JP2003254088A - ガスタービン用吸気フィルタユニット - Google Patents
ガスタービン用吸気フィルタユニットInfo
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- B01D—SEPARATION
- B01D46/00—Filters or filtering processes specially modified for separating dispersed particles from gases or vapours
- B01D46/10—Particle separators, e.g. dust precipitators, using filter plates, sheets or pads having plane surfaces
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- B01D—SEPARATION
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- B01D46/0002—Casings; Housings; Frame constructions
- B01D46/0005—Mounting of filtering elements within casings, housings or frames
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02C—GAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
- F02C7/00—Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants
- F02C7/04—Air intakes for gas-turbine plants or jet-propulsion plants
- F02C7/05—Air intakes for gas-turbine plants or jet-propulsion plants having provisions for obviating the penetration of damaging objects or particles
- F02C7/052—Air intakes for gas-turbine plants or jet-propulsion plants having provisions for obviating the penetration of damaging objects or particles with dust-separation devices
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- B01D—SEPARATION
- B01D2275/00—Filter media structures for filters specially adapted for separating dispersed particles from gases or vapours
- B01D2275/10—Multiple layers
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05D—INDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フィルタ層を二段から三段に増加させた場合
であっても、三次フィルタ層を通過する吸気の流通抵抗
が不当に大きくならず、しかもフィルタ層の捕集効率と
吸気の流通抵抗とのバランスが最適化されたガスタービ
ン用吸気フィルタユニットを提供する。 【解決手段】 ガスタービン３に通じる吸気ダクト２の
上流側端部に装備されたフィルタユニット１内に、上流
側から順に、ウェザールーバ10、一次フィルタ層11、二
次フィルタ層12、及び三次フィルタ層13を配列すると共
に、三次フィルタ層13の構成要素であり且つ前記吸気ダ
クト２内の吸気流Ａ'と直交して配置される端面フィル
タ層部13aに、前記吸気流Ａ'の下流側に向かって窪む少
なくとも一つの凹部13eを形成する。
であっても、三次フィルタ層を通過する吸気の流通抵抗
が不当に大きくならず、しかもフィルタ層の捕集効率と
吸気の流通抵抗とのバランスが最適化されたガスタービ
ン用吸気フィルタユニットを提供する。 【解決手段】 ガスタービン３に通じる吸気ダクト２の
上流側端部に装備されたフィルタユニット１内に、上流
側から順に、ウェザールーバ10、一次フィルタ層11、二
次フィルタ層12、及び三次フィルタ層13を配列すると共
に、三次フィルタ層13の構成要素であり且つ前記吸気ダ
クト２内の吸気流Ａ'と直交して配置される端面フィル
タ層部13aに、前記吸気流Ａ'の下流側に向かって窪む少
なくとも一つの凹部13eを形成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン用吸
気フィルタユニットに係り、詳しくは、ガスタービンの
内部に吸入される外気中のダストを高効率で捕集するた
めのフィルタユニットの改良技術に関する。
気フィルタユニットに係り、詳しくは、ガスタービンの
内部に吸入される外気中のダストを高効率で捕集するた
めのフィルタユニットの改良技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】周知のように、ガスタービンには、空気
圧縮機が吸い込む外気中の微細なダストの捕集を目的と
して、ガスタービン内に通じる吸気ダクトの上流側端部
に吸気フィルタユニットが装備される。この種の吸気フ
ィルタユニットは、概ね５μｍ以上の粒径のダストを捕
集することができれば、空気圧縮機の運転に大きな支障
を来たさないと考えられていた関係上、従来において
は、二つのフィルタ層を有する二段式の吸気フィルタユ
ニットが使用されていた。
圧縮機が吸い込む外気中の微細なダストの捕集を目的と
して、ガスタービン内に通じる吸気ダクトの上流側端部
に吸気フィルタユニットが装備される。この種の吸気フ
ィルタユニットは、概ね５μｍ以上の粒径のダストを捕
集することができれば、空気圧縮機の運転に大きな支障
を来たさないと考えられていた関係上、従来において
は、二つのフィルタ層を有する二段式の吸気フィルタユ
ニットが使用されていた。
【０００３】しかしながら、このように二段式の吸気フ
ィルタユニットを使用していたのでは、フィルタ層を通
過する例えば１μｍ以下の微細なダストが空気圧縮機の
翼に付着して、空気圧縮機の性能低下ひいてはガスター
ビンの著しい出力低下を招き、近年におけるガスタービ
ンの高出力化の要請に応じることができなくなる。この
種の問題を回避するには、この二段式吸気フィルタユニ
ットの各フィルタ層として、捕集効率の高いものを使用
すればよいのであるが、このような単純な手法では、フ
ィルタ層の寿命が短くなり、短期間での頻繁なフィルタ
層の取替が必要になる。しかも、フィルタ層の取替時に
は、ガスタービン内へのダストの侵入を防止すべく、ガ
スタービンの運転を停止させる必要が生じ、稼動効率の
悪化を余儀なくされる。
ィルタユニットを使用していたのでは、フィルタ層を通
過する例えば１μｍ以下の微細なダストが空気圧縮機の
翼に付着して、空気圧縮機の性能低下ひいてはガスター
ビンの著しい出力低下を招き、近年におけるガスタービ
ンの高出力化の要請に応じることができなくなる。この
種の問題を回避するには、この二段式吸気フィルタユニ
ットの各フィルタ層として、捕集効率の高いものを使用
すればよいのであるが、このような単純な手法では、フ
ィルタ層の寿命が短くなり、短期間での頻繁なフィルタ
層の取替が必要になる。しかも、フィルタ層の取替時に
は、ガスタービン内へのダストの侵入を防止すべく、ガ
スタービンの運転を停止させる必要が生じ、稼動効率の
悪化を余儀なくされる。
【０００４】そこで、近年においては、例えば特開平７
−２５３０２８号公報に開示されているように、三つの
フィルタ層を有する三段式の吸気フィルタユニットが提
案され、或いはその使用が試みられるに至っている。同
公報に開示のフィルタユニットは、吸気流方向の上流側
から順に、パネル型デミスタと、巻取帯状型或いは吹流
し型プレフィルタで構成された一次フィルタ層と、中性
能フィルタで構成された二次フィルタ層と、高性能フィ
ルタで構成された三次フィルタ層とを配列したものであ
る。
−２５３０２８号公報に開示されているように、三つの
フィルタ層を有する三段式の吸気フィルタユニットが提
案され、或いはその使用が試みられるに至っている。同
公報に開示のフィルタユニットは、吸気流方向の上流側
から順に、パネル型デミスタと、巻取帯状型或いは吹流
し型プレフィルタで構成された一次フィルタ層と、中性
能フィルタで構成された二次フィルタ層と、高性能フィ
ルタで構成された三次フィルタ層とを配列したものであ
る。
【０００５】この場合、前記パネル型デミスタは、動物
性及び植物性繊維をスプリング状にカール加工して得ら
れた多数の小さな弾性体を結合剤で被覆結合して板状に
したデミスタ単位体を有し、このデミスタ単位体を、吸
気ダクトの上流端のケーシング内に四列四段で計１６個
設置したものである。
性及び植物性繊維をスプリング状にカール加工して得ら
れた多数の小さな弾性体を結合剤で被覆結合して板状に
したデミスタ単位体を有し、このデミスタ単位体を、吸
気ダクトの上流端のケーシング内に四列四段で計１６個
設置したものである。
【０００６】また、前記巻取帯状型或いは吹流し型プレ
フィルタは、ガラス繊維やアクリル等の有機繊維で形成
されるフィルタ単位体であって、巻取帯状型は帯状の繊
維濾材を一対のロールを介して巻取可能に張り渡したも
のであるのに対して、吹流し型は多数の袋体を並列状に
連続配置して各袋体の開口部側を枠体に取り付けたもの
であり、この何れかを、前記ケーシング内に四列四段で
計１６個配置することにより一次フィルタ層が形成され
ている。
フィルタは、ガラス繊維やアクリル等の有機繊維で形成
されるフィルタ単位体であって、巻取帯状型は帯状の繊
維濾材を一対のロールを介して巻取可能に張り渡したも
のであるのに対して、吹流し型は多数の袋体を並列状に
連続配置して各袋体の開口部側を枠体に取り付けたもの
であり、この何れかを、前記ケーシング内に四列四段で
計１６個配置することにより一次フィルタ層が形成され
ている。
【０００７】更に、前記中性能フィルタ及び高性能フィ
ルタは、高効率濾材と低効率濾材とを密接して重ね合せ
且つ吸気流方向に対して凹凸となるようにジグザグ状に
折り畳んだものを箱体内に組み込んでなるフィルタ単位
体であり、これを、前記ケーシング内の二箇所にそれぞ
れ四列四段で１６個ずつ配置することにより二次フィル
タ層及び三次フィルタ層が形成されている。
ルタは、高効率濾材と低効率濾材とを密接して重ね合せ
且つ吸気流方向に対して凹凸となるようにジグザグ状に
折り畳んだものを箱体内に組み込んでなるフィルタ単位
体であり、これを、前記ケーシング内の二箇所にそれぞ
れ四列四段で１６個ずつ配置することにより二次フィル
タ層及び三次フィルタ層が形成されている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の三段
式の吸気フィルタユニットは、同公報の図１に記載され
ているように、一次フィルタ層、二次フィルタ層、及び
三次フィルタ層の全てにおいて、それぞれのフィルタ単
位体であるプレフィルタ、中性能フィルタ、及び高性能
フィルタが、吸気ダクト内の吸気流方向と直交するよう
に平面的に配設されている。
式の吸気フィルタユニットは、同公報の図１に記載され
ているように、一次フィルタ層、二次フィルタ層、及び
三次フィルタ層の全てにおいて、それぞれのフィルタ単
位体であるプレフィルタ、中性能フィルタ、及び高性能
フィルタが、吸気ダクト内の吸気流方向と直交するよう
に平面的に配設されている。
【０００９】詳述すると、一次フィルタ層については、
計１６個の巻取帯状型或いは吹流し型プレフィルタが同
一平面上に配設され、二次フィルタ層については、計１
６個の中性能フィルタが同一平面上に配設され、三次フ
ィルタ層については、計１６個の高性能フィルタが同一
平面上に配設されている。
計１６個の巻取帯状型或いは吹流し型プレフィルタが同
一平面上に配設され、二次フィルタ層については、計１
６個の中性能フィルタが同一平面上に配設され、三次フ
ィルタ層については、計１６個の高性能フィルタが同一
平面上に配設されている。
【００１０】このように全てのフィルタ層について、フ
ィルタ単位体を平面的に配設していたのでは、フィルタ
層を二段から三段に増加させた場合に、三次フィルタ層
の吸気通過面積が充分でないことから、この三次フィル
タ層を通過する吸気の流通抵抗ないし圧力損失が不当に
大きくなるおそれが生じ、吸気の円滑な流れが阻害され
て、空気圧縮機に駆動損失が発生する要因となる。
ィルタ単位体を平面的に配設していたのでは、フィルタ
層を二段から三段に増加させた場合に、三次フィルタ層
の吸気通過面積が充分でないことから、この三次フィル
タ層を通過する吸気の流通抵抗ないし圧力損失が不当に
大きくなるおそれが生じ、吸気の円滑な流れが阻害され
て、空気圧縮機に駆動損失が発生する要因となる。
【００１１】したがって、三次フィルタ層の捕集効率と
吸気の流通抵抗とのバランスが極めて重要となるが、現
状においては、このバランスの最適化に着目した吸気フ
ィルタユニットの開発が推進されておらず、このため、
依然として上述の空気圧縮機への微細なダストの付着や
フィルタの寿命低下等の問題が回避されていないのが実
情である。
吸気の流通抵抗とのバランスが極めて重要となるが、現
状においては、このバランスの最適化に着目した吸気フ
ィルタユニットの開発が推進されておらず、このため、
依然として上述の空気圧縮機への微細なダストの付着や
フィルタの寿命低下等の問題が回避されていないのが実
情である。
【００１２】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、フィルタ層を二段から三段に増加させた場合で
あっても、三次フィルタ層を通過する吸気の流通抵抗が
不当に大きくならず、しかもフィルタ層の捕集効率と吸
気の流通抵抗とのバランスが最適化されたガスタービン
用吸気フィルタユニットを提供することを技術的課題と
する。
であり、フィルタ層を二段から三段に増加させた場合で
あっても、三次フィルタ層を通過する吸気の流通抵抗が
不当に大きくならず、しかもフィルタ層の捕集効率と吸
気の流通抵抗とのバランスが最適化されたガスタービン
用吸気フィルタユニットを提供することを技術的課題と
する。
【００１３】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るためになされた本発明は、ガスタービン内に吸気を導
く吸気ダクトの上流側端部に装備され、且つ上流側から
順に、一次フィルタ層、二次フィルタ層、及び三次フィ
ルタ層が配列されたガスタービン用吸気フィルタユニッ
トにおいて、前記一次、二次、及び三次フィルタ層が、
複数のフィルタ単位体でそれぞれ構成されると共に、前
記三次フィルタ層が、吸気流の下流側に向かって窪む少
なくとも一つの凹部を有するように複数のフィルタ単位
体を配列して構成されていることを特徴とするものであ
る。
るためになされた本発明は、ガスタービン内に吸気を導
く吸気ダクトの上流側端部に装備され、且つ上流側から
順に、一次フィルタ層、二次フィルタ層、及び三次フィ
ルタ層が配列されたガスタービン用吸気フィルタユニッ
トにおいて、前記一次、二次、及び三次フィルタ層が、
複数のフィルタ単位体でそれぞれ構成されると共に、前
記三次フィルタ層が、吸気流の下流側に向かって窪む少
なくとも一つの凹部を有するように複数のフィルタ単位
体を配列して構成されていることを特徴とするものであ
る。
【００１４】このような構成によれば、三次フィルタ層
に、複数のフィルタ単位体の配列による少なくとも一つ
の凹部が形成されていることから、三次フィルタ層の吸
気通過面積がその凹部の形成に応じた分だけ増加するこ
とになる。これにより、三次フィルタ層を通過すること
による吸気の流通抵抗ないし圧力損失の増加を適度に抑
制できることになり、吸気の円滑な流れが確保され、空
気圧縮機の駆動損失の発生が未然に防止される。しか
も、三つのフィルタ層の捕集効率と吸気の流通抵抗との
バランスが極めて良好となり、空気圧縮機への微細なダ
ストの付着やフィルタの寿命低下等の問題が効果的に回
避される。また、前記凹部は、吸気流の下流側に向かっ
て窪む形状とされていることから、その上流側の二次フ
ィルタ層と干渉するおそれは生じず、したがって三つの
フィルタ層のレイアウトの適切化を維持することが可能
となる。
に、複数のフィルタ単位体の配列による少なくとも一つ
の凹部が形成されていることから、三次フィルタ層の吸
気通過面積がその凹部の形成に応じた分だけ増加するこ
とになる。これにより、三次フィルタ層を通過すること
による吸気の流通抵抗ないし圧力損失の増加を適度に抑
制できることになり、吸気の円滑な流れが確保され、空
気圧縮機の駆動損失の発生が未然に防止される。しか
も、三つのフィルタ層の捕集効率と吸気の流通抵抗との
バランスが極めて良好となり、空気圧縮機への微細なダ
ストの付着やフィルタの寿命低下等の問題が効果的に回
避される。また、前記凹部は、吸気流の下流側に向かっ
て窪む形状とされていることから、その上流側の二次フ
ィルタ層と干渉するおそれは生じず、したがって三つの
フィルタ層のレイアウトの適切化を維持することが可能
となる。
【００１５】この場合、前記凹部の下流側端部を、吸気
の乱流による騒音及び／または振動が生じるか否かの指
標となる風速基準線よりも上流側に位置させることが好
ましい。ここで、「風速基準線」とは、フィルタユニッ
トから吸気ダクトに吸気が流入する際における吸気の乱
流に起因して三次フィルタ層に騒音及び／または振動が
生じるか否かを決める基準線であって、具体的には、フ
ィルタユニット内における吸気の流速が５．７ｍ／秒を
超えるか否かの指標となる基準線である。そして、この
風速基準線の上流側の領域は、吸気流速が相対的に遅く
なる領域であることから、必然的に上述の騒音や振動が
発生しない領域となる。このように構成すれば、三次フ
ィルタ層に下流側に向かう凹部を形成して上述のような
種々の利点を有効に享受した上で、吸気の乱流による騒
音や振動が三次フィルタ層に発生することを効果的に防
止できることになる。
の乱流による騒音及び／または振動が生じるか否かの指
標となる風速基準線よりも上流側に位置させることが好
ましい。ここで、「風速基準線」とは、フィルタユニッ
トから吸気ダクトに吸気が流入する際における吸気の乱
流に起因して三次フィルタ層に騒音及び／または振動が
生じるか否かを決める基準線であって、具体的には、フ
ィルタユニット内における吸気の流速が５．７ｍ／秒を
超えるか否かの指標となる基準線である。そして、この
風速基準線の上流側の領域は、吸気流速が相対的に遅く
なる領域であることから、必然的に上述の騒音や振動が
発生しない領域となる。このように構成すれば、三次フ
ィルタ層に下流側に向かう凹部を形成して上述のような
種々の利点を有効に享受した上で、吸気の乱流による騒
音や振動が三次フィルタ層に発生することを効果的に防
止できることになる。
【００１６】また、前記凹部は、前記吸気ダクトの上流
端開口部と対向する位置に形成されていることが好まし
い。このようにすれば、吸気ダクトに向かう吸気の主流
となる経路上、すなわち吸気の流量が最も多くなる経路
上に、三次フィルタ層の凹部が形成されることになるた
め、最もダストによる目詰まりが生じ易い部位の吸気通
過面積が増大する。したがって、三次フィルタ層におけ
るダストによる目詰まり及びこれに起因する流通抵抗の
増大が効率良く回避される。
端開口部と対向する位置に形成されていることが好まし
い。このようにすれば、吸気ダクトに向かう吸気の主流
となる経路上、すなわち吸気の流量が最も多くなる経路
上に、三次フィルタ層の凹部が形成されることになるた
め、最もダストによる目詰まりが生じ易い部位の吸気通
過面積が増大する。したがって、三次フィルタ層におけ
るダストによる目詰まり及びこれに起因する流通抵抗の
増大が効率良く回避される。
【００１７】以上の構成において、前記一次、二次、及
び三次フィルタ層が、前記吸気ダクトの上流端開口部を
袋状に覆うように形成されていることが好ましい。この
ように構成すれば、吸気が一次、二次、及び三次フィル
タ層を順々に通過して吸気ダクトに流入する際には、吸
気フィルタユニットにおける吸気ダクト内の吸気流方向
に沿う上流端側からのみならず、吸気フィルタユニット
の側方などの種々の方向から吸気が流入することにな
る。これにより、三つのフィルタ層に対する吸気の通過
面積が大幅に増大し、ダストによる目詰まり等に起因す
る吸気の流通抵抗の早期増加を抑制できると共に、吸気
フィルタユニットを小型化しても充分な吸気の通過面積
を確保することが可能となる。しかも、このように一
次、二次、及び三次フィルタ層を袋状に形成した場合に
は、一次及び二次フィルタ層に比して、三次フィルタ層
の形成領域が必然的に狭くなるが、三次フィルタ層には
上述のように凹部が形成されて吸気の通過面積が広くさ
れているため、この三次フィルタ層を通過することによ
る吸気の流通抵抗の不当な増加を効果的に抑制すること
が可能となる。
び三次フィルタ層が、前記吸気ダクトの上流端開口部を
袋状に覆うように形成されていることが好ましい。この
ように構成すれば、吸気が一次、二次、及び三次フィル
タ層を順々に通過して吸気ダクトに流入する際には、吸
気フィルタユニットにおける吸気ダクト内の吸気流方向
に沿う上流端側からのみならず、吸気フィルタユニット
の側方などの種々の方向から吸気が流入することにな
る。これにより、三つのフィルタ層に対する吸気の通過
面積が大幅に増大し、ダストによる目詰まり等に起因す
る吸気の流通抵抗の早期増加を抑制できると共に、吸気
フィルタユニットを小型化しても充分な吸気の通過面積
を確保することが可能となる。しかも、このように一
次、二次、及び三次フィルタ層を袋状に形成した場合に
は、一次及び二次フィルタ層に比して、三次フィルタ層
の形成領域が必然的に狭くなるが、三次フィルタ層には
上述のように凹部が形成されて吸気の通過面積が広くさ
れているため、この三次フィルタ層を通過することによ
る吸気の流通抵抗の不当な増加を効果的に抑制すること
が可能となる。
【００１８】また、以上の構成において、前記一次フィ
ルタ層と二次フィルタ層との各フィルタ単位体を第一固
定枠に嵌合固定すると共に、三次フィルタ層の各フィル
タ単位体を第二固定枠に嵌合固定することが好ましい。
この場合、上述のように三次フィルタ層に凹部が形成さ
れる場合には、第二固定枠がこれに対応する形状になる
ように折曲形成されると共に、各フィルタ層がそれぞれ
袋状に形成される場合には、第一固定枠及び第二固定枠
がこれに対応する形状になるように折曲形成される。そ
して、三つのフィルタ層を備えているにも拘わらず固定
枠を二つとしたことにより、部品点数の削減、組付けの
容易化、及びコストの低廉化に寄与できる。
ルタ層と二次フィルタ層との各フィルタ単位体を第一固
定枠に嵌合固定すると共に、三次フィルタ層の各フィル
タ単位体を第二固定枠に嵌合固定することが好ましい。
この場合、上述のように三次フィルタ層に凹部が形成さ
れる場合には、第二固定枠がこれに対応する形状になる
ように折曲形成されると共に、各フィルタ層がそれぞれ
袋状に形成される場合には、第一固定枠及び第二固定枠
がこれに対応する形状になるように折曲形成される。そ
して、三つのフィルタ層を備えているにも拘わらず固定
枠を二つとしたことにより、部品点数の削減、組付けの
容易化、及びコストの低廉化に寄与できる。
【００１９】更に、以上の構成において、前記一次フィ
ルタ層の上流側に、吸気流を統一して屈折させる型式の
ウェザールーバが配列されていることが好ましい。この
ようにすれば、外気に雨水やミストが混入していても、
これらの液状体のフィルタユニット内への侵入がウェザ
ールーバによって阻止されるため、特に一次フィルタ層
に液状体が付着するという事態が回避され、フィルタ層
の長寿命化、更にはガスタービン内部の腐食防止に寄与
できる。
ルタ層の上流側に、吸気流を統一して屈折させる型式の
ウェザールーバが配列されていることが好ましい。この
ようにすれば、外気に雨水やミストが混入していても、
これらの液状体のフィルタユニット内への侵入がウェザ
ールーバによって阻止されるため、特に一次フィルタ層
に液状体が付着するという事態が回避され、フィルタ層
の長寿命化、更にはガスタービン内部の腐食防止に寄与
できる。
【００２０】この場合、前記ウェザールーバは、吸気ダ
クトの上流端開口部を袋状に覆うように形成されている
ことが好ましい。このようにすれば、上述のように各フ
ィルタ層が袋状に形成されている場合に、各フィルタ層
の全域がウェザールーバによって覆われた状態となるた
め、フィルタ層の形状に適切に対応して、雨水の浸入等
を確実に抑制できることになる。
クトの上流端開口部を袋状に覆うように形成されている
ことが好ましい。このようにすれば、上述のように各フ
ィルタ層が袋状に形成されている場合に、各フィルタ層
の全域がウェザールーバによって覆われた状態となるた
め、フィルタ層の形状に適切に対応して、雨水の浸入等
を確実に抑制できることになる。
【００２１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図１は、本発明の実施形態に係るガ
スタービン用吸気フィルタユニット（以下、フィルタユ
ニットという）を通過する吸気の流れを示す概略側面
図、図２は、そのフィルタユニットの全体構成を示す横
断平面図、図３は、そのフィルタユニットの要部を拡大
して示す部品分解配列斜視図である。
参照して説明する。図１は、本発明の実施形態に係るガ
スタービン用吸気フィルタユニット（以下、フィルタユ
ニットという）を通過する吸気の流れを示す概略側面
図、図２は、そのフィルタユニットの全体構成を示す横
断平面図、図３は、そのフィルタユニットの要部を拡大
して示す部品分解配列斜視図である。
【００２２】図１に示すように、フィルタユニット１を
通過した吸気は、矢印ａで示すように吸気ダクト２を通
じてガスタービン３の空気圧縮機４に導入された後、タ
ービン部５を経て、矢印ｂで示すように排気ダクト６か
ら煙突または熱回収ボイラ側に向かって排出される。な
お、同図に示す符号７は、発電機である。
通過した吸気は、矢印ａで示すように吸気ダクト２を通
じてガスタービン３の空気圧縮機４に導入された後、タ
ービン部５を経て、矢印ｂで示すように排気ダクト６か
ら煙突または熱回収ボイラ側に向かって排出される。な
お、同図に示す符号７は、発電機である。
【００２３】前記フィルタユニット１は、図２に示すよ
うに、吸気ダクト２の上流側端部に装備され、吸気の流
れＡ，Ｂ，Ｃにおける上流側から順に、ウェザールーバ
10と、一次フィルタ層11と、二次フィルタ層12と、三次
フィルタ層13とを配列して構成される。そして、ウェザ
ールーバ10及び各フィルタ層11,12,13は、吸気ダクト２
の上流端の開口部2aを袋状に覆うように形成されてい
る。この場合、フィルタユニット１の断面形状（吸気ダ
クト２内の吸気の流れＡ'と直交する断面形状）は、こ
の実施形態では四角形であるが、円形や多角形等であっ
てもよく、また吸気ダクト２の断面形状も同様に円形ま
たは角形とされる。なお、吸気ダクト２の流路面積は、
三次フィルタ層11の上記断面の内部面積よりも小さく設
定されている。
うに、吸気ダクト２の上流側端部に装備され、吸気の流
れＡ，Ｂ，Ｃにおける上流側から順に、ウェザールーバ
10と、一次フィルタ層11と、二次フィルタ層12と、三次
フィルタ層13とを配列して構成される。そして、ウェザ
ールーバ10及び各フィルタ層11,12,13は、吸気ダクト２
の上流端の開口部2aを袋状に覆うように形成されてい
る。この場合、フィルタユニット１の断面形状（吸気ダ
クト２内の吸気の流れＡ'と直交する断面形状）は、こ
の実施形態では四角形であるが、円形や多角形等であっ
てもよく、また吸気ダクト２の断面形状も同様に円形ま
たは角形とされる。なお、吸気ダクト２の流路面積は、
三次フィルタ層11の上記断面の内部面積よりも小さく設
定されている。
【００２４】詳述すると、前記一次、二次、及び三次フ
ィルタ層11,12,13は、吸気ダクト２内の吸気の流れＡ'
と直交して配置される端面フィルタ層部11a,12a,13a
と、これらの端面フィルタ層部11a,12a,13aの周縁から
前記流れＡ'の下流側に向かって延出形成された側面フ
ィルタ層部11b,12b,13bとをそれぞれ備えている。ま
た、ウェザールーバ10も同様にして、端面ルーバ部10a
と側面ルーバ部10bとを備えている。
ィルタ層11,12,13は、吸気ダクト２内の吸気の流れＡ'
と直交して配置される端面フィルタ層部11a,12a,13a
と、これらの端面フィルタ層部11a,12a,13aの周縁から
前記流れＡ'の下流側に向かって延出形成された側面フ
ィルタ層部11b,12b,13bとをそれぞれ備えている。ま
た、ウェザールーバ10も同様にして、端面ルーバ部10a
と側面ルーバ部10bとを備えている。
【００２５】図３に示すように、一次フィルタ層11を構
成する各一次フィルタ単位体11cと、二次フィルタ層12
を構成する各二次フィルタ単位体12cとは、格子状の第
一固定枠14にそれぞれ嵌合固定されると共に、三次フィ
ルタ層13を構成する各三次フィルタ単位体13cは、格子
状の第二固定枠15にそれぞれ嵌合固定されている。な
お、ウェザールーバ10としては、吸気の各流れＡ，Ｂ，
Ｃをそれぞれ統一して屈折させる羽根を有する型式のも
の、換言すれば屈折型の羽根式エリミネータと実質的に
同一構造のものが使用される。
成する各一次フィルタ単位体11cと、二次フィルタ層12
を構成する各二次フィルタ単位体12cとは、格子状の第
一固定枠14にそれぞれ嵌合固定されると共に、三次フィ
ルタ層13を構成する各三次フィルタ単位体13cは、格子
状の第二固定枠15にそれぞれ嵌合固定されている。な
お、ウェザールーバ10としては、吸気の各流れＡ，Ｂ，
Ｃをそれぞれ統一して屈折させる羽根を有する型式のも
の、換言すれば屈折型の羽根式エリミネータと実質的に
同一構造のものが使用される。
【００２６】この実施形態では、前記一次フィルタ単位
体11cは、ガラス繊維11cxを矩形の単位枠11cy内に充填
したパネル型のものであって、例えば計５０個以上の一
次フィルタ単位体11cを第一固定枠14に多列多段に組み
込むことにより、上述の端面フィルタ層部11aと側面フ
ィルタ層部11bとからなる一次フィルタ層11が形成され
ている。
体11cは、ガラス繊維11cxを矩形の単位枠11cy内に充填
したパネル型のものであって、例えば計５０個以上の一
次フィルタ単位体11cを第一固定枠14に多列多段に組み
込むことにより、上述の端面フィルタ層部11aと側面フ
ィルタ層部11bとからなる一次フィルタ層11が形成され
ている。
【００２７】また、前記二次フィルタ単位体12cは、一
次フィルタ単位体11cよりも奥行き寸法が長い矩形の単
位枠12cy内に、ガラス繊維でなる不織布12cxを充填した
ものであって、例えば計５０個以上の二次フィルタ単位
体12cを前記一次フィルタ単位体11cに重ね合わせて第一
固定枠14に多列多段に組み込むことにより、上述の端面
フィルタ層部12aと側面フィルタ層部12bとからなる二次
フィルタ層12が形成されている。
次フィルタ単位体11cよりも奥行き寸法が長い矩形の単
位枠12cy内に、ガラス繊維でなる不織布12cxを充填した
ものであって、例えば計５０個以上の二次フィルタ単位
体12cを前記一次フィルタ単位体11cに重ね合わせて第一
固定枠14に多列多段に組み込むことにより、上述の端面
フィルタ層部12aと側面フィルタ層部12bとからなる二次
フィルタ層12が形成されている。
【００２８】更に、前記三次フィルタ単位体13cは、二
次フィルタ単位体12cと奥行き寸法が略同一寸法の単位
枠13cy内に、ガラス繊維でなる不織布13cxを上記よりも
微細目となるように充填したものであって、例えば計５
０個以上の三次フィルタ単位体13cを前記二次フィルタ
単位体12cから所定寸法離間させて第二固定枠15に多列
多段に組み込むことにより、上述の端面フィルタ層部13
aと側面フィルタ層部13bとからなる三次フィルタ層13が
形成されている。
次フィルタ単位体12cと奥行き寸法が略同一寸法の単位
枠13cy内に、ガラス繊維でなる不織布13cxを上記よりも
微細目となるように充填したものであって、例えば計５
０個以上の三次フィルタ単位体13cを前記二次フィルタ
単位体12cから所定寸法離間させて第二固定枠15に多列
多段に組み込むことにより、上述の端面フィルタ層部13
aと側面フィルタ層部13bとからなる三次フィルタ層13が
形成されている。
【００２９】なお、ウェザールーバ10は、図示しない
が、各フィルタ層11,12,13のフィルタ単位体11c,12c,13
cと同様に、固定枠に各ルーバ単位体を多列多段で嵌合
固定させるようにしてもよく、或いはこれよりも少数、
例えば端面ルーバ部10aと二つの側面ルーバ部10bとに３
分割する構造であってもよい。
が、各フィルタ層11,12,13のフィルタ単位体11c,12c,13
cと同様に、固定枠に各ルーバ単位体を多列多段で嵌合
固定させるようにしてもよく、或いはこれよりも少数、
例えば端面ルーバ部10aと二つの側面ルーバ部10bとに３
分割する構造であってもよい。
【００３０】前記三次フィルタ層13の端面フィルタ層部
13aには、図２に示すように、吸気の流れＡ'の下流側に
向かって窪む凹部13eが形成されている。詳述すると、
第二固定枠15が、凹部13eを有するように屈曲して形成
されており、この屈曲形成された第二固定枠15に多数の
三次フィルタ単位体13cが組み込まれている。この実施
形態では、フィルタユニット１における前記吸気の流れ
Ａ'に沿う中心軸線Ｚを含むように端面フィルタ層部13a
に単一の凹部13eが形成されている。換言すれば、前記
凹部13eは、吸気ダクト２の上流端の開口部2aと対向す
る位置に形成されている。この場合、三次フィルタ層13
は、一次及び二次フィルタ層11,12に比して形成領域が
狭いにも拘わらず、凹部13eが形成されていることによ
り吸気の通過面積は同等または同等以上となっている。
13aには、図２に示すように、吸気の流れＡ'の下流側に
向かって窪む凹部13eが形成されている。詳述すると、
第二固定枠15が、凹部13eを有するように屈曲して形成
されており、この屈曲形成された第二固定枠15に多数の
三次フィルタ単位体13cが組み込まれている。この実施
形態では、フィルタユニット１における前記吸気の流れ
Ａ'に沿う中心軸線Ｚを含むように端面フィルタ層部13a
に単一の凹部13eが形成されている。換言すれば、前記
凹部13eは、吸気ダクト２の上流端の開口部2aと対向す
る位置に形成されている。この場合、三次フィルタ層13
は、一次及び二次フィルタ層11,12に比して形成領域が
狭いにも拘わらず、凹部13eが形成されていることによ
り吸気の通過面積は同等または同等以上となっている。
【００３１】そして、前記凹部13eの下流側端部13fは、
風速基準線WLよりも上流側に位置している。この風速基
準線WLは、フィルタユニット１から吸気ダクト２に吸気
が流入する際における吸気の乱流により三次フィルタ層
13に騒音及び／または振動が生じるか否かの指標となる
基準線、具体的にはフィルタユニット１内における吸気
の流速が５．７ｍ／秒を超えるか否かの指標となる基準
線である。この風速基準線WLの上流側の領域は、吸気流
速が５．７ｍ／秒未満となっていることが、本発明者等
が行った実験により判明している。したがって、凹部13
eが形成された三次フィルタ層13には、吸気の乱流によ
る騒音や振動が生じないことになる。
風速基準線WLよりも上流側に位置している。この風速基
準線WLは、フィルタユニット１から吸気ダクト２に吸気
が流入する際における吸気の乱流により三次フィルタ層
13に騒音及び／または振動が生じるか否かの指標となる
基準線、具体的にはフィルタユニット１内における吸気
の流速が５．７ｍ／秒を超えるか否かの指標となる基準
線である。この風速基準線WLの上流側の領域は、吸気流
速が５．７ｍ／秒未満となっていることが、本発明者等
が行った実験により判明している。したがって、凹部13
eが形成された三次フィルタ層13には、吸気の乱流によ
る騒音や振動が生じないことになる。
【００３２】因みに、例えば吸気ダクト２が円筒状であ
る場合について考察すると、吸気ダクト２の直径（単
位：ｍ）をＤとして、その流路面積（単位：ｍ2）をＡ
＝πＤ2／４とし、風速をＶ＝５．７ｍ／秒、風量（単
位：ｍ3／秒）をＱとすれば、吸気ダクト２のフィルタ
ユニット１内への開口部2aから風速基準線WLまでの距離
Ｘは、下記の(1)式で表される。
る場合について考察すると、吸気ダクト２の直径（単
位：ｍ）をＤとして、その流路面積（単位：ｍ2）をＡ
＝πＤ2／４とし、風速をＶ＝５．７ｍ／秒、風量（単
位：ｍ3／秒）をＱとすれば、吸気ダクト２のフィルタ
ユニット１内への開口部2aから風速基準線WLまでの距離
Ｘは、下記の(1)式で表される。
【００３３】
Ｘ＝[（Ｑ／Ｖ−Ａ）／１０]1/2 ……(1)
【００３４】また、例えば吸気ダクト２が短辺Ｗで長辺
Ｈの角筒状である場合について考察すると、吸気ダクト
２の円筒相当の直径（単位：ｍ）を、Ｄ＝１．２７×
[（Ｗ×Ｈ）5／（Ｗ＋Ｈ）2 ]0.125として、その流路面
積（単位：ｍ2）をＡ＝πＤ2／４とし、風速をＶ＝５．
７ｍ／秒、風量（単位：ｍ3／秒）をＱとすれば、吸気
ダクト２のフィルタユニット１内への開口部2aから風速
基準線WLまでの距離Ｘは、上記の(1)式で表される。
Ｈの角筒状である場合について考察すると、吸気ダクト
２の円筒相当の直径（単位：ｍ）を、Ｄ＝１．２７×
[（Ｗ×Ｈ）5／（Ｗ＋Ｈ）2 ]0.125として、その流路面
積（単位：ｍ2）をＡ＝πＤ2／４とし、風速をＶ＝５．
７ｍ／秒、風量（単位：ｍ3／秒）をＱとすれば、吸気
ダクト２のフィルタユニット１内への開口部2aから風速
基準線WLまでの距離Ｘは、上記の(1)式で表される。
【００３５】そして、三次フィルタ層13に形成する凹部
13eの下流側端部13fを、上記の(1)式で算出した距離Ｘ
よりも吸気ダクト２の開口部2aから離隔させれば、凹部
13eひいては三次フィルタ層13に吸気の乱流による騒音
や振動が生じなくなる。
13eの下流側端部13fを、上記の(1)式で算出した距離Ｘ
よりも吸気ダクト２の開口部2aから離隔させれば、凹部
13eひいては三次フィルタ層13に吸気の乱流による騒音
や振動が生じなくなる。
【００３６】なお、この実施形態では、三次フィルタ層
13の端面フィルタ層部13aに単一の凹部13eを形成した
が、同様に下流側に向かって窪む凹部を端面フィルタ層
部13aの複数箇所に形成してもよい。また、この凹部13e
の形状は、有底円筒状、有底角筒状、或いは溝状等の何
れであってもよい。
13の端面フィルタ層部13aに単一の凹部13eを形成した
が、同様に下流側に向かって窪む凹部を端面フィルタ層
部13aの複数箇所に形成してもよい。また、この凹部13e
の形状は、有底円筒状、有底角筒状、或いは溝状等の何
れであってもよい。
【００３７】更に、この実施形態では、三次フィルタ層
13の端面フィルタ層部13aに凹部13eを形成したが、側面
フィルタ層部13bに凹部を形成するようにしてもよい。
また、各フィルタ層11,12,12（ウェザールーバ10も同
様）は、端面フィルタ層部11a,12a,13aと側面フィルタ
層部11b,12b,13bとを屈曲状に連結することにより構成
されているが、この両者が滑らかに連続するような形
状、例えば断面半円状或いは半球状等に形成されていて
もよい。
13の端面フィルタ層部13aに凹部13eを形成したが、側面
フィルタ層部13bに凹部を形成するようにしてもよい。
また、各フィルタ層11,12,12（ウェザールーバ10も同
様）は、端面フィルタ層部11a,12a,13aと側面フィルタ
層部11b,12b,13bとを屈曲状に連結することにより構成
されているが、この両者が滑らかに連続するような形
状、例えば断面半円状或いは半球状等に形成されていて
もよい。
【００３８】
【発明の効果】以上のように本発明に係るガスタービン
用吸気フィルタユニットによれば、三次フィルタ層が、
吸気流の下流側に向かって窪む少なくとも一つの凹部を
有するように複数のフィルタ単位体を配列して構成され
ていることから、三次フィルタ層の吸気通過面積がその
凹部の形成に応じた分だけ増加し、この三次フィルタ層
を通過する際における吸気の流通抵抗の増加が適度に抑
制される。これにより、吸気の円滑な流れが確保され
て、空気圧縮機の駆動損失の発生が未然に防止されると
共に、フィルタ層の捕集効率と吸気の流通抵抗とのバラ
ンスが極めて良好となり、空気圧縮機への微細なダスト
の付着やフィルタの寿命低下等の問題が効果的に回避さ
れる。しかも、前記凹部は、吸気流の下流側に向かって
窪む形状とされていることから、その上流側の二次フィ
ルタ層と干渉するおそれは生じず、したがって三つのフ
ィルタ層のレイアウトの適切化を維持することが可能と
なる。
用吸気フィルタユニットによれば、三次フィルタ層が、
吸気流の下流側に向かって窪む少なくとも一つの凹部を
有するように複数のフィルタ単位体を配列して構成され
ていることから、三次フィルタ層の吸気通過面積がその
凹部の形成に応じた分だけ増加し、この三次フィルタ層
を通過する際における吸気の流通抵抗の増加が適度に抑
制される。これにより、吸気の円滑な流れが確保され
て、空気圧縮機の駆動損失の発生が未然に防止されると
共に、フィルタ層の捕集効率と吸気の流通抵抗とのバラ
ンスが極めて良好となり、空気圧縮機への微細なダスト
の付着やフィルタの寿命低下等の問題が効果的に回避さ
れる。しかも、前記凹部は、吸気流の下流側に向かって
窪む形状とされていることから、その上流側の二次フィ
ルタ層と干渉するおそれは生じず、したがって三つのフ
ィルタ層のレイアウトの適切化を維持することが可能と
なる。
【００３９】そして、三次フィルタ層に形成される凹部
の下流側端部を、吸気の乱流による騒音及び／または振
動が生じるか否かの指標となる風速基準線よりも上流側
に位置させることにより、上述のような凹部の形成に伴
う種々の利点を享受した上で、三次フィルタ層に吸気の
乱流による騒音や振動が発生する事態を効果的に抑制で
きることになる。
の下流側端部を、吸気の乱流による騒音及び／または振
動が生じるか否かの指標となる風速基準線よりも上流側
に位置させることにより、上述のような凹部の形成に伴
う種々の利点を享受した上で、三次フィルタ層に吸気の
乱流による騒音や振動が発生する事態を効果的に抑制で
きることになる。
【００４０】また、前記凹部を、前記吸気ダクトの上流
端開口部と対向する位置に形成すれば、吸気ダクトに向
かう吸気の主流となる経路上に凹部が存在することにな
り、三次フィルタ層におけるダストによる目詰まり及び
これに起因する流通抵抗の増大が効率良く回避される。
端開口部と対向する位置に形成すれば、吸気ダクトに向
かう吸気の主流となる経路上に凹部が存在することにな
り、三次フィルタ層におけるダストによる目詰まり及び
これに起因する流通抵抗の増大が効率良く回避される。
【図１】本発明の実施形態に係るガスタービン用吸気フ
ィルタユニットを通過する吸気の流れを示す概略側面図
である。
ィルタユニットを通過する吸気の流れを示す概略側面図
である。
【図２】本発明の実施形態に係るガスタービン用吸気フ
ィルタユニットの全体構成を示す横断平面図である。
ィルタユニットの全体構成を示す横断平面図である。
【図３】本発明の実施形態に係るガスタービン用吸気フ
ィルタユニットの要部を示す部品分解配列斜視図であ
る。
ィルタユニットの要部を示す部品分解配列斜視図であ
る。
１ フィルタユニット
２ 吸気ダクト
３ ガスタービン
10 ウェザールーバ
11 一次フィルタ層
11a 一次フィルタ層の端面フィルタ層部
11b 一次フィルタ層の側面フィルタ層部
11c 一次フィルタ層のフィルタ単位体
12 二次フィルタ層
12a 二次フィルタ層の端面フィルタ層部
12b 二次フィルタ層の側面フィルタ層部
12c 二次フィルタ層のフィルタ単位体
13 三次フィルタ層
13a 三次フィルタ層の端面フィルタ層部
13b 三次フィルタ層の側面フィルタ層部
13c 三次フィルタ層のフィルタ単位体
13e 凹部
13f 凹部の下流側端部
14第一固定枠
15第二固定枠
WL 風速基準線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１４年１２月５日（２００２．１２．
５）
５）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２３
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２３】前記フィルタユニット１は、図２に示すよ
うに、吸気ダクト２の上流側端部に装備され、吸気の流
れＡ，Ｂ，Ｃにおける上流側から順に、ウェザールーバ
10と、一次フィルタ層11と、二次フィルタ層12と、三次
フィルタ層13とを配列して構成される。そして、ウェザ
ールーバ10及び各フィルタ層11,12,13は、吸気ダクト２
の上流端の開口部2aを袋状に覆うように形成されてい
る。この場合、フィルタユニット１の断面形状（吸気ダ
クト２内の吸気の流れＡ'と直交する断面形状）は、こ
の実施形態では四角形であるが、円形や多角形等であっ
てもよく、また吸気ダクト２の断面形状も同様に円形ま
たは角形とされる。なお、吸気ダクト２の流路面積は、
三次フィルタ層13の上記断面の内部面積よりも小さく設
定されている。
うに、吸気ダクト２の上流側端部に装備され、吸気の流
れＡ，Ｂ，Ｃにおける上流側から順に、ウェザールーバ
10と、一次フィルタ層11と、二次フィルタ層12と、三次
フィルタ層13とを配列して構成される。そして、ウェザ
ールーバ10及び各フィルタ層11,12,13は、吸気ダクト２
の上流端の開口部2aを袋状に覆うように形成されてい
る。この場合、フィルタユニット１の断面形状（吸気ダ
クト２内の吸気の流れＡ'と直交する断面形状）は、こ
の実施形態では四角形であるが、円形や多角形等であっ
てもよく、また吸気ダクト２の断面形状も同様に円形ま
たは角形とされる。なお、吸気ダクト２の流路面積は、
三次フィルタ層13の上記断面の内部面積よりも小さく設
定されている。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００３７
【補正方法】変更
【補正内容】
【００３７】更に、この実施形態では、三次フィルタ層
13の端面フィルタ層部13aに凹部13eを形成したが、側面
フィルタ層部13bに凹部を形成するようにしてもよい。
また、各フィルタ層11,12,13（ウェザールーバ10も同
様）は、端面フィルタ層部11a,12a,13aと側面フィルタ
層部11b,12b,13bとを屈曲状に連結することにより構成
されているが、この両者が滑らかに連続するような形
状、例えば断面半円状或いは半球状等に形成されていて
もよい。
13の端面フィルタ層部13aに凹部13eを形成したが、側面
フィルタ層部13bに凹部を形成するようにしてもよい。
また、各フィルタ層11,12,13（ウェザールーバ10も同
様）は、端面フィルタ層部11a,12a,13aと側面フィルタ
層部11b,12b,13bとを屈曲状に連結することにより構成
されているが、この両者が滑らかに連続するような形
状、例えば断面半円状或いは半球状等に形成されていて
もよい。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 吉竹 茂
大阪市北区中之島３丁目３番22号 関西電
力株式会社内
(72)発明者 高島 英将
大阪市北区中之島３丁目３番22号 関西電
力株式会社内
Ｆターム(参考） 4D058 JA12 KA01 KB01 KB11 KC04
QA01 QA11 QA17 SA20
Claims (7)
- 【請求項１】 ガスタービン内に吸気を導く吸気ダクト
の上流側端部に装備され、且つ上流側から順に、一次フ
ィルタ層、二次フィルタ層、及び三次フィルタ層が配列
されたガスタービン用吸気フィルタユニットにおいて、 前記一次、二次、及び三次フィルタ層が、複数のフィル
タ単位体でそれぞれ構成されると共に、前記三次フィル
タ層が、吸気流の下流側に向かって窪む少なくとも一つ
の凹部を有するように複数のフィルタ単位体を配列して
構成されていることを特徴とするガスタービン用吸気フ
ィルタユニット。 - 【請求項２】 前記凹部の下流側端部を、吸気の乱流に
よる騒音及び／または振動が生じるか否かの指標となる
風速基準線よりも上流側に位置させたことを特徴とする
請求項１に記載のガスタービン用吸気フィルタユニッ
ト。 - 【請求項３】 前記凹部が、前記吸気ダクトの上流端開
口部と対向する位置に形成されていることを特徴とする
請求項１または２に記載のガスタービン用吸気フィルタ
ユニット。 - 【請求項４】 前記一次、二次、及び三次フィルタ層
が、前記吸気ダクトの上流端開口部を袋状に覆うように
形成されていることを特徴とする請求項１〜３の何れか
に記載のガスタービン用吸気フィルタユニット。 - 【請求項５】 前記一次フィルタ層と二次フィルタ層と
の各フィルタ単位体を第一固定枠に嵌合固定すると共
に、三次フィルタ層の各フィルタ単位体を第二固定枠に
嵌合固定したことを特徴とする請求項１〜４の何れかに
記載のガスタービン用吸気フィルタユニット。 - 【請求項６】 前記一次フィルタ層の上流側に、吸気流
を統一して屈折させる型式のウェザールーバを配列した
ことを特徴とする請求項１〜５の何れかに記載のガスタ
ービン用吸気フィルタユニット。 - 【請求項７】 前記ウェザールーバが、前記吸気ダクト
の上流端開口部を袋状に覆うように形成されていること
を特徴とする請求項６に記載のガスタービン用吸気フィ
ルタユニット。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002058919A JP2003254088A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | ガスタービン用吸気フィルタユニット |
| US10/339,769 US6766636B2 (en) | 2002-03-05 | 2003-01-08 | Gas turbine intake air filter unit |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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