JP2003254300A - エジェクタおよび冷凍システム - Google Patents

エジェクタおよび冷凍システム

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JP2003254300A JP2002050683A JP2002050683A JP2003254300A JP 2003254300 A JP2003254300 A JP 2003254300A JP 2002050683 A JP2002050683 A JP 2002050683A JP 2002050683 A JP2002050683 A JP 2002050683A JP 2003254300 A JP2003254300 A JP 2003254300A
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fluid
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Kanetoshi Hayashi
謙年 林
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JFE Engineering Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B1/00Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle
    • F25B1/06Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of jet type, e.g. using liquid under pressure
    • F25B1/08Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of jet type, e.g. using liquid under pressure using vapour under pressure

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動モータや軸受部の故障を減少させるとと
もに、一次流体のらせん型押出し流を生成させるノズル
付きロータに強制的な回転力を与えることでエジェクタ
効率の向上を図ったエジェクタおよびこれを用いた冷凍
システムを提供する。 【解決手段】 一次流体の噴流によって二次流体の吸引
および/または昇圧を行うエジェクタであって、一次流
体を供給する配管3の開口端に対向して設けられるノズ
ル12付きロータ5と、ノズル付きロータ5を回転させ
る駆動モータ10とを含み、該駆動モータ10はディフ
ューザ7内に固定されたテール部材9に内蔵され、ノズ
ル付きロータ5を高速度で回転駆動することにより該ノ
ズル付きロータ5のノズル12から噴出する一次流体の
らせん型押出し流のらせんピッチを縮小する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空生成、圧縮、
昇圧などに供されるエジェクタに関し、特に一次流体の
流れをらせん型押出し流とするとともに、一次流体のら
せん型押出し流を生成するノズル付きロータを最適回転
数で回転駆動するようにしたエジェクタ、およびこれを
用いた冷凍システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエジェクタは、図5に示すよう
に、ノズル100とディフューザ102を備え、ノズル
100から一次流体を高速度で噴射することによって低
圧の二次流体を吸引し、一次流体と二次流体を混合させ
つつディフューザ102から流出させるものである。ま
た、このようなエジェクタを用いて冷凍サイクルを構成
する場合には、上記二次流体が液相の状態で入っている
蒸発器をエジェクタに接続し、上記二次流体が蒸発・吸
引される際に発生する気化熱(蒸発潜熱)により発生す
る冷熱を利用する。従来のエジェクタでは、一次流体と
二次流体が接する界面104において、一次流体の噴流
によりせん断的に二次流体を巻き込みつつ混合させるも
のであるため、つまり吸引過程が一次流体と二次流体の
速度差などに起因する両流体間境界領域での乱れや渦に
よる巻き込みに基づいているため、エントロピの増大す
なわち有効エネルギーの損失は避けられないものとなっ
ていた。また、高エネルギー状態の一次流体と低エネル
ギー状態の二次流体が直接混合するため、ここでも有効
エネルギーの損失は避けられないものとなっていた。こ
れらの要因により、従来のエジェクタは効率が非常に低
いものであった。
【0003】有効エネルギーの損失を抑制し、エジェク
タの効率を向上させるためには、高エネルギー流体と低
エネルギー流体が直接接触する際、両流体の界面が、そ
れらの流れ方向に対して鉛直になっていることが望まし
い。言い換えれば、両流体界面の法線方向に流体が流れ
ていることが望ましい。この状態では、両流体が極力交
じり合わないような状態で流体間の界面を介してエネル
ギー(圧力)の授受が可逆的に行われる。さらに、高エ
ネルギー流体と低エネルギー流体は界面を介してエネル
ギーを交換し、概略同一エネルギー状態となった後に混
合する。このため、吸引・混合時の有効エネルギー損失
は、せん断による場合に比較して大幅に低減される。こ
のような、高エネルギー流体と低エネルギー流体の界面
がそれらの流れ方向に対して鉛直になっている状態は、
従来のエジェクタの如く一次流体噴流が定常的に流れて
いる場合には実現不可能である。
【0004】USP5,647,221公報に開示されているエ
ジェクタは、上記の状態を実現する一つの方策を提供し
ている。図6は同公報に示されたエジェクタの断面図で
ある。図6において、110は一次流体供給配管、11
1は二次流体供給配管、112は一次流体供給配管11
0の内部にアーム113を介して固定されたモータで、
一次流体供給配管110の先端部に回転自在に設けられ
たロータ114を回転させる。ロータ114には複数の
ノズル115が設けられている。116はディフュー
ザ、117はノズル115付きロータ114に対向して
ディフューザ116内に同心状に固定された紡錘形状の
テール部材である。
【0005】このエジェクタは、一次流体供給配管11
0の先端部に回転自在に設けられたロータ114をモー
タ112により強制的に回転させる構成となっている。
かかるエジェクタの構成によると、ロータ114に複数
設けられたノズル115をモータ112により回転させ
るので、ノズル115から噴出する一次流体の噴流は、
ディフューザ116内において一次流体のらせん流を形
成する。このらせん流の速度成分は、エジェクタ軸方向
に大きな速度成分を持つ。二次流体はこの一次流体らせ
ん流のらせんとらせんの間に保持され、あたかもらせん
形状のピストンで押されるようにして運搬される。この
とき、一次流体と二次流体の界面は、流体の速度方向に
対して平行ではなく、らせんの強さに応じた角度を有す
るため、せん断により巻き込む従来方式に比較してエン
トロピの増大、すなわち有効エネルギーの損失を低減す
ることができる。さらに、一次流体と二次流体が、その
界面を介してエネルギー(圧力)を交換して概略等エネ
ルギー状態となった後に混合するため、エネルギー状態
の異なる流体が直接混合する場合に比較して有効エネル
ギー損失を抑制することができる。これらの効果によ
り、エジェクタの効率が向上する。この一次流体および
二次流体のらせん流は「非定常流(non-steadyflow)」
と呼ばれている。ここに、非定常流とは、流量、速度、
圧力、温度などの状態が時間的、空間的に変化する流れ
をいう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記U
SP5,647,221 公報によるエジェクタでは、モータ11
2によりノズル115付きロータ114を回転駆動して
一次流体の非定常らせん流を生成するようになっている
ものの、一次流体供給配管110内にノズル115付き
ロータ114を回転させるモータ112を設けているの
で、モータ112が常時一次流体(例えば、蒸気)中に
浸漬しているため、モータやその内部の軸受部の故障が
発生しやすい構成となっている。
【0007】したがって、本発明の目的は、駆動モータ
や軸受部の故障を減少させるとともに、一次流体のらせ
ん型押出し流を生成させるノズル付きロータに強制的な
回転力を与えることでエジェクタ効率の向上を図ったエ
ジェクタおよびこれを用いた冷凍システムを提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエジェクタ
は、一次流体の噴流によって二次流体の吸引および/ま
たは昇圧を行うエジェクタであって、一次流体を供給す
る配管の開口端に対向して設けられるノズル付きロータ
と、該ノズル付きロータを回転させる駆動手段とを含
み、該駆動手段はディフューザ内に固定されたテール部
材に内蔵され、前記ノズル付きロータを高速度で回転駆
動することにより該ノズル付きロータのノズルから噴出
する一次流体のらせん型押出し流のらせんピッチを縮小
することを特徴とするものである。
【0009】本発明のエジェクタにおいては、一次流体
は一次流体供給配管を通ってその開口端に対向して設け
られたノズル付きロータへ噴出し、その高速回転するノ
ズルから一次流体がほぼエジェクタ軸方向に噴出され
る。このノズル付きロータはディフューザ内のテール部
材に内蔵されている駆動手段により回転駆動される。し
たがって、回転駆動されるノズルから噴出される一次流
体の噴流は、エジェクタ軸方向に大きな速度成分を持
ち、エジェクタ軸方向以外の速度成分が抑制された非定
常らせん流(以下、「らせん型押出し流」という)の流
体塊を生成する。さらに、一次流体の噴流によって吸引
される二次流体はらせん状の一次流体同士の狭間にはさ
まれ保持される状態でやはりらせん状の流体塊となる。
一次流体のらせん状流体塊と、二次流体のらせん状流体
塊の界面は、エジェクタ軸方向に平行ではなく、らせん
の強さ(ピッチ)に応じた角度を有する。一次流体のら
せん状流体塊と二次流体のらせん状流体塊は、流動して
いる間に、両流体の圧力差に起因して、一次流体のらせ
ん状流体塊が膨張しつつ二次流体のらせん状流体塊を圧
縮することになる。この膨張・圧縮は容積的な現象に近
いため、せん断により巻き込む方式に比較してエントロ
ピの増大、すなわち有効エネルギーの損失を低減するこ
とができる。一次流体のらせん状流体塊と二次流体のら
せん状流体塊はその界面を介して、上記膨張・圧縮によ
りエネルギー(圧力)を交換して概略等エネルギー状態
となった後に混合するため、エネルギー状態の異なる流
体が直接混合する従来方式に比較して有効エネルギーの
損失を抑制することができる。これらの効果により、エ
ジェクタ効率は向上する。圧縮をより容積的すなわち、
より低損失な現象に近づけるためには、らせんのピッチ
を小さくし、一次流体のらせん状流体塊と二次流体のら
せん状流体塊の界面の角度をエジェクタ軸方向に対して
垂直に近づけることが望ましい。本発明では、ノズル付
きロータを高速度で回転させる駆動手段をテール部材に
内蔵させているので、当該駆動手段を一次流体や二次流
体への浸漬・露出を抑制して耐用性を向上させつつ、任
意かつ容易にらせんのピッチを縮小しかつ制御すること
が可能となるため、上記効率のさらなる継続的・安定的
向上が可能となる。
【0010】また、エジェクタ効率(冷凍機のCOP)
は、図3に示すようにノズル付きロータの回転数が高い
ほど大きいが、ある程度の回転数以上になるとその向上
率は頭打ちとなる。一方、ノズル付きロータの駆動動力
の面からは、回転数が低いほど駆動動力が小さくてすむ
ため、総合的に最適なノズル付きロータの回転数が存在
する。本発明のエジェクタは、前記ノズル付きロータを
最適回転数で回転数制御することを特徴としている。ま
た、本発明のエジェクタは、ノズル付きロータを高速回
転させるものであるので、その駆動手段には電動モータ
を使用することが適している。
【0011】本発明の冷凍システムは、請求項1〜3の
いずれかに記載のエジェクタを用いて冷凍サイクルを構
成したことを特徴とする。
【0012】本発明のエジェクタは、ノズル付きロータ
の駆動回転により一次流体のらせん型押出し流のらせん
ピッチを安定的・継続的に縮小することができるため、
エジェクタ効率の安定的向上、およびこのようなエジェ
クタを用いることにより、一次流体に対する二次流体の
流量比(=[二次流体流量]/[一次流体流量])の増
大による冷凍機としての効率(COP)の安定的向上が
可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0014】実施の形態1.図1は本発明の実施の形態
1によるエジェクタの断面図である。このエジェクタ1
は、ハウジング2に同心状に取り付けられ、先端が開口
された一次流体供給配管3と、一次流体供給配管3の先
端開口端に対向して設けられ、軸受4および13にて回
転自在に支持されたノズル付きロータ5と、一次流体供
給配管3とハウジング2との間の空間を図示しない二次
流体供給配管からの二次流体が流れるようにした二次流
体流路6と、ハウジング2に気密的に取り付けられたデ
ィフューザ7と、ディフューザ7内に同心状にアーム8
で固定された紡錘形状あるいは流線形状のテール部材9
と、テール部材9に内蔵され、ノズル付きロータ5を回
転駆動するモータ10とから主として構成されている。
ノズル付きロータ5はモータ10の回転軸11に直結さ
れており、テール部材9および一次流体供給配管3の先
端部に軸受13および4を介して回転自在に支持されて
いる。また、ノズル付きロータ5は、カップ状のノズル
ヘッド5aを有し、このノズルヘッド5aの開口端が上
記一次流体供給配管3の先端開口端に対向している。そ
して、ノズルヘッド5aに一もしくは複数のノズル12
が設けられている。また、図示の例では、ノズル付きロ
ータ5は、上記ノズルヘッド5aにくびれ部を介してテ
ール部材9に流線形状に延びるネック部5bを有し、ノ
ズル12から噴出する一次流体はネック部5bに沿って
ほぼエジェクタ軸方向に噴出するようになっている。モ
ータ10の回転軸11はネック部5bに直結されてい
る。また、ノズルヘッド5aとネック部5bを分離し、
ネック部5bをテール部材9と一体に形成してもよい。
この場合、モータ10の回転軸はノズルヘッド5aに直
結される。図1において、回転軸11は軸受13を介し
てテール部材9に回転自在に支持されているが、軸受1
3無しで直接モータ10で支持しても良いし、また回転
軸11とテール部材9との間に微小な隙間を設けて回転
軸11を軸受無しで支持しても良い。また、一次流体供
給配管3の先端開口端とノズルヘッド5aの開口端との
間に微小な間隙や微小な間隙を有するラビリンス機構を
設けて両者を軸受4無しで対向させても良い。
【0015】上記のように構成されたエジェクタ1で
は、テール部材9に内蔵されたモータ10によって、ノ
ズル付きロータ5を強制的に回転させる。一次流体は、
一次流体供給配管3を通ってこれに対向するノズル付き
ロータ5の回転しているノズル12から噴出する。した
がって、ノズル12からほぼエジェクタ軸方向に噴出す
る一次流体の噴流に回転力を与えることによって、図2
に示すように、一次流体噴流はエジェクタ軸方向に大き
な速度成分を持つとともに、エジェクタ軸方向以外の速
度成分が抑制されたらせん型押出し流となり、らせん型
の一次流体塊20が生成される。このらせん型の一次流
体塊20の狭間に二次流体塊21が吸引・保持される状
態となる。一次流体のらせん状流体塊20と、二次流体
のらせん状流体塊21の界面は、エジェクタ軸方向に平
行ではなく、らせんの強さ(ピッチ)に応じた角度を有
する。さらに、一次流体塊20と二次流体塊21は、ノ
ズル12付きロータ5の下流側において、テール部材9
とディフューザ7の間の環状流路14を流れる間に、両
流体の圧力差に起因して、一次流体のらせん状流体塊2
0が膨張しつつ二次流体のらせん状流体塊21を容積的
に圧縮し、すなわち両流体の界面を介してエネルギー
(圧力)の授受を行う。一次流体のらせん状流体塊20
と二次流体のらせん状流体塊21は、上記膨張・圧縮に
より概略等エネルギー状態となった後に混合し、ディフ
ューザ7で速度エネルギーを圧力エネルギーに回復し、
流出配管(図示せず)から流出する。
【0016】ノズル12付きロータ5は自由回転ではな
くモータ10により回転駆動するものであるので、図2
に示す一次流体のらせん型押出し流のらせんピッチを自
由に変えることができる。そして、このらせん型押出し
流のらせんピッチを小さくすれば、すなわちモータ10
の回転数を上げれば、一次流体のらせん状流体塊と二次
流体のらせん状流体塊の界面の角度がエジェクタ軸方向
に対して垂直に近づくため、膨張・圧縮現象をより容積
的な現象に近づけることが可能となり、エジェクタ効率
や冷凍機としての効率(COP)を大幅に向上させるこ
とが可能となる。
【0017】図3は、ノズル回転数とCOPとの関係を
示したグラフである。このグラフからわかるように、エ
ジェクタ効率(冷凍機のCOP)は、ノズル付きロータ
の回転数が高いほど大きいが、ある程度の回転数以上に
なるとその向上率は頭打ちとなる。一方、ノズル付きロ
ータの駆動動力の面からは、回転数が低いほど駆動動力
が小さくてすむため、総合的に最適なロータ回転数Na
が存在する。したがって、本発明のエジェクタは、この
最適なノズル回転数Naでノズル付きロータ5の回転数
制御を行うものである。最適なノズル回転数Naは、こ
のエジェクタが利用される機器等(例えば、冷凍機)の
性能にもよるが、実験によれば、30,000rpm程度であ
る。この回転数制御は実験値あるいは後述するパラメー
タの計測値をもとに制御を行う。
【0018】このように、ノズル付きロータ5の高速回
転を行わせるものであるため、モータ10としては電動
モータが適している。また、ノズル付きロータ5の軸受
4および回転軸11の軸受13も耐久性のきわめて高い
高級軸受を使用するものとする。さらに、モータ10は
ノズル付きロータ5を回転させる側のテール部材9に内
蔵されているので、一次流体や二次流体の侵入がほとん
どなく、モータ10や軸受部での故障が発生しにくいも
のとなっている。
【0019】実施の形態2.図4は、本発明のエジェク
タを用いて冷凍サイクルおよびその制御システムを構成
した実施の形態を示す概要図である。このエジェクタ1
に上記のように内蔵させた電動モータ10には、回転数
検出器30と制御装置31が接続されている。また、エ
ジェクタ1には、一次流体として蒸気発生器32の駆動
蒸気配管33が接続されている。ハウジング2には二次
流体として蒸発器34の二次蒸気配管35が接続されて
いる。また、エジェクタ1は混合気排出管36により凝
縮器37に接続され、凝縮器37と蒸気発生器32は蒸
気発生器戻りポンプ38をもつ蒸気発生器戻り配管39
で接続され、凝縮器37と蒸発器34は減圧弁40をも
つ蒸発器戻り配管41で接続されている。凝縮器37に
流入する一次流体の駆動蒸気と二次蒸気の混合気は凝縮
器37の冷却水熱交換器42により冷却され、凝縮す
る。凝縮した水は、蒸気発生器戻り配管39を経由して
蒸気発生器32に戻されると同時に、蒸発器戻り配管4
1により蒸発器34に戻される。蒸発器34内の二次蒸
気がエジェクタ1により吸引される際に発生する二次蒸
気の気化熱(蒸発潜熱)により温度低下、すなわち冷凍
が発生し、蒸発器34に接続されている冷熱負荷43を
冷却する。
【0020】また、この制御システムでは、回転数検出
器30により電動モータ10の回転数を検出するほか、
冷凍機のCOPを直接算出可能なパラメータである、駆
動熱量、凝縮器冷却熱量、冷凍量や、間接的に算出可能
なパラメータである駆動蒸気流量、二次蒸気流量、蒸気
発生器32の圧力・温度、蒸発器34の圧力・温度、凝
縮器37の圧力・温度などを計測し、COPが最大とな
るように制御装置31により電動モータ10の回転数を
制御する。
【0021】このエジェクタ1を用いることにより、上
述したようにモータや軸受の耐用性を向上させつつエジ
ェクタ効率の向上を図ることが可能となるため、一次流
体に対する二次流体の流量比(=[二次流体流量]/
[一次流体流量])の増大による冷凍機としての効率
(COP)の安定的・継続的向上が可能となる。
【0022】なお、蒸気発生器32に接続されている熱
交換器44の熱源としては、電力や燃料の燃焼によるも
ののほか、工場排熱や排ガス熱なども利用される。ま
た、一次、二次流体の冷媒としては、水、フロン、アル
コール、アンモニア、あるいはこれらの混合物などが利
用される。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、一次流
体供給配管の開口端に対向して設けられたノズル付きロ
ータを駆動手段により高速度で回転駆動し、高速回転す
るノズルから噴出する一次流体の噴流に回転力を与える
ものであるので、一次流体を圧縮型のらせん型押出し流
とすることができ、エジェクタ効率を大幅に向上させる
ことができるとともに、駆動手段をディフューザ内のテ
ール部材に内蔵させているので、駆動モータや軸受部の
故障を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるエジェクタの断面
図である。
【図2】図1のエジェクタの作用を示す説明図である。
【図3】ノズル回転数とCOPとの関係を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態2による冷凍システムおよ
びその制御システムの概要図である。
【図5】従来のエジェクタの概要図である。
【図6】USP5,647,221公報に示されたエジェクタの
断面図である。
【符号の説明】
1 エジェクタ 2 ハウジング 3 一次流体供給配管 4 軸受 5 ノズル付きロータ 7 ディフューザ 9 テール部材 10 モータ 11 回転軸 12 ノズル 13 軸受 20 一次流体塊 21 二次流体塊 30 回転数検出器 31 制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次流体の噴流によって二次流体の吸引
    および/または昇圧を行うエジェクタであって、 一次流体を供給する配管の開口端に対向して設けられる
    ノズル付きロータと、該ノズル付きロータを回転させる
    駆動手段とを含み、該駆動手段はディフューザ内に固定
    されたテール部材に内蔵され、前記ノズル付きロータを
    高速度で回転駆動することにより該ノズル付きロータの
    ノズルから噴出する一次流体のらせん型押出し流のらせ
    んピッチを縮小することを特徴とするエジェクタ。
  2. 【請求項2】 前記ノズル付きロータを最適回転数で回
    転数制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエジェ
    クタ。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段は、電動モータからなるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のエジェクタ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のエジェ
    クタを用いて冷凍サイクルを構成したことを特徴とする
    冷凍システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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