JP2003247220A - 透過型砂防堰堤 - Google Patents
透過型砂防堰堤Info
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Abstract
容量を確保することができる透過型砂防堰堤において、
壁体及び梁材等の断面を小さくでき、安定性の向上等も
図れるようにする。 【解決手段】壁体2と壁体2の間の開口部10を流下最
大礫径の2倍以上とし、この開口部10の下流側に複数
本の梁材3を上下方向に流下最大礫径の1.5倍以下の
間隔をおいて配置し、かつ、鉛直上方になるにつれて上
流側に位置するように傾斜して配置し、土石流時の土砂
礫を壁体間に進入させて梁材で停止させ、開口部の上流
側の空間に土砂礫を堆積させ、かつ、その土砂堆積形状
を緩勾配として梁材にかかる堆砂土圧を軽減する。
Description
部により平常時の細粒土砂は流下させ、洪水時は大粒径
土砂で開口部を閉塞して貯留させる土石流対応の透過型
砂防堰堤に関するものである。
の流出による山間部地域の荒廃や堆砂による貯水機能の
低下などを防止するために従来から数多く設置されてお
り、さらに、梅雨、台風等に伴う集中豪雨で発生する土
石流の被害から民家,施設,道路等を守るためにも早急
な設置が望まれる所である。
すようなコンクリート製の重力式砂防堰堤50が一般的
に施工されてきた。このようなコンクリート製の重力式
砂防堰堤50は、小さな礫・泥水まで堰き止め、土砂を
完全貯留してしまういわゆる不透過型が大半を占めてい
る。
完全に貯留する安心感を持つが、その反面、平常時に土
砂が堆積して準備容量が少なくなるという砂防堰堤とし
ての機能を損ないやすいという大きな欠点を有してい
る。また、近年、下流への自然な土砂運搬が河岸及び海
岸の浸食防止に必要であること、また魚類などの生態系
に対しても上下流の水系の連続性が必要との考えが明確
に打ち出されてきている。
には礫の噛み合いにより開口部を閉塞し、通常時の小さ
な礫や泥水は下流に通過させる透過型砂防堰堤が提案さ
れ、様々な形で実施されている。これらの一般的な形態
としては、図12に示すようなコンクリート製でスリッ
トSを有する堰堤60や特公昭58−51568号公報
に見られるような図13に示す鋼管71を立体格子状に
配置した鋼管製透過型堰堤70などがあり、それぞれ非
常に多くの施工実績を有している。
リットを有するコンクリート製堰堤60の場合、次のよ
うな問題点がある。
60は、材料の引張強度が低いために堰堤に作用する巨
大な外力に対抗するためには壁体61を細くすることが
できない。
0)の文献「土石流対策砂防施設に関する実験」による
と、スリット純間隔を流下土石中の最大礫径d95の1.
5倍以下としなければ、土石流時に土石流を閉塞するこ
とができないとされており、結局、透過部を大きく取る
ことには限界がある。このため、平常時に砂礫が貯まり
やすく、土石流時に貯砂容量が小さくなる懸念がある。
よる水位上昇が生じやすく、堰堤上流の堰上げ背水空間
に土石流が到達した場合、土石流先端部の礫同士の噛み
合いが緩くなり、一時的に貯留された礫の再流出の危険
性がある。水位上昇による水圧の増加も断面を大きくし
なければならない原因になる。
61a,61bが礫の衝突等で欠けて断面が減少した
り、礫がスリット間に進入して壁体側面が削られて厚み
が減少して、構造的に安全性を損なう懸念がある。
スリットの狭さから除石は極めて困難であることも堰堤
の機能維持の観点から重要な問題点である。
4に示すようなスリット間の上流側の面に梁材を設けた
コンクリート製堰堤が発明されている。この堰堤80
は、ダムの上流側の面にスリットSの左右方向に跨がる
横梁81を多段状に配置し、基材82に各横梁81を固
定したものであり、前述の問題点をある程度解消してい
る。
たとき、スリット間の横梁にも閉塞により圧力がかかる
ため、スリット純間隔を大きく取ることは、その分堰堤
が同一断面では重量の減少により安定を損なうこと、
横梁がダムの上流側にあるため巨礫の衝突を受けて横
梁がへこんだ場合に取替えが困難であること、 図1
5に示すように、満砂後に越流した礫の落下によって底
版83が損傷してしまう懸念があることなど、解決すべ
き課題も残っている。
は、鋼材の強度を利して透過部を大きくでき、平常時に
砂礫が貯まりにくいために土石流時に貯砂容量が大きく
確保されているという利点があり、かつ、堰堤上流側の
堰上げによる水位上昇が生じにくいことから土石流先端
部の土粒子の噛み合いがほぐれずスリット間の閉塞が確
実であるという利点もある。
高いことからコンクリート製に比べて高価であり、か
つ、巨礫の衝突を受けてへこんだ場合に連結が複雑であ
ることから取替えが非常に困難であるという欠点を持
つ。また、最上流部材の間隔で砂礫を停止させることが
一般的であるが、この場合には前記のスリット間に梁を
設けたコンクリート製堰堤80と同じく,の問題点
があり、かつ、図16に示すような鋼管71の格子内部
に堆積した砂礫は除石が困難であるという欠点も持って
いる。
有するコンクリート製堰堤、スリット間の上流側の面に
梁材を設けたコンクリート製堰堤、鋼管を立体格子状に
組んだ透過型堰堤の問題点を一挙に解消することがで
き、開口部に梁材を設けることで土石流時の貯砂容量を
確保することができる透過型砂防堰堤において、壁体及
び梁材等の断面を小さくでき、安定性の向上等を図れる
透過型砂防堰堤を提供することを目的としている。
成する壁体と壁体との間の所定幅の開口部の下流側に、
上下方向に所定間隔をおいて複数本の梁材を河川軸方向
に傾斜させて断面配置することで、開口部(透過部)の
幅を大きく取り、土石流時の土砂礫を壁体間にあえて進
入させて前記梁材で停止させ、開口部の上流側の空間に
土砂礫を堆積させ、かつ、その土砂堆積形状を緩勾配に
せしめ、上記の従来技術の問題点を解決しようとするも
のである。
口部を有する壁体と、開口部の壁体間に掛け渡される梁
材から構成され、梁材は開口部の下流側に上下方向に所
定の間隔をおいて複数配置され、かつ、鉛直上方になる
につれて上流側に位置するように傾斜して配置されてい
ることを特徴とする透過型砂防堰堤である。
角方向に延在する通常の堤体、あるいは、河川軸直角方
向に間隔をおいて配設された独立の構造体(図1参照)
などであり、堤体の水通し部に開口部を設け、あるい
は、独立の構造体を開口部をおいて配置する。独立の構
造体は、水平断面が河川軸方向(土石流方向)に長い形
状とし、コンクリート構造、鋼構造、鋼等とコンクリー
ト等の複合構造などを用いることができる。上下方向に
複数本の梁材は、側面視で上流側に向かって上り勾配で
傾斜しており、一定の傾斜角で一列に整列させ、あるい
は、一列に揃えずに配列させる(例えば側面視で屈曲
状、湾曲状等)ことができる。一定の傾斜角の場合、例
えば30°〜60゜程度の勾配が好ましい。
土石流中の流下最大礫径の2倍以上であることを特徴と
する請求項1に記載の透過型砂防堰堤である。
側が閉塞されないように壁体相互の純間隔を数値限定し
た場合である。本発明で言うところの流下最大礫径は、
通常の最大礫径の他に、流下最大礫径d95(95%礫
径)等も含むものとする。
土石流中の流下最大礫径の1.5倍以下であることを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の透過型砂防堰
堤である。
側を確実に閉塞できるように数値限定した場合である。
この場合も、流下最大礫径は、通常の最大礫径の他に、
流下最大礫径d95等も含むものとする。
部の可及的近傍に接合部を有し、あるいは、壁体に設け
た孔に端部が挿入され、壁体に対して着脱可能とされて
いることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1
項に記載の透過型砂防堰堤である。
に容易に取替えができるようにした場合であり、壁体の
定着部にフランジ継手等の接合部を介して梁材の端部を
接合し、もしくは、壁体に設けた鞘管等による孔に梁材
の端部を挿入し、または、梁材を前記孔に挿入される端
部と中間部に分割し、これら端部と中間部とを接合部を
介して接合する。また、梁材は、壁体間の内部に設けて
もよいし、壁体の下流側の面に設けるようにしてもよ
い。梁材には、鋼管,形鋼,棒鋼,ワイヤー等の鋼製部
材、あるいは、鉄筋コンクリートやプレストレスコンク
リート等のコンクリート製部材を使用することができ
る。
する底版または壁体同士を連結する頂版が設けられてい
ることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項
に記載の透過型砂防堰堤である。
壁体を補剛する場合である。これら底版及び頂版は、鋼
製部材、鉄筋コンクリート、無筋コンクリートやソイル
セメント、枠体や籠体等に礫等を詰めた物などを使用す
ることができる。
直角方向に交互に設けられ、あるいは、壁体と梁材の1
組が間隔をおいて複数設置されていることを特徴とする
請求項1から5までのいずれか1項に記載の透過型砂防
堰堤である。
て梁材開口部を複数設ける場合であり、壁体と梁材を河
川軸直角方向に連続的に設け、あるいは、壁体と梁材の
ユニットを河川軸直角方向に間隔をおいて離散的に配置
する。
ば、図7に示すように、土石流時に土砂礫が壁体間に進
入して堆積し、土石流停止後の堆砂勾配は傾斜配置した
梁材の配置に近似されるため、壁体間の梁材にかかる堆
砂土圧は、その勾配が緩いほど小さくなり、壁体及び梁
材の断面を小さくすることができる。
形状が河川軸方向の転倒に対するカウンターウェイトと
して働くため、透過型砂防堰堤の全体的な安定について
も有利に働き、壁体や底版の断面を小さくすることがで
きる。
ば、壁体の上流端で閉塞しないように壁体相互の純間隔
を流下最大礫径の2倍以上と大きく取っており、これに
より壁体間への土砂礫の進入が阻害されない。これは、
前述の文献「土石流対策砂防施設に関する実験」による
と、スリット純間隔を流下土石中の最大礫径の2倍以上
とすると、そのスリットは完全な閉塞を生じないとされ
ていることによる。
ば、梁材相互の純間隔は土石流を閉塞停止させるよう土
石流中の流下最大礫径の1.5倍以下の間隔としてお
り、土石流を下流に流下させない。これは、前述の文献
「土石流対策砂防施設に関する実験」によると、スリッ
ト純間隔を流下土石中の最大礫径の1.5倍以下の間隔
とすると、そのスリットは完全な閉塞を生じると言われ
ていることによる。
ば、土石流の直接衝突または満砂後の越流による礫の落
下衝突により梁材に損傷が生じた場合に、着脱式である
ため、交換して機能復旧を図ることが容易である。
越流した礫は、緩傾斜を転がるように落下することで速
度が増加しにくく、落下衝突時には満砂しているため、
梁材は堆積土砂に支持されているため、梁材の脱落の恐
れが少ない。
壁体間の下流側に位置するため、かつ、堆砂勾配が緩や
かなことから斜面崩壊の危険性が小さいため、下流側か
らの除石や梁材の交換が容易である。
ば、底版もしくは頂版を設けて壁体相互を連結すること
で河川軸直角方向への転倒を防止することが可能であ
る。
態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の透過型砂
防堰堤の一例を示す斜視図である。図2は図1の透過型
砂防堰堤の壁体の一例を示す分解斜視図である。
過型砂防堰堤1は、壁体2と、梁材3と、底版4と、頂
版5とから構成されている。
軸直角方向に所定の間隔をおいて配置され、その間に開
口部(透過部)10が形成される。この開口部10の壁
体相互の純間隔Wは土石流中の流下最大礫径の2倍以上
とされている。この壁体2の形状は、水平断面が半小判
状で側面視が不等脚台形で、河川軸方向(土石流方向)
に長い構造体であり、開口部10の下流側に梁材3を後
述するように配置することで、開口部10の上流側に土
砂礫の堆積空間11が形成される(図5参照)。また、
壁体2の下流側は、緩やかな傾斜角θ1 で傾斜する傾斜
面12となっている。
面が半小判状で側面視が不等脚台形の外殻2aと、中詰
材2bと、半小判状の蓋材2cと、長方形状の蓋材2d
から構成されている。外殻2aの内部に中詰材2bを充
填した後、これを蓋材2cと蓋材2dで封じることで構
築される。
圧などの外力を直接受け、かつ、梁材3の支点反力をも
受け持つ部材であり、これらの荷重に対して抵抗でき破
壊されない十分な強度が必要である。このため、本実施
形態では、外殻2aを強度の高い鋼板で構成することに
より、土石流の衝突による破壊を生じさせないこと、型
枠として中詰材2bが漏れない密封性を得ること、開口
部10に進入した礫に対して壁体2が摩耗によって削ら
れないようにすること、さらに、衝突衝撃力を中詰材2
bに分散して伝播させることができる。
クリートよりも安価なソイルセメントで構成することに
より、そのせん断強度で外力に抵抗することができる。
いコンクリートで構成することにより、中詰材2bのソ
イルセメントが侵食や凍結融解により劣化するのを防止
することができる。
に、平面視が半円形とすることにより、応力集中の生じ
る隅角部を無くし、構造的な欠点を解消することができ
る。また、流下最大礫径でも開口部10内に容易に進入
させることができる。
に、後述する梁材3の配置勾配にほぼ平行に傾斜角θ1
で傾斜させることで、上流側からの荷重を受けた場合に
地盤反力が高くなる下流側の死荷重を軽減して、透過型
砂防堰堤1の全体の転倒を生じにくくさせることができ
る。
土石流の状況、外力条件、施工性、経済性などを勘案し
て適宜決定される。
部10の下流側において一対の壁体2,2間に河川軸直
角方向と平行に掛け渡され、かつ、鉛直上方になるにつ
れて上流側に位置するように傾斜角θ2 で傾斜し一列に
整列するように複数本配置されている。この梁材3の傾
斜角θ2 と傾斜面7の傾斜角θ1 は、ほぼ等しくされ、
例えば45°等の比較的緩やかな角度とされている。梁
材3の相互の純間隔aは、土石流中の流下最大礫径の
1.5倍以下とされている。従って、図5に示すよう
に、梁材3で巨礫を捕捉して土石流を止めることがで
き、また、図7に示すように、土石流停止後の堆砂勾配
を傾斜角θ2 の梁材3で安息角に近い角度にすることが
でき、梁材3にかかる堆砂土圧を小さくすることができ
る。
梁材3が損傷を受けた場合に取替えが容易となるよう
に、壁体2との間を着脱可能としている。即ち、図6に
示すように、梁材3は、本管3aと、鞘管3bと、接合
部3cから構成し、本管3aを壁体2の側面に強固に固
定でき、かつ、容易に取替えることができるようにして
いる。
部材は、局部変形を生じても断面剛性低下が小さく、閉
断面部材で、かつ、応力集中が少ないため、土石流の衝
突を受けて土砂礫等を停止させた後も安全性が高い。
干大きな円形鋼管とし、壁体2に埋め込み固定し、これ
に本管3aの端部を挿入する。本管3aの支点反力によ
る壁体2の部材応力を極力小さくするため、挿入する長
さ、即ち、鞘管3bの長さを十分に大きく取って荷重の
分散を図る。また、本管3aの端部と鞘管3bの間はゴ
ム等の緩衝材13を介して荷重伝達することとして、衝
撃的な荷重を低減する。
い本管3aを鞘管3bに挿入できるようにするためのも
のであり、本管3aの中央部と端部を着脱自在に接合す
るリブ無しフランジとされている。リブ無しフランジ
は、リブを設けた場合に比べてフランジの板厚を大きく
する必要があるが、フランジ接合部3cは、へこみによ
る衝撃緩衝がないため、できるだけ壁体2に近づけて礫
の衝突の危険性を軽減する目的でリブ無しとしている。
施形態のように本管3aを中空鋼管として梁の局部変形
で衝撃力を吸収して支点部にかかる負担を軽減し得る
し、礫が小さい場合は、衝撃力が小さくなるため、梁材
3をモルタルやコンクリート等を充填した鋼管として、
へこみを小さくするという選択が可能である。
あり、壁体2から基礎地盤へ荷重を確実かつ円滑に伝達
する必要がある。また、その相互間の開口部10に土石
流を進入させることから、間隔が大きくなるため、地盤
反力により壁体間に生じるせん断力や曲げモーメントに
抵抗できるように、底版4は部材を鉄筋コンクリートと
している。
定を助ける役割を持つが、自重や土石流の荷重などを受
けるため、比較的強度の大きな部材として鉄筋コンクリ
ートとしている。
防堰堤1によれば、以下に列記するような効果が奏せら
れる。
製堰堤の欠点であったスリット間隔の巨礫径による制限
がなく、梁材3の間隔で調整することができて開口部1
0の間隔が十分に確保されるため、通常時の中小礫は目
詰まりせず通過させることができ、スクリーン効果を長
期間維持でき、かつ、巨礫は効率的に捕捉することがで
きる。
構造であり、また、底版4と頂版5に拘束されること
で、土石流に対して安全性が高い構造とすることができ
る。
3は、その傾斜配置により堆砂圧が殆ど作用せず、か
つ、部材の変形能力とその固定方法により衝撃力を緩和
させることができるため、壁体2とともに断面を軽減す
ることができ、経済的な部材設計をすることができる。
理に優れ、また満砂した後に放置した場合の安全性も高
く、長期的な機能を高くできる。
したが、これに限らず、無筋コンクリート構造、鉄筋コ
ンクリート構造、鉄骨構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造
などでもよい。
が、これに限らず、鋼板以外の部材、例えば、形鋼や他
の金属や樹脂またはコンクリートパネル等でもよい。
トを例示したが、これに限らず、ソイルセメント以外の
材質、例えば、コンクリート、砕石や玉石等の強度が得
られる礫材、砂質土、硬質粘性土などでもよい。
の部材を例示したが、これに限らず、コンクリート以外
の材質、例えば、鋼や他の金属または樹脂などでもよ
い。また、蓋を設けない場合も、本発明に含まれる。
これに限らず、その他の形状でもよい。
れに限らず、角形鋼管、H形鋼、ワイヤーもしくは棒鋼
などの他の鋼製部材、あるいは、鉄筋コンクリート、プ
レストレスコンクリート等のコンクリート製部材などで
もよい。
を例示したが、これに限らず、側面視で屈曲や湾曲して
いる等、一部が一列に揃っていない場合も、本発明に含
まれる。
ト製の場合を例示したが、これに限らず、例えば、鋼製
部材、無筋コンクリートやソイルセメント、金属製の枠
体や籠体等に礫等を詰めた物などでもよい。また、底版
や頂版を設けない場合も、本発明に含まれる。
掛け渡される梁材1列の場合を例示したが、これに限ら
ず、施工する河川の幅に応じて種々の形態を取ることが
できる。例えば、図10に示すように、河川軸直角方向
に連続する壁体2’に開口部を1または2以上形成し、
この開口部に梁材3を配置してもよいし、壁体2を3体
以上配設し、壁体2と梁材3を交互に配置してもよい
し、また、壁体2体と梁材1列のユニットを河川軸直角
方向に間隔をおいて複数配設してもよい。
れば、土石流時に土砂礫が壁体間に進入して堆積し、土
石流停止後の堆砂勾配は傾斜配置した梁材の配置に近似
されるため、壁体間の梁材にかかる堆砂土圧は、その勾
配が緩いほど小さくなり、壁体及び梁材の断面を小さく
することができ、経済的な透過型砂防堰堤を得ることが
できる。
向の転倒に対するカウンターウェイトとして働くため、
透過型砂防堰堤の全体的な安定についても有利に働き、
壁体や底版の断面を小さくすることができ、安定性及び
安全性に優れた経済的な透過型砂防堰堤を得ることがで
きる。
ば、壁体の上流端で閉塞しないように壁体相互の純間隔
を流下最大礫径の2倍以上と大きく取っており、これに
より壁体間への土砂礫の進入が阻害されることがなく、
平常時に中小礫が目詰まりせず通過することができ、ス
クリーン効果を長期間維持することができる。壁体と梁
材による比較的簡易で安価な構造により、土石流時の貯
砂容量を大きく確保でき、また、流量が大きい渓流にお
ける水位上昇による礫の再流出も防止することができ
る。
ば、梁材相互の純間隔は土石流を閉塞停止させるよう土
石流中の流下最大礫径の1.5倍以下の間隔としてお
り、土石流が下流に流下することがなく、壁体と梁材に
よる比較的簡易で安価な構造により、巨礫を確実に捕捉
することができる。
ば、土石流の直接衝突または満砂後の越流による礫の落
下衝突により梁材に損傷が生じた場合に、着脱式である
ため、交換して機能復旧を図ることが容易であり、維持
管理に優れ、また、安全性も高い。
後に越流した礫は、緩傾斜を転がるように落下すること
で速度が増加しにくく、落下衝突時には満砂しているた
め、梁材は堆積土砂に支持されているため、梁材の脱落
の恐れが少く、安全性が高く、長期的な機能を高く維持
できる。
側に位置するため、かつ、堆砂勾配が緩やかなことから
斜面崩壊の危険性が小さいため、下流側からの除石や梁
材の交換が容易である。
ば、底版もしくは頂版を設けて壁体相互を連結すること
で河川軸直角方向への転倒を防止することが可能とな
る。
視図である。
斜視図である。
る。
の状態を示す側面図と反力分布図である。
鉛直断面図である。
の平面図である。
態を示す鉛直断面図である。
図と反力分布図である。
面図である。
図である。
図である。
す斜視図である。
である。
を示す斜視図である。
断面図である。
態を示す鉛直断面図である。
3)
Claims (6)
- 【請求項1】 所定の幅の開口部を有する壁体と、開口
部の壁体間に掛け渡される梁材から構成され、梁材は開
口部の下流側に上下方向に所定の間隔をおいて複数配置
され、かつ、鉛直上方になるにつれて上流側に位置する
ように傾斜して配置されていることを特徴とする透過型
砂防堰堤。 - 【請求項2】 壁体相互の純間隔は土石流中の流下最大
礫径の2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載
の透過型砂防堰堤。 - 【請求項3】 梁材相互の純間隔は土石流中の流下最大
礫径の1.5倍以下であることを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載の透過型砂防堰堤。 - 【請求項4】 梁材は、壁体の定着部の可及的近傍に接
合部を有し、あるいは、壁体に設けた孔に端部が挿入さ
れ、壁体に対して着脱可能とされていることを特徴とす
る請求項1から3までのいずれか1項に記載の透過型砂
防堰堤。 - 【請求項5】 壁体には壁体を定着する底版または壁体
同士を連結する頂版が設けられていることを特徴とする
請求項1から4までのいずれか1項に記載の透過型砂防
堰堤。 - 【請求項6】 壁体と梁材が河川軸直角方向に交互に設
けられ、あるいは、壁体と梁材の1組が間隔をおいて複
数設置されていることを特徴とする請求項1から5まで
のいずれか1項に記載の透過型砂防堰堤。
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