JP2003245033A - 液体散布車 - Google Patents

液体散布車

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JP2003245033A
JP2003245033A JP2002046051A JP2002046051A JP2003245033A JP 2003245033 A JP2003245033 A JP 2003245033A JP 2002046051 A JP2002046051 A JP 2002046051A JP 2002046051 A JP2002046051 A JP 2002046051A JP 2003245033 A JP2003245033 A JP 2003245033A
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Japan
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boom
tilt
vehicle body
computer
front wheel
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JP2002046051A
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English (en)
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Akira Nagashima
彬 長島
Koichi Takeda
浩一 武田
Shigeo Take
重夫 竹
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Kioritz Corp
Original Assignee
Kioritz Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前輪がわだち等の窪みに落ち込んだ場合等
に、本来緩やかな昇降フィードバック制御能力を持つブ
ームでも、作物等に対する接触を回避するように昇降制
御可能にする。 【解決手段】 車体1に対し揺動可能に懸架された前輪
車軸10と後輪3付近の車体1及びブーム7とにそれぞ
れ設けられた傾斜センサ11、12、13と、前記ブー
ム7を作物等に干渉しない地上高となるようにブーム基
準角度θMを指示するブーム傾斜指定手段14と、を設
け、コンピュータ15に、前記各傾斜センサ11、1
2、13の出力にもとづき、前記前輪車軸10の揺動に
応じた前記後輪3付近の前記車体1の揺動を予測し、該
予測の結果にもとづき前記作物等に干渉しないように制
御させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体後部に支持さ
れた長尺の液体散布用のブームを、作物等に干渉しない
ように傾斜調整可能にした液体散布車に関する。
【0002】
【従来の技術】車体後部に長尺の液体散布用のブームが
支持された液体散布車は、傾斜地などの平坦でない圃場
を走行する場合には、前記長尺の液体散布用のブーム
を、その圃場の地形や作物に合わせて傾斜調整する必要
がある。例えば、液体散布中に、前記液体散布車の前方
にわだち等の窪みを発見すると、運転者は直ちに操作装
置の手動操作によって、前記窪み側のブームを強制的に
上昇させる作業が必要である。
【0003】一方、前記ブームは長尺で重量があり、か
つ一端部が車体に対し回動可能に軸支されているため、
上下方向に揺動しやすい。このため、当初、例えば作物
から略60cm上方の地上高に支持した場合でも、前記
のような窪みの発見が遅れると、後輪が前記窪みに落ち
込んで前記ブームが大きく揺れ、このため前記作物の頭
を削ったり、最悪の場合にはブーム自体を折損してしま
うという不都合があった。
【0004】一方、これに対し、前記ブームの先端部等
に超音波センサを取り付けて、該超音波センサに、前記
圃場の地面から前記ブームまでの距離を常時監視させ、
その距離が設定距離より小さくなったときは、直ちに、
かつ自動的に前記ブームを油圧アクチュエータ等により
所定高さ上昇させて、前記ブームによる前記作物の損傷
等を防止する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の液体散布車
における前記ブームの昇降方法にあっては、地面や前記
作物からの前記ブームの高さを、前記超音波センサによ
り高速検出できるが、前記ブームを車体姿勢の急激な大
きな変化に対応させるべく急速傾動可能とせしめるため
には、特別に強化した前記ブームや駆動装置が必要にな
る。また、一般に前記検出結果に従ってフィードバック
制御で傾動駆動される前記ブームの動きが基本的に遅い
ため、車速が十分に遅い場合を除いて、液体である薬液
の散布中において、前記ブームによる前記作物の前記損
傷を避けにくいという不都合があった。また、前記超音
波センサは、製品コスト、保守や管理のコストが高く、
複数個を同時に用いる場合には、前記液体散布車全体の
コストアップを招くという問題があった。
【0006】本発明は、前記の従来の問題点を解決しよ
うとするものであり、その目的とするところは、薬剤散
布の通常速度の走行中に、前輪が前記わだち等の窪みに
落ち込んで車体姿勢が急激に大きく変化する場合等に、
フィードバック制御固有の緩やかな昇降能力を持つ従来
一般的なブームであっても、作物に対する接触を回避可
能に急変化対応昇降制御できるとともに、傾斜地等を走
行するときに、フィードバック制御によるブームの緩や
かな傾斜作動をそのまま活用できる液体散布車を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のために、
請求項1の発明にかかる液体散布車は、車体後部に液体
散布用のブームを垂直面内で傾動可能に支持する液体散
布車において、前記車体に対し揺動可能に懸架された前
輪車軸と後輪付近の前記車体及び前記ブームとにそれぞ
れ設けられた傾斜センサと、前記ブームを作物等に干渉
しない地上高となるようにブーム基準角度を指示するブ
ーム傾斜指定手段と、前記各傾斜センサの出力にもとづ
いて、前記前輪車軸の揺動に応じた前記後輪付近の前記
車体の揺動を予測し、該予測結果にもとづき前記作物等
に干渉しない地上高を維持するように前記ブームの傾斜
調整量を演算するコンピュータと、を設けて、該コンピ
ュータによる演算結果に従って、傾斜調整手段により前
記ブームの傾斜を調整するようにしたものである。
【0008】前記請求項1の本発明の液体散布車によれ
ば、前記前輪車軸両端の前輪の昇降変化が緩慢で大きく
変化しない場合は勿論のこと、前記前輪車軸両端の前輪
が急激に昇降変化する場合にも、前記前輪車軸両端の前
輪の動きに遅れて作動する前記後輪付近の車体後部の、
本来の反応が緩やかな昇降フィードバック制御能力を持
つ前記ブームを予め上昇させておくことにより、作物等
に干渉することを防止でき、該作物が損傷したり、ブー
ムが折損したりするのを未然に回避できる。
【0009】また、請求項2に示す本発明の一実施の形
態にかかる液体散布車は、前記コンピュータの演算結果
にもとづく前記ブームの傾斜調整中に割り込んで、前記
ブーム傾斜指定手段により前記ブームの傾斜を所望の地
上高に手動で指定し、該指定した傾斜を新たなブーム基
準角度として、前記コンピュータに前記演算を実行させ
ることを特徴とする。
【0010】前記請求項2の液体散布車によれば、前記
圃場の傾斜や立木の有無に応じたブームの調整、あるい
は移動方向の反転を、運転者やオペレータ自身の判断で
適時かつ安全に実施可能にして、以後、新たなブーム基
準角度を制御基準とする、前記ブームの自動傾斜制御を
引き続き実施可能にする。
【0011】請求項3に示す本発明の一実施の形態にか
かる液体散布車は、前記コンピュータにより、前記前輪
車軸および前記後輪付近の車体の各揺動角度データの変
化率が設定値以内のときは前記ブームの傾斜をフィード
バック制御し、一方、前記設定値を超えたときは前記予
測結果に基づく急変化対応制御することを特徴とする。
【0012】前記請求項3の液体散布車によれば、圃場
における地面の状況に応じて前記前輪車軸の揺動に応じ
た最適の傾斜角度に、前記ブームを低速で安定的に、ま
たは予測に基づく傾斜制御をすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
について説明する。図1、図2および図3は薬液や水等
の液体を散布する本発明の液体散布車を概念的に示す右
側面図、正面図および背面図であり、各図において、1
は、液体散布車100の車体(農耕用トラクタ)、2及
び3は、該車体1に取り付けられた前輪および後輪、4
は、前記車体1後方に、図示しない三点ヒッチで連結さ
れたフレーム部5に取り付けられ、後進作業時に有用と
なるキャスター式ガイド輪(測定車輪)である。
【0014】また、前記フレーム部5上には、薬液等を
収容する収納タンク6が設置され、該収納タンク6近く
の前記フレーム部5には、下向きに多数の液体散布用の
ノズル7aを有し、前記車体1の左右横方向に長いブー
ム7の各一端が、垂直面内で昇降傾動可能となるように
軸支されている。なお、前記ブーム7は、必要に応じて
前記フレーム部5の片側または両側に軸支される。ま
た、図2及び図3では、前記ガイド輪4を省いて示した
ある。従って、前記フレーム部5および前記ブーム7間
に架設した従来一般的なフィードバック制御式の傾斜調
整手段としての油圧シリンダ8の伸縮動作によって、前
記ブーム7は軸支部7bを中心に垂直面内で傾動(昇
降)可能になっている。
【0015】図2に示すように、前記前輪2は、前記フ
レーム部5に対して中央支軸9を中心に左右揺動自在に
懸架された車軸10(以下「前輪車軸10」と言う。)
の左右両端に支持されている。従って、左右いずれかの
前記前輪2が走行面内の窪みdに落ち込んでも、前記車
体1自体の傾斜を最小限に抑えることができる。
【0016】前記前輪車軸10と前記後輪3付近の前記
車体1および前記ブーム7には、それぞれ傾斜センサ1
1、12および13が設けられ、該傾斜センサ11、1
2および13が、前記前輪車軸10と前記後輪3付近の
前記車体1および前記ブーム7の傾斜を常時個別に検出
するように機能する。
【0017】図4は、前記液体散布車100における前
記ブーム7の傾斜調整装置を示すブロック図である。同
図において、14は、前記車体1の運転席部に設けられ
て、前記ブーム7の昇降、つまり前記ブーム7の基準傾
斜角θを指示するブーム傾斜指定手段としての操作スイ
ッチ装置で、前記ブーム7が作物等に干渉しない地上高
Hを維持するように、前記ブーム7の傾斜(角度)を指
定可能にしている。
【0018】また、15は、コンピュータで、該コンピ
ュータ15は、前記各傾斜センサ11、12及び13の
検出出力にもとづいて、前記前輪車軸10の揺動と前記
後輪3付近の前記車体1の揺動との偏差分の平均値をと
ったデータで、前記前輪車軸10の揺動に応じた前記後
輪3付近の前記車体1の揺動を予測し、該予測結果にも
とづき、前記作物等に干渉しない所定の地上高Hを維持
できる前記ブーム7の傾斜を演算するように機能する。
【0019】前記コンピュータ15には、前記演算結果
に従って切換制御されるソレノイドバルブ16と、オイ
ルポンプ17駆動用の直流モータ18と、がそれぞれ作
動上接続されている。また、前記ソレノイドバルブ16
には、前記油圧シリンダ8が油路19、20を介して接
続され、前記オイルポンプ17と前記油圧シリンダ8と
の間の作動油の給排を切り換え制御する。
【0020】次に前記液体散布車100におけるブーム
7の傾斜調整動作を、図5乃至図7に示すフローチャー
トを参照しながら説明する。前記液体散布車100を走
らせて、前記ブーム7から圃場の作物に薬液を散布する
に当って、前回の走行時に設定された作業設定データの
うち、再設定の必要がない記憶データを、割り込み設定
により、作業設定記憶用のメモリからクリアする(ステ
ップS1)。
【0021】これに続いて、これから走行させる前記液
体散布車100の速度Vの設定(ステップS2)、およ
び前記車体1のホイールベースLの入力設定(ステップ
S3)を、それぞれ行う。前記各入力設定の値は、前記
ブーム7の傾斜調整装置が後付けなどにより搭載される
車種やメーカごとの車両にそれぞれ固有の値である。な
お、前記速度Vや前記ホイールベースLの入力設定は、
オペレータにおいて任意になされ得るものである。ま
た、前記速度Vおよび前記ホイールベースLの入力設定
は、一つの傾斜調整装置付液体散布車に固有のデータで
あるため、一つの定数(例えば、前記ホイールベースL
の距離を何秒で進むという時速情報)として入力設定す
ることもできる。
【0022】次に、オペレータは前記圃場の傾斜地等に
合わせて、前記作物と前記ブーム7との間隔(地上高
H)を所定値とするために、前記コンピュータ15に対
し目視判定等によって前記ブーム7の水平からの傾斜角
度θのティーチング、つまり、基準角度θMの設定を前
記操作スイッチ装置14で行う(ステップS4)。
【0023】なお、前記ブーム7の傾斜角度θのティー
チングは、その後の散布作業の途中でも前記操作スイッ
チ装置14の操作によってオペレータ等が任意に設定
(変更)でき、従って付近に立木がある場合などには、
該立木を検出して前記ブーム7に自動回避作動をさせる
場合に比べて、前記ブーム7の迅速で確実な傾斜制御が
可能になる。
【0024】続いて、前記基準角度θM設定を行った後
に、前記車体1の急激かつ大きな姿勢変化を検出するた
めのしきい値(前記前車軸(10)および前記後輪付近
の車体(1)の各揺動角度データの変化率の設定値)で
ある階差大値θZの設定を、例えばディスプレイ上の画
面で行う(ステップS5)。この階差大値θZの設定に
より、前記車体1の実際の傾きの単位時間当りの変化率
が前記設定値である階差大値θZを超えたとき、前記ブ
ーム7の急変対応(上げ)制御を行えるようにしてあ
る。従って、オペレータは、これまでの実車経験などに
もとづいて、予め前記階差大値θZをコンピュータ15
のメモリに設定できる。
【0025】次に、前記コンピュータ15は、前記各傾
斜センサ11、12および13から所定のタクトタイム
ごとに、前記前輪車軸10と、前記後輪3付近の前記車
体1と、前記ブーム7の各検出傾斜信号を読み込むが、
前記タクトタイムをタイマを用いて、例えば10mse
cに設定する(ステップS6)。
【0026】また、前記各傾斜センサ11、12および
13からのデータの取り込みが、例えば、前記車体1が
10cm進む時間が経過したか否かをコンピュータ15
が判断し(ステップS7)、未だ10cm進む時間を経
過していない場合(車体停止時)は、手動レバーを持つ
前記操作スイッチ装置14が操作中か否かを調べて、操
作中であるときは手動によりなされたブーム基準傾斜
(角度)θMを更新する(ステップS8)。
【0027】一方、前記ステップS7で10cm進む時
間が経過した場合には、前記センサ11、12および1
3の各傾斜検出出力について、例えば1スタックについ
て24個の数列を持つ3スタックのシフト移動を行う
(ステップS9)。そこで、まず、前記前輪2のスタッ
ク判定のフラグを立て(ステップS10)、前記前輪2
のスタックの全てにデータが入ったか否かを調べ(ステ
ップS11)、入っていない場合には、前記ステップS
7以下の処理を繰り返す。一方、スタックの全てにデー
タが入った場合には、そのスタックの状態を保持して、
前記ステップ7以下の処理を繰り返させ(ステップS1
2)、前記後輪3のスタック判定のフラグを立てる(ス
テップS13)。
【0028】さらに、前記後輪3のスタックの全てにデ
ータが入ったか否かを調べ(ステップS14)、入って
いない場合には、前記ステップS7以下の処理を繰り返
し、一方、入っている場合には、全部のスタックの状態
を保持して(ステップS15)、前記ステップS16以
下の処理に入る。該ステップS16では、前記前輪2と
前記後輪3のスタック(例えば4タクト分のデータ)を
照合し、照合の結果得られる偏差の平均値を補正係数と
して、前記後輪3側の前記車体1の揺動を予測し、該予
測の結果を前記ブーム7の昇降制御に反映させる。つま
り、前記ステップS16では、前記前輪車軸10の動き
から前記後輪3付近の前記車体1の動きを的確に予想す
る。
【0029】続いて、階差(傾斜角の変化率)だけを見
たスタックを作成して(ステップS17)、さらに該階
差が負の方向に落ち込むのか正の方向に立ち上がるかを
見るスタックを作成し(ステップS18)、前記前輪2
と前記後輪3の階差スタックがステップS5で設定した
前記階差大値θZより大きいかまたは等しいかを調べる
(ステップS19)。そして、大きい場合には、現在前
記ブーム7が停止中か(ステップS20)、現在前記ブ
ーム7がフィードバック降下中か(ステップS21)、
現在前記ブーム7がフィードバック上昇中か(ステップ
S22)について順次チェックし、前記ブーム7が停止
中、フィードバック降下中およびフィードバック上昇中
である場合には、符合スタックが負か否かを調べる(ス
テップS23)。そして前記符号スタックが負である場
合には、前記ブーム7を上昇させ(ステップS24)、
負でない場合には前記ブーム7の緩やかなフィードバッ
ク制御を実施させる(ステップS25)。
【0030】一方、前記ステップS20〜ステップS2
2において前記ブーム7が停止中でなく、前記ブーム7
がフィードバック降下中でなく、前記ブーム7がフィー
ドバック上昇中でもない場合には、現在前記ブーム7が
姿勢急変化対応のための予測結果に基づく上昇中(急変
上昇中)であるか否かを調べ(ステップS26)、急変
上昇中の場合には前記符号スタックが負か否かを調べる
(ステップS27)。そして、負の場合には急変上昇の
停止判定を行い(ステップS28)、負でない場合に
は、検出傾斜角に応じた通常のフィードバック制御を行
う(ステップS29)。なお、このフィードバック制御
の途中でも、手動による前記ブーム7の昇降操作を可能
にして、該ブーム7の基準角θMを必要に応じ、任意に
変更可能とすることができる。
【0031】また、前記ステップS19で、前記前輪2
と後輪3の階差スタックが前記階差大値θZより小さい
と判定された場合には、現在前記ブーム7が停止中か
(ステップS30)、現在前記ブーム7がフィードバッ
ク降下中か(ステップS31)、現在前記ブーム7がフ
ィードバック上昇中か(ステップS32)について順次
チェックし、前記ブーム7がそれぞれ停止中、フィード
バック降下中およびフィードバック上昇中である場合に
は、引き続き前記フィードバック制御を実施する(ステ
ップS33)。
【0032】これに対し、前記ステップS30〜ステッ
プS32において、前記ブーム7が停止中でなく、前記
ブーム7がフィードバック降下中でなく、前記ブーム7
がフィードバック上昇中でない場合には、さらに、現在
前記ブーム7が急変上昇中であるか否かを調べ(ステッ
プS34)、急変上昇中である場合には、急変上昇時の
停止判定を行う(ステップS35)。前記ステップS2
8およびステップS35の停止判定に従って前記ブーム
7の急変上昇が停止される。
【0033】なお、前記フィードバック制御は、現在の
前記ブーム7の角度θZと直前の前記ブーム7の角度θ
Zとの偏差分を、次のタイミングにおいて前記ブーム7
を上昇または下降させるデータとして用いる制御であ
り、この場合には、緩やかな地形変化に対応して前記ブ
ーム7を緩やかにかつ安定的に傾斜制御するのに適して
いる。
【0034】前記実施態様では、前記前輪2から前記ホ
イールベースL分だけ離れた前記後輪3付近の前記車体
1上の所定位置の揺動を予測することで、前記前輪2の
急激な大きな変化に対しても、本来反応が緩やかな昇降
フィードバック制御能力を持つ前記ブーム7を、作物等
に干渉しないように、制御動作のタイムラグを見込んで
早目に動かす急変化対応昇降制御することができる。ま
た、比較的平坦な傾斜面等では前記フィードバック制御
により前記ブーム7を緩やかにかつ安定的に傾斜制御さ
せることができる。また、前記ブーム7の傾斜調整装置
は、車種の違いなどに応じて前記ホイルベースや前記速
度の設定を、オペレータが任意に設定できるようになっ
ているため、既存の車両に後付けでき、従って汎用性が
高まる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、車体に対し揺動可能に
懸架された前輪車軸と後輪付近の車体及びブームとにそ
れぞれ設けられた傾斜センサと、前記ブームが作物等に
干渉しない地上高にブーム基準角度を指示するブーム傾
斜指定手段と、前記各傾斜センサの出力にもとづき、前
記前輪車軸の揺動に応じた前記後輪付近の前記車体の揺
動を予測し、該予測結果にもとづき前記作物等に干渉し
ない地上高を維持するように前記ブームの傾斜調整量を
演算するコンピュータと、を設けて、該コンピュータに
よる演算結果に従って、傾斜調整手段により前記ブーム
の傾斜を自動的に調整するようにしたので、前記前輪の
急激な大きな昇降変化時に、前記前輪の動きに遅れて作
動する前記車体後部の、本来緩やかな昇降フィードバッ
ク制御能力を持つブームでも、急変対応上昇制御によっ
て作物等に干渉するのを防止でき、その作物やブーム等
を損傷するのを未然に回避できる。
【0036】また、本発明の他の一実施の形態によれ
ば、前記コンピュータの演算結果にもとづく前記ブーム
の傾斜調整中に割り込んで、前記ブーム傾斜指定手段に
より前記ブームの傾斜を前記作物に干渉しない地上高に
手動で指定し、指定した前記傾斜を新たなブーム基準角
度として、前記コンピュータに前記演算を実行させるこ
ととしたので、前記圃場の傾斜や立木の有無に応じたブ
ームの調整、あるいは移動方向の反転を、オペレータ自
身が適時かつ安全に実施でき、以後新たなブーム基準値
を制御基準とする、前記ブームの傾斜制御を自動的に実
施させることができる。
【0037】さらに、本発明の他の一実施の形態によれ
ば、前記コンピュータに前記前輪車軸および前記後輪付
近の車体の各揺動角度データの変化率が設定値以内のと
きは前記ブームの傾斜をフィードバック制御し、一方、
前記設定値を超えたときは予測結果に基づく急変化対応
制御させるようにしたので、圃場における地形や地面の
状況に応じて前記前輪車軸の揺動に応じた最適の傾斜角
度に、前記ブームを安定的に、または予測に基づき早め
に動かして傾斜の急変化に対応した制御をすることがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による液体散布車を概念
的に示す右側面図である。
【図2】図1に示す液体散布車の正面図である。
【図3】図1に示す液体散布車の背面図である。
【図4】本発明の液体散布車におけるブームの傾斜調整
装置を示すブロック図である。
【図5】本発明における車体の姿勢変化の測定手順を示
すフローチャートである。
【図6】図5に続く、本発明における車体の姿勢変化の
測定手順を示すフローチャートである。
【図7】図6に続く、本発明における車体の姿勢変化の
測定手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車体 3 後輪 7 ブーム 8 油圧シリンダ(傾斜調整手段) 10 前輪車軸 11、12、13 傾斜センサ 14 操作スイッチ装置(ブーム傾斜指定手段) 15 コンピュータ 100 液体散布車 θM ブーム基準角度 θZ 揺動角度変化率の設定値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹 重夫 神奈川県横須賀市夏島町14番地2 追浜工 業株式会社内 Fターム(参考) 2B121 CB02 CB24 CB32 CB56 EA26 FA02 FA04 2B304 KA11 LA02 LA10 LB05 MA02 MC11 MD02 QA05 QA11 QB03 QC03 QC14 QC17 RA28 4D074 AA05 BB06 CC04 CC26 CC55 CC56

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体(1)後部に液体散布用のブーム
    (7)を垂直面内で傾動可能に支持する液体散布車(1
    00)において、前記車体(1)に対し揺動可能に懸架
    された前輪車軸(10)と後輪(3)付近の前記車体
    (1)及び前記ブーム(7)とにそれぞれ設けられた傾
    斜センサ(11、12、13)と、前記ブーム(7)を
    作物等に干渉しない地上高(H)となるようにブーム基
    準角度(θM)を指示するブーム傾斜指定手段(14)
    と、前記各傾斜センサ(11、12、13)の出力にも
    とづき前記前輪車軸(10)の揺動に応じた前記後輪
    (3)付近の前記車体(1)の揺動を予測し、該予測結
    果にもとづき前記作物等に干渉しない地上高(H)を維
    持するように前記ブーム(7)の傾斜調整量を演算する
    コンピュータ(15)と、該コンピュータ(15)によ
    る演算結果に従って前記ブーム(7)の傾斜を調整する
    傾斜調整手段(8)と、を備えたことを特徴とする液体
    散布車。
  2. 【請求項2】 前記コンピュータ(15)による演算結
    果にもとづく前記ブーム(7)の傾斜調整中に割り込ん
    で、前記ブーム傾斜指定手段(14)により前記ブーム
    (7)の傾斜を前記作物に干渉しない地上高(H)に手
    動で指定し、該指定した傾斜を新たなブーム基準角度
    (θM)として、前記コンピュータ(15)に前記演算
    を実行させるようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載の液体散布車。
  3. 【請求項3】 前記コンピュータ(15)は、前記前輪
    車軸(10)および前記後輪(3)付近の車体(1)の
    各揺動角度データの変化率が設定値(θZ)以内のとき
    に前記ブーム(7)の傾斜をフィードバック制御し、一
    方、前記設定値(θZ)を超えたときには前記予測結果
    に基づく急変化対応制御することを特徴とする請求項1
    に記載の液体散布車。
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