JP2003248827A - 画像照合装置、画像形成装置、画像照合方法及び画像照合プログラム - Google Patents

画像照合装置、画像形成装置、画像照合方法及び画像照合プログラム

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JP2003248827A JP2002324258A JP2002324258A JP2003248827A JP 2003248827 A JP2003248827 A JP 2003248827A JP 2002324258 A JP2002324258 A JP 2002324258A JP 2002324258 A JP2002324258 A JP 2002324258A JP 2003248827 A JP2003248827 A JP 2003248827A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速かつ的確に印刷結果を確認するための画
像照合装置を提供する。 【解決手段】 クライアントPC302は基準画像デー
タを画像照合装置300へ送信する。一方、プリントサ
ーバ304は画像形成装置306に対して画像形成命令
を出し、基準画像データに基づいて印刷媒体上に画像を
印刷する。画像形成装置306は印刷された画像を読み
取って、検査画像データとして画像照合装置300に送
信する。制御部10は、基準画像データで表される基準
画像と検査画像データで表される検査画像との投影波形
を生成し、各投影波形から特徴量を抽出し、当該特徴量
の比較によって基準画像と検査画像とのスケーリング補
正量及び平行移動量を検出する。これらに基づいて基準
画像と検査画像の対応する画素の位置が求められ、相似
変換の結果の画像をパターンマッチング処理して、照合
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定処理の前後の
画像を比較照合する画像照合装置、画像形成装置、画像
照合方法及び画像照合プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像形成装置であるプリンタや印
刷機の処理速度はますます高速化している。一方、高品
位の印字結果を得たい場合、利用者においては、媒体に
記録した画像にノイズ(トナーがのらずに白く抜ける
「白抜け」や余分なトナーが付着するなどの「汚れ」
等)がないようにすることが好ましい。通常、このよう
なノイズのある媒体を除去するため、利用者は目視によ
って印刷結果を確認している。しかし、目視検査を実行
すると、作業者に疲労を課したり、複数の作業者間で判
断基準を等しく保つことが困難であり、作業者の育成に
も時間が掛かる問題がある。そこで、様々な自動画像検
査装置が提案されている(例えば、特許第314083
8号、特開平07−031134号、特開平11−19
4154号、特開2002−181732号又は特開平
08−035936号等)。
【0003】
【特許文献1】特許第3140838号公報
【特許文献2】特開平07−031134号公報
【特許文献3】特開平11−194154号公報
【特許文献4】特開2002−181732号公報
【特許文献5】特開平08−035936号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、印刷機
から送りだされる画像を一枚一枚目視によって確認する
のは困難である。そこで、基準の画像として、例えばプ
リンタの場合は印刷対象となった画像(基準画像)と、
用紙等の媒体に印字された画像を読み取って得た画像
(検査画像)とを比較し、各画素が正確に対応している
か否かを調べることもできる。
【0005】また、各画素を一々調べるのではなく、パ
ターンマッチングによって基準画像と検査画像との比較
を行うこともできる。例えば特公平07−31134号
公報には、比較対象となる2つの画像データとのそれぞ
れに対し、所定の経路に沿って画素の値を総和して得ら
れる「投影」波形を生成し、各画像データからの投影波
形間の相関性を演算して、画像の比較を行う技術が開示
されている。
【0006】しかし、各画素を一々調べる方法では、膨
大な処理時間がかかるため、現実的ではなく、またパタ
ーンマッチングを行って、基準画像と検査画像との照合
を行う場合、これらの画像データの寸法や位置ずれを補
正しなければ正確な比較ができないが、画像上のノイズ
のために、寸法や位置ずれの補正量を正確に演算するこ
とが困難である場合が多い。さらに、近年のプリンタの
高速化に伴い、寸法や位置ずれの補正量の演算も迅速化
することが必要となっている。
【0007】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、迅速かつ的確に印刷結果を確認するための画像照合
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、処理の基準となる基準画像と、当該基準画
像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との照
合を行う画像照合装置であって、前記基準画像に複数の
所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々について経
路上の画素値を累算して基準画像の投影波形を求める手
段と、前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当該
複数の経路の各々について経路上の画素値を累算して検
査画像の投影波形を求める手段と、前記基準画像の投影
波形に基づき、特徴量の情報を基準特徴量情報として生
成する手段と、前記検査画像の投影波形に基づき、特徴
量の情報を検査特徴量情報として生成する手段と、前記
基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とに基づいて、前
記基準画像と前記検査画像との照合を行う手段とを含む
ことを特徴とする。
【0009】ここで、上記画像照合装置において、前記
基準特徴量情報は、基準投影波形内で、累算値の変化が
特徴的となる投影波形上の位置を表す情報であり、前記
検査特徴量情報は、検査投影波形内で、累積値の変化が
特徴的となる投影波形上の位置を表す情報であることが
好適である。さらに、前記累算値の変化が特徴的となる
投影波形上の位置は、投影波形上のピーク位置であるこ
とがより好ましい。また、前記累積値の変化が特徴的と
なる投影波形上の位置は、投影波形のn次微分の微分値
が0となる位置であることも好ましい。
【0010】また、上記画像照合装置において、前記照
合を行う手段は、前記基準特徴量情報及び前記検査特徴
量情報に基づいて、前記基準画像と前記検査画像との相
似性を求めて照合を行うことが好ましい。さらに、前記
基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とを比較して、平
行移動量を含む相似変換パラメータを求め、当該相似変
換パラメータを用いて、前記基準画像と前記検査画像と
の相似性を求めることがより好適である。
【0011】ここで、前記基準特徴量情報と前記検査特
徴量情報とを参照して、前記基準画像の投影波形と前記
検査画像の投影波形の各ピーク位置同士の組み合わせに
ついて相似変化パラメータを推定し、前記組み合わせ毎
に推定された相似変換パラメータを含む推定相似変換パ
ラメータ群を生成し、当該推定相似変換パラメータ群の
うち尤度が高いパラメータを前記相似変化パラメータと
して決定することがより好適である。
【0012】また、前記相似変換パラメータを求める際
に、相似変換パラメータに含まれる各量のうち少なくと
も1つに対して所定の数値範囲を設定し、当該数値範囲
において前記相似変換パラメータを決定しても良い。
【0013】さらに、上記課題を解決するための本発明
の別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準
画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との
照合を行う画像照合装置であって、前記基準画像に複数
の所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々について
経路上の画素値を累算して基準画像の投影波形を求める
手段と、前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当
該複数の経路の各々について経路上の画素値を累算して
検査画像の投影波形を求める手段と、前記基準画像の投
影波形と前記検査画像の投影波形に基づき、前記基準画
像と前記検査画像との相似性を示す相似変換パラメータ
を演算する手段とを含み、前記相似変換パラメータを用
いて前記基準画像と前記検査画像との座標位置合わせを
行い、前記基準画像上の注目画素の画素値と、前記検査
画像上の当該注目画素に対応する座標位置にある画素近
傍の画素値とを比較し、当該比較の結果に基づいて前記
基準画像と前記検査画像との照合を行うことを特徴とす
る。
【0014】さらに、上記課題を解決するための本発明
の別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準
画像に基づいて画像形成を行う画像形成装置であって、
前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
経路の各々について経路上の画素値を累算して基準画像
の投影波形を求める手段と、前記画像形成された画像を
検査画像として、当該検査画像に複数の所定の経路を設
定し、当該複数の経路の各々について経路上の画素値を
累算して検査画像の投影波形を求める手段と、前記基準
画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を基準特徴量情
報として生成する手段と、前記検査画像の投影波形に基
づき、特徴量の情報を検査特徴量情報として生成する手
段と、前記基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とに基
づいて、前記基準画像と前記検査画像との照合を行う手
段とを含む画像照合部を備えることを特徴とする。
【0015】さらに、上記課題を解決するための本発明
の別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準
画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との
照合を行う画像照合装置であって、前記基準画像をm×
nのブロック(m,nは正の整数)に分割して複数の基
準画像ブロックとして、前記基準画像ブロックの少なく
とも1つに複数の所定の経路を設定し、当該複数の経路
の各々について経路上の画素値を累算して基準画像の投
影波形を求める手段と、前記検査画像をm×nのブロッ
ク(m,nは正の整数)に分割して複数の検査画像ブロ
ックとして、前記検査画像ブロックの少なくとも1つに
複数の所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々につ
いて経路上の画素値を累算して検査画像の投影波形を求
める手段と、前記基準画像の投影波形と前記検査画像の
投影波形とに基づき、前記基準画像と前記検査画像との
照合を行う手段とを含むことを特徴とする。
【0016】また、上記課題を解決するための本発明の
別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準画
像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との照
合を行う画像照合方法であって、前記基準画像に複数の
所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々について経
路上の画素値を累算して基準画像の投影波形を求める工
程と、前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当該
複数の経路の各々について経路上の画素値を累算して検
査画像の投影波形を求める工程と、前記基準画像の投影
波形に基づき、特徴量の情報を基準特徴量情報として生
成する工程と、前記検査画像の投影波形に基づき、特徴
量の情報を検査特徴量情報として生成する工程と、前記
基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とに基づいて、前
記基準画像と前記検査画像との照合を行う工程とを含む
ことを特徴とする。
【0017】さらに、上記課題を解決するための本発明
の別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準
画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との
照合を行う画像照合方法であって、前記基準画像に複数
の所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々について
経路上の画素値を累算して基準画像の投影波形を求める
工程と、前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当
該複数の経路の各々について経路上の画素値を累算して
検査画像の投影波形を求める工程と、前記基準画像の投
影波形と前記検査画像の投影波形に基づき、前記基準画
像と前記検査画像との相似性を示す相似変換パラメータ
を演算する工程とを含み、前記相似変換パラメータを用
いて前記基準画像と前記検査画像との座標位置合わせを
行い、前記基準画像上の注目画素の画素値と、前記検査
画像上の当該注目画素に対応する座標位置にある画素近
傍の画素値とを比較し、当該比較の結果に基づいて前記
基準画像と前記検査画像との照合を行うことを特徴とす
る。
【0018】さらに、上記課題を解決するための本発明
の別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準
画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との
照合を行う画像照合方法であって、前記基準画像をm×
nのブロック(m,nは正の整数)に分割して複数の基
準画像ブロックとして、前記基準画像ブロックの少なく
とも1つに複数の所定の経路を設定し、当該複数の経路
の各々について経路上の画素値を累算して基準画像の投
影波形を求める工程と、前記検査画像をm×nのブロッ
ク(m,nは正の整数)に分割して複数の検査画像ブロ
ックとして、前記検査画像ブロックの少なくとも1つに
複数の所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々につ
いて経路上の画素値を累算して検査画像の投影波形を求
める工程と、前記基準画像の投影波形と前記検査画像の
投影波形とに基づき、前記基準画像と前記検査画像との
照合を行う工程とを含むことを特徴とする。
【0019】また、上記課題を解決するための本発明の
別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準画
像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との照
合を行う画像照合プログラムであって、コンピュータ
に、前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複
数の経路の各々について経路上の画素値を累算して基準
画像の投影波形を求める手順と、前記検査画像に複数の
所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々について経
路上の画素値を累算して検査画像の投影波形を求める手
順と、前記基準画像の投影波形に基づき、特徴量の情報
を基準特徴量情報として生成する手順と、前記検査画像
の投影波形に基づき、特徴量の情報を検査特徴量情報と
して生成する手順と、前記基準特徴量情報と前記検査特
徴量情報とに基づいて、前記基準画像と前記検査画像と
の照合を行う手順とを含む処理を実行させることを特徴
とする画像照合プログラムである。
【0020】さらに、上記課題を解決するための本発明
の別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準
画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との
照合を行う画像照合プログラムであって、コンピュータ
に、前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複
数の経路の各々について経路上の画素値を累算して基準
画像の投影波形を求める手順と、前記検査画像に複数の
所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々について経
路上の画素値を累算して検査画像の投影波形を求める手
順と、前記基準画像の投影波形と前記検査画像の投影波
形に基づき、前記基準画像と前記検査画像との相似性を
示す相似変換パラメータを演算する手順と、前記相似変
換パラメータを用いて前記基準画像と前記検査画像との
座標位置合わせを行い、前記基準画像上の注目画素の画
素値と、前記検査画像上の当該注目画素に対応する座標
位置にある画素近傍の画素値とを比較し、当該比較の結
果に基づいて前記基準画像と前記検査画像との照合を行
う手順とを含む処理を実行させることを特徴とする画像
照合プログラムである。
【0021】さらに、上記課題を解決するための本発明
の別の形態は、処理の基準となる基準画像と、当該基準
画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との
照合を行う画像照合プログラムであって、コンピュータ
に、前記基準画像をm×nのブロック(m,nは正の整
数)に分割して複数の基準画像ブロックとして、前記基
準画像ブロックの少なくとも1つに複数の所定の経路を
設定し、当該複数の経路の各々について経路上の画素値
を累算して基準画像の投影波形を求める手順と、前記検
査画像をm×nのブロック(m,nは正の整数)に分割
して複数の検査画像ブロックとして、前記検査画像ブロ
ックの少なくとも1つに複数の所定の経路を設定し、当
該複数の経路の各々について経路上の画素値を累算して
検査画像の投影波形を求める手順と、前記基準画像の投
影波形と前記検査画像の投影波形とに基づき、前記基準
画像と前記検査画像との照合を行う手順とを含む処理を
実行させることを特徴とする画像照合プログラムであ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】[動作原理]本発明の実施の形態
について図面を参照しながら説明する。まず、本発明の
実施の形態に係る画像照合装置がいかなる原理に基づき
画像間の照合を行うかについて概括的に説明する。画像
データの照合のためには、照合に係る2つの画像データ
の拡大・縮小率が一致し、また比較の対象となる画素の
位置の対応関係がついていなければならない。この拡大
・縮小率に対する補正と画素間の対応付けを容易にする
ための平行移動補正とを主として行う前処理をいかに行
うかが問題である。そこで以下に、この前処理の原理に
ついて説明する。
【0023】本発明の実施の形態の画像照合装置は、印
刷結果の画像(検査画像)と、基準となる画像(基準画
像)とが一致しているかを照合するものであり、検査画
像と基準画像の双方がラスタ画像データに変換される。
そしてこのラスタ画像データに対し、水平方向又は垂直
方向の少なくとも1つへの投影波形を形成する。
【0024】検査画像は、基準画像を印刷媒体上に画像
形成したものをスキャナ等の画像読取装置で読み取った
ものとすることができる。このとき、検査画像は、印刷
媒体上に定着される前の画像又は定着された後の画像の
いずれもから生成することができるが、定着器が原因と
なるオフセット(白抜け)も照合検査することができる
ため定着後の画像から生成することが好ましい。また、
定着後に画像を読み取ることで、画像読取装置の照明部
や光学系にトナーが付着して汚れることを防ぐことがで
きる。
【0025】ここで投影とは、ラスタ形式の画像データ
に対し、ある経路に沿って、当該経路上の画素の画素値
を累算する処理をいい、当該経路が複数ある場合に、そ
の累算した結果を投影空間に並べた数列が投影波形をな
す。コンピュータ処理による場合には画素値の累算結果
が経路ごとに得られ、この累算結果の組(累算値系列)
により投影波形をディジタル表現することになる。この
場合、現実的には投影波形の形成処理前に公知の傾き補
正技術を利用して読み取り時の軽微な傾きを補正してお
くことが好ましい。
【0026】また、基準画像に対しては、事前に投影波
形を作成しておくことが好ましい。ここで基準画像がス
キャナ等によって読み込まれた画像データである場合に
はそのまま投影波形を生成することができるが、ワープ
ロ等で作成したテキストデータである場合は、これをラ
スタライズして、画像データに変換し、その後に投影波
形の生成を行なう。
【0027】図1に、基準画像100のラスタ画像デー
タに対して水平方向の投影波形102及び垂直方向の投
影波形104を形成した結果を例示する。また、図2
に、検査画像200のラスタ画像データに対して水平方
向の投影波形202及び垂直方向の投影波形204を形
成した結果を例示する。画像形成によって検査画像20
0にはノイズ(基準画像のMの部分の「白抜け」や余分
なトナーの付着による「汚れ」)が生じ、その投影波形
202及び204は基準画像100に対する投影波形1
02及び104とはピーク形状が異なり、全体的に小さ
なノイズ成分が重畳したものとなっている。
【0028】なお、投影波形はラスター画像データに対
して垂直、水平方向のみならず、画像上の任意の複数経
路において画素値を累算するものであって構わない。例
えば、ラスター画像データに対して所定の傾きをもった
複数の経路を定め、それらの複数の経路の各々において
画素値を累算しても良い。ただし、基準画像の投影波形
と検査画像の投影波形との比較を行うために、基準画像
及び検査画像に設定する各経路は事前に決定しておく必
要がある。また、基準画像及び検査画像において、累算
を行う際に各経路に対する累算順序(すなわち累算値の
演算の順序)を同じにしておく必要がある。累算値系列
は順列で比較されるものだからである。
【0029】本発明の実施の形態において特徴的なこと
は、装置の制約上、検査画像を作成する際、つまり、印
字された画像を読み取る際に、検査画像の拡大・縮小率
や位置が基準画像と僅かに異なってしまう可能性があ
り、投影波形をそのまま比較しても類似度が適切な値と
ならない場合に配慮して、各投影波形に基づき、スケー
リングと平行移動のパラメータを求め、パターンマッチ
ングで対応画素を参照する際にこれらのパラメータを用
いることである。
【0030】次に、このスケーリングと平行移動のパラ
メータ(相似変換パラメータ)を求める方法について概
説する。本発明の実施の形態では、相似変換パラメータ
を求めるために、各投影波形の特徴的部分を抽出し、そ
の位置関係を比較して相似変換パラメータを得る。ここ
で特徴的部分としては、極値(局所的ピーク)、変曲点
などの微分波形特徴量(n次微分値が「0」となる点)
であってもよいし、最大値や、所定値となる位置、重心
位置、ピークの幅など投影波形自体から得られる特徴量
であってもよい。基準画像に対しては、これらの特徴量
を事前に抽出して記憶しておくことも好ましい。
【0031】また、基準画像の投影波形及び検査画像の
投影波形を離散フーリエ変換(DCT)し、そのフーリ
エ変換の結果から特徴量を抽出しても良い。フーリエ変
換を用いた具体的な手法については後述する。
【0032】例えば各投影波形の局所的ピークが求めら
れた場合、この局所的ピークの位置を求める。通常投影
波形内に複数の局所的ピークがあるので、この位置は、
位置のリストとなる。この位置のリスト(ピークリス
ト)が本発明の「基準特徴量情報」や「検査特徴量情
報」に相当するものとなる。
【0033】そして検査画像の投影波形に関するピーク
リストと、基準画像の投影波形に関するピークリストと
を比較して相似変換パラメータを求める。この比較処理
においては、各ピーク位置を対応付けして相似変換パラ
メータを求めるのであるが、例えば図3に概略を示すよ
うに、比較される2つの投影波形にそれぞれ3つのピー
ク(A,B,C及びα,β,γ)があり、2つの画像が
同じ画像データである場合に、Aとα、Bとβとを一致
させる(正しい)対応付けを行った場合と、Aとβ、B
とγを一致させる(誤った)対応付けをした場合とでは
次のように事情が異なる。なお、以下の説明では簡単の
ため、比較される両画像の拡大・縮小率は一致している
ものとする(すなわちスケーリングについては考えな
い)。なお、図3では説明のため、ピーク以外を平坦で
示した。
【0034】すなわち、Aとαとの関係により求められ
る平行移動量と、Bとβとの関係により求められる平行
移動量とはほぼ一致するのに対し、Aとβとの関係によ
り求められる平行移動量と、Bとγとの関係により求め
られる平行移動量は一般に異なるのである。
【0035】そこで、すべての対応付けを総当たり的に
試行し、各結果同士を比較して多数決原理により最も尤
もらしい値(最尤値)を求めることにより、適切な値が
求められることになる。
【0036】スケーリング補正を要する場合、それぞれ
のピークリスト内のピーク位置の対応関係からは、スケ
ーリング量kと平行移動量sとの関係が求められる。す
なわち、一方の画像データに関連するピーク位置xi
と、他方の画像データに関連するピーク位置ξiとを対
応づける場合、次の(1)式の関係が得られる。
【0037】
【数1】
【0038】そして各ピーク位置の総当たり的に対応付
けて、(1)式による直線をk−s平面((スケーリン
グ補正量)−(平行移動量)平面)に複数描画すると、
理想的には多くの直線が交差する座標が求められ、この
座標値(k,s)として正しいスケーリング補正量が求
められることとなる。ここで「理想的には」というの
は、演算の誤差等の要因により、各直線から求められる
kやsは必ずしも一致しないからである。そこで多数決
原理により最尤値を選んでk,sを決定することにな
る。このように正しく対応付けがされた場合に、多数の
パラメータの候補がある値近傍に集まることに着目し、
多数決原理を利用して最尤値を求めているのである。
【0039】また、ここでは投影波形からピークリスト
を作成するにあたり、投影波形そのものを用いている
が、文字列から生成される投影波形には高周波成分が多
く、また用紙上の汚れや原稿には存在しない不必要な印
字などによるノイズ成分も多く含んでいる一方、相似変
換パラメータの推定の際には、行のピッチや各行の長さ
などの情報を用いれば十分であり、これら行のピッチな
どの形状は投影波形の低域成分に反映される。そこで、
ノイズ除去や局所的ピーク検出処理の安定化の観点か
ら、投影波形の低域濾波処理を行う。さらに、低域濾波
された投影波形にも微小な凹凸が残っているために、数
多くの局所的ピークが検出され、演算量が大きくなるの
で、相似変換パラメータの推定に必要となる大局的な凹
凸を表す局所的ピークの位置のみをピークリストに含め
ることが好ましい。
【0040】そこで以下、大局的な凹凸を表す局所的ピ
ークのみを検出する方法について概説する。図4は投影
波形の大局的な凹凸の様子を検出するための局所的ピー
ク検出法を説明する図である。図4において、p(x)
は低域濾波後の投影波形の位置xにおける波高値、αは
所定のウインドウ幅である。局所的ピーク位置では投影
波形の傾きがゼロになるが、これを微分投影波形のゼロ
交叉点として求めるかわりに、ウインドウの両端位置で
の投影波高値を結ぶ直線の傾きにより求める。位置Xa
におけるこの直線の傾きは次の(2)式のS(Xa)に
比例する。
【0041】
【数2】
【0042】このS(Xa)の正負が変化する点が局所
的ピーク位置である。ここで当該点が正から負へ変化す
る凸ピークであるか、負から正へ変化する凹ピークであ
るかを表す情報をピーク属性情報としてピークリストと
ともに取得しておくことが好ましい。このように注目位
置から一定の距離αだけ離れた点での投影波高値を参照
することにより、投影波形の微小な凹凸に影響されるこ
となく、投影波形の大局的な凹凸の様子を表すピーク候
補を検出することができる。
【0043】そしてこれらピーク候補から、相似変換パ
ラメータの検出に有効なピークのみを選別する。相似変
換パラメータは投影波形の大局的な凹凸を対応付けるこ
とによって求められるため、微小なピークは取り除いた
方がよい。
【0044】図5は局所的ピークを選別する手段の動作
原理を示す図である。図5では図4に示した方法により
得られた局所的ピークの候補の位置(x1〜x5まで
の、計5点)が検出されている。この図5の例では、例
えばx2やx3における局所的ピークが微小な凹凸とし
て除外したいピーク候補である。
【0045】微小な局所的ピークを除外するために、本
実施の形態では、以下のような処理を行なう。すなわ
ち、ある局所的ピーク位置Xnについて、その位置での
投影波高値と、隣接する局所的ピーク位置での波高値と
の差に関する量Dnを次の(3)式のように求める。
【0046】
【数3】
【0047】また、位置x1やx5のような片側にのみ
隣接する局所的ピークを持つものに関しては、その局所
的ピークの波高値との差に対する絶対値をDnとする。
【0048】このようにして求めたDnと所定のしきい
値Tdとが次の(4)式の条件を満たす場合に、位置Xn
における局所的ピークを実際に比較対照となるピークと
してピークリストに加える。
【0049】
【数4】
【0050】また、隣接する局所的ピーク位置における
投影波高値の差ではなく、(5)式に示すような波高値
の比Rnを用いてピークの選別を行なってもよい。
【0051】
【数5】
【0052】そして、この(5)式により求めたRnと
所定のしきい値Trとが(6)式の条件を満たす場合
に、位置Xnにおける局所的ピークをピークリストに加
える。
【0053】
【数6】
【0054】さらにピークリスト間の比較に補助的に資
する目的で、ピーク属性情報として、投影波形の幅と重
心を求めておくことも好ましい。これらの情報は変換パ
ラメータ検出に必須のものではないが、後述するように
変換パラメータの検出の高速化や信頼性の向上に役立て
ることができる。
【0055】ここでピークの幅を求める場合、投影波形
にノイズが含まれておらず、また紙の地色等によるオフ
セット分も含まれていない場合は、投影波形の非ゼロ区
間の幅を以って投影波形の幅とすれば良い。しかし、こ
のような理想的な例は極めて希であるため、実際には投
影幅を求めるためには次のような処理を行なう必要があ
る。
【0056】図6は投影波形の幅を検出するための処理
を説明する図である。実際の投影波形には図6のA,B
の領域のようにノイズや紙の地色等によるオフセット分
(地色により画素が部分的に「白」でなくなっているた
めに発生する非ゼロ領域)が含まれている。そこでこれ
らの成分を除去するためにしきい値処理を行なう。ただ
し、しきい値付近の波高値が多く存在する場合は、しき
い値を越えるか否かの微妙な違いが検出される投影波形
の幅に大きく影響するため、図6の例では投影波形に対
して2つの相異なるしきい値、ThとTlを設定する。こ
れらのうち低い方のしきい値Tlは、ノイズやオフセッ
ト分のほとんどがこの値を下回るように設定され、高い
方のしきい値Thは本来の投影波形のほとんどがこの値
を上回るように設定される。
【0057】このようなしきい値を設定した上で、投影
波形の幅Wを次の(7)式により求める。
【0058】
【数7】
【0059】ここで、w(・)は、図7に示すように、
0<x<Tlであるようなxで「0」、Th<xとなるよ
うなxで「1」となり、Tl<x<Thでは、「0」から
「1」まで線形に変化する関数である。また、Pは投影
波形全体を表し、従って(7)式では、投影波形全体に
亘って総和することを意味する。このようにしきい値T
h、Tl間になだらかな勾配を持つしきい値処理関数を設
けることにより、単一しきい値を用いた時に問題となる
しきい値付近の投影波形が多く存在する場合でも、検出
される投影波形の幅に大きく差が生じないようにするこ
とができる。
【0060】一方、投影波形の重心位置Gは次の(8)
式から求められる。
【0061】
【数8】
【0062】こうして求められたピークリスト及びピー
ク属性情報を利用して相似変換パラメータを求める。次
に具体的に相似変換パラメータを求める手続きについて
概説する。まず検査画像と、比較対象の基準となる基準
画像とのそれぞれのピークリストを参照し、ピーク位置
の対応付けを行なう。ピーク位置の対応付けはピーク属
性情報を参照して凸ピークと凹ピークについて別々に行
なう。次に対応付けられた2つの局所的ピーク位置を一
致させるために必要なスケーリング補正量と平行移動量
が直線関係を為すことに基いて、(スケーリング補正
量)−(平行移動量)平面において該直線上への投票処
理を行なう。このような投票処理を全ての局所的ピーク
位置の組合わせについて行なうと、(スケーリング補正
量)−(平行移動量)平面上には投票値の累積値の分布
が形成される。(スケーリング補正量)−(平行移動
量)平面上において、この累積投票値が大きくなる点
は、2つの局所的ピークリストが良く一致することを示
しているため、その点の座標(スケーリング補正量,平
行移動量)が求める相似変換パラメータとなる。
【0063】すなわち、図8に示すように、投影波形に
対する局所的凸ピークリスト(A1〜A3)と、検査画
像の投影波形から求められた局所的凸ピークリスト(B
1〜B4)がある場合、上記2つの局所的ピークリスト
についてピーク位置の対応付けを行なう。例えば局所的
ピークA1とB1の対応付けを行なう場合、両者のピー
ク位置が一致するために必要なスケーリング補正量を
k、平行移動量をsとすると、A1の座標「10」と、
B1の座標「19」とを用いて、次の(9)式が成り立
つ。
【0064】
【数9】
【0065】この(9)式はkとsに関する一次式であ
るので、これに基づきk−s平面、即ち(スケーリング
補正量)−(平行移動量)平面において一本の直線を描
画できる。(9)式の条件に拘束されるk,sを用いれ
ば、比較に係る両画像データは、少なくとも局所的ピー
ク位置A1とB1では重ね合わせることができる。そこ
で、補正量の候補としてこの直線上に「一票を投じ
る」。すなわち、この直線上の各点に投票を行う。後に
この投票数の多い点を最尤点として求めたいのである。
【0066】同様に、図8に示した局所的ピークA1を
他のB2〜B4にも対応付けることにより、図9に示す
ように、(スケーリング補正量)−(平行移動量)平面
において、A1に関しては都合4本の直線上への投票を
行なうことになる。一般にある基準画像の投影波形から
求められた局所的ピークリストにおけるi番目のピーク
の位置をAix、検査画像の投影波形に対する局所的ピー
クリストにおけるj番目のピークの位置をBjxとする
と、両者のピーク位置が一致するために必要なスケーリ
ング補正量k、および平行移動量sの関係は(1)式と
同様に、(10)式の関係になる。
【0067】
【数10】
【0068】そして同様の投票処理を残りの局所的ピー
クA2およびA3についても行なうことにより、(スケ
ーリング補正量)−(平行移動量)平面上には投票値の
累積値の分布が形成される。
【0069】尚、投票値は上の例のように常に1票を投
じる他にも、局所的ピークの波高値情報を反映した投票
値を用いることもできる。局所的ピークについては、そ
の波高値の大きなもの同士、あるいは小さなもの同士を
対応付けるのが自然であるから、投票値も波高値に応じ
て変化させる。すなわち投影波形から求められた局所的
ピークリストにおけるi番目のピークの波高値をAis、
検査画像の投影波形に対する局所的ピークリストにおけ
るj番目のピークの波高値をBjsとして、例えば投票値
Vを次の(11)式のように定める。
【0070】
【数11】
【0071】なお、(11)式の投票値を適用するため
には、局所的ピークの波高値の最大値が所定の値になる
ようにするなどの正規化処理を前もって行なっておく必
要がある。
【0072】このようにして(スケーリング補正量)−
(平行移動量)平面上に形成された累積投票値は、2つ
の局所的ピークリストの一致度を反映している。従っ
て、同平面上に形成された累積投票値のピーク点を探索
すれば、その点の座標が求める(スケーリング補正量,
平行移動量)を表す。この補正量を用いて一方の投影波
形に補正を加えることにより、2つの投影波形が最も良
く一致することになる。図6の例では(スケーリング補
正量,平行移動量)=(0.9,10)において(累積
投票値)=3の最大累積投票値を持つことから、登録文
書の投影波形を0.9倍し、さらに10だけ平行移動す
ることにより、2つの投影波形が最も良く一致する。
【0073】ところで、上記の補正量を適用すると、被
照合文書側の局所的ピークB3のみが基準画像に対応す
る局所的ピークを持たないことがわかる。このことか
ら、局所的ピークB3は、用紙上の汚れや原稿には存在
しない不必要な印字等のノイズによるピーク成分である
ことと推測される。本実施の形態の相似変換パラメータ
の検出手続きでは、このようなノイズによる局所的ピー
クの発生、あるいは検出漏れがあっても、投票処理とい
う多数決原理に基づいて相似変換パラメータが推定され
るため、推定される補正量の精度の低下を防止できる。
【0074】以上の説明では、(スケーリング補正量)
−(平行移動量)平面上に形成された累積投票値のピー
ク点を探索することにより相似変換パラメータの検出を
行なったが、これは「理想的」な例であり、実際には局
所的ピーク検出時の誤差や、元々の文書の印刷精度など
により、投票を行なう直線群が厳密に一点で交わること
は希である。そこで、相似変換パラメータを推定する手
続きとして、(スケーリング補正量)−(平行移動量)
平面を、図10のようにスケーリング補正量方向にkn
個に分割、平行移動量方向にsm個に分割したセルに
「量子化」して、各セルの投票値の累計を計算し、該累
計が最大となるセルを求める方法も考えられる。そして
当該累計が最大となったセルの中心座標(kc,sc)を
以って相似変換パラメータの最尤値とする。このように
するとコンピュータ処理にも適合できる。図9の例を
「量子化」した(スケーリング補正量)−(平行移動
量)平面に変換したものを図11に示す。ここでは、説
明のために(スケーリング補正量)−(平行移動量)平
面を拡大した図を示した。
【0075】さらに精度を高めるためには、図12に示
すように、投票値の累計が最大となるセルを求めた後、
投票を行なう直線群の中から該セルを通過する直線群の
みを選び、それら直線群から最短距離に位置する点の座
標を求め、当該座標を最尤値とする。このような点の座
標は以下の手順により求めることができる。
【0076】まず投票値の累計が最大となるセルを通過
する直線群がh本あるとして、それらが(12)式で表
されるとする。
【0077】
【数12】
【0078】ただしi=0,1,…,h−1とする。こ
れらの直線の一つと(スケーリング補正量)−(平行移
動量)平面上の一点(k,s)との距離diの間には次
の(13)式の関係がある。
【0079】
【数13】
【0080】点(k,s)から各直線までの距離の2乗
和Dは、次の(14)式で示される。
【0081】
【数14】
【0082】従って、投票値の累計が最大となるセルを
通過する直線群から最短距離に位置する点の座標(k
l,sl)は、次の(15)、(16)式を連立して解く
ことによって求めることができる。
【0083】
【数15】
【0084】さらに、直線群から最短距離に位置する点
の座標を求める際に、各直線からの距離を(11)式に
定めた投票値Vで重み付けしても良い。投票値Vによる
重み付けを行なうことにより、局所的ピークの対応付け
が正しく行われている可能性が高い直線を重視した補正
量検出が行なわれる。この場合、(14)式は、(1
7)式のように変更される。
【0085】
【数16】
【0086】(17)式において、Viはi番目の直線
上への投票値である。またピーク属性情報のうち、投影
波形の幅と重心の情報は相似変換パラメータの推定にお
ける処理の高速化や信頼性の向上に役立てることができ
る。
【0087】すなわち、一般に投票処理によるパラメー
タ推定では、不適切な位置に比較的大きなピークを生じ
る、いわゆる偽ピーク(false peak)問題を有してい
る。この効果を軽減するためには、投票空間全体への投
票を行なうのではなく、明らかに必要ないと思われる領
域への投票を行なわないことが有効である。本実施形態
においては投影波形の幅と重心の情報を用いて投票領域
を限定することにより、変換パラメータ検出処理を高速
化すると同時に、上記問題による効果も軽減することが
できる。
【0088】具体的に投影波形の幅を用いて、(スケー
リング補正量)−(平行移動量)平面上におけるスケー
リング補正量方向の投票領域を限定することができる。
基準画像の投影波形幅をWr、検査画像の投影波形幅を
Wiとして次の(18)式に示す投影幅比Rを求める
と、相似変換パラメータにおけるスケーリング補正量は
Rに近い値となるはずである。なぜなら2つの文書が同
一の文書であるならば、それらの投影波形も相似形をな
しているはずであり、スケーリングの相違は投影幅の比
となるはずだからである。
【0089】
【数17】
【0090】投影波形のピーク幅はノイズや紙の地色等
によるオフセット分などに起因する誤差分を含んでいる
が、それでもなお、真の補正量、すなわち投票値のピー
ク位置のスケーリング座標は、(18)式のRに近い値
であるはずである。そこで(18)式のRを中心とした
所定のスケーリングマージンβを設定し、そのスケーリ
ングマージンβの範囲内に投票領域を限定する。この場
合、(スケーリング補正量)−(平行移動量)平面上に
描画した各直線のうち、当該スケーリングマージンβの
範囲内に「投票した」こととし、当該範囲の外に対して
は「投票」しない。
【0091】また、投影波形の重心位置情報からも投票
領域の限定を行なうことができる。すなわち、もし特徴
抽出手段により求められた重心位置が正確なものであれ
ば、2つの投影波形の重心位置間には(10)式と同様
に次の(19)式の関係が成立するはずである。
【0092】
【数18】
【0093】ただし、(19)式においてGrとGiはそ
れぞれ、基準画像の投影重心位置と検査画像の投影重心
位置である。実際には求められた重心位置の情報にはノ
イズや紙の地色等によるオフセット分などに起因する誤
差分を含んでいるが、それでもなお、真の補正量、すな
わち投票値のピーク位置は(19)式で表される直線の
近傍に位置するはずである。そこで(19)式の直線を
中心として、適当な平行移動量マージンγを設定し、そ
の範囲内に投票領域を限定する。
【0094】これにより、投票領域を図13に示した範
囲に限定し、この領域外の直線上、あるいはそもそもこ
の領域を通過しない直線上への投票処理を省略し、処理
を高速化するとともに、上記false peak問題による効果
を低減できる。
【0095】また、基準画像及び検査画像の投影波形を
離散フーリエ変換した場合にもスケーリング補正量k及
び平行移動量sを求めることができる。
【0096】例えば、図14(a)のように基準画像の
投影波形が得られた場合、その波形を離散フーリエ変換
すると図14(b)のような結果が得られる。同様に、
図15(a)のように検査画像の投影波形が得られた場
合、その波形を離散フーリエ変換すると図15(b)の
ような結果が得られる。
【0097】図16には、離散フーリエ変換の結果から
基準画像と検査画像との間のスケーリング補正量k及び
平行移動量sを求める方法を示す。まず、基準画像側の
離散フーリエ変換結果から直流成分を除いて振幅が最大
となる振幅Amaxorgを求める。また、振幅Amaxorgに対
する空間周波数をforgとし、forgに対する位相をθ
org及び周期をLorgとする。同様に、検査画像側の離散
フーリエ変換結果から直流成分を除いて振幅が最大とな
る振幅Amaxcapを求める。また、振幅Amaxcapに対する
空間周波数をfcapとし、fcapに対する位相をθcap
する。
【0098】このとき、スケーリング補正値kは(2
0)式によって算出することができる。また、平行移動
量sは(21)式によって算出することができる。
【0099】
【数19】
【0100】次に、上述の技法により推定された相似変
換パラメータを用いて、基準画像と検査画像とを比較す
ることになる。
【0101】[画像照合装置の構成と各部動作]以上の
ように、本発明の実施の形態の動作原理について説明し
たので、次に、本実施の形態の画像照合装置について説
明する。
【0102】本実施の形態の画像照合装置300は、図
17に示すように、制御部10、記憶部12及び画像入
力インターフェース14を含んで構成される。制御部1
0は、マイクロコンピュータにより構成され、制御部1
0が記憶部に格納された画像照合プログラムを実行して
動作する。
【0103】画像照合装置300は、ネットワーク等の
情報伝達手段を介して、クライアントPC302、プリ
ントサーバ304及び画像形成装置306と情報伝達可
能に接続される。クライアントPC302は、制御部1
6及び記憶部18を含んで構成される。プリントサーバ
304は、制御部20及び記憶部22を含んで構成され
る。画像形成装置306は、制御部24、画像出力イン
ターフェース26、記憶部28、CCD(Charge Coupl
ed Device)制御部30、ラインCCD32、読取光学
系34を含んで構成される。
【0104】ユーザは、クライアントPC302を用い
て画像形成の対象となる基準画像を入力又は形成し、記
憶部18に基準画像データとして格納する。制御部16
は、記憶部18に記憶された基準画像データを画像照合
装置300及びプリントサーバ304に送信する。画像
照合装置300では、受信した基準画像データを記憶部
12に格納する。同様に、プリントサーバ304では、
受信した基準画像データを記憶部22に格納する。
【0105】プリントサーバ304は、クライアントP
C302から画像形成を行う命令を受け、記憶部22に
記憶された基準画像データを画像形成装置306に送信
して画像形成させる。
【0106】画像形成装置306は、プリントサーバ3
04からの画像形成命令を受けて、受信した基準画像デ
ータを記憶部28に格納し、この基準画像データに基づ
いて画像形成を行う。制御部24は、CCD制御部30
によって印刷媒体に画像形成された画像をラインCCD
32から読み取り、検査画像データとして画像出力イン
ターフェース26に送る。画像出力インターフェース2
6は、検査画像データを画像照合装置300の画像入力
インターフェース14に送信する。
【0107】画像照合装置300は、受信した検査画像
データを記憶部12に格納し、既に記憶されている基準
画像データとの照合処理を行う。
【0108】なお、本発明における別の実施の形態を図
18〜図20に示す。図18では、プリントサーバ30
4を用いず、クライアントPC302は直接画像形成装
置306に接続されている。例えば、個人用のコンピュ
ータを直接プリンタに接続して画像形成させる場合等に
この形態が使用される。図19は、クライアントPC3
02に画像照合プログラムを格納及び保持させ、画像照
合を処理させる形態である。この形態では、クライアン
トPC302と画像照合装置300の処理を1つのコン
ピュータで行わせるため、システムの構成を簡略にする
ことができる。図20は、画像形成装置306が画像形
成ユニットと画像読取ユニットに分割されているもので
ある。例えば、既存のプリンタに別途新たに画像読取ユ
ニットを取り付けて画像照合の処理を行わせる場合等に
この形態が使用される。
【0109】以下、この照合処理について詳しく述べ
る。制御部10は、図21に示すように、基準画像デー
タで表される基準画像と検査画像データで表される検査
画像との双方に対し、複数の所定経路に沿って画素値を
累算し、その結果得られた基準画像の投影波形と、検査
画像の投影波形とを得る(S1)。以下、基準画像の投
影波形と検査画像の投影波形とを区別する必要がないと
きは、これらを「投影波形」と総称することとする。
【0110】通常、画素値を累算する経路は、用紙の搬
送方向(副走査方向)に沿った複数の経路と、用紙の搬
送方向に対する幅方向(主走査方向)に沿った複数の経
路とであり、副走査方向に沿った経路による各投影波形
(副走査方向の位置に対する黒画素数をプロットしたも
の)と、主走査方向に沿った経路による各投影波形(主
走査方向の位置に対する黒画素数をプロットしたもの)
との2つにより主走査方向、副走査方向の拡大・縮小率
の相違や位置ずれをそれぞれ補正することとなる。
【0111】そして制御部10は、主走査方向の基準画
像の投影波形及び検査画像の投影波形と、副走査方向の
基準画像の投影波形及び検査画像の投影波形との4つの
投影波形から特徴量をそれぞれ抽出する(S2)。ここ
では簡単のため、特徴量がピークの位置(山と谷)であ
る場合を例として説明する。制御部10は、このピーク
位置の比較により投票処理により相似変換パラメータを
推定する(S3)。具体的には、主走査方向の基準画像
の投影波形のピーク位置と、主走査方向の検査画像の投
影波形のピーク位置とから主走査方向の相似変換パラメ
ータを推定する。また、副走査方向の基準画像の投影波
形のピーク位置と、副走査方向の検査画像の投影波形の
ピーク位置とから副走査方向の相似変換パラメータを推
定する。尚、相似変換パラメータは既に説明したよう
に、例えばスケーリング補正量(拡大・縮小率の補正)
と、平行移動量(位置ずれの補正)とである。
【0112】上記のように、基準画像と検査画像の間で
は、スケールの違いと位置ずれがあるため、両画像デー
タ間で対応する画素の位置は、相似変換パラメータであ
るスケーリング補正量と平行移動量を用いて求める。
【0113】制御部10は、基準画像と検査画像の対応
する画素の位置を、主走査、副走査の各方向に対する相
似変換パラメータから求め、画素値を比較してパターン
マッチング検査を行い(S4)、そのパターンマッチン
グの検査の結果に応じて所定の処理を実行し(S5)、
処理を終了する。
【0114】また、別の方式として、制御部10は、主
走査、副走査の各方向に対する相似変換パラメータによ
り、基準画像と検査画像の少なくとも一方を相似変換
(アフィン変換)して、両画像データの画素位置を対応
付ける。そして、両画像データの対応する位置の画素の
値を比較してパターンマッチング検査を行い(S4)、
そのパターンマッチングの検査の結果に応じて所定の処
理を実行し(S5)、処理を終了するようにしても良
い。
【0115】本実施の形態によると、投影波形のピーク
位置等の特徴量を比較して、変換パラメータを求めるの
で、ノイズ等の影響を受けることなく変換パラメータを
的確に求めることができる。
【0116】[ブロック分割]なお、印刷物の位置ずれ
量や変倍率は、用紙上で必ずしも一様でない。そこで本
実施の形態においては、基準画像と検査画像とをブロッ
ク分割してから、各ブロックに対して図21に示した照
合の処理を行うこととするのも好適である。
【0117】すなわち、制御部10は、図21の処理を
開始する前に、記憶している基準画像をm×n(m,n
は正の整数)のブロックに分割する。この分割は、用紙
の搬送方向(副走査方向)が、用紙の搬送方向に対する
幅方向(主走査方向)よりも位置ずれや拡大・縮小率の
変動が大きいことに配慮して、主走査方向にm、副走査
方向にn分割(ただしm<n)しておく。尤も、この分
割の態様は、実情に併せてm=nとしてもよいし、m>
nとしてもよい。
【0118】制御部10は、入力される検査画像もm×
nのブロックに分割する。そして、検査画像のm×nブ
ロックの各々について、各ブロックに対応する基準画像
のブロックとの間で、図21に示した照合の処理(相似
変換パラメータの推定、パターンマッチング検査の処
理;処理S1からS4)が行われる。そして各ブロック
について行われた照合の結果に応じて、所定の処理(処
理S5)が行われる。
【0119】[動作]次に、本実施の形態に係る画像照
合装置の動作について説明する。制御部10が外部から
受信した基準画像データをm×nのブロックに分割して
記憶する。また、画像形成装置から入力された検査画像
データをm×nのブロックに分割して記憶する。
【0120】制御部10は、基準画像の各ブロックと、
当該ブロックに対応する検査画像のブロックとについて
図21に示した照合の処理を開始する。すなわち、基準
画像と検査画像との2つの画像データの全体の中で対応
する位置にある2つの画像データブロックに対し、その
主走査方向の投影波形と副走査方向の投影波形を作成す
る。
【0121】例えば図22に示す画像が基準画像ブロッ
クもしくは検査画像ブロックとして入力された場合、主
走査方向の位置に対する黒画素数をプロットしたもの
と、副走査方向の位置に対する黒画素数をプロットした
ものが作成される。
【0122】次に制御部10は、これら4つの投影波形
から特徴量をそれぞれ抽出する。ここでは、図22に示
すようにピーク位置(山と谷)を特徴量として抽出する
とする。そして、先に説明した投票の処理によって(ハ
フ変換の応用処理によって)、基準画像ブロックと検査
画像ブロックの主走査方向のピーク位置から主走査方向
の位置ずれ量と変倍率を求める。同様に基準画像ブロッ
クと検査画像ブロックの副走査方向のピーク位置から副
走査方向の位置ずれ量と変倍率を求める。
【0123】ここで具体的な投票処理の内容を図示しな
がら説明すれば次のようになる。なお、基準画像ブロッ
クの山となるピーク位置がa0,a1…であり、谷とな
るピーク位置が、b0,b1…であるとし、検査画像ブ
ロックの山となるピーク位置がc0,c1…であり、谷
となるピーク位置が、d0,d1…であるとする。この
とき、基準画像ブロックと検査画像ブロックとについて
(1)式を適用すれば、cj=k・ai+sが得られ、谷
となるピーク位置に対し、(1)式から、dj=k・bi
+sが得られる。ここで、検査画像が基準画像に対して
s画素だけずれており、k倍の画像寸法比となっている
とした。
【0124】これらの式を変形して、次の(22)式の
ようにすれば、位置ずれ量が画像寸法比の一次関数とし
て表現できる。すなわち、対応付ける位置ずれ量と変倍
率は(22)式で表される関数上に存在することがわか
る。これはハフ変換の考え方を応用したものである。
【0125】
【数20】
【0126】ハフ変換では、画像から直線を検出する場
合、画像上の点が通る可能性のある直線は、傾きをα、
切片をβとおくと、
【数21】 と表せる。本実施の形態では、ハフ変換における傾きα
を画像寸法比kに、切片βを位置ずれ量sに置き換えた
ものに相当する。
【0127】各ピーク位置の対応付けを行うことによ
り、例えば基準画像ブロックから山となるピーク位置a
がp個、検査画像ブロックの山となるピーク位置cがq
個、それぞれあるとするとき、理想的には(検査画像に
ノイズがない場合)、p=qとなって、各ピーク位置が
順次対応付けられ、p本(=q本)の直線が(20)式
によりs−k平面に描画でき、これらの直線の交点とし
て(すなわち、各ピーク位置に基づく(22)式の連立
方程式の解として)、位置ずれ量sと、画像寸法比kと
が決定できる。
【0128】しかし実際には、検査画像ブロック中に画
像ノイズ(白抜け、汚れ、太り)などが無作為に存在し
て、特徴量として抽出される検査画像ブロックに対する
投影波形のピーク位置のリストは、基準画像ブロックに
対するピーク位置のリストと単純に対応付けができず、
単にa0に対応するピーク位置が、c0.c1…のどれ
かであると仮定できるにとどまる。
【0129】そこで基準画像ブロックに対するピーク位
置リストと検査画像に対するピーク位置リストとにおい
て、各ピーク位置同士の全ての組み合わせについて(2
2)式の直線を求める。つまり、基準画像ブロックから
山となるピーク位置aがp個、検査画像ブロックの山と
なるピーク位置cがq個ある場合、p×q本の直線をs
−k平面に引くことができる。
【0130】従って、理想的な場合と異なり、真の解を
通らない直線もs−k平面に引かれることになり、この
状態ではどの交点が真の解であるのか特定できない。
【0131】これらの直線(一次関数)に基づき、真の
解をコンピュータにより求めるべく、本実施の形態で
は、まず、位置ずれ量sと、画像寸法比kとにそれぞれ
限界があるとし、sは、smin以上、smax以下であり、
kは、kmin以上、kmax以下であるとする。すなわち、
図23に示すように、s−k平面に(kmin,smax)と
(kmax,smin)とで規定される矩形領域(以下、「最
適化矩形領域」と呼ぶ)を通過しない直線は、真の解を
求めるために有意な直線ではないと判断できる。この判
断をコンピュータによって行うには、(22)式から、
k及びcは、正の数であるので、(22)式によってs
−k平面に描画される直線はすべて、kが大きくなるに
つれて、sが減少する直線である。そこで、kが大きく
なるにつれてsが増大するよう、(kmin,smin)と
(kmax,smax)とを両端とし、これらを結んだ半直線
L(両端のある直線;以下「最適化線分」と呼ぶ)を図
23に示すようにs−k平面に描画すれば、この最適化
線分と(22)式により求めた各直線とが交差するか否
かにより、上記矩形領域を通過するか否かが判断でき
る。これにより、計算効率と精度との向上が図られる。
【0132】制御部10は、最適化線分と交差する直線
の式に対し、最適化矩形領域を図10に示したような複
数の投票セルに分割する。ここで各投票セルの高さ(位
置ずれ方向)及び幅(画像寸法比方向)は、次の(2
3),(24)式のようになる。
【0133】
【数22】
【0134】ここで、Wは、画像データブロックの主走
査方向の総画素数又は副走査方向の総画素数である。こ
こでmin{・}は、{・}のうち、最小の方を選択する
ことを示す。例えばW=300であると、min[0.003344
48,0.00333333]であるから、0.3333…が選択され、w
は、0.333…以上となる。そして、各投票セルを直線が
通過するか否かにより「投票」を行い、最も投票数の大
きいセルに相当するs,kにより、位置ずれ量sと画像
寸法比kとが決定される。
【0135】また、本実施の形態では、精度を向上させ
るために、谷となるピーク位置に関しても同様の処理を
行い、山となるピーク位置による投票数と、谷となるピ
ーク位置による投票数との両方を合わせた得票数から最
も投票数の多いセルを求めることとするのも好ましい。
また、副走査方向の画像寸法比と位置ずれ量の算出も同
様の処理により行われる。
【0136】なお、ここではハフ変換を応用した手法に
よって画像寸法比と位置ずれ量とを算出したが、これに
代えてDPマッチングを用いてもよい。すなわちDPマ
ッチングの伸縮変換関数から画像寸法比と位置ずれ量と
を求めても良い。
【0137】こうして画像寸法比と位置ずれ量が求めら
れると、これらに基づき、基準画像と検査画像の対応す
る画素の位置をスケーリング補正量と平行移動量より求
め、その後に画像データの照合が行われる。
【0138】また、ここでは特徴量としてピーク位置の
リストを用いていたが、投影波形をフーリエ変換し、ス
テップS3において、そのスペクトルが最大となる周波
数の比から画像寸法比を求め、スペクトルが最大となる
位相から位置ずれ量を求めてもよい。
【0139】[パターンマッチング]図21の処理S4
においては、従来と同様のパターンマッチング処理を行
うものとして説明したが、このように、前処理後の両画
像データの対応画素を比較するのでは、現実的には、前
処理の際に利用する画像寸法比や位置ずれ量には誤差が
含まれており、両画像データの画素の位置は正確には一
致しない。そこで、本実施の形態では、基準画像と検査
画像の対応する画素の位置をスケーリング補正量と平行
移動量より求めた後で、一方の画像データの画素を注目
画素として順次選択し、当該注目画素及び、その近傍の
画素の画素値と、他方の画像データの対応する位置の画
素値とを比較してパターンマッチング処理を実行する。
【0140】例えば、印刷部12が白黒画像の印刷を行
う場合、白抜け(黒のドットの形成に失敗した場合)、
又は黒汚れ(印字すべきでないドットに黒のトナーが滲
み又は飛散した場合)によって照合エラーが発生するこ
とが多い。
【0141】白抜けとは、単純に言えば、基準画像に存
在する黒画素が検査画像上に再現されない現象である。
そこで、図24のように、基準ブロック画像上の黒画素
(x org,yorg)の座標をスケーリング補正量と平行移
動量を用いて補正し、その画素に対応する検査ブロック
画像上の画素(xcap,ycap)を順次注目画素として選
択し、その注目画素を中心として周辺5画像×5画素範
囲に黒画素が1つも存在しない場合には白抜け画素とし
て処理する。逆に、周辺5画素×5画素範囲に黒画素が
1つでも存在する場合には白抜け画素でないものとして
処理する。
【0142】黒汚れとは、単純に言えば、基準画像に存
在しない黒画素が検査画像上に形成される現象である。
そこで、図25のように、検査ブロック画像上の黒画素
(x2cap,y2cap)の座標をスケーリング補正量と平
行移動量を用いて補正し、その画素に対応する基準ブロ
ック画像上の画素(x2org,y2org)を順次注目画素
として選択し、その注目画素を中心として周辺3画素×
3画素範囲に黒画素が1つも存在しない場合には黒汚れ
画素として処理する。逆に、周辺3画素×3画素範囲に
黒画素が1つでも存在する場合には、黒汚れ画素ではな
いものとして処理する。
【0143】このとき、画像形成された画像(原稿)の
濃淡(黒さ)に応じて注目画素の周辺にとる画素の数を
適宜調整することも好ましい。
【0144】[照合後の所定処理]また、処理S5にお
ける所定処理としては、例えば照合に失敗した場合の警
告処理を行うことが好ましい。具体的に制御部10は、
処理S4において白抜けや黒汚れの検出個数をカウント
しておき、白抜けの検出個数について、事前に定められ
た第1しきい値を超えているか否かを判断し、超えてい
なければ、さらに黒汚れの検出個数について、事前に定
められた第2しきい値を超えているか否かを判断し、超
えていなければ、照合に成功したものと判断して、処理
を終了する。
【0145】また、白抜けの検出個数が第1しきい値を
超えている場合、又は黒汚れの検出個数が第2しきい値
を超えている場合には、照合に失敗したものとして、利
用者に印刷の異常を報知する。例えば、印刷の異常を検
知した場合に、図26のように、基準画像と検査画像と
の差分画像を算出してユーザに提示するものとしても良
い。また、照合に失敗した場合、制御部10は、当該照
合に失敗した検査画像の元となった用紙を所定のスタッ
クとは別の場所(印刷に失敗した用紙の蓄積場所)へ蓄
積させるよう用紙を別経路へ搬送させるよう用紙搬送部
13を制御してもよい。さらにこの場合において、印刷
部12が同一原稿を複数枚印刷している場合には、印刷
枚数をもう一枚増やすよう指示することも好ましい。
【0146】さらに、所定回数以上連続して照合に失敗
する場合、印刷を停止して、利用者に機器の異常を点検
するよう促す報知を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基準画像に対する水平方向及び垂直方向への
投影波形の例を示す図である。
【図2】 検査画像に対する水平方向及び垂直方向への
投影波形の例を示す図である。
【図3】 ピーク位置の対応付けの概要に関する説明図
である。
【図4】 投影波形の大局的な凹凸の様子を検出するた
めの局所的ピーク検出方法を表す説明図である。
【図5】 局所的ピークを選別する手段の動作原理を示
す説明図である。
【図6】 投影波形の幅を検出するための処理を表す説
明図である。
【図7】 投影波形の幅を求めるための関数を表す説明
図である。
【図8】 ピークリストの一例を表す説明図である。
【図9】 相似変換パラメータを求めるための投票の手
続を表す説明図である。
【図10】 相似変換パラメータを推定する手続きの概
要を表す説明図である。
【図11】 相似変換パラメータを推定する手続きの例
を示す図である。
【図12】 相似変換パラメータを推定する手続きの概
要を表す説明図である。
【図13】 投票領域の制限の一例を表す説明図であ
る。
【図14】 基準画像の投影波形に対する離散フーリエ
変換の例を示す図である。
【図15】 検査画像の投影波形に対する離散フーリエ
変換の例を示す図である。
【図16】 投影波形の離散フーリエ変換を用いた相似
変換パラメータの推定方法の説明図である。
【図17】 本発明の実施の形態に係る画像照合システ
ムの構成ブロック図である。
【図18】 本発明の実施の形態に係る第2の画像照合
システムの構成ブロック図である。
【図19】 本発明の実施の形態に係る第3の画像照合
システムの構成ブロック図である。
【図20】 本発明の実施の形態に係る第4の画像照合
システムの構成ブロック図である。
【図21】 画像照合の処理の一例を表すフローチャー
ト図である。
【図22】 画像データの一例及びそれに対応する投影
波形の一例を表す説明図である。
【図23】 最適化矩形領域及び最適化線分の一例を表
す説明図である。
【図24】 白抜け画素の判定方法を示す説明図であ
る。
【図25】 黒汚れ画素の判定方法を示す説明図であ
る。
【図26】 基準画像と検査画像との差分画像の例を示
す図である。
【符号の説明】
10,16,20,24 制御部、12,18,22,
28 記憶部、14画像入力インターフェース、26
画像出力インターフェース、30 CCD制御部、32
ラインCCD、34 読取光学系、100 基準画
像、102,202 水平方向への投影波形、104,
204 垂直方向への投影波形、200検査画像、30
0 画像照合装置、302 クライアントPC、304
プリントサーバ、306 画像形成装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA03 AA09 AA14 AA17 AA56 BB02 CC02 DD06 EE05 FF04 JJ02 JJ25 QQ03 QQ16 QQ31 QQ33 QQ34 QQ38 QQ39 QQ42 5B021 AA01 AA05 AA19 BB02 NN23 QQ04 5B057 AA12 BA02 DA03 DB01 DB05 DB09 DC19 DC34 5L096 BA03 BA07 FA22 FA38 HA07 JA11 MA01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理の基準となる基準画像と、当該基準
    画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との
    照合を行う画像照合装置であって、 前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して基準画像
    の投影波形を求める手段と、 前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して検査画像
    の投影波形を求める手段と、 前記基準画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を基準
    特徴量情報として生成する手段と、 前記検査画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を検査
    特徴量情報として生成する手段と、 前記基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とに基づい
    て、前記基準画像と前記検査画像との照合を行う手段
    と、を含むことを特徴とする画像照合装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像照合装置におい
    て、 前記基準特徴量情報は、基準投影波形内で、累算値の変
    化が特徴的となる投影波形上の位置を表す情報であり、 前記検査特徴量情報は、検査投影波形内で、累積値の変
    化が特徴的となる投影波形上の位置を表す情報である、
    ことを特徴とする画像照合装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像照合装置におい
    て、 前記照合を行う手段は、前記基準特徴量情報及び前記検
    査特徴量情報に基づいて、前記基準画像と前記検査画像
    との相似性を求めて照合を行うことを特徴とする画像照
    合装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像照合装置におい
    て、 前記基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とを比較し
    て、平行移動量を含む相似変換パラメータを求め、 当該相似変換パラメータを用いて、前記基準画像と前記
    検査画像との相似性を求めることを特徴とする画像照合
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1つに記載の画
    像照合装置において、 前記累算値の変化が特徴的となる投影波形上の位置は、
    投影波形上のピーク位置であることを特徴とする画像照
    合装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜4のいずれか1つに記載の画
    像照合装置において、 前記累積値の変化が特徴的となる投影波形上の位置は、
    投影波形のn次微分の微分値が0となる位置であること
    を特徴とする画像照合装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の画像照合装置におい
    て、 前記基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とを参照し
    て、前記基準画像の投影波形と前記検査画像の投影波形
    の各ピーク位置同士の組み合わせについて相似変化パラ
    メータを推定し、前記組み合わせ毎に推定された相似変
    換パラメータを含む推定相似変換パラメータ群を生成
    し、当該推定相似変換パラメータ群のうち尤度が高いパ
    ラメータを前記相似変化パラメータとして決定すること
    を特徴とする画像照合装置。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の画像照合装置におい
    て、 前記相似変換パラメータを求める際に、相似変換パラメ
    ータに含まれる各量のうち少なくとも1つに対して所定
    の数値範囲を設定し、当該数値範囲において前記相似変
    換パラメータを決定することを特徴とする画像照合装
    置。
  9. 【請求項9】 処理の基準となる基準画像と、当該基準
    画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像との
    照合を行う画像照合装置であって、 前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して基準画像
    の投影波形を求める手段と、 前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して検査画像
    の投影波形を求める手段と、 前記基準画像の投影波形と前記検査画像の投影波形に基
    づき、前記基準画像と前記検査画像との相似性を示す相
    似変換パラメータを演算する手段と、を含み、前記相似
    変換パラメータを用いて前記基準画像と前記検査画像と
    の座標位置合わせを行い、前記基準画像上の注目画素の
    画素値と、前記検査画像上の当該注目画素に対応する座
    標位置にある画素近傍の画素値とを比較し、当該比較の
    結果に基づいて前記基準画像と前記検査画像との照合を
    行うことを特徴とする画像照合装置。
  10. 【請求項10】 処理の基準となる基準画像と、当該基
    準画像に基づいて画像形成を行う画像形成装置であっ
    て、 前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して基準画像
    の投影波形を求める手段と、 前記画像形成された画像を検査画像として、当該検査画
    像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の経路の各々
    について経路上の画素値を累算して検査画像の投影波形
    を求める手段と、 前記基準画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を基準
    特徴量情報として生成する手段と、 前記検査画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を検査
    特徴量情報として生成する手段と、 前記基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とに基づい
    て、前記基準画像と前記検査画像との照合を行う手段
    と、を含む画像照合部を備えることを特徴とする画像形
    成装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の画像形成装置にお
    いて、 前記検査画像は、前記基準画像を印刷媒体に画像形成し
    て定着させた画像から生成されることを特徴とする画像
    形成装置。
  12. 【請求項12】 処理の基準となる基準画像と、当該基
    準画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像と
    の照合を行う画像照合装置であって、 前記基準画像をm×nのブロック(m,nは正の整数)
    に分割して複数の基準画像ブロックとして、前記基準画
    像ブロックの少なくとも1つに複数の所定の経路を設定
    し、当該複数の経路の各々について経路上の画素値を累
    算して基準画像の投影波形を求める手段と、 前記検査画像をm×nのブロック(m,nは正の整数)
    に分割して複数の検査画像ブロックとして、前記検査画
    像ブロックの少なくとも1つに複数の所定の経路を設定
    し、当該複数の経路の各々について経路上の画素値を累
    算して検査画像の投影波形を求める手段と、 前記基準画像の投影波形と前記検査画像の投影波形とに
    基づき、前記基準画像と前記検査画像との照合を行う手
    段と、を含むことを特徴とする画像照合装置。
  13. 【請求項13】 処理の基準となる基準画像と、当該基
    準画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像と
    の照合を行う画像照合方法であって、 前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して基準画像
    の投影波形を求める工程と、 前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して検査画像
    の投影波形を求める工程と、 前記基準画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を基準
    特徴量情報として生成する工程と、 前記検査画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を検査
    特徴量情報として生成する工程と、 前記基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とに基づい
    て、前記基準画像と前記検査画像との照合を行う工程
    と、を含むことを特徴とする画像照合方法。
  14. 【請求項14】 処理の基準となる基準画像と、当該基
    準画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像と
    の照合を行う画像照合方法であって、 前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して基準画像
    の投影波形を求める工程と、 前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して検査画像
    の投影波形を求める工程と、 前記基準画像の投影波形と前記検査画像の投影波形に基
    づき、前記基準画像と前記検査画像との相似性を示す相
    似変換パラメータを演算する工程と、を含み、 前記相似変換パラメータを用いて前記基準画像と前記検
    査画像との座標位置合わせを行い、前記基準画像上の注
    目画素の画素値と、前記検査画像上の当該注目画素に対
    応する座標位置にある画素近傍の画素値とを比較し、当
    該比較の結果に基づいて前記基準画像と前記検査画像と
    の照合を行うことを特徴とする画像照合方法。
  15. 【請求項15】 処理の基準となる基準画像と、当該基
    準画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像と
    の照合を行う画像照合方法であって、 前記基準画像をm×nのブロック(m,nは正の整数)
    に分割して複数の基準画像ブロックとして、前記基準画
    像ブロックの少なくとも1つに複数の所定の経路を設定
    し、当該複数の経路の各々について経路上の画素値を累
    算して基準画像の投影波形を求める工程と、 前記検査画像をm×nのブロック(m,nは正の整数)
    に分割して複数の検査画像ブロックとして、前記検査画
    像ブロックの少なくとも1つに複数の所定の経路を設定
    し、当該複数の経路の各々について経路上の画素値を累
    算して検査画像の投影波形を求める工程と、 前記基準画像の投影波形と前記検査画像の投影波形とに
    基づき、前記基準画像と前記検査画像との照合を行う工
    程と、を含むことを特徴とする画像照合方法。
  16. 【請求項16】 処理の基準となる基準画像と、当該基
    準画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像と
    の照合を行う画像照合プログラムであって、 コンピュータに、 前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して基準画像
    の投影波形を求める手順と、 前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して検査画像
    の投影波形を求める手順と、 前記基準画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を基準
    特徴量情報として生成する手順と、 前記検査画像の投影波形に基づき、特徴量の情報を検査
    特徴量情報として生成する手順と、 前記基準特徴量情報と前記検査特徴量情報とに基づい
    て、前記基準画像と前記検査画像との照合を行う手順
    と、 を含む処理を実行させることを特徴とする画像照合プロ
    グラム。
  17. 【請求項17】 処理の基準となる基準画像と、当該基
    準画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像と
    の照合を行う画像照合プログラムであって、 コンピュータに、 前記基準画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して基準画像
    の投影波形を求める手順と、 前記検査画像に複数の所定の経路を設定し、当該複数の
    経路の各々について経路上の画素値を累算して検査画像
    の投影波形を求める手順と、 前記基準画像の投影波形と前記検査画像の投影波形に基
    づき、前記基準画像と前記検査画像との相似性を示す相
    似変換パラメータを演算する手順と、 前記相似変換パラメータを用いて前記基準画像と前記検
    査画像との座標位置合わせを行い、前記基準画像上の注
    目画素の画素値と、前記検査画像上の当該注目画素に対
    応する座標位置にある画素近傍の画素値とを比較し、当
    該比較の結果に基づいて前記基準画像と前記検査画像と
    の照合を行う手順と、を含む処理を実行させることを特
    徴とする画像照合プログラム。
  18. 【請求項18】 処理の基準となる基準画像と、当該基
    準画像に対して所定の処理を行って得られた検査画像と
    の照合を行う画像照合プログラムであって、 コンピュータに、 前記基準画像をm×nのブロック(m,nは正の整数)
    に分割して複数の基準画像ブロックとして、前記基準画
    像ブロックの少なくとも1つに複数の所定の経路を設定
    し、当該複数の経路の各々について経路上の画素値を累
    算して基準画像の投影波形を求める手順と、 前記検査画像をm×nのブロック(m,nは正の整数)
    に分割して複数の検査画像ブロックとして、前記検査画
    像ブロックの少なくとも1つに複数の所定の経路を設定
    し、当該複数の経路の各々について経路上の画素値を累
    算して検査画像の投影波形を求める手順と、 前記基準画像の投影波形と前記検査画像の投影波形とに
    基づき、前記基準画像と前記検査画像との照合を行う手
    順と、を含む処理を実行させることを特徴とする画像照
    合プログラム。
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