JP2003243109A - 同軸コネクタ接続構造 - Google Patents

同軸コネクタ接続構造

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JP2003243109A
JP2003243109A JP2002035005A JP2002035005A JP2003243109A JP 2003243109 A JP2003243109 A JP 2003243109A JP 2002035005 A JP2002035005 A JP 2002035005A JP 2002035005 A JP2002035005 A JP 2002035005A JP 2003243109 A JP2003243109 A JP 2003243109A
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fitting
core wire
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coaxial connector
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JP2002035005A
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Tomoki Kawamura
智樹 川村
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同軸ケーブルと導通接続される内導体端子に
チップ型電子素子を実装する際にハンダ付けを必要とし
ない、接続信頼性に優れ且つ接続処理工程を簡略化可能
な同軸コネクタ接続構造を提供すること。 【解決手段】 内導体端子20を構成する芯線接続端子
20Aと嵌合端子20Bとを、誘電体ハウジング30の
端子収容部31内に収容し、その周囲に外導体シェル4
0を挿着した同軸コネクタ10に、チップ型電子素子を
保持してなる素子保持部材を、誘電体ハウジング30及
び外導体シェル40の一側壁面に設けられ且つ同一位置
に相重なる差込挿通口32及び45から前記端子収容部
31内に挿入し、チップ型電子素子の両側の電極端縁が
前記芯線接続端子20A及び嵌合端子20Bに形成され
る導通接触片24a及び24bと導通接触し、チップ型
電子素子を介して芯線接続端子20Aと嵌合端子20B
とが電気的に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同軸コネクタ接続
構造に関し、更に詳しくは、同軸ケーブルの芯線端末部
と電気的に接続される内導体端子にチップ型電子素子を
実装することでアンテナハーネスとして電気容量等の電
気的特性の補正ができる共に、チップ型電子素子との接
続信頼性に優れる同軸コネクタ接続構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、カーナビゲーションシステム等の
自動車の電気装置に実装される電子部品やIC(集積回
路)等が実装された制御用のプリント基板へ伝送される
電気信号は高速化(高周波化)され、また、そのプリン
ト基板の回路パターンも密集し高密度化されてきてい
る。
【0003】一般的に、このような高周波の電気信号を
伝送する際には、ノイズの低減のためのノイズフィルタ
ーやインピーダンス制御のためのコンデンサやインダク
タ等の電子部品がプリント基板のケーブルへの入出力手
段として実装されることがある。しかしながら、例えば
車両等のアンテナハーネスの場合では、車種毎にハーネ
スの形状や長さが異なるため、プリント基板に実装する
これら電子部品もそれに伴って変更する必要がありプリ
ント基板の種類がそれだけ増加してしまう問題があっ
た。
【0004】そこで、ケーブルとプリント基板を中継接
続するのに用いられるケーブルコネクタや基板用コネク
タにこれら電子部品を実装させることで上記のような問
題を解決することができるので、このような中継接続と
してのコネクタに電子部品を実装した構成のものが、従
来から各種提案されている。
【0005】図15(a),(b)に従来の同軸コネク
タの接続構造を示す。この接続構造に用いられる同軸コ
ネクタ100は、同軸ケーブル110の端部に接続され
るもので、内部にコンデンサ120が備えられるように
構成されている。この同軸コネクタ100へのコンデン
サ120の取り付けは、まず同軸ケーブル110の端部
の絶縁外被113等を剥いて芯線111を露出させた
後、その芯線111にコンデンサ120のリード線の一
方をハンダ付けにより接続し、他方のリード線をケーブ
ルに平行になるように前方へ折り曲げる。シールドの編
組線112は同軸ケーブルの絶縁外被113上に折り返
し、その折り返し部114に圧着片131を備えた外導
体端子130を圧着固定する。そして筒状の絶縁チュー
ブ140をコンデンサ120を覆うように被せた後、前
方からコネクタハウジング150を装着して、予めケー
ブルに遊挿されていたカバー160と嵌合させて固定す
る。コネクタハウジング150には筒状の内導体端子1
70が一体的に固定されており、その先端に形成された
挿通穴171に、コンデンサ120の前方に折り曲げら
れたリード線を挿入してハンダ接続した後、リード線の
余った部分を切断する。このようにしてコンデンサ12
0を実装させた同軸コネクタ100の接続が終了する構
成になっている。
【0006】また、特開平4−26085号公報には、
チップ型コンデンサ等のチップ型電子素子の電極にバネ
部を備えた接続端子を弾性的に接触させることにより電
気的に接続される電子部品実装コネクタが開示されてい
る。この電子部品実装コネクタ200は、図16に示す
ように、絶縁性の接続端子収容部材210と、その両側
端縁からほぼ中央に形成された開放部211に向けて埋
設される複数の接続端子220,230と、接続端子収
容部材210を収容する外導体シェル240とから構成
される。接続端子の先端にはバネ部221,231が露
出状態で設けられている。これらのバネ部221,23
1は、リング上に湾曲形成されたもので、両側端縁に電
極を備えたチップ型電子素子250とその電極部におい
て弾性的に接触する役割を果たす。バネ部221,23
1間にチップ型電子素子250を介在することにより両
側端縁の接続端子220,230同士が電気的に接続さ
れる。また、接続端子収容部材210を収容する外導体
シェル240には、電極を3つ有する3端子チップ型電
子素子260をも収容接続するため、3端子チップ型電
子素子260のグランドとなる電極に導通接触するため
の接触部241も形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示した電子素子(コンデンサ)を実装させた同軸コネ
クタ接続構造では、部品点数の多さから加工工数が嵩む
上に、リード線付コンデンサを手作業でハンダ付け接続
する必要があるため、ケーブルの端末加工を自動化する
ことが難しく、端末処理作業の効率が悪い。また、製造
時あるいは使用時における外部からの振動等による負荷
を受けた場合にハンダ付けした部分が壊れ、断線するな
どの問題が生じ得る。さらに、上記のようにリード線付
のコンデンサを内導体端子に実装するコネクタ構造で
は、リード線とケーブル芯線とを接続するためのスペー
スを確保しなければならずコネクタの小型化に限界があ
る。
【0008】また、図16に示した電子素子を実装させ
たコネクタ接続構造は、チップ型電子素子の取り付けは
容易であるが、接続端子とチップ型電子素子とは各接続
端子のバネ部と素子の電極端縁を弾性的に接触させるこ
とにより電気的に接続されているにすぎないため、接続
状態が十分に固定されておらず接続信頼性に乏しい。特
に自動車等に搭載される電子機器との接続に使用する場
合には、振動等の外部からの応力負荷によってチップ型
電子素子と接続端子間で接触不良あるいは断線が生じる
おそれがあった。
【0009】本発明の解決しようとする課題は、同軸ケ
ーブルの芯線端末部を接続する内導体端子にハンダ付け
を行わずにチップ型電子素子を実装しその接続状態を強
固に保持することによって、高い応力負荷の掛かる環境
下においてもその接続状態を安定に保持することができ
る接続信頼性高い同軸コネクタ接続構造を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明に係る同軸コネクタ接続構造は、請求項1に記
載のように、同軸ケーブルの芯線端末部と導通接続され
且つチップ型電子素子が実装される内導体端子と、この
内導体端子を収容する誘電体ハウジングと、この誘電体
ハウジングの周面に挿着され且つ前記芯線端末部と内導
体端子との接続部分を遮蔽してなる外導体シェルと、前
記チップ型電子素子を保持する素子保持部材からなる同
軸コネクタ接続構造であって、前記内導体端子は、前記
芯線端末部と導通接続される芯線接続端子と、この芯線
接続端子と相手側コネクタ端子との間に介在され両者を
電気的に導通接続する嵌合端子とから構成され、これら
の各端子に前記チップ型電子素子の両側の電極端縁と導
通接触される導通接触片が互いに接触面を突き合わせた
状態で立設されてなるものであり、前記芯線接続端子と
嵌合端子の前記導通接触片同士の間隔が前記チップ型電
子素子の電極端縁間の長さと略同等となるように該各接
続端子が前記誘電体ハウジングの端子収容部内に収容さ
れると共に、前記チップ型電子素子を保持してなる前記
素子保持部材が前記誘電体ハウジング及び外導体シェル
のそれぞれの一側壁面に形成され且つ誘電体ハウジング
周面に外導体シェルが挿着された状態において同一位置
に相重なる差込挿通口から誘電体ハウジング内に挿入さ
れることによって、前記チップ型電子素子が両側の電極
端縁で前記嵌合端子及び芯線接続端子のそれぞれの導通
接触片と導通接触されるように構成したことを要旨とす
るものである。
【0011】この同軸コネクタ接続構造によれば、チッ
プ型電子素子が内導体端子を構成する芯線接続端子と嵌
合端子のそれぞれに設けられる導通接触片に導通接触さ
れることにより各接続端子間にチップ型電子素子が直列
に介在された状態で接続されるので、チップ型電子素子
のハンダ付けによる実装作業を必要としない。したがっ
て、従来のように、コネクタ製造時や使用時などにコネ
クタに大きな負荷が掛かりハンダ付けした接続部分が壊
れて断線したり接触不良を生じたりすることはない。
【0012】またチップ型電子素子は、素子保持部材に
保持された状態で誘電体ハウジング内に挿入される構造
であるので、コネクタの使用時にチップ型電子素子が動
いて接触不良や断線が生じるといった事態は回避でき、
接続信頼性の高い接続構造が提供できる。また、チップ
型電子素子の位置決めが容易であり接続処理の作業効率
を改善することができる。
【0013】またこの素子保持部材は、請求項2に記載
のように、チップ型電子素子をその両側の電極端縁が露
出するように装着保持する素子装着部と、素子保持部材
の前記誘電体ハウジングからの脱落を防止する係止機構
を備える係止部とから構成されるものであることが望ま
しい。チップ型電子素子がその両側の電極端縁が露出す
るように装着される素子挿着部が設けられておれば、電
子素子の電極端縁が確実に導通接触片と接触するように
芯線接続端子と嵌合端子との間に実装させることができ
るので極めて信頼性の高い接続構造が得られる。
【0014】また、素子保持部材には誘電体ハウジング
からの脱落を防止する係止機構を備える係止部が設けら
れているので、上述の接続状態を安定に保持することが
できる。この係止機構の例として、請求項3に記載のよ
うに、素子保持部材に外導体シェルの差込挿通口の縁側
の内壁面に当接する係止用突起が設けられておれば、誘
電体ハウジング内に収容された素子保持部材が引き抜き
方向に移動しようとしても係止用突起が差込挿通口の内
壁面によって係止されるので脱落してコネクタ内で接触
不良あるいは断線が生じるといった事態は確実に回避で
きる。
【0015】さらにこの素子保持部材の壁面に、請求項
4に記載のように、素子挿着部に貫通される接着剤導入
孔が設けられておれば、この接着剤導入孔から接着剤を
導入することによって素子挿着部に挿着したチップ型電
子素子を固定することが可能となる。このように予めチ
ップ型電子素子を接着固定しておけば、コネクタの組立
作業時等にチップ型電子素子の挿着位置が不用意にず
れ、誘電体ハウジング内に収容する際に再度位置決めを
しなければならなくなる等の不都合を解消することがで
きる。したがって、素子保持部材の取扱いが極めて容易
となる。さらには、チップ型電子素子が芯線接続端子と
嵌合端子との間に挿着された後においても、素子保持部
材が誘電体ハウジング内に固定されている限り安定した
接続状態が得られる。
【0016】上記導通接触片は、請求項5に記載のよう
に、弾性を有する導電性材料により構成されていること
が望ましい。導通接触片が弾性を有しておれば、チップ
型電子素子が芯線接続端子と嵌合端子のそれぞれに設け
られる導通接触片との接触部(接続部)では導通接触片
の弾性力によって押圧力が生じる。すなわち、チップ型
電子素子は両側の導通接触片によって挾圧された状態と
なる。このため、チップ型電子素子は常に高い接触荷重
が負荷された状態で両端子間に実装されるので、極めて
信頼性の高い接続状態を提供することができる。
【0017】また、導通接触片が弾性を有していれば、
例えば、振動、衝撃等による外力がコネクタに負荷され
た場合でもチップ型電子素子に直接過大な応力が負荷さ
れることはない。なぜなら、負荷された外力はこの導通
接触片の持つ弾性作用によって吸収緩和され、チップ型
電子素子に負荷される応力負荷が軽減されるからであ
る。このため、チップ型電子素子の内部回路が破壊され
る心配はない。
【0018】また請求項6に記載のように、前記芯線接
続端子と嵌合端子には、前記誘電体ハウジングの端子収
容部の上壁内面に圧入され係止される対からなる圧入刃
がそれぞれ立設されていることが望ましい。圧入刃が立
設されることにより、芯線接続端子及び嵌合端子が端子
収容部内に確実に係止・固定される。これによりコネク
タの接続信頼性が向上すると共に、チップ型電子素子の
実装作業も行いやすくなる。
【0019】また上記圧入刃は、請求項7に記載のよう
に、前記各圧入刃の上端縁の位置は、前記嵌合端子に立
設される圧入刃よりも芯線接続端子に立設される圧入刃
の方が高くなるように形成されていることが望ましい。
【0020】通常、圧入刃によって誘電体ハウジングを
圧入すると圧入刃が通過した部分に溝(圧入溝)が形成
される。このため、嵌合端子と芯線接続端子とに立設さ
れる圧入刃の上端位置が同じであると、あとから収容さ
れる芯線接続端子の圧入刃は、すでに嵌合端子の圧入刃
によって形成された圧入溝を通ることになる。これで
は、あと付の芯線接続端子が端子収容部内に十分に係止
されないおそれがある。
【0021】これに対して本発明に係る同軸コネクタ接
続構造は、あと付の芯線接続端子に立設される圧入刃の
上端位置が嵌合端子のそれよりも高くなるように形成さ
れる。したがって、あと付の芯線接続端子の圧入刃も自
ら新たな圧入溝を形成しながら壁面を圧入する。このた
め、芯線接続端子も嵌合端子と同様の係止力をもって端
子収容部内に収容される。これにより、内導体端子とチ
ップ型電子素子との接続力、並びに同軸コネクタとケー
ブルとの接続力の向上を図ることが可能である。
【0022】さらに請求項8に記載のように、上記誘電
体ハウジングの端子収容部の上壁内面の高さ位置は、前
記嵌合端子が収容される収容部分においてはこの嵌合端
子に立設される圧入刃の上端位置よりも低くなってお
り、一方、前記芯線接続端子が収容される収容部分にお
いては前記嵌合端子に立設される圧入刃の上端位置より
も高く、前記芯線接続端子に立設される圧入刃の上端位
置よりも低くなっていることが望ましい。
【0023】上記のようなコネクタ接続構造であれば、
先付けされる嵌合端子は、その圧入刃が芯線接続端子の
収容部分の上壁内面を圧入することなく、端子収容部内
に収容される。すなわち嵌合端子の圧入刃の上端位置
は、芯線接続端子の収容部分の上壁内面よりも低いの
で、嵌合端子本来の収容部分において初めて上壁内面を
圧入する。したがって、端子収容部の上壁内面の位置が
均一である場合に比べて、嵌合端子の圧入刃の圧入量が
減るので、嵌合端子の端子収容部に収容する際に掛かる
ストレスを軽減することができる。また、あと付けされ
る芯線接続端子の収容部には圧入溝が一切形成されてい
ないので、芯線接続端子の係止力が弱まることはなく、
接続信頼性の高い同軸コネクタ構造を提供することがで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態に係る
同軸コネクタ接続構造について、図1〜図8を用いて詳
細に説明する。
【0025】(実施例1)本発明の実施例1に係る同軸
コネクタ接続構造の分解斜視図を図1に示す。この接続
構造に用いられる同軸コネクタは、同軸ケーブル10の
芯線11端末部と電気的に導通接続される内導体端子2
0と、この内導体端子を収容する誘電体ハウジング30
と、この誘電体ハウジング30の周面に挿着するととも
に同軸ケーブルと内導体端子20との接続部分を遮蔽す
る外導体シェル40と、前記内導体端子実装されるチッ
プ型電子素子を装着保持する素子保持部材50と、から
構成される。なお本実施例では、チップ型電子素子とし
てチップ型コンデンサCを用いた。以下に、上記構成部
材の特徴について詳細に説明する。
【0026】内導体端子20は、図2に示すように、同
軸ケーブル10の芯線11端末部と直接的に電気的に接
続する芯線接続端子20Aと、この芯線接続端子20A
と図示しない相手側(オス型)コネクタ端子との間に介
在させ両者を電気的に導通する中継的な役割を果たす嵌
合端子20Bとの2つの別部材から構成される。なお、
本実施例における嵌合端子20Bはメス型構造を有す
る。
【0027】芯線接続端子20A及び嵌合端子20Bに
は、それぞれの基底部21a及び21bを介してその両
端縁に側壁面22L,22R、及び23L,23Rが立
設されている。各端子の一側の側壁面22L及び23L
には、後述するチップ型コンデンサCの両側の電極端縁
と電気的に導通接触するための導通接触片24a及び2
4bが、接触面を互いに突き合わせた状態で各側壁面2
2L及び23Lに対して垂直に設けられている。これら
の導通接触片24a及び24bは弾性を有しており、チ
ップ型コンデンサCと弾性接触する。
【0028】また、芯線接続端子20A及び嵌合端子2
0Bの側壁面22L,22R、及び23L,23Rの各
上端縁には、誘電体ハウジング30の端子収容部31内
を切り裂く(圧入する)ための対からなる圧入刃25
a,25a、及び25b,25bが立設されている。こ
れらの圧入刃25a,25a、及び25b,25bが端
子収容部31の上壁内面を圧入することによって両端子
20A及び20Bが端子収容部31内に係止される。
【0029】なお圧入刃の上端縁の位置は、嵌合端子2
0Bに立設される圧入刃25b,25bよりも芯線接続
端子20Aに立設される圧入刃25a,25aの方が高
くなるように形成されている(図2参照)。これによ
り、あと付けされる芯線接続端子20Aの圧入刃25
a,25aが、嵌合端子20Bの圧入刃25b,25b
と同じ圧入溝を通ることが回避される。
【0030】また、芯線接続端子20Aの基底部21a
の端縁には、基底部21aを垂直上向きに折り曲げてな
る曲げ部26が設けられている(図2参照)。この曲げ
部26は、あとから収容される素子保持部材50を係合
するために用いられる。その詳細については後述する。
芯線接続端子20Aの後端側には、同軸ケーブル10の
露出した芯線11の端末部を挾着して芯線接続端子20
Aとケーブル10との間を電気的に導通接続するための
対からなる芯線バレル27L,27Rが立設されてい
る。
【0031】また嵌合端子20Bの一側端縁には、図示
しない相手側コネクタの(オス型)接続端子との接続に
寄与する保護枠28と、対からなる嵌合片29L,29
Rとが設けられている。端子同士の接続は、相手側コネ
クタのオス型端子が保護枠28を通り嵌合片29L,2
9R間に嵌合されることによってなされる。
【0032】誘電体ハウジング30は、図1に示すよう
に、上述した芯線接続端子20Aと嵌合端子20Bとを
収容する端子収容部31を有する。この端子収容部31
は、図4に示すように、上端縁の位置が嵌合端子20B
の収容部分においては嵌合端子20Bに立設される圧入
刃25b,25bの上端縁よりも低くなるように、一
方、芯線接続端子20Aの収容部分においては嵌合端子
20Bに立設される圧入刃25b,25bの上端縁より
も高く芯線接続端子20Aに立設される圧入刃25a,
25bの上端縁よりも低くなるように形成されている。
【0033】また、誘電体ハウジング30の一側の側壁
面には、後述する素子保持部材50を挿通させチップ型
コンデンサCを端子収容部31内へと導入するための矩
形状の差込挿通口32が形成されている。
【0034】また、ハウジング30の一端にはフランジ
部33が備えられ、ハウジング30を外導体シェル40
内の適宜位置で挿通・係止する役割を果たす。このフラ
ンジ部33には、相手側の(オス型)接続端子を挿通さ
せ、端子収容部31内に収容される嵌合端子20Bに接
続させるための端子挿通口34が形成されている。さら
に、誘電体ハウジング30の底壁面には、図4に示すよ
うに、後述する外導体シェル40の内側底面に形成され
る切り起こし係止片47を係合するための係合窪み35
が形成されている。
【0035】外導体シェル40は、図1に示すように、
上記誘電体ハウジング30の周面に挿着する筒状体41
と、上記同軸ケーブル10の周面を挾着保持する編組バ
レル42L,42Rと、から構成されている。筒状体4
1の一端側は、誘電体ハウジング30を挿通するハウジ
ング挿通口43であり、他端側は、内導体端子20及び
ケーブル10端末部を挿入するケーブル挿入口44とな
っている。
【0036】また、この筒状体41の一側の側壁には、
後述する素子保持部材50を挿通させチップ型コンデン
サCを端子収容部31内に導入するための矩形状の差込
挿通口45が形成されている。この差込挿通口45は、
外導体シェル40が誘電体ハウジング30の周面に挿着
された状態で誘電体ハウジング30の差込挿通口32と
同一位置で相重なる。なおこの差込挿通口45は、誘電
体ハウジング30側の差込挿通口32よりも幅狭に形成
されている(図7参照)。また、ケーブル挿入口44側
の側壁面の上端には、外導体シェル40を図示しないコ
ネクタハウジング内に収容する際にコネクタ内で係止す
るための対からなるスタビライザ46L,46Rが略水
平に設けられている。また筒状体41の内側底壁面に
は、上記誘電体ハウジング30の係合窪み35に係合す
るための切り起こし係止片47がケーブル挿入口側に向
けて形成されている。
【0037】素子保持部材50は、図3に示すように、
チップ型コンデンサCが挿着される素子挿着部51と、
収容時に素子保持部材50をコネクタ内に係止するため
の係止用突起53L,53Rを設けてなる係止部52
と、から構成されている。なお、図3は、チップ型コン
デンサCが既に素子挿着部51に挿着された状態を示し
ている。このチップ型コンデンサCは、その両側の電極
端縁(図中のハッチング部分)が露出した状態で素子挿
着部51に挿着される。ここで、素子挿着部51側の端
面が挿入端縁となり、一方の係止部52の端面52a,
52aがコネクタ端子の外側壁面を形成する。
【0038】上記係止用突起53L,53Rは、コネク
タ内への挿入を容易にするために内向きテーパ状とされ
ている。また、係止部52の端面52a,52aには切
欠54が形成されており、この切欠54を介して内向き
に弾性変形可能となる。このように係止部に弾性を持た
せたのは、素子保持部材50を同軸コネクタ内に挿着し
易くするためである。
【0039】また、素子挿着部51の下側には、台座部
55がこの素子挿着部51の片側半分のみを支えるよう
に一体に設けられている。この台座部55は、素子保持
部材50をコネクタ内に収容する際に、芯線接続端子2
0Aの基底部21aに挿置されると共に、台座部55の
内側壁面55aが芯線接続端子20Aの曲げ部26に係
合されることにより芯線接続端子20Aの抜脱を防止す
る役割を果たす。
【0040】上記構成部材より構成される同軸コネクタ
に接続される同軸ケーブル10は、複数の銅素線と束ね
てなる芯線11の周囲を絶縁性の樹脂材料からなる絶縁
内被12により被覆し、その周囲を金属細線を編んでな
る編組線13で被覆し、さらにその外周を同じく絶縁性
の樹脂材料からなる絶縁外被14により被覆した構造を
有するものである。同軸コネクタとの接続に際しては、
図1に示したように、ケーブル端末部を芯線11,絶縁
内被12、編組線13の順に階層的に露出させ、さらに
露出した編組線を絶縁外被14上へと折り返した状態と
する。
【0041】上記同軸ケーブル10と同軸コネクタとの
接続工程について説明する。まず、内導体端子20を構
成する嵌合端子20Bを誘電体ハウジング30の端子収
容部31内に収容する(図1参照)。嵌合端子20B
は、先端部分の保護枠28が端子収容部31の端縁に当
接するまで挿入される。このとき、嵌合端子20Bに立
設される圧入刃25b,25bが嵌合端子20Bの収容
部分の上壁内面のみを圧入し、嵌合端子20Bが端子収
容部31内に係止される(図4参照)。
【0042】次に、上記誘電体ハウジング30の周面に
外導体シェル40の筒状体41を挿着する。誘電体ハウ
ジング30は、ハウジング挿通口43から筒状体41内
に挿通され、フランジ部33がハウジング挿通口43の
端縁に当接することによって挿通方向への移動が係止さ
れる。これと同時に、筒状体41の内側底面の切り起こ
し係止片47が誘電体ハウジング30の係合窪み35に
係合され、引き抜き方向への移動も係止される。この挿
着状態において、誘電体ハウジング30と外導体シェル
40の底壁面にそれぞれ形成される差込挿通口32及び
45が同一位置で相重なる(図5参照)。
【0043】次に、同軸ケーブル10の露出した芯線1
1端末部を芯線バレル27L,27Rで挾着保持してな
る芯線接続端子20Aを、端子収容部31内に収容す
る。芯線接続端子20Aはケーブル挿入口44から挿入
され、この芯線接続端子20A及び先通しされた嵌合端
子20Bに設けられる導通接触片24a及び24bの間
隔が実装されるチップ型コンデンサCの両側の電極端縁
間の長さと略同等となる位置に収容される(図4参
照)。この場合、好ましくは導通接触片24a及び24
bの間隔がチップ型コンデンサCの両側の電極端縁間の
長さよりも若干狭くなるように収容されるのが望まし
い。これにより導通接触片24a及び24b間にチップ
型電子コンデンサCを挿入したときにチップ型コンデン
サCの両側の接触端縁には高い接触荷重が発生するので
接続強度を高めることが可能となる。またこのとき、芯
線接続端子20Aに立設される圧入刃25a,25aが
端子収容部31の上壁内面を圧入することによって、芯
線接続端子20Aが端子収容部31内に係止される。
【0044】次に、上記コネクタ組立体中の内導体端子
20にチップ型コンデンサCを実装する。図5に示すよ
うに、チップ型コンデンサCを挿着した素子保持部材5
0が、誘電体ハウジング30及び外導体シェル40の相
重なる差込挿通口32及び45を介して誘電体ハウジン
グ30内に挿着される。挿着時に素子保持部材50の係
止用突起53L,53Rが外導体シェル40の差込挿通
口45の端縁に当接すると、係止部52が切欠54を介
して内側に撓み変形するので、素子保持部材50は円滑
に挿入される。
【0045】最終的には、素子保持部材50が端子収容
部31内に係止される芯線接続端子20Aと嵌合端子2
0Bとの間に介挿され(図6(a)参照)、素子保持部
材50に挿着されるチップ型コンデンサCがその両側の
電極端縁(図中のハッチング)において各端子20A及
び20Bの導通接触片24a及び24bと導通接触する
ことによって、素子保持部材50の挿着が完了する(図
6(b)参照)。この挿着状態において、芯線接続端子
20Aと嵌合端子20Bとがチップ型コンデンサCを介
して電気的に直列に導通接続される。また、チップ型コ
ンデンサCは両端側の導通接触片24a及び24b間に
導通接触片の持つ弾性力によって挾圧されるので、その
接触部(接続部)では高い接触荷重が生じ、強固な接続
状態が得られる。
【0046】また、この挿着状態においては、図7に示
すように、素子挿着部51の端面が芯線接続端子20A
の側壁面22Rに当接して挿入方向への移動が阻止され
る。また、係止用突起53L,53Rが誘電体ハウジン
グ30の差込挿通口32内に嵌合され、この突起53
L,53Rの後端縁が外導体シェル40の差込挿通口4
5の縁側の内壁面に当接して引き抜き方向への移動も阻
止される。このようにして素子保持部材50は誘電体ハ
ウジング30内に固定されるので、チップ型コンデンサ
Cも安定に接続保持される。
【0047】また図8に示すように、素子保持部材50
の台座部55が芯線接続端子20Aの基底部21a上に
挿置され、この台座部55の内側側面55aが基底部2
1a端縁に形成される曲げ部26に係合されることによ
り、芯線接続端子20Aの後方への抜脱が防止される。
【0048】上記工程により素子保持部材50をコネク
タ1内に収容した後、同軸ケーブル10の絶縁外被14
上に折り返した編組線13の周面に外導体シェル40端
縁に立設される編組バレル42L,42Rを挾着して同
軸コネクタと同軸ケーブル10との接続が完了する。こ
こで、編組バレル42L,42Rを挾着する前に、芯線
接続端子20Aを端子収容部31内に若干押圧すれば、
導通接触片24a及び24bとチップ型コンデンサCと
の接触部に生じる接触荷重がさらに増大するので、チッ
プ型コンデンサCと各端子20A及び20Bとの接続状
態はさらに強固になる。
【0049】(実施例2)本発明の第2の実施例に係る
同軸コネクタ接続構造について、図9〜図14を用いて
詳細に説明する。本実施例に係る接続構造に用いられる
同軸コネクタは、上述の素子保持部材50を同軸コネク
タの底面方向から差込挿入する構造である。この同軸コ
ネクタは、上記実施例1と同じ構成部材からなり、各構
成部材の特徴がそれぞれ異なる。以下では、各構成部材
の特徴を、上記実施例1の構成と相違する点について主
として記述する。
【0050】内導体端子20は、図9に示すように、芯
線接続端子20Aと嵌合端子20Bとから構成される。
芯線接続端子20A及び嵌合端子20Bのそれぞれの基
底部21a及び21bの一端縁には、チップ型コンデン
サCの両側の電極端縁と電気的に導通接触するための導
通接触片24a及び24bが、接触面を互いに突き合わ
せた状態で各基底部21a及び21bに対して垂直方向
に立設されている。これらの導通接触片24a及び24
bは弾性を有しており、チップ型コンデンサCとの接続
部分に負荷される負荷応力を緩和することができる。
【0051】各端子の基底部21a及び21bの両側端
縁には側壁面22L,22R、及び23L,23Rが立
設されている。また、各側壁面22L,22R、及び2
3L,23Rの上端縁には、誘電体ハウジング30の端
子収容部を圧入する対からなる圧入刃25a,25a、
及び25b,25bが立設されている。さらに、芯線接
続端子20Aに立設される圧入刃25a,25aの上端
位置は、嵌合端子20Bに立設される圧入刃25b,2
5bの上端位置よりも高く設定されている。なお、圧入
刃25a,25a、及び25b,25bの長さは上記実
施例1に係る同軸コネクタに用いられる各端子に形成さ
れる圧入刃よりも長く設定されている。これは、圧入刃
25a,25a、及び25b,25bと端子収容部31
の上壁内面との接触面積を増やすことで係止力を高める
効果がある。
【0052】上記芯線接続端子20A及び嵌合端子20
Bを収容する誘電体ハウジング30は、図10に示すよ
うに、底壁面に素子保持部材50を挿入させるための差
込挿通口32が端子収容部31へと貫通するように形成
されている。それ以外の点は、上記実施例1に係る誘電
体ハウジングと同じであるため説明は割愛する。
【0053】上記誘電体ハウジング30の周面に挿着さ
れる外導体シェル40は、図10に示すように、筒状体
41の底壁面に同じく素子保持部材50を挿入するため
の差込挿通口45が設けられており、誘電体ハウジング
30に挿着された状態で、誘電体ハウジング30及び外
導体シェル40それぞれの底壁面に設けられる差込挿通
口32及び45が同一位置に置いて相重なるにように設
けられている。また、この差込挿通口45のシェル長手
方向の両側端縁には弾性係止片45a,45aが形成さ
れている。この弾性係止片45a,45aは、後述する
素子保持部材50の係止用突起53L,53Rが差込挿
通口45に当接すると撓み変形し、素子保持部材50の
挿入を促すと共に、挿着後の素子保持部材50の係止用
突起53L,53Rを係止する役割を果たす。それ以外
の構成については、上記実施例1に係る外導体シェルと
同じであるため説明は割愛する。
【0054】素子保持部材50は、図11に示すよう
に、チップ型コンデンサCが挿着される素子挿着部51
と、収容した素子保持部材50をコネクタ内に係止・固
定するための係止用突起53L,53Rが設けられる係
止部52と、から構成されている。各係止用突起53
L,53Rは、コネクタ内への挿入を容易にするために
内向きテーパ状とされている。ここで、素子挿着部51
側が挿入端側となり、係止部52側の端面52aがコネ
クタ端子の外側壁面を形成する。
【0055】なお、本実施例の素子保持部材50では、
上記実施例1に係る素子保持部材のように、係止用突起
53L,53Rの間にスリットを設け(図3参照)、係
止部52が撓み変形可能となる構造とはしていない。こ
れは上述のように、係止用突起53L,53Rと当接す
る外導体シェル40の差込挿通口45側に弾性係止片4
5a,45aを設け弾性を持たせているためである。但
し、素子保持部材50の挿入時のストレスをより軽減さ
せるために、上記実施例1と同様にこの素子保持部材5
0にも弾性を持たせるべく係止部52に切欠を設けた構
造としてもよい。
【0056】また、素子挿着部51の一側面には、素子
挿着部51と外部とを貫通するように略円形状の接着剤
導入孔56が設けられている。この接着剤導入孔56
は、素子挿着部51内に挿着したチップ型コンデンサC
にこの導入孔56から接着剤を導入してチップ型コンデ
ンサCを素子保持部材50に固定するためのものであ
る。本実施例では、この接着剤導入孔56から接着剤を
添加して素子挿着部51内のチップ型コンデンサCを接
着固定した。なおこの導入孔56は、必要に応じて設け
られていればよい。またこの導入孔56は、上記実施例
1に係る同軸コネクタ接続構造に使用される素子保持部
材に設けられていても構わない。
【0057】本実施例に係る同軸コネクタ接続構造に使
用する同軸ケーブルは、上記実施例と同様であるので、
説明は割愛する。また、同軸コネクタへ接続するに際し
ては、ケーブル端末部を芯線11,絶縁内被12、編組
線13の順に階層的に露出させ、さらに露出した編組線
を絶縁外被14上へと折り返した状態とする。
【0058】上記同軸ケーブル10の端末部と同軸コネ
クタとの接続工程について説明する。まず誘電体ハウジ
ング30の端子収容部31内に嵌合端子20Bを端子収
容部31の端縁にこの端子の保護枠28が当接するまで
挿入する。このとき、嵌合端子20Bに立設される圧入
刃25b,25bが端子収容部31の上壁内面を圧入
し、嵌合端子20Bは端子収容部31内に係止される。
【0059】次に、上記誘電体ハウジング30の周面に
外導体シェル40の筒状体41を挿着する。誘電体ハウ
ジング30は、ハウジング挿通口43から筒状体41内
に挿通され、フランジ部33がハウジング挿通口43の
端縁に当接することによって挿通方向への移動が係止さ
れる。これと同時に、筒状体41の内側底面の切り起こ
し係止片47が誘電体ハウジング30の係合窪み35に
係合され、引き抜き方向への移動も係止される(図10
参照)。この挿着状態において、誘電体ハウジング30
と外導体シェル40の底壁面にそれぞれ形成される差込
挿通口32及び45が同一位置で相重なる(図12参
照)。
【0060】次に、同軸ケーブル10の露出した芯線1
1端末部を芯線バレル27L,27Rで挾着保持してな
る芯線接続端子20Aを、端子収容部31内に収容す
る。芯線接続端子20Aはケーブル挿入口44から挿入
され、この芯線接続端子20A及び先通しされた嵌合端
子20Bに設けられる導通接触片24a及び24bの間
隔が実装されるチップ型コンデンサCの両側の電極端縁
間の長さと略同等となる位置に収容される。この場合
も、好ましくは導通接触片24a及び24bの間隔がチ
ップ型コンデンサCの電極端縁間の長さよりも若干狭く
なるように収容されるほうが望ましい。このとき、芯線
接続端子20Aに立設される圧入刃25a,25aが端
子収容部31の上壁内面を圧入することによって、芯線
接続端子20Aが端子収容部31内に係止される。
【0061】次に、上記コネクタ組立体中の内導体端子
20にチップ型コンデンサCを実装する。図12に示す
ように、チップ型コンデンサCを挿着した素子保持部材
50が、誘電体ハウジング30及び外導体シェル40の
底壁面にそれぞれ設けられる相重なる差込挿通口32及
び45を介して誘電体ハウジング30内に挿着される。
挿着時に素子保持部材50の係止用突起53L,53R
が外導体シェル40の差込挿通口45の弾性係止片45
a,45aに当接すると、この弾性係止片45a,45
aがコネクタ内側に撓み変形して、素子保持部材50は
円滑に挿入される。
【0062】最終的には、素子保持部材50が端子収容
部31内に係止される芯線接続端子20Aと嵌合端子2
0Bとの間に介挿され(図13(a)参照)、この素子
保持部材50に挿着されるチップ型コンデンサCがその
電極端縁(図中のハッチング)において各端子20A及
び20Bの導通接触片24a及び24bと導通接触する
ことによって、素子保持部材50の挿着が完了する(図
13(b)参照)。この状態において、芯線接続端子2
0Aと嵌合端子20Bとがチップ型コンデンサCを介し
て電気的に直列に導通接続される。また、チップ型コン
デンサCは導通接触片24a及び24b間に導通接触片
の持つ弾性力によって挾圧されるので、その接触部(接
続部)では高い接触荷重が生じ、強固な接続状態が得ら
れる。
【0063】また、この挿着状態においては、図14に
示すように、素子挿着部51の端面が端子収容部31の
上壁内面に当接して挿入方向への移動が阻止される。ま
た、係止用突起53L,53Rが誘電体ハウジング30
の差込挿通口32内に嵌合されると共に、突起53L,
53Rの後端縁が外導体シェル40の差込挿通口45縁
側の内壁面に当接して引き抜き方向への移動も阻止され
る。このようにして素子保持部材50は誘電体ハウジン
グ30内に固定されるのでチップ型コンデンサCも安定
に接続保持される。
【0064】上記工程により素子保持部材50をコネク
タ内に収容した後、同軸ケーブル10の絶縁外被14上
に折り返した編組線13の周面に外導体シェル40端縁
に立設される編組バレル42L,42Rを挾着して同軸
コネクタと同軸ケーブル10との接続が完了する。ま
た、本実施例においても、編組バレル42L,42Rを
挾着する前に、芯線接続端子20Aを端子収容部31内
に若干押圧すれば、チップ型コンデンサCと各端子20
A及び20Bとの接続状態はさらに強固になる。
【0065】なお、上記実施例2に係る同軸コネクタ接
続構造では、素子保持部材50は、その挿入端縁が端子
収容部31の上壁内面に当接することによって係止・固
定されているが、例えば、端子収容部31の上壁内面に
素子保持部材50の挿入端縁が嵌合される嵌合部を設け
て、この嵌合部に素子保持部材50の挿入端縁が嵌合さ
れることによって素子保持部材50が誘電体ハウジング
30内に挿着される構造とすることも可能である。この
ようなコネクタ構造とすることによって、挿通・抜脱方
向に対する移動が係止がなされるだけでなく、これに垂
直な方向に対する移動も係止されるため、内導体端子2
0とチップ型コンデンサCとの接続信頼性をさらに高め
ることができる。
【0066】本発明は、上記した実施の形態に何ら限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々の改変が可能である。例えば、上記実施例では、導
体端子(芯線接続端子及び嵌合端子)に実装するチップ
型電子素子としては、静電容量の調整を目的としてチッ
プ型コンデンサを使用したが、実装するチップ型電子素
子としてはこれに限られることなく、調整対象となる電
気的特性によって種々の電子素子を実装させることが可
能である。
【0067】また、素子保持部材を誘電体ハウジングに
収容固定し脱落を防止するための係止手段として、上記
実施例では、素子保持部材の係止部に係止用突起を設
け、これを外導体シェルの差込挿通口の縁側の内壁面と
当接させることによって素子保持部材が係止固定してい
るが、これに限られるものではない。例えば、誘電体ハ
ウジングの差込挿通口の内壁面に係止用の突起を設け、
一方、素子保持部材にこの突起を嵌合する窪みを設ける
構造として、素子保持部材が誘電体ハウジングに収容さ
れる際に係止用の突起が素子保持部材側の窪みに嵌合さ
れることによって素子保持部材が係止固定される手段と
しても構わない。
【0068】また、素子保持部材の差込挿通口は、誘電
体ハウジング及び外導体シェルの一側の側壁面又は底壁
面にそれぞれ設けた同軸コネクタ接続構造について示し
たが、これに限られることはなく、他側の側壁面あるい
は上側の壁面に差込挿通口を設け素子保持部材を同軸コ
ネクタ内に挿着するものであっても構わない。
【0069】また、内導体端子を構成する芯線接続端子
及び嵌合端子に立設される圧入刃については、上記実施
例のものに限られず、各端子の側壁面に立設可能な範囲
では種々の大きさに設定可能であることは言うまでもな
い。
【0070】
【発明の効果】本発明に係る同軸コネクタ接続構造は、
コネクタの電気的特性を調整するチップ型電子素子をハ
ンダ付けを行わずに、ケーブル端末部と電気的に接続さ
れる内導体端子を構成する芯線接続端子と嵌合端子との
間に実装することを特徴とする。具体的には、各端子に
設けられる導通接触片とチップ型電子素子の両側の電極
端縁とを接触させて電気的導通を図る接続構造である。
したがって、振動等の外部応力がコネクタに負荷されて
も接続部が破壊されて接触不良や断線を生じる事態は回
避される。
【0071】また、チップ型電子素子は両側の端縁に接
触する導通接触片に弾性をもたせることによって、その
弾性力によりチップ型電子素子は挾圧状態で実装される
ので接触部に高い接触荷重が生じる。これにより信頼性
の高い接続状態が得られる。また、振動等の外部応力が
負荷された場合も、この導通接触片の弾性力により応力
負荷が吸収緩和され、チップ型電子素子には過大な応力
負荷が生じることはない。したがって、素子内部の電子
回路が破壊され断線や電気的特性の調整が不能に陥る危
険性は大幅に軽減される。
【0072】また、チップ型電子素子を素子保持部材に
挿着して内導体端子に実装するようにすれば、チップ型
電子素子は固定状態で内導体端子を構成する芯線接続端
子及び嵌合端子と接触するため、接続状態は極めて安定
なものとなる。
【0073】また、内導体端子を構成する芯線接続端子
と嵌合端子の上端縁に対からなる圧入刃を設けると、各
端子の圧入刃が誘電体ハウジングの端子収容部の上壁内
面を圧入し、各端子が端子収容部内に係止される。これ
によりコネクタの接続信頼性が向上すると共に、チップ
型電子素子の実装作業も容易となる同軸コネクタ接続構
造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る同軸コネクタ接続構造
を示した分解斜視図である。
【図2】図1に示した内導体端子を構成する芯線接続端
子及び嵌合端子20Bとの外観斜視図である。
【図3】図1に示した素子保持部材の外観斜視図であ
る。
【図4】図1に示した誘電体ハウジングの端子収容部に
芯線接続端子及び嵌合端子を収容した状態を示した断面
図である。
【図5】同軸コネクタ内に素子保持部材を挿着させる状
態を示した外観斜視図である。
【図6】図2に示した芯線接続端子及び嵌合端子に素子
保持部材に挿着されたチップ型コンデンサを実装する工
程を示した斜視図であり、(a)が実装前、(b)が実
装後の斜視図である。
【図7】素子保持部材を同軸コネクタ内に挿着した状態
を示した断面図である。
【図8】素子保持部材と芯線接続端子及び嵌合端子との
接続状態を示した断面図である。
【図9】本発明の実施例2に係る同軸コネクタ接続構造
に使用される芯線接続端子及び嵌合端子との外観斜視図
である。
【図10】本発明の実施例2に係る同軸コネクタ接続構
造に使用される誘電体ハウジング及び外導体シェルの外
観斜視図である。
【図11】本発明の実施例2に係る同軸コネクタ接続構
造に使用される素子保持部材の外観斜視図である。
【図12】同軸コネクタ内に素子保持部材を挿着させる
状態を示した外観斜視図である。
【図13】図9に示した芯線接続端子及び嵌合端子に素
子保持部材に挿着されたチップ型コンデンサを実装する
工程を示した斜視図であり、(a)が実装前、(b)が
実装後の斜視図である。
【図14】素子保持部材を同軸コネクタ内に挿着した状
態を示した断面図である。
【図15】従来一般に用いられる電子素子を実装するコ
ネクタ接続構造を示した図であり、(a)が同軸コネク
タの分解斜視図、(b)が同軸コネクタに同軸ケーブル
を接続した状態を示した断面図である。
【図16】従来一般に用いられる電子素子を実装する他
のコネクタ接続構造を示した断面図である。
【符号の説明】
C チップ型コンデンサ 10 同軸ケーブル 11 芯線 20 内導体端子 20A 芯線接続端子 20B 嵌合端子 22L,22R、23L,23R 側壁面 24a,24b 導通接触片 25a,25a、25b,25b 圧入刃 26 曲げ部 30 誘電体ハウジング 31 端子収容部 32 (誘電体ハウジング側)差込挿通口 40 外導体シェル 45 (外導体シェル側)差込挿通口 50 素子保持部材 51 素子挿着部 53L,53R 側面係止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 智樹 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸ケーブルの芯線端末部と導通接続さ
    れ且つチップ型電子素子が実装される内導体端子と、こ
    の内導体端子を収容する誘電体ハウジングと、この誘電
    体ハウジングの周面に挿着され且つ前記芯線端末部と内
    導体端子との接続部分を遮蔽してなる外導体シェルと、
    前記チップ型電子素子を保持する素子保持部材からなる
    同軸コネクタ接続構造であって、 前記内導体端子は、前記芯線端末部と導通接続される芯
    線接続端子と、この芯線接続端子と相手側コネクタ端子
    との間に介在され両者を電気的に導通接続する嵌合端子
    とから構成され、これらの各端子に前記チップ型電子素
    子の両側の電極端縁と導通接触される導通接触片が互い
    に接触面を突き合わせた状態で設けられてなるものであ
    り、 前記芯線接続端子と嵌合端子とにそれぞれ設けられる前
    記導通接触片同士の間隔が前記チップ型電子素子の両側
    の電極端縁間の長さと略同等となるように該各端子が前
    記誘電体ハウジングの端子収容部内に収容されると共
    に、前記チップ型電子素子を保持してなる前記素子保持
    部材が前記誘電体ハウジング及び外導体シェルのそれぞ
    れの一側壁面に形成され且つ誘電体ハウジング周面に外
    導体シェルが挿着された状態において同一位置に相重な
    る差込挿通口から誘電体ハウジング内に差込挿入される
    ことによって、前記チップ型電子素子が両側の電極端縁
    で前記各端子の導通接触片と導通接触されるように構成
    したことを特徴とする同軸コネクタ接続構造。
  2. 【請求項2】 前記素子保持部材は、前記チップ型電子
    素子をその両側の電極端縁が露出するように装着保持す
    る素子装着部と、素子保持部材の前記誘電体ハウジング
    からの脱落を防止する係止機構を備える係止部とから構
    成されることを特徴とする請求項1に記載の同軸コネク
    タ接続構造。
  3. 【請求項3】 前記係止部には、係止機構として前記外
    導体シェルの差込挿通口の縁側の内壁面と当接し素子保
    持部材の脱落を防止する係止用突起が設けられているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の同軸コネクタ接続構
    造。
  4. 【請求項4】 前記素子保護部材の壁面には、チップ型
    電子素子を前記素子挿着部内に固定するための接着剤を
    導入する接着剤導入孔がこの素子挿着部に貫通されてい
    ることを特徴とする請求項2又は3に記載の同軸コネク
    タ接続構造。
  5. 【請求項5】 前記導通接触片は、弾性を有する導電性
    材料により形成されていることを特徴とする請求項1な
    いし4に記載の同軸コネクタ接続構造。
  6. 【請求項6】 前記芯線接続端子と嵌合端子には、前記
    誘電体ハウジングの端子収容部の上壁内面に圧入され係
    止される対からなる圧入刃がそれぞれ立設されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし5に記載の同軸コネクタ
    接続構造。
  7. 【請求項7】 前記各圧入刃の上端縁の位置は、前記嵌
    合端子に立設される圧入刃よりも芯線接続端子に立設さ
    れる圧入刃の方が高くなるように形成されていることを
    特徴とする請求項6に記載の同軸コネクタ構造。
  8. 【請求項8】 前記誘電体ハウジングの端子収容部は、
    上壁内面の高さ位置が前記嵌合端子が収容される収容部
    分においてはこの嵌合端子に立設される圧入刃の上端位
    置よりも低くなっており、前記芯線接続端子が収容され
    る収容部分においては前記嵌合端子に立設される圧入刃
    の上端位置よりも高く、前記芯線接続端子に立設される
    圧入刃の上端位置よりも低くなっていることを特徴とす
    る請求項7に記載の同軸コネクタ接続構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110061368A (zh) * 2018-01-19 2019-07-26 莫列斯有限公司 连接器

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