JP2002349500A - エジェクタおよび冷凍システム - Google Patents

エジェクタおよび冷凍システム

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JP2002349500A
JP2002349500A JP2001148934A JP2001148934A JP2002349500A JP 2002349500 A JP2002349500 A JP 2002349500A JP 2001148934 A JP2001148934 A JP 2001148934A JP 2001148934 A JP2001148934 A JP 2001148934A JP 2002349500 A JP2002349500 A JP 2002349500A
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JP
Japan
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ejector
primary fluid
nozzle
fluid
flow
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Application number
JP2001148934A
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English (en)
Inventor
Kanetoshi Hayashi
謙年 林
Hidemasa Ogose
英雅 生越
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B1/00Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle
    • F25B1/06Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of jet type, e.g. using liquid under pressure
    • F25B1/08Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of jet type, e.g. using liquid under pressure using vapour under pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/01Geometry problems, e.g. for reducing size

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非定常らせん流のエジェクタ軸方向以外の速
度成分を低減させるとともに、一次流体のらせん流形成
前の二次流体の混合を低減することにより、有効エネル
ギーの損失を低減し、エジェクタの効率を向上すること
ができるエジェクタおよびこれを用いた冷凍システムを
提供する。 【解決手段】 一次流体の噴流によって二次流体の吸引
および/または昇圧を行うエジェクタにおいて、ディフ
ューザ2と、一次流体をエジェクタ中心軸にほぼ平行に
噴出するノズル3を円環状に配したノズル群4またはリ
ング状ノズル24と、ノズル群またはリング状ノズルに
対向して下流側に配設され、自由回転する円筒状の羽根
5付きロータ6とを含み、一次流体のらせん型押出し流
を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空生成、圧縮、
昇圧などに供されるエジェクタに関し、特に一次流体の
流れをらせん型押出し流とするようにしたエジェクタ、
およびこれを用いた冷凍システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエジェクタは、図10に示すよう
に、ノズル100とディフューザ102を備え、ノズル
100から一次流体を高速度で噴射することによって低
圧の二次流体を吸引し、一次流体と二次流体の間で圧力
変換(エネルギー交換)を伴ってディフューザ102か
ら流出させることにしている。エジェクタを用いて冷凍
サイクルを構成する場合には、上記二次流体が液相の状
態で入っている蒸発器をエジェクタに接続し、上記二次
流体が蒸発・吸引される際に発生する気化熱(蒸発潜
熱)により発生する冷熱を利用する。従来のエジェクタ
では、一次流体と二次流体が接する界面104におい
て、一次流体の噴流によりせん断的に二次流体を巻き込
みつつ混合させるものであるため、つまり吸引過程が一
次流体と二次流体の速度差などに起因する両流体間境界
領域での乱れや渦による巻き込みに基づいているため、
エントロピの増大すなわち有効エネルギーの損失は避け
られないものとなっていた。また、高エネルギー状態の
一次流体と低エネルギー状態の二次流体が直接混合する
ため、ここでも有効エネルギーの損失は避けられないも
のとなっていた。これらの要因により、従来のエジェク
タは効率が非常に低いものであった。
【0003】有効エネルギーの損失を抑制し、エジェク
タの効率を向上させるためには、高エネルギー流体と低
エネルギー流体が直接接触する際、両流体の界面が、そ
れらの流れ方向に対して鉛直になっていることが望まし
い。言い換えれば、両流体界面の法線方向に流体が流れ
ていることが望ましい。この状態では、両流体が極力交
じり合わないような状態で流体間の界面を介してエネル
ギー(圧力)の授受が可逆的に行われる。さらに、高エ
ネルギー流体と低エネルギー流体は界面を介してエネル
ギーを交換し、概略同一エネルギー状態となった後に混
合する。このため、吸引・混合時の有効エネルギー損失
は、せん断による場合に比較して大幅に低減される。こ
のような、高エネルギー流体と低エネルギー流体の界面
がそれらの流れ方向に対して鉛直になっている状態は、
従来のエジェクタの如く一次流体噴流が定常的に流れて
いる場合には実現不可能である。
【0004】USP6,138,456公報に開示されているエ
ジェクタは、上記の状態を実現する一つの方策を提供し
ている。図11は同公報に示されたエジェクタの断面図
である。図11において、110は一次流体供給配管、
111は二次流体供給配管、112は一次流体供給配管
110の先端部に取り付けられたノズル、113はディ
フューザ、114はノズル112に対向して回転自在に
設けられた円錐体状のロータで、その円錐表面には複数
の羽根115が取り付けられている。116はロータ1
14を支持する軸、117はディフューザ113内に同
心に固定されたスピンドルで、ロータ114を同心軸上
に支持する紡錘形状の部材である。
【0005】このエジェクタは、ノズル112の噴射口
に対向して極低摩擦で自由回転する円錐体状のロータ1
14を配設し、このロータ114の円錐面上に複数の傾
斜した羽根115を設け、この羽根115付きロータ1
14をディフューザ113内に同軸に支持する構成とな
っている。かかるエジェクタの構成によると、ノズル1
12からの一次流体の噴流がロータ114に取り付けら
れた羽根115に作用し、ロータ114が自由回転す
る。回転しているロータ114の羽根115が横切る下
流側には、一次流体のらせん流が形成される。このらせ
ん流の速度成分は、エジェクタ軸方向に大きな速度成分
を持つ。二次流体はこの一次流体らせん流のらせんとら
せんの間に保持され、あたかもらせん形状のピストンで
押されるようにして運搬される。この際、一次流体と二
次流体の界面が、流体の速度方向に対して平行ではな
く、らせんの強さに応じた角度を有するため、容積ポン
プ的な現象に近くなり、せん断により巻き込む従来法式
に比較してエントロピの増大、すなわち有効エネルギー
の損失を低減することができる。さらに、一次流体と二
次流体が、その界面を介してエネルギー(圧力)を交換
して概略等エネルギー状態となった後に混合するため、
エネルギー状態の異なる流体が直接混合する場合に比較
して有効エネルギー損失を抑制することができる。これ
らの効果により、エジェクタの効率が向上する。この一
次流体および二次流体のらせん流は「非定常流(non-ste
ady flow)」と呼ばれている。ここに、非定常流とは、
流量、速度、圧力、温度などの状態が時間的、空間的に
変化する流れをいう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにUSP6,
138,456公報によるエジェクタは、一次流体の非定常ら
せん流を生成し、これによりエジェクタの効率を向上さ
せている。しかしながら、このエジェクタでは、単一ノ
ズルから噴出させる一次流体を、ノズルと対向する円錐
体形状の羽根付きロータで半径方向に広げつつらせん流
を生成しているため、半径方向の速度成分を必然的に有
する。このため、完全なエジェクタ軸方向の押出し流れ
とは、若干異なる流れとなり、効率の低下の要因とな
る。また、二次流体の導入部開口がロータより上流側に
あるため、一次流体と二次流体が混合しつつ羽根付きロ
ータを通過する。このため、らせん流は一次流体に二次
流体が若干混合した流体で形成される。このロータ上流
側での一次流体と二次流体の混合は、従来のエジェクタ
における流体の混合と同様、せん断に基づいているた
め、有効エネルギーの損失が発生してしまう。USP6,
138,456公報のらせん流は、羽根付きロータの羽根取付
角度によりらせんの強さを調整可能であり、羽根取付角
度を一次流体噴流速度方向に対して鉛直に近づけること
により、一次流体/二次流体界面の速度方向に対する角
度を鉛直に近づけることは可能であるが、真の鉛直には
なり得ない。また、界面が速度方向に対して鉛直でない
場合には、界面と平行方向の速度成分に起因するせん断
による巻き込みが発生し、効率が低下してしまう。さら
に、前述したように、生成されたらせん流は半径方向成
分などエジェクタの軸方向以外の速度成分も含んでお
り、この速度成分に起因するせん断巻き込みも効率低下
の原因となる。
【0007】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたもので、非定常らせん流の軸方向以外の速度成分
を低減させるとともに、一次流体のらせん流形成前の二
次流体の混合を低減することにより、有効エネルギーの
損失を低減し、エジェクタの効率を向上することができ
るエジェクタおよびこれを用いた冷凍システムを提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエジェクタ
は、一次流体の噴流によって二次流体の吸引および/ま
たは昇圧を行うエジェクタにおいて、ディフューザと、
一次流体をエジェクタ中心軸にほぼ平行に噴出するノズ
ルを円環状に配したノズル群またはリング状ノズルと、
前記ノズル群またはリング状ノズルに対向して下流側に
配設され、自由回転する羽根付きロータとを含み、一次
流体のらせん型押出し流を生成してなることを特徴とす
るものである。
【0009】本発明のエジェクタにおいては、ノズルを
円環状に配したノズル群または円環状の噴出口を有する
リング状ノズルから一次流体をエジェクタ中心軸にほぼ
平行に噴出することにより、一次流体噴流がロータの羽
根に作用してロータを自由回転させる。回転している羽
根がノズル正面を横切るたびに、らせん状の一次流体塊
が生成される。さらに、ロータは円筒状に形成されてい
るため、らせん状の一次流体は、エジェクタ軸方向以外
の速度成分が抑制された非定常らせん流(以下、「らせ
ん型押出し流」という)となる。二次流体はらせん状の
一次流体同士の狭間にはさまれ保持される状態となり、
その界面を介して両流体がエネルギー(圧力)交換して
概略等エネルギー状態となった後に混合する。この際、
流れ方向である軸方向以外の速度成分を低減したため、
エネルギー(圧力)交換の効率を高めることができる。
したがって、本発明によれば、有効エネルギーの損失が
低減され、エジェクタの効率を向上させることができ
る。
【0010】本発明のエジェクタにおいては、前記ノズ
ル群またはリング状ノズルは、一次流体供給配管の先端
部に設けたヘッダー部に設けられていることを特徴とす
る。
【0011】この構成によって、ノズル群の配置または
リング状ノズルの設置、並びに羽根付きロータの取付が
容易になる。
【0012】本発明のエジェクタにおいては、前記羽根
付きロータは、前記ヘッダー部の中心に片持ち式に取り
付けられた軸に回転自在に支持されていることを特徴と
する。
【0013】この構成によって、羽根付きロータの取付
が容易になるとともに、ロータをディフューザに取り付
けるための支持部材を必要としなくなるので、ディフュ
ーザ内でのらせん状の一次流体、二次流体の流れを乱す
ようなことがなくなる。
【0014】本発明のエジェクタにおいては、前記羽根
付きロータの後部に前記ディフューザとの間で環状流路
を形成する流線形状のテール部を前記軸に設けたことを
特徴とする。
【0015】流線形状のテール部を設けることにより、
環状流路内での一次・二次流体の流れに渦等の乱れが生
じない。
【0016】本発明のエジェクタにおいては、一次流体
と二次流体を仕切る筒状仕切り部材を備えたことを特徴
とする。
【0017】筒状の仕切り部材により一次流体と二次流
体を仕切ることによって、一次流体のらせん型押出し流
を形成した後に二次流体が導入され混合するので、一次
流体のらせん型押出し流形成前の二次流体の混合を低減
することができる。
【0018】本発明のエジェクタにおいては、前記ディ
フューザと前記テール部との間の環状流路に整流格子部
材を設けたことを特徴とする。
【0019】整流格子部材によって環状流路を格子状に
区切ることにより、一次・二次流体の流れ方向を主流方
向に制限するので、両流体のエジェクタ軸方向以外の速
度成分をさらに抑制することができる。
【0020】本発明の冷凍システムは、請求項1〜6の
いずれかに記載のエジェクタを用いて冷凍サイクルを構
成したことを特徴とする。
【0021】本発明のエジェクタは、一次流体をらせん
型押出し流としたことにより、二次流体の吸引・混合時
の有効エネルギー損失が低減し、エジェクタの効率が向
上する。このエジェクタを用いることにより、一次流体
に対する二次流体の流量比(=[二次流体流量]/[一
次流体流量])が増大し、冷凍機としての効率(CO
P)が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。 実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1によるエジ
ェクタの概要を示す図、図2はこのエジェクタの構成お
よび作用を示す説明図、図3は図2のA−A線断面図、
図4は図3のB−B線断面図である。このエジェクタ1
は、主として、ディフューザ2と、一次流体をエジェク
タ中心軸にほぼ平行に噴出する複数のノズル3を円環状
に配設してなるノズル群4と、ノズル群4と対向してそ
の中心に同軸上に支持され、円筒状の外周上に複数の羽
根5を取り付けてなるロータ6とから構成されている。
ロータ6の羽根5は、ノズル群4の各ノズル3から噴出
される一次流体噴流に相対する位置に所定の角度で設置
されている。ディフューザ2は上流側に導入部7を有
し、ノズル群4はこの導入部7を貫く一次流体供給配管
8の先端部に設けたヘッダー部9に円環状に取り付けら
れている。
【0023】ロータ6は、円筒形状に形成され、図4に
示すように、ヘッダー部9の中心に片持ち式に取り付け
られた軸10に、上流側の円筒形状のスペーサ11と下
流側の流線形状をしたテール部12との間で、軸受13
を介して極低摩擦で自由に回転するように支持されてい
る。なお、図4において、14はフリクションリングで
ある。ヘッダー部9に取り付けられたノズル群4は、一
次流体供給配管8により、一次流体加熱装置15を介し
てポンプなどからなる一次流体供給装置16に接続され
ており、また、ディフューザ2の導入部7には、二次流
体供給配管17を介して二次流体の供給元である二次流
体供給部18が接続されている。ディフューザ2は流出
配管19を介して他のプロセス、凝縮器、あるいは大気
などへ接続されている。また、ヘッダー部9は、一次流
体の流れを乱さないように円錐形状の環状流路を形成す
るようにすることが好ましい。
【0024】この実施の形態においては、一次流体を円
環状のノズル群4の各ノズル3からエジェクタ1の中心
軸にほぼ平行に噴出させる。ノズル群4に対向して下流
側に設けられたロータ6にはその円筒面に複数の羽根5
が取り付けてあり、各羽根5は、ノズル群4の各ノズル
3からの一次流体噴流に対して所定の迎え角をもって設
置されているため、噴流が羽根5に作用する力によって
ロータ6は回転する。回転している羽根5が各ノズル3
の噴出口正面を横切るたびに、噴流が若干その流れ方向
を変えるが、図2に示すように、一次流体噴流はらせん
型押出し流となり、らせん型の一次流体塊20が生成さ
れる。そして、このらせん型の一次流体塊20の狭間に
二次流体塊21が吸引・保持される状態となり、さらに
一次流体塊20と二次流体塊21は、ロータ6の下流側
において、テール部12とディフューザ2の間の環状流
路22を流れる間に、両流体の界面を介してエネルギー
(圧力)の授受を行い、概略等エネルギー状態となった
後に混合し、ディフューザ2で速度エネルギーを圧力エ
ネルギーに回復し、流出配管19から流出する。
【0025】このように、ノズル群4を構成する各ノズ
ル3はエジェクタ中心軸とほぼ平行に円環状に配設され
ており、このノズル群4に対向して設置されたロータ6
は、ノズル群4の円環の内側に、スペーサ11およびテ
ール部12とほぼ同一外径の円筒状に形成されているの
で、一次流体の主速度成分をエジェクタ1の中心軸と平
行に近づけることができ、そのため軸方向以外の速度成
分を低減できるので、USP6,138,456公報のエジェク
タと比べて、より有効エネルギーの損失を低減しエジェ
クタの効率を向上させることができる。また、このよう
な円環状の多管式ノズルのうち、必要に応じてその一部
のノズル3を閉じて使用しないことにすることもでき、
これによりノズル数を任意に選定し、容量制御を細かく
段階的に行うことも可能である。
【0026】ノズル群4を構成するノズル3の数は任意
の数をとることができるが、できるだけ円環状配置を密
に構成することが望ましい。また、ノズル群4の代わり
に、図5に示すように、円環形状の噴出口を有するリン
グ状ノズル24を使用してもよい。ただし、この場合に
は使用ノズル本数の増減による容量制御は行えない。さ
らに、ロータ6表面の羽根5の枚数、迎え角、形状は、
特に限定されるものではなく任意に選ぶことができる。
なお、図5において、25はヘッダー部9を構成するセ
ンターコーンで、複数の支持脚26により固着されてい
る。
【0027】実施の形態2.図6は、本発明の実施の形
態2によるエジェクタの概略図である。この実施の形態
では、一次流体と二次流体を仕切る円筒状の仕切り部材
27の先端部28がロータ6の羽根5を覆う程度まで延
ばして設置し、一次流体のらせん型押出し流が形成され
た後に、二次流体を導入するようにしたものである。な
お、仕切り部材27の先端部28は、丸みをつけるなど
流れを乱さないような形状とする。このような円筒状の
仕切り部材27を設けることにより一次流体と二次流体
を仕切ることができるので、一次流体のらせん型押出し
流が形成された後に、二次流体を導入し混合することが
できる。そのため、一次流体らせん型押出し流の形成前
の二次流体の混合を極力低減することが可能となる。
【0028】実施の形態3.図7は、本発明の実施の形
態3によるエジェクタの概略図、図8は図7のC−C線
断面図である。この実施の形態では、ロータ6下流側の
テール部12とディフューザ2の間の環状流路22に、
複数の貫通口29をもつ整流格子部材30を設置したも
のである。この整流格子部材30によって環状流路22
を区切ることにより、流れ方向が主流方向に制限される
ので、一次流体と二次流体の速度成分を、よりエジェク
タ軸方向に平行にすることができ、エジェクタ軸方向以
外の速度成分を極力低減することになる。そのため、こ
の速度成分に起因するせん断巻き込みが低減されるの
で、エジェクタの効率が向上する。なお、貫通口29の
形状は、図示したものに限定されるものではなく、例え
ば円形状などでも構わない。さらに、図6に示した円筒
状の仕切り部材27を設置してもよい。
【0029】実施の形態4.図9は、本発明のエジェク
タを用いて冷凍サイクルを構成した実施の形態を示す概
要図である。エジェクタ1は、ここでは実施の形態1で
示した構造のものを使用している。ノズル群4は、一次
流体供給配管8を介して、一次流体加熱装置15、一次
流体供給装置16に接続されている。また、エジェクタ
1は二次流体供給配管17を介して蒸発器51に接続さ
れている。エジェクタ1の流出側には流出配管19を介
して凝縮器52が接続されている。凝縮器52に流入す
る一次流体と二次流体の混合気は凝縮器52に接続され
ている冷却水配管54により冷却され、凝縮する。凝縮
した液は、配管58を流れ、一次流体供給装置16によ
り一次流体加熱装置15に戻されると同時に、二次流体
戻り配管59、減圧弁57を介して蒸発器51に戻る。
蒸発器51内の二次流体がエジェクタ1により吸引され
る際に発生する二次流体の気化熱(蒸発潜熱)により温
度低下、すなわち冷凍が発生し、蒸発器51に接続され
ている冷熱負荷56を冷却する。
【0030】このエジェクタ1を用いることにより、上
述したようにエジェクタの効率が向上するため、一次流
体に対する二次流体の流量比(=[二次流体流量]/
[一次流体流量])が増大し、冷凍機としての効率(C
OP)が向上する。
【0031】なお、一次流体加熱装置15に接続されて
いる熱交換器53の熱源としては、電力や燃料の燃焼に
よるもののほか、工場排熱や排ガス熱なども利用され
る。また、一次、二次流体の冷媒としては、水、フロ
ン、アルコール、アンモニア、あるいはこれらの混合物
などが利用される。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明のエジェクタは、
円環状のノズル群の各ノズルまたは円環状の噴出口を有
するリング状ノズルから一次流体をエジェクタ中心軸に
ほぼ平行に噴出し、ノズル群またはリング状ノズルに対
向して下流側に円筒状の羽根付きロータを配設すること
により、一次流体の流れをらせん型押出し流としたもの
であり、有効エネルギーの損失が低減され、エジェクタ
の効率を大幅に向上させる効果がある。また、本発明の
エジェクタを用いた冷凍システムでは、一次流体に対す
る二次流体の流量比が増大することから、単位量の二次
流体を吸引するに必要な一次流体の流量を低減でき、冷
凍機の効率が向上する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるエジェクタの概要
図である。
【図2】図1のエジェクタの構成および作用を示す説明
図である。
【図3】図2のA−A線断面である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】リング状ノズルを有するエジェクタの断面図で
ある。
【図6】本発明の実施の形態2によるエジェクタの概要
図である。
【図7】本発明の実施の形態3によるエジェクタの概要
図である。
【図8】図7のC−C線断面図である。
【図9】本発明の実施の形態4による冷凍システムの概
要図である。
【図10】従来のエジェクタの概要図である。
【図11】USP6,138,456公報に示されたエジェクタ
の断面図である。
【符号の説明】
1 エジェクタ 2 ディフューザ 3 ノズル 4 ノズル群 5 羽根 6 ロータ 7 導入部 8 一次流体供給配管 9 ヘッダー部 10 軸 11 スペーサ 12 テール部 17 二次流体供給配管 19 流出配管 20 一次流体塊 21 二次流体塊 22 環状流路 24 リング状ノズル 27 仕切り部材 30 整流格子部材 51 蒸発器 52 凝縮器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次流体の噴流によって二次流体の吸引
    および/または昇圧を行うエジェクタにおいて、 ディフューザと、一次流体をエジェクタ中心軸にほぼ平
    行に噴出するノズルを円環状に配したノズル群またはリ
    ング状ノズルと、前記ノズル群またはリング状ノズルに
    対向して下流側に配設され、自由回転する羽根付きロー
    タとを含み、一次流体のらせん型押出し流を生成してな
    ることを特徴とするエジェクタ。
  2. 【請求項2】 前記ノズル群またはリング状ノズルは、
    一次流体供給配管の先端部に設けたヘッダー部に設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載のエジェクタ。
  3. 【請求項3】 前記羽根付きロータは、前記ヘッダー部
    の中心に片持ち式に取り付けられた軸に回転自在に支持
    されていることを特徴とする請求項1または2記載のエ
    ジェクタ。
  4. 【請求項4】 前記羽根付きロータの後部に前記ディフ
    ューザとの間で環状流路を形成する流線形状のテール部
    を前記軸に設けたことを特徴とする請求項3記載のエジ
    ェクタ。
  5. 【請求項5】 一次流体と二次流体を仕切る筒状仕切り
    部材を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載のエジェクタ。
  6. 【請求項6】 前記ディフューザと前記テール部との間
    の環状流路に整流格子部材を設けたことを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載のエジェクタ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のエジェ
    クタを用いて冷凍サイクルを構成したことを特徴とする
    冷凍システム。
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