JP2003251035A - 遊技機 - Google Patents
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- JP2003251035A JP2003251035A JP2002055093A JP2002055093A JP2003251035A JP 2003251035 A JP2003251035 A JP 2003251035A JP 2002055093 A JP2002055093 A JP 2002055093A JP 2002055093 A JP2002055093 A JP 2002055093A JP 2003251035 A JP2003251035 A JP 2003251035A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 安定した有価物体の払い出しを行うことがで
きる遊技機を提供すること。 【解決手段】 賞球の払い出しを管理する主制御基板C
のみをバックアップ可能に構成し、賞球の払い出しを行
う払出制御基板Hは主制御基板Cに記憶される賞球数デ
ータを読み込み又は書き込むことで賞球の払い出しをお
こなうように構成する。この構成において、停電等によ
る電源断時にも払出すべき賞球数データを記憶すること
ができる。従って、主制御基板Cのみにバックアップ機
能を搭載すれば払出制御基板Hにバックアップ機能を搭
載しなくても賞球を保証することができるので、払出制
御基板Hの設計にかかるコストを低減することができ
る。
きる遊技機を提供すること。 【解決手段】 賞球の払い出しを管理する主制御基板C
のみをバックアップ可能に構成し、賞球の払い出しを行
う払出制御基板Hは主制御基板Cに記憶される賞球数デ
ータを読み込み又は書き込むことで賞球の払い出しをお
こなうように構成する。この構成において、停電等によ
る電源断時にも払出すべき賞球数データを記憶すること
ができる。従って、主制御基板Cのみにバックアップ機
能を搭載すれば払出制御基板Hにバックアップ機能を搭
載しなくても賞球を保証することができるので、払出制
御基板Hの設計にかかるコストを低減することができ
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ機やス
ロットマシンに代表される遊技機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 パチンコ機の遊技の制御は、主に主制
御基板により行われる。この主制御基板には、賞球や貸
球の払い出し制御を行う払出制御基板が接続されてお
り、この払出制御基板の制御は、主制御基板から払出制
御基板へ一方向に送信されるコマンドにより行われる。 【0003】ここで、賞球の払い出しは、停電等の発生
によってパチンコ機の電源が切断された場合にも確実に
行う必要がある。従って、賞球の払出残数を記憶する主
制御基板及び払出制御基板のデータをパチンコ機の電源
が切断された後も保持して(バックアップして)、電源
が再投入された後に未払い分の賞球を払い出すように構
成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、停電
等の発生によってパチンコ機の電源が切断されて、主制
御基板及び払出制御基板にそれぞれの制御のデータがバ
ックアップされた場合に、バックアップ電源の容量の大
きさ等の理由でいずれか一方のバックアップデータが無
効となってしまう。その状態で電源を立ち上げた場合に
は、主制御基板及び払出制御基板のそれぞれでバックア
ップされたデータが異なってしまい、正常な遊技を行う
ことができないという問題点があった。 【0005】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、安定した有価物体の払い出しを行
うことができる遊技機を提供することを目的としてい
る。 【0006】 【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに、請求項1記載の遊技機は、遊技の制御を行う主制
御手段と、その主制御手段に接続されて遊技者にとって
有価価値がある有価物体の払出動作を行う払出制御手段
とを備えており、前記主制御手段は、前記有価物体の払
出個数のデータを記憶する有価物体記憶手段を備え、前
記払出制御手段は、前記主制御手段の有価物体記憶手段
に記憶されたデータに応じて前記有価物体の払い出しを
行うものである。 【0007】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。本実施例で
は、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチン
コ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。
なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用
いることは、当然に可能である。 【0008】図1は、本発明の第1実施例のパチンコ機
Pの遊技盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、球が
入賞することにより5個から15個の球が払い出される
複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中
央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示す
る液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」を称す)3が
設けられている。このLCD3の表示画面はそれぞれ分
割されており、分割された各表示領域において、後述す
る図柄作動口4へ球が入賞することに基づく特別図柄の
変動表示と、LCD3の両側に配設されたゲート6へ球
が通過することに基づく普通図柄の変動表示とが行われ
る。 【0009】LCD3の下方には、図柄作動口(第1種
始動口、普通電動役物)4が設けられ、球がこの図柄作
動口4へ入賞することにより、前記したLCD3の変動
表示が開始される。この図柄作動口4は、LCD3にお
いて普通図柄の変動表示が所定の表示結果で終了した場
合に、球が入賞し易いように開放される(普通図柄の当
たり状態)。 【0010】図柄作動口4の下方には、特定入賞口(大
入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、L
CD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み
合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、球
が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過す
るまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される
入賞口である。 【0011】この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが
設けられており、特定入賞口5の開放中に、球がVゾー
ン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口
5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又
は、特定入賞口5に球が所定個数入賞するまで)開放さ
れる。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回
(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作
の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値が付与さ
れた状態(特別遊技状態)である。 【0012】なお、第3種パチンコ遊技機において所定
の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、L
CD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み
合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間
開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球
がその特定入賞口へ入賞すると、特定入賞口とは別に設
けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。 【0013】図2は、パチンコ機Pの電気的構成を示し
たブロック図であり、特に、パチンコ機Pの遊技内容の
制御を行う主制御基板Cと、賞球や貸球の払出制御を行
う払出制御基板Hとの電気的構成を示したブロック図で
ある。 【0014】パチンコ機Pの主制御基板Cは、演算装置
であるMPU11と、そのMPU11により実行される
各種の制御プログラムや固定値データ等を記憶したRO
M12と、ワークメモリ等として使用されるRAM13
とを備えている。図3から図5のフローチャートに示す
プログラムは、制御プログラムの一部としてROM12
内に記憶されている。またRAM13には、賞球バッフ
ァ13aと、賞球ポインタ13bと、残賞球数カウンタ
13cと、バックアップエリア13dとが設けられてい
る。RAM13には、電源の切断後においても電源基板
42からバックアップ電圧が供給されており、RAM1
3の各値をパチンコ機Pの電源が切断された場合にも保
持(バックアップ)できるように構成されている。 【0015】賞球バッファ13aは、遊技盤1内へ打ち
込まれた球が入賞口2、図柄作動口4、又は、特定入賞
口5へ入賞した場合に、払い出される賞球数を記憶する
バッファである。払い出される賞球数は入賞した球毎に
賞球バッファ13aへ記憶されるので、賞球バッファ1
3aは複数バイトで構成されている。賞球バッファ13
aに記憶された賞球数データは、主制御基板Cが払出制
御基板Hから賞球読取コマンドを受信した場合に、賞球
コマンドとして払出制御基板Hへ送信され、後述する残
賞球数カウンタ13cに加算されると、消去される。具
体的には、0番目の賞球バッファ13aに記憶される賞
球数を残賞球数カウンタ13cに加算した後、1番目以
降の賞球バッファ13aの値を小さいアドレス側へ順に
1バイトずつシフトすることにより、0番目の賞球バッ
ファ13aの値が消去される。 【0016】ここで、賞球読取コマンドとは、払出制御
基板Hから主制御基板Cへ定期的に送信される賞球数デ
ータの送信要求であり、この賞球読取コマンドを主制御
基板Cが受信すると、後述する賞球ポインタ13bの値
が示す賞球バッファ13aに記憶される賞球数データを
賞球コマンドとして払出制御基板Hへ送信する。 【0017】従来、主制御基板の定期処理において、賞
球数データを賞球コマンドとして払出制御基板へ送信し
ていた。よって、払出制御基板は主制御基板から突然送
信される賞球コマンドを割込処理で受信するため、払出
制御基板の制御プログラムの設計が複雑化していた。し
かし、本実施例のパチンコ機Pによれば、払出制御基板
Hが定期的に主制御基板Cへ賞球読取コマンドを送信
し、主制御基板Cはその賞球読取コマンドを受信した場
合に、その返答指示として賞球コマンドを出力する。従
って、払出制御基板Hは自ら主制御基板Cの賞球数デー
タを得ることができるので、主制御基板Cから割込処理
等によって賞球数データを受信する必要がない。従っ
て、払出制御基板Hの設計にかかるコストを低減するこ
とができる。 【0018】また、賞球コマンドとは、払い出される賞
球数を払出制御基板Hへ指示するためのコマンドであ
り、2バイトで構成されている。賞球コマンドの1バイ
ト目のデータは、そのコマンドが賞球コマンドであるこ
とを示すためのデータ(例えば「A0H」)とされてお
り、また、2バイト目のデータは払い出される賞球数を
示すデータとされている。1回の入賞に対する最大の賞
球数は15球であるので、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータが賞球コマ
ンドの2バイト目のデータとされている。 【0019】なお、賞球コマンドを1バイトで構成する
ようにしても良い。前記した通り、1回の入賞に対する
最大の賞球数は15球であるので、賞球コマンドを1バ
イトで構成する場合には、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータを賞球コマ
ンドとする。即ち、1バイトで構成されるコマンドの上
位4ビットが「0」の場合に賞球コマンドとするのであ
る。 【0020】賞球ポインタ13bは、賞球数を記憶させ
る賞球バッファ13aの位置を示すポインタであり、賞
球コマンドとして払出制御基板Hへ送信される賞球数
は、賞球ポインタ13bの値番目の賞球バッファ13a
へ記憶される。この賞球ポインタ13bの値は、賞球バ
ッファ13aへ賞球数を書き込むことにより「1」加算
され、逆に、0番目の賞球バッファ13aの値が払出制
御基板Hへ送信されることにより「1」減算される。 【0021】残賞球数カウンタ13cは、未払いの賞球
数を記憶するカウンタであり、払出制御基板Hによって
払い出される賞球数を主制御基板Cで管理するためのカ
ウンタである。残賞球数カウンタ13cの値は、賞球バ
ッファ13aに記憶された賞球数データの値が賞球コマ
ンドとして払出制御基板Hへ送信された場合に、その賞
球バッファ13aに記憶された賞球数データの値に応じ
て加算され、逆に、払出制御基板Hから賞球払出コマン
ドを受信した場合に「1」減算される。 【0022】ここで、賞球払出コマンドとは、後述する
賞球カウントスイッチ38によって払出用モータ37に
よって賞球が1個払い出されたことを示すコマンドであ
る。本実施例では、賞球カウントスイッチ38が主制御
基板Cと接続されていないため、払出制御基板Hが賞球
カウントスイッチ38を監視し、賞球カウントスイッチ
38により賞球が検出された場合に、主制御基板Cへ賞
球が1個払い出されたことを示す賞球払出コマンドを送
信する。よって、主制御基板Cで賞球の払い出しを認識
することができるのである。 【0023】バックアップエリア13dは、停電などの
発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パ
チンコ機Pの状態を電源切断前の状態に復帰させるた
め、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のス
タックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶し
ておりためのエリアである。このバックアップエリア1
3dへの書き込みは、NMI割込処理(図3)参照によ
って電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア1
3dに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消
による電源入を含む。以下、同様)の復帰処理(復電処
理)において実行される(図4参照)。 【0024】MPU11は、アドレスバス及びデータバ
スで構成されるバスライン14を介して入出力ポート1
5と接続されている。入出力ポート15は、複数本の信
号線16を介して払出制御基板Hと双方向通信可能に接
続されるほか、複数の普通入賞スイッチ17〜20と、
第1種始動口スイッチ21と、Vカウントスイッチ22
と、10カウントスイッチ23と、電源基板42に設け
られたクリアスイッチ43と、他の入出力装置24と、
それぞれ接続されている。 【0025】普通入賞スイッチ17〜20は、遊技盤1
内の複数の普通入賞口2へ入賞した球をそれぞれ検出す
るためのスイッチであり、各普通入賞口2の入口近傍に
設けられている。第1種始動口スイッチ21は、図柄作
動口(第1種始動口)4へ入賞した球を検出するための
スイッチであり、図柄作動口4の近傍に設けられてい
る。普通入賞スイッチ17〜20のいずれか又は第1種
始動口スイッチ21によって球が検出されると、残賞球
数カウンタ13cに5個分賞球のデータが書き込まれ
る。 【0026】Vカウントスイッチ22は、特定入賞口5
内のVゾーン5aへ入賞した球を検出するためのスイッ
チであり、また、10カウントスイッチ23は、特定入
賞口5内のVゾーン5a以外へ入賞した球を検出するた
めのスイッチである。Vカウントスイッチ22又は10
カウントスイッチ23により球が検出されると、残賞球
数カウンタ13cに15個分の賞球のデータが書き込ま
れる。 【0027】クリアスイッチ44は、電源基板42に設
けられており、主制御基板CのRAM13にバックアッ
プされるデータをクリアするためのスイッチであり、押
しボタンタイプのスイッチで構成されている。このクリ
アスイッチ44が押下された状態でパチンコ機Pの電源
が投入されると(停電解消による電源入を含む)、RA
Mクリア信号が主制御基板Cへ出力され、RAM13の
データがクリアされる。 【0028】電源基板42は、パチンコ機Pの各部へ駆
動電圧を供給するための基板であると共に、パチンコ機
Pの状態に基づいて主制御基板Cのバックアップ用電圧
の供給、リセット信号、RAMクリア信号及び停電信号
等を出力するものである。主制御基板C及び払出制御基
板Hは、この電源基板42から供給される5ボルトの駆
動電圧により駆動されている。この電源基板42には、
停電等の発生による電源断時に、主制御基板CのMPU
11にNMI割込端子へ停電信号51を出力するための
回路である停電監視回路45が設けられている。この停
電監視回路45は、電源基板42から出力される最も大
きい電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、こ
の電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)
の発生と判断して、停電信号51を出力するように構成
されている。この停電信号51の出力によって、主制御
基板Cは、停電の発生を認識し、停電処理(図3のNM
I割込処理参照)を実行する。なお、電源基板42は、
直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後
においても、停電処理の実行に充分な時間の間(停電時
処理に好適な実行タイミングの待ち時間を含む)、制御
系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持する
ように構成されているので、主制御基板Cは、停電時処
理を正常に実行することができる。 【0029】払出制御基板Hは、賞球や貸球の払出制御
を行うものであり、演算装置であるMPU31と、その
MPU31により実行される制御プログラムや固定値デ
ータ等を記憶したROM32と、ワークメモリ等として
使用されるRAM33とを備えている。図6から図9に
示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの
一部としてROM32内に記憶されている。 【0030】払出制御基板HのRAM33には、残賞球
数カウンタ33aと、送信済フラグ33bと、タンク球
無フラグ33cと、下皿満タンフラグ33dとが設けら
れている。 【0031】残賞球数カウンタ33aは、前述した主制
御基板Cの残賞球数カウンタ13aと同様に、未払いの
賞球数を記憶するカウンタである。残賞球数カウンタ3
3aの値は、賞球コマンドによって払出制御基板Hが主
制御基板Cから賞球数のデータを受信する毎に、その賞
球コマンドに応じた賞球数が加算される。逆に、賞球カ
ウントスイッチ38が払い出された賞球を検出する毎に
「1」ずつ減算される。払出制御基板Hは、この残賞球
数カウンタ33aの値が「0」になるまで、払出用モー
タ37を動作させて賞球の払い出しを行うものである。 【0032】送信済フラグ33bは、主制御基板Cへ賞
球読取コマンドを送信したか否かを記憶するためのフラ
グである。この送信済フラグ33bは、賞球読取コマン
ドを主制御基板Cへ送信した場合にオンされ、逆に、主
制御基板Cから賞球コマンドを受信した場合にオフされ
る。賞球動作は確実に行う必要があるため、1つ1つの
処理を確実に行うべきである。よって、コマンドの送受
信は、1の処理が終了するまで、即ち、1の出力(送
信)に対して1の入力(受信)が完了するまで行わない
ことが望ましい。従って、送信済フラグ33bによっ
て、主制御基板Cへ賞球読取コマンドを重複して送信す
ることを防止することができるので、確実性の高い制御
を行うことができる。 【0033】タンク球無フラグ33cは、貯留タンク
(図示せず)に球があるか否かの状態を記憶するための
フラグである。このタンク球無フラグ33cは、後述す
るタンク球切スイッチ39により、貯留タンクに球が無
いと判断された場合にオンされ、逆に、貯留タンクに球
があると判断された場合にオフされる。下皿満タンフラ
グ33dは、下皿(図示せず)が満タンであるか否かの
状態を記憶するためのフラグである。この下皿満タンフ
ラグ33dは、後述する下皿満タンスイッチ40によ
り、下皿に球が満タンであると判断された場合にオンさ
れ、逆に、下皿に球が満タンでないと判断された場合に
オフされる。タンク球無フラグ33c及び下皿満タンフ
ラグ33dのいずれかがオンされている場合には、賞球
及び貸球の払い出しが中止される。 【0034】MPU31は、アドレスバス及びデータバ
スで構成されるバスライン34により入出力ポート35
と接続されている。入出力ポート35は、複数本の信号
線16を介して主制御基板Cと双方向通信可能に接続さ
れるほか、電源基板40のクリアスイッチ43と、ドラ
イバ回路36と、賞球カウントスイッチ38と、他の入
出力装置39とにそれぞれ接続されている。 【0035】ドライバ回路36は、払出用モータ37を
駆動し回転させるための回路である。このドライバ回路
36により払出用モータ37が回転されると、その回転
数に応じた賞球又は貸球の払い出しが行われる。 【0036】賞球カウントスイッチ38は、払出用モー
タ37によって実際に払い出された賞球を検出するため
のスイッチであり、その出力は払出制御基板Hのみに入
力されている。払出制御基板Hは、賞球カウントスイッ
チ38が賞球を1個検出する毎に、主制御基板Cへ賞球
払出コマンドを出力するように構成されている。よっ
て、賞球カウントスイッチ38を主制御基板Cと接続し
なくても、主制御基板Cは賞球の払い出し動作を認識す
ることができる。 【0037】タンク球切スイッチ39は、払出制御基板
Hによって払い出される賞球や貸球を貯留する貯留タン
ク(図示せず)に、球が貯留されているか否かを検出す
るためのスイッチである。下皿満タンスイッチ40は、
パチンコ機Pの下皿(図示せず)が球で一杯になってい
るか否かを検出するためのスイッチである。 【0038】次に、図3から図9に示すフローチャート
を参照して、主制御基板Cおよび払出制御基板Hで行わ
れる各処理について説明する。図3は、停電の発生等に
よるパチンコ機Pの電源断時に、主制御基板Cで実行さ
れるNMI割込処理のフローチャートである。このNM
I割込処理により、停電の発生等による電源断時の主制
御基板Cの状態がバックアップエリア13dに記憶され
る。 【0039】停電の発生等によりパチンコ機Pの電源が
断されると、停電信号51が主制御基板CのMPU11
のNMI(Non Maskable Interrupt)端子へそれぞれ出
力される。MPU11は、NMI端子に停電信号51が
入力されると、実行中の制御を中断して、図3のNMI
割込処理を開始する。停電信号51が出力された後所定
時間は、主制御基板Cの処理が実行可能に電力供給され
ており、この所定時間内に、図3のNMI割込処理が実
行される。 【0040】NMI割込処理では、まず、各レジスタ、
I/O等の値をスタックエリアへ書き込み(S1)、更
に、スタックポインタの値をバックアップエリア13d
へ書き込んで(S2)、停電の発生等による電源断時の
状態を記憶する。そして、停電が発生したことを示す停
電発生情報をバックアップエリア13dに書き込む(S
3)。その後、その他の停電処理を実行し(S4)、そ
の後は、電源が完全に断して処理が実行できなくなるま
で、処理をループする。 【0041】図4は、パチンコ機Pの主制御基板Cにお
いて実行されるメイン処理のフローチャートである。パ
チンコ機Pの主な制御は、このメイン処理によって実行
される。メイン処理では、まず、割込を禁止した後(S
11)、スタックポインタを設定し(S12)。クリア
スイッチ44がオンされているか否かを確認する(S1
3)。クリアスイッチ44がオンされていなければ(S
13:No)、バックアップが有効であるか否かを確認
する(S14)。この確認は、RAM13の所定のエリ
アに書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか
否かにより判断する。キーワードが正しく記憶されてい
ればバックアップは有効であり、逆に、キーワードが正
しくなければバックアップデータは破壊されているの
で、そのバックアップは有効ではない。バックアップが
有効であれば(S14:Yes)、処理をS21へ移行
して、主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰さ
せる。一方、バックアップが有効でなかったり(S1
4:No)、或いはクリアスイッチ44がオンされてい
れば(S13:Yes)、RAMクリア及び初期化処理
を実行して(S15)、RAM13及びI/O等の各値
を初期化し、タイマ割込の設定を行う(S16)。タイ
マ割込の設定後は、各割込を許可状態とする(S1
7)。割込の許可後は、特別図柄変動処理や、表示デー
タ作成処理、ランプ・情報処理等の遊技の制御を行う各
処理を実行し(S18)、所定のタイミングが到来する
までの残余時間の間、大当たりを決定するための乱数カ
ウンタの初期値を更新する乱数初期値更新処理(S1
9)を繰り返し実行する。各処理(S18)は定期的に
実行する必要があるので、S20の処理において、経過
時間をチェックする(S20)。チェックの結果、所定
時間経過していれば(S20:Yes)、処理をS18
へ移行し、一方、所定時間経過していなければ(S2
0:No)、処理をS19へ移行して、乱数初期値更新
処理(S19)の実行を繰り返す。ここで、各処理(S
18)の実行時間は、遊技の状態に応じて変化するの
で、次の各処理の実行タイミングが到来するまでの残余
時間は、一定の時間ではない。よって、かかる残余時間
を使用して乱数初期値更新処理(S19)を繰り返し実
行することにより、乱数カウンタの初期値をランダムに
更新することができる。 【0042】S21からの処理では、まず、バックアッ
プエリア13dからスタックポインタの値を読み出し
て、これをスタックエリアへ書き込み、電源断前(停電
前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す(S2
1)。その後、スタックエリアへ退避した各レジスタや
I/O等のデータをスタックエリアから読み出して、こ
れら各データを元のレジスタやI/O等へ書き込む(S
22)。そして、残賞球数カウンタ13cの値をセット
して、賞球コマンドとして払出制御基板Hへ送信する
(S23)。更に、割込状態を停電発生時に実行される
図3の処理で記憶しておいた電源断前(停電前)の状
態、即ちNMI割込発生前の状態に戻し(S24)、N
MI割込リターンを実行して、処理を電源断前に実行し
ていたところへ戻して、制御を電源断前の状態から続行
する。 【0043】図5は、主制御基板Cの各処理(S18)
の中で実行される賞球処理のフローチャートである。賞
球処理は、入賞口2や図柄作動口4或いは特定入賞口5
へ入賞した球を検出する入賞検出処理(S30)と、払
出制御基板Hから送信される賞球読取コマンドを受信し
た場合に賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信する賞球
コマンド送信処理(S40)と、主制御基板Cに記憶さ
れる賞球数から払出制御基板Hによって払い出された賞
球数を減算する賞球数減算処理(S50)との3つの処
理によって構成されている。 【0044】入賞検出処理(S30)では、まず、いず
れかの普通入賞スイッチ17〜20又は第1種始動口ス
イッチ21により、球が検出されたか否かを確認する
(S31)。いずれかのスイッチ17〜20,21によ
って球が検出された場合には(S31:Yes)、5個
の賞球を払い出すために、賞球ポインタ13bの値番目
の賞球バッファ13aへ「5」を書き込み(S32)、
賞球ポインタ13bの値を「1」加算する(S33)。
一方、いずれのスイッチ17〜20,21によっても球
が検出されない場合には(S31:No)、S32及び
S33の処理をスキップして、処理をS34へ移行す
る。 【0045】S34の処理では、Vカウントスイッチ2
2又は10カウントスイッチ23により球が検出された
否かを確認する(S34)。いずれかのスイッチ22,
23によって球が検出された場合には(S34:Ye
s)、15個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ1
3bの値番目の賞球バッファ13aへ「15」を書き込
み(S35)、賞球ポインタ13bの値を「1」加算す
る(S36)。一方、いずれのスイッチ22,23によ
っても球が検出されない場合には(S34:No)、S
35及びS36の処理をスキップして、入賞検出処理
(S30)を終了し、S40の賞球コマンド送信処理へ
移行する。 【0046】賞球コマンド送信処理(S40)では、ま
ず、払出制御基板Hから賞球読取コマンドを受信したか
否かを確認する(S41)。払出制御基板Hから賞球読
取コマンドを受信していれば(S41:Yes)、払出
制御基板Hは賞球を払い出せる状態なので、次に、賞球
バッファ13aに払い出すべき賞球のデータが記憶され
ているか否かを確認するため、賞球ポインタ13bの値
が「0」か否かを確認する(S42)。賞球ポインタ1
3bの値が「0」でなければ(S42:No)、賞球バ
ッファ13aに払い出すべき賞球のデータが記憶されて
いるということなので、0番目の賞球バッファ13aの
値をセットして、賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信
して(S43)、0番目の賞球バッファの値を残賞球数
カウンタ13cへ加算する(S44)。そして、賞球バ
ッファ13aの値を小さいアドレス側へ順に1バイトず
つシフトし(S45)、賞球ポインタ13bの値を
「1」減算して(S46)、この賞球コマンド送信処理
を終了して、S50の賞球数減算処理へ移行する。 【0047】なお、S41の処理において、払出制御基
板Hから賞球読取コマンドを受信していなければ(S4
1:No)、この賞球コマンド送信処理を終了して、S
50の賞球数減算処理へ移行する。また、S42の処理
において、賞球ポインタ13bの値が「0」である場合
には(S42:Yes)、賞球バッファ13aに払い出
すべき賞球のデータが記憶されていないということなの
で、「0」球の賞球コマンドをセットして、払出制御基
板Hへ送信し(S47)、この賞球コマンド送信処理を
終了して、S50の賞球数減算処理へ移行する。 【0048】S50の賞球数減算処理では、まず、払出
制御基板Hから1の賞球が払い出されたことを示す賞球
払出コマンドを受信したか否かを確認する(S51)。
払出制御基板Hから賞球払出コマンドを受信していれば
(S51:Yes)、払出制御基板Hによって1個の賞
球が払い出され、その賞球が賞球カウントスイッチ38
で検出されたということなので、主制御基板Cの残賞球
数カウンタ13cの値が「0」でないこと確かめて(S
52)、残賞球数カウンタ13cの値が「0」でなけれ
ば(S52:No)、残賞球数カウンタ13cの値から
「1」減算して(S53)、この賞球数減算処理を終了
する。 【0049】なお、S51の処理において払出制御基板
Hから賞球払出コマンドを受信していない場合は(S5
1:No)、S52及びS53の処理をスキップして、
この賞球数減算処理を終了する。また、S52の処理に
おいて、払出制御基板Hから賞球払出コマンドを受信し
ていても残賞球数カウンタ13cの値が「0」であれば
(S51:Yes、S52:Yes)、実際に払い出す
べき賞球数より余分に賞球が払い出されているというこ
となので、賞球オーバーエラー処理を行い(S54)、
賞球の払い出しを停止すると共に、余分に賞球が払い出
されたことを図示しないスピーカ又はLED等によって
報知し、この賞球数減算処理を終了する。賞球数減算処
理が終了することにより、図5の賞球処理が終了する。 【0050】図6は、払出制御基板Hにおいて、タイマ
割込により2ms毎に実行される疑似リセット割込処理
のフローチャートである。この疑似リセット割込処理に
よって、払出制御基板Hでのメイン制御が行われる。疑
似リセット割込処理では、まず、RAM33の初期化を
含む初期化処理を実行する(S61)。その後、RAM
チェックを行い(S62)、RAM33が正常であるか
否かを確認する。RAMチェックの結果、RAM33に
異常があれば(S63:Yes)、処理をS61へ移行
して、再度、初期化処理を実行する。一方、RAMチェ
ックの結果、RAM33に異常がなければ(S63:N
o)、図7に示すフラグ設定処理を実行する(S6
4)。 【0051】図7のフラグ設定処理(S64)は、賞球
又は貸球の払出動作が実行できる状態か否かを確認する
ための処理である。このフラグ設定処理では、タンク球
無フラグ33c又は下皿満タンフラグ33dにより、図
示しない貯留タンクの球切れ状態、或いは、図示しない
下皿が満タン状態、のいずれかによって球の払い出しが
実行可能か否かを確認する。 【0052】まず、タンク球切スイッチ39がオンされ
ているか否かを確認する(S71)。タンク球切スイッ
チ39がオンしていれば(S71:Yes)、図示しな
い貯留タンクが球無状態であるので、払出制御基板Hに
貯留タンクの球無状態であることを認識させるために、
タンク球無フラグ33cをオンして(S72)、処理を
S74へ移行する。一方、S71の処理において、タン
ク球切スイッチ39がオンしていなければ(S71:N
o)、貯留タンクに払い出すことができる球が貯留され
ているということなので、タンク球無フラグ33cをオ
フして(S73)、処理をS74へ移行する。 【0053】次に、S74の処理では、下皿満タンスイ
ッチ40がオンしているか否かを確認する(S74)。
確認の結果、下皿満タンスイッチ40がオンしていれば
(S74:Yes)、図示しない下皿に球が充填されて
満タン状態で球の払い出しが不可能な状態であるので、
払出制御基板Hに球の払い出しが不可能であることを認
識させるために、下皿満タンフラグ33dをオンして
(S75)、このフラグ設定処理を終了する。一方、S
74の処理において、下皿満タンスイッチ40がオンし
ていなければ(S74:No)、下皿が満タン状態では
なく、球の払い出しが可能であることを払出制御基板H
へ認識させるため、下皿満タンフラグ33dをオフして
(S76)、このフラグ設定処理を終了する。 【0054】フラグ設定処理(S64)の終了後は、一
旦、処理を図6の疑似リセット割込処理に戻し、その
後、図8に示す賞球動作処理(S65)を実行する。こ
の賞球動作処理は、主制御基板Cへ賞球数データの送信
要求である賞球読取コマンドを送信する読取コマンド送
信処理(S80)と、その賞球読取コマンドの返答指示
である賞球コマンドに応じた賞球数データの値を残賞球
数カウンタ33aに書き込むためのデータ書込処理(S
90)と、払出用モータ37によって賞球を払い出す賞
球払出処理(S100)との3つの処理によって構成さ
れている。 【0055】読取コマンド送信処理(S80)では、ま
ず、残賞球数カウンタ33aの値は「0」であるか否か
を確認する(S81)。ここで、残賞球数カウンタ33
aの値が「0」でなければ(S81:No)、払い出す
べき賞球が残っているということなので、その払い出す
べき賞球を優先するためにこの読取コマンド送信処理を
終了する。 【0056】一方、S81の処理において、残賞球数カ
ウンタ33aの値が「0」であれば(S81:Ye
s)、払い出すべき賞球は残っていないので、次に、送
信済フラグ33bがオンされているか否かを確認する
(S82)。確認の結果、送信済フラグ33bがオンさ
れていなければ(S82:No)、主制御基板Cへ送信
中の賞球読取コマンドはないので、賞球読取コマンドを
主制御基板Cへ送信し(S83)、賞球読取コマンドを
主制御基板Cへ送信中であることを示すため、送信済フ
ラグ33bをオンして(S84)、読取コマンドー送信
処理を終了する。なお、S82の処理において、送信済
フラグ33bがオンしていれば(S82:Yes)、主
制御基板Cへ賞球読取コマンドを送信中であるため、賞
球読取コマンドを重複して送信することを避けるため
に、S83及びS84の処理をスキップして、読取コマ
ンド送信処理を終了する。読取コマンド送信処理(S8
0)の終了後は、S90のデータ書込処理へ移行する。 【0057】データ書込処理(S90)では、まず、主
制御基板Cから賞球読取コマンドの返答指示である賞球
コマンドを受信したかを確認する(S91)。賞球コマ
ンドを受信していれば(S91:Yes)、賞球コマン
ドに応じた賞球数データの値を残賞球数カウンタ33a
へ加算し(S92)、賞球読取コマンドの返答指示を受
信したことによって送信済フラグ33bをオフして(S
93)、このデータ書込処理を終了する。なお、S91
の処理において、賞球コマンドを受信していなければ
(S91)、S92及びS93の処理をスキップして、
データ書込処理を終了する。データ書込処理の終了後
は、S100の賞球払出処理へ移行する。 【0058】賞球払出処理(S100)では、まず、残
賞球数カウンタ33aの値が「0」であるか否かを確認
して(S101)、払い出すべき賞球が残っているか否
かを確認する。残賞球数カウンタ33aの値が「0」で
あれば(S101:Yes)、払い出すべき賞球はない
ので、この賞球払出処理を終了する。 【0059】一方、S101の処理において、残賞球数
カウンタ33aの値が「0」でなければ(S101:N
o)、次に、賞球を払い出すことが可能か否かを確認す
るために、タンク球無フラグ33c又は下皿満タンフラ
グ33dがオンしているか否かを確認する(S102、
及び、S103)。いずれのフラグ33c,33dがオ
ンしていなければ(S102:No、及び、S103:
No)、賞球の払い出しが可能な状態であるので、払出
用モータ37を駆動して賞球を1個払い出し(S10
4)、賞球払出処理を終了する。なお、S102及びS
103の処理において、いずれかのフラグ33c,33
dがオンしていた場合は(S102:Yes、又は、S
103:Yes)、賞球の払い出しが不可能な状態であ
るので、S104の処理をスキップして、賞球払出処理
を終了する。賞球払出処理の終了により、図8の賞球動
作処理が終了する。 【0060】賞球動作処理(S65)の終了後は、一
旦、処理を図6の疑似リセット割込処理に戻し、その
後、球貸し動作処理を実行し(S66)、その球貸し動
作処理の終了後に図9に示す払出スイッチ読込処理(S
67)を実行する。この払出スイッチ読込処理によっ
て、払出用モータ37で払い出された賞球が検出され
て、その検出結果を主制御基板C及び払出制御基板Hへ
認識させることができる。 【0061】払出スイッチ読込処理(S67)では、ま
ず、賞球カウントスイッチ38は賞球を検出したか否か
を確認する(S111)。確認の結果、賞球カウントス
イッチ38が賞球を検出していれば(S111:Ye
s)、払出用モータ37によって賞球が1個払い出され
たということなので、賞球払出コマンドを主制御基板C
へ送信する(S112)。そして、残賞球数カウンタ3
3aの値を確認し(S113)、その値が「0」でなけ
れば(S113:No)、残賞球数カウンタ33aの値
から「1」減算して(S114)、この払出スイッチ読
込処理を終了する。なお、S111の処理において賞球
カウントスイッチ38が賞球を検出していない場合(S
111:No)、或いは、S113の処理において残賞
球数カウンタ33aの値が「0」の場合は(S113:
Yes)、S114の処理をスキップして、この払出ス
イッチ読込処理を終了する。 【0062】払出スイッチ読込処理(S67)の終了後
は、処理を図6の疑似リセット割込処理に戻し、各処理
を行い(S68)、この疑似リセット割込処理の実行間
隔を制御しているタイマの割込要求フラグがセット(オ
ン)されるまで待機し(S69)、2msの間隔を確保
する。タイマの割込要求フラグがセットされれば(S6
9:Yes)、この疑似リセット割込処理が開始されて
から2msが経過しているので、タイマの割込要求フラ
グをリセットして(S70)、処理をS62へ移行し、
次の疑似リセット割込処理を開始する。疑似リセット割
込処理のタイマの割込要求フラグは、2msの間隔でセ
ット(オン)されるように予め設定されている。このた
め、S69及びS70の各処理により、疑似リセット割
込処理が2msの間隔で実行される。 【0063】以上説明したように、第1実施例のパチン
コ機Pによれば、賞球の払い出しを管理する主制御基板
Cのみをバックアップ可能に構成し、賞球の払い出しを
行う払出制御基板Hは主制御基板Cに記憶される賞球数
データを読み込み又は書き込むことで賞球の払い出しを
おこなうように構成する。この構成において、停電等に
よる電源断時にも払出すべき賞球数データを記憶するこ
とができる。従って、主制御基板Cのみにバックアップ
機能を搭載すれば払出制御基板Hにバックアップ機能を
搭載しなくても賞球を保証することができるので、払出
制御基板Hの設計にかかるコストを低減することができ
る。 【0064】また、主制御基板の制御部(RAM13)
は、遊技者に直接的に影響する遊技の制御を行うため、
不正に大当たり等を誘発する不正行為に対して万全の対
策が施されている。よって、遊技者にとって価値がある
賞球を記憶する賞球バッファ13a、賞球ポインタ13
b及び残賞球数カウンタ13cを、主制御基板CのRA
M13に搭載することによって、賞球の払い出しに関し
て不正行為を未然に防止することができる。 【0065】次に、図10を参照して、本発明の第2実
施例について説明する。第1実施例では、賞球を記憶す
る賞球バッファ13a、賞球ポインタ13b及び残賞球
数カウンタ13cを主制御基板Cの制御部(RAM1
3)に搭載して、不正対策を行っていた。これに代え
て、第2実施例のパチンコ機Pによれば、賞球を記憶す
る賞球バッファ61a及び賞球ポインタ61bを搭載す
る賞球管理基板60を設け、その賞球管理基板60を主
制御基板Cの基板ボックス内に搭載する。主制御基板C
の基板ボックスには、封印具等の不正対策が施されてい
る。従って、主制御基板Cの基板ボックス内に賞球管理
基板60を搭載することによって、賞球の払い出しに関
する不正行為を未然に防止することができるのである。 【0066】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良
が可能であることは容易に推察できるものである。 【0067】本発明を上記実施例とは異なるタイプのパ
チンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりす
ると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当た
り状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるよ
うなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称さ
れる)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表
示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要
条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施し
ても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀
球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した
遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良
い。 【0068】なお、スロットマシンは、例えばコインを
投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバー
を操作することにより図柄が変動され、ストップボタン
を操作することにより図柄が停止されて確定される周知
のものである。従って、スロットマシンの基本概念とし
ては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に
図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手
段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が
開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の
操作に起因して、或いは、所定時間経過することによ
り、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特
定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特
別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え
たスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイ
ン、メダル等が代表例として挙げられる。 【0069】以下に本発明の変形例を示す。請求項1記
載の遊技機において、前記主制御手段は、停電等によっ
て電源が切断されると判断された場合に、前記主制御手
段で行われる遊技内容等のデータを電源の切断御におい
ても保持(記憶)するバックアップ手段を備えているこ
とを特徴とする遊技機1。有価物体記憶手段を搭載して
いる主制御手段をバックアップすることで、停電等によ
る電源断時においても払い出すべき有価物体を記憶して
おくことができる。よって、主制御手段のみにバックア
ップ手段を搭載しても、遊技者に不利益を被らせること
がない。従って、払出制御手段にバックアップ手段を搭
載する必要がないので、払出制御手段にかかるコストを
低減することができる。 【0070】請求項1記載の遊技機又は遊技機1におい
て、前記払出制御手段は、通常の処理において、前記主
制御手段の有価物体記憶手段に記憶されたデータを定期
的に読み取るものであることを特徴とする遊技機2。通
常の処理時に払出制御手段は主制御手段の有価物体記憶
手段に記憶されるデータを定期的に読み取ることによっ
て、有価物体の払い出しを行うことができると共に、遊
技におけるタイムラグを生じさせることなく、的確な有
価物体の払い出し動作を行うことができる。 【0071】請求項1記載の遊技機又は遊技機1若しく
は2において、前記払出制御手段は、前記主制御手段の
有価物体記憶手段に記憶される前記有価物体の払出個数
のデータを変更(減算)可能に構成されていることを特
徴とする遊技機3。払出制御手段が主制御手段の有価物
体記憶手段に記憶される払出個数のデータを変更(減
算)可能に構成することによって、主制御手段で有価物
体の払出個数を統一して管理することができる。 【0072】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から3
のいずれかにおいて、前記払出制御手段は、その払出制
御手段により払い出される前記有価物体を検出する検出
手段と接続されており、その検出手段によって有価物体
が検出された場合に、前記主制御手段の有価物体記憶手
段に記憶されるデータを変更(減算)するものであるこ
とを特徴とする遊技機4。検出手段によって有価物体が
検出された場合に、払出制御手段は主制御手段の有価物
体記憶手段に記憶される払出個数のデータを変更(減
算)する。よって、主制御手段で有価物体を統一して管
理した場合において、払出制御手段に検出手段を接続す
るだけでよく、主制御手段に検出手段を接続する必要が
なくなるので、遊技機にかかるコストを低減することが
できる。 【0073】遊技機4において、前記払出制御手段は、
前記検出手段によって前記有価物体を検出する毎に前記
主制御手段の有価物体記憶手段に記憶されるデータを変
更(減算)するものであることを特徴とする遊技機5。
払出制御手段は、1の有価物体を検出する毎に主制御手
段の有価物体記憶手段に記憶されるデータを変更する。
よって、払出制御手段によって有価物体が確実に払出さ
れていることを主制御手段が認識することができるの
で、有価物体記憶手段に記憶されるデータに基づいた有
価物体の払い出しを確実に行うことができる。 【0074】遊技機4において、前記払出制御手段は、
前記検出手段によって前記有価物体を所定数検出する毎
に前記主制御手段の有価物体記憶手段に記憶されるデー
タを変更(減算)するものであることを特徴とする遊技
機6。1の有価物体の検出毎に主制御手段の有価物体記
憶手段に記憶されるデータを変更すると、主制御手段及
び払出制御手段にかかる制御の負担が大きくなる。よっ
て、払出制御手段が所定数(例えば、5個)の有価物体
を検出した場合に、有価物体記憶手段に記憶されるデー
タを変更することによって、主制御手段及び払出制御手
段にかかる制御の負担を軽減することができる。 【0075】遊技機6において、前記払出制御手段によ
って変更される前記主制御手段の有価物体記憶手段に記
憶されるデータは、前記有価物体記憶手段に記憶される
データの公約数分であることを特徴とする遊技機7。払
出制御手段は、公約数分まとまって有価物体記憶手段に
記憶されるデータを変更することによって、制御を簡略
化することができる。 【0076】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から7
のいずれかにおいて、前記払出制御手段は、前記主制御
手段から読み取ったデータに応じた前記有価物体の払い
出しが完了するまで、前記主制御手段の有価物体記憶手
段の読込処理を待機するものであることを特徴とする遊
技機8。払出制御手段は、読み取ったデータに応じた有
価物体の払い出しが完了するまで、主制御手段の有価物
体記憶手段の読込処理を待機する。よって、簡潔かつ的
確な有価物体の払い出しを行うことができる。 【0077】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から8
のいずれかにおいて、前記主制御手段は、遊技の制御等
を行う制御部と、その制御部等を収納するボックス部材
とで構成されており、前記有価物体記憶手段は、前記ボ
ックス部材内に配設されることを特徴とする遊技機9。
主制御手段の制御部は、遊技者に直接的に影響する遊技
の制御を行うため、不正に大当たり等を誘発する不正行
為に対して万全の対策が施されている。よって、遊技者
にとって有価価値がある有価物体を記憶する有価物体記
憶手段を、主制御手段の制御部を搭載するボックス部材
内に搭載することによって、有価物体記憶手段に不正行
為が行われることを未然に防止することができる。 【0078】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から9
のいずれかにおいて、前記有価物体記憶手段は、前記主
制御手段の制御を行う前記制御部に搭載されていること
を特徴とする遊技機10。主制御手段の制御部は、遊技
者に直接的に影響する遊技の制御を行うため、不正に大
当たり等を誘発する不正行為に対して万全の対策が施さ
れている。よって、遊技者にとって有価価値がある有価
物体を記憶する有価物体記憶手段を、主制御手段の制御
部に搭載することによって、有価物体記憶手段に不正行
為が行われることを未然に防止することができる。 【0079】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
10のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機
であることを特徴とする遊技機11。中でも、パチンコ
遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操
作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射
し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に
入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、
表示装置において動的表示されている識別情報が所定時
間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊
技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設さ
れた可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放さ
れて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値
(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ
等も含む)が付与されるものが挙げられる。 【0080】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
10のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシン
であることを特徴とする遊技機12。中でも、スロット
マシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる
識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する
可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバ
ー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、
停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、
或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的
表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別
情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別
遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた
遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル
等が代表例として挙げられる。 【0081】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
10のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機
とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴
とする遊技機13。中でも、融合させた遊技機の基本構
成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動
的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を
備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起
因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例
えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定
時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止さ
れ、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であるこ
とを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発
生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体とし
て球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始
に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生
に際しては多くの球が払い出されるように構成されてい
る遊技機」となる。 【0082】 【発明の効果】 本発明の遊技機によれば、払出制御手
段は、主制御手段の有価物体記憶手段に記憶されたデー
タに応じて有価物体の払い出しを行う。よって、主制御
手段のみで有価物体を管理するため、主制御手段と払出
制御手段とで有価物体のデータが異なることを防止する
ことができる。従って、遊技の制御を安定させることが
できるという効果がある。
ロットマシンに代表される遊技機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 パチンコ機の遊技の制御は、主に主制
御基板により行われる。この主制御基板には、賞球や貸
球の払い出し制御を行う払出制御基板が接続されてお
り、この払出制御基板の制御は、主制御基板から払出制
御基板へ一方向に送信されるコマンドにより行われる。 【0003】ここで、賞球の払い出しは、停電等の発生
によってパチンコ機の電源が切断された場合にも確実に
行う必要がある。従って、賞球の払出残数を記憶する主
制御基板及び払出制御基板のデータをパチンコ機の電源
が切断された後も保持して(バックアップして)、電源
が再投入された後に未払い分の賞球を払い出すように構
成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、停電
等の発生によってパチンコ機の電源が切断されて、主制
御基板及び払出制御基板にそれぞれの制御のデータがバ
ックアップされた場合に、バックアップ電源の容量の大
きさ等の理由でいずれか一方のバックアップデータが無
効となってしまう。その状態で電源を立ち上げた場合に
は、主制御基板及び払出制御基板のそれぞれでバックア
ップされたデータが異なってしまい、正常な遊技を行う
ことができないという問題点があった。 【0005】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、安定した有価物体の払い出しを行
うことができる遊技機を提供することを目的としてい
る。 【0006】 【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに、請求項1記載の遊技機は、遊技の制御を行う主制
御手段と、その主制御手段に接続されて遊技者にとって
有価価値がある有価物体の払出動作を行う払出制御手段
とを備えており、前記主制御手段は、前記有価物体の払
出個数のデータを記憶する有価物体記憶手段を備え、前
記払出制御手段は、前記主制御手段の有価物体記憶手段
に記憶されたデータに応じて前記有価物体の払い出しを
行うものである。 【0007】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。本実施例で
は、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチン
コ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。
なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用
いることは、当然に可能である。 【0008】図1は、本発明の第1実施例のパチンコ機
Pの遊技盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、球が
入賞することにより5個から15個の球が払い出される
複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中
央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示す
る液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」を称す)3が
設けられている。このLCD3の表示画面はそれぞれ分
割されており、分割された各表示領域において、後述す
る図柄作動口4へ球が入賞することに基づく特別図柄の
変動表示と、LCD3の両側に配設されたゲート6へ球
が通過することに基づく普通図柄の変動表示とが行われ
る。 【0009】LCD3の下方には、図柄作動口(第1種
始動口、普通電動役物)4が設けられ、球がこの図柄作
動口4へ入賞することにより、前記したLCD3の変動
表示が開始される。この図柄作動口4は、LCD3にお
いて普通図柄の変動表示が所定の表示結果で終了した場
合に、球が入賞し易いように開放される(普通図柄の当
たり状態)。 【0010】図柄作動口4の下方には、特定入賞口(大
入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、L
CD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み
合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、球
が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過す
るまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される
入賞口である。 【0011】この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが
設けられており、特定入賞口5の開放中に、球がVゾー
ン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口
5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又
は、特定入賞口5に球が所定個数入賞するまで)開放さ
れる。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回
(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作
の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値が付与さ
れた状態(特別遊技状態)である。 【0012】なお、第3種パチンコ遊技機において所定
の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、L
CD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み
合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間
開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球
がその特定入賞口へ入賞すると、特定入賞口とは別に設
けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。 【0013】図2は、パチンコ機Pの電気的構成を示し
たブロック図であり、特に、パチンコ機Pの遊技内容の
制御を行う主制御基板Cと、賞球や貸球の払出制御を行
う払出制御基板Hとの電気的構成を示したブロック図で
ある。 【0014】パチンコ機Pの主制御基板Cは、演算装置
であるMPU11と、そのMPU11により実行される
各種の制御プログラムや固定値データ等を記憶したRO
M12と、ワークメモリ等として使用されるRAM13
とを備えている。図3から図5のフローチャートに示す
プログラムは、制御プログラムの一部としてROM12
内に記憶されている。またRAM13には、賞球バッフ
ァ13aと、賞球ポインタ13bと、残賞球数カウンタ
13cと、バックアップエリア13dとが設けられてい
る。RAM13には、電源の切断後においても電源基板
42からバックアップ電圧が供給されており、RAM1
3の各値をパチンコ機Pの電源が切断された場合にも保
持(バックアップ)できるように構成されている。 【0015】賞球バッファ13aは、遊技盤1内へ打ち
込まれた球が入賞口2、図柄作動口4、又は、特定入賞
口5へ入賞した場合に、払い出される賞球数を記憶する
バッファである。払い出される賞球数は入賞した球毎に
賞球バッファ13aへ記憶されるので、賞球バッファ1
3aは複数バイトで構成されている。賞球バッファ13
aに記憶された賞球数データは、主制御基板Cが払出制
御基板Hから賞球読取コマンドを受信した場合に、賞球
コマンドとして払出制御基板Hへ送信され、後述する残
賞球数カウンタ13cに加算されると、消去される。具
体的には、0番目の賞球バッファ13aに記憶される賞
球数を残賞球数カウンタ13cに加算した後、1番目以
降の賞球バッファ13aの値を小さいアドレス側へ順に
1バイトずつシフトすることにより、0番目の賞球バッ
ファ13aの値が消去される。 【0016】ここで、賞球読取コマンドとは、払出制御
基板Hから主制御基板Cへ定期的に送信される賞球数デ
ータの送信要求であり、この賞球読取コマンドを主制御
基板Cが受信すると、後述する賞球ポインタ13bの値
が示す賞球バッファ13aに記憶される賞球数データを
賞球コマンドとして払出制御基板Hへ送信する。 【0017】従来、主制御基板の定期処理において、賞
球数データを賞球コマンドとして払出制御基板へ送信し
ていた。よって、払出制御基板は主制御基板から突然送
信される賞球コマンドを割込処理で受信するため、払出
制御基板の制御プログラムの設計が複雑化していた。し
かし、本実施例のパチンコ機Pによれば、払出制御基板
Hが定期的に主制御基板Cへ賞球読取コマンドを送信
し、主制御基板Cはその賞球読取コマンドを受信した場
合に、その返答指示として賞球コマンドを出力する。従
って、払出制御基板Hは自ら主制御基板Cの賞球数デー
タを得ることができるので、主制御基板Cから割込処理
等によって賞球数データを受信する必要がない。従っ
て、払出制御基板Hの設計にかかるコストを低減するこ
とができる。 【0018】また、賞球コマンドとは、払い出される賞
球数を払出制御基板Hへ指示するためのコマンドであ
り、2バイトで構成されている。賞球コマンドの1バイ
ト目のデータは、そのコマンドが賞球コマンドであるこ
とを示すためのデータ(例えば「A0H」)とされてお
り、また、2バイト目のデータは払い出される賞球数を
示すデータとされている。1回の入賞に対する最大の賞
球数は15球であるので、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータが賞球コマ
ンドの2バイト目のデータとされている。 【0019】なお、賞球コマンドを1バイトで構成する
ようにしても良い。前記した通り、1回の入賞に対する
最大の賞球数は15球であるので、賞球コマンドを1バ
イトで構成する場合には、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータを賞球コマ
ンドとする。即ち、1バイトで構成されるコマンドの上
位4ビットが「0」の場合に賞球コマンドとするのであ
る。 【0020】賞球ポインタ13bは、賞球数を記憶させ
る賞球バッファ13aの位置を示すポインタであり、賞
球コマンドとして払出制御基板Hへ送信される賞球数
は、賞球ポインタ13bの値番目の賞球バッファ13a
へ記憶される。この賞球ポインタ13bの値は、賞球バ
ッファ13aへ賞球数を書き込むことにより「1」加算
され、逆に、0番目の賞球バッファ13aの値が払出制
御基板Hへ送信されることにより「1」減算される。 【0021】残賞球数カウンタ13cは、未払いの賞球
数を記憶するカウンタであり、払出制御基板Hによって
払い出される賞球数を主制御基板Cで管理するためのカ
ウンタである。残賞球数カウンタ13cの値は、賞球バ
ッファ13aに記憶された賞球数データの値が賞球コマ
ンドとして払出制御基板Hへ送信された場合に、その賞
球バッファ13aに記憶された賞球数データの値に応じ
て加算され、逆に、払出制御基板Hから賞球払出コマン
ドを受信した場合に「1」減算される。 【0022】ここで、賞球払出コマンドとは、後述する
賞球カウントスイッチ38によって払出用モータ37に
よって賞球が1個払い出されたことを示すコマンドであ
る。本実施例では、賞球カウントスイッチ38が主制御
基板Cと接続されていないため、払出制御基板Hが賞球
カウントスイッチ38を監視し、賞球カウントスイッチ
38により賞球が検出された場合に、主制御基板Cへ賞
球が1個払い出されたことを示す賞球払出コマンドを送
信する。よって、主制御基板Cで賞球の払い出しを認識
することができるのである。 【0023】バックアップエリア13dは、停電などの
発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パ
チンコ機Pの状態を電源切断前の状態に復帰させるた
め、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のス
タックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶し
ておりためのエリアである。このバックアップエリア1
3dへの書き込みは、NMI割込処理(図3)参照によ
って電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア1
3dに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消
による電源入を含む。以下、同様)の復帰処理(復電処
理)において実行される(図4参照)。 【0024】MPU11は、アドレスバス及びデータバ
スで構成されるバスライン14を介して入出力ポート1
5と接続されている。入出力ポート15は、複数本の信
号線16を介して払出制御基板Hと双方向通信可能に接
続されるほか、複数の普通入賞スイッチ17〜20と、
第1種始動口スイッチ21と、Vカウントスイッチ22
と、10カウントスイッチ23と、電源基板42に設け
られたクリアスイッチ43と、他の入出力装置24と、
それぞれ接続されている。 【0025】普通入賞スイッチ17〜20は、遊技盤1
内の複数の普通入賞口2へ入賞した球をそれぞれ検出す
るためのスイッチであり、各普通入賞口2の入口近傍に
設けられている。第1種始動口スイッチ21は、図柄作
動口(第1種始動口)4へ入賞した球を検出するための
スイッチであり、図柄作動口4の近傍に設けられてい
る。普通入賞スイッチ17〜20のいずれか又は第1種
始動口スイッチ21によって球が検出されると、残賞球
数カウンタ13cに5個分賞球のデータが書き込まれ
る。 【0026】Vカウントスイッチ22は、特定入賞口5
内のVゾーン5aへ入賞した球を検出するためのスイッ
チであり、また、10カウントスイッチ23は、特定入
賞口5内のVゾーン5a以外へ入賞した球を検出するた
めのスイッチである。Vカウントスイッチ22又は10
カウントスイッチ23により球が検出されると、残賞球
数カウンタ13cに15個分の賞球のデータが書き込ま
れる。 【0027】クリアスイッチ44は、電源基板42に設
けられており、主制御基板CのRAM13にバックアッ
プされるデータをクリアするためのスイッチであり、押
しボタンタイプのスイッチで構成されている。このクリ
アスイッチ44が押下された状態でパチンコ機Pの電源
が投入されると(停電解消による電源入を含む)、RA
Mクリア信号が主制御基板Cへ出力され、RAM13の
データがクリアされる。 【0028】電源基板42は、パチンコ機Pの各部へ駆
動電圧を供給するための基板であると共に、パチンコ機
Pの状態に基づいて主制御基板Cのバックアップ用電圧
の供給、リセット信号、RAMクリア信号及び停電信号
等を出力するものである。主制御基板C及び払出制御基
板Hは、この電源基板42から供給される5ボルトの駆
動電圧により駆動されている。この電源基板42には、
停電等の発生による電源断時に、主制御基板CのMPU
11にNMI割込端子へ停電信号51を出力するための
回路である停電監視回路45が設けられている。この停
電監視回路45は、電源基板42から出力される最も大
きい電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、こ
の電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)
の発生と判断して、停電信号51を出力するように構成
されている。この停電信号51の出力によって、主制御
基板Cは、停電の発生を認識し、停電処理(図3のNM
I割込処理参照)を実行する。なお、電源基板42は、
直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後
においても、停電処理の実行に充分な時間の間(停電時
処理に好適な実行タイミングの待ち時間を含む)、制御
系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持する
ように構成されているので、主制御基板Cは、停電時処
理を正常に実行することができる。 【0029】払出制御基板Hは、賞球や貸球の払出制御
を行うものであり、演算装置であるMPU31と、その
MPU31により実行される制御プログラムや固定値デ
ータ等を記憶したROM32と、ワークメモリ等として
使用されるRAM33とを備えている。図6から図9に
示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの
一部としてROM32内に記憶されている。 【0030】払出制御基板HのRAM33には、残賞球
数カウンタ33aと、送信済フラグ33bと、タンク球
無フラグ33cと、下皿満タンフラグ33dとが設けら
れている。 【0031】残賞球数カウンタ33aは、前述した主制
御基板Cの残賞球数カウンタ13aと同様に、未払いの
賞球数を記憶するカウンタである。残賞球数カウンタ3
3aの値は、賞球コマンドによって払出制御基板Hが主
制御基板Cから賞球数のデータを受信する毎に、その賞
球コマンドに応じた賞球数が加算される。逆に、賞球カ
ウントスイッチ38が払い出された賞球を検出する毎に
「1」ずつ減算される。払出制御基板Hは、この残賞球
数カウンタ33aの値が「0」になるまで、払出用モー
タ37を動作させて賞球の払い出しを行うものである。 【0032】送信済フラグ33bは、主制御基板Cへ賞
球読取コマンドを送信したか否かを記憶するためのフラ
グである。この送信済フラグ33bは、賞球読取コマン
ドを主制御基板Cへ送信した場合にオンされ、逆に、主
制御基板Cから賞球コマンドを受信した場合にオフされ
る。賞球動作は確実に行う必要があるため、1つ1つの
処理を確実に行うべきである。よって、コマンドの送受
信は、1の処理が終了するまで、即ち、1の出力(送
信)に対して1の入力(受信)が完了するまで行わない
ことが望ましい。従って、送信済フラグ33bによっ
て、主制御基板Cへ賞球読取コマンドを重複して送信す
ることを防止することができるので、確実性の高い制御
を行うことができる。 【0033】タンク球無フラグ33cは、貯留タンク
(図示せず)に球があるか否かの状態を記憶するための
フラグである。このタンク球無フラグ33cは、後述す
るタンク球切スイッチ39により、貯留タンクに球が無
いと判断された場合にオンされ、逆に、貯留タンクに球
があると判断された場合にオフされる。下皿満タンフラ
グ33dは、下皿(図示せず)が満タンであるか否かの
状態を記憶するためのフラグである。この下皿満タンフ
ラグ33dは、後述する下皿満タンスイッチ40によ
り、下皿に球が満タンであると判断された場合にオンさ
れ、逆に、下皿に球が満タンでないと判断された場合に
オフされる。タンク球無フラグ33c及び下皿満タンフ
ラグ33dのいずれかがオンされている場合には、賞球
及び貸球の払い出しが中止される。 【0034】MPU31は、アドレスバス及びデータバ
スで構成されるバスライン34により入出力ポート35
と接続されている。入出力ポート35は、複数本の信号
線16を介して主制御基板Cと双方向通信可能に接続さ
れるほか、電源基板40のクリアスイッチ43と、ドラ
イバ回路36と、賞球カウントスイッチ38と、他の入
出力装置39とにそれぞれ接続されている。 【0035】ドライバ回路36は、払出用モータ37を
駆動し回転させるための回路である。このドライバ回路
36により払出用モータ37が回転されると、その回転
数に応じた賞球又は貸球の払い出しが行われる。 【0036】賞球カウントスイッチ38は、払出用モー
タ37によって実際に払い出された賞球を検出するため
のスイッチであり、その出力は払出制御基板Hのみに入
力されている。払出制御基板Hは、賞球カウントスイッ
チ38が賞球を1個検出する毎に、主制御基板Cへ賞球
払出コマンドを出力するように構成されている。よっ
て、賞球カウントスイッチ38を主制御基板Cと接続し
なくても、主制御基板Cは賞球の払い出し動作を認識す
ることができる。 【0037】タンク球切スイッチ39は、払出制御基板
Hによって払い出される賞球や貸球を貯留する貯留タン
ク(図示せず)に、球が貯留されているか否かを検出す
るためのスイッチである。下皿満タンスイッチ40は、
パチンコ機Pの下皿(図示せず)が球で一杯になってい
るか否かを検出するためのスイッチである。 【0038】次に、図3から図9に示すフローチャート
を参照して、主制御基板Cおよび払出制御基板Hで行わ
れる各処理について説明する。図3は、停電の発生等に
よるパチンコ機Pの電源断時に、主制御基板Cで実行さ
れるNMI割込処理のフローチャートである。このNM
I割込処理により、停電の発生等による電源断時の主制
御基板Cの状態がバックアップエリア13dに記憶され
る。 【0039】停電の発生等によりパチンコ機Pの電源が
断されると、停電信号51が主制御基板CのMPU11
のNMI(Non Maskable Interrupt)端子へそれぞれ出
力される。MPU11は、NMI端子に停電信号51が
入力されると、実行中の制御を中断して、図3のNMI
割込処理を開始する。停電信号51が出力された後所定
時間は、主制御基板Cの処理が実行可能に電力供給され
ており、この所定時間内に、図3のNMI割込処理が実
行される。 【0040】NMI割込処理では、まず、各レジスタ、
I/O等の値をスタックエリアへ書き込み(S1)、更
に、スタックポインタの値をバックアップエリア13d
へ書き込んで(S2)、停電の発生等による電源断時の
状態を記憶する。そして、停電が発生したことを示す停
電発生情報をバックアップエリア13dに書き込む(S
3)。その後、その他の停電処理を実行し(S4)、そ
の後は、電源が完全に断して処理が実行できなくなるま
で、処理をループする。 【0041】図4は、パチンコ機Pの主制御基板Cにお
いて実行されるメイン処理のフローチャートである。パ
チンコ機Pの主な制御は、このメイン処理によって実行
される。メイン処理では、まず、割込を禁止した後(S
11)、スタックポインタを設定し(S12)。クリア
スイッチ44がオンされているか否かを確認する(S1
3)。クリアスイッチ44がオンされていなければ(S
13:No)、バックアップが有効であるか否かを確認
する(S14)。この確認は、RAM13の所定のエリ
アに書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか
否かにより判断する。キーワードが正しく記憶されてい
ればバックアップは有効であり、逆に、キーワードが正
しくなければバックアップデータは破壊されているの
で、そのバックアップは有効ではない。バックアップが
有効であれば(S14:Yes)、処理をS21へ移行
して、主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰さ
せる。一方、バックアップが有効でなかったり(S1
4:No)、或いはクリアスイッチ44がオンされてい
れば(S13:Yes)、RAMクリア及び初期化処理
を実行して(S15)、RAM13及びI/O等の各値
を初期化し、タイマ割込の設定を行う(S16)。タイ
マ割込の設定後は、各割込を許可状態とする(S1
7)。割込の許可後は、特別図柄変動処理や、表示デー
タ作成処理、ランプ・情報処理等の遊技の制御を行う各
処理を実行し(S18)、所定のタイミングが到来する
までの残余時間の間、大当たりを決定するための乱数カ
ウンタの初期値を更新する乱数初期値更新処理(S1
9)を繰り返し実行する。各処理(S18)は定期的に
実行する必要があるので、S20の処理において、経過
時間をチェックする(S20)。チェックの結果、所定
時間経過していれば(S20:Yes)、処理をS18
へ移行し、一方、所定時間経過していなければ(S2
0:No)、処理をS19へ移行して、乱数初期値更新
処理(S19)の実行を繰り返す。ここで、各処理(S
18)の実行時間は、遊技の状態に応じて変化するの
で、次の各処理の実行タイミングが到来するまでの残余
時間は、一定の時間ではない。よって、かかる残余時間
を使用して乱数初期値更新処理(S19)を繰り返し実
行することにより、乱数カウンタの初期値をランダムに
更新することができる。 【0042】S21からの処理では、まず、バックアッ
プエリア13dからスタックポインタの値を読み出し
て、これをスタックエリアへ書き込み、電源断前(停電
前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す(S2
1)。その後、スタックエリアへ退避した各レジスタや
I/O等のデータをスタックエリアから読み出して、こ
れら各データを元のレジスタやI/O等へ書き込む(S
22)。そして、残賞球数カウンタ13cの値をセット
して、賞球コマンドとして払出制御基板Hへ送信する
(S23)。更に、割込状態を停電発生時に実行される
図3の処理で記憶しておいた電源断前(停電前)の状
態、即ちNMI割込発生前の状態に戻し(S24)、N
MI割込リターンを実行して、処理を電源断前に実行し
ていたところへ戻して、制御を電源断前の状態から続行
する。 【0043】図5は、主制御基板Cの各処理(S18)
の中で実行される賞球処理のフローチャートである。賞
球処理は、入賞口2や図柄作動口4或いは特定入賞口5
へ入賞した球を検出する入賞検出処理(S30)と、払
出制御基板Hから送信される賞球読取コマンドを受信し
た場合に賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信する賞球
コマンド送信処理(S40)と、主制御基板Cに記憶さ
れる賞球数から払出制御基板Hによって払い出された賞
球数を減算する賞球数減算処理(S50)との3つの処
理によって構成されている。 【0044】入賞検出処理(S30)では、まず、いず
れかの普通入賞スイッチ17〜20又は第1種始動口ス
イッチ21により、球が検出されたか否かを確認する
(S31)。いずれかのスイッチ17〜20,21によ
って球が検出された場合には(S31:Yes)、5個
の賞球を払い出すために、賞球ポインタ13bの値番目
の賞球バッファ13aへ「5」を書き込み(S32)、
賞球ポインタ13bの値を「1」加算する(S33)。
一方、いずれのスイッチ17〜20,21によっても球
が検出されない場合には(S31:No)、S32及び
S33の処理をスキップして、処理をS34へ移行す
る。 【0045】S34の処理では、Vカウントスイッチ2
2又は10カウントスイッチ23により球が検出された
否かを確認する(S34)。いずれかのスイッチ22,
23によって球が検出された場合には(S34:Ye
s)、15個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ1
3bの値番目の賞球バッファ13aへ「15」を書き込
み(S35)、賞球ポインタ13bの値を「1」加算す
る(S36)。一方、いずれのスイッチ22,23によ
っても球が検出されない場合には(S34:No)、S
35及びS36の処理をスキップして、入賞検出処理
(S30)を終了し、S40の賞球コマンド送信処理へ
移行する。 【0046】賞球コマンド送信処理(S40)では、ま
ず、払出制御基板Hから賞球読取コマンドを受信したか
否かを確認する(S41)。払出制御基板Hから賞球読
取コマンドを受信していれば(S41:Yes)、払出
制御基板Hは賞球を払い出せる状態なので、次に、賞球
バッファ13aに払い出すべき賞球のデータが記憶され
ているか否かを確認するため、賞球ポインタ13bの値
が「0」か否かを確認する(S42)。賞球ポインタ1
3bの値が「0」でなければ(S42:No)、賞球バ
ッファ13aに払い出すべき賞球のデータが記憶されて
いるということなので、0番目の賞球バッファ13aの
値をセットして、賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信
して(S43)、0番目の賞球バッファの値を残賞球数
カウンタ13cへ加算する(S44)。そして、賞球バ
ッファ13aの値を小さいアドレス側へ順に1バイトず
つシフトし(S45)、賞球ポインタ13bの値を
「1」減算して(S46)、この賞球コマンド送信処理
を終了して、S50の賞球数減算処理へ移行する。 【0047】なお、S41の処理において、払出制御基
板Hから賞球読取コマンドを受信していなければ(S4
1:No)、この賞球コマンド送信処理を終了して、S
50の賞球数減算処理へ移行する。また、S42の処理
において、賞球ポインタ13bの値が「0」である場合
には(S42:Yes)、賞球バッファ13aに払い出
すべき賞球のデータが記憶されていないということなの
で、「0」球の賞球コマンドをセットして、払出制御基
板Hへ送信し(S47)、この賞球コマンド送信処理を
終了して、S50の賞球数減算処理へ移行する。 【0048】S50の賞球数減算処理では、まず、払出
制御基板Hから1の賞球が払い出されたことを示す賞球
払出コマンドを受信したか否かを確認する(S51)。
払出制御基板Hから賞球払出コマンドを受信していれば
(S51:Yes)、払出制御基板Hによって1個の賞
球が払い出され、その賞球が賞球カウントスイッチ38
で検出されたということなので、主制御基板Cの残賞球
数カウンタ13cの値が「0」でないこと確かめて(S
52)、残賞球数カウンタ13cの値が「0」でなけれ
ば(S52:No)、残賞球数カウンタ13cの値から
「1」減算して(S53)、この賞球数減算処理を終了
する。 【0049】なお、S51の処理において払出制御基板
Hから賞球払出コマンドを受信していない場合は(S5
1:No)、S52及びS53の処理をスキップして、
この賞球数減算処理を終了する。また、S52の処理に
おいて、払出制御基板Hから賞球払出コマンドを受信し
ていても残賞球数カウンタ13cの値が「0」であれば
(S51:Yes、S52:Yes)、実際に払い出す
べき賞球数より余分に賞球が払い出されているというこ
となので、賞球オーバーエラー処理を行い(S54)、
賞球の払い出しを停止すると共に、余分に賞球が払い出
されたことを図示しないスピーカ又はLED等によって
報知し、この賞球数減算処理を終了する。賞球数減算処
理が終了することにより、図5の賞球処理が終了する。 【0050】図6は、払出制御基板Hにおいて、タイマ
割込により2ms毎に実行される疑似リセット割込処理
のフローチャートである。この疑似リセット割込処理に
よって、払出制御基板Hでのメイン制御が行われる。疑
似リセット割込処理では、まず、RAM33の初期化を
含む初期化処理を実行する(S61)。その後、RAM
チェックを行い(S62)、RAM33が正常であるか
否かを確認する。RAMチェックの結果、RAM33に
異常があれば(S63:Yes)、処理をS61へ移行
して、再度、初期化処理を実行する。一方、RAMチェ
ックの結果、RAM33に異常がなければ(S63:N
o)、図7に示すフラグ設定処理を実行する(S6
4)。 【0051】図7のフラグ設定処理(S64)は、賞球
又は貸球の払出動作が実行できる状態か否かを確認する
ための処理である。このフラグ設定処理では、タンク球
無フラグ33c又は下皿満タンフラグ33dにより、図
示しない貯留タンクの球切れ状態、或いは、図示しない
下皿が満タン状態、のいずれかによって球の払い出しが
実行可能か否かを確認する。 【0052】まず、タンク球切スイッチ39がオンされ
ているか否かを確認する(S71)。タンク球切スイッ
チ39がオンしていれば(S71:Yes)、図示しな
い貯留タンクが球無状態であるので、払出制御基板Hに
貯留タンクの球無状態であることを認識させるために、
タンク球無フラグ33cをオンして(S72)、処理を
S74へ移行する。一方、S71の処理において、タン
ク球切スイッチ39がオンしていなければ(S71:N
o)、貯留タンクに払い出すことができる球が貯留され
ているということなので、タンク球無フラグ33cをオ
フして(S73)、処理をS74へ移行する。 【0053】次に、S74の処理では、下皿満タンスイ
ッチ40がオンしているか否かを確認する(S74)。
確認の結果、下皿満タンスイッチ40がオンしていれば
(S74:Yes)、図示しない下皿に球が充填されて
満タン状態で球の払い出しが不可能な状態であるので、
払出制御基板Hに球の払い出しが不可能であることを認
識させるために、下皿満タンフラグ33dをオンして
(S75)、このフラグ設定処理を終了する。一方、S
74の処理において、下皿満タンスイッチ40がオンし
ていなければ(S74:No)、下皿が満タン状態では
なく、球の払い出しが可能であることを払出制御基板H
へ認識させるため、下皿満タンフラグ33dをオフして
(S76)、このフラグ設定処理を終了する。 【0054】フラグ設定処理(S64)の終了後は、一
旦、処理を図6の疑似リセット割込処理に戻し、その
後、図8に示す賞球動作処理(S65)を実行する。こ
の賞球動作処理は、主制御基板Cへ賞球数データの送信
要求である賞球読取コマンドを送信する読取コマンド送
信処理(S80)と、その賞球読取コマンドの返答指示
である賞球コマンドに応じた賞球数データの値を残賞球
数カウンタ33aに書き込むためのデータ書込処理(S
90)と、払出用モータ37によって賞球を払い出す賞
球払出処理(S100)との3つの処理によって構成さ
れている。 【0055】読取コマンド送信処理(S80)では、ま
ず、残賞球数カウンタ33aの値は「0」であるか否か
を確認する(S81)。ここで、残賞球数カウンタ33
aの値が「0」でなければ(S81:No)、払い出す
べき賞球が残っているということなので、その払い出す
べき賞球を優先するためにこの読取コマンド送信処理を
終了する。 【0056】一方、S81の処理において、残賞球数カ
ウンタ33aの値が「0」であれば(S81:Ye
s)、払い出すべき賞球は残っていないので、次に、送
信済フラグ33bがオンされているか否かを確認する
(S82)。確認の結果、送信済フラグ33bがオンさ
れていなければ(S82:No)、主制御基板Cへ送信
中の賞球読取コマンドはないので、賞球読取コマンドを
主制御基板Cへ送信し(S83)、賞球読取コマンドを
主制御基板Cへ送信中であることを示すため、送信済フ
ラグ33bをオンして(S84)、読取コマンドー送信
処理を終了する。なお、S82の処理において、送信済
フラグ33bがオンしていれば(S82:Yes)、主
制御基板Cへ賞球読取コマンドを送信中であるため、賞
球読取コマンドを重複して送信することを避けるため
に、S83及びS84の処理をスキップして、読取コマ
ンド送信処理を終了する。読取コマンド送信処理(S8
0)の終了後は、S90のデータ書込処理へ移行する。 【0057】データ書込処理(S90)では、まず、主
制御基板Cから賞球読取コマンドの返答指示である賞球
コマンドを受信したかを確認する(S91)。賞球コマ
ンドを受信していれば(S91:Yes)、賞球コマン
ドに応じた賞球数データの値を残賞球数カウンタ33a
へ加算し(S92)、賞球読取コマンドの返答指示を受
信したことによって送信済フラグ33bをオフして(S
93)、このデータ書込処理を終了する。なお、S91
の処理において、賞球コマンドを受信していなければ
(S91)、S92及びS93の処理をスキップして、
データ書込処理を終了する。データ書込処理の終了後
は、S100の賞球払出処理へ移行する。 【0058】賞球払出処理(S100)では、まず、残
賞球数カウンタ33aの値が「0」であるか否かを確認
して(S101)、払い出すべき賞球が残っているか否
かを確認する。残賞球数カウンタ33aの値が「0」で
あれば(S101:Yes)、払い出すべき賞球はない
ので、この賞球払出処理を終了する。 【0059】一方、S101の処理において、残賞球数
カウンタ33aの値が「0」でなければ(S101:N
o)、次に、賞球を払い出すことが可能か否かを確認す
るために、タンク球無フラグ33c又は下皿満タンフラ
グ33dがオンしているか否かを確認する(S102、
及び、S103)。いずれのフラグ33c,33dがオ
ンしていなければ(S102:No、及び、S103:
No)、賞球の払い出しが可能な状態であるので、払出
用モータ37を駆動して賞球を1個払い出し(S10
4)、賞球払出処理を終了する。なお、S102及びS
103の処理において、いずれかのフラグ33c,33
dがオンしていた場合は(S102:Yes、又は、S
103:Yes)、賞球の払い出しが不可能な状態であ
るので、S104の処理をスキップして、賞球払出処理
を終了する。賞球払出処理の終了により、図8の賞球動
作処理が終了する。 【0060】賞球動作処理(S65)の終了後は、一
旦、処理を図6の疑似リセット割込処理に戻し、その
後、球貸し動作処理を実行し(S66)、その球貸し動
作処理の終了後に図9に示す払出スイッチ読込処理(S
67)を実行する。この払出スイッチ読込処理によっ
て、払出用モータ37で払い出された賞球が検出され
て、その検出結果を主制御基板C及び払出制御基板Hへ
認識させることができる。 【0061】払出スイッチ読込処理(S67)では、ま
ず、賞球カウントスイッチ38は賞球を検出したか否か
を確認する(S111)。確認の結果、賞球カウントス
イッチ38が賞球を検出していれば(S111:Ye
s)、払出用モータ37によって賞球が1個払い出され
たということなので、賞球払出コマンドを主制御基板C
へ送信する(S112)。そして、残賞球数カウンタ3
3aの値を確認し(S113)、その値が「0」でなけ
れば(S113:No)、残賞球数カウンタ33aの値
から「1」減算して(S114)、この払出スイッチ読
込処理を終了する。なお、S111の処理において賞球
カウントスイッチ38が賞球を検出していない場合(S
111:No)、或いは、S113の処理において残賞
球数カウンタ33aの値が「0」の場合は(S113:
Yes)、S114の処理をスキップして、この払出ス
イッチ読込処理を終了する。 【0062】払出スイッチ読込処理(S67)の終了後
は、処理を図6の疑似リセット割込処理に戻し、各処理
を行い(S68)、この疑似リセット割込処理の実行間
隔を制御しているタイマの割込要求フラグがセット(オ
ン)されるまで待機し(S69)、2msの間隔を確保
する。タイマの割込要求フラグがセットされれば(S6
9:Yes)、この疑似リセット割込処理が開始されて
から2msが経過しているので、タイマの割込要求フラ
グをリセットして(S70)、処理をS62へ移行し、
次の疑似リセット割込処理を開始する。疑似リセット割
込処理のタイマの割込要求フラグは、2msの間隔でセ
ット(オン)されるように予め設定されている。このた
め、S69及びS70の各処理により、疑似リセット割
込処理が2msの間隔で実行される。 【0063】以上説明したように、第1実施例のパチン
コ機Pによれば、賞球の払い出しを管理する主制御基板
Cのみをバックアップ可能に構成し、賞球の払い出しを
行う払出制御基板Hは主制御基板Cに記憶される賞球数
データを読み込み又は書き込むことで賞球の払い出しを
おこなうように構成する。この構成において、停電等に
よる電源断時にも払出すべき賞球数データを記憶するこ
とができる。従って、主制御基板Cのみにバックアップ
機能を搭載すれば払出制御基板Hにバックアップ機能を
搭載しなくても賞球を保証することができるので、払出
制御基板Hの設計にかかるコストを低減することができ
る。 【0064】また、主制御基板の制御部(RAM13)
は、遊技者に直接的に影響する遊技の制御を行うため、
不正に大当たり等を誘発する不正行為に対して万全の対
策が施されている。よって、遊技者にとって価値がある
賞球を記憶する賞球バッファ13a、賞球ポインタ13
b及び残賞球数カウンタ13cを、主制御基板CのRA
M13に搭載することによって、賞球の払い出しに関し
て不正行為を未然に防止することができる。 【0065】次に、図10を参照して、本発明の第2実
施例について説明する。第1実施例では、賞球を記憶す
る賞球バッファ13a、賞球ポインタ13b及び残賞球
数カウンタ13cを主制御基板Cの制御部(RAM1
3)に搭載して、不正対策を行っていた。これに代え
て、第2実施例のパチンコ機Pによれば、賞球を記憶す
る賞球バッファ61a及び賞球ポインタ61bを搭載す
る賞球管理基板60を設け、その賞球管理基板60を主
制御基板Cの基板ボックス内に搭載する。主制御基板C
の基板ボックスには、封印具等の不正対策が施されてい
る。従って、主制御基板Cの基板ボックス内に賞球管理
基板60を搭載することによって、賞球の払い出しに関
する不正行為を未然に防止することができるのである。 【0066】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良
が可能であることは容易に推察できるものである。 【0067】本発明を上記実施例とは異なるタイプのパ
チンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりす
ると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当た
り状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるよ
うなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称さ
れる)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表
示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要
条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施し
ても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀
球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した
遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良
い。 【0068】なお、スロットマシンは、例えばコインを
投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバー
を操作することにより図柄が変動され、ストップボタン
を操作することにより図柄が停止されて確定される周知
のものである。従って、スロットマシンの基本概念とし
ては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に
図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手
段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が
開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の
操作に起因して、或いは、所定時間経過することによ
り、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特
定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特
別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え
たスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイ
ン、メダル等が代表例として挙げられる。 【0069】以下に本発明の変形例を示す。請求項1記
載の遊技機において、前記主制御手段は、停電等によっ
て電源が切断されると判断された場合に、前記主制御手
段で行われる遊技内容等のデータを電源の切断御におい
ても保持(記憶)するバックアップ手段を備えているこ
とを特徴とする遊技機1。有価物体記憶手段を搭載して
いる主制御手段をバックアップすることで、停電等によ
る電源断時においても払い出すべき有価物体を記憶して
おくことができる。よって、主制御手段のみにバックア
ップ手段を搭載しても、遊技者に不利益を被らせること
がない。従って、払出制御手段にバックアップ手段を搭
載する必要がないので、払出制御手段にかかるコストを
低減することができる。 【0070】請求項1記載の遊技機又は遊技機1におい
て、前記払出制御手段は、通常の処理において、前記主
制御手段の有価物体記憶手段に記憶されたデータを定期
的に読み取るものであることを特徴とする遊技機2。通
常の処理時に払出制御手段は主制御手段の有価物体記憶
手段に記憶されるデータを定期的に読み取ることによっ
て、有価物体の払い出しを行うことができると共に、遊
技におけるタイムラグを生じさせることなく、的確な有
価物体の払い出し動作を行うことができる。 【0071】請求項1記載の遊技機又は遊技機1若しく
は2において、前記払出制御手段は、前記主制御手段の
有価物体記憶手段に記憶される前記有価物体の払出個数
のデータを変更(減算)可能に構成されていることを特
徴とする遊技機3。払出制御手段が主制御手段の有価物
体記憶手段に記憶される払出個数のデータを変更(減
算)可能に構成することによって、主制御手段で有価物
体の払出個数を統一して管理することができる。 【0072】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から3
のいずれかにおいて、前記払出制御手段は、その払出制
御手段により払い出される前記有価物体を検出する検出
手段と接続されており、その検出手段によって有価物体
が検出された場合に、前記主制御手段の有価物体記憶手
段に記憶されるデータを変更(減算)するものであるこ
とを特徴とする遊技機4。検出手段によって有価物体が
検出された場合に、払出制御手段は主制御手段の有価物
体記憶手段に記憶される払出個数のデータを変更(減
算)する。よって、主制御手段で有価物体を統一して管
理した場合において、払出制御手段に検出手段を接続す
るだけでよく、主制御手段に検出手段を接続する必要が
なくなるので、遊技機にかかるコストを低減することが
できる。 【0073】遊技機4において、前記払出制御手段は、
前記検出手段によって前記有価物体を検出する毎に前記
主制御手段の有価物体記憶手段に記憶されるデータを変
更(減算)するものであることを特徴とする遊技機5。
払出制御手段は、1の有価物体を検出する毎に主制御手
段の有価物体記憶手段に記憶されるデータを変更する。
よって、払出制御手段によって有価物体が確実に払出さ
れていることを主制御手段が認識することができるの
で、有価物体記憶手段に記憶されるデータに基づいた有
価物体の払い出しを確実に行うことができる。 【0074】遊技機4において、前記払出制御手段は、
前記検出手段によって前記有価物体を所定数検出する毎
に前記主制御手段の有価物体記憶手段に記憶されるデー
タを変更(減算)するものであることを特徴とする遊技
機6。1の有価物体の検出毎に主制御手段の有価物体記
憶手段に記憶されるデータを変更すると、主制御手段及
び払出制御手段にかかる制御の負担が大きくなる。よっ
て、払出制御手段が所定数(例えば、5個)の有価物体
を検出した場合に、有価物体記憶手段に記憶されるデー
タを変更することによって、主制御手段及び払出制御手
段にかかる制御の負担を軽減することができる。 【0075】遊技機6において、前記払出制御手段によ
って変更される前記主制御手段の有価物体記憶手段に記
憶されるデータは、前記有価物体記憶手段に記憶される
データの公約数分であることを特徴とする遊技機7。払
出制御手段は、公約数分まとまって有価物体記憶手段に
記憶されるデータを変更することによって、制御を簡略
化することができる。 【0076】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から7
のいずれかにおいて、前記払出制御手段は、前記主制御
手段から読み取ったデータに応じた前記有価物体の払い
出しが完了するまで、前記主制御手段の有価物体記憶手
段の読込処理を待機するものであることを特徴とする遊
技機8。払出制御手段は、読み取ったデータに応じた有
価物体の払い出しが完了するまで、主制御手段の有価物
体記憶手段の読込処理を待機する。よって、簡潔かつ的
確な有価物体の払い出しを行うことができる。 【0077】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から8
のいずれかにおいて、前記主制御手段は、遊技の制御等
を行う制御部と、その制御部等を収納するボックス部材
とで構成されており、前記有価物体記憶手段は、前記ボ
ックス部材内に配設されることを特徴とする遊技機9。
主制御手段の制御部は、遊技者に直接的に影響する遊技
の制御を行うため、不正に大当たり等を誘発する不正行
為に対して万全の対策が施されている。よって、遊技者
にとって有価価値がある有価物体を記憶する有価物体記
憶手段を、主制御手段の制御部を搭載するボックス部材
内に搭載することによって、有価物体記憶手段に不正行
為が行われることを未然に防止することができる。 【0078】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から9
のいずれかにおいて、前記有価物体記憶手段は、前記主
制御手段の制御を行う前記制御部に搭載されていること
を特徴とする遊技機10。主制御手段の制御部は、遊技
者に直接的に影響する遊技の制御を行うため、不正に大
当たり等を誘発する不正行為に対して万全の対策が施さ
れている。よって、遊技者にとって有価価値がある有価
物体を記憶する有価物体記憶手段を、主制御手段の制御
部に搭載することによって、有価物体記憶手段に不正行
為が行われることを未然に防止することができる。 【0079】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
10のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機
であることを特徴とする遊技機11。中でも、パチンコ
遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操
作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射
し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に
入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、
表示装置において動的表示されている識別情報が所定時
間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊
技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設さ
れた可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放さ
れて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値
(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ
等も含む)が付与されるものが挙げられる。 【0080】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
10のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシン
であることを特徴とする遊技機12。中でも、スロット
マシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる
識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する
可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバ
ー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、
停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、
或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的
表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別
情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別
遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた
遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル
等が代表例として挙げられる。 【0081】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
10のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機
とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴
とする遊技機13。中でも、融合させた遊技機の基本構
成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動
的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を
備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起
因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例
えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定
時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止さ
れ、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であるこ
とを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発
生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体とし
て球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始
に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生
に際しては多くの球が払い出されるように構成されてい
る遊技機」となる。 【0082】 【発明の効果】 本発明の遊技機によれば、払出制御手
段は、主制御手段の有価物体記憶手段に記憶されたデー
タに応じて有価物体の払い出しを行う。よって、主制御
手段のみで有価物体を管理するため、主制御手段と払出
制御手段とで有価物体のデータが異なることを防止する
ことができる。従って、遊技の制御を安定させることが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ機の遊技盤
の正面図である。 【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図
である。 【図3】 主制御基板で実行されるNMI割込処理のフ
ローチャートである。 【図4】 主制御基板で実行されるメイン処理のフロー
チャートである。 【図5】 主制御基板のメイン処理の中で実行される賞
球処理のフローチャートである。 【図6】 払出制御基板で2ms毎に実行される疑似リ
セット割込処理のフローチャートである。 【図7】 払出制御基板の疑似リセット割込処理の中で
実行されるフラグ設定処理のフローチャートである。 【図8】 払出制御基板の疑似リセット割込処理の中で
実行される賞球動作処理のフローチャートである。 【図9】 払出制御基板の疑似リセット割込処理の中で
実行される払出スイッチ読込処理のフローチャートであ
る。 【図10】 第2実施例のパチンコ機の電気的構成を示
したブロック図である。 【符号の説明】 13d バックアップエリア C 主制御基板(主制御手段) H 払出制御基板(払出制御手段) P パチンコ機(遊技機)
の正面図である。 【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図
である。 【図3】 主制御基板で実行されるNMI割込処理のフ
ローチャートである。 【図4】 主制御基板で実行されるメイン処理のフロー
チャートである。 【図5】 主制御基板のメイン処理の中で実行される賞
球処理のフローチャートである。 【図6】 払出制御基板で2ms毎に実行される疑似リ
セット割込処理のフローチャートである。 【図7】 払出制御基板の疑似リセット割込処理の中で
実行されるフラグ設定処理のフローチャートである。 【図8】 払出制御基板の疑似リセット割込処理の中で
実行される賞球動作処理のフローチャートである。 【図9】 払出制御基板の疑似リセット割込処理の中で
実行される払出スイッチ読込処理のフローチャートであ
る。 【図10】 第2実施例のパチンコ機の電気的構成を示
したブロック図である。 【符号の説明】 13d バックアップエリア C 主制御基板(主制御手段) H 払出制御基板(払出制御手段) P パチンコ機(遊技機)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成15年1月20日(2003.1.2
0) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】特許請求の範囲 【補正方法】変更 【補正内容】 【特許請求の範囲】 【請求項1】 払出制御手段は、主制御手段と払出制御
手段とで有価物体のデータが異なることを防止すること
を特徴とする遊技機。
【手続補正書】 【提出日】平成15年1月20日(2003.1.2
0) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】特許請求の範囲 【補正方法】変更 【補正内容】 【特許請求の範囲】 【請求項1】 払出制御手段は、主制御手段と払出制御
手段とで有価物体のデータが異なることを防止すること
を特徴とする遊技機。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 遊技の制御を行う主制御手段と、その主
制御手段に接続されて遊技者にとって有価価値がある有
価物体の払出動作を行う払出制御手段とを備えた遊技機
において、 前記主制御手段は、前記有価物体の払出個数のデータを
記憶する有価物体記憶手段を備え、 前記払出制御手段は、前記主制御手段の有価物体記憶手
段に記憶されたデータに応じて前記有価物体の払い出し
を行うことを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002055093A JP2003251035A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002055093A JP2003251035A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 遊技機 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003010337A Division JP2003251036A (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003251035A true JP2003251035A (ja) | 2003-09-09 |
Family
ID=28666018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002055093A Pending JP2003251035A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003251035A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014128553A (ja) * | 2013-10-02 | 2014-07-10 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
JP2015110157A (ja) * | 2015-03-24 | 2015-06-18 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
JP2016022014A (ja) * | 2014-07-16 | 2016-02-08 | 株式会社エルイーテック | 遊技盤チップ |
JP2017056253A (ja) * | 2016-12-27 | 2017-03-23 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
-
2002
- 2002-02-28 JP JP2002055093A patent/JP2003251035A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014128553A (ja) * | 2013-10-02 | 2014-07-10 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
JP2016022014A (ja) * | 2014-07-16 | 2016-02-08 | 株式会社エルイーテック | 遊技盤チップ |
JP2015110157A (ja) * | 2015-03-24 | 2015-06-18 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
JP2017056253A (ja) * | 2016-12-27 | 2017-03-23 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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