c(光源22からの光に対する遮光領域)を避け
て、カラーフィルタ71R、71G、71Bが形成され
ている有効領域53d(光源22からの光に対する透光
領域)に平面的に重なる位置にマトリクス状に形成され
ている。このため、導光体フィルム4から対向基板7b
に入射する光において、ブラックマトリクス72などが
形成されている無効領域53cに入射する無駄な光量を
減らすことができ、有効領域53dに入射する光量を増
大させることができる。
【0077】このように本形態の液晶装置1では、光源
22から出射された光を素子基板7aに入射させ、この
素子基板7aを導光板として利用しているため、分厚い
導光板を省略できるので、液晶装置1を薄型化できる。
また、導光体フィルム4において、光路変換斜面4cに
ついては、ブラックマトリクス72が形成されている無
効領域53cを避けて、有効領域53dに平面的に重な
る位置にマトリクス状に形成されているため、導光体フ
ィルム4から対向基板7bに入射する光において、ブラ
ックマトリクス72などが形成されている領域に入射す
る無駄な光量を減らすことができ、その分、カラーフィ
ルタ71R、71G、71Bが形成されている有効領域
53dに入射する光量を増大させることができる。それ
故、光源22から出射された光の利用効率を高めること
ができるので、明るい表示を行うことができる。
【0078】なお、本形態でも、対向基板7bにおいて
液晶層Lを保持する側の面に対して、カラーフィルタ7
1R、71G、71B、あるいはブラックマトリクス7
2などの光吸収層が形成されているが、それらの下層側
に低屈折率層74が形成されているため、図8(a)、
(b)を参照して説明したように、光吸収層に起因する
光の吸収が発生しない。従って、基板内における光の伝
送効率を向上することができるなどの効果を奏する。
【0079】[その他の実施の形態]なお、実施の形態
1に係る液晶装置を例にして、図10(a)に示すよう
に、対向基板7bと導光体フィルム4との間において、
偏光板12bと対向基板7bとの間に反射偏光子200
を配置してもよい。このような反射偏光子200は、例
えば、偏光板12bと積層されているもの、あるいは、
単品のものを用いることができる。
【0080】反射偏光子200は、図10(b)に示す
ように、面内方向で互いに直交する二方向のうち、一方
向における屈折率が互いに実質的に等しくて他方向にお
ける屈折率が互いに相違する二種類の層(A層とB層)
を交互に積層した構造を有している。すなわち、互いに
直交する方向をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向としたと
きに、反射偏光子200において、A層のX軸方向の屈
折率(nAX)とB層のX方向の屈折率(nBX)とは相違
するが、A層のY軸方向の屈折率(nAY)とB層のY方
向の屈折率(nBY)とは実質的に等しい。従って、反射
偏光子200に入射した光のうち、Y軸方向の直線偏光
光は、反射偏光子200を透過する。
【0081】また、反射偏光子200は、A層における
Z軸方向の厚みをtA、B層の厚みをtB、入射した光の
波長をλとしたときに、 tA・nAX+tB・nAXBX=λ/2 となるように設定されている。このため、反射偏光子2
00に入射したは波長λの光のうち、X軸方向の直線偏
光光は、反射偏光子200によって反射される。そし
て、A層におけZ軸方向の厚み、およびB層におけるZ
軸方向の厚みを種々変化させておけば、この反射偏光子
200は、可視波長領域の広い範囲にわたって入射した
光のうち、X軸方向の直線偏光光を反射する。ここで、
A層は、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)
を延伸したものを用い、B層には、ナフタレン・ジ・カ
ルボン酸とテレフタル酸とのコポリエステルを用いるこ
とができる。従って、反射偏光子200は、可撓性を備
えた基板である。もちろん、反射偏光子200の材質
は、これに限定されるものではなく、適宜、その材質を
選択することができる。なお、このような反射偏光子2
00としては、特表平9−506985号公報にその詳
細が開示されている。
【0082】従って、図10(a)に示す液晶装置10
0において、偏光板12bは、例えば、P偏光光および
S偏光光のうち、P偏光光を透過し、S偏光光を吸収す
るが、反射偏光子200は、P偏光光およびS偏光光の
うち、P偏光光を偏光子の方に透過し、S偏光光を対向
基板7bに反射するように構成すると、偏光子12bで
吸収されてしまうS偏光成分を再生し、表示光として利
用できる。従って、光の利用効率が向上するので、輝度
が向上する。また、対向基板7bにおいて光が伝搬中に
偏光子で吸収されることによって生じる光入射側とその
反対側とおける輝度差を小さくすることができる。
【0083】また、上記形態では、画素スイッチング用
のアクティブ素子としてTFD素子を用いたアクティブ
マトリクス型の液晶装置を例に説明したが、これに限ら
ず、画素スイッチング用のアクティブ素子としてTFT
素子を用いたアクティブマトリクス型の液晶装置、さら
にはパッシブマトリクス型の液晶装置に本発明を適用し
てもよい。また、電気光学物質として液晶以外のものを
用いた電気光学装置に本発明を適用してもよい。
【0084】[電子機器の実施形態]図15は、本発明
に係る液晶装置を各種の電子機器の表示装置として用い
る場合の一実施形態を示している。ここに示す電子機器
は、表示情報出力源170、表示情報処理回路171、
電源回路172、タイミングジェネレータ173、そし
て液晶装置174を有する。また、液晶装置174は、
液晶表示パネル175及び駆動回路176を有する。液
晶装置174および液晶装置175としては、前述した
液晶装置1を用いることができる。
【0085】表示情報出力源170は、ROM(Rea
d Only Memory)、RAM(Random
Access Memory)等といったメモリ、各
種ディスク等といったストレージユニット、デジタル画
像信号を同調出力する同調回路等を備え、タイミングジ
ェネレータ173によって生成された各種のクロック信
号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等といった
表示情報を表示情報処理回路171に供給する。
【0086】表示情報処理回路171は、シリアル−パ
ラレル変換回路や、増幅・反転回路、ローテーション回
路、ガンマ補正回路、クランプ回路等といった周知の各
種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、そ
の画像信号をクロック信号CLKと共に駆動回路176
へ供給する。駆動回路176は、図1における走査線駆
動回路157やデータ線駆動回路158、検査回路等を
総称したものである。また、電源回路172は、各構成
要素に所定の電圧を供給する。
【0087】図16(a)、(b)はそれぞれ、本発明
に係る電子機器の一実施形態であるモバイル型のパーソ
ナルコンピュータ、および携帯電話機を示す説明図であ
る。
【0088】図16(a)において、パーソナルコンピ
ュータ180は、キーボード181を備えた本体部18
2と、液晶表示ユニット183とを有する。液晶表示ユ
ニット183は、前述した液晶装置1を含んで構成され
る。また、図16(b)において、携帯電話機190
は、複数の操作ボタン191と液晶装置1を有してい
る。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電気
光学装置においては、電気光学物質を保持する一対の基
板の一方が導光板としての機能を果たすため、分厚い導
光板を省略できる。従って、電気光学装置の薄型化を図
ることができる。また、導光体フィルムに形成された多
数の光路変換斜面は、各々、一対の基板にマトリクス状
に構成された画素と平面的に重なっている。このため、
ブラックマトリクスが形成されている領域、各種配線が
形成されている領域、画素スイッチング用の非線形素子
が形成されている領域等々、光源からの光が入射しても
この光を遮ってしまうような領域に入射する光量を減ら
すことができる一方、表示に直接、寄与する領域に入射
する光量を増大させることができる。従って、本発明に
よれば、光源から出射された光の利用効率を高めること
ができるので、明るい表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶装置の電気的構成を模式的に示すブロック
図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る液晶装置の一例の
分解斜視図である。
【図3】図2に示す液晶装置の断面図である。
【図4】本発明を適用した液晶装置において、液晶層を
挟持する1対の基板のうち、素子基板における数画素分
と端子部分の平面図である。
【図5】(a)、(b)はそれぞれ、図4のC−C′線
断面図、および1画素分と端子部分の斜視図である。
【図6】(a)、(b)、(c)はそれぞれ、図2に示
す液晶装置に用いた導光体フィルムを下面側からみたと
きの説明図、この導光体フィルムに形成した微細な凹部
の説明図、およびこの凹部に形成した光路変換斜面の説
明図である。
【図7】図2に示す液晶装置における素子基板の画素電
極と、対向基板のカラーフィルタおよびブラックマトリ
クスと、導光体フィルムの光路変換斜面の位置関係を示
す説明図である。
【図8】(a)、(b)はそれぞれ、図2に示す液晶装
置の対向基板に形成した低屈折率層の説明図、およびこ
の低屈折率層の効果を説明するための説明図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る液晶装置の断面図
である。
【図10】図9に示す液晶装置における素子基板の画素
電極と、対向基板のカラーフィルタおよびブラックマト
リクスと、導光体フィルムの光路変換斜面の位置関係を
示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る液晶装置の断面
図である。
【図12】図11に示す液晶装置における素子基板の画
素電極、光反射層および透光窓と、対向基板のカラーフ
ィルタおよびブラックマトリクスと、導光体フィルムの
光路変換斜面の位置関係を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態4に係る液晶装置の断面
図である。
【図14】(a)、(b)はそれぞれ、本発明のその他
の実施形態に係る液晶装置の説明図、およびこの液晶装
置に用いた反射偏光子の説明図である。
【図15】本発明に係る液晶装置を用いた各種電子機器
の構成を示すブロック図である。
【図16】(a)、(b)はそれぞれ、本発明に係る液
晶装置を用いた電子機器の一実施形態としてのモバイル
型のパーソナルコンピュータ、および携帯電話機の説明
図である。
【図17】従来の液晶装置の一例の断面図である。
【符号の説明】
1 液晶装置 4 導光体フィルム 4b 導光体フィルムの凹部 4c 光路変換斜面 7a 素子基板 7b 対向基板 22 光源 41 光反射層 51 走査線 52 データ線 53 画素 53a 透光領域 53b 遮光領域 53c 無効領域 53d 有効領域 56 TFD素子 66 画素電極 67 光反射膜 67a 透光窓 71R、71G、71B カラーフィルタ 72 ブラックマトリクス L 液晶層(電気光学物質の層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H038 AA55 BA06 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA14Z FA23X FA23Z FA35 FA41X FA41Z GA13 LA11 2H092 GA40 GA50 HA03 HA05 NA01 NA25 PA08 PA09 PA10 PA11 PA12 PA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学物質を保持する一対の基板と、
    該一対の基板のうちの一方の基板に光を入射させる光源
    と、前記一方の基板において前記電気光学物質を保持す
    る側とは反対側の面に直接、あるいは他の光学部材を介
    して対向配置され、面内方向に進行しようとする光を前
    記一方の基板の側に向かわせる複数の微小な光路変換斜
    面を備えた導光体フィルムとを有し、かつ、当該導光体
    フィルムにおいて前記光路変換斜面は、各々、前記一対
    の基板にマトリクス状に構成された画素と平面的に重な
    る位置に形成されていることを特徴とする電気光学装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記一方の基板は、
    前記一対の基板のうち、表示光が出射される側とは反対
    側の基板であることを特徴とする電気光学装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記光路変換斜面の
    形成位置は、前記画素の透光領域と平面的に重なってい
    ることを特徴とする電気光学装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、前記画素
    は、各々、透光性の画素電極を備え、 前記画素では、透過モードでの表示が行われることを特
    徴とする電気光学装置。
  5. 【請求項5】 請求項2または3において、前記画素で
    は、透光性の画素電極と、透光窓が形成された光反射層
    とが積層され、前記透光窓が形成されている領域で透過
    モードでの表示が行われるとともに、前記光反射層の形
    成領域のうち、前記透光窓が形成されていない領域で反
    射モードでの表示が行われることを特徴とする電気光学
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記光源は、前記一方の基板に対して当該基板の端部か
    ら光を入射させることを特徴とする電気光学装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記光路変換斜面は、前記導光体フィルムに形成された
    微細な凹部あるいは凸部に形成されていることを特徴と
    する電気光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    前記一方の基板と前記導光体フィルムとの間には、前記
    他の光学部材として、偏光子が配置されているととも
    に、当該偏光子と前記一方の基板との間には反射偏光子
    が配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
    前記電気光学物質は、液晶であることを特徴とする電気
    光学装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載す
    る電気光学装置を表示部として備えていることを特徴と
    する電子機器。
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