JP2003248446A - ネームプレート - Google Patents
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Abstract
しながら、しかも製作が簡単なネームプレートを提供す
る。 【解決手段】 基板11の裏面側に光の当たる角度によ
って反射、吸収、透過の特性が変化する性質を与える薄
板状の粒子が層状構造しているスクリーン皮膜1を形成
し、その上に光を反射させる反射皮膜2を被せる。スク
リーン皮膜1と反射皮膜2間の界面Sはスクリーン皮膜
1の周縁にそって光の当たる角度が変化し、光の反射、
吸収、透過の状態が変化するので、マークが光の当たる
角度によって、浮き上がって見えたり、沈んで見えたり
といった立体感を生み出す。ネームプレートのロゴマー
クや意匠・模様を構成する形状部分を従来のように基板
自体に凸凹をつけることで立体的に見せるのではないの
で、製作が容易である。
Description
ク、意匠・模様等を表示したネームプレート、とくにこ
れらの社名やロゴマーク、意匠・模様等を立体的に見せ
るネームプレートに関する。
するネームプレートにおいては、豪華さや高級感を持た
せるため、材料生地である基板をプラスチック(樹脂)
とするとともに、ロゴマークや意匠・模様を立体的に見
せる工夫が施されている。そして、その名称にかかわら
ず、単に独立して机上等に置かれるだけでなく、例えば
携帯電話機の表示窓への適用など、種々の態様での使用
に供せられている。
的に見せるようにした従来のものとしては、図5に示す
ような、金型を用いて基板4に凹凸22をつけて成形す
る方法で製作したもの、図6に示すような、彫刻機を用
いて基板4に凹凸24を彫刻する方法で製作したもの、
あるいは図7に示すような、刻印機を用いた刻印やエン
ボス加工で基板4に凹凸26を形成する方法で製作した
ものなどがある。なお、図6のものは金型を用いても製
作できる。
来のネームプレートは、いずれも基板4自体に凹凸22
〜26をつける加工方法で製作されているので、金型代
や専用設備といった初期費用と、維持管理コストがかか
るとともに、工程が増えることに伴ない歩止りが低下す
るという問題を有している。また、いずれの加工方法を
採用しても多面付けに向いていないので、多量生産が困
難である。
例えば図8の(a)に示すように、透明基板4’の裏面
にマークM’を印刷し、あわせて当該マークM’に陰影
K’をも印刷したネームプレート20もあるが、この場
合、例えばネームプレート20の上下を反転すると、
(b)のように、印刷された陰影K’も反転して陰影の
向きが逆となるので、違和感があり、安物という印象を
払拭できない。したがって本発明は、上記従来の問題点
に鑑み、プラスチックその他の透明体を基板として立体
表示を実現しながら、しかも製作が簡単なネームプレー
トを提供することを目的とする。
明は、マークを表示するネームプレートであって、透明
材料の基板と、マークの形状のシルエットを有して基板
の裏面に形成された透明または半透明のマーク皮膜と、
該マーク皮膜とその周辺部にわたって基板の裏面に形成
された反射皮膜とからなり、マーク皮膜は顔料または色
料成分を添加したインクの印刷で形成されて、基板の表
面側から入射する光に対するマーク皮膜と反射皮膜間の
界面における反射が、マーク皮膜の周縁にそって変化す
るよう構成されたものとした。マーク皮膜が反射皮膜で
覆われ、マーク皮膜と反射皮膜間の界面における反射が
マーク皮膜の周縁にそって変化することにより陰影がで
き、マークが立体的に見える。
ークの形状のシルエットを有して基板の裏面に形成され
た透明または半透明のマーク皮膜と、該マーク皮膜とそ
の周辺部にわたって基板の裏面に形成された反射皮膜
と、マーク皮膜と反射皮膜間の界面に形成されたサテン
層とからなり、基板の表面側から入射する光に対するマ
ーク皮膜と反射皮膜間の界面における反射が、マーク皮
膜の周縁にそって変化するよう構成されたものとした。
〜30μmとしたものである。また、請求項4の発明
は、反射皮膜が鏡面インクの印刷、真空蒸着膜またはホ
ットスタンプによる箔押しで形成されているものとし
た。
方法であって、透明材料の基板の裏面に、顔料または色
料成分を添加したインクでマークを印刷して透明または
半透明のマーク皮膜を形成し、その後、該マーク皮膜と
その周辺部にわたって基板の裏面に反射皮膜を形成し
て、基板の表面側から入射する光に対するマーク皮膜と
反射皮膜間の界面における反射が、マーク皮膜の周縁に
そって変化するネームプレートを得るものとした。
膜を所定条件で乾燥させたあと、反射皮膜を鏡面インク
の印刷で形成することにより、マーク皮膜と反射皮膜間
の界面にサテン層を形成するものとした。また、請求項
7の発明は、マーク皮膜をスクリーン印刷で形成するこ
ととしたものである。
て説明する。図1は実施の形態を示し、(a)は平面
図、(b)は(a)におけるA−A部の断面図、(c)
は透視斜視図である。板状の基板11は透明または半透
明材料からなり、この基板11の裏面15に、マーク皮
膜として、スクリーン印刷でロゴマークや意匠・模様
(以下、簡単のために単に「マーク」という)を印刷し
て、厚さt(後掲の図2参照)を約4〜30μm、好ま
しくは10μm以上としたスクリーン皮膜1を形成して
ある。このスクリーン印刷のインクは、光を透過させな
がら、基板11と識別できるような質感や色を有するも
のとしてある。基板11の表面13は、つや有り(光
沢)のほか、光を透過させる限度でシボやマット処理等
によるつや消しとしてもよい。
る性質を有し、インクの膜が密着するものであれば、任
意の材料でよいが、例えば、アクリル(PMMA)、ポ
リカーボネイト(PC)、塩化ビニール(PVC)、ポ
リエステル(PET)等の樹脂フイルムやシート、ある
いはこれらの樹脂を原料にした成形加工品が好ましく、
さらにはガラス板を用いることができる。
については、インク素材は、スクリーン印刷が可能であ
ればよく、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル系、
アクリル系、ビニール系、UVインク等が用いられる。
インク素材には基板11と識別できるように、透過性を
損なわない顔料や色料成分を添加でき、金粉、銀粉等の
メタリック系顔料、パール顔料、蛍光顔料、マット剤、
プロセスカラー、鏡面(ミラー)顔料などを添加するこ
とができる。これらの顔料等は、光の当たる角度によっ
て反射、吸収、透過の特性が変化する性質を与える薄板
状の粒子からなり、したがって、スクリーン皮膜1は薄
板状の粒子が層状構造を形成している。添加成分は、基
板10への接着性を高く確保する観点から、インク素材
に対して2〜12%程度が望ましい。
膜1が形成されていない部位では基板の裏面15上に重
ねて、光を反射させる性質を有する鏡面インクをスクリ
ーン印刷して、反射皮膜2が形成されている。
0では、スクリーン皮膜1に、光を反射させる鏡面イン
クの反射皮膜2が被さっており、基板11の表面13側
から入射する光は基板11の裏面15からスクリーン皮
膜1内に入り、スクリーン皮膜1と反射皮膜2の境界の
界面S(図2参照)で反射される。ここで、スクリーン
皮膜1は光の当たる角度によって反射、吸収、透過の特
性が変化する薄板状の粒子が層状構造となっているの
で、スクリーン皮膜1とその周りの部分とは識別され
て、基板11の表面13側から見る者にスクリーン皮膜
1のシルエット(形状)で表わされるマークMが認識さ
れる。
の界面Sはスクリーン皮膜1の周縁にそって光の当たる
角度が変化するので、図2に示すように、その周縁にそ
っても光の反射、吸収、透過の状態が部位によって変化
し、光Lに対して正面になる部位Xではとくに明るく反
射し、陰になる部位Yでは暗い影となり、これらの途中
の部位Zでは中間の明るさで反射するという作用を引き
起こす。したがって、この作用により、スクリーン皮膜
1で表わされるマークMが光の当たる角度によって、浮
き上がって見えたり、沈んで見えたりといった立体感を
生み出す。なお、スクリーン印刷で形成されたスクリー
ン皮膜1は、図2に示されるように、印刷時にインクが
周縁部方向へ押され、周縁部が厚くなる。したがって周
縁部での反射皮膜2の落差が大きく、大きな立体感を得
るのに有効である。
接する界面Sには、反射皮膜2の成分の侵入など相互作
用によって、図3のように、サテン(なし地)層17を
形成することができる。例えばスクリーン皮膜1のイン
ク素材をウレタン系としたとき、スクリーン皮膜1のス
クリーン印刷後の乾燥を雰囲気温度80℃で15分行う
と粒子の細かいサテン状態が得られ、40分乾燥させる
と粒子がほとんど見えないサテン状態が得られる。ま
た、雰囲気温度40℃での乾燥においても、30分以上
の乾燥により、同様のサテン状態を得ることができる。
ン印刷の乾燥条件の選択によって、所望のサテン層17
をスクリーン皮膜1と反射皮膜2の界面Sに得ることが
でき、あるいはサテン層のないものとすることができ
る。なお、スクリーン皮膜1と反射皮膜2の界面Sにサ
テン層17を生成させる場合には、そのサテン層17に
よってスクリーン皮膜1とその周りの部分とが互いに識
別されるので、スクリーン皮膜1のインクには必ずしも
顔料等を添加しないでもよい。
または半透明の基板11の裏面15に、スクリーン印刷
でロゴマークや意匠・模様などのマークMを、光の当た
る角度によって反射、吸収、透過の特性が変化する性質
を与える薄板状の粒子からなる顔料等を混入したインク
で、スクリーン皮膜1として形成し、このスクリーン皮
膜1およびその周辺を含めた基板11の裏面15に鏡面
インクをスクリーン印刷して反射皮膜2を形成したもの
としたので、マークMの周縁にそったスクリーン皮膜1
と反射皮膜2間の界面Sにおける光の当たる角度が変化
し、光の反射、吸収、透過の状態が部位によって変化し
て、マークMが立体的に見える。そして、図8に示した
従来の陰影を印刷したものとは異なり、上下反転させて
も図4の(a)、(b)に示すように、陰影Kは見る者
に対して同方向に生じて、本物の立体感を与える。
ン皮膜1の乾燥条件を選択することにより、スクリーン
皮膜1と反射皮膜2間の界面Sにサテン層17を形成す
ることもでき、立体感に加えて種々の質感を与えること
ができる。
5に、マークMのシルエットをもたせたスクリーン皮膜
1と、反射皮膜2とを順次にスクリーン印刷により印刷
するだけのきわめて簡単な工程で済み、マークMの立体
感生成のためには基板11自体に何らの凹凸も形成しな
い。したがって、手間のかかる彫刻作業等や、コスト高
を招く金型や専用設備も必要とせず、これらの初期費用
や維持・管理コストがかからない。あわせて、工程数が
少ないために、不良率を低く抑えることができる。そし
て、多面付けによる生産が可能で、1度に大量に製造で
きるという利点を有している。
してスクリーン印刷によるスクリーン皮膜1を形成した
が、マーク皮膜はこのほか凸版印刷、オフセット印刷、
あるいは凹版印刷等によっても形成することができ、必
要に応じて選択すればよい。しかしながら、マーク皮膜
はマークMを周辺から際立たせて大きな立体感を得るた
めにできるだけ厚く、かつシルエットにそう周縁部ほど
厚いのが良いので、このような皮膜断面を得るためには
スクリーン印刷が最も好ましい。
クリーン印刷によるものとしたが、光を反射させること
ができれば、スクリーン印刷に限らず、真空蒸着膜やホ
ットスタンプによる箔押し膜を採用することができる。
こうして、マーク皮膜形成と反射皮膜形成の2工程にお
いて、種々の方法を組み合わせることで、素材・色合・
質感といった要素に様々なバリエーションを得ることが
できる。
意匠・模様などのシルエットをマーク皮膜であるスクリ
ーン皮膜1、とくにその外周縁で示すものとしたが、実
施の形態におけるスクリーン皮膜1と該スクリーン皮膜
1を設けなかった領域とを入れ替えて、スクリーン皮膜
1の内周縁でマークMを表示するものとしてもよい。す
なわちスクリーン皮膜1を形成していない部分がマーク
となる。これによっても、スクリーン皮膜1と反射皮膜
2間の界面Sにおける光の当たる角度が変化し、光の反
射、吸収、透過の状態が部位によって変化するので、マ
ークとその周囲とが相対的に立体的な関係として視認さ
れる。
は、透明材料の基板の裏面に形成したマークの形状のシ
ルエットを有する透明または半透明のマーク皮膜と、さ
らに該マーク皮膜とその周辺部にわたって形成された反
射皮膜とからなり、マーク皮膜は顔料または色料成分を
添加したインクの印刷で形成して、基板の表面側から入
射する光に対するマーク皮膜と反射皮膜間の界面におけ
る反射が、マーク皮膜の周縁にそって変化するものとし
たので、これによりマーク周縁に陰影ができ、マークが
立体的に見える。そして、マーク皮膜と反射皮膜とを順
次に基板に形成するだけのきわめて簡単な工程で製作で
きるので、不良率を低く抑えられるとともに、金型や専
用設備を必要とせず、これらの初期費用や維持・管理コ
ストがかからない。また、多面付けによる大量生産にも
適している。
は、透明材料の基板の裏面に、顔料または色料成分を添
加したインクでマークを印刷して透明または半透明のマ
ーク皮膜を形成し、その後、該マーク皮膜とその周辺部
にわたって基板の裏面に反射皮膜を形成することによ
り、基板の表面側から入射する光に対するマーク皮膜と
反射皮膜間の界面における反射が、マーク皮膜の周縁に
そって変化するネームプレートを得るものとしたので、
製作容易で低コストである。また、多面付けが可能であ
る。よって、生産効率の向上に効果があり、生産コスト
を大幅に下げ、大量に製造することができる。
乾燥させ、反射皮膜を鏡面インクの印刷で形成すること
により、マーク皮膜と反射皮膜間の界面にサテン層を形
成することができ、立体感に加えて種々の質感を与える
ことができる。また、マーク皮膜をスクリーン印刷で形
成することにより、マーク皮膜の厚さを周縁において厚
いものとすることができ、立体感を得るのにより有利と
なる。
させた前後の状態を示す図である。
た前後の状態を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 マークを表示するネームプレートであっ
て、透明材料の基板と、前記マークの形状のシルエット
を有して前記基板の裏面に形成された透明または半透明
のマーク皮膜と、該マーク皮膜とその周辺部にわたって
前記基板の裏面に形成された反射皮膜とからなり、前記
マーク皮膜は顔料または色料成分を添加したインクの印
刷で形成されて、前記基板の表面側から入射する光に対
するマーク皮膜と反射皮膜間の界面における反射が、前
記マーク皮膜の周縁にそって変化することを特徴とする
ネームプレート。 - 【請求項2】 マークを表示するネームプレートであっ
て、透明材料の基板と、前記マークの形状のシルエット
を有して前記基板の裏面に形成された透明または半透明
のマーク皮膜と、該マーク皮膜とその周辺部にわたって
前記基板の裏面に形成された反射皮膜と、前記マーク皮
膜と反射皮膜間の界面に形成されたサテン層とからな
り、前記基板の表面側から入射する光に対するマーク皮
膜と反射皮膜間の界面における反射が、前記マーク皮膜
の周縁にそって変化することを特徴とするネームプレー
ト。 - 【請求項3】 前記マーク皮膜の厚さが4〜30μmで
あることを特徴とする請求項1または2記載のネームプ
レート。 - 【請求項4】 前記反射皮膜は鏡面インクの印刷、真空
蒸着膜またはホットスタンプによる箔押しで形成されて
いることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記
載のネームプレート。 - 【請求項5】 マークを表示するネームプレートの製造
方法であって、透明材料の基板の裏面に、顔料または色
料成分を添加したインクで前記マークを印刷して透明ま
たは半透明のマーク皮膜を形成し、その後、該マーク皮
膜とその周辺部にわたって前記基板の裏面に反射皮膜を
形成して、前記基板の表面側から入射する光に対するマ
ーク皮膜と反射皮膜間の界面における反射が、前記マー
ク皮膜の周縁にそって変化するネームプレートを得るこ
とを特徴とするネームプレートの製造方法。 - 【請求項6】 前記印刷後のマーク皮膜を所定条件で乾
燥させたあと、前記反射皮膜を鏡面インクの印刷で形成
することにより、前記マーク皮膜と反射皮膜間の界面に
サテン層を形成することを特徴とする請求項5記載のネ
ームプレートの製造方法。 - 【請求項7】 前記マーク皮膜はスクリーン印刷で形成
することを特徴とする請求項5または6記載のネームプ
レートの製造方法。
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- 2002-03-01 JP JP2002055667A patent/JP3640353B2/ja not_active Expired - Fee Related
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