JP2003252811A - 1,3−ブチレングリコールの製造法 - Google Patents

1,3−ブチレングリコールの製造法

Info

Publication number
JP2003252811A
JP2003252811A JP2002050730A JP2002050730A JP2003252811A JP 2003252811 A JP2003252811 A JP 2003252811A JP 2002050730 A JP2002050730 A JP 2002050730A JP 2002050730 A JP2002050730 A JP 2002050730A JP 2003252811 A JP2003252811 A JP 2003252811A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
butylene glycol
crude
porous resin
nonionic porous
odor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002050730A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Mizutani
悟 水谷
Koji Hisamura
孝治 久村
Shohei Konishi
章平 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Yuka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Yuka Co Ltd filed Critical Kyowa Yuka Co Ltd
Priority to JP2002050730A priority Critical patent/JP2003252811A/ja
Publication of JP2003252811A publication Critical patent/JP2003252811A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、臭気のほとんどない1,3
−ブチレングリコールの製造法を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、以下、[1]〜[5]を提供
する。 [1]粗1,3−ブチレングリコールを非イオン性多孔
性樹脂に接触させる工程を含むことを特徴とする1,3
−ブチレングリコールの製造法。 [2]粗1,3−ブチレングリコールが臭気を有する
1,3−ブチレングリコールまたは経時的に臭気が増加
する1,3−ブチレングリコールである[1]記載の製
造法。 [3]非イオン性多孔性樹脂がスチレンとジビニルベン
ゼンの共重合体を含む[1]または[2]に記載の製造
法。 [4]粗1,3−ブチレングリコールを非イオン性多孔
性樹脂に接触させる際の温度が40℃以下である[1]
〜[3]のいずれかに記載の製造法。 [5]粗1,3−ブチレングリコールを非イオン性多孔
性樹脂に接触させて得られる1,3−ブチレングリコー
ル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂の原料、
界面活性剤の原料、溶媒、不凍液、化粧品原料等の用途
に有用である臭気のほとんどない1,3−ブチレングリ
コールの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】1,3−ブチレングリコールは、非揮発
性、低毒性、吸湿性等の性質を有するため、化粧品中の
保湿剤等の用途に有用である。1,3−ブチレングリコ
ールを化粧品中の保湿剤として利用する際には、臭気の
少ない1,3−ブチレングリコールを使用することが望
まれている。
【0003】臭気の少ない1,3−ブチレングリコール
を得る手法として、例えば、特開平7−258129号
公報は、高沸点物を除去するための蒸留を行う際に、苛
性ソーダ等の化合物を添加して蒸留する方法を開示して
いる。また、WO00/07969は、高沸点物を除い
た粗1,3−ブチレングリコールに、アルカリ金属塩基
を添加して加熱処理した後、1,3−ブチレングリコー
ルを留出させアルカリ金属化合物および高沸点物を残渣
として分離し、続いて1,3−ブチレングリコール留分
から低沸点物を留去する方法を開示している。
【0004】しかしながら、前記のいずれの方法から得
られる1,3−ブチレングリコールも、依然として臭気
を有し、また、保存中に臭気が増加することから、実用
上、満足されるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、臭気
のほとんどない1,3−ブチレングリコールの製造法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下、[1]
〜[5]を提供する。 [1]粗1,3−ブチレングリコールを非イオン性多孔
性樹脂に接触させる工程を含むことを特徴とする1,3
−ブチレングリコールの製造法。 [2]粗1,3−ブチレングリコールが臭気を有する
1,3−ブチレングリコールまたは経時的に臭気が増加
する1,3−ブチレングリコールである[1]記載の製
造法。 [3]非イオン性多孔性樹脂がスチレンとジビニルベン
ゼンの共重合体を含む[1]または[2]に記載の製造
法。 [4]粗1,3−ブチレングリコールを非イオン性多孔
性樹脂に接触させる際の温度が40℃以下である[1]
〜[3]のいずれかに記載の製造法。 [5]粗1,3−ブチレングリコールを非イオン性多孔
性樹脂に接触させて得られる1,3−ブチレングリコー
ル。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法の原料として使
用される粗1,3−ブチレングリコールとしては、例え
ば、臭気を有する1,3−ブチレングリコールまたは経
時的に臭気が増加する1,3−ブチレングリコール等が
あげられる。粗1,3−ブチレングリコールの製造方法
は、特には限定されないが、例えば、公知の方法(特公
平3−80139号公報、特開平7−258129号公
報等参照)により、粗1,3−ブチレングリコールを製
造することができる。
【0008】また、アセトアルドールの水素還元によっ
て得られる反応生成物から副生成物であるエタノールを
蒸留により除いたものや、エタノールを除去した後の留
分にさらに1つ以上の公知の精製工程、例えば、蒸留や
アルカリ金属化合物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等)を添加して加熱処理する工程等を施した
ものを粗1,3−ブチレングリコールとして用いてもよ
い。また、粗1,3−ブチレングリコールは、市販品と
して入手することも可能である。
【0009】本発明の製造法で使用される非イオン性多
孔性樹脂とは、イオン交換基を有さず、ファンデルワー
ルス力により種々の有機物等を吸着する樹脂を意味する
(これらの樹脂は、本によっては、合成吸着剤と表現さ
れる場合もある)。非イオン性多孔性樹脂としては、ス
チレンとジビニルベンゼンの共重合体を含むものが好ま
しく、例えば、三菱化学製のダイヤイオンHPシリーズ
(ダイヤイオンHP−20、ダイヤイオンHP−21
等)、セパビーズSP825、セパビーズSP850、
セパビーズSP207(以上、ダイヤイオン イオン交
換樹脂合成吸着剤マニュアル 第12版 三菱化学株式
会社イオン交換樹脂部編集平成9年9月10日発行等参
照)、またオルガノ製のアンバーライトXAD等があげ
られる。非イオン性多孔性樹脂は、通常、市販品とし
て、入手可能である。
【0010】本発明の製造法は、回分式で実施すること
も可能であるが、非イオン性多孔性樹脂を固定床とし
て、連続的に実施することも可能である。非イオン性多
孔性樹脂を回分式で使用する場合の、非イオン性多孔性
樹脂の使用量は、粗1,3−ブチレングリコールに対し
て10〜30重量%であるのが好ましい。また、非イオ
ン性多孔性樹脂を固定床とする場合には、非イオン性多
孔性樹脂の使用量は特に限定されないが、粗1,3−ブ
チレングリコールの液空間速度LHSV[非イオン性多
孔性樹脂(cm3)に対する原料液の流速(cm3/時
間)]が0.1〜5(/時間)であるのが好ましく、
0.2〜2.0(/時間)であるのがより好ましい。
【0011】粗1,3−ブチレングリコールを非イオン
性多孔性樹脂に接触させる際の温度は、40℃以下であ
るのが好ましく、さらには0〜35℃であるのが好まし
く、15〜35℃であるのがより好ましい。該温度が4
0℃以下であると、不純物の吸着効率に優れるので好ま
しい。また、粗1,3−ブチレングリコールと非イオン
性多孔性樹脂との接触は、通常、無溶媒で行うが、粘度
を下げるために粗1,3−ブチレングリコールをその水
溶液として、接触を行ってもよい。この場合、1,3−
ブチレングリコールの水溶液中の濃度は、10〜90重
量%であるのが好ましく、40〜80重量%であるのが
より好ましい。
【0012】本発明の製造法で使用された非イオン性多
孔性樹脂は、メタノール、エタノール、プロパノール、
アセトン等の溶剤と、好ましくは20〜50℃で接触さ
せることにより再生させることができる。本発明の製造
法により、臭気がほとんどない1,3−ブチレングリコ
ールを高収率で得ることができる。
【0013】また、本発明の製造法で得られる1,3−
ブチレングリコールは、経時的にほとんど臭気が増加し
ない。本発明の製造法で得られる1,3−ブチレングリ
コールは、合成樹脂の原料、界面活性剤の原料、溶媒、
不凍液、化粧品原料等の用途に有用である。
【0014】
【実施例】実施例1、2において、臭気評価は、以下の
方法で行った。5名のパネラーに、原料および実施例
1、2で得られた1,3−ブチレングリコールの臭気を
かいでもらい、評点をつけてもらった。評点としては、
無臭を1とし、わずかに臭気の感じられるもの[協和醗
酵工業(株)製1,3−ブチレングリコール(製品名:
1,3−ブチレングリコール)を使用]を5とし、その
相対評価で1〜5の点数をつけた。評価方法としては、
100mlのサンプル瓶に試料5gと蒸留水45gを量
り採り密栓して軽く振って3分間静置した後、速やかに
臭いを嗅ぎ、比較する方法を採った。判定結果は5名の
パネラーの平均値である。
【0015】実施例1 ダイヤイオンHP−20(三菱化学製)を充填したカラ
ム(カラムのジャケットに20℃の水を流し、カラム内
温を20℃とした)に、20℃に冷却した純度99.7
%、臭気評点5の1,3−ブチレングリコールをLHS
V=1.0(/時間)の通液速度で48時間流し、臭気
評点1の1,3−ブチレングリコールを100%の回収
率で得た。
【0016】実施例2 ダイヤイオンHP−20(三菱化学製)を充填したカラ
ム(カラムのジャケットに30℃の水を流し、カラム内
温を30℃とした)に、30℃に加温した純度99.7
%、臭気評点5の1,3−ブチレングリコールをLHS
V=1.0の通液速度で48時間流し、臭気評点2の
1,3−ブチレングリコールを100%の回収率で得
た。
【0017】
【発明の効果】本発明により、臭気のほとんどない1,
3−ブチレングリコールの製造法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AD17 BA72 BC10 FE11 FG28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗1,3−ブチレングリコールを非イオ
    ン性多孔性樹脂に接触させる工程を含むことを特徴とす
    る1,3−ブチレングリコールの製造法。
  2. 【請求項2】 粗1,3−ブチレングリコールが臭気を
    有する1,3−ブチレングリコールまたは経時的に臭気
    が増加する1,3−ブチレングリコールである請求項1
    記載の製造法。
  3. 【請求項3】 非イオン性多孔性樹脂がスチレンとジビ
    ニルベンゼンの共重合体を含む請求項1または2に記載
    の製造法。
  4. 【請求項4】 粗1,3−ブチレングリコールを非イオ
    ン性多孔性樹脂に接触させる際の温度が40℃以下であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の製造法。
  5. 【請求項5】 粗1,3−ブチレングリコールを非イオ
    ン性多孔性樹脂に接触させて得られる1,3−ブチレン
    グリコール。
JP2002050730A 2002-02-27 2002-02-27 1,3−ブチレングリコールの製造法 Withdrawn JP2003252811A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050730A JP2003252811A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 1,3−ブチレングリコールの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050730A JP2003252811A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 1,3−ブチレングリコールの製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003252811A true JP2003252811A (ja) 2003-09-10

Family

ID=28662886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002050730A Withdrawn JP2003252811A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 1,3−ブチレングリコールの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003252811A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007161636A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Nippon Kasei Chem Co Ltd 4−ヒドロキシブチルアクリレート及び精製4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
US8445733B1 (en) 2011-07-26 2013-05-21 Oxea Bishop Llc 1,3 butylene glycol with reduced odor
WO2022244791A1 (ja) * 2021-05-18 2022-11-24 Khネオケム株式会社 製品1,3-ブチレングリコール

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007161636A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Nippon Kasei Chem Co Ltd 4−ヒドロキシブチルアクリレート及び精製4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
US8445733B1 (en) 2011-07-26 2013-05-21 Oxea Bishop Llc 1,3 butylene glycol with reduced odor
WO2022244791A1 (ja) * 2021-05-18 2022-11-24 Khネオケム株式会社 製品1,3-ブチレングリコール
EP4177240A4 (en) * 2021-05-18 2024-05-22 KH Neochem Co., Ltd. PRODUCT OF 1,3-BUTYLENE GLYCOL

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0120135B2 (ja)
JP2003252811A (ja) 1,3−ブチレングリコールの製造法
AU2370401A (en) Method for the decomposition of high boiling by-products produced in the synthesis of polyhydric alcohols
JP3369639B2 (ja) 1,3−ブチレングリコ−ルの精製方法
JP3657699B2 (ja) 無色無臭グルコピラノシド誘導体の製法
JP4397990B2 (ja) 3−アルキルフラバノノール誘導体の精製法
JP3396097B2 (ja) 4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の製法
JPH0952854A (ja) α−ジヒドロテルピネオールの製造方法
JP2595554B2 (ja) インドール類の精製方法
EP0298695B1 (en) Tartaric acid amide derivative and method of producing the same
JP2511256B2 (ja) β−フエネチルアルコ−ルの精製方法
JPS6036439B2 (ja) トリエチレンジアミンの分離回収方法
JP2002173455A (ja) 核フッ素化メチルベンジルアルコールの製造方法
CN117700302A (zh) 1,3-丁二醇的制造方法
JPH0637412B2 (ja) 1,6−ヘキサンジオールの晶析製造法
JPH0637411B2 (ja) 1,6−ヘキサンジオールの溶融晶析製造法
JPH02131449A (ja) 6―ヒドロキシカプロン酸エステルの製造方法
JPS5971397A (ja) 脂肪酸の精製法
JPS61134332A (ja) ジヒドロ−β−ヨノ−ルの製法
JPH10204022A (ja) 3−シクロヘキシルプロピオン酸の製造法
JP6118589B2 (ja) 3−メチル−1,3−ブタンジオールの製造方法
JPS6355498B2 (ja)
JPS6323861A (ja) インド−ルの製造法
JP2002308813A (ja) 高純度ジイソプロピルエーテルおよびその製法
Armstead A Centenary Synthesis of Carone and Dicarvelone

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510