JP2003241225A - 液晶装置、及びその製造方法 - Google Patents

液晶装置、及びその製造方法

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JP2003241225A
JP2003241225A JP2003080862A JP2003080862A JP2003241225A JP 2003241225 A JP2003241225 A JP 2003241225A JP 2003080862 A JP2003080862 A JP 2003080862A JP 2003080862 A JP2003080862 A JP 2003080862A JP 2003241225 A JP2003241225 A JP 2003241225A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 閉回路を構成している信号線をシール下配線
としてギャップ材含有のシール材の下層側を通しても断
線の発生しない液晶装置を提供すること。 【解決手段】 シール材GSの形成領域にリセット信号
線81,82の延在部と定電位配線84の延在部が誘電
体膜4を介して重なるとともに、その重なりの領域は第
1基板の凹部110上に配置されてなる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブマトリ
クス基板を用いた液晶装置に関するものである。さらに
詳しくは、アクティブマトリクス基板と対向基板とを貼
り合わせるギャップ材含有のシール材を形成する領域で
下地となるシール材形成領域の構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】液晶装置に用いられるアクティブマトリ
クス基板には、石英基板や無アリカリガラスなどの基板
上に複数の走査線と複数のデータ線とが交差する方向に
形成され、これらの信号線によって複数の画素がマトリ
クス状に構成されている。これらの画素がマトリクス状
に並んでいる領域が画面表示領域である。アクティブマ
トリクス基板と対向基板とは画面表示領域より外側に形
成されたギャップ材含有のシール材によって所定のセル
ギャップを隔てて貼り合わされるが、セルギャップを精
度よくだすには、アクティブマトリクス基板側において
シール材の下地領域となる部分には、シール材形成領域
としての平坦さが求められる。
【0003】そこで、従来は、図17に示すように、ア
クティブマトリクス基板AMでは、画面表示領域21の
外側において、画面表示領域21からデータ線駆動回路
22へのデータ線Xの引き出し部分、および画面表示領
域21から走査線駆動回路23への走査線Yの引き出し
部分が多数並列し、そこに実質的に平坦な領域を形成し
ているので、この領域をシール材形成領域GAとして利
用することがある。この場合には、たとえば、データ線
Xの引き出し部分および走査線Yの引き出し部分をその
ままシール材形成領域GAを構成するシール下配線とし
て利用することもあるが、図18、および図19
(A)、(B)に示すように、たとえば、走査線Yをポ
リシリコン膜からなる下層側配線3bとし、この下層側
配線3bに第1層間絶縁膜4を介してアルミニウム膜か
らなる上層側配線6bを重ねてシール下配線を2層構造
とすることにより、周囲より1段高くし、かつ、各配線
が隣合う配線とわずかな隙間を介して並んだシール材形
成領域GAを構成することがある。このように構成する
と、図19(B)に示すように、アクティブマトリクス
基板AMと対向基板OPとをギャップ材G含有のシール
材GSによって貼り合わせたとき、各配線上にシール材
GSに含まれていたギャップ材Gがのるので、アクティ
ブマトリクス基板AMと対向基板OPとのセルギャップ
を制御することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図19(B)に示すよ
うに、シール下配線に相当する部分が周囲からみて1段
高く突出しているのを利用したギャップ制御構造では、
ギャップ材Gからの応力がシール下配線に集中するの
で、シール下配線にクラックが発生しやすい傾向にあ
る。それでも、シール下配線があくまで閉回路を構成し
ていないダミー配線であれば、たとえ断線が発生しても
表示に支障がない。
【0005】しかし、データ線Xや走査線Yのようにそ
れ自身が信号線として閉回路を構成しているような配線
をシール下配線として用いた場合に、前記の断線が発生
すると、表示に線欠陥が発生するという問題点がある。
このような問題点はシール下配線を1層の配線から構成
した場合でも発生するが、シール下配線を2層構造にす
ると、その分、シール下配線に相当する部分が高く突出
するので断線が発生しやすい傾向にある。
【0006】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
閉回路を構成している信号線をシール下配線としてギャ
ップ材含有のシール材の下層側を通しても断線の発生し
ない液晶装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、第1と第2基板間に封入された液晶と、
前記第1基板上に設けられた複数の走査線と、前記複数
の走査線に交差する複数のデータ線と、前記走査線とデ
ータ線の交差に対応して設けられたトランジスタと、前
記トランジスタに対応して設けられた画素電極とからな
る画素領域と、前記画素領域の周囲に前記液晶を封入し
前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせるシール材
と、前記複数のデータ線への画像信号の供給に先立って
リセット電位を印加するためのリセット信号線と、前記
シール材の形成領域よりも外側に設けられた定電位配線
とを備え、前記シール材の形成領域に前記リセット信号
線の延在部と前記定電位配線の延在部が誘電体膜を介し
て重なるとともに、その重なりの領域は前記第1基板の
凹部上に配置されてなることを特徴とする。
【0008】また、本発明は、前記リセット信号線の延
在部と前記定電位配線の延在部の重なりは、その一方が
前記誘電体膜に形成されたコンタクトホールを介して他
方と重なるように配線が形成されていると良い。
【0009】また、本発明は、前記リセット信号線の延
在部及び前記定電位配線の延在部は複数本延在して各々
が重なり、前記凹部は前記各々の重なりに対応して形成
されていると良い。
【0010】また、本発明の液晶装置の製造方法は、第
1と第2基板間に封入された液晶と、前記第1基板上に
設けられた複数の走査線と、前記複数の走査線に交差す
る複数のデータ線と、前記走査線とデータ線の交差に対
応して設けられたトランジスタと、前記トランジスタに
対応して設けられた画素電極とからなる画素領域と、前
記画素領域の周囲に前記液晶を封入し前記第1基板と前
記第2基板を貼り合わせるシール材と、前記複数のデー
タ線への画像信号の供給に先立ってリセット電位を印加
するためのリセット信号線と、前記シール材の形成領域
よりも外側に設けられた定電位配線とを備えた液晶装置
の製造方法であって、前記第1基板上であって、前記シ
ール材の形成領域に前記リセット信号線の延在部と前記
定電位配線の延在部が誘電体膜を介して重なる領域に凹
部を形成することを特徴とすることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、シール材の形成領域にお
いて、配線は凹部に形成されているため、配線の膜厚分
に相当する盛り上がりは溝の深さで緩和、吸収されるた
め、シール材からの応力はシール材形成領域に分散して
加わるので、シール材下に形成された配線に集中するこ
とを防ぐことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0013】(液晶装置の全体構成)図1および図2
は、それぞれ、本発明を適用した液晶装置の平面図、お
よびそのH−H′線における断面図である。
【0014】これらの図に示すように、液晶装置LP
は、後述する画素がマトリクス状に形成された矩形の画
面表示領域21、この画面表示領域21の外側領域に形
成されたデータ線駆動回路22、および画面表示領域2
1の両側に形成された一対の走査線駆動回路23を備え
るアクティブマトリクス基板AMと、このアクティブマ
トリクス基板AMに対向配置された対向基板OPとから
概略構成されている。
【0015】対向基板OPとアクティブマトリクス基板
AMとは、画面表示領域21とデータ線駆動回路22お
よび走査線駆動回路23との間に相当する領域で画面表
示領域21の外周縁に沿って形成されたギャップ材含有
のシール材GSによって所定のセルギャップを隔てて貼
り合わされているとともに、このシール材GSの内側領
域に液晶LCが封入されている。ここで、シール材GS
は部分的に途切れているので、この途切れ部分によっ
て、液晶注入口241が構成されている。このため、液
晶装置LPでは、対向基板OPとアクティブマトリクス
基板AMとを貼り合わせた後、シール材GSの内側領域
を減圧状態にすれば、液晶注入口241から液晶LCを
減圧注入でき、液晶LCを封入した後、液晶注入口24
1を封止剤242で塞いだ構成になっている。シール材
GSには、エポキシ樹脂や各種の紫外線硬化樹脂などを
用いることができ、それに配合されるギャップ材として
は直径約2μm〜約6μmの円筒や球状のグラスファイ
バーなどを用いることができる。
【0016】ここで、対向基板OPはアクティブマトリ
クス基板AMよりも小さいので、アクティブマトリクス
基板AMの周辺部分は、対向基板OPの外周縁よりはみ
出た状態に貼り合わされる。従って、シール材GSは、
対向基板OPからみれば基板外周縁に沿って形成されて
いるが、アクティブマトリクス基板AMからみれば、基
板外周縁からかなり内側に形成されている。それ故、走
査線駆動回路23およびデータ線駆動回路22は、対向
基板OPの外側に位置しており、対向基板OPとは対向
していない。
【0017】アクティブマトリクス基板AMでは、デー
タ線駆動回路22の側の辺部分には定電源、変調画像信
号、各種信号などが入力されるアルミニウム膜等の金属
膜、金属シリサイド膜、あるいはITO膜等の導電膜か
らなる多数の外部入出力端子25が構成されている。こ
れらの外部入出力端子25からは、走査線駆動回路23
およびデータ線駆動回路22を駆動するためのアルミニ
ウム膜等の低抵抗な金属膜や金属シリサイド膜からなる
複数の信号線28がそれぞれ引き回されている。
【0018】対向基板OPには、アクティブマトリクス
基板AMの側に形成されている各画素の画素電極に対し
て液晶LCを挟んで対向するITO膜からなる対向電極
51と、各画素を囲むように形成された遮光膜からなる
ブラックマトリクスBM1とが形成されている。また、
対向基板OPには、シール材GSの内周縁に沿って表示
画面見切り用の遮光膜BM2も形成されている。
【0019】アクティブマトリクス基板AMの外周部分
には、シール材GSの形成領域のうち画面表示領域21
の角部分に相当する領域に上下導通端子33が形成さ
れ、この上下導通端子33上でアクティブマトリクス基
板AMと対向基板OPとの間に挟まれた銀点ボールから
なる上下導通材31によって、アクティブマトリクス基
板AMの共通電位線32から対向基板OPの対向電極5
1には共通電位が供給されている。
【0020】(アクティブマトリクス基板および画面表
示領域の構成)図3は、本形態の液晶装置に用いられる
駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板のブロック
図である。
【0021】図3において、一点鎖線L1は画面表示領
域21を区画する位置を示し、一点鎖線L2は、シール
材GSの形成領域を示している。
【0022】アクティブマトリクス基板AMでは、石英
基板や無アルカリガラスなどの透明な基板10の上に複
数の走査線Yと複数のデータ線Xとによって複数の画素
PXがマトリクス状に構成されている。いずれの画素P
Xも、それを取り出して図4に示すように、走査線Yお
よびデータ線Xに接続する画素スイッチング用の薄膜ト
ランジスタ60(以下、薄膜トランジスタをTFTとい
う。)が形成されている。このTFT60の基本的な構
成は、従来からあるTFTの構成と同一なので、製造方
法の中で詳述するが、そのドレイン電極は、対向基板O
Pの対向電極51との間に液晶LCを挟んで液晶セルを
構成する画素電極9aである。なお、液晶セルに対して
は、前段のゲート線や容量配線Zを利用して保持容量C
APが構成されている。画素スイッチング用のTFT6
0は、走査線Yの一部であるゲート電極と、データ線X
の一部であるソース電極に第1層間絶縁膜の第1のコン
タクトホール5aを介して電気的に接続するソース領域
と、第1層間絶縁膜および第2層間絶縁膜を貫通する第
2のコンタクトホール8aを介してITO膜からなる画
素電極9aが電気的に接続するドレイン領域とを備えて
いる。
【0023】(駆動回路の構成)再び図3において、ア
クティブマトリクス基板AMに構成されているデータ線
駆動回路22は、X側シフトレジスタ回路およびバッフ
ァ回路を有しており、データ線駆動回路22と画面表示
領域21との間には、X側シフトレジスタ回路からバッ
ファ回路を介して出力された信号に基づいて動作するT
FT(アナログスイッチ)を備えるサンプリング回路2
24、および6相に展開された各画像信号に対応する6
本の画像信号線VID1〜VID6が構成されている。
なお、データ線駆動回路22、画像信号線VID1〜V
ID6、およびサンプリング回路224は、X側シフト
レジスタ回路からサンプリング回路224への信号を供
給するためのサンプリング駆動信号線64と、画像信号
線VID1〜VID6とサンプリング回路224とを接
続する画像信号サンプリング用配線65とによって回路
的に接続されている。このため、サンプリング回路22
4は、データ線駆動回路22から出力された信号に基づ
いて各TFTが動作し、画像信号線VID1〜VID6
を介して供給される画像信号を所定のタイミングでデー
タ線Xに取り込み、各画素PXに供給することが可能で
ある。
【0024】また、アクティブマトリクス基板AMに構
成されている走査線駆動回路23も、Y側シフトレジス
タ回路およびバッファ回路を備えている。
【0025】本形態のアクティブマトリクス基板AMで
は、さらに、画面表示領域21に対してデータ線駆動回
路22が形成されている側とは反対側で前記の表示画面
見切り用の遮光膜BM2に重なる領域には、各行毎に画
像信号が極性反転する反転駆動方式を適正に行なうため
のリセット駆動回路80も構成されている。
【0026】(リセット駆動回路)図5は、図1に示す
液晶装置で行なうリセット(プリチャージ)動作を示す
タイミングチャートである。
【0027】アクティブマトリクス基板AMを用いた液
晶装置LPにおいて、たとえば、各行毎に画像信号が極
性反転する反転駆動方式を行うと、図5(A)に示すよ
うに、データ線X(画素スイッチング用のTFT60の
ソース電極)に供給される画像信号は1水平走査期間毎
に極性が反転しながらTFT60を介して液晶セルに書
き込まれるので、画素スイッチング用のTFTの画素電
極の電位は、図5(B)に示すように変化する。すなわ
ち、画像信号は1水平走査期間毎に極性が反転するの
で、画素電極の電位は大きく変化し、その分、データ線
Xから画像信号線VID1〜VID6への充放電が繰り
返される。このような充放電は、NTSC規格に基づく
表示であればサンプリングレートが比較的低いので、表
示の品位に悪影響を及ぼしにくいが、HDTVや倍速N
TSCによる表示を行うと、サンプリングレートが高い
ため、表示にノイズなどを発生させる原因となる。
【0028】そこで、本形態では、図3に示すように、
画面表示領域21に対してデータ線駆動回路22とは反
対側の領域には、水平帰線区間などを利用してデータ線
Xへの画像信号の供給に先立ってデータ線Xのそれぞれ
にリセット電位を印加するための2系列のリセット信号
線81、82、リセット電位給断用スイッチ回路83、
およびこのリセット電位給断用スイッチ回路83を駆動
するリセット駆動信号線86を備えるリセット駆動回路
80を構成し、データ線Xからの充放電をリセット電位
で殆ど済ませておく。この構成によれば、図5(C)に
示すように、データ線Xに画像信号を供給する直前にリ
セット信号線81、82から所定の極性をもつリセット
電位が印加される。このため、データ線Xからの充放電
を画像信号がデータ線Xに供給される前に殆ど済ませて
おけるので、図5(D)に示すように、画素電極の電位
の時間的変化が小さく、データ線Xからの充放電量を抑
えることができる。従って、画像信号線VID1〜VI
D6の電位の揺れを防止できるので、表示にノイズが発
生することを抑制できる。
【0029】さらに、本形態のアクティブマトリクス基
板AMでは、リセット信号線81、82よりも外側領域
にはリセット信号線81、82に平行に定電位線84が
構成され、この定電位線84とリセット信号線81、8
2との間にはキャパシタ85が構成されている。定電位
線84は、たとえば、容量配線Zなどと同様、アクティ
ブマトリクス基板AMと貼り合わされる対向基板OPの
対向電極51の電位と同電位に設定され、この電位は図
5(C)、(D)に示す画像信号やリセット信号の振幅
の中間電位に相当する。このように、本形態のアクティ
ブマトリクス基板AMでは、リセット信号線81、82
と定電位線84との間にキャパシタ85が構成されてい
るため、リセット信号線81、82の時定数が大きい。
それ故、各データ線Xにリセット電位を印加した際にリ
セット信号線81、82を介して他のデータ線Xに信号
が回り込むことをより確実に防止できる。よって、デー
タ線Xへの画像信号の供給に先立ってデータ線Xのそれ
ぞれにリセット電位を印加するタイプの液晶装置であっ
ても、信号の回り込みに起因する横クロストークなどが
現れず、表示の品位を向上させることができる。
【0030】(シール材形成領域の構成)このように構
成したアクティブマトリクス基板AMでは、図3に一点
鎖線L2で示す領域にシール材GSが形成される。この
シール材GSを形成するにあたって、本形態では、図6
〜図13を参照して詳述するように、アクティブマトリ
クス基板AM側でシール材GSの下層側領域には、液晶
装置LPの表示動作などを担う閉回路を構成している信
号線を通すことによって、この領域をシール材形成領域
として実質的に平坦化する。
【0031】図6は、液晶装置LPのコーナー部分(図
1の円形領域L11)の拡大図である。図7は、図6に
示すデータ線駆動回路周辺のシール材形成領域の説明図
である。図8(A)、(B)はそれぞれ、図7のB−
B′線における断面図、およびC−C′線における断面
図である。図9は、図6に示す走査線駆動回路周辺のシ
ール材形成領域の説明図である。図10(A)、(B)
はそれぞれ、図9のB−B′線における断面図、および
C−C′線における断面図である。
【0032】まず、図6に示すように、本形態のアクテ
ィブマトリクス基板AMでは、画面表示領域21の外側
領域のうち、データ線駆動回路22と画面表示領域21
との間では、サンプリング回路224と画像信号線VI
D1〜VID6との間に相当する領域にギャップ材含有
のシール材GSが形成されている。このため、シール材
GSの下層側領域には、データ線駆動回路22とサンプ
リング回路224とを配線接続する複数列のサンプリン
グ駆動信号線64(画面表示領域21からデータ線駆動
回路22へのデータ線Xの引き出し部分)と、画像信号
線VID1〜VID6とサンプリング回路224とを接
続する画像信号サンプリング用配線65(画面表示領域
21からデータ線駆動回路22へのデータ線Xの引き出
し部分)とがシールが形成された領域下の配線として並
列して通過している。
【0033】また、図7にデータ線駆動回路22の周辺
を拡大して示すように、サンプリング信号駆動信号線6
4および画像信号サンプリング用配線65の形成領域の
両側には、これらの信号線と等間隔にリセット駆動回路
80のリセット信号線81およびリセット駆動信号線8
6が通っており、これらのリセット信号線81およびリ
セット駆動信号線86も、シール材GSの下層側領域を
シール下配線として通過している。
【0034】なお、マトリクス状に形成した各画素PX
のうち、外周縁にある画素は特性が安定しないとして、
表示に使用されないダミー画素PX′として見切り用の
遮光膜BM2に重なっている。
【0035】ここで、サンプリング信号駆動信号線6
4、画像信号サンプリング用配線65、リセット信号線
81およびリセット駆動信号線86は、シール材GSの
下層側を通るシール下配線に相当する部分が、図7およ
び図8(A)に示すように、データ線Xと同時形成され
たアルミニウム膜(導電膜)からなる上層側配線6bと
して構成され、この上層側配線6bは、走査線Yと同時
形成されたポリシリコン膜(導電膜)からなる下層側配
線3bに第1層間絶縁膜4を介して重なっている。ま
た、下層側配線3bと上層側配線6bとは、第1層間絶
縁膜4の複数のコンタクトホール5bを介して複数箇所
で電気的に接続して冗長配線構造を構成している。
【0036】このように、下層側配線3bと上層側配線
6bが2層構造で、隣合う配線とわずかな隙間を介して
並んでいるのを利用して、そこをシール材GSを塗布す
べきシール材形成領域GAとして利用するが、本形態で
は、図8(B)に図7のC−C′断面を示すように、基
板10の表面のうちシール材形成領域GAにおいて各々
のシール下配線(下層側配線3bおよび上層側配線6
b)と重なる領域には基板表面で凹む複数列の溝110
(凹部)が形成されている。従って、シール材GSの下
層側に相当する領域にシール下配線(下層側配線3bお
よび上層側配線6b)を形成しても、シール下配線の膜
厚分に相当する盛り上がりは溝110の深さで緩和、吸
収されるので、シール材形成領域GAの最表層(第2層
間絶縁膜7の表面)は平坦である。このため、シール材
形成領域GAの表面にギャップ材Gを含有のシール材G
Sを塗布し、このシール材GSによってアクティブマト
リクス基板AMと対向基板OPとを貼り合わせても、ギ
ャップ材Gからの応力はシール材形成領域GAに分散し
て加わるので、シール下配線(下層側配線3bおよび上
層側配線6b)に集中することがない。それ故、閉回路
を構成している信号線(サンプリング信号駆動信号線6
4、画像信号サンプリング用配線65、リセット信号線
81およびリセット駆動信号線86)をギャップ材Gを
含有のシール材GSの下層側を通しても断線が発生しな
いので、表示の線欠陥などは発生しない。
【0037】また、このシール下配線に相当する部分で
は、配線が2層構造になっているので、電気的抵抗が小
さいとともに、たとえ下層側配線3bおよび上層側配線
6bの一方に断線が発生したとしても、信号や電位の伝
達・供給が可能であり、表示には支障がない。
【0038】図6に示すように、走査線駆動回路23と
画面表示領域21との間では、画面表示領域21から走
査線駆動回路23への走査線Yの引き出し部分に相当す
る領域にシール材GSが形成されている。従って、シー
ル材GSの下層側領域には、走査線Yがシール下配線と
して並列して通過している。
【0039】また、図9にデータ線駆動回路22の周辺
を拡大して示すように、走査線Yに隣接する位置にはリ
セット駆動回路80のリセット信号線82が通ってお
り、このリセット信号線82も、シール材GSの下層側
領域をシール下配線として通過している。
【0040】ここで、走査線Yは、シール材GSの下層
側を通るシール下配線に相当する部分が、図9および図
10(A)に示すように、ポリシリコン膜(導電膜)か
らなる下層側配線3bとして構成され、この下層側配線
3bには、データ線Xと同時形成されたアルミニウム膜
(導電膜)からなる上層側配線6bが第1層間絶縁膜4
を介して重なっている。また、走査線Yでは、下層側配
線3bと上層側配線6bとが第1層間絶縁膜4の複数の
コンタクトホール5bを介して複数箇所で電気的に接続
して冗長配線構造を構成している。
【0041】これに対して、リセット信号線82は、シ
ール材GSの下層側を通るシール下配線に相当する部分
が、図9および図10(A)に示すように、データ線X
と同時形成されたアルミニウム膜(導電膜)からなる上
層側配線6bとして構成され、この上層側配線6bは、
走査線Yと同時形成されたポリシリコン膜(導電膜)か
らなる下層側配線3bに第1層間絶縁膜4を介して重な
っている。また、リセット信号線82でも、下層側配線
3bと上層側配線6bとは、第1層間絶縁膜4の複数の
コンタクトホール5bを介して複数箇所で電気的に接続
して冗長配線構造を構成している。
【0042】このように、走査線駆動回路23の周辺で
も下層側配線3bと上層側配線6bが2層構造で、隣合
う配線とわずかな隙間を介して並んでいるのを利用し
て、そこをシール材GSを塗布すべきシール材形成領域
GAとして利用するが、本形態では、図10(B)に図
9のC−C′断面を示すように、基板10の表面のうち
シール材形成領域GAにおいて各々のシール下配線(下
層側配線3bおよび上層側配線6b)と重なる領域には
基板表面で凹む複数列の溝110(凹部)が形成されて
いる。従って、シール材GSの下層側に相当する領域に
シール下配線(下層側配線3bおよび上層側配線6b)
を形成しても、シール下配線の膜厚分に相当する盛り上
がりは溝110の深さで緩和、吸収されるので、シール
材形成領域GAの最表層(第2層間絶縁膜7の表面)は
平坦である。このため、シール材形成領域GAの表面に
ギャップ材Gを含有のシール材GSを塗布し、このシー
ル材GSによってアクティブマトリクス基板AMと対向
基板OPとを貼り合わせても、ギャップ材Gからの応力
はシール材形成領域GAに分散して加わるので、シール
下配線に集中することがない。それ故、閉回路を構成し
ている信号線(走査線Yおよびリセット信号線82)を
ギャップ材Gを含有のシール材GSの下層側を通しても
断線が発生しないので、表示の線欠陥などは発生しな
い。
【0043】また、このシール下配線に相当する部分で
も、配線が2層構造になっているので、電気的抵抗が小
さいとともに、たとえ下層側配線3bおよび上層側配線
6bの一方に断線が発生したとしても、信号や電位の伝
達・供給が可能であり、表示には支障がない。
【0044】図11は、液晶装置LPのコーナー部分
(図1の円形領域L12)の拡大図である。図12は、
図11に示すリセット回路周辺部分のシール材形成領域
の説明図である。図13(A)、(B)、(C)はそれ
ぞれ、図12のD−D′線における断面図、E−E′線
における断面図、およびF−F′線における断面図であ
る。
【0045】図11に示すように、走査線駆動回路23
の周辺のうちデータ線駆動回路22の側とは反対側領域
では、リセット駆動回路80を構成するリセット信号線
81、82と、定電位線84との間にシール材GSが形
成され、このシール材GSの下層側領域には、図12を
参照して説明するように、キャパシタ85を構成する電
極としての上層側配線6bと下層側配線3bとがシール
下配線として通過している。
【0046】図12および図13(A)、(B)に示す
ように、リセット信号線81、82および定電位線84
は、いずれも走査線Yと同時形成されたポリシリコン膜
からなる配線である。キャパシタ85を構成する2つの
配線のうち、下層側配線3bは、あくまで定電位線84
からリセット信号線81、82に向かって突き出た延設
部分であり、リセット信号線81、82および走査線Y
と同時形成されたポリシリコン膜からなる電極層であ
る。これに対して、上層側配線6bは、データ線Xと同
時形成されたアルミニウム層からなる電極層であり、リ
セット信号線81、82に対してはコンタクトホール5
bを介して電気的接続している。ここで、リセット信号
線81、82に対してコンタクトホール5bを介して電
気的接続する電極層を上層側配線6bとして用いたの
は、リセット信号線81、82が互いに同層位置である
ため、リセット信号線82に電気的接続する上層側配線
6bについては、リセット信号線81に電気的接続させ
ずに定電位線84に向けて延設するためである。この形
態では、キャパシタ85は上層側配線6bと下層側配線
3bの重なり部分に第1層間絶縁膜4を誘電体膜として
備えている。
【0047】この領域では、キャパシタ85を構成する
下層側配線3bと上層側配線6bが2層構造で、隣合う
配線とわずかな隙間を介して並んでいるのを利用して、
そこをシール材GSを塗布すべきシール材形成領域GA
として利用するが、本形態では、図13(C)に図12
のF−F′断面を示すように、基板10の表面のうちシ
ール材形成領域GAにおいて各々のシール下配線(下層
側配線3bおよび上層側配線6b)と重なる領域には基
板表面で凹む複数列の溝110が形成されている。従っ
て、シール材GSの下層側に相当する領域にシール下配
線(下層側配線3bおよび上層側配線6b)を形成して
も、シール下配線の膜厚分に相当する盛り上がりは溝1
10の深さで緩和、吸収されるので、シール材形成領域
GAの最表層(第2層間絶縁膜7の表面)は平坦であ
る。このため、シール材形成領域GAの表面にギャップ
材Gを含有のシール材GSを塗布し、このシール材GS
によってアクティブマトリクス基板AMと対向基板OP
とを貼り合わせても、ギャップ材Gからの応力はシール
材形成領域GAに分散して加わるので、シール下配線に
集中することがない。それ故、閉回路を構成している信
号線(キャパシタ85を構成する下層側配線3bおよび
上層側配線6b)をギャップ材Gを含有のシール材GS
の下層側を通しても断線が発生しないので、所定の容量
を確実に得ることができる。また、画面表示領域21の
四辺いずれの領域にも、実質的に同じ高さのシール材形
成領域GAを形成するので、セルギャップを精度よく制
御できる。
【0048】しかも、従来であればデッドスペースであ
ったシール材GSの形成領域にキャパシタ85を構成し
ているため、いくら容量の大きなキャパシタ85を構成
したといっても、アクティブマトリクス基板AMを大型
化せずに済み、かつ、画面表示領域21を縮小する必要
もない。
【0049】また、アクティブマトリクス基板AMのい
ずれの領域でも、ベタで形成したアルミニウム層などを
シール材形成領域GAとした構成では、光硬化性のシー
ル材GSに紫外線を照射してそれを光硬化させる場合に
は対向基板OPの方から光照射しなればならず、対向基
板OPとしては光透過性のかなり高い石英基板などを使
用せざるを得ないという制約があるが、本発明によれ
ば、配線形成領域にシール材GSを形成するので、アク
ティブマトリクス基板AMの側から光照射しても、配線
同士の隙間を通って光がシール材GSに到達し、硬化さ
せることができる。それ故、対向基板OPの光透過性に
ついての要求を緩和でき、対向基板OPについてはネオ
セラムなどの安価なガラス基板を使用できるという利点
もある。また、熱硬化性のシール材GSの場合には硬化
時の熱に起因して基板に歪みが発生するのを避けること
ができないが、本発明によれば、このような歪みの原因
となる加熱を必要としない光硬化性のシール材GSを用
いることができるという利点がある。
【0050】また、本形態では、図3および図6に示す
ように、データ線駆動回路22と画面表示領域21との
間において、サンプリング回路224と画像信号線VI
D1〜VID6との間に相当する領域にシール材GSが
形成され、サンプリング回路224はシール材GSより
も内側領域にある。このため、図17に示す構造からみ
れば、シール材GSよりも内側部分にサンプリング回路
224を形成した分だけ、シール材80よりも外側部分
においてデータ線駆動回路22の形成領域を拡張でき
る。それ故、本形態によれば、液晶表示パネルの表示の
品位を高めることを目的に、データ線駆動回路22に対
してはそれを構成するTFTのチャネル幅の拡張による
オン電流の増大(動作速度の向上)、あるいは大規模回
路の導入などを行うことができる。逆にいえば、アクテ
ィブマトリクス基板の周辺部分を縮小できるので、同じ
大きさの表示領域を有しながらも周辺部分が狭い液晶表
示パネルを構成することができる。また、データ線駆動
回路22全体をシール材GSの内側に形成すると、そこ
に印加される直流成分の電位の影響を受けて液晶の劣化
を招くおそれがあるが、本形態では、サンプリング回路
224のみをシール材GSの内側に配置したので、液晶
を劣化させない。しかも、サンプリング回路224は表
示画面見切り用の遮光膜BM2で覆われているので、た
とえ液晶の配向に乱れが生じたとしても、表示の品位を
落とさない。
【0051】(アクティブマトリクス基板の製造方法)
このようにしてシール材形成領域GAを構成する際に
は、画素スイッチング用のTFT60、走査線Y、およ
びデータ線Xの製造工程をそのまま利用する。その製造
方法を図14ないし図16を参照して説明する。これら
の図は、本形態のアクティブマトリクス基板の製造方法
を示す工程断面図であり、いずれの図においても、その
左側部分には図4のA−A′線における断面(画素TF
T部の断面)、中央部分には図7または図9のB−B′
線における断面(シール材形成領域GA/シール下配線
部)、右側部分には図7または図9のC−C′線におけ
る断面(シール材形成領域GA/シール下配線部)を示
してある。なお、キャパシタ85を構成する下層側配線
3bおよび上層側配線6bを形成する工程は、基本的に
は以下に説明する方法と同様なので、その説明を省略す
る。
【0052】まず、図14(A)に示すように、石英基
板、あるいは無アリカリガラス基板などのガラス基板か
らなる透明な基板10の表面のうち、前記したシール材
形成領域GAに下層側配線層3bを形成する領域にウェ
ットエッチングまたはドライエッチングを施して、そこ
に溝110を形成する。但し、画素TFT部については
平坦なままにしておく。なお、溝110を形成するにあ
たっては、基板10にエッッチングを施してもよいが、
それとは逆に、シール材形成領域GAに下層側配線層3
bを形成する領域の両側にシリコン酸化膜などを形成し
てこの部分を盛り上げ、その結果として、下層側配線層
3bを形成する領域に溝110が形成される構成であっ
てもよい。
【0053】次に、画素TFT部およびシール下配線部
のいずれの側にも、基板10の表面全体に直接、あるい
は基板10の表面に形成した下地保護膜の表面全体に、
減圧CVD法などにより厚さが約500オングストロー
ム〜約2000オングストローム、好ましくは約100
0オングストロームのポリシリコン膜からなる半導体膜
1を形成した後、それをフォトリソグラフィ技術を用い
て、図14(B)に示すようにパターニングし、画素T
FT部の側に島状の半導体膜1a(能動層)を形成す
る。これに対して、シール下配線部の側では半導体膜1
を完全に除去する。上記の半導体膜の形成は、アモルフ
ァスシリコン膜を堆積した後、600℃〜700℃の温
度で1時間〜8時間の熱アニールを施してポリシリコン
膜を形成したり、ポリシリコン膜を堆積した後、シリコ
ンを打ち込み、非晶質化した後、熱アニールにより再結
晶化してポリシリコン膜を形成する方法を用いてもよ
い。
【0054】次に、図14(C)に示すように、熱酸化
法などにより半導体膜1aの表面に厚さが約600オン
グストローム〜約1500オングストロームのゲート酸
化膜2を形成する(ゲート酸化膜形成工程)。その結
果、半導体膜1aの厚さは、約300オングストローム
〜約1500オングストローム、好ましくは350オン
グストローム〜約450オングストロームとなる。
【0055】次に、図14(D)に示すように、走査線
Yなどを形成するためのポリシリコン膜3を基板10全
面に形成した後、それをフォトリソグラフィ技術を用い
て、図14(E)に示すように、パターニングし、画素
TFT部の側に走査線Yの一部としてのゲート電極を形
成する。これに対して、シール材形成領域GAではポリ
シリコン膜を下層側配線3bとして残す。
【0056】次に、図14(F)に示すように、画素T
FT部および駆動回路のNチャネルTFT部の側には、
ゲート電極をマスクとして、約0.1×1013/cm2
〜約10×1013/cm2 のドーズ量で低濃度の不純物
イオン100(リンイオン)の打ち込みを行い、画素T
FT部の側には、ゲート電極に対して自己整合的に低濃
度のソース領域1b、および低濃度のドレイン領域1c
を形成する。ここで、ゲート電極の真下に位置している
ため、不純物イオン100が導入されなかった部分は半
導体膜1aのままのチャネル領域となる。このようにし
てイオン打ち込みを行った際には、ゲート電極として形
成されていたポリシリコン膜、シール材形成領域GAで
下層側配線3bとして形成されていたポリシリコン膜に
も不純物が導入されるので、それらはさらに導電化する
ことになる。
【0057】次に、図14(G)に示すように、画素T
FT部では、ゲート電極より幅の広いレジストマスク1
02を形成して高濃度の不純物イオン101(リンイオ
ン)を約0.1×1015/cm2 〜約10×1015/c
2 のドーズ量で打ち込み、高濃度のソース領域1dお
よびドレイン領域1eを形成する。
【0058】これらの不純物導入工程に代えて、低濃度
の不純物の打ち込みを行わずにゲート電極より幅の広い
レジストマスク102を形成した状態で高濃度の不純物
(リンイオン)を打ち込み、オフセット構造のソース領
域およびドレイン領域を形成してもよい。また、ゲート
電極の上に高濃度の不純物(リンイオン)を打ち込ん
で、セルフアライン構造のソース領域およびドレイン領
域を形成してもよいことは勿論である。
【0059】また、図示を省略するが、周辺駆動回路の
PチャネルTFT部を形成するために、前記画面表示領
域およびNチャネルTFT部をレジストで被覆保護し
て、ゲート電極をマスクとして、約0.1×1015/c
2 〜約10×1015/cm2のドーズ量でボロンイオ
ンを打ち込むことにより、自己整合的にPチャネルのソ
ース・ドレイン領域を形成する。なお、NチャネルTF
T部の形成時と同様に、ゲート電極をマスクとして、約
0.1×1013/cm2 〜約10×1013/cm2 のド
ーズ量で低濃度の不純物(ボロンイオン)を導入して、
ポリシリコン膜に低濃度領域を形成した後、ゲート電極
よりの幅の広いマスクを形成して高濃度の不純物(ボロ
ンイオン)を約0.1×1015/cm2 〜約10×10
15/cm 2 のドーズ量で打ち込み、LDD構造(ライ
トリー・ドープト・ドレイン構造)のソース領域および
ドレイン領域を形成してもよい。また、低濃度の不純物
の打ち込みを行わずに、ゲート電極より幅の広いマスク
を形成した状態で高濃度の不純物(ボロンイオン)を打
ち込み、オフセット構造のソース領域およびドレイン領
域を形成してもよい。これらのイオン打ち込み工程によ
って、CMOS化が可能になり、周辺駆動回路の同一基
板内への内蔵化が可能となる。
【0060】次に、図15(A)に示すように、ゲート
電極および下層側配線3bの表面側に、CVD法などに
よりたとえば800℃程度の温度条件下で厚さが約50
00オングストローム〜約15000オングストローム
のNSG膜(ボロンやリンを含まないシリケートガラス
膜)などからなる第1層間絶縁膜4を形成した後、図1
5(B)に示すように、画素TFT部の側では、フォト
リソグラフィ技術を用いて、第1層間絶縁膜4のうち、
ソース領域1dに対応する部分にコンタクトホール5a
を形成する。また、シール材形成領域GAでは、下層側
配線3bに対応する部分に複数のコンタクトホール5b
を形成する。
【0061】次に、図15(C)に示すように、第1層
間絶縁膜4の表面側に、データ線Xを構成するためのア
ルミニウム膜6などの低抵抗導電膜をスパッタ法などで
形成した後、図15(D)に示すように、フォトリソグ
ラフィ技術を用いて、アルミニウム膜6をパターニング
し、画素TFT部では、データ線Xの一部としてソース
電極を形成し、シール材形成領域GAでは上層側配線6
bを形成する。
【0062】次に、図16(A)に示すように、ソース
電極および上層側配線6bの表面側に、CVD法などに
よりたとえば500℃程度の低い温度条件下で厚さが約
5000オングストローム〜約15000オングストロ
ームのPSG膜(ボロンやリンを含むシリケートガラス
膜)などからなる第2層間絶縁膜7を形成した後、図1
6(B)に示すように、画素TFT部の側では、フォト
リソグラフィ技術およびドライエッチング法などを用い
て、第1層間絶縁膜4および第2層間絶縁膜7のうちド
レイン領域1eに対応する部分にコンタクトホール8a
を形成する。
【0063】次に、図16(C)に示すように、第2層
間絶縁膜7の表面側に、ドレイン電極を構成するための
厚さが約1500オングストロームのITO膜9(In
dium Tin Oxide)をスパッタ法などで形
成した後、図16(D)に示すように、フォトリソグラ
フィ技術を用いて、ITO膜9をパターニングし、画素
TFT部では画素電極9aを形成し、シール下配線部で
は、ITO膜9を完全に除去する。ここで、画素電極9
aとしては、ITO膜に限らず、SnOX 膜やZnOX
膜などの高融点の金属酸化物などからなる透明電極材料
を使用することも可能であり、これらの材料であれば、
コンタクトホール8a内でのステップカバレージも実用
に耐えるものである。
【0064】このように、画素TFT部に画素スイッチ
ング用のTFT60、走査線Y、およびデータ線Xを形
成する工程を利用して下層側配線3bおよび上層側配線
6bを形成すれば、シール材形成領域GAを必要最小限
の工程数で形成できる。
【0065】(その他の実施の形態)なお、上記実施の
形態では、シール材形成領域GAを構成するシール下配
線を1層の配線層で構成したが、ギャップ材含有のシー
ル材GSの下層側を1本の信号配線がシール下配線とし
て通過する構成のアクティブマトリクス基板に本発明を
適用した場合でも、この信号配線の断線を防止できると
いう利点がある。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る液晶
装置では、アクティブマトリクス基板の基体となる基板
の表面のうち、シール材形成領域において各々のシール
下配線と重なる領域には溝が形成され、その分だけ、基
板の表面が凹んでいる。従って、シール材の下層側に相
当する領域にシール下配線を通しても、シール下配線の
膜厚分に相当する盛り上がりは溝の深さで緩和、吸収さ
れるので、シール材形成領域の最表層は平坦になる。こ
のため、ギャップ材からの応力はシール材形成領域に分
散して加わるので、シール下配線に集中することがな
い。それ故、閉回路を構成している信号線をギャップ材
含有のシール材の下層側を通しても断線が発生しないの
で、表示の線欠陥などは発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した液晶装置の平面図である。
【図2】 図1のH−H′線における断面図である。
【図3】 図1に示す液晶装置に用いられる駆動回路内
蔵型のアクティブマトリクス基板のブロック図である。
【図4】 図1に示すアクティブマトリクス基板に形成
した画素スイッチング用TFTの平面図である。
【図5】 図1に示す液晶装置で行なうリセット(プリ
チャージ)動作を示すタイミングチャートである。
【図6】 図1のL11で示す領域を拡大して示す説明
図である。
【図7】 図6に示すデータ線駆動回路周辺のシール材
形成領域の説明図である。
【図8】 (A)、(B)はそれぞれ、図7のB−B′
線における断面図、およびC−C′線における断面図で
ある。
【図9】 図6に示す走査線駆動回路周辺のシール材形
成領域の説明図である。
【図10】 (A)、(B)はそれぞれ、図9のB−
B′線における断面図、およびC−C′線における断面
図である。
【図11】 図1のL12で示す領域を拡大して示す説
明図である。
【図12】 図11に示すリセット回路周辺部分のシー
ル材形成領域の説明図である。
【図13】 (A)、(B)、(C)はそれぞれ、図1
2のD−D′線における断面図、E−E′線における断
面図、およびF−F′線における断面図である。
【図14】 図1に示すアクティブマトリクス基板の製
造方法を示す工程断面図である。
【図15】 図14に続いて行う工程を示す工程断面図
である。
【図16】 図15に続いて行う工程を示す工程断面図
である。
【図17】 従来のアクティブマトリクス基板のコーナ
部分を示す説明図である。
【図18】 図17に示すアクティブマトリクス基板の
走査線駆動回路周辺のシール材形成領域の説明図であ
る。
【図19】 (A)、(B)はそれぞれ、図18のQ−
Q′線における断面図、およびR−R′線における断面
図である。
【符号の説明】
3b シール材形成領域の下層側配線 4 第1層間絶縁膜 6b シール材形成領域の上層側配線 7 第2層間絶縁膜 10 基板 21 画面表示領域 22 データ線駆動回路 23 走査線駆動回路 60 画素スイッチング用のTFT 64 サンプリング駆動信号線 65 画像信号サンプリング用配線 80 リセット駆動回路 85 キャパシタ 110 基板の溝 AM アクティブマトリクス基板 G ギャップ材 GS ギャップ材含有のシール材 GA シール材形成領域 LP 液晶装置 OP 対向基板 VID1〜VID6 画像信号線 X データ線 Y 走査線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 HA15 LA15 QA16 TA02 TA05 TA09 2H090 HA02 JA03 JA05 JB02 JC03 LA01 LA03 LA04 2H092 GA41 GA43 GA59 GA61 JA25 NA15 PA01 PA04 PA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1と第2基板間に封入された液晶と、
    前記第1基板上に設けられた複数の走査線と、前記複数
    の走査線に交差する複数のデータ線と、前記走査線とデ
    ータ線の交差に対応して設けられたトランジスタと、前
    記トランジスタに対応して設けられた画素電極とからな
    る画素領域と、前記画素領域の周囲に前記液晶を封入し
    前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせるシール材
    と、 前記複数のデータ線への画像信号の供給に先立ってリセ
    ット電位を印加するためのリセット信号線と、 前記シール材の形成領域よりも外側に設けられた定電位
    配線とを備え、 前記シール材の形成領域に前記リセット信号線の延在部
    と前記定電位配線の延在部が誘電体膜を介して重なると
    ともに、その重なりの領域は前記第1基板の凹部上に配
    置されてなることを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記リセット信号線の延在部と前記定電
    位配線の延在部の重なりは、その一方が前記誘電体膜に
    形成されたコンタクトホールを介して他方と重なるよう
    に配線が形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の液晶装置。
  3. 【請求項3】 前記リセット信号線の延在部及び前記定
    電位配線の延在部は複数本延在して各々が重なり、前記
    凹部は前記各々の重なりに対応して形成されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶装
    置。
  4. 【請求項4】 第1と第2基板間に封入された液晶と、
    前記第1基板上に設けられた複数の走査線と、前記複数
    の走査線に交差する複数のデータ線と、前記走査線とデ
    ータ線の交差に対応して設けられたトランジスタと、前
    記トランジスタに対応して設けられた画素電極とからな
    る画素領域と、前記画素領域の周囲に前記液晶を封入し
    前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせるシール材
    と、前記複数のデータ線への画像信号の供給に先立って
    リセット電位を印加するためのリセット信号線と、前記
    シール材の形成領域よりも外側に設けられた定電位配線
    とを備えた液晶装置の製造方法であって、 前記第1基板上であって、前記シール材の形成領域に前
    記リセット信号線の延在部と前記定電位配線の延在部が
    誘電体膜を介して重なる領域に凹部を形成することを特
    徴とすることを特徴とする液晶装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007065157A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Seiko Epson Corp 電気光学装置、及びこれを備えた電子機器

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