JP2003240540A - 回転体の回転角度計測方法及び装置並びに配管加工用計測方法及び装置 - Google Patents

回転体の回転角度計測方法及び装置並びに配管加工用計測方法及び装置

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JP2003240540A
JP2003240540A JP2002044876A JP2002044876A JP2003240540A JP 2003240540 A JP2003240540 A JP 2003240540A JP 2002044876 A JP2002044876 A JP 2002044876A JP 2002044876 A JP2002044876 A JP 2002044876A JP 2003240540 A JP2003240540 A JP 2003240540A
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rotation
rotation angle
pipe
disc
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Yoshio Maekawa
祥生 前川
Masaki Hayatsu
昌樹 早津
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Hitachi Plant Technologies Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な手段により、連続的に回転体の回転角
度を計測する。 【解決手段】 回転体の回転軸1に回転自在に嵌着され
た第1円板3と、第1円板3に対向して回転軸1に固定
された第2円板7とを有し、第1円板3及び第2円板7
のー方の円板に、回転軸1の1回転に対応して1周期で
変動する周期変動形状部としての溝2が設けられてお
り、他方の円板に、周期変動形状部の寸法を計測する2
個のセンサ5、6が位相差を有して設けられていて、2
個のセンサ5、6の計測値に基づいて回転軸1の回転角
度を求める演算部を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体の回転角度
の計測方法及び装置、並びにこの計測方法及び装置を配
管加工用計測に適用した配管加工用計測方法及び装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ー般に回転体の回転角度を計測す
る方法として、回転体に金属製の歯車を取付け、電磁セ
ンサにより通過した歯車の歯数をカウンタによって計数
して回転角度を計測する方法や、回転体にスリット円板
を取付け、投光部から投光されスリットを通過する光を
受光部で受光し、光が通過したスリット数をカウンタに
よって計測して回転角度を計測する方法が行われてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの回
転角度の計測方法は、いずれもカウンタによる通過歯数
やスリット数等の計数が必要なため、回転体の回転角度
を計測する際には、回転体が回転角度を変える都度、回
転体の回転を停止して上記の計数を行う必要があった。
そのため、連続的に回転角度を計測できず、不便であっ
た。
【0004】本発明は、簡単な手段により、カウンタに
よる通過歯数やスリット数を計数する必要のない、連続
的に回転体の回転角度を計測できる方法及び装置を提供
することを目的とする。また、本発明の他の目的は、本
発明の回転体の回転角度計測装置及び方法を配管加工用
計測に適用した配管加工用計測方法及び装置を提供する
ことを目的とする。この点に関して説明すると、大口径
配管の据付け作業では、加工機により溶接の前準備とな
る突合せ部の開先加工を行う場合には、最初に配管の中
心と加工機の中心を合わせる作業(芯出し)と、配管の
端面に対する加工機の傾きの調整作業(面出し)を行
う。この芯・面出し作業の際に必要な、加工機の配管に
対する芯・面のずれを測定する配管加工計測方法及び装
置を用いて加工機の芯・面のずれを測定するには、加工
機の配管に対する回転角度を計測する必要があり、これ
に本発明の回転体の回転角度計測方法及び装置を適用す
ることが、本発明の他の目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の回転体の回転角
度計測方法は、回転体又はこの回転体に対向して配置さ
れた非回転体のいずれかー方に、前記回転体の1回転に
対応して1周期で変動する周期変動形状部を形成し、前
記回転体又は非回転体の他方に、前記周期変動形状部の
寸法を計測する2個のセンサを位相差を有して配置し、
前記2個のセンサの計測値に基づいて、前記回転体の回
転角度を求めることを特徴とする。
【0006】そして、本発明の回転体の回転角度計測装
置は、回転体の回転軸に回転自在に嵌着された第1円板
と、前記第1円板に対向して回転軸に固定された第2円
板とを有し、前記第1円板及び第2円板のー方の円板
に、前記回転軸の1回転に対応して1周期で変動する周
期変動形状部が設けられており、他方の円板に、前記周
期変動形状部の寸法を計測する2個のセンサが位相差を
有して設けられていて、前記2個のセンサの計測値に基
づいて前記回転軸の回転角度を求める演算部を備えたこ
とを特徴とする。
【0007】前記周期変動形状部の寸法は、前記回転軸
の回転角に対して、正弦波状に変動することが好適であ
る。また、前記周期変動形状部が、前記回転軸の中心と
同心円に設けられた溝の深さであることが好適である。
また、前記周期変動形状部が、前記第2円板の外周に設
けられた円周面の半径であってもよい。
【0008】本発明の配管加工用計測方法は、配管の外
周に加工基準円をマークし、配管内部に装着される加工
手段の回転軸回りに回転可能な接触子を用いて前記加工
基準円を倣い回転させ、前記加工手段の回転軸を原点と
する座標軸における前記接触子の回転角度の変化に伴う
3軸方向変位を検出することにより、前記配管に対する
加工手段の位置ずれ並びに傾きを計測可能とした配管加
工用計測方法において、前記接触子の回転角度の計測方
法が、前記回転軸の1回転に対応して1周期で変動する
周期変動形状部が設けられており、他方の円板に、前記
周期変動形状部の寸法を計測する2個のセンサを位相差
を有して配置し、前記2個のセンサの計測値に基づい
て、前記回転軸の回転角度を求める回転体の回転角度計
測方法であることを特徴とする。
【0009】そして、本発明の配管加工用計測装置は、
回転体の回転軸に回転自在に嵌着された第1円板と、前
記第1円板に対向して回転軸に固定された第2円板とを
有し、前記第1円板及び第2円板のー方の円板に、前記
回転軸の1回転に対応して1周期で変動する周期変動形
状部が設けられており、他方の円板に、前記周期変動形
状部の寸法を計測する2個のセンサが位相差を有して設
けられていて、前記2個のセンサの計測値に基づいて前
記回転軸の回転角度を求める演算部を備えた回転体の回
転角度計測装置と、配管の内部に配置される回転体と、
当該回転体にリンク機構を介して装着され前記配管の外
周面に倣って接触移動可能な接触子とを有し、前記リン
ク機構は前記回転体の回転中心を原点とする座標の3軸
方向に可動とされかつ前記接触子の回転に伴う3軸方向
変位を検出可能とした配管加工用計測装置とを有し、前
記回転体の回転角度計測装置の前記回転軸が、配管加工
機の回転軸に着脱可能に装着されており、かつ前記配管
加工用計測装置が前記回転角度計測装置の前記回転軸に
固定されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る回転体
の回転角度計測装置を図面に基づき詳細に説明する。図
1は本発明の実施の形態に係る回転角度計測装置の斜視
図、図2は本発明の実施の形態に係る回転角度計測装置
の断面図、図3は図2の要部拡大図、図4は本発明の実
施の形態に係る回転角度計測装置の正面図である。
【0011】図1〜図4において、回転軸1の中心と同
心円に設けられた溝2を有する、本発明の計測部材であ
る第1円板3は、ベアリング4を介して、回転軸1に回
転自在に嵌着されている。従って、第1円板3を固定し
て非回転の状態とし、回転軸1を自在に回転させること
ができる。本発明の実施の形態に係る周期変動形状部で
ある溝2の深さdは、回転軸1の1回転に対応して、1
周期で変動する正弦波もしくは余弦波状の形状を有す
る。図5は溝の深さdが余弦波(正弦波の位相を90度
ずらしたもの)形状の例を示したものであり、d=1+
cosθ(mm)となっている。
【0012】そして、第1円板3に対向して回転軸1
に、溝2の深さdを検出するための第1センサ5と第2
センサ6が取付けられた第2円板7が固定されている。
第1センサ5と第2センサ6は、120°の位相差φを
有している。なお位相差φは120°に限らず、好まし
くは30°<φ<150°の範囲内で選択される。2個
のセンサをこのように配置することにより、2個のセン
サ5、6の計測値の組合せと回転軸1の回転角θをー義
的に対応させることができる。
【0013】図3のように、第1センサ5及び第2セン
サ6の接触子8は溝2の底面9に倣うように、ばね10
により弾発的に夫々第2円板7に取付けられている。そ
して、接触子8の位置を可変抵抗器11により電圧に変
換して検出し、検出した電圧は、演算装置に入力され
る。なお、この実施例では、回転軸1に第1円板3を回
転自在に嵌着し、第2円板7を固定したが、第1円板3
を回転軸1に固定し、第2円板7を回転自在に嵌着して
もよい。
【0014】図6は、以上説明した本発明の回転体の回
転角度計測装置12を被計測物にセットした状態を示す
斜視図である。図6に示す装置は、モータ軸22の回転
を減速歯車列23を経由して、ボールネジ21に伝達し
て、ボールネジ21に螺合したベース20を左右に移動
するようになっており、ベース20に、例えば加工機
(図示せず)が設けられているような装置である。この
装置において、ベース20の位置を検出するために、被
計測物であるボールネジ21の回転角度を計測する場合
には、モータ軸22と歯車列23間に、カップリング2
4、25を介して本発明の回転角度計測装置12を連結
する。そして、第1円板3を台座26で固定する。この
ように配置することにより、ボールネジ21の回転角度
を計測することが可能となる。
【0015】次に、上述の本発明の実施の形態に係る回
転体の回転角度計測装置による具体的な計測方法につい
て説明する。図1、2において、被計測対象である回転
体の回転軸1が回転すると、第2円板7は回転軸1とと
もに回転し、第1センサ5及び第2センサ6の接触子8
が非回転体である第1円板3の溝2の底面9を倣う。そ
して、可変抵抗11を介して、溝2の深さdに応じた電
圧が演算装置に入力される。
【0016】第1センサ5と第2センサ6の取付け間隔
を120°、d=1+cosθ(mm)とした場合にお
いて、回転軸1の回転角度と第1センサ5の計測値A、
第2センサ6の計測値B、及び計測値A、Bとの差の値
Cの関係は図7のようになる。この関係を表にすると、
表1のようになる。
【表1】
【0017】表1のように、計測値AとBの組合せとそ
のときの回転角度θは1対1に対応しているので、予め
演算装置に計測値A、Bと回転角度θの関係を記憶させ
ておき、実際の計測値A、Bを求めて、記憶させておい
た関係と比較することにより、回転体1の絶対回転角度
を求めることができる。例えば、計測値A=1.00、
B=0.13の場合には、表1からθ=90°となる。
また、計測値A又はBと差の値Cとの組み合わせによっ
ても同様に絶対回転角度を求めることができる。また、
計測値A、Bとの和の値Dを求め、この値Dと前記値
A、B、Cの少なくとも1つとの関係で回転体1の回転
角度を求めるようにしてもよい。
【0018】なお、回転体1の回転方向がー定の時には
本実施の形態外の手法として、第2センサ6を省略し、
第1センサ5の計測値Aとこの計測値Aの経時的な変化
率(傾き)との組み合わせによっても回転体1の絶対角
度をもとめることができる。しかし、回転方向との対応
付けが判然としない場合には、この手法は使えない。本
実施の形態では、計測値A,B又は計算値C、Dとの組
み合わせとそのときの回転角度θが1対1で対応してい
るので、回転方向に関係なくθを求めることができる。
また、初期の回転角度を求め、この値に計測した回転体
1の回転角度を差し引いた値が、回転体1の相対回転角
度となる。
【0019】なお、上述の装置では、第1円板3の回転
軸1に直角な面に周期変動形状部の溝2を設けたが、例
えば回転軸1の方向に計側器を設置するスペースが無い
場合には、図8のように、第1円板13の回転軸1と同
心円の円周面に、溝14を形成し、溝14の底面の半径
を、回転軸1の1回転に対応して1周期で変動する周期
変動形状部とするのがよい。そして、第2円板15の外
周部に張出し部16を設け、ここに第1センサ5及び第
2センサ6を取付け、溝14の外周部の半径を計測する
ように構成するのがよい。
【0020】なお、上記の実施の形態では、回転体の回
転軸に第1円板及び第2円板を取付け、これらに周期変
動形状部及びセンサを設けたが、本発明は第1円板及び
第2円板は必ずしも必要ではない。図9は、第1円板及
び第2円板を使用せずに、直接回転体27に周期変動形
状部である溝28を形成し、一方第1及び第2センサ
5、6を位相差を有して非回転体である固定部材29に
取付けたものである。また、図10は、図9と同様に第
1円板及び第2円板を使用せずに、回転体27に棒状部
材30を介して第1及び第2センサ5、6を位相差を有
して取付け、一方周期変動形状部である溝31を非回転
体である固定部材32に設けたものである。
【0021】次に、本発明の実施の形態に係る回転体の
回転角度計測装置を配管加工用計測装置に適用した実施
例について説明する。計測装置の説明に先立って、ま
ず、配管加工機の構成を図11、12に基づいて説明す
る。この配管加工機40は加工対象の配管38の開口縁
に開先加工を施すためのもので、管端部内に固定して加
工するように構成されている。配管加工機40は駆動部
42と減速機構などを内蔵する加工機本体44を有し、
回転軸に装着された回転体46を配管38の開口側に配
置するようになっている。回転体46には半径方向に延
在する回転アーム48が設けられ、これに加工用のバイ
ト50を取り付けるようにしている。したがって、加工
機40を配管38の内部に装着し、駆動部42により回
転体46を回転させてバイト50を管端縁に沿って周回
させることにより、開先加工ができるようになってい
る。開先を適正に行わせるために加工機40は配管38
の内部に芯があった状態に固定されなければならない。
このため、加工機本体44の周囲4ヶ所には半径方向に
伸縮するジャッキ52と、ジャッキ52により押し出さ
れ、直接、配管38の内壁に当接されるスライドレール
54が設けられている。したがって、加工機40はスラ
イドレール54により配管38の管軸方向に移動可能と
なり、ジャッキ52の伸縮により配管38の半径方向に
移動ができるものとなる。これらによる固定作用で、駆
動部42が作動することにより回転体46が回転してバ
イト50による開先加工が可能となる。
【0022】ところで、加工機40は配管38の内部に
固定される際、配管38の加工面の座標と加工機40の
座標が一致する必要がある。すなわち加工機40を配管
38の内部に配置固定する際に、配管38に対して芯合
わせと面合わせを行う必要がある。このため、図13、
14に示すように、加工機40の回転体46を利用した
計測装置60が加工機40に着脱可能に取り付けられる
ようになっている。これは基本的には、加工機40の回
転体46と、回転体46の軸心に取付けられた本発明の
回転角度計測装置12と、本発明の回転角度計測装置1
2の回転軸1にリンク機構62を介して装着され配管3
8の外周面に倣って接触移動可能な接触子63とを有し
ている。リンク機構42は回転体46の回転中心を原点
とする座標の3軸方向に可動とされかつ前記接触子63
の回転に伴う3軸方向変位を検出可能としたものであ
る。
【0023】芯及び面ずれの計測装置60を構成してい
るリンク機構62は、本発明の実施の形態に係る回転角
度計測装置12の回転軸1に固定され、回転体46の回
転に伴って旋回できるようになっている。まず、リンク
機構62は4本のリンクを直交配置して相互に直線移動
ができる機構とされている。すなわち、加工機40の回
転軸心と平行に配置される第1リンク64と、第1リン
ク64の先端部分でこれと直交し回転体46及び回転軸
1の半径方向に沿う方向に向けられた第2リンク66
と、第2リンク66の先端部で第1リンク64と逆方向
に延在する第3リンク68、並びに第2リンク66と逆
方向に延在する若干短尺の第4リンク70から構成され
ている。この第4リンク70の先端は配管38の管壁を
挟んで加工機本体44に向けられている。そして、第4
リンク70の先端部には配管38の外周面に沿って倣い
移動できる前述した接触子63を取り付けて構成されて
いる。各々のリンク64,66,68,70は長さが可
変とされ、その変位量が計測できるようになっている。
このため、各リンク64,66,68,70をボールね
じ機構により構成し、これにより接触子63がリンク機
構62の面内での平面移動が可能となっており、接触子
63の変位を各リンクの直動変位で検出できるものとな
っている。そして、当該リンク機構62が回転軸1に取
り付けられていることにより全体が回転して接触子63
を配管38の外面にマークした加工基準線74をなぞっ
て周回させることができるようになっている。したがっ
て、この接触子63の周回移動に伴って発生する各リン
ク64,66,68,70の直線移動変位はボールねじ
機構のスクリューシャフトの回転をエンコーダなどによ
り検出して計測できるようになっている。
【0024】次に、上記計測装置による計測方法につい
て説明する。図15(1)に示すように、配管38の外
周面に配管端面39に平行に加工基準線54が引かれ
る。そして、図15(2)に示すように、配管38の内
周面にジャッキ52により配管加工機40が固定され
る。この配管加工機40の回転体44に、図15(3)
に示すように回転リング体76が固定され、この回転リ
ング体76の外周面に、前述した計測装置におけるリン
ク機構62を、回転軸1に固定する。第1リンク64、
及び接触子63を取り付けた第4リンク70の長さを調
節しながら接触子63の先端を加工基準線74に合わせ
る。そして、図15(4)に示すように、接触子63を
基準線74に沿わせながら、倣い移動させるのである。
これにより、各リンク64,66,68,70の長さが
変位し、加工機30の回転中心を原点とした座標系の3
軸方向変位を計測することができる。
【0025】以下に、配管に対する加工機のずれ分を算
出する方法について述べる。図16、図17に、加工機
40がある傾きをもって配管38の内部に装着された場
合における各リンク部材の長さの関係が示されている。
図19及び図20に、配管38及び加工機40の座標系
を示す。配管38の座標系をX0−Y0−Z0系(基準座
標系)とおき、配管内に設置された加工機40の座標系
をX1−Y1−Z1系とおく。加工機の中心O′(ΔX、
ΔY、ΔZ)と既知の基準線(X2+Y 2=R2、Z=
0)上の点を結んでできる軌跡は円錐となる。この円錐
の頂点O′と加工基準線74との最短距離をlmin、最
長距離をlmaxとおく。ここで、最短距離及び最長距離
となるときのZ1軸回りの回転角度をそれぞれθZ1min
θZ1ma x(但し、θZ1max=θZ1min+180°)とす
る。この回転によって生じる新しい座標系をX2−Y2
2系とすると、Y2−Z2平面上での幾何学的関係は、
図16のようになる。
【0026】ここで、lmin、lmaxは各リンク長さA1
〜A4の計測値と三平方の定理から算出可能であり、
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
【数6】 の関係が成立する。式(1)〜(4)を解くことで、基
準座標系に対する加工機40の端面中心のずれ(ΔX、
ΔY、ΔZ)が算出可能になる。
【0027】また、lmin及びlmaxを含む平面内におい
て、図20に示す関係が成立する。このとき、各リンク
長さA1〜A4を計測すると、
【数7】
【数8】 という関係が成立するから、配管の中心軸に対する加工
機の傾斜角度θxは、
【数9】 となる。以上のずれの算出結果に基づき、加工機を移動
させることで、加工機の心・面出し作業が実現できる。
【0028】この配管加工用計測装置は、更に、図21
に示すように、計測装置60の計測値に基づき演算処理
して調整量を算出する中央処理装置78を備えている。
この中央処理装置78は、上述の計算式を実行するため
のプログラムが格納されたメモリと、このプログラムを
実行する演算装置を備えている。この中央処理装置78
に計測データを自動入力するには、計測装置60の各4
辺の長さをエンコーダで計測するー方、本発明の回転角
度計測装置12で計測装置60の回転角度を計測する。
そして、これら計測値を中央処理装置78に入力する。
入力点数はできるだけ多くする。接触子63を加工基準
線74に沿わせながら回転させたときの各リンクの長さ
と回転角度は、電気信号で変換され、A/Dボードやカ
ウンタボード76を使って中央処理装置78に入力され
る。入力後、演算指令を与えると、演算装置はプログラ
ムに従って演算処理し、その結果が加工面に対する心、
及び面のずれとして表示される。中央処理装置78によ
り得られたずれの調整量に基づき、ジャッキ52を伸縮
させるようにする。
【0029】以上述べた配管加工用計測方法及び装置に
より、容易に配管に対する加工機のずれを計測すること
ができる。これにより、作業能率が向上する等のメリッ
トがある。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、簡単な
手段により、カウンタによる通過歯数やスリット数を計
数する必要が無く、連続的に回転体の回転角度を計測可
能となる。これにより、作業能率が向上し、コストダウ
ンを図ることができる。また、本発明は、本発明の回転
体の回転角度計測装置及び方法を配管加工用計測に容易
に適用することができる。即ち、大口径配管の据付け作
業では、加工機により溶接の前準備となる突合せ部の開
先加工を行う場合には、最初に配管の中心と加工機の中
心を合わせる作業(芯出し)と、配管の端面に対する加
工機の傾きの調整作業(面出し)を行う。この芯・面出
し作業の際に必要な、加工機の配管に対する芯・面のず
れを測定する配管加工計測方法及び装置を用いて加工機
の芯・面のずれを測定するには、加工機の配管に対する
回転角度を計測する必要があり、これに本発明の回転体
の回転角度計測方法及び装置を容易に適用することがで
きる。これにより作業能率が向上する等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る回転体の回転角度計
測装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る回転体の回転角度計
測装置の断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る回転体の回転角度計
測装置の正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る溝の深さdと回転軸
の回転角度θとの関係のグラフである。
【図6】本発明の実施の形態に係る回転体の回転角度計
測装置を被計測装置に取付けた場合の斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る回転体の回転角度計
測装置の2個のセンサの計測値の関係のグラフである。
【図8】本発明の実施の形態に係る回転体の回転角度計
測装置の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る回転体の回転角度計
測装置の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る回転体の回転角度
計測装置の断面図である。
【図11】配管加工機を配管に収容した状態の断面図と
正面図である。
【図12】同じく配管に加工機を配設した状態の斜視図
である。
【図13】本発明の実施の形態に係る計測方法の一手順
を示す配管の斜視図である。
【図14】図13のB部拡大図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る計測方法のー手順
を示す配管の斜視図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る配管と計測装置の
幾何学的な関係を示す概略図である。
【図17】図16のB矢視図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る配管と加工機の座
標系を示す側面断面図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る配管と加工機の座
標系を示す正面図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る配管と計測装置の
幾何学的な関係を示す概略図である。
【図21】本発明の実施の形態に係る自動計測を行う概
略図である。
【符号の説明】
1………回転軸、2………溝、3………第1円板、4…
……ベアリング、5………第1センサ、6………第2セ
ンサ、7………第2円板、8………接触子、9………底
面、10………ばね、11………可変抵抗器12………回
転角度計測装置、20………ベース、21………ボール
ネジ、22………モータ軸、23………減速歯車列、2
4………カップリング、25………カップリング、26
………台座、27………回転体、28………溝、29…
……固定部材、30………棒状部材、31………溝、3
2………固定部材、38………配管、39………配管端
面、40………配管加工機、42………駆動部、44…
……加工機本体、46………回転体、48………回転ア
ーム、50………バイト、52………ジャッキ、54…
……スライドレール、60………計測装置、62………
リンク機構、63………接触子、64………第1リン
ク、66………第2リンク、68………第3リンク、7
0………第4リンク、74………加工基準線、76……
…回転リング体、78………中央処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F069 AA13 AA83 BB40 CC02 DD30 GG01 GG06 GG27 GG58 GG62 GG63 HH02 JJ10 JJ17 JJ25 LL03 LL11 MM04 MM21 PP04 2F077 CC02 DD03 EE02 EE04 EE05 VV02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体又はこの回転体に対向して配置さ
    れた非回転体のいずれかー方に、前記回転体の1回転に
    対応して1周期で変動する周期変動形状部を形成し、前
    記回転体又は非回転体の他方に、前記周期変動形状部の
    寸法を計測する2個のセンサを位相差を有して配置し、
    前記2個のセンサの計測値に基づいて、前記回転体の回
    転角度を求めることを特徴とする回転体の回転角度計測
    方法。
  2. 【請求項2】 回転体の回転軸に回転自在に嵌着された
    第1円板と、前記第1円板に対向して回転軸に固定され
    た第2円板とを有し、前記第1円板及び第2円板のー方
    の円板に、前記回転軸の1回転に対応して1周期で変動
    する周期変動形状部が設けられており、他方の円板に、
    前記周期変動形状部の寸法を計測する2個のセンサが位
    相差を有して設けられていて、前記2個のセンサの計測
    値に基づいて前記回転軸の回転角度を求める演算部を備
    えたことを特徴とする回転体の回転角度計測装置。
  3. 【請求項3】 配管の外周に加工基準円をマークし、配
    管内部に装着される加工手段の回転軸回りに回転可能な
    接触子を用いて前記加工基準円を倣い回転させ、前記加
    工手段の回転軸を原点とする座標軸における前記接触子
    の回転角度の変化に伴う3軸方向変位を検出することに
    より、前記配管に対する加工手段の位置ずれ並びに傾き
    を計測可能とした配管加工用計測方法において、前記接
    触子の回転角度の計測方法が、前記回転軸に回転自在に
    嵌着された第1円板と、前記第1円板に対向して前記回
    転軸に固定された第2円板とを有し、前記第1円板及び
    第2円板のー方の円板に、前記回転軸の1回転に対応し
    て1周期で変動する周期変動形状部が設けられており、
    他方の円板に、前記周期変動形状部の寸法を計測する2
    個のセンサを位相差を有して配置し、前記2個のセンサ
    の計測値に基づいて、前記回転軸の回転角度を求めるこ
    とを特徴とする配管加工用計測方法。
  4. 【請求項4】 回転体の回転軸に回転自在に嵌着された
    第1円板と、前記第1円板に対向して回転軸に固定され
    た第2円板とを有し、前記第1円板及び第2円板のー方
    の円板に、前記回転軸の1回転に対応して1周期で変動
    する周期変動形状部が設けられており、他方の円板に、
    前記周期変動形状部の寸法を計測する2個のセンサが位
    相差を有して設けられていて、前記2個のセンサの計測
    値に基づいて前記回転軸の回転角度を求める演算部を備
    えたことを特徴とする回転体の回転角度計測装置と、配
    管の内部に配置される回転体と、当該回転体にリンク機
    構を介して装着され前記配管の外周面に倣って接触移動
    可能な接触子とを有し、前記リンク機構は前記回転体の
    回転中心を原点とする座標の3軸方向に可動とされかつ
    前記接触子の回転に伴う3軸方向変位を検出可能とした
    配管加工用計測装置とを有し、前記回転体の回転角度計
    測装置の前記回転軸が、配管加工機の回転軸に着脱可能
    に装着されており、かつ前記配管加工用計測装置が前記
    回転角度計測装置の前記回転軸に固定されていることを
    特徴とする配管加工用計測装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008261677A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Hitachi Engineering & Services Co Ltd ロータセンタリング計測装置およびロータセンタリング方法
JP2014115234A (ja) * 2012-12-12 2014-06-26 Iai Corp 機械式アブソリュートユニットと機械式アブソリュートエンコーダとアクチュエータ

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