JP2003249798A - 支持部材配置関連データ処理装置および対配線板作業システム - Google Patents

支持部材配置関連データ処理装置および対配線板作業システム

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JP2003249798A
JP2003249798A JP2002046546A JP2002046546A JP2003249798A JP 2003249798 A JP2003249798 A JP 2003249798A JP 2002046546 A JP2002046546 A JP 2002046546A JP 2002046546 A JP2002046546 A JP 2002046546A JP 2003249798 A JP2003249798 A JP 2003249798A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板を支持する支持部材の支持台
への配置を容易にする。 【解決手段】 支持台72の表面をほうろうにより形成
し、支持面124を、マーカにより形象を消去可能に描
画可能な指示面とする。マーカは、装着ヘッドと共にX
Yロボットにより移動させるとともに、マーカ昇降装置
により昇降させる。プリント回路板の設計データに基づ
いて支持ピン配置基礎データを作成するとともに描画デ
ータを作成し、支持ピンの支持台72への配置時にマー
カを移動させ、指示面124の支持ピンの配置位置に配
置位置指示形象250,252,254を描画させ、オ
ペレータはそれに従って支持ピンを配置する。配置位置
は、指示面への光線の放射,支持台の撮像,テンプレー
トへの指示片の載置等により指示してもよい。支持ピン
配置関連データを利用して支持ピンを自動で支持台に配
置してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板を
支持する支持部材の支持台への配置に関するものであ
り、特に、配置の容易化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板には、電子回路の構成部
品である電子回路部品の装着や接着剤等の高粘性流体の
塗布等、種々の作業が施される。これらの作業が行われ
る場合、プリント配線板が裏面側へ撓むことを防止する
ために、プリント配線板を裏面側から支持部材に支持さ
せることが行われている。その際、プリント配線板の裏
面側に配線パターンが設けられ、既に電子回路部品が装
着されている場合のように、プリント配線板が裏面の限
られた部分においてのみ支持可能である場合がある。そ
のような場合には、支持部材は支持台に、電子回路部品
を避けてプリント配線板を支持するように配置され、必
要であれば配線パターンも避けるように配置される。従
来、この支持部材の支持台への配置は、オペレータによ
り行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】しかしながら、近年、プリント配線板の裏面におけ
る電子回路部品の装着密度が高くなり、支持部材に支持
させることが可能な空き領域はそれほど広くなく、精密
な配置作業が必要であり、オペレータが行うことは面倒
であり、時間がかかる。例えば、支持台の上方に実際に
電子回路部品が裏面に装着されたプリント配線板をセッ
トし、オペレータはプリント配線板の裏面の状況を見な
がら電子回路部品等と干渉しない位置に支持部材を配置
するのであるが、支持部材の配置位置の調整に時間がか
かるのである。電子回路部品のみならず、裏面に設けら
れた配線パターンの損傷を回避するために配線パターン
との干渉も避けて支持部材にプリント配線板を支持させ
ることが望ましく、その場合には更に時間がかかる。
【0004】特開平11−195899号公報には、オ
ペレータがテンプレートを用いて支持部材を支持台に配
置することが記載されている。テンプレートには、支持
部材の支持台への配置位置に対応する位置に位置決めマ
ークが設けられ、テンプレートをプリント配線板と同様
に支持台上に位置決めした状態で、オペレータは支持台
の、位置決めマークに対応する位置に支持部材を配置す
るのである。しかしながら、プリント配線板の裏面にお
いて支持部材による支持が可能な空き領域が少なくなっ
て支持部材の配置位置の設定が難しくなれば、作業者が
テンプレートに位置決めマークを正確に設けることも難
しくなり、テンプレートによるオペレータの作業の支援
が困難になる。
【0005】本発明は、以上の事情を背景とし、プリン
ト配線板を裏面から支持する支持部材の配置を容易にす
ることを課題としてなされたものであり、本発明によっ
て、下記各態様の支持部材配置関連データ処理装置およ
び対配線板作業システムが得られる。各態様は請求項と
同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて
他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あく
までも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書
に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各
項に記載のものに限定されると解釈されるべきではな
い。また、一つの項に複数の事項が記載されている場
合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければなら
ないわけではない。一部の事項のみを選択して採用する
ことも可能なのである。
【0006】なお、以下の各項において、 (1)項および
(2)項を併せた項が請求項1に相当し、(5)項が請求項2
に、(6)項が請求項3に、(8)項が請求項4に、(10)項が
請求項5に、(12)項が請求項6に、(14)項が請求項7
に、(17)項が請求項8に、(18)項が請求項9に、(22)項
が請求項10にそれぞれ相当する。
【0007】(1)プリント回路板の設計データを記憶
する設計データ記憶部と、その設計データ記憶部に記憶
された設計データに基づいて、前記プリント回路板とさ
れるべきプリント配線板の少なくとも1点近傍をスポッ
ト的に支持する支持部材の支持台への配置に関連するデ
ータである支持部材配置関連データを作成するデータ作
成部とを含む支持部材配置関連データ処理装置。本支持
部材配置関連データ処理装置は、プリント配線板の表面
に作業装置によって予め定められた作業を行う対配線板
作業システムに設けられて、プリント配線板を裏面側か
ら支持する配線板支持装置における支持部材の支持台へ
の配置に関連するデータを処理する装置である。プリン
ト配線板は、絶縁基板に導電性の配線パターンが設けら
れたものであり、プリント回路板は、プリント配線板に
電子回路部品が搭載されるとともに、半田付け接合を終
えて実装を完了したものである。プリント回路板の設計
データには、例えば、電子回路部品の装着位置のデー
タ,装着される電子回路部品に関するデータ,配線パタ
ーンのデータ等、プリント回路板の作成に必要な種々の
データが含まれる。電子回路部品に関するデータには、
例えば、電子回路部品の種類,寸法,形状,装着姿勢等
が含まれる。プリント回路板の設計データがあれば、プ
リント配線板の支持部材によって支持されるべき裏面の
状況がわかり、電子回路部品の装着密度が高くても、例
えば、プリント配線板の少なくとも電子回路部品が設け
られておらず、支持部材によって支持することができる
支持位置を規定するデータが得られる。プリント配線板
の支持位置と支持台における支持部材の配置位置とは対
応しており、支持位置規定データは支持部材配置関連デ
ータであり、支持位置規定データに基づいて配置位置デ
ータが容易に得られ、プリント配線板の裏面における電
子回路部品の装着密度が高い場合でも、また、電子回路
部品に加えて配線パターンとの干渉を避けて支持部材に
プリント配線板を支持させる場合でも、支持部材の配置
が容易になる。プリント配線板の少なくとも電子回路部
品等が設けられており、支持部材によって支持すること
ができない支持不可領域を規定するデータを、支持部材
配置関連データとして作成してもよい。 (2)前記データ作成部が、プリント回路板の設計デー
タに基づいてディスプレイの画面上にプリント配線板の
裏面の状態を表示する表示部と、前記ディスプレイの画
面上の少なくとも1点がオペレータにより指定された場
合に、その少なくとも1点のデータを前記支持部材配置
関連データとして記憶する配置関連データ記憶部とを含
む (1)項に記載の支持部材配置関連データ処理装置。オ
ペレータにより、支持位置を規定する点が指定されるよ
うにしてもよく、支持不可領域を規定する点が指定され
るようにしてもよい。プリント配線板の裏面の状態がデ
ィスプレイの画面に表示されれば、オペレータに、目視
により、裏面の空き領域であって、支持部材により支持
することができる位置がわかる。この支持位置は広く、
領域として扱うことが適当な場合もあり、狭く、点とし
て扱うことが適当な場合もある。いずれにしても、例え
ば、オペレータが少なくとも1つの点を指定することに
より支持位置が規定され、支持部材配置関連データが得
られる。オペレータが支持位置を規定する点を指定する
場合、その指定は、例えば、予め定められた規則に従っ
て行われるようにされる。支持位置が点であれば、例え
ば、1点が指定され、あるいは同じ点が2回、指定され
るようにされる。支持位置が領域であれば、その規定に
複数の点を要するが、例えば、領域の形状が予め設定さ
れるとともに、その形状を画定するのに要する複数の点
が指定されるようにされる。支持部材配置関連データ
は、自動データ作成部により完全に自動で作成されるよ
うにしてもよい。しかし、オペレータによる画面上の少
なくとも1点の指定に応じて、それ以後は支持部材配置
関連データが自動で作成されるようにすれば、オペレー
タの能力の利用により、安価にかつ容易にデータを作成
することができる。 (3)前記表示部が、前記プリント配線板の裏面の状況
を表面側から透視した状態の画像を前記ディスプレイの
画面上に表示するものである (2)項に記載の支持部材配
置関連データ処理装置。支持部材がプリント配線板を裏
面から支持するとき、裏面と支持台とは互いに対向す
る。そのため、プリント配線板の裏面の状況を表面側か
ら透視した状態を画面に表示すれば、あたかも支持台の
支持面上にプリント配線板の裏面の状況が転写されたよ
うな表示が行われることとなり、オペレータによる点の
指定、あるいはその指定に応じたデータの処理が容易と
なる。プリント配線板の裏面の状況をそのまま画面に表
示すれば、それはプリント配線板の裏面が表面として機
能する状態、すなわち電子回路部品が装着される状態で
の表示であり、支持部材によって支持される場合とは上
下あるいは左右反転させられた状態であることを考慮し
て、オペレータによる点の指定、あるいは指定された点
のデータ処理を行うことが必要であるのに対し、そのよ
うな考慮が不要になるからである。 (4)前記支持部材配置関連データを利用する支持部材
配置関連データ利用部を含む (1)項ないし (3)項のいず
れかに記載の支持部材配置関連データ処理装置。本項の
支持部材配置関連データ処理装置は、例えば、コンピュ
ータと、支持部材配置関連データ利用部とを含んで構成
される。上記設計データ記憶部およびデータ作成部がコ
ンピュータにより構成されるのである。支持部材配置関
連データ利用部は、支持部材配置関連データを利用する
ために設けられた専用の装置であって、コンピュータに
付属の装置により構成されてもよく、あるいはプリント
配線板の表面に予め定められた作業を行う作業装置の少
なくとも一部により構成されてもよい。 (1)項ないし
(3)項にそれぞれ記載の支持部材配置関連データ処理装
置は、コンピュータのみにより構成されてもよい。 (5)前記支持部材配置関連データ利用部が、オペレー
タに前記支持部材の配置位置を指示する支持部材配置位
置指示部を含む (4)項に記載の支持部材配置関連データ
処理装置。支持部材配置関連データがあれば、オペレー
タに、支持部材を配置すべき位置を指示することがで
き、オペレータはその指示に従って支持部材を配置すれ
ばよく、プリント配線板の裏面の電子回路部品装着密度
が高く、空き領域が少ない場合でも、また、配線パター
ンも避けてプリント配線板を支持させる場合でも、容易
にかつ迅速に支持部材を配置することができる。オペレ
ータに支持部材が配置されるべきではない領域を指示す
ることにより、配置位置が指示されるようにしてもよ
い。 (6)前記支持部材配置位置指示部が、前記支持台と関
連付けて設けられ、その支持台への前記支持部材の配置
位置が指示される指示面と、その指示面に描画が可能な
記録具と、その記録具と前記指示面とを前記支持部材配
置関連データに基づいて相対移動させることにより、記
録具に前記支持部材の配置位置に関連した形象の描画を
前記指示面に対して行わせる記録具相対移動装置とを含
む (5)項に記載の支持部材配置関連データ処理装置。本
項において指示面は実在の面とされる。実在の指示面
は、例えば、支持台の支持面あるいは(18)項に記載の処
理装置におけるようにテンプレートの表面により構成さ
れる。上記「配置位置に関連した形象」は、例えば、支
持部材が配置されるべき位置あるいは領域を示す形象で
もよく、配置されるべきではない配置不可領域を示す形
象でもよい。また、形象は、配置位置を指定する点や支
持部材の底面あるいはプリント配線板を支持する支持面
の形状でもよく、あるいは配置可能な領域を示す円,多
角形,それら以外の不定形状等でもよい。配置可能な領
域の形象が閉曲線とされることは不可欠ではない。例え
ば、支持部材を配置可能な領域が多角形である場合に、
多角形の頂点の集合を形象とすることも可能であり、特
に矩形である場合には、対角位置にある2頂点を形象と
することも可能である。支持部材が、例えば、磁力によ
って支持台に固定される支持部材のように、支持面と底
面との形状が同じであり、底面の方がやや寸法が大きい
支持部材の場合、底面の形状を有する形象を、支持台の
支持面により構成される指示面に描画し、その形象上に
底面が位置するように支持部材を配置すれば、支持部材
の支持面も形象上に位置し、配置されるべき位置に配置
されることとなる。支持台の指示面と支持部材の支持面
とは、指示面に直角な方向において離れているため、指
示面に支持面の形状を有する形象を描画しても、支持面
と形象との位置を正確には合わせ難い。それに対し、支
持部材の底面は指示面に接触させられるため、指示面に
描画された形象に対して位置を合わせ易い。したがっ
て、指示面上において底面を形象と合わせることによ
り、支持面の位置も合わされる支持部材であれば、支持
台の指示面に底面の形状を有する形象を描画し、底面を
形象上に位置させることにより、支持部材を、支持面が
設定された位置に位置する状態で支持台に配置すること
ができる。形象が支持部材の底面の形状を表すものであ
る場合には、支持部材の底面よりやや大きく描画される
ことが望ましい。支持部材が、例えば、実施形態の項に
おいて説明するように、支持部材固定装置によって支持
台に固定される場合、支持部材固定装置を構成する部材
は、支持部材を固定するのに適した形状とされ、支持面
の形状とは異なることが多い。この場合に形象が面を示
す形状とされるときは、支持面の形状とされる。この場
合に支持台の支持面を指示面とすれば、形象を描画して
も支持部材の支持面を合わせ難いのに対し、テンプレー
トの表面により指示面を構成すれば、支持面と指示面と
が近く、支持面を形象に合わせることが容易である。た
だし、支持台の支持面を指示面とする場合でも、例え
ば、後に実施形態として説明するように、支持部材に位
置合わせ部を設ければ、支持面を正確に形象に合わせる
ことができる。形象が支持部材の支持面の形状を表す場
合にも、支持面よりやや大きく描画されることが望まし
い。支持部材配置関連データ処理装置が、電子回路部品
を部品保持具により保持してプリント配線板に装着する
電子回路部品装着システムや、接着剤等の高粘性流体を
吐出ノズルから吐出してプリント配線板にスポット状に
塗布する高粘性流体塗布システムに設けられる場合に
は、部品保持具や吐出ノズルを保持してプリント配線板
と相対的に移動させる保持具相対移動装置や吐出ノズル
相対移動装置に、記録具を取り付けて、それら保持具相
対移動装置や吐出ノズル相対移動装置の少なくとも一部
を、記録具相対移動装置の少なくとも一部として利用す
ることが、装置コストを低減させる上で望ましい。オペ
レータは指示面に描画された形象を見て支持部材を支持
台に配置する。配置位置を指示する形象が指示面に描画
される場合、オペレータは、支持部材を形象に対して予
め定められた状態に配置する。例えば、配置位置が点で
指示される場合には、その点と支持部材の支持部の中心
とが一致する状態となるように支持部材を配置し、配置
位置が領域で指示される場合には、支持部が領域内に位
置するように配置するのである。形象により配置不可領
域が指示される場合、オペレータは、配置不可領域以外
の位置に支持部材を配置すればよい。いずれにしてもオ
ペレータは描画された形象に従って、支持部材を容易に
かつ迅速に配置することができ、支持部材の配置に許容
される位置ずれが、例えば、1ミリ以下であっても、そ
の許容される範囲内で支持部材を迅速にかつ容易に配置
することができる。支持部材配置関連データは、プリン
ト回路板の設計データに基づいて作成されるため、その
支持部材配置関連データに基づく描画により得られる形
象は、プリント配線板の支持位置に対応する配置位置を
精度良く示し、例えば、プリント配線板の裏面における
電子回路部品の装着精度が高い場合でも、オペレータ
は、支持部材を迅速にかつ容易に配置することができる
のである。このように記録具と指示面との相対移動によ
る形象の描画と、オペレータによる支持部材の配置作業
とによって支持部材が配置されるようにすれば、記録具
相対移動装置による自動制御と人力との組合わせによ
り、コストを抑えつつ、容易に支持部材を支持台に配置
することができる。 (7)前記記録具と前記指示面とが、記録具により指示
面に消去可能な形象を描画可能なものである (6)項に記
載の支持部材配置関連データ処理装置。記録具と指示面
とは、記録具が指示面に描画した形象が消去不能なもの
とすることも可能であるが、消去可能なものとすれば指
示面の繰り返し使用が可能となって便利である。後者と
しては、例えば、マーカとホワイトボードとの組合わせ
が好適である。指示面が繰り返し使用可能であれば、例
えば、同一の指示面を、複数種類のプリント配線板につ
いての支持部材の支持台への配置に使用することができ
る。 (8)前記支持部材配置位置指示部が、前記支持台と関
連付けて設けられ、その支持台への前記支持部材の配置
位置が指示される指示面と、その指示面に向かって光線
を放射可能な光線放射装置とを含む (5)項ないし (7)項
のいずれかに記載の支持部材配置関連データ処理装置。
光線放射装置は、指示面上の一定の形状および寸法の比
較的小さい領域に光線を照射するものとすることも可能
であるが、光線を照射する領域の形状と寸法との少なく
とも一方が制御可能なものとすることが望ましい。後者
の場合には、支持部材の配置位置として、後述の配置点
と配置許容領域との両方を指示することができる。例え
ば、光線成形装置を設け、光線放射装置により放射され
る光線の断面の形状と寸法との少なくとも一方を変更す
る。本項においては、指示面は実在の面でもよく、架空
の面でもよい。架空の面は、例えば、支持部材が支持台
に配置された状態において、プリント配線板を支持する
支持面が位置することが予定される面により構成され
る。支持台に支持部材が複数配置される場合、光線放射
装置は光線の放射により、複数の配置位置を1つずつ指
示する装置としてもよく、複数ずつ指示する装置として
もよく、全部の配置位置を同時に指示する装置としても
よい。いずれにしても、指示面への光線の照射により、
指示部材の配置位置がオペレータに指示され、オペレー
タはその指示に従って、支持台の、指示面の光線が照射
された部分に対応する位置に支持部材を配置すればよ
い。配置位置を指示する光線の形状,寸法に応じて支持
部材を配置することは、形象を描画して配置位置を指示
する場合と同じである。 (9)前記光線放射装置と前記指示面とを前記支持部材
配置関連データに基づいて相対移動させることにより、
光線放射装置に光線を前記指示面の、前記支持台への前
記支持部材の配置位置に対応する部分に照射させる光線
相対移動装置を含む(8)項に記載の支持部材配置関連デ
ータ処理装置。支持部材配置関連データ処理装置が電子
回路部品装着システムや高粘性流体塗布システムに設け
られる場合に、保持具相対移動装置や吐出ノズル相対移
動装置の少なくとも一部を光線相対移動装置の少なくと
も一部として利用することが望ましいことは (6)項の支
持部材配置関連データ処理装置におけると同様である。
複数の配置位置を複数に分けて指示する場合、例えば、
配置位置を1つずつ指示する場合には、光線の放射によ
って配置位置が1つ指示される毎に光線放射装置と指示
面とが光線相対移動装置によって相対移動させられる。 (10)前記支持部材配置位置指示部が、前記支持台に
対向して設けられた認識装置と、その認識装置により認
識された支持台上の状況をディスプレイの画面に表示す
る表示装置とを含む (5)項ないし (9)項のいずれかに記
載の支持部材配置関連データ処理装置。プリント配線板
に設けられた基準マークを認識することによりプリント
配線板の位置決め誤差を検出する配線板位置決め誤差検
出装置が設けられる場合には、その配線板位置決め誤差
検出装置全体、あるいは次項に記載の装置のように、認
識装置と支持台とを認識用相対移動装置によって相対移
動させる場合には、基準マーク認識装置をプリント配線
板に対して相対移動させる認識用相対移動装置を、支持
部材配置関連データ処理装置の少なくとも一部として利
用することが、装置コストを低減させる上で望ましい。
認識装置としては、例えばCCDカメラ等の撮像装置が
好適である。配置位置が複数ある場合、認識装置が支持
台上の状況を配置位置1つずつについて認識するように
してもよく、複数ずつ認識するようにしてもよく、複数
の配置位置の全部を同時に認識するようにしてもよい。
認識装置は、支持台上の支持部材の配置位置に対向させ
られて配置位置の状況を認識し、その状況が表示装置に
表示されるため、オペレータが配置位置に支持部材を配
置すれば、支持部材も認識され、表示装置に表示され
る。したがって、オペレータは、支持部材を支持台に、
表示装置の画面に予め設定された状態で表示されるよう
に配置すれば、配置位置に支持部材を配置することがで
きる。 (11)前記認識装置と前記支持台とを前記支持部材配
置関連データに基づいて相対移動させることにより、認
識装置を支持台上の前記支持部材の配置位置に対向させ
る認識用相対移動装置を含む(10)項に記載の支持部材配
置関連データ処理装置。例えば、複数の配置位置が1つ
ずつ認識される場合、認識装置と支持台とが相対移動さ
せられ、複数の配置位置が順次、認識される。 (12)前記支持部材配置位置指示部が、前記支持台と
関連付けて設けられ、その支持台への前記支持部材の配
置位置が指示される指示面と、その指示面上の前記支持
部材の前記支持台上への配置位置に対応する部分に、前
記支持部材配置関連データに基づいて指示片を載置する
指示片載置装置とを含む (5)項ないし(11)項のいずれか
に記載の支持部材配置関連データ処理装置。支持部材配
置関連データ処理装置が電子回路部品装着システムや高
粘性流体塗布システムに設けられる場合に、保持具相対
移動装置(あるいは部品保持具をも含めた部品載置装
置)や吐出ノズル相対移動装置の少なくとも一部を指示
片載置装置の少なくとも一部として利用することが望ま
しいことは (6)項の支持部材配置関連データ処理装置に
おけると同様である。指示片は、支持部材の配置位置を
指示し得る片であればよく、例えば、電子回路部品と同
様の形状,寸法を有するダミーチップを指示片として用
いてもよく、電子回路部品を指示片として用いてもよ
い。ダミーチップあるいは電子回路部品を指示片として
用いれば、例えば、支持部材配置関連データ処理装置が
電子回路部品装着システムに設けられる場合、指示片の
指示面への載置に部品載置装置を利用することができ
る。指示片は、支持部材の配置位置を点で指示するよう
に配置してもよく、領域で指示するように配置してもよ
い。指示片の形状は、任意であり、支持部材の配置位置
を指示し得る形状であればよく、矩形,円形,多角形,
十字形,鉤形,環状形等、種々の形状が採用可能であ
る。オペレータは指示片の配置により指示された位置に
支持部材を配置する。オペレータは支持部材を、載置さ
れた指示片に対して予め設定された位置に配置する。例
えば、指示片1個によって配置位置が指示されるのであ
れば、支持部材を、その軸線が指示片の中心と一致する
位置に配置し、複数の指示片により配置位置が指示され
るのであれば、支持面がそれら複数の指示片によって画
定される領域内に位置するように支持部材を配置する。 (13)前記支持部材配置位置指示部が、前記支持台と
関連付けて設けられ、オペレータが目視可能な多数の罫
線により規定された座標面が表示された指示面と、前記
支持部材配置関連データに基づいて、前記支持台への前
記支持部材の配置位置を規定する前記座標面の座標をオ
ペレータが認識可能な形態で表示する表示装置とを含む
(5)項ないし(12)項のいずれかに記載の支持部材配置関
連データ処理装置。上記多数の罫線は、線種、太さ、色
等を種々に異ならせてオペレータが座標面上の各点の座
標を容易に認識し得るようにすることが望ましい。表示
装置は、例えば、画面を有するディスプレイにより構成
してもよく、あるいは音声装置により構成してもよい。
支持部材の配置位置を規定する座標面の座標値が画面に
表示され、あるいは音声によりオペレータに報知され、
それに従ってオペレータが、表示された座標により規定
される位置に支持部材を載置するのである。あるいは配
置位置を規定する座標値のデータが印刷装置により紙等
の印刷媒体に印刷されて、オペレータに表示されるよう
にしてもよい。この場合、印刷装置が表示装置を構成す
ると考える。 (14)前記支持部材配置位置指示部が、前記支持台へ
の前記支持部材の配置が許容される領域である配置許容
領域を前記支持部材の配置位置として前記指示面に指示
する領域指示部を含む (5)項ないし(13)項のいずれかに
記載の支持部材配置関連データ処理装置。支持部材を配
置すべき位置は、狭く、点と称することが適切である場
合もあれば、広く、領域と称することが適切である場合
もある。配置位置として領域が指示されれば、例えば、
プリント配線板の裏面の支持部材に支持させ得る部分が
広く、余裕があることがオペレータに判る。オペレータ
は、支持部材の配置に厳密な調整が必要であるか否かを
把握することができるのであり、配置位置が領域で指示
され、支持に余裕があるのであれば、オペレータは支持
部材の配置位置を厳密に調整しなくてよく、容易にかつ
迅速に支持部材を配置することができる。また、配置位
置として領域が指示されれば、プリント配線板に接触し
て支持する支持面の形状,支持部材の数,配置の自由が
高く、プリント配線板を、その裏面の状況に、より適し
た状態で支持させることができる。例えば、支持面が矩
形である支持部材の使用が容易となる。配置許容領域内
に支持面が配置される支持部材は、1つでもよく、複数
でもよい。支持部材の配置許容領域内における配置数,
配置位置,支持面の形状等は、支持部材配置設定部によ
り、配置許容領域の寸法,形状等に基づいて自動的に設
定されるようにしてもよく、オペレータにより設定され
るようにしてもよい。一部が自動的に設定され、一部が
オペレータにより設定されるようにしてもよい。 (15)前記支持部材配置位置指示部が、前記配置許容
領域を矩形の領域として指示する矩形指示部を含む(14)
項に記載の支持部材配置関連データ処理装置。矩形は、
通常は長方形であるが、極限状態として正方形を含むも
のとする。配置許容領域として矩形の領域を指示すれ
ば、支持部材配置関連データの作成が容易である。例え
ば、支持部材配置関連データの作成時にオペレータがデ
ィスプレイの画面上の点を指定する場合、対角線上に隔
たった2つの頂点を指定すればよく、指定する点の数が
少なくて済み、指定を迅速に行うことができ、また、支
持部材配置関連データの記憶量が少なくて済む。 (16)前記支持部材配置位置指示部が、前記支持台へ
の前記支持部材の配置点を前記支持部材の配置位置とし
て前記指示面に指示する配置点指示部を含む (5)項ない
し(15)項のいずれかに記載の支持部材配置関連データ処
理装置。 (17)前記指示面が前記支持台の前記支持部材を支持
する支持面により形成されている (6)項ないし(16)項の
いずれかに記載の支持部材配置関連データ処理装置。本
項によれば、装置の部品点数が少なくて済み、装置を簡
易にかつ安価に構成することができる。 (18)前記指示面が、前記支持台の前記支持部材を支
持する支持面とは別に設けられたテンプレートにより形
成される (6)項ないし(17)項のいずれかに記載の支持部
材配置関連データ処理装置。支持部材の配置位置は、支
持部材配置関連データに基づいて指示面に指示されるた
め、指示面がテンプレートにより形成される場合、例え
ば、プリント配線板の裏面において支持部材による支持
が可能な空き領域が少なくても、オペレータがテンプレ
ートにマークを設ける場合に比較して、支持部材の配置
位置をテンプレートに正確にかつ迅速に指示することが
でき、オペレータは支持部材の配置を容易に行うことが
できる。テンプレートは、支持台とは別に取り扱うこと
ができる。例えば、支持ピンの配置位置の指示が、形象
の描画や指示片の載置等、一旦、指示面上に行った指示
をそのまま残すことができる態様で行われるのであれ
ば、テンプレートを複数種類のプリント配線板の各々に
専用とすることにより、各テンプレートに形象の描画や
指示片の載置等を行って支持部材の配置位置を指示する
とともに、指示面上における配置位置の指示を残してお
くようにし、プリント配線板の種類が変わる毎に、それ
に合わせてテンプレートを替えることにより、迅速に配
置位置を指示することができる。また、それぞれ支持部
材配置関連データ処理装置を備えた複数の作業機同士に
おいて、あるいは支持部材配置関連データ処理装置を備
えた作業機および備えない作業機同士において、作業時
におけるプリント配線板の姿勢が同じであり、上下ある
いは左右反転および旋回させられないのであれば、テン
プレートを共用することができる。 (19)前記テンプレートが、前記支持台の前記支持部
材を支持する支持面をその支持面に密着して覆うもので
あり、前記支持部材がそのテンプレートを介して前記支
持面に支持される(18)項に記載の支持部材配置関連デー
タ処理装置。本項においては、テンプレートの支持面に
密着させられた側の面とは反対側の面が指示面として機
能する。テンプレートは、支持面に密着させられるとと
もに、指示面において支持部材の配置位置を指示するこ
とができるものであればよく、例えば、シート状を成
し、紙あるいはフィルム等により形成される。また、支
持部材はテンプレートを介して支持台に支持され、支持
部材がプリント配線板を支持する際、テンプレートは支
持台に取り付けられたままとされる。そのため、テンプ
レートは、支持部材の支持面への配置ないし固定を妨げ
ないものとされ、例えば、支持部材の支持面への取付態
様に応じたものとされる。 (20)前記テンプレートが、前記支持台の上方に支持
台から距離を隔てて配設されるものであり、前記支持部
材がそのテンプレートの下方空間において前記支持台に
支持される(18)項に記載の支持部材配置関連データ処理
装置。本項によれば、例えば、テンプレートを、支持部
材の支持台への取付態様に応じたものとしなくてよく、
また、逆に、支持部材の支持台への取付態様が、テンプ
レートによって制約を受けることが少なくて済む。 (21)前記支持部材配置関連データ利用部が、前記支
持部材を保持する支持部材保持具と、その支持部材保持
具と前記支持台とを、前記支持部材配置関連データに基
づいて相対移動させ、前記支持部材を支持台に配置させ
る保持具相対移動装置とを含む (5)項ないし(20)項のい
ずれかに記載の支持部材配置関連データ処理装置。支持
部材配置関連データ処理装置が電子回路部品装着システ
ムや高粘性流体塗布システムに設けられる場合に、電子
回路部品を保持する部品保持具の相対移動装置(あるい
は部品保持具をも含めた部品載置装置)や吐出ノズル相
対移動装置の少なくとも一部を、本項の保持具相対移動
装置の少なくとも一部として利用することが望ましいこ
とは (6)項の支持部材配置関連データ処理装置における
と同様である。本項においては、支持部材が自動で支持
台に配置される。支持部材配置関連データが保持具相対
移動装置による支持部材の支持台への自動配置に利用さ
れるのであり、支持部材の支持台への配置がオペレータ
を煩わすことなく、容易に行われる。支持台が複数種類
のプリント配線板についてそれぞれ専用の支持台とされ
る場合、本項の支持部材配置関連データ処理装置は、配
線板支持装置製造装置であると考えることもできる。 (22)支持部材とその支持部材を支持する支持台とを
備え、支持部材によりプリント配線板を裏面側からスポ
ット的に支持する配線板支持装置と、その配線板支持装
置に支持されたプリント配線板の表面に予め定められた
作業を行う作業装置とを含む対配線板作業システムであ
って、前記プリント配線板の表面への作業に関連するデ
ータである作業関連データと、前記支持部材の前記支持
台への配置に関連するデータである支持部材配置関連デ
ータとを同一プリント配線板に関連付けて記憶するデー
タ記憶部と、前記作業関連データに基づいて前記作業装
置を制御する作業制御部と、前記支持部材配置関連デー
タに基づいて前記支持部材の前記支持台への配置に関連
する制御を行う支持部材配置関連制御部とを含む対配線
板作業システム。作業装置には、例えば、電子回路部品
を部品保持具により保持してプリント配線板に装着する
電子回路部品装着装置、接着剤等の高粘性流体を吐出ノ
ズルから吐出してプリント配線板にスポット状に塗布す
る高粘性流体塗布装置、スクリーンマスクを介してクリ
ーム状半田等の高粘性流体をプリント配線板に印刷する
スクリーン印刷装置(ないしマスク印刷装置)等、種々
の装置がある。また、「支持部材の支持台への配置に関
連する制御」には、例えば、前記 (5)項に記載のオペレ
ータに対する支持部材の配置位置の指示や、(21)項に記
載の保持具相対移動装置の制御等が該当する。作業関連
データと支持部材配置関連データとは、同一プリント配
線板に関連付けて記憶されていればよく、例えば、作業
関連データと支持部材配置関連データとがそれぞれ、配
線板コードと対応付けて記憶されてもよく、あるいは作
業関連データと支持部材配置関連データとが、互いに関
連付けて記憶されてもよい。同一のプリント配線板に関
する作業関連データと支持部材配置関連データとが対に
され、直接関連付けて記憶されるようにするのである。
あるいは、作業関連データと支持部材配置関連データと
の一方が、プリント配線板の種類を規定する配線板コー
ドと対応付けて記憶されるとともに、その一方に他方が
含まれるようにしてもよい。いずれにしても、作業関連
データと支持部材配置関連データとが同一プリント配線
板に関連付けて記憶されていれば、作業が行われるプリ
ント配線板に応じて両データが同様にして得られ、作業
制御部と、支持部材配置関連制御部とによる各制御に用
いられる。配線板支持装置と作業装置とを備えた対配線
板作業システムにおいては、作業装置によりプリント配
線板の表面に作業が行われるとき、プリント配線板が支
持部材により裏面側から支持されるようにされることが
多いため、作業関連データが必要とされる場合には支持
部材配置関連データも必要とされることが多い。したが
って、両データが同一のプリント配線板に関して対応付
けてデータ記憶部に記憶されるようにすることにより、
作業時に、作業関連データと共に支持部材配置関連デー
タが得られ、支持部材配置関連制御部による支持部材の
支持台への配置に関連する制御の実行が容易となる。 (23)当該対配線板作業システムが、前記配線板支持
装置および前記作業装置とそれらを制御する制御コンピ
ュータとを備えた対配線板作業機と、前記制御コンピュ
ータに接続されたホストコンピュータとを含み、前記作
業関連データと前記支持部材配置関連データとが、前記
ホストコンピュータから前記制御コンピュータへ同一プ
リント配線板に関するデータとして供給される(22)項に
記載の対配線板作業システム。本項によれば、支持部材
配置関連データが作業関連データと同様にしてホストコ
ンピュータから制御コンピュータに伝送される。 (24)前記作業装置が、前記配線板支持装置に支持さ
れたプリント配線板の表面に電子回路部品を装着する部
品装着装置を含み、前記作業関連データが少なくとも前
記プリント配線板の表面への電子回路部品の装着位置の
データを含む部品装着関連データを含み、前記作業制御
部が前記部品装着関連データに基づいて前記部品装着装
置を制御する装着制御部を含む(22)項または(23)項に記
載の対配線板作業システム。 (25) (1)項ないし(21)項のいずれかに記載の支持部
材配置関連データ処理装置を含む(22)項ないし(24)項の
いずれかに記載の対配線板作業システム。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1には、本発明の実施形態
である対配線板作業システムとしてのプリント回路板製
造システム1が図示されている。本システム1は、上流
側(図1においては左側)から順に、(a)プリント配線
板にクリーム状半田を印刷するマスク印刷機2と、(b)
比較的小型の電子回路部品をプリント配線板に装着する
第一電子回路部品装着機3と、(c)プリント配線板に接
着剤を塗布する接着剤塗布機4と、(d)比較的大型の電
子回路部品をプリント配線板に装着する第二電子回路部
品装着機5と、(e)仮止めされた電子回路部品などを固
定するためのリフロー炉6とを含む。これらマスク印刷
機2等はそれぞれ対配線板作業機であり、本システム1
の各作業機2ないし6の間には、プリント配線板を搬送
する配線板搬送装置が設けられ、各作業機2ないし6に
おける各作業が終了する毎に、下流側の作業機へ搬送さ
れるようにされている。本システム1はさらに、上記各
作業機2ないし6を統括するホストコンピュータ7を備
えている。これら作業機2ないし6およびホストコンピ
ュータ7の各構成は既に知られており、第二電子回路部
品装着機5を代表的に図面に基づいて説明する。
【0009】第二電子回路部品装着機5は、対配線板作
業機の一種である。図2において10は第二電子回路部
品装着機5のベースであり、ベース10上には、作業装
置としての部品装着装置16,部品供給装置18,配線
板支持装置20および配線板コンベヤ22等が設けられ
ている。プリント配線板24は配線板コンベヤ22によ
り搬送されるとともに、予め定められた作業位置である
部品装着位置に位置決めされ、配線板支持装置20によ
り支持される。プリント配線板24は、絶縁基板に導電
性の配線パターンが設けられたものであり、プリント回
路板をされるべきものである。配線板支持装置20につ
いては後に詳しく説明する。
【0010】配線板コンベヤ22の一側には部品供給装
置18が設けられている。部品供給装置18は、フィー
ダ支持台26上に配列された多数のフィーダ28を有す
る。フィーダ28は、本実施形態では、電子回路部品を
キャリヤテープに保持させてテーピング電子回路部品と
した状態で供給するものとされている。この種のフィー
ダはよく知られており、詳細な図示および説明は省略す
るが、テープ送り装置およびテープ保持装置を備え、テ
ープ送り装置によりキャリヤテープが送られて電子回路
部品が順次供給部に位置決めされ、供給部から電子回路
部品を1個ずつ供給する。複数のフィーダ28は、その
供給部が一本の線、例えば水平な一直線に沿って並ぶ状
態でフィーダ支持台26上に着脱可能に取り付けられ、
配列されている。
【0011】本第二電子回路部品装着機5においては、
その全体についてXY座標面が水平に設定されている。
このXY座標面内において互いに直交する2方向の一方
をX軸方向(図2においては左右方向)とし、他方をY
軸方向(図2においては上下方向)とする。配線板コン
ベヤ22はX軸方向に平行に配設され、複数のフィーダ
の各供給部は、本実施形態においては、X軸方向に平行
な一直線上に並んで設けられている。
【0012】部品装着装置16は、作業ヘッドの一種で
ある部品保持ヘッドとしての装着ヘッド30がヘッド移
動装置としてのXYロボット32により、互いに直交す
るX軸方向およびY軸方向に平行移動させられて電子回
路部品34を搬送し、プリント配線板24の表面35に
装着するものとされている。電子回路部品34の表面3
5への装着が、部品装着装置16が、配線板支持装置2
0に支持されたプリント配線板24の表面35に行う予
め定められた作業である。XYロボット32は、X軸ス
ライド36,X軸スライド移動装置38,Y軸スライド
40,Y軸スライド移動装置42を含む。X軸スライド
移動装置38は、駆動源としてのX軸スライド移動用モ
ータ44,ボールねじ46およびナット(図示省略)を
含み、X軸スライド36をベース10上においてX軸方
向に移動させる。X軸スライド36の移動は、図示を省
略する案内装置により案内される。Y軸スライド移動装
置42はX軸スライド36上に設けられ、駆動源として
のY軸スライド移動用モータ48,ボールねじ50(図
3参照)およびナット(図示省略)を含み、Y軸スライ
ド40をX軸スライド36上においてY軸方向に移動さ
せる。Y軸スライド40の移動は、案内部材としてのガ
イドレール52を含む案内装置により案内される。
【0013】Y軸スライド40の垂直な側面53には、
図3に示すように、装着ヘッド30が昇降可能かつ回転
可能に取り付けられるとともに、装着ヘッド30を昇降
させる昇降装置54,装着ヘッド30を中心線まわりに
回転させる回転装置56,プリント配線板24に設けら
れた基準マーク57(図2参照)を撮像するための基準
マーク撮像システム58が設けられている。これら装着
ヘッド30,昇降装置54および回転装置56は、未だ
公開されていないが、本出願人に係る特願2001−2
87339の明細書に記載の装着ヘッド等と同様に構成
されており、詳細な図示および説明は省略する。
【0014】装着ヘッド30は、図3に示すように、部
品保持具の一種であり、電子回路部品34を負圧により
吸着する吸着ノズル60と、その吸着ノズル60を着脱
可能に保持するホルダ62とを有する。ホルダ62はX
Yロボット32によって移動させられる。吸着ノズル6
0は、空気通路および図示しない回転バルブ,ホースお
よび電磁方向切換弁等を経て負圧源,正圧源および大気
に接続されており、電磁方向切換弁の切換えにより、吸
着ノズル60が負圧源,正圧源および大気に択一的に連
通させられ、電子回路部品34を吸着し、解放する。
【0015】基準マーク撮像システム58は、図3に示
すように、撮像装置たる基準マークカメラ64および照
明装置66を備えている。基準マークカメラ64は、本
実施形態においては、固体イメージセンサの一種である
CCD(電荷結合素子)を有する撮像部と、結像レンズ
を含むレンズ系とを備え、被写体の二次元像を一挙に取
得する撮像装置の一種である面撮像装置とされている。
CCDは、一平面上に多数の微小な受光素子が配列され
たものであり、各受光素子の受光状態に応じた電気信号
を発生させる。多数の受光素子により撮像領域ないし撮
像画面が形成されている。基準マークカメラ64は、そ
の中心軸線が垂直となり、かつ下向きの姿勢で設けられ
ている。照明装置66は、被写体に可視光線を照射し、
被写体およびその周辺を照明する。
【0016】また、X軸スライド36には、Y軸スライ
ド40より下側であって、Y軸方向において電子供給装
置18と配線板支持装置20との間の位置に、電子回路
部品34の保持姿勢を撮像する部品撮像システム68が
設けられている。部品撮像システム68は、本実施形態
においては、撮像装置としての部品カメラ67(図12
参照),導光装置69および照明装置(図示省略)を備
えている。部品撮像システム68は、本発明と直接関連
がないため、詳細な説明を省略する。
【0017】配線板支持装置20は、図5および図10
に示すように、支持部材としての複数の支持ピン70お
よび支持ピン71あるいは支持ピン73と、それら支持
ピン70等を支持する支持台72とを備え、図4に示す
支持装置昇降装置74により昇降させられる。支持装置
昇降装置74は、リフタ76を有し、リフタ76上に配
線板支持装置20が設けられている。リフタ76の下面
からは一対のガイドロッド78が延び出させられ、ベー
ス10に固定の案内筒80に昇降可能に嵌合されてい
る。リフタ76の下面にはまた、ボールねじ82が固定
され、ベース10に垂直軸線まわりに回転可能かつ軸方
向に移動不能に取り付けられたナット84に螺合されて
おり、ナット84が昇降用モータ86(図12参照)に
よって回転させられることによりボールねじ82が上下
方向に移動し、リフタ76が、ガイドロッド78および
案内筒80を含む案内装置88により案内されて昇降さ
せられる。
【0018】配線板支持装置20および支持装置昇降装
置74と共に、配線板クランプ装置90が設けられてい
る。配線板クランプ装置90は、配線板搬送方向(X軸
方向)に平行に設けられた固定ガイド92(図2参照)
と可動ガイド94(図2,図4参照)とを有している。
これら固定ガイド92および可動ガイド94の互いに対
向する面に前述の配線板コンベヤ22が設けられ、プリ
ント配線板24を搬送するようにされている。固定ガイ
ド92および可動ガイド94にはそれぞれ位置決め面9
6(図4に可動ガイド94についてのみ示す)が設けら
れ、プリント配線板24はそれら位置決め面96により
幅方向において位置決めされた状態で搬送される。
【0019】プリント配線板24は、図2に示す停止装
置98により予め設定された停止位置ないし作業位置で
ある部品装着位置において停止させられる。停止装置9
8は、ストッパ部材100と、ストッパ部材100を昇
降させ、プリント配線板24の搬送経路内に進入してプ
リント配線板24の移動を止める作用位置と、搬送経路
から退避してプリント配線板24の移動を許容する非作
用位置とに移動させるストッパ部材駆動装置(図示省
略)とを含む。プリント配線板24は、部品装着位置に
停止させられた状態において、固定ガイド92および可
動ガイド94にそれぞれ設けられた上向きの支持面(図
示省略)と、配線板搬送方向に平行な回動軸線まわりに
回動可能に設けられたクランプ部材(図示省略)とによ
って上下両側から挟まれてクランプされる。
【0020】可動ガイド94は、配線板搬送方向と直交
する水平方向(本実施形態においてはY軸方向)に移動
可能に設けられている。図4に示すように、ベース10
に固定の支持ブロック102の上端面には、配線板搬送
方向と直交する方向に延びる案内部材としてのガイドレ
ール104が設けられており、可動ガイド94はその下
面に固定の被案内部材としてのガイドブロック106に
おいてガイドレール104に嵌合されている。可動ガイ
ド94はこれらガイドレール104およびガイドブロッ
ク106を含む案内装置により案内されて、図示しない
送りねじおよびナットを含む移動装置により移動させら
れ、固定ガイド92に対して接近,離間させられる。そ
れにより固定ガイド92,可動ガイド94の間隔が変更
され、配線板コンベヤ22の配線板搬送幅が変更され
る。
【0021】配線板支持装置20を説明する。配線板支
持装置20を構成する前記支持台72は板状を成し、リ
フタ76に固定装置(図示省略)によって着脱可能に、
かつ水平に固定されており、プリント配線板24を水平
な姿勢で支持する。プリント配線板24の上面が、プリ
ント配線板24が装着される作業面としての装着面であ
り、前記表面35である。プリント配線板24の表面3
5(図3参照)とは反対側の面が下面ないし被支持面で
あって、裏面110である。支持台72は、本実施形態
においては、大きさが異なる複数種類のプリント配線板
24に共通に用いられ、大きさが最大であるプリント配
線板24を支持可能な大きさを有する。なお、前記可動
ガイド94は、配線板コンベヤ22の幅変更時にリフタ
76と干渉しないように設けられており、支持台72と
も干渉することはない。
【0022】前記支持台72は、図6に示すように、本
体114および描画層116を含む。本体114には、
図5に示すように、その上面に開口して複数個の雌ねじ
穴122がX軸,Y軸両方向に等間隔に形成されてい
る。描画層116は、本実施形態ではほうろうにより形
成され、本体114の上面に雌ねじ穴122を避けて設
けられている。描画層116は、ホワイトボードと同様
に、その上面である表面124に記録具により消去可能
な形象を描画することができ、後述するように、支持ピ
ン70,73を支持台72に取り付けるための配置位置
を指示する配置位置指示形象が描かれる。本実施形態で
は、描画層116の表面124上に支持ピン70,7
1,73が載置され、表面124により支持される。表
面124により、支持台72の支持ピン70等を支持す
る支持面が構成されるとともに、支持面により、配置位
置指示形象の描画によって支持ピン70等の配置位置を
オペレータに指示する指示面が形成されている。描画層
116は本実施形態においては白色とされている。描画
層116は、ほうろうの他に、例えば、樹脂,金属,ガ
ラス等により形成してもよい。描画層116は、記録具
により消去可能な形象を描くことができる構成を有すれ
ばよいのである。以後、表面124を指示面124と称
する。
【0023】支持ピン70,71,73は、ピン固定装
置130により支持台72に固定される。ピン固定装置
130は、図7および図8に示すように、第一支持部材
132および第二支持部材134を有する。第一支持部
材132は長手形状の板状を成す。第一支持部材132
には、その一端部を除いて、第一支持部材132の長手
方向に平行に延びる長穴136が形成されており、第一
支持部材132は支持台72上、すなわち指示面124
上に載置され、長穴136を貫通して固定手段としての
ボルト138が支持台72の雌ねじ穴122に螺合さ
れ、第一支持部材132が支持台72に固定される。
【0024】第二支持部材134は長手形状の板状を成
し、その一端部において、第一支持部材132の一端部
に軸140により、指示面124に直角な軸線であっ
て、垂直な軸線まわりに回動可能に取り付けられてお
り、他端部に支持ピン70,71あるいは73が垂直に
固定されている。第二支持部材134は、図8に示すよ
うに、その下面が指示面124に接触するように設けら
れており、第二支持部材134の支持ピン70等が固定
された側の端部は、図7に示すように、幅が狭くされて
幅狭部141が設けられている。第一,第二支持部材1
32,134の指示面124に接触させられる側の面に
はそれぞれ、クッション材の一種であるシート状のゴム
142,143が貼り付けられ、クッション層が設けら
れている。後述するように、ゴム143は指示面124
との間の摩擦により、第二支持部材134の指示面12
4に対する移動を阻止する役割も果たし、第二支持部材
134を支持台72に固定する係止部材としての係止層
ないし摩擦部材としての摩擦層でもある。
【0025】支持ピン70,71,73は、第二支持部
材134の回動軸線を中心とする円弧上の位置に位置決
めされる。第二支持部材134の回動軸線は、第一支持
部材132のボルト138のまわりの回動と長穴136
に沿った移動との組み合わせにより、雌ねじ穴122を
囲む円環状の領域内の任意の位置に位置させられる。し
たがって、支持ピン70等は、第一支持部材132の長
穴136に沿った相対移動の長さと、第二支持部材13
4の回動軸線と支持ピン70の軸線との距離との和を半
径とし、雌ねじ穴122を囲む円環状の領域内の任意の
位置に位置決め可能である。この円環状の領域は、ボル
ト138を螺合させる雌ねじ穴122を変更することに
より移動可能であり、支持台72に形成されたすべての
雌ねじ穴122を囲む円環状の領域を重ねれば、支持台
72の上面全体を覆い得るようにされており、そのた
め、支持ピン70,71,73は支持台72の上面の任
意の位置に位置決め可能である。
【0026】支持ピン70は、図7および図8に示すよ
うに、円柱状の基端部144と、先端に向かうにつれて
小径となる支持部ないし先端部146とを備え、先端部
146の先端面は、支持ピン70の軸線に直角で一平面
状の支持面148とされている。したがって、プリント
配線板24は、支持ピン70によって比較的小さい面で
スポット的に支持されることとなる。支持面148は、
支持ピン70が支持台72に取り付けられた状態におい
て水平となる。
【0027】支持ピン71は、図9(a)および(b)に示す
ように、円筒状を成す基端部160と、基端部160の
先端部に設けられた支持部162とを備えている。支持
部162は、本実施形態においては直方体状を成し、支
持部162に突設された円柱状の脚部164において基
端部160に回転可能に嵌合されている。支持部162
の基端部160に対する回転は、基端部160に半径方
向に螺合された固定装置たるセットスクリュ166の先
端が脚部164に係合することにより阻止される。支持
ピン71においては、支持部162の長方形状の上面が
支持面168を構成しており、支持ピン71はプリント
配線板24を比較的大きい面でスポット的に支持する。
【0028】支持ピン73は、図10に示すように、基
端部180と、基端部180の先端部に設けられた支持
部182と、基端部180の支持部182から離れた部
分であって、第二支持部材134側の部分に設けられた
位置合わせ部184とを備えている。支持部182は、
本実施形態においては長方体状を成し、その長方形状の
上面が支持面186を構成している。位置合わせ部18
4は支持部182と同じ寸法,形状を有し、基端部18
0に支持部182と同じ位相で設けられている。基端部
180は、円柱状の脚部188において第二支持部材1
34に、その軸線まわりに回転可能に嵌合されるととも
に、第二支持部材134に螺合された固定装置としての
セットスクリュ190によって第二支持部材134に固
定される。
【0029】これら支持ピン70,71,73は指示面
124上に載置され、ピン固定装置130によって支持
台72に固定され、指示面124により支持される。な
お、図示は省略するが、支持面の形状が正方形を成す支
持ピンもプリント配線板24の支持に用いられる。支持
面の形状は、本実施形態においては、円形あるいは矩形
とされているのである。支持ピン70,71,73に
は、支持面が正方形である支持ピンも含まれることとす
る。
【0030】前記装着ヘッド30を移動させるXYロボ
ット32のY軸スライド40には、図3に示すように、
記録具としてのマーカ150と、マーカ150を昇降さ
せるマーカ昇降装置152が設けられている。マーカ昇
降装置152は、本実施形態においては、エアシリンダ
154により構成されている。エアシリンダ154は、
駆動源の一種である流体圧アクチュエータとしての流体
圧シリンダの一種であり、Y軸スライド40に上下方向
に、かつ下向きに設けられ、ピストンロッド156にマ
ーカ150が下向きにかつ相対移動不能に保持されてい
る。したがって、ピストンロッド156の伸縮によりマ
ーカ150が昇降させられ、支持台72に接近,離間さ
せられる。マーカ昇降装置152が、接近・離間装置を
構成している。
【0031】マーカ150は、ホワイトボード用マーカ
と同様に構成され、前記支持台72の描画層116の表
面である指示面124に図形等の形象を描くことができ
るとともに、乾いた布や紙等の消去具によって簡単に消
すことができるものとされており、例えば、溶剤,顔料
系や染料系の着色剤,樹脂および添加剤等を含んで構成
されている。また、マーカ150は、本実施形態におい
ては、黒色で描画を行うものとされている。指示面12
4と、指示面124に描かれた形象との色の違いが大き
く、描かれた形象がオペレータにわかり易くされている
のである。
【0032】支持ピン70,71,73の支持台72へ
の取付けは、後述するようにオペレータにより行われる
が、その際、図11に示すように、支持台72の支持ピ
ン70,71,73を支持する支持面により形成される
指示面124とは別に設けられたテンプレート170が
使用されることがある。テンプレート170は、本実施
形態では、各プリント配線板24の種類に対応した大き
さの透明の板材から成る。テンプレート170は、前記
支持台72の描画層116と同様に、マーカ150によ
る形象の描画および消去を繰り返し行うことができるよ
うに構成されており、例えば、合成樹脂の一種であるア
クリル樹脂あるいはガラスによって作られており、無色
とされている。
【0033】テンプレート170の表面171には、各
支持ピン70,71の配置位置に対応する位置にそれぞ
れ、配置位置指示形象172,174,176が設けら
れ、支持ピン70,71の配置位置がオペレータに指示
されるようにされ、複数個の雌ねじ穴122に対応する
位置にはそれぞれ、工具挿入穴178が形成されてい
る。表面171が指示面を構成している。指示面が、支
持台72の支持ピン70等を支持する支持面124とは
別に設けられたテンプレート170により形成されてい
るのである。以後、表面171を指示面171と称す
る。配置位置指示形象172ないし176は、プリント
配線板24の裏面110の電子回路部品34が取り付け
られず、配線パターンが設けられていない部分であっ
て、支持ピン70,71により支持することが可能な位
置に対応する位置に予め設けられている。配置位置指示
形象172は、支持ピン70の支持面148の中心位置
を示す十字線から成り、配置位置指示形象174は、円
形を成し、配置位置指示形象176は矩形を成す。本実
施形態では、矩形には、長方形および正方形が含まれ
る。
【0034】本第二電子回路部品装着機5は、図12に
示す制御装置200により制御される。制御装置200
は、制御コンピュータ202を主体とするものであり、
制御コンピュータ202は、PU(プロセッシングユニ
ット)204,ROM206,RAM208,入・出力
ポート210がバスライン212により接続されたもの
である。入・出力ポート210には、前記基準マークカ
メラ64,部品カメラ67により撮像された画像のデー
タを解析する画像処理コンピュータ216,前記ホスト
コンピュータ7,入力装置220,マウス222,エン
コーダ224等、各種コンピュータおよび検出器等が接
続されている。本実施形態においては、基準マーク撮像
システム58が画像処理コンピュータ216と共に、プ
リント配線板24の位置決め誤差を検出する配線板位置
決め誤差検出装置を構成している。入力装置220は、
本実施形態においては、キーボードを備えている。キー
ボードは、アルファベットキー,数字キー,ファンクシ
ョンキー,操作キー等、各種キーを備え、オペレータが
データや指示等の入力等を行う。
【0035】入・出力ポート210にはまた、駆動回路
230を介してX軸スライド移動用モータ44等の各種
アクチュエータが接続されるとともに、制御回路232
を介してディスプレイ234が接続されている。前記X
軸スライド移動用モータ44等、駆動源たる各種モータ
は、本実施形態では、回転モータの一種である電動モー
タたる回転角度の精度の良い制御が可能なサーボモータ
とされている。サーボモータに代えてステップモータを
用いてもよい。なお、X軸スライド移動用モータ44等
の回転角度はエンコーダにより検出され、その検出結果
に基づいてモータ44等が制御される。図12には、X
軸スライド移動用モータ44について設けられたエンコ
ーダ224を代表的に示す。ディスプレイ234は、画
面236(図14参照)を有する。マウス222は、画
面236上の座標位置を入力するためのポインティング
デバイスないし画像位置指示装置の一種である。また、
RAM208には、メインルーチン,図13にフローチ
ャートで表す支持ピン配置基礎データ作成ルーチン,マ
ーカ150の移動を制御するマーカ移動制御データない
し描画データを作成するプログラム等、種々のプログラ
ムおよびデータ等が記憶されている。
【0036】図示は省略するが、第二電子回路部品装着
機5と共にプリント回路板製造システム1を構成する前
記第一電子回路部品装着機3および接着剤塗布機4に
は、第二電子回路部品装着機5の配線板支持装置20と
同様に構成された配線板支持装置が設けられ、電子回路
部品の装着時および接着剤の塗布時にプリント配線板2
4を裏面110側からスポット的に支持するようにされ
ている。
【0037】第一電子回路部品装着機3は、図示は省略
するが、作業装置としての部品装着装置,配線板位置決
め装置,部品供給装置および制御コンピュータを主体と
する制御装置等を備え、対配線板作業機を構成してい
る。第一電子回路部品装着機3の部品装着装置は、例え
ば、特開平6−342998号公報に記載の路部品装着
装置のように、複数の装着ヘッドが、装着ヘッド移動装
置としての装着ヘッド旋回装置により、共通の旋回軸線
まわりに旋回させられて複数の停止位置に順次停止させ
られ、部品受取位置において部品供給装置から電子回路
部品を受け取り、部品姿勢検出位置において部品保持具
により保持された電子回路部品が部品撮像システムによ
り撮像され、部品保持姿勢誤差の検出,修正の後、部品
装着位置においてプリント配線板24に電子回路部品を
装着するように構成されている。
【0038】そのため、部品供給装置は、装着ヘッドの
旋回軌跡の接線方向に移動可能に設けられ、プリント配
線板24は配線板位置決め装置により、複数の装着位置
が順次、装着ヘッドの部品装着位置に対応する位置に位
置決めされる。プリント配線板24に設定された装着位
置は、電子回路部品が装着される被装着位置である。配
線板位置決め装置は、プリント配線板24を支持する配
線板支持装置と、配線板支持装置により支持されたプリ
ント配線板24をXY座標面内の任意の位置に移動させ
る配線板移動装置としてのXYロボットとを備えてい
る。
【0039】配線板支持装置は、前記配線板支持装置2
0と同様に構成され、指示面124にマーカ150によ
り、支持ピン70,71の配置位置を示す形象が描かれ
るようにされている。第一電子回路部品装着機5におい
ては、マーカ150は部品装着装置を支持するフレーム
に設けられている。マーカ150は、配線板位置決め装
置によるプリント配線板24の移動領域内の位置であっ
て、プリント配線板24の上方の位置に、水平方向の位
置を固定し、昇降可能に設けられており、マーカ昇降装
置152により昇降させられる。
【0040】接着剤塗布機4は、作業装置としての接着
剤塗布装置,配線板支持装置および制御コンピュータを
主体とする制御装置等を備えている。接着剤塗布装置
は、例えば、特公平5−18633号公報に記載の装置
と同様に、プリント配線板24に接着剤を吐出してスポ
ット状に塗布する吐出ノズルを備えた塗布ヘッドと、塗
布ヘッドを水平なXY座標面内の任意の位置へ移動させ
る塗布ヘッド移動装置としてのXYロボットとを備えて
おり、配線板支持装置により支持されたプリント配線板
24の表面の塗布位置に接着剤を吐出して塗布する。マ
ーカ150は塗布ヘッドと共に設けられ、XYロボット
により水平面内の任意の位置へ移動させられるととも
に、マーカ昇降装置152により昇降させられる。
【0041】前記ホストコンピュータ7のRAMには、
作業機2ないし6にそれぞれ所定の作業を行わせるため
の作業関連データがプリント配線板24の種類を規定す
るコードデータと対応付けて記憶されている。例えば、
第一,第二電子回路部品装着機3,5においては、配線
板支持装置20により支持されたプリント配線板24の
表面35に部品装着装置が行う予め定められた作業は、
電子回路部品34のプリント配線板24の表面35への
装着であり、接着剤塗布機4においては、接着剤塗布装
置に予め定められた作業は、表面35への接着剤の塗布
である。したがって、作業関連データは、例えば、第
一,第二電子回路部品装着機3,5については部品装着
関連データを含み、プリント配線板24の装着位置と、
装着位置に装着する電子回路部品34とを対応付けて設
定するデータを含む。接着剤塗布機4については、作業
関連データは塗布関連データを含み、例えば、塗布位置
と塗布位置における塗布量とを対応付けて設定するデー
タを含む。
【0042】本プリント回路板製造システム1において
は、プリント配線板24がマスク印刷機2に供給されて
から、リフロー炉6から搬出されるまで、上下あるいは
左右反転させられることも、旋回させられることもな
く、その姿勢は同じであり、同じ面について同じ向きで
作業が行われる。姿勢は、プリント配線板24の表面3
5に直角な軸線まわりの位置である。
【0043】第一,第二電子回路部品装着機3,5およ
び接着剤塗布機4における支持台72への支持ピン7
0,71,73の配置は、同様に行われる。第二電子回
路部品装着機5について詳細に説明する。プリント配線
板24への電子回路部品34の一連の装着作業が開始さ
れるのに先立って、プリント配線板24の種類に応じて
複数の支持ピン70,71,73が支持台72に取り付
けられる。本実施形態においては、支持台72は複数種
類のプリント配線板24に共用されるため、オペレータ
は、電子回路部品34が装着されるプリント配線板24
の種類が変わり、段取替えが行われる毎に、プリント配
線板24の種類に応じて支持台72に支持ピン70,7
1,73を取り付ける。
【0044】本実施形態では、支持ピンを支持台72に
取り付けるためにテンプレート170が使用されない場
合には、マーカ150により支持台72の指示面124
に、支持ピンの配置位置を指示する配置位置指示形象が
自動で描かれ、オペレータに配置位置が指示される。指
示面124に配置位置指示形象が描かれる場合、プリン
ト配線板24の支持には支持ピン70,73が使用され
る。支持ピンを支持台72に取り付けるためにテンプレ
ート170が使用される場合には、その指示面171に
配置位置指示形象が自動で描かれ、プリント配線板24
の支持には支持ピン70,71が使用される。いずれの
場合にも配置位置指示形象は、制御装置200が予め設
定された描画データに従ってXYロボット32を作動さ
せ、マーカ150を移動させるとともに、マーカ昇降装
置152によって昇降させることにより、指示面124
あるいは指示面171に描かれる。
【0045】支持ピン71,73の使い分けの理由は後
述するが、支持台72の指示面124に配置位置指示形
象を描画する場合には、指示面描画用の描画データが作
成され、テンプレート170を使用する場合には、テン
プレート描画用の描画データが作成される。テンプレー
ト170を使用して支持ピンを支持台72に取り付ける
か、指示面124に配置位置指示形象を描画して支持ピ
ンを取り付けるかは、本実施形態においては、プリント
配線板24の種類に応じてオペレータが設定し、その設
定に応じて描画データが作成され、テンプレート170
の指示面171あるいは支持台72の指示面124に配
置位置指示形象が描かれて支持ピンが配置されるように
される。
【0046】以下、まず、指示面124に配置指示形象
を描画して支持ピン70,73を支持台72に配置する
場合の支持ピン配置基礎データの作成,描画データの作
成,描画および支持ピン70,73の配置を説明する。
本実施形態においては、支持ピン配置基礎データはプリ
ント回路板の設計データに基づいて、制御コンピュータ
202において作成される。描画データも制御コンピュ
ータ202において作成される。いずれも第二電子回路
部品装着機5において作成されるのである。プリント回
路板は、プリント配線板24に電子回路部品34が搭載
されるとともに、半田付け接合を終えて実装を完了した
ものである。設計データは、本実施形態においては、C
AD(Computer Aided Design)システムにより作成さ
れたCADデータとされている。設計データは、プリン
ト配線板24の裏面110の配線パターンデータ、裏面
110に装着される電子回路部品34の装着位置データ
および装着される電子回路部品34に関するデータ等を
含み、プリント配線板24の種類毎に作成され、ホスト
コンピュータ7のRAMあるいは外部記憶装置に記憶さ
れている。電子回路部品34に関するデータには、例え
ば、電子回路部品34の種類,寸法,形状,装着姿勢等
が含まれる。本実施形態では、プリント回路板の設計デ
ータは、プリント回路板を構成するプリント配線板の種
類を特定するためのデータ、例えば、コードデータを付
してホストコンピュータ7の外部記憶装置に記憶させら
れている。
【0047】描画データを作成するために、まず、プリ
ント回路板の設計データに基づいて、支持ピン配置基礎
データが作成される。支持ピン配置基礎データは、支持
部材配置関連データである。支持ピン配置基礎データ
は、プリント配線板24の裏面110の支持ピン70,
73により支持されるべき位置を規定する支持位置規定
データを含む。支持位置は、本実施形態においては、プ
リント配線板24の裏面110の、配線パターン等が設
けられておらず、かつ、電子回路部品34も装着されて
いなくて、凹凸等がない部分に設定される。以下、第二
電子回路部品装着機5における支持ピン配置基礎データ
の作成を例として、図13に示す支持ピン配置基礎デー
タ作成ルーチンに基づいて説明する。
【0048】支持ピン配置基礎データの作成時には、オ
ペレータは支持ピン配置基礎データ作成ルーチンを起動
させる。支持ピン配置基礎データ作成ルーチンにおいて
は、まず、ステップ1(以後、S1と記載する。他のス
テップについても同じ)において、ディスプレイ234
の画面236にプリント配線板24の種類の入力実行を
指示する表示が為される。その表示に基づいて、オペレ
ータは入力装置220を用いて、支持ピン配置基礎デー
タを作成すべきプリント配線板24の種類を入力する。
【0049】オペレータがプリント配線板24の種類を
入力し、その入力を確定させる操作部材の操作を行え
ば、S2が実行され、図14に示すように、入力された
プリント配線板24について作成されたプリント回路板
の設計データに基づいて、プリント配線板24の裏面1
10の状態、すなわち裏面110に電子回路部品34が
装着された状態が配線パターン等(図14では配線パタ
ーンの図示は省略されている)と共に画面236上に表
示される。この設計データは、プリント配線板24の種
類の入力に基づいてホストコンピュータ7から供給さ
れ、制御コンピュータ202のRAM208に記憶され
て、画面236に表示される。なお、支持ピン70,7
3はプリント配線板24を裏面110側から支持するた
め、それを考慮してプリント配線板24の裏面110の
状況の表示が為される。設計データに基づいて、プリン
ト回路板の裏面の状況を表面側から透視した状態の画像
がディスプレイ234に表示されるのであり、指示面1
24上に電子回路部品34が装着され、配線パターンが
設けられたに等しい状態が表示されるのである。
【0050】次いでS3が実行され、プリント配線板2
4の裏面110の状況が画面236に表示されたままの
状態で、裏面110のうち、支持ピン70,73によっ
て支持されるべき位置の指定実行を指示する表示が為さ
れる。本実施形態においては、オペレータは、裏面11
0の状態を見て、空いている領域であって、支持位置と
して適した領域を探し、あればマウス222を用いて画
面236上に指定する。マウス222の操作によって移
動するポインタ(図示省略)を画面236上において移
動させ、支持位置を規定する点に位置させた状態で、そ
の点の座標値の記憶をマウス222によって指示するの
である。支持位置は、図14に斜線を施して示すよう
に、矩形の領域で指定され、あるいは点で指定される。
矩形には、本実施形態においては、長方形および正方形
が含まれる。プリント配線板24を支持することが可能
な領域である支持可能領域および支持すべき点である支
持点は、本実施形態においてはいずれも2点で規定され
る。支持可能領域は、長方形あるいは正方形の4つの頂
点のうち、一対角線上に位置する2点を指定することに
より規定される。支持点については、同じ点が2回指定
される。図14において、BP1-1等が指定された頂点を
表す。オペレータはマウス222により、プリント配線
板24の裏面110のうち、支持ピン70,73により
支持されるべき位置(点あるいは領域)の全部を順次、
指定する。
【0051】支持位置毎に指定された2つの規定点の各
座標データは、図15に示すように、指定順と対応付け
て制御コンピュータ202のRAM208に記憶され
る。規定点を規定する座標は、本実施形態においては、
プリント配線板24に設けられた複数の基準マーク57
のうち、予め定められた1つの基準マーク57を原点と
するXY座標面における座標とされている。また、支持
位置の各々について、支持ピン70,73に関する情報
が記憶される。この情報は、本実施形態においては、支
持位置規定点の指定と共に、オペレータにより入力装置
220を用いて入力され、支持ピン配置基礎データを構
成する。支持ピン情報の一種である支持ピン番号の欄の
BackupPinnは、支持ピン70,73に付された番号で
あって、支持ピン70,73を特定するID(Identifi
cation)の一種である番号であり、Typenは、支持ピン
の種類を表す。オペレータは、支持位置を指定するとと
もに、その支持位置においてプリント配線板24を支持
する支持ピンを指定するのである。オペレータは、支持
位置が点であれば、支持ピン70を指定し、支持位置が
支持可能領域であれば、支持ピン70または支持ピン7
3を指定する。支持ピン73については、支持面186
が支持可能領域内に位置し、後述する配置許容領域指示
形象からはみ出すことなく配置される大きさであって、
裏面110を可及的に広く支持し得る大きさを有する支
持ピン73を指定する。ここでは、1つの支持位置は1
つの支持ピンによって支持されるものとする。また、支
持ピン70が、支持可能領域で指示される支持位置に配
置される場合、その中央部を支持する位置に配置される
ものとする。
【0052】支持ピンには、その支持台72への取付態
様,プリント配線板24の支持態様,支持面の形状等に
応じて種々の種類の支持ピンがある。支持台72への取
付けは、例えば、支持ピン70,71,73のように、
ボルト138を含むピン固定装置130によって支持台
72に固定することにより為され、あるいは磁力により
為される。プリント配線板24の支持は、例えば、支持
ピン70,71,73のように、支持面148,16
8,186により為され、あるいは支持面に加えて吸着
部が設けられ、負圧によりプリント配線板24を吸着す
ることにより為される。また、支持面の形状は、前述の
ように種々の形状が採用可能である。支持ピンの指定に
より、支持ピンの支持面の形状,寸法等が得られる。
【0053】なお、支持ピン70,71,73は、図示
を省略する収納装置に、例えば、番号順に収納されてい
るが、そのうち収納されていない欠番の支持ピンがあれ
ば、別の同種類の支持ピンが支持に用いられるようにさ
れる。例えば、支持ピンの欠番データが制御コンピュー
タ202に入力され、オペレータが欠けている支持ピン
を指定した場合には、その旨および別の同種の支持ピン
の指定実行の指示の表示が画面236に為されるように
される。
【0054】さらに、図示は省略するが、オペレータ
は、支持ピンに関する情報として、支持ピンに許容され
る支持位置のずれの大きさを入力する。
【0055】オペレータは、支持位置の全部を指定する
とともに、所定のデータを入力したならば、終了を入力
する。それによりS4が実行され、支持ピン配置基礎デ
ータの作成が終了であるか否かが判定される。この判定
はオペレータの入力に基づいて行われる。データ作成の
続行が入力されれば、S4の判定がNOになってS1な
いしS3が実行され、別の種類のプリント配線板24に
ついて支持ピン配置基礎データの作成が行われる。デー
タ作成の終了が入力されれば、S4の判定がYESにな
ってルーチンの実行が終了する。
【0056】このように制御コンピュータ202とオペ
レータとの共同によって作成された支持ピン配置基礎デ
ータは、オペレータによる入力に伴ってRAM208に
記憶され、データ作成終了後、制御コンピュータ202
からホストコンピュータ7へ転送され、ホストコンピュ
ータ7のRAMにプリント配線板24の種類を規定する
コードデータと対応付けて記憶される。前述のように、
ホストコンピュータ7のRAMには、作業機2ないし6
にそれぞれ所定の作業を行わせるための作業関連データ
がプリント配線板24の種類を規定するコードデータと
対応付けて記憶されており、ホストコンピュータ7のR
AMには、対配線板作業機毎に、作業関連データと、支
持ピン配置基礎データ、すなわち支持部材配置関連デー
タとが同一のプリント配線板24に関して対応付けて記
憶されることとなる。
【0057】プリント回路板製造システム1において製
造されるプリント回路板の種類が決まれば、そのプリン
ト回路板を製造するためのプリント配線板24について
設定された作業関連データがホストコンピュータ7から
各作業機2等の制御コンピュータに転送される。配線板
支持装置20が設けられ、作業時にプリント配線板24
が支持ピンによって裏面110側からスポット的に支持
される作業機、ここでは第一,第二電子回路部品装着機
3,5および接着剤塗布機4については、作業関連デー
タと共に支持ピン配置基礎データがホストコンピュータ
7から制御コンピュータ202等の制御コンピュータ
へ、同一プリント配線板24に関するデータとして供給
され、それぞれのRAMに作業関連データと共に同一プ
リント配線板24に関するデータとして記憶される。作
業関連データと支持ピン配置基礎データとが、同様な過
程を経て対配線板作業機に伝送されるのである。なお、
第一,第二電子回路部品装着機3,5については、部品
装着関連データと共に、プリント配線板24に装着され
る電子回路部品34に関するデータも供給される。電子
回路部品34に関するデータには、例えば、電子回路部
品34の寸法,形状,リードの有無,装着姿勢,撮像形
態等が含まれる。部品装着関連データが電子回路部品3
4に関するデータを含むようにしてもよい。
【0058】制御コンピュータ202のRAM208に
は、支持ピン配置基礎データに基づいて描画データを作
成するための描画データ作成プログラムが記憶されてお
り、供給された支持ピン配置基礎データに基づいて描画
データが自動で作成される。描画データも支持部材配置
関連データであり、配置位置指示データでもあり、描画
を行うためのプログラムでもあり、本実施形態では、支
持ピン配置基礎データと同様に、対配線板作業機の一種
である第二電子回路部品装着機5において作成される。
そのため、ホストコンピュータ7に記憶されるデータ量
が少なくて済む。
【0059】第二電子回路部品装着機5においては、描
画データは、第二電子回路部品装着機5について設定さ
れたXY座標面上において作成される。支持ピン配置基
礎データを構成する支持位置規定データは、プリント配
線板24に設けられた基準マーク57の1つを原点とす
るXY座標面において設定されており、この基準マーク
57の、固定ガイド92および可動ガイド94により案
内されたプリント配線板24が停止装置98により部品
装着位置に停止させられた状態における位置に基づい
て、支持位置規定データが、第二電子回路部品装着機5
のXY座標面上におけるデータに換算されて描画データ
が作成される。オペレータがプリント配線板24の裏面
110の支持位置を指定する際、裏面110の状況を表
面側から透視した状態の画像が画面236に表示される
ため、支持位置規定データのXY座標面の原点と、第二
電子回路部品装着機5のXY座標面の原点の違いに基づ
くデータの換算を行うだけで配置位置の座標データが得
られる。
【0060】配線板支持装置20は、停止装置98によ
り停止させられたプリント配線板24の下方に位置し、
支持台72の、プリント配線板24の裏面110の支持
位置に対応する位置に支持ピン70,73を配置すれ
ば、電子回路部品34等との干渉を生ずることなく、プ
リント配線板24を裏面110側から支持することがで
きる。この位置は、上記のように支持位置規定データに
より得られ、この配置位置のデータと支持ピン配置基礎
データ中の支持ピンの種類を表すデータ等の支持ピン情
報とに基づいて、以下に詳述するように、描画データが
作成される。
【0061】描画データを作成する場合、支持ピン配置
基礎データにより得られる支持位置の形状,寸法、支持
位置を規定する規定点データと共に記憶された支持ピン
に関する情報等に基づいて、配置位置を指示する形象の
形状,寸法等が設定される。支持台72の、支持位置の
うちの支持点に対応する位置であって、支持ピン70が
配置される位置は点で指示され、支持可能領域に対応す
る位置であって、支持ピン70または支持ピン73が配
置される位置は領域で指示される。配置位置として、支
持ピン70の支持台72への配置点が指示され、支持台
72への支持ピン70または73の配置が許容される領
域である配置許容領域が指示されるのである。
【0062】配置位置を指示する形象である配置位置指
示形象のうち、配置位置として配置点を指示する配置点
指示形象は、例えば、図16に示す配置点指示形象25
0,252のように、十字形あるいは円形とされる。配
置点に支持ピン(ここでは支持ピン70)を配置する場
合、その支持面の中心が、配置点と一致するように支持
台に配置するため、配置点指示形象は、配置点をオペレ
ータに明瞭に指示し得る形状とされるのである。十字形
の場合、2本の互いに直交する直線の交点が配置点を指
示し、円の場合、その中心が配置点を指示する。また、
配置点指示形象250,252は、支持ピン70が、配
置点指示形象上に、支持面148の中心が配置点指示形
象250,252により指示される配置点と一致する状
態で載置されても、全部がピン固定装置130の第二支
持部材134の支持ピン70が固定された部分によって
隠れることがない大きさとされる。第二支持部材134
の形状,寸法は設計上、わかっていることとする。な
お、第二支持部材134によって隠れることのない大き
さの円は、直接には点を示さないが、その中央に支持ピ
ン70を配置し、第二支持部材134と円の輪郭線との
間に、周方向にわたって均等な隙間が、第二支持部材1
34が置かれた部分を除いて切れ目なく生ずるように配
置することにより、支持面148の中心と配置点とを合
わせることができ、領域ではなく、点を示す形象であ
る。
【0063】図16には、例示のために十字形の配置点
指示形象250と円形の配置点指示形象252との両方
を図示したが、実際には、いずれか一方のみによって配
置点が指示される。いずれによって配置点を指示するか
は、例えば、オペレータが設定する。予め設定された規
則によって、十字形と円形とのいずれか一方に自動的に
決められるようにしてもよい。また、十字形の配置点指
示形象250と円形の配置点指示形象252との両方に
よって配置点が指示されるようにしてもよい。
【0064】配置位置として配置許容領域を示す配置許
容領域指示形象は、例えば、図16に示す配置許容領域
指示形象254のように、配置許容領域を矩形の領域と
して指示する形象とされる。配置許容領域指示形象25
4は、支持可能領域の寸法,形状に基づいて設定され、
本実施形態では、支持可能領域と同じ寸法,形状の矩形
であって、その互いに直交する2辺がX軸,Y軸にそれ
ぞれ平行となるように設定される。上記配置点指示形象
も配置許容領域指示形象も、その位置は、配置位置の座
標データから得られ、描画データは座標データを含んで
構成される。
【0065】全部の支持位置に対応する配置位置の全部
について、配置位置指示形象の形状,寸法等が設定され
るとともに、複数の配置位置指示形象の描画順,描画開
始位置,描画経路,描画終了位置,マーカ150の配置
位置指示形象間の移動経路等が設定され、描画データが
作成される。描画順は、予め設定された規則に従って設
定される。例えば、描画に要する時間が最も短くて済む
順序とされる。本実施形態においては、指示面124に
描かれた配置位置指示形象に配置される支持ピンをオペ
レータに指示するために、配置位置指示形象と共に、配
置される支持ピンの番号が描かれる。図15に示す支持
ピン配置基礎データのうち、支持ピン番号の欄のBackup
Pin番号が描かれるように描画データが作成されるので
ある。作成された描画データは、制御コンピュータ20
2のRAM208に記憶される。
【0066】描画データが作成されたならば、それに基
づいて制御装置200がXYロボット32およびマーカ
昇降装置152を制御し、マーカ150を移動させると
ともに昇降させ、指示面124に配置点指示形象250
等を描かせる。指示面124の支持位置に対応する位置
であって、第二電子回路部品装着機5のXY座標面内に
おいて支持位置を規定する位置に配置位置指示形象を描
画することにより、オペレータに支持ピン70,73を
配置すべき位置を指示することができるのである。
【0067】この際、先のプリント配線板24の支持の
ために支持台72に支持ピン70,73が取り付けられ
ていれば、オペレータは描画に先立って取り外すととも
に、指示面124に描画された配置位置指示形象を布,
紙等の消去具によって消す。また、可動ガイド94は固
定ガイド92から最も離れた位置へ移動させられ、マー
カ150が指示面124全体に対して移動し得るように
される。さらに、支持台72は支持装置昇降装置74に
より上昇端位置に位置させられる。
【0068】描画開始が指示されれば、描画データに従
ってXYロボット32が作動させられてマーカ150が
移動させられ、所定の位置においてマーカ昇降装置15
2により下降させられて指示面124に接触させられ、
配置位置指示形象を描く。マーカ150は、指示面12
4に接触させられた状態でXYロボット32により移動
させられ、配置位置指示形象を描く。この際、図16に
示すように、配置位置指示形象と共に、その配置位置指
示形象が描かれた位置に配置される支持ピンの番号が描
かれる。図16では、支持ピン番号は、PN,PN+1・・
・で示されている。マーカ150は、形象および支持ピ
ン番号を描いたならば上昇させられ、指示面124から
離間させられて、次の配置位置へ移動させられて配置位
置指示形象を描く。なお、図14に示すプリント配線板
24の裏面の状況および図15に示す支持ピン配置基礎
データは一例であり、図16に示す指示面124および
配置点指示形象250等も一例であり、両者に関連はな
い。また、配置位置指示形象およびピン番号は、指示面
124の雌ねじ穴122を含む部分に描かれてもよい。
【0069】指示面124に予定された全部の配置位置
指示形象が描かれたならば、オペレータは支持ピン7
0,73を支持台72に取り付ける。支持ピン70,7
3を始めとする支持ピンは、図示を省略する収納装置に
収納されており、支持ピンに付された番号順に収納され
ている。オペレータは指示面124に描かれた支持ピン
番号を見て収納装置から該当する支持ピンを取り出し、
配置位置指示形象に従って載置する。
【0070】配置点指示形象が十字形の配置点指示形象
250であれば、図17に示すように、支持ピン70が
配置される。この際、オペレータは、支持面148の中
心が、十字線の交点と一致するように支持ピン70を指
示面124上に載置する。配置点指示形象が円形の配置
点指示形象252であっても支持ピン70が配置され、
その中心と配線板支持面148の中心とが一致するよう
に支持ピン70を載置する。
【0071】前述のように、配置点指示形象250,2
52は、支持ピン70を置いても第二支持部材134か
らはみ出して一部が見える大きさに描画されるととも
に、第二支持部材134の支持ピン70が固定された端
部近傍部には、幅狭部141が設けられている。そのた
め、第二支持部材134の支持ピン70が固定された端
部が指示面124上に載置され、支持ピン70が配置点
指示形象250,252上に載置されても、配置点指示
形象250,252の全部が第二支持部材134によっ
て隠れることがなく、オペレータは配置点指示形象25
0,252を見ながら支持ピン70を配置することがで
きる。第二支持部材134の支持ピン70が固定された
端部は、幅狭部141が形成されてほぼ円形を成し、支
持ピン70の支持面168の形状とほぼ同じであり、ま
た、両者は同軸上に位置する。したがって、第二支持部
材134の支持ピン70が固定された端部を配置点指示
形象250,252上に置き、第二支持部材134の端
部から、配置点指示形象250,252が均等にはみ出
すように置けば、第二支持部材134の端部が配置点指
示形象250,252の中心に置かれ、支持ピン70
が、支持面168の中心が配置点指示形象250,25
2の中心と一致した状態で指示面124に載置されるこ
ととなる。配置点指示形象が十字線あるいは円形とされ
ていれば、中心が明瞭であり、オペレータは支持面14
8の中心と配置点指示形象250,252の中心とを一
致させ易く、配置作業を容易に行うことができる。
【0072】矩形の配置許容領域指示形象254には、
支持ピン73が配置される。この際、オペレータは、支
持部182を上方から見て、矩形の支持面186の4辺
がそれぞれ、矩形の位置合わせ部184の対応する辺と
それぞれ一致した状態に見えるように目線を合わせる。
それによりオペレータは支持面186を真上から見たこ
ととなり、その状態を保って、矩形の支持面168が配
置許容領域指示形象254内であって、配置許容領域指
示形象254の中央に位置し、支持面168と配置許容
領域指示形象254との間に全周にわたって隙間が均等
に生ずるとともに、平行となるように支持ピン73を指
示面124上に載置する。矩形の配置許容領域指示形象
254は、本実施形態においては、互いに直交する2辺
がX軸,Y軸にそれぞれ平行となるように描画され、支
持ピン73は支持面186の互いに直交する2辺がX
軸,Y軸に平行となるように配置される。
【0073】支持部182は基端部180の先端部に設
けられており、指示面124に配置位置指示形象が描画
される場合、支持ピン73を指示面124に載置すると
き、支持面186が、指示面124に描画された配置許
容領域指示形象254から、指示面124に直角な方向
において離れている。そのため、オペレータが支持面1
86を見る角度によっては、支持面186が実際には配
置許容領域指示形象254内に位置しないにもかかわら
ず、位置するように見えることがある。しかし、位置合
わせ部184を設け、支持部182と位置合わせ部18
4とが一致して見え、支持面186を真上から見ている
ことが保証されつつ、オペレータが支持ピン73を載置
すれば、支持部182を確実に配置許容領域指示形象2
54内に載置することができる。
【0074】オペレータは、配置位置指示形象に従って
指示面124に支持ピン70,73を置いては、ピン固
定装置130によって支持台72に固定する。支持ピン
70については、支持台72上に支持ピン70を配置し
たならば、支持ピン70の配置位置を変えることなく、
第一,第二支持部材132,134を移動,回動させて
第一支持部材132を支持台72に固定可能な雌ねじ穴
122が探され、第一支持部材132がボルト138に
よって支持台72に固定される。第一,第二支持部材1
32,134の指示面124との接触面にはゴム14
2,143が設けられているため、ボルト138を締め
付けても指示面124が損傷することが回避される。ま
た、第二支持部材134の位置は、ゴム143と指示面
124との間の摩擦によって維持され、支持ピン70が
設定された配置位置に位置し、固定された状態に保たれ
る。
【0075】支持ピン73については、支持面186が
配置位置指示形象と平行となる姿勢を保って、第二支持
部材134を支持ピン73に対して基端部180の軸線
まわりに回動させるとともに、第一支持部材132を移
動,回動させて支持台72に固定可能な雌ねじ穴122
が探される。そして、セットスクリュ190によって支
持ピン73が第二支持部材134に固定されるととも
に、第一支持部材132がボルト138によって支持台
72に固定され、支持ピン73が支持台72に固定され
る。支持ピン70,73のいずれについても、ピン固定
装置130の第一,第二支持部材132,134同士が
干渉しないように支持台72に固定される。
【0076】以上のようにして、支持ピン70,73が
支持台72に配置され、固定された後、可動ガイド94
が移動させられてプリント配線板24の案内に適した位
置に位置させられる。そして、支持ピン70,73を含
む配線板支持装置20によりプリント配線板24が裏面
110側から支持され、プリント配線板24の裏面11
0側への撓みが防止された状態で電子回路部品34の装
着が行われる。電子回路部品34の装着は、制御装置2
00が部品装着関連データに基づいて部品装着装置16
を制御することにより行われる。制御コンピュータ20
2においては、ホストコンピュータ7から供給された部
品装着関連データおよび電子回路部品34に関するデー
タ等に基づいて電子回路部品34をプリント配線板24
に装着するための制御プログラムが作成され、その制御
プログラムに従って制御が行われる。制御プログラムに
より、例えば、装着ヘッド30の移動位置,吸着ノズル
60の下降端位置,電子回路部品34の回転角度,電子
回路部品34を供給するフィーダ28のフィーダ支持台
26への取付位置番号等が設定される。
【0077】部品装着時には、プリント配線板24は、
配線板コンベヤ22により搬送され、部品装着位置にお
いて停止装置98により、リフタ76の上方に停止させ
られる。そして、プリント配線板24がクランプ部材に
よってクランプされるとともに、配線板支持装置20が
支持装置昇降装置74により上昇させられ、支持ピン7
0,73の支持面148,186がプリント配線板24
の裏面110に接触させられて、プリント配線板24の
裏面110を複数個所において支持する。複数の支持ピ
ン70,73は、裏面110の複数点の各近傍をスポッ
ト的に支持する。プリント配線板24の裏面110に
は、複数の電子回路部品34が取り付けられるとともに
配線パターン等が設けられているが、これら電子回路部
品34等と支持ピン70,73とが干渉することはな
く、電子回路部品34等が損傷することなく、プリント
配線板24が支持される。プリント配線板24が停止装
置98によって部品装着位置に停止させられた状態にお
いて、支持台72の支持位置に対応する位置に支持ピン
70,73が取り付けられているからである。なお、停
止装置98によるプリント配線板24の位置決めに誤差
があっても、その誤差は、支持ピン70,73について
許容される支持位置のずれにより許容され、支持ピン7
0,73は、プリント配線板24の裏面110に、電子
回路部品34等と干渉することなく接触させられ、支持
する。
【0078】このようにしてプリント配線板24が部品
装着位置において配線板支持装置20により支持された
後、XYロボット32により基準マークカメラ64がプ
リント配線板24に設けられた基準マーク57に対向す
る位置まで移動させられ、基準マーク57が撮像され
る。その取得された基準マーク57の像に基づいてプリ
ント配線板24の保持位置誤差が検出され、複数の装着
位置の各水平位置誤差が取得されて制御装置200の制
御コンピュータ202のRAM208に格納される。そ
の後、装着ヘッド30がXYロボット32により移動さ
せられて部品供給装置18から電子回路部品34を取り
出し、プリント配線板24の装着位置へ搬送し、装着す
るのであるが、その途中において部品カメラ67により
電子回路部品34の保持姿勢が撮像され、保持位置誤差
が検出され、既に検出されているプリント配線板24の
装着位置の水平位置誤差および電子回路部品34の保持
位置誤差等に基づいて、電子回路部品34の移動距離が
修正されるとともに回転装置54により電子回路部品3
4が回転させられ、保持位置誤差が修正される。電子回
路部品34はその後にプリント配線板24に装着される
ため、正確な装着位置に正規の姿勢で装着される。
【0079】テンプレート170を用いて支持ピン7
0,71を支持台72に取り付ける場合を説明する。支
持ピン70,71の取付けにテンプレート170の使用
が設定されたプリント配線板24については、そのプリ
ント配線板24を支持する支持ピン70,71を支持台
72に配置するために、テンプレート170の指示面1
71に前記配置位置指示形象172,174,176が
描画される。配置位置指示形象172ないし176は、
指示面124に配置点指示形象250等を描く場合と同
様に、マーカ150によってテンプレート170の指示
面171に描画される。この描画のための描画データの
作成,描画,支持ピン70,71の配置を説明する。
【0080】テンプレート170は、本実施形態におい
ては、プリント配線板24の大きさに適した大きさ、例
えば、プリント配線板24と同じ大きさを有し、プリン
ト配線板24の種類毎に作られる。テンプレート170
はプリント配線板24の種類毎に専用なのであり、一
旦、指示面171に配置位置指示形象が記録されれば消
されず、同じ種類の配線板作業機あるいは異なる種類の
対配線板作業機における同種類のプリント配線板24の
ための支持ピン70,71の配置の指示に繰り返し用い
ることができる。そのため、プリント回路板製造システ
ム1においてプリント回路板の製造が開始される前に、
複数種類のテンプレート170についてまとめて配置位
置指示形象の描画が行われる。工具挿入穴178は、描
画に先立って設けられている。描画後に設けられるよう
にしてもよい。工具挿入穴178は、テンプレート17
0が第二電子回路部品装着機5にセットされた状態にお
いて、その支持台72の雌ねじ穴122に対応する位置
に設けられる。本実施形態では、テンプレート170を
用いて支持ピン70,71を配置することがオペレータ
により設定されたプリント配線板24について、テンプ
レート170が作成される。
【0081】描画データは、第二電子部品装着機5の制
御コンピュータ202において、支持台72の指示面1
24に配置位置指示形象を描画するための描画データと
同様に作成される。まず、制御コンピュータ202にお
いて、プリント回路板の設計データに基づいて、支持ピ
ン配置基礎データが作成される。この際、支持位置が矩
形の領域で指示されるのであれば、その領域を指示する
支持ピンとして、例えば、支持ピン70または71が使
用されるように支持ピンの種類,番号等が設定される。
【0082】支持ピン配置基礎データは、作成後、ホス
トコンピュータ7に伝送されてRAMに記憶され、後に
描画データが作成され、あるいは支持ピン配置基礎デー
タの作成に続けて制御コンピュータ202において描画
データが作成されて、テンプレート170への描画が行
われるようにされる。後に描画データが制御コンピュー
タ202において作成される場合、支持ピン配置基礎デ
ータのみがホストコンピュータ7から制御コンピュータ
202に供給されるようにしてもよく、部品装着関連デ
ータも同一のプリント配線板24に関するデータとして
共に供給されるようにしてもよい。部品装着関連データ
が供給されれば、制御コンピュータのRAMに記憶さ
れ、装着時に用いられる。
【0083】描画データは、本実施形態においては、制
御コンピュータ202において、指示面124について
の描画データの作成と同様に作成され、描画データに基
づいてテンプレート170に配置位置指示形象172等
が描画される。それぞれ十字形,円形を成し、配置点を
指示する配置点指示形象である配置位置指示形象17
2,174は、支持ピン70の支持面148よりやや大
きい寸法を有すればよく、指示面124に描画される同
形の配置位置指示形象250,252より小さくするこ
とができる。矩形を成す配置位置指示形象176は、配
置許容領域指示形象である。
【0084】描画時には、テンプレート170をプリン
ト配線板24と同様にして配線板コンベヤ22により支
持台72上に搬入し、停止装置98によって部品装着位
置に停止させられた状態においてクランプ部材によりク
ランプする。その状態で予め作成された描画データに従
ってXYロボット32にマーカ150を移動させるとと
もにマーカ昇降装置152により昇降させ、テンプレー
ト170に配置位置指示形象172等を描かせる。支持
ピンの番号も描画される。テンプレート170はプリン
ト配線板24と同様に固定ガイド92,可動ガイド94
により案内されるとともに停止装置98により停止させ
られた状態で描画されるため、プリント配線板24の裏
面110の支持位置に対応する位置に配置位置指示形象
が描画される。なお、指示面124に描画する場合と同
様に、配置点を指示する形象として、実際には、配置位
置指示形象172と174とのいずれか一方が描画され
る。配置位置指示形象およびピン番号は、テンプレート
170の工具挿入穴178を含む部分に描かれてもよ
い。描画後、テンプレート170のクランプが解除さ
れ、搬出される。同一種類のテンプレートが複数必要で
あれば、同時に必要な数のテンプレートを作成するよう
にしてもよい。
【0085】第二電子回路部品装着機5において電子回
路部品34の装着が行われることが決定されたプリント
配線板24の種類が、テンプレート170を用いて支持
ピン70,71を支持台72に取り付けることが設定さ
れたプリント配線板24であれば、テンプレート170
を用いて支持ピン70,71が支持台72に取り付けら
れる。取付け時には、テンプレート170をプリント配
線板24と同様に配線板コンベヤ22により搬入し、停
止装置98により停止させてリフタ76の上方に位置決
めするとともに、クランプ部材によりクランプする。次
にオペレータにより、支持台72の、テンプレート17
0の複数の配置位置指示形象172等の下方の位置に支
持ピン70,71が載置されるとともに、第一支持部材
132を支持台72に固定する雌ねじ穴122が探さ
れ、ボルト138が長穴136を経て雌ねじ穴122に
緩く螺合される。
【0086】続いて、支持台72が支持装置昇降装置7
4により上昇させられ、支持ピン70,71がテンプレ
ート170を下方から支持する。その状態で、オペレー
タが支持ピン70,71の位置を調節する。十字形の配
置位置指示形象172については、例えば、図11に示
すように、配置位置指示形象172の中心と支持ピン7
0の支持面148の中心とが精度良く一致するように、
支持ピン70の位置を調節する。円形の配置位置指示形
象174であれば、その中心と支持ピン70の支持面1
48の中心とが精度良く一致するように支持ピン70を
配置する。
【0087】矩形の配置位置指示形象176であれば、
その中央に支持ピン71の支持面168が位置するとと
もに、X軸,Y軸方向においてそれぞれ平行となるよう
に配置し、ボルト138を締め付けて支持ピン71支持
台72に固定する。テンプレート170が、支持台72
の上方に支持台72から距離を隔てて配設されるもので
あり、支持ピン70,71がテンプレート170の下方
空間において支持台72に支持されるのである。
【0088】支持ピン70,71は支持台72が支持装
置昇降装置74によって上昇させられてテンプレート1
70を支持するため、支持面148,168とテンプレ
ート170とは接触させられており、支持面148,1
68と指示面171とが近く、オペレータは、テンプレ
ート170を通して支持面148,168を見て配置位
置指示形象172等との位置合わせを容易に行うことが
できる。支持ピン71は支持面168が矩形を成すが、
前記支持ピン73のように位置合わせ部184を設けな
くても、支持面168を配置位置指示形象176内に容
易に位置させることができるのである。
【0089】支持ピン70,71のいずれについても、
配置位置指示形象172等との位置を合わせたならば、
工具挿入穴174から工具を挿入してボルト138を強
く締め付けることにより、支持ピン70,71を支持台
72に固定する。この際、支持ピン70,71のいずれ
についても、ピン固定装置130の第一,第二支持部材
132,134同士が干渉しないように支持台72に固
定される。支持ピン71については、基端部160を支
持部162に対して回動させ、支持面168が配置位置
指示形象176と平行となる姿勢を保って、第二支持部
材134を支持部162に対して、基端部160の軸線
まわりに回動させるとともに、第一支持部材132を移
動,回動させて支持台72に固定可能な雌ねじ穴122
が探され、第一支持部材132がボルト138によって
支持台72に固定され、支持ピン71が支持台72に固
定される。
【0090】支持ピン70,71の取付けが完了すれ
ば、リフタ76および支持台72が下降させられるとと
もに、ストッパ部材100が非作用位置ヘ退避させられ
た上で、配線板コンベヤ22が運転され、テンプレート
170が搬出される。そして、プリント配線板24への
電子回路部品34への装着作業が開始される。
【0091】部品装着装置16によって種々のプリント
配線板24に電子回路部品34が装着されるが、プリン
ト配線板には、電子回路部品34が装着され、配線パタ
ーンと電子回路部品34との電気的な接合が完了した
後、分割されて複数枚のプリント回路板が得られる所謂
複数枚取りのプリント配線板がある。例えば、図18に
示すプリント配線板260は複数、例えば、2つの部品
装着領域262を備え、各部品装着領域262にそれぞ
れ同様に電子回路部品34が装着され、配線パターンと
電子回路部品34との電気的な接合後、分割線264に
おいて2つに分割されて、2枚のプリント回路板が得ら
れる。
【0092】このような複数枚取りのプリント配線板2
60においては、分割線264を含む帯状の領域は、電
子回路部品34が装着されず、配線パターンも設けられ
ず、支持ピン70等によって支持することができる支持
可能領域である。また、境界部分に限らず、図18に示
すように、部品装着領域262内に、電子回路部品34
が装着されず、配線パターンが設けられない部分がまと
まってあれば、この部分も支持ピン71等によって支持
することができる支持可能領域とされる。さらに、図示
は省略するが、部品装着領域262内にも少なくとも1
つの支持点がある。
【0093】複数枚取りのプリント配線板についても、
支持台72の指示面124に配置位置指示形象を描画し
て支持ピンの配置位置を指示させるか、テンプレート1
70を用いて支持ピンを取り付けるかが設定され、それ
に応じて描画データが1枚取りのプリント配線板24の
場合と同様に作成される。プリント回路板の設計データ
がディスプレイ234の画面236に表示され、オペレ
ータは支持位置を規定する点を指定する。2枚取りのプ
リント配線板260において、分割線264を含む部分
および部品装着領域262内にそれぞれ支持可能領域が
あるとすれば、オペレータは、分割線264を含む部分
に支持可能領域266を規定する2点を指定し、部品装
着領域262内に支持可能領域268を規定する2点を
指定する。さらに別の支持点を規定する点も指定する。
また、規定点データと共に支持ピンに関する情報が入力
されて支持ピン配置基礎データが作成される。そして、
描画時に支持ピン配置基礎データに基づいて描画データ
が作成され、作成された描画データに基づいてマーカ1
50が移動させられて、指示面124あるいはテンプレ
ート170に配置位置指示形象を描画する。それによ
り、図19に指示面124について示すように、配置許
容領域指示形象270,272等が描画される。描画
後、オペレータは描かれた配置許容領域指示形象27
0,272等を見ながら支持ピン70,73を配置し、
支持台72に固定する。テンプレート170が用いら
れ、テンプレート170に配置許容領域指示形象が描画
されたのであれば、オペレータはテンプレート170を
通して支持台72に支持ピン70,71を配置し、固定
する。
【0094】第一電子回路部品装着機3および接着剤塗
布機4においても、描画データの作成,支持ピンの配置
は第二電子回路部品装着機5におけると同様に行われ
る。支持台72の指示面124に配置位置指示形象が描
画されるのであれば、作業が行われるプリント配線板2
4の種類の決定により、ホストコンピュータ7から装着
機3および塗布機4の各制御コンピュータに、同一のプ
リント配線板24に関するデータとして作業関連データ
および支持ピン配置基礎データが供給され、支持ピン配
置基礎データに基づいて描画データが作成されて描画が
行われる。本プリント回路板製造システム1において
は、マスク印刷機2からリフロー炉6に至るまで、プリ
ント配線板24は上下,左右反転させられず、また、旋
回させられないため、第一,第二電子回路部品装着機
3,5および接着剤塗布機4において、同一種類のプリ
ント配線板24を支持する際に同じ支持ピン配置基礎デ
ータを用いて描画データを作成することができる。支持
ピン配置基礎データを複数の対配線板作業機において共
用することができるのである。
【0095】第一電子部品装着機3および接着剤塗布機
4においてテンプレート170を用いて支持ピンの配置
が行われるのであれば、例えば、第二電子部品装着機5
において作成されたテンプレート170が使用される。
第二電子部品装着機5においては、プリント配線板24
の種類毎にテンプレート170が1枚ずつ作成され、そ
のテンプレート170が複数の作業機において共用され
るようにしてもよく、あるいは複数作成されて、複数の
作業機においてテンプレート170を用いた支持ピンの
配置が並行して行われるようにしてもよい。プリント回
路板製造システム1において、プリント配線板24は、
マスク印刷機2からリフロー炉6に至るまで、上下,左
右反転させられず、また、旋回させられないため、第二
電子回路部品装着機5において作成されたテンプレート
170を共用し、使用することができるのである。
【0096】あるいは第一電子部品装着機3および接着
剤塗布機4においてそれぞれ、テンプレート170が作
成されて支持ピンの配置に用いられるようにしてもよ
い。この場合、ホストコンピュータ7に記憶された支持
ピン配置基礎データに基づいて、第一電子回路部品装着
機3および接着剤塗布機4において描画データが作成さ
れてテンプレート170の指示面171に配置位置指示
形象が描画される。なお、プリント配線板24の種類が
同じであれば、支持ピンの配置を行うにあたり、支持台
72の指示面124に配置位置指示形象を描画するか、
テンプレート170を用いるかの設定は同じであること
とする。設定を作業機の種類によって異ならせてもよ
い。
【0097】第一電子回路部品装着機3においては、支
持台72が、配線板位置決め装置のXYロボットにより
移動させられることによる指示面124あるいはテンプ
レート170の移動と、マーカ昇降装置152によるマ
ーカ150の昇降との組合わせによって指示面124あ
るいは指示面171に配置位置指示形象が描画される。
接着剤塗布機4においては、マーカ150が指示面12
4あるいはテンプレート170に対して、塗布ヘッドを
移動させるXYロボットにより移動させられるとともに
マーカ昇降装置152により昇降させられて、指示面1
24あるいは指示面171に配置位置指示形象を描画す
る。
【0098】このように支持台72の指示面124に配
置位置指示形象が自動で描画されて、オペレータに配置
位置が指示されれば、プリント配線板24の裏面110
の部品装着密度が高く、空き領域が少なくても、オペレ
ータは迅速に支持ピン70,71,73を配置すること
ができ、段取替えに要する時間が短縮される。オペレー
タが支持ピン70等を配置するために配置位置が指示さ
れればよく、支持ピン配置のために大掛かりな装置を用
いることなく、迅速に配置を行うことができる。また、
テンプレート170を使用する場合、指示面171に配
置位置指示形象が自動で精度良く描画され、テンプレー
ト170を用いた支持ピンの配置が容易になる。テンプ
レート170を用いて支持ピン70,71を配置する場
合、既に配置位置支持形象172等が描画されたテンプ
レート170を支持台72の上方にセットするだけで、
支持ピン70,71を支持台72に配置することがで
き、段取替えをより迅速に行うことができる。
【0099】また、配置位置が点のみならず、領域でも
指示されるため、領域で指示されていれば、プリント配
線板24の裏面110の空き領域が比較的大きく、支持
に余裕があり、支持ピンの配置をそれほど厳密に精度良
く行わなくてもよいことがオペレータにわかり、作業が
容易になる。停止装置98によるプリント配線板24の
位置決めに誤差があれば、裏面110の支持位置と支持
ピンとの位置がずれるが、そのずれによる支持ピンと電
子回路部品との干渉を回避するために支持ピンの配置を
厳密に行わなくて済むのである。
【0100】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、制御コンピュータ202のRAM208
がプリント回路板の設計データを記憶する設計データ記
憶部を構成し、制御装置200のS2を実行する部分お
よびディスプレイ234が表示部を構成し、RAM20
8の、オペレータにより指定された支持位置を規定する
点のデータ等を支持ピン配置基礎データとして記憶し、
作成された描画データを記憶する部分が配置関連データ
記憶部を構成し、制御装置200のS1,S3を実行す
る部分および描画データ作成プログラムを実行する部分
と共に、支持部材配置関連データを作成するデータ作成
部を構成している。データ作成部は、本実施形態におい
ては、支持部材配置基礎データ作成部および描画データ
作成部を含む。ホストコンピュータ7の外部記憶装置
は、プリント回路板の設計データが記憶され、設計デー
タ記憶部を構成し、ホストコンピュータ7のRAMは、
制御コンピュータ202から転送された支持ピン配置基
礎データを記憶する配置関連データ記憶部を構成してい
る。また、制御コンピュータ202のRAM208が、
作業関連データと支持部材配置関連データとを同一のプ
リント配線板24に関連付けて記憶するデータ記憶部を
構成し、制御装置202の部品装着関連データに基づい
て部品装着装置16を制御する部分が装着制御部を構成
し、描画データに基づいてXYロボット32およびマー
カ昇降装置152等を制御してマーカ150に描画を行
わせる部分が支持部材配置関連制御部を構成している。
さらに、XYロボット32およびマーカ昇降装置152
が上記支持部材配置関連制御部と共に記録具相対移動装
置を構成し、指示面124,171およびマーカ150
と共に、支持部材配置関連データ利用部としての支持部
材配置位置指示部を構成している。XYロボット32は
昇降装置54と共に保持具相対移動装置を構成してお
り、記録具相対移動装置は、保持具相対移動装置の一部
を利用して構成されている。指示部材配置位置指示部
の、矩形の配置許容領域指示形象176,256を描画
する部分が領域指示部としての矩形指示部を構成し、配
置点指示形象172,174,252,254を描画す
る部分が配置点指示部を構成している。また、支持部材
配置位置指示部の指示面124,171にピン番号を描
画する部分が、配置位置に配置する支持ピンをオペレー
タに指示する支持部材指示部たる支持ピン指示部を構成
している。指示面,マーカおよび記録具相対移動装置
が、描画データ作成装置により作成された描画データに
基づいて、支持部材の配置位置を指示する支持部材配置
位置指示装置を構成していると考えてもよい。支持部材
配置位置指示装置は、支持部材配置関連データ利用装置
の一種である。支持部材配置位置指示装置は、支持部材
配置関連データを作成するデータ作成部を含んでも含ま
なくてもよい。描画データ作成部のみを含んでいてもよ
い。本実施形態においてはテンプレート170がプリン
ト配線板24の種類毎に設けられ、一旦、配置位置指示
形象が描画されれば消されず、繰り返し使用することが
できる。したがって、支持部材配置位置指示部は、テン
プレート作成装置を構成しているとも考えられる。テン
プレート作成装置は、支持部材配置関連データを作成す
るデータ作成部を含んでも含まなくてもよく、描画デー
タ作成部のみを含んでいてもよい。
【0101】描画データの作成も、支持部材配置関連デ
ータの利用であると考えることも可能である。支持部材
配置関連データ利用部が、描画データ作成部も含んで構
成されていると考えることも可能であるのである。この
場合には、描画データは、支持部材配置関連データでは
なく、支持部材配置関連データ利用データである。以後
に説明する各実施形態の光線放射データ等やその作成に
ついても同様である。
【0102】上記実施形態において支持ピンの配置位置
は、配置位置指示形象の描画によってオペレータに指示
されるようにされていたが、指示面への光線の放射によ
って指示するようにしてもよい。その実施形態を図20
ないし図22に基づいて説明する。なお、前記実施形態
と同じ作用を成す構成要素には同一の符号を付して対応
関係を示し、説明は省略する。
【0103】本実施形態の電子回路部品装着機300に
は、図20に概略的に示すように、光線放射装置302
が設けられている。光線放射装置302は、図21に概
略的に示すように、光源310,開口形成装置312お
よびレンズ系314を備えており、前記XYロボット3
2のY軸スライド40に設けられ、XYロボット32に
よりXY座標面内の任意の位置へ移動させられる。
【0104】光源310により放射される光は、本実施
形態においては、開口形成装置312により、断面形状
が長方形あるいは正方形の光に成形され、レンズ系31
4を構成するレンズ316により集光されて放射され
る。開口形成装置312は、図22に概略的に示すよう
に、複数、例えば4つの開口形成部材318を備えてい
る。これら開口形成部材318は、光源310の光軸と
直交する方向であって、水平方向に移動可能に設けら
れ、図示を省略する駆動装置により移動させられて、そ
れぞれ寸法が複数種類に異なる長方形状あるいは正方形
状の開口320を形成する。
【0105】4つの開口形成部材318のうちの2つ
は、光放射方向と直交する一平面内において互いに直交
する2つの直線のうちの一方であって、本実施形態にお
いてはX軸に平行な方向に移動可能に設けられ、別の2
つの開口形成部材318は、上記2つの直線の他方であ
って、Y軸方向に平行な方向に移動可能に設けられてい
る。これら移動方向が同じである2つずつの開口形成部
材318は互いに対称に移動させられ、4つの開口形成
部材318の各端縁により開口320が画定されるとと
もに、開口320の互いに直交する2辺の長さの比が任
意の大きさに変更される。
【0106】本実施形態の配線板支持装置330は、図
21に示すように、支持台332と支持ピン70,71
を始めとする複数種類の支持ピンとを備えている。支持
台332は板状を成し、その上面ないし表面である支持
面338に開口して複数個の雌ねじ穴(図示省略)がX
軸,Y軸両方向に等間隔に形成されている。本実施形態
においては、光源310は、支持面338に光線を放射
し、支持ピン334の配置位置を指示する。支持面33
8により指示面が形成されているのであり、支持面33
8は、黄色あるいは灰色等、光源310により放射され
た光線の照射位置がわかり易い色とされている。以後、
支持面338を指示面338と称する。
【0107】オペレータが支持ピン70,71を支持台
332に取り付ける際には、光線放射装置302がXY
ロボット32により指示面338の支持ピン70,71
の配置位置の上方へ移動させられ、指示面338に向か
って光線を照射する。前記実施形態と同様に、プリント
回路板の設計データに基づいて支持ピン配置基礎データ
が作成され、それに基づいて、光線放射データ作成プロ
グラムにより、光線放射装置302を移動させ、光を放
射させるための移動データないし光線放射データが自動
で作成される。光線放射データは、支持部材配置関連デ
ータであり、配置位置指示データである。
【0108】光線放射装置302は、開口320の形
状,寸法の制御により、支持ピン70,71の配置位置
として、配置点あるいは配置許容領域を指示する。その
ため、光線放射データは、光線放射時の光線放射装置3
02の位置を規定するデータ,指示面338の光線が照
射される領域の形状,寸法、すなわち開口320の形
状,寸法を規定するデータ,配置順のデータ等を含んで
構成される。また、光線放射データと対応付けて、光線
放射位置にそれぞれ配置される支持ピンのデータが設定
される。光線放射位置は、例えば、光源310の中心に
ついて設定され、光源310が、その中心が配置点と一
致する位置に位置し、あるいは配置可能領域の中心と一
致する位置に位置するように設定される。
【0109】指示面338の光線が放射される領域の形
状,寸法は、配置位置として配置点を指示するか、配置
許容領域を指示するかによって設定され、配置許容領域
であれば、その形状,寸法に応じて設定される。配置位
置として配置点が指示され、支持ピン70が支持に使用
されるのであれば、支持面148よりやや大きい正方形
状の領域に光線が放射されるように設定され、配置許容
領域が指示され、支持ピン71が使用されるのであれ
ば、配置許容領域と同じ形状,寸法の矩形とされる。
【0110】本実施形態においては、光線放射装置30
2が配置位置に光線を放射する毎に、オペレータは支持
ピン70,71を支持台332の指示面338上に載置
し、固定する。光線放射装置302は、光線放射開始、
すなわち配置位置指示の開始が指示されれば、設定され
た順序に従って配置位置の上方へ移動し、指示面338
に向かって光線を放射し、指示面338の設定された形
状,寸法の領域に光線が照射される。光線放射データに
従って開口形成部材318が移動させられ、設定された
形状,寸法の開口320を形成し、その開口320を通
って光源310の光が指示面338に、設定された形
状,寸法の領域で照射されるのである。
【0111】この際、光線放射装置302が光線を放射
する毎に、ディスプレイ234の画面236に、配置さ
れる支持ピンに関するデータ、例えば、支持ピンの種類
および番号が表示される。オペレータは、その表示を見
て収納装置から支持ピンを取り出し、指示面338の光
線が放射されている部分に支持面が位置するように配置
する。配置位置として配置点が指示されているのであれ
ば、指示面124の光線が放射されている部分の中央に
支持ピン70の支持面148が位置し、支持面148を
真上から見て支持面148の周囲に光線が均等にはみ出
した状態となるように配置する。放射された光線は、支
持ピン70の支持面148により遮られ、支持面148
と、指示面338の光線が放射された部分の外側の暗い
部分との間に、支持面148の輪郭に沿って光が切れ目
なく得られるように載置するのである。配置位置として
配置許容領域が指示されているのであれば、支持ピン7
1を、その支持面168が、指示面338の光線が矩形
状に当たっている部分の中であって中央に位置し、その
部分と平行となり、光線が支持面168の周囲に均等に
はみ出した状態となるように配置する。
【0112】オペレータは、支持ピンを1つ配置し、支
持台332に固定すれば、次の配置位置の指示の実行を
制御コンピュータに入力する。それにより光線放射装置
302は次の配置位置へ移動させられて光線を放射する
とともに、その配置位置に配置される支持ピンに関する
データがディスプレイ234に表示される。本実施形態
においては、XYロボット32および制御装置の光線放
射データに基づいて光線放射装置302を移動させる部
分が光線相対移動装置を構成し、光線放射装置302お
よび指示面338と共に、支持ピン配置位置指示部を構
成している。また、ディスプレイ234および制御装置
の、光線放射データに基づいて、指示面338の光線が
放射された部分に配置する支持ピン番号等をディスプレ
イ234に表示する部分が支持部材指示部を構成してい
る。
【0113】光線放射装置302は、オペレータの指示
に基づいて配置位置へ移動させられ、指示面338に向
かって光線を放射するようにしてもよい。例えば、ディ
スプレイ234の画面236に、光線放射データのうち
配置位置および配置される支持ピンのデータの全部を表
示する。そして、オペレータがこの表示を見て、配置す
る支持ピンの番号を入力装置220により入力する。指
定された支持ピン番号と共に設定された光線放射位置デ
ータおよび開口320の形状,寸法のデータに基づいて
光線放射装置302が支持ピン334の配置位置へ移動
させられ、指示面338に向かって光線を放射する。
【0114】また、指示面に光線が照射される領域は、
配置位置が配置点として指示される場合であっても、配
置許容領域として指示される場合であっても、同じ形
状,寸法としてもよい。例えば、図23に示す光線放射
装置344の光源346は、最大の配置許容領域よりや
や大きい円形の光を放射するように構成されている。光
線放射装置344は、支持台の配置位置の上方において
指示面に向かって光線を放射するが、例えば、配置位置
が配置点で指示され、支持ピン70が配置されるのであ
れば、光線照射領域は支持面148よりかなり大きく、
支持ピン70を光の中に置いたとき、指示面に支持ピン
70の影が形成される。そのため、オペレータは影を見
て、支持ピン70のまわりに影が均等に形成される位置
に支持ピン70を配置する。それにより支持ピン70は
支持面148の中心が配置点と一致する位置に配置され
る。配置位置が配置許容領域として指示され、支持ピン
71を配置する場合も同様である。
【0115】支持ピンの配置位置は、認識装置により指
示するようにしてもよい。その実施形態を図24に示
す。本実施形態においては、認識装置として、基準マー
ク撮像システム58の基準マークカメラ64が用いられ
る。認識装置として撮像装置の一種である面撮像装置が
使用されるのである。基準マークカメラ64の撮像によ
り得られる画像データは、画像処理コンピュータ216
により処理されて制御コンピュータ202に送られ、デ
ィスプレイ350の画面352に表示される。この際、
画面352には、図24に示すように、基準マークカメ
ラ64の撮像画面の中心である撮像中心および許容エリ
アが表示される。許容エリアは、支持ピンを支持台72
上に載置する際に支持ピンに許容される配置位置に対す
るずれを示す範囲である。また、図示は省略するが、配
線板支持装置は、図20ないし図22に示す実施形態と
同様に構成され、支持台の支持面により指示面が形成さ
れている。ただし、支持面には光線が放射されるのでは
ないため、その表面の色は適宜に設定される。
【0116】支持ピン配置基礎データに基づいて認識デ
ータとしての撮像データが作成される。撮像データは、
支持部材配置関連データであり、配置位置指示データで
ある。本実施形態においては、撮像データは、基準マー
クカメラ64の移動位置を規定するデータおよび配置順
を設定するデータを含む。また、撮像データと対応付け
て配置される支持ピンに関するデータが作成される。基
準マークカメラ64の移動位置は、その撮像中心につい
て設定され、撮像中心と配置位置とが一致する位置へ基
準マークカメラ64が移動するように移動データが作成
される。配置位置として配置点が指示されるのであれ
ば、撮像中心と配置点とが一致し、配置位置として配置
許容領域が指示されるのであれば、配置許容領域の中心
が撮像中心と一致するように、カメラ移動データが作成
される。
【0117】基準マークカメラ64は、XYロボット3
2により、カメラ移動位置データおよび設定された配置
順に従って支持台72の配置位置の上方へ移動させられ
て配置位置に対向させられ、支持面の配置位置を含む部
分を撮像し、配置位置をオペレータに指示する。配置時
には、支持台は上昇端位置へ移動させられ、支持ピンの
支持面が、配線板コンベヤ22により搬入されてクラン
プされたプリント配線板24の表面35とほぼ同じ高さ
になり、基準マークカメラ64による撮像時の焦点がで
きる限り合うようにされる。配置位置に対向する位置へ
移動させられた基準マークカメラ64は、指示面の配置
位置を含む部分を撮像し、その撮像により得られる画像
データが画像処理コンピュータ216により処理されて
制御コンピュータ202に供給され、撮像により得られ
る指示面124の状況であって、配置位置を含む部分の
画像がディスプレイ350の画面352に表示される。
画面352にはまた、図示は省略するが、配置する支持
ピンの番号が表示される。
【0118】配置する支持ピンが、例えば、支持ピン7
0であれば、オペレータが支持ピン70を、指示面の基
準マークカメラ64の下方の位置に配置すれば、支持ピ
ン70の支持面148が基準マークカメラ64により撮
像され、画面352に表示される。なお、図24におい
ては、理解を容易にするために、被写体の像について
も、被写体に付された符号を付して示すこととする。支
持ピン70を配置しても画面352に表示されなけれ
ば、オペレータは支持ピン70を移動させて支持面14
8の像が画面352に表示されるようにする。
【0119】そして、画面352を見ながら支持ピン7
0を移動させ、支持面148の像が画面352内におい
て予め設定された位置、本実施形態においては、支持面
148の像の中心が撮像中心と一致する位置に形成され
るように配置する。基準マークカメラ64が、撮像中心
が配置位置と一致するように移動させられるからであ
る。本実施形態においては、画面352に許容エリアも
表示されるため、オペレータは、支持面148の像の中
心が撮像中心と正確に一致するように配置しなくても、
支持面148の像が許容エリア内に形成されるように支
持ピン70を配置すればよい。許容エリアは、例えば、
支持ピンの種類や、支持面148の面積等に応じて設定
される。図24に二点鎖線で示すように、支持面148
の像が許容エリア内に形成されれば、支持ピン70が設
定された配置位置に配置され、支持面148の中心が配
置点と一致すると見なしてよい位置に配置されたのであ
り、オペレータは支持ピン70を支持台に固定し、固定
後、次の配置位置の指示の実行を入力する。
【0120】本実施形態においては、基準マークカメラ
64が認識装置を構成し、XYロボット32および制御
装置の撮像データに基づいてXYロボット32を制御し
て基準マークカメラ64を移動させ、支持台72上の支
持ピンの配置位置に対向させる部分が認識用相対移動装
置を構成し、制御装置(図示省略)のディスプレイ35
0の画面352に支持台の支持面の状況を表示させる部
分およびディスプレイ350が表示装置を構成し、これ
らが支持部材配置位置指示部を構成している。本実施形
態においては、画像処理コンピュータ216の基準マー
クカメラ64の画像データの処理を行う部分も、支持部
材配置関連データ処理装置の一部として利用される。な
お、撮像中心と許容エリアとのいずれか一方が画面35
2に表示されるようにしてもよい。
【0121】支持ピンの配置位置は、指示面への指示片
の載置によって指示するようにしてもよい。その実施形
態を図25ないし図27に基づいて説明する。本実施形
態においては、支持ピンの配置にテンプレート400が
用いられる。また、指示片としてダミーチップ402が
用いられ、部品装着装置16により、テンプレート40
0の表面によって構成される指示面404に載置され、
支持ピンの配置位置が指示される。
【0122】ダミーチップ402は、本実施形態におい
ては直方体状を成し、電子回路部品34と同様に部品供
給装置18により供給される。ダミーチップ402は、
キャリヤテープおよびカバーテープによりテーピングさ
れてフィーダ28に保持され、キャリヤテープがテープ
送り装置によって送られることにより、ダミーチップ4
02が順次、供給部へ送られ、供給部から1個ずつ供給
されるのである。ダミーチップ402を保持したフィー
ダ28は、例えば、複数のフィーダ28が配置されたフ
ィーダ支持台26の、供給部並び方向において最も端に
設けられる。
【0123】テンプレート400は無色透明な板状を成
し、本実施形態においては、アクリル樹脂により形成さ
れ、複数種類のプリント配線板24にそれぞれ応じた大
きさを有し、図27に示すように、基準マーク408が
設けられている。本実施形態においては、プリント配線
板24における基準マーク57の位置がわかっておら
ず、プリント配線板24が停止装置98により停止させ
られた状態における基準マーク57の位置が、第二電子
回路部品装着機5のXY座標面上において演算により得
られず、また、プリント配線板24の種類によって基準
マーク57の位置が異なっており、テンプレート400
に基準マーク408を設けて、その位置を検出すること
により、ダミーチップ402の載置位置データを正確に
作成する。基準マーク408は、プリント配線板24の
基準マーク57と同じ位置に設けられる。例えば、テン
プレート400をプリント配線板24上に重ね、基準マ
ーク57に対応する位置にシールを貼付し、基準マーク
408を設けるのである。テンプレート400の基準マ
ーク408は、印刷,凹凸の形成等により設けてもよ
い。テンプレート400にはまた、指示面404全体に
両面テープ410が貼り付けられている。
【0124】テンプレート400にダミーチップ402
を載置するための指示片載置データは、支持ピン配置基
礎データに基づいて作成され、ダミーチップ402をテ
ンプレート400に載置するための載置位置データおよ
び載置順データ等を含む。指示片載置データは、配置位
置として配置点を指示するのであれば、支持点規定デー
タに基づいて、ダミーチップ402が、その中心が配置
点と一致する状態で載置されるように作成される。配置
位置として配置許容領域を指示するのであれば、支持可
能領域規定データに基づいて、配置許容領域を画定する
位置にダミーチップ402が載置されるようにデータが
作成される。配置許容領域は、本実施形態では矩形の領
域として指示されるため、4つの頂点と、矩形の中心と
にそれぞれダミーチップ402が、各中心が4つの頂点
および中心と一致する状態で載置されるように指示片載
置データが作成される。配置許容領域が狭く、その面積
が予め設定された設定値以下であれば、4つの頂点のみ
にダミーチップ402が載置されるようにデータが作成
される。指示片載置データは、支持部材配置関連データ
であり、配置位置指示データである。本実施形態におい
ては、配線板支持装置は、前記配線板支持装置330と
同様に構成されている。
【0125】載置位置データは、基準マーク408を基
準として作成される。そのため、テンプレート400に
ダミーチップ402を載置する場合、テンプレート40
0は、前記テンプレート170と同様に、配線板コンベ
ヤ22によって搬送され、リフタ76上において停止装
置98により停止させられるとともに、クランプ部材に
よりクランプされる。載置に先立って基準マークカメラ
64が移動させられ、テンプレート400の基準マーク
408が撮像され、その電子回路部品装着機のXY座標
面内における位置が取得される。基準マークカメラ64
は、停止装置98に対して、基準マーク408が位置す
ることが予想される領域へ移動させられてテンプレート
400を撮像する。基準マーク408の像が得られなけ
れば、基準マークカメラ64は、上記領域近傍へ移動さ
せられてテンプレート400を撮像し、基準マーク40
8の像を得る。
【0126】基準マーク408の像が画像処理されて、
その位置が検出されれば、基準マーク408の位置を、
プリント配線板24の基準マーク57の位置として、支
持ピン配置基礎データにおいて規定された支持位置規定
データが電子回路部品装着機のXY座標面上におけるデ
ータに換算されて、載置位置の座標データが作成され
る。
【0127】そして、作成された載置位置データ等に基
づいてXYロボット32が制御され、装着ヘッド30が
XYロボット32によりフィーダ28へ移動させられて
ダミーチップ402を受け取り、テンプレート400へ
移動させられて指示面404に載置する。装着ヘッド3
0は、電子回路部品34のプリント配線板24への装着
時と同様にXYロボット32により移動させられるとと
もに、昇降装置54により昇降させられ、吸着ノズル6
0がダミーチップ402を吸着し、テンプレート400
に載置する。指示面404には両面テープ410が貼り
付けられており、載置されたダミーチップ402がずれ
たり、取れたりすることがない。本実施形態において
は、両面テープ410が、ダミーチップ402を指示面
に固定する固定手段を構成している。全部のダミーチッ
プ402がテンプレート400に載置されたならば、テ
ンプレート400のクランプが解除され、搬出される。
【0128】支持台332への支持ピン70,71の配
置時には、テンプレート400がプリント配線板24と
同様に配線板コンベヤ22により搬入され、停止装置9
8により停止させられてリフタ76の上方の位置に位置
決めされるとともに、クランプ部材によりクランプされ
る。そして、テンプレート400の下方において支持ピ
ン70,71が支持台332に配置される。テンプレー
ト400は透明であり、オペレータはテンプレート40
0を通して支持台332を見ることができ、テンプレー
ト400に固定されたダミーチップ402を見ながら、
支持ピン70,71を支持台に置く。オペレータは、テ
ンプレート400に載置されたダミーチップ402を見
て、配置位置として配置点が指示されていれば、支持ピ
ン70を支持台72に配置し、ボルト138によって緩
く固定する。支持ピン70を、支持面148の中心がダ
ミーチップ402の中心と一致するように配置するので
ある。配置位置として配置許容領域が指示されていれ
ば、支持ピン71を支持台72に配置する。支持ピン7
1を、支持面168が、4個のダミーチップ402によ
り画定される領域内に位置し、矩形の領域と平行になる
ように配置し、ボルト138によって緩く固定する。配
置許容領域の中心にダミーチップ402が配置されてい
れば、図25に二点鎖線で示すように、そのダミーチッ
プ402の中心と支持面168の中心とが一致するよう
に支持ピン71を配置する。
【0129】全部の支持ピン70,71の配置後、支持
台332を上昇させて支持ピン70,71をテンプレー
ト400に接触させ、支持ピン70,71の位置を調節
し、ボルト138によって支持台332に固定する。支
持ピン70,71の配置後、テンプレート400は搬出
され、プリント配線板24への電子回路部品34の装着
が開始される。テンプレート400に基準マーク408
を設け、その位置の検出に基づいて載置位置データが作
成されているため、プリント配線板24の種類毎に基準
マークの位置が異なっても、その裏面110の支持位置
を支持ピンによって精度良く支持することができる。ダ
ミーチップ402はテンプレート400に固定されてお
り、異なる対配線板作業機において同種のプリント配線
板24を支持する支持ピンの支持台への配置に使用する
ことができる。本実施形態においては、部品装着装置1
6および制御装置の指示片載置データに従って部品装着
装置16を制御する部分が指示片載置装置を構成し、指
示面404と共に支持部材配置位置指示部を構成してい
る。
【0130】前記実施形態においてテンプレートは、支
持台の支持面とは別に設けられ、支持面とは離れたた指
示面により形成されていたが、テンプレートは、支持台
の支持面に密着して覆うものとしてもよい。その実施形
態を図28に基づいて説明する。
【0131】本実施形態においてテンプレート430は
紙により作られており、支持台432全体を覆う大きさ
を有し、両面テープ等、着脱可能な固定装置によって支
持台432の支持面434に密着して固定され、その表
面である上面により構成される指示面435を覆ってい
る。本実施形態において配線板支持装置436は、上記
支持台432と複数の支持ピン438とを含んでいる
が、本実施形態においては、支持ピン438は磁力によ
って支持台432に着脱可能に固定されるように構成さ
れている。支持ピン438は、円柱状の取付部440
と、先端ほど直径が減少する支持部442とを備え、取
付部440が永久磁石により構成されている。また、支
持部442の先端面が支持面444を構成している。支
持台432は強磁性材料、例えば鋼により作られてお
り、取付部440および支持台432が支持部材固定装
置としてのピン固定装置を構成している。なお、図示は
省略するが、支持面が矩形を成す支持ピンも支持に用い
られる。支持台432を永久磁石製とし、取付部440
を強磁性材料製としてもよい。
【0132】支持ピン438を支持台432に取り付け
る際、支持台432にテンプレート430が密着して貼
り付けられ、記録具によって指示面435に配置位置指
示形象が描画され、配置位置がオペレータに指示され
る。例えば、前記実施形態と同様に描画データに従って
XYロボット32が制御され、マーカ150がX軸,Y
軸方向に移動させられるとともに、マーカ昇降装置15
2により昇降させられ、テンプレート430の指示面4
35に接触させられた状態で移動させられて配置位置指
示形象を描画する。この際、支持ピン番号もテンプレー
ト430に描画され、オペレータは支持ピン番号を見て
支持ピン438を選択し、配置位置指示形象に従って支
持台432上に配置する。支持ピン438はテンプレー
ト430を介して支持面434に載置され、磁力によっ
て支持台432に固定されて支持される。
【0133】プリント配線板24の種類が替わり、支持
ピン438の配置を替える場合には、支持ピン438が
支持台432から取り外されるとともに、テンプレート
430が支持台432から取り外され、新しいテンプレ
ート430であって、配置位置指示形象が描画されてい
ないテンプレート430が支持台432に取り付けられ
て配置位置指示形象が描画される。紙製のテンプレート
430は、使い捨てしてもよく、繰り返し使用するよう
にしてもよい。テンプレート430の支持台432への
取付け,取外しに高い繰り返し精度を得ることができ、
配置位置指示の再現性が保証されるのであれば、繰り返
し使用してもよい。テンプレート430が繰り返し使用
される場合、前記テンプレート170と同様に、電子回
路部品の装着開始に先立って予め複数種類のテンプレー
ト430を作っておいてもよい。
【0134】テンプレートを支持面に密着して覆うもの
とする場合でも、支持ピンはボルトによって支持台に固
定するものとしてもよい。その場合、テンプレートの雌
ねじ穴に対応する部分に開口が設けられ、ボルトが螺合
されるようにされる。
【0135】支持部材の配置位置を指示する指示面は、
オペレータが目視可能な多数の罫線により規定された座
標面が表示された面としてもよい。その実施形態を図2
9に基づいて説明する。本実施形態の配線板支持装置4
70は、支持台472および支持ピン(図示省略)を備
え、前記配線板支持装置436と同様に、支持ピンが磁
力によって支持台472に固定されるように構成され、
支持台472の支持面により指示面474が形成されて
いる。
【0136】指示面474には、XY座標面が描かれ、
表示されている。このXY座標面のX軸,Y軸は、電子
回路部品装着機について設定されたXY座標面のX軸,
Y軸と平行であり、例えば、1ミリを最小単位として罫
線476が設けられている。罫線476は、1ミリ、5
ミリ、10ミリ毎に線種が異ならされ、オペレータが容
易に認識し得るようにされている。図示は省略するが、
罫線476には、座標値を示す数字が5ミリ毎に付され
ている。
【0137】本実施形態においては、支持ピン配置基礎
データに基づいて支持ピンの配置データが作成され、デ
ィスプレイの画面(図示省略)に表示される。配置デー
タは、指示面474に設けられたXY座標面上における
支持ピンの配置位置のX,Y座標データおよび各配置位
置に配置される支持ピンを指定するデータ等を含む。配
置データは、配置位置指示データを含み、支持部材配置
関連データである。したがって、オペレータは、ディス
プレイの表示およびXY座標面の罫線476を見なが
ら、指定された支持ピンを指定された位置に配置する。
X,Y座標データは、支持ピンの支持面の中心について
配置位置を指示するように設定され、オペレータはXY
座標面を見て、指示された位置に支持面の中心が位置す
るように支持ピンを配置し、支持ピンは磁力によって支
持台472に着脱可能に固定される。支持面が矩形であ
れば、支持ピンを指示面474に配置する際の支持面の
姿勢もディスプレイの画面に表示され、互いに直交する
2辺の一方がX軸に、他方がY軸に平行となるように配
置されるようにされる。ディスプレイおよび制御装置の
ディスプレイに支持ピンの配置位置データ等を表示させ
る部分が表示装置を構成している。
【0138】上記各実施形態において支持ピンは、オペ
レータが支持台上に配置するようにされていたが、自動
で配置されるようにしてもよい。その実施形態を図30
ないし図32に基づいて説明する。
【0139】本実施形態の電子回路部品装着機500
は、配線板支持装置502の支持ピン504が支持台5
06に自動で配置されることを除いて前記電子回路部品
装着機5と同様に構成されており、同じ作用を成す構成
要素には同一の符号を付して対応関係を示し、説明を省
略する。
【0140】図32に示すように、配線板支持装置50
2において支持ピン504は、前記配線板支持装置43
6におけると同様に、磁力によって支持台506に着脱
可能に固定されるようにされている。そのため、支持台
506は強磁性材料により形成され、その表面である支
持面が支持ピン504を支持する支持面508を構成し
ている。支持ピン504は取付部510および支持部5
12を備え、取付部510が永久磁石により形成され、
支持台506と共に支持部材固定装置を構成している。
また、支持部512の先端面が支持面514を構成して
いる。支持台506を永久磁石製とし、取付部510を
強磁性材料製としてもよい。
【0141】支持ピン504の支持部512の先端近傍
には、被把持部としての首部518が設けられている。
首部518は横断面形状の外形が円形を成し、軸方向の
中間部に円環状溝520が形成されている。なお、図示
は省略するが、支持面が矩形の支持ピンも支持に用いら
れる。支持ピン504には、支持面の寸法,形状が異な
る複数種類の支持ピンが含まれる。支持ピン504は、
図30に示す支持部材収納装置としての支持ピン収納装
置(以後、収納装置と略称する)524に収納されてい
る。支持ピン収納装置524は、本実施形態において
は、配線板支持装置502に隣接した位置であって、X
Yロボット32の移動領域内に設けられている。
【0142】XYロボット32のY軸スライド40に
は、図31に示すように、装着ヘッド30,基準マーク
撮像システム58と共に、支持ピン504を保持する保
持ユニット530が設けられており、電子回路部品装着
機500について設定された水平なXY座標面の任意の
位置へ移動させられる。保持ユニット530は、保持ヘ
ッド532,保持ヘッド532を支持面508に直角な
軸線であって、垂直軸線まわりに回転させる回転装置5
34および昇降させる保持ヘッド昇降装置536を備え
ている。保持ヘッド532は、支持部材保持具たるピン
保持具538と、ピン保持具538を構成する1対の把
持部材たる把持爪540を開閉させる爪駆動装置542
とを供えている。保持ヘッド532は、XYロボット3
2により、支持台506に対して、支持面508に平行
な方向に移動させられ、保持ヘッド昇降装置536によ
り、支持面508に直角な方向に移動させられ、支持面
508に接近,離間させられる。保持ユニット530
は、本実施形態においては、例えば、未だ公開されてい
ないが、本出願人に係る特願2001−172914の
明細書に記載の保持ユニットと同様に構成されており、
詳細な図示および説明を省略する。また、保持ヘッド昇
降装置536等は、制御コンピュータを主体とする制御
装置550(図30参照)により制御される。
【0143】支持ピン504は、予め設定された配置デ
ータに基づいて支持台502に載置される。配置データ
は、前記各実施形態におけると同様に、プリント回路板
の設計データに基づいて、電子回路部品装着機500に
おいて作成される。配置データも支持部材配置関連デー
タである。まず、ディスプレイの画面へのプリント配線
板24の裏面110の状況の表示に基づいてオペレータ
が支持位置を規定する点の指定および支持ピン情報の入
力等を行うことにより支持ピン配置基礎データが作成さ
れ、それに基づいて支持ピン504の配置時に、支持ピ
ン504を支持台506に配置するための配置データが
制御装置500の制御コンピュータにおいて自動で作成
される。配置データには、支持ピン504の配置位置を
規定するX,Y座標データ,支持ピン504を指定する
データ,配置順,矩形の支持面を有する支持ピンの配置
姿勢,収納装置524における収納個所等、配置に必要
なデータが含まれる。配置位置は、支持面514の中心
について設定される。配置データは、支持ピン配置基礎
データの作成時に作成されてもよく、制御装置500に
おいて電子回路部品34が装着されるプリント配線板2
4の種類の決定後に作成されてもよい。
【0144】配線板支持装置502にプリント配線板2
4を支持させる際には、配置データに基づいてXYロボ
ット32が作動させられ、支持ピン504が支持台50
6に配置される。支持ピン配置時には、まず、現に支持
台506に取り付けられている支持ピン504が収納装
置524に収納される。収納も自動で行われる。支持ピ
ン504の支持台506への配置および収納装置524
への収納の動作は、基本的に前記特願2001−172
914の明細書に記載の装置と同様に行われるため、こ
こでは簡単に説明する。
【0145】支持ピン504の収納時には、現に支持台
506に配置されている支持ピン504を支持台506
に配置するための配置データに基づいてXYロボット3
2が作動させられ、保持ユニット530が支持台506
上に載置された支持ピン504上へ移動させられて支持
ピン504を把持し、支持台506から収納装置524
へ搬送し、収納する。XYロボット32は、ピン保持具
538の軸線が配置位置に位置決めされるように制御さ
れ、ピン保持具538が支持ピン504上において停止
させられるとともに下降させられ、1対の把持爪540
が閉じられて支持ピン504の首部518を把持する。
【0146】そして、ピン保持具538が上昇させられ
るとともに移動させられて支持ピン504を収納装置5
24へ搬送し、収納する。収納装置524において支持
ピン504の収納箇所は、支持ピン504によって決ま
っている。支持ピン504の番号と収納箇所とが対応付
けられており、支持ピン504はその設定された収納箇
所へ搬送されて収納される。ピン保持具538は、収納
箇所上において停止させられるとともに下降させられて
支持ピン504を収納箇所に収納し、1対の把持爪54
0が開かれて支持ピン504を開放する。
【0147】支持台506上に配置された全部の支持ピ
ン504が収納装置524に収納されたならば、次に電
子回路部品34が装着されるプリント配線板24を支持
する支持ピン504が支持台506に載置される。保持
ヘッド532は、まず、XYロボット32により収納装
置524へ移動させられ、ピン保持具538が1対の把
持爪540により支持ピン504の首部518を把持す
る。保持ヘッド532は配置データに設定された順に支
持ピン504を収納装置524から取り出す。
【0148】支持ピン504の把持後、保持ヘッド53
2は支持台506の支持面508に設定された支持ピン
504の配置位置上へ移動させられるとともに下降させ
られ、支持ピン504を支持台506上に載置し、支持
ピン504は磁力によって支持台506に固定される。
載置後、ピン保持具538は支持ピン504を開放する
とともに上昇させられ、収納装置524へ移動させられ
て次に配置する支持ピン504を取り出す。なお、支持
ピン504の取付け時には、支持台506は上昇端位置
へ上昇させられる。また、必要であれば、保持ヘッド5
32を回転させて支持ピン504を回転させ、支持面5
08上に所定の姿勢で配置する。
【0149】本実施形態においては、XYロボット32
および保持ヘッド昇降装置536が保持具相対移動装置
を構成し、ピン保持具538と共に支持部材配置関連デ
ータ利用部を構成している。また、制御装置550の支
持ピン配置基礎データに基づいて配置データを作成する
部分が配置データ作成部を構成し、配置データに従って
XYロボット32等を制御し、支持ピン504を支持台
506に自動的に配置させる部分が支持部材配置関連制
御部を構成し、上記XYロボット32等と共に保持具相
対移動装置を構成している。部品装着装置16のXYロ
ボット32を利用して支持ピン504の配置が行われる
ため、支持ピン504の自動配置を安価に行うことがで
きる。支持ピン504の配置は、部品装着装置16のX
Yロボット32とは別の専用の移動装置によって保持ユ
ニット530をXY座標面内の任意の位置へ移動させる
ことにより行うようにしてもよい。
【0150】なお、指示面に配置位置指示形象を描画し
て支持部材の配置位置をオペレータに指示する場合、描
画順は、支持部材配置関連データの作成時にオペレータ
がプリント配線板の裏面の状態を見て支持位置を規定す
る点を指定する際の指定順と同じでもよい。
【0151】また、配置位置指示形象の描画により配置
位置を指示する場合であって、指示面が支持台の支持面
により形成される場合、光線の放射によって配置位置を
指示する場合と同様に、オペレータが指示する順に描画
が行われ、オペレータが設定した順で支持部材を配置す
るようにしてもよい。配置位置指示形象が1つ描画され
る毎にオペレータは支持部材を指示面に配置する。
【0152】さらに、配置位置指示形象の描画により配
置位置を指示する場合であって、指示面が支持台の支持
面により形成される場合、描画順がコンピュータによっ
て設定される場合にも、配置位置が1つずつ指示される
ようにしてもよい。配置位置の指示の実行がオペレータ
によって指示される毎に、記録具が予め設定された順序
で配置位置へ移動させられて配置位置指示形象を描画
し、それに従ってオペレータが支持部材を指示面に配置
し、固定するのである。支持部材を指定するデータは、
描画されてもよく、例えば、ディスプレイの画面に表示
されてもよい。
【0153】配線板支持装置昇降装置は、支持台を通常
の上昇端位置、すなわちプリント配線板の裏面に接触し
て支持する際の位置より高い位置へ上昇させるように構
成してもよい。それにより、例えば、オペレータが支持
台に支持部材を配置する際に、支持台を最も高い位置へ
移動させることにより、オペレータの支持部材配置作業
等が容易になる。また、認識装置の一種であるカメラに
より支持台上の状況を撮像する場合、カメラの焦点を合
わせることが容易になる。
【0154】配置位置指示形象の描画によって配置位置
を指示する場合、支持台の上方に支持台から距離を隔て
て配設されたテンプレートの指示面に描画する場合と、
支持台の支持面により形成される指示面に描画する場合
とで、記録具の指示面への接触圧が同じになるように調
節するようにしてもよい。例えば、記録具と、記録具を
保持して記録具昇降装置により昇降させられる記録具保
持部とを、記録具の軸線方向に相対移動可能に設け、記
録具が指示面に接触した後、記録具保持具が更に指示面
に接近させられ、記録具に対して相対移動させられたこ
とを検出して、記録具の指示面への接触を検出し、記録
具昇降装置を停止させる。記録具接触検出装置を含む接
触圧調節装置により、記録具の指示面への接触圧が一定
の大きさに制御される。配線板支持装置昇降装置による
配線板支持装置の上昇位置を調節可能とし、指示面がテ
ンプレートの表面により形成される場合であっても、支
持台の支持面により形成される場合であっても、記録具
に対して、接近・離間方向において同じ位置に位置し、
接触圧が同じになるようにしてもよい。記録具昇降装置
は、回転角度の精度の良い制御が可能な電動モータ、例
えば、サーボモータあるいはステップモータを駆動源と
して構成し、記録具を接近・離間方向の任意の位置へ移
動させるようにしてもよい。
【0155】指示面に配置位置指示形象を描画する場
合、指示面に支持ピン番号を描画するのに替えて、描画
順を描くとともに、描画順と配置される支持ピンとを対
応付けるデータを作成し、支持ピンの支持台への取付け
時にディスプレイの画面に表示されるようにしてもよ
い。
【0156】指示面への光線の放射によって支持部材の
配置位置を指示する場合、指示面の光線が放射される部
分の形状は、矩形に限らず、例えば、円形等、他の形状
としてもよい。例えば、開口形成装置を、寸法が任意の
大きさに異なる円形の開口を形成する装置とする。
【0157】指示面への光線の放射によって支持部材の
配置位置を指示する場合、指示面に支持ピンの番号(配
置する支持部材を指示するデータ)も照射されるように
してもよい。例えば、数字形のスリットが設けられたマ
スクを設け、そのマスクを通して光線を放射する。ある
いは光線放射装置を、指示面に光線を任意の形状で照射
し得る装置とし、番号を照射するようにしてもよい。
【0158】また、光線の放射により全部の支持ピンの
各配置位置を同時に指示するようにしてもよい。例え
ば、指示面の全部の配置位置に対応する部分にそれぞれ
所定の形状,寸法の開口が設けられたマスクを設け、そ
のマスクを介して光線を放射する。あるいは光線放射装
置を、光線放射データに従って、指示面全体に同時にか
つ指示面の任意の位置に光線を放射する装置とし、全部
の配置位置に同時に光線を放射するようにしてもよい。
この際、支持ピンの番号が同時に照射されるようにして
もよい。
【0159】光線放射装置は、基準マーク撮像システム
の照明装置を光源としてもよい。
【0160】光線放射により配置位置を指示する場合、
光線は支持部材の支持面に当てるようにしてもよい。こ
の場合、支持部材が支持台に配置された状態において支
持面が位置することが予定される面が指示面であって、
架空の面であり、その指示面の配置位置に対応する部分
に焦点を合わせて光線を放射する。この場合、支持面に
おいて反射される光が最も明瞭になる位置に支持部材を
配置する。光線は、テンプレートにより構成される指示
面に照射するようにしてもよい。
【0161】支持台の支持面の状況の認識によって支持
部材の配置位置を指示する場合、オペレータの指示に基
づいて認識装置、例えば基準マークカメラが移動させら
れて、支持面の指示された配置位置を含む部分を撮像す
るようにしてもよい。
【0162】また、支持台の状況の認識によって支持部
材の配置位置を指示する場合、支持面全体を同時に認識
するようにしてもよい。この場合、例えば、ディスプレ
イの画面に支持台全体の画像が表示されるとともに、配
置位置を指示する形象の像と許容エリアとの少なくとも
一方が表示されるようにする。例えば、支持部材の支持
面の中心位置が形象によって表示されるようにするので
あり、また、配置位置毎に配置する支持部材を指示する
データを表示する。オペレータは、その表示に従って支
持部材を選ぶとともに、認識装置による支持部材の認識
状態に従って支持部材を、その支持面の中心が指示され
た位置あるいは許容エリア内に位置するように配置し、
設定された配置位置に配置する。
【0163】支持部材の配置位置を指示面への指示片の
載置によって指示する場合、各配置位置に配置される支
持ピンの番号等、支持部材を指定するデータも指示され
るようにしてもよい。
【0164】また、指示片をテンプレートに載置する
際、テンプレートに両面テープを貼って指示片固定部を
設けるのに替えて、例えば、指示片に接着剤を塗布する
ようにしてもよい。例えば、装着ヘッドがフィーダから
指示片を取り出してテンプレートへ移動するまでの間に
接着剤溜まりを設け、指示片を下降させて、その下面を
接着剤に浸して接着剤を塗布する。そして、指示片をテ
ンプレートに載置すれば、接着剤によりテンプレートに
固定される。
【0165】さらに、指示片をテンプレートに載置して
支持部材の配置位置を指示する際、テンプレートに設け
られた基準マークの位置に基づいて載置位置データを修
正して、指示片をテンプレートに載置するようにしても
よい。例えば、基準マークの位置がプリント配線板の種
類により同じであって、基準マークのプリント配線板内
における位置、ひいては対配線板作業機内における位置
がわかっているとして、支持部材配置基礎データに基づ
いて載置位置データを作成し、テンプレートをリフタの
上方に位置決めした状態で基準マークを撮像し、予め設
定された基準マークの位置とのずれを求め、載置位置の
位置誤差を検出し、修正して指示片を載置するようにす
るのである。
【0166】さらに、指示片をテンプレートに載置する
場合、テンプレートに基準マークを設けることは不可欠
ではない。プリント配線板の種類に応じて、プリント配
線板の搬送が停止装置により停止させられた際の、プリ
ント配線板の搬送方向において下流側の端からの部品装
着領域までの距離が異なることがあり、種類の異なるプ
リント配線板が停止装置によって同じ位置に停止させら
れた場合、搬送方向において部品装着領域の位置にずれ
が生ずる。このずれが、支持ピンがプリント配線板を支
持する際に許容される大きさであれば、基準マークは不
要であり、プリント配線板が異なっても、部品装着領域
の、プリント配線板の上記下流端からの距離は同じであ
るとして支持ピンの配置を行い、プリント配線板を支持
して支障がないのである。また、プリント配線板に設け
られた基準マークのプリント配線板上における位置がプ
リント配線板の種類によってそれぞれ、予めわかってお
り、プリント配線板が停止装置により停止させられた状
態における基準マークの位置が、停止位置および基準マ
ークのプリント配線板上における位置から得られるので
あれば、その位置を基準として載置位置データを作成す
ればよく、テンプレートに基準マークを設けなくても、
基準マークを設けた場合と同様に指示片を載置すること
ができる。
【0167】支持部材配置関連データ処理装置が高粘性
流体塗布システムに設けられる場合、高粘性流体を指示
面に塗布して、支持部材の支持台への配置位置を指示す
るようにしてもよい。高粘性流体を指示面に塗布して、
支持部材の支持台への配置位置を指示する指示片として
もよいのである。指示面は、支持台の指示面でもよく、
テンプレートの表面でもよい。高粘性流体の塗布は、例
えば、テンプレートに載置されて配置位置を指示する指
示片の載置と同様に行われ、設定された塗布位置であっ
て配置指示位置に塗布される。
【0168】テンプレートへの配置位置指示領域の描
画,光線の放射によって支持部材の配置位置が指示され
る場合でも、また、テンプレートが支持台の支持面に密
着して覆うものであっても、テンプレートに基準マーク
を設けてもよい。
【0169】テンプレートは、プリント配線板の種類毎
に作成するのに限らず、例えば、種類は同じであるが、
生産ロットを異にするプリント配線板毎に作成するよう
にしてもよい。生産ロットが異なれば、プリント配線板
の種類が同じであっても、基準マークの位置が一定では
ないことがあり、テンプレートに、プリント配線板の基
準マークに合わせて基準マークを設けることにより、プ
リント配線板上における基準マークの位置がわからなく
ても、配置位置指示データを精度良く作成することがで
きる。
【0170】テンプレートは、プリント配線板より大き
いものとしてもよい。この際、テンプレートと、テンプ
レートの使用により支持部材の配置が為された配線板支
持装置により支持されるプリント配線板とは、その相対
位置が一義的に決められるようにされる。
【0171】支持位置が支持可能領域であり、支持可能
領域に対応する配置許容領域に、矩形の支持面を有する
1つの支持ピンを支持位置に配置する場合、支持ピンを
支持可能領域の中央部から外れた位置に配置するのであ
れば、例えば、オペレータは、支持部材配置基礎データ
の作成時に、その配置位置を指示するデータを入力し、
その位置が、支持ピンの配置時にオペレータに指示され
るようにする。
【0172】プリント配線板の裏面に指定された支持位
置が支持可能領域であり、広いのであれば、1つの支持
可能領域に対応する1つの配置許容領域内に支持部材を
複数配置するようにしてもよい。配置許容領域内に配置
される複数の支持部材の種類,数および配置位置は、オ
ペレータが指定するようにしてもよく、コンピュータに
より自動で設定されるようにしてもよい。複数種類の支
持部材、例えば、支持ピンは、その種類を異ならせても
よく、同じにしてもよい。
【0173】上記実施形態において支持部材配置基礎デ
ータは、対配線板作業システムを構成する複数の対配線
板作業機の一つである電子回路部品装着機において作成
されるようにされていたが、ホストコンピュータにおい
て作成されるようにしてもよい。ホストコンピュータに
ついても、入力装置,マウス,表示装置等を接続すると
ともに、RAMに支持部材配置関連データを作成するデ
ータ作成プログラムを格納し、データが作成されるよう
にするのである。この場合、配置位置指示データよび配
置データは、支持部材配置基礎データと同時にホストコ
ンピュータにおいて作成されてもよく、作業が行われる
プリント配線板の種類の決定後にホストコンピュータあ
るいは対配線板作業機の制御コンピュータにおいて作成
されてもよい。
【0174】上記実施形態において支持部材配置基礎デ
ータは、オペレータによる点の指定に基づいて作成され
るようにされていたが、CADデータに基づいて自動で
作成されるようにしてもよい。
【0175】上記各実施形態において描画データ等の配
置位置指示データは、例えば、支持台72等の支持面1
24等が指示面とされる場合、作業が行われるプリント
配線板の種類の決定後に作成されるようにされていた
が、支持部材配置基礎データの作成時に共に作成される
ようにしてもよい。作業が行われるプリント配線板の種
類の決定前に予め作成しておいて、必要なときに用いら
れるようにしてもよいのである。この際、配置位置指示
データの作成は、対配線板作業機のコンピュータにおい
て行われてもよく、ホストコンピュータにおいて行われ
てもよい。作成された配置位置指示データは、例えば、
ホストコンピュータのRAMに記憶させる。この場合、
配置位置指示データは、作業関連データと共に、プリン
ト配線板の種類に応じて対配線板作業機の制御コンピュ
ータに供給される。配置位置指示データは、作業関連デ
ータとは別に、プリント配線板の種類を規定するデータ
と対応付けて記憶させてもよく、作業関連データの一部
として記憶させてもよい。作業関連データに基づいて作
成される作業のための制御プログラムも、事前に作成し
てホストコンピュータのRAMに記憶させておき、必要
なときに配置位置指示データと共に制御コンピュータに
伝送されるようにしてもよい。支持部材を支持台に自動
で配置するための配置データについても同様である。
【0176】配置位置指示データおよび配置データは、
作業が行われるプリント配線板の種類の決定後にホスト
コンピュータにおいて作成されて、作業関連データと共
に制御コンピュータに供給されるようにしてもよい。作
業のための制御プログラムも同様である。支持部材配置
基礎データが作成されるコンピュータ、配置位置指示デ
ータあるいは配置データが作成されるコンピュータおよ
びその作成時期等は適宜に設定可能であるのである。
【0177】ホストコンピュータあるいは対配線板作業
機の制御コンピュータにおいて作成された配置位置指示
データあるいは配置データは、それらコンピュータのい
ずれかにプリント配線板の種類と対応付けて記憶してお
き、使用されるようにしてもよい。
【0178】支持部材配置基礎データは、作業関連デー
タと対応付けて記憶してもよく、作業関連データの一部
としてもよい。配置位置指示データおよび配置データも
同様である。
【0179】支持部材配置基礎データ,配置位置指示デ
ータおよび配置データの少なくとも一つが、対配線板作
業システムを構成する制御コンピュータおよびホストコ
ンピュータとは別のコンピュータにおいて作成されて、
制御コンピュータとホストコンピュータとの少なくとも
一方に供給されるようにしてもよい。この別のコンピュ
ータは、ホストコンピュータと制御コンピュータとの少
なくとも一方に接続されてもよく、作成されたデータを
読取装置によって読取り可能な記憶媒体に記憶し、ホス
トコンピュータ等に供給し、それらにおいて読取装置に
よって読み取られ、記憶されるようにしてもよい。
【0180】ホストコンピュータと制御コンピュータと
の少なくとも一方において作成された支持部材配置関連
データを、読取装置によって読取り可能な記憶媒体に記
憶し、利用されるようにしてもよい。
【0181】また、ディスプレイの画面に表示されたプ
リント配線板の裏面の状況に基づいてオペレータが支持
位置を指定する場合、対配線板作業機について設定され
たXY座標面上において点が指定されるようにしてもよ
い。
【0182】支持部材としての支持ピンを支持台に磁力
によって固定する場合、永久磁石に代えて電磁石を用い
てもよい。
【0183】プリント配線板24について支持位置が領
域で設定される場合、矩形に限らず、三角形等の多角形
等、別の形状で設定してもよい。支持部材の支持面の形
状は、円形あるいは矩形に限らず、例えば、四角形,四
角形以外の多角形等、種々の形状が採用可能である。
【0184】支持部材は、その支持面においてプリント
配線板を支持するものとされていたが、支持面に加え
て、吸着カップ等の吸着部を備え、負圧によってプリン
ト配線板を吸着するとともに、支持面によって支持する
支持部材としてもよい。
【0185】プリント配線板を配線板支持装置によって
支持する際に、位置決め部材、例えば、位置決めピンに
よって位置決めするようにしてもよい。例えば、配線板
支持台に位置決めピンを設け、配線板支持台の上昇に伴
って位置決めピンがプリント配線板に設けられた位置決
め穴に嵌入し、プリント配線板を位置決めするようにす
るのである。
【0186】支持ピンを第一,第二支持部材およびボル
トを含む固定装置によって支持台に固定する場合、自身
を支持台に固定する固定装置のボルトの軸線と、第二支
持部材の回動軸線とを通る一直線上に支持ピンが位置す
るように固定装置を設けてもよい。例えば、ボルトを第
一支持部材内に埋め込み、第二支持部材を第一支持部材
より長くするとともに、第一支持部材に対応する部分に
ついては第一支持部材と干渉することなく回動する形
状,寸法とし、第二支持部材が第一支持部材上に位置す
るようにするのである。また、支持ピンは、例えば、特
開平11−195899号公報に記載されているよう
に、支持部材を一つのみ有する固定装置によって支持台
に固定するようにしてもよい。上記第一支持部材に相当
する支持部材の一端部に支持ピンを固定し、その支持部
材を長穴を通ってボルトによって支持台に固定するので
ある。
【0187】さらに、図1ないし図27に示す各実施形
態において支持ピンは、図28に示す実施形態の支持ピ
ンと同様に、磁力によって支持台に取り付けられるもの
としてもよい。この場合、支持ピンは、その先端の支持
面と、支持台上に載置される底面とが同軸上に位置する
ように設けられるのが普通であり、指示面への配置位置
指示形象の描画によって支持ピンの配置位置を指示する
場合、支持ピンの底面を、指示面に描画された載置位置
指示形象に予め設定された状態で載置すれば、支持面も
同様に載置位置指示形象に載置されることとなる。その
ため、前記支持ピン73のように、位置合わせ部184
を設けなくてもよく、テンプレートを使用する場合と、
支持台の支持面により構成される指示面に配置位置指示
形象を描画する場合とにおいて、同じ支持ピンを用いる
ことができる。テンプレートに形象を描画する場合と、
支持台の支持面に形象を描画する場合とにおいて、描画
データを共通とすることも可能である。
【0188】支持部材が支持台上に自動で配置される場
合、配置位置は、支持部材の支持面の中心について設定
するのに限らず、支持部材の底面について設定するよう
にしてもよい。支持面の中心と底面の中心とが同心であ
れば、いずれについて設定しても配置位置は同じになる
が、例えば、支持面の中心と、支持部材の底面の中心と
がずれている場合、支持部材の底部が保持具により保持
されて支持台上に自動で配置されるのであれば、底面の
中心について配置位置を設定する。底面の中心と支持面
の中心との相対位置は設計上、わかっており、底面の中
心について設定される配置位置は、その配置位置に従っ
て支持部材を支持台上に配置したとき、支持面の中心が
プリント配線板の予め設定された位置を支持する状態と
なるように設定される。
【0189】上記各実施形態において支持部材は、プリ
ント配線板の裏面に設けられた電子回路部品および配線
パターンを避けてプリント配線板を支持するようにされ
ていたが、可能であれば、導体配線およびパッドにもプ
リント配線板を接触させてプリント配線板を支持させて
もよい。
【0190】プリント回路板製造システムを構成する複
数の対配線作業機のうち、配線板支持装置によりプリン
ト配線板を支持する作業機の一部が支持部材配置関連デ
ータの利用部を備えていない場合には、例えば、利用部
を備えている作業機においてテンプレートを作成し、そ
のテンプレートを用いて支持部材の支持台への配置を行
えばよい。
【0191】支持部材配置関連データ処理装置は、支持
ピン配置基礎データを作成するのみの装置であってもよ
く、支持ピン配置基礎データと配置位置指示データある
いは配置データとを作成するのみの装置であってもよ
い。
【0192】以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細
に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記
〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識
に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である支持部材配置関連デー
タ処理装置を含み、本発明の実施形態であるプリント回
路板製造システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】上記プリント回路板製造システムを構成する第
二電子回路部品装着機を概略的に示す平面図である。
【図3】上記第二電子回路部品装着機の部品装着装置を
示す側面図である。
【図4】上記第二電子回路部品装着機の配線板支持装置
および支持装置昇降装置等を示す正面図(一部断面)で
ある。
【図5】上記配線板支持装置を示す平面図である。
【図6】上記配線板支持装置がプリント配線板を支持し
た状態の一部を示す正面図である。
【図7】上記配線板支持装置の支持ピンおよびピン固定
装置を示す平面図である。
【図8】上記支持ピンおよびピン固定装置を示す正面図
である。
【図9】上記配線板支持装置を構成する別の支持ピンお
よびピン固定装置を平面視と正面視とにおいてそれぞれ
示す図である。
【図10】上記配線板支持装置を構成する別の支持ピン
およびピン固定装置を示す正面図である。
【図11】上記支持ピンの支持台への取付けに用いられ
るテンプレートの一部を示す平面図である。
【図12】前記第二電子回路部品装着機を制御する制御
装置を概略的に示すブロック図である。
【図13】上記制御装置の主体を成す制御コンピュータ
のRAMに記憶された支持ピン配置基礎データ作成ルー
チンを示すフローチャートである。
【図14】ディスプレイの画面に表示されたプリント配
線板の裏面の状況に基づくオペレータによる支持位置の
指定を説明する図である。
【図15】上記オペレータによる支持位置の指定等に基
づいて得られる支持ピン配置基礎データを示す図表であ
る。
【図16】前記支持台の指示面に描画された配置点指示
形象および配置許容領域指示形象を示す平面図である。
【図17】上記指示面の配置点指示形象および配置許容
領域指示形象に支持ピンが配置された状態を示す平面図
である。
【図18】前記電子回路部品装着システムによって電子
回路部品が装着される複数枚取りのプリント配線板の電
子回路部品装着領域を示す図である。
【図19】図18に示すプリント配線板を支持する際に
支持台の指示面に描かれる配置許容領域指示形象を示す
平面図である。
【図20】本発明の別の実施形態である支持部材配置関
連データ処理装置の光線放射装置を部品装着装置と共に
概略的に示す側面図である。
【図21】図20に示す光線放射装置の構成を概略的に
示す正面図である。
【図22】図21に示す光線放射装置の開口形成装置を
概略的に示す平面図である。
【図23】支持部材配置関連データ処理装置を構成する
光線放射装置の別の態様を概略的に示す正面図である。
【図24】本発明の別の実施形態である支持部材配置関
連データ処理装置の基準マークカメラによる支持台の撮
像に基づく支持ピンの配置を説明する図である。
【図25】本発明の別の実施形態である支持部材配置関
連データ処理装置において指示片載置装置によりダミー
チップがテンプレートの指示面に載置された状態を示す
平面図である。
【図26】図25に示すテンプレートを用いて支持ピン
が支持台に配置された状態を示す正面図である。
【図27】図25に示すテンプレートにダミーチップが
載置されていない状態を示す平面図である。
【図28】本発明の別の実施形態である支持部材配置関
連データ処理装置を構成する指示面が、支持台に密着す
るテンプレートにより構成された状態を示す正面断面図
である。
【図29】本発明の別の実施形態である支持部材配置関
連データ処理装置を構成する指示面であって、座標面が
設けられた指示面を示す平面図である。
【図30】本発明の別の実施形態である支持部材配置関
連データ処理装置を含む電子回路部品装着機を示す平面
図である。
【図31】図30に示す電子回路部品装着機の支持ピン
を保持する保持ユニットを部品装着装置と共に示す正面
図である。
【図32】図31に示す保持ユニットにより保持される
支持ピンが支持台に配置された状態を示す正面断面図で
ある。
【符号の説明】
1:プリント回路製造システム 3:第一電子回路部
品装着機 4:接着剤塗布機 5:第二電子回路部
品装着機 7:ホストコンピュータ 16:部品装
着装置 20:配線板支持装置 24:プリント配
線板 32:XYロボット 34:電子回路部品
35:表面 58:基準マーク撮像システム 7
0,71,73:支持ピン 72:支持台 11
0:裏面 116:描画層 124:指示面 130:ピン固
定装置 150:マーカ 152:マーカ昇降装置
170:テンプレート 171:表面 172,174,176:配置位置指示形象 20
0:制御装置 202:制御コンピュータ 25
0,252:配置点指示形象 254:配置許容領域
指示形象 260:プリント配線板 270,27
2:配置許容領域指示形象 300:電子回路部品装
着機 302:光線放射装置 330:配線板支持
装置 332:支持台 338:支持面 34
4:光線放射装置 350:ディスプレイ 35
2:画面 400:テンプレート 402:ダミー
チップ 404:指示面 430:テンプレート
432:支持台 435:指示面 436:配線
板支持装置 438:支持ピン 470:配線板支持装置 472:支持台 47
4:指示面 476:罫線 500:電子回路部品
装着機 502:配線板支持装置 504:支持ピ
ン 506:支持台 508:支持面 530:
保持ユニット 538:ピン保持具 550:制御装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント回路板の設計データを記憶する
    設計データ記憶部と、その設計データ記憶部に記憶され
    た設計データに基づいて、前記プリント回路板とされる
    べきプリント配線板の少なくとも1点近傍をスポット的
    に支持する支持部材の支持台への配置に関連するデータ
    である支持部材配置関連データを作成するデータ作成部
    とを含み、そのデータ作成部が、 プリント回路板の設計データに基づいてディスプレイの
    画面上にプリント配線板の裏面の状態を表示する表示部
    と、 前記ディスプレイの画面上の少なくとも1点がオペレー
    タにより指定された場合に、その少なくとも1点のデー
    タを前記支持部材配置関連データとして記憶する配置関
    連データ記憶部とを含むことを特徴とする支持部材配置
    関連データ処理装置。
  2. 【請求項2】 オペレータに前記支持部材の配置位置を
    指示する支持部材配置位置指示部を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の支持部材配置関連データ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材配置位置指示部が、 前記支持台と関連付けて設けられ、その支持台への前記
    支持部材の配置位置が指示される指示面と、 その指示面に描画が可能な記録具と、 その記録具と前記指示面とを前記支持部材配置関連デー
    タに基づいて相対移動させることにより、記録具に前記
    支持部材の配置位置に関連した形象の描画を前記指示面
    に対して行わせる記録具相対移動装置とを含むことを特
    徴とする請求項2に記載の支持部材配置関連データ処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記支持部材配置位置指示部が、 前記支持台と関連付けて設けられ、その支持台への前記
    支持部材の配置位置が指示される指示面と、 その指示面に向かって光線を放射可能な光線放射装置と
    を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の支持
    部材配置関連データ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記支持部材配置位置指示部が、 前記支持台に対向して設けられた認識装置と、 その認識装置により認識された支持台上の状況をディス
    プレイの画面に表示する表示装置とを含むことを特徴と
    する請求項2ないし4のいずれかに記載の支持部材配置
    関連データ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記支持部材配置位置指示部が、 前記支持台と関連付けて設けられ、その支持台への前記
    支持部材の配置位置が指示される指示面と、 その指示面上の前記支持部材の前記支持台上への配置位
    置に対応する部分に、前記支持部材配置関連データに基
    づいて指示片を載置する指示片載置装置とを含むことを
    特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の支持部
    材配置関連データ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記支持部材配置位置指示部が、前記支
    持台への前記支持部材の配置が許容される領域である配
    置許容領域を前記支持部材の配置位置として前記指示面
    に指示する領域指示部を含むことを特徴とする請求項2
    ないし6のいずれかに記載の支持部材配置関連データ処
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記指示面が前記支持台の前記支持部材
    を支持する支持面により形成されていることを特徴とす
    る請求項3ないし7のいずれかに記載の支持部材配置関
    連データ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記指示面が、前記支持台の前記支持部
    材を支持する支持面とは別に設けられたテンプレートに
    より形成されることを特徴とする請求項3ないし8のい
    ずれかに記載の支持部材配置関連データ処理装置。
  10. 【請求項10】 支持部材とその支持部材を支持する支
    持台とを備え、支持部材によりプリント配線板を裏面側
    からスポット的に支持する配線板支持装置と、その配線
    板支持装置に支持されたプリント配線板の表面に予め定
    められた作業を行う作業装置とを含む対配線板作業シス
    テムであって、 前記プリント配線板の表面への作業に関連するデータで
    ある作業関連データと、前記支持部材の前記支持台への
    配置に関連するデータである支持部材配置関連データと
    を同一プリント配線板に関連付けて記憶するデータ記憶
    部と、 前記作業関連データに基づいて前記作業装置を制御する
    作業制御部と、 前記支持部材配置関連データに基づいて前記支持部材の
    前記支持台への配置に関連する制御を行う支持部材配置
    関連制御部とを含むことを特徴とする対配線板作業シス
    テム。
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