JP2003253276A - ガソリン - Google Patents
ガソリンInfo
- Publication number
- JP2003253276A JP2003253276A JP2002052141A JP2002052141A JP2003253276A JP 2003253276 A JP2003253276 A JP 2003253276A JP 2002052141 A JP2002052141 A JP 2002052141A JP 2002052141 A JP2002052141 A JP 2002052141A JP 2003253276 A JP2003253276 A JP 2003253276A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gasoline
- volume
- content
- less
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
Abstract
HC、NOx)、PM、PM2.5を低減し、同時にC
O2、N2O、メタン等の地球温暖化ガスの排出量をも低
減できるガソリンを提供すること。 【解決手段】 硫黄分が10ppm以下、90容量%留
出温度が170℃以下で、下記の式(1)で表される温
暖化ガス排出係数Xが90以下の値を示す性状を有する
ことを特徴とするガソリン。 X=2・(B)+1.75・(T)+1.6・(C8A)+1.5・(C9+ A)+(O+N)+0.4・(DV) (1) B:ベンゼン分(容量%)、T:トルエン分(容量
%)、C8A:C8の芳香族分(容量%)、C9+A:
C9以上の芳香族分(容量%)、O+N:オレフィン分
(容量%)+ナフテン分(容量%)、DV:ジエン価
Description
らの規制排出ガス(CO、炭化水素(HC)、NOx)
の低減、PM(粒子状物質)及びPM2.5(粒子径
2.5ミクロン以下の粒子状物質)の低減、及び二酸化
炭素(CO2)、亜酸化窒素(N2O)、メタン等の地球
温暖化ガス排出量の低減を可能としたガソリンに関す
る。
題を改善するためには、CO、HC、NOxといった規
制排出ガスの低減のみならず、CO2、メタン、N2Oと
いった地球温暖化ガスの低減も求められている。また、
これまでは専らディーゼル車で問題とされてきたPM及
びPM2.5についても、ディーゼル車に対する排出ガ
ス対策が進むことによって、ガソリン車からの排出ガス
分も無視できない状況となっている。
するために、吸蔵型NOx触媒、HCトラップ等の新触
媒の開発そして、これらの新触媒及び従来の三元触媒や
燃焼制御をも含む排出ガス低減システムの開発やこれら
のシステムの精密コントロール等の技術開発には多大な
努力が払われている。しかし、こうした最先端の排出ガ
ス低減システムは、その耐久性が燃料性状、特に硫黄分
によって大きく左右される。システムの制御により耐久
性を高めることも可能であるが、その対策を行った場合
には、燃費の低下、すなわちCO2の排出増大というト
レードオフの関係にある。
エンジン、リーンバーンエンジン等により燃費の改善が
図られつつあるが、こうしたエンジンでは、NOx低減
のために上記の燃料性状に敏感な吸蔵型NOx触媒を使
用する必要がある。しかし吸蔵型NOx触媒を用いたシ
ステムではその耐久性を高めようとすると、本来燃費の
改善のために導入した直噴エンジン、リーンバーンエン
ジンを使用しても十分な燃費改善効果が達成されないと
いうトレードオフの関係にある。また従来エンジンにお
いても車両側のみならず、燃料側からのCO2低減への
改善策が求められている。さらに、地球温暖化を抑制す
るためには、CO2の削減のみならず、CO2の数倍〜数
十倍の温暖化効果をもつメタンや、CO2の100倍以
上の温暖化効果を持つN2Oについてもそれらの排出量
の低減を図る必要がある。
が、人体への健康影響との関係から低減が急務とされて
おり、その対策として車両側ではPMフィルター、燃料
側では軽油中の硫黄分低減等の検討が為されている。ま
た心臓疾患等においてはPMよりも相関が高いとされる
PM2.5についても低減が求めれている。このPMと
PM2.5は、もっぱらディーゼル車からの影響が議論
されてきたが、上記のようにディーゼル車側での対策が
進むとガソリン車による影響も無視できないものとな
る。特に排出レベルが高いとされる直噴エンジン車につ
いては、何らかの対策が求められる可能性がある。しか
し、規制排出ガス、PM、PM2.5、地球温暖化ガス
の低減には、自動車側のみからの対策では必ずしも十分
ではなく、燃料側からの対策も必要である。
リン自動車からの規制排出ガス(CO、HC、NO
x)、PM、PM2.5を低減し、同時にCO2、N
2O、メタン等の地球温暖化ガスの排出量をも低減でき
るガソリンを提供することである。
90容量%留出温度による性状の特定と共に、温暖化ガ
ス排出係数なる概念を新たに導入し、これを特定の範囲
に設定することにより、規制排出ガス、PM、PM2.
5および地球温暖化ガスの低減に有効な性状のガソリン
が得られることを見出した。本発明は、硫黄分が10p
pm以下、90容量%留出温度が170℃以下で、下記
の式(1)で表される温暖化ガス排出係数Xが90以下
の値を示す性状を有することを特徴とするガソリンにあ
る。 X=2・(B)+1.75・(T)+1.6・(C8A)+1.5・(C9+ A)+(O+N)+0.4・(DV) (1) B:ベンゼン分(容量%) T:トルエン分(容量%) C8A:C8の芳香族分(容量%) C9+A:C9以上の芳香族分(容量%) O+N:オレフィン分(容量%)+ナフテン分(容量
%) DV:ジエン価
が10ppm以下である。10ppmを越えると規制排
出ガス、PM、PM2.5、及び地球温暖化ガスが増加
する。排出ガス(CO、HC、NOx)、PM、及びP
M2.5、特に長期走行後の直噴エンジン車からのNO
xの低減、メタン(地球温暖化ガス)排出量の低減、そ
してN 2O(地球温暖化ガス)の低減のために、また、
触媒再生機能付き直噴エンジン車における燃費の低減
(即ち、CO2(地球温暖化ガス)の低減)のために
は、硫黄分は8ppm以下であることが好ましく、5p
pm以下であることがより好ましく、2ppm以下であ
ることがさらに好ましく、1ppm以下であることが最
も好ましい。ここで、硫黄分は、JIS K 2541
「原油及び石油製品―硫黄分試験方法」により測定され
る硫黄含有量を意味する。
式(1)で表される値である。 X=2・(B)+1.75・(T)+1.6・(C8A)+1.5・(C9+ A)+(O+N)+0.4・(DV) (1) 上記B、T、C8A、C9+A、O+N、及びDVは、
それぞれガソリン中の下記成分量、あるいは性状を示
す。 B:ベンゼン分(容量%)、T:トルエン分(容量
%)、C8A:C8芳香族分(容量%)、C9+A:C
9以上芳香族分(容量%)、O+N:オレフィン分(容
量%)+ナフテン分(容量%)、DV:ジエン価 ここで、芳香族分、オレフィン分は、JIS K 25
36「石油製品―炭化水素タイプ試験方法」の蛍光指示
薬吸着法により測定されるそれぞれの含有量を意味す
る。また、ベンゼン分、トルエン分、ナフテン分、及び
C8芳香族分は、JISK 2536「石油製品―炭化
水素タイプ試験方法」に準拠のガスクロマトグラフ法で
定量して得られるそれぞれの含有量を意味する。C9以
上芳香族分は、芳香族分からベンゼン分、トルエン分、
及びC8芳香族分を減じることにより得られる。
0以下の値を示す性状を有する。この値が90を越える
と、地球温暖化ガス、PM、PM2.5、規制排出ガス
が増加する。地球温暖化ガス、PM、PM2.5、規制
排出ガスの排出を更に低減させるために上記排出係数X
は、80以下であることが好ましく、70以下であるこ
とがより好ましく、60以下であることがさらに好まし
く、50以下であることが最も好ましい。
が170℃以下であり、規制排出ガス、PM、PM2.
5、及び地球温暖化ガスをさらに低減させるために、好
ましくは160℃以下であり、さらに好ましくは150
℃以下であり、更に好ましくは140℃以下である。一
方、90容量%留出温度は、規制排出ガス、PM、PM
2.5、及び地球温暖化ガスをさらに低減させるため
に、好ましくは120℃以上であり、さらに好ましくは
130℃以上である。
以外の蒸留性状については特に限定はされないが、その
50容量%留出温度、10容量%留出温度、そして初留
点が、下記の通りであることが好ましい。ここで、蒸留
性状は、JIS K 2254「石油製品―蒸留試験方
法」により測定される蒸留性状を意味する。
M、PM2.5、及び地球温暖化ガスをさらに低減させ
るため、105℃以下であることが好ましく、100℃
以下であることがさらに好ましい。一方、50容量%留
出温度は、規制排出ガス、PM、PM2.5、地球温暖
化ガス、及び蒸発ガス(HC)をさらに低減させるため
に、好ましくは75℃以上であり、さらに好ましくは8
0℃以上である。
M、PM2.5、及び地球温暖化ガスをさらに低減させ
るために、55℃以下であることが好ましく、更に好ま
しくは53℃以下である。一方、10容量%留出温度
は、規制排出ガス、PM、PM2.5、地球温暖化ガ
ス、及び蒸発ガスをさらに低減させるために、好ましく
は38℃以上であり、さらに好ましくは41℃以上であ
る。
5、及び地球温暖化ガスをさらに低減させるために、3
2℃以下であることが好ましく、更に好ましくは30℃
以下であり、更に好ましくは29℃以下である。一方、
初留点は、規制排出ガス、PM、PM2.5、地球温暖
化ガス、及び蒸発ガスをさらに低減させるために好まし
くは25℃以上であり、さらに好ましくは27℃以上で
ある。
オレフィン分については、長期運転後の規制排出ガス、
PM、PM2.5、及び地球温暖化ガスをさらに低減さ
せるために、30容量%以下が好ましく、更に好ましく
は25容量%以下、更に好ましくは20容量%以下であ
る。
PM、PM2.5、及び地球温暖化ガスをさらに低減さ
せるために、40容量%以下が好ましく、更に好ましく
は35容量%以下、更に好ましくは30容量%以下、更
に好ましくは25容量%以下である。更に芳香族含有量
のうち、C9以上の芳香族の含有量は、長期運転後の規
制排出ガス、PM、PM2.5、及び地球温暖化ガスを
さらに低減させるために、20容量%以下が好ましく、
更に好ましくは15容量%以下、更に好ましくは10容
量%以下、更に好ましくは5容量%以下である。
後の規制排出ガス、PM、PM2.5、及び地球温暖化
ガスをさらに低減させるために、1.5以下が好まし
く、1.0以下であることがさらに好ましい。ここで、
ジエン価は、UOP−326法により測定されるジエン
価を意味する。
される蒸発ガス指数Yの値が58〜88であるようにそ
の性状が調整されていることが好ましい。 Y=RVP+(0.6・Tave) (2) RVP:リード蒸気圧(kPa) Tave:本発明のガソリン組成物が使用される地域と
時期において、最寄の気象台で観測された前年同月の月
平均気温(℃) 上記式(2)は、雰囲気温度(気温)の上昇によっても
ガソリンから発生する蒸発(散)ガス量が増加すること
なく、所定の範囲にあるように調整された性状を示すこ
とを規定するもので、これにより蒸発ガス(HC)の発
生量を抑制でき、同時に規制排出ガスの低減をも可能に
なる。「前年同月の月平均気温(℃)」は、ガソリンが
使用される地域と時期の現況を可能な限り近い雰囲気で
再現するためである。上記Yの値は、更に好ましくは6
3〜83の範囲にあり、更に好ましくは63〜78の範
囲にある。本発明のガソリンのRVP(リード蒸気圧)
は、72kPa以下であることが好ましく、更に好まし
くは65kPa以下であり、更に好ましくは60kPa
以下である。一方、RVPは、45kPa以上であるこ
とが好ましく、更に好ましくは50kPa以上である。
ここで、リード蒸気圧(37.8℃)は、JISK 2
258「原油及び燃料油蒸気圧試験方法(リード法)」
により測定される蒸気圧を意味する。
M、PM2.5、及び地球温暖化ガスをさらに低減させ
るために、その密度は、0.70〜0.77g/cm3
の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは、0.7
0〜0.75g/cm3の範囲、更に好ましくは0.7
0〜0.74g/cm3の範囲である。ここで、密度
は、JIS K 2249「原油及び石油製品の密度試
験方法並びに密度・質量・容量換算表」により測定され
る密度を意味する。
する場合には、地球温暖化ガスのさらなる低減のために
そのリサーチ法オクタン価(RON)が95以上である
ことが好ましい。ここで、リサーチ法オクタン価及びモ
ーター法オクタン価は、それぞれJIS K 2280
「オクタン価及びセタン価試験方法」により測定される
オクタン価をそれぞれ意味する。
されないが、具体的には例えば、原油を常圧蒸留して得
られるナフサ留分を脱硫処理した脱硫フルレンジナフ
サ;脱硫フルレンジナフサを更に蒸留処理した軽質分で
ある脱硫軽質ナフサ;脱硫フルレンジナフサを更に蒸留
処理した重質分である脱硫重質ナフサ;脱硫重質ナフサ
を改質した改質ガソリンを更に蒸留処理した軽質分であ
る軽質改質ガソリン;脱硫重質ナフサを改質した改質ガ
ソリンを更に蒸留処理した中重質分である中重質改質ガ
ソリン;脱硫重質ナフサを改質した改質ガソリンを更に
蒸留処理した重質分である重質改質ガソリン;中重質改
質ガソリンをスルホラン装置にかけて芳香族分を抽出し
た残りの留分であるスルホランラフィネート;重油留分
を流動接触分解装置(FCC)にて処理して得られる分
解ガソリン;分解ガソリンを蒸留処理した軽質分である
軽質分解ガソリン、重質分である重質分解ガソリン;ブ
タン、ブテン留分をアルキレーション装置にかけて得ら
れるガソリン留分であるアルキレート;脱硫重質ナフサ
を異性化装置にかけて得られるガソリン留分である異性
化ガソリン;及び天然ガスをCOとH2に分解後、合
成、分解、異性化するなどして得られる合成燃料のナフ
サ分であるGTLナフサ、LPG、MTBE、エタノー
ル、DME等の基材を1種又は2種以上を用いて製造す
ることができる。
る場合には、特に分解ガソリン、軽質分解ガソリン、あ
るいは重質分解ガソリンの場合、分解ガソリン、軽質分
解ガソリン、あるいは重質分解ガソリンから更に水素脱
硫装置等を用いて硫黄分を取り除く方法を利用するか、
もしくは、分解ガソリンを製造する流動接触分解装置の
原料油中の硫黄分を必要量だけ低下させる等の処理を行
う。水素化脱硫装置による脱硫の場合、製油所で用いら
れる一般的な水素化脱硫方法では、オレフィン分の水素
化反応の併発によりオクタン価の低下があるので特開平
7−157774号公報、米国特許第5352354号
明細書、米国特許第6013598号明細書のようなオ
クタン価の低下が極力少ない方法を用いることが好まし
い。また本発明のガソリンには、適宜、清浄剤、摩擦調
整剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、腐食防止剤、着色
剤、及び消泡剤等の添加剤を添加することもできる。
リンエンジン適用することができる。例えば、直噴エン
ジン、従来タイプのMPI(吸気マニホールド噴射方
式)エンジン、リーンバーンエンジン、及びこれらのハ
イオク仕様のエンジン、そして直噴のリーンNOx触媒
再生機能つきエンジン等を挙げることができる。
示す組成で本発明のガソリン(実施例1〜7)及び比較
用のガソリン(比較例1〜4)を調製した。
制排出ガス(CO、HC、NOx)、PM、地球温暖化
ガス(CO2、CH4、NO2)、あるいは蒸発ガス(H
C)の発生量を測定し、評価した。 (1)試験1 下記の車両にガソリンを給油し、規制排出ガス、PM、
地球温暖化ガスの発生量を測定した。測定結果を表2に
示す。 車両:車両A(直噴エンジン搭載)、車両B(MPIエ
ンジン搭載)、車両D(直噴ハイオク仕様エンジン搭
載)、車両E(MPIハイオク仕様エンジン搭載) 測定評価モード:10・15モード
(実施例1〜7)は、規制排出ガス、PM、及び地球温
暖化ガスの排出量低減に有効であることがわかる。特に
ハイオク仕様車両に対してはオクタン価95以上のガソ
リンにより、CO2の排出量をさらに低減することがで
きる。
分、90容量%留出温度、及び地球温暖化ガス排出係数
Xの値のうちの少なくとも一つが本発明で規定する範囲
を逸脱した場合には、対象のいずれの排出ガスもそれら
の排出量を十分に低減することができない。
ンを給油し、走行前と長距離走行後の規制排出ガス、P
M、地球温暖化ガスの発生量を測定した。測定結果を表
3に示す。 耐久走行モード:長距離走行(その2)実施要綱に定め
られている参考モード 評価項目:1)新品触媒を使用した場合及び10000
km走行後の10・15モード評価 2)耐久走行時の燃料消費量
で蒸発ガスの発生量を測定した。測定結果を表3に示
す。 評価方法:横浜管区気象台の2001年7月の気温デー
タをもとに、一日の気温変化プロファイルを作成した。
車両の燃料タンクに大容量のキャニスタを取り付け、温
度コントロール可能な室内に入れた。室内温度をプロフ
ァイル通りに変化させ、24時間後(一日の温度変化
後)、キャニスタに捕集された炭化水素(HC)の重量
を測定した。
噴エンジンを搭載した車両の場合、本発明のガソリンを
用いると、特にNOxを大幅に低減することができ、し
かも長距離走行後であってもその耐久性が比較的高く維
持されており、対象とする排ガス全てについても高い排
出量低減効果が得られることがわかる。更に耐久走行中
のCO2排出量にも大きな抑制効果が得られた。また試
験3の結果から、蒸発ガス指数Yの値が本発明で規定す
る範囲、特にYの値が63〜83の範囲にあるガソリン
の場合には蒸散ガス(HC)量を抑制することができ
る。
排出ガス、PMおよびPM2.5、そして地球温暖化ガ
スの排出量を効果的に低減することができる。また例え
ば、NOx吸蔵触媒などを用いた排ガス低減システムが
導入された車両に本発明のガソリンを適用した場合に
は、そのシステムの耐久性を高め、全ての排出ガス量を
低減することができる。即ち、耐久性を高めるために自
動車側でのシステムの制御などを行った場合には、その
燃費が悪化し、反対にCO2の排出量が増大するような
場合があるが、本発明のガソリンを用いることにより、
自動車側のみからの排出ガス低減対策では不十分な点を
補うことができる。
ソリンエンジンから排出される上記のような全ての排出
ガス低減に有効であり、具体的には例えば、下記のよう
な効果が得られる。即ち、直噴エンジンではPMおよび
PM2.5の排出量がMPIエンジン等の従来エンジン
よりも多く、大気への影響が懸念される一方、リーンN
Ox触媒を含む排出ガス浄化システムが硫黄被毒を受け
やすいため、規制排出ガスおよび地球温暖化ガスである
メタンおよびN2Oの増加も懸念される。しかし、本発
明のガソリンを使用することにより効果的にPMおよび
PM2.5の低減をはかると共に、規制排出ガス、メタ
ン、N2Oも低減できる。また、従来のMPIエンジン
でも、硫黄被毒による排出ガス浄化システムの劣化が懸
念されるが、本発明のガソリンを使用することによりシ
ステム劣化を抑えて、規制排出ガス、PM、メタン、N
2Oの低減が可能となる。さらに、直噴のNOx触媒再
生機能つきエンジンにおいては、特に硫黄被毒の再生に
よる燃費悪化が問題となっているが、本発明のガソリン
を使用することにより、燃費悪化すなわちCO2排出量
を最小限に抑えることができる。更にまた、全てのガソ
リンエンジンに本発明のガソリンを使用することにより
含有水素のエネルギーを効果的に利用して、CO2排出
量を最小限に抑えることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 硫黄分が10ppm以下、90容量%留
出温度が170℃以下で、下記の式(1)で表される温
暖化ガス排出係数Xが90以下の値を示す性状を有する
ことを特徴とするガソリン。 X=2・(B)+1.75・(T)+1.6・(C8A)+1.5・(C9+ A)+(O+N)+0.4・(DV) (1) B:ベンゼン分(容量%) T:トルエン分(容量%) C8A:C8の芳香族分(容量%) C9+A:C9以上の芳香族分(容量%) O+N:オレフィン分(容量%)+ナフテン分(容量
%) DV:ジエン価 - 【請求項2】 50容量%留出温度が105℃以下であ
る請求項1に記載のガソリン。 - 【請求項3】 オレフィン分が30容量%以下、C9以
上の芳香族分が20容量%以下、及びジエン価が1.5
以下である請求項1または2に記載のガソリン。 - 【請求項4】 下記の式(2)で表される蒸発ガス指数
Yの値が58〜88である請求項1乃至3のいずれかの
項に記載のガソリン。 Y=RVP+(0.6・Tave) (2) RVP:リード蒸気圧(kPa) Tave:本発明のガソリン組成物が使用される地域と
時期において、最寄の気象台で観測された前年同月の月
平均気温(℃)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002052141A JP4138335B2 (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | ガソリン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002052141A JP4138335B2 (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | ガソリン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003253276A true JP2003253276A (ja) | 2003-09-10 |
JP4138335B2 JP4138335B2 (ja) | 2008-08-27 |
Family
ID=28663927
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002052141A Expired - Lifetime JP4138335B2 (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | ガソリン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4138335B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028401A (ja) * | 2004-07-20 | 2006-02-02 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 高性能ガソリン組成物 |
JP2006028402A (ja) * | 2004-07-20 | 2006-02-02 | Idemitsu Kosan Co Ltd | ガソリン組成物 |
JP2006104224A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Japan Energy Corp | 無鉛ガソリン組成物およびその製造方法 |
JP2006206876A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-08-10 | Japan Energy Corp | ガソリン組成物 |
JP2008239718A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Petroleum Energy Center | 無鉛ガソリン組成物 |
JP2008239717A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Petroleum Energy Center | 無鉛ガソリン組成物 |
JP2009293047A (ja) * | 2003-02-20 | 2009-12-17 | Japan Energy Corp | 無鉛ガソリン組成物の製造方法 |
JP2011137114A (ja) * | 2009-12-29 | 2011-07-14 | Showa Shell Sekiyu Kk | ガソリン燃料組成物 |
JP2013001846A (ja) * | 2011-06-17 | 2013-01-07 | Cosmo Oil Co Ltd | ガソリン組成物及びガソリン組成物の製造方法 |
JP2015229686A (ja) * | 2014-06-03 | 2015-12-21 | グローバル・リンク株式会社 | 化学合成燃料 |
-
2002
- 2002-02-27 JP JP2002052141A patent/JP4138335B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009293047A (ja) * | 2003-02-20 | 2009-12-17 | Japan Energy Corp | 無鉛ガソリン組成物の製造方法 |
JP2006028402A (ja) * | 2004-07-20 | 2006-02-02 | Idemitsu Kosan Co Ltd | ガソリン組成物 |
JP2006028401A (ja) * | 2004-07-20 | 2006-02-02 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 高性能ガソリン組成物 |
JP4614707B2 (ja) * | 2004-07-20 | 2011-01-19 | 出光興産株式会社 | ガソリン組成物 |
JP4614706B2 (ja) * | 2004-07-20 | 2011-01-19 | 出光興産株式会社 | 高性能ガソリン組成物 |
JP4632738B2 (ja) * | 2004-09-30 | 2011-02-16 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 無鉛ガソリン組成物およびその製造方法 |
JP2006104224A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Japan Energy Corp | 無鉛ガソリン組成物およびその製造方法 |
JP2006206876A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-08-10 | Japan Energy Corp | ガソリン組成物 |
JP2008239717A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Petroleum Energy Center | 無鉛ガソリン組成物 |
JP2008239718A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Petroleum Energy Center | 無鉛ガソリン組成物 |
JP2011137114A (ja) * | 2009-12-29 | 2011-07-14 | Showa Shell Sekiyu Kk | ガソリン燃料組成物 |
JP2013001846A (ja) * | 2011-06-17 | 2013-01-07 | Cosmo Oil Co Ltd | ガソリン組成物及びガソリン組成物の製造方法 |
JP2015229686A (ja) * | 2014-06-03 | 2015-12-21 | グローバル・リンク株式会社 | 化学合成燃料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4138335B2 (ja) | 2008-08-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Srivastava et al. | Fuels and fuel-additives | |
McKetta Jr | Petroleum processing handbook | |
JP3782139B2 (ja) | 無鉛ガソリン | |
AU2002305324B2 (en) | Method and an unleaded low emission gasoline for fuelling an automotive engine with reduced emissions | |
JP5142588B2 (ja) | ガソリン組成物の製造方法 | |
JP3782140B2 (ja) | 無鉛ガソリン | |
JP4460200B2 (ja) | 燃料油基材およびそれを含有する軽油組成物 | |
JP4138335B2 (ja) | ガソリン | |
RU2407777C2 (ru) | Композиция дизельного топлива | |
JP5137335B2 (ja) | ガソリン組成物の製造方法 | |
Clark et al. | Emissions from Low-and Mid-Level Blends of Anhydrous Ethanol in Gasoline | |
JP5403596B2 (ja) | 無鉛ガソリン | |
JP6709750B2 (ja) | 無鉛ガソリン | |
JP4913434B2 (ja) | 無鉛高オクタン価ガソリン | |
JP5667271B2 (ja) | 無鉛ガソリン | |
JP4913443B2 (ja) | 無鉛ガソリン | |
WO2010066876A1 (en) | Fuel composition for use in gasoline engines | |
JP3946276B2 (ja) | ガソリン基材及び該基材を用いた無鉛ガソリン | |
JP5403594B2 (ja) | 無鉛ガソリン | |
CA2376700A1 (en) | Unleaded gasoline compositions | |
JP5398635B2 (ja) | ガソリン組成物の製造方法 | |
JP5403595B2 (ja) | 無鉛ガソリン | |
JP5623611B2 (ja) | ガソリン組成物 | |
AU2009324307B2 (en) | Fuel composition for use in gasoline engines | |
JP5702456B2 (ja) | 無鉛ガソリン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050111 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071225 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080304 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080421 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080603 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080605 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4138335 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |