JP2003247867A - 格子干渉型変位測定装置 - Google Patents
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Abstract
く、且つ、良好な信号を得られる装置を開発することに
より、機器類への簡単な取付けを実現し、装置の使い勝
手を向上させる。 【解決手段】 複数の光線のスケール10への入射位置
10A、10B又はスケール格子12B上の回折点を、
スケール格子上での光線径より離すと共に、各光線のス
ケールへの入射角度θと回折光の出射角度φをほぼ同一
とする。
Description
定装置に係り、特に、センサ部とスケールの相対変位量
を計測する直線型エンコーダ、該直線型エンコーダを組
み込んだリニアゲージ等の測定器や形状測定器、内外径
測定器等の測定装置、及び、工作機械や検査機械等の移
動ステージの位置決めや速度制御等を行なう装置に用い
るのに好適な、可干渉光源からの光線を複数の方向から
スケールへ入射させ、それぞれの回折光同士を干渉させ
て検出信号を得るようにした格子干渉型変位測定装置に
関する。
スケールを用いて、周期的な検出信号を生成する光学式
エンコーダが普及している。更に、この光学式エンコー
ダの高分解能化を図ったものの1つに、スケールにホロ
グラフィの技術を用いて微細なピッチの目盛を形成し、
その目盛を回折格子として積極的に回折を生じさせて検
出信号を得る格子干渉型変位検出装置が提案されてい
る。
で提案した格子干渉型変位検出装置を示すものである。
この変位測定装置は、光源波長λと同じオーダーの例え
ば1μm以下のピッチpの回折格子が形成されたスケー
ル10と、前記回折格子に波長λのレーザ光線14を照
射するための、例えばレーザダイオード(LD)からな
る可干渉光源(以下、単に光源とも称する)32、コリ
メータレンズ34、及び、前記回折格子によって生成さ
れた複数の光線の混合波を光電変換する受光素子22
A、22B、22C、検光子28B、28C、1/4波
長板30を含むセンサ部20とを備え、前記スケール1
0とセンサ部20の相対変位に応じて周期的に変化する
検出信号を生成する格子干渉型変位検出装置において、
前記光源32からのレーザ光線14を2分するハーフミ
ラー40、及び、該2分されたレーザ光線を同一の入射
角度θでそれぞれ対称に前記回折格子上の同一の回折点
10Aに入射させる一対のミラー42A、42Bを前記
センサ部20に備えると共に、前記回折格子での前記2
分された入射光線a、bの一方の0次光と他方の1次
(回折)光が分離できる程度に入射角度θと回折角度φ
とを異ならせて設定し(φ<θ)、分離された1次光を
一対のミラー44A、44Bで反射し、偏光子46A、
46Bで互いに直交する偏光方向とした後、その混合波
を、ハーフミラー48、50により前記受光素子22
A、22B、22Cにそれぞれ入射するようにされてい
る。
0への光線の入射角度θと回折角度φを異なった角度と
している。又、スケール10とそれ以外の部分(センサ
部20)の相対変位を測定する装置であるため、機器類
に取り付ける際には、スケール10とセンサ部20は別
々の部材に取り付けられ、どちらか一方が変位すること
になる。
学系の構成の場合、センサ部20とスケール10のピッ
チ角(光学系の要部を示した図2における紙面上の回転
方向位置関係)が、適正位置からずれた場合、スケール
10からの出射角度φは、左右の光路で異なった角度と
なり、図3にピッチ角を変化させた場合の出力信号レベ
ルとピッチ角の関係の実測値を示す如く、干渉させた時
のコントラストが低下し、出力信号レベルが劣化する。
このため、十分な性能を発揮できないという問題点を有
していた。
位測定装置の機能を十分に引出すためには、装置に取り
付ける際に、出力信号レベルが最大となるようにピッチ
角を調整する必要があり、もう一方向の調整も必要であ
るため、2方向の調整となって、機器類への取付けに時
間がかかるという問題点を有していた。
に、図4に示す如く、入射角度θと回折角度φをほぼ等
しくする変形例も記載しているが、0次光と1次光が混
合して分離できないため、良好な信号が得られなかっ
た。
くなされたもので、検出信号の強度がピッチ角のずれの
影響を受け難く、且つ、良好な信号を得ることができ、
従って、機器類への簡単な取付けを実現し、装置の使い
勝手を向上させることを課題とする。
らの光線を複数の方向からスケールへ入射させ、それぞ
れの回折光同士を干渉させて検出信号を得るようにした
格子干渉型変位測定装置において、複数の光線のスケー
ル格子への入射位置を、該スケール格子上での光線径よ
り離すと共に、各光線のスケールへの入射角度と回折光
の出射角度をほぼ同一とすることにより、前記課題を解
決したものである。
射位置を、スケール表面への入射位置をずらすことによ
り、スケール格子上での光線径より離すようにしたもの
である。
への入射位置を、スケール表面の一点に入射した後、ス
ケール格子に至る迄のガラスの厚み分、光線が進む間
に、スケール格子上での光線径より離すようにしたもの
である。
限する開口を設けて、0次光と1次回折光の分離を確実
としたものである。
光する手段を設けて、0次光と1次回折光の分離をより
確実としたものである。
施形態を詳細に説明する。
く、図4に示した従来例と同様の格子干渉型変位測定装
置において、スケール10に入射する光線の径を制限す
るための、例えば円形の開口60をコリメータレンズ3
4の出側に設けると共に、この開口60の大きさによっ
て決まる光線径より十分に離れるようにスケール10上
での2つの光線の入射位置10A、10Bを決めてい
る。
ームスプリッタ62を用いて、スケール10に入射され
る2つの光線の偏光方向を変えると共に、スケール10
の出側に、0次光の偏光方向の光線をカットし、且つ、
1次光の偏光方向の光線を通過させる方位で、偏光板6
4A、64Bを設けている。
8Bは、それぞれ、ハーフミラー44A、44Bを通過
した光から、例えばLD32の光量をフィードバック制
御する参照信号を得るためのレンズ及び受光素子、70
は無偏光ビームスプリッタ(ハーフミラー)、74A、7
6A、78Aは、それぞれ、前記ハーフミラー70を通
過した光からA相信号を得るための偏光板、レンズ及び
受光素子、72B、74B、76B、78Bは、それぞ
れ、前記ハーフミラー70を通過した光から、前記A相
信号に対して位相が90°ずれたB相信号を得るための
1/4波長板、偏光板、レンズ及び受光素子である。
れた光線は、コリメータレンズ34を通過して平行光と
なり、開口60により光線径が制限され、偏光ビームス
プリッタ62により、直交した2つの直線偏光に分けら
れる。
ミラー42A、42Bにより反射され、角度θで、スケ
ール10上の光線径より大きく離れた2点10A、10
Bへ入射する。
入射角度θと同じか、ほぼ同じ回折角度φで出射する。
じオーダーの例えば1μm以下のスケールの格子ピッチ
pと、入射角度θ、回折角度φの間には、次式の関係が
成立する。
だけ変位した場合、それぞれの回折光の位相は、d/p
だけ、それぞれ逆方向に変化する。光の位相差に変換さ
れたスケールの変位量は、2つの光束を干渉させること
で、d/2p周期分ずれた干渉光強度として観測され
る。
分を透過する方位に配置された偏光板64A、64Bを
通過する。又、このとき、スケールから入射角度と同じ
角度θで、ノイズ成分となる透過光(0次光)が出射す
るが、前記のように、光線径以上に離れた2点で回折し
ていることから、±1次光と0次光の光束は重ならず、
更に、前記偏光板64A、64Bは、0次光を遮光する
位置に配置されているため、その光の殆どが透過しな
い。ここで、完全に遮光することができないのは、光源
32の偏光度や偏光ビームスプリッタ62の偏光能によ
り、偏光板64A、64Bに入射する光線が、完全な直
線偏光ではないためである。
それぞれの回折光は、左右対称に配置されたハーフミラ
ー44A、44Bにより反射され、中央の無偏光ビーム
スプリッタ70へ入射する。
過した光は、レンズ66A、66Bを介して受光素子6
8A、68Bに入射し、参照信号となる。なお、図1又
は図4に示した従来例と同様に、受光素子68A、68
Bのいずれか一方を省略して、一方のみで代用すること
も可能である。
つの直線偏光は、それぞれ半分ずつ透過、反射し、更に
同一光路を通って、受光素子78A、78Bに向かう。
°方位に偏光板74Aが配置されており、2光線を干渉
させ、受光素子78Aによりスケールの位置を電気信号
強度に変換して出力する。
1/4波長板72Bが配置され、片方の直線偏光の位相
のみを90°遅らせ、更に偏光板74Bを通過させ干渉
させることで、位相の90°異なる電気信号に変換す
る。
90°位相の異なる2信号を処理することで、スケール
の移動方向を判定することができる。
し切れなかったスケールの透過光(0次光)も、受光素
子に向かうが、光線径以上に光路がずれており、有効な
光線とは干渉することがなく、出力信号が劣化すること
はない。このため、完全な2光束干渉となり、ほぼ理想
的な正弦波信号が出力される。
44Bを透過した光線は、回折光の強度モニタとして使
用され、強度が一定になるようにLD32の光量を制御
するのに用いられる。
ッチ角と信号強度の関係の実測値を示す。図3に比べて
ピッチ角に対する出力信号強度の落ち込みが小さくなっ
ていることが分かる。
を同じか、ほぼ同じとすることで、ピッチ角のずれが発
生した場合に、受光素子への左右光路を通過した光線の
入射角度間に差が発生し難くなる。これは、入射角度θ
と回折角度φの間に、(1)式の関係があり、θとφが
反比例関係であるため、θとφがほぼ等しい時には、θ
とφの和がほぼ一定となり、左右の光路を通過した光線
間に角度差が発生し難く、信号強度の劣化が起こり難く
なるためである。
設けているので、入射光線の径を絞ることにより、スケ
ール10上で入射位置をずらす量を小さくすることがで
きる。なお、開口60の形状は円形に限定されず、更
に、入射光線の径がもともと小さい場合や、あるいは、
装置のサイズに余裕がある場合には、開口60を省略す
ることができる。
入射する光の偏光方向を異なるものとし、その出側に偏
光板64A、64Bを設けて0次光を遮蔽するようにし
ているので、ノイズの影響を確実に低減することができ
る。なお、条件によっては、偏光ビームスプリッタ62
でなくハーフミラーを用いたり、偏光板64A、64B
を省略することもできる。
形態を詳細に説明する。
ケール格子12Bが形成され、更に、その上がガラス1
2Cによって被覆されたスケール12を用いた格子干渉
型変位測定装置において、第1実施形態の偏光ビームス
プリッタ62及び無偏光ビームスプリック70の代り
に、プリズム80、82を用いて、スケール12の表面
12S(即ちガラス12Cの表面)への入射点が1点で
あったものが、ガラス12Cの厚みt分、光線が進む
と、光線径以上離れて、スケール格子12Bに入射する
ようにしたものである。
あるため、同じ符号を付して、説明は省略する。
ス12Cの表面の1点に入射するため、ガラス表面(入
射側)のうねりによる誤差を生じにくい。
付角度差による検出信号効率の劣化が小さくなり、取付
けの際の同位置調整が不要になる。機器取付時の位置関
係は、取付基準面の加工精度基準で十分であり、取扱い
が簡単になるだけでなく、特別な調整機構も不要とな
り、構成を簡略化して、部品点数を減らすことができ
る。
来の格子干渉型変位検出装置の構成を示す光路図
変動特性を示す線図
形例の構成を示す光路図
変動特性の例を示す線図
Claims (5)
- 【請求項1】可干渉光源からの光線を複数の方向からス
ケールへ入射させ、それぞれの回折光同士を干渉させて
検出信号を得るようにした格子干渉型変位測定装置にお
いて、 複数の光線のスケール格子への入射位置を、該スケール
格子上での光線径より離すと共に、 各光線のスケールへの入射角度と回折光の出射角度をほ
ぼ同一としたことを特徴とする格子干渉型変位測定装
置。 - 【請求項2】前記複数の光線のスケール格子への入射位
置を、スケール表面への入射位置をずらすことにより、
スケール格子上での光線径より離すことを特徴とする請
求項1に記載の格子干渉型変位測定装置。 - 【請求項3】前記複数の光線のスケール格子への入射位
置を、スケール表面の一点に入射した後、スケール格子
に至る迄のガラスの厚み分、光線が進む間に、スケール
格子上での光線径より離すことを特徴とする請求項1に
記載の格子干渉型変位測定装置。 - 【請求項4】前記スケールに入射する光線の径を制限す
る開口が設けられていることを特徴とする請求項1乃至
3乃至のいずれかに記載の格子干渉型変位測定装置。 - 【請求項5】前記複数の光線のスケール透過光を遮光す
る手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至
4のいずれかに記載の格子干渉型変位測定装置。
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