JP2003252863A - イミダゾリジン誘導体 - Google Patents

イミダゾリジン誘導体

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JP2003252863A
JP2003252863A JP2002058390A JP2002058390A JP2003252863A JP 2003252863 A JP2003252863 A JP 2003252863A JP 2002058390 A JP2002058390 A JP 2002058390A JP 2002058390 A JP2002058390 A JP 2002058390A JP 2003252863 A JP2003252863 A JP 2003252863A
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Japan
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imidazolidine
compound
smooth muscle
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Withdrawn
Application number
JP2002058390A
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English (en)
Inventor
Kazunori Komatsu
和典 小松
Tomokazu Watanabe
知一 渡邊
Setsuya Sasho
摂也 佐粧
Hiroshi Okumura
浩 奥村
Shinichi Ide
慎一 井出
Shiro Shirokura
史郎 白倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イミダゾリジン誘導体またはその薬理学的に
許容される塩を有効成分として含む尿道平滑筋選択的収
縮剤、腹圧性尿失禁治療剤を提供すること。さらに、尿
道平滑筋選択的収縮剤、腹圧性尿失禁治療剤として有用
な2-(2-メトキシナフチル-1-イミノ)イミダゾリジンま
たはその薬理学的に許容される塩を提供すること。 【解決手段】 式(I) 【化4】 (式中、Rは水素原子または置換もしくは非置換の低級
アルキルを表す)で表されるイミダゾリジン誘導体また
はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含む尿
道平滑筋選択的収縮剤、腹圧性尿失禁治療剤を提供す
る。さらに、尿道平滑筋選択的収縮剤、腹圧性尿失禁治
療剤として有用な2-(2-メトキシナフチル-1-イミノ)イ
ミダゾリジンまたはその薬理学的に許容される塩を提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イミダゾリジン誘
導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とし
て含む尿道平滑筋選択的収縮剤に関する。
【0002】
【従来の技術】尿失禁は、膀胱、尿道を経由してなされ
る尿の排泄動作が随意に行われなくなる症状である。尿
失禁の中でも、特に妊娠を経験した女性に多く見られる
尿失禁に腹圧性尿失禁がある。この腹圧性尿失禁は、社
会的参加に不安を惹起することから治療剤の需要性が高
まっている。腹圧性尿失禁に対しては、α1受容体刺激
剤が用いられてきた。これは、尿道平滑筋の収縮作用を
促すことにより症状を克服するもので、例えば昇圧剤ミ
ドドリンや鎮咳剤ノルエフェドリンなどが用いられてい
る。また、WO91/12236、WO00/0799
7、US6063810およびUS6268389に
は、α1受容体刺激作用を有する化合物が尿道平滑筋選
択的収縮をもたらし、それゆえ腹圧性尿失禁治療薬とし
て有用であることが記載されている。
【0003】尿道平滑筋を収縮する作用を有していたと
しても腹圧性尿失禁治療剤として適用することができる
ためには、末梢血管など他の臓器への作用と比較して目
的臓器たる尿道平滑筋への収縮作用が選択的に強いもの
であることが必要である。イミダゾリジン誘導体が交感
神経依存性疼痛治療薬としてWO92/14453に、
抗コリン作用薬としてUS3636219にそれぞれ記
載されており、US2899426にはイミダゾリジン
誘導体の合成方法について記載されているが、後述する
式(I)で表される化合物は具体的に開示されていな
い。また、US6268389にはイミダゾリン誘導体
が尿失禁治療剤を指向したα1受容体刺激作用を有する
ことが記載されているが、後述する式(I)で表される
化合物は、具体的に開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イミ
ダゾリジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を
有効成分として含む尿道平滑筋選択的収縮剤を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の(1)〜
(8)に関する。 (1) 式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Rは水素原子または置換もしくは
非置換の低級アルキルを表す)で表されるイミダゾリジ
ン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分
として含む尿道平滑筋選択的収縮剤。 (2) Rが低級アルキルである上記(1)記載の尿道
平滑筋選択的収縮剤。 (3) Rがメチルである上記(1)記載の尿道平滑筋
選択的収縮剤。 (4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載のイミダ
ゾリジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有
効成分として含む腹圧性尿失禁治療剤。 (5) 2-(2-メトキシナフチル-1-イミノ)イミダゾリ
ジンまたはその薬理学的に許容される塩。 (6) 2-(2-エトキシナフチル-1-イミノ)イミダゾリ
ジンまたはその薬理学的に許容される塩。 (7) 2-(2-プロピルオキシナフチル-1-イミノ)イミ
ダゾリジンまたはその薬理学的に許容される塩。 (8) 2-(2-イソプロピルオキシナフチル-1-イミノ)
イミダゾリジンまたはその薬理学的に許容される塩。
【0008】以下、式(I)で表される化合物を化合物
(I)という。他の式番号の化合物についても同様であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】式(I)の置換基の定義におい
て、低級アルキルとしては、例えば直鎖または分枝状の
炭素数1〜6の低級アルキル、より具体的にはメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチ
ル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チル、ヘキシルなどがあげられる。
【0010】置換低級アルキルの置換基としては、例え
ば同一または異なって置換数1〜3の、より具体的にはヒ
ドロキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、アミ
ノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級
アルカノイル、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、
低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルバモイ
ル、ジ低級アルキルカルバモイルなどがあげられ、低級
アルコキシ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミ
ノ、低級アルカノイル、低級アルカノイルオキシ、低級
アルコキシカルボニル、低級アルキルカルバモイルおよ
びジ低級アルキルカルバモイルの低級アルキル部分は、
前記低級アルキルと同義であり、ハロゲンは、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素の各原子を意味する。
【0011】化合物(I)の薬理学的に許容される塩と
しては、薬理学的に許容される酸付加塩、金属塩、アン
モニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩などが
あげられる。化合物(I)の薬理学的に許容される酸付
加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸
塩などの無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸
塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、シュウ酸塩、マ
ロン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩などの有機酸塩があげ
られ、薬理学的に許容される金属塩としては、例えばリ
チウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金
属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土
類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩などがあげられ、薬
理学的に許容されるアンモニウム塩としては、例えばア
ンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどの塩があげ
られ、薬理学的に許容される有機アミン付加塩として
は、例えばモルホリン、ピペリジンなどの付加塩があげ
られ、薬理学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、
例えばリジン、グリシン、フェニルアラニンなどの付加
塩があげられる。
【0012】本発明でいう尿道平滑筋選択的収縮剤と
は、例えば尿道平滑筋を収縮する作用を有するもののう
ち、末梢血管など他の臓器への作用と比較して目的臓器
たる尿道平滑筋への収縮作用が選択的に強いものであれ
ばいかなるものを有効成分として含む尿道平滑筋収縮剤
も包含されるが、より具体的には、例えば尿道内圧を10
mmHg上昇させる用量[UPP10]、拡張期血圧を20 mmHg上
昇させる用量[dBP20]を求めたとき、[dBP20]/[UP
P10]比が5以上のものを有効成分として含む尿道平滑
筋収縮剤があげられる。 製造法1 化合物(I)は、例えば以下の工程により製造すること
ができる。
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R1は前記と同義の置換もしくは非
置換の低級アルキルを表し、Lは脱離基を表し、Rは前記
と同義である) 脱離基としては、例えば塩素、臭素、ヨウ素、ベンゼン
スルホニルオキシ、p-トルエンスルホニルオキシ、メタ
ンスルホニルオキシなどがあげられる。
【0015】[工程1]化合物(III)は、市販品として
入手できる化合物(II)を水中、1〜20当量の無水酢酸
と反応させることにより得ることができる。反応は、0
〜100℃の間の温度、好ましくは0〜60℃の間の温度で行
われ、通常、1〜72時間程度で終了する。
【0016】[工程2]化合物(IV)は、化合物(III)
と1〜10当量のR1-L(式中、R1およびLは、それぞれ前記
と同義である)を、適当な溶媒、例えばエーテル、テト
ラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテ
ル類、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド (DM
F) 、ジメチルスルホキシド (DMSO) などの非プロトン
性極性溶媒、またはこれらの混合溶媒中、1〜5当量の塩
基、例えば、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの
アルカリ金属炭酸塩、または水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物
の存在下、0℃〜溶媒の沸点の間の温度、好ましくは室
温〜溶媒の沸点の間の温度で、1〜72時間反応させるこ
とにより得ることができる。
【0017】[工程3]化合物(V)は、化合物(IV)
を、適当な溶媒、例えばエーテル、THF、1,4-ジオキサ
ンなどのエーテル類、メタノール、エタノール、イソプ
ピルアルコールなどのアルコール類、または酢酸メチ
ル、酢酸エチルなどのエステル類中、1当量〜大過剰
量、好ましくは5〜10当量の適当な酸、例えば、塩酸、
硫酸、硝酸などの存在下、0℃〜溶媒の沸点の間の温
度、好ましくは室温〜溶媒の沸点の間の温度で、1〜72
時間反応させることにより得ることができる。
【0018】[工程4−1]Rが置換もしくは非置換の低
級アルキルである化合物(I)は、化合物(V)を、例
えばテトラヘドロン・レターズ (Tetrahedron Letters)
、41巻、6563〜6566頁 (2000年) またはWO98/23595に
記載されている方法に従って得ることができる1〜10当
量の化合物(VI)と、適当な溶媒、例えば、エーテル、
THF、1,4-ジオキサンなどのエーテル類、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール
類、または酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類
中、1当量〜大過剰の適当な酸、例えば酢酸、塩酸、硫
酸、硝酸などの存在下、0℃〜溶媒の沸点の間の温度、
好ましくは室温〜溶媒の沸点の間の温度で、1〜72時間
反応させることにより得ることができる。
【0019】[工程4−2]Rが水素原子である化合物
(I)は、化合物(II)を工程4−1と同様の方法に従
って化合物(VI)と反応させることにより得ることがで
きる。
【0020】上記製造法における目的化合物および中間
体は、有機合成化学で常用される精製法、例えば、濾
過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグ
ラフィーなどに付して単離精製することができる。ま
た、中間体においては、特に精製することなく次の反応
に供することも可能である。化合物(I)の中には、光
学異性体、互変異性体などの立体異性体が存在し得るも
のもあるが、これらを含め、全ての可能な異性体および
それらの混合物も本発明の尿道平滑筋選択的収縮剤など
に使用できる。
【0021】化合物(I)の塩を取得したいとき、化合
物(I)が塩の形で得られる場合にはそのまま精製すれ
ばよく、また遊離の形で得られる場合には、通常の方法
により、すなわち化合物(I)を適当な溶媒に溶解また
は懸濁し、所望の酸または塩基を添加して塩を形成させ
単離精製すればよい。また、化合物(I)またはその薬
理学的に許容される塩は、水または各種溶媒との付加物
の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明の
尿道平滑筋選択的収縮剤などに使用できる。
【0022】上記製造法によって得られる化合物(I)
の具体例を第1表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】化合物(I)またはその薬理学的に許容さ
れる塩は、その薬理作用およびその投与目的などに応
じ、そのまままたは各種の製薬形態で使用することがで
きる。本発明の製薬組成物は、活性成分として有効な量
の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を薬
理学的に許容される担体と均一に混合して製造できる。
この担体は投与に対して望ましい製剤の形態に応じて、
広い範囲の形態をとることができる。これらの製薬組成
物は、経口的または注射などの非経口的投与に対して適
する単位服用形態にあることが望ましい。
【0025】錠剤の調製にあたっては、例えば乳糖、シ
ョ糖、マンニットなどの賦形剤、デンプン、結晶セルロ
ースなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑
沢剤、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロースなどの
結合剤、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エス
テルなどの界面活性剤などを常法に従って用いればよ
い。錠剤1個あたり1〜300 mgの活性成分を含有する錠
剤が好適である。
【0026】顆粒剤の調製にあたっては、例えば乳糖、
ショ糖などの賦形剤、デンプンなどの崩壊剤、ゼラチン
などの結合剤などを常法により用いればよい。粉剤の調
製にあたっては、例えば乳糖、マンニットなどの賦形剤
などを常法に従って用いればよい。カプセル剤の調製に
あたっては、例えば、ゼラチン、水、ショ糖、結晶セル
ロース、ステアリン酸マグネシウムなどを常法により用
いればよい。カプセル1個あたり1〜300 mgの活性成分
を含有するカプセルが好適である。
【0027】注射剤の調製にあたっては、水、生理食塩
水、植物油(例えばオリーブ油、落花生油など)などの
溶剤、食塩、グルコースなどの等張化剤、フェノールな
どの保存剤、アスコルビン酸などの抗酸化剤などを常法
により用いればよい。化合物(I)またはその薬理学的
に許容される塩は、経口的方法または注射剤などの非経
口的方法で投与可能である。その有効用量および投与回
数は投与形態、患者の年齢、体重、症状などにより異な
るが、通常一日当たり、0.01〜20mg/kg を1〜4回投与
するのが好ましい。
【0028】次に、化合物(I)の薬理活性について試
験例で説明する。 試験例1 3〜4週齢のHartley系雌性モルモットをウレタン(1.0 g
/kg、 i.p.+0.5 g/kg、s.c.)で麻酔後、気管および左総
頸動脈へカニューレを挿入した。腹部を正中切開し、膀
胱を露出した。膀胱頂部を切開し、カニューレを膀胱か
ら尿道内へ挿入した。膀胱頸部をカニューレと共に結紮
し、その先端を膀胱頸部に留置した。尿道内へ挿入した
カニューレより生理食塩液を3 mL/時間の流速で持続注
入し、同時にひずみ圧力用アンプを介して尿道灌流圧
(UPP) を測定した。血圧 (BP) は左総頸動脈に挿入した
カニューレよりひずみ圧力用アンプを介して測定し、心
拍数は血圧脈波よりトリガーした。血圧、心拍数および
UPPが安定した後、0.5 w/v%メチルセルロース400に懸濁
した化合物1およびUS6268389に記載されてい
る2-(6-ブロモ-3-ジメチルアミノ-2-メチルフェニルイ
ミノ)イミダゾリジン(比較化合物:化合物A)を1 mL/
kgの容量で十二指腸内投与し、各パラメーター変化を観
察した。尿道内圧を10 mmHg上昇させる用量 [UPP10]、
拡張期血圧を20 mmHg上昇させる用量 [dBP20] を求め、
その比を尿道選択性の指標とした。
【0029】結果を第2表に示す。
【0030】
【表2】
【0031】第2表より、化合物1が化合物Aを大幅に
上回る尿道選択性を示すことが明らかとなった。
【0032】
【実施例】以下に実施例を示す。 実施例1: 2-(2-メトキシナフチル-1-イミノ)イミダゾ
リジン(化合物1) 工程1: N-(2-ヒドロキシナフタレン-1-イル)アセトア
ミド 1-アミノ-2-ナフトール 塩酸塩 (10 g, 51 mmol) を水
(100 mL) に懸濁し、無水酢酸 (24 mL, 260 mmol) を添
加した後、室温で一晩攪拌した。析出した結晶を濾取、
乾燥することにより、N-(2-ヒドロキシナフタレン-1-イ
ル)アセトアミド (5.6 g, 54 %) を得た。1 H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 2.15 (s, 3H),
7.17 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 6.9 Hz, 1
H), 7.42 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 6.9Hz,
1H), 7.70 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 6.9 H
z, 1H), 9.37 (bs, 1H), 9.46 (s, 1H)
【0033】工程2: N-(2-メトキシナフタレン-1-イ
ル)アセトアミド N-(2-ヒドロキシナフタレン-1-イル)アセトアミド (5.6
g, 28 mmol) をDMF (56 mL) に溶解し、ヨウ化メチル
(1.9 mL, 31 mmol) と炭酸カリウム (5.8 g, 42mmol)
を添加し、100℃で4.5時間攪拌した。反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗
浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減
圧留去することにより、N-(2-メトキシナフタレン-1-イ
ル)アセトアミド (5.1 g, 85 %) を得た。1 H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 2.12 (s, 3H),
3.88 (s, 3H), 7.33 (t,J = 7.3 Hz, 1H), 7.45 (t, J
= 7.3 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.71 (d,
J = 8.9 Hz, 1H), 7.80-8.00 (m, 2H), 9.39 (bs, 1H)
【0034】工程3: 2-メトキシ-1-ナフチルアミン
塩酸塩 N-(2-メトキシナフタレン-1-イル)アセトアミド (5.1
g, 24 mmol) をエタノール (36 mL) に溶解し、濃塩酸
(12 mL) を添加し、8時間加熱還流した。反応液を0℃ま
で冷却し、析出した結晶を濾取することにより、2-メト
キシ-1-ナフチルアミン 塩酸塩 (2.5 g, 51 %) を得
た。1 H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 4.00 (s, 3H),
7.43 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 9.2 Hz, 1
H), 7.57 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 9.2Hz,
1H), 7.92 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.2 H
z, 1H)
【0035】工程4: 化合物1 2-メトキシ-1-ナフチルアミン 塩酸塩 (2.5 g, 12 mmo
l) を10%酢酸/エタノール (60 mL) に溶解し、WO98/23
595に記載されている方法に従って得たN-メトキシカル
ボニル-2-メチルチオ-2-イミダゾリン (3.2 g, 18 mmo
l) を添加し、80℃で2.5時間攪拌した。反応液にN-メト
キシカルボニル-2-メチルチオ-2-イミダゾリン (1.0 g,
5.7 mmol) を添加し、さらに1.5時間後にN-メトキシカ
ルボニル-2-メチルチオ-2-イミダゾリン (2.0 g, 11 mm
ol) を添加し、80℃で一晩攪拌した。反応液を減圧留去
した後、残渣に2.0 mol/L塩酸水溶液を添加した。水層
を酢酸エチルで洗浄し、10 mol/L水酸化ナトリウム水
溶液を添加して、アルカリ性とした後、酢酸エチルで抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィー (クロロホルム/メタノール
/アンモニア = 50/10/1) で精製した。最後にジエ
チルエーテルでトリチュレーションすることにより、化
合物1 (1.5g, 51 %) を得た。1 H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ (ppm):3.28 (s, 4H),
3.79 (s, 3H), 5.72 (bs, 2H), 7.20-7.35 (m, 3H), 7.
42 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.9 Hz,1H),
7.93 (d, J = 7.9 Hz, 1H) APCIMS (m/z):[M + H]+(C14H15N3Oとして) 計算値:241 実測値:242 元素分析(C14H15N3Oとして) 計算値(%):C, 69.69; H, 6.27; N, 17.41. 実測値(%):C, 69.50; H, 6.26; N, 17.19.
【0036】実施例2: 2-(2-エトキシナフチル-1-イ
ミノ)イミダゾリジン(化合物2) 実施例1と同様の方法により、化合物2を得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3) δ (ppm) 1.41 (t, J = 7.1
Hz, 3H), 3.59 (s, 4H),3.65 (s, 4H), 4.18 (q, J =
7.1 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.38(t, J =
8.1 Hz, 1H), 7.50 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.65 (d, J
= 8.8 Hz, 1H),7.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.15 (d,
J = 8.1 Hz, 1H) APCIMS (m/z):[M + H]+(C15H17N3Oとして) 計算値:255 実測値:256 元素分析(C15H17N3O・0.7H2Oとして) 計算値(%):C, 67.24; H, 6.92; N, 15.68. 実測値(%):C, 67.53; H, 6.59; N, 15.31.
【0037】実施例3: 2-(2-プロピルオキシナフチル
-1-イミノ)イミダゾリジン(化合物3) 実施例1と同様の方法により、化合物3を得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3) δ (ppm) 1.04 (t, J = 7.4
Hz, 3H), 1.80 (m, 2H),4.04 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 7.
23 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.36 (t, J = 7.7 Hz, 1H),
7.45 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.9 Hz, 1
H), 7.75 (d, J =7.7 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 7.7 Hz,
1H) APCIMS (m/z):[M + H]+(C16H19N3Oとして) 計算値:269 実測値:270 元素分析(C16H19N3O・0.3H2Oとして) 計算値(%):C, 69.95; H, 7.19; N, 15.29. 実測値(%):C, 70.17; H, 7.10; N, 15.26.
【0038】実施例4: 2-(2-イソプロピルオキシナフ
チル-1-イミノ)イミダゾリジン(化合物4) 実施例1と同様の方法により、化合物4を得た。1 H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 1.29 (d, J = 5.
9 Hz, 6H), 3.54 (s, 4H), 4.71 (q, J = 5.9 Hz, 1H),
7.35-7.55 (m, 3H), 7.75-7.95 (m, 3H) APCIMS (m/z):[M + H]+(C16H19N3Oとして) 計算値:269 実測値:270
【0039】
【発明の効果】本発明により、イミダゾリジン誘導体ま
たはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含む
尿道平滑筋選択的収縮剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 浩 静岡県駿東郡長泉町下土狩1188 協和醗酵 工業株式会社医薬総合研究所内 (72)発明者 井出 慎一 静岡県駿東郡長泉町下土狩1188 協和醗酵 工業株式会社医薬総合研究所内 (72)発明者 白倉 史郎 静岡県駿東郡長泉町下土狩1188 協和醗酵 工業株式会社医薬総合研究所内 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 BC38 MA01 MA04 NA14 ZA81 ZA94 ZC41 ZC52

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Rは水素原子または置換もしくは非置換の低級
    アルキルを表す)で表されるイミダゾリジン誘導体また
    はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含む尿
    道平滑筋選択的収縮剤。
  2. 【請求項2】 Rが低級アルキルである請求項1記載の
    尿道平滑筋選択的収縮剤。
  3. 【請求項3】 Rがメチルである請求項1記載の尿道平
    滑筋選択的収縮剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のイミダ
    ゾリジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有
    効成分として含む腹圧性尿失禁治療剤。
  5. 【請求項5】 2-(2-メトキシナフチル-1-イミノ)イミ
    ダゾリジンまたはその薬理学的に許容される塩。
  6. 【請求項6】 2-(2-エトキシナフチル-1-イミノ)イミ
    ダゾリジンまたはその薬理学的に許容される塩。
  7. 【請求項7】 2-(2-プロピルオキシナフチル-1-イミ
    ノ)イミダゾリジンまたはその薬理学的に許容される
    塩。
  8. 【請求項8】 2-(2-イソプロピルオキシナフチル-1-イ
    ミノ)イミダゾリジンまたはその薬理学的に許容される
    塩。
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JP5173190B2 (ja) * 2004-08-25 2013-03-27 武田薬品工業株式会社 腹圧性尿失禁の予防・治療剤及びそのスクリーニング方法

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