JP2003247779A - 撹拌伝熱装置及びその異常状態検出システム - Google Patents

撹拌伝熱装置及びその異常状態検出システム

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JP2003247779A
JP2003247779A JP2002045831A JP2002045831A JP2003247779A JP 2003247779 A JP2003247779 A JP 2003247779A JP 2002045831 A JP2002045831 A JP 2002045831A JP 2002045831 A JP2002045831 A JP 2002045831A JP 2003247779 A JP2003247779 A JP 2003247779A
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heat transfer
transfer device
stirring
hollow
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Sumuto Sato
澄人 佐藤
Akihiro Yoshida
明弘 吉田
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Tsukishima Kikai Co Ltd
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Tsukishima Kikai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ケーシング内の排出口近傍に於ける乾燥品やケ
ーキ類の異常高温や乾燥し過ぎる等の異常状態を検出し
て、自動的に散水等や熱交換媒体の遮断をすることによ
り、前記乾燥品の異常状態等を解消する技術を提供す
る。 【解決手段】ケーシング1内の他端(後端)側の上面部
1dに、前記ケーシング1内の排出口7近傍に滞留して
いる乾燥品や製品等の異常高温度を検出するための温度
センサ等の異常状態検出センサ22を備え、前記乾燥品
等の異常過熱を該異常状態検出センサ22で検出し、こ
の検出信号でケーシング1内に装備した散水手段23で
散水を行い、ケーシング1の内部の上面部等や乾燥品の
異常状態部位、すなわち異常高温部位等に万遍に噴霧又
は散水できるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーシング内に複
数の中空軸を平行かつ回転可能に隔置すると共に各中空
軸に複数の中空状の撹拌板を傾斜させて配置し、更に、
ケーシングの排出口近傍に異常状態を検出するセンサ手
段及びそれと連動する散水手段等を配置してなり、上記
ケーシング内に供給された汚泥、食品や薬品の諸材料等
の被処理物の異常過熱に伴う火災や乾燥品の異常乾燥等
を防止し、もって該被処理物を適正に撹拌しつつ熱交換
処理及び乾燥品等の円滑な排出を行う撹拌伝熱装置及び
その異常状態検出システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の撹拌伝熱装置としては、
例えば、外周がジャケット構造とされた略水平のケーシ
ング内に平行に隔置された複数の回転軸と、これらの回
転軸上に隔置された撹拌板を有し、この回転軸及び撹拌
板を中空として、それらの内部と上記ジャケット内に熱
交換媒体を通過させて当該撹拌伝熱装置内に供給された
粉粒体や粘着性の高い汚泥等の被処理物を撹拌しながら
加熱又は冷却する装置が知られている。そして、当該撹
拌伝熱装置に於いて、単位容量当りの伝熱面積を大きく
し、かつ、撹拌効果を向上させるために、上記回転軸を
2軸ないし多数軸として一方の軸上の各撹拌板を他方の
軸上の隣接する撹拌板の間に部分的に入り込むように隔
置した構成もすでに採用されている。
【0003】ところで、前記撹拌板は従来の技術に開示
したように、前記回転軸の長手方向軸線に直角の平面に
対して傾斜させて当該回転軸の前端から後端まで一列に
配置する構成であった。当該構成は、該撹拌伝熱装置の
供給口から供給された被処理物を効果的に撹拌しながら
加熱又は冷却する必要性のためである。ところが、前記
ケーシング内に供給される被処理物は、その種類や性質
又はケーシング及び撹拌板の構造等により、処理工程又
は処理済みの排出口から排出される乾燥品やケーキ類等
がケーシングの底部や側面部又は排出口付近の壁面等で
異常高温状態等の異常状態又は乾燥され過ぎる場合もあ
り、このようなときかかる異常状態等を検出する手段や
異常状態等を解消する手段やシステムが存在しなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術に於ける撹
拌伝熱装置は叙上の構成であるので、次の課題が存在す
るものである。従来の技術によれば、撹拌伝熱装置の供
給口から供給された被処理物は効果的に撹拌しながら加
熱又は冷却されつつ当該装置内を移送されて排出口から
処理済みの製品又はケーキ類や乾燥品として取出される
が、上記説明した原因等により製品や乾燥品が異常高温
等の異常状態になった場合、これを検出することができ
ず、これを放置した結果前記ケーキ類や乾燥品の発火に
伴う火災事故等が誘発されるという問題点があった。ま
た、当該火災事故が発生した際に、本装置に自動的にこ
れを消火する消火機構を具備していないが故に消火動作
が遅延し速動的でなく、乾燥品の火災に基づく局所的火
災にとどまらず本装置全体まで被害が及び本装置が運転
不能となる等の問題点が存在した。
【0005】また、従来の技術に於いて、撹拌伝熱装置
に供給される汚泥等被処理物の種類や性質等又は伝熱処
理方法等によっては排出口から取出される製品や乾燥品
又はケーキ類等が所望のものと相違して乾燥し過ぎる状
態の場合がある。このようなときにも当該製品や乾燥品
に散水する等して水分を補給することや、ケーシングや
ジャケットに流過させている熱交換媒体を自動的に遮断
等を行うことができず、製品やケーキ類等が所期の品質
を確保できない等の問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、叙上の背景の
下になされたもので、第一の目的としては、ケーシング
内の排出口近傍に乾燥品やケーキ類の異常高温等の異常
状態を検出し、これを解消する技術を提供し、供給口か
ら供給されたケーシング内の粉粒体や汚泥等の被処理物
を効率良く円滑に撹拌、伝熱又は移送することである。
本発明の第二の目的としては、処理済みの乾燥品等が乾
燥し過ぎる状態であるとき、自動的に散水等を行い、ま
た、熱交換媒体の流通を遮断することを行い、所望の乾
燥品等を排出口から取出すことである。
【0007】本発明はこのような目的を達成するために
次の構成、手段を採用した。請求項1記載の発明によれ
ば、供給口と排出口を有する略水平方向のケーシング
と、該ケーシングの長手方向に回転自在に平行に隔置さ
れた複数の中空軸と、該中空軸上に於ける一方及び他方
中空軸上に互いに傾斜させて隔置された複数の中空状の
撹拌板と、前記中空軸及び中空状の撹拌板の内部に熱交
換媒体を通過させる装置とを備えた撹拌伝熱装置であっ
て、前記排出口近傍に於ける前記ケーシング内の上部に
乾燥品の異常状態を検出するセンサ手段及び該センサ手
段からの信号で制御される散水手段をそれぞれ配備した
ことを特徴とする撹拌伝熱装置である。従って、このよ
うに構成された撹拌伝熱装置に於いては、前記ケーシン
グ内に於ける排出口近傍に滞留した製品やケーキ又は乾
燥品が極めて高温である等異常状態が惹起されたとき、
これを各種の異常状態の検出センサで検出すると共に、
これを自動的に元の正常状態に復元するための散水手段
等の装置を設けたので、当該乾燥品等の品質確保はもと
よりケーシングや当該撹拌伝熱装置全体を火災等から保
護する作用を奏する。
【0008】請求項2記載の発明によれば、供給口と排
出口を有する略水平方向のケーシングと、該ケーシング
の長手方向に回転自在に平行に隔置された複数の中空軸
と、該中空軸上に於ける一方及び他方中空軸上に互いに
傾斜させて隔置された複数の中空状の撹拌板と、前記中
空軸及び中空状の撹拌板の内部に熱交換媒体を通過させ
る装置とを備えた撹拌伝熱装置であって、前記排出口近
傍に於ける前記ケーシング内の上部に乾燥品の異常状態
を検出するセンサ手段及び該センサ手段からの信号で前
記ケーシングの外周に備えたジャケットに供給される熱
交換媒体を停止かつ供給する熱交換媒体制御手段をそれ
ぞれ配備したことを特徴とする撹拌伝熱装置である。こ
のように構成された撹拌伝熱装置に於いては、前記ケー
シング内に於ける排出口近傍に滞留した製品やケーキ又
は乾燥品が極めて高温である等異常状態が惹起されたと
き、これを各種の異常状態の検出センサで検出すると共
に、製品やケーキ等の処理状態に応じてこれに適正に伝
熱すべくジャケットやケーシングの外部から導入してい
る熱交換媒体等の導入停止やその供給量を制御し、ケー
シング内の被処理物への過度の伝熱、伝導を防止する作
用を奏する。
【0009】請求項3記載の発明によれば、前記センサ
手段が、前記乾燥品の異常温度を検出する温度センサで
なることを特徴とする請求項1又は2記載の撹拌伝熱装
置である。このように構成された撹拌伝熱装置に於いて
は、前記ケーシング内に於ける排出口近傍に滞留した製
品やケーキ又は乾燥品が極めて異常高温状態になった場
合、これを温度センサで検出し、自動的に別置した配水
管等の設備でなる散水手段又は熱交換媒体の制御手段で
動作させて散水し又はスチーム等の熱交換媒体を遮断し
て当該乾燥品を正常温度まで低下させ、前記乾燥品の所
定の高品質価値を保持させると共に排出口から容易に取
出せるという作用を奏する。
【0010】請求項4記載の発明によれば、前記センサ
手段が、乾燥品の発火又は燃焼状態を検出する煙感知セ
ンサでなることを特徴とする請求項1又は2記載の撹拌
伝熱装置である。このように構成された撹拌伝熱装置に
於いては、前記ケーシング内に於ける排出口近傍に滞留
した製品やケーキ又は乾燥品が過熱されることに基づき
発火し又は燃焼した状態になれば、これを自動的に煙感
知センサで検出し、別置した散水手段を、又はスチーム
等の熱交換媒体をジャケットへ流過させることを調整す
る制御手段を自動的に動作させ、これを消火し又は製品
等への追加的な伝熱を付与しない作用を奏する。
【0011】請求項5記載の発明によれば、前記散水手
段が、前記センサ手段からの信号又は所定時間毎によっ
て制御される散水用電磁弁及びノズルを含む散水配管で
構成されたことを特徴とする請求項1記載の撹拌伝熱装
置である。このように構成された撹拌伝熱装置に於いて
は、前記散水手段として前記各種センサからの信号や定
期的に動作する散水用電磁弁及びノズルを含む散水配管
を備えたので、当該各種センサからの検出信号に基づき
小型軽量であって正確に動作する散水用電磁弁を本装置
内又は外部に選択的に設置可能となり、及び既存の撹拌
伝熱装置に散水配管を容易に追加的に実施可能となる作
用を奏する。
【0012】請求項6記載の発明によれば、前記散水配
管のノズルの開口部が、管軸長に対して同一方向に設定
したことを特徴とする請求項5記載の撹拌伝熱装置であ
る。このように構成された撹拌伝熱装置に於いては、散
水配管のノズルの形状や配置位置を乾燥品等の異常状態
の程度やケーシング内の部位に応じて設定することがで
き、例えば特に散水配管の設定位置、例えばケーシング
内の壁面と散水配管との隙間が狭いときはノズルの開口
部を配管軸長に対し同一方向に設置すればその設置が容
易であり、散水作用も有効に機能する作用を奏する。
【0013】請求項7記載の発明によれば、前記散水配
管のノズルの開口部が、管軸長に対して直角方向に設定
したことを特徴とする請求項5記載の撹拌伝熱装置であ
る。このように構成された撹拌伝熱装置に於いては、散
水配管のノズルの形状や配置位置を乾燥品等の異常状態
の程度やケーシング内の部位に応じて設定することがで
き、特に散水配管の設定位置、配管長の長さが極めて短
い部位にノズルを設定するときは、該ノズルの開口部を
配管軸長に対し直角方向に多数個設置することが容易で
あり、散水作用も有効に機能する作用を奏する。
【0014】請求項8記載の発明によれば、前記散水手
段が、前記センサ手段からの信号又は所定時間毎に動作
するタイマ手段で制御されることを特徴とする請求項1
記載の撹拌伝熱装置である。このように構成された撹拌
伝熱装置に於いては、異常検出センサからの信号を本装
置内外部に設定可能な電子タイマ等のタイマ手段を動作
して、このタイマ手段からの信号で散水手段を動作させ
る構成としたので、例えば散水手段を所定時間毎自動的
に操作することができるので、各種及び多数個配置した
検出センサ等からの検出信号に基づき、前記乾燥品等の
全部位に渉り過熱に伴う火災事故を未然に防止する作用
を奏する。
【0015】請求項9記載の発明によれば、前記散水手
段が、発火状態に於ける乾燥品を消火する消火機構で構
成されたことを特徴とする請求項1記載の撹拌伝熱装置
である。このように構成された撹拌伝熱装置に於いて
は、乾燥品又はケーキの発火状態やその程度に応じて又
は定期的に連動する散水量や各種の消火剤等を調整かつ
噴霧又は流出する消火機能を備えたので、合理的な方法
で当該乾燥品等の発火を除去し、発火現象の拡大を防止
する作用を奏する。
【0016】請求項10記載の発明によれば、前記熱交
換媒体制御手段が、前記センサ手段からの信号又は所定
時間毎で動作する熱交換媒体用電磁弁を設けたことを特
徴とする請求項2記載の撹拌伝熱装置である。このよう
に構成された撹拌伝熱装置に於いては、前記熱交換媒体
用手段として前記各種センサからの信号や定期的に動作
する熱交換媒体用電磁弁を備えたので、当該各種センサ
からの検出信号に基づき小型軽量であって正確に動作す
る熱交換媒体用電磁弁を本装置内又は外部に選択的に設
置可能となり、及び既存の撹拌伝熱装置の熱交換媒体導
入管に熱交換媒体用電磁弁を容易に追加的に実施変更可
能となり、本発明の実施化が容易となる作用を奏する。
【0017】請求項11記載の発明によれば、供給口と
排出口を有する略水平方向のケーシングと、該ケーシン
グの長手方向に回転自在に平行に隔置された複数の中空
軸と、該中空軸上に於ける一方及び他方中空軸上に互い
に傾斜させて隔置された複数の中空状の撹拌板と、前記
中空軸及び中空状の撹拌板の内部に熱交換媒体を通過さ
せる装置とを備えた撹拌伝熱装置であって、前記排出口
近傍に於ける前記ケーシング内の乾燥品の異常温度状態
を検出するセンサ手段と、該センサ手段からの検出信号
で動作するタイマ手段及び/又は電磁バルブ手段と、該
タイマ手段及び/又は電磁バルブ手段の動作に基づき前
記乾燥品の異常温度を解消し及び/又は前記ケーシング
の外周に備えたジャケットへの熱交換媒体を供給制御す
る散水手段、及び/又は熱交換媒体制御手段とで構成さ
れたことを特徴とする撹拌伝熱装置の異常状態検出シス
テムである。このように構成された撹拌伝熱装置の異常
状態検出システムに於いては、前記ケーシング内に於け
る排出口近傍に滞留した製品やケーキ又は乾燥品が極め
て高温である等異常状態が惹起されたとき、これを各種
の異常状態の検出センサで検出すると共に、これを自動
的に元の正常状態に復元するための散水手段等の装置を
設けたので、当該乾燥品等の品質確保はもとよりケーシ
ングや当該撹拌伝熱装置全体を火災等から保護する作用
を奏する。また、製品やケーキ等の処理状態に応じてこ
れに適正に伝熱すべくジャケットやケーシングの外部か
ら導入している熱交換媒体等の導入停止やその供給量を
制御し、ケーシング内の被処理物への過度の伝熱、伝導
を防止する作用を奏する。もって、本撹拌伝熱装置や乾
燥品の異常状態すなわち異常温度の検出を行い、これに
散水等して元の正常状態に、そして、ジャケットへの熱
交換媒体の遮断等の制御を総合的に行うシステムとする
作用を奏する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る撹拌伝熱装置の実施
の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【発明の実施の形態1】図1ないし図7は本発明に係る
撹拌伝熱装置の実施の形態1を示すものであり、これに
ついて説明する。
【0019】本実施の形態1に於いて、Aは撹拌伝熱装
置であり、上部カバー1c及びケーシング1を備えてい
て、該ケーシング1の外周には、例えばディンプルプレ
ートジャケット等ジャケット2を複数個長手方向に備え
ている。該ジャケット2の外周がケース体3を構成し、
このケース体3に当該ジャケット側面へ熱交換媒体Pを
導入する熱交換媒体入口4aを設け図1及び図3に示す
熱交換媒体Pが流通可能となっている。またジャケット
底面から熱交換媒体を排出する熱交換媒体出口4bを設
けている。そして、図3に示すように、ケーシング1、
ジャケット2及びケース体3の底面側部は後述する4つ
の撹拌板13を包囲するように波状に形成している。前
記ケーシング1は外形略直方体状の箱型で構成してお
り、その長手方向一端(前端)側が他端(後端)側より
も僅かに高くなるように傾斜する等略水平方向に配置さ
れている。尚、ジャケット2とケース体3の間に断熱材
等を介在させて当該撹拌伝熱装置の放熱を最小限にする
機能を具備している。
【0020】当該ケーシング1の一方の上部には図1に
示すように、粉粒体や汚泥物質等の被処理物を連続的に
供給可能な供給口5が設けられている。当該ケーシング
1の他の下部や側部には堰板等を介して被処理物を連続
的に排出可能な一つないし複数個の排出口7が設けられ
ている。前記ケーシング1の一端(前端)側が他端(後
端)側よりも僅かに高くなるように傾斜して配置した場
合は、前記供給口5はケーシング1の一端(前端)側上
部中央に、又、前記排出口7はケーシング1の他端(後
端)側下部又は側部近傍にそれぞれ配置することが被処
理物を撹拌、伝熱処理及び移送することから望ましいも
のである。
【0021】尚、排出口7は図1ないし図4に示してあ
って、その開口部6に遠隔自動制御可能な自動昇降装置
7bによって動作する堰7aを設け、これを制御するこ
とにより被処理物又は製品の排出量を調整する。また、
堰7aは図3では側方向に、図4では上面方向に配置し
たハンドル7cを回転することによって手動昇降するこ
ともできる。図3に示す7dは被処理物や製品を外部に
取出す開放閉止可能な開閉扉である。
【0022】前記ケーシング1内には図2及び図4に示
すように、例えば、同径同長の外形略円柱状の4つの中
空軸8a、8b、8c、8dが該ケーシング1の長手方
向に沿わせて回転自在に平行に隔置すること、すなわ
ち、水平方向に並列となるように横置されている。当該
中空軸8a〜8dの両端部は、ケーシング1の一端面1
a、他端面1bから密封状態に突設され、軸受部9a、
9bにより回転可能に支持されている。前記中空軸8a
〜8dの一端(前端)部は図1に示すように、互いに噛
合う歯車機構の組合せで構成された2つの減速機構体1
0、10及びその上部にモータ11が取り付けられてお
り、当該減速機構体10、10と当該モータ11等で前
記中空軸8a〜8dの回転駆動手段12を構成してい
る。当該回転駆動手段12により中空軸8a〜8dは互
いに等しい回転数で回転するものであって、図3に示す
ように互いに隣接する中空軸8a及び8bは逆向きの回
転方向T1、T2に、互いに隣接する中空軸8c及び8
dは逆向きの回転方向T3、T4にそれぞれ回転する。
【0023】前記中空軸8a〜8dの外周には、図2及
び図3に示すように外形略円盤状を形成した一連の中空
状の撹拌板13を設けている。該中空状の撹拌板13は
図2に示すように互いに傾斜させて隔置されており、し
かも、前記中空軸8a、8b間に於いては、一方の中空
軸8aの長手軸線方向に隣接する中空状の撹拌板13、
13の中央に他方の中空軸8bの中空状の撹拌板13が
位置するように長手軸線方向に向けて互い違いに配置し
ている。また、当該中空状の撹拌板13は断面形状が図
示するように矩形に形成するほか、外周側に向かうに従
いその厚さが次第に小さくなる、三角形ないし山形やそ
の他の形状、例えばくさび形、菱形、逆三角形等各種の
形状であってもよい。また、前記撹拌板13は内部が中
空状とされており、当該中空状の撹拌板13に中空軸8
a〜8dの中空部8eから供給された熱交換媒体Pが行
き渡るように構成されている。また、前記各撹拌板1
3、13は図3に示すように、周方向にそれぞれが例え
ば30°の角度で開口した一対の切欠部13A、13B
が長手方向軸線を挟んで互いに反対方向に対称にかつ各
中空軸8a〜8dの長手方向に隣接する撹拌板13、1
3同士でその位相を90°ずらすようにして形成されて
おり、該切欠部13Aの回転方向T1〜T4側を向く端
面の外周部には小さい羽根13Cが設けられている。
【0024】前記本発明に係る撹拌伝熱装置Aの両端側
は図1、図2及び図4に示す構造であり、図2は前記ケ
ーシング1の内部構造を示すもので、前記中空軸8a〜
8dの配置状態を示した平面図である。また、図4は前
記中空軸8a〜8dの一端(前端)側に配置した減速機
構体10、10及びモータ11を示す平面図である。前
記中空軸8a〜8dの他端(後端)側は軸受部9bを介
して中空軸への熱交換媒体導入管14及び中空軸からの
熱交換媒体導出管15にそれぞれ接続している。そし
て、前記撹拌板13が中空状であって、図3に示すよう
に、一つの中空状の撹拌板13と中空軸8a〜8dの間
は2本のノズルを備えた導入導出管16、17により熱
交換媒体Pを流過できるよう連結されている。而して、
前記中空軸8a〜8d内に前記中空軸への熱交換媒体導
入管14から導入されたスチームや温水、冷水等の熱交
換媒体Pが中空状の撹拌板13に導入され、更に前記導
入導出管16、17を介して中空軸8a〜8dに排出さ
れると共に、前記中空軸からの熱交換媒体導出管15を
介して排出される。このように熱交換作用を行なうこと
により、供給口5から供給された被処理物は撹拌され伝
熱処理される。
【0025】図4中、18、19はケーシング1内をシ
ールするグランドボックス、9a、9bは前記した軸受
部である。また、20はロータリージョイントであり、
回転する中空軸8a〜8d内に熱交換媒体Pを漏洩させ
ずに導入及び導出するものである。21aは駆動側のシ
ャフトであり、前記回転駆動手段12に連結されて中空
軸8a〜8dの一端(前端)に連結し、該回転駆動手段
12の動作により回転させる。また、21bは従動側シ
ャフトであり、中空軸8a〜8dの他端(後端)に連結
している。
【0026】前記中空軸8a〜8dの他端(後端)に於
けるケーシング1やジャケット2またはケース体3の下
部や側部等の近傍部位には排出口7が適宜数設置されて
おり、当該排出口7近傍に於ける中空軸8a〜8dの部
分には図2に示すように複数個すなわち2〜3枚の前記
中空状の撹拌板13、13、13を傾斜させることなく
中空軸長手方向軸線に対して略垂直方向に配置してい
る。しかも、該撹拌板13、13、13の表裏面は平面
状に形成されるものである。
【0027】図2に基づき、前記撹拌板13と前記排出
口7の好適な配置関係について説明する。図2に示す撹
拌伝熱装置Aの排出口7は当該撹拌伝熱装置Aの他端
(後端)部の左右側部であって、ケース体3等に2個配
置した例を示すものである。そして、該排出口7は位置
的には中空軸8a及び8dに隣接しており、該中空軸8
d部分で説明すると、該排出口7の開口部6幅に相当す
る水平幅長Bと略同一軸長Cの中空軸8dの軸長部分に
於ける3個の中空状の撹拌板13、13、13を長手方
向軸線すなわち中空軸長に対して略垂直方向に配置して
いる。また、本実施の形態では、前記と同様に中空軸8
b、8cに有する中空状の撹拌板13に於いても中空軸
長に対して略垂直に配置した例を示している。
【0028】次に、図1、図4〜図9に基づき、本発明
に係る撹拌伝熱装置Aの要部であるシステム及びその関
連構成について詳述する。
【0029】図1は、本発明に係る撹拌伝熱装置の実施
の形態1を示すものであって、ケーシング1内の乾燥品
等の異常状態を検出して、この異常過熱等の乾燥品を正
常な状態にするためのシステム全体を示す要部を切欠し
た側面図である。また図4は、本発明に係る撹拌伝熱装
置の実施の形態1を示してあって、本撹拌伝熱装置A、
該ケーシング1及び上部カバー1cの全体を示す平面図
である。
【0030】22は図1及び図4に示すように、前記ケ
ーシング1内の他端(後端)側の上面部1dに備えた異
常状態検出センサである。該異常状態検出センサ22
は、例えば前記ケーシング1内の排出口7近傍に滞留し
ている乾燥品や製品等の異常高温度を検出するための後
述する実施例で示すような温度センサ、前記乾燥品等が
異常過熱により発生する発火又は燃焼に伴い発生する煙
等を検出する煙検出センサ、及び燃焼又は異常過熱に伴
い発生するガスを検出する各種ガス検出センサ等で構成
される。また、該異常状態検出センサ22は、図4に示
すように前記ケーシング1の他端(後端)側の上面部1
dの略中央に1個備えている。しかし、当該ケーシング
1の形状や大きさ及び乾燥品の種類や性質等や排出口7
の部位によっては、ケーシング1内のそれぞれ適宜の位
置に複数個設置してもよい。該異常状態検出センサ22
がその一例としての異常高温を検出する温度センサ22
aであるとき、後述するように、その下端、すなわち検
出部位は略L字状に曲折して配置し、例えばケーシング
1内の乾燥品等に接触するようにしてある。
【0031】23は散水手段であって、図1及び図4に
示すように、前記ケーシング1の他端(後端)側の上面
部1dの左右位置にそれぞれ配置されてあって、図5、
図6、図8(a)、(b)及び図9(a)、(b)に示
すように散水入口部24、散水配管部25及びノズル管
部26等で構成されている。そして、前記乾燥品が燃焼
しておりすでに火災が惹起されているときに於ける前記
異常状態検出センサ22からの検出信号は、該火災の消
火を必要とするシグナルであり、散水手段23は消火機
構としての動作を行う。つまり、散水手段23は消火機
構でもある。前記散水配管部25は前記ケーシング1内
の他端(後端)上部Eに配備してある。しかし、本実施
の形態1に於ける散水配管部25は、これに限定される
ことなく異常過熱や火災等の異常状態の発生部位や発生
可能性のある部位によっては該ケーシング1内の適宜位
置に配置してもよい。
【0032】27は電磁バルブ手段としての散水用電磁
弁であって、弁体部27aを備え、前記異常状態検出セ
ンサ22からの信号で該弁体部27aの弁開度を自動で
開閉制御する。また、散水用電磁弁27は必要に応じて
手動で前記弁開度を開放、閉止等制御する回転ノブ27
bや別置の手動動作弁を設けてもよい。該散水用電磁弁
27の一方は散水配管27cを介して前記散水手段23
の散水入口部24に連結し、他方は水や薬液等の散水液
Lを導入する散水導入配管28に連結すると共に、該散
水用電磁弁27はタイマ手段29に電気的に接続されて
いる。該タイマ手段29の動作により所定時間、つまり
乾燥品等の異常状態が解消されるまで、例えば30分間
前記乾燥品に噴霧状等により散水する。そして、前記散
水用電磁弁27は前記異常状態検出センサ22の検出信
号を導入して弁体部27aの弁を開放し、前記散水手段
23をもって水や消火剤等の薬液や散水液Lを前記ケー
シング1の内部上方から下部に向けて散布すると共に、
乾燥品に対して散水等する。また、前記散水用電磁弁2
7は前記異常状態検出センサ22の検出信号を導入し、
この電気信号によって直接に弁体部27aの弁を所定時
間(タイマ時間)、つまり乾燥品等の異常状態が解消さ
れるまで開放して、前記同様に水や消火剤等の薬液等を
前記乾燥品等に対して散水又は散布する。
【0033】尚、前記乾燥品の超高温状態や異常状態が
発生することを事前に防止すべく、異常状態検出センサ
22からの信号の有無に拘らず外部スイッチ等によって
該タイマ手段29を動作させ、前記タイマ手段29から
所定時間(タイマ時間)まで出力信号を導出し、前記散
水用電磁弁27を所定時間毎に動作させる構成としても
よい。
【0034】30は電磁バルブ手段としての熱交換媒体
用電磁弁であって、前記散水用電磁弁27と同一構造、
動作を有しており、弁体部30a、回転ノブ30b、手
動動作弁を備え、該弁体部30aの弁開度をタイマ手段
31の動作で自動的に開放又は閉止制御できるものであ
る。また、該弁体部30aは前記回転ノブ30bや手動
動作弁により手動で操作され弁開度を開放閉止し制御で
きる。前記熱交換媒体用電磁弁30の一方は前記ジャケ
ット側面への熱交換媒体入口4と連結する熱交換媒体配
管32に、その他方は外部から熱交換媒体P1を導入す
る熱交換媒体導入配管33にそれぞれ連結構成されてい
る。前記タイマ手段31は前記タイマ手段29と略同一
構造、動作であり、コンデンサ素子や抵抗素子の組合せ
でなる周知の電気回路等のタイマ手段又は粘性素材や摩
擦部品等を介在させ又は歯車等の組合せでなる機械的な
タイマ手段を含んでおり、当該熱交換媒体用電磁弁30
及び前記異常状態検出センサ22すなわち温度センサ2
2aに接続されている。
【0035】また、前記熱交換媒体用電磁弁30は直接
に前記異常状態検出センサ22に接続され、ケーシング
1内の乾燥品等の異常高温等異常状態を検出した後、こ
の検出信号により前記熱交換媒体用電磁弁30の弁体部
30aの弁開度が閉止され、前記熱交換媒体導入配管3
3からの熱交換媒体P1をジャケット2やケーシング1
の外表面への導入を遮断する。また、本発明に係る撹拌
伝熱装置の実施の形態1では前述及び図1によって明ら
かであるが、供給口5と排出口7を有する略水平方向の
ケーシング1と、該ケーシング1の長手方向に回転自在
に平行に隔置された複数の中空軸8a〜8dと、該中空
軸8a〜8d上に於ける一方及び他方中空軸上に互いに
傾斜させて隔置された複数の中空状の撹拌板13と、前
記中空軸8a〜8d及び中空状の撹拌板13の内部に熱
交換媒体Pを通過させる装置とを備えた撹拌伝熱装置A
であって、前記排出口7近傍に於ける前記ケーシング1
内の上部に乾燥品の異常状態を検出する異常状態検出セ
ンサ手段22及び該異常状態検出センサ手段22からの
信号で制御される散水手段23をそれぞれ配備した撹拌
伝熱装置Aの異常状態検出システムを構成するものであ
る。尚、前記熱交換媒体導入配管33は前記図1に示す
中空軸への熱交換媒体導入管14と連結し配管システム
を簡素化することができる。
【0036】次に、図7に基づき異常状態検出センサ2
2の好適な実施例である温度センサ22aについて説明
する。図7は当該温度センサ22aの概要を示す側面図
である。これについて説明すれば、当該温度センサ22
aはケーシング1内のコーナー等狭い部位での測温に好
適であり、例えば図7で図示するようにフランジ状金属
保護管形測温抵抗体であって、約650℃の超高温の測
定も可能である。その下端部すなわち温度感知部221
が略L字形に折曲している。該温度感知部221は外側
が銅、黄銅又はモネル等の材料でなる保温管で構成さ
れ、その保温管の内部は例えば高純度アルミナ粉末を介
在充填させてマイカ形抵抗素子等でなる感温素子を配備
している。そして、該温度感知部221は異常高温状態
等になっている乾燥品等と接触する部位や、乾燥品の温
度が伝達される部位等のケーシング1内に挿入配置され
ている。また、当該温度センサ22aは上部にアルミ合
金等で形成された端子箱222及び該端子箱222の上
面に略円盤状の端子板223を固定している。該端子箱
222は前記温度感知部221の感温素子からニッケル
や銀材料でなるリード線を介入させ、前記端子板223
に接続している。該端子板223は端子部224を備え
ており、この端子部224を前記散水用電磁弁27や熱
交換媒体用電磁弁30に、及び前記タイマ手段29、3
1にそれぞれ接続し、前記温度感知部221から前記ケ
ーシング1内の乾燥品等に異常高温度や異常状態が発生
した際、検出信号を導出して前記散水用電磁弁27、熱
交換媒体用電磁弁30及びタイマ手段29、31を動作
させる。
【0037】そして、前記温度センサ22aとしてのフ
ランジ状金属保護管形測温抵抗体は、図示するように外
形的にはシンプルであって測温範囲も広く即応性が良く
動作の安定性及び高感度の感知能力を有し、本発明に係
る撹拌伝熱装置に使用すれば好適な異常高温感知センサ
22として機能する。すなわち、被処理物が汚泥又は廃
棄物から食品や薬品等のケーキ等固液各種広範囲に渉っ
ており、それ等に応じた適切な測温レベルを迅速に可変
設定でき、乾燥品等の異常状態や火災事故等を感知し速
やかにこれを防止しかつ解消できるものである。尚、図
中、225はフランジであり図1に示すようにケーシン
グ1の他端(後端)側の上面部1dにビス等緊締部品で
固定されている。
【0038】次に、図5及び図6に基づき、前記散水手
段23について詳述する。図5は散水手段23及びその
関連の構成を説明するための概要図であり、これについ
て説明すれば、該散水手段23は図示するように2個又
は所望数個の散水入口部24、24を設けており、該散
水入口部24、24の一方は散水配管27cを介して散
水用電磁弁27に連結され、他方は散水配管部25に連
結されている。そして、該散水配管部25を構成する該
散水入口部24は外管24a及び外管24a内に挿入さ
れた内管24bで構成され、その下端は散水配管25a
に連結されている。該散水配管25aは、例えば管径約
30〜40(mm)の中空管であって、所定間隔例えば
1000(mm)毎に分岐管25b、25c、25d、
25eを設定して、散水の際、ケーシング1の内部の上
面部等や乾燥品の異常状態部位、すなわち異常高温部位
等に万遍に噴霧又は散水できるように配置してある。ま
た、前記散水手段23又は散水入口部24は前記1つの
散水用電磁弁27に対し1個又は2個に限定されること
なく、前記散水配管27cを延在させかつこれから分岐
させること、及び前記散水配管25aを分岐することに
より多数固設置することができる。
【0039】該散水配管25aの一部、例えば分岐管2
5b、25e及び25fは、図8(a)、(b)及び図
9(a)、(b)に示すようなノズル管部26、26を
設けてあり、該ノズル管部26、26は図6に示すよう
に所望間隔F、G毎に、例えば150〜300(mm)
毎に複数個の該ノズル管部26、26のノズル34及び
35の開口部34b、35bが下向き(図6では裏面
側)に、すなわちケーシング1内の下面側方向又は乾燥
品が滞留している方向に配置している。図5、図9の図
中、25gは前記散水配管25aの接続部位に設けたジ
ョイント外縁であり、一方、他方の散水配管25aと分
岐管25b、及び散水配管25aと分岐管25eの相互
を結合する。また、25hは支持部材であり、散水配管
25aを所定間隔毎にケーシング1の内部に於ける上壁
や側壁等に支持している。
【0040】次に、図8及び図9に基づき上記散水配管
部25の分岐管25b、25e及び25fに設けたノズ
ル管部26、26のノズル34、35の構造について説
明する。図8は、図6の矢視Hを拡大した詳細図面であ
って、ノズル34の形状を示してあり、(a)は例えば
分岐管25bの管内の要部を示す断面図、(b)は
(a)の底面図である。また、図9は図6の矢視Iを拡
大した詳細図面であって、ノズル35の形状を示してあ
り、(a)は要部を切欠した側面図、(b)は(a)の
底面図である。
【0041】図8に於いて、分岐管25bは散水配管部
25の一部であって、図6に示すように互いが所定間隔
Fでもってケーシング1の下面方向や乾燥品等に向けて
図示するようなノズル34を一体形成し、またアーク溶
接等の溶接手段によりその外周部に溶着している。該ノ
ズル34は中空状の軸部34a及び開口部34bで構成
されており、該分岐管25bの中空部251と連通して
いる。該開口部34bは図8(b)に示すように、分岐
管25bの軸長方向に対し略直角方向に扁平化された極
めて狭い開口、例えば約2〜3(mm)のノズル口25
2を形成しており、開口幅すなわち開口角度θ1が例え
ば約60°程度有して成形されている。このように構成
することにより、前記散水導入配管28から導入された
水や薬液等散水液Lが、前記分岐管25bの軸長に対し
略直角方向面であって放射状に散水又は噴霧する。而し
て、異常高温等異常状態となったケーシング1内壁コー
ナ等又は乾燥品等へ散水し、品温の低下を行い、火災事
故等から防止する機能を有する。尚、分岐管25e等に
も図6に示すように前記ノズル34が同一配置条件で配
置されており、同一の構造及び形状、同一の動作である
ので説明を省略する。
【0042】図9に於いて、分岐管25d、25cに連
結された分岐管25fは散水配管部25の一部であっ
て、図6に示すように互いが所定間隔Gでもって、ケー
シング1内の下面方向や乾燥品等に向けて図示するよう
なノズル35を一体形成し、又はアーク溶接等の溶接手
段によりその外周部に溶着している。該ノズル35は中
空状の軸部35a及び開口部35bで構成されており、
該分岐管25dの中空部253と連通している。該開口
部35bは図9(b)に示すように、分岐管25fの軸
長方向と同一方向に扁平化された極めて狭い開口、例え
ば約2〜3(mm)のノズル口254を形成しており、
例えば開口幅すなわち開口角度θ2が約60°程度を有
して成形されている。このように構成することにより、
前記散水導入配管28から導入された水や薬液等散水液
Lが、前記分岐管25fの軸長に対し同一方向であって
放射状に散水又は噴霧する。而して、異常高温等異常状
態となったケーシング1内の略中央部分等の上面又は乾
燥品等へ散水し、品温の低下を行い、火災事故等から防
止する機能を有する。
【0043】次に本発明に係る撹拌伝熱装置及びその異
常状態検出システムの実施の形態1について、その動作
を説明する。
【0044】供給口5から供給された粉粒体や汚泥等の
被処理物は、例えば別置した当該撹拌伝熱装置Aの制御
盤等をスイッチオン操作することにより、駆動回転手段
12を駆動し、中空軸8a〜8dを例えば4〜15(r
pm)の回転速度で動作させる。そして、当該中空軸8
a〜8dを所定時間回転させた後、中空軸8a〜8dへ
の熱交換媒体導入管14からスチームや温水又は冷水等
の熱交換媒体Pが当該中空軸8a〜8dの中空部8eを
介して中空状の撹拌板13の中空状内に導入される。そ
して、前記ケーシング1内に供給された被処理物は、前
記中空軸8a〜8dの長手軸線方向に対して傾斜して一
連に配置された中空状の撹拌板13、13……によって
撹拌されている。一方、ケース本体3に配管されたジャ
ケット側面への熱交換媒体入口4aから前記熱交換媒体
P1が流通され、ジャケット2の凹部に流入し、ケーシ
ング1を介して前述した熱交換媒体導入管14から中空
軸8a〜8dの中空部8e及び前記撹拌板13の中空状
内に導入された熱交換媒体Pの動作と併せてケーシング
1内部の被処理物を加熱又は伝熱させる。
【0045】而して、当該被処理物は傾斜された一連の
中空状の撹拌板13、13……によりケーシング1の一
端(前端)から他端(後端)に熱交換されつつ移送され
る。しかも、排出口7近傍に於ける複数個の前記中空状
の撹拌板13、13、13は中空軸8a、8d等の長手
軸線方向、つまり中空軸長に対して略垂直方向に配置さ
れるので、この表又は裏面の水平面が被処理物を前記ケ
ーシング1の他端(後端)まで移送した際に於けるスト
ッパーとしての機能を有しており、当該被処理物は当該
中空状の撹拌板13、13、13により更に後方に押し
込まれることがなく、処理済みの被処理物や製品又は乾
燥品若しくはケーキとして排出口7から排出される。
【0046】前記したように当該撹拌伝熱装置Aの、例
えば別置した制御盤によるスイッチオン動作を継続する
限り、供給口5から供給された被処理物は自動的に適宜
に撹拌されかつ加熱又は伝熱及び移送される。そしてケ
ーシング1の他端(後端)に設置した開口部6から製品
又は乾燥品又はケーキ等として排出口7に備えた開閉扉
7dを開放することにより自由に取出すことができる。
また、被処理物の排出量は、前記堰7aを自動昇降装置
7bの動作により、開口部6の開口度合いを調整するこ
とにより制御することができる。尚、前記堰7aを手動
昇降することもできる。
【0047】次に、本発明に係る撹拌伝熱装置の実施の
形態1に於いて、乾燥品等に異常状態が発生した場合等
について動作を説明する。
【0048】前記ケーシング1内に供給される被処理物
は汚泥や食品又は薬品等の各種類や性質又はケーキ類に
より、処理工程中や処理済みに於いて排出口7から排出
される乾燥品やケーキ類等がケーシング1の底部や側面
部又は排出口7近傍の壁面等で異常高温状態になるとき
または異常乾燥状態等異常状態になるときがある。
【0049】このような場合、前記センサ手段としての
異常状態検出センサ22若しくは温度センサ22aのセ
ンサ部つまり温度感知部221がこれを感知し、検出信
号を出力する。該検出信号は電磁バルブ手段としての散
水用電磁弁27に導入してこれを動作し、該散水用電磁
弁27の弁体部27aが動作し弁開度を開放する。そし
て、水又は薬液等を散水配管部25に導入する。而し
て、前記ノズル34、35から当該水や薬液等を異常高
温等異常状態になった乾燥品等に噴霧又は散水する。
尚、乾燥品等が燃焼を伴うとき、前記異常状態検出セン
サ22がガス検出センサ又は煙検出センサ等で構成し、
これらの異常状態を検出して散水手段23や電磁バルブ
手段等に出力信号を導出し、前記と同様の動作を行う。
【0050】次に、前記散水導入配管28から導入され
た水又は薬液等の散水液Lの導入経路等を詳しく説明す
れば、散水用電磁弁27から散水配管27cに流過した
水又は薬液等は散水手段23としての散水入口部24に
導入され、散水配管25aからジョイント外縁25gを
介して分岐管25bに流過する。そこで、該分岐管25
b、25eのそれぞれに図6に示すように本実施例では
所定間隔F毎に3個設置したノズル34、34、34の
軸部34a、34a、34aを介して開口部34b、3
4b、34bから散水する。この場合、当該ノズル3
4、34、34のノズル口252、252、252は扁
平化された狭い間口であって、開口角度θ1が約60°
の末広がり状に形成し、かつ管軸長に対して略直角方向
に配置しているので、この散水作用は異常高温状態等で
の乾燥品等に対して、特に、前記分岐管25b、25e
軸長に対して直角方面の広範囲に渉り極めて激しく打ち
付けるように噴霧又は散水することとなる。従って、該
分岐管25b、25eの軸長に対し略直角方向の下方や
ケーシング1のコーナ等隅部に於いて滞留した乾燥品に
対し、適宜に万遍に散水することにより当該乾燥品等を
異常高温状態から正常状態に復元させ、該乾燥品の火災
等への誘発を防止し、ケーシング1や撹拌伝熱装置Aの
火災への波及を防止できる。
【0051】また、一方、水又は薬液等は散水配管25
aから分岐管25c及び25dを経由して分岐管25f
に導入され、本実施例ではそれぞれ図6に示すように該
分岐管25fの左右部位の所定間隔G毎にそれぞれの部
位に2個を軸管に設置したノズル35、35の軸部35
a、35aを介して開口部35b、35bから前記ノズ
ル34と同様な動作で散水する。そして、当該ノズル3
5、35のノズル口254、254は扁平化された狭い
間口であって、開口角度θ1が約60°の末広がり状に
形成し、かつ管軸長に対して略同一方向に配置している
ので、この散水作用は異常高温状態等での乾燥品等に対
して、特に前記分岐管25fの軸長と同一方面の広範囲
に渉り極めて激しく打ち付けるように噴霧又は散水する
こととなる。該ノズル35、35のノズル口254、2
54の形状や配置位置が前記ノズル34、34、34の
それに対して相違しており、所定間隔Gを長く設定し
て、すなわちノズル数を削減しても良好な散水効果が得
られる。そして、該分岐管25fの軸長に対し略同一方
向の下方に於いて滞留した乾燥品に対し、適宜万遍に散
水することにより当該乾燥品等を異常高温状態から正常
状態に復元させ、該乾燥品の火災等への誘発を防止し、
ケーシングや撹拌伝熱装置Aの過熱や火災への波及を防
止できる。尚、前記電磁バルブ手段としての散水用電磁
弁27を各分岐管25b、25c、25d、25e、2
5f又は散水配管25a等毎のそれぞれに所定の部位に
適宜数個設置することにより、散水手段23を必要な部
位のみ動作制御し、乾燥品やケーシング内又は異常状態
の部位のみに対し適切に散水動作させることができる。
【0052】また一方に於いて、前記したように異常状
態検出センサ22又は温度センサ22aの検出信号は前
記タイマ手段29に導入し、該タイマ手段29が所定時
間オン動作させる。このオン動作時間がいわゆるタイマ
時間であり、前記散水用電磁弁27の動作時間とするこ
とができる。すなわち、本発明に係る撹拌伝熱装置Aが
運転中に於いて被処理物の処理済みの乾燥品等が定期的
に異常過熱や乾燥品の乾燥し過ぎること等が惹起される
場合、又は、前記異常状態検出センサ22、温度センサ
22aから一時的に検出信号が当該タイマ手段29に入
力された場合等により、前記散水用電磁弁27のタイマ
時間すなわち所定時間の動作に基づき前記散水手段23
を動作させる。そして、当該乾燥品の品温低下や乾燥し
過ぎる状態等を解消するものである。この場合に於ける
散水手段23の内部構成品の各動作は前述と同一であり
これを省略する。
【0053】また、前記異常状態検出センサ22又は温
度センサ22aの検出信号は電磁バルブ手段としての熱
交換媒体用電磁弁30に導入して、これを動作し、該熱
交換媒体用電磁弁30の弁体部30aが動作し、弁開度
を閉止する。そして、熱交換媒体導入配管33からの熱
交換媒体P1を熱交換媒体配管32を介してジャケット
2への導入を遮断する。而して、ケーシング1内に於け
る乾燥品等の異常過熱状態や乾燥し過ぎている状態に更
に追加的に伝熱付与することなく制御し、正常な製品と
して排出口7から取出すことができる。
【0054】また、本発明に係る撹拌伝熱装置Aの異常
状態検出システムに於いては、前記したように異常状態
検出センサ22の検出信号やタイマ手段29、31の出
力信号により自動的に散水手段23等を動作させる構成
の説明であるが、前記散水用電磁弁27及び熱交換媒体
用電磁弁30の回転ノブ27b、30bを手動操作する
ことにより、それぞれの弁体部27a、30a又は別置
備えた手動弁を開放し又は閉止し、ケーシング1内の乾
燥品等に散水を行い又は熱交換媒体の導入を遮断するこ
ととし乾燥品等の異常高温状態を解消すると共に、本装
置の火災事故等への波及を防止できるものである。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る撹拌伝熱装置は叙上の構
成、動作を備えるので次の効果がある。
【0056】請求項1記載の発明によれば、供給口と排
出口を有する略水平方向のケーシングと、該ケーシング
の長手方向に回転自在に平行に隔置された複数の中空軸
と、該中空軸上に於ける一方及び他方中空軸上に互いに
傾斜させて隔置された複数の中空状の撹拌板と、前記中
空軸及び中空状の撹拌板の内部に熱交換媒体を通過させ
る装置とを備えた撹拌伝熱装置であって、前記排出口近
傍に於ける前記ケーシング内の上部に乾燥品の異常状態
を検出するセンサ手段及び該センサ手段からの信号で制
御される散水手段をそれぞれ配備したことを特徴とする
撹拌伝熱装置を提供する。従って、このように構成され
た撹拌伝熱装置に於いては、前記ケーシング内に於ける
排出口近傍に滞留した製品やケーキ又は乾燥品が極めて
高温である等異常状態が惹起されたとき、これを各種の
異常状態の検出センサで検出すると共に、これを自動的
に元の正常状態に復元するための散水手段等の装置を設
けたので、当該乾燥品等の品質確保はもとよりケーシン
グや当該撹拌伝熱装置全体を火災等から保護する効果が
ある。
【0057】請求項2記載の発明によれば、供給口と排
出口を有する略水平方向のケーシングと、該ケーシング
の長手方向に回転自在に平行に隔置された複数の中空軸
と、該中空軸上に於ける一方及び他方中空軸上に互いに
傾斜させて隔置された複数の中空状の撹拌板と、前記中
空軸及び中空状の撹拌板の内部に熱交換媒体を通過させ
る装置とを備えた撹拌伝熱装置であって、前記排出口近
傍に於ける前記ケーシング内の上部に乾燥品の異常状態
を検出するセンサ手段及び該センサ手段からの信号で前
記ケーシングの外周に備えたジャケットに供給される熱
交換媒体を停止かつ供給する熱交換媒体制御手段をそれ
ぞれ配備したことを特徴とする撹拌伝熱装置を提供す
る。このように構成された撹拌伝熱装置に於いては、前
記ケーシング内に於ける排出口近傍に滞留した製品やケ
ーキ又は乾燥品が極めて高温である等異常状態が惹起さ
れたとき、これを各種の異常状態の検出センサで検出す
ると共に、製品やケーキ等の処理状態に応じてこれに適
正に伝熱すべくジャケットやケーシングの外部から導入
している熱交換媒体等の導入停止やその供給量を制御
し、ケーシング内の被処理物への過度の伝熱、伝導を防
止する効果がある。
【0058】請求項3記載の発明によれば、前記センサ
手段が、前記乾燥品の異常温度を検出する温度センサで
なることを特徴とする請求項1又は2記載の撹拌伝熱装
置を提供する。このように構成された撹拌伝熱装置に於
いては、前記ケーシング内に於ける排出口近傍に滞留し
た製品やケーキ又は乾燥品が極めて異常高温状態になっ
た場合、これを温度センサで検出し、自動的に別置した
配水管等の設備でなる散水手段又は熱交換媒体の制御手
段で動作させて散水し又はスチーム等の熱交換媒体を遮
断して当該乾燥品を正常温度まで低下させ、前記乾燥品
の所定の高品質価値を保持させると共に排出口から容易
に取出せるという効果がある。
【0059】請求項4記載の発明によれば、前記センサ
手段が、乾燥品の発火又は燃焼状態を検出する煙感知セ
ンサでなることを特徴とする請求項1又は2記載の撹拌
伝熱装置を提供する。このように構成された撹拌伝熱装
置に於いては、前記ケーシング内に於ける排出口近傍に
滞留した製品やケーキ又は乾燥品が過熱されることに基
づき発火し又は燃焼した状態になれば、これを自動的に
煙感知センサで検出し、別置した散水手段を、又はスチ
ーム等の熱交換媒体をジャケットへ流過させることを調
整する制御手段を自動的に動作させ、これを消火し又は
製品等への追加的な伝熱を付与しない効果がある。
【0060】請求項5記載の発明によれば、前記散水手
段が、前記センサ手段からの信号又は所定時間毎によっ
て制御される散水用電磁弁及びノズルを含む散水配管で
構成されたことを特徴とする請求項1記載の撹拌伝熱装
置を提供する。このように構成された撹拌伝熱装置に於
いては、前記散水手段として前記各種センサからの信号
や定期的に動作する散水用電磁弁及びノズルを含む散水
配管を備えたので、当該各種センサからの検出信号に基
づき小型軽量であって正確に動作する散水用電磁弁を本
装置内又は外部に選択的に設置可能となり、及び既存の
撹拌伝熱装置に散水配管を容易に追加的に実施可能とな
る効果がある。
【0061】請求項6記載の発明によれば、前記散水配
管のノズルの開口部が、管軸長に対して同一方向に設定
したことを特徴とする請求項5記載の撹拌伝熱装置を提
供する。このように構成された撹拌伝熱装置に於いて
は、散水配管のノズルの形状や配置位置を乾燥品等の異
常状態の程度やケーシング内の部位に応じて設定するこ
とができ、例えば特に散水配管の設定位置、例えばケー
シング内の壁面と散水配管との隙間が狭いときはノズル
の開口部を配管軸長に対し同一方向に設置すればその設
置が容易であり、散水作用も有効に機能する効果があ
る。
【0062】請求項7記載の発明によれば、前記散水配
管のノズルの開口部が、管軸長に対して直角方向に設定
したことを特徴とする請求項5記載の撹拌伝熱装置であ
る。このように構成された撹拌伝熱装置に於いては、散
水配管のノズルの形状や配置位置を乾燥品等の異常状態
の程度やケーシング内の部位に応じて設定することがで
き、特に散水配管の設定位置、配管長の長さが極めて短
い部位にノズルを設定するときは、該ノズルの開口部を
配管軸長に対し直角方向に多数個設置することが容易で
あり、散水作用も有効に機能する効果がある。
【0063】請求項8記載の発明によれば、前記散水手
段が、前記センサ手段からの信号又は所定時間毎に動作
するタイマ手段で制御されることを特徴とする請求項1
記載の撹拌伝熱装置を提供する。このように構成された
撹拌伝熱装置に於いては、異常検出センサからの信号を
本装置内外部に設定可能な電子タイマ等のタイマ手段を
動作して、このタイマ手段からの信号で散水手段を動作
させる構成としたので、例えば散水手段を所定時間毎自
動的に操作することができるので、各種及び多数個配置
した検出センサ等からの検出信号に基づき、前記乾燥品
等の全部位に渉り過熱に伴う火災事故を未然に防止する
効果がある。
【0064】請求項9記載の発明によれば、前記散水手
段が、発火状態に於ける乾燥品を消火する消火機構で構
成されたことを特徴とする請求項1記載の撹拌伝熱装置
を提供する。このように構成された撹拌伝熱装置に於い
ては、乾燥品又はケーキの発火状態やその程度に応じて
又は定期的に連動する散水量や各種の消火剤等を調整か
つ噴霧又は流出する消火機能を備えたので、合理的な方
法で当該乾燥品等の発火を除去し、発火現象の拡大を防
止する効果がある。
【0065】請求項10記載の発明によれば、前記熱交
換媒体制御手段が、前記センサ手段からの信号又は所定
時間毎で動作する熱交換媒体用電磁弁を設けたことを特
徴とする請求項2記載の撹拌伝熱装置を提供する。この
ように構成された撹拌伝熱装置に於いては、前記熱交換
媒体用手段として前記各種センサからの信号や定期的に
動作する熱交換媒体用電磁弁を備えたので、当該各種セ
ンサからの検出信号に基づき小型軽量であって正確に動
作する熱交換媒体用電磁弁を本装置内又は外部に選択的
に設置可能となり、及び既存の撹拌伝熱装置の熱交換媒
体導入管に熱交換媒体用電磁弁を容易に追加的に実施変
更可能となり、本発明の実施化が容易となる効果があ
る。
【0066】請求項11記載の発明によれば、供給口と
排出口を有する略水平方向のケーシングと、該ケーシン
グの長手方向に回転自在に平行に隔置された複数の中空
軸と、該中空軸上に於ける一方及び他方中空軸上に互い
に傾斜させて隔置された複数の中空状の撹拌板と、前記
中空軸及び中空状の撹拌板の内部に熱交換媒体を通過さ
せる装置とを備えた撹拌伝熱装置であって、前記排出口
近傍に於ける前記ケーシング内の乾燥品の異常温度状態
を検出するセンサ手段と、該センサ手段からの検出信号
で動作するタイマ手段及び/又は電磁バルブ手段と、該
タイマ手段及び/又は電磁バルブ手段の動作に基づき前
記乾燥品の異常温度を解消し及び/又は前記ケーシング
の外周に備えたジャケットへの熱交換媒体を供給制御す
る散水手段、及び/又は熱交換媒体制御手段とで構成さ
れたことを特徴とする撹拌伝熱装置の異常状態検出シス
テムを提供する。このように構成された撹拌伝熱装置の
異常状態検出システムに於いては、前記ケーシング内に
於ける排出口近傍に滞留した製品やケーキ又は乾燥品が
極めて高温である等異常状態が惹起されたとき、これを
各種の異常状態の検出センサで検出すると共に、これを
自動的に元の正常状態に復元するための散水手段等の装
置を設けたので、当該乾燥品等の品質確保はもとよりケ
ーシングや当該撹拌伝熱装置全体を火災等から保護する
効果がある。また、前記ケーシング内に於ける排出口近
傍に滞留した製品やケーキ又は乾燥品が極めて高温であ
る等異常状態が惹起されたとき、これを各種の異常状態
の検出センサで検出すると共に、製品やケーキ等の処理
状態に応じてこれに適正に伝熱すべくジャケットやケー
シングの外部から導入している熱交換媒体等の導入停止
やその供給量を制御し、ケーシング内の被処理物への過
度の伝熱、伝導を防止する効果がある。もって、本撹拌
伝熱装置や乾燥品の異常状態すなわち異常温度の検出を
行い、これに散水等して元の正常状態に戻し、そして、
ジャケットへの熱交換媒体の遮断等の制御を総合的に行
うシステムとする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撹拌伝熱装置の全体概要及びその
異常状態検出システムを示す要部を切欠した側面図であ
る。
【図2】本発明に係る撹拌伝熱装置を示すものであっ
て、ケーシングの内部構造を示す平面図である。
【図3】本発明に係る撹拌伝熱装置を示すものであっ
て、前記図2に於ける矢視D−D方向の断面図である。
【図4】本発明に係る撹拌伝熱装置の上面を示す平面図
である。
【図5】本発明に係る撹拌伝熱装置の異常状態検出シス
テムに於ける散水手段及び電磁バルブ手段の構成を示す
概要図である。
【図6】本発明に係る撹拌伝熱装置の異常状態検出シス
テムに於ける散水手段を示すものであって、ノズル管部
の配置を示す概要図である。
【図7】本発明に係る撹拌伝熱装置に備える温度センサ
の一例を示す側面図である。
【図8】本発明に係る撹拌伝熱装置の異常状態検出シス
テムに備えたノズル管部に於いてノズル開口部が管軸と
略直角方向に配置した図面であって、(a)は垂直断面
図、(b)は(a)の底面図である。
【図9】本発明に係る撹拌伝熱装置の異常状態検出シス
テムに備えたノズル管部に於いてノズル開口部が管軸と
略同一方向に配置した図面であって、(a)は垂直断面
図、(b)は(a)の底面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 1a ケーシングの一端面 1b ケーシングの他端面 1c ケーシングの上部カバー 1d ケーシング内の他端(後端)側の上
面部 2 ジャケット 3 ケース体 4a ジャケット側面への熱交換媒体入口 4b ジャケット側面からの熱交換媒体出
口 5 供給口 6 排出口の開口部 7 排出口 7a 堰 7b 自動昇降装置 7c ハンドル 7d 開閉扉 8a〜8d 中空軸 8e 中空部 9a、9b 軸受部 10 歯車機構 11 モータ 12 回転駆動手段 13 中空状の撹拌板 13A、13B 中空状の撹拌板の切欠部 13C 中空状の撹拌板に備えた小さい羽根 14 中空軸への熱交換媒体導入管 15 中空軸からの熱交換媒体導出管 16 空気抜き管 17 I型支持部材 18、19 グランドボックス 18a、18b 支持部材 20 ロータリージョイント 21a 駆動側シャフト 21b 従動側シャフト 22 異常状態検出センサ 22a 温度センサ 221 温度感知部 222 端子箱 223 端子板 224 端子部 225 フランジ 23 散水手段 24 散水入口部 24a 外管 24b 内管 25 散水配管部 25a 散水配管 25b〜25f 分岐管 25g ジョイント外縁 25h 支持部材 251、253 中空部 252、254 ノズル口 26 ノズル管部 27 散水用電磁弁 27a 弁体部 27b 回転ノブ 27c 散水配管 28 散水導入配管 29 タイマ手段 30 熱交換媒体用電磁弁 30a 弁体部 30b 回転ノブ 31 タイマ手段 32 熱交換媒体配管 33 熱交換媒体導入配管 34、35 ノズル 34a、35a 軸部 34b、35b 開口部 A 撹拌伝熱装置 B 排出口の開口部幅に相当する水平幅
長 C 上記Bと略同一の軸長 E ケーシング内の他端(後端)上部 F、G 分岐管配置の所定間隔 L 散水液 P、P1 熱交換媒体 T1〜T4 中空軸の回転方向 θ1、θ2 ノズルの開口角度
フロントページの続き Fターム(参考) 3L113 AA06 AB05 AC03 AC45 AC46 AC48 AC54 AC58 AC63 AC68 AC76 AC81 BA02 BA16 BA37 CA04 CA20 CB02 CB37 CB40 DA21 DA24 4D059 AA00 BD12 BD21 BJ03 BJ07 CB11 EA06 EA20 EB20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給口と排出口を有する略水平方向のケー
    シングと、該ケーシングの長手方向に回転自在に平行に
    隔置された複数の中空軸と、該中空軸上に於ける一方及
    び他方中空軸上に互いに傾斜させて隔置された複数の中
    空状の撹拌板と、前記中空軸及び中空状の撹拌板の内部
    に熱交換媒体を通過させる装置とを備えた撹拌伝熱装置
    であって、前記排出口近傍に於ける前記ケーシング内の
    上部に乾燥品の異常状態を検出するセンサ手段及び該セ
    ンサ手段からの信号で制御される散水手段をそれぞれ配
    備したことを特徴とする撹拌伝熱装置。
  2. 【請求項2】供給口と排出口を有する略水平方向のケー
    シングと、該ケーシングの長手方向に回転自在に平行に
    隔置された複数の中空軸と、該中空軸上に於ける一方及
    び他方中空軸上に互いに傾斜させて隔置された複数の中
    空状の撹拌板と、前記中空軸及び中空状の撹拌板の内部
    に熱交換媒体を通過させる装置とを備えた撹拌伝熱装置
    であって、前記排出口近傍に於ける前記ケーシング内の
    上部に乾燥品の異常状態を検出するセンサ手段及び該セ
    ンサ手段からの信号で前記ケーシングの外周に備えたジ
    ャケットに供給される熱交換媒体を停止かつ供給する熱
    交換媒体制御手段をそれぞれ配備したことを特徴とする
    撹拌伝熱装置。
  3. 【請求項3】前記センサ手段が、前記乾燥品の異常温度
    を検出する温度センサでなることを特徴とする請求項1
    又は2記載の撹拌伝熱装置。
  4. 【請求項4】前記センサ手段が、乾燥品の発火又は燃焼
    状態を検出する煙感知センサでなることを特徴とする請
    求項1又は2記載の撹拌伝熱装置。
  5. 【請求項5】前記散水手段が、前記センサ手段からの信
    号又は所定時間毎によって制御される散水用電磁弁及び
    ノズルを含む散水配管で構成されたことを特徴とする請
    求項1記載の撹拌伝熱装置。
  6. 【請求項6】前記散水配管のノズルの開口部が、管軸長
    に対して同一方向に設定したことを特徴とする請求項5
    記載の撹拌伝熱装置。
  7. 【請求項7】前記散水配管のノズルの開口部が、管軸長
    に対して直角方向に設定したことを特徴とする請求項5
    記載の撹拌伝熱装置。
  8. 【請求項8】前記散水手段が、前記センサ手段からの信
    号又は所定時間毎に動作するタイマ手段で制御されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の撹拌伝熱装置。
  9. 【請求項9】前記散水手段が、発火状態に於ける乾燥品
    を消火する消火機構で構成されたことを特徴とする請求
    項1記載の撹拌伝熱装置。
  10. 【請求項10】前記熱交換媒体制御手段が、前記センサ
    手段からの信号又は所定時間毎で動作する熱交換媒体用
    電磁弁を設けたことを特徴とする請求項2記載の撹拌伝
    熱装置。
  11. 【請求項11】供給口と排出口を有する略水平方向のケ
    ーシングと、該ケーシングの長手方向に回転自在に平行
    に隔置された複数の中空軸と、該中空軸上に於ける一方
    及び他方中空軸上に互いに傾斜させて隔置された複数の
    中空状の撹拌板と、前記中空軸及び中空状の撹拌板の内
    部に熱交換媒体を通過させる装置とを備えた撹拌伝熱装
    置であって、前記排出口近傍に於ける前記ケーシング内
    の乾燥品の異常温度状態を検出するセンサ手段と、該セ
    ンサ手段からの検出信号で動作するタイマ手段及び/又
    は電磁バルブ手段と、該タイマ手段及び/又は電磁バル
    ブ手段の動作に基づき前記乾燥品の異常温度を解消し及
    び/又は前記ケーシングの外周に備えたジャケットへの
    熱交換媒体を供給制御する散水手段、及び/又は熱交換
    媒体制御手段とで構成されたことを特徴とする撹拌伝熱
    装置の異常状態検出システム。
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