JP2003253588A - 紙用嵩高剤及びこれを用いた製紙方法 - Google Patents

紙用嵩高剤及びこれを用いた製紙方法

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JP2003253588A
JP2003253588A JP2002052416A JP2002052416A JP2003253588A JP 2003253588 A JP2003253588 A JP 2003253588A JP 2002052416 A JP2002052416 A JP 2002052416A JP 2002052416 A JP2002052416 A JP 2002052416A JP 2003253588 A JP2003253588 A JP 2003253588A
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JP2002052416A
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Takeshi Doi
猛 土居
Takashi Miyamura
岳志 宮村
Shigehiro Kochi
成浩 胡内
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DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥紙力を損なうことなく、また起泡性も抑
制しつつ、十分な嵩高性の向上効果を得ることができる
紙用嵩高剤及び製紙方法を提供する。 【解決手段】 イソシアネート基との反応性を有する疎
水性化合物とポリイソシアネートとの反応生成物である
遊離イソシアネート基を含むウレタンプレポリマーのイ
ソシアネート基を、親水基導入のための活性水素化合物
と反応させて得られる水溶性ウレタン樹脂を含有してな
る紙用嵩高剤を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書籍用途等の紙の
嵩高さを向上させる、紙用嵩高剤に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、書
籍用途等を中心に印刷適性やボリューム感に優れた紙に
対する要望が強くなっている。これら印刷適性やボリュ
ーム感は、紙の嵩高さに関係するため、従来より嵩高さ
を向上させるための種々の嵩高剤が提案されている。
【0003】例えば、特開平11−200284号公報
では、特定の脂肪酸及び脂肪酸エステルのポリオキシア
ルキレン付加物からなるものが開示され、又、特開平1
1−269799号公報では、特定のカチオン性化合
物、アミン、アミンの酸塩及び両性化合物等からなるも
のが開示されている。
【0004】しかしながら、従来の嵩高剤によれば、安
定した嵩高性が得られるものであっても、乾燥紙力の低
下や抄紙時の泡立ちといった問題が生じ、これらを全て
解決したものは未だ得られていない。
【0005】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、優れた嵩高性の向上効果を有し、かつ乾燥紙力の低
下や抄紙時の泡立ち等の問題を生じない紙用嵩高剤を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の課題
を解決するため鋭意検討した結果、ウレタン樹脂を主成
分とする嵩高剤を用いることにより、乾燥紙力の低下を
招くことなく、また、抄紙時の泡立ちの問題もなく、嵩
高性の向上効果を発現させ得ることを見出し、本発明の
完成に至ったものである。
【0007】すなわち、本発明の紙用嵩高剤は、イソシ
アネート基との反応性を有する疎水性化合物とポリイソ
シアネートとの反応生成物である遊離イソシアネート基
を含むウレタンプレポリマーのイソシアネート基を、親
水基導入のための活性水素化合物と反応させて得られる
水溶性ウレタン樹脂を含有してなるものである(請求項
1)。
【0008】上記においてイソシアネート基との反応性
を有する疎水性化合物としては、平均官能基数が2個以
上のポリオールが使用できる(請求項2)。
【0009】上記水溶性ウレタン樹脂は、親水基導入の
ための活性水素化合物と反応させた後に残存するイソシ
アネート基が、熱処理によりイソシアネート基を再生す
るブロック化剤によりブロック化されたものとすること
ができる(請求項3)。
【0010】あるいは、上記水溶性ウレタン樹脂は、親
水基導入のための活性水素化合物と反応させた後に残存
するイソシアネート基が、脂肪族飽和アルコール、脂環
式アルコール、及び芳香族アルコールからなる群から選
択された化合物によって封鎖されたもの(請求項4)、
二価以上の多価アルコール脂肪酸によるエステル化合物
であり、かつ少なくとも1価の水酸基を有する疎水化ア
ルコールである化合物によって封鎖されたもの(請求項
5)、又は脂肪族飽和アミン、脂環式アミン、及び芳香
族アミンからなる群から選択された化合物によって封鎖
されたもの(請求項6)とすることもできる。
【0011】上記において、親水基を導入し得る活性水
素化合物としては、酸で中和可能な第四級基または第三
級基になり得る基を有する化合物(請求項7)、あるい
は塩形成性のカルボン酸基またはスルホン酸基を有する
化合物(請求項8)が使用できる。
【0012】本発明の製紙方法は、上記したいずれかの
紙用嵩高剤を抄紙ストックへ添加し、ウエブに形成した
後、130℃以下の温度で乾燥することよりなる(請求
項9)。このとき、紙用嵩高剤の添加量は、抄紙ストッ
ク中の繊維重量を基準にして0.05〜5.0重量%で
あることが好ましい(請求項10)。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で用いるウレタンプレポリ
マーは、イソシアネート基との反応性を有する疎水性化
合物に、NCO/OH当量比過剰にポリイソシアネート
化合物を反応させることにより製造される。
【0014】イソシアネート基との反応性を有する疎水
性化合物としては、平均官能基数が2個以上のポリオー
ル類等が用いられる。
【0015】ポリオール類としては、まずエーテル結合
を有するポリオール成分として、分子量1,000〜2
0,000の二価以上のポリエーテルポリオールが好適
に用いられる。ポリエーテルポリオールは、多価アルコ
ールを出発物質とし、塩基性触媒の存在下、アルキレン
オキサイドを重付加することにより得られる。二価アル
コール成分の例としては、炭素数2〜4のグリコール類
が挙げられる。三価アルコール成分の例としては、グリ
セリン、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパンなどのトリオール類や、トリエ
タノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブ
タノールアミンなどのアルカノールアミン類などが挙げ
られる。また四価アルコール成分の例としては、ペンタ
エリスリトールが挙げられる。さらにアルキレンオキサ
イドの例としては、エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、ブチレンオキサイドなどが挙げられる。
【0016】また、ポリエーテルポリオールとしては、
エチレンジアミン等の多価アミンのアルキレンオキサイ
ド付加物も使用でき、アルキレンオキサイドの例として
は上記と同様のものが挙げられる。
【0017】ポリイソシアネート化合物との反応性を有
する疎水性化合物としては、平均官能基数が2以上であ
る変性ポリオルガノシロキサンも用いられる。具体的に
は、官能基として、−(CH)pOH、−(CH
p(OCHCH)qOHや−(CH)p(OCH
(CH)CH)qOH等を有するカルビノール類
や、−(CH)pNH(CH)rNH等を有する
アミノ化合物等(ここで、pは1〜5の整数、qは1〜
10の整数、rは1〜5の整数をそれぞれ示す)の、有
機ポリイソシアネート化合物と反応性を有するものが挙
げられる。これら変性ポリオルガノシロキサンは、分子
両末端変性タイプ、分子中2個以上の側鎖が変性された
側鎖変性タイプとに分類されるが、そのどちらも使用可
能である。また、分子末端及び側鎖の両方に、合わせて
2個以上の官能基をもつ化合物も用いられる。また、こ
れら変性ポリオルガノシロキサンは、平均分子量800
〜8000のものが好ましい。
【0018】次に、エステル結合を持つポリオール成分
としては、二塩基酸成分と二価アルコール成分とからな
るポリエステルポリオールが挙げられる。ポリエステル
ポリオールを構成する二塩基酸成分の例としては、シュ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン
酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸のような飽和または不飽和の脂肪族二塩基
酸及び芳香族二塩基酸が挙げられる。ポリエステルポリ
オールを構成する二価アルコール成分の例としては、エ
チレングルコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタジオールなど
のような脂肪族グリコール及びシクロヘキサンジオール
等のような脂環式グリコールが挙げられる。これら二塩
基酸成分と二価アルコール成分とを縮合反応させること
により、ポリエステルポリオールが得られる。
【0019】また、ひまし油ポリオールやポリブタジエ
ンポリオール、フッ素ポリオール、ポリチオエーテルポ
リオールなども用いられる。
【0020】本発明で用いるイソシアネート化合物につ
いては特に限定はなく、ウレタン工業の分野において従
来から用いられているものが用いられ、例としては、ト
リレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HMDI)、キシリレ
ンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソ
シアネート(IPDI)などの有機ポリイソシアネート
化合物が挙げられる。なお、無黄変性を要求される場合
には、HMDIなどの脂肪族イソシアネート、IPDI
などの脂環族イソシアネート、XDI,TMXDIなど
の芳脂環族イソシアネートが好ましい。
【0021】上記ウレタンプレポリマーの合成において
は、必要に応じて鎖伸長剤成分を使用することもでき
る。鎖伸長剤成分とは、2個以上の活性水素基を有する
低分子量化合物であり、例として、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ブタンジオール、プロピレ
ングリコールなどの二価アルコール成分やトリメチロー
ルプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの
多価アルコールもしくはオキシアルキレン誘導体が挙げ
られる。このほか芳香環または脂環を持つ鎖伸長剤成分
としては、ビスフェールA、ビスフェノールB、水素化
ビスフェノールA、ジブロモビスフェノールA、シクロ
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハイ
ドロキノン、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテ
ル、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどが挙げられ
る。上記多価アルコールを出発物質として、塩基性触媒
の存在下、アルキレンオキサイドを重付加して得られる
ポリエーテルポリオールも使用でき、アルキレンオキサ
イドの例としては、エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、ブチレンオキサイドなどが挙げられる。
【0022】上記ポリイソシアネート成分とポリイソシ
アネートとの反応性を有する疎水性化合物とを反応させ
ることにより、遊離イソシアネート基を有するウレタン
プレポリマーが得られる。
【0023】すなわち、ポリイソシアネート成分と疎水
性化合物とを、NCO基/活性水素基のモル比が1.0
以上となる任意の割合で混合し、公知の方法により、3
0〜130℃で30分〜50時間反応させることによ
り、少なくとも0.5重量%以上、好ましくは1〜8重
量%の遊離イソシアネート基を有するウレタンプレポリ
マーが得られる。
【0024】このイソシアネート基の一部と反応する親
水基を導入するための活性水素化合物としては、まず、
酸で中和可能な第四級または第三級基になり得る基を有
する化合物が挙げられる。この酸で中和可能な第四級ま
たは第三級基になりうる基を有する化合物としては任意
のものを使用できるが、好ましいのはヒドロキシル基ま
たは一級アミノ基のような活性水素含有基と三級アミノ
基を有する脂肪族化合物、例えばN,N−ジメチルエタ
ノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N
−ジメチルエチレンジアミンなどである。また三級アミ
ンを有するN,N,N−トリメチロールアミン、N,
N,N−トリエタノールアミンを使用することもでき
る。
【0025】これらの化合物は活性水素含有基とイソシ
アネート基との反応によってウレタンプレポリマーに結
合し、残りのイソシアネート基を必要に応じてブロック
化した後、四級化剤によって、三級アミノ基を四級化す
ることで水溶性ウレタンプレポリマーが得られる。四級
化剤としては、ベンジルクロライドや硫酸ジメチルや硫
酸ジエチルなど一般的に使用されているものが使用でき
る。
【0026】あるいは四級化を行わず、三級アミノ基を
酸により中和し、塩の形で水溶化することもできる。中
和酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタ
ール酸、アジピン酸、マレイン酸等の有機酸かリン酸が
好ましい。
【0027】また、塩形成性のカルボン酸基またはスル
ホン酸基を有する化合物としては、例えば、グリコール
酸、リンゴ酸、グリシン、アミノ安息香酸、アラニン、
ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸など
のヒドロキシ酸、アミノカルボン酸、2−アミノエタン
スルホン酸(タウリン酸)などのアミノスルホン酸、2
−ヒドロキシエタンスルホン酸などのヒドロキシスルホ
ン酸類などが挙げられる。またこれに対する塩形成剤と
しては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どの1価の金属水酸化物やアンモニア、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミンなどの三級アミン化合物が挙げら
れる。
【0028】上記した残りのイソシアネート基を必要に
応じてブロックするためのブロック化剤としては、公知
のものが使用できるが、具体的には、(1)重亜硫酸
塩、(2)ε−カプロラクタムなどのラクタム系、
(3)アセトンオキシム、メチルエチルケトオキシム、
シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系、(4)マ
ロン酸ジメチル、アセト酢酸エチルなどの活性メチレン
系、(5)イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2
−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールな
どのイミダゾール系、(6)フェノール、クレゾール、
パラヒドロキシ安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸エス
テル、サリチル酸、及びサリチル酸エステルなどのフェ
ノール系等が挙げられる。なお、重亜硫酸塩でブロック
する場合には、重亜硫酸塩は親水基導入剤としての機能
を併せもつ。
【0029】また、遊離イソシアネート基を親水基導入
のための活性水素化合物と反応させた後に残存するイソ
シアネート基を封鎖する化合物(キャッピング剤)とし
ては、以下のような一価アルコール類、一価アミン類、
エステル化アルコール類、アミド化アミン類が用いられ
る。
【0030】一価アルコール類の例としては、(1)メ
タノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコー
ル、へキシルアルコール、へプチルアルコール、オクチ
ルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコー
ル、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリ
ルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアル
コール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、
ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナ
デシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアル
コール、メリシルアルコールなどの脂肪族飽和アルコー
ル、(2)シクロペンタノール、シクロヘキサノールな
どの脂環式アルコール、(3)ベンジルアルコール、シ
ンナミルアルコールなどの芳香族アルコール等が挙げら
れる。
【0031】また、一価アミン類の例としては、(1)
メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチル
アミン、アミルアミン、へキシルアミン、ヘプチルアミ
ン、オクチルアミン、カプリルアミン、ノニルアミン、
デシルアミン、ウンデシルアミン、ラウリルアミン、ト
リデシルアミン、ミリスチルアミン、ペンタデシルアミ
ン、セチルアミンなどの脂肪族第一アミン、(2)シク
ロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチ
ルアミン、シクロヘキシルアミンなどの脂環式アミン、
(3)アニリン、メチルアニリン、エチルアニリン、ト
ルイジン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、ジフェ
ニルアミン、ナフチルアミンなどの芳香族アミンなどが
挙げられる。
【0032】また、(1)蟻酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、
ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン
酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パ
ルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカ
ン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチ
ン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラク
セル酸などの炭素数1〜32の飽和脂肪酸や(2)アク
リル酸、クロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エ
ライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、
リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ステアロール
酸などの炭素数3〜18の不飽和脂肪酸が、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ソルビトールなどの多価アルコール類によってエステル
化されたエステル化アルコール類や、またはポリアミン
類によってアミド化されたアミド化アミン類も用いら
れ、いずれもエーテル基を含有していても良い。
【0033】ウレタンプレポリマーの合成は原則的には
非溶剤系で行うが、ウレタンプレポリマーの粘度によっ
ては、イソシアネートと不活性な、かつ、ウレタンプレ
ポリマーを溶解しうる溶剤を用いても良い。そのような
溶剤の例としては、ジオキサン、メチルエチルケトン、
ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、N−メチ
ル−2−ピロリドン、トルエン、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。また
ウレタンプレポリマー水溶液中に、酸化防止剤又は耐光
剤の溶液又はエマルションを添加しても良い。
【0034】酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェ
ノール系又はセミカルバジド系などの酸化防止剤の溶液
又はエマルションが挙げられる。耐光剤の例としては、
ヒンダードアミン(HALS)系、ベンゾフェノン系、
ベンゾトリアゾール系などの耐光剤の溶液又はエマルシ
ョンが挙げられる。
【0035】以上のようにして合成した水溶性ポリウレ
タン樹脂は、サイジング剤のように抄造後のウエブへ塗
布などの方法によって適用することも可能ではあるが、
填料などの他の添加剤とともに抄紙ストックへ添加し、
常法によりワイヤーセクション、プレスセクション、ド
ライヤーセクションなどを経て抄造される紙へ添加する
方法に用いるのに適している。その際の紙用嵩高剤の添
加量は、ストック中の繊維重量を基準にして0.05〜
5.0重量%が好ましい。製紙機械のドライヤーセクシ
ョンにおいては、紙は通常、最高130℃まで加熱され
るシリンダー列の間を通って加熱乾燥される。本発明の
紙用嵩高剤はこの加熱条件において、セルロース交絡点
上で耐水性に優れた樹脂皮膜を形成するものと考えられ
る。
【0036】本発明の紙用嵩高剤は、パルプ原料として
は、機械パルプや化学パルプ等のパルプはもちろん、古
紙パルプをも含むパルプ全般に適用できるものであるな
お、抄紙時には、ロジン、アルキルケテンダイマー、ア
ルケニル無水コハク酸、デンプン、ゼラチンなどのサイ
ジング剤のほか、紙力向上剤、填料、濾水性向上剤など
を添加することもできる。
【0037】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】(合成例1)ポリエステルポリオール(3
メチル−1,5−ペンタジオール/テレフタル酸の重縮
合物、平均分子量:1000)100重量部(以下、
「部」という)、トリメチロールプロパン20.1部、
N−メチルジエタノールアミン20.8部、ヘキサメチ
レンジイソシアネート(以下、HMDIと略記する)1
00.8部を65℃で120分間反応させた。このとき
の遊離イソシアネート基含有量は3.5%であった。次
に系の温度を50℃とし、パラヒドロキシ安息香酸ブチ
ル40部を添加し、内温を70℃まで上げ、120分間
反応させた。遊離イソシアネート基の反応が消失したこ
とを確認後、硫酸ジエチル22.1部を添加し、55℃
で30分間四級化反応を行い、水で希釈し、純分25%
の白色粘調な熱反応性ブロック化ウレタン樹脂水溶液A
を得た。
【0039】(合成例2)グリセリンを出発物質とした
エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド重付加物
(平均分子量:10,000、PO含有量:50%)4
50部にHMDI22.3部を添加し、100℃で2時
間反応を行い、遊離イソシアネート基1.2重量%を有
するウレタンプレポリマーを得た。次いで30%重亜硫
酸ソーダ水溶液47部を添加し、45℃で60分間攪拌
した後、水で希釈し、樹脂分15%の半透明粘調なアニ
オン性ブロック化ウレタン樹脂水溶液Bを得た。
【0040】(合成例3)ポリエステルポリオール
(1,4−ブタンジオール/アジピン酸の重縮合物、平
均分子量:1000)100部、トリメチロールプロパ
ン13.4部、1,4−シクロヘキサンジメタノール
7.2部、N−メチルジエタノールアミン20.8部、
HMDI92.4部を65℃で120分間反応させた。
このときの遊離イソシアネート基含有量は3.0%であ
った。次に系の温度を50℃とし、メリシルアルコール
65.7部を添加し、内温を70℃まで上げ、120分
間反応させた。遊離イソシアネート基の反応が消失した
ことを確認後、硫酸ジエチル22.1部を添加し、55
℃で30分間四級化反応を行い、水で希釈し、純分25
%の白色粘調な水溶性ウレタン樹脂水溶液Cを得た。
【0041】(合成例4)グリセリンのステアリン酸ジ
エステル208部に対して、HMDIを56部添加し、
75℃で120分間反応した。このときの遊離イソシア
ネート基含有量は5.5%であった。その後、内温を4
0℃まで下げ、35%タウリン酸Na水溶液を141部
添加し、10分間反応させた。遊離イソシアネート基の
消失を確認後、水で希釈し、純分25%の水溶液ウレタ
ン樹脂水溶液Dを得た。
【0042】(合成例5)1,6−ヘキシレンカーボネ
ート(分子量:1000、2官能)100部及びポリエ
チレングリコール(以下、PEGと略記する)2000
のモノメトキシ化物を100部に対して、MDIを50
部添加し、70℃で90分間反応させた。このときの遊
離イソシアネート基含有量は1.6%であった。その後
内温を60℃まで下げ、ペンタエリスリトールのカプリ
ル酸トリエステルを50.2部添加し、70℃で60分
間反応させた。遊離イソシアネート基の消失を確認後、
水で希釈し、純分25%の水溶性ウレタン樹脂水溶液E
を得た。
【0043】(合成例6)ポリテトラメチレンエーテル
グリコール(分子量:1000、2官能、以下PTMG
と略称する)200部に対して、1,6−ヘキシレンカ
ーボネート200部、及びHMDI67.2部を添加
し、75℃で60分間反応させた。このときの遊離イソ
シアネート基含有量は3.6%であった。続いて内温を
50℃まで冷却して、アジピン酸1モルに対してジエチ
レントリアミン2モル反応させたジアミド化物を、エナ
ント酸2モルによって第二次アミド化したアミド化物3
6.4部を添加して、50℃で30分間反応させた。こ
のときの遊離イソシアネート基含有量は1.7%であっ
た。これにN,N−ジメチルエタノールアミンを17.
8部添加し、系の温度を65℃まで昇温し、40分間反
応させた。遊離イソシアネート基の消失を確認後、ジメ
チル硫酸を25部添加し、50℃で10分間反応後、冷
却して水で希釈し、純分25%の水溶性ウレタン樹脂水
溶液Fを得た。
【0044】(合成例7)PTMG200部に対して、
TDI−80を104.4部添加し、70℃で30分間
反応させた。このときの遊離イソシアネート基含有量は
11%であった。系の温度を60℃まで下げ、ジメチロ
ールプロピオン酸を40.2部添加し、65℃で60分
間反応させた。このときの遊離イソシアネート基含有量
は2.5%であった。さらにオクチルアルコール26部
を添加し、65℃で30分間反応させた。遊離イソシア
ネート基の消失を確認後、水で希釈し、純分25%の水
溶性ウレタン樹脂水溶液Gを得た。
【0045】(合成例8)PTMG200部に対して、
HMDIを50.4部添加し、70℃で60分間反応さ
せた。このときの遊離イソシアネート基含有量は3.5
%であった。内温を50℃まで下げ、N,N−ジメチル
エタノールアミンを添加し、60℃で60分間反応させ
た。このときの遊離イソシアネート基含有量は1.6%
であった。さらにグリセリンのラクセル酸ジエステル化
物を102部添加し、65℃で60分間反応させた。遊
離イソシアネート基の消失を確認後、ジメチル硫酸を1
2.6部添加し、50℃で15分間反応させた後、冷却
して水で希釈し、純分25%の水溶性ウレタン樹脂水溶
液Hを得た。
【0046】(合成例9)グリセリンを出発物質とした
エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド重付加物
(平均分子量:10,000、PO含有量:60%)1
00部に対して、HMDIを50.4部添加し、70℃
で60分間反応させた。このときの遊離イソシアネート
基含有量は1.2%であった。さらにベンジルアルコー
ル10.8部を添加し、70℃で30分間反応させた。
このときの遊離イソシアネート基含有量は0.8%であ
った。内温を40℃まで冷却後、35%タウリン酸Na
水溶液を84部添加し、40℃で10分間反応させた。
さらに水で希釈し、純分25%の水溶性ウレタン樹脂水
溶液Iを得た。
【0047】(合成例10)ペンタエリスリトールのエ
チレンオキサイド/プロピレンオキサイド重付加物(平
均分子量:5,000、PO含有量:80%)50部に
対して、HMDIを67.2部添加し、75℃で60分
間反応させた。このときの遊離イソシアネート基含有量
は3.0%であった。さらにN,N−ジメチルエタノー
ルアミン17.8部を添加して65℃で30分間反応さ
せた後、さらにシクロペンタノールを17.2部添加
し、65℃で30分間反応させた。遊離イソシアネート
基の消失を確認後、ジメチル硫酸を25.2部添加し、
50℃で15分間反応させた後、冷却して水で希釈し、
純分25%の水溶性ウレタン樹脂水溶液Jを得た。
【0048】(合成例11)ポリエステルポリオール
(ビスフェノールAの2EO付加物/アジピン酸の重縮
合物、平均分子量:1000)100部、トリメチロー
ルプロパン6.7部、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール21.6部、N−メチルジエタノールアミン20.
8部、HMDI115.1部を65℃で120分間反応
させた。このときの遊離イソシアネート基含有量は6.
0%であった。次に系の温度を50℃とし、ジアミルア
ミン58.3部を添加し、内温を70℃まで上げ、12
0分間反応させた。遊離イソシアネート基の反応が消失
したことを確認後、硫酸ジエチル22.1部を添加し、
55℃で30分間四級化反応を行い、水で希釈し、固形
分25%の水溶性ウレタン樹脂水溶液Kを得た。
【0049】(合成例12)ポリエステルポリオール
(ビスフェノールAの2EO付加物/アジピン酸の重縮
合物、平均分子量:1000)100部、トリメチロー
ルプロパン20.1部、N−メチルジエタノールアミン
20.8部、水素添加MDI(H12MDI)196.
5部を65℃で120分間反応させた。このときの遊離
イソシアネート基含有量は6.5%であった。次に系の
温度を50℃とし、シクロヘキシルアミン46.5部を
添加し、内温を70℃まで上げ、120分間反応させ
た。遊離イソシアネート基の反応が消失したことを確認
後、硫酸ジエチル22.1部を添加し、55℃で30分
間四級化反応を行い、水で希釈し、固形分25%の水溶
性ウレタン樹脂水溶液Lを得た。
【0050】(合成例13)PTMG200部に対し
て、TDI−80を104.4部添加し、70℃で30
分間反応させた。このときの遊離イソシアネート基含有
量は11%であった。系の温度を60℃まで下げ、ジメ
チロールプロピオン酸を40.2部添加し、65℃で6
0分間反応させた。このときの遊離イソシアネート基含
有量は2.5%であった。さらにジベンジルアミン3
9.4部を添加し、65℃で30分間反応させた。遊離
イソシアネート基の消失を確認後、水で希釈し、純分2
5%の水溶性ウレタン樹脂水溶液Mを得た。
【0051】(合成例14)エチレンジアミンのエチレ
ンオキサイド(EO)及びプロピレンオキサイド(P
O)付加物(EO:100モル、PO:100モル、ラ
ンダム付加物)100部に対して、HMDIを6.72
部添加して、95℃で2時間反応させた。このときの遊
離イソシアネート基含有量は1.6%であった。内温を
70℃まで下げ、メリシルアルコールを18部添加し、
70℃で1時間反応させた。遊離イソシアネート基の消
失を確認後、内温を40℃まで下げて水で希釈し、純分
25%の水溶性ウレタン樹脂水溶液Nを得た。
【0052】(合成例15)側鎖水酸基変性シリコーン
オイル(ジメチルシロキサンベース、分子量:230
0、OH基価:73、平均官能基数:3)200部に室
温にてキシリレンジイソシアネート49.0部を添加し
て、系内温度を95℃として70分間反応させ、遊離イ
ソシアネート基4.4%を含むウレタンプレポリマーを
得た。このウレタンプレポリマー200部に対して、系
内温度40℃で、30%重亜硫酸ソーダ水溶液72部を
添加し、40分間反応後、水で希釈し、固形分25%の
水溶性ウレタン樹脂水溶液Oを得た。
【0053】(比較合成例1)(疎水基なし) PEG1000を100部、トリメチロールプロパン
3.3部、N−メチルジエタノールアミン20.8部、
HMDI58.8部を65℃で120分間反応させた。
このときの遊離イソシアネート基含有量は2.0%であ
った。次に系の温度を50℃とし、硫酸ジエチル22.
1部を添加し、55℃で30分間四級化反応を行った。
35℃までに冷却し、水で希釈し、純分25%の水溶性
ウレタン樹脂水溶液aを得た。
【0054】(比較合成例2)(遊離イソシアネート水
架橋型) ポリエステルポリオール(1,4−ブタンジオール/ア
ジピン酸の重縮合物、平均分子量:1000)100
部、トリメチロールプロパン13.4部、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール7.2部、N−メチルジエタノ
ールアミン20.8部、HMDI92.4部を65℃で
120分間反応させた。このときの遊離イソシアネート
基含有量は3.0%であった。次に系の温度を40℃と
し、硫酸ジエチル22.1部を添加し、55℃で30分
間四級化反応を行い、水で希釈し、遊離イソシアネート
を水架橋し、純分25%の白色粘調な水溶性ウレタン樹
脂水溶液水溶液bを得た。
【0055】[実施例及び比較例]上記合成例及び比較
合成例で得られたウレタン樹脂水溶液を用いて、以下の
通り、JIS P 8209−1961に準じて抄紙試
験を行った。
【0056】LBKP(広葉樹硫酸塩パルプ)135.
3gを約3cm角にちぎり、水1668.7gに一夜浸
漬した後、標準離解機にて3時間離解し、パルプ濃度
7.5%、濾水度427ml(カナダ標準フリーネス、
20℃、0.3%)のパルプスラリーとした。
【0057】このパルプスラリー400gを予め硫酸ア
ルミニウムによってpHを4.0に調整した後、予め固
形分2%に調整した上記合成例及び比較合成例のウレタ
ン樹脂水溶液を表1〜3に示した量(表にはパルプ乾燥
重量に対する純分(重量%)を表示)に相当する量添加
し、さらに水597gを添加してパルプ濃度3%とし、
抄紙ストックとした。
【0058】このように調製した抄紙ストック32gを
分取し、シートマシンにより抄紙し、プレスマシン
(3.5kg/m×5分間)にかけ、最終的に鏡面ド
ライヤーで100℃で3分間乾燥し、坪量60g/m
のテスト用紙に抄造した。得られたシートを20℃×6
5%RH条件下で一夜調湿し、嵩高性及び乾燥紙力強度
を測定した。
【0059】嵩密度(g/cm)は、調湿されたシー
トの坪量(g/m)及び厚み(mm)を測定後、次式
により求めた。嵩密度は絶対値が低いほうが、より嵩高
であることを示す。
【0060】
【式1】
【0061】乾燥紙力強度(裂断長)は、調湿されたシ
ートの坪量(g/m)を測定後、シートを長さ11
(cm)×幅1.5(cm)の紙片に切断し、オートグ
ラフ標準引張試験機へチャック間距離5cmに装着し、
引張り強度(kgf)を測定し、次式により裂断長(k
m)を求めた。
【0062】
【式2】
【0063】抑泡性は、パルプスラリーをディスパーを
用いて回転数3000rpmで5分間攪拌し、攪拌停止
した状態での泡の状態を目視で観察し、次の通り評価し
た; ○:抑泡性が良好である(起泡性が小さい) △:抑泡性がやや悪い(起泡性がある) ×:抑泡性がほとんどない(起泡性が大きい)。
【0064】また比較例としては、嵩高剤を使用しない
以外は上記と同様にしてストックを調製し、抄紙したも
のについても、上記と同様に嵩密度及び裂断長を求めた
(比較例1)。
【0065】さらに、市販品である、(1)脂肪酸ポリ
アミドアミン(比較例4)及び(2)ペンタエリスリト
ールのステアリン酸エステル化物(比較例5)を、それ
ぞれ上記と同様に調製したパルプスラリーに、5%水分
散液として、表3に示した量に相当する量添加し、水を
加えてパルプ濃度3%のストックとした以外は上記と同
様にして抄紙し、嵩密度及び裂断長を求めた。
【0066】結果を表に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【発明の効果】本発明の紙用嵩高剤及び製紙方法によれ
ば、乾燥紙力を損なうことなく、また起泡性も抑制され
て安定した加工が可能であり、かつ十分な嵩高性の向上
効果を得ることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA08 CA02 CA03 CA13 CA19 CA24 DA01 DB04 DC50 DF01 DG01 DM01 HA07 HC03 HC12 HC17 HC46 HC52 HC64 HC67 HC71 HD03 HD04 HD12 HD13 HD15 JA42 LA06 LA16 LA32 QB05 RA09 4L055 AA03 AC06 AG85 AH50 BD10 EA32 FA16

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソシアネート基との反応性を有する疎水
    性化合物とポリイソシアネートとの反応生成物である遊
    離イソシアネート基を含むウレタンプレポリマーのイソ
    シアネート基を、親水基導入のための活性水素化合物と
    反応させて得られる水溶性ウレタン樹脂を含有してなる
    紙用嵩高剤。
  2. 【請求項2】前記イソシアネート基との反応性を有する
    疎水性化合物が、平均官能基数が2個以上のポリオール
    であることを特徴とする、請求項1に記載の紙用嵩高
    剤。
  3. 【請求項3】前記水溶性ウレタン樹脂は、親水基導入の
    ための活性水素化合物と反応させた後に残存するイソシ
    アネート基が、熱処理によりイソシアネート基を再生す
    るブロック化剤によりブロック化されたものであること
    を特徴とする、請求項1又は2に記載の紙用嵩高剤。
  4. 【請求項4】前記水溶性ウレタン樹脂は、親水基導入の
    ための活性水素化合物と反応させた後に残存するイソシ
    アネート基が、脂肪族飽和アルコール、脂環式アルコー
    ル、及び芳香族アルコールからなる群から選択された化
    合物によって封鎖されたものであることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の紙用嵩高剤。
  5. 【請求項5】前記水溶性ウレタン樹脂は、親水基導入の
    ための活性水素化合物と反応させた後に残存するイソシ
    アネート基が、二価以上の多価アルコール脂肪酸による
    エステル化合物であり、かつ少なくとも1価の水酸基を
    有する疎水化アルコールである化合物によって封鎖され
    たものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載
    の紙用嵩高剤。
  6. 【請求項6】前記水溶性ウレタン樹脂は、親水基導入の
    ための活性水素化合物と反応させた後に残存するイソシ
    アネート基が、脂肪族飽和アミン、脂環式アミン、及び
    芳香族アミンからなる群から選択された化合物によって
    封鎖されたものであることを特徴とする、請求項1又は
    2に記載の紙用嵩高剤。
  7. 【請求項7】前記親水基を導入し得る活性水素化合物
    は、酸で中和可能な第四級基または第三級基になり得る
    基を有する化合物であることを特徴とする、請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の紙用嵩高剤。
  8. 【請求項8】前記親水基を導入し得る活性水素化合物
    は、塩形成性のカルボン酸基またはスルホン酸基を有す
    る化合物であることを特徴とする、請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の紙用嵩高剤。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙用
    嵩高剤を抄紙ストックへ添加し、ウエブに形成した後、
    130℃以下の温度で乾燥することよりなる製紙方法。
  10. 【請求項10】前記紙用嵩高剤の添加量は、抄紙ストッ
    ク中の繊維重量を基準にして0.05〜5.0重量%で
    あることを特徴とする、請求項9に記載の製紙方法。
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