JP2003253553A - 繊維製品の洗浄方法 - Google Patents

繊維製品の洗浄方法

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JP2003253553A JP2002057686A JP2002057686A JP2003253553A JP 2003253553 A JP2003253553 A JP 2003253553A JP 2002057686 A JP2002057686 A JP 2002057686A JP 2002057686 A JP2002057686 A JP 2002057686A JP 2003253553 A JP2003253553 A JP 2003253553A
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cleaning
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water
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Isao Yamada
勲 山田
Masahito Chiwaki
正仁 千脇
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波を用いて、布の損傷や色落ちを発生さ
せることなく、優れた洗浄力が得られる繊維製品の洗浄
方法を提供する。 【解決手段】 液体洗浄剤が塗布された繊維製品の当該
塗布部分を、少なくとも90質量%が水で構成されてい
る水性液に浸漬し、液面から深さ方向に5cm以内の位
置で、前記塗布部分と1〜10m/sの速度で振動する
超音波振動体とを接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維製品の洗浄方
法、更に詳しくは、超音波を用いた繊維製品の洗浄方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波を用いた洗浄例としては、メガネ
の洗浄がよく知られており、超音波は、ガラスや陶器等
の硬質表面を持つ材質に対して効果的な洗浄性を示す。
【0003】しかしながら、衣類等の繊維製品の洗浄に
おいて、メガネの洗浄のように、超音波を発生水槽する
水浴中に浸漬させる方法では、殆ど洗浄力を得ることが
できない。この理由は、超音波ホーンが浸漬槽の底部に
接続されているため、浴全体に十分な超音波振動を伝え
るためには、かなりの出力を有するため現実的ではな
く、その上一般的に衣類は幾重にも折り重なっている場
合が多く、また衣類には繊維の隙間に空気を包含したり
するために超音波の力が減衰し、十分に振動を伝達し得
ないためである。
【0004】従来、知られている超音波を用いた繊維製
品の洗浄方法としては、気相中で、洗剤を溶解させた水
溶液を流しながら、シミ汚れなどの部分的な汚れに超音
波ホーンの先端を直接接触させる方法を挙げることがで
きる。これら技術については、例えば実開昭62−20
2290号公報、特開昭63−66372号公報、特開
昭64−26779号公報、特開平10−328471
号公報、特開平10−328472号公報を参照するこ
とができる。また、別の方法として、WO99/425
55号公報、特開昭61−249500号公報には、気
相中で、繊維製品に付着した汚れに洗浄液を塗布し、該
汚れの裏面に吸収用のパッドを備えた状態で、超音波ホ
ーンで押圧して、汚れ吸収パッド等に汚れを移し取るし
みぬき方法が記載されている。
【0005】しかしながら、充分な洗浄力を得るために
は、従来の方法では、超音波ホーンの出力を大きくする
必要があり、衣料に作用させると布を傷めたり、色落ち
させたりする問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、超音
波を用いて衣類を洗浄する上で、布の損傷や色落ちを発
生させることなく、優れた洗浄力が得られる洗浄方法を
達成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、界面活性剤、
アルカリ剤、水溶性有機溶剤及び漂白剤の少なくとも1
種以上を含有する液体洗浄剤が塗布された繊維製品の当
該塗布部分を、少なくとも90質量%が水で構成されて
いる水性液に浸漬し、液面から深さ方向に5cm以内の
位置で、前記塗布部分と1〜10m/sの速度で振動す
る超音波振動体とを接触させる繊維製品の洗浄方法に関
する。
【0008】また、本発明は、水性媒体を収容する洗浄
槽と、前記水性媒体の液面から深さ方向に5cm以内に
位置するよう前記洗浄槽中に設置された超音波振動体と
を有する、上記本発明の繊維製品の洗浄方法に用いるた
めの超音波洗浄装置に関する。
【0009】なお、一般に超音波とは20kHz以上の
音波を言うが、本発明において用いられる超音波とは2
0kHz〜1MHz、特には20〜100kHzの振動
周波数の音波を指すものとする。
【0010】また、本発明において、振動速度とは、レ
ーザー光を超音波振動体、例えば超音波ホーンの先端に
照射し、それをドップラー振動速度計により測定するこ
とによって得られる正弦波の最大値を指すものとする。
【0011】
【発明の実施の形態】<液体洗浄剤>本発明の洗浄方法
では、まず被洗物である繊維製品(または繊維製品に付
着した汚れ)に対し、界面活性剤、有機溶剤、漂白剤及
びアルカリ剤の少なくとも1種以上を含有する液体洗浄
剤を塗布することが必要である。本発明の超音波洗浄に
用いられる液体洗浄剤は、より優れた洗浄力を得るため
に、界面活性剤として非イオン界面活性剤を5〜90質
量%、アルカリ剤としてアルカノールアミンを0.5〜
15質量%、水溶性有機溶剤を0〜10質量%含有し、
残部が水である液体洗浄剤が好ましい。
【0012】非イオン界面活性剤としては、炭素数12
〜18のアルコールのアルキレンオキシド(以下AOと
示す)付加物、炭素数10〜22の飽和又は不飽和脂肪
酸エタノールアミド及びそのAO付加物、アルキルグリ
コシドなどが挙げられるが、その中でも炭素数12〜1
8のアルコールのAO付加物が特に好ましい。特に、平
均炭素数12〜14の2級アルコールにAOを付加させ
たものが好ましく、AOは、エチレンオキシド(以下E
Oと示す)、および/またはプロピレンオキシド(以下
POと示す)がより好ましい。具体的には、下記一般式
(1)で示される化合物である。
【0013】RO−(EO)m/(PO)nH (1) 〔但し、Rは2級アルコールから得られる平均炭素数1
2〜14のアルキルおよび/又はアルケニル基である。
また、m及びnは平均付加モル数であり、m=1〜2
0、好ましくは3〜10であり、n=0〜10、好まし
くは0〜5である。EO/POは、EOとPOのブロッ
ク或いはランダム付加を示し、ブロック型付加としては
EO及びPOの各ブロックは2つ以上に分かれていても
よいものとする。〕。
【0014】本発明の方法に用いられる液体洗浄剤は、
その他の界面活性剤を含有してもよい。その他の界面活
性剤としては、例えば、炭素数8〜22アルキル基を有
する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸
エステル塩、ポリオキシエチレン(EO付加モル数2〜
10)アルキルエーテル硫酸エステル塩、飽和又は不飽
和脂肪酸塩、アルキルアミンオキサイド、アルキルカル
ボベタイン及びアルキルスルホベタインが挙げられる。
ここで全界面活性剤中の非イオン界面活性剤の割合は1
0質量%以上であることが好ましい。
【0015】アルカノールアミンとしては、モノ、ジ、
もしくはトリエタノールアミン、モノエタノールモノメ
チルアミン、又はモノエタノールジメチルアミンを挙げ
ることができる。特にモノエタノールアミンが好まし
い。
【0016】その他のアルカリ剤としては、アルカリ金
属珪酸塩、アルカリ金属炭酸塩等を配合してもよい。
【0017】水溶性有機溶剤としては、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、モノアル
キル(炭素数3〜6)グリセリルエーテル、ポリオキシ
エチレン(p=1〜4)グリコールモノフェニルエーテ
ルを挙げることができる。特に、エタノール、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、モノアルキル(炭素
数3〜6)グリセリルエーテル、ポリオキシエチレン
(p=1〜4)グリコールモノフェニルエーテルが好ま
しい。ここで、pはEO平均付加モル数である。
【0018】漂白剤としては、次亜塩素酸塩、過酸化水
素を挙げることができる。本発明では過酸化水素が好ま
しく、漂白剤としての機能を重視する場合、液体洗浄剤
のpH(20℃)は2〜6に調整されることが好まし
く、水性液をアルカリ性にすることによって優れた漂白
洗浄力を得ることができる。
【0019】液体洗浄剤には、金属イオン封鎖封鎖剤や
各種添加剤を配合できる。金属イオン封鎖封鎖剤として
は、リン酸、アルミノケイ酸、クエン酸、ポリアセタ−
ルカルボン酸塩、エチレンジアミン四酢酸、及びニトリ
ロトリ酢酸、並びにそれらのアルカリ塩などが挙げられ
る。本発明ではクエン酸又はその塩が好ましい。各種添
加剤としては、ポリエチレングリコール、カルボキシメ
チルセルロース、ポリアクリル酸ソーダなどの再汚染防
止剤、プロテアーゼなどの加水分解酵素、蛍光染料、香
料等が挙げられる。
【0020】液体洗浄剤の残部は水であるが、好ましく
は5〜90質量%含有される。また、最適な粘性の範囲
は、いずれを主成分とする場合も、20℃で100mP
a・s〜500mPa・s、好ましくは200mPa・
s〜500mPa・sである。水性液中で処理する上
で、この粘度範囲が最も好ましい。
【0021】<水性液>水浴に用いる媒体は、90質量
%以上、好ましくは95%質量以上が水の水性液であ
る。本発明では、水性液とは、懸濁液、乳化液及び水溶
液を含む液体を示すものとする。水性液は、硬度15°
DH以下ならば水道水を用いることができる。水性液
は、洗剤を溶解させた洗濯液であってもよく、エタノー
ルなどの有機溶剤を含有するものであってもよい。しか
しながら、洗濯液を用いる場合、超音波洗浄による十分
な洗浄効果を得るために、水性液中の界面活性剤濃度は
5質量%以下、特には3質量%以下であることが好まし
い。
【0022】襟汚れを落とす場合、作業者の皮脂による
影響があるため、硬度15°DH以上の硬度水を用いる
場合は、予め硬度を下げる作業を行うか、水性液中に金
属イオン封鎖剤を含有させたり、あるいは先の液体洗浄
剤中に金属イオン封鎖剤を配合することが好ましい。
【0023】本発明に用いる水性液は、20℃でのpH
が8〜11の弱アルカリ性のものが好ましく、界面活性
剤を20〜500ppm(質量比)を含有するものが更
に好ましい <超音波振動体>本発明の洗浄方法に用いられる超音波
振動体は、圧電体を用いた超音波振動子に連接された超
音波ホーンが好ましい。該超音波ホーンは、電源、駆動
回路部、圧電体、電極などから構成される超音波発振機
の一部を構成する。なお、本発明では、圧電体および超
音波ホーン、電極を併せて超音波発振部と称する場合が
ある。
【0024】本発明において電源は特に問わないが、本
発明の洗浄方法では、先端の面積が小さい超音波ホーン
を有することで、圧電体にかける電圧を低くすることが
可能であり、特に1.5から10Vの直流電源を用いる
ことができることから、電池を用いることができ、コン
パクト化が可能である。電源は、もちろん家庭用の交流
電源であってもよいし、ACアダプター形式であっても
よい。
【0025】駆動回路部は、圧電体を用いた超音波振動
子を駆動するものであり、一般的に知られているものを
用いることができる。駆動回路部は、スイッチおよび確
認用のランプなど、その他装置上必要とされるものも含
むものとする。駆動回路部は電極により圧電体と接続さ
れる。
【0026】圧電体は、1枚以上、好ましくは2枚ない
し4枚から構成され、通常チタン酸バリウム、チタン酸
鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、から構成されていることが
好ましく、特にPbO、TiO2、ZrO2を主原料とす
る混合物により構成されているチタン酸ジルコン酸鉛が
好ましい。圧電体に入力される電力は目的とする振動速
度を達成するために2〜20W、特には2〜10Wのも
のが好ましい。本発明では、圧電体を超音波発振子とも
称する。
【0027】超音波ホーンは、ステンレス、アルミニウ
ム、銅、真ちゅう、チタン等の金属から選ばれる1種以
上により構成される。超音波ホーンは、前記圧電体をは
さみこむことが好ましい。また本発明の超音波ホーン
は、柱状のものが好ましい。また繊維製品と接触させる
先端は凸状ないし平面状であることが好ましく、平面状
がより好ましく、繊維にひっかからない丸みを帯びた形
状が最も好ましい。超音波ホーン先端の面積は0.07
〜1.0cm2であることが好ましい。
【0028】本発明において、超音波ホーンとは、圧電
体を用いた超音波振動子の振動を強くするために、例え
ば、円錐又は角錐状に絞り込むことで、圧電体からなる
超音波振動子の出力を大きくすることができる。本発明
では、圧電体の前後に超音波ホーンを接合させた、前部
超音波ホーンと後部超音波ホーンの2対により構成され
ることが好ましい(詳しくは実施例の図1を参照のこ
と)。なお、超音波ホーンの絞り込みの角度は、振動周
波数、圧電体の大きさ、及び振動子の材質等によって、
最も減衰の少ない好ましい範囲が存在し、その際、圧電
体からの先端までの長さについても同様に好ましい範囲
が存在するため、設計する上で、十分配慮する必要があ
る。なお“超音波ホーン−圧電体−超音波ホーン”の順
序で構成されている場合、“超音波ホーン−圧電体−超
音波ホーン”は、ボルトもしくは接着剤などで接合され
るが、先端部において本発明で規定する振動速度を達成
しており、且つ使用上問題点がない限り、構成はいかな
るものであってもかまわない。また、先端のみ異なる材
質で出来ていたり、ホーンと先端の間に多様な形態を有
したり、材質を挟むものでであっても、要件を満たす限
りかまわない。
【0029】本発明において、繊維製品と接触する超音
波振動体、例えば超音波ホーンの先端の振動速度は1〜
10m/s、好ましくは、2〜10m/sであり、この
範囲において超音波による繊維製品への損傷や色落ちを
抑制することができる。
【0030】なお、超音波発振機の例としては、特開2
001−310094号公報記載の超音波洗浄装置を参
考にすることができる。
【0031】<洗浄方法>本発明の洗浄方法は、まず繊
維製品の汚れの部分(一部ないし全部)に液体洗浄剤を
塗布する。その際の塗布量は、繊維質や、繊維製品の編
み方や嵩高さによって異なるが、汚れの部分が十分に濡
れる程度の量で十分であり、例えばワイシャツのような
平滑な布帛の場合、単位cm2あたり、0.01〜0.
1g塗布することが好ましい。
【0032】塗布後、少なくとも繊維製品の塗布部分
は、別途調整された少なくとも90質量%が水である水
性液に浸漬される。洗浄性の点で、洗浄剤の塗布から水
性液への浸漬迄の時間は、好ましくは5分以上、より好
ましくは10〜60分置くと有利であり、また浸漬から
超音波処理を行うまでの時間は、好ましくは5分以内、
より好ましくは2分以内である。
【0033】浸漬後、塗布部分は、超音波発振機により
振動する超音波ホーン等の振動体により処理されるが、
処理の際は、超音波ホーンの先端を繊維製品の洗浄剤の
塗布部分に接触させる。
【0034】本発明の重要な点は、“接触”を水浴中で
行うことであり、更にその超音波ホーンの位置が重要で
ある。すなわち本発明において、超音波ホーンの先端
は、液面から深さ方向に5cm以内、好ましくは3cm
以内、より好ましくは1.5cm以内に存在する必要が
ある。水面に近いほど効果が得られるが、超音波ホーン
の先端が水面から出てしまうと、繊維製品が水性液を吸
い上げていたとしても、十分な洗浄効果を得ることがで
きない。この理由としては、水の対流がないためである
と考えられる。また、超音波ホーンの先端位置が液面か
らみて深すぎる場合も十分な洗浄力を得ることができな
い。この理由としては、水圧の影響が考えられる。
【0035】超音波ホーンの先端を繊維製品(被洗物)
に接触させる際、接触部位とは反対側の面に硬質の基材
を当接させることにより、より優れた洗浄力を得ること
ができる。接触は先端を汚れに擦りつけるようにして行
うことが好ましい。
【0036】超音波を照射する時間は、超音波ホーンの
先端の面積あたり0.5秒〜60秒、好ましくは1秒か
ら10秒であり、非常に短時間作用させるだけで、十分
な洗浄力が得られる。
【0037】本発明に用いる超音波洗浄装置は、本発明
の超音波洗浄方法に従い設計された装置であってもよ
い。またハンディータイプの装置も可能である。
【0038】本発明の超音波洗浄方法の処理後は、被洗
物は水で濯ぎ洗いをすることで余分な液体洗浄剤を除去
する。或いは、そのまま洗濯機にて通常の洗濯を行って
もよい。
【0039】<超音波洗浄装置>本発明は、前記本発明
の洗浄方法を達成するために好ましい超音波洗浄装置に
ついても提供する。すなわち、少なくとも90質量%が
水で構成されている水性液などの水性媒体を収容する洗
浄槽と、前記水性媒体の液面から深さ方向に5cm以
内、好ましくは3cm以内、より好ましくは1.5cm
以内に位置するよう前記洗浄槽中に設置された超音波振
動体、好ましくは超音波ホーンとを有する超音波洗浄装
置である。この装置において、超音波ホーンは先端の振
動速度が1〜10m/sとなるように設計される。
【0040】洗浄槽に充填する水性媒体の量は、汚れの
水性媒体への流出を考慮した場合、多い方がよいが、特
定の水面以上にならない位置に排水口を備え付ければ、
新たな水性媒体を満たしながら、処理することができる
ため、洗浄槽の体積は小さいものであってもかまわな
い。このような超音波洗浄装置は、従来の洗濯機の一部
として備え付けられたものであってもよい。
【0041】
【実施例】実施例1 被洗物の汚れのモデルとして、EMPA101(EMP
A社製)汚染布を用いた。また、色落ち試験のために赤
色Tシャツを用いた。液体洗浄剤としては、花王(株)
製「アタック ポイント洗い」(20℃における粘度1
20mPa・s)を使用した。超音波発振機は、図1に
示した構造の前部超音波ホーン−2枚の圧電体−後部超
音波ホーンを有する超音波振動部を有するものを用い
た。図1の超音波振動部は、材質アルミニウムからなる
超音波ホーンと主材質チタン酸ジルコン酸鉛からなる圧
電体と電極から構成され、超音波振動周波数が50kH
zになるように設計されている。駆動回路から圧電体に
電極をつなぎ、4Wの電力を入力すると、超音波ホーン
の先端の振動速度は6.0m/sであった。また、9W
の電力を入力すると、超音波ホーンの先端の振動速度は
10.0m/sであり、10Wの電力を入力すると、超
音波ホーンの先端の振動速度は12.0m/sであっ
た。 (1)処理方法 汚染布または赤色Tシャツの50cm2当たり1gの液
体洗浄剤(花王(株)製アタック ポイント洗い)を、
直径約7cmの円になるように塗布した。均等にかつ迅
速に行った。
【0042】塗付終了時10分放置した後、表1に示さ
れた浸漬媒体10リットルの中に静かに浸漬し、1分
後、液面から特定の位置で、超音波ホーンの先端を、汚
染布又はTシャツの液体洗浄剤を塗布した部分に接触さ
せながら超音波処理を施した。なお、超音波を照射する
時間はほぼ1秒/cm2とした。処理後、汚染布または
赤色Tシャツを取りだし、流水下(水道水、20℃)で
8分濯ぎ洗いを行った。その後、以下の方法で洗浄力及
び色落ちを評価した。結果を表1に示す。
【0043】洗浄力については、日本電色製ND−30
0Aを用いて550nmの波長の反射率により下記式か
ら計算で求めた。
【0044】
【数1】
【0045】色落ちについては下記の評価基準により判
断した。 ○:色落ちが視覚的に判らない △:色落ちが視覚的にかすかに判る ×:色落ちが視覚的に充分判る
【0046】
【表1】
【0047】(注) ・水性液A:ドデシルベンゼンスルホン酸ソ−ダ(LA
S)20ppm(質量比)の水溶液 ・水性液B:エタノ−ル/水=20%/80%(質量
比) ・本発明の方法5及び比較方法7:業務用として市販さ
れている超音波洗浄機(多賀電気(株)製ソノフラッシ
ュ SF−31)を使用した。 ・比較方法9:シャ−プ(株)製超音波洗浄機付全自動
電気洗濯機ES−U70C ・比較方法12:浸漬せずに、液体洗浄剤を塗布した表
面に更に1mlの水を塗布した後、汚染布の裏面に木綿
の布帛を4つに畳んで厚みを付けたものを吸収性パッド
として置き、塗布面に対して図1の装置により超音波処
理を行った。
【0048】表1より、本発明の洗浄方法は色落ちがな
く、優れた洗浄力が得られることは明らかである。 (2)更に、別の洗浄工程として、前記表1の本発明の
洗浄方法1〜4において濯ぎ工程を加えず、処理後洗濯
機による洗濯を下記条件で行い、部屋干しの後の汚染布
および赤色Tシャツへの作用効果を調べたところ、優れ
た洗浄力と、色落ちがないことを確認した。
【0049】(洗浄条件) 洗濯機:松下電器産業(株)製 NA−F60K2 洗剤:花王(株)製アタック マイクロ粒子 洗剤使用濃度:0.0667質量% 使用水:水道水 洗濯コ−ス:全自動洗濯機 標準コ−ス(中水位) 浴比1:20 ここでは、超音波洗浄終了時から本洗濯が開始されるま
での時間は10分である。
【0050】実施例2 表2に示される液体洗浄剤を調製し、実施例1の本発明
の方法1と同様の方法により洗浄力および色落ち性を調
べた。結果を表2に併せて示した。液体洗浄剤に用いた
各成分の詳細を以下に示す ・S−70:ソフタノ−ル70[炭素数が12又は13
の直鎖2級アルコールにEOが平均7モル付加したもの
(日本触媒(株)製)] ・E−108:エマルゲン108[ポリオキシエチレン
(平均付加モル数8)ラウリルエーテル(花王(株)
製)] ・ES:エマ−ル20CS[ポリオキシエチレン(平均
付加モル数3)ラウリルエーテル硫酸エステルナトリウ
ム塩(花王(株)製)] ・LAS:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(アルキル鎖の炭素数が12のもの)
【0051】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた超音波振動体の一例を示す概略
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06F 7/04 D06F 7/04 19/00 19/00 35/00 35/00 Z Fターム(参考) 3B154 AB20 BA17 BB28 BB32 BB39 BB70 BF14 CA33 DA30 3B155 AA01 BA08 BA10 BB05 CA11 GA01 GA13 MA02 4H003 AA01 AB19 BA12 DA01 DC02 DC04 EB04 ED01 EE01 FA28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤、アルカリ剤、水溶性有機溶
    剤及び漂白剤の少なくとも1種以上を含有する液体洗浄
    剤が塗布された繊維製品の当該塗布部分を、少なくとも
    90質量%が水で構成されている水性液に浸漬し、液面
    から深さ方向に5cm以内の位置で、前記塗布部分と1
    〜10m/sの速度で振動する超音波振動体とを接触さ
    せる繊維製品の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 超音波振動体が、圧電体を用いた超音波
    振動子に連接された超音波ホーンである請求項1記載の
    繊維製品の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 圧電体に入力される電力が2〜20Wで
    ある請求項2記載の繊維製品の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 水性媒体を収容する洗浄槽と、前記水性
    媒体の液面から深さ方向に5cm以内に位置するよう前
    記洗浄槽中に設置された超音波振動体とを有する、請求
    項1〜3の何れか1項記載の繊維製品の洗浄方法に用い
    るための超音波洗浄装置。
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