JP2014115234A - 機械式アブソリュートユニットと機械式アブソリュートエンコーダとアクチュエータ - Google Patents

機械式アブソリュートユニットと機械式アブソリュートエンコーダとアクチュエータ Download PDF

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Abstract

【課題】 モータとこのモータの出力軸の回転角度を検出する回転角度センサとを備えたモータユニットに対して機械式アブソリュートエンコーダの機能を容易且つ安価に追加することが可能な機械式アブソリュートユニットと機械式アブソリュートエンコーダとアクチュエータを提供すること。
【解決手段】 回転角度センサが備えられた動力源の出力軸に連結される主動歯車と、上記主動歯車に歯合される複数の従動歯車と、上記複数の従動歯車の回転角度を検出する従動歯車用回転角度センサと、を備えていて、上記主動歯車及び上記複数の従動歯車の回転角度の組み合わせから上記主動歯車の回転数を算出するようにしたもの。
【選択図】図4

Description

本発明は、機械式アブソリュートユニットと機械式アブソリュートエンコーダとアクチュエータに係り、特に、モータと回転角度センサとを備えたモータユニットに対して機械式アブソリュートエンコーダの機能を容易且つ安価に追加することができるように工夫したものに関する。
例えば、産業用ロボットに用いられるアクチュエータにおいては、可動部の位置を検出するためにインクリメンタルエンコーダが使用されている。このインクリメンタルエンコーダは、モータの出力軸の回転角度を検出する回転角度センサのみから構成されていて、アクチュエータの可動部の相対的な位置を検出することができる構成になっている。
ところが、この種のインクリメンタルエンコーダでは、上記したように可動部の相対的な位置を検出することはできるが、可動部の絶対位置を検出することはできない。
そこで、可動部の絶対位置を検出するものとして、アブソリュートエンコーダが用いられている。このアブソリュートエンコーダは、上記モータの出力軸の回転角度(0°以上360°未満)を検出できる回転角度センサが備えられており、この回転角度から上記モータの出力軸の回転数を検出するとともに、この出力軸の回転数と回転角度から可動部の絶対位置を検出するものである。
以下、アクチュエータの構成とアブソリュートエンコーダによる絶対位置の検出について説明する。
上記アクチュエータは、モータと、このモータによって回転されるボールネジと、このボールネジに螺合され且つその回転を規制されたボールナットと、このボールナットに固着された可動部とから構成されている。そして、上記モータにより上記ボールネジが回転されることで、上記ボールネジと上記ボールナットとの相互作用により、上記ボールナットひいては可動部が移動されるようになっている。具体的には、例えば、上記ボールネジが正転されると上記可動部が前進し、上記ボールネジが逆転されると上記可動部は後退する。
そして、上記モータの出力軸に上記アブソリュートエンコーダが接続されている。上記アブソリュートエンコーダは、上記モータの回転数と上記出力軸の回転角度を検出し、この回転数と回転角度から可動部の絶対位置を算出している。
ちなみに、その回転数の情報は上記アブソリュートエンコーダに設けられた揮発性メモリに保持されることになる。
ところで、上記アクチュエータやアブソリュートエンコーダに外部電源から電力が供給されている場合は、常に上記モータの回転数が保持されており、この回転数と上記回転角度センサにより常時検出される上記出力軸の回転角度から上記アクチュエータの可動部の絶対位置を算出することができる。ところが、そのような電力の供給が停止された場合には、そのような回転数や回転角度の検出や絶対位置の算出は不可能になってしまう。例えば、電力が供給されていない間に、外力等により上記可動部が移動されてしまった場合には、上記回転数の検出や保持はされないため、そのような絶対位置の変化を検出することはできない。
また、その後、再び電力が供給されても、上記回転角度センサによって上記出力軸の回転角度は検出できるものの、電力供給停止以前の回転数が保持されていないため、可動部の絶対位置の算出は不可能である。
そこで、上記外部電源とは別にバックアップ用のバッテリを備えたバッテリーバックアップ方式のアブソリュートエンコーダが使用されている。このバッテリーバックアップ方式のアブソリュートエンコーダは、電力が供給されていない状態であっても動作させることができ、その間に外力等により上記可動部が移動されてしまった場合にも、その絶対位置の変化を検出することができる。
しかしながら、このようなバッテリーバックアップ方式のアブソリュートエンコーダは、その機能を維持するために上記バッテリの交換を行わなければならない。
このような問題を解決するものとして、バッテリが不要な機械式アブソリュートエンコーダが存在している。この機械式アブソリュートエンコーダは、例えば、次のような構成を成すものである。まず、モータの出力軸に連結された主動歯車があり、この主動歯車には複数の従動歯車が歯合・配置されている。また、上記主動歯車や上記従動歯車の個々の回転角度を検出するためのセンサが設けられている。そして、上記主動歯車や従動歯車の個々の歯数は互いに異なるように設定されている。そのため、上記主動歯車の回転角度に対する個々の従動歯車の回転角度はそれぞれ異なることになり、その回転角度の組み合わせから上記主動歯車の回転数が算出される。この主動歯車の回転数と回転角度により、例えば、この機械式アブソリュートエンコーダが設置されたアクチュエータの可動部の絶対位置が算出される。
そして、上記機械式アブソリュートエンコーダは、電力の供給が停止されたとしても、その後再び電力が供給された際に各歯車の回転角度を検出すれば、モータの回転数やアクチュエータの可動部の絶対位置を算出することができるものである。
この種の機械式アブソリュートエンコーダの構成を開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2等がある。
なお、上記機械式アブソリュートエンコーダはモータと一体化されてモータユニットとして提供される。そして、アクチュエータを構成する場合には、その一体化されたモータユニットをそのまま組み込むことになる。
特開2002−107177号公報 特公平5−38243号公報
しかし、従来の構成では、次のような問題があった。
前述したように、機械式アブソリュートエンコーダをアクチュエータに組み込む場合には、機械式アブソリュートエンコーダを含めて予め一体化されたモータユニットをアクチュエータに組み込むことになる。ところが、機械式アブソリュートエンコーダが予め一体化されたモータユニットの種類は限られており、ユーザーが必要とする仕様のモータを備えたモータユニットをアクチュエータに組み込むことができないという問題があった。
また、機械式アブソリュートエンコーダが一体化されたモータユニットは高価であるという問題があった。
これに対しては、単独で設けられた機械式アブソリュートエンコーダを任意の仕様のモータに取り付けることも考えられるが、その場合には、機械式アブソリュートエンコーダの主動歯車の回転角度を検出するための回転角度センサについても同時に取り付けることになり、煩雑な取付作業や調整作業を余儀なくされるという問題があった。
本発明は、このような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、モータと回転角度センサとを備えたモータユニットに対して機械式アブソリュートエンコーダの機能を容易且つ安価に追加することができる機械式アブソリュートユニットと機械式アブソリュートエンコーダとアクチュエータを提供することにある。
上記課題を解決するべく請求項1に記載された機械式アブソリュートユニットは、回転角度センサが備えられた動力源の出力軸に連結される主動歯車と、上記主動歯車に歯合される複数の従動歯車と、上記複数の従動歯車の回転角度を検出する従動歯車用回転角度センサと、を備えていて、上記主動歯車及び上記複数の従動歯車の回転角度の組み合わせから上記主動歯車の回転数を算出するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載された機械式アブソリュートユニットは、請求項1記載の機械式アブソリュートユニットにおいて、ベースプレートを備えていて、このベースプレートには上記主動歯車と複数の従動歯車が組み込まれており、上記ベースプレートには基板が取り付けられていて、この基板には上記ネジの回転数を算出する処理部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載された機械式アブソリュートエンコーダは、請求項1又は請求項2記載の機械式アブソリュートユニットと、上記機械式アブソリュートユニットの主動歯車が連結される出力軸を備えた動力源に設けられ上記主動歯車の回転角度を検出する回転角度センサと、を具備したことを特徴とするものである。
また、請求項4に記載されたアクチュエータは、ハウジングと、上記ハウジングに移動可能に設けられた可動部と、上記ハウジング内に設けられ上記可動部を駆動するネジ・ナット機構と、上記ハウジングの一端側に設けられ上記ネジを回転・駆動するモータと、上記モータに設けられモータの出力軸の回転角度を検出する出力軸用回転角度センサと、上記ハウジングの他端側に着脱可能に設けられた請求項1又は請求項2記載の機械式アブソリュートユニットと、を具備したことを特徴とするものである。
また、請求項5に記載されたアクチュエータは、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記機械式アブソリュートエンコーダユニットの主動歯車と上記ネジとがカップリングによって連結されていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載されたアクチュエータは、請求項4又は請求項5記載のアクチュエータにおいて、上記機械式アブソリュートエンコーダユニットの一部が上記ハウジングの一部として機能するように構成されていることを特徴とするものである。
以上述べたように、請求項1記載の機械式アブソリュートユニットによると、回転角度センサが備えられた動力源の出力軸に連結される主動歯車と、上記主動歯車に歯合される複数の従動歯車と、上記複数の従動歯車の回転角度を検出する従動歯車用回転角度センサと、を備えていて、上記主動歯車及び上記複数の従動歯車の回転角度の組み合わせから上記主動歯車の回転数を算出するようにしたため、予め上記動力源に備えられた回転角度センサを上記主動歯車の回転角度を検出するために用いることができるため、任意の仕様のモータに機械式アブソリュートエンコーダとしての機能を容易に付加することができる。
また、予め上記動力源に備えられた回転角度センサを上記主動歯車の回転角度を検出するために用いることができるため、上記機械式アブソリュートユニット側に設ける回転角度センサの数を減らすことができ、安価に機械式アブソリュートエンコーダとしての機能を追加することができる。
また、請求項2記載の機械式アブソリュートユニットによると、請求項1記載の機械式アブソリュートユニットにおいて、ベースプレートを備えていて、このベースプレートには上記主動歯車と複数の従動歯車が組み込まれており、上記ベースプレートには基板が取り付けられていて、この基板には上記ネジの回転数を算出する処理部が設けられているため、よりコンパクトで整理された機械式アブソリュートユニットを得ることができ、且つ、上記機械式アブソリュートユニット内に回転数を算出する機能も同時に得ることができる。
また、請求項3記載の機械式アブソリュートエンコーダは、請求項1又は請求項2記載の機械式アブソリュートユニットと、上記機械式アブソリュートユニットの主動歯車が連結される出力軸を備えた動力源に設けられ上記主動歯車の回転角度を検出する回転角度センサと、を具備したため、例えば、任意の仕様のモータの出力軸に回転角度センサが備えられたアクチュエータに対して上記機械式アブソリュートユニットを取付けるだけで容易に得られるものである。
また、請求項4記載のアクチュエータによると、ハウジングと、上記ハウジングに移動可能に設けられた可動部と、上記ハウジング内に設けられ上記可動部を駆動するネジ・ナット機構と、上記ハウジングの一端側に設けられ上記ネジを回転・駆動するモータと、上記モータに設けられモータの出力軸の回転角度を検出する出力軸用回転角度センサと、上記ハウジングの他端側に着脱可能に設けられた請求項1又は請求項2記載の機械式アブソリュートユニットと、を具備したため、任意の仕様のモータと機械式アブソリュートエンコーダの機能を備えたアクチュエータを容易に構成することができる。
また、請求項5記載のアクチュエータによると、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記機械式アブソリュートエンコーダユニットの主動歯車と上記ネジとがカップリングによって連結されているため、上記機械式アブソリュートユニットの着脱をより容易に行うことができる。
また、請求項6記載のアクチュエータによると、請求項4又は請求項5記載のアクチュエータにおいて、上記機械式アブソリュートエンコーダユニットの一部が上記ハウジングの一部として機能するように構成されているため、部品の一部省略による構成の簡略化を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態による機械式アブソリュートユニットを組み込んだアクチュエータの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1におけるII−II断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2におけるIII−III断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータからアブソリュートユニットカバーと機械式アブソリュートユニットを分離した状態を示す拡大分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータに組み込まれた機械式アブソリュートユニットを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータに組み込まれた機械式アブソリュートユニットを示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1におけるVII―VII断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図5におけるVIII−VIII断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態における機械式アブソリュートユニットを用いたアクチュエータの機能ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図10(a)は本実施の形態による機械式アブソリュートユニットの主動歯車、第1従動歯車、及び、第2従動歯車の回転角度の組み合わせの最初の部分を示すグラフ、図10(b)は本実施の形態による機械式アブソリュートユニットの主動歯車、第1従動歯車、及び、第2従動歯車の回転角度の組み合わせの後半の最後の部分を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータに組み込まれた機械式アブソリュートユニットを示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータに組み込まれた機械式アブソリュートユニットの分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図11におけるXIII−XIII断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図13におけるXIV−XIV断面図である。
以下、図1乃至図10を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
本実施の形態による機械式アブソリュートユニット1を備えたアクチュエータ3は、次のような構成となっている。
まず、図1に示すように、上記アクチュエータ3には、アルミニウム製のハウジング5がある。このハウジング5は、図3に示すように、略U字型の断面形状を成している。図2に示すように、上記ハウジング5内部の幅方向(図3中左右方向)両側には、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長された溝5a、5a′が形成されている。
上記ハウジング5の溝5a、5a′内にはそれぞれ鋼製のレール5b、5b′が設置されている。このレール5bは、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長されており、そこには円弧状の凹部5cが形成されている。レール5b′も同様の構成を成しており、円弧状の凹部5c′が形成されている。
また、図1乃至図3に示すように、上記ハウジング5の開口部5cの上方(図2中上側)には、上部カバー7が設置されている。
また、図1乃至図4に示すように、上記ハウジング5の先端(図1中左下側端部)にはアルミニウム製のフロントカバー8が設けられている。このフロントカバー8は、図2、図7に示すように、貫通孔8aが形成されているとともに、機械式アブソリュートユニット係合部8bが形成されている。また、上記フロントカバー8には、図4に示すように、雌ネジ部8c、8c、8c、8cが形成されている。
図4、図7に示すように、上記貫通孔8aの先端側には、上記フロントカバー8の前方(図7中下方向)に突出された筒状のガイド部材8dが設置されている。
図2、図7に示すように、上記貫通孔8aの後端側(図2中右側)には軸受9、9が設置されている。この軸受9は、略円筒形状の外輪9aとこの外輪9aの内側に設置された内輪9b、及び、上記外輪9aと上記内輪9bとの間に転動可能に保持された複数の鋼球9cとから構成されている。上記複数の鋼球9cは保持具9dによって保持されている。また、上記フロントカバー8の後端側(図2中右側)には、押え部材9eが当接・配置されており、上記軸受9、9を押えている。
また、図1乃至図4に示すようにフロントカバー8の前面(図1中左下側の面)には機械式アブソリュートユニット1が設置されている。図4に示すように、上記フロントカバー8の機械式アブソリュートユニット係合部8bには上記機械式アブソリュートユニット1が係合されている。また、上記機械式アブソリュートユニット1には、アブソリュートユニットカバー10が係合される。
なお、上記機械式アブソリュートユニット1の詳細な構成については後述する。
また、図1、図2に示すように、上記ハウジング5の後端(図1中右上側端部)にはベアリングケース11が設置されている。このベアリングケース11は貫通孔11aが形成されており、この貫通孔11aの前端側(図2中左側)には軸受13が内装されている。
この軸受13は、略円筒形状の外輪13aと内輪13b、及び、上記外輪13aと上記内輪13bとの間に転動可能に保持された複数の鋼球13cとから構成されている。また、上記ベアリングケース11の前端側(図2中左側)には、押え部材11bが当接・配置されており、上記軸受13を押えている。
また、上記ベアリングケース11の後端側にはモータユニット14が設置されている。図2に示すように、上記モータユニット14は、モータケース14aと、このモータケース14a内に収納されたモータ14bや、このモータ14bの回転角度を検出するための出力軸用回転角度センサ14cとから構成されている。
上記モータ14bは、モータハウジング14dと、このモータハウジング14dの内周面側に設置されたステータ14eと、このステータ14eの内側に配置されたロータ14fと、上記モータハウジング14dの前後側に突出されると共に上記ロータ14fが固着され、上記モータハウジング14d内に回転可能に設けられた出力軸14gとから構成されている。
また、上記出力軸用回転角度センサ14cは、上記モータ14bの出力軸14gの後端側(図2中右側端)に固着され周方向に配置されパターンを有したエンコーダホイール14hと、上記モータハウジング14dの後端側に設置された基板14kとから構成される。また、上記基板14kには、上記エンコーダホイール14hに対して光を照射するとともに、この光の上記エンコーダホイール14hによる反射光を検出する光学センサ14mや、図示しないCPU等の電子部品が実装されている。また、この出力軸用回転角度センサ14cは上記出力軸14gの回転に伴う上記エンコーダホイール14hの回転による上記光学センサ14mで検出される反射光の変化を検出することで上記モータ14bの出力軸14gの1回転中の回転角度(0°以上360°未満)を高精度に検出するものである。
なお、上記基板14kに実装された図示しないCPUは、この回転角度から上記出力軸14gの回転数を検出し、この回転数を上記CPUの揮発性メモリに保持する機能を有している。すなわち、上記出力軸用回転角度センサ14cは、本来、上記揮発性メモリによって上記出力軸14gの回転数を保持し、外部から電力を供給されない場合には、バッテリの電力によって上記回転数を上記揮発性メモリに保持するタイプのアブソリュートエンコーダとして用いられるものである。しかし、本実施の形態においては、後述するように、上記出力軸用回転角度センサ14cの回転角度検出機能のみを用いている。
なお、上記出力軸用回転角度センサ14cは、本実施の形態においては光学式センサであるが、磁気式センサやレゾルバ方式のセンサを用いてもよい。
また、上記モータ14bに上記出力軸用回転角度センサ14cを取付ける際には、上記エンコーダホイール14hや基板14k及び光学センサ14mの取付位置等の調整が必要であり、この作業は非常に煩雑なものである。しかし、予めユニット化されたモータユニットであれば、このような取付作業や調整作業は既に行われた状態となっており、上記モータ14bへの上記出力軸用回転角度センサ14cの取り付け作業や上記調整作業は不要である。
本実施の形態において用いられる上記モータユニット14は、予めユニット化されたものであり、上記モータ14bへの上記出力軸用回転角度センサ14cの取付作業や調整作業は既に行われた状態となっている。
また、上記モータ14bにはコントローラ12によって制御される。このコントローラ12は図9に示すように、後述する機械式アブソリュートユニット1のCPU33cと通信することができ、上記機械式アブソリュートユニット1から後述するスライダ21の絶対位置を取得し、このスライダ21の絶対位置に基づいて上記モータ14bの制御を行うものである。
また、図2や図3に示すように、上記ハウジング5内には、ボールネジ16が設置されている。このボールネジ16は、上記フロントカバー8側の軸受9、9と上記ベアリングケース11側の軸受13によって回転可能に支持されていると共に、上記モータユニット14内のモータ14bの出力軸14gにカップリング15を介して上記モータ14bの出力軸14gに連結されている。
上記カップリング15は、カップリング部材15a、15b、図示しない締結具から構成されている。また、上記ボールネジ16の外周面には螺旋状の雄ネジ部16aが形成されている。
また、上記ボールネジ16にはボールナット19が螺合されている。図3に示すように、上記ボールナット19の上記ボールネジ16側の面には雌ネジ部19aが形成されているとともに上記ボールナット19の内部には無負荷循環路19bが形成されている。また、図2に示すように、上記ボールナット19の前後端(図2中左右両端)にはリターンキャップ19c、19cが設けられている。このリターンキャップ19c、19c内には図示しないリターン路がそれぞれ形成されており、これらリターン路によって、上記雌ネジ部19aと上記ボールネジ16の雄ネジ部16aとの間の空間(転動路)と上記無負荷循環路19bとが連通されている。
そして、上記ボールナット19の雌ネジ部19aと上記ボールネジ16の雄ネジ部16aとの間の空間(転動路)、上記ボールナット19の無負荷循環路19b、及び、上記リターン路内には、複数の鋼球20が転動・循環している。この鋼球20によって、上記ボールナット19の移動が円滑なものとされる。
上記ボールナット19には、可動部としてのアルミニウム製のスライダ21が固着されている。図1乃至図3に示すように、上記スライダ21は上記ハウジング5内部に設置されていると共に、その上側(図3中上側)部分の幅方向(図3中左右方向)両端部は上記ハウジング5の外部へと突出・配置されている。
また、図2、図3に示すように、上記スライダ21の幅方向(図3中左右方向)両側には、上記ハウジング5内の溝5a、5a′に対向する溝21a、21a′が形成されている。そして、上記溝21a内には鋼製のレール21bが設置されており、上記溝21a′内には鋼製のレール21b′が設置されている。このレール21bは、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長されており、そこには円弧状の凹部21cが形成されている。また、上記レール21b′も同様の構成を成しており、円弧状の凹部21c′が形成されている。上記レール21bとハウジング5のレール5bとは、上記レール21bの凹部21cと上記レール5bの凹部5cとを対向させた状態で設置されており、上記レール21b′とハウジング5のレール5b′とは、上記レール21b′の凹部21c′と上記レール5b′の凹部5c′とを対向させた状態で設置されている。
また、図3に示すように、上記スライダ21の上記レール21b、21b′の上側(図3中上側)には溝21d、21d′が形成されており、この溝21d、21d′にはシール部材21e、21e′が取り付けられている。
また、上記スライダ21には、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長された貫通孔21f、21f′が形成されている。これら貫通孔21f、21f′内には、筒状の潤滑油保持部材21g、21g′がそれぞれ内装されている。
また、図2に示すように、上記スライダ21の前後両端部の幅方向一端側(図2中紙面垂直方向奥側)にはリターンキャップ21h、21hが設置されており、上記スライダ21の前後両端部の幅方向他端側(図2中紙面垂直方向手前側)にも図示しないリターンキャップが設置されている。これらリターンキャップ21hや図示しないリターンキャップ内には図示しないリターン路が形成されている。そして、上記リターンキャップ21h、21hのリターン路によって、上記潤滑油保持部材21g内の無負荷循環路とレール5bの凹部5cとレール21bの凹部21cとの間の空間(転動路)とが連通されている。また、上記図示しないリターンキャップのリターン路によって、上記潤滑油保持部材21g′内の無負荷循環路とレール5b′の凹部5c′とレール21bの凹部21c′との間の空間(転動路)とが連通されている。
また、上記潤滑油保持部材21g内の無負荷循環路とレール5bの凹部5cとレール21bの凹部21cとの間の空間(転動路)、及び、上記リターンキャップ21h、21h内のリターン路には、複数の転動体としての鋼球23が循環されている。また、上記潤滑油保持部材21g′内の無負荷循環路とレール5b′の凹部5c′とレール21bの凹部21c′との間の空間(転動路)、及び、上記図示しないリターンキャップ内のリターン路には、複数の転動体としての鋼球23′が循環されている。
また、上記スライダ21は、レール5bの凹部5cとレール21bの凹21cに係合された鋼球23や、レール5b′の凹部5c′とレール21b′の凹部21c′に係合された鋼球23′によって、ボールネジ16軸心周りの回転を規制されている。
上記機械式アブソリュートユニット1は、次のような構成を成している。
まず、図4乃至図8に示すように、上記機械式アブソリュートユニット1には、ベースプレート25がある。このベースプレート25は、上記機械式アブソリュートユニット1がアクチュエータ3のフロントカバー8に取り付けられた際には、フロントカバー8の機械式アブソリュートユニット係合部8bに係合される。また、上記ベースプレート25にはアブソリュートユニットカバー10が係合・固定される。
上記ベースプレート25は、図6、図7に示すように、中央付近に貫通孔25aが形成されている。上記機械式アブソリュートユニット1がアクチュエータ3のフロントカバー8に取り付けられた際、この貫通孔25aの後端側にはガイド部材8dが挿入され、このことと上記ベースプレート25がフロントカバー8の機械式アブソリュートユニット係合部8bに係合されることにより上記機械式アブソリュートユニット1の位置決めが行われる。
また、上記貫通孔25aの図6中左側には凹部25bが形成されており、上記貫通孔25aの図6中右側には凹部25cが形成されている。上記ベースプレート25には、雌ネジ部25d、25dと、貫通孔25e、25e、25e、25eが形成されている。
また、上記ベースプレート25は、図示しない4本のボルトを、上記貫通孔25e、25e、25e、25eを貫通させ、アクチュエータ3のフロントカバー8の雌ネジ部8c、8c、8c、8cに螺合することにより、上記フロントカバー8に固定される。
これにより、上記機械式アブソリュートユニット1が上記フロントカバー8に固定される。
また、例えば、図5に示すように、上記ベースプレート25の前方側(図5中左下側)には、歯車保持用プレート27が設置されている。図7に示すように、この歯車保持用プレート27にはベースプレート25側(図7中上側)に開口された凹部27aが形成されている。また、この凹部27a内の中央付近には凹部27bが形成されている。この凹部27bの図7中左側には貫通孔27cが形成されており、上記凹部27bの図7中右側には貫通孔27dが形成されている。
上記歯車保持用プレート27の幅方向(図7中左右方向)両側には、段付き貫通孔27e、27eが形成されている。この段付き貫通孔27eの反ベースプレート25側(図7中下側)には大径部27gが形成されている。また、上記歯車保持用プレート27には、雌ネジ部27f、27f、27f、27fが形成されている。
また、上記歯車保持用プレート27は、ボルト29、29を、上記段付き貫通孔27e、27eを貫通させて、上記ベースプレート25の雌ネジ部25d、25dに螺合させることにより、上記ベースプレート25に固定される。
また、上記歯車保持用プレート27の前方側(図5中左下側)には、基板31が設置されている。図6に示すように、上記基板31には、貫通孔31a、31a、31a、31aが穿孔されている。
また、図7に示すように、上記基板31のベースプレート25側(図7中上側)には従動歯車用回転角度センサとしての磁気センサ33a、33bが実装されている。また、図4〜図7には図示していないものの、上記基板31上には、上記磁気センサ33a、33bやモータユニット14の出力軸用回転角度センサ14cから得られた情報の処理するCPU33cや、モータユニット14の出力軸用回転角度センサ14cと通信を行うための通信素子33d、CPU33cとコントローラ12との通信を行うための通信素子33eや、図示しないコネクタ等の複数の電子部品(図9に示す)が実装されている。
図9に示すように、上記CPU33cは上記磁気センサ33a、33bや上記出力軸用回転角度センサ14cの情報を取得することができるとともに上記コントローラ12と通信を行うことができる。また、上記CPU33cによって、後述する主動歯車35の回転数を算出する処理、この回転数と上記モータユニット14の出力軸用回転角度センサ14cから得られた回転角度とを組み合わせてスライダ21の絶対位置を算出する処理、上記コントローラ12に上記スライダ21の絶対位置を出力する処理等が行われる。
また、上記基板31と上記歯車保持用プレート27との間にはスペーサ32、32、32、32が介挿されている。
また、上記基板31は、ボルト34、34、34、34を上記貫通孔31a、31a、31a、31a、及び、上記スペーサ32、32、32、32を貫通させて、上記雌ネジ部27f、27f、27f、27fに螺合させることにより、上記歯車保持用プレート27に固定されている。
また、図6や図7に示すように、上記したベースプレート25と上記歯車保持用プレート27との間には、主動歯車35が回転可能に介挿されている。この主動歯車35は軸35aを備えている。また、上記主動歯車35には歯車部材35cが設けられている。この歯車部材35cには、図8に示すように、貫通孔35dが形成されている。上記軸35aは上記歯車部材35cの貫通孔35dに圧入されている。
上記主動歯車35は、前述したボールネジ16の前端に、オルダム式カップリング36を介して着脱可能に連結されている。すなわち、上記ボールネジ16の前端にはボールネジ側カップリング部材17が固着されており、このボールネジ側カップリング部材には係合凸部17aが設けられている。一方、上記主動歯車35の軸35aは主動歯車側カップリング部材としても機能するものであり、係合凸部35bが設けられている。また、これらボールネジ側カップリング部材17と主動歯車側カップリング部材35bとの間には中間カップリング部材18が介挿されている。この中間カップリング部材18の両側にはそれぞれ係合凹部18a、18bが形成されている。
そして、上記ボールネジ側カップリング部材17の係合凸部17aを上記中間カップリング部材18の係合部18bに係合させるとともに、主動歯車35の軸35aの係合凸部35bを中間カップリング部材18の係合凹部18aに係合させることにより、ボールネジ16と主動歯車35が連結されることになる。
また、図7に示すように、上記ベースプレート25の貫通孔25aの前端側(図7中下側)には軸受37が圧入されているとともに、上記歯車保持用プレート27の凹部27b内にも軸受37が圧入されている。この軸受37は、前述した軸受9と同様、外輪37a及び内輪37bと、上記外輪37aと内輪37bとの間に転動可能に設けられた複数の鋼球37cと、上記複数の鋼球37cを保持する保持器37dとから構成されている。そして、上記主動歯車35は上記軸受37、37によって回転可能に支持されている。また、上記主動歯車35の歯車部材35cは、上記歯車保持用プレート27の凹部27a内に収容されている。
上記主動歯車35の回転角度は、前述したモータユニット14に設けられた出力軸用回転角度センサ14cによって検出される。
また、図6や図7に示すように、前述したベースプレート25と上記歯車保持用プレート27との間には、第1従動歯車39も介挿されている。この第1従動歯車39も、上記主動歯車35と同様に、軸39aと歯車部材39bを備えている。上記軸39aの前端側(図7中下端側)には凹部39cが形成されており、この凹部39c内に永久磁石39dが係合・固定されている。この永久磁石39dは上記第1従動歯車39とともに回転され、その際の磁気の変化が上記基板31の磁気センサ33aによって検出される。すなわち、上記磁気センサ33aによって上記第1従動歯車39の回転角度(0°以上360°未満)を検出する。
また、上記歯車部材39bには、図8に示すように、貫通孔39eが形成されている。上記軸39aは上記歯車部材39bの貫通孔39eに圧入されている。
また、図7に示すように、上記ベースプレート25の凹部25bには軸受37が圧入されているとともに、上記歯車保持用プレート27の貫通孔27c内にも軸受37が圧入されている。そして、第1従動歯車39は上記軸受37、37によって回転可能に支持されている。また、第1従動歯車39の歯車部材39bは、上記歯車保持用プレート27の凹部27a内に収容されている。また、上記第1従動歯車39の歯車部材39bと上記主動歯車35の歯車部材35cとが噛合されている。
また、図6や図7に示すように、前述したベースプレート25と上記歯車保持用プレート27との間には、第2従動歯車43も介挿されている。この第2従動歯車43も、上記第1従動歯車39と同様の構成であり、軸43aと歯車部材43bを備えている。上記軸43aの前端側(図7中下端側)には凹部43cが形成されており、この凹部43c内に永久磁石43dが係合・固定されている。そして、この永久磁石43dと上記基板31上の磁気センサ33bによって上記第2従動歯車43の回転角度(0°以上360°未満)を検出する。
また、上記歯車部材43bには、図8に示すように、貫通孔43eが形成されている。上記軸43aは上記歯車部材43bの貫通孔43eに圧入されている。
また、図7に示すように、上記ベースプレート25の凹部25cには軸受37が圧入されているとともに、上記歯車保持用プレート27の貫通孔27d内にも軸受37が圧入されている。そして、第2従動歯車43は上記軸受37、37によって回転可能に支持されている。また、第2従動歯車43の歯車部材43bは、上記歯車保持用プレート27の凹部27a内に収容されている。また、上記第2従動歯車43の歯車部材43bと上記主動歯車35の歯車部材35cとが噛合されている。
上記主動歯車35の歯車部材35cの歯数(N)と上記第1従動歯車39の歯車部材39bの歯数(N)と上記第2従動歯車43の歯車部材43bの歯数(N)はそれぞれ異なっており、互に素となるように設定されている。すなわち、上記主動歯車35の歯車部材35cの歯数(N)と上記第1従動歯車39の歯車部材39bの歯数(N)と上記第2従動歯車43の歯車部材43bの歯数(N)は、上記主動歯車35の歯車部材35cの回転角度に対する上記第1従動歯車39の回転角度と上記第2従動歯車43の回転角度の組み合わせの数が最大となり、且つ、アクチュエータ3上におけるスライダ21の絶対位置を算出するのに必要な歯数となるように設定されている。本実施の形態の場合は、上記主動歯車35の歯車部材35cの歯数(N)は25、上記第1従動歯車39の歯車部材39bの歯数(N)は24、上記第2従動歯車43の歯車部材39bの歯数(N)は23、というように設定されている。
なお、上記主動歯車35の歯車部材35cの回転角度に対する上記第1従動歯車39の回転角度と上記第2従動歯車43の回転角度の組み合わせの数によって算出できるスライダ21の絶対位置の最大値が決定され、上記組み合わせの数が大きいほど算出できる上記スライダ21の絶対位置は大きくなる。すなわち、アクチュエータ3の長さ(図1中右上から左下に向かう方向の大きさ)によって算出すべき上記スライダ21の絶対位置の最大値が決定されるため、上記主動歯車35の歯車部材35cの歯数(N)と上記第1従動歯車39の歯車部材39bの歯数(N)と上記第2従動歯車43の歯車部材43bの歯数(N)は上記アクチュエータ3の長さに応じた数が設定される。
そして、上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の組み合わせから、ボールネジ16の回転数を算出することができる。
したがって、上記算出されたボールネジ16の回転数と出力軸用回転角度センサ14cから得られた回転角度から、スライダ21の絶対位置が算出することができる。
まず、上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の組み合わせによるボールネジ16の回転数の算出について説明する。
上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度には次のような関係がある。
前述したように、上記主動歯車35の歯車部材35cの歯数(N)と上記第1従動歯車39の歯車部材39bの歯数(N)と上記第2従動歯車43の歯車部材43bの歯数(N)はそれぞれ異なっており、互に素となるように設定されているため、上記主動歯車35を回転させていくと、第1従動歯車39、及び、第2従動歯車43の回転角度は、図10のグラフに示すように変化していく。
なお、図10(a)、(b)は、横軸にボールネジ16の回転数を取り、縦軸に主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度を取り、その変化及び組み合わせを示した図である。図10(a)は最初の部分を示しており、図10(b)は最後の部分を示している。
図10(a)に示すように、初期状態においては、上記主動歯車35、上記第2従動歯車43、及び、上記主動歯車35の回転角度は一致しているものとする。この初期状態とは、スライダ21が最も後方側(図1中右上側、図2中右側)に移動した状態である。また、上記初期状態の上記スライダ21の位置を原点、すなわち、上記スライダ21の絶対位置が0である位置とする。
まず、この初期状態から上記主動歯車35を正転させて上記スライダ21を前進(図1中左下側、図2中左側)に移動させる場合を想定する。上記主動歯車35が回転されると上記第1従動歯車39及び第2従動歯車43も回転されるが、上記主動歯車35の回転角度に対して、上記第1従動歯車39の回転角度がずれる。また、このとき、上記第2従動歯車43の回転角度は、上記主動歯車35の回転角度と上記第1従動歯車39の回転角度の両方に対してずれている。
そして、上記主動歯車35を回転させていくと、上記主動歯車35の回転角度と上記第1従動歯車39や上記第2従動歯車43の回転角度とのずれは大きくなっていく。このようなときの上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の変化は図10(a)に示すようなものとなる。
しかし、ある時点で上記主動歯車35の回転角度と上記第1従動歯車39や上記第2従動歯車43の回転角度とのずれが最大となり、それ以降は、上記主動歯車35の回転角度と上記第1従動歯車39や上記第2従動歯車43の回転角度とのずれが小さくなっていき、上記主動歯車35、上記第1従動歯車39、及び、上記第2従動歯車43の回転角度が再び一致して、初期状態と同様の状態に戻る。
この初期状態と同様の状態まで戻るときの上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の変化は図10(b)に示すようなものとなる。
また、このように上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度が変化する間においては、上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の組み合わせが一致することはない。
よって、このような上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の関係から、上記主動歯車35の回転数に対して、固有の上記第1従動歯車39の回転角度と上記第2従動歯車43の回転角度の組み合わせが存在しているといえる。そのため、上記第1従動歯車39の回転角度と上記第2従動歯車43の回転角度の組み合わせから、上記主動歯車35の回転数、ひいては、ボールネジ16の回転数を求めることができる。
また、求めることができる上記主動歯車35の回転数、すなわち、上記主動歯車35の回転数に対応する第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の組み合わせの数(n)は、次の式(I)により算出される。
n=N×N=24×23=552 ―――(I)
また、上記第1従動歯車39の回転角度と上記第2従動歯車43の回転角度の組み合わせから求められた上記ボールネジ16の回転数と出力軸用回転角度センサ14cから得られた回転角度から、スライダ21の絶対位置が算出される。
また、本実施の形態の場合は、上記スライダ21が原点にある状態から、上記ボールネジ16が552回転して上記スライダ21が前進した位置までの範囲で、上記スライダ21の絶対位置を求めることが可能である。
また、上記機械式アブソリュートユニット1は、アクチュエータ3に組み込まれた状態で上記主動歯車35の回転角度を検出する出力軸用回転角度センサ14cと組み合わされて、機械式アブソリュートエンコーダとして機能するものである。
以上が、アクチュエータ3の構成についての説明である。
次に、本実施の形態による機械式アブソリュートユニット1やアクチュエータ3の作用について説明する。
まず、モータユニット14のモータ14bが駆動されて出力軸14gが回転されると、ボールネジ16が回転され、それによって、上記ボールナット19、ひいては、スライダ21が上記アクチュエータ3の長さ方向(図2中左右方向)に移動される。上記モータ14bはコントローラ12によって制御される。
このとき、上記モータ14bの出力軸14g、ひいては、上記ボールネジ16の回転角度が、上記モータユニット14の出力軸用回転角度センサ14cによって検出される。この回転角度は、図示しないケーブルを介して、機械式アブソリュートユニット1側に伝達される。
一方、上記ボールネジ16の先端側には主動歯車35が連結されている。すなわち、上記モータユニット14の出力軸用回転角度センサ14cによって検出された出力軸14gの回転角度は、上記主動歯車35の回転角度ということになる。
また、上記主動歯車35が回転されると、第1従動歯車39及び第2従動歯車43も回転される。上記第1従動歯車39の前端側(図7中下側)には永久磁石39dが設置されており、上記第1従動歯車39の回転により磁界の変化が発生する。この磁界の変化が基板31上に実装された磁気センサ33aによって検出される。この磁気センサ33aによって検出された磁界の変化から上記第1従動歯車39の回転角度を検出することができる。
また、上記第2従動歯車43の前端側(図7中下側)にも永久磁石43dが設置されており、上記第2従動歯車43の回転により磁界の変化が発生する。この磁界の変化が基板31上に実装された磁気センサ33bによって検出される。この磁気センサ33bによって検出された磁界の変化から上記第2従動歯車43の回転角度を検出することができる。
そして、CPU33cによって上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の組み合わせからボールネジ16の回転数が算出され、この算出されたボールネジ16の回転数と出力軸用回転角度センサ14cから得られた回転角度からスライダ21のアクチュエータ3の長さ方向における絶対的な位置が算出される。
上記スライダ21の絶対的な位置はコントローラ12に出力され、上記モータ14bの制御に使用される。
そして、上記機械式アブソリュートエンコーダは、電力の供給が停止されたとしても、その後再び電力が供給された際に各歯車の回転角度を検出すれば、モータの回転数やアクチュエータの可動部の絶対位置を算出することができるものである。
次に、本実施の形態による機械式アブソリュートユニット1やアクチュエータ3の効果について説明する。
まず、予めモータユニット14に備えられている出力軸用回転角度センサ14cを用いることができるため、新たに主動歯車35用の回転角度センサを設置する必要はなく、煩雑な調整作業の不要化、構成の簡略化、低コスト化を図ることができ、結局、任意の仕様のモータユニット14に機械式アブソリュートエンコーダとしての機能を容易に付加することができる。
また、予めモータユニット14に備えられている出力軸用回転角度センサ14cを用いることができるため、上記機械式アブソリュートユニット側に設ける回転角度センサの数を減らすことができ、安価に機械式アブソリュートエンコーダとしての機能を追加することができる。
又、本実施の形態の場合には、機械式アブソリュートユニット1を上記アクチュエータ3のフロントカバー8に対して着脱可能に取り付けることができるように構成したので、任意の仕様のモータ14bに対して機械式アブソリュートユニット1を組み合わせることで、上記モータ14bを備えた上記アクチュエータ3に機械式アブソリュートエンコーダの機能を容易に付加することができる。
また、このような出力軸用回転角度センサ14cを備えたモータユニット14は入手しやすいため、上記機械式アブソリュートユニット1を用いることで、所望の仕様のモータ14bと上記出力軸用回転角度センサ14cを備え、且つ、機械式アブソリュートエンコーダの機能を備えたアクチュエータを容易に得ることができる。
また、上記機械式アブソリュートユニット1は各構成要素がベースプレート25に組み付けられて予めユニット化された状態で上記アクチュエータ3のフロントカバー8に着脱可能に取り付けられているため、上記機械式アブソリュートエンコーダの1着脱をより容易に行うことができる。更に、上記ベースプレート25には基板31が取り付けられていて、この基板31には上記主動歯車35、ひいては、ボールネジ16の回転数を算出するCPU33cが実装されているため、よりコンパクトで整理されたユニットを得ることができ、且つ、上記機械式アブソリュートユニット1を取付けるだけで回転数を算出する機能も同時に得ることができる。
また、上記機械式アブソリュートユニット1は上記アクチュエータ3のフロントカバー8に取り付けられ、上記機械式アブソリュートユニット1の主動歯車35と上記アクチュエータ3のボールネジ16とは、オルダム式カップリング36によって連結されているため、着脱が容易である。
また、上記機械式アブソリュートユニット1の磁気センサ33a、33bは、第1従動歯車39や第2従動歯車43の歯1つ分の回転角度を検出できる程度の精度があればよく、上記磁気センサ33a、33bとしては安価な磁気センサを用いれば十分である。そのため、上記機械式アブソリュートユニット1を安価なものとすることができるとともに、上記機械式アブソリュートユニット1の組み立て作業や取り付け作業も容易なものとなる。
また、上記機械式アブソリュートユニット1には、上記主動歯車35、第1従動歯車39、第2従動歯車43の回転角度の組み合わせからのボールネジ16の回転数の算出や、この回転数と上記ボールネジ16の回転角度によるスライダ21のアクチュエータ3の長さ方向における位置の算出を行うCPU33cが実装された基板31を備えているため、上記機械式アブソリュートユニット1とともにボールネジ16の回転数やスライダ21の位置を算出する機能も容易に追加することができる。
以上が、本実施の形態についての説明である。
次に、図11乃至図14を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態による機械式アブソリュートユニット49には、まず、ベースプレート51がある。このベースプレート51は上記機械式アブソリュートユニット49の構成要素の一つであるとともに、前述した第1の実施の形態のアクチュエータ3におけるフロントカバー8にも相当するものである。すなわち、上記機械式アブソリュートユニット49は上記ベースプレート51によって、取付対象物である図示しないアクチュエータと一体となって使用されるものである。
図12や図13に示すように、上記ベースプレート51には凹部51aが形成されている。また、上記凹部51aの中央には貫通孔51bが形成されている。また、上記凹部51aの近傍には雌ネジ部51c、51c、51c、51cが形成されている。また、上記ベースプレート51の幅方向(図12中左上から右下へ向かう方向)両側には貫通孔51d、51dが形成されている。この貫通孔51d、51dには図示しない段付き部が形成されており、大径部が前方側(図12中左下側)に形成されている。また、上記貫通孔51d、51dの下側(図12中下側)には凹部51e、51eが形成されており、この凹部51e、51e内にはそれぞれ貫通孔51fが形成されている。また、上記凹部51aの内部には凹部51g、51hも形成されている。
上記ベースプレート51の前方側(図12中左下側)には歯車保持用プレート53が設置されている。この歯車保持用プレート53には、図13に示すように、凹部53a、53bが形成されている。また、上記凹部53a内には貫通孔53cが形成されており、上記凹部53b内には貫通孔53dが形成されている。また、上記歯車保持用プレート53の角部には貫通孔53eが形成されている。また、上記歯車保持用プレート53の幅方向(図12中左上から右下に向かう方向)両側には、ボス53f、53fが前方側(図12中左下に向かう方向)に突出・形成されている。
また、上記歯車保持用プレート53の前方側(図12中左下側)には基板55が設置されている。この基板55には貫通孔55a、55aの他、4つの図示しない貫通孔が形成されている。また、図13に示すように、上記基板55の歯車保持用プレート53側には磁気センサ57aと磁気センサ57bが実装されている。上記基板55には、その他にも、上記磁気センサ57a、57bや図示しない取付対象物であるアクチュエータのモータユニットのエンコーダから得られた情報を処理する図示しないCPU等の複数の電子部品が実装されている。
また、図11や図12に示すように、上記歯車保持用プレート53は、貫通孔53e、53e、53e、53eを貫通し、上記ベースプレート51の雌ネジ部51c、51c、51c、51cに螺合されるボルト59、59、59、59によって、上記ベースプレート51に取り付けられる。また、上記ボルト59、59、59、59は、上記基板55の図示しない貫通孔とスペーサ61、61、61、61も貫通しており、上記基板55は上記スペーサ61、61、61、61を介して、上記ボルト59、59、59、59によって上記歯車保持用プレート53及び上記ベースプレート51に取り付けられている。また、上記基板55は、上記貫通孔aを貫通する上記歯車保持用プレート53のボス53fによって位置決めされている。
また、上記ベースプレート51の後方側(図12中右上に向かう方向)にはベアリングホルダー63が設置されている。上記ベアリングホルダー63には前後方向(図12中左下側から右上側に向かう方向)に延長された貫通孔63aが形成されている。この貫通孔63a内には、軸受62、62が内装されており、この軸受62、62によってアクチュエータのボールネジ66の前端が回転可能に保持される。また、上記ベアリングホルダー63には貫通孔63b、63b、63b、63bも形成されている。上記ベアリングホルダー63は、この貫通孔63b、63b、63b、63bを貫通し、上記ベースプレート51の図示しない雌ネジ部に螺合されるボルト64、64、64、64によって固定されている。
また、図13に示すように、上記ベースプレート51の貫通孔51b内には主動歯車65が回転可能に設置されている。
図12や図13に示すように、この主動歯車65の前端側(図12中左下側)には歯車部65aが形成されている。また、上記主動歯車65には前後方向(図12中左下側から右上側に向かう方向)に延長された貫通孔65bが形成されている。この貫通孔65bに、アクチュエータのボールネジ66が挿入・固定される。また、上記主動歯車65には上記貫通孔65bに直交する向きに延長された貫通孔65cが形成されており、この貫通孔65c内の雌ネジ部に螺合される図示しないスタッドによって、上記図示しないボールネジが固定される。
また、図12や図13に示すように、上記ベースプレート51と上記歯車保持用プレート53との間には、第1従動歯車67が介挿されている。この第1従動歯車67は、前述した第1の実施の形態における第1従動歯車39と同様に、軸67aと歯車部材67bを備えている。上記軸67aの前端側(図13中下端側)には凹部67cが形成されており、この凹部67c内に永久磁石67dが係合・固定されている。この永久磁石67dは上記第1従動歯車67とともに回転され、その際の磁気の変化が上記基板55の磁気センサ57aによって検出される。すなわち、上記磁気センサ57aによって上記第1従動歯車67の回転角度(0度以上360度未満)を検出する。
また、図13に示すように、上記ベースプレート51の凹部51gには軸受69aが圧入されているとともに、上記歯車保持用プレート53の凹部53a内には軸受69bが圧入されている。そして、第1従動歯車67は上記軸受69a、69bによって回転可能に支持されている。上記軸受69a、69bは、前述した第1の実施の形態における軸受9と同様、外輪70a及び内輪70bと、上記外輪70aと内輪70bの間に転動可能に設置された鋼球70cと、上記鋼球70cを保持する保持器70dとから構成される。また、第1従動歯車67の歯車部材67bは、上記ベースプレート51の凹部51a内に収容されている。また、上記第1従動歯車67の歯車部材67bと上記主動歯車65の歯車部65aとが歯合されている。
また、図12や図13に示すように、上記ベースプレート51と上記歯車保持用プレート53との間には、第2従動歯車71が介挿されている。この第2従動歯車71は、前述した第2従動歯車69と同様に、軸71aと歯車部材71bを備えている。上記軸71aの前端側(図13中下端側)には凹部71cが形成されており、この凹部71c内に永久磁石71dが係合・固定されている。この永久磁石71dは上記第2従動歯車71とともに回転され、その際の磁気の変化が上記基板55の磁気センサ57bによって検出される。すなわち、上記磁気センサ57bによって上記第2従動歯車71の回転角度(0度以上360度未満)を検出する。
また、図13に示すように、上記ベースプレート51の凹部51hには軸受73aが圧入されているとともに、上記歯車保持用プレート53の凹部53b内には軸受73bが圧入されている。上記軸受73a、73bは上記軸受69aと同様の構成を成す。そして、第2従動歯車71は上記軸受73a、73bによって回転可能に支持されている。また、第2従動歯車71の歯車部材71bは、上記ベースプレート51の凹部51a内に収容されている。また、上記第2従動歯車71の歯車部材71bと上記主動歯車65の歯車部65aとが歯合されている。
上記主動歯車65の歯車部65aの歯数、上記第1従動歯車67の歯車部材67bの歯数、及び、上記第2従動歯車71の歯車部材71bの歯数も、前述した第1の実施の形態における主動歯車35の歯車部材35cの歯数(N)、第1従動歯車39の歯車部材39bの歯数(N)、及び、第2従動歯車43の歯車部材43bの歯数(N)と同様に設定されている。
また、上記機械式アブソリュートユニット49も、アクチュエータに組み込まれた状態で、上記アクチュエータのモータユニットの出力軸用回転角度センサと組み合わされて、機械式アブソリュートエンコーダとして機能するものである。
次に、本実施の形態による機械式アブソリュートユニット49、及び上記機械式アブソリュートユニット49を用いたアクチュエータの作用について説明する。
本実施の形態におけるアクチュエータにおいても、前述した第1の実施の形態におけるアクチュエータ3と同様、図示しないモータによってボールネジ66が回転され、図示しないスライダが移動される。
その際、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、上記ボールネジ66の回転によって、上記機械式アブソリュートユニット49の主動歯車65が回転されるとともに、第1従動歯車67と第2従動歯車71も回転される。
そして、これら主動歯車65、第1従動歯車67、第2従動歯車71の回転角度の組み合わせから上記主動歯車65、ひいては、上記ボールネジ66の回転数が算出される。また、上記ボールネジ66の回転数と回転角度から上記スライダのアクチュエータの長さ方向における絶対的な位置が求められる。
次に、本実施の形態による機械式アブソリュートユニット49、及び上記機械式アブソリュートユニット49を用いたアクチュエータの効果について説明する。
本実施による機械式アブソリュートユニット49及びアクチュエータも、前述した第1の実施の形態の機械式アブソリュートユニット1及びアクチュエータ3と同様の効果を奏する。
但し、上記機械式アブソリュートユニット49のベースプレート51は、上記アクチュエータのフロントカバーも兼ねており、前述した第1の実施の形態による機械式アブソリュートユニット1ほど着脱が容易なものではない。
しかし、本実施による機械式アブソリュートユニット49は、アクチュエータに対して確実に固定することができる。また、上記機械式アブソリュートユニット49の一部であるベースプレート51が、上記アクチュエータのハウジングの一部として機能するように構成されているため、部品の一部省略による構成の簡略化を図ることができる。
以上が、本実施の形態による機械式アブソリュートユニット49及び上記機械式アブソリュートユニット49を用いたアクチュエータの効果についての説明である。
なお、本発明は、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態に限定されない。
例えば、従動歯車の個数や、主動歯車や従動歯車の歯数及びその組み合わせには、スライダの可動範囲の大きさ、すなわち、検出できる主動歯車の最大回転数によってさまざまな場合が考えられる。
前述した前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合においては、モータユニットに設けられモータの出力軸の回転角度を検出する出力軸用回転角度センサによって、主動歯車の回転角度を検出していたが、上記出力軸用回転角度センサとは別に主動歯車用の回転角度センサを設ける構成も考えられる。
また、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合には、機械式アブソリュートユニット1、49側のCPUを用いて回転数の算出等を行っていたが、モータユニット側のCPUを用いて回転数の算出等を行う場合も考えられる。
その他、本願発明は、図示した構成に限定されず、様々な変形が考えられる。
本発明は、例えば、機械式アブソリュートユニットと機械式アブソリュートエンコーダとアクチュエータに係り、特に、モータとこのモータの出力軸の回転角度を検出する回転角度センサとを備えたモータユニットに対して容易且つ安価に機械式アブソリュートエンコーダの機能を追加することができるように工夫したものに関し、例えば、産業ロボット用のアクチュエータに好適である。
1 機械式アブソリュートユニット
3 アクチュエータ
14 モータユニット
14b モータ
14c 出力軸用回転角度センサ
14g 出力軸
17 ボールネジ
19 ボールナット
21 スライダ
25 ベースプレート
31 基板
33a 磁気センサ(従動歯車用回転角度センサ)
33b 磁気センサ(従動歯車用回転角度センサ)
35 主動歯車
39 第1従動歯車
43 第2従動歯車
49 機械式アブソリュートユニット
51 ベースプレート
55 基板
57a 磁気センサ(従動歯車用回転角度センサ)
57b 磁気センサ(従動歯車用回転角度センサ)
65 主動歯車
66 ボールネジ
67 第1従動歯車
71 第2従動歯車

Claims (6)

  1. 回転角度センサが備えられた動力源の出力軸に連結される主動歯車と、
    上記主動歯車に歯合される複数の従動歯車と、
    上記複数の従動歯車の回転角度を検出する従動歯車用回転角度センサと、を備えていて、
    上記主動歯車及び上記複数の従動歯車の回転角度の組み合わせから上記主動歯車の回転数を算出するようにしたことを特徴とする機械式アブソリュートユニット。
  2. 請求項1記載の機械式アブソリュートユニットにおいて、
    ベースプレートを備えていて、このベースプレートには上記主動歯車と複数の従動歯車が組み込まれており、上記ベースプレートには基板が取り付けられていて、この基板には上記ネジの回転数を算出する処理部が設けられていることを特徴とする機械式アブソリュートユニット。
  3. 請求項1又は請求項2記載の機械式アブソリュートユニットと、
    上記機械式アブソリュートユニットの主動歯車が連結される出力軸を備えた動力源に設けられ上記主動歯車の回転角度を検出する回転角度センサと、
    を具備したことを特徴とする機械式アブソリュートエンコーダ。
  4. ハウジングと、
    上記ハウジングに移動可能に設けられた可動部と、
    上記ハウジング内に設けられ上記可動部を駆動するネジ・ナット機構と、
    上記ハウジングの一端側に設けられ上記ネジを回転・駆動するモータと、
    上記モータに設けられモータの出力軸の回転角度を検出する出力軸用回転角度センサと、
    上記ハウジングの他端側に着脱可能に設けられた請求項1又は請求項2記載の機械式アブソリュートユニットと、
    を具備したことを特徴とするアクチュエータ。
  5. 請求項4記載のアクチュエータにおいて、
    上記機械式アブソリュートエンコーダユニットの主動歯車と上記ネジとがカップリングによって連結されていることを特徴とするアクチュエータ。
  6. 請求項4又は請求項5記載のアクチュエータにおいて、
    上記機械式アブソリュートエンコーダユニットの一部が上記ハウジングの一部として機能するように構成されていることを特徴とするアクチュエータ。
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