JP2003254733A - 液晶格子を用いた格子パタン投影装置 - Google Patents

液晶格子を用いた格子パタン投影装置

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JP2003254733A
JP2003254733A JP2002058375A JP2002058375A JP2003254733A JP 2003254733 A JP2003254733 A JP 2003254733A JP 2002058375 A JP2002058375 A JP 2002058375A JP 2002058375 A JP2002058375 A JP 2002058375A JP 2003254733 A JP2003254733 A JP 2003254733A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 格子パタン投影法を用いた3次元形状測定に
おいて、測定時間を短縮すると共に、演算処理を簡略化
して測定精度を向上させること。 【解決手段】 正弦波、あるいは三角波の強度分布を有
する位相がπ/2シフトした2相の格子パタンを物体に
投影し、2相画像を検出する。2相画像の特定の強度範
囲を設定して、基本強度分布がほぼ直線的な変化をする
領域を選択する。さらに2相画像の選択された領域の1
周期を4つの象限に分割し、各象限の位相幅をπ/2に
する。各象限の強度振幅と画素数を検出して象限基準デ
ータとし、象限内の各画素の位相をその位置の強度、あ
るいは画素位置と象限基準データとの比例演算で算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非接触で3次元形状
を測定する格子パタン投影装置における格子パタンの投
影と画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、工業、医療、ファッションなどの
多くの分野で対象物の3次元形状を測定するニーズが高
まり、特に光学的な手段を用いた非接触型の測定器が望
まれている。表面凹凸の大きさがサブmm(〜100μ
m)からcm領域の場合の代表的な光学式3次元形状測
定法として、スポット光を2次元走査する点計測法、
線状のスリット光を走査する光切断法などの線計測
法、規則性のある2次元パタンを投影し、凹凸で生じ
たパタンの変形を検出して画像処理するモアレ法や格子
パタン投影法などの面計測法がある。これらの中でも、
格子パタン投影法は計測原理が単純、装置構成が簡素、
計測精度が高いなどの利点があり、3次元形状の自動計
測に適している。
【0003】図6(a)に従来の格子パタン投影装置の
構成例、図6(b)に従来の格子パタンの強度分布の波
形例を示して動作を説明する。図6(a)の装置におい
て、光源部60はハロゲンランプなどの白色光源と照明
レンズなどで構成され、格子61を照明する。格子61
は所定の光透過分布とピッチを有する直線状の格子パタ
ンが多数形成されており、格子61の光透過分布とピッ
チに応じた強度分布の格子パタンを投影レンズ63で拡
大、または縮小して3次元形状が測定される物体64に
投影する。初期の格子パタン投影装置では、バイナリ
(白黒2値階調)な強度分布をガラス基板に描画した格
子を用いていたが、最近では液晶素子で構成した液晶格
子が用いられており、多階調の強度分布のパタンが容易
に作成できるようになった。液晶格子を用いる場合の格
子パタン投影では、4相正弦波信号作成部62で位相が
π/2ずつシフトした4相正弦波信号を作成して、正弦
波強度分布を有する格子パタンを物体64に4回投影す
る。
【0004】物体64に投影された格子パタンは物体6
4の凹凸に応じて変形し、凹凸が大きいほど直線からの
変形が大きくなる。凹凸で変形した格子パタン(以下、
変形格子パタンと称する)の2次元画像を、投影した方
向とは異なる方向から撮像レンズ65を介してCCDカ
メラからなる4相画像検出部66で検出する。1回の測
定あたり、位相がπ/2ずつシフトされた格子パタンを
4回投影するため、1回の投影あたり1回の変形格子パ
タン画像を検出し、全体として4相画像を検出する。
【0005】変形格子パタンの直線からの変形は4相画
像検出部66の受光面の面内方向のシフトとして生じ、
変形の大きさが物体64の凹凸の大きさに対応する。し
たがって、検出した2次元画像の強度分布p(x、y)
から物体64の3次元座標P(X、Y、Z)を算出す
る。このとき、強度分布p(x、y)を規格化された量
である位相分布φ(x、y)に変換する。そのため、4
相画像検出部66から出力される4相画像信号を、正弦
波位相算出部672と位相分布接続部674から構成さ
れる4相画像演算部67で位相分布φ(x、y)を算出
する。
【0006】正弦波位相算出部672は、4相画像の各
周期ごとに正弦波の強度分布を0から2πの間の位相分
布に変換する。位相に変換することで、強度レベルに依
存しない基準化された分布が得られる。位相分布接続部
674は、各周期の位相分布を4相画像の全体にわたっ
て接続する。画像全体の位相分布を、格子61、物体6
4、4相画像検出部66の受光面を結ぶ三角形の各辺の
距離と辺間の角度の関係で定まる三角測量法の演算を行
って物体64の3次元形状を算出する。
【0007】図6(b)の波形68は4相正弦波の強度
分布である。格子パタンの1周期の期間がPである。波
形68A、68B、68C、68Dは位相がπ/2ずつ
シフトしている。このような位相がπ/2ずつシフトし
た格子パタンを投影する方法を4相位相シフト法と呼ん
でいる。
【0008】位相シフトした4相画像の任意の位置x、
yでの強度をI0 、I1、I2、I3とすると、その位置
での正弦波強度画像の位相φ(x、y)は、 φ(x、y)=arctan[(I3 −I1 )/(I0
−I2 )] で表される。以上の三角関数のarctan演算を2次
元画像の全体で行うことで、画像全体としての位相分布
が検出できる。得られた各周期毎の位相分布を接続した
位相分布を三角測量法により物体64の凹凸分布に変換
する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の格子パタン投影
装置は、格子パタンの強度分布が正弦波であって、正弦
波の位相をπ/2ずつシフトして4回投影することが必
要である。格子パタンを4回投影するため、測定時間が
長くなるという問題点がある。また、液晶格子で正弦波
強度分布を作成するとき、液晶素子の駆動電圧に対する
透過光強度特性が非線形な関係であるため、正弦波のピ
ーク強度領域付近では正弦波が歪んでしまうという問題
点もある。
【0010】正弦波強度分布の4相画像から位相分布を
算出するとき、正弦波のピーク領域も含めた画像全体の
強度を演算の対象にする。そのため、正弦波が歪むこと
により、位相分布φ(x、y)に誤差が生じ、3次元形
状の測定誤差が大きくなるという問題もある。また、正
弦波強度を位相に変換するときに三角関数演算が必要
で、arctanの値を三角関数テーブルで参照するな
ど、画像データ処理の構成が複雑になるという問題点も
ある。
【0011】正弦波強度分布の格子パタンの位相シフト
を行うことで生じる上記の諸課題を解決するため、本発
明は正弦波または三角波の強度分布の格子パタンを作成
し、位相がπ/2異なる2相格子パタンを投影する。2
相画像の処理に関しては、強度がほぼ直線的に変化する
領域を選択し、選択された領域での画像強度または画素
数の比例演算で位相分布を検出する構成で、計測時間が
短く、計測精度が高い3次元形状測定装置を実現するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の液晶格子を用いた格子パタン投影装置
は、白色光を出射する光源部と、3次元形状が測定され
る物体に格子パタンを投影する液晶格子と、前記物体の
凹凸に応じて変形した格子パタン画像を検出する画像検
出部と、前記変形した格子パタン画像の強度分布を演算
処理する画像演算部とを備えて、前記物体の3次元形状
を測定する液晶格子を用いた格子パタン投影装置におい
て、前記物体に投影する格子パタンは特定の強度分布を
有する位相がπ/2シフトした2相パタンであって、前
記画像検出部は前記2相パタンが変形した2相画像を検
出し、前記画像演算部は、前記2相画像の特定の強度範
囲を選択して画像の1周期を4個の象限に分割する象限
設定部と、各象限の基準データとする強度振幅と画素数
を検出する象限基準データ検出部と、各象限の強度分布
を位相分布に変換する象限位相演算部と、個々の象限の
位相分布を2相画像全体の位相分布に接続する位相分布
接続部から構成され、接続された位相分布から前記物体
の3次元形状を測定するように構成される。
【0013】また、本発明の液晶格子を用いた格子パタ
ン投影装置の前記位相がπ/2異なる2相パタンの強度
分布は、正弦波強度分布または三角波強度分布であるよ
うに構成される。
【0014】また、本発明の液晶格子を用いた格子パタ
ン投影装置の前記象限設定部は、前記2相画像の特定の
強度をスライスレベルとして、前記2相画像の強度分布
がほぼ直線的に変化する領域を選択するために前記2相
画像を交互に選択して1周期を4個の象限に分割し、該
選択された領域内の強度を位相分布の算出に用いるよう
に構成される。
【0015】また、本発明の液晶格子を用いた格子パタ
ン投影装置の前記象限設定部は、前記象限の位相幅をπ
/2に設定したとき、前記象限基準データ検出部で検出
した振幅と画素数を基準として、象限内の各画素の強度
と画素位置の少なくとも一方のデータと前記象限基準デ
ータの一方のデータとの比例演算から象限内での位相分
布を算出するように構成される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明による格子パタン投影装置
は、投影する格子パタンのピッチと強度分布が自在に可
変できるように液晶格子を用いる。物体に投影する格子
パタンの強度分布に関しては、正弦波強度分布、あるい
は三角波強度分布に設定する。また、パタンピッチは、
物体の凹凸の大きさ、格子パタンの本数や強度階調など
に応じて設定する。三角波強度分布では、特に、強度が
増加する領域と減少する領域の幅が等しくなるように設
定する。格子パタンは位相をπ/2(1/4周期)シフ
トさせ、物体に2回投影する。
【0017】物体の凹凸で変形した2相変形格子パタン
画像(2相画像)を画像処理するとき、2相画像の特定
の強度範囲を選択し、その強度範囲では強度が直線的に
変化すると仮定して、比例演算をベースにして強度分布
を位相分布に変換する。そのため、2相画像の特定の強
度値をスライスレベルに設定して2相画像を交互に2回
ずつ選択し、1周期を4つの象限に分割する。この選択
された領域内の強度信号だけを位相算出の演算対象にす
る。なお、スライスレベルは象限内の強度分布の基本形
が実質的に直線状の分布になるような範囲に設定する。
【0018】各象限毎に強度分布を位相分布に変換する
とき、各象限の位相幅をπ/2に設定(1周期の位相幅
を2π)する。このとき、各象限毎に強度の振幅Vと象
限の画素数Nを検出して象限基準データとする。投影す
る格子パタンの強度レベルと物体の反射率が一定の場合
は、振幅Vは各象限について一定である。また、画素数
Nと強度分布は物体の凹凸形状に応じて変動する。
【0019】象限内で強度が直線的に変化する場合は、
その象限内の形状が一定な平面であることを意味し、直
線の傾きが大きい(象限の画素数Nが少ない)ほど平面
の傾斜が大きい。したがって、強度が直線的に変化する
場合は、象限内で位相が直線的に変化する。この場合
は、象限の画素数Nを位相π/2に対応させて、画素数
Nに対する各画素位置の画素の比から象限内の位相分布
を算出する。あるいは、象限の振幅Vに対する各画素位
置の強度の比から位相分布を算出してもよい。
【0020】象限内で強度が非線形に変化する場合は、
その象限内で形状が非線形に変化することを意味し、強
度の変化が大きいほど形状の変化が大きく、強度分布が
形状に対応する。強度分布が非線形に変化する場合は、
象限内で位相が非線形に変化する。この場合は、象限の
振幅Vに対する各画素位置の強度を比例演算で位相に変
換する。このように、本発明は各象限の画素数、あるい
は振幅を基準にして、比例演算をベースにして象限内の
位相分布を算出する。
【0021】各象限の位相分布は0〜π/2の範囲であ
るため、象限から象限までの1周期の期間について
位相分布を順次接続して1周期の位相分布を算出する。
さらに、各周期で得られた位相分布を2相画像の全体に
わたって接続する。この画像全体の位相分布を三角測量
演算で3次元形状を測定する。
【0022】以下に図面を用いて本発明の実施の形態を
詳細に説明する。図1に本発明による液晶格子を用いた
格子パタン投影装置の構成ブロック図、図2に2相格子
を作成するときの液晶素子の駆動信号波形例を示す。光
源部60はハロゲンランプなどの照明用白色光源とレン
ズ系などから構成され、白色光を液晶格子11に照射す
る。2相格子信号作成部12は、位相がπ/2シフトし
た正弦波信号、あるいは三角波信号を作成して、液晶格
子11を駆動する。液晶格子11は前記の信号に応じた
強度分布を有する格子パタンを作成して、投影レンズ6
3を通して3次元形状が測定される物体64に順次(2
回)投影する。
【0023】図2に2相格子の駆動信号波形例を示す。
図2(a)の波形21、22は正弦波信号波形、図2
(b)の波形23、24は強度が離散的、階段波状に変
化する三角波信号波形である。正弦波、三角波のいずれ
も位相がπ/2シフトした信号で、1周期がPである。
このとき、液晶画素の大きさや画素数、投影する格子パ
タンの本数、強度階調などに応じて駆動電圧範囲や電圧
ステップを設定する。図2(b)の離散三角波信号は強
度増加領域と強度減少領域の幅と電圧振幅が等しい対称
な三角波信号である。実験結果からは、正弦波信号の場
合は強度が32階調程度でよく、三角波信号の場合は強
度が8階調程度でよい。
【0024】物体64に投影された2相格子パタンは物
体64の表面凹凸に応じて変形し、その変形格子パタン
画像を撮像レンズ65を介してCCDカメラなどから成
る2相画像検出部13で2相画像として検出して記憶す
る。本発明は位相がπ/2シフトした2相画像を検出し
て画像処理する構成で、2相画像信号を2相画像演算部
100で画像処理して物体64の3次元形状を算出す
る。
【0025】2相画像演算部100は、2相画像信号の
1周期の期間を4個の象限に分割する象限設定部14
と、象限毎の強度振幅Vと象限画素数Nとを検出する象
限基準データ検出部15と、象限基準データを元にして
象限の強度分布を0〜π/2の範囲の位相分布に変換す
る象限位相演算部16と、各象限毎の位相データを接続
して2相画像全体の位相分布を算出する位相分布接続部
17から構成され、検出された位相分布から物体64の
3次元形状を計測する。以上の2相画像処理において、
本発明は2相画像の強度分布が実質的に直線的に変化す
る領域を選択し、その強度範囲内の強度や画素数の比例
演算をベースにして位相分布を検出することが特徴であ
る。
【0026】図3に2相画像の例を示して象限設定の動
作を説明する。図3(a)は2相正弦波信号で、波形3
1はA相信号、波形32はB相信号である。この2相信
号は位相がπ/2シフトしている。点線33と34はス
ライス強度で、2相信号31と32の強度が等しくなる
位置の強度に設定する。図3(b)の波形35、36は
三角波強度分布の例である。図3(a)と同じく、位相
がπ/2シフトしており、点線37と38はスライス強
度で、2相信号35と36の強度が等しくなる位置の強
度に設定する。液晶格子11の駆動信号は三角波であっ
ても、検出された2相画像の強度分布は、特にピーク強
度領域で歪みが生じて強度がブロードに変化する。
【0027】図3(c)は、図3(b)の波形のスライ
ス強度の範囲内の強度を表す。波形35のA相信号の強
度がスライス範囲内にあるときは、波形36のB相信号
の強度はスライス範囲外になる。そこで、2相画像を交
互に2回ずつ選択して、1周期を、、、の4個
の象限に分割する。各象限内の強度はほぼ直線状に変化
する。図3(a)の正弦波の場合であっても、スライス
強度内の強度は実質的に直線状に変化する。このとき、
さらに高精度な測定が必要な場合は、正弦波分布よ直線
分布の差強度を補正すればよい。正弦波の場合のスライ
ス強度をピーク強度の±71%程度に設定すれば、前記
の直線状の強度分布が得られる。2相信号の1周期を4
個の象限に分割したとき、1周期の位相範囲を2πとす
ると、各象限当たりの位相はπ/2で、各象限の強度分
布を0〜π/2の位相分布に変換する。
【0028】図4に、選択した直線強度を位相分布に変
換する演算を示す。図4(a)は1周期の各象限で強度
が直線状に変化する場合である。このとき、スライス強
度内の振幅をV、、、、象限の画素数をa、
a、b,cとする。各象限の強度が直線的に変化する場
合は、その象限内では物体形状は平面である。平面の形
状は画素数で決まる。、象限の画素数は等しいた
め、形状は等しい。また、、象限は画素数が異なる
ため、異なる形状の平面である。ここで、異なる平面と
は、平面の傾きが異なることを意味する。なお、象限の
画素数が少ないほど格子パタンの変形が大きく、平面の
傾きが急である。
【0029】図4(a)の象限の点41の位相を求め
る場合を説明する。点41での強度(電圧)をv、その
象限内での画素位置をnとする。なお、象限の振幅強
度をV、画素数をNとする。これが象限基準データであ
る。強度分布は直線であるから、象限内の位相は直線的
に変化し、比例演算で位相が算出できる。画素数の比例
演算を用いれば、位置41の位相φは、φ=πn/(2
N)である。また、強度の比例演算を用いれば、φ=π
(V−v)/(2V)である。以上で求めた位相は象限
内での位相であるから、1周期で見たときの位相はπ+
φである。
【0030】図4(b)は強度変化が非線形になる場合
の位相検出の例である。、、及び象限の画素数
はa、b、c、dで、、象限は強度が直線的に変化
し、、象限は強度が非線形に変化する場合である。
強度が非線形に変化する場合は、その象限内で形状が平
面でなく、傾きが変化していることを意味する。、
象限を比較すると、象限の形状が凸ならば、象限は
凹の形状である。以上の例から、基本の強度分布を直線
状の分布に設定することで、強度分布は物体の形状に対
応する。
【0031】、象限は強度だけでなく、画素数の比
例演算で位相が検出できるが、、象限の場合は画素
数データからは位相検出ができない。そこで、強度が非
線形に変化する場合は強度情報から位相を検出する。図
4(c)で象限の振幅をV、点42の強度をSとしたと
き、象限内の位相φは、φ=π(V−S)/(2V)で
ある。この場合も図4(a)の直線強度の場合と同様に
比例演算で位相検出が可能である。さらには、象限内の
仮想直線43の強度と実際の強度分布の差強度を各座標
位置毎に算出し、直線位相との差を算出して位相分布を
求めてもよい。
【0032】図5に本発明による2相画像信号の1周期
内の位相分布を算出するときの演算処理のフローチャー
ト図を示す。ステップ500は2相画像の検出と記憶
で、信号の1周期を基本単位として画像全体にわたって
以下に示す演算を行う。ステップ502は2相画像信号
の1周期内の最大強度、最小強度となるピーク強度と、
ピーク強度の画素位置を検出する。ステップ504はス
ライスレベル設定で、例えばピーク強度の±70.7%
の強度、あるいは2相画像の互いの強度が等しくなる位
置の強度をスライスレベルに設定する。
【0033】ステップ506は直線領域の設定で、スラ
イス範囲内にある強度を選択して1周期を4つの象限に
分割する。各象限の位相幅をπ/2として、1周期の期
間を2πに設定する。各象限ステップ508は象限基準
データ検出で、各象限毎の強度振幅と画素数を検出す
る。これらのデータを以降の位相演算の参照用のデータ
とする。
【0034】ステップ510は各象限内の強度分布の判
定で、強度が直線的に変化するか、非線形に変化するか
を判定する。ステップ512は各象限内の位相算出で、
象限基準データの振幅、あるいは画素数を基準として、
比例演算をベースとして象限内の各画素の強度、あるい
は画素位置から位相分布を算出する。このとき得られる
位相はπ/2までの範囲である。ステップ514は位相
接続で、各象限ごとに算出した位相を各区分の境界位置
で接続し、1周期の全体での位相分布に接続する。この
1周期の期間の位相は2πまでの範囲である。以上で検
出された1周期ごとの位相分布を2次元の位相分布に再
度接続し、2次元位相分布から3次元形状を算出する。
【0035】以上の説明で明らかなごとく、本発明は液
晶格子から位相がπ/2シフトした2相格子を作成して
物体に投影し、2相の変形格子パタン画像の特定の強度
範囲を選択し、比例演算をベースとした演算処理で3次
元形状を測定する。演算処理は画像強度、あるいは画素
数の比例演算である。
【0036】
【発明の効果】上記のごとく本発明による3次元形状測
定装置は、液晶格子を用いて正弦波、あるいは三角波の
強度分布を持ち、位相がπ/2シフトした格子パタンを
2回投影する。格子パタンを投影する回数が2回でよい
ため、測定時間が短縮される効果がある。特に、三角波
の強度分布の場合は、8階調程度の低階調でも直線性の
高い三角波分布が得られるため、液晶格子の駆動信号の
作成が容易になり、投影する格子パタンの本数などの制
約が少なくなり、物体形状に応じて自在なパタンが投影
できる。
【0037】2相画像の画像処理に関しては、強度が直
線的に変化する領域を設定して1周期を4つの象限に分
割し、各象限ごとに強度あるいは画素数データを用いて
比例演算で位相を算出する。比例演算により位相算出の
演算が簡素化されて測定の信頼性が向上すると共に、演
算の高速化が実現される。また、1周期の1/4の区間
ごとに位相算出演算を行うため、たとえ位相誤差が生じ
てもそれが広い領域まで積算されることがなく、高精度
な測定が実現できる。本発明は、特に、格子パタンの強
度分布と物体の表面反射率が一定の場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成と動作を説明するブロック図であ
る。
【図2】本発明の格子パタンの強度分布の波形例で、
(a)は正弦波強度、(b)は三角波強度の波形例であ
る。
【図3】本発明の2相画像から直線強度を選択する例
で、(a)は正弦波信号の場合、(b)は三角波信号の
場合、(c)は直線強度の波形例である。
【図4】本発明の比例演算による位相算出例で、(a)
は強度が線形に変化する場合、(b)と(c)は強度が
非線形に変化する場合の波形例である。
【図5】本発明の位相算出の動作を説明するフローチャ
ート図である。
【図6】(a)は従来の正弦波格子を用いた格子パタン
投影装置の構成と動作を説明するブロック図、(b)は
4相正弦波の波形例である。
【符号の説明】
11 液晶格子 12 2相格子信号作成部 13 2相画像検出部 14 象限設定部 15 象限基準データ検出部 16 象限位相演算部 17 位相分布接続部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色光を出射する光源部と、3次元形状
    が測定される物体に格子パタンを投影する液晶格子と、
    前記物体の凹凸に応じて変形した格子パタン画像を検出
    する画像検出部と、前記変形した格子パタン画像の強度
    分布を演算処理する画像演算部とを備えて、前記物体の
    3次元形状を測定する液晶格子を用いた格子パタン投影
    装置において、 前記物体に投影する格子パタンは特定の強度分布を有す
    る位相がπ/2シフトした2相パタンであって、前記画
    像検出部は前記2相パタンが変形した2相画像を検出
    し、前記画像演算部は、前記2相画像の特定の強度範囲
    を選択して画像の1周期を4個の象限に分割する象限設
    定部と、各象限の基準データとする強度振幅と画素数を
    検出する象限基準データ検出部と、各象限の強度分布を
    位相分布に変換する象限位相演算部と、個々の象限の位
    相分布を2相画像全体の位相分布に接続する位相分布接
    続部から構成され、接続された位相分布から前記物体の
    3次元形状を測定することを特徴とする液晶格子を用い
    た格子パタン投影装置。
  2. 【請求項2】 前記位相がπ/2異なる2相パタンの強
    度分布は、正弦波分布または三角波分布であることを特
    徴とする請求項1に記載の液晶格子を用いた格子パタン
    投影装置。
  3. 【請求項3】 前記象限設定部は、前記2相画像の特定
    の強度をスライスレベルとして、前記2相画像の強度分
    布がほぼ直線的に変化する領域を選択するために前記2
    相画像を交互に選択して1周期を4個の象限に分割し、
    該選択された領域内の強度を位相分布の算出に用いるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の液晶格子を用いた格子
    パタン投影装置。
  4. 【請求項4】 前記象限位相演算部は、前記象限の位相
    幅をπ/2に設定したとき、前記象限基準データ検出部
    で検出した振幅と画素数を基準として、象限内の各画素
    の強度と画素位置の少なくとも一方のデータと前記象限
    基準データの一方のデータとの比例演算から象限内での
    位相分布を算出することを特徴とする請求項1に記載の
    液晶格子を用いた格子パタン投影装置。
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