JP2003240964A - 導光板 - Google Patents

導光板

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JP2003240964A
JP2003240964A JP2002046127A JP2002046127A JP2003240964A JP 2003240964 A JP2003240964 A JP 2003240964A JP 2002046127 A JP2002046127 A JP 2002046127A JP 2002046127 A JP2002046127 A JP 2002046127A JP 2003240964 A JP2003240964 A JP 2003240964A
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hydrogenated styrene
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JP2002046127A
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English (en)
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Takeshi Sasaki
毅 佐々木
Shunichi Matsumura
俊一 松村
Nobuaki Kido
伸明 城戸
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学特性、耐熱性、機械的強度、成形性に優
れ、吸湿の少ない水素化スチレン共重合体からなる面状
光源用の導光板を提供する。 【解決手段】 水素化されたスチレン重合単位の含有量
が70重量%以上97重量%以下であり、溶融粘度(3
00℃においてシェアレートが103-1における溶融
粘度)が30Pa・s以上150Pa・s以下である水
素化スチレン共重合体からなることを特徴とする面状光
源用導光板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置など
のバックライト・フロントライトに用いられる面状光源
用の導光板に関する。より詳しくは、光学特性、耐熱
性、機械的強度、成形性に優れ、吸湿の少ない水素化ス
チレン共重合体からなる面状光源用の導光板に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイのバックライト・フロ
ントライト用導光板は、その良好な光学特性からアクリ
ル系樹脂やポリカーボネートが広く使用されている。し
かしながら、アクリル系樹脂は光学特性に優れる反面、
耐熱性が低く樹脂の流動性に劣るため大面積化が困難で
あったり、耐湿性に劣るため薄肉化した際の反りの発生
等の問題があった。またポリカーボネートは耐熱性、耐
湿性はアクリル系樹脂よりも優れているが、複屈折が大
きいため特にフロントライト用導光板に使用する場合に
問題となっており、光学特性と耐熱性、耐湿性を高度に
満足する導光板材料の開発が強く望まれている。
【0003】かかる状況から、近年、非晶性ポリオレフ
インと呼ばれるポリオレフイン系樹脂による導光板の開
発が盛んになっている。例えば、特開平11−3163
77号公報では、(1)ノルボルネン系重合体、(2)
単環の環状オレフイン系重合体、(3)環状共役系ジエ
ン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及び
これらの水素添加物などが樹脂として記載されている。
一方、スチレンにイソプレンやブタジエンといった共役
ジエンをブロック共重合させてゴム成分を導入したスチ
レン−共役ジエンブロック共重合体の水素化物を光ディ
スク基板をはじめとする光学用途に用いる例が開示され
ている(特許第2730053号公報、特許第2725
402号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、機械
的強度に優れ、かつ、光学特性、耐熱性、そして成形性
に優れ、また耐湿性に優れる面状光源用導光板を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の水
素化スチレン共重合体が、光学特性、耐熱性、耐湿性に
優れ、しかも高い機械的強度、高い成形性を有するため
に導光板への利用に適していることを見出し本発明に至
った。すなわち本発明は、水素化されたスチレン重合単
位の含有量が70重量%以上97重量%以下であり、溶
融粘度(300℃においてシェアレートが103-1
おける溶融粘度をいう)が30Pa・s以上150Pa
・s以下である水素化スチレン共重合体からなることを
特徴とする面状光源用導光板である。以下、本発明につ
いて詳述する。
【0006】本発明の水素化スチレン共重合体は、広義
には水素化されたビニル芳香族炭化水素共重合体であ
る。ここで、ビニル芳香族炭化水素とは、置換基(炭素
数1〜4のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基
等)を有していても良い芳香族炭化水素(ベンゼン、ナ
フタレン等)の芳香環に結合する水素原子1個をビニル
基またはエチレン性不飽和基で置換した化合物をいう。
核水素添加に使用するスチレン共重合体を構成するスチ
レン単量体単位として、具体的には、スチレン、α−メ
チルスチレン、4−メチルスチレン、3−メチルスチレ
ン、2−メチルスチレン、ビニルナフタレン等を単独あ
るいは2種類以上混合したビニル芳香族炭化水素を挙げ
ることができる。これらのなかでも、スチレン成分を使
用し、水素添加後のスチレン重合単位の含有量が70重
量%以上97重量%以下からなるものが、水素添加後の
ポリマー物性、特に機械的強度や光学特性の点で好まし
い。なかでも80重量%以上95重量%以下、さらに好
ましくは82重量%以上93重量%以下が好ましい。
【0007】本発明で使用する水素化スチレン共重合体
を構成するスチレン単量体以外の構成成分としては、ス
チレン単量体と共重合可能な成分であれば特に限定はさ
れないが、物性改良の上から好適に用いられるものとし
て共役ジエンの水素化物が挙げられる。例えば、1,3
−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサ
ジエン、1,3−シクロヘキサジエン等の水素化物が挙
げられる。これらのなかでも重合活性、経済性の面から
1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは
単独で用いてもよいし、2種類以上併用してもよい。こ
れらの共重合成分を導入することにより、目的とする水
素化スチレン共重合体の透明性を損なうことなく機械的
強度を著しく向上させることができる。
【0008】これらの共役ジエン重合単位の含有量は3
重量%以上30重量%以下からなるものが、水素添加後
のポリマー物性、特に機械的強度や透明性の点で好まし
い。なかでも5重量%以上20重量%以下、さらに好ま
しくは7重量%以上18重量%以下が好ましい。これら
のスチレン共重合体の製造方法は、特に限定されず、一
般のラジカル重合法、アニオン重合法、カチオン重合法
等が用いられる。またスチレン共重合体の結合様式とし
ては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、あるいは
コアとそれから直鎖状に伸びる分岐鎖からなる星型分岐
構造を有するラジアルブロック共重合体等が挙げられ
る。これらのうち耐熱性を重視する場合はブロック共重
合体が、また成形時の溶融流動性を重視する場合はラジ
アルブロック共重合体とすることが特に好ましい。これ
らは要求される特性によって適宜選択することができ、
さらに結合様式の異なる共重合体を2種類以上ブレンド
して使用してもよい。
【0009】本発明で使用する水素化スチレン共重合体
は、300℃においてシェアレートが103-1におけ
る溶融粘度が30Pa・s以上150Pa・s以下であ
ることが必要である。溶融粘度が30Pa・s未満の場
合には樹脂の強度が不足するため好ましくない。また、
溶融粘度が150Pa・sより大きい場合には樹脂の溶
融流動性が低下し、精密な加工精度が要求される導光板
の成形が困難になるため好ましくない。溶融粘度として
は、35Pa・s以上130Pa・s以下が好ましく、
より好ましくは45Pa・s以上110Pa・s以下で
ある。
【0010】水素化スチレン共重合体の溶融粘度は、重
合体の組成比および分子量によって決定するため、上述
した本発明の水素化されたスチレン重合単位の含有量が
70重量%以上97重量%以下という組成比の場合に
は、分子量は以下の範囲にすることが必要である。すな
わち、本発明において用いられる水素化スチレン系重合
体の分子量は、GPC(ゲルパーミエーション・クロマト
グラフィー)により測定したポリスチレン換算の重量平
均分子量(Mw)で、60,000g/mol以上30
0,000g/mol以下、好ましくは70,000g
/mol以上250,000g/mol以下、より好ま
しくは80,000g/mol以上200,000g/
mol以下、特に好ましくは100,000g/mol
以上150,000g/mol以下の範囲である。
【0011】本発明の水素化スチレン共重合体は、対応
するスチレン共重合体の芳香環を水素添加したものであ
るが、その芳香環の水素添加率は90モル%以上、好ま
しくは98モル%以上、さらに好ましくは99モル%以
上である。水素添加率が90モル%未満であると、得ら
れる水素化共重合体の透明性の低下、耐熱性の低下、成
形物の複屈折の増大等の問題があり好ましくない。水素
添加率は出来る限り高いことが望ましいが、実際には得
られる水素化スチレン共重合体の物性と、該水素添加率
を達成するために要求される水素化工程の設備面、運転
面も含めた経済性とを勘案して決定される。また、共重
合成分に含まれる炭素の二重結合は、芳香環よりもはる
かに水素添加されやすいため、芳香環の水素添加率を9
0モル%以上とする反応条件下で、共重合成分に含まれ
る二重結合の水素添加率は99モル%以上とすることが
できる。
【0012】すなわち、本発明の水素化スチレン共重合
体としては、スチレン重合単位と共役ジエン重合単位と
からなるブロック共重合体(ブロック重合体のなかで
も、スチレン−イソプレントリブロック共重合体)やラ
ジアル共重合体が好ましく、その場合のスチレン重合単
位と共役ジエン重合単位の重量比が82/18〜93/
7であって、300℃においてシェアレートが103
-1における溶融粘度が45Pa・s以上110Pa・s
以下であり、水素化スチレン系重合体の分子量がGPCに
より測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)
で100,000g/mol以上150,000g/m
ol以下の範囲であり、その芳香環の水素添加率が99
モル%以上であるものが特に好ましい。
【0013】本発明において用いる水素化触媒は特に限
定されず、芳香環を核水添することが可能な公知の触媒
を使用することが出来る。具体的にはニッケル、パラジ
ウム、白金、コバルト、ルテニウム、ロジウム等の貴金
属またはその酸化物、塩、錯体等の化合物をカーボン、
アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ珪藻土等の多孔性
担体に担持した固体触媒が挙げられる。これらのなかで
もニッケル、パラジウム、白金をアルミナ、シリカ、シ
リカ・アルミナ珪藻土に担持したものが反応性が高く好
ましく用いられる。かかる水素化触媒は、その触媒活性
によるが共重合体に対して0.5〜40重量%の範囲で
使用することが好ましい。水添化反応条件は、通常水素
圧3〜25MPa、反応温度70〜250℃の範囲内で
行われる。反応温度が低すぎると反応が進行しにくく、
反応温度が高すぎると分子鎖の切断による分子量の低下
が起りやすくなる。分子鎖の切断による分子量低下を防
ぎかつ円滑に反応を進行させるには、用いる触媒の種類
および濃度、共重合体の溶液濃度、分子量等により適宜
決定される適切な温度、水素圧により水素化反応を行う
ことが好ましい。
【0014】水素化反応の際に用いられる溶媒は、水素
化触媒の触媒毒とならない溶媒を選ぶことが好ましく、
重合反応時の溶媒として用いられるシクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン等の飽和脂肪族炭化水素を好適に挙
げることが出来る。その他に反応の活性を高める、ある
いは分子鎖の切断による分子量の低下を抑制する目的
で、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチル−ter
t−ブチルエーテル等のエーテル類、エステル類、アル
コール類等の極性溶媒を、共重合体の溶解性を妨げない
範囲内で上記溶媒に加えても良い。水素添加反応では、
反応に使用するスチレン共重合体の濃度が3〜50重量
%の範囲内で水素化反応を行うことが好ましい。重合体
の濃度が3重量%未満では、生産性、経済性の面から好
ましくなく、50重量%以上であると溶液粘度が上がり
すぎ取り扱い面、また反応性の面からも好ましくない。
【0015】水素化反応終了後は、遠心、濾過などの公
知の後処理方法により触媒の除去を行うことが出来る。
光学材料用途に用いる本発明では、樹脂内の残留触媒金
属成分は出来る限り少なくする必要があり、かかる残留
触媒金属量が10ppm以下が好ましく、より好ましく
は1ppm以下である。水素化触媒を除去した重合体溶
液から、溶媒の蒸発留去、ストリッピングあるいは再沈
殿等の方法により目的の水素化スチレン共重合体を得る
ことが出来る。本発明の水素化スチレン共重合体は、そ
の粒径が0.5μm以上の微粒子状の異物の含有量が、
水素化スチレン共重合体1g中1×105個以下である
ことが好ましい。異物の含有量がこれを超える場合に
は、湿熱環境下で数μm程度の斑点が生じる場合があ
り、導光板の輝度特性が悪化するため好ましくない。
【0016】さらに本発明においては、先述のように溶
剤の除去を実施する以前の段階で、安定剤を水素化スチ
レン共重合体溶液に添加しておくことが好ましい。こう
した安定剤としては、イルガノックス1010、107
6(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)等の
通常のヒンダードフェノール系、HP136(チバ・ス
ペシャリティ・ケミカルズ(株)製)等のベンゾフラノ
ン系、スミライザーGS,GM(住友化学社製)に代表
される部分アクリル化ヒンダードフェノール系等の安定
剤を挙げることができ、これらは併用することも可能で
ある。
【0017】こうした安定剤の添加量としては、水素化
スチレン共重合体100重量部に対して0.01重量部
以上、5重量部以下残留するようにすることが好まし
い。水素化スチレン共重合体中の安定剤の残留量が0.
01重量部未満の場合には、水素化スチレン共重合体の
重合度低下が顕著であり、所期の物性の成形物を得るこ
とが困難である。また、水素化スチレン共重合体中の残
留量が5重量部を超える場合には、成形時の金型汚れ
や、成形物の着色原因となる。水素化スチレン共重合体
中の残留量の範囲としては、0.05重量部以上3重量
部以下が更に好ましく、0.1重量部以上2重量部以下
であることがより好ましい。こうした安定剤は、上述の
水素添加反応において用いられる溶剤の除去過程で一部
失われる。安定剤の残留率は、溶剤除去の条件に依存す
るところが大きいが、上述の水素化スチレン共重合体中
の残留量を実現するためには、通常は所期の残留量の
1.1倍から3倍程度の安定剤を水素化スチレン共重合
体溶液に添加することが必要である。
【0018】本発明の重合体には、必要に応じてグリセ
リンモノステアレートといったエステル系やジメチルシ
ロキサンのようなシリコン系等の離型剤、滑剤、可塑
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等の添加剤を添加するこ
とが出来る。こうした水素化スチレン共重合体は、従来
公知の射出成形法、射出圧縮成形法により面状光源用導
光板に容易に成形可能である。本発明の水素化スチレン
共重合体の成形時のシリンダー温度としては、使用する
共重合体の重合度にもよるが、250℃から350℃の
範囲が好ましい。250℃以下では流動性が低下するた
めに良好な成形物を得ることが困難であり、350℃以
上では共重合体の熱分解が起こるため好ましくない。シ
リンダー温度としては280℃以上340℃以下が更に
好ましい。成形時の金型温度としては、60℃から15
0℃が好ましい。60℃以下では成形物の表面性が低下
し、150℃以上では共重合体のガラス転移点近傍とな
るために、成形物の取り出し時に変形しやすくなるため
である。金型温度としては好ましくは70℃以上140
℃以下である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、光学特性、耐熱性、成
形性と、さらに耐湿性、またさらに機械的強度に優れた
面状光源用導光板が提供される。
【0020】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳述する。但
し、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではな
い。シクロヘキサン、メチル−tert−ブチルエーテ
ル、スチレン、イソプレンは全て蒸留精製を行い十分に
乾燥したものを用いた。n−ブチルリチウムは関東化学
(株)よりn−ヘキサン溶液を購入し、そのまま用い
た。Ni/シリカ・アルミナ触媒(Ni担持率65重量
%)はAldrichより購入し、そのまま用いた。実
施例及び比較例で行った各種物性測定は以下の方法で行
ったものである。 溶融粘度:(株)島津製作所製高下式フローテスターを
用いて測定し、300℃においてシェアレートが103
-1における溶融粘度を算出した。
【0021】重量平均分子量:ゲルパーミエーション・
クロマトグラフィー(昭和電工(株)製GPC、Sho
dex System−11)により、テトラヒドロフ
ランを溶媒として測定し、ポリスチレン換算の重量平均
分子量(g/mol)を求めた。水素添加率、水素添加
された共重合体におけるスチレン/イソプレン重量比:
1H−NMR測定により定量した。JEOL JNM−
A−400型核磁気共鳴吸収装置を用いた。 ガラス転移温度(Tg):TAInstruments
製 2920型DSCを使用し、昇温速度は20℃/分
で測定した。 全光線透過率:(株)島津製作所製紫外可視分光器(U
V−240)を使用した。波長380nmから780n
mまでの透過率の波長分散を測定し、国際照明委員会
(CIE)により10nmおきに定められた標準視感度
V(λ)に従い、視感度補正を行った値を全光線透過率
とした。実施例の測定結果は、導光板の長辺、短辺に対
し等間隔に12箇所の測定を行い、その平均値を算出し
た。
【0022】リターデーション:溝尻光学工業所製自動
複屈折測定装置ELP−150Sを使用して、波長63
3nmにおけるリターデーションを測定した。実施例の
測定結果は、導光板の長辺、短辺に対し等間隔に12箇
所の測定を行い、その平均値を算出した。 吸湿変形試験:導光板を40℃、85%RH雰囲気に1
68時間放置し、吸湿変形の有無を目視で確認した。 平均輝度および輝度斑:(株)トプコン製色彩輝度計
(BM−7)を使用し、導光板の長辺、短辺に対し等間
隔に12箇所の測定を行い、その平均値と輝度斑=(最
大値−最小値)/平均値を算出した。
【0023】[実施例1]攪拌翼付き容量10Lのステ
ンレス製オートクレーブの内部を充分に乾燥し、窒素置
換した後、スチレン272g、シクロヘキサン2,25
0gを仕込んだ。溶液を40℃まで加熱した後、n−ブ
チルリチウム7.2mmolに相当する量を濃度1.5
7Mのn−ヘキサン溶液の形で加え、50℃に加熱し、
2時間反応させた。次いでイソプレン62g、シクロヘ
キサン180gの溶液を加え、さらに2時間反応させ
た。さらに続いてスチレン270g、シクロヘキサン8
40gを加え2時間反応させた。反応終了後、イソプロ
パノール2.0gを加え、スチレン−イソプレントリブ
ロック共重合体を得た。
【0024】この溶液にシクロヘキサン1,300g、
メチル−tert−ブチルエーテル700g、ニッケル
/シリカ・アルミナ80gを加え、水素圧10MPa、
温度180℃で4時間水素化反応を行った。常温に戻し
窒素置換を十分行った後、溶液をオートクレーブより取
り出して孔径0.1μmのメンブランフィルター(住友
電工(株)製フルオロポア)を用いて加圧濾過を行った
ところ、無色透明な溶液が得られた。この溶液に安定剤
として「スミライザーGS」(住友化学社製)を重合体
に対して0.3重量%加えてから、減圧濃縮、フラッシ
ングを行い溶媒を留去して塊状の無色透明な水素化スチ
レン−イソプレントリブロック共重合体を得た。
【0025】かかる共重合体の1H−NMRにより求め
たスチレン/イソプレンの重量比は90/10、水素添
加率は99.7%であった。また溶融粘度は78Pa・
s、重量平均分子量は110,000g/mol、ガラ
ス転移温度は142℃であった。得られた重合体の塊状
物をシリンダー温度320℃、ノズル温度280℃、金
型温度110℃にて、対角線の長さ14インチ、入射光
側の端面厚3.0mm、反対側の端面厚1.0mmのく
さび形形状を有し、また導光板の光反射面側にはV溝を
有する導光板を射出成形した。得られた導光板の光学特
性を測定したところ、全光線透過率は92.2%、リタ
ーデーションは2nmであり、光学特性に極めて優れて
いることがわかった。またV溝の転写性を目視で確認し
たところ、転写不良は全くなかった。さらに吸湿変形試
験の結果、反りの発生は全く確認されなかった。
【0026】次いで該導光板の入射光側端面に冷陰極管
を設置し、さらにV溝形成面側に光反射シートを、反対
面側に光拡散シートを配置してバックライトユニットを
作製した。このバックライトユニットを発光させたとき
の平均輝度は1500cd/m2であり、輝度斑は12
%であった。結果を表1に示す。
【0027】[実施例2]最初の仕込み量を、スチレン
260g、シクロヘキサン2250gに、n−ブチルリ
チウムを5.9mmolに相当する量に、次に加えるイ
ソプレンを92g、シクロヘキサンを180gに、さら
にその次に加えるスチレンを250g、シクロヘキサン
を840gに変更した他は、実施例1と同様にして水素
化スチレン−イソプレントリブロック共重合体を得た。
【0028】かかる共重合体の1H−NMRにより求め
たスチレン/イソプレンの重量比は85/15、水素添
加率は99.5%であった。また溶融粘度は100Pa
・s、重量平均分子量は135,000g/mol、ガ
ラス転移温度は144℃であった。次いで実施例1と同
様に導光板を成形し、さらにバックライトユニットを作
製し、特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0029】[実施例3]攪拌翼付き容量10Lのステ
ンレス製オートクレーブの内部を充分に乾燥し、窒素置
換した後、スチレン700g、シクロヘキサン2,40
0g、メチル−tert−ブチルエーテル1,600g
を仕込んだ。続いてn−ブチルリチウム16.2mmo
lに相当する量を濃度1.57Mのn−ヘキサン溶液の
形で加えて重合を開始させた。温度30℃で1.5時間
攪拌してスチレンを重合させた。次いでイソプレン10
5gを加えてさらにさらに30℃で1.5時間反応させ
た。さらに続いてテトラメトキシシラン0.54gに相
当する量を濃度3.0重量%のシクロヘキサン溶液の形
で添加し、温度を60℃に昇温してカップリング反応を
実施した。カップリング反応を開始してから3時間後に
エタノール10mLを加えた。この共重合体溶液にニッ
ケル/シリカ・アルミナ140gを加え、水素圧10M
Pa、温度180℃で6時間水素化反応を行った。常温
に戻し窒素置換を十分行った後、懸濁液をオートクレー
ブより取り出して孔径0.1μmのメンブランフィルタ
ー(住友電工(株)製フルオロポア)を用いて加圧濾過
を行ったところ、無色透明な溶液が得られた。この溶液
に安定剤として「スミライザーGM」(住友化学社製)
を重合体に対して0.4重量%加えてから、減圧濃縮、
フラッシングを行い溶媒を留去して塊状の無色透明な水
素化スチレン−イソプレンラジアル共重合体を得た。
【0030】かかる共重合体の1H−NMRにより求め
たスチレン/イソプレンの重量比は87/13、水素添
加率は99.3%であった。また溶融粘度は62Pa・
s、重量平均分子量は125,000g/mol、ガラ
ス転移温度は146℃であった。次いで実施例1と同様
に導光板を成形し、さらにバックライトユニットを作製
し、特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城戸 伸明 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内 Fターム(参考) 2H038 AA55 BA06 2H091 FA23X FA23Z FA41X FA41Z FB02 FD22 LA04 4J100 AB00P AB02P AB03P AR18Q AS01Q AS02Q AS03Q AS04Q CA04 CA31 GC02 HA04 HB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素化されたスチレン重合単位の含有量
    が70重量%以上97重量%以下であり、溶融粘度(3
    00℃においてシェアレートが103-1における溶融
    粘度をいう)が30Pa・s以上150Pa・s以下で
    ある水素化スチレン共重合体からなることを特徴とする
    面状光源用導光板。
  2. 【請求項2】 水素化スチレン共重合体がスチレンと共
    役ジエンのブロック共重合体を水素化したものである請
    求項1記載の面状光源用導光板。
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