JP2003245684A - メンブラン型散気管を用いた間欠散気による汚水処理法 - Google Patents
メンブラン型散気管を用いた間欠散気による汚水処理法Info
- Publication number
- JP2003245684A JP2003245684A JP2002050840A JP2002050840A JP2003245684A JP 2003245684 A JP2003245684 A JP 2003245684A JP 2002050840 A JP2002050840 A JP 2002050840A JP 2002050840 A JP2002050840 A JP 2002050840A JP 2003245684 A JP2003245684 A JP 2003245684A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- water
- sewage
- treatment
- membrane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
- Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)
Abstract
る汚水にスリット孔を有するメンブラン製散気管を適用
して該孔が閉塞することなく且つ低送風エネルギーで長
期に亘って安定に間欠散気して活性汚泥処理および生物
膜接触酸化処理して汚水を浄化する方法を提供する。 【解決手段】工場排水、生活排水等の排水量が大きく変
動する汚水を活性汚泥処理および生物膜接触酸化処理す
るに当たり、表面エネルギーが35mN/m以下および
スリット孔長さが0.4〜1.0mmおよび圧損が10
00〜4000Pa(パスカル)であるメンブラン製散
気管を処理槽に配置して間欠散気する水処理方法であ
る。
Description
活排水等の汚水を浄化する方法に関するものである。よ
り詳しくは、排水量が変動する該汚水を活性汚泥処理ま
たは生物膜接触酸化処理するに当たって、該汚水中に特
定の散気管を配置して微細気泡による間欠散気を行い、
長期に亘って少ない送風エネルギーで且つ該散気管の孔
が閉塞することなく散気して該汚水中のBOD成分など
の汚染物質を除去する経済的な水処理方法に関する。
10mg/L以上のBOD成分を含む汚水を浄化する方
法には該汚水を水槽に入れて散気管から空気を水中に吹
き込み曝気することによって気泡と水とを接触させて溶
存酸素濃度を高く維持して、水中に好気性菌および微生
物などを繁殖、増殖させてBOD成分を低減する活性汚
泥法がある。また、有機または無機の繊維、フィルム、
板などの生物膜担体を該水槽に浸漬して散気することに
よって好気性菌や微生物を該担体表面に付着し増殖させ
ることによって水を浄化する生物膜接触酸化処理法があ
る。
化法は昼夜で長期間連続して操業する工場の排水や下水
を連続して水槽に流入させて行う水処理に用いられ、そ
の曝気や散気には直径数cm以上の孔を有する散気管や
直径数mmの微細気泡を発生させる散気管が用いられて
いる。一般に、直径数cm以上の孔や空気吹き出し口を
有する該散気管は金属製のパイプやノズルから大きな気
泡を散気して水を激しく撹拌させることにより微生物を
増殖し浮遊させて水を浄化できるため活性汚泥処理法に
用いられている。一方、直径数mmの微細気泡を散気す
る方法は該気泡から水への酸素の拡散が効率的であり、
前記方法に比べて少ない空気量で水中の溶存酸素濃度を
高めることができるため、送風機を小さくでき、電力な
どのエネルギー使用量を節約できるという利点があり注
目されている。特に、昼夜連続で一定量の汚水が発生す
る排水に対して微細気泡を連続的に散気する場合、エチ
レンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ポリウレタ
ン、ニトリルゴムなどの材料に多数個のスリット孔を設
けた5000Pa以上という高い圧損のメンブラン製散
気管が活性汚泥処理や生物膜接触酸化処理の方法に多用
されている。
操業し夜間は操業しないような工場の排水や特定の時間
帯だけ多量に発生する一般家庭排水のような汚水に多数
個のスリットを有する該メンブラン製散気管を適用する
場合、汚水量の減少時に処理水中の好気性菌や微生物の
養分となるBOD成分が不足する一方、水中の溶存酸素
濃度が過多になり好気性菌や微生物の働きが低下して水
の浄化があまり進まないという問題があった。そのた
め、工場操業を停止したり家庭の活動が少なくなる夜間
や休日などの排出汚水が殆どない時間帯では水槽中の汚
水に配置した該散気管に空気を送ることを停止し、工場
操業や家庭生活が活発となるのに合わせて散気を再開す
るという間欠散気を行っている。しかし、この間欠散気
において、散気管のスリット孔が間欠散気を繰り返すこ
とによって汚泥や菌により短期間で閉塞して散気が困難
になり、散気管の交換、閉塞した孔の修復などを頻繁に
行わなければならないという問題や、スリット孔を有す
る該メンブラン製散気管の散気再開時に空気送風機に多
大の負荷がかかり送風エネルギーが大きくなるとともに
大きな送風機を用いなければならず経済的な負担が大き
いという問題があり、長期に亘り安定した間欠散気によ
り経済的に安価な汚水浄化の方法が求められていた。
を解決し、下水、工場排水、生活排水などの汚水を水槽
に流入して活性汚泥処理や生物膜接触酸化処理するに当
たって、該水槽中に配置した散気管の散気孔が閉塞する
ことなくまた少ない送風エネルギーで間欠散気して、該
汚水中のBODなどの汚染物質を長期に亘って安定して
除去する水浄化方法を提供することにある。
るために鋭意検討した結果、スリット孔を有するメンブ
ラン製散気管を用いて間欠散気する場合、散気管のスリ
ット孔の閉塞は送風機を停止した時に汚水が散気管内に
逆流したりスリット孔に汚泥が挟まるためであり、その
傾向は表面エネルギーが高いメンブランの散気管ほどメ
ンブラン表面やスリット孔やその周辺に好気性菌や微生
物が付着して大きくなること、また、スリット孔が長い
ほど汚泥が挟まりやすいため閉塞しやすいことを見い出
した。また、散気再開時における送風機の負荷は定常時
に比べて大きいが、散気管の圧損を低くすると該負荷を
小さくできることを認め、適度な表面エネルギーを有
し、適度の長さのスリット孔を設けた圧損の低いメンブ
ランを用いた散気管はスリット孔の閉塞を起さず、小さ
な送風エネルギーで長期間安定して間欠散気が出来るこ
とを見い出し、本発明に至った。
活性汚泥処理または生物膜接触酸化処理するに当たっ
て、該汚水中に表面エネルギーが35mN/m以下のメ
ンブランを用いたスリット孔長さが0.4〜1.0mm
および圧損が1000〜4000Pa(パスカル)であ
るメンブラン製散気管を配置して間欠散気する水処理方
法からなる。
下のメンブランがシリコーンゴム、EPDMであること
を特徴とする。
する。 間欠散気 本発明における間欠散気は、散気の始動と停止を繰り返
し行うことと定義する。通常の間欠散気は水槽に流入す
る汚水量が多くなるときに散気し、流入量が殆どない時
に散気を停止するという繰り返しを時間単位、日単位お
よび週単位、月単位およびそれらを組み合わせて行う。
例えば、水槽に流入する汚水量が多くなる昼間は散気
し、夜間は散気を停止または僅かの散気を行うことを長
期に繰り返す場合、また、一週間のうち数日は昼夜連続
で散気し、その他の休日などの日は流入量が少なくまた
は停止するので散気しないことを長期に繰り返す場合
や、年間のうち祝祭日や休日のために一週間またはそれ
以上の日数で流入量が少なく散気を止めることがあり、
それが多年にわたって繰り返される場合などである。さ
らに、該間欠散気は工業的な水処理において水槽に配置
した多数個の該散気管を全てまたは一部を間欠散気する
場合や連続的に汚水が流入する処理能力を上回る水槽を
用いて活性汚泥処理または生物膜接触酸化処理するに当
たって、送風に関わるエネルギーを節約するため間欠散
気する場合などである。
や生物膜接触酸化処理の水槽底部に均等に全面配置する
に適する形状が好ましく、矩形状や円盤状のものや筒状
のものである。矩形状や円盤状のものは同心の矩形、円
状に多数のスリット孔2が配置された図1に示すような
圧力を均等にするための空気室3を有するディスク型で
あり、筒状のものは該メンブランの長さ方向に間隔をあ
けてスリット孔9を配置したチューブ8の中に、空気を
送り込むためのポリプロピレンやアクリロニトリルブタ
ジエンスチレン(ABS)などの樹脂製のパイプ5を挿
入し、該メンブランを該パイプに金属製バンド6、7で
締め付けて固定した図2に示すような円筒型である。デ
ィスク型の大きさは直径20〜75cmが、また、円筒
型の大きさは長さ20〜75cm、チューブ直径は5〜
20cmが散気する際に空気圧により膨らみすぎてスリ
ット孔寸法が大きく変化するので好ましくない。
スリット孔を多数個配置した表面エネルギー35mN/
m以下であるメンブランを用いたものが好ましい。表面
エネルギーが35mN/mを超える場合、散気を停止し
ている間に好気性菌や微生物がメンブランのスリット孔
やその周辺に付着し、散気を再開しても除去されず該ス
リット孔に挟まって散気管を閉塞させる傾向になるので
好ましくない。表面エネルギーが35mN/m以下であ
る材質としてはEPM(エチレン・プロピレンゴム)、
EPDM(エチレン・プロピレンジエンゴム)などのエ
チレン・プロピレン系ゴムやシリコーンゴムがあり、こ
れらをメンブランとする散気管が好ましい。シリコーン
ゴムメンブランは圧縮永久歪み特性に優れているため、
長期間に亘る間欠散気にともなうスリット孔の繰り返し
開閉による孔部分のたるみが現れず、新品同様の状態を
維持して閉塞が起こりにくいので特に好ましい。
は該メンブラン厚み2〜4mmの薄板に、厚み方向にカ
ッター、レーザーなどで切れ目を貫通させたものであ
り、通常は該メンブランの弾力性によってスリット孔が
閉じた状態にあるが、散気管に空気を送り加圧すること
によって該スリットが開口し空気が噴出し均一な微細気
泡をつくることができる。該スリット孔の長さは0.4
〜1.0mmであることが好ましい。スリット孔長さが
0.4mm未満の場合送風する空気中の微細な塵埃によ
り孔の閉塞が起こりやすくなるので好ましくない。スリ
ット孔が1.0mm超の場合散気時にスリット孔の長さ
方向に開口にバラツキを生じ、空気がより出る部分と出
ない部分ができやすく、散気の少ない部分に汚泥や菌や
微生物が増殖したり、挟まる傾向になるので好ましくな
い。特に、該スリット孔の長さは送風した空気中の塵埃
による閉塞と散気中のスリット孔の均一な開口を考慮し
て0.5〜0.8mmが好ましい。該スリット孔の長さ
方向および幅方向におけるスリット孔間隔はいずれも1
〜5mmが散気時の微細気泡の合体を防止できるので好
ましい。
圧損は1000〜4000Paが好ましい。圧損が10
00Pa未満の場合、間欠散気における散気停止時に汚
水が逆流してスリット孔が閉塞する傾向となるので好ま
しくない。また、圧損が4000Pa超の場合、間欠散
気において、散気時のスリット孔に長さ方向の開口が不
均等となりやすく、あまり開口しない部分に汚泥や散気
の停止時に増殖した菌や微生物が挟まりやすく、また、
散気開始時と定常状態の散気時との送風エネルギーに大
きな差ができるため、より大きな送風機を設置しなけれ
ばならずコストが高くなるので好ましくない。より好ま
しくはメンブラン製散気管の圧損は1500〜3000
Paである。本発明において圧損は大気中に該散気管を
配置して送風したときに該散気管の多数個のスリット孔
から散気し始めたときの該散気管内圧とする。
ンブラン製散気管を配置し、間欠散気して水処理する方
法であり、例えば、昼間や工場操業時などの流入量が多
いようなときは該散気管に空気を送って散気し、夜間や
工場が操業停止するなどの排水量が殆どないような前記
した状態の時、設置した複数の散気管の全部または一部
が散気を停止することを繰り返す水処理方法である。
底面が矩形、円形などの形をした側壁を有するコンクリ
ート、金属、プラスチックス、繊維強化プラスチックス
およびそれらを組み合わせた材料からなり、原水流入口
が該水槽上部または下部の一方の側に、処理水出口が対
面する側または該水槽の底部中央付近にあり、流入させ
た原水を該水槽中で活性汚泥処理または生物膜接触酸化
処理することが出来る公知の容器状のものである。
るBOD成分の量などによって選定され、通常、排出水
のBODが水の排出基準以下になるように、水槽中の水
量を定常に流入するときの時間当たりの汚水量で除した
時間が1〜24時間となるような容積のものが適当であ
る。
性汚泥処理および生物膜接触酸化処理などいずれの場合
も処理水槽の底部に設置することが微細気泡を散気して
効率的に溶存酸素を高めるために好ましく、特に、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデンなどの
繊維、織物、板などや例えば特開平8−290191号
公報に記載の公知の炭素繊維を用いた生物膜担体を汚水
と接触させる生物膜接触酸化処理の場合、図1に示すよ
うなスリット孔2を設けたメンブラン1のディスク型散
気管を該処理槽の該担体の真下に配置する方が効果的に
微生物や好気性菌を増殖させることが出来るので好まし
い。また、該散気管は散気管のメンブラン表面積が水槽
底面面積の30%以上で、且つほぼ均等な配分になるよ
うに水槽底部に設置(全面配置という)して散気(全面
散気という)することが散気効率を高くできるので好ま
しい。
損、該散気管の配置した水深、送風空気量などを考慮し
て選定する。例えば、図1に示すような形状の圧損が3
000Paである直径50cmのディスク型散気管を水
深5mに配置した場合の該散気管内部の空気圧は、送風
機を調整して、水圧と圧損3000paと散気量に対応
する空気圧を加算した値となるようにして間欠散気する
ことが好ましい。また、該散気管に適用する空気量は水
処理槽の容量、該水処理槽に流入する処理水の中の溶存
酸素やBODの量、該気泡の大きさ、水への撹拌作用、
好気性菌や微生物の量や繁殖・増殖速度などを考慮して
選定するが、通常は水処理槽中の溶存酸素濃度を水1リ
ットル当たり3〜8mgとするために、処理する汚水1
立方メートル当たり約10〜20立方メートル/時が好
ましい。
は、下水、工場排水、生活排水などの水量が変動する高
いBOD成分を含む汚水の活性汚泥処理または生物膜接
触酸化処理に効果的に適用出来るだけでなく、活性汚泥
処理または生物膜接触酸化処理したあとの低BOD成分
を含む処理水のような水にも適用して間欠散気して、該
散気管の孔が閉塞することなく汚染物質であるBOD成
分、窒素化合物を小さい送風エネルギーで、且つ長年月
に亘って極めて効率的に除去できるため、散気管の孔の
閉塞に伴う散気管の交換作業やその経済的負担を軽減
し、また、生活の水環境をきれいに保全できる。
するが、本発明はその要旨を超えない限り下記実施例に
限定されるものではない。なお、特に指定しない限り%
は重量%を意味する。
張力計(島津製作所製モデルDN)を用いて求めた。
mのオーバーフロー堰13、14でかこむ活性汚泥処理
水槽22(水の高さ5.25m、汚水量約290m3)
とその両外側に隣接して該オーバーフロー堰とコンクリ
ート外壁10で囲む原水流入口11と処理水流出口12
をそれぞれ有する流入水調整槽15と処理水流出槽16
を設け、該活性汚泥処理水槽22の底部に、図2に示す
ような表面エネルギーが31.5mN/mであるシリコ
ーンゴム8にスリット孔9の長さが0.7mm(スリッ
ト孔長さ方向のスリット孔間隔1mmでスリット孔幅方
向の間隔1mm)とした圧損が2500Paである円筒
型散気管20(メンブランのチューブ内径10cm、長
さ50cm)の168本を均等に設置した活性汚泥処理
装置を用いて、工場の操業時間7〜23時の間は25m
3/時間の流量で排出するBOD330〜350mg/
Lである工場排水(原水)を該活性汚泥処理槽22(M
LSSが12000mg/L)に流入し、同時に、送風
機より配管17、18、19を通して設置した全部の該
散気管20から流量7Nm3/分で均等に微細気泡21
を散気し、工場が操業を停止する23〜7時の間は工場
から排水が出されなかったため該活性汚泥処理槽22に
汚水の流入を止めると同時に散気も停止するという間欠
散気を行う処理を1年間行った。その結果、間欠散気に
おける散気再開時の送風エネルギーは定常に散気してい
るときと殆ど変わらず低い消費エネルギーで1年間推移
し、また、散気管のスリット孔は1年間閉塞せずに安定
した間欠散気が出来た。さらに、散気停止前である23
時直前に該活性汚泥処理後の排出槽16で採取した処理
水と散気再開直前である7時前に該活性汚泥処理槽22
の中の排出槽16に近いところで採取した活性汚泥水の
BOD濃度変化を1年間継続して調べた結果、処理水の
BOD濃度は5〜10mg/Lであり流入原水に比べて
大幅に低いBOD濃度で推移し、間欠散気により安定し
て水中のBODを低減できた。
て活性汚泥水を導入できるようにした汚水導入口24が
あり、上部に処理水29を排出する排出口25を有する
内径50cm、高さ3.5mの透明なアクリル樹脂製円
筒状容器23の底に、図1に示すような表面エネルギー
が24.7mN/mであるEPDMゴム1にスリット孔
2の長さが0.5mm(円周方向のスリット間隔1mm
で円周の間隔が1mm、円の中心から半径5〜14cm
の間にスリット孔が存在)で圧損が2000Paである
ディスク型メンブラ製散気管26(直径30cm、高さ
5cm)1個を配置し、該アクリル樹脂製円筒状容器内
に100gの炭素繊維30(炭素含有量4.5%、引張
強度3950MPa、引張弾性率235GPa、比重
1.77、単繊維直径7ミクロンメートル)を下部に1
mg/デニールの錘をつけて水面(水面高さ3.2m)
から2.5mの間に吊り下げた生物膜接触酸化処理装置
に、1日のうち12時間は、BOD成分を350〜40
0mg/L含む該活性汚泥水(MLSSが8000mg
/L)を毎時50Lで流入し、同時に、送風機に連結し
た送風管27より該散気管26に空気量3Nm3/時
(内圧31430Pa)で微細気泡28を散気し、次の
12時間は該該活性汚泥水の流入と散気を停止する繰り
返しを行う間欠散気による生物膜接触酸化処理を6ヶ月
間行った。汚水の流入と散気を行った12時間後の散気
停止直前の流入原水と処理水(a)を採取することおよ
び汚水流入と散気をともに停止した12時間後の散気開
始直前に該容器の上から処理水(b)を採取することを
毎日行い、6ヶ月間の変化を調べた結果、流入原水中の
BOD濃度(350〜400mg/L)に対して、処理
水(a)および(b)のBOD濃度はともに5〜9mg
/Lで推移し間欠散気によるBOD除去効率は良好で安
定して除去でき、また、該散気管のスリット孔の閉塞は
認められなかった。
PDMゴムのメンブランの圧損が5000Paである以
外は実施例2と同様(比較例1)、スリット孔長さが
0.2mmである以外は実施例2と同様(比較例2)、
スリット孔長さが0.9mmである以外は実施例2と同
様(比較例3)、表面エネルギーが40.1mN/mで
あるナイロン6.6のメンブラン製ディスク型散気管を
用いる以外は実施例2と同様(比較例4)にして生物膜
接触酸化処理して送風エネルギーの変化、スリット孔の
閉塞状態の観察、処理水のBOD濃度変化を調べた。そ
の結果、比較例1は5ヶ月目にスリット孔の1/5が閉
塞して散気が十分に行えない状態となり、BODの除去
効率も低下した。また、比較例2、比較例3では送風に
よる塵埃の詰まりや汚泥の挟まりなどにより6ヶ月後に
はスリット孔の1/4以上が閉塞し、十分な散気を行う
ことが出来ない状態になった。さらに、比較例4では菌
や微生物が散気管表面に多く付着して徐々にスリット孔
が閉塞して6ヶ月目には1/3が閉塞した。
水等の排水量が大きく変動する汚水を活性汚泥処理およ
び生物膜接触酸化処理する場合、表面エネルギーが35
mN/m以下およびスリット孔長さが0.4〜1.0m
mおよび圧損が1000〜4000Pa(パスカル)で
あるメンブラン製散気管を処理槽に配置して間欠散気す
るため、メンブランのスリット孔の閉塞を起こさず長期
間に亘って安定し、また、小さな送風エネルギーで経済
的に汚水処理する事が可能となった。
理装置概略側断面図
への固定バンド 10 コンクリート壁 11 原水流入口 12 処理水流出口 13、14 オーバーフロー仕切壁 15 汚水流入調整槽 16 処理水排出槽 17、18、19 空気供給管 20 円筒型散気管 21、28 微細気泡 22 活性汚泥処理水槽 23 透明なアクリル樹脂製円筒状容器 24 汚水導入口 25 処理水排出口 26 ディスク型メンブラ製散気管 27 送風管 28 微細気泡 29 処理水 30 炭素繊維 31 重り
Claims (2)
- 【請求項1】汚水を水槽に流入して活性汚泥処理または
生物膜接触酸化処理するに当たって、該水槽の汚水中に
表面エネルギーが35mN/m以下およびスリット孔長
さが0.4〜1.0mmおよび圧損が1000〜400
0Pa(パスカル)であるメンブランを用いた散気管を
配置して間欠散気することを特徴とする水処理方法。 - 【請求項2】表面エネルギー35mN/m以下のメンブ
ランがシリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム
(EPDM)であることを特徴とする請求項1に記載の
水処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002050840A JP3663178B2 (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | メンブラン型散気管を用いた間欠散気による汚水処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002050840A JP3663178B2 (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | メンブラン型散気管を用いた間欠散気による汚水処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003245684A true JP2003245684A (ja) | 2003-09-02 |
JP3663178B2 JP3663178B2 (ja) | 2005-06-22 |
Family
ID=28662967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002050840A Expired - Fee Related JP3663178B2 (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | メンブラン型散気管を用いた間欠散気による汚水処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3663178B2 (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005262140A (ja) * | 2004-03-19 | 2005-09-29 | Kurita Water Ind Ltd | 下水処理方法及び装置 |
JP2007000777A (ja) * | 2005-06-23 | 2007-01-11 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 多孔膜材及び散気装置 |
JP2008221158A (ja) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Daicen Membrane Systems Ltd | 散気方法及び水処理運転方法 |
WO2009047970A1 (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-16 | Toray Industries, Inc. | 微細気泡散気管、微細気泡散気装置、および、浸漬型膜分離装置 |
JP2011125782A (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Kubota Corp | メンブレン式散気装置 |
WO2012023299A1 (ja) * | 2010-08-18 | 2012-02-23 | 三菱重工業株式会社 | エアレーション装置及びこれを備えた海水排煙脱硫装置、エアレーション装置の運転方法 |
JP2012152747A (ja) * | 2012-04-10 | 2012-08-16 | Kobelco Eco-Solutions Co Ltd | 生物処理方法及び生物処理装置 |
JP2012170946A (ja) * | 2011-02-24 | 2012-09-10 | Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd | 散気筒及びこれを備えた好気槽 |
JP2014104388A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Kurita Water Ind Ltd | 散気装置及び散気方法 |
KR101503742B1 (ko) | 2013-12-27 | 2015-03-19 | 주식회사 케이디파워 | 부유식 태양광 발전장치 |
WO2015125245A1 (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | 栗田工業株式会社 | 散気装置及び散気方法 |
CN105036315A (zh) * | 2015-06-16 | 2015-11-11 | 厦门绿邦膜技术有限公司 | 一种曝气中空纤维膜组件及其连接结构 |
KR20190119253A (ko) * | 2018-04-12 | 2019-10-22 | 주식회사 부강테크 | 아질산 산화 미생물 활성 저해 장치 및 그 방법 |
US11053148B2 (en) | 2017-09-30 | 2021-07-06 | Bkt Co., Ltd. | Device and method for shortcut nitrogen removal and nitrite-oxidizing bacteria activity inhibition |
-
2002
- 2002-02-27 JP JP2002050840A patent/JP3663178B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005262140A (ja) * | 2004-03-19 | 2005-09-29 | Kurita Water Ind Ltd | 下水処理方法及び装置 |
JP4513368B2 (ja) * | 2004-03-19 | 2010-07-28 | 栗田工業株式会社 | 下水処理方法及び装置 |
JP4716805B2 (ja) * | 2005-06-23 | 2011-07-06 | 三菱電線工業株式会社 | 多孔膜材及び散気装置 |
JP2007000777A (ja) * | 2005-06-23 | 2007-01-11 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 多孔膜材及び散気装置 |
JP2008221158A (ja) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Daicen Membrane Systems Ltd | 散気方法及び水処理運転方法 |
CN101821206B (zh) * | 2007-10-10 | 2012-06-27 | 东丽株式会社 | 细小气泡散气管、细小气泡散气装置和浸渍型膜分离装置 |
US8557112B2 (en) | 2007-10-10 | 2013-10-15 | Toray Industries, Inc. | Fine bubble diffusing pipe, fine bubble diffusing apparatus, and submerged membrane separation apparatus |
JPWO2009047970A1 (ja) * | 2007-10-10 | 2011-02-17 | 東レ株式会社 | 微細気泡散気管、微細気泡散気装置、および、浸漬型膜分離装置 |
WO2009047970A1 (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-16 | Toray Industries, Inc. | 微細気泡散気管、微細気泡散気装置、および、浸漬型膜分離装置 |
JP2011125782A (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Kubota Corp | メンブレン式散気装置 |
JP2012040493A (ja) * | 2010-08-18 | 2012-03-01 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | エアレーション装置及びこれを備えた海水排煙脱硫装置、エアレーション装置の運転方法 |
WO2012023299A1 (ja) * | 2010-08-18 | 2012-02-23 | 三菱重工業株式会社 | エアレーション装置及びこれを備えた海水排煙脱硫装置、エアレーション装置の運転方法 |
CN102985372A (zh) * | 2010-08-18 | 2013-03-20 | 三菱重工业株式会社 | 通风装置及具备该装置的海水排烟脱硫装置、通风装置的运转方法 |
JP2012170946A (ja) * | 2011-02-24 | 2012-09-10 | Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd | 散気筒及びこれを備えた好気槽 |
JP2012152747A (ja) * | 2012-04-10 | 2012-08-16 | Kobelco Eco-Solutions Co Ltd | 生物処理方法及び生物処理装置 |
JP2014104388A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Kurita Water Ind Ltd | 散気装置及び散気方法 |
KR101503742B1 (ko) | 2013-12-27 | 2015-03-19 | 주식회사 케이디파워 | 부유식 태양광 발전장치 |
WO2015125245A1 (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | 栗田工業株式会社 | 散気装置及び散気方法 |
CN105036315A (zh) * | 2015-06-16 | 2015-11-11 | 厦门绿邦膜技术有限公司 | 一种曝气中空纤维膜组件及其连接结构 |
US11053148B2 (en) | 2017-09-30 | 2021-07-06 | Bkt Co., Ltd. | Device and method for shortcut nitrogen removal and nitrite-oxidizing bacteria activity inhibition |
KR20190119253A (ko) * | 2018-04-12 | 2019-10-22 | 주식회사 부강테크 | 아질산 산화 미생물 활성 저해 장치 및 그 방법 |
KR102111059B1 (ko) * | 2018-04-12 | 2020-05-14 | 주식회사 부강테크 | 아질산 산화 미생물 활성 저해 장치 및 그 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3663178B2 (ja) | 2005-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3663178B2 (ja) | メンブラン型散気管を用いた間欠散気による汚水処理法 | |
JP5698025B2 (ja) | 排水処理装置及び排水処理方法 | |
US5951860A (en) | Apparatus and method for treating wastewater | |
WO2001072643A1 (fr) | Procede et dispositif pour traiter des eaux usees | |
WO2021074307A1 (en) | Wastewater treatment system | |
KR100841403B1 (ko) | 폐수의 유기물, 암모니아 질소 제거 정화장치 | |
JPH11197685A (ja) | 膜分離活性汚泥処理方法 | |
JPH0623390A (ja) | 有機性汚水の生物学的脱リン硝化脱窒素処理方法 | |
JP3468166B2 (ja) | 汚水処理装置 | |
KR20030097075A (ko) | 생물막활성탄과 마이크로필터모듈을 이용한 오·폐수고도처리장치 | |
KR200258363Y1 (ko) | 생물막을 이용한 오폐수 고도처리장치 | |
CN112777842A (zh) | 一种方便净化的废水处理装置 | |
JPH07185589A (ja) | 窒素除去用排水処理方法および装置 | |
JPH0212638B2 (ja) | ||
TWI838480B (zh) | 曝氣槽、汙水處理裝置及汙水處理方法 | |
JP4024411B2 (ja) | 平膜分離装置 | |
JP2003181483A (ja) | 浄化槽の処理方法及びその浄化槽 | |
CN214991032U (zh) | 一种接触氧化池排泥设备 | |
JP2017205734A (ja) | 排水処理装置 | |
JPH1170390A (ja) | 廃水処理方法およびその装置 | |
JP3243309B2 (ja) | 水浄化装置およびその運転方法 | |
KR200369118Y1 (ko) | 분리형 부착 미생물 공법을 이용한 오폐수 처리장치 | |
JP2003326289A (ja) | 汚濁水処理装置 | |
KR200225284Y1 (ko) | 질산성 질소 처리장치 | |
KR200259131Y1 (ko) | 오니배양담체를 갖는 수처리시스템 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20031219 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040127 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20040820 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20041001 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041012 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20041208 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041208 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050308 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050325 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |