JP2003254446A - 磁性流体シール装置 - Google Patents

磁性流体シール装置

Info

Publication number
JP2003254446A
JP2003254446A JP2002057224A JP2002057224A JP2003254446A JP 2003254446 A JP2003254446 A JP 2003254446A JP 2002057224 A JP2002057224 A JP 2002057224A JP 2002057224 A JP2002057224 A JP 2002057224A JP 2003254446 A JP2003254446 A JP 2003254446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic fluid
oil
magnetic
seal device
bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002057224A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Okabe
均 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP2002057224A priority Critical patent/JP2003254446A/ja
Publication of JP2003254446A publication Critical patent/JP2003254446A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受部からのオイルの影響を受けず、長寿命
化を図る磁性流体シール装置を提供する。 【解決手段】 大気側のポールピース2の上面に、ハウ
ジング12側に下方へ凹むオイル受け部8を備えてい
る。よって、ベアリング10でグリースが多少ならずと
も油分離を起こし、分離したオイルがベアリング10か
ら流れ出した場合に、ベアリング10の下部にあるオイ
ル受け部8に溜められ、オイルが磁性流体7中に混入す
ることが防止される。このため、オイルの混入が防止さ
れた磁性流体7には劣化が生じず、耐圧性及び真空性に
影響が及ばず、磁性流体シール装置1の長寿命化が図れ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば真空状態を
密封する真空シール等に利用される磁性流体を用いた磁
性流体シール装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性流体シール装置101は、図3に示
すように、一対の磁極片としてのポールピース102,
103と、この一対のポールピース102,103に挟
まれた磁力発生手段としての磁石104と、で構成され
る磁気回路形成手段を用いている。
【0003】この磁性流体シール装置101は、ハウジ
ング112に一対のポールピース102,103が密封
性を向上させるOリング105,106を介して装着さ
れ、ポールピース102,103と磁石104と磁性流
体107と磁性材製である軸111とで磁気回路を形成
して、磁性流体107をポールピース102,103と
軸111に形成された複数の環状突起先端との間に保持
して密封対象側である真空側を真空状態に保持する密封
機能を発揮している。
【0004】ここで、磁性流体シール装置101は、図
3に示すように真空側を下方に向け反密封対象側である
大気側を上方へ向け、軸方向が上下方向となるように配
置されている。
【0005】そして、このような磁性流体シール装置1
01の大気側、すなわち磁性流体シール装置101の上
部に、軸受部としてのベアリング110が配置されてい
る。このベアリング110は、一般にベアリング110
から発生するダストが嫌われて、磁性流体シール装置1
01の大気側に配置される。
【0006】ベアリング110には、アンギュラベアリ
ング等が用いられている。このベアリング110の潤滑
には、グリースを使用することが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、グリースは、一般にベースオイルに増稠剤
を混合したものであり、多少ならずとも油分離は起こし
てしまう。この状況は、温度が高くなる程顕著となり、
図3の構造の場合、分離したオイルがベアリング110
から流れ出し、磁性流体107中に混入し、磁性流体1
07の劣化が生じ、耐圧性及び真空性に悪影響を及ぼし
磁性流体シール装置101の寿命を短くする問題があっ
た。
【0008】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するものであり、その目的とするところは、軸受部から
のオイルの影響を受けず、長寿命化を図る磁性流体シー
ル装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、2部材のうちの一方に接触する磁
性流体と、2部材のうちの他方に固定され磁性流体を保
持する磁気回路を形成する磁気回路形成手段と、を有
し、2部材間の環状隙間を密封する磁性流体シール装置
であって、装置の反密封対象側に軸受部を設け、前記磁
気回路形成手段は、前記軸受部近接側に、2部材のうち
の他方側に凹み、前記軸受部からのオイルを受けるオイ
ル受け部を備えたことを特徴とする。
【0010】2部材のうちの一方に接触する磁性流体
と、2部材のうちの他方に固定され磁性流体を保持する
磁気回路を形成する磁気回路形成手段と、を有し、2部
材間の環状隙間を密封する磁性流体シール装置であっ
て、装置の反密封対象側である上部に軸受部を設け、前
記磁気回路形成手段は、前記軸受部近接側に、2部材の
うちの他方側に下方へ凹み、前記軸受部からのオイルを
受けるオイル受け部を備えたことを特徴とする。
【0011】したがって、軸受部から流れ出したオイル
は、オイル受け部に溜められ、磁性流体中に混入するこ
とが防がれるので、磁性流体の劣化が防止され、磁性流
体シール装置の長寿命化を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0013】図1、図2を用いて実施の形態を説明す
る。図1は実施の形態に係る磁性流体シール装置を示す
半断面図である。図2は実施の形態と従来構造との磁場
強度分布を比較して示す説明図である。
【0014】図1(a)を用いて実施の形態の磁性流体
シール装置1の構成について説明する。なお、実施の形
態で例示する磁性流体シール装置1は、磁性材である軸
11とハウジング12の間の環状隙間を密封するもので
あり、軸11との間を磁性流体7で密封し、磁性流体シ
ール装置1本体はハウジング12に装着されるものを示
す。
【0015】磁性流体シール装置1は、図1(a)に示
すように、一対の磁極片としてのポールピース2,3
と、この一対のポールピース2,3に挟まれた磁力発生
手段としての磁石4と、で構成される磁気回路形成手段
を用いている。
【0016】この磁性流体シール装置1は、ハウジング
12に一対のポールピース2,3が密封性を向上させる
Oリング5,6を介して装着され、ポールピース2,3
と磁石4と磁性流体7と磁性材製である軸11とで磁気
回路を形成して、磁性流体7をポールピース2,3と軸
11に形成された複数の環状突起先端との間に保持して
密封対象側である真空側を真空状態に保持する密封機能
を発揮している。
【0017】ここで、磁性流体シール装置1は、図1
(a)に示すように真空側を下方に向け反密封対象側で
ある大気側を上方に向け、軸方向が上下方向となるよう
に配置されている。
【0018】ポールピース2,3は、磁石4を上下に挟
む2枚の環状部材である。ポールピース2,3の軸11
側の内周面には、軸11の複数の環状突起との間に磁性
流体7が保持される。
【0019】そして、磁気回路形成手段のベアリング1
0近接側、すなわち大気側のポールピース2の上面に、
ハウジング12側に下方へ凹むオイル受け部8を備えて
いる。
【0020】このオイル受け部8は、大気側のポールピ
ース2の上面を軸11側からハウジング12側へ下方に
下るテーパ面を形成して凹みを形成している。
【0021】磁石4は、永久磁石であり、板状のラバー
マグネット等が用いられる。
【0022】磁性流体7は、一般的には、Fe34等の
微粒子を油,水,有機溶媒等の中にコロイド状に分散さ
せたものを用いる。
【0023】そして、このような磁性流体シール装置1
の大気側、すなわち磁性流体シール装置1の上部に、軸
受部としてのベアリング10が配置されている。このベ
アリング10は、一般にベアリング10から発生するダ
ストが嫌われて、磁性流体シール装置1の大気側に配置
される。
【0024】ベアリング10には、アンギュラベアリン
グ等が用いられている。このベアリングの潤滑には、グ
リースを使用することが多い。
【0025】以上の構成の磁性流体シール装置1では、
ベアリング10でグリースが多少ならずとも油分離を起
こし、分離したオイルがベアリング10から流れ出した
場合に、ベアリング10の下部にあるオイル受け部8に
溜められ、オイルが磁性流体7中に混入することが防止
される。
【0026】このため、オイルの混入が防止された磁性
流体7には劣化が生じず、耐圧性及び真空性に影響が及
ばず、磁性流体シール装置1の長寿命化が図れる。
【0027】また、オイル受け部8を形成した部分は、
ポールピース2の漏洩磁場の発生し易い部分であったた
め、オイル受け部8を形成して角部を取り除くことによ
り、軸方向へ磁場が流れ易くなり、軸11とポールピー
ス2間により磁束を集中させることができ、安定した真
空特性を保つことができる。
【0028】(評価)図3の従来構造で、ベアリング1
10のグリースにフッ素系オイル(NKL製バリエルタ
IS/V)を用い、磁性流体107にフッ素系オイルベ
ース磁性流体を用いて、100℃、700hr使用し
た。この結果、最もベアリング側1段目の磁性流体飽和
磁化は、初期的に40mTであったが、使用後に15m
Tに減少した。
【0029】これに対し、図1(a)の実施の形態で
は、同様に、ベアリング10のグリースにフッ素系オイ
ル(NKL製バリエルタIS/V)を用い、磁性流体7
にフッ素系オイルベース磁性流体を用いて、100℃、
700hr使用した。この結果、使用後でも磁性流体飽
和磁化の減少はなかった。
【0030】また、従来構造と実施の形態とでの磁場強
度分布を比較して図2に示す。実施の形態では、磁石4
から遠い部分での磁場勾配が大きくなるため、安定した
真空特性(高耐圧)が得られる。従来構造の耐圧値は、
約2×105Paに対し、実施の形態での耐圧値は、約
2.2×105Paとなる。
【0031】なお、磁場強度分布を考慮して、図1
(b)に示すように、真空側のポールピース3に、大気
側のポールピース2のオイル受け部8と対となる切欠き
部9(真空側のポールピース3の下面に、ハウジング1
2側に上方へ凹む)を形成してもよい。これにより、磁
束の集中が両ポールピース2,3と軸間で可能となり、
一対のポールピース2,3の磁場強度分布が等しくな
り、さらに真空特性を安定させることができる。
【0032】また、上記実施の形態はハウジングに磁性
流体シール装置本体を固定して軸に磁性流体を接触する
ように保持する場合について説明したが、逆に軸に磁性
流体シール装置本体を固定してハウジングに磁性流体を
接触するように保持する場合にも本発明を適用できる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、軸受部か
ら流れ出したオイルは、オイル受け部に溜められ、磁性
流体中に混入することが防がれるので、磁性流体シール
装置の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る磁性流体シール装置を示す半
断面図である。
【図2】実施の形態と従来構造との磁場強度分布を比較
して示す説明図である。
【図3】従来技術の磁性流体シール装置を示す半断面図
である。
【符号の説明】 1 磁性流体シール装置 2,3 ポールピース 4 磁石 5,6 Oリング 7 磁性流体 8 オイル受け部 9 切欠き部 10 ベアリング 11 軸 12 ハウジング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2部材のうちの一方に接触する磁性流体
    と、2部材のうちの他方に固定され磁性流体を保持する
    磁気回路を形成する磁気回路形成手段と、を有し、2部
    材間の環状隙間を密封する磁性流体シール装置であっ
    て、 装置の反密封対象側に軸受部を設け、 前記磁気回路形成手段は、前記軸受部近接側に、2部材
    のうちの他方側に凹み、前記軸受部からのオイルを受け
    るオイル受け部を備えたことを特徴とする磁性流体シー
    ル装置。
  2. 【請求項2】2部材のうちの一方に接触する磁性流体
    と、2部材のうちの他方に固定され磁性流体を保持する
    磁気回路を形成する磁気回路形成手段と、を有し、2部
    材間の環状隙間を密封する磁性流体シール装置であっ
    て、 装置の反密封対象側である上部に軸受部を設け、 前記磁気回路形成手段は、前記軸受部近接側に、2部材
    のうちの他方側に下方へ凹み、前記軸受部からのオイル
    を受けるオイル受け部を備えたことを特徴とする磁性流
    体シール装置。
JP2002057224A 2002-03-04 2002-03-04 磁性流体シール装置 Pending JP2003254446A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002057224A JP2003254446A (ja) 2002-03-04 2002-03-04 磁性流体シール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002057224A JP2003254446A (ja) 2002-03-04 2002-03-04 磁性流体シール装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003254446A true JP2003254446A (ja) 2003-09-10

Family

ID=28667548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002057224A Pending JP2003254446A (ja) 2002-03-04 2002-03-04 磁性流体シール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003254446A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012005202A1 (ja) 2010-07-05 2012-01-12 イーグル工業株式会社 ころがり軸受
WO2013069403A1 (ja) 2011-11-08 2013-05-16 イーグル工業株式会社 磁性流体を用いたシール装置
US8920035B2 (en) 2010-07-05 2014-12-30 Eagle Industry Co., Ltd. Rolling bearing
US9022660B2 (en) 2010-07-05 2015-05-05 Eagle Industry Co., Ltd. Rolling bearing
CN107917192A (zh) * 2017-12-13 2018-04-17 广西科技大学 一种多级套筒式磁流体密封装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012005202A1 (ja) 2010-07-05 2012-01-12 イーグル工業株式会社 ころがり軸受
US8585295B2 (en) 2010-07-05 2013-11-19 Eagle Industry Co., Ltd. Rolling bearing
US8920035B2 (en) 2010-07-05 2014-12-30 Eagle Industry Co., Ltd. Rolling bearing
US9022660B2 (en) 2010-07-05 2015-05-05 Eagle Industry Co., Ltd. Rolling bearing
EP3156674A1 (en) 2010-07-05 2017-04-19 Eagle Industry Co., Ltd. Rolling bearing with magnetic fluid sealing device
WO2013069403A1 (ja) 2011-11-08 2013-05-16 イーグル工業株式会社 磁性流体を用いたシール装置
CN107917192A (zh) * 2017-12-13 2018-04-17 广西科技大学 一种多级套筒式磁流体密封装置
CN107917192B (zh) * 2017-12-13 2023-05-05 广西科技大学 一种多级套筒式磁流体密封装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4885490B2 (ja) 磁性流体シール装置
US5660397A (en) Devices employing a liquid-free medium
US4357024A (en) Ferrofluid rotary-shaft seal apparatus and method
US6857635B1 (en) Ultra high vacuum ferrofluidic seals and method of manufacture
KR101455248B1 (ko) 자성유체를 이용한 씰 장치
US20110210519A1 (en) Ferrofluid sealing apparatus with small diameter used in low temperature
US20170276178A1 (en) Seal device employing magnetic fluid
JP2725852B2 (ja) 長寿命の強磁性流体シール
JP2007010030A5 (ja)
WO1998014726A1 (en) Magnetic fluid sealing device
JPS60175870A (ja) 単一磁極片の多段磁性流体シール装置
EP0180635A1 (en) Ferrofluid linear seal apparatus
US20040173972A1 (en) Ferrofluid seal incorporating multiple types of ferrofluid
US20070029737A1 (en) Replaceable magneto-fluidic seal cartridge and method for increasing the life and reliability of same
US4357021A (en) Ferrofluid rotary-shaft seal apparatus and method
JP2003254446A (ja) 磁性流体シール装置
JP3719330B2 (ja) 磁性流体を利用した密封装置
JP2004278576A (ja) 高圧ガス密封構造
JP2000002338A (ja) 磁性流体を利用した密封装置
JP2003254448A (ja) 磁性流体シール装置
JP4140309B2 (ja) 磁性流体を利用した密封装置
JP2007177956A (ja) 転がり軸受
JP2006226485A (ja) 転がり軸受
JP2003343742A (ja) 磁性流体を利用した密封装置
JPH0565922A (ja) シール機能を備えた軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060425

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060623

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061003