JP2003247856A - 位置検出装置及び方法 - Google Patents

位置検出装置及び方法

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JP2003247856A
JP2003247856A JP2002050414A JP2002050414A JP2003247856A JP 2003247856 A JP2003247856 A JP 2003247856A JP 2002050414 A JP2002050414 A JP 2002050414A JP 2002050414 A JP2002050414 A JP 2002050414A JP 2003247856 A JP2003247856 A JP 2003247856A
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rectangular wave
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camshaft
crankshaft
rotation angle
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Masafumi Hakariya
雅史 秤谷
Rei Eiraku
玲 永楽
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カムシャフト、クランクシャフトなどの回転
軸の位置を高精度に検出する。 【解決手段】 所定間隔で磁気パターンが配列され、配
列方向に磁気パターンが移動するように構成された歯形
プレート34と、磁気パターンの磁界を検出して磁気パ
ターンの移動に応じた出力を発生するカム位置センサ3
2と、カム位置センサ32の生出力を整形して矩形波3
8とする波形整形手段と、矩形波38のパルス間隔が所
望の設計間隔と適合するように補正する補正手段とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は位置検出装置及び
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】位置検出装置として例えば回転角検出装
置が知られている。従来、回転角検出装置としてMRE
(Magneto Resistive Effect)タイプのセンサ等が用い
られている。検出の際には、表面に凹凸が設けられ、所
定の磁気パターンが形成された円板状の歯形プレート
(磁性体)を取り付け、歯形の山と谷のエッジをこれら
のセンサで検出する。
【0003】図9は、MREタイプのセンサを用いて回
転角を検出している状態を示す模式図である。円形の歯
形プレート101は回転角を検出する対象(以下、検出
対象という)に取り付けられ、検出対象の回転に伴い回
転する。歯形プレート101から所定距離だけ離間して
MREタイプの回転角センサ102が配置されている。
回転角センサ102は、そのセンシング部分に対向して
位置している歯形プレート101の部分的な磁気パター
ンに対応して発生する磁界の磁気抵抗効果により出力を
発生する。すなわち、歯形プレート101に形成された
磁気パターンに応じた相対回転角を検出することができ
る。この際、MREタイプの回転角センサ102からの
出力が所定のしきい値を下回った状態から上回った状態
へ変化した時点や、その逆の変化が生じた時点を検出す
ることで、歯形プレート101の磁気パターンにおける
谷→山のエッジと山→谷のエッジの双方が、回転角セン
サ102のセンシング部分に対向する位置を通過したこ
とを検出することができる。
【0004】図10は、歯形プレート101の山、谷の
エッジ位置と回転角センサ102の出力値を示す模式図
である。図10において、103は歯形プレート101
のエッジの位置(設計値)を、104は回転角センサ1
02の生出力波形を示している。
【0005】生出力波形104は波形整形手段により整
形されて矩形波105となる。そして、矩形波105を
用いて実際の制御が行われる。矩形波105を生成する
際には、予め設定しておいた所定のしきい値106と生
出力波形104とを比較し、しきい値106よりも生出
力波形104の値が大きいときは出力をハイ(Hi)と
し、しきい値106よりも生出力波形104の値が小さ
いときは出力をロー(Low)とする。これにより、図
10に示すように矩形波105を生成することができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
MREタイプのセンサを用いた位置検出装置は、検出精
度において向上の余地を残していた。すなわち、MRE
タイプのセンサを用いると、センシング部分により検知
される磁界に応じた出力が発生する。このため、例え
ば、センサと検出対象との相対位置が設計値から変化し
た場合には、センシング部分に対向して位置している検
出対象の部分的な磁気パターンが同じであってもセンシ
ング部分により検知される磁界が変化してしまい、セン
サ出力が変化してしまうのである。図11には、センサ
と検出対象との相対位置の変化により、センサ出力10
4が大きい側に変化してしまった場合を示している。こ
の場合、図10におけると同じしきい値106を用いて
センサ出力104を整形すると、センサ出力104がし
きい値106を下回った状態である時間に比較してしき
い値106を上回った状態である時間が長くなってしま
い、谷→山のエッジから山→谷のエッジまでの間隔が実
際よりも長い矩形波105を得る。この矩形波105に
基づく位置検出は正確ではない。同様の問題は、センサ
と検出対象との相対位置の変化のみではなく、センサ自
体の個体差等にも起因する。本発明は、磁界に応じた出
力を得る位置検出装置の検出精度を高めることを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
位置検出装置であって、所定間隔で配列された磁気パタ
ーンを備え、配列方向に前記磁気パターンが移動するよ
うに構成された被検出体と、前記被検出体と対向配置さ
れ、前記磁気パターンにより生成される磁界に応じた出
力を発生する検出手段と、前記検出手段の生出力を整形
して矩形波とする波形整形手段と、前記矩形波のパルス
間隔が所望の設計間隔と適合するように前記矩形波を補
正する補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の位
置検出装置であって、前記補正手段は、前記矩形波の立
ち上がり位置及び/又は立下り位置を補正することを特
徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の位置検出装置であって、前記被検出体が回転移動す
ることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の位置検出装置であって、前記被検出体が
内燃機関における吸気弁又は排気弁を駆動させるカムシ
ャフトに取り付けられ、前記カムシャフトの回転角を検
出することを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項4記載の位
置検出装置であって、前記補正手段は、前記矩形波のパ
ルス間隔と前記所望の設計間隔とを比較して得られた補
正値を用いて前記矩形波を補正し、前記内燃機関のクラ
ンクシャフトの回転角に対する前記カムシャフトの回転
角の位相が一定の状態で前記補正値を取得することを特
徴とする。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項5記載の位
置検出装置であって、前記位相が一定の状態は、可変動
弁機構を備えた内燃機関における吸気弁の開閉タイミン
グが最遅角状態であることを特徴とする。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の位置検出装置であって、前記被検出体が
内燃機関におけるクランクシャフトに取り付けられ、前
記クランクシャフトの回転角を検出することを特徴とす
る。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項1又は2記
載の位置検出装置であって、前記被検出体が内燃機関に
おける吸気弁又は排気弁を駆動させるカムシャフトに軸
方向に移動可能に取り付けられ、前記カムシャフトの軸
方向の位置を検出することを特徴とする。
【0015】請求項9記載の発明は、位置検出方法であ
って、所定間隔で形成された磁気パターンの移動に伴い
変化する磁界を検出し、検出により得られた生出力波形
を矩形波に波形整形し、前記矩形波のパルス間隔が所望
の設計間隔と適合するように前記矩形波を補正すること
を特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてこの発明の
いくつかの実施の形態について説明する。なお、以下の
実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0017】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1の構成を説明するための概念図である。図1に示
す構成は内燃機関10を備えている。内燃機関10は、
吸気弁12及び排気弁14を備えている。吸気弁12
は、その駆動機構として、カムシャフト32および吸気
弁12の動作状態を可変する可変動弁機構16を備えて
いる。可変動弁機構16は、具体的には、吸気弁12の
作用角(開弁期間)、およびクランク角に対する吸気弁
12の開弁位相を可変する機構である。カムシャフト3
2の回転角を検出して吸気弁12の開閉タイミングを検
出・制御するため、可変動弁機構16にカム位置センサ
28が接続されている。吸気弁12は、カムシャフト3
2の回転に伴って動作し、カムシャフト32の回転数
は、内燃機関10のクランクシャフト(不図示)の回転
数の1/2である。
【0018】内燃機関10の吸気ポート18には、サー
ジタンク20が連通している。また、サージタンク20
には、更に、吸気通路22が連通している。吸気通路2
2の内部には、電子制御スロットル24が配置されてい
る。また、吸気通路22にはエアフロメータ(AFM)
26が配置されている。
【0019】ECU(Electronic Control Unit)30
は、内燃機関10の運転状態を制御する電子制御ユニッ
トである。ECU30には、電子制御スロットル24、
エアフロメータ(AFM)26、カム位置センサ28が
接続されている。また、ECU30には、クランクシャ
フトの回転を検出するクランク位置センサ31が接続さ
れている。
【0020】図2は、カムシャフト32に取り付けられ
た歯形プレート34と歯形プレート34の回転角を検出
するためのカム位置センサ28を示す模式図である。こ
こで、歯形プレート34の山と谷の間隔(角度)は等し
く形成されており、山及び谷のそれぞれの回転角は30
度である。図2に示すように、歯形の山の1箇所を削除
しておくことで、山と谷の間の各エッジの絶対的な位置
が検出可能である。
【0021】図9と同様、歯形プレート34の外形から
所定距離だけ離間してカム位置センサ28が取り付けら
れている。歯形プレート34は磁化された磁性体からな
り、表面の凹凸に対応して異なる磁界を発生させる。カ
ム位置センサ28はMREタイプのセンサであり、磁界
の変化に基づく磁気抵抗効果により歯形プレート34の
山と谷のエッジを検出する。
【0022】カム位置センサ28の検出値はECU30
に取り込まれ、ECU30の波形整形手段は、図10で
説明した方法と同様に、カム位置センサ28生出力波形
としきい値を比較して矩形波を形成する。矩形波の波形
は、既知であり予めECU30に記憶された歯形プレー
ト34のハード諸元(設計値)と比較される。この比較
はECU30の比較手段が行う。なお、波形整形はカム
位置センサ28で行っても良い。
【0023】そして、歯形プレート34のエッジと矩形
波のエッジとのズレ幅を補正値として算出し、この補正
値に基づいて矩形波のエッジ位置を補正する。この補正
はECU30の補正手段が行う。ここで、求めた補正値
の単位を時間としてECU30に記憶すると、エンジン
回転数の変化に対応させることが難しくなる。エンジン
回転数が変化すればカムシャフト32の回転速が変化す
る。カム位置センサ28の検出値から形成される矩形波
の山幅と谷幅は、カムシャフト32の回転速の変化に伴
って変化するものであるため、補正値の単位が時間であ
る場合には、矩形波のエッジ位置補正にあたってカムシ
ャフト32の回転速を考慮する必要が生じるのである。
従って、補正値はカムシャフト32の回転角に換算して
ECU30に記憶することが望ましい。
【0024】図3は、センサ32の出力を補正する方法
を示す模式図である。ここで、36は、歯形プレート3
4のハード諸元に対応する波形を示している。また、3
8は、波形整形手段から得られた矩形波を示している。
図3に示すように、歯形プレート34のエッジと矩形波
38のエッジの間には、カム位置センサ28と歯形プレ
ート34との間の相対距離の変化等に起因して、時間的
なズレ量tが存在する場合がある。このため、ECU3
0の補正手段は、ズレ量tだけ矩形波38のエッジを移
動して、歯形プレート34と矩形波38のエッジ位置を
合わせる補正を行う。
【0025】図4は、カム位置センサ28から得られた
矩形波とともにクランク位置センサ31から得られた矩
形波を示すタイミングチャートである。ここで、38は
補正前のカムシャフト32の矩形波を、40は補正後の
カムシャフト32の矩形波を、42は波形整形されたク
ランクシャフトの矩形波を示している。図4の例では、
カムシャフト32、クランクシャフト共に等速回転して
いるものとし、これらの矩形波38,40,42を用い
て吸気弁12のバルブタイミングを検出する。この検出
にあたって、カムシャフト32の矩形波38,40につ
いては立ち上がりエッジ(谷→山)及び立下がりエッジ
(山→谷)を使用し、矩形波42については立ち上がり
エッジのみを使用するようにしている。
【0026】ここで、カムシャフト32の回転数はクラ
ンクシャフトの回転数の1/2であるため、クランクシ
ャフトが1回転した際にクランク位置センサ31で得ら
れるパルス数が、カム位置センサ28で得られるパルス
数の2倍となるようにしている。これにより、矩形波3
8,40のパルスの立ち上がりエッジ(図4中のa)が
矩形波42の立ち上がりエッジ(図4中のa’)と対応
し、矩形波38,40の次の立下がりエッジ(図4中の
b)が矩形波42の次の立ち上がりエッジ(図4中の
b’)と対応する。従って、矩形波40と矩形波42を
過不足なく対応させることができる。
【0027】図4に示すように、矩形波38,40の立
ち上がりエッジから矩形波42の立ち上がりエッジまで
の時間t、又は矩形波38,40の立下がりエッジか
ら矩形波42の立ち上がりエッジまでの時間t,t
を測定することにより、カムシャフト32とクランクシ
ャフトの回転角の位相を検出する。この際、補正前の矩
形波38では、山と谷の間隔が異なるため、矩形波38
の立ち上がりエッジから矩形波42の立ち上がりエッジ
までの時間tと、矩形波38の次の立下がりエッジか
ら矩形波42の立ち上がりエッジまでの時間tが異な
る時間として検出されてしまう。
【0028】これに対して、補正後の矩形波40では、
山と谷の間隔が等しいため、矩形波40の立ち上がりエ
ッジから矩形波42の立下りエッジまでの時間tと、
矩形波40の立下りエッジから矩形波42の立ち上がり
エッジまでの時間tが等しくなる。従って、tとt
が等しい時間となり、矩形波40と矩形波42の位相
差をどのタイミングで測定してもVVT(Variable Val
ve Timing)の進角値を正確に検出できる。
【0029】図5は、歯形プレート34の谷と山の間隔
が等しい場合に、カムシャフト32の波形を補正する方
法を示す模式図である。この場合、カムシャフト32が
等速回転している状態では、矩形波38の立ち上がりエ
ッジから立下がりエッジまでの時間tと、立下がりエ
ッジから立ち上がりエッジまでの時間tとが等しくな
るように補正する必要がある。このため、tとt
差を求めて、その1/2をtとtのうちの小さい方
に加算し、かつ、その加算値と同じ値を両者のうち大き
い方から減算する補正を行う。すなわち、t<t
場合にはtに(t−t)/2を加算し、tから
(t−t)/2を減ずる。例えば、図5に示すよう
に、立ち上がりエッジ及び立下りエッジの位置をそれぞ
れt=(t−t)/4だけ移動させれば、t
を等しい値に補正することができる。このように、
本実施の形態では矩形波40の山と谷の間隔を等しくす
ればよいため、歯形プレート34のハード諸元との比較
を行うことなく、矩形波38を等間隔の矩形波40に補
正してもよい。なお、図4では、矩形波38を矩形波4
0に補正した後に位相差t,tを測定しているが、
補正を行う前にtとtを測定し、その後、図5に示
すtでtとtを補正してもよい。この方法でも得
られた位相差t+t、t−tは等しい時間とな
り、位相差をどのタイミングで測定してもVVT進角値
を正確に検出できる。
【0030】図6は、矩形波38のエッジ位置を補正す
る処理の手順を示すフローチャートである。図6に基づ
いて、エッジ位置を補正する方法の手順を説明する。な
お、この処理は主としてECU30で行われる。先ず、
ステップS1では、矩形波38のエッジを検出し、山及
び谷の時間間隔を記憶する。すなわち、ここでは図5の
及びtを検出し、記憶する。次に、ステップS2
では、エッジを検出した際のエンジン回転数等に基づい
て、記憶した時間間隔を距離間隔(角度、長さ)に変換
する。これにより、矩形波38の山幅及び谷幅が求めら
れる。
【0031】次に、ステップS3では、既知であり予め
ECU30が記憶している歯形プレート30のハード諸
元と矩形波38の山幅及び谷幅を比較する。次に、ステ
ップS4では、ステップS3の比較結果からズレ量を算
出し、補正値としてECU30に記憶する。ここで記憶
される補正値dは、図3に示した時間的なズレ量tを角
度に換算したものである。次に、ステップS5では、補
正値dを用いて図4及び図5に示すようにエッジ位置を
補正する。これにより、ステップS5で可変動弁機構1
6のクランクシャフトとカムシャフトの回転角の位相を
求めることができる。
【0032】補正値dの取得は、エンジン回転数が定常
状態で、吸気バルブ弁又は排気弁14の開閉タイミング
が一定の状態で行うことが望ましい。エンジン回転数が
変化すると、上述したステップS1で検出する時間間隔
が変動し、検出値の信頼性が低下するためである。通
常、エンジン始動時のアイドリング状態では、カムシャ
フト32とクランクシャフトの回転角の位相が変化しな
いよう、可変動弁機構16がロックピンで固定される。
そして、この状態では、吸気弁12の開閉タイミングが
クランクシャフトの位相に対して最遅角となるように設
定されている。従って、この状態で補正値を取得するこ
とで正確に補正値を取得することができる。
【0033】歯形プレート34のエッジと矩形波のエッ
ジとのズレ量dは、歯形プレート34に対するカム位置
センサ28の取り付け精度、カム位置センサ28の個体
差に起因するため、原則として一度補正値を取得すれば
その補正値を用いてエッジ位置の補正を行えば良く、常
に補正値を演算し続ける必要はない。
【0034】補正値dを取得した後は、内燃機関10の
運転中に測定されるカムシャフトとクランクシャフトの
回転角の位相に補正値dを考慮して補正を行う。例え
ば、あるエンジン回転数においてカムシャフトとクラン
クシャフトの回転角の位相差がθと測定された場合、補
正値dを用いて位相差θを補正する。上述のように補正
値dを回転角に換算しておくことにより、エンジン回転
数に応じた補正を即座に行うことができる。
【0035】なお、エンジン始動時における補正値の取
得は始動毎に毎回行ってもよいし、所定の回数の始動を
行う毎に取得してもよい。所定の回数の始動毎に取得す
る場合は、新しい補正値が得られるまで最後に取得した
補正値を使用するようにする。また、両者の場合におい
て、例えば最後10回分に取得した補正値の平均値を使
用するようにしてもよい。実車においては、修理等によ
りカム位置センサ28が交換される場合もあるので、交
換後には新たに補正値dを取得することが望ましい。
【0036】以上説明したように、実施の形態1によれ
ば、カム位置センサ28から得られた矩形波38のエッ
ジ位置を補正することにより、カムシャフト32の回転
角を正確に検出することができる。これにより、カムシ
ャフトとクランクシャフトの回転角を高精度に検出で
き、エンジン状態を正確に把握することが可能となる。
従って、エンジンの制御性を向上させることができ、エ
ミッションの低減、燃費・トラビリを向上させることが
できる。
【0037】また、矩形波38のエッジ位置の補正によ
り、カム位置センサ28の取り付け位置のバラツキ、カ
ム位置センサ28自体の性能バラツキを許容することが
できる。従って、カム位置センサ28に対する検出・加
工の要求精度を低下させることができ、製造コストを低
減することができる。
【0038】実施の形態2.次に、図7に基づいてこの
発明の実施の形態2について説明する。図7はこの発明
の実施の形態2を示す模式図である。なお、以下の各実
施の形態において、実施の形態1と同一の構成要素につ
いては、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略
する。
【0039】図7に示すように、実施の形態2では内燃
機関10のクランクシャフト44に歯形プレート46を
取り付け、歯形プレート46の外形から所定距離だけ離
間するように配置したクランク位置センサ48によっ
て、クランクシャフト44の回転角を検出するようにし
ている。歯形プレート46は、実施の形態1の歯形プレ
ート34と同様に磁化された磁性体からなる。また、ク
ランク位置センサ48は、実施の形態1のカム位置セン
サ28と同様に磁界の変化に基づく磁気抵抗効果により
歯形プレート46の山と谷のエッジを検出する。
【0040】そして、実施の形態1と同様に、クランク
位置センサ48によって検出したクランクシャフト44
の回転角をECU30において補正する。補正値の取得
は、実施の形態1と同様にアイドリング時などクランク
シャフト44の回転数が定常状態のときに行うことが望
ましい。
【0041】これにより、クランクシャフトの回転角を
正確に検出することができる。また、実施の形態1と併
用することにより、カムシャフトの回転角とクランクシ
ャフトの回転角を相互に補正することが可能となり、カ
ムシャフトとクランクシャフトの回転角の位相を正確に
検出することができる。
【0042】以上説明したように、実施の形態2によれ
ば、クランクシャフト44の回転角をMREタイプのク
ランク位置センサ48で検出して実施の形態1と同様の
補正をすることにより、クランクシャフト44の回転角
を高い精度で検出することが可能となる。
【0043】実施の形態3.次に、図8に基づいてこの
発明の実施の形態3について説明する。図8はこの発明
の実施の形態3を示す模式図である。
【0044】図8に示すように、可変動弁機構16で用
いられるカムシャフト32には3Dカム33が形成され
ており、カムシャフト32はエンジン回転数等に応じて
軸方向に移動することができる。
【0045】実施の形態3では、スライドするカムシャ
フト32の端面に歯形プレート50を当接させている。
従って、カムシャフト32の移動に応じて歯形プレート
50が移動するように構成されている。そして、歯形プ
レート50から所定距離だけ離間してスライド量センサ
52が配置されている。
【0046】歯形プレート50は、実施の形態1の歯形
プレート34と同様に磁化された磁性体からなる。ま
た、スライド量センサ52は、実施の形態1のカム位置
センサ28と同様に磁界の変化に基づく磁気抵抗効果に
より歯形プレート50の山と谷のエッジを検出する。
【0047】このように、実施の形態3は、MREセン
サでスライド量をセンシングする際に、実施の形態1と
同様の補正を行い、カムシャフトの軸方向の位置を高い
精度で検出するようにしたものである。
【0048】従って、歯形プレート50が回転運動では
なく往復運動する場合であっても、設計諸元の歯形間隔
から歯形プレート50のエッジ位置を検出し、補正を行
うことでカムシャフトのストローク量を正確に検出する
ことが可能となる。なお、実施の形態3において、補正
値の取得は、例えばカムシャフト32を軸方向に一定速
度で移動させた際に行うようにする。
【0049】以上説明したように実施の形態3によれ
ば、カムシャフト32のスライド位置を検出できるよう
に歯形プレート50を設け、実施の形態1と同様に補正
するようにしたため、直進移動するカムシャフト32の
位置検出を高い精度で行うことが可能となる。
【0050】なお、上述した各実施の形態では、歯形プ
レート34,46,50の表面に凹凸を設けて異なる磁
界を発生させる磁気パターンを形成するようにしたが、
この発明はこれに限定されるものではない。磁化する面
に所定ピッチのN極、S極を交互に磁化することによっ
て、表面に凹凸を設けずに磁気パターンを形成してもよ
い。
【0051】また、上述した各実施の形態では、カムシ
ャフト32、クランクシャフト44の位置検出にこの発
明を適用した例を示したが、この発明はこれに限定され
るものではない。例えば、自動車であれば各車輪に設け
られる車輪速センサなどにも適用でき、また、自動車以
外の生産品にも広く適用することができる。
【0052】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0053】矩形波のパルス間隔を補正することによ
り、検出手段の検出精度にバラツキが生じたり、被検出
体に対する検出手段の取り付け精度にバラツキが生じた
場合であっても、磁気パターンの間隔に適合した波形を
検出することが可能となる。
【0054】矩形波の立ち上がり位置及び/又は立下り
位置を補正することにより、磁気パターンの間隔に適合
した波形を検出することが可能となる。
【0055】回転移動する被検出体に適用することで、
被検出体の回転角を高精度に検出することが可能とな
る。
【0056】被検出体を内燃機関のカムシャフトに取り
付けることにより、カムシャフトの回転角を高精度に検
出することが可能となる。
【0057】クランクシャフトに対するカムシャフトの
回転角の位相が一定となる状態で補正値を取得すること
で、補正値を正確に取得することができる。従って、磁
気パターンの間隔に適合した波形を高精度に検出するこ
とが可能となる。
【0058】内燃機関における吸気弁の開閉タイミング
が最遅角状態のときに補正値を取得することにより、ク
ランクシャフトに対するカムシャフトの回転角の位相を
正確に補正することができる。
【0059】被検出体を内燃機関のクランクシャフトに
取り付けることにより、クランクシャフトの回転角度を
高精度に検出することが可能となる。
【0060】被検出体を内燃機関のカムシャフトに取り
付け、カムシャフトの軸方向の位置を検出することによ
り、可変動弁機構を備えた内燃機関のカムシャフトの軸
方向のスライド量を高精度に検出することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の構成を説明するた
めの概念図である。
【図2】 カムシャフトの歯形プレートと、カム位置セ
ンサを示す模式図である。
【図3】 カム位置センサの出力を補正する方法を示す
模式図である。
【図4】 カムシャフトの整形波形とクランクシャフト
のセンサから得られたパルス波形を示すタイミングチャ
ートである。
【図5】 歯形プレートの谷と山の間隔が等しい場合
に、カムシャフトの波形を補正する方法を示す模式図で
ある。
【図6】 矩形波のエッジ位置を補正する方法を示すフ
ローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態2を示す模式図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態3を示す模式図であ
る。
【図9】 カムシャフトの回転角を検出している状態を
示す模式図である。
【図10】 歯形プレートの山、谷のエッジ位置とカム
位置センサの出力値を示す模式図である。
【図11】 カム位置センサの取り付け位置にバラツキ
が生じた場合の出力波形を示す模式図である。
【符号の説明】
10 内燃機関 28 カム位置センサ 30 ECU 38,40 矩形波 32 カムシャフト 34,46,50 歯形プレート 44 クランクシャフト 48 クランク位置センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01B 7/30 101 G01B 7/30 101B Fターム(参考) 2F063 AA35 BA06 BD16 CB05 DA01 DA05 EA03 GA53 GA69 LA30 2F077 AA20 CC02 NN04 NN24 PP14 TT24 TT25 UU09 3G016 BA33 BA34 BA36 CA48 DA01 3G084 DA27 EA08 FA00 FA38 FA39

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隔で配列された磁気パターンを備
    え、配列方向に前記磁気パターンが移動するように構成
    された被検出体と、 前記被検出体と対向配置され、前記磁気パターンにより
    生成される磁界に応じた出力を発生する検出手段と、 前記検出手段の生出力を整形して矩形波とする波形整形
    手段と、 前記矩形波のパルス間隔が所望の設計間隔と適合するよ
    うに前記矩形波を補正する補正手段とを備えたことを特
    徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、前記矩形波の立ち上が
    り位置及び/又は立下り位置を補正することを特徴とす
    る請求項1記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記被検出体が回転移動することを特徴
    とする請求項1又は2記載の位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記被検出体が内燃機関における吸気弁
    又は排気弁を駆動させるカムシャフトに取り付けられ、
    前記カムシャフトの回転角を検出することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、前記矩形波のパルス間
    隔と前記所望の設計間隔とを比較して得られた補正値を
    用いて前記矩形波を補正し、 前記内燃機関のクランクシャフトの回転角に対する前記
    カムシャフトの回転角の位相が一定の状態で前記補正値
    を取得することを特徴とする請求項4記載の位置検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記位相が一定の状態は、可変動弁機構
    を備えた内燃機関における吸気弁の開閉タイミングが最
    遅角状態であることを特徴とする請求項5記載の位置検
    出装置。
  7. 【請求項7】 前記被検出体が内燃機関におけるクラン
    クシャフトに取り付けられ、前記クランクシャフトの回
    転角を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の位置検出装置。
  8. 【請求項8】 前記被検出体が内燃機関における吸気弁
    又は排気弁を駆動させるカムシャフトに軸方向に移動可
    能に取り付けられ、前記カムシャフトの軸方向の位置を
    検出することを特徴とする請求項1又は2記載の位置検
    出装置。
  9. 【請求項9】 所定間隔で形成された磁気パターンの移
    動に伴い変化する磁界を検出し、 検出により得られた生出力波形を矩形波に波形整形し、 前記矩形波のパルス間隔が所望の設計間隔と適合するよ
    うに前記矩形波を補正することを特徴とする位置検出方
    法。
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